(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033387
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】類似者提示装置、類似者提示方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240306BHJP
G06F 16/9035 20190101ALI20240306BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06F16/9035
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136930
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】501266110
【氏名又は名称】株式会社リンクアンドモチベーション
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】小笹 芳央
(72)【発明者】
【氏名】坂下 英樹
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175HA01
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】従来、アンケートの回答を用いて、ユーザの育成を支援できなかった。
【解決手段】対象ユーザのユーザ識別子と1以上のユーザ属性値とに対応付く対象回答情報であり、設問を識別する設問識別子に対応付く回答情報を有する2以上の設問回答情報を含む対象回答情報を受け付ける回答受付部121と、対象回答情報に対応付く1以上のユーザ属性値と特定の関係に関する関係条件を満たす1以上のユーザ属性値に対応する他のユーザの過去回答集合と対象回答情報とを用いて、対象ユーザに類似する類似ユーザを決定する決定部131と、決定部131が決定した類似ユーザに関する類似ユーザ情報を取得する情報取得部132と、情報取得部132が取得した類似ユーザ情報を出力する情報出力部141とを具備する類似者提示装置1により、アンケートの回答を用いて、類似する他の人の情報を提示することにより、ユーザの育成を支援できる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織の構成員である対象ユーザのユーザ識別子と1以上のユーザ属性値とに対応付く対象回答情報であり、設問を識別する設問識別子に対応付く回答情報を有する2以上の設問回答情報を含む対象回答情報を受け付ける回答受付部と、
前記対象回答情報に対応付く1以上のユーザ属性値と特定の関係に関する関係条件を満たす1以上のユーザ属性値に対応する他のユーザの過去回答集合または当該過去回答集合から取得された回答分析結果と、前記対象回答情報とを用いて、前記対象ユーザに類似する他のユーザであり、前記過去回答集合または前記回答分析結果に対応する他のユーザである類似ユーザを決定する決定部と、
前記決定部が決定した類似ユーザに関する類似ユーザ情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記類似ユーザ情報を出力する情報出力部とを具備する類似者提示装置。
【請求項2】
設問を識別する設問識別子に対応付く回答情報を有する2以上の設問回答情報を含む1以上の過去回答集合と、組織の構成員である他のユーザを識別するユーザ識別子と当該他のユーザの1以上のユーザ属性値とを有するユーザ情報との対応を特定する2以上のユーザ回答情報が管理されるユーザ回答管理部をさらに具備し、
前記決定部は、
前記対象回答情報に対応付く1以上のユーザ属性値と特定の関係に関する関係条件を満たす1以上のユーザ属性値と対になる過去回答集合または当該過去回答集合から取得された回答分析結果と、前記対象回答情報とを用いて、前記対象ユーザに類似する他のユーザである類似ユーザを決定する請求項1記載の類似者提示装置。
【請求項3】
前記類似ユーザを決定する元になった過去回答集合には、当該過去回答集合に対応する時点を特定する時点情報が対応付いており、
前記決定部が前記類似ユーザを決定した際の過去回答集合に対応する時点情報を取得する時点取得部をさらに具備し、
前記情報出力部は、
前記類似ユーザ情報を前記時点情報に対応付けて出力する請求項1記載の類似者提示装置。
【請求項4】
設問識別子に対応する回答情報を有する1以上の設問回答情報に関する採用条件に対応付けて、ユーザの弱みに関する弱み情報が格納される弱み格納部をさらに具備し、
前記決定部は、
前記対象回答情報が満たす採用条件を決定し、当該採用条件に対応する弱み情報を前記弱み格納部から取得する弱み取得手段と、
前記弱み取得手段が取得した弱み情報に対して、類似条件を満たす弱み情報に対する過去回答集合に対応するユーザ識別子で識別される類似ユーザを決定する決定手段とを具備する請求項1記載の類似者提示装置。
【請求項5】
設問識別子に対応する回答情報を有する1以上の設問回答情報に関する採用条件に対応付けて、ユーザの強みに関する強み情報が格納される強み格納部をさらに具備し、
前記決定部は、
前記対象回答情報が満たす採用条件を決定し、当該採用条件に対応する強み情報を前記強み格納部から取得する強み取得手段と、
前記強み取得手段が取得した強み情報に対して、類似条件を満たす強み情報に対する過去回答集合に対応するユーザ識別子で識別される類似ユーザを決定する決定手段とを具備する請求項1記載の類似者提示装置。
【請求項6】
前記情報取得部は、
ユーザ識別子とユーザの2以上の各時点の1以上のユーザ属性値とを有する2以上のユーザ情報が格納されるユーザ管理部を参照し、前記決定部が決定した前記類似ユーザを識別するユーザ識別子と対になる1以上のユーザ属性値であり、前記時点取得部が取得した前記時点情報が特定する時点より先の時点の1以上のユーザ属性値を含む類似ユーザ情報を取得する、請求項3記載の類似者提示装置。
【請求項7】
前記2以上の設問回答情報に含まれる2以上の設問の中には、少なくとも一の項目に対する期待度を問う設問と、当該一の項目に対する満足度を問う設問とを含む請求項1から請求項6いずれか一項に記載の類似者提示装置。
【請求項8】
回答受付部と、決定部と、情報取得部と、情報出力部とにより実現される類似者提示方法であって、
前記回答受付部が、組織の構成員である対象ユーザのユーザ識別子と1以上のユーザ属性値とに対応付く対象回答情報であり、設問を識別する設問識別子に対応付く回答情報を有する2以上の設問回答情報を含む対象回答情報を受け付ける回答受付ステップと、
前記決定部が、前記対象回答情報に対応付く1以上のユーザ属性値と特定の関係に関する関係条件を満たす1以上のユーザ属性値に対応する他のユーザの過去回答集合または当該過去回答集合から取得された回答分析結果と、前記対象回答情報とを用いて、前記対象ユーザに類似する他のユーザであり、前記過去回答集合または前記回答分析結果に対応する他のユーザである類似ユーザを決定する決定ステップと、
前記情報取得部が、前記決定ステップで決定された類似ユーザに関する類似ユーザ情報を取得する情報取得ステップと、
前記情報出力部が、前記情報取得ステップで取得された前記類似ユーザ情報を出力する情報出力部とを具備する類似者提示方法。
【請求項9】
コンピュータを、
組織の構成員である対象ユーザのユーザ識別子と1以上のユーザ属性値とに対応付く対象回答情報であり、設問を識別する設問識別子に対応付く回答情報を有する2以上の設問回答情報を含む対象回答情報を受け付ける回答受付部と、
前記対象回答情報に対応付く1以上のユーザ属性値と特定の関係に関する関係条件を満たす1以上のユーザ属性値に対応する他のユーザの過去回答集合または当該過去回答集合から取得された回答分析結果と、前記対象回答情報とを用いて、前記対象ユーザに類似する他のユーザであり、前記過去回答集合または前記回答分析結果に対応する他のユーザである類似ユーザを決定する決定部と、
前記決定部が決定した類似ユーザに関する類似ユーザ情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記類似ユーザ情報を出力する情報出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンケートの回答を用いて、ユーザに類似する人の情報を提示する類似者提示装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アンケートの回答結果を用いて、経営を総合的に診断する経営診断支援装置があった。(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、アンケートの回答を用いて、ユーザの育成を支援できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明の類似者提示装置は、組織の構成員である対象ユーザのユーザ識別子と1以上のユーザ属性値とに対応付く対象回答情報であり、設問を識別する設問識別子に対応付く回答情報を有する2以上の設問回答情報を含む対象回答情報を受け付ける回答受付部と、対象回答情報に対応付く1以上のユーザ属性値と特定の関係に関する関係条件を満たす1以上のユーザ属性値に対応する他のユーザの過去回答集合または過去回答集合から取得された回答分析結果と、対象回答情報とを用いて、対象ユーザに類似する他のユーザであり、過去回答集合または回答分析結果に対応する他のユーザである類似ユーザを決定する決定部と、決定部が決定した類似ユーザに関する類似ユーザ情報を取得する情報取得部と、情報取得部が取得した類似ユーザ情報を出力する情報出力部とを具備する類似者提示装置である。
【0006】
かかる構成により、アンケートの回答を用いて、類似する他の人の情報を提示することにより、ユーザの育成を支援できる。
【0007】
また、本第二の発明の類似者提示装置は、第一の発明に対して、設問を識別する設問識別子に対応付く回答情報を有する2以上の設問回答情報を含む1以上の過去回答集合と、組織の構成員である他のユーザを識別するユーザ識別子と他のユーザの1以上のユーザ属性値とを有するユーザ情報との対応を特定する2以上のユーザ回答情報が管理されるユーザ回答管理部をさらに具備し、決定部は、対象回答情報に対応付く1以上のユーザ属性値と特定の関係に関する関係条件を満たす1以上のユーザ属性値と対になる過去回答集合または過去回答集合から取得された回答分析結果と、対象回答情報とを用いて、対象ユーザに類似する他のユーザである類似ユーザを決定する類似者提示装置である。
【0008】
かかる構成により、アンケートの回答を用いて、類似する他の人の情報を提示することにより、ユーザの育成を支援できる。
【0009】
また、本第三の発明の類似者提示装置は、第一または第二の発明に対して、類似ユーザを決定する元になった過去回答集合には、過去回答集合に対応する時点を特定する時点情報が対応付いており、決定部が類似ユーザを決定した際の過去回答集合に対応する時点情報を取得する時点取得部をさらに具備し、情報出力部は、類似ユーザ情報を時点情報に対応付けて出力する類似者提示装置である。
【0010】
かかる構成により、アンケートの回答を用いて、類似する他の人の情報と類似していた時点の情報とを提示することにより、ユーザの育成をより支援できる。
【0011】
また、本第四の発明の類似者提示装置は、第一から第三いずれか1つの発明に対して、設問識別子に対応する回答情報を有する1以上の設問回答情報に関する採用条件に対応付けて、ユーザの弱みに関する弱み情報が格納される弱み格納部をさらに具備し、決定部は、対象回答情報が満たす採用条件を決定し、採用条件に対応する弱み情報を弱み格納部から取得する弱み取得手段と、弱み取得手段が取得した弱み情報に対して、類似条件を満たす弱み情報に対する過去回答集合に対応するユーザ識別子で識別される類似ユーザを決定する決定手段とを具備する類似者提示装置である。
【0012】
かかる構成により、アンケートの回答から取得したユーザの弱み情報を用いて、当該ユーザに類似する他の人を決定できる。
【0013】
また、本第五の発明の類似者提示装置は、第一から第三いずれか1つの発明に対して、設問識別子に対応する回答情報を有する1以上の設問回答情報に関する採用条件に対応付けて、ユーザの強みに関する強み情報が格納される強み格納部をさらに具備し、決定部は、対象回答情報が満たす採用条件を決定し、採用条件に対応する強み情報を強み格納部から取得する強み取得手段と、強み取得手段が取得した強み情報に対して、類似条件を満たす強み情報に対する過去回答集合に対応するユーザ識別子で識別される類似ユーザを決定する決定手段とを具備する類似者提示装置である。
【0014】
かかる構成により、アンケートの回答から取得したユーザの強み情報を用いて、当該ユーザに類似する他の人を決定できる。
【0015】
また、本第六の発明の類似者提示装置は、第三の発明に対して、情報取得部は、ユーザ識別子とユーザの2以上の各時点の1以上のユーザ属性値とを有する2以上のユーザ情報が格納されるユーザ管理部を参照し、決定部が決定した類似ユーザを識別するユーザ識別子と対になる1以上のユーザ属性値であり、時点取得部が取得した時点情報が特定する時点より先の時点の1以上のユーザ属性値を含む類似ユーザ情報を取得する、類似者提示装置である。
【0016】
かかる構成により、類似する他の人の類似している時点から先の当該他の人の情報を提示することにより、ユーザの育成をより支援できる。
【0017】
また、本第七の発明の類似者提示装置は、第一から第六いずれか1つの発明に対して、2以上の設問回答情報に含まれる2以上の設問の中には、少なくとも一の項目に対する期待度を問う設問と、一の項目に対する満足度を問う設問とを含む類似者提示装置である。
【0018】
かかる構成により、適切なアンケートにより、類似する他の人を決定できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明による類似者提示装置1によれば、アンケートの回答を用いて、類似する他の人の情報を提示することにより、ユーザの育成を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
【
図4】同類似者提示装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図5】同類似ユーザ決定処理の第一の例について説明するフローチャート
【
図6】同類似ユーザ決定処理の第二の例について説明するフローチャート
【
図7】同情報構成処理の例について説明するフローチャート
【
図8】同分析処理の例について説明するフローチャート
【
図9】同端末装置2の動作例について説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、類似者提示装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0022】
(実施の形態1)
本実施の形態において、対象者に対するアンケートの回答を用いて、対象者に類似する人である類似ユーザを決定し、当該類似する人の情報を提示する類似者提示装置について説明する。なお、アケンートは、対象ユーザと所定の関係がある1または2以上の関係者が、対象ユーザに関する設問の集合であるアンケートに対して行った回答であることは好適である。つまり、関係者がアンケートの回答者であることは好適である。また、対象ユーザは、類似ユーザの情報を提示する対象のユーザであることは好適である。所定の関係は、例えば、ユーザの上司、ユーザの部下、ユーザの同僚である。また、類似ユーザの情報は、例えば、当該類似する人のその後の状況に関する情報を含む。さらに、アンケートの設問は、例えば、一の項目に対する期待度を問う設問と、当該一の項目に対する満足度を問う設問とを含む。
【0023】
類似者提示装置は、対象ユーザに類似する類似ユーザに関する情報を当該対象ユーザに知らせることを支援することにより、当該対象ユーザの教育、成長に寄与することを支援するための装置である。類似者提示装置は、例えば、対象ユーザに、類似ユーザが積んできたキャリアについての情報を知らせるための機能を有する。
【0024】
なお、本実施の形態において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0025】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、類似者提示装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。
【0026】
類似者提示装置1は、1人または2人以上のアンケートの回答を用いて、対象ユーザに類似する類似ユーザの情報を提示する装置である。類似者提示装置1は、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバであるが、その種類は問わない。なお、類似者提示装置1は、スタンドアロンで動作しても良い。
【0027】
類似者提示装置1は、アンケートの内容に基づくエンゲージメントシステムと言っても良い。エンゲージメントシステムとは、ここでは、従業員が組織の目標達成に向けて、自発的に自らの力を発揮しようとし、社員も組織も成長するというエンゲージメントを実現するためのシステムである。また、組織は、例えば、いわゆる企業、個人事業、地方公共団体、町内会等であり、広く解する。組織は、例えば、何らかの仕事を行う組織である。組織の種類等は問わないことは好適である。
【0028】
端末装置2は、ユーザが使用する装置である。端末装置2は、いわゆるパソコン、スマートフォン、タブレット端末であるが、その種類は問わない。なお、ここでのユーザは、対象ユーザに類似する類似ユーザの情報を求めるユーザである。当該ユーザは、例えば、対象ユーザの組織の人事部の者、対象ユーザの関係者(例えば、上司)、対象ユーザである。
【0029】
類似者提示装置1と1以上の各端末装置2とは、インターネットやLAN等のネットワークにより通信可能である。
【0030】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
図3は、類似者提示装置1のブロック図である。
【0031】
類似者提示装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、ユーザ管理部111、回答管理部112、弱み格納部113、および強み格納部114を備える。受付部12は、回答受付部121を備える。処理部13は、決定部131、情報取得部132、および時点取得部133を備える。決定部131は、弱み取得手段1311、強み取得手段1312、および決定手段1313を備える。出力部14は、情報出力部141を備える。
【0032】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
【0033】
類似者提示装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述するユーザ情報、後述するユーザ回答情報、後述する弱み情報、後述する強み情報、アンケートである。
【0034】
アンケートは、通常、組織の構成員に対して行うアンケートである。アンケートは、設問識別子と設問とを含む。アンケートは、1以上の各項目に対する設問を含むことは好適である。アンケートに含まれる2以上の設問の中には、少なくとも一の項目に対する期待度を問う設問と、当該一の項目に対する満足度を問う設問とを含むことは好適である。アンケートに含まれる2以上の設問は、2以上のカテゴリに分類されていても良い。カテゴリは、クラス、分類等と言っても良い。カテゴリは、対象ユーザの特性が出やすいものであることは好適である。カテゴリは、例えば、「情報収集」「業務推進」「業務支援」等である。
【0035】
アンケートは、対象ユーザと特定の関係にある関係者が回答するアンケートであり、当該対象ユーザに関する設問の集合であるアンケートであることは好適である。なお、関係者は、通常、対象ユーザを知っている者であり、例えば、対象ユーザと同じ組織に属する者、対象ユーザと同じ部署に属する者、対象ユーザの上司、対象ユーザの同僚、対象ユーザの部下である。つまり、アンケートの回答者は、対象ユーザの関係者であることは好適である。アンケートの回答者は、タイプを特定する対象ユーザではないことは好適である。
【0036】
ただし、アンケートの回答者は、対象ユーザでも良い。アンケートの回答者が対象ユーザである場合のアンケートは、当該対象ユーザが属する組織に関するアンケート、対象ユーザの上司、同僚、部下に関するアンケートであることは好適である。かかるアンケートは、対象ユーザが、対象ユーザ自身に関する説明の回答するアンケートでも良い。
【0037】
アンケートを構成する2以上の設問の中には、少なくとも一の項目に対する期待度を問う設問と、当該一の項目に対する満足度を問う設問とを含むことは好適である。ただし、設問の内容は問わない。設問は、例えば、上司が部下を評価する際の設問、部下が上司を評価する際の設問、同僚が他の同僚を評価する際の設問である。上司が部下を評価する際の設問は、例えば、「業界の動向や、それが自社に与える影響を伝えること」に対する期待度または満足度を問う設問、「会社としての使命や目的を確認すること」に対する期待度または満足度を問う設問、「自部署の役割や目標を意識した行動をとること」に対する期待度または満足度を問う設問、「中長期的な計画を見据えて担当業務を行うこと」に対する期待度または満足度を問う設問、「上司として模範となる行動をとり、部下の手本となること」に対する期待度または満足度を問う設問、「他部署に対して積極的に協力関係を築くこと」に対する期待度または満足度を問う設問である。部下が上司を評価する際の設問は、例えば、「会社の戦略や方針を分かりやすく伝えること」に対する期待度または満足度を問う設問、「自部署の目標について、分かりやすく数値化して部下に伝えること」に対する期待度または満足度を問う設問、「部下の強みや特徴を把握していること」に対する期待度または満足度を問う設問、「業務上のトラブルやミスに関する状況を把握していること」に対する期待度または満足度を問う設問、「仕事の出来映えに対して即座にフィードバックすること」に対する期待度または満足度を問う設問、「指示するだけではなく、自らも積極的に手本となるべく行動すること」に対する期待度または満足度を問う設問、「部下の成長につながるチャレンジングな仕事を任せること」に対する期待度または満足度を問う設問、「成果を出した部下を賞賛し、褒めること」に対する期待度または満足度を問う設問である。
【0038】
なお、期待度とは、設問の内容についての期待の度合いである。期待度に代えて、重要度、必要度等の期待度と同等の意味を想起させる他の用語を用いても良い。満足度とは、設問の内容についての満足の度合いである。満足度に代えて、充足度、レベル、評価値等の満足度と同等の意味を想起させる他の用語を用いても良い。
【0039】
ユーザ管理部111には、2以上のユーザ情報が格納される。ユーザ情報とは、ユーザに関する情報である。2以上のユーザ情報には、対象ユーザではない他のユーザの情報も含まれる。ユーザは、アンケートの対象となるユーザである。ユーザは、通常、組織に所属している構成員、または組織に所属していた構成員である。ユーザ管理部111で管理されるユーザ情報のユーザは、類似ユーザの候補となる人である。ユーザ管理部111で管理されるユーザ情報のユーザは、対象ユーザを含むことは好適である。
【0040】
ユーザ情報は、ユーザ識別子と1または2以上の各時点の1以上のユーザ属性値とを有する。ユーザ識別子とは、ユーザを識別する情報である。ユーザ識別子は、例えば、ユーザID、社員番号、氏名、メールアドレス、電話番号である。
【0041】
1以上のユーザ属性値は、不変ユーザ属性値、可変ユーザ属性値を含むことは好適である。不変ユーザ属性値とは、特定の時を除いて、変化の無い属性値であり、例えば、氏名、性別である。可変ユーザ属性値は、変化し得る属性値であり、例えば、年齢、役職、所属部署、退社したこと、受講した研修の研修識別子(例えば、研修名)、1または2以上の弱み情報、1または2以上の強み情報である。
【0042】
通常、1以上のユーザ属性値は、時点情報に対応付く。時点情報とは、時点を特定する情報である。時点情報は、例えば、年、年月、年月日、ユーザのその時の年齢、ユーザのその時の役職である。
【0043】
ユーザ識別子と時点情報とに、1または2以上の過去回答集合が対応付いていることは好適である。1または2以上の過去回答集合は、1または2以上の回答者の回答情報の集合である。過去回答集合とは、過去に行われたアンケートに対する回答の集合である。過去回答集合は、設問識別子に対応付く回答情報を有する2以上の設問回答情報を含む。設問識別子とは、設問を識別する情報である。設問識別子は、例えば、設問番号、IDである。過去回答集合は、例えば、各設問に対する回答情報を要素とするベクトルである。ただし、過去回答集合のデータ構造は問わない。なお、回答情報の集合である回答集合が蓄積された段階で、通常、当該回答集合は、過去回答集合である。
【0044】
回答集合とは、アンケートの回答の集合を特定する情報である。回答集合は、1または2以上の設問回答情報を含む。設問回答情報は、例えれば、設問識別子と回答情報とを有する。設問識別子とは、設問の識別子である。設問識別子は、例えば、設問のID、設問名である。回答情報とは、設問に対する回答を特定する情報である。回答情報は、例えば、設問が示す項目に対する期待度、または設問が示す項目に対する満足度である。期待度または満足度は、例えば、5段階評価(例えば「1」から「5」のいずれか)であるが、10段階評価、3段階評価(例えば、「A」「B」「C」のいずれか)等であっても良い。
【0045】
回答管理部112には、2以上のユーザ回答情報が格納される。ユーザ回答情報とは、過去回答集合とユーザ情報との対応を特定する情報である。ユーザ回答情報は、通常、過去回答集合を含む。ユーザ回答情報は、例えば、過去回答集合とユーザ識別子と時点情報とを含む。ユーザ回答情報は、過去回答集合に加えて、または過去回答集合に代えて、1以上の回答分析結果を有しても良い。ユーザ回答情報は、例えば、ユーザ識別子と時点情報と1以上の回答分析結果を有する。ここでのユーザ識別子は、対象ユーザのユーザ識別子である。
【0046】
回答分析結果とは、過去回答集合から取得された情報である。回答分析結果は、通常、1または2以上の過去回答集合を分析した結果を示す情報である。回答分析結果は、例えば、弱み情報、強み情報である。弱み情報とは、対象となるユーザの弱みを特定する情報である。強み情報とは、対象となるユーザの強みを特定する情報である。弱み情報、強み情報は、例えば、「リーダーシップ」「企画力」「創造力」「協調性」である。なお、弱みは、短所、課題、問題点、改善点、悪い所等の他の用語に置き換えても良い。また、強みは、長所、伸ばすべき点、良い所等の他の用語に置き換えても良い。
【0047】
弱み格納部113には、1または2以上の弱み情報が格納される。弱み格納部113の弱み情報には、採用条件に対応付いている。ここでの採用条件とは、弱み情報を採用するための条件である。採用条件は、設問識別子に対応する回答情報を有する1以上の設問回答情報に関する条件である。採用条件は、回答集合にに関する条件であるとも言える。採用条件は、2以上の設問の回答情報の相対的な点数に基づく条件でも良い。採用条件は、例えば、「設問1の回答情報-設問2の回答情報>=閾値」「設問1の回答情報/設問2の回答情報>閾値」である。
【0048】
強み格納部114は、1または2以上の強み情報が格納される。強み格納部114の強み情報には、採用条件に対応付いている。ここでの採用条件とは、強み情報を採用するための条件である。採用条件は、設問識別子に対応する回答情報を有する1以上の設問回答情報に関する条件である。採用条件は、回答集合にに関する条件であるとも言える。採用条件は、2以上の設問の回答情報の相対的な点数に基づく条件でも良い。採用条件は、例えば、「設問3の回答情報-設問4の回答情報>=閾値」「設問3の回答情報/設問4の回答情報>閾値」である。
【0049】
受付部12は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、後述する対象回答情報、ユーザ出力指示、アンケート出力指示、回答集合である。
【0050】
ここでの受け付けは、通常、端末装置2からの受信である。ただし、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であっても良い。
【0051】
ユーザ出力指示とは、類似ユーザ情報の出力の指示である。ユーザ出力指示は、例えば、対象回答情報を含む。ユーザ出力指示は、例えば、対象回答情報を特定する情報(例えば、ユーザ識別子、対象回答情報へのリンク情報)を含む。ユーザ出力指示は、例えば、ユーザ識別子を含む。ユーザ識別子は、対象回答情報に対応する対象ユーザの識別子である。
【0052】
アンケート出力指示とは、アンケートの出力の指示である。ここでの出力は、通常、送信であるが、表示でも良い。アンケート出力指示は、アンケート識別子を有することは好適である。アンケート識別子とは、アンケートを識別する情報である。
【0053】
回答集合とは、アンケートに含まれる1または2以上の設問に対する回答情報の集合である。回答集合は、ユーザ識別子に対応付いている。ここでのユーザ識別子は、回答に対する対象ユーザを識別する情報である。例えば、上司に対するアンケートに部下が回答する場合には、ここでのユーザ識別子は当該上司のユーザ識別子である。例えば、部下に対するアンケートに上司が回答する場合には、ここでのユーザ識別子は当該部下のユーザ識別子である。回答集合は、アンケートに回答したユーザを識別するユーザ識別子に対応付いていても良い。
【0054】
回答受付部121は、1または2以上の対象回答情報を受け付ける。回答受付部121は、1または2以上の対象回答情報を特定するユーザ出力指示を受け付けても良い。回答受付部121は、対象ユーザ識別子を特定するユーザ出力指示を受け付けても良い。
【0055】
対象回答情報とは、対象ユーザに対するアンケートの回答の集合である。かかるアンケートは、対象ユーザを評価するためのアンケートであり、対象ユーザの関係者が回答するアンケートであることは好適である。対象回答情報は、2以上の設問回答情報を含む。設問回答情報は、設問識別子に対応する回答情報を有する。設問識別子に対応することは、設問識別子を有していることでも良い。2以上の設問回答情報は、対象ユーザのユーザ識別子に対応付いている。ユーザ識別子に対応付いていることは、1または2以上のユーザ属性値に対応付いていることである。対象回答情報は、回答集合と同じでも良い。
【0056】
ここでの受け付けは、通常、端末装置2からの受信である。ただし、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であっても良い。
【0057】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、決定部131、情報取得部132、時点取得部133が行う処理である。
【0058】
決定部131は、対象ユーザに対するアンケートの1以上の回答集合と、1以上の他のユーザに対するアンケートの1以上の回答集合とに基づいて、回答集合が類似する類似ユーザを決定する。
【0059】
決定部131は、例えば、過去回答集合または過去回答集合から取得された回答分析結果と、対象回答情報とを用いて、1または2以上の類似ユーザを決定する。類似ユーザとは、対象ユーザに類似する他のユーザである。
【0060】
決定部131は、例えば、過去回答集合または過去回答集合から取得された回答分析結果と、対象回答情報から取得された回答分析結果とを用いて、1または2以上の類似ユーザを決定する。
【0061】
ここでの過去回答集合は、通常、回答受付部121が受け付けた対象回答情報に対応付く1以上のユーザ属性値と関係条件を満たす1以上のユーザ属性値と対になる過去回答集合である。関係条件とは、対象ユーザと類似ユーザの候補とが特定の関係であることを特定する条件である。関係条件は、通常、ユーザ属性値に関する条件である。関係条件は、例えば、対象ユーザと類似ユーザの候補とのユーザ属性値である組織識別子が同じであること(通常、対象ユーザと類似ユーザの候補とが同じ会社であること)、ユーザ属性値である部署識別子が同じであること(両者が同じ部署であること)、対象ユーザと類似ユーザの候補とのユーザ属性値とが部下と上司の関係にあるユーザ属性値であること、対象ユーザと類似ユーザの候補とのユーザ属性値とが同僚の関係にあるユーザ属性値であることである。また、回答分析結果は、例えば、1または2以上の弱み情報、1または2以上の強み情報である。
【0062】
類似ユーザは、対象ユーザに対して、関係条件を満たすユーザである。関係条件を満たすユーザは、例えば、対象ユーザと同じ会社のユーザ、対象ユーザと同じ部署のユーザである。
【0063】
決定部131は、例えば、弱み取得手段1311、強み取得手段1312、決定手段1313により、類似ユーザを決定する。
【0064】
決定部131は、例えば、1または2以上の過去回答集合から取得されるベクトルと、1または2以上の対象回答情報から取得されるベクトルとの類似度が類似条件を満たす1または2以上の過去回答集合に対する類似ユーザを決定する。類似条件は、2つのベクトルの類似度が閾値以上または閾値、または2つのベクトルの類似度が上位N(Nは1以上の自然数)以上であることである。また、決定部131は、2以上の類似ユーザを決定しても良い。
【0065】
過去回答集合から取得されるベクトル、対象回答情報から取得されるベクトルは、例えば、過去回答集合または対象回答情報が有する2以上の各回答情報を要素とするベクトルである。過去回答集合から取得されるベクトル、対象回答情報から取得されるベクトルは、例えば、過去回答集合または対象回答情報が有する2以上の回答情報を統計処理した結果を要素として含むベクトルである。2以上の回答情報を統計処理した結果は、例えば、2以上の回答情報の平均値、中央値である。なお、統計処理する対象の2以上の回答情報は、例えば、異なる2以上のユーザの回答情報であり、同じ設問識別子に対応付く回答情報である。統計処理する対象の2以上の回答情報は、例えば、同じカテゴリに属する2以上の各設問識別子に対応する回答情報である。
【0066】
2以上の過去回答集合から取得されるベクトルは、例えば、対象ユーザに対する異なる2以上のユーザの過去回答集合から取得されるベクトルである。
【0067】
弱み取得手段1311は、弱み格納部113を参照し、対象ユーザに対する1または2以上の対象回答情報に対応する1または2以上の弱み情報を取得する。
【0068】
弱み取得手段1311は、例えば、弱み格納部113を参照し、対象回答情報が満たす1または2以上の採用条件を決定し、当該1または2以上の各採用条件に対応する弱み情報を弱み格納部113から取得する。
【0069】
弱み取得手段1311は、例えば、1または2以上の対象回答情報に含まれる1または2以上の回答情報に対応する1以上の弱み情報を、弱み格納部113から取得する。1または2以上の回答情報に対応する1以上の弱み情報とは、例えば、1または2以上の回答情報を要素とするベクトルと類似条件を満たす類似度のベクトルと対になる1以上の弱み情報である。
【0070】
弱み取得手段1311は、例えば、1または2以上の対象回答情報に含まれる2以上の回答情報を統計処理した1以上の統計処理結果に対応する1以上の弱み情報を、弱み格納部113から取得する。2以上の回答情報を統計処理した1以上の統計処理結果に対応する1以上の弱み情報とは、2以上の回答情報を統計処理した1以上の各統計処理結果を要素とするベクトルと類似条件を満たす類似度のベクトルと対になる1以上の弱み情報である。
【0071】
弱み取得手段1311は、例えば、期待度と満足度との差が閾値以上または閾値より大きい1または2以上の項目に対応する弱み情報を、弱み格納部113から取得する。なお、かかる場合、採用条件が、1または2以上の項目に対する期待度と満足度との差が閾値以上または閾値より大きいことである。
【0072】
弱み取得手段1311は、例えば、2以上の項目の間の相対的な点数の差異に対応する弱み情報を、弱み格納部113から取得する。なお、かかる場合、採用条件が、2以上の項目の間の相対的な点数の差異が閾値以上または閾値より大きいことである。また、項目の点数は、例えば、一の項目の満足度、または一の項目の期待度と満足度との差である。
【0073】
強み取得手段1312は、強み格納部114を参照し、対象ユーザに対する1または2以上の対象回答情報に対応する1または2以上の強み情報を取得する。
【0074】
強み取得手段1312は、例えば、強み格納部114を参照し、対象回答情報が満たす1または2以上の採用条件を決定し、当該1または2以上の各採用条件に対応する強み情報を弱み格納部113から取得する。
【0075】
強み取得手段1312は、例えば、1または2以上の対象回答情報に含まれる1または2以上の回答情報に対応する1以上の強み情報を、強み格納部114から取得する。1または2以上の回答情報に対応する1以上の強み情報とは、例えば、1または2以上の回答情報を要素とするベクトルと類似条件を満たす類似度のベクトルと対になる1以上の強み情報である。
【0076】
強み取得手段1312は、例えば、1または2以上の対象回答情報に含まれる2以上の回答情報を統計処理した1以上の統計処理結果に対応する1以上の強み情報を、強み格納部114から取得する。2以上の回答情報を統計処理した1以上の統計処理結果に対応する1以上の強み情報とは、2以上の回答情報を統計処理した1以上の各統計処理結果を要素とするベクトルと類似条件を満たす類似度のベクトルと対になる1以上の強み情報である。
【0077】
強み取得手段1312は、例えば、期待度と満足度との差が閾値以下または閾値より小さい1または2以上の項目に対応する強み情報を、強み格納部114から取得する。なお、かかる場合、採用条件が、1または2以上の項目に対する期待度と満足度との差が閾値以下または閾値より小さいことである。
【0078】
強み取得手段1312は、例えば、2以上の項目の間の相対的な点数の差異に対応する強み情報を、強み格納部114から取得する。なお、かかる場合、採用条件が、2以上の項目の間の相対的な点数の差異が閾値以上または閾値より大きいことである。
【0079】
決定手段1313は、例えば、弱み取得手段1311が取得した1または2以上の弱み情報に対して、類似条件を満たす1または2以上の弱み情報に対する過去回答集合に対応するユーザ識別子で識別される類似ユーザを決定する。なお、類似ユーザを決定することは、例えば、類似ユーザのユーザ識別子を取得すること、類似ユーザの過去回答集合のIDを取得すること等であり、類似ユーザに関する情報を特定できる処理であれば良い。
【0080】
ここでの類似条件は、例えば、「類似ユーザに対応する弱み情報が、弱み取得手段1311が取得したすべての弱み情報と一致する弱み情報を含むこと」「類似ユーザに対応する弱み情報の中に、弱み取得手段1311が取得した弱み情報の中の所定数以上または所定数より多く含むこと」「類似ユーザに対応する弱み情報の中に、弱み取得手段1311が取得した弱み情報の中の所定割合い以上または所定割合いより多く含むこと」「類似ユーザに対応する弱み情報から取得できるベクトルと弱み取得手段1311が取得した弱み情報から取得できるベクトルとの類似度が閾値以内または閾値より大きい、または類似度が上位N(Nは1以上の自然数)以内であること」である。
【0081】
決定手段1313は、例えば、強み取得手段1312が取得した強み情報に対して、類似条件を満たす強み情報に対する過去回答集合に対応するユーザ識別子で識別される類似ユーザを決定する。ここでの類似条件は、例えば、「類似ユーザに対応する強み情報が、強み取得手段1312が取得したすべての強み情報と一致する強み情報を含むこと」「類似ユーザに対応する強み情報の中に、強み取得手段1312が取得した強み情報の中の所定数以上または所定数より多く含むこと」「類似ユーザに対応する強み情報の中に、強み取得手段1312が取得した強み情報の中の所定割合い以上または所定割合いより多く含むこと」である。
【0082】
決定手段1313は、弱み取得手段1311が取得した1または2以上の弱み情報に対して類似条件を満たす1または2以上の弱み情報に対応し、かつ強み取得手段1312が取得した強み情報に対して類似条件を満たす強み情報に対する過去回答集合に対応するユーザ識別子で識別される類似ユーザを決定することは好適である。なお、類似条件については、上述した。
【0083】
情報取得部132は、決定部131が決定した1または2以上の各類似ユーザに関する類似ユーザ情報を取得する。
【0084】
情報取得部132は、例えば、決定部131が決定した1または2以上の各類似ユーザを識別するユーザ識別子と対になる1以上のユーザ属性値であり、時点取得部133が取得した時点情報が特定する時点の1以上のユーザ属性値を含む類似ユーザ情報を取得する。かかるユーザ属性値は、類似時ユーザ属性値と言っても良い。類似時ユーザ属性値とは、類似する時点の類似ユーザの属性値である。
【0085】
情報取得部132は、例えば、決定部131が決定した1または2以上の各類似ユーザを識別するユーザ識別子と対になる1以上のユーザ属性値であり、時点取得部133が取得した時点情報が特定する時点より先の時点の1以上のユーザ属性値を含む類似ユーザ情報を取得する。なお、かかるユーザ属性値は、将来ユーザ属性値と言っても良い。将来ユーザ属性値とは、類似する時点より先の時点の類似ユーザの属性値である。
【0086】
時点取得部133は、決定部131が1または2以上の各類似ユーザを決定した際の過去回答集合に対応する時点情報を取得する。時点取得部133は、例えば、回答管理部112から時点情報を取得する。
【0087】
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、類似ユーザ情報、時点情報、アンケートである。
【0088】
ここで、出力とは、通常、端末装置2への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0089】
情報出力部141は、情報取得部132が取得した1または2以上の類似ユーザ情報を出力する。
【0090】
情報出力部141は、類似ユーザ情報を時点情報に対応付けて出力する。情報出力部141は、情報取得部132が取得した1または2以上の類似ユーザ情報ともに、各類似ユーザ情報に対応付く時点情報を、各類似ユーザ情報に対応付けて出力する。なお、時点情報は、時点取得部133が取得した情報である。
【0091】
端末装置2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、回答集合、ユーザ識別子である。
【0092】
端末受付部22は、各種の情報や指示等を受け付ける。各種の情報や指示等とは、例えば、回答集合、ユーザ出力指示、アンケート出力指示である。
【0093】
ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0094】
各種の情報や指示等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0095】
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、受け付けられた情報や指示等を、送信する構造の情報や指示等にする処理である。各種の処理は、例えば、受信された情報を出力する構造の情報にする処理である。
【0096】
端末送信部24は、各種の情報や指示等を類似者提示装置1に送信する。各種の情報や指示等は、例えば、対象回答情報、回答集合である。
【0097】
端末受信部25は、各種の情報を類似者提示装置1から受信する。各種の情報は、例えば、アンケート、類似ユーザ情報、時点情報である。
【0098】
端末出力部26は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、アンケート、類似ユーザ情報、時点情報である。
【0099】
格納部11、ユーザ管理部111、回答管理部112、弱み格納部113、強み格納部114、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0100】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0101】
受付部12、および回答受付部121は、無線または有線の通信手段で実現されることが好適であるが、放送を受信する手段、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されても良い。
【0102】
処理部13、決定部131、情報取得部132、時点取得部133、弱み取得手段1311、強み取得手段1312、決定手段1313、および端末処理部23は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0103】
出力部14、および情報出力部141は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現されても良い。
【0104】
端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0105】
端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0106】
端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0107】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0108】
次に、情報システムAの動作例について説明する。まず、類似者提示装置1の動作例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0109】
(ステップS401)回答受付部121は、1または2以上の対象回答情報を特定する情報を含むユーザ出力指示を受け付けたか否かを判断する。ユーザ出力指示を受け付けた場合はステップS402に行き、ユーザ出力指示を受け付けなかった場合はステップS407に行く。
【0110】
なお、回答受付部121は、例えば、端末装置2からユーザ出力指示を受信する。また、1または2以上の対象回答情報を特定する情報は、例えば、対象ユーザのユーザ識別子、または1または2以上の対象回答情報である。
【0111】
(ステップS402)決定部131は、ステップS401で受信されたユーザ出力指示を用いて取得できる1または2以上の対象回答情報を取得する。決定部131は、例えば、ユーザ出力指示に対応するユーザ識別子と対になる1または2以上の対象回答情報を回答管理部112から取得する。
【0112】
(ステップS403)決定部131は、ステップS401で受信されたユーザ出力指示に対応するユーザ識別子を取得する。
【0113】
(ステップS404)決定部131は、ステップS402で取得した対象回答情報を用いて、ステップS403で取得したユーザ識別子で識別されるユーザに類似するユーザを決定する。かかる類似ユーザ決定処理の例について、
図5、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0114】
(ステップS405)情報取得部132は、出力する情報を構成する。かかる情報構成処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0115】
(ステップS406)情報出力部141は、ステップS405で構成された情報を出力する。なお、かかる情報は、1または2以上の類似ユーザ情報を含む。ステップS401に戻る。
【0116】
ここで、情報出力部141は、ステップS405で構成された情報を、ユーザ出力指示を送信してきた端末装置2に送信する。
【0117】
(ステップS407)処理部13は、分析のタイミングであるか否かを判断する。分析のタイミングであればステップS408に行き、分析のタイミングでなければステップS412に行く。なお、分析のタイミングは、例えば、予め決められた時(例えば、アンケートの回答期限)、対象ユーザに対するすべての関係者からの過去回答情報が受信され、回答管理部112に格納された時である。
【0118】
(ステップS408)処理部13は、カウンタiに1を代入する。
【0119】
(ステップS409)処理部13は、i番目の分析対象の対象ユーザが存在するか否かを判断する。i番目の分析対象が存在する場合はステップS410に行き、存在しない場合はステップS401に戻る。なお、i番目の分析対象の対象ユーザが存在する場合、処理部13は、ここで、i番目の分析対象の対象ユーザの1または2以上の対象回答情報を取得する、とする。処理部13は、例えば、i番目の分析対象の対象ユーザのユーザ識別子と対になる1または2以上の対象回答情報を回答管理部112から取得する。
【0120】
(ステップS410)弱み取得手段1311および強み取得手段1312は、i番目の分析対象の1または2以上の過去回答集合に対して分析処理を行う。かかる分析処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。なお、分析処理は、1以上の過去回答集合から1以上の弱み情報、1以上の強み情報を取得する処理である。
【0121】
(ステップS411)処理部13は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS409に戻る。
【0122】
(ステップS412)受付部12は、アンケート出力指示を受け付けたか否かを判断する。アンケート出力指示を受け付けた場合はステップS413に行き、出力指示を受け付けなかった場合はステップS401に戻る。
【0123】
なお、受付部12は、例えば、端末装置2からアンケート出力指示を受信する。
【0124】
(ステップS413)処理部13は、アンケート出力指示に対応するアンケートを格納部11から取得する。
【0125】
(ステップS414)出力部14は、ステップS413で取得されたアンケートを出力する。なお、出力部14は、例えば、端末装置2に、ステップS413で取得されたアンケートを送信する。
【0126】
(ステップS415)受付部12は、アンケートの出力に応じて、回答集合を受け付けたか否かを判断する。回答集合を受け付けた場合はステップS416に行き、回答集合を受け付けなかった場合はステップS415に戻る。
【0127】
受付部12は、例えば、アンケートを送信した端末装置2から、回答集合を受信する。また、当該回答集合には、ユーザ識別子が対応付いている。かかるユーザ識別子は、アンケートの対象ユーザの識別子である。アンケートの対象ユーザは、例えば、アンケートに回答する部下の上司、アンケートに回答する上司の部下である。
【0128】
(ステップS416)処理部13は、図示しない時計から現在の時を特定する時期情報(例えば、年月日)を取得する。
【0129】
(ステップS417)処理部13は、受け付けられた回答集合に対応するユーザ識別子を取得する。
【0130】
(ステップS418)処理部13は、ステップS415で受け付けられた回答集合である過去回答集合を、ユーザ識別子と時期情報とに対応付けて、回答管理部112に蓄積する。ステップS401に戻る。
【0131】
なお、過去回答集合には、アンケートの回答者を識別するユーザ識別子が対応付いていることは好適である。
【0132】
なお、
図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0133】
次に、ステップS404の類似ユーザ決定処理の第一の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。類似ユーザ決定処理の第一の例は、弱み情報または/および強み情報を用いる場合である。
【0134】
(ステップS501)決定部131は、ステップS403で取得されたユーザ識別子で識別される対象ユーザの属性値である1以上の対象ユーザ属性値をユーザ管理部111から取得する。かかる1以上の対象ユーザ属性値は、ユーザ識別子と対になるユーザ属性値である。
【0135】
(ステップS502)弱み取得手段1311および強み取得手段1312は、ステップS402で取得された対象回答情報に対して分析処理を行う。かかる分析処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。なお、分析処理は、対象回答情報から1以上の弱み情報と1以上の強み情報のうちの1種類または2種類の情報を取得する処理である。
【0136】
なお、ここで、対象ユーザの弱み情報、強み情報が既にユーザ管理部111に格納されている場合、弱み取得手段1311および強み取得手段1312は、当該弱み情報、強み情報を取得しても良い。
【0137】
(ステップS503)決定部131は、カウンタiに1を代入する。
【0138】
(ステップS504)決定部131は、ユーザ管理部111に、i番目のユーザ識別子が存在するか否かを判断する。i番目のユーザ識別子が存在する場合はステップS505に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0139】
(ステップS505)決定部131は、i番目のユーザ識別子と対になる1以上のユーザ属性値であり、関係条件を判断する際に使用する1以上のユーザ属性値を、ユーザ管理部111から取得する。なお、かかる1以上のユーザ属性値は、例えば、組織識別子、部署識別子である。組織識別子は、ユーザが所属する組織を識別する情報である。部署識別子は、ユーザが所属する部署を識別する情報である。
【0140】
(ステップS506)決定部131は、ステップS501で取得した1以上の対象ユーザ属性値と、ステップS505で取得した1以上のユーザ属性値とが関係条件(例えば、同じ会社かつ同じ部署)を満たすか否かを判断する。関係条件を満たす場合はステップS507に行き、関係条件を満たさない場合はステップS514に行く。
【0141】
(ステップS507)決定部131は、カウンタjに1を代入する。
【0142】
(ステップS508)決定部131は、i番目のユーザ識別子と対になるj番目の時点情報が存在するか否かを判断する。j番目の時点情報が存在する場合はステップS509に行き、存在しない場合はステップS514に行く。
【0143】
(ステップS509)決定部131は、i番目のユーザ識別子およびj番目の時点情報と対になる1以上の弱み情報、1以上の強み情報のうちの1種類または2種類の情報を取得する。なお、どの種類の情報を取得するかは、通常、予め決まっている、とする。
【0144】
(ステップS510)決定手段1313は、ステップS502で取得した情報とステップS509で取得した情報とが類似条件を満たすか否かを判断する。類似条件を満たす場合はステップS511に行き、類似条件を満たさない場合はステップS513に行く。
【0145】
(ステップS511)決定手段1313は、i番目のユーザ識別子と対になるj番目の時点情報とを図示しないバッファに一時蓄積する。
【0146】
(ステップS512)決定部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS504に戻る。
【0147】
(ステップS513)決定部131は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS508に戻る。
【0148】
(ステップS514)決定部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS504に戻る。
【0149】
なお、
図5のフローチャートにおいて、図示しないバッファに蓄積されたユーザ識別子が類似ユーザの識別子である。また、図示しないバッファに蓄積された時点情報が、類似ユーザが類似していた時を特定する情報である。
【0150】
次に、ステップS404の類似ユーザ決定処理の第二の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
図6のフローチャートにおいて、
図5のフローチャートと同一のステップについて、説明を省略する。類似ユーザ決定処理の第二の例は、対象回答情報および過去回答集合から取得されたベクトルを用いる場合である。
【0151】
(ステップS602)決定部131は、1または2以上の対象回答情報を用いて、対象ユーザの回答ベクトルである第一回答ベクトルを取得する。
【0152】
(ステップS609)決定部131は、i番目のユーザ識別子およびj番目の時点情報と対になる1または2以上の過去回答集合を取得する。次に、決定部131は、1または2以上の過去回答集合を用いて、第二回答ベクトルを取得する。
【0153】
(ステップS610)決定部131は、第一回答ベクトルと第二回答ベクトルとが類似条件(例えば、2つのベクトルの類似度が閾値以上または閾値より大きい)を満たすか否かを判断する。類似条件を満たす場合はステップS507に行き、類似条件を満たさない場合はステップS514に行く。
【0154】
次に、ステップS405の情報構成処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0155】
(ステップS701)情報取得部132は、カウンタiに1を代入する。
【0156】
(ステップS702)情報取得部132は、i番目の類似ユーザのユーザ識別子が図示しないバッファに存在するか否かを判断する。i番目の類似ユーザのユーザ識別子が存在する場合はステップS703に行き、存在しない場合はステップS712に行く。
【0157】
(ステップS703)情報取得部132は、i番目の類似ユーザのユーザ識別子と対になる1以上の不変ユーザ識別子(例えば、氏名、性別)をユーザ管理部111から取得する。
【0158】
(ステップS704)情報取得部132は、i番目の類似ユーザのユーザ識別子と対になる時点情報を図示しないバッファから取得する。
【0159】
(ステップS705)情報取得部132は、i番目の類似ユーザのユーザ識別子とステップS704で取得した時点情報と対になる1以上のユーザ属性値(可変ユーザ属性値)をユーザ管理部111から取得する。なお、かかるユーザ属性値は、類似ユーザが類似すると判断された時点の類似ユーザの属性値である。かかるユーザ属性値は、類似時ユーザ属性値と言う。
【0160】
(ステップS706)情報取得部132は、カウンタjに1を代入する。
【0161】
(ステップS707)情報取得部132は、i番目の類似ユーザのステップS704で取得した時点情報に対して、j番目の先の時点情報がユーザ管理部111に存在するか否かを判断する。j番目の先の時点情報が存在する場合はステップS708に行き、存在しない場合はステップS710に行く。
【0162】
(ステップS708)情報取得部132は、i番目の類似ユーザのユーザ識別子とj番目の先の時点情報と対になる1以上のユーザ属性値をユーザ管理部111から取得する。なお、かかるユーザ属性値は、類似ユーザの類似していた時点より先のユーザ属性値(例えば、役職、部署、弱み情報、強み情報)である。かかるユーザ属性値は、将来ユーザ属性値と言っても良い。
【0163】
(ステップS709)情報取得部132は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS707に戻る。
【0164】
(ステップS710)情報取得部132は、i番目の類似ユーザの情報である類似ユーザ情報を構成する。なお、類似ユーザ情報は、例えば、1以上の不変ユーザ識別子、1以上の類似時ユーザ属性値、1以上の各時点情報に対応付く1以上の将来ユーザ属性値を含む。
【0165】
(ステップS711)情報取得部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS702に戻る。
【0166】
(ステップS712)情報取得部132は、ステップS710で取得した1以上の類似ユーザ情報を含む情報であり、出力する情報を構成する。上位処理にリターンする。
【0167】
次に、ステップS410等の分析処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0168】
(ステップS801)処理部13は、カウンタiに1を代入する。
【0169】
(ステップS802)処理部13は、分析対象のi番目のユーザが存在するか否かを判断する。分析対象のi番目のユーザが存在する場合はステップS803に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。なお、分析対象のユーザは、例えば、最新の時点情報に対応する弱み情報、強み情報が蓄積されていないユーザである。
【0170】
(ステップS803)処理部13は、i番目のユーザ識別子を取得する。
【0171】
(ステップS804)弱み取得手段1311は、カウンタjに1を代入する。
【0172】
(ステップS805)弱み取得手段1311は、選択される候補のj番目の弱み情報が弱み格納部113に存在するか否かを判断する。j番目の弱み情報が存在する場合はステップS806に行き、存在しない場合はステップS812に行く。
【0173】
(ステップS806)弱み取得手段1311は、j番目の弱み情報を弱み格納部113から取得する。次に、弱み取得手段1311は、j番目の弱み情報に対応する採用条件の判断のために使用される1または2以上の設問識別子を取得する。なお、かかる設問識別子は、例えば、採用条件に含まれる。
【0174】
(ステップS807)弱み取得手段1311は、ステップS806で取得した1または2以上の各設問識別子と対になる回答情報であり、ステップS803で取得したi番目のユーザ識別子と対になる回答情報を、回答管理部112から取得する。
【0175】
(ステップS808)弱み取得手段1311は、j番目の弱み情報と対になる採用条件を弱み格納部113から取得する。
【0176】
(ステップS809)弱み取得手段1311は、ステップS807で取得した1以上の回答情報が採用条件を満たすか否かを判断する。採用条件を満たす場合はステップS810に行き、採用条件を満たさない場合はステップS811に行く。
【0177】
(ステップS810)弱み取得手段1311は、j番目の弱み情報を取得し、当該弱み情報をi番目のユーザ識別子と最新の時点情報に対応付ける。
【0178】
(ステップS811)弱み取得手段1311は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS805に戻る。
【0179】
(ステップS812)強み取得手段1312は、カウンタkに1を代入する。
【0180】
(ステップS813)強み取得手段1312は、選択される候補のk番目の強み情報が強み格納部114に存在するか否かを判断する。k番目の強み情報が存在する場合はステップS814に行き、存在しない場合はステップS820に行く。
【0181】
(ステップS814)強み取得手段1312は、k番目の強み情報を強み格納部114から取得する。次に、強み取得手段1312は、k番目の強み情報に対応する採用条件の判断のために使用される1または2以上の設問識別子を取得する。
【0182】
(ステップS815)強み取得手段1312は、ステップS806で取得した1または2以上の各設問識別子と対になる回答情報であり、ステップS803で取得したi番目のユーザ識別子と対になる回答情報を、回答管理部112から取得する。
【0183】
(ステップS816)強み取得手段1312は、k番目の強み情報と対になる採用条件を強み格納部114から取得する。
【0184】
(ステップS817)強み取得手段1312は、ステップS807で取得した1以上の回答情報が採用条件を満たすか否かを判断する。採用条件を満たす場合はステップS818に行き、採用条件を満たさない場合はステップS819に行く。
【0185】
(ステップS818)強み取得手段1312は、k番目の強み情報を取得し、当該強み情報をi番目のユーザ識別子と最新の時点情報に対応付ける。
【0186】
(ステップS819)強み取得手段1312は、カウンタkを1、インクリメントする。ステップS813に戻る。
【0187】
(ステップS820)処理部13は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS802に戻る。
【0188】
次に、端末装置2の動作例について、
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0189】
(ステップS901)端末受付部22は、ユーザ出力指示を受け付けたか否かを判断する。ユーザ出力指示を受け付けた場合はステップS902に行き、ユーザ出力指示を受け付けなかった場合はステップS905に行く。
【0190】
(ステップS902)端末処理部23は、ステップS901で受け付けられたユーザ出力指示を用いて、送信するユーザ出力指示に構成する。端末送信部24は、当該ユーザ出力指示を類似者提示装置1に送信する。
【0191】
(ステップS903)端末受信部25は、類似者提示装置1から類似ユーザ情報等を受信したか否かを判断する。類似ユーザ情報等を受信した場合はステップS904に行き、類似ユーザ情報等を受信しなかった場合はステップS903に戻る。
【0192】
(ステップS904)端末処理部23は、ステップS903で受信された情報を用いて、出力する類似ユーザ情報等を構成する。端末出力部26は、当該類似ユーザ情報等を出力する。ステップS901に戻る。
【0193】
(ステップS905)端末受付部22は、アンケート出力指示を受け付けたか否かを判断する。アンケート出力指示を受け付けた場合はステップS906に行き、ユーザ出力指示を受け付けなかった場合はステップS901に戻る。
【0194】
(ステップS906)端末処理部23は、ステップS905で受け付けられたアンケート出力指示を用いて、送信するアンケート出力指示に構成する。端末送信部24は、当該アンケート出力指示を類似者提示装置1に送信する。
【0195】
(ステップS907)端末受信部25は、類似者提示装置1からアンケートを受信したか否かを判断する。アンケートを受信した場合はステップS908に行き、アンケートを受信しなかった場合はステップS907に戻る。
【0196】
(ステップS908)端末処理部23は、ステップS907で受信されたアンケートを用いて、出力するアンケートを構成する。端末出力部26は、当該アンケートを出力する。
【0197】
(ステップS909)端末受付部22は、出力されたアンケートに対する回答集合を受け付けたか否かを判断する。回答集合を受け付けた場合はステップS910に行き、回答集合を受け付けなかった場合はステップS909に戻る。
【0198】
(ステップS910)端末処理部23は、ステップS909で受け付けられた回答集合を用いて、送信する回答集合に構成する。端末送信部24は、当該回答集合を類似者提示装置1に送信する。ステップS901に戻る。
【0199】
なお、
図9のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0200】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。
【0201】
今、類似者提示装置1を構成する格納部11には、
図10に示す第一アンケートと、
図11に示す第二アンケートとが格納されている、とする。第一アンケートは、上司回答版のアンケートである。第一アンケートは、上司が部下を評価する際に回答するアンケートである。つまり、第一アンケートの対象ユーザは部下であり、回答者は当該部下の上司である。第二アンケートは、部下が上司を評価する際に回答するアンケートである。つまり、第二アンケートの対象ユーザは上司であり、回答者は当該上司の部下である。
【0202】
第一アンケート、第二アンケートともに、複数の各項目に対して、期待度を問う設問および満足度を問う設問を有する。期待度は、その項目についての期待の度合いである。満足度は、その項目についての満足の度合いである。また、第一アンケート、第二アンケートともに、メタ設問を有する。メタ設問は、大きな観点の項目に対する設問であり、満足度のみの設問である。
【0203】
また、類似者提示装置1のユーザ管理部111には、
図12に示すユーザ管理表が格納されている。ユーザ管理表とは、ユーザ情報を管理する表である。ユーザ管理表は、「ID」「ユーザ識別子」「ユーザ属性値」を有する2以上のレコードを管理する。「ユーザ属性値」は、「不変ユーザ属性値」「可変ユーザ属性値」を有する。「不変ユーザ属性値」は、ここでは「氏名」「性別」である。「可変ユーザ属性値」は、ここでは「年齢」「組織識別子」「部署識別子」「役職」「弱み情報」「強み情報」「受講研修」を有する。「受講研修」は、「受講時情報」「研修識別子」を有する。「ID」は、レコードを識別する情報である。「不変ユーザ属性値」とは、通常は変化しない(特定の場合にのみ変化する)ユーザの属性値である。「可変ユーザ属性値」は、変化し得るユーザの属性値である。「組織識別子」は、ここでは会社名である。「部署識別子」は、ここでは部署名である。「受講時情報」は研修を受講した日、期間を示す。「研修識別子」は、受講した研修を特定する情報である。「弱み情報」「強み情報」は、第一アンケートまたは/および第二アンケートの結果である1または2以上の過去回答集合を分析して得られた情報である。
【0204】
回答管理部112には、
図13に示す回答管理表が格納されている。回答管理表とは、ユーザ回答情報を管理する表である。回答管理表は、「ID」「ユーザ識別子」「時点情報」「回答者識別子」「回答者属性」「過去回答集合」「回答分析結果」を有する2以上のレコードを管理している。「時点情報」は、ここでは「年月日」「年齢」を有する。「回答分析結果」は、「弱み情報」「強み情報」を有する。「ID」は、レコードを識別する情報である。「ユーザ識別子」は、アンケートの対象者のユーザの識別子である。アンケートの対象者とは、アンケートの回答者の回答対象のユーザである。上司が部下の評価のために第一アンケートに回答する場合、アンケートの対象者は部下である。「年月日」は過去回答集合が受信された日(アンケートが実施された日)である。「年齢」は、アンケートの対象者の年齢である。「回答者識別子」は、アンケートの回答者のユーザ識別子である。「回答者属性」は、アンケートの回答者の対象者に対する属性である。ここでは、「回答者属性」は、「部下」または「上司」である。上司が部下の評価のために第一アンケートに回答する場合、「回答者属性」は「上司」である。「過去回答集合」は、ここでは、各設問の回答情報(ここでは、1から5の数値)を要素とするベクトルである。「回答分析結果」である「弱み情報」「強み情報」は、対象者の特定の時点(例えば、特定の年齢)における過去回答集合を用いた分析の結果である。かかる分析には、後述する
図14、
図15の表が用いられる。
【0205】
弱み格納部113には、
図14に示す弱み管理表が格納されている。弱み管理表とは、弱み情報を管理する表である。弱み管理表は、「ID」「弱み情報」「採用条件」を有する1以上のレコードを管理する。「ID」は、レコードを識別する情報である。「弱み情報」は、弱みを特定する情報である。「弱み1」「弱み2」「弱み3」等は、各々、異なる弱みを示し、例えば、弱みが「リーダーシップ」が欠乏していること、「企画力」が欠乏していること、「創造力」が欠乏していること「協調性」が欠乏していること等であるが、その内容は問わない。「採用条件」は、対になる「弱み情報」が採用されるための条件である。「採用条件」は、1または2以上の回答集合を用いた条件である。
【0206】
強み格納部114には、
図15に示す強み管理表が格納されている。強み管理表とは、強み情報を管理する表である。強み管理表は、「ID」「強み情報」「採用条件」を有する1以上のレコードを管理する。「ID」は、レコードを識別する情報である。「強み情報」は、強みを特定する情報である。「強み1」「強み2」「強み3」等は、各々、異なる強みを示し、例えば、強みが「リーダーシップ」が優れていること、「企画力」が優れていること、「創造力」が優れていること「協調性」が優れていること等であるが、その内容は問わない。「採用条件」は、対になる「強み情報」が採用されるための条件である。「採用条件」は、1または2以上の回答集合を用いた条件である。
【0207】
かかる状況において、以下の具体例について説明する。具体例は、弱み情報、強み情報を用いて、類似ユーザを決定する場合である。なお、上述した通り、対象回答情報から構成されたベクトルを用いて、類似ユーザを決定しても良い。つまり、類似ユーザを決定する場合に、対象回答情報や過去回答情報に基づけば良い。
【0208】
(具体例)
組織識別子「会社A」で部署識別子「研究所」の2年目の社員「加藤D夫」(ユーザ識別子「U1352」)に対して、係長と課長の2名の各上司が、第一アンケート(
図10)に対して、回答し、各々の端末装置2から、ユーザ識別子「U1352」と回答者識別子と回答集合とを類似者提示装置1に送信した、とする。
【0209】
次に、類似者提示装置1の回答受付部121は、2つの端末装置2からユーザ識別子「U1352」と回答者識別子と回答集合とを受信する。次に、時点取得部133は、図示しない時計から本日の日付「2022/7/25」を取得する。また、時点取得部133は、ユーザ識別子「U1352」と対になる現在の年齢「25」を、ユーザ管理表(
図12)から取得した、とする。また、処理部13は、第一アンケートに対応する回答者属性「上司」を取得する。そして、処理部13は、ユーザ識別子「U1352」に対応付けて、年月日「2022/7/25」と年齢「25」と回答者識別子と回答者属性「上司」と回答集合とを、
図13の回答管理表に蓄積した、とする。なお、蓄積される回答集合は、過去回答集合に蓄積されるベクトルである。
【0210】
次に、社員「加藤D夫」を指導する立場の係長は、社員「加藤D夫」のユーザ識別子「U1352」を含むユーザ出力指示を自分の端末装置2に入力した、とする。次に、端末装置2の端末受付部22は、ユーザ出力指示を受け付ける。次に、端末処理部23は、受け付けられたユーザ出力指示を用いて、送信するユーザ出力指示「<ユーザ識別子>U1352」を構成する。端末送信部24は、当該ユーザ出力指示を類似者提示装置1に送信する。
【0211】
すると、類似者提示装置1の回答受付部121は、ユーザ出力指示「<ユーザ識別子>U1352」を、係長の端末装置2から受信する。
【0212】
次に、決定部131は、受信されたユーザ出力指示からユーザ識別子「U1352」を取得する。次に、決定部131は、ユーザ識別子「U1352」と対になる2つの回答集合を、回答管理表(
図13)から取得する。なお、かかる2つの回答集合は、ここでの対象回答情報である。
【0213】
次に、決定部131は、2つの回答集合を用いて、以下のように類似ユーザを決定する。まず、決定部131は、ユーザ識別子「U1352」で識別される対象ユーザの対象ユーザ属性値「<組織識別子>会社A」「<部署識別子>研究所」をユーザ管理表(
図12)から取得する。
【0214】
次に、弱み取得手段1311は、取得した2つの回答集合を用いて、弱み管理表(
図14)の各レコードの採用条件に合致するか否かを判断する。そして、弱み取得手段1311は、2つの回答集合が「ID=1」と「ID=2」の採用条件に合致する、と判断した、とする。次に、弱み取得手段1311は、「ID=1」と「ID=2」の弱み情報「弱み1」「弱み2」を取得し、ユーザ識別子「U1352」、現在の年齢「25」と対にして、ユーザ管理表(
図12)、および回答管理表(
図13)に蓄積する。
【0215】
次に、強み取得手段1312は、取得した2つの回答集合を用いて、強み管理表(
図15)の各レコードの採用条件に合致するか否かを判断する。そして、強み取得手段1312は、2つの回答集合が「ID=1」と「ID=2」の採用条件に合致する、と判断した、とする。次に、強み取得手段1312は、「ID=1」と「ID=2」の強み情報「強み1」「強み2」を取得し、ユーザ識別子「U1352」、現在の年齢「25」と対にして、ユーザ管理表(
図12)、および回答管理表(
図13)に蓄積する。
【0216】
次に、決定手段1313は、社員「加藤D夫」の対象ユーザ属性値「<組織識別子>会社A」「<部署識別子>研究所」と一致するレコードを、ユーザ管理表(
図12)から取得する。
【0217】
次に、決定手段1313は、取得したレコードの「弱み情報」「強み情報」の属性値を参照し、社員「加藤D夫」の弱み情報「弱み1」「弱み2」、強み情報「強み1」「強み2」と類似条件を満たすレコードを検知する。ここで、類似条件は、例えば、「弱み情報が完全一致する かつ 強み情報の少なくとも一つが一致する」である、とする。そして、決定手段1313は、回答管理表の「ID=1」のレコード、およぶ「ID=3」のレコード(図示しない)が類似条件に合致する、と判断した、とする。
【0218】
次に、決定手段1313は、回答管理表の「ID=1」のレコードのユーザ識別子「U1001」と時点情報「<年月日>1985/9/30 <年齢>25」を取得し、図示しないバッファに一時蓄積する。また、決定手段1313は、回答管理表の「ID=3」のレコードのユーザ識別子「U1003」と時点情報「<年月日>1995/4/1 <年齢>27」を取得し、図示しないバッファに一時蓄積した、とする。
【0219】
次に、情報取得部132は、類似ユーザを提示するために、以下のように出力する情報を構成する。つまり、情報取得部132は、ユーザ識別子「U1001」と対になる氏名「田中A男」、ユーザ識別子「U1001」と時点情報「<年月日>1985/9/30 <年齢>25」とに対応する役職「社員」を取得する。かかる情報は、類似ユーザである田中A男の類似していた時点の情報である。
【0220】
また、情報取得部132は、「田中A男」の時点情報「<年月日>1985/9/30 <年齢>25」より先の可変ユーザ属性値(<年齢>30 <部署識別子>研究所 <役職>係長 <研修識別子>研修C <年齢>35 <部署識別子>技術部 <役職>課長 <研修識別子>研修D ・・・)を取得する。なお、かかる情報は、類似ユーザである田中A男の類似していた時より先の将来情報である。
【0221】
また、情報取得部132は、ユーザ識別子「U1003」と対になる氏名、ユーザ識別子「U1003」と時点情報とに対応する役職を取得する。また、情報取得部132は、ユーザ識別子「U1003」に対する類似ユーザの類似していた時より先の将来情報を取得する。
【0222】
次に、情報取得部132は、取得した2つの類似ユーザを含む情報である出力情報を構成する。
【0223】
次に、情報出力部141は、情報取得部132が構成した出力情報を、ユーザ出力指示を送信してきた係長の端末装置2に送信する。
【0224】
次に、端末装置2は、出力情報を受信する。次に、端末処理部23は、受信された出力情報を用いて、出力する類似ユーザ情報等を構成する。端末出力部26は、当該類似ユーザ情報等を出力する。かかる出力例は、
図16である。
図16において、対象ユーザ「加藤D男」さんに類似する2名の類似ユーザの情報が提示されている。なお、
図16において、対象ユーザと2名の各類似ユーザとの類似度を出力しても良い。
【0225】
社員「加藤D夫」の上司の係長は、
図16を「加藤D夫」に見せて、例えば、「田中A男」さんにように、適切な研修を受けたりしながら、キャリアを積んでいくことを指導できる。
【0226】
以上、本実施の形態によれば、アンケートの回答を用いて、類似する他の人の情報を提示することにより、ユーザの育成を支援できる。
【0227】
また、本実施の形態によれば、アンケートの回答から取得したユーザの弱み情報を用いて、当該ユーザに類似する他の人を決定できる。
【0228】
また、本実施の形態によれば、アンケートの回答から取得したユーザの強み情報を用いて、当該ユーザに類似する他の人を決定できる。
【0229】
さらに、本実施の形態によれば、適切なアンケートにより、類似する他の人を決定できる。
【0230】
なお、本実施の形態において、類似者提示装置1は、スタンドアロンの装置でも良い。かかる場合の類似者提示装置1のブロック図は、
図3である。
【0231】
また、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における類似者提示装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、組織の構成員である対象ユーザのユーザ識別子と1以上のユーザ属性値とに対応付く対象回答情報であり、設問を識別する設問識別子に対応付く回答情報を有する2以上の設問回答情報を含む対象回答情報を受け付ける回答受付部と、前記対象回答情報に対応付く1以上のユーザ属性値と特定の関係に関する関係条件を満たす1以上のユーザ属性値に対応する他のユーザの過去回答集合または当該過去回答集合から取得された回答分析結果と、前記対象回答情報とを用いて、前記対象ユーザに類似する他のユーザであり、前記過去回答集合または前記回答分析結果に対応する他のユーザである類似ユーザを決定する決定部と、前記決定部が決定した類似ユーザに関する類似ユーザ情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した前記類似ユーザ情報を出力する情報出力部として機能させるためのプログラムである。
【0232】
また、
図17は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の類似者提示装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図17は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図18は、システム300のブロック図である。
【0233】
図17において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0234】
図18において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0235】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の類似者提示装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0236】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の類似者提示装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0237】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0238】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0239】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0240】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0241】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0242】
以上のように、本発明にかかる類似者提示装置1は、アンケートの回答を用いて、類似する他の人の情報を提示することにより、ユーザの育成を支援できるという効果を有し、サーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0243】
A 情報システム
1 類似者提示装置
2 端末装置
11 格納部
12 受付部
13 処理部
14 出力部
21 端末格納部
22 端末受付部
23 端末処理部
24 端末送信部
25 端末受信部
26 端末出力部
111 ユーザ管理部
112 回答管理部
113 弱み格納部
114 強み格納部
121 回答受付部
131 組決定部
131 決定部
132 情報取得部
133 時点取得部
141 情報出力部
1311 弱み取得手段
1312 強み取得手段
1313 決定手段