(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033345
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】金庫装置及び金庫システム
(51)【国際特許分類】
E05G 1/02 20060101AFI20240306BHJP
E05B 65/00 20060101ALI20240306BHJP
E05B 65/10 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
E05G1/02 Z
E05B65/00 E
E05B65/10 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136870
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】才木 天斗
(57)【要約】
【課題】金融機関のATMコーナー側及びバックヤード側のうち、一方の側から収納される物品に関する情報と、他方の側から取り出される物品に関する情報とを入力可能とする。
【解決手段】金融機関のATMコーナー側及びバックヤード側の一方の側である第1の側に設けられる第1の扉と、ATMコーナー側及びバックヤード側の他方の側である第2の側に設けられる第2の扉と、第1の側に設けられ、第1の扉から収納される物品に関する第1の情報を入力するために操作される第1の操作部と、第2の側に設けられ、第2の扉から取り出される物品に関する第2の情報を入力するために操作される第2の操作部と、を備える、金庫装置。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関のATMコーナー側及びバックヤード側の一方の側である第1の側に設けられる第1の扉と、
前記ATMコーナー側及び前記バックヤード側の他方の側である第2の側に設けられる第2の扉と、
前記第1の側に設けられ、前記第1の扉から収納される物品に関する第1の情報を入力するために操作される第1の操作部と、
前記第2の側に設けられ、前記第2の扉から取り出される物品に関する第2の情報を入力するために操作される第2の操作部と、
を備える、金庫装置。
【請求項2】
前記第2の操作部は、前記第1の情報と、前記第2の扉から取り出される物品とが整合しているか否かを示す整合性判断情報を、前記第2の情報として入力するために操作される、請求項1に記載の金庫装置。
【請求項3】
前記第2の操作部は、前記第1の情報と、前記第2の扉から取り出される物品とが整合していることを示す整合情報を、前記整合性判断情報として入力するために操作される、請求項2に記載の金庫装置。
【請求項4】
前記第2の操作部は、前記第1の情報と、前記第2の扉から取り出される物品とが整合していないことを示す不整合情報を、前記整合性判断情報として入力するために操作される、請求項2に記載の金庫装置。
【請求項5】
前記第2の操作部は、前記第2の扉から取り出される物品と整合するように前記第1の情報を訂正した後の情報を、前記不整合情報として入力するために操作される、請求項4に記載の金庫装置。
【請求項6】
前記第2の操作部を操作することにより前記不整合情報が入力された旨の情報を通知する通知部を更に備える、請求項4に記載の金庫装置。
【請求項7】
前記第1の情報と前記第2の情報とが整合しているか否かを判定する判定部を更に備える、請求項1に記載の金庫装置。
【請求項8】
前記第1の情報と前記第2の情報とが整合していないと判定部により判定された場合に、その旨を通知する通知部を更に備える、請求項7に記載の金庫装置。
【請求項9】
前記第1の操作部は、前記第1の扉から収納された物品と整合するように前記第1の情報を訂正した後の情報を入力するために操作される、請求項1に記載の金庫装置。
【請求項10】
前記第1の側及び前記第2の側の一方の側に設けられ、前記第1の操作部及び前記第2の操作部のうち当該一方の側とは反対側の操作部が操作されている旨の情報を出力する出力部を更に備える、請求項1に記載の金庫装置。
【請求項11】
前記第1の側及び前記第2の側の一方の側に設けられ、前記第1の扉及び前記第2の扉のうち当該一方の側とは反対側の扉が開放されている旨の情報を出力する出力部を更に備える、請求項1に記載の金庫装置。
【請求項12】
前記第1の側に設けられた第1の撮像部と、
前記第1の撮像部により撮像された使用者の顔画像を、当該使用者による前記第1の操作部の操作内容に紐付けて記憶する第1の記憶部と、
を更に備える、請求項1に記載の金庫装置。
【請求項13】
前記第2の側に設けられた第2の撮像部と、
前記第2の撮像部により撮像された使用者の顔画像を、当該使用者による前記第2の操作部の操作内容に紐付けて記憶する第2の記憶部と、
を更に備える、請求項1に記載の金庫装置。
【請求項14】
前記第1の側及び前記第2の側のうち前記ATMコーナー側に設けられ、前記第1の操作部及び前記第2の操作部のうち当該ATMコーナー側の操作部の操作情報を印字する印字部を更に備える、請求項1に記載の金庫装置。
【請求項15】
前記第1の扉を施解錠する第1の施解錠部と、
前記第2の扉を施解錠する第2の施解錠部と、
前記第1の施解錠部による解錠を電気的に行うために操作される第1の解錠操作部と、
前記第2の施解錠部による解錠を電気的に行うために操作される第2の解錠操作部と、
を更に備える、請求項1に記載の金庫装置。
【請求項16】
前記第1の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第1の非常時解錠操作部と、
前記第2の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第2の非常時解錠操作部と、
前記第1の施解錠部及び前記第2の施解錠部のうち前記ATMコーナー側の施解錠部による解錠を、非常時にキー入力信号により行うために操作される第3の非常時解錠操作部と、
を更に備える、請求項15に記載の金庫装置。
【請求項17】
前記第1の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第1の非常時解錠操作部と、
前記第2の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第2の非常時解錠操作部と、
前記第1の非常時解錠操作部及び前記第2の非常時解錠操作部のうち前記ATMコーナー側の非常時解錠操作部を隠す小扉と、
を更に備える、請求項15に記載の金庫装置。
【請求項18】
金融機関のATMコーナー側及びバックヤード側の一方の側である第1の側に設けられる第1の扉と、当該ATMコーナー側及び当該バックヤード側の他方の側である第2の側に設けられる第2の扉とを含む金庫装置と、
前記第1の扉から収納される物品に関する第1の情報を入力するために操作される第1の操作部と、
前記第2の扉から取り出される物品に関する第2の情報を入力するために操作される第2の操作部と、
を備える、金庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金庫装置及び金庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、内函用の収納スペースを複列多段に形成してなり、各収納スペースは、天井材、床材、左右の側壁材を上下左右に配設するとともに、前面側に錠前付きの開閉扉を付設して前面側から手動による内函の搬出入を可能とし、後面側を全面開放して後面側から搬出入装置による内函の自動搬出入を可能とする貸金庫装置における内函用の収納棚が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
金融機関のATMコーナー側及びバックヤード側のうち、一方の側から収納された物品を他方の側から取り出すだけの金庫装置では、一方の側から収納される物品に関する情報と、他方の側から取り出される物品に関する情報とを入力することはできなかった。
【0005】
本発明の目的は、金融機関のATMコーナー側及びバックヤード側のうち、一方の側から収納される物品に関する情報と、他方の側から取り出される物品に関する情報とを入力可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的のもと、本発明は、金融機関のATMコーナー側及びバックヤード側の一方の側である第1の側に設けられる第1の扉と、ATMコーナー側及びバックヤード側の他方の側である第2の側に設けられる第2の扉と、第1の側に設けられ、第1の扉から収納される物品に関する第1の情報を入力するために操作される第1の操作部と、第2の側に設けられ、第2の扉から取り出される物品に関する第2の情報を入力するために操作される第2の操作部と、を備える、金庫装置を提供する。
第2の操作部は、第1の情報と、第2の扉から取り出される物品とが整合しているか否かを示す整合性判断情報を、第2の情報として入力するために操作される、ものであってよい。
その場合、第2の操作部は、第1の情報と、第2の扉から取り出される物品とが整合していることを示す整合情報を、整合性判断情報として入力するために操作される、ものであってよい。
その場合、第2の操作部は、第1の情報と、第2の扉から取り出される物品とが整合していないことを示す不整合情報を、整合性判断情報として入力するために操作される、ものであってもよい。また、その場合、第2の操作部は、第2の扉から取り出される物品と整合するように第1の情報を訂正した後の情報を、不整合情報として入力するために操作される、ものであってよい。金庫装置は、第2の操作部を操作することにより不整合情報が入力された旨の情報を通知する通知部を更に備える、ものであってよい。
金庫装置は、第1の情報と第2の情報とが整合しているか否かを判定する判定部を更に備える、ものであってよい。その場合、金庫装置は、第1の情報と第2の情報とが整合していないと判定部により判定された場合に、その旨を通知する通知部を更に備える、ものであってよい。
第1の操作部は、第1の扉から収納された物品と整合するように第1の情報を訂正した後の情報を入力するために操作される、ものであってよい。
金庫装置は、第1の側及び第2の側の一方の側に設けられ、第1の操作部及び第2の操作部のうち一方の側とは反対側の操作部が操作されている旨の情報を出力する出力部を更に備える、ものであってよい。
金庫装置は、第1の側及び第2の側の一方の側に設けられ、第1の扉及び第2の扉のうち一方の側とは反対側の扉が開放されている旨の情報を出力する出力部を更に備える、ものであってもよい。
金庫装置は、第1の側に設けられた第1の撮像部と、第1の撮像部により撮像された使用者の顔画像を、使用者による第1の操作部の操作内容に紐付けて記憶する第1の記憶部と、を更に備える、ものであってよい。
金庫装置は、第2の側に設けられた第2の撮像部と、第2の撮像部により撮像された使用者の顔画像を、使用者による第2の操作部の操作内容に紐付けて記憶する第2の記憶部と、を更に備える、ものであってもよい。
金庫装置は、第1の側及び第2の側のうちATMコーナー側に設けられ、第1の操作部及び第2の操作部のうちATMコーナー側の操作部の操作情報を印字する印字部を更に備える、ものであってよい。
金庫装置は、第1の扉を施解錠する第1の施解錠部と、第2の扉を施解錠する第2の施解錠部と、第1の施解錠部による解錠を電気的に行うために操作される第1の解錠操作部と、第2の施解錠部による解錠を電気的に行うために操作される第2の解錠操作部と、を更に備える、ものであってよい。その場合、金庫装置は、第1の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第1の非常時解錠操作部と、第2の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第2の非常時解錠操作部と、第1の施解錠部及び第2の施解錠部のうちATMコーナー側の施解錠部による解錠を、非常時にキー入力信号により行うために操作される第3の非常時解錠操作部と、を更に備える、ものであってよい。金庫装置は、第1の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第1の非常時解錠操作部と、第2の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第2の非常時解錠操作部と、第1の非常時解錠操作部及び第2の非常時解錠操作部のうちATMコーナー側の非常時解錠操作部を隠す小扉と、を更に備える、ものであってよい。
【0007】
本発明は、金融機関のATMコーナー側及びバックヤード側の一方の側である第1の側に設けられる第1の扉と、ATMコーナー側及びバックヤード側の他方の側である第2の側に設けられる第2の扉とを含む金庫装置と、第1の扉から収納される物品に関する第1の情報を入力するために操作される第1の操作部と、第2の扉から取り出される物品に関する第2の情報を入力するために操作される第2の操作部と、を備える、金庫システムも提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、金融機関のATMコーナー側及びバックヤード側のうち、一方の側から収納される物品に関する情報と、他方の側から取り出される物品に関する情報とを入力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施の形態における金庫装置の概要を示した図である。
【
図2】第1の実施の形態における金庫装置の外観構成例を示す斜視図である。
【
図3】第1の実施の形態における金庫装置の施解錠操作部の小扉を開いたときの外観構成例を示す図である。
【
図4】第1の実施の形態における金庫装置の外観構成例を示す斜視図である。
【
図5】第1の実施の形態における金庫装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図6】第1の実施の形態における金庫装置の記憶部に記憶される収納情報を示す図である。
【
図7】第1の実施の形態における金庫装置の記憶部に記憶される操作情報を示す図である。
【
図8】金庫装置内に収納物が存在しない場合に表示されるメニュー画面を示す図である。
【
図9】金庫装置内に収納物が存在する場合に表示されるメニュー画面を示す図である。
【
図10】メニュー画面上で収納ボタンが押下された場合に金庫装置に表示される収納画面を示す図である。
【
図11】メニュー画面上で収納ボタンが押下された場合の金庫装置の動作例を示したフローチャートである。
【
図12】メニュー画面上で収納訂正ボタンが押下された場合に金庫装置に表示される収納訂正画面を示す図である。
【
図13】メニュー画面上で収納訂正ボタンが押下された場合の金庫装置の動作例を示したフローチャートである。
【
図14】メニュー画面上で取出ボタンが押下された場合に金庫装置に表示される取出画面を示す図である。
【
図15】取出画面上で取出訂正ボタンが押下された場合に金庫装置に表示される取出訂正画面を示す図である。
【
図16-1】メニュー画面上で取出ボタンが押下された場合の金庫装置の動作例を示したフローチャートである。
【
図16-2】メニュー画面上で取出ボタンが押下された場合の金庫装置の動作例を示したフローチャートである。
【
図17】第2の実施の形態における金庫システムの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0011】
[実施の形態の背景]
金融機関では毎日重要物等の物品をメール便の形で警送会社に委託して、例えば支店とセンターとの間で集配している。集配する物品には即日発送が必要な小切手が含まれるため、通常、メール便は1日最低2回の便が各支店を巡回している。ところが、2022年下期から金融機関で小切手の電子化運用が開始されるため、メール便の当日着荷が不要になり、各金融機関はメール便の便数の削減及び工数の削減を検討している。現状、集配する物品は対面授受しているが、金庫装置によって非対面授受できれば、更なる効率化が期待できる。
【0012】
一方で、金融機関の中には、ATM(Automatic Teller Machine)の設置台数が年々減少しているため、設置されていたATMが撤去されてできた空きスペース(以下、「ATMの空きスペース」という)の活用方法を模索しているところもある。
そこで、本実施の形態では、物品の授受に用いる金庫装置を、金融機関及び警送会社の双方が安全に操作できるATMの空きスペースに設置することとした。
【0013】
[実施の形態の概要]
以下、本実施の形態を銀行に適用した場合について説明する。
図1は、本実施の形態における金庫装置1の概要を示した図である。
図示するように、本実施の形態における金庫装置1は、ATMコーナーS1とバックヤードS2とを隔てる壁Wと床Fとの間のATMの空きスペースに設置される。従って、金庫装置1は、ATMの空きスペースに収まる筐体サイズを有する。ここで、ATMコーナーS1とは、一般顧客がATMを前方から操作するために立ち入ることができる空間のことである。ATMコーナーS1は、自動取引装置コーナー、CD(Cash Dispenser)コーナーともいう。また、バックヤードS2とは、銀行の行員がATMを後方から操作する空間であって一般顧客が立ち入ることができない空間のことである。
【0014】
このような状態で、金庫装置1は、警送会社が銀行へ配達する物品の授受に用いられる。即ち、まず、警送会社の警送員は、配達する物品をATMコーナーS1側で金庫装置1に収納する。その後、銀行の行員は、配達された物品をバックヤードS2側で金庫装置1から取り出す。
また、金庫装置1は、警送会社が銀行から集荷する物品の授受にも用いられる。即ち、まず、銀行の行員は、集荷される物品をバックヤードS2側で金庫装置1に収納する。その後、警送会社の警送員は、集荷する物品をATMコーナーS1側で金庫装置1から取り出す。
尚、場合によっては、銀行の行員がATMコーナーS1側で金庫装置1を操作することもあるが、以下では、ATMコーナーS1で金庫装置1を操作するのは警送員のみであるものとして説明する。
【0015】
ここで、金庫装置1は、図示するように、ATMコーナーS1側にあるATMコーナー側筐体10と、バックヤードS2側にあるバックヤード側筐体20とを有する。但し、上述した物品の授受を可能とするために、金庫装置1の内部空間は、ATMコーナー側筐体10とバックヤード側筐体20との間で仕切られておらず、一体化している。そして、この内部空間は、耐火性及び防盗性を有している。
【0016】
[第1の実施の形態]
(金庫装置の外観構成)
図2は、第1の実施の形態における金庫装置1の外観構成例を示す斜視図である。特に、
図2は、金庫装置1をATMコーナー側から見たときの外観構成を示している。従って、
図2には、ATMコーナー側筐体10の構成要素が示されている。
図示するように、ATMコーナー側筐体10は、扉11と、施解錠機構12と、施解錠操作部13と、操作ターミナル14とを備える。
【0017】
扉11は、警送員が物品を収納したり取り出したりする際に開閉される。警送員がATMコーナー側で物品を収納する場合、扉11は、ATMコーナー側である第1の側に設けられる第1の扉の一例である。また、警送員がATMコーナー側で物品を取り出す場合、扉11は、ATMコーナー側である第2の側に設けられる第2の扉の一例である。
【0018】
施解錠機構12は、扉11の施解及び解錠を行う。警送員がATMコーナー側で物品を収納する場合、施解錠機構12は、第1の扉を施解錠する第1の施解錠部の一例である。また、警送員がATMコーナー側で物品を取り出す場合、施解錠機構12は、第2の扉を施解錠する第2の施解錠部の一例である。
尚、施解錠機構12は、バックヤード側の扉21(後述)が解錠されている場合には、扉11を解錠しないように制御されるとよい。
【0019】
施解錠操作部13は、停電等が発生している非常時の物品収納時に、施解錠機構12が扉11の施錠及び解錠を行うように警送員によって操作される。
施解錠操作部13は、後述するように、鍵操作部131と、テンキー132と、小扉133とを備えるが、
図2では、小扉133のみが見えている。
【0020】
操作ターミナル14は、警送員が金庫装置1を操作する際に用いられるターミナルである。
操作ターミナル14は、表示操作部141と、カメラ142と、発光部143と、読取部144と、プリンタ145とを備える。
【0021】
表示操作部141は、例えばタッチパネルディスプレイであり、ユーザが入力した情報を受け付けるとともにユーザに提示する情報を表示する。
【0022】
具体的には、表示操作部141は、停電等が発生していない通常時の物品収納時に、施解錠機構12が扉11の施錠及び解錠を行うように警送員によって操作される。警送員がATMコーナー側で物品を収納する場合、表示操作部141は、第1の施解錠部による解錠を電気的に行うために操作される第1の解錠操作部の一例である。
【0023】
また、警送員が物品を収納する際に収納する物品に関する収納情報を入力すると、表示操作部141はこの収納情報を受け付ける。ここで、収納情報は、収納する物品に関する如何なる情報でもよいが、例えば、物品の物品名及び個数とすればよい。また、警送員は、自身が物品を収納する際に入力した収納情報が実際に収納した物品の物品名及び個数を正しく表していない場合等に、収納情報を訂正するための収納訂正情報を入力することができ、その場合、表示操作部141はこの収納訂正情報を受け付ける。ここで、収納訂正情報は、収納情報をどのように訂正するかを示していれば如何なる情報でもよいが、例えば、訂正後の物品名及び個数とすればよい。警送員がATMコーナー側で物品を収納する場合、収納情報は、第1の扉から収納される物品に関する第1の情報の一例であり、表示操作部141は、第1の側に設けられ、第1の情報を入力するために操作される第1の操作部の一例である。収納訂正情報は、第1の扉から収納された物品と整合するように第1の情報を訂正した後の情報の一例であり、表示操作部141は、第1の情報を訂正した後の情報を入力するために操作される第1の操作部の一例である。
【0024】
一方、表示操作部141は、停電等が発生していない通常時の物品取り出し時に、施解錠機構12が扉11の施錠及び解錠を行うように警送員によって操作される。警送員がATMコーナー側で物品を取り出す場合、表示操作部141は、第2の施解錠部による解錠を電気的に行うために操作される第2の解錠操作部の一例である。
【0025】
また、警送員が物品を取り出す際に取り出す物品に関する取出情報を入力すると、表示操作部141はこの取出情報を受け付ける。ここで、取出情報は、取り出す物品に関する如何なる情報でもよいが、例えば、行員が収納した物品を警送員が実際に取り出してみて、行員が物品を収納する際に入力した収納情報が正しいか否かを判断した結果の情報とすればよい。そのような情報としては、行員が物品を収納する際に入力した収納情報が正しい旨の情報が考えられる。或いは、そのような情報としては、行員が物品を収納する際に入力した収納情報が誤っている旨の情報も考えられる。そして、収納情報が誤っている旨の情報としては、物品を取り出す際に収納情報を訂正するための取出訂正情報も考えられる。警送員がATMコーナー側で物品を取り出す場合、取出情報は、第2の扉から取り出される物品に関する第2の情報の一例であり、表示操作部141は、第2の側に設けられ、第2の情報を入力するために操作される第2の操作部の一例である。収納情報が正しいか否かを判断した結果の情報は、第1の情報と、第2の扉から取り出される物品とが整合しているか否かを示す整合性判断情報の一例であり、表示操作部141は、整合性判断情報を第2の情報として入力するために操作される第2の操作部の一例である。収納情報が正しい旨の情報は、第1の情報と、第2の扉から取り出される物品とが整合していることを示す整合情報の一例であり、表示操作部141は、整合情報を整合性判断情報として入力するために操作される第2の操作部の一例である。収納情報が誤っている旨の情報は、第1の情報と、第2の扉から取り出される物品とが整合していないことを示す不整合情報の一例であり、表示操作部141は、不整合情報を整合性判断情報として入力するために操作される第2の操作部の一例である。取出訂正情報は、第2の扉から取り出される物品と整合するよう第1の情報を訂正した後の情報の一例であり、表示操作部141は、第1の情報を訂正した後の情報を、不整合情報として入力するために操作される第2の操作部の一例である。
【0026】
カメラ142は、表示操作部141を操作中の警送員を撮像する。特に、カメラ142は、表示操作部141を操作中の警送員の顔が存在する位置に向けられており、警送員の顔を撮像する。そして、撮像された撮像画像は、後述するように、金庫装置1内に記録される。警送員がATMコーナー側で物品を収納する場合、カメラ142は、第1の側に設けられた第1の撮像部の一例である。また、警送員がATMコーナー側で物品を取り出す場合、カメラ142は、第2の側に設けられた第2の撮像部の一例である。
【0027】
発光部143は、金庫装置1内に物品が収納されている場合に、その旨を発光によってATMコーナー側に知らせる。発光部143は、例えばランプによって実現すればよいが、発光するデバイスであれば如何なるデバイスによって実現してもよい。ちなみに発光部143によって知らせる情報は、表示操作部141にて知らせるよう構成されていてもよい。
【0028】
発光部143は、バックヤード側の表示操作部241(後述)が操作されている場合に、その旨を発光によってATMコーナー側に知らせてもよい。或いは、金庫装置1は、バックヤード側の表示操作部241が操作されている旨を、音等の発光以外の手段によって知らせてもよい。警送員がATMコーナー側で物品を収納する場合、発光部143は、第1の側に設けられ、第2の操作部が操作されている旨の情報を出力する出力部の一例である。また、警送員がATMコーナー側で物品を取り出す場合、発光部143は、第2の側に設けられ、第1の操作部が操作されている旨の情報を出力する出力部の一例である。
【0029】
発光部143は、バックヤード側の扉21(後述)が開放されている場合に、その旨を発光によってATMコーナー側に知らせてもよい。或いは、金庫装置1は、バックヤード側の扉21が開放されている旨を、音等の発光以外の手段によって知らせてもよい。警送員がATMコーナー側で物品を収納する場合、発光部143は、第1の側に設けられ、第2の扉が開放されている旨の情報を出力する出力部の一例である。また、警送員がATMコーナー側で物品を取り出す場合、発光部143は、第2の側に設けられ、第1の扉が開放されている旨の情報を出力する出力部の一例である。
【0030】
発光部143は、金庫装置1にエラーが発生した場合に、その旨を発光によってATMコーナー側に知らせてもよい。
発光部143は、プリンタ145の用紙切れが発生した場合に、その旨を発光によってATMコーナー側に知らせてもよい。
発光部143は、金庫装置1にその他の状態変化が発生した場合に、その旨を発光によってATMコーナー側に知らせてもよい。
【0031】
尚、ここでは、1つの発光部143が金庫装置1の複数の状態を知らせるようにした。これは、例えば、複数の状態の状態毎に発光パターンを対応付けておき、知らせたい状態に対応する発光パターンで1つの発光部143を発光させることにより、実現するとよい。しかしながら、これに限らず、複数の発光部143が金庫装置1の複数の状態を知らせるようにしてもよい。これは、例えば、複数の状態の状態毎に発光部143を対応付けておき、知らせたい状態に対応する発光部143を発光させることにより、実現するとよい。
【0032】
読取部144は、IC(Integrated Circuit)カードが翳された場合に、ICカードから情報を読み取る。或いは、読取部144は、FELICA(登録商標)機能を搭載したスマートフォン等が翳された場合に、スマートフォン等から情報を読み取ってもよい。尚、このようにして読み取られた情報は、警送員のログイン時の認証に用いられる。但し、ログイン時の認証は、生体情報読取部(図示せず)で読み取られた生体情報を用いて行ってもよいし、表示操作部141から入力されたID及びパスワードを用いて行ってもよい。
【0033】
プリンタ145は、金庫装置1の処理の控えをロール紙等の用紙に印字する。プリンタ145で印字された用紙は、例えば、金庫装置1の前面に排出される。プリンタ145は、ATMコーナー側に設けられ、ATMコーナー側の操作部の操作内容を印字する印字部の一例である。
【0034】
図3は、第1の実施の形態における金庫装置1の施解錠操作部13の小扉133を開いたときの外観構成例を示す図である。
図示するように、施解錠操作部13は、鍵操作部131と、テンキー132と、小扉133とを備える。
【0035】
鍵操作部131は、停電等が発生している非常時に、物理鍵が挿入されて操作されることにより、施解錠機構12の施解錠を行う。警送員がATMコーナー側で物品を収納する場合、鍵操作部131は、第1の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第1の非常時解錠操作部の一例である。また、警送員がATMコーナー側で物品を取り出す場合、鍵操作部131は、第2の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第2の非常時解錠操作部の一例である。
【0036】
テンキー132は、停電等が発生している非常時に、物理鍵を用いずに、施解錠機構12の施解錠を行うために設けられている。警送員はテンキー132からパスワードを入力することにより施解錠機構12を解錠することが可能になっている。テンキー132は、例えば、電池から電力が供給されることにより、停電等が発生している非常時であっても動作可能にするとよい。鍵操作部131しか設けなかった場合、警送員は、複数の支店を巡回して物品の集配を行うので、非常時のために複数の金庫装置1の物理鍵を常に携帯しておく必要がある。そこで、本実施の形態では、複数の金庫装置1の物理鍵を常に携帯しておく必要がないように、テンキー132を設けている。尚、テンキー132に入力するパスワードは、ワンデイパスワード、ワンタイムパスワード等の一定期間しか使用できないパスワードであることが望ましい。テンキー132は、ATMコーナー側の施解錠部による解錠を、非常時にキー入力信号により行うために操作される第3の非常時解錠操作部の一例である。
【0037】
小扉133は、ATMの空きスペースに設置された金庫装置1が一般顧客に興味を持たれないように、鍵操作部131及びテンキー132を隠す。小扉133は、ATMコーナー側の非常時解錠操作部を隠す小扉の一例である。
【0038】
図4は、第1の実施の形態における金庫装置1の外観構成例を示す斜視図である。特に、
図4は、金庫装置1をバックヤード側から見たときの外観構成を示している。従って、
図4には、バックヤード側筐体20の構成要素が示されている。
図示するように、バックヤード側筐体20は、扉21と、施解錠機構22と、施解錠操作部23と、操作ターミナル24とを備える。
【0039】
扉21は、行員が物品を収納したり取り出したりする際に開閉される。行員がバックヤード側で物品を収納する場合、扉21は、バックヤード側である第1の側に設けられる第1の扉の一例である。また、行員がバックヤード側で物品を取り出す場合、扉21は、バックヤード側である第2の側に設けられる第2の扉の一例である。
【0040】
施解錠機構22は、扉21の施解及び解錠を行う。行員がバックヤード側で物品を収納する場合、施解錠機構22は、第1の扉を施解錠する第1の施解錠部の一例である。また、行員がバックヤード側で物品を取り出す場合、施解錠機構22は、第2の扉を施解錠する第2の施解錠部の一例である。
尚、施解錠機構22は、ATMコーナー側の扉11が解錠されている場合には、扉21を解錠しないように制御されるとよい。
【0041】
施解錠操作部23は、停電等が発生している非常時の物品収納時に、施解錠機構22が扉21の施錠及び解錠を行うように行員によって操作される。
施解錠操作部23は、鍵操作部231を備える。
【0042】
鍵操作部231は、停電等が発生している非常時に、物理鍵が挿入されて操作されることにより、施解錠機構22の施解錠を行う。行員がバックヤード側で物品を収納する場合、鍵操作部231は、第1の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第1の非常時解錠操作部の一例である。また、行員がバックヤード側で物品を取り出す場合、鍵操作部231は、第2の施解錠部による解錠を非常時に機械動作により行うために操作される第2の非常時解錠操作部の一例である。
【0043】
尚、バックヤード側には、テンキーは設けられていない。これは、行員が使用する物理鍵は自支店の金庫装置1の物理鍵のみであり、非常時のために複数の金庫装置1の物理鍵を常に携帯しておかなければならないという事情がないからである。
また、バックヤード側には、小扉も設けられていない。これはバックヤード側には一般顧客が立ち入ることがなく、一般顧客に興味を持たせたくないという事情もないからである。
【0044】
操作ターミナル24は、行員が金庫装置1を操作する際に用いられるターミナルである。
操作ターミナル24は、表示操作部241と、カメラ242と、発光部243と、読取部244とを備える。
【0045】
表示操作部241は、例えばタッチパネルディスプレイであり、ユーザが入力した情報を受け付けるとともにユーザに提示する情報を表示する。
【0046】
具体的には、表示操作部241は、停電等が発生していない通常時の物品収納時に、施解錠機構22が扉21の施錠及び解錠を行うように行員によって操作される。行員がバックヤード側で物品を収納する場合、表示操作部241は、第1の施解錠部による解錠を電気的に行うために操作される第1の解錠操作部の一例である。
【0047】
また、行員が物品を収納する際に収納する物品に関する収納情報を入力すると、表示操作部241はこの収納情報を受け付ける。ここで、収納情報は、収納する物品に関する如何なる情報でもよいが、例えば、物品の物品名及び個数とすればよい。また、行員は、自身が物品を収納する際に入力した収納情報が実際に収納した物品の物品名及び個数を正しく表していない場合等に、収納情報を訂正するための収納訂正情報を入力することができ、その場合、表示操作部241はこの収納訂正情報を受け付ける。ここで、収納訂正情報は、収納情報をどのように訂正するかを示していれば如何なる情報でもよいが、例えば、訂正後の物品名及び個数とすればよい。行員がバックヤード側で物品を収納する場合、収納情報は、第1の扉から収納される物品に関する第1の情報の一例であり、表示操作部241は、第1の側に設けられ、第1の情報を入力するために操作される第1の操作部の一例である。収納訂正情報は、第1の扉から収納された物品と整合するように第1の情報を訂正した後の情報の一例であり、表示操作部241は、第1の情報を訂正した後の情報を入力するために操作される第1の操作部の一例である。
【0048】
一方、表示操作部241は、停電等が発生していない通常時の物品取り出し時に、施解錠機構22が扉21の施錠及び解錠を行うように行員によって操作される。行員がバックヤード側で物品を取り出す場合、表示操作部241は、第2の施解錠部による解錠を電気的に行うために操作される第2の解錠操作部の一例である。
【0049】
また、行員が物品を取り出す際に取り出す物品に関する取出情報を入力すると、表示操作部241はこの取出情報を受け付ける。ここで、取出情報は、取り出す物品に関する如何なる情報でもよいが、例えば、警送員が収納した物品を行員が実際に取り出してみて、警送員が物品を収納する際に入力した収納情報が正しいか否かを判断した結果の情報とすればよい。そのような情報としては、警送員が物品を収納する際に入力した収納情報が正しい旨の情報が考えられる。或いは、そのような情報としては、警送員が物品を収納する際に入力した収納情報が誤っている旨の情報も考えられる。そして、収納情報が誤っている旨の情報としては、物品を取り出す際に収納情報を訂正するための取出訂正情報も考えられる。行員がバックヤード側で物品を取り出す場合、取出情報は、第2の扉から取り出される物品に関する第2の情報の一例であり、表示操作部241は、第2の側に設けられ、第2の情報を入力するために操作される第2の操作部の一例である。収納情報が正しいか否かを判断した結果の情報は、第1の情報と、第2の扉から取り出される物品とが整合しているか否かを示す整合性判断情報の一例であり、表示操作部241は、整合性判断情報を第2の情報として入力するために操作される第2の操作部の一例である。収納情報が正しい旨の情報は、第1の情報と、第2の扉から取り出される物品とが整合していることを示す整合情報の一例であり、表示操作部241は、整合情報を整合性判断情報として入力するために操作される第2の操作部の一例である。収納情報が誤っている旨の情報は、第1の情報と、第2の扉から取り出される物品とが整合していないことを示す不整合情報の一例であり、表示操作部241は、不整合情報を整合性判断情報として入力するために操作される第2の操作部の一例である。取出訂正情報は、第2の扉から取り出される物品と整合するよう第1の情報を訂正した後の情報の一例であり、表示操作部241は、第1の情報を訂正した後の情報を、不整合情報として入力するために操作される第2の操作部の一例である。
【0050】
カメラ242は、表示操作部241を操作中の行員を撮像する。特に、カメラ242は、表示操作部241を操作中の行員の顔が存在する位置に向けられており、行員の顔を撮像する。そして、撮像された撮像画像は、後述するように、金庫装置1内に記録される。行員がバックヤード側で物品を収納する場合、カメラ242は、第1の側に設けられた第1の撮像部の一例である。また、行員がバックヤード側で物品を取り出す場合、カメラ242は、第2の側に設けられた第2の撮像部の一例である。
【0051】
発光部243は、金庫装置1内に物品が収納されている場合に、その旨を発光によってバックヤード側に知らせる。発光部243は、例えばランプによって実現すればよいが、発光するデバイスであれば如何なるデバイスによって実現してもよい。ちなみに発光部243によって知らせる情報は、表示操作部241にて知らせるよう構成されていてもよい。
【0052】
発光部243は、ATMコーナー側の表示操作部141が操作されている場合に、その旨を発光によってバックヤード側に知らせてもよい。或いは、金庫装置1は、ATMコーナー側の表示操作部141が操作されている旨を、音等の発光以外の手段によって知らせてもよい。行員がバックヤード側で物品を収納する場合、発光部243は、第1の側に設けられ、第2の操作部が操作されている旨の情報を出力する出力部の一例である。また、行員がバックヤード側で物品を取り出す場合、発光部243は、第2の側に設けられ、第1の操作部が操作されている旨の情報を出力する出力部の一例である。
【0053】
発光部243は、ATMコーナー側の扉11が開放されている場合に、その旨を発光によってバックヤード側に知らせてもよい。或いは、金庫装置1は、ATMコーナー側の扉11が開放されている旨を、音等の発光以外の手段によって知らせてもよい。行員がバックヤード側で物品を収納する場合、発光部243は、第1の側に設けられ、第2の扉が開放されている旨の情報を出力する出力部の一例である。また、行員がバックヤード側で物品を取り出す場合、発光部243は、第2の側に設けられ、第1の扉が開放されている旨の情報を出力する出力部の一例である。
【0054】
発光部243は、金庫装置1にエラーが発生した場合に、その旨を発光によってバックヤード側に知らせてもよい。
発光部243は、ATMコーナー側のプリンタ145の用紙切れが発生した場合に、その旨を発光によってバックヤード側に知らせてもよい。
発光部243は、金庫装置1にその他の状態変化が発生した場合に、その旨を発光によってバックヤード側に知らせてもよい。
【0055】
尚、ここでは、1つの発光部243が金庫装置1の複数の状態を知らせるようにした。これは、例えば、複数の状態の状態毎に発光パターンを対応付けておき、知らせたい状態に対応する発光パターンで1つの発光部243を発光させることにより、実現するとよい。しかしながら、これに限らず、複数の発光部243が金庫装置1の複数の状態を知らせるようにしてもよい。これは、例えば、複数の状態の状態毎に発光部243を対応付けておき、知らせたい状態に対応する発光部243を発光させることにより、実現するとよい。
【0056】
読取部244は、IC(Integrated Circuit)カードが翳された場合に、ICカードから情報を読み取る。或いは、読取部244は、FELICA(登録商標)機能を搭載したスマートフォン等が翳された場合に、スマートフォン等から情報を読み取ってもよい。尚、このようにして読み取られた情報は、行員のログイン時の認証に用いられる。但し、ログイン時の認証は、生体情報読取部(図示せず)で読み取られた生体情報を用いて行ってもよいし、表示操作部241から入力されたID及びパスワードを用いて行ってもよい。
【0057】
尚、バックヤード側には、プリンタは設けられていない。これは、金庫装置1に対する操作情報を用紙に印字して持ち帰りたいという要望が銀行側にはないからである。換言すれば、金庫装置1自体は銀行に設けられているため、銀行側が操作情報を確認したい場合は、金庫装置1に記憶されている操作情報を直接確認すればよいからである。
【0058】
(金庫装置の機能構成)
図5は、第1の実施の形態における金庫装置1の機能構成例を示すブロック図である。図示するように、金庫装置1は、施解錠機構12と、表示操作部141と、カメラ142と、発光部143と、読取部144と、プリンタ145とを備える。また、金庫装置1は、施解錠機構22と、表示操作部241と、カメラ242と、発光部243と、読取部244とを備える。更に、金庫装置1は、制御部30と、記憶部40と、通信部50とを備える。
【0059】
施解錠機構12、表示操作部141、カメラ142、発光部143、読取部144、プリンタ145、施解錠機構22、表示操作部241、カメラ242、発光部243、読取部244については、既に
図2~
図4を用いて説明したため、ここでは説明を省略する。
【0060】
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路を備え、記憶部40に記憶された動作プログラムに従って、金庫装置1の各部を制御する。
【0061】
記憶部40は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、制御部30の動作プログラムを記憶し、また、制御部30の制御処理の際にワーク領域として利用される。動作プログラムには、制御部30が後述する処理を実行するためのプログラムが含まれる。
また、記憶部40は、金庫装置1に収納されている物品に関する収納情報を記憶する。
更に、記憶部40は、金庫装置1に対する警送員又は行員の操作に関する操作情報も記憶する。その際、記憶部40は、警送員又は行員の顔画像を、操作内容に紐付けて記憶するとよい。この場合、記憶部40は、第1の撮像部により撮像された使用者の顔画像を、使用者による第1の操作部の操作内容に紐付けて記憶する第1の記憶部の一例である。また、記憶部40は、第2の撮像部により撮像された使用者の顔画像を、使用者による第2の操作部の操作内容に紐付けて記憶する第2の記憶部の一例である。
【0062】
通信部50は、他の装置との間で通信回線を通じた情報通信を行う。
具体的には、通信部50は、行員が物品を収納する際に入力した収納情報が誤っている旨を、警送員が物品を取り出す際に表示操作部141から入力すると、その旨の情報を他の装置へ送信する。また、通信部50は、警送員が物品を収納する際に入力した収納情報が誤っている旨を、行員が物品を取り出す際に表示操作部241から入力すると、その旨の情報を他の装置へ送信する。この場合、通信部50は、第2の操作部を操作することにより不整合情報が入力された旨の情報を通知する通知部の一例である。
【0063】
また、通信部50は、1つの支店に複数の金庫装置1が設置されている場合、これら複数の金庫装置1との間で機器状態や設定情報を送受信することにより、機器状態や設定情報を同期させるために用いられてもよい。
【0064】
図6は、記憶部40に記憶される収納情報を示す図である。
図示するように、収納情報は、物品名と、個数とを対応付けたものとなっている。
物品名は、金庫装置1に収納されている物品の名称である。
個数は、金庫装置1に収納されている物品の個数である。但し、個数として「あり」も設定できるようになっている。これは、物品の中には個数よりも有無が重要になる物品があることや、物品以外の連絡事項等を金庫装置1で授受することもあり得ることを想定したものである。
ここでは、物品Aが1個あること、物品Bが2個あること、物品Cがあること等が示されている。
【0065】
図7は、記憶部40に記憶される操作情報を示す図である。
図示するように、操作情報は、日時と、利用者IDと、物品名と、個数と、操作内容と、撮像画像とを対応付けたものとなっている。
日時は、操作が行われた日付及び時刻である。
利用者IDは、操作を行った利用者、つまり警送員又は行員の識別情報である。通常は複数の利用者の操作情報がまとめて記憶されるが、ここでは、利用者ID「U0001」の利用者の操作情報のみを抜き出して示している。
物品名は、操作の対象となった物品の名称である。
個数は、操作の対象となった物品の個数である。
操作内容は、操作の内容である。
撮像画像は、操作を行った警送員又は行員を撮像した画像である。
ここでは、2022年7月4日11時1分に、利用者ID「U0001」の利用者が物品Gを4個取り出し、その利用者の撮像画像が「img1005」として保存されていること等が示されている。
【0066】
(金庫装置の動作)
まず、警送員又は行員がログインに成功した場合の動作について説明する。警送員が表示操作部141でログインに成功すると、金庫装置1は表示操作部141にメニュー画面を表示する。また、行員が表示操作部241でログインに成功すると、金庫装置1は表示操作部241にメニュー画面を表示する。
【0067】
図8は、金庫装置1内に収納物が存在しない場合に表示されるメニュー画面610を示す図である。尚、メニュー画面610としては、表示操作部141にも表示操作部241にも同じものが表示される。
図示するように、メニュー画面610は、収納情報表示領域611と、操作情報表示領域614と、収納ボタン617と、取出ボタン618と、通知アイコン619とを含む。
収納情報表示領域611は、金庫装置1に収納されている物品に関する収納情報を表示する領域であり、物品名表示欄612と、個数表示欄613とを含む。但し、ここでは、金庫装置1内に収納物が存在しないので、収納情報表示領域611は空欄となっている。
操作情報表示領域614は、金庫装置1に対する警送員又は行員の操作に関する操作情報を表示する領域であり、日時表示欄615と、操作内容表示欄616とを含む。そして、操作情報表示領域614には、記憶部40に記憶された操作情報のうち、直近の幾つかの操作情報における日時及び操作内容が表示される。
収納ボタン617は、警送員又は行員が物品を収納する際に押下されるボタンである。
取出ボタン618は、警送員又は行員が物品を取り出す際に押下されるボタンである。但し、ここでは、金庫装置1内に収納物が存在しないので、取出ボタン618はグレイアウトされ、押下できなくなっている。
通知アイコン619は、金庫装置1に異常が発生した場合や、施解錠機構12又は施解錠機構22の非常時の解錠があった場合等に、その旨を通知するアイコンである。
【0068】
図9は、金庫装置1内に収納物が存在する場合に表示されるメニュー画面620を示す図である。尚、メニュー画面620としては、表示操作部141にも表示操作部241にも同じものが表示される。
図示するように、メニュー画面620は、収納情報表示領域621と、操作情報表示領域624と、収納訂正ボタン627と、取出ボタン628と、通知アイコン629とを含む。
収納情報表示領域621は、
図8の収納情報表示領域611と同じである。但し、ここでは、金庫装置1内に収納物が存在するので、収納情報表示領域621は空欄となっておらず、記憶部40に記憶された収納情報が表示されている。
操作情報表示領域624は、
図8の操作情報表示領域614と同じである。
収納訂正ボタン627は、警送員又は行員が物品を収納する際に入力した収納情報を訂正する際に押下されるボタンである。
取出ボタン628は、警送員又は行員が物品を取り出す際に押下されるボタンである。
通知アイコン629は、
図8の通知アイコン619と同じである。
【0069】
次に、警送員又は行員がメニュー画面610上で収納ボタン617を押下した場合の動作について説明する。表示操作部141に表示されたメニュー画面610上で警送員が収納ボタン617を押下すると、金庫装置1は、扉11を解錠した後、表示操作部141に収納画面630を表示する。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面610上で行員が収納ボタン617を押下すると、金庫装置1は、扉21を解錠した後、表示操作部241に収納画面630を表示する。
【0070】
図10は、収納画面630を示す図である。
図示するように、収納画面630は、収納情報入力領域631と、臨時収納ボタン635と、完了ボタン636とを含む。
収納情報入力領域631は、金庫装置1に収納する物品に関する収納情報を入力する領域であり、物品名入力欄632と、個数入力欄633とを含む。警送員又は行員は、予め登録された物品名の中から選択することにより、物品名入力欄632に物品名を入力する。また、個数入力欄633における入力態様には、個数とプラスボタンとマイナスボタンとからなるセット(例えばセット633a)による入力態様と、ありボタンとなしボタンとからなるセット(例えばセット633b)による入力態様とがある。前者の入力態様では、警送員又は行員は、個数をプラスボタンで増やしたりマイナスボタンで減らしたりして決定した個数を入力する。後者の入力態様では、警送員又は行員は、ありボタンで決定した「あり」を入力する。これは、金庫装置1に収納される物品には個数よりも有無が重要になる物品があること、金庫装置1を用いて物品以外の連絡事項等を通知することもあり得ること等を想定したものである。連絡事項には、例えば、速達の希望有無がある。例えば、収納情報入力領域631の「0006」の行の次に「0007」の行を追加し、物品名入力欄632に「速達の希望有無」を入力し、個数入力欄633にありボタン及びなしボタンのうちありボタンで決定した「あり」を入力することが考えられる。この場合、この行は、物品A~Fの全てを速達で配達してほしい旨の連絡事項となる。
臨時収納ボタン635は、警送員又は行員が予め登録された物品名以外の物品名を入力する際に押下されるボタンである。例えば、金庫装置1は、臨時収納ボタン635が押下されると臨時収納画面(図示せず)を表示し、警送員又は行員がこの臨時収納画面上で物品名をフリーテキストで入力するとその入力された物品名を物品名入力欄632に表示する。尚、予め登録された物品名以外の物品名は、収納画面630の物品名入力欄632の最下行にフリーテキストで入力させるようにしてもよい。但し、収納する物品の種類が多くなると、物品名入力欄632の最下行までスクロールするための操作量が多くなってしまうので、ここでは臨時収納画面から入力させるようにしている。
完了ボタン636は、警送員又は行員が収納する物品を確定させる際に押下されるボタンである。
【0071】
図11は、この場合の金庫装置1の動作例を示したフローチャートである。
【0072】
図示するように、警送員又は行員がメニュー画面610上で収納ボタン617を押下すると、金庫装置1は、収納ボタン617を押下した警送員又は行員の撮像画像を取得する(ステップ301)。具体的には、表示操作部141に表示されたメニュー画面610上で警送員が収納ボタン617を押下すると、金庫装置1は、カメラ142で警送員を撮像し、警送員の撮像画像を取得する。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面610上で行員が収納ボタン617を押下すると、金庫装置1は、カメラ242で行員を撮像し、行員の撮像画像を取得する。
【0073】
次に、金庫装置1は、施解錠機構12又は施解錠機構22を解錠する(ステップ302)。具体的には、表示操作部141に表示されたメニュー画面610上で警送員が収納ボタン617を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構12を解錠する。これにより、警送員は扉11を開いて物品を収納することが可能となる。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面610上で行員が収納ボタン617を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構22を解錠する。これにより、行員は扉21を開いて物品を収納することが可能となる。
【0074】
次に、金庫装置1は、表示操作部141又は表示操作部241に収納画面630を表示する(ステップ303)。具体的には、表示操作部141に表示されたメニュー画面610上で警送員が収納ボタン617を押下すると、金庫装置1は、表示操作部141に収納画面630を表示する。これにより、警送員は収納した物品に関する収納情報を入力することが可能となる。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面610上で行員が収納ボタン617を押下すると、金庫装置1は、表示操作部241に収納画面630を表示する。これにより、行員は収納した物品に関する収納情報を入力することが可能となる。
【0075】
次に、金庫装置1は、ステップ303で表示した収納画面630上で完了ボタン636が押下されたか否かを判定する(ステップ304)。具体的には、金庫装置1は、表示操作部141に表示された収納画面630上で完了ボタン636が押下されたか否かを判定する。また、金庫装置1は、表示操作部241に表示された収納画面630上で完了ボタン636が押下されたか否かを判定する。
【0076】
収納画面630上で完了ボタン636が押下されていない場合、金庫装置1は、ステップ304の処理を繰り返す。
収納画面630上で完了ボタン636が押下された場合、金庫装置1は、ステップ303で表示した収納画面630上で入力された収納情報を取得する(ステップ305)。具体的には、表示操作部141に表示された収納画面630上で警送員が収納情報を入力すると、金庫装置1は、この収納情報を取得する。また、表示操作部241に表示された収納画面630上で行員が収納情報を入力すると、金庫装置1は、この収納情報を取得する。そして、金庫装置1は、ステップ305で取得した収納情報を、記憶部40に記憶する(ステップ306)。
【0077】
次に、金庫装置1は、警送員又は行員の操作内容と、ステップ301で取得した警送員又は行員の撮像画像とを含む操作情報を、記憶部40に記憶する(ステップ307)。その際、金庫装置1は、ステップ304で取得した収納情報における物品名及び個数を操作情報に含めてもよい。
【0078】
次に、金庫装置1は、施解錠機構12又は施解錠機構22を施錠する(ステップ308)。具体的には、表示操作部141に表示された収納画面630上で警送員が完了ボタン636を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構12を施錠する。また、表示操作部241に表示された収納画面630上で行員が完了ボタン636を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構22を施錠する。
【0079】
その後、金庫装置1は、発光部143又は発光部243を発光させる(ステップ309)。具体的には、表示操作部141に表示された収納画面630上で警送員が完了ボタン636を押下すると、金庫装置1は、発光部143を発光させる。また、表示操作部241に表示された収納画面630上で行員が完了ボタン636を押下すると、金庫装置1は、発光部243を発光させる。その際、金庫装置1は、金庫装置1内に収納物が存在することを示す態様であれば、如何なる態様で発光部を発光させてもよい。例えば、金庫装置1は、金庫装置1内に収納物が存在することを示す発光パターンで1つの発光部を発光させてもよい。或いは、金庫装置1は、複数の発光部のうち、金庫装置1内に収納物が存在することを示すための発光部を、発光させてもよい。
【0080】
次に、警送員又は行員がメニュー画面620上で収納訂正ボタン627を押下した場合の動作について説明する。表示操作部141に表示されたメニュー画面620上で警送員が収納訂正ボタン627を押下すると、金庫装置1は、扉11を解錠した後、表示操作部141に収納訂正画面640を表示する。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面620上で行員が収納訂正ボタン627を押下すると、金庫装置1は、扉21を解錠した後、表示操作部241に収納訂正画面640を表示する。
【0081】
図12は、収納訂正画面640を示す図である。
図示するように、収納訂正画面640は、収納訂正情報入力領域641と、臨時訂正ボタン645と、完了ボタン646とを含む。
収納訂正情報入力領域641は、収納画面630で入力した収納情報を訂正するための収納訂正情報を入力する領域であり、物品名入力欄642と、訂正前個数表示欄643と、訂正後個数入力欄644とを含む。物品名入力欄642には、収納画面630で入力された物品名が表示される。また、訂正前個数表示欄643には、収納画面630で入力された個数が表示される。更に、訂正後個数入力欄644には、収納画面630で入力された個数を訂正した後の個数が入力される。尚、訂正後個数入力欄644における入力態様及びこれらの入力態様を設けた理由は、
図10の個数入力欄633に関して述べたことと同じである。
臨時訂正ボタン645は、警送員又は行員が予め登録された物品名以外の物品名を入力して訂正を行う際に押下されるボタンである。例えば、金庫装置1は、臨時訂正ボタン645が押下されると臨時訂正画面(図示せず)を表示し、警送員又は行員がこの臨時訂正画面上で物品名をフリーテキストで入力するとその入力された物品名を物品名入力欄642に表示する。尚、予め登録された物品名以外の物品名を別画面で入力するようにした理由は、
図10の臨時収納ボタン635に関して述べたことと同じである。
完了ボタン646は、警送員又は行員が収納訂正情報を確定させる際に押下されるボタンである。
【0082】
図13は、この場合の金庫装置1の動作例を示したフローチャートである。
【0083】
図示するように、警送員又は行員がメニュー画面620上で収納訂正ボタン627を押下すると、金庫装置1は、収納訂正ボタン627を押下した警送員又は行員の撮像画像を取得する(ステップ321)。具体的には、表示操作部141に表示されたメニュー画面620上で警送員が収納訂正ボタン627を押下すると、金庫装置1は、カメラ142で警送員を撮像し、警送員の撮像画像を取得する。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面620上で行員が収納訂正ボタン627を押下すると、金庫装置1は、カメラ242で行員を撮像し、行員の撮像画像を取得する。
【0084】
次に、金庫装置1は、施解錠機構12又は施解錠機構22を解錠する(ステップ322)。具体的には、表示操作部141に表示されたメニュー画面620上で警送員が収納訂正ボタン627を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構12を解錠する。これにより、警送員は扉11を開いて収納された物品を確認することが可能となる。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面620上で行員が収納訂正ボタン627を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構22を解錠する。これにより、行員は扉21を開いて収納された物品を確認することが可能となる。
【0085】
次に、金庫装置1は、表示操作部141又は表示操作部241に収納訂正画面640を表示する(ステップ323)。具体的には、表示操作部141に表示されたメニュー画面620上で警送員が収納訂正ボタン627を押下すると、金庫装置1は、表示操作部141に収納訂正画面640を表示する。これにより、警送員は収納情報を訂正するための収納訂正情報を入力することが可能となる。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面620上で行員が収納訂正ボタン627を押下すると、金庫装置1は、表示操作部241に収納訂正画面640を表示する。これにより、行員は収納情報を訂正するための収納訂正情報を入力することが可能となる。
【0086】
次に、金庫装置1は、ステップ323で表示した収納訂正画面640上で完了ボタン646が押下されたか否かを判定する(ステップ324)。具体的には、金庫装置1は、表示操作部141に表示された収納訂正画面640上で完了ボタン646が押下されたか否かを判定する。また、金庫装置1は、表示操作部241に表示された収納訂正画面640上で完了ボタン646が押下されたか否かを判定する。
【0087】
収納訂正画面640上で完了ボタン646が押下されていない場合、金庫装置1は、ステップ324の処理を繰り返す。
収納訂正画面640上で完了ボタン646が押下された場合、金庫装置1は、ステップ323で表示した収納訂正画面640上で入力された収納訂正情報を取得する(ステップ325)。具体的には、表示操作部141に表示された収納訂正画面640上で警送員が収納訂正情報を入力すると、金庫装置1は、この収納訂正情報を取得する。また、表示操作部241に表示された収納訂正画面640上で行員が収納訂正情報を入力すると、金庫装置1は、この収納訂正情報を取得する。そして、金庫装置1は、ステップ325で取得した収納訂正情報によって、記憶部40に記憶された収納情報を更新する(ステップ326)。
【0088】
次に、金庫装置1は、警送員又は行員の操作内容と、ステップ321で取得した警送員又は行員の撮像画像とを含む操作情報を、記憶部40に記憶する(ステップ327)。その際、金庫装置1は、ステップ324で取得した収納訂正情報における物品名及び個数を操作情報に含めてもよい。
【0089】
次に、金庫装置1は、施解錠機構12又は施解錠機構22を施錠する(ステップ328)。具体的には、表示操作部141に表示された収納訂正画面640上で警送員が完了ボタン646を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構12を施錠する。また、表示操作部241に表示された収納訂正画面640上で行員が完了ボタン646を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構22を施錠する。
【0090】
その後、金庫装置1は、発光部143又は発光部243を発光させる(ステップ329)。具体的には、表示操作部141に表示された収納訂正画面640上で警送員が完了ボタン646を押下すると、金庫装置1は、発光部143を発光させる。また、表示操作部241に表示された収納訂正画面640上で行員が完了ボタン646を押下すると、金庫装置1は、発光部243を発光させる。発光部を発光させる態様については、
図11のステップ309に関して述べたことと同じである。
【0091】
次に、警送員又は行員がメニュー画面620上で取出ボタン628を押下した場合の動作について説明する。表示操作部141に表示されたメニュー画面620上で警送員が取出ボタン628を押下すると、金庫装置1は、扉11を解錠した後、表示操作部141に取出画面650を表示する。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面620上で行員が取出ボタン628を押下すると、金庫装置1は、扉21を解錠した後、表示操作部241に取出画面650を表示する。
【0092】
図14は、取出画面650を示す図である。
図示するように、取出画面650は、取出情報入力領域651と、取出訂正ボタン655と、完了ボタン656とを含む。
取出情報入力領域651は、金庫装置1から取り出す物品に関する取出情報を入力する領域であり、物品名表示欄652と、個数表示欄653と、確認ボタン654とを含む。物品名表示欄652及び個数表示欄653には、記憶部40に記憶された収納情報に含まれる物品名及び個数が表示される。警送員又は行員は、物品名表示欄652に表示された物品名及び個数表示欄653に表示された個数が、金庫装置1から実際に取り出した物品の物品名及び個数と同じであれば、確認ボタン654を押下する。確認ボタン654は、押下される前は、「未確認」の文言が配置され、チェックボックスにチェックされていない状態で表示されるが、押下された後は、「確認済」の文言が配置され、チェックボックスにチェックされた状態で表示される。
取出訂正ボタン655は、物品名表示欄652に表示された物品名又は個数表示欄653に表示された個数が、金庫装置1から実際に取り出した物品の物品名又は個数と異なる場合に、物品の物品名又は個数を訂正する際に押下されるボタンである。
完了ボタン656は、警送員又は行員が取り出した物品を確定させる際に押下されるボタンである。ここでは、押下されていない確認ボタン654があるので、完了ボタン636はグレイアウトされ、押下できなくなっている。例えば、取出訂正画面660(後述)で収納情報が訂正され、全ての確認ボタン654が押下されると、完了ボタン656はグレイアウトでなくなり、押下できるようになる。
【0093】
図15は、取出訂正画面660を示す図である。
図示するように、取出訂正画面660は、取出訂正情報入力領域661と、臨時訂正ボタン665と、完了ボタン666とを含む。
取出訂正情報入力領域661は、収納画面630で入力された収納情報を取り出し時に訂正するための取出訂正情報を入力する領域であり、物品名入力欄662と、訂正前個数表示欄663と、訂正後個数入力欄664とを含む。物品名入力欄662には、記憶部40に記憶された収納情報における物品名のうち、取出画面650で未確認となっている物品の物品名が表示される。また、訂正前個数表示欄663には、記憶部40に記憶された収納情報における個数のうち、取出画面650で未確認となっている物品の個数が表示される。更に、訂正後個数入力欄664には、訂正前個数表示欄663に表示された個数を訂正した後の個数が入力される。尚、訂正後個数入力欄664における入力態様及びこれらの入力態様を設けた理由は、
図10の個数入力欄633に関して述べたことと同じである。
臨時訂正ボタン665は、警送員又は行員が予め登録された物品名以外の物品名を入力して訂正を行う際に押下されるボタンである。例えば、金庫装置1は、臨時訂正ボタン665が押下されると臨時訂正画面(図示せず)を表示し、警送員又は行員がこの臨時訂正画面上で物品名をフリーテキストで入力するとその入力された物品名を物品名入力欄662に表示する。尚、予め登録された物品名以外の物品名を別画面で入力するようにした理由は、
図10の臨時収納ボタン635に関して述べたことと同じである。
完了ボタン666は、警送員又は行員が取出訂正情報を確定させる際に押下されるボタンである。
【0094】
図16-1及び
図16-2は、この場合の金庫装置1の動作例を示したフローチャートである。
【0095】
図16-1に示すように、警送員又は行員がメニュー画面620上で取出ボタン628を押下すると、金庫装置1は、取出ボタン628を押下した警送員又は行員の撮像画像を取得する(ステップ341)。具体的には、表示操作部141に表示されたメニュー画面620上で警送員が取出ボタン628を押下すると、金庫装置1は、カメラ142で警送員を撮像し、警送員の撮像画像を取得する。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面620上で行員が取出ボタン628を押下すると、金庫装置1は、カメラ242で行員を撮像し、行員の撮像画像を取得する。
【0096】
次に、金庫装置1は、施解錠機構12又は施解錠機構22を解錠する(ステップ342)。具体的には、表示操作部141に表示されたメニュー画面620上で警送員が取出ボタン628を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構12を解錠する。これにより、警送員は扉11を開いて物品を取り出すことが可能となる。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面620上で行員が取出ボタン628を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構22を解錠する。これにより、行員は扉21を開いて物品を取り出すことが可能となる。
【0097】
次に、金庫装置1は、表示操作部141又は表示操作部241に取出画面650を表示する(ステップ343)。具体的には、表示操作部141に表示されたメニュー画面620上で警送員が取出ボタン628を押下すると、金庫装置1は、表示操作部141に取出画面650を表示する。これにより、警送員は取り出した物品に関する取出情報を入力することが可能となる。また、表示操作部241に表示されたメニュー画面620上で行員が取出ボタン628を押下すると、金庫装置1は、表示操作部241に取出画面650を表示する。これにより、行員は取り出した物品に関する取出情報を入力することが可能となる。
【0098】
次に、金庫装置1は、ステップ343で表示した取出画面650上で取出訂正ボタン655が押下されたか否かを判定する(ステップ344)。具体的には、金庫装置1は、表示操作部141に表示された取出画面650上で取出訂正ボタン655が押下されたか否かを判定する。また、金庫装置1は、表示操作部241に表示された取出画面650上で取出訂正ボタン655が押下されたか否かを判定する。
【0099】
取出画面650上で取出訂正ボタン655が押下されていない場合、金庫装置1は、処理を
図16-2のステップ351へ進める。
取出画面650上で取出訂正ボタン655が押下された場合、金庫装置1は、表示操作部141又は表示操作部241に取出訂正画面660を表示する(ステップ345)。具体的には、表示操作部141に表示された取出画面650上で警送員が取出訂正ボタン655を押下すると、金庫装置1は、表示操作部141に取出訂正画面660を表示する。これにより、警送員は取出情報を訂正するための取出訂正情報を入力することが可能となる。また、表示操作部241に表示された取出画面650上で行員が取出訂正ボタン655を押下すると、金庫装置1は、表示操作部241に取出訂正画面660を表示する。これにより、行員は取出情報を訂正するための取出訂正情報を入力することが可能となる。
【0100】
次に、金庫装置1は、ステップ345で表示した取出訂正画面660上で完了ボタン666が押下されたか否かを判定する(ステップ346)。具体的には、金庫装置1は、表示操作部141に表示された取出訂正画面660上で完了ボタン666が押下されたか否かを判定する。また、金庫装置1は、表示操作部241に表示された取出訂正画面660上で完了ボタン666が押下されたか否かを判定する。
【0101】
取出訂正画面660上で完了ボタン666が押下されていない場合、金庫装置1は、ステップ346の処理を繰り返す。
取出訂正画面660上で完了ボタン666が押下された場合、金庫装置1は、ステップ345で表示した取出訂正画面660上で入力された取出訂正情報を取得する(ステップ347)。具体的には、表示操作部141に表示された取出訂正画面660上で警送員が取出訂正情報を入力すると、金庫装置1は、この取出訂正情報を取得する。また、表示操作部241に表示された取出訂正画面660上で行員が取出訂正情報を入力すると、金庫装置1は、この取出訂正情報を取得する。そして、金庫装置1は、取出訂正画面660を閉じ(ステップ348)、ステップ347で取得した取出訂正情報によって訂正された取出情報を取出画面650に反映する(ステップ349)。
【0102】
次に、
図16-2に示すように、金庫装置1は、ステップ343で表示した取出画面650上で全ての確認ボタン654が押下されたか否かを判定する(ステップ351)。具体的には、金庫装置1は、表示操作部141に表示された取出画面650上で全ての確認ボタン654が押下されたか否かを判定する。また、金庫装置1は、表示操作部241に表示された取出画面650上で全ての確認ボタン654が押下されたか否かを判定する。
【0103】
取出画面650上で全ての確認ボタン654が押下されたわけではない場合、金庫装置1は、処理を
図16-1のステップ344へ戻す。
取出画面650上で全ての確認ボタン654が押下された場合、金庫装置1は、ステップ343で表示した取出画面650上で完了ボタン656が押下されたか否かを判定する(ステップ352)。具体的には、金庫装置1は、表示操作部141に表示された取出画面650上で完了ボタン656が押下されたか否かを判定する。また、金庫装置1は、表示操作部241に表示された取出画面650上で完了ボタン656が押下されたか否かを判定する。
【0104】
取出画面650上で完了ボタン656が押下されていない場合、金庫装置1は、処理を
図16-1のステップ344へ戻す。
取出画面650上で完了ボタン656が押下された場合、金庫装置1は、ステップ343で表示した取出画面650上で入力された取出情報又はステップ345で表示した取出訂正画面660上で訂正された取出情報を取得する(ステップ353)。具体的には、表示操作部141に表示された取出画面650上で警送員が取出情報を入力すると、金庫装置1は、この取出情報を取得する。表示操作部141に表示された取出訂正画面660上で警送員が取出訂正情報を入力すると、金庫装置1は、この取出訂正情報によって訂正された取出情報を取得する。また、表示操作部241に表示された取出画面650上で行員が取出情報を入力すると、金庫装置1は、この取出情報を取得する。表示操作部241に表示された取出訂正画面660上で行員が取出訂正情報を入力すると、金庫装置1は、この取出訂正情報によって訂正された取出情報を取得する。
【0105】
次に、金庫装置1は、物品が収納される際に入力された収納情報を警送員又は行員が訂正したか否かを判定する(ステップ354)。この判定は、例えば、取出画面650における訂正前個数と訂正後個数とを比較することにより行ってもよいし、収納情報が訂正された旨の情報を取出訂正画面660から受け取ることにより行ってもよい。
【0106】
物品が収納される際に入力された収納情報を警送員又は行員が訂正していない場合、金庫装置1は、処理をステップ356へ進める。
物品が収納される際に入力された収納情報を警送員又は行員が訂正した場合、金庫装置1は、その旨を外部装置に報知する(ステップ355)。
【0107】
次に、金庫装置1は、記憶部40に記憶された収納情報を削除する(ステップ356)。但し、次のステップ357で述べるように、金庫装置1は、収納情報を履歴としては残す。
【0108】
次に、金庫装置1は、警送員又は行員の操作内容と、ステップ341で取得した警送員又は行員の撮像画像とを含む操作情報を、記憶部40に記憶する(ステップ357)。その際、金庫装置1は、ステップ345又はステップ352で取得した取出情報における物品名及び個数を操作情報に含めてもよい。
【0109】
次に、金庫装置1は、施解錠機構12又は施解錠機構22を施錠する(ステップ358)。具体的には、表示操作部141に表示された取出画面650上で警送員が完了ボタン656を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構12を施錠する。また、表示操作部241に表示された取出画面650上で行員が完了ボタン656を押下すると、金庫装置1は、施解錠機構22を施錠する。
【0110】
その後、金庫装置1は、発光部143又は発光部243の発光を停止する(ステップ359)。具体的には、表示操作部141に表示された取出画面650上で警送員が完了ボタン656を押下すると、金庫装置1は、発光部143の発光を停止する。また、表示操作部241に表示された取出画面650上で行員が完了ボタン656を押下すると、金庫装置1は、発光部243の発光を停止する。
【0111】
(変形例)
上記では、警送員又は行員が物品を取り出す際に入力する取出情報として、物品が収納される際に入力された収納情報が正しいか否かを判断した結果の情報を用いたが、これには限らない。警送員又は行員が物品を取り出す際に入力する取出情報として、物品が収納される際に入力された収納情報における物品名及び個数とは関係なく、実際に取り出した物品の物品名及び個数を用いてもよい。
【0112】
その際、制御部30が、物品が収納される際に入力された収納情報における物品名及び個数と、物品が取り出される際に入力された取出情報における物品名及び個数とが一致するか否かを判定するとよい。この場合、収納情報は、第1の情報の一例であり、取出情報は、第2の情報の一例であり、制御部30は、第1の情報と第2の情報とが整合しているか否かを判定する判定部の一例である。
【0113】
そして、収納情報における物品名及び個数と、取出情報における物品名及び個数とが一致しなかった場合、制御部30は、その旨を通知するとよい。ここで、通知は、表示操作部141又は表示操作部241に表示することにより行ってもよいし、上位装置へ送信することにより行ってもよい。この場合、制御部30は、第1の情報と第2の情報とが整合していないと判定部により判定された場合に、その旨を通知する通知部の一例である。
【0114】
[第2の実施の形態]
図17は、第2の実施の形態における金庫システム100の構成例を示す図である。
図示するように、金庫システム100は、金庫装置1と、表示操作装置2と、表示操作装置3と、サーバ装置4とを含む。このうち、表示操作装置2と、表示操作装置3と、サーバ装置4とは、通信回線8を介して互いに接続されている。
【0115】
金庫装置1は、第1の実施の形態における金庫装置1と略同じ構成を有する。即ち、金庫装置1は、ATMコーナー側に扉11、施解錠機構12、施解錠操作部13、操作ターミナル14を有し、バックヤード側に扉21、施解錠機構22、施解錠操作部23、操作ターミナル24を有する。一方で、金庫装置1は、第1の実施の形態における金庫装置1では操作ターミナル14及び操作ターミナル24が有していた収納情報、収納訂正情報、取出情報、取出訂正情報を受け付ける機能を有していない。また、金庫装置1は、第1の実施の形態における金庫装置1では記憶部40が有していた収納情報を記憶する機能を有していない。金庫装置1は、ATMコーナー側及びバックヤード側の一方の側である第1の側に設けられる第1の扉と、ATMコーナー側及びバックヤード側の他方の側である第2の側に設けられる第2の扉とを含む金庫装置の一例である。
【0116】
表示操作装置2は、第1の実施の形態における金庫装置1では操作ターミナル14が有していた収納情報、収納訂正情報、取出情報、取出訂正情報を受け付ける機能を有する。表示操作装置2は、警送員が携帯する端末装置であり、例えば、スマートフォンとすればよい。警送員がATMコーナー側で物品を収納する場合、収納情報は、第1の扉から収納される物品に関する第1の情報の一例であり、表示操作装置2は、第1の情報を入力するために操作される第1の操作部の一例である。警送員がATMコーナー側で物品を取り出す場合、取出情報は、第2の扉から取り出される物品に関する第2の情報の一例であり、表示操作装置2は、第2の情報を入力するために操作される第2の操作部の一例である。
【0117】
表示操作装置3は、第1の実施の形態における金庫装置1では操作ターミナル24が有していた収納情報、収納訂正情報、取出情報、取出訂正情報を受け付ける機能を有する。表示操作装置3は、行員が使用する端末装置であり、例えば、銀行に設置されたパーソナルコンピュータとすればよい。行員がバックヤード側で物品を収納する場合、収納情報は、第1の扉から収納される物品に関する第1の情報の一例であり、表示操作装置3は、第1の情報を入力するために操作される第1の操作部の一例である。行員がバックヤード側で物品を取り出す場合、取出情報は、第2の扉から取り出される物品に関する第2の情報の一例であり、表示操作装置3は、第2の情報を入力するために操作される第2の操作部の一例である。
【0118】
サーバ装置4は、第1の実施の形態における金庫装置1では記憶部40が有していた収納情報を記憶する機能を有する。
例えば、サーバ装置4は、警送員が表示操作装置2に収納情報を入力すると、この収納情報を受信して記憶し、行員が表示操作装置3に取出情報を入力すると、この取出情報を受信する。そして、サーバ装置4は、収納情報と取出情報とが一致するか否かを判定し、一致すれば、物品の授受が成功したとして収納情報を削除し、一致しなければ、物品の授受に問題があったとしてその旨を通知する。
また、サーバ装置4は、行員が表示操作装置3に収納情報を入力すると、この収納情報を受信して記憶し、警送員が表示操作装置2に取出情報を入力すると、この取出情報を受信する。そして、サーバ装置4は、収納情報と取出情報とが一致するか否かを判定し、一致すれば、物品の授受が成功したとして収納情報を削除し、一致しなければ、物品の授受に問題があったとしてその旨を通知する。
【0119】
[実施の形態の効果]
本実施の形態では、金庫装置1をATMの空きスペースに設置するようにした。これにより、大規模な工事を行うことなく、金融機関に金庫装置1を設置することが可能となった。加えて、警送員の侵入や行員の店外搬出をなくし、物品を安全に授受することも可能となった。
また、本実施の形態では、物品を取り出す際に、金庫装置1に収納された物品と差異があれば、即時に通知するようにした。これにより、物品の授受に問題があった場合の責任範囲を明確化することが可能となった。
【符号の説明】
【0120】
1…金庫装置、10…ATMコーナー側筐体、20…バックヤード側筐体、11,21…扉、12,22…施解錠機構、13,23…施解錠操作部、131,231…鍵操作部、132…テンキー、133…小扉、14,24…操作ターミナル、141,241…表示操作部、142,242…カメラ、143,243…発光部、144,244…読取部、145…プリンタ、30…制御部、40…記憶部、50…通信部