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特開2024-33421光増幅器、通信モジュール及び光伝送装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033421
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】光増幅器、通信モジュール及び光伝送装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/291 20130101AFI20240306BHJP
   H04B 10/071 20130101ALI20240306BHJP
【FI】
H04B10/291
H04B10/071
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136987
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】309015134
【氏名又は名称】富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松川 大佑
【テーマコード(参考)】
5K102
【Fターム(参考)】
5K102AA15
5K102AH02
5K102AL11
5K102LA06
5K102LA15
5K102LA22
5K102LA52
5K102MA03
5K102MB11
5K102MH04
5K102MH15
5K102MH22
5K102NA02
5K102PB01
5K102PD01
5K102PD11
5K102PH02
5K102PH15
5K102PH31
5K102PH43
5K102RB02
5K102RD05
(57)【要約】
【課題】通信モジュールの小型化に寄与する光増幅器等を提供する。
【解決手段】光増幅器は、第1の信号光が流れる第1の経路と、第2の信号光が流れる第2の経路と、第1の経路上又は第2の経路上のいずれか一方に配置され、第1の信号光又は第2の信号光を光増幅する光増幅部と、を有する。光増幅器は、光増幅部の入力段に配置され、第1の経路と光増幅部との間を接続する経路又は第2の経路と光増幅部との間を接続する経路を切り替える第1の光スイッチを有する。光増幅器は、光増幅部の出力段に配置され、第1の経路と光増幅部との間を接続する経路又は第2の経路と光増幅部との間を接続する経路を切り替える第2の光スイッチを有する。光増幅器は、第1の光スイッチにより第2の経路と光増幅部との間を接続する経路に切り替えると共に、第2の光スイッチにより第2の経路と光増幅部との間を接続する経路に切り替える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の信号光が流れる第1の経路と、
第2の信号光が流れる第2の経路と、
前記第1の経路上又は前記第2の経路上のいずれか一方に配置され、前記第1の信号光又は前記第2の信号光を光増幅する光増幅部と、
前記光増幅部の入力段に配置され、前記第1の経路と前記光増幅部との間を接続する経路又は前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路を切り替える第1の光スイッチと、
前記光増幅部の出力段に配置され、前記第1の経路と前記光増幅部との間を接続する経路又は前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路を切り替える第2の光スイッチとを有し、
前記第1の光スイッチにより前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路に切り替えると共に、前記第2の光スイッチにより前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路に切り替えることを特徴とする光増幅器。
【請求項2】
前記第1の経路は、
前記第1の信号光を入力する第1の入力部と、
前記第1の信号光を出力する第1の出力部と、を有し、
前記第2の経路は、
前記第1の信号光と異なる前記第2の信号光を入力する第2の入力部と、
前記第2の信号光を出力する第2の出力部と、を有し、
前記第1の光スイッチは、
前記第1の入力部と前記光増幅部との間の経路を接続し、
前記第2の光スイッチは、
前記光増幅部と前記第1の出力部との間の経路を接続すると共に、前記第1の光スイッチと前記第2の入力部との間の経路を接続し、
前記第2の光スイッチにより前記光増幅部と前記第1の出力部との間の経路を前記第2の入力部と前記光増幅部との間の経路に切り替えると共に、前記第1の光スイッチにより前記第1の入力部と前記光増幅部との間の経路を前記光増幅部と前記第2の出力部との間の経路に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項3】
前記第2の光スイッチと前記第1の出力部との間又は前記第2の光スイッチと前記第2の入力部との間のいずれか一方に前記第1の信号光の入力を透過するアイソレータと、
前記アイソレータと前記第1の出力部との間の経路と、前記第2の入力部と前記第2の光スイッチとの間の経路を形成する第3の光スイッチと、を有し、
前記第3の光スイッチにより前記アイソレータと前記第1の出力部との間の経路を前記第1の出力部と前記第2の光スイッチとの間の経路に切り替えと共に、前記第2の光スイッチにより前記光増幅部と前記第1の出力部との間の経路を前記第3の光スイッチと前記光増幅部との間の経路に切り替えると共に、前記第1の光スイッチにより前記第1の入力部と前記光増幅部との間の経路を前記第2の出力部と前記光増幅部との間の経路に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の光増幅器。
【請求項4】
第1の信号光及び第2の信号光の内、一方の信号光を送信する光送信部と、
前記第1の信号光及び前記第2の信号光の内、他方の信号光を受信する光受信部と、
前記光送信部と前記光受信部との間に配置された光増幅器と、を有する通信モジュールであって、
前記光増幅器は、
前記第1の信号光が流れる第1の経路と、
前記第2の信号光が流れる第2の経路と、
前記第1の経路上又は前記第2の経路上のいずれか一方に配置され、前記第1の信号光又は前記第2の信号光を光増幅する光増幅部と、
前記光増幅部の入力段に配置され、前記第1の経路と前記光増幅部との間を接続する経路又は前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路を切り替える第1の光スイッチと、
前記光増幅部の出力段に配置され、前記第1の経路と前記光増幅部との間を接続する経路又は前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路を切り替える第2の光スイッチと、を有し、
前記第1の光スイッチにより前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路に切り替えると共に、前記第2の光スイッチにより前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路に切り替えることを特徴とする通信モジュール。
【請求項5】
前記第1の経路は、
前記光送信部と接続され、前記第1の信号光を入力する第1の入力部と、
前記第1の信号光を出力する第1の出力部と、を有し、
前記第2の経路は、
前記第2の信号光を入力する第2の入力部と、
前記光受信部と接続され、前記第2の信号光を出力する第2の出力部と、を有し、
前記第1の光スイッチは、
前記第1の入力部と前記光増幅部との間の経路を接続し、
前記第2の光スイッチは、
前記光増幅部と前記第1の出力部との間の経路を接続すると共に、前記第1の光スイッチと前記第2の入力部との間の経路を接続し、
前記第2の光スイッチにより前記光増幅部と前記第1の出力部との間の経路を前記第2の入力部と前記光増幅部との間の経路に切り替えると共に、前記第1の光スイッチにより前記第1の入力部と前記光増幅部との間の経路を前記光増幅部と前記第2の出力部との間の経路に切り替えることを特徴とする請求項4に記載の通信モジュール。
【請求項6】
前記光増幅部は、
前記第2の光スイッチと前記第1の出力部との間又は前記第2の光スイッチと前記第2の入力部との間のいずれか一方に前記第1の信号光を透過するアイソレータと、
前記アイソレータと前記第1の出力部との間の経路を接続すると共に、前記第2の入力部と前記第2の光スイッチとの間の経路を接続する第3の光スイッチと、を有し、
前記第3の光スイッチにより前記アイソレータと前記第1の出力部との間の経路を前記第1の出力部と前記第2の光スイッチとの間の経路に切り替えると共に、前記第2の光スイッチにより前記光増幅部と前記アイソレータとの間の経路を前記第3の光スイッチと前記光増幅部との間の経路に切り替えると共に、前記第1の光スイッチにより前記第1の入力部と前記光増幅部との間の経路を前記光増幅部と前記第2の出力部との間の経路に切り替えることを特徴とする請求項5に記載の通信モジュール。
【請求項7】
前記第3の光スイッチにより前記第2の光スイッチと前記第1の出力部との間の経路を接続すると共に、前記第2の光スイッチにより前記光増幅部と前記アイソレータとの間の経路を前記第1の光スイッチと前記第3の光スイッチとの間の経路に切り替えると共に、前記第1の光スイッチにより前記第1の入力部と前記光増幅部との間の経路を前記第2の光スイッチと前記第2の出力部との間の経路に切り替えることを特徴とする請求項6に記載の通信モジュール。
【請求項8】
前記第1の出力部は、
第1の光伝送路と接続し、
前記第2の入力部は、
前記第1の光伝送路と異なる第2の光伝送路と接続し、
前記第3の光スイッチは、
前記アイソレータと前記第1の光伝送路との間の経路を接続すると共に、前記第2の光伝送路と前記第2の光スイッチとの間の経路を接続し、
前記第3の光スイッチにより前記アイソレータと前記第1の出力部との間の経路を前記第1の出力部と前記第2の光スイッチとの間の経路に切り替えると共に、前記第2の光スイッチにより前記光増幅部と前記アイソレータとの間の経路を前記第3の光スイッチと前記光増幅部との間の経路に切り替えると共に、前記第1の光スイッチにより前記第1の入力部と前記光増幅部との間の経路を前記光増幅部と前記第2の出力部との間の経路に切り替えることを特徴とする請求項6に記載の通信モジュール。
【請求項9】
前記第1の出力部及び前記第2の入力部は、
光伝送路と接続し、
前記第3の光スイッチは、
前記アイソレータと前記光伝送路との間の経路を接続すると共に、前記光伝送路と前記第2の光スイッチとの間の経路を接続し、
前記第3の光スイッチにより前記アイソレータと前記第1の出力部との間の経路を前記第1の出力部と前記第2の光スイッチとの間の経路に切り替えると共に、前記第2の光スイッチにより前記光増幅部と前記アイソレータとの間の経路を前記第3の光スイッチと前記光増幅部との間の経路に切り替えると共に、前記第1の光スイッチにより前記第1の入力部と前記光増幅部との間の経路を前記光増幅部と前記第2の出力部との間の経路に切り替えることを特徴とする請求項6に記載の通信モジュール。
【請求項10】
第1の信号光及び第2の信号光の内、送信データに応じた一方の信号光を送信する光送信部と、
前記第1の信号光及び前記第2の信号光の内、受信データに応じた他方の信号光を受信する光受信部と、
前記光送信部と前記光受信部との間に配置された光増幅器と、
前記光送信部に対して前記送信データを設定すると共に、前記光受信部から前記受信データを取得する信号処理部と、
を有する光伝送装置であって、
前記光増幅器は、
前記第1の信号光が流れる第1の経路と、
前記第2の信号光が流れる第2の経路と、
前記第1の経路上又は前記第2の経路上のいずれか一方に配置され、前記第1の信号光又は前記第2の信号光を光増幅する光増幅部と、
前記光増幅部の入力段に配置され、前記第1の経路と前記光増幅部との間を接続する経路又は前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路を切り替える第1の光スイッチと、
前記光増幅部の出力段に配置され、前記第1の経路と前記光増幅部との間を接続する経路又は前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路を切り替える第2の光スイッチと、を有し、
前記第1の光スイッチにより前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路に切り替えると共に、前記第2の光スイッチにより前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路に切り替えることを特徴とする光伝送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光増幅器、通信モジュール及び光伝送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば、長距離の光伝送に適した小型の通信モジュールを内蔵した通信装置が広く普及している。図14は、従来の通信モジュールの構成の一例を示す説明図である。図14に示す通信モジュール100は、送信側の光伝送路101Aと光接続すると共に、受信側の光伝送路101Bと光接続する。
【0003】
通信モジュール100は、DSP(Digital Signal Processor)111と、光送信部112と、光受信部113と、光増幅部114と、アイソレータ115と、光スイッチ116と、制御部117と、を有する。DSP111は、送信データを生成すると共に、受信データを取得する信号処理を実行するプロセッサである。光送信部112は、DSP111からの送信データを光変換して送信光を生成する。光受信部113は、受信した受信光を電気変換して受信データを取得する。光増幅部114は、光送信部112からの送信光を光増幅する。アイソレータ115は、順方向(送信方向)の信号光を透過すると共に、逆方向(受信方向)からの信号光を遮断する。
【0004】
光スイッチ116は、アイソレータ115と送信側の光伝送路101Aとの間を接続する経路、光受信部113と受信側の光伝送路101Bとの間を接続する経路、光受信部113と送信側の光伝送路101Aとの間を接続する経路を切り替えるスイッチである。更に、制御部117は、光スイッチ116内の経路を切り替え制御する。
【0005】
また、DSP111は、送信側の光伝送路101A上の対向側通信装置や破断点までの距離を測定するOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)機能を有する。OTDR機能は、光送信部112を用いて送信側の光伝送路101Aにパルス光を送信し、光受信部113を用いてパルス光に対する反射光を送信側の光伝送路101Aから受信する。その結果、OTDR機能は、光受信部113にて受信した反射光を用いて、送信側の光伝送路101A上の対向側の通信装置や送信側の光伝送路101Aの破断点までの距離を測定する。
【0006】
通信モジュール100の制御部117は、送信時において、アイソレータ115と送信側の光伝送路101Aとの間を接続する経路に切り替えるすべく、光スイッチ116を制御する。そして、光送信部112は、DSP111からの送信データを送信光に光変換し、送信光を光増幅部114に送信する。更に、光増幅部114は、送信光を光増幅し、光増幅後の送信光をアイソレータ115及び光スイッチ116を経由して送信側の光伝送路101Aに送信する。
【0007】
通信モジュール100の制御部117は、受信時において、受信側の光伝送路101Bと光受信部113との間を接続する経路に切り替えるべく、光スイッチ116を制御する。そして、光受信部113は、光スイッチ116を経て受信側の光伝送路101Bから受信光を受信し、受信光を電気変換することで受信データをDSP111に送信する。
【0008】
通信モジュール100の制御部117は、OTDR測定時において、アイソレータ115と送信側の光伝送路101Aとの間を接続する経路に切り替えるべく、光スイッチ116を制御する。そして、光送信部112は、パルス光を、光増幅部114→アイソレータ115→光スイッチ116を経て送信側の光伝送路101Aに送信する。更に、制御部117は、送信側の光伝送路101Aにパルス光が送信された後、送信側の光伝送路101Aと光受信部113との間を接続する経路に切り替えるべく、光スイッチ116を制御する。そして、光受信部113は、光スイッチ116を経て送信側の光伝送路101Aからのパルス光に対する反射光を受信する。そして、DSP111内のOTDR機能は、光受信部113からの反射光の受信結果に基づき、目的地点までの距離を測定する。
【0009】
しかしながら、従来の通信モジュール100では、送信側の光伝送路101A及び受信側の光伝送路101Bが長距離の場合、送信側の光伝送路101Aから受信する反射光のパワーや受信側の光伝送路101Bから受信する受信光のパワーが大きく減衰してしまう。そこで、光受信部113の前段に新たな受信用の光増幅部を別個に配置する通信モジュールが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2017-194306号公報
【特許文献2】特開平7-128185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、通信モジュールでは、光送信部112の後段に配置された光増幅部114の他に、光受信部113の前段に受信用の新たな光増幅部を配置した場合、光増幅部の増設によって通信モジュールが大型化してしまう。
【0012】
一つの側面では、通信モジュールの小型化に寄与する光増幅器等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一つの態様の光増幅器は、第1の信号光が流れる第1の経路と、第2の信号光が流れる第2の経路と、第1の経路上又は第2の経路上のいずれか一方に配置され、第1の信号光又は第2の信号光を光増幅する光増幅部と、を有する。光増幅器は、前記光増幅部の入力段に配置され、前記第1の経路と前記光増幅部との間を接続する経路又は前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路を切り替える第1の光スイッチを有する。光増幅器は、前記光増幅部の出力段に配置され、前記第1の経路と前記光増幅部との間を接続する経路又は前記第2の経路と前記光増幅部との間を接続する経路を切り替える第2の光スイッチを有する。光増幅器は、第1の光スイッチにより第2の経路と光増幅部との間を接続する経路に切り替えると共に、第2の光スイッチにより第2の経路と光増幅部との間を接続する経路に切り替える。
【発明の効果】
【0014】
一つの側面によれば、単一の光増幅部を共有化することで通信モジュールの小型化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、実施例1の光増幅器の構成の一例を示す説明図である。
図2図2は、実施例1の光増幅器の未増幅状態の受信光(送信光)の流れの一例を示す説明図である。
図3図3は、第1の増幅切替処理に関わる制御部の処理動作の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施例2の光増幅器の構成の一例を示す説明図である。
図5図5は、実施例2の光増幅器の未増幅状態の送信光(受信光)の流れの一例を示す説明図である。
図6図6は、第2の増幅切替処理に関わる制御部の処理動作の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施例3の通信モジュールの構成の一例を示す説明図である。
図8図8は、第1のOTDR測定処理に関わる制御部の処理動作の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、実施例4の通信モジュールの構成の一例を示す説明図である。
図10図10は、実施例5の通信モジュールの構成の一例を示す説明図である。
図11図11は、実施例6の通信モジュールの構成の一例を示す説明図である。
図12図12は、第2のOTDR測定処理に関わる制御部の処理動作の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、実施例7の通信モジュールの構成の一例を示す説明図である。
図14図14は、従来の通信モジュールの構成の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づいて、本願の開示する光増幅器等の実施例を詳細に説明する。尚、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す各実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜組み合わせても良い。
【実施例0017】
図1は、実施例1の光増幅器50の構成の一例を示す説明図である。図1に示す光増幅器50は、送信側入力41と光接続すると共に、受信側出力42と光接続すると共、送信側出力43と光接続すると共に、受信側入力44と光接続する。送信側入力41は、例えば、第1の信号光である送信光を入力する第1の入力部である。受信側出力42は、例えば、第2の信号光である受信光を出力する第2の出力部である。送信側出力43は、例えば、第1の信号光を出力する第1の出力部である。受信側入力44は、例えば、第2の信号光を入力する第2の入力部である。
【0018】
光増幅器50は、光増幅素子51と、送信側アイソレータ52と、受信側アイソレータ53と、第1の光スイッチ54と、第2の光スイッチ55と、制御部56とを有する。光増幅素子51は、受信側入力44と受信側出力42との間の受信経路上に配置され、通過する信号光を光増幅する。送信側アイソレータ52は、送信側入力41から送信側出力43への順方向の信号光を透過すると共に、送信側出力43から送信側入力41の逆方向の信号光を遮断するアイソレータである。受信側アイソレータ53は、受信側入力44から受信側出力42への順方向の信号光を透過すると共に、受信側出力42から受信側入力44への逆方向の信号光を遮断するアイソレータである。尚、説明の便宜上、光増幅素子51が配置される、受信側入力44と受信側出力42との間の受信経路をP1とし、光増幅素子51が配置されていない、送信側入力41と送信側出力43との間の送信経路をP2とする。
【0019】
第1の光スイッチ54は、各経路を切り替える光スイッチである。各経路は、送信側入力41と第2の光スイッチ55との間を接続する経路と、送信側入力41と光増幅素子51との間を接続する経路と、を有する。更に、各経路は、光増幅素子51と受信側アイソレータ53との間を接続する経路と、第2の光スイッチ55と受信側アイソレータ53との間を接続する経路とを有する。
【0020】
第2の光スイッチ55は、各経路を切り替える光スイッチである。各経路は、光増幅素子51と送信側アイソレータ52との間を接続する経路と、受信側入力44と光増幅素子51との間を接続する経路と、を有する。各経路は、受信側入力44と第1の光スイッチ54との間を接続する経路と、第1の光スイッチ54と送信側アイソレータ52との間を接続する経路とを有する。尚、光増幅素子の搭載領域は、2個の光スイッチ54及び55の搭載領域に比較しても広い。
【0021】
制御部56は、第1の光スイッチ54及び第2の光スイッチ55を切り替え制御する。制御部56は、例えば、電源起動時に送信側出力43と接続する光伝送路の伝送距離又は受信側入力44と接続する光伝送路の伝送距離に応じて光増幅素子51が必要か否かを判定し、判定結果に基づき、第1の光スイッチ54及び第2の光スイッチ55を制御する。制御部56は、送信側出力43と接続する光伝送路の伝送距離が長距離の場合、光増幅素子51が必要と判定すると共に、光伝送路の伝送距離が短距離の場合、光増幅素子51が不要と判定する。制御部56は、受信側入力44と接続する光伝送路の伝送距離が長距離の場合、光増幅素子51が必要と判定すると共に、光伝送路の伝送距離が短距離の場合、光増幅素子51を不要と判定する。
【0022】
先ず、送信側入力41から入力した信号光を光増幅して送信側出力43に出力する際の光増幅器50の動作について説明する。制御部56は、例えば、伝送距離が長距離の場合に光増幅素子51が必要と判断する。そして、制御部56は、送信側入力41と光増幅素子51との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御すると共に、光増幅素子51と送信側アイソレータ52との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御する。
【0023】
そして、第1の光スイッチ54は、送信側入力41からの信号光を光増幅素子51に入力する。光増幅素子51は、第1の光スイッチ54からの信号光を光増幅し、光増幅後の信号光を第2の光スイッチ55に入力する。更に、第2の光スイッチ55は、光増幅素子51から光増幅後の信号光を送信側アイソレータ52を経て送信側出力43に出力する。
【0024】
受信側入力44から入力した信号光を光増幅して受信側出力42に出力する際の光増幅器50の動作について説明する。制御部56は、例えば、伝送距離が長距離の場合に光増幅素子51が必要と判断する。そして、制御部56は、受信側アイソレータ53と光増幅素子51との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御すると共に、光増幅素子51と受信側入力44との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御する。
【0025】
そして、第2の光スイッチ55は、受信側入力44からの信号光を光増幅素子51に入力する。光増幅素子51は、第2の光スイッチ55からの信号光を光増幅し、光増幅後の信号光を第1の光スイッチ54に入力する。更に、第1の光スイッチ54は、光増幅素子51から光増幅後の信号光を受信側アイソレータ53を経て受信側出力42に出力する。
【0026】
送信側入力41から入力した信号光を増幅することなく透過して送信側出力43に出力する際の光増幅器50の動作について説明する。図2は、実施例1の光増幅器50の未増幅状態の受信光(送信光)の流れの一例を示す説明図である。制御部56は、例えば、伝送距離が短距離の場合に光増幅素子51が不要と判断する。そして、制御部56は、送信側入力41と第2の光スイッチ55との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御する。制御部56は、第1の光スイッチ54と送信側アイソレータ52との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御する。そして、第1の光スイッチ54は、送信側入力41からの信号光を第2の光スイッチ55に出力する。第2の光スイッチ55は、第1の光スイッチ54からの信号光を送信側アイソレータ52を経て送信側出力43に出力する。その結果、光増幅素子51を使用しないため、送信光を送信する際の消費電力を軽減できる。
【0027】
受信側入力44から入力した信号光を増幅することなく透過して受信側出力42に出力する際の光増幅器50の動作について説明する。制御部56は、例えば、伝送距離が短距離の場合に光増幅素子51が不要と判断する。そして、制御部56は、受信側アイソレータ53と第2の光スイッチ55との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御すると共に、受信側入力44と第1の光スイッチ54との間の経路を切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御する。そして、第2の光スイッチ55は、受信側入力44からの信号光を第1の光スイッチ54に出力する。第1の光スイッチ54は、第2の光スイッチ55からの信号光を受信側アイソレータ53を経て受信側出力42に出力する。その結果、光増幅素子51を使用しないため、受信光を受信する際の消費電力を軽減できる。
【0028】
図3は、第1の増幅切替処理に関わる制御部56の処理動作の一例を示すフローチャートである。尚、説明の便宜上、第1の増幅切替処理は、受信側入力44から受信側出力42への信号光である受信光について説明するものとする。
【0029】
図3において制御部56は、受信光の光増幅が必要であるか否かを判定する(ステップS31)。制御部56は、受信光の光増幅が必要の場合(ステップS31:Yes)、受信側アイソレータ53と光増幅素子51との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御する(ステップS32)。更に、制御部56は、受信側入力44と光増幅素子51との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御し(ステップS33)、図3に示す処理動作を終了する。
【0030】
また、制御部56は、受信光の光増幅が必要でない場合(ステップS31:No)、受信側アイソレータ53と第2の光スイッチ55との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御する(ステップS34)。更に、制御部56は、受信側入力44と第1の光スイッチ54との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御し(ステップS35)、図3に示す処理動作を終了する。
【0031】
第1の増幅切替処理では、受信光の光増幅が必要の場合、受信側入力44→第2の光スイッチ55→光増幅素子51→受信側アイソレータ53→受信側出力42の経路で受信光を光増幅する。その結果、受信光が長距離伝送で減衰した場合でも、安定した受信光を取得できる。
【0032】
第1の増幅切替処理では、受信光の光増幅が不要の場合、受信側入力44→第2の光スイッチ55→第1の光スイッチ54→受信側アイソレータ53→受信側出力42の経路で受信光を取得できる。その結果、例えば、短距離伝送の場合は光増幅が不要のため、光増幅に要する消費電力を削減できる。
【0033】
実施例1の光増幅器50では、受信経路上の単一の光増幅素子51を用いて受信光及び送信光を光増幅できるので、新たな光増幅素子を準備する必要はなく、光増幅器50を内蔵する通信モジュールの小型化に大きく貢献できる。
【0034】
光増幅器50は、光増幅素子51と受信側入力44との間の経路を光増幅素子51と送信側アイソレータ52との間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ55を制御する。光増幅器50は、受信側出力42と光増幅素子51との間の経路を光増幅素子51と送信側入力41との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ54を制御する。その結果、受信経路上の単一の光増幅素子51を送信光及び受信光の光増幅に共有化できる。
【0035】
尚、説明の便宜上、光増幅器50内の光増幅素子51は、受信経路上に配置される場合を例示したが、送信経路上に配置されても良く、その実施の形態につき、実施例2として以下に説明する。
【実施例0036】
図4は、実施例2の光増幅器50Aの構成の一例を示す説明図である。尚、実施例1の光増幅器50と同一の構成については同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。図4に示す光増幅器50Aと実施例1の光増幅器50とが異なるところは、受信経路上に配置された光増幅素子51の代わりに、送信経路上に配置された光増幅素子51Aを有する点にある。尚、説明の便宜上、光増幅素子51Aが配置される、送信側入力41と送信側出力43との間の送信経路をP1とし、光増幅素子51Aが配置されていない、受信側入力44と受信側出力42との間の受信経路をP2とする。
【0037】
第1の光スイッチ54は、各経路を切り替える光スイッチである。各経路は、送信側入力41と光増幅素子51Aとの間を接続する経路と、送信側入力41と第2の光スイッチ55との間を接続する経路と、を有する。各経路は、光増幅素子51Aと受信側アイソレータ53との間を接続する経路と、第2の光スイッチ55と受信側アイソレータ53との間を接続する経路とを有する。
【0038】
第2の光スイッチ55は、各経路を切り替える光スイッチである。各経路は、光増幅素子51Aと送信側アイソレータ52との間を接続する経路と、受信側入力44と光増幅素子51Aとの間を接続する経路と、を有する。各経路は、受信側入力44と第1の光スイッチ54との間を接続する経路と、第1の光スイッチ54と送信側アイソレータ52との間を接続する経路とを有する。
【0039】
制御部56Aは、第1の光スイッチ54及び第2の光スイッチ55を切り替え制御する。制御部56Aは、伝送距離に応じて光増幅素子51Aが必要か否かを判定し、判定結果に基づき、第1の光スイッチ54及び第2の光スイッチ55を制御する。制御部56Aは、送信側出力43と接続する光伝送路の伝送距離が長距離の場合、光増幅素子51Aが必要と判定すると共に、光伝送路の伝送距離が短距離の場合、光増幅素子51Aが不要と判定する。制御部56Aは、受信側入力44と接続する光伝送路の伝送距離が長距離の場合、光増幅素子51Aが必要と判定すると共に、光伝送路の伝送距離が短距離の場合、光増幅素子51Aを不要と判定する。
【0040】
先ず、送信側入力41から入力した信号光を光増幅して送信側出力43に出力する際の光増幅器50Aの動作について説明する。制御部56Aは、例えば、伝送距離が長距離の場合に光増幅素子51Aが必要と判断する。そして、制御部56Aは、送信側入力41と光増幅素子51Aとの間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御すると共に、光増幅素子51Aと送信側アイソレータ52との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御する。
【0041】
そして、第1の光スイッチ54は、送信側入力41からの信号光を光増幅素子51Aに入力する。光増幅素子51Aは、第1の光スイッチ54からの信号光を光増幅し、光増幅後の信号光を第2の光スイッチ55に入力する。更に、第2の光スイッチ55は、光増幅素子51Aから光増幅後の信号光を送信側アイソレータ52を経て送信側出力43に出力する。
【0042】
受信側入力44から入力した信号光を光増幅して受信側出力42に出力する際の光増幅器50Aの動作について説明する。制御部56Aは、例えば、伝送距離が長距離の場合に光増幅素子51Aが必要と判断する。そして、制御部56Aは、受信側アイソレータ53と光増幅素子51Aとの間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御すると共に、光増幅素子51Aと受信側入力44との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御する。
【0043】
そして、第2の光スイッチ55は、受信側入力44からの信号光を光増幅素子51Aに入力する。光増幅素子51Aは、第2の光スイッチ55からの信号光を光増幅し、光増幅後の信号光を第1の光スイッチ54に入力する。更に、第1の光スイッチ54は、光増幅素子51Aから光増幅後の信号光を受信側アイソレータ53を経て受信側出力42に出力する。
【0044】
送信側入力41から入力した信号光を増幅することなく透過して送信側出力43に出力する際の光増幅器50Aの動作について説明する。図5は、実施例2の光増幅器50Aの未増幅状態の送信光(受信光)の流れの一例を示す説明図である。制御部56Aは、例えば、送信側の伝送距離が短距離の場合に光増幅素子51Aが不要と判断する。そして、制御部56Aは、送信側入力41と第2の光スイッチ55との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御すると共に、第1の光スイッチ54と送信側アイソレータ52との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御する。そして、第1の光スイッチ54は、送信側入力41からの信号光を第2の光スイッチ55に出力する。第2の光スイッチ55は、第1の光スイッチ54からの信号光を送信側アイソレータ52を経て送信側出力43に出力する。その結果、光増幅素子51Aを使用しないため、送信光を送信する際の消費電力を軽減できる。
【0045】
受信側入力44から入力した信号光を増幅することなく透過して受信側出力42に出力する際の光増幅器50Aの動作について説明する。制御部56Aは、例えば、受信側の伝送距離が短距離の場合に光増幅素子51Aが不要と判断する。そして、制御部56Aは、受信側アイソレータ53と第2の光スイッチ55との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御すると共に、受信側入力44と第1の光スイッチ54との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御する。そして、第2の光スイッチ55は、受信側入力44からの信号光を第1の光スイッチ54に出力する。第1の光スイッチ54は、第2の光スイッチ55からの信号光を受信側アイソレータ53を経て受信側出力42に出力する。その結果、光増幅素子51Aを使用しないため、受信光を受信する際の消費電力を軽減できる。
【0046】
図6は、第2の増幅切替処理に関わる制御部56Aの処理動作の一例を示すフローチャートである。尚、説明の便宜上、第2の増幅切替処理は、送信側入力41から送信側出力43への信号光である送信光について説明するものとする。
【0047】
図6において制御部56Aは、送信光の光増幅が必要であるか否かを判定する(ステップS41)。制御部56Aは、送信光の光増幅が必要の場合(ステップS41:Yes)、送信側アイソレータ52と光増幅素子51Aとの間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御する(ステップS42)。更に、制御部56Aは、送信側入力41と光増幅素子51Aとの間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御し(ステップS43)、図6に示す処理動作を終了する。
【0048】
また、制御部56Aは、送信光の光増幅が必要でない場合(ステップS41:No)、送信側アイソレータ52と第1の光スイッチ54との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ55を制御する(ステップS44)。更に、制御部56Aは、送信側入力41と第2の光スイッチ55との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ54を制御し(ステップS45)、図6に示す処理動作を終了する。
【0049】
第2の増幅切替処理では、送信光の光増幅が必要の場合、送信側入力41→第1の光スイッチ54→光増幅素子51A→送信側アイソレータ52→送信側出力43の経路で送信光を光増幅する。その結果、送信光が長距離伝送で減衰した場合でも、安定した送信光を出力できる。
【0050】
第2の増幅切替処理では、送信光の光増幅が不要の場合、送信側入力41→第1の光スイッチ54→第2の光スイッチ55→送信側アイソレータ52→送信側出力43のパスで送信光を出力する。その結果、光増幅に要する消費電力を削減できる。
【0051】
実施例2の光増幅器50Aでは、送信経路上の単一の光増幅素子51Aを用いて受信光及び送信光を光増幅できるので、新たな光増幅素子を準備する必要はなく、光増幅器50Aを内蔵する通信モジュールの小型化に大きく貢献できる。
【0052】
光増幅器50は、光増幅素子51Aと送信側出力43との間の経路を受信側入力44と光増幅素子51Aとの間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ55を制御する。光増幅器50は、送信側入力41と光増幅素子51Aとの間の経路を光増幅素子51Aと受信側出力42との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ54を制御する。その結果、送信経路上の単一の光増幅素子51Aを送信光及び受信光の光増幅に共有化できる。
【0053】
次に実施例2の光増幅器50Aを内蔵した通信モジュール1の実施の形態につき、実施例3として以下に説明する。
【実施例0054】
図7は、実施例3の通信モジュール1の構成の一例を示す説明図である。図7に示す通信モジュール1は、送信側の光伝送路2Aと光接続すると共に、受信側の光伝送路2Bと光接続する。
【0055】
通信モジュール1は、DSP(Digital Signal Processor)11と、光送信部12と、光受信部13と、光増幅器50Cと、を有する。DSP11は、送信データを生成すると共に、受信データを取得する信号処理を実行するプロセッサである。光送信部12は、DSP11からの送信データを光変換して送信光を生成する。光受信部13は、受信した受信光を電気変換して受信データを取得する。
【0056】
光増幅器50Cは、光増幅部14と、送信側アイソレータ15と、受信側アイソレータ16と、第1の光スイッチ17と、第2の光スイッチ18と、第3の光スイッチ19と、制御部20と、を有する。光増幅部14は、送信経路上に配置され、通過する信号光を光増幅する。尚、説明の便宜上、光増幅部14が配置される、光送信部12と接続する送信側入力41と、送信側の光伝送路2Aと接続する送信側出力43との間の送信経路をP1とする。更に、光増幅部14が配置されていない、受信側の光伝送路2Bと接続する受信側入力44と、光受信部13と接続する受信側出力42との間の受信経路をP2とする。送信側アイソレータ15は、順方向(送信方向)の信号光を透過すると共に、逆方向(受信方向)の信号光を遮断する。受信側アイソレータ16は、順方向(受信方向)の信号光を透過すると共に、逆方向(送信方向)の信号光を遮断する。
【0057】
第1の光スイッチ17は、各経路を切り替える光スイッチである。各経路は、光送信部12と光増幅部14との間を接続する経路と、光送信部12と第2の光スイッチ18との間を接続する経路と、を有する。各経路は、受信側アイソレータ16と光増幅部14との間を接続する経路と、受信側アイソレータ16と第2の光スイッチ18との間を接続する経路とを有する。
【0058】
第2の光スイッチ18は、各経路を切り替える光スイッチである。各経路は、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間を接続する経路と、光増幅部14と第3の光スイッチ19との間を接続する経路と、を有する、各経路は、第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19との間を接続する経路と、送信側アイソレータ15と第1の光スイッチ17との間を接続する経路とを有する。
【0059】
第3の光スイッチ19は、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間を接続する経路と、受信側の光伝送路2Bと第2の光スイッチ18との間を接続する経路と、送信側の光伝送路2Aと第2の光スイッチ18との間を接続する経路とを切り替える。
【0060】
制御部20は、第1の光スイッチ17、第2の光スイッチ18及び第3の光スイッチ19を切り替え制御する。制御部20は、例えば、送信側の光伝送路2A又は受信側の光伝送路2Bの伝送距離に応じて光増幅部14が必要か否かを判定し、判定結果に基づき、第1の光スイッチ17、第2の光スイッチ18及び第3の光スイッチ19を制御する。制御部20は、送信側出力43と接続する送信側の光伝送路2Aの伝送距離が長距離の場合、光増幅部14が必要と判定すると共に、送信側の光伝送路2Aの伝送距離が短距離の場合、光増幅部14が不要と判定する。制御部20は、受信側入力44と接続する受信側の光伝送路2Bの伝送距離が長距離の場合、光増幅部14が必要と判定すると共に、受信側の光伝送路2Bの伝送距離が短距離の場合、光増幅部14を不要と判定する。
【0061】
先ず、光送信部12から入力した送信光を光増幅して送信側の光伝送路2Aに出力する際の通信モジュール1の動作について説明する。制御部20は、例えば、送信側の光伝送路2Aの伝送距離が長距離の場合に光増幅部14が必要と判断する。そして、制御部20は、光送信部12と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。更に、制御部20は、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。更に、制御部20は、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19→送信側の光伝送路2Aの経路を形成する。
【0062】
光送信部12は、第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19を経て、光増幅部14で光増幅後の送信光を送信側の光伝送路2Aに出力する。
【0063】
受信側の光伝送路2Bから入力した受信光を光増幅して光受信部13に出力する際の通信モジュール1の動作について説明する。制御部20は、例えば、受信側の光伝送路2Bの伝送距離が長距離の場合に光増幅部14が必要と判断する。そして、制御部20は、受信側アイソレータ16と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20は、光増幅部14と第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。制御部20は、第2の光スイッチ18と受信側の光伝送路2Bとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、受信側の光伝送路2B→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→光増幅部14→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16→光受信部13の経路を形成する。
【0064】
光受信部13は、受信側の光伝送路2B→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→光増幅部14→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16を経て、光増幅部14で増幅後の受信光を得る。
【0065】
光送信部12から入力した送信光を増幅することなく透過して送信側の光伝送路2Aに出力する際の通信モジュール1の動作について説明する。制御部20は、例えば、送信側の光伝送路2Aの伝送距離が短距離の場合に光増幅部14が不要と判断する。そして、制御部20は、光送信部12と第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20は、第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。そして、制御部20は、第2の光スイッチ18と送信側の光伝送路2Aとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19→送信側の光伝送路2Aの経路を形成する。
【0066】
光送信部12は、第1の光スイッチ17→第2の光スイッチ18→第3の光スイッチ19を経て、送信光を送信側の光伝送路2Aに出力する。その結果、光増幅部14を使用しないため、送信光を送信する際の消費電力を軽減できる。
【0067】
受信側の光伝送路2Bから入力した受信光を増幅することなく透過して光受信部13に出力する際の通信モジュール1の動作について説明する。制御部20は、例えば、伝送距離が短距離の場合に光増幅部14が不要と判断する。そして、制御部20は、受信側アイソレータ16と第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20は、第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。制御部20は、第2のスイッチと受信側の光伝送路2Bとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、受信側の光伝送路2B→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16→光受信部13の経路を形成する。
【0068】
光受信部13は、受信側の光伝送路2B→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16を経て、受信光を得る。その結果、光増幅部14を使用しないため、受信光を受信する際の消費電力を軽減できる。
【0069】
また、DSP11は、送信側の光伝送路2A上の対向側通信装置や破断点までの距離を測定するOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)機能を有する。OTDR機能は、光送信部12を用いて送信側の光伝送路2Aにパルス光を送信し、光受信部13を用いてパルス光に対する反射光を送信側の光伝送路2Aから受信する。その結果、OTDR機能は、光受信部13にて受信した反射光を用いて、送信側の光伝送路2A上の対向側の通信装置や送信側の光伝送路2Aの破断点までの距離を測定する。
【0070】
次にOTDR機能を実行する通信モジュール1の動作について説明する。制御部20は、OTDR機能の起動を検出した場合、光送信部12と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。更に、制御部20は、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。更に、制御部20は、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19→送信側の光伝送路2Aの経路を形成する。
【0071】
光送信部12は、OTDR機能に使用するパルス光を、第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19を経て、光増幅部14で光増幅後のパルス光を送信側の光伝送路2Aに出力する。
【0072】
制御部20は、第3の光スイッチ19から送信側の光伝送路2Aへのパルス光の送信が完了した場合、受信側アイソレータ16と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20は、光増幅部14と第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。制御部20は、送信側の光伝送路2Aと第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、送信側の光伝送路2A→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→光増幅部14→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16→光受信部13の経路を形成する。
【0073】
光受信部13は、OTDR機能に使用するパルス光に対する反射光を、送信側の光伝送路2A→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→光増幅部14→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16を経て、光増幅部14で増幅後の反射光を得る。そして、DSP11は、光受信部13で受信した反射光に基づき、OTDR機能を実行する。
【0074】
図8は、第1のOTDR測定処理に関わる制御部20の処理動作の一例を示すフローチャートである。図8において制御部20は、光送信部12→第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19→送信側の光伝送路2Aの経路を形成する。制御部20は、当該経路を形成した後、光送信部12からOTDRに使用するパルス光を送信する(ステップS11)。
【0075】
制御部20は、パルス光を送信した後、送信側の光伝送路2Aと第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する(ステップS12)。制御部20は、光増幅部14と第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する(ステップS13)。制御部20は、受信側アイソレータ16と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する(ステップS14)。
【0076】
制御部20は、光受信部13を通じて反射光を検出した場合(ステップS15)、光送信部12と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する(ステップS16)。更に、制御部20は、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する(ステップS17)。更に、制御部20は、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御し(ステップS18)、図8に示す処理動作を終了する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19→送信側の光伝送路2Aの経路を形成する。
【0077】
実施例3の通信モジュール1は、送信経路上の単一の光増幅部14により、受信光と送信光との光増幅を切り替えるので、新たな光増幅部を準備する必要はなく、光増幅部を内蔵する通信モジュール1の小型化に大きく貢献できる。
【0078】
通信モジュール1は、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間の経路を受信側の光伝送路2Bと第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるように第3の光スイッチ19を制御する。通信モジュール1は、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路を第3の光スイッチ19と光増幅部14との間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ18を制御する。更に、通信モジュール1は、光送信部12と光増幅部14との間の経路を光増幅部14と受信側アイソレータ16との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ17を制御する。その結果、送信経路上の単一の光増幅部14により、送信光と受信光との光増幅を切り替えて実現することができる。
【0079】
通信モジュール1は、OTDR機能の送信側の光伝送路2Aからパルス光に対する反射光を検出する。通信モジュール1は、反射光を検出する際に、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間の経路を送信側の光伝送路2Aと第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるように第3の光スイッチ19を制御する。通信モジュール1は、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路を第3の光スイッチ19と光増幅部14との間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ18を制御する。通信モジュール1は、光送信部12と光増幅部14との間の経路を光増幅部14と受信側アイソレータ16との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ17を制御する。その結果、送信経路上の単一の光増幅部14を使用して反射光を増幅することで長距離伝送でのOTDR機能を実現できる。
【0080】
通信モジュール1は、伝送距離が短距離の場合に、第2の光スイッチ18と送信側の光伝送路2Aとの間の経路を接続するように第3の光スイッチ19を制御する。通信モジュール1は、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路を第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ18を制御する。通信モジュール1は、光送信部12と光増幅部14との間の経路を第2の光スイッチ18と受信側アイソレータ16との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ17を制御する。その結果、受信側の光伝送路2Bの伝送距離が短距離の場合、光増幅部14による消費電力を削減できる。
【0081】
尚、説明の便宜上、制御部20は、送信側の光伝送路2A又は受信側の光伝送路2Bの伝送距離に応じて光増幅部14が必要か否かを判定し、光増幅部14が不要の場合に光増幅部14を通過しない経路に切り替える場合を例示した。しかしながら、制御部20は、伝送距離に応じて光増幅部14が必要又は不要な場合でも、伝送距離に応じて光送信部12の光出力パワーや光増幅部14の増幅率を調整しても良く、適宜変更可能である。
また、説明の便宜上、制御部は、伝送距離が短距離の場合に光増幅部を使用せず、伝送距離が長距離の場合に光増幅部を使用する場合を例示した。しかしながら、短距離と長距離との間の中距離の場合に光増幅部を使用若しくは使用せずに、伝送距離に応じて光送信部12の光出力パワーや光増幅部14の増幅率を調整しても良い。
【実施例0082】
次に実施例3の通信モジュール1のハードウェアの一例を示す実施の形態につき、実施例4として説明する。図9は、実施例4の通信モジュール1Aの構成の一例を示す説明図である。尚、実施例3の通信モジュール1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
【0083】
図9に示す通信モジュール1A内の光送信部12は、LD(Laser Diode)12A1と、MZM(Mach-Zehnder Modulator)12A2とを有する。光受信部13は、PD(Photo Diode)13A1と、TIA(Transimpedance Amplifier)13A2とを有する。光増幅部14は、例えば、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)14Aで構成する。
【0084】
送信側アイソレータ15は、例えば、ISO(Isolator)である。受信側アイソレータ16は、ISO(Isolator)である。第1の光スイッチ17は、例えば、MZMスイッチ17Aで構成する。第2の光スイッチ18は、例えば、MZMスイッチ18Aで構成する。第3の光スイッチ19は、例えば、MZMスイッチ19Aで構成する。MZM12A2、MZMスイッチ17A、MZMスイッチ18A及びMZMスイッチ19Aは、シリコンフォトニクスで形成する。通信モジュール1A内の制御部20Aは、MZMスイッチ17A、MZMスイッチ18A及びMZMスイッチ19Aを切り替え制御する。
【0085】
実施例4の通信モジュール1Aでは、送信経路上の単一のSOA14Aにより、受信光と送信光との光増幅を切り替えるので、新たなSOAを準備する必要はなく、SOAを内蔵する通信モジュール1の小型化に大きく貢献できる。しかも、MZM12A2、MZMスイッチ17A、MZMスイッチ18A及びMZMスイッチ19Aは、シリコンフォトニクスで形成したので、通信モジュール1Aの小型化に大きく貢献できる。
【0086】
尚、実施例3の通信モジュール1では、送信経路上に光増幅部14を配置する場合を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、受信経路上に光増幅部14を配置しても良く、その実施の形態につき、実施例5として以下に説明する。
【実施例0087】
図10は、実施例5の通信モジュール1Bの構成の一例を示す説明図である。尚、実施例1の光増幅部14と同一の構成については同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。図10に示す通信モジュール1Bと実施例3の通信モジュール1とが異なるところは、送信経路上に配置された光増幅部14の代わりに、受信経路上に光増幅部14Bを配置した点にある。尚、説明の便宜上、光増幅部14Bが配置される、受信側の光伝送路2Bと接続する受信側入力44と、光受信部13と接続する受信側出力42との間の受信経路をP1とする。更に、光増幅部14Bが配置されていない、光送信部12と接続する送信側入力41と、送信側の光伝送路2Aと接続する送信側出力43との間の送信経路をP2とする。
【0088】
通信モジュール1B内の光増幅器50Dは、光増幅部14Bと、送信側アイソレータ15と、受信側アイソレータ16と、第1の光スイッチ17と、第2の光スイッチ18と、第3の光スイッチ19と、制御部20Bと、を有する。光増幅部14Bは、受信経路上に配置され、信号光を光増幅する。
【0089】
第1の光スイッチ17は、各経路を切り替える光スイッチである。各経路は、光送信部12と光増幅部14Bとの間を接続する経路と、光送信部12と第2の光スイッチ18との間を接続する経路と、を有する。各経路は、受信側アイソレータ16と光増幅部14Bとの間を接続する経路と、受信側アイソレータ16と第2の光スイッチ18との間を接続する経路とを有する。
【0090】
第2の光スイッチ18は、各経路を切り替える光スイッチである。各経路は、光増幅部14Bと送信側アイソレータ15との間を接続する経路と、光増幅部14Bと第3の光スイッチ19との間を接続する経路と、を有する。各経路は、第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19との間を接続する経路と、送信側アイソレータ15と第1の光スイッチ17との間を接続する経路とを有する。
【0091】
第3の光スイッチ19は、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間を接続する経路と、受信側の光伝送路2Bと第2の光スイッチ18との間を接続する経路と、送信側の光伝送路2Aと第2の光スイッチ18との間を接続する経路とを切り替える。
【0092】
制御部20Bは、第1の光スイッチ17、第2の光スイッチ18及び第3の光スイッチ19を切り替え制御する。制御部20Bは、伝送距離に応じて光増幅部14Bが必要か否かを判定し、判定結果に基づき、第1の光スイッチ17、第2の光スイッチ18及び第3の光スイッチ19を制御する。制御部20Bは、送信側出力43と接続する送信側の光伝送路2Aの伝送距離が長距離の場合、光増幅部14Bが必要と判定すると共に、送信側の光伝送路2Aの伝送距離が短距離の場合、光増幅部14Bが不要と判定する。制御部20Bは、受信側入力44と接続する受信側の光伝送路2Bの伝送距離が長距離の場合、光増幅部14Bが必要と判定すると共に、受信側の光伝送路2Bの伝送距離が短距離の場合、光増幅部14Bを不要と判定する。
【0093】
先ず、光送信部12から入力した送信光を光増幅して送信側の光伝送路2Aに出力する際の通信モジュール1Bの動作について説明する。制御部20Bは、例えば、送信側の光伝送路2Aの伝送距離が長距離の場合に光増幅部14Bが必要と判断する。そして、制御部20Bは、光送信部12と光増幅部14Bとの間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。更に、制御部20Bは、光増幅部14Bと送信側アイソレータ15との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。更に、制御部20Bは、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→光増幅部14B→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19→送信側の光伝送路2Aの経路を形成する。
【0094】
光送信部12は、第1の光スイッチ17→光増幅部14B→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19を経て、光増幅部14Bで光増幅後の送信光を送信側の光伝送路2Aに出力する。
【0095】
受信側の光伝送路2Bから入力した受信光を光増幅して光受信部13に出力する際の通信モジュール1Bの動作について説明する。制御部20Bは、例えば、受信側の光伝送路2Bの伝送距離が長距離の場合に光増幅部14Bが必要と判断する。そして、制御部20Bは、受信側アイソレータ16と光増幅部14Bとの間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20Bは、光増幅部14Bと第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。制御部20Bは、第2の光スイッチ18と受信側の光伝送路2Bとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、受信側の光伝送路2B→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→光増幅部14B→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16→光受信部13の経路を形成する。
【0096】
光受信部13は、受信側の光伝送路2B→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→光増幅部14B→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16を経て、光増幅部14Bで増幅後の受信光を得る。
【0097】
光送信部12から入力した送信光を増幅することなく透過して送信側の光伝送路2Aに出力する際の通信モジュール1Bの動作について説明する。制御部20Bは、例えば、送信側の光伝送路2Aの伝送距離が短距離の場合に光増幅部14Bが不要と判断する。そして、制御部20Bは、光送信部12と第2の光スイッチ18との間を経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20Bは、第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。そして、制御部20Bは、第2の光スイッチ18と送信側の光伝送路2Aとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→第2の光スイッチ18→第3の光スイッチ19→送信側の光伝送路2Aの経路を形成する。
【0098】
光送信部12は、第1の光スイッチ17→第2の光スイッチ18→第3の光スイッチ19を経て、送信光を送信側の光伝送路2Aに出力する。その結果、光増幅部14Bを使用しないため、送信光を送信する際の消費電力を軽減できる。
【0099】
受信側の光伝送路2Bから入力した受信光を増幅することなく透過して光受信部13に出力する際の通信モジュール1Bの動作について説明する。制御部20Bは、例えば、受信側の光伝送路2Bの伝送距離が短距離の場合に光増幅部14Bが不要と判断する。そして、制御部20Bは、受信側アイソレータ16と第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20Bは、第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。制御部20Bは、第2のスイッチと受信側の光伝送路2Bとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、受信側の光伝送路2B→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16→光受信部13の経路を形成する。
【0100】
光受信部13は、受信側の光伝送路2B→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16を経て、受信光を得る。その結果、光増幅部14Bを使用しないため、受信光を受信する際の消費電力を軽減できる。
【0101】
次にOTDR機能を実行する通信モジュール1Bの動作について説明する。制御部20Bは、OTDR機能の起動を検出した場合、光送信部12と光増幅部14Bとの間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。更に、制御部20Bは、光増幅部14Bと送信側アイソレータ15との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。更に、制御部20Bは、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→光増幅部14B→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19→送信側の光伝送路2Aの経路を形成する。
【0102】
光送信部12は、OTDR機能に使用するパルス光を、第1の光スイッチ17→光増幅部14B→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19を経て、光増幅部14Bで光増幅後のパルス光を送信側の光伝送路2Aに出力する。
【0103】
制御部20Bは、第3の光スイッチ19から送信側の光伝送路2Aへのパルス光の送信が完了した場合、受信側アイソレータ16と光増幅部14Bとの間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20Bは、光増幅部14Bと第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。制御部20Bは、送信側の光伝送路2Aと第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19を制御する。その結果、送信側の光伝送路2A→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→光増幅部14B→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16→光受信部13の経路を形成する。
【0104】
光受信部13は、OTDR機能に使用するパルス光に対する反射光を、送信側の光伝送路2A→第3の光スイッチ19→第2の光スイッチ18→光増幅部14B→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16を経て、光増幅部14Bで増幅後の反射光を得る。そして、DSP11は、光受信部13で受信した反射光に基づき、OTDR機能を実行する。
【0105】
実施例5の通信モジュール1Bは、受信経路上の単一の光増幅部14Bにより、受信光と送信光との光増幅を切り替えるので、新たな光増幅部を準備する必要はなく、光増幅部を内蔵する通信モジュール1Bの小型化に大きく貢献できる。
【0106】
通信モジュール1Bは、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間の経路を受信側の光伝送路2Bと第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるように第3の光スイッチ19を制御する。通信モジュール1Bは、第1の光スイッチ17と送信側アイソレータ15との間の経路を第3の光スイッチ19と光増幅部14Bとの間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ18を制御する。更に、通信モジュール1Bは、光送信部12と光増幅部14Bとの間の経路を光増幅部14Bと受信側アイソレータ16との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ17を制御する。その結果、受信経路上の単一の光増幅部14Bにより、送信光と受信光との光増幅を切り替えて実現することができる。
【0107】
通信モジュール1Bは、OTDR機能の送信側の光伝送路2Aからパルス光に対する反射光を検出する。通信モジュール1Bは、反射光を検出する際に、送信側アイソレータ15と送信側の光伝送路2Aとの間の経路を送信側の光伝送路2Aと第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるように第3の光スイッチ19を制御する。通信モジュール1Bは、光増幅部14Bと送信側アイソレータ15との間の経路を第3の光スイッチ19と光増幅部14Bとの間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ18を制御する。通信モジュール1Bは、光送信部12と光増幅部14Bとの間の経路を光増幅部14Bと受信側アイソレータ16との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ17を制御する。その結果、受信経路上の単一の光増幅部14Bを使用して反射光を増幅することで長距離伝送でのOTDR機能を実現できる。
【0108】
通信モジュール1Bは、伝送距離が短距離の場合に、第2の光スイッチ18と送信側の光伝送路2Aとの間の経路を接続するように第3の光スイッチ19を制御する。通信モジュール1Bは、光増幅部14Bと送信側アイソレータ15との間の経路を第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19との間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ18を制御する。通信モジュール1Bは、光送信部12と光増幅部14Bとの間の経路を第2の光スイッチ18と受信側アイソレータ16との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ17を制御する。その結果、受信側の光伝送路2Bの伝送距離が短距離の場合、光増幅部14Bによる消費電力を削減できる。
【0109】
尚、実施例3の通信モジュール1は、送信側の光伝送路2Aと、受信側の光伝送路2Bとが異なる伝送路で構成する場合を例示したが、双方向の1本の光伝送路にも適用可能であり、その実施の形態につき、実施例6として以下に説明する。
【実施例0110】
図11は、実施例6の通信モジュール1Cの構成の一例を示す説明図である。尚、実施例3の通信モジュール1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。図11に示す通信モジュール1Cと実施例3の通信モジュール1とが異なるところは、双方向光伝送路2と接続する通信モジュール1Cを有する点にある。
【0111】
双方向光伝送路2と接続する通信モジュール1Cは、送信光と受信光とで波長が異なるため、単一の光増幅部14で光増幅できる。通信モジュール1C内の光増幅器50Eは、光増幅部14と、送信側アイソレータ15と、受信側アイソレータ16と、第1の光スイッチ17と、第2の光スイッチ18と、第3の光スイッチ19Cと、制御部20Cと、を有する。光増幅部14は、送信経路上に配置され、信号光を光増幅する。尚、説明の便宜上、光増幅部14が配置される、光送信部12と接続する送信側入力41と、双方向光伝送路2と接続する送信側出力43との間の送信経路をP1とする。更に、光増幅部14が配置されていない、双方向光伝送路2と接続する受信側入力44と、光受信部13と接続する受信側出力42との間の受信経路をP2とする。
【0112】
第3の光スイッチ19Cは、送信側アイソレータ15と双方向光伝送路2との間を接続する経路と、双方向光伝送路2と第2の光スイッチ18との間を接続する経路とを切り替える。
【0113】
制御部20Cは、第1の光スイッチ17、第2の光スイッチ18及び第3の光スイッチ19Cを切り替え制御する。制御部20Cは、伝送距離に応じて光増幅部14が必要か否かを判定し、判定結果に基づき、第1の光スイッチ17、第2の光スイッチ18及び第3の光スイッチ19Cを制御する。制御部20Cは、送信側出力43と接続する双方向光伝送路2の伝送距離が長距離の場合、光増幅部14が必要と判定すると共に、双方向光伝送路2の伝送距離が短距離の場合、光増幅部14が不要と判定する。制御部20Cは、受信側入力44と接続する双方向光伝送路2の伝送距離が長距離の場合、光増幅部14が必要と判定すると共に、双方向光伝送路2の伝送距離が短距離の場合、光増幅部14を不要と判定する。
【0114】
先ず、光送信部12から入力した送信光を光増幅して双方向光伝送路2に出力する際の通信モジュール1Cの動作について説明する。制御部20Cは、例えば、双方向光伝送路2の伝送距離が長距離の場合に光増幅部14が必要と判断する。そして、制御部20Cは、光送信部12と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。更に、制御部20Cは、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。更に、制御部20Cは、送信側アイソレータ15と双方向光伝送路2との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19Cを制御する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19C→双方向光伝送路2の経路を形成する。
【0115】
光送信部12は、第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19Cを経て、光増幅部14で光増幅後の送信光を双方向光伝送路2に出力する。
【0116】
双方向光伝送路2から入力した受信光を光増幅して光受信部13に出力する際の通信モジュール1Cの動作について説明する。制御部20Cは、例えば、双方向光伝送路2の伝送距離が長距離の場合に光増幅部14が必要と判断する。そして、制御部20Cは、受信側アイソレータ16と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20Cは、光増幅部14と第3の光スイッチ19Cとの間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。制御部20Cは、第2の光スイッチ18と双方向光伝送路2との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19Cを制御する。その結果、双方向光伝送路2→第3の光スイッチ19C→第2の光スイッチ18→光増幅部14→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16→光受信部13の経路を形成する。
【0117】
光受信部13は、双方向光伝送路2→第3の光スイッチ19C→第2の光スイッチ18→光増幅部14→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16を経て、光増幅部14で増幅後の受信光を得る。
【0118】
光送信部12から入力した送信光を増幅することなく透過して双方向光伝送路2に出力する際の通信モジュール1Cの動作について説明する。制御部20Cは、例えば、双方向光伝送路2の伝送距離が短距離の場合に光増幅部14が不要と判断する。そして、制御部20Cは、光送信部12と第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20Cは、第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19Cとの間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。そして、制御部20Cは、第2の光スイッチ18と双方向光伝送路2との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19Cを制御する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19C→双方向光伝送路2の経路を形成する。
【0119】
光送信部12は、第1の光スイッチ17→第2の光スイッチ18→第3の光スイッチ19Cを経て、送信光を双方向光伝送路2に出力する。その結果、光増幅部14を使用しないため、送信光を送信する際の消費電力を軽減できる。
【0120】
双方向光伝送路2から入力した受信光を増幅することなく透過して光受信部13に出力する際の通信モジュール1Cの動作について説明する。制御部20Cは、例えば、双方向光伝送路2の伝送距離が短距離の場合に光増幅部14が不要と判断する。そして、制御部20Cは、受信側アイソレータ16と第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20Cは、第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19Cとの間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。制御部20Cは、第2の光スイッチ18と双方向光伝送路2との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19Cを制御する。その結果、双方向光伝送路2→第3の光スイッチ19C→第2の光スイッチ18→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16→光受信部13の経路を形成する。
【0121】
光受信部13は、双方向光伝送路2→第3の光スイッチ19C→第2の光スイッチ18→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16を経て、受信光を得る。その結果、光増幅部14を使用しないため、受信光を受信する際の消費電力を軽減できる。
【0122】
また、DSP11は、双方向光伝送路2上の対向側通信装置や破断点までの距離を測定するOTDR機能を有する。OTDR機能は、光送信部12を用いて双方向光伝送路2にパルス光を送信し、光受信部13を用いてパルス光に対する反射光を送信側の光伝送路2Aから受信する。その結果、OTDR機能は、光受信部13にて受信した反射光を用いて、双方向光伝送路2上の対向側の通信装置や双方向光伝送路2の破断点までの距離を測定する。
【0123】
次にOTDR機能を実行する通信モジュール1Cの動作について説明する。制御部20Cは、OTDR機能の起動を検出した場合、光送信部12と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。更に、制御部20Cは、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。更に、制御部20Cは、送信側アイソレータ15と双方向光伝送路2との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19Cを制御する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19C→双方向光伝送路2の経路を形成する。
【0124】
光送信部12は、OTDR機能に使用するパルス光を、第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19Cを経て、光増幅部14で光増幅後のパルス光を双方向光伝送路2に出力する。
【0125】
制御部20Cは、第3の光スイッチ19Cから双方向光伝送路2へのパルス光の送信が完了した場合、受信側アイソレータ16と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する。制御部20Cは、光増幅部14と第3の光スイッチ19Cとの間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する。制御部20Cは、双方向光伝送路2と第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19Cを制御する。その結果、双方向光伝送路2→第3の光スイッチ19C→第2の光スイッチ18→光増幅部14→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16→光受信部13の経路を形成する。
【0126】
光受信部13は、OTDR機能に使用するパルス光に対する反射光を、双方向光伝送路2→第3の光スイッチ19C→第2の光スイッチ18→光増幅部14→第1の光スイッチ17→受信側アイソレータ16を経て、光増幅部14で増幅後の反射光を得る。そして、DSP11は、光受信部13で受信した反射光に基づき、OTDR機能を実行する。
【0127】
図12は、第2のOTDR測定処理に関わる制御部20Cの処理動作の一例を示すフローチャートである。図12において制御部20Cは、光送信部12→第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19C→双方向光伝送路2の経路を形成する。制御部20Cは、当該経路を形成した後、光送信部12からOTDRに使用するパルス光を送信する(ステップS21)。
【0128】
制御部20Cは、パルス光を送信した後、双方向光伝送路2と第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19Cを制御する(ステップS22)。制御部20Cは、光増幅部14と第3の光スイッチ19Cとの間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する(ステップS23)。制御部20Cは、受信側アイソレータ16と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する(ステップS24)。
【0129】
制御部20Cは、光受信部13を通じて反射光を検出した場合(ステップS25)、光送信部12と光増幅部14との間の経路に切り替えるべく、第1の光スイッチ17を制御する(ステップS26)。更に、制御部20Cは、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路に切り替えるべく、第2の光スイッチ18を制御する(ステップS27)。更に、制御部20Cは、送信側アイソレータ15と双方向光伝送路2との間の経路に切り替えるべく、第3の光スイッチ19Cを制御し(ステップS28)、図12に示す処理動作を終了する。その結果、光送信部12→第1の光スイッチ17→光増幅部14→第2の光スイッチ18→送信側アイソレータ15→第3の光スイッチ19C→双方向光伝送路2の経路を形成する。
【0130】
実施例6の通信モジュール1Cは、送信経路上の単一の光増幅部14により、受信光と送信光との光増幅を切り替えるので、新たな光増幅部を準備する必要はなく、光増幅部を内蔵する通信モジュール1Cの小型化に大きく貢献できる。
【0131】
通信モジュール1Cは、送信側アイソレータ15と双方向光伝送路2との間の経路を双方向光伝送路2と第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるように第3の光スイッチ19Cを制御する。通信モジュール1Cは、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路を第3の光スイッチ19Cと光増幅部14との間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ18を制御する。更に、通信モジュール1Cは、光送信部12と光増幅部14との間の経路を光増幅部14と受信側アイソレータ16との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ17を制御する。その結果、送信経路上の単一の光増幅部14により、送信光と受信光との光増幅を切り替えて実現することができる。
【0132】
通信モジュール1Cは、OTDR機能の双方向光伝送路2からパルス光に対する反射光を検出する。通信モジュール1Cは、反射光を検出する際に、送信側アイソレータ15と双方向光伝送路2との間の経路を双方向光伝送路2と第2の光スイッチ18との間の経路に切り替えるように第3の光スイッチ19Cを制御する。通信モジュール1は、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路を第3の光スイッチ19Cと光増幅部14との間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ18を制御する。通信モジュール1は、光送信部12と光増幅部14との間の経路を光増幅部14と受信側アイソレータ16との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ17を制御する。その結果、送信経路上の単一の光増幅部14を使用して反射光を増幅することで長距離伝送でのOTDR機能を実現できる。
【0133】
通信モジュール1Cは、伝送距離が短距離の場合に、第2の光スイッチ18と双方向光伝送路2との間の経路を接続するように第3の光スイッチ19Cを制御する。通信モジュール1Cは、光増幅部14と送信側アイソレータ15との間の経路を第1の光スイッチ17と第3の光スイッチ19Cとの間の経路に切り替えるように第2の光スイッチ18を制御する。通信モジュール1Cは、光送信部12と光増幅部14との間の経路を第2の光スイッチ18と受信側アイソレータ16との間の経路に切り替えるように第1の光スイッチ17を制御する。その結果、双方向光伝送路2の伝送距離が短距離の場合、光増幅部14による消費電力を削減できる。
【実施例0134】
次に実施例6の通信モジュール1Cのハードウェアの一例を示す実施の形態につき、実施例7として説明する。図13は、実施例7の通信モジュール1Dの構成の一例を示す説明図である。尚、実施例6の通信モジュール1Cと同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
【0135】
通信モジュール1D内の光送信部12は、LD(Laser Diode)12D1と、MZM(Mach-Zehnder Modulator)12D2とを有する。光受信部13は、PD(Photo Diode)13D1と、TIA(Transimpedance Amplifier)13D2とを有する。光増幅部14は、例えば、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)14Dで構成する。
【0136】
送信側アイソレータ15は、ISO(Isolator)である。受信側アイソレータ16は、ISO(Isolator)である。第1の光スイッチ17は、例えば、MZMスイッチ17Dで構成する。第2の光スイッチ18は、例えば、MZMスイッチ18Dで構成する。第3の光スイッチ19Cは、例えば、MZMスイッチ19Dで構成する。MZM12D2、MZMスイッチ17D、MZMスイッチ18D及びMZMスイッチ19Dは、シリコンフォトニクスで形成する。通信モジュール1D内の制御部20Dは、MZMスイッチ17D、MZMスイッチ18D及びMZMスイッチ19Dを切り替え制御する。
【0137】
実施例7の通信モジュール1Dは、単一のSOA14Dにより、受信光と送信光との光増幅を切り替えるので、新たなSOAを準備する必要はなく、SOA14Dを内蔵する通信モジュール1Dの小型化に大きく貢献できる。しかも、MZM12D2、MZMスイッチ17D、MZMスイッチ18D及びMZMスイッチ19Dは、シリコンフォトニクスで形成したので、通信モジュール1Dの小型化に大きく貢献できる。
【0138】
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【符号の説明】
【0139】
1、1A、1B、1C、1D 通信モジュール
2 双方向光伝送路
2A 送信側の光伝送路
2B 受信側の光伝送路
41 送信側入力
42 受信側出力
43 送信側出力
44 受信側入力
12 光送信部
13 光受信部
14、14B 光増幅部
17、54 第1の光スイッチ
18、55 第2の光スイッチ
19 第3の光スイッチ
20、20A,20B,20C、56,56A 制御部
50,50A,50C,50D,50E 光増幅器
51、51A 光増幅素子
図1
図2
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