(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033484
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】漏れ試験方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G01M 3/20 20060101AFI20240306BHJP
【FI】
G01M3/20 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137081
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】390019035
【氏名又は名称】株式会社フクダ
(74)【代理人】
【識別番号】110003340
【氏名又は名称】弁理士法人湧泉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 望
(72)【発明者】
【氏名】井元 宏行
(72)【発明者】
【氏名】猪股 順
(72)【発明者】
【氏名】増田 貞叔
(72)【発明者】
【氏名】尾形 直哉
(72)【発明者】
【氏名】樫村 勝義
【テーマコード(参考)】
2G067
【Fターム(参考)】
2G067AA21
2G067CC04
2G067DD17
(57)【要約】
【課題】チャンバー又は被検体からの低圧の被検ガスを略大気圧等の圧力下に置かれた検査成分センサに導入して検査成分を検知する漏れ試験における信頼性及び検知感度を高めるとともに試験時間を短縮する。
【解決手段】チャンバー10に収容された被検体9の内部空間(第1室11)に検査成分(H
2)を含む検査ガスを導入する。チャンバー10と被検体9との間のチャンバー内空間(第2室12)を減圧する。往還路31と第2室12とからなる循環経路30に沿って、第2室12内の被検ガスgを循環させる。その後、循環を停止するとともに、圧縮ガス供給路53からの圧縮ガス(清浄空気)によって、被検ガスgを循環経路30から分岐されたセンサ導入路49へ向けて圧縮する。圧縮された被検ガスgを検査成分センサ43へ導入する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査成分を含む検査ガスを用いて被検体を漏れ試験する漏れ試験方法であって、
チャンバーに収容された被検体の内部空間及び前記チャンバーと前記被検体との間のチャンバー内空間からなる第1室及び第2室のうち第1室に前記検査ガスを導入する工程と、
前記第2室を減圧する工程と、
両端が前記第2室に連なる往還路と前記減圧された第2室とからなる循環経路に沿って、前記第2室内の被検ガスを循環させる工程と、
前記循環を停止するとともに、圧縮ガスによって前記被検ガスを前記循環経路から分岐されたセンサ導入路へ向けて圧縮する工程と、
前記圧縮された被検ガスを前記センサ導入路から略大気圧ないしは前記第2室より高圧下の検査成分センサへ導入して前記検査成分の検知を行なう工程と
を備えたことを特徴とする漏れ試験方法。
【請求項2】
前記停止及び圧縮の工程では、前記往還路における前記センサ導入路への分岐部より下流側の一部分を遮断し、前記往還路の前記遮断された部分の下流側に前記圧縮ガスを供給することを特徴とする請求項1に記載の漏れ試験方法。
【請求項3】
検査成分を含む検査ガスを用いて被検体を漏れ試験する漏れ試験装置であって、
前記被検体を収容するチャンバーと、
前記被検体の内部空間及び前記チャンバーと前記被検体との間のチャンバー内空間からなる第1室及び第2室のうち第1室に接続された検査ガス導入路と、
前記第2室に接続された減圧ポンプと、
両端が前記第2室と連なり循環経路を構成する往還路と、
前記第2室の被検ガスを前記循環経路に沿って循環させる循環ポンプと、
前記循環経路から分岐されたセンサ導入路と、
前記循環後の被検ガスが前記センサ導入路へ向けて圧縮されるよう、前記循環経路に圧縮ガスを供給する圧縮ガス供給路と、
前記センサ導入路に連なるとともに、略大気圧ないしは前記第2室より高圧下に配置された検査成分センサと
を備えたことを特徴とする漏れ試験装置。
【請求項4】
前記往還路には、前記センサ導入路への分岐部と、前記循環ポンプと、前記圧縮ガス供給路との合流部とが、上流側から順次設けられていることを特徴とする請求項3に記載の漏れ試験装置。
【請求項5】
前記チャンバーが、前記循環経路に沿って上流側の壁部と下流側の壁部とを有し、これら壁部のうち少なくとも1の壁部が、
前記往還路の端部との接続ポートと、
前記接続ポートに連なるとともに前記1の壁部の面内方向に行き渡る壁内空間部と、
前記壁内空間部にそれぞれ連なるとともに、前記壁部の面内方向に互いに分散して配置された複数の開口部と、
を備え、前記開口部が、前記壁内空間部から拡開されながら前記チャンバー内空間へ開口されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の漏れ試験装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素等の検査成分を含む検査ガスを用いて被検体(ワーク)の漏れ試験(リークテスト)を行なう方法及び装置に関し、特に、被検体又はそれを収容したチャンバーからの低圧の被検ガスを大気圧等の圧力下に置かれた検査成分センサに導入して検査成分を検知する漏れ試験方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の漏れ試験として、例えば水素漏れ試験においては、被検体をチャンバーに入れ、被検体の内部に水素を含む検査ガスを導入するとともに、チャンバーの内壁と被検体との間のチャンバー内空間を減圧して、該チャンバー内空間の被検ガス中の水素を水素センサによって検知する(特許文献1、2等参照)。水素センサとしては、例えば半導体式水素センサが用いられている。半導体式水素センサの半導体の表面には空気中の酸素を吸着させておく。そこに水素が流入してくると、上記酸素と水素とが反応して酸素吸着量が減り、半導体の電気伝導度(電流)が変化することで、水素を検知できる。一方、半導体式水素センサは、空気中の酸素を必要とするため大気圧下に置かれている。減圧されたチャンバー内空間では被検ガス中の水素濃度が高かったとしても、その被検ガスを半導体式水素センサへ導入するとき、大気圧の空気が混ざると、水素濃度が薄まってしまい感度が低下する。
【0003】
特許文献1においては、空気又は窒素からなるキャリアガスで被検ガスを真空チャンバーから押し出すとともに、真空ポンプに引き込んで大気圧まで圧縮して吐き出すことによって、被検ガスを大気圧下の水素センサへ導入している。
特許文献2においては、小流量の清浄空気(キャリアガス)で被検ガスを真空チャンバーから押し出すとともに、大流量の清浄空気で被検ガスを圧縮して大気圧下の水素センサへ導入している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-164525号公報
【特許文献2】特開2015-161555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の方法は、真空ポンプを通過した後の被検ガスが水素検知されるため、真空ポンプのシール用の油に水素が溶け込んだり真空ポンプの脈動の影響を受けたりすることで、漏れ試験の信頼性を損ねるおそれがある。ドライポンプを用いればシール用の油が不要であるが、高価で製品価格が上昇してしまう。また、キャリアガスとの混合によって被検ガスの水素濃度が薄まり、感度が低下する。
特許文献2の方法でも、キャリアガスを用いるために被検ガスの希釈が懸念される。これを避けるには、真空チャンバーから水素センサへ延びる管路(圧縮路)を細長くして、圧縮工程時の被検ガスとキャリアガスとが混ざらないようにする必要があるが、そうすると、少流量のキャリアガスにより被検ガスを圧縮路に導くために時間がかかり、ひいては試験時間が長くなる。
本発明は、かかる事情に鑑み、被検体又はそれを収容したチャンバーからの低圧の被検ガスを大気圧等の圧力下に置かれた検査成分センサに導入して、水素等の検査成分を検知する漏れ試験における信頼性、検知感度を高め、試験時間を短縮することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明方法は、検査成分を含む検査ガスを用いて被検体を漏れ試験する漏れ試験方法であって、
チャンバーに収容された被検体の内部空間及び前記チャンバーと前記被検体との間のチャンバー内空間からなる第1室及び第2室のうち第1室に前記検査ガスを導入する工程と、
前記第2室を減圧する工程と、
両端が前記第2室に連なる往還路と前記減圧された第2室とからなる循環経路に沿って、前記第2室内の被検ガスを循環させる工程と、
前記循環を停止するとともに、圧縮ガスによって前記被検ガスを前記循環経路から分岐されたセンサ導入路へ向けて圧縮する工程と、
前記圧縮された被検ガスを前記センサ導入路から略大気圧ないしは前記第2室より高圧下の検査成分センサへ導入して前記検査成分の検知を行なう工程と
を備えたことを特徴とする。
前記検査成分としては水素ガス(H2)が挙げられる。
前記検査成分センサとしては、半導体式水素センサが挙げられる。半導体式水素センサは、通常、略大気圧下に配置され、少なくとも前記第2室より高圧下に配置される。
加えて、被検体から漏れがあった場合、前記循環工程中、漏れた検査成分が循環中の被検ガスに蓄積され、被検ガスの検査成分濃度が高まる。
被検体に密封欠陥部が有った場合、第1室に導入した検査ガスが、前記密封欠陥部を通して第2室へ漏れる。
前記循環工程によって、第2室の被検ガスに流れを持たせることで、漏れた検査ガス中のH2等の検査成分が被検ガスの全域に混ざる。したがって、被検ガスの循環流れが整った後は、漏れが一定であれば、被検ガス中の検査成分濃度が一定となる。これによって、特許文献2のキャリアガスと同様の効果が得られるだけでなく、外からキャリアガスを導入しないから、検査成分濃度が希釈されることが無い。しかも、循環工程の期間中、漏れた検査成分が循環経路に蓄積され、検査成分濃度が高まる。これによって、検知感度を高めることができる。さらには、循環工程によって、第2室から往還路におけるセンサ導入路との分岐部までの、圧縮工程における圧縮路となる部分に被検ガスを流すことができる。また、循環工程で用いる循環ポンプの能力を上げることによって被検ガスの流速を高めることができる。この結果、検知工程において被検ガスを検査成分センサへ高速導入でき、キャリアガスの流速ないしは流量を大きくする必要が無い。これによって、検査工程における検知感度を損なうことなく試験時間を短縮できる。
ちなみに、特許文献1,2のようなキャリアガス法で被検ガスを短時間で圧縮路へ導くには、流速を早くするか流量を増やす必要がある。流速を早めるには通路を狭くする必要があるが、被検体の形状に合わせたチャンバーの製作はコストもかかり多品種への対応も困難である。そのため、流量を大きくする方法を取らざるを得ず、被検ガスの希釈を招く。
被検ガスを検査成分センサからの排気用の真空ポンプに通す前に、又は被検ガスを検査成分センサへの導入用の真空ポンプに通すことなく検知工程を行なうことができるから、前記真空ポンプの油による検査成分の吸収や真空ポンプの脈動に影響されることが無く、漏れ試験の信頼性が高まる。
【0007】
好ましくは、前記停止及び圧縮の工程では、前記往還路における前記センサ導入路への分岐部より下流側の一部分を遮断し、前記往還路の前記遮断された部分の下流側に前記圧縮ガスを供給する。これによって、循環工程での被検ガスの流れ方向をそのまま維持しながら、被検ガスをセンサ導入路へ向けて圧縮できる。
【0008】
本発明装置は、検査成分を含む検査ガスを用いて被検体を漏れ試験する漏れ試験装置であって、
前記被検体を収容するチャンバーと、
前記被検体の内部空間及び前記チャンバーと前記被検体との間のチャンバー内空間からなる第1室及び第2室のうち第1室に接続された検査ガス導入路と、
前記第2室に接続された減圧ポンプと、
両端が前記第2室と連なり循環経路を構成する往還路と、
前記第2室の被検ガスを前記循環経路に沿って循環させる循環ポンプと、
前記循環経路から分岐されたセンサ導入路と、
前記循環後の被検ガスが前記センサ導入路へ向けて圧縮されるよう、前記循環経路に圧縮ガスを供給する圧縮ガス供給路と、
前記センサ導入路に連なるとともに、略大気圧ないしは前記第2室より高圧下に配置された検査成分センサと
を備えたことを特徴とする。
【0009】
好ましくは、前記往還路には、前記センサ導入路への分岐部と、前記循環ポンプと、前記圧縮ガス供給路との合流部とが、上流側から順次設けられている。
【0010】
好ましくは、前記チャンバーが、前記循環経路に沿って上流側の壁部と下流側の壁部とを有し、これら壁部のうち少なくとも1の壁部が、
前記往還路の端部との接続ポートと、
前記接続ポートに連なるとともに前記1の壁部の面内方向に行き渡る壁内空間部と、
前記壁内空間部にそれぞれ連なるとともに、前記壁部の面内方向に互いに分散して配置された複数の開口部と、
を備え、前記開口部が、前記壁内空間部から拡開されながら前記チャンバー内空間へ開口されている。
これによって、チャンバー内における被検ガスの滞留を防止でき、漏れ試験の信頼性が一層高まる。当該形態は、前記チャンバー内空間が前記第2室である場合に好適である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、チャンバー又は被検体からの低圧の被検ガスを略大気圧等の圧力下に置かれた検査成分センサに導入して検査成分を検知する漏れ試験における信頼性及び検知感度を高めるとともに試験時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係る漏れ試験装置の回路図である。
【
図2】
図2は、前記漏れ試験装置の動作を示すチャート図である。
【
図3】
図3は、本発明の第2実施形態に係る漏れ試験装置の回路図である。
【
図4】
図4は、前記第2実施形態に係る漏れ試験装置の動作を示すチャート図である。
【
図5】
図5は、本発明の第3実施形態に係る漏れ試験装置のチャンバーの断面図である。
【
図7】
図7は、本発明の第4実施形態に係る漏れ試験装置のチャンバーの断面図である。
【
図8】
図8は、
図7のVIII-VIII線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態(
図1~
図2)>
図1は、検査ガスを用いて被検体9を漏れ試験する漏れ試験装置1を示す。被検体9としては、特に限定 が無く、機械要素、電子部品、微小デバイス等、種々の分野の部品ないしは製品に適用できる。
【0014】
漏れ試験装置1は、チャンバー10と、検査ガス導入系統20と、往還路31と、漏れ検知部40とを備えている。チャンバー10に被検体9が収容されている。被検体9は、好ましくは内部空間を有している。内部空間は密封空間であってもよく、開口されていてもよい。チャンバー10の底面等によって、被検体9の前記開口を塞ぐことで前記内部空間を密封することにしてもよい。チャンバー10の内面と被検体9との間のチャンバー内空間及び被検体9の内部空間のうち何れか一方が「第1室11」を構成し、他方が「第2室12」を構成する。ここでは、被検体9の内部空間が第1室11を構成し、チャンバー内空間が第2室12を構成している。2つの室11 ,12は、それぞれ密封されている。
【0015】
第1室11に検査ガス導入系統20が接続されている。検査ガス導入系統20は、検査ガスを蓄えた検査ガス源21と、検査ガス導入路22を含む。検査ガスは、検査成分である水素(H2)と、希釈成分である窒素(N2)を含む。検査ガス中の水素濃度(H2/(H2+N2))は、好ましくは数%程度、より好ましくは5%程度である。検査ガス源21から検査ガス導入路22が第1室11へ延びている。検査ガス導入路22には、検査ガス源21から順次、レギュレータ(減圧弁)23と、圧力計24と、常閉の電磁開閉弁25とが設けられている。
【0016】
電磁開閉弁25より下流側の検査ガス導入路22には、洗浄路3、開放路4、排気路5が合流されている。洗浄路3には、レギュレータ(減圧弁)3Aと、圧力計3Bと、常閉の電磁開閉弁3Vが上流側から順次設けられている。開放路4には、常開の電磁開閉弁4Vが設けられている。排気路5には、常閉の電磁開閉弁5Vと、排気ポンプ5Pとが導入路22との合流部側から順次設けられている。
【0017】
第2室12には往還路31の両端31a,31bが連なっている。好ましくは、往路端部31a及び還路端部31bは、チャンバー10の互いに対向する壁部13,14に配置されており、より好ましくは、チャンバー10の互いに対角をなす位置の近くに配置されている。第2室12と往還路31とによって循環経路30が構成されている。
【0018】
往還路31には、上流側(往路端部31aの側)から順次、圧力計33、分岐部31c、常閉の電磁開閉弁34、排気・循環ポンプ35、電磁三方弁36、合流部31d及び圧力計37が設けられている。排気・循環ポンプ35は、第2室12に接続された「減圧ポンプ」及び循環経路30に設けられた「循環ポンプ」を兼ねている。
【0019】
三方弁36は、開通位置36aと排気位置36bとに切り替え可能である。開通位置36aのときの三方弁36は、該三方弁36の両側の往還路31を連通させる。排気位置36bのときの三方弁36は、排気・循環ポンプ35の出口ポートを大気開放するとともに、三方弁36より下流側の往還路31における、三方弁36との接続部を閉塞する。開閉弁34を開き、かつ三方弁36を開通位置36aとすることで、循環経路30が開通される。開閉弁34を閉じ、かつ三方弁36を排気位置36bにすることで、循環経路30におけるこれら弁34,36どうし間の部分30d(分岐部31cの下流側の一部分)が遮断される。好ましくは、実際の装置における弁34,36どうし間の前記遮断可能な部分30dの路長は、できるだけ短く形成される。
【0020】
分岐部31cから接続路39が分岐されている。接続路39に漏れ検知部40が接続されている。
【0021】
漏れ検知部40は、水素リークディテクターによって構成され、検知路41と、空気供給路42と、検査成分センサ43と、二段の電磁三方弁44,45を含む。検知路41の入口ポート41aに接続路39の下流端が接続されている。検知路41に検査成分センサ43が設けられている。接続路39と、入口ポート41aから検査成分センサ43までの検知路41とによって、センサ導入路49が構成されている。第2室12を含む循環経路3が、センサ導入路49を介して、検査成分センサ43と連なっている。
【0022】
検査成分センサ43は、半導体式水素センサによって構成されている。検査成分センサ43より下流側の検知路41には、絞り41cが設けられている。検知路41の出口ポート41bから排気路46が延びている。排気路46に排気ポンプ47が接続されている。
【0023】
検知路41における検査成分センサ43の直近かつ上流側の部分には、電磁三方弁45を介して空気供給路42が合流されている。三方弁45は、それより上流側の検知路41と、空気供給路42との一方を、選択的に検査成分センサ43と連通させる。空気供給路42には、上流側から絞り42a及びフィルタ42bが設けられるとともに逆流不能な逃がし路42cが分岐されている。
【0024】
空気供給路42の上流端に電磁三方弁44が設けられている。三方弁44は、校正路48と、清浄空気路50との一方を、選択的に空気供給路42と連通させる。校正路48の上流端には、水素濃度が厳密に調整された校正用検査ガス源48aが設けられている。
【0025】
清浄空気路50の上流端には清浄空気導入部50aが設けられている。清浄空気路50には、清浄空気導入部50aの側から順次、レギュレータ(圧力調整弁)51及び圧力計52が設けられている。レギュレータ51の二次圧は大気圧より少し高圧の、例えば50kPa(ゲージ圧)程度に設定されている。ひいては、検査成分センサ43が、略大気圧下に配置され、少なくとも減圧時の第2室12より高圧下に配置されている。ここで、略大気圧とは、標準大気圧(101.3kPa(絶対圧))の0.8倍~1.2倍程度の範囲を言う。
【0026】
圧力計52より下流側の清浄空気路50から、空気供給路42への連通路50bと、圧縮ガス供給路53とが分岐されている。圧縮ガス供給路53は、循環経路30へ延びている。圧縮ガス供給路53には、可変絞り54と、二段の常閉の電磁開閉弁55,57と、圧縮ガスタンク56が設けられている。可変絞り54の下流側に開閉弁55,57が配置されている。開閉弁55,57どうしの間に圧縮ガスタンク56が介在されている。圧縮ガス供給路53の下流端が、循環経路30における分岐部31cの下流側の一部分30dより下流側の合流部31dに接続されている。
【0027】
<漏れ試験方法>
漏れ試験装置1が次のように動作されることによって、被検体9の漏れ試験が行われる。
チャンバー10に被検体9を収容する(収容工程)。
図2のチャートに示すように、漏れ検知部40の電磁三方弁44,45は消磁(ソレノイド・オフ)しておくことで、清浄空気導入部50aからの清浄空気が、清浄空気路50、連通路50b、空気供給路42を順次経て、途中、絞り42aによって流量が絞られるとともに、余分な流量分が逃がし路42cへ逃がされたうえで、検査成分センサ43に供給される(空気供給工程)。これによって、検査成分センサ43が常時、略大気圧下に配置される。検査成分センサ43の半導体の表面には清浄空気中の酸素が常時吸着される。検査成分センサ43を通過後の清浄空気は、前記逃がし後の流量を決める絞り41cを経て、排気路46へ導出され、排気ポンプ47によって排気される。
なお、
図2における横軸は、工程順に等間隔で区別けしたものであり、長さが経過時間を表すものではない。
【0028】
次に、開放路4の開閉弁4Vを閉じ、排気路5の開閉弁5Vを開くことで、第1室11(被検体9の内部空間)のガスを排気ポンプ5Pによって吸引して排気する(第1室排気工程)。
併行して、往還路31の開閉弁34を開き、三方弁36は排気位置36bとし、第2室12(チャンバー内空間)のガスを排気・循環ポンプ35によって真空引きして排気する。これによって、第2室12が減圧される(第2室減圧工程)。
さらに、開閉弁55を開き、タンク56に清浄空気からなる圧縮ガスを蓄積しておく(圧縮ガス蓄積工程)。
【0029】
その後、開閉弁5Vを閉じて真空ポンプ5Pと第1室11とを遮断するとともに、検査ガス導入路22の開閉弁25を開くことで、検査ガス源21の検査ガスを第1室11(被検体9の内部空間)へ導入する(検査ガス導入工程)。第1室11は第2室12より高圧になる。被検体9に密封欠陥部が有った場合、その密封欠陥部を通して、検査ガスが低圧の第2室12(チャンバー内空間)へ漏れる。このため、第2室12における被検ガスgに検査ガスが混ざる。つまり、被検ガスgは、減圧工程後も第2室12に残留している空気と、検査ガスの特に検査成分(H2)とを含む。
【0030】
続いて、電磁開閉弁34の開状態を維持しながら電磁三方弁36を開通位置36aとすることによって、往還路31を開通させる。ひいては、循環経路30を開通させる。これによって、第2室12(チャンバー内空間)を含む循環経路30内の被検ガスgが、排気・循環ポンプ35によって循環経路30に沿って循環される(循環工程)。
【0031】
すなわち、減圧工程後の前記残留空気が流れを持つことでキャリアガスの役目を果たし、漏れた検査成分(H2)が循環経路30の全域に拡散される。したがって、循環工程によって被検ガスgの循環流れが整った後は、漏れが一定であれば、被検ガスg中の検査成分(H2)濃度が一定となる。さらには、第2室12から往還路31の分岐部31cまでの部分(後記圧縮工程における圧縮路32)に被検ガスgを流しておくことができる。循環ポンプ35の能力を上げることで、被検ガスgの流速を高めることができる。流速を高めるためにキャリアガスの流速ないしは流量を大きくする必要が無い。
減圧によって前記残留空気量を減らしておくことで、被検ガスg中の検査成分の濃度を高めることができる。加えて、外部からキャリアガスを別途導入しないから、漏れた検査成分(H2)が薄められることが無く、漏れた分だけ循環経路30に堆積させて濃度を高めることができる。
【0032】
循環工程のための所定時間経過後、開閉弁34を閉じるとともに、三方弁36を排気位置36bとする。これによって、往還路31における弁34,36どうし間の部分30dが遮断されることで、被検ガスgの循環が停止される(循環停止工程)。
また、検査ガス導入路22の開閉弁25を閉じ、第1室11(被検体9の内部空間)への検査ガス導入工程を終了する。
かつ、圧縮ガス供給路53の開閉弁55を閉じるとともに開閉弁57を開く。
【0033】
これによって、圧縮ガスタンク56の清浄空気からなる圧縮ガスが、遮断された部分30dの下流側の合流部31dに導入される。装置周辺の空気を圧縮ガスとして取り込むのではなく、清浄空気導入部50a由来の清浄空気を圧縮ガスタンク56に溜めておいて、それを圧縮ガスとして用いることで、装置周辺の空気中の検査成分(水素)のバックグラウンド濃度が繰り返し検査等によって上昇していたとしても、検査結果に影響が及ぶのを回避できる。清浄空気導入部50a由来の清浄空気は、待機中の検査成分センサ43にも供給されているから、漏れが無い状態の第2室12と検査成分センサ43とにおける検査成分濃度を同レベルにできる。
【0034】
前記圧縮ガスは、合流部31dから往還路31の下流側部分31eへ流れ、還路端部31bから第2室12へ流入して、更に第2室12内を往路端部31aへ流れる。該圧縮ガスによって、被検ガスgが圧縮される(圧縮工程)。具体的には、往還路31の合流部31dから還路端部31bまでの下流側部分31eと、第2室12と、往還路31の往路端部31aから分岐部31cまでの部分(圧縮路32)に在った被検ガスgが、センサ導入路49へ向けて圧縮される。循環工程での被検ガスgの流れ方向をそのまま維持しながら、流れ方向の後方から被検ガスgを圧縮することで、被検ガスgと圧縮ガスとの混合を抑制でき、混合による検査成分濃度の希釈を防止できる。
【0035】
圧縮工程によって圧縮路32の圧力が高まる。該圧縮路32の圧力計33の検知圧力が所定値を超えたら、三方弁45を励磁(ソレノイド・オン)して、空気供給路42を遮断するとともに、検知路41を開通させる。これによって、センサ導入路49が検査成分センサ43と連通し、センサ導入路49の圧縮された被検ガスが、検査成分センサ43へ導入される。言い換えると、被検ガスを圧縮して略大気圧まで昇圧させたうえで、略大気圧下の検査成分センサ43に供給できる。
【0036】
これによって、検査成分センサ43において、被検ガス中の検査成分(H2)濃度が検知される(検知工程)。前述した循環工程においてキャリアガスを外部から導入することなく検査成分(H2)を堆積でき、かつ被検ガス中の検査成分濃度を均一化できるから、検知感度を十分に高めるとともに検知の信頼性を高めることができる。
循環工程において被検ガスgに流れを持たせ、更に循環ポンプ35の能力を上げて被検ガスgの流速を高めておくことで、検知工程において被検ガスを検査成分センサへ高速導入できる。高速化のためにキャリアガスの流速ないしは流量を大きくする必要が無く、水素濃度が希釈される心配がない。これによって、検知感度を損なうことなく試験時間を短縮できる。
検知結果に応じて、被検体9からの漏れを判定でき、被検体9の良否判定を行なうことができる。
【0037】
検査成分センサ43を通過後の被検ガスは、排気ポンプ47に吸引されて排気される(排気工程)。被検ガスを排気用の真空ポンプ47に通す前に検知工程を行なうことができる。又は、被検ガスを検査成分センサ43への導入用の真空ポンプに通すことなく検知工程を行なうことができる。したがって、真空ポンプのシール用油による検査成分の吸収や真空ポンプの脈動によって検知結果が影響されることが無い。これによって、漏れ試験の信頼性が高まる。
【0038】
検知工程後、三方弁45を消磁(ソレノイド・オフ)して、検知路41を遮断するとともに、空気供給路42を開通させ、検査成分センサ43に清浄空気を供給する。
また、路3~5の開閉弁3V~5Vの開閉操作によって、被検体9の内部(第1室11)を洗浄するとともに(洗浄工程)、往還路31の開閉弁34を開いて、第2室12を洗浄する(洗浄工程)。その後、被検体9をチャンバー10から取り出す(取り出し工程)。
【0039】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
<第2実施形態(
図3~
図4)>
図3に示すように、第2実施形態に係る漏れ試験装置1Bにおいては、第1実施形態の漏れ試験装置1に対して、バイパス路60が付加されている。バイパス路60の上流端は、接続路39から分岐されている。バイパス路60の下流端は、排気路46における、排気ポンプ47Bより上流側(漏れ試験装置1Bの出口ポート41b側)の部分と合流している。バイパス路60に常閉の電磁開閉弁61が設けられている。
好ましくは、第2実施形態における排気ポンプ47Bとしては、高真空度を出せるロータリーポンプが用いられている。
【0040】
図4のチャートに示すように、第2実施形態においては、第2室減圧工程の際、バイパス路60に開閉弁61を開く。これによって、第2室12のガスをロータリーポンプ47Bによって真空引きでき、第2室12の真空度を高めることができる。同時に、往還路31の開閉弁34を開いてもよい。そうすることで、排気・循環ポンプ35によっても第2室12のガスを吸引でき、第2室12の減圧速度を高めて、第2室減圧工程を短縮できる。
【0041】
第2実施形態において、ロータリーポンプ47Bだけで第2室12を減圧することにしてもよい。そうすることで、ポンプ35は、専ら循環工程で被検ガスgを循環させるためのポンプとして用いることができる。つまり、第2室減圧工程用のポンプと、循環工程用のポンプを分けることができる。
【0042】
<第3実施形態(
図5~
図6)>
図5に示すように、第3実施形態の漏れ試験装置においては、チャンバー10における、循環経路30に沿って互いに対向する上流側壁部13及び下流側壁部14にそれぞれ接続ポート15と整流部70が設けられている。接続ポート15は、各壁部13,14の外周の一側部(
図5において下側部)に配置されている。上流側壁部13の接続ポート15には、往還路31の還路端部31bが接続されている。下流側壁部14の接続ポート15には、往路端部31aが接続されている。
なお、
図6に示すように、第3実施形態のチャンバー10の外周の断面形状は、円形であるが、これに限らず四角形等の多角形であってもよい。
【0043】
整流部70は、壁内空間部71と、多数(複数)の開口部72とを含む。壁内空間部71は、接続ポート15と連なるとともに壁部13,14の面内方向に行き渡っている。好ましくは、壁内空間部71は、接続ポート15とは反対側(
図5において上側)へ向かうにしたがって流路断面積が小さくなっている。
【0044】
図5及び
図6に示すように、多数(複数)の開口部72は、壁部13,14の面内方向に互いに分散して配置されている。各開口部72は、連通部72cを通して壁内空間部71に連なるとともに、拡開されながらチャンバー内空間12へ開口されている。
【0045】
詳しくは、壁部13,14の外周側部分より内側部分に配置された開口部72Aは、チャンバー内空間12側から見て四角形状になっている。開口部72Aは、四角錐形状であってもよく、連通部72cでは円形断面であった開口部72Aが、チャンバー内空間12へ向かうにしたがって四角形断面に変形されながら拡開されていてもよい。
壁部13,14の外周側部分に配置された開口部72Eは、チャンバー内空間12側から見て部分的又は全体的に円形ないしは扁円形になっている。
開口部72が円錐形状であってもよい。
【0046】
図5に示すように、好ましくは、各壁部13,14は、壁本体17と、板状の整流部材73とを含む。壁本体17におけるチャンバー内空間12側の面に整流部材73が重ねられている。壁本体17と整流部材73との間に、壁内空間部71が画成されている。整流部材73に開口部72が形成されている。
【0047】
第3実施形態によれば、循環工程において、被検ガスgが、往還路31の還路端部31bから上流側壁部13の接続ポート15から壁部13の壁内空間部71に導入されて、該壁内空間部71に沿って壁部13の面内方向へ広がるように流れるとともに、壁部13の各開口部72から拡散されながらチャンバー内空間12へ流入される。すなわち、壁部13のほぼ全面から被検ガスgがチャンバー内空間12へ流入される。
【0048】
チャンバー内空間12内を下流側(
図5において右側)へ流れた被検ガスgは、下流側壁部14のほぼ全面から該壁部14の各開口部72内へ導かれる。そして、各開口部72から壁部14の壁内空間部71に導かれて壁部14の接続ポート15に集められ、往路端部31aから往還路31へ導出される。
【0049】
これによって、チャンバー内空間12内の流路断面の全域において被検ガスgの流れを形成でき、チャンバー内空間12内に被検ガスgの滞留部が形成されるのを防止できる。特に、チャンバー内空間12の隅部において被検ガスgが滞留するのを防止できる。
圧縮工程における圧縮ガスの流れについても前記被検ガスgと同様であり、チャンバー内空間12内の流路断面の全域において圧縮ガスの流れを形成できる。
【0050】
したがって、第3実施形態によれば、被検体9から検査成分(H2)の漏れが有った場合、その検査成分がチャンバー内空間12内の特定箇所に滞留するのを防止でき、被検ガスgの検査成分濃度を確実に均一化できる。これによって、検知結果を安定させることができる。また、検知後、第2室12内の特定箇所に検査成分が残留してバックグラウンドになるのを防止できるから、複数の被検体9を順次漏れ試験する場合、前記バックグラウンドが蓄積して検知結果に影響を及ぼすのを回避できる。この結果、漏れ試験の信頼性を高めることができる。
【0051】
多数(複数)の開口部72を壁部13,14の面内方向に並べることで、整流部70をコンパクトにでき、壁部13、14の壁厚が過度に大きくなるのを防止できる。また、開口部72の内部空間が小さいためにチャンバー内容積の増大を抑えることができ、検知感度の低下を防止できる。
【0052】
仮に、単一の開口部が、小断面積の接続ポート15から壁部13,14のチャンバー内空間と面する内面へ向かって、該壁部13,14の内面の面積と同じ断面積になるまでテーパ状に拡開される構造にした場合、前記単一の開口部の軸長を相当に大きくする必要があり、設備の大型化を招くだけでなく、前記単一の開口部の内部空間がチャンバー内空間に加算されることでチャンバー内容積が増大し、検知感度が低下してしまう。
【0053】
<第4実施形態(
図7~
図8)>
図7に示すように、本発明の第4実施形態は、前記第3実施形態(
図5~
図6)の変形態様であり、チャンバー10が四角形の断面形状に形成されている。第4実施形態の整流部70は、内張り板74と、複数の開口部材75を含む。各壁部13,14の壁本体17におけるチャンバー内空間を向く内面に内張り板74が重ねられている。
【0054】
図7及び
図8に示すように、内張り板74には、1つのヘッダ路74aと、複数の枝路74bが形成されている。ヘッダ路74aは、内張り板74の内部の幅方向(
図8において左右)の中央部において上下へまっすぐに延びている。壁本体17の中央部に設けられた接続ポート15が、ヘッダ路74aの長手方向の中央部に連通している。
【0055】
枝路74bは、内張り板74におけるチャンバー内空間を向く面74dに溝状に形成され、幅方向(
図8において左右)へ延びている。枝路74bの長手方向の中央部(一箇所)が、ヘッダ路74aと交差するように連通している。複数の枝路74bが、ヘッダ路74aの延び方向に互いに間隔を置いて配置されている。
ヘッダ路74a及び枝路74bによって、壁内空間部71が構成されている。
【0056】
内張り板74におけるチャンバー内空間を向く側面74dに、複数の開口部材75が設けられている。各開口部材75は、例えば二等辺三角形の断面形状に形成され、幅方向(
図8において左右)に延びている。なお、上下両端の開口部材75は、前記二等辺三角形を半分にした直角三角形の断面形状になっている。各開口部材75における、前記二等辺三角形ないしは直角三角形の底辺に当たる面75bが、内張り板74の側面74dに宛がわれて、ボルト締め等(図示省略)によって接合されている。上下両端を除く各開口部材75は、内張り板74における上下に隣接する2つの枝路74bの間に配置されている。
【0057】
上下に隣接する2つの開口部材75どうしの間に、開口部72が形成されている。第4実施形態の開口部72は、チャンバー内空間12へ向かって拡開された三角形断面をなして幅方向(
図8において左右)へ延びる三角溝状に形成されている。複数の開口部72が、上下に並んで配置されている。
【0058】
前記上下に隣接する2つの開口部材75における、底辺相当面75bと斜面75aとで作るコーナー75cどうし間には、連通隙間75dが形成されている。連通隙間75dは、幅方向(
図8において左右)へ延びるスリット状になっている。該連通隙間75dを介して、枝路74bと開口部72とが連通している。
第4実施形態によれば、壁内空間部71及び開口部72からなる整流部70を容易に作製することができる。
【0059】
本発明は、前記実施形態に限らず発明の趣旨に反しない範囲内で種々の改変をなすことができる。
例えば、被検体9の内部空間が第2室12を構成し、チャンバ内空間が第1室11を構成していてもよい。
分岐部がチャンバーに設けられていてもよい。合流部がチャンバーに設けられていてもよい。
第3、第4実施形態(
図5~
図8)において、上流側の壁部13及び下流側の壁部14のうち一方だけが整流部70を有していてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、例えば、電子部品や自動車部品などの工業製品を良否判定するための漏れ試験 技術に適用可能である。
【符号の説明】
【0061】
1,1B 漏れ試験装置
9 被検体
10 チャンバー
11 被検体の内部空間(第1室)
12 チャンバ内空間(第2室)
13 上流側の壁部
14 下流側の壁部
15 接続ポート
17 壁本体
20 検査ガス導入手段
21 検査ガス源
22 検査ガス導入路
23 レギュレータ
24 圧力計
25 電磁開閉弁
30 循環経路
30d 循環経路における分岐部の下流側の一部分
31 往還路
31a 往路端部(端部)
31b 還路端部(端部)
31c 分岐部
31d 合流部
32 圧縮路
33 圧力計
34 電磁開閉弁
35 排気・循環ポンプ(循環ポンプ)
36 電磁三方弁
36a 開通位置
36b 排気位置
37 圧力計
39 接続路
40 漏れ検知部(水素リークディテクター)
41 検知路
41a 入口ポート
42 空気供給路
43 検査成分センサ
47,47B 排気ポンプ
49 センサ導入路
50 清浄空気路
50a 清浄空気導入部
50b 空気供給路への連通路
51 レギュレータ
52 圧力計
53 圧縮ガス供給路
54 可変絞り
55 電磁開閉弁
56 圧縮ガスタンク
57 電磁開閉弁
59 圧縮路
60 バイパス路
61 電磁開閉弁
70 整流部
71 壁内空間部
72 開口部
73 整流部材
74 内張り板
74a ヘッダ路
74b 枝路
75 開口部材
75a 斜面
75c コーナー
75d 連通隙間
g 被検ガス
【手続補正書】
【提出日】2022-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】