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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033516
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04845 20220101AFI20240306BHJP
【FI】
G06F3/04845
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137135
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】照井 千絵
(72)【発明者】
【氏名】藤原 咲記
(72)【発明者】
【氏名】横瀬 太郎
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA09
5E555AA44
5E555BA02
5E555BA73
5E555BB02
5E555BC18
5E555CA24
5E555CB02
5E555CB39
5E555DB02
5E555DB21
5E555DB53
5E555DC35
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】指定されたワードから得られる印象に基づく色相と、指定された画像の代表色との統一感が考慮されない場合に比べて、指定された画像を一部に含む画像のデザイン性を向上させる。
【解決手段】情報処理システムを構成する管理サーバ10は、制御部11を備え、制御部11では、情報管理部101が、イメージワードごとに、色の属性である彩度、明度、および色相を対応付けて管理し、テンプレート生成部108が、複数のイメージワードのうち指定されたワードに対応付けられた彩度および明度と、入力画像の代表色の色相とに基づいて、入力画像を一部に含むテンプレート画像を生成する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数のプロセッサを備え、
前記1または複数のプロセッサは、
予め定められたワードごとに、色の属性である彩度、明度、および色相を対応付けて管理し、
複数の前記予め定められたワードのうち指定されたワードに対応付けられた彩度および明度と、入力画像の代表色の色相とに基づいて、当該入力画像を一部に含む画像を生成することを特徴とする、
情報処理システム。
【請求項2】
前記1または複数のプロセッサは、前記指定されたワードの色相が前記入力画像の色相に含まれていない場合には、その旨を示す情報を表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記1または複数のプロセッサは、
前記指定されたワードを代替し得る他のワードをユーザに提示する制御を行い、
前記代替し得る他のワードが指定されると、当該代替し得る他のワードに対応する彩度および明度と、前記入力画像の代表色の色相とに基づいて、当該入力画像を一部に含む画像を生成することを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記1または複数のプロセッサは、
前記代替し得る他のワードとして、前記指定されたワードと印象が似ており、対応付けられた色相が前記入力画像の代表色の色相に含まれるワードを、前記ユーザにさらに提示する制御を行うことを特徴とする、
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記1または複数のプロセッサは、
予めワードの印象を評価した値に基づき、前記指定されたワードと前記代替し得る他のワードの印象が似ているかどうかを判定し、
前記予めワードの印象を評価した値に基づき、前記指定されたワードと前記代替し得る他のワードの印象が似ていると判定した場合には、前記指定されたワードから前記代替し得る他のワードを抽出し、前記ユーザに提示する制御を行うことを特徴とする、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記1または複数のプロセッサは、前記代替し得る他のワードと、前記指定されたワードとのうち少なくとも一方を選択して指定できる態様で表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、彩度および明度が前記指定されたワードに対応付けられた彩度および明度である画像を複数生成し、選択して指定できる態様で当該画像を表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、当該画像を構成する要素の配置が異なる画像を複数生成し、選択して指定できる態様で表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、前記指定されたワードに対応付けられた色相を持つ画像を複数生成し、選択して指定できる態様で当該画像を表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、当該画像を構成する要素の配置が異なるが、色相が前記指定されたワードに対応付けられた色相である画像を複数生成し、選択して指定できる態様で表示する制御を行うことを特徴とする、
請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
コンピュータに、
予め定められたワードごとに、当該ワードを視認した者が受け得る印象に基づく色の属性である彩度、明度、および色相を対応付けて管理する機能と、
複数の前記予め定められたワードのうち指定されたワードに対応付けられた彩度および明度と、入力画像の代表色の色相とに基づいて、当該入力画像を一部に含む画像を生成する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
指定されたワードから得られる印象と、指定された画像の代表色とに基づいて、その指定された画像を一部に含む画像の配色の例を提示する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-032798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような技術では、指定されたワードから得られる印象に基づく色相と、指定された画像の代表色との統一感が考慮されないため、指定された画像を一部に含む画像のデザイン性が低下することがある。
【0005】
本発明の目的は、指定されたワードから得られる印象に基づく色相と、指定された画像の代表色との統一感が考慮されない場合に比べて、指定された画像を一部に含む画像のデザイン性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、1または複数のプロセッサを備え、前記1または複数のプロセッサは、予め定められたワードごとに、色の属性である彩度、明度、および色相を対応付けて管理し、複数の前記予め定められたワードのうち指定されたワードに対応付けられた彩度および明度と、入力画像の代表色の色相とに基づいて、当該入力画像を一部に含む画像を生成することを特徴とする、情報処理システムである。
請求項2に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記指定されたワードの色相が前記入力画像の色相に含まれていない場合には、その旨を示す情報を表示する制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項3に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記指定されたワードを代替し得る他のワードをユーザに提示する制御を行い、前記代替し得る他のワードが指定されると、当該代替し得る他のワードに対応する彩度および明度と、前記入力画像の代表色の色相とに基づいて、当該入力画像を一部に含む画像を生成することを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項4に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記代替し得る他のワードとして、前記指定されたワードと印象が似ており、対応付けられた色相が前記入力画像の代表色の色相に含まれるワードを、前記ユーザにさらに提示する制御を行うことを特徴とする、請求項3に記載の情報処理システムである。
請求項5に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、予めワードの印象を評価した値に基づき、前記指定されたワードと前記代替し得る他のワードの印象が似ているかどうかを判定し、前記予めワードの印象を評価した値に基づき、前記指定されたワードと前記代替し得る他のワードの印象が似ていると判定した場合には、前記指定されたワードから前記代替し得る他のワードを抽出し、前記ユーザに提示する制御を行うことを特徴とする、請求項4に記載の情報処理システムである。
請求項6に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記代替し得る他のワードと、前記指定されたワードとのうち少なくとも一方を選択して指定できる態様で表示する制御を行うことを特徴とする、請求項5に記載の情報処理システムである。
請求項7に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、彩度および明度が前記指定されたワードに対応付けられた彩度および明度である画像を複数生成し、選択して指定できる態様で当該画像を表示する制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項8に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、当該画像を構成する要素の配置が異なる画像を複数生成し、選択して指定できる態様で表示する制御を行うことを特徴とする、請求項7に記載の情報処理システムである。
請求項9に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、前記指定されたワードに対応付けられた色相を持つ画像を複数生成し、選択して指定できる態様で当該画像を表示する制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項10に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、当該画像を構成する要素の配置が異なるが、色相が前記指定されたワードに対応付けられた色相である画像を複数生成し、選択して指定できる態様で表示する制御を行うことを特徴とする、請求項9に記載の情報処理システムである。
請求項11に記載された発明は、コンピュータに、予め定められたワードごとに、当該ワードを視認した者が受け得る印象に基づく色の属性である彩度、明度、および色相を対応付けて管理する機能と、複数の前記予め定められたワードのうち指定されたワードに対応付けられた彩度および明度と、入力画像の代表色の色相とに基づいて、当該入力画像を一部に含む画像を生成する機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の本発明によれば、指定されたワードから得られる印象に基づく色相と、指定された画像の代表色との統一感が考慮されない場合に比べて、指定された画像を一部に含む画像のデザイン性を向上させる情報処理システムを提供できる。
請求項2の本発明によれば、指定されたワードの色相が入力画像の色相に含まれないことがユーザに報知されるので、ユーザによるその後の対応が可能になる。
請求項3の本発明によれば、指定されたワードの色相が入力画像の色相に含まれないことがユーザに報知されるとともに、代替し得る他のワードが提示されるので、ユーザの対応が容易化される。
請求項4の本発明によれば、指定されたワードに代替し得るワードとして、受ける印象が似ている他のワードが提示されるので、ユーザのイメージに沿ったワードが提示される。
請求項5の本発明によれば、受ける印象が似ているか否かが、ワードを視認した者がそのワードから受ける印象を正規化した値に基づいて決定されるので、ユーザのイメージに沿ったワードが提示される。
請求項6の本発明によれば、ユーザは、自らの意思でワードを選択できる。
請求項7の本発明によれば、「入力画像を一部に含む画像」の候補が、選択して指定できる態様で複数表示されるので、ユーザのイメージに沿った画像を選択できる。
請求項8の本発明によれば、「入力画像を一部に含む画像」の候補として、画像を構成する要素の配置が異なる複数の画像から1の画像を選択して指定できる態様で表示されるので、ユーザのイメージに沿った画像を選択できる。
請求項9の本発明によれば、「指定されたワード」に対応付けられた色相を持つ複数画像から1の画像を選択できる態様で表示されるので、ユーザは、「指定されたワード」を視認した者が受け得る印象を重視した画像を選択できる。
請求項10の本発明によれば、「入力画像を一部に含む画像」の候補として、画像を構成する要素の配置が異なる複数の画像から1の画像を選択して指定できる態様で表示されるので、ユーザのイメージに沿った画像を選択できる。
請求項11の本発明によれば、指定されたワードから得られる印象に基づく色相と、指定された画像の代表色との統一感が考慮されない場合に比べて、指定された画像を一部に含む画像のデザイン性を向上させるプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】管理サーバの制御部の機能構成の一例を示す図である。
図4】管理者端末の制御部の機能構成の一例を示す図である。
図5】ユーザ端末の制御部の機能構成の一例を示す図である。
図6】管理サーバの処理のうち、パレットを生成するイメージワードを決定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】管理サーバの処理のうち、テンプレート画像を生成する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】管理者端末の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】ユーザ端末の処理のうち、パレットを生成するイメージワードの候補を表示部に表示する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10】ユーザ端末の処理のうち、パレットを生成するイメージワードを選択するために入力された情報を取得してから、表示部にテンプレート画像を表示するまでの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11】(A)は、データベースに記憶されている情報のうち、イメージワードに色相の許容範囲を対応付けた情報の具体例を示す図である。(B)は、データベースに記憶されている情報のうち、入力画像ごとのキーカラーを示す情報の具体例を示す図である。
図12】(A)は、データベースに記憶されている情報のうち、イメージワードに印象の度合を対応付けた情報の具体例を示す図である。(B)は、データベースに記憶されている情報のうち、イメージワードに彩度および明度を対応付けた情報の具体例を示す図である。
図13】(A)は、ユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、ユーザがイメージワードと入力画像とを指定する際に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。(B)は、ユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、ユーザにより指定された入力画像のキーカラーが抽出された際にユーザ端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図14】ユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、パレットのベースとなるキーカラーが表示されたユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図15】ユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、代替ワードが表示されたユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図16】ユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、キーカラーを使用することなくイメージワードのパレットが生成される場合に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図17】ユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、イメージワードごとに生成されたパレットが表示されたユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図18】ユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、生成されたテンプレート画像が表示されたユーザインターフェースの具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(情報処理システムの構成)
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、管理サーバ10と、管理者端末30と、ユーザ端末50との各々とがネットワーク90を介して接続されることにより構成されている。ネットワーク90は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット等である。
【0010】
管理サーバ10は、情報処理システム1の全体の管理をするサーバとしての情報処理装置である。管理サーバ10は、管理者端末30およびユーザ端末50の各々から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、管理サーバ10は、管理者端末30およびユーザ端末50の各々に向けて各種の情報を送信する。
【0011】
例えば、管理サーバ10は、予め定められたワードごとに、色の属性である彩度、明度、および色相を対応付けて管理する。本実施の形態において、「予め定められたワード」とは、入力画像を一部に含む画像を視認した者が受け得るイメージを表す文言のことをいう。予め定められたワードとしては、例えば、「元気」、「新鮮」、「豪華」、「重厚」、「大人っぽい」といったものが挙げられる。以下、本明細書では、予め定められたワードのことを「イメージワード」と呼ぶ。
【0012】
イメージワードに対応付けられる色の属性のうち、「彩度」とは、色の鮮やかさを示す度合のことをいう。彩度は、高くなるほど目を惹く効果が得られる。また、色の属性のうち、「明度」とは、色の明るさを示す度合のことをいう。明度は、高くなるほど明るく柔らかな印象を与える効果が得られる。また、色の属性のうち、「色相」とは、例えば、赤、青、黄色といった色の相違のことをいう。
【0013】
管理サーバ10は、ユーザ端末50から、ユーザにより指定された、n個(nは1以上の整数値)入力画像と、1または複数のイメージワードとの各々のデータが送信されてくると、m色(mは1以上の整数値)の色の集合(以下、「パレット」と呼ぶ。)をイメージワードごとに生成する。また、管理サーバ10は、0またはn個の入力画像とm色の画像とからなるテンプレートの画像(以下、「テンプレート画像」と呼ぶ。)のデータを生成する。具体的には、管理サーバ10は、パレットが生成されたイメージワードのうちユーザにより指定されたイメージワードに対応する彩度および明度と、入力画像の代表色の色相(以下、「キーカラー」と呼ぶ。)とに基づいて、テンプレート画像を生成する。また、管理サーバ10は、生成したテンプレート画像のデータをユーザ端末50に向けて送信する。なお、管理サーバ10の処理の詳細については後述する。
【0014】
管理者端末30は、情報処理システム1を管理する者が操作する情報処理装置である。管理者端末30は、管理サーバ10およびユーザ端末50の各々から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、管理者端末30は、管理サーバ10およびユーザ端末50の各々に向けて各種の情報を送信する。例えば、管理者端末30は、イメージワード、およびイメージワードに対応する色の属性を設定するために入力された設定情報を取得し、管理サーバ10に向けて送信する。なお、管理者端末30の処理の詳細については後述する。
【0015】
ユーザ端末50は、情報処理システム1を利用するユーザが操作する情報処理装置である。ユーザ端末50は、管理サーバ10および管理者端末30の各々から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、ユーザ端末50は、管理サーバ10および管理者端末30の各々に向けて各種の情報を送信する。
【0016】
例えば、ユーザ端末50は、複数のイメージワードを表示部に表示する。そして、複数のイメージワードのうち1または複数のイメージワードを指定するための入力操作が行われると、ユーザ端末50は、その入力情報を取得し、管理サーバ10に向けて送信する。また、ユーザ端末50は、管理サーバ10から、テンプレート画像のデータが送信されてくると、そのテンプレート画像のデータを取得して表示部に表示する。テンプレートのデータは、1または複数送信されてくる。
【0017】
上述の情報処理システム1の構成は一例であり、情報処理システム1全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部または全部を情報処理システム1内で分担してもよいし協働してもよい。すなわち、管理サーバ10の機能の一部または全部を管理者端末30やユーザ端末50の機能としてもよいし、管理者端末30の機能の一部または全部を管理サーバ10やユーザ端末50の機能としてもよい。また、ユーザ端末50の機能の一部または全部を管理サーバ10や管理者端末30の機能としてもよい。さらに、情報処理システム1を構成する管理サーバ10、管理者端末30、およびユーザ端末50の各々の機能の一部または全部を、図示せぬ他のサーバ等に移譲してもよい。これにより、情報処理システム1全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うことも可能となる。
【0018】
(管理サーバのハードウェア構成)
図2は、管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。
管理サーバ10は、制御部11と、メモリ12と、記憶部13と、通信部14と、操作部15と、表示部16とを有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス等で接続されている。
【0019】
制御部11は、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア)等の各種ソフトウェアの実行を通じて管理サーバ10の機能の制御を行うプロセッサである。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成される。メモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、演算に際して作業エリアとして用いられる。メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される。
【0020】
記憶部13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。記憶部13は、例えばプログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリ等で構成される。記憶部13には、各種情報を記憶するデータベースとして、例えば、彩度明度DB131、色相DB132、イメージDB133、キーカラーDB134、テンプレートDB135などが格納されている。
【0021】
記憶部13に格納されているデータベースのうち、彩度明度DB131には、イメージワードに彩度および明度を対応付けた情報が記憶されている。また、色相DB132には、イメージワードに色相の許容範囲を対応付けた情報が記憶されている。イメージワードの色相の許容範囲とは、イメージワードから想起できる色相の範囲として予め定められた範囲のことをいう。また、イメージDB133には、イメージワードに印象の度合を対応付けた情報が記憶されている。また、キーカラーDB134には、入力画像ごとのキーカラーを示す情報が記憶されている。また、テンプレートDB135には、テンプレート画像のデータが記憶されている。
【0022】
通信部14は、ネットワーク90を介して管理者端末30、ユーザ端末50、および外部との間でデータの送受信を行う。操作部15は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成され、入力操作を受け付ける。操作部15には、表示部16と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。表示部16は、例えば情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、画像やテキストのデータなどを表示する。
【0023】
(管理者端末およびユーザ端末のハードウェア構成)
管理者端末30およびユーザ端末50は、図2に示す管理サーバ10のハードウェア構成と同様の構成を備えている。すなわち、管理者端末30およびユーザ端末50は、図2の制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16の各々と同様の機能を有する、制御部、メモリ、記憶部、通信部、操作部、および表示部の各々を備えており、図示および説明を省略する。
【0024】
(管理サーバの制御部の機能構成)
図3は、管理サーバ10の制御部11の機能構成の一例を示す図である。
管理サーバ10の制御部11では、情報管理部101と、情報取得部102と、キーカラー抽出部103と、判定部104と、リコメンド部105と、対象ワード決定部106と、パレット生成部107と、テンプレート生成部108と、送信制御部109とが機能する。
【0025】
情報管理部101は、記憶部13(図2参照)のデータベースに記憶されている情報を管理する。具体的には、情報管理部101は、記憶部13に格納されている、彩度明度DB131、色相DB132、イメージDB133、キーカラーDB134、およびテンプレートDB135に記憶されている各種の情報を管理する。また、情報管理部101は、取得された設定情報に基づいて、記憶部13のデータベースに記憶されている情報を更新する。
【0026】
情報取得部102は、各種の情報を取得する。具体的には、情報取得部102は、管理者端末30、ユーザ端末50、および外部の各々から送信されてきた情報を取得する。情報取得部102により取得される情報のうち、管理者端末30から送信されてくる情報としては、例えば、設定情報などが挙げられる。また、情報取得部102により取得される情報のうち、ユーザ端末50から送信されてくる情報としては、例えば、入力画像のデータ、イメージワードを指定するために入力された情報、パレットの生成を指示するために入力された情報、テンプレート画像の生成を指示するために入力された情報などが挙げられる。
【0027】
キーカラー抽出部103は、入力画像を解析し、その解析結果に基づいて、入力画像のキーカラーを抽出する。なお、キーカラー抽出部103が入力画像のキーカラーを抽出する際に用いられる手法は特に限定されない。例えば、従来から用いられている技術を用いてキーカラーを抽出してもよい。
【0028】
判定部104は、テンプレート画像を生成するための各種の判定を行う。例えば、判定部104は、ユーザにより指定されたイメージワードの色相の許容範囲が限定的かどうかを判定する。具体的には、判定部104は、色相DB132に記憶されている、イメージワードに色相の許容範囲を対応付けた情報と、イメージDB133に記憶されている、イメージワードに印象の度合を対応付けた情報とを参照して、指定されたイメージワードの色相の許容範囲が限定的であるかどうかを判定する。
【0029】
また、判定部104は、指定されたイメージワードの色相の許容範囲にキーカラーの一部または全部が含まれるかどうかを判定する。具体的には、判定部104は、色相DB132に記憶されている、イメージワードに色相の許容範囲を対応付けた情報と、キーカラーDB134に記憶されている、入力画像ごとのキーカラーを示す情報とを参照して、指定されたイメージワードの色相の許容範囲に、キーカラーの一部または全部が含まれるかどうかを判定する。
【0030】
リコメンド部105は、ユーザにより指定されたイメージワードを代替し得る他のイメージワード(以下、「代替ワード」と呼ぶ。)をユーザにリコメンドする制御を行う。具体的には、判定部104による判定の結果が、指定されたイメージワードの色相の許容範囲にキーカラーが含まれないというものであった場合、リコメンド部105は、代替ワードを抽出する。リコメンド部105により抽出された代替ワードは、後述する送信制御部109の制御によりユーザ端末50に向けて送信される。
【0031】
さらに具体的には、リコメンド部105は、色相DB132に記憶されている、イメージワードに色相の許容範囲を対応付けた情報のうち、キーカラーで表現し得るイメージワードを抽出する。次に、リコメンド部105は、イメージDB133に記憶されている、イメージワードに印象の度合を対応付けた情報を参照して、色相DB132から抽出したイメージワードと、ユーザにより指定されたイメージワードとの距離を算出する。次に、リコメンド部105は、算出した距離に基づいて、色相DB132から抽出したイメージワードのうち、ユーザにより指定されたイメージワードとの距離が近いものを、代替ワードとして抽出する。なお、判定部104による判定の結果が、指定されたイメージワードの色相の許容範囲にキーカラーが含まれるというものであった場合には、リコメンド部105は代替ワードを抽出しない。
【0032】
対象ワード決定部106は、パレットを生成するイメージワードを決定する。具体的には、対象ワード決定部106は、ユーザにより指定されたイメージワードの色相の許容範囲が限定的でない場合には、そのイメージワードを、パレットを生成するイメージワードとして決定する。また、対象ワード決定部106は、ユーザにより指定されたイメージワードの色相の許容範囲が限定的であり、キーカラー抽出部103により抽出されたキーカラーの一部または全部がイメージワードの色相の許容範囲に含まれる場合にも、そのイメージワードを、パレットを生成するイメージワードとして決定する。
【0033】
また、対象ワード決定部106は、ユーザにより指定されたイメージワードの色相の許容範囲が限定的であり、キーカラー抽出部103により抽出されたキーカラーの一部または全部がイメージワードの色相の許容範囲に含まれない場合には、ユーザにリコメンドされた代替ワード、またはユーザにより指定されたイメージワードを、パレットを生成するイメージワードとして決定する。具体的には、対象ワード決定部106は、ユーザが代替ワードを許容する場合には、その代替ワードを、パレットを生成するイメージワードとして決定する。これに対して、ユーザが代替ワードを許容しない場合、対象ワード決定部106は、ユーザにより指定されたイメージワードを、パレットを生成するイメージワードとして決定する。
【0034】
パレット生成部107は、対象ワード決定部106により決定されたイメージワードに対応するm色の色の配色を生成する。具体的には、パレット生成部107は、パレットのベースとなるm色のカラーを選択する処理と、彩度、明度、および色相を設定する処理とを行うことでパレットを生成する。なお、パレットの配色の数を示すmの値は、管理者の入力操作によって予め設定できるようにしてもよいし、ユーザの入力操作によって設定できるようにしてもよい。
【0035】
パレット生成部107がパレットを生成する処理のうち、パレットのベースとなるm色のキーカラーを選択する処理は、例えば以下のようにして行われる。すなわち、判定部104による判定の結果が、対象ワード決定部106により決定されたイメージワードの色相の許容範囲にキーカラーの一部または全部が含まれるというものであった場合、パレット生成部107は、全部でk色(kは1以上の整数値)抽出されたキーカラーのうちp色(pは1以上のm以下の整数値)の色相を、ランダムに選択、または選択結果に偏りがなく均等になるように選択する。このとき、p<mである場合、残りのm-p個の色相は、イメージワードの色相の許容範囲からランダムに選択、または選択結果に偏りがなく均等になるように選択される。また、判定部104による判定の結果が、対象ワード決定部106により決定されたイメージワードの色相の許容範囲にキーカラーの色相が含まれないというものである場合、パレット生成部107は、イメージワードの色相の許容範囲からm色の色を、ランダムに選択、または選択結果に偏りがなく均等になるように選択する。
【0036】
パレット生成部107によるパレットを生成するための処理のうち、彩度、明度、および色相を設定する処理は、例えば以下のようにして行われる。すなわち、パレット生成部107は、彩度明度DB131に記憶されている、イメージワードに彩度および明度を対応付けた情報を参照して、パレットを生成するイメージワードの彩度および明度を設定する。
【0037】
次に、パレット生成部107は、パレットの生成に用いられる2つのスキームのうち、ユーザにより指定されたスキームによってパレットを生成する。パレットの生成に用いられる2つのスキームのうち、1つ目のスキームは、設定された彩度および明度を固定し、色相DB132に記憶されているイメージワードの色相の許容範囲から色相を選択することでパレットを生成するものである。なお、パレット生成部107が選択する色相は、p個のキーカラーの色相とする。このとき、p<mである場合、残りのm-p個の色相は、イメージワードの色相の許容範囲からランダムに選択、または選択結果に偏りがなく均等になるように選択される。2つ目のスキームは、選択したp色のキーカラーのうち1色の色相をランダムで固定し、設定した彩度および明度の平均値を維持できる彩度および明度を選択することでパレットを生成するものである。以下、1つ目のスキームのことを「彩度明度固定スキーム」と呼び、2つ目のスキームのことを「色相固定スキーム」と呼ぶ。
【0038】
テンプレート生成部108は、n個の入力画像と、m色の画像とを含むテンプレート画像を生成する。具体的には、テンプレート生成部108は、パレット生成部107により生成された、イメージワードごとのパレットのうち、ユーザにより指定された1のイメージワードに対応するパレットを構成するm色の色と、入力画像とを用いて、n個の入力画像と、m色の画像とを含むテンプレート画像を生成する。
【0039】
送信制御部109は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部109は、管理者端末30、ユーザ端末50、および外部の各々に向けて各種の情報を送信する制御を行う。送信制御部109の制御により送信される情報のうち、管理者端末30に向けて送信される情報としては、例えば、記憶部13のデータベースに記憶されている情報などが挙げられる。また、送信制御部109の制御により送信される情報のうち、ユーザ端末50に向けて送信される情報としては、例えば、代替ワードのデータ、パレット生成部107により生成されたパレットのデータ、テンプレート生成部108により生成されたテンプレート画像のデータなどが挙げられる。
【0040】
(管理者端末の制御部の機能構成)
図4は、管理者端末30の制御部の機能構成の一例を示す図である。
管理者端末30の制御部では、情報取得部301と、送信制御部302と、表示制御部303とが機能する。
【0041】
情報取得部301は、各種の情報を取得する。具体的には、情報取得部301は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を取得する。情報取得部301により取得される情報のうち、管理サーバ10から送信されてくる情報としては、例えば、記憶部13のデータベースに記憶されている情報などが挙げられる。また、情報取得部301は、操作部を介して入力された情報を取得する。操作部を介して入力される情報としては、例えば、設定情報などが挙げられる。
【0042】
送信制御部302は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部302は、管理サーバ10および外部に向けて各種の情報を送信する制御を行う。送信制御部302の制御により送信される情報のうち、管理サーバ10に向けて送信される情報としては、例えば、設定情報などが挙げられる。
【0043】
表示制御部303は、各種情報を表示部に表示する制御を行う。具体的には、表示制御部303は、管理サーバ10から送信されてきた情報を表示部に表示する制御を行う。表示制御部303の制御により表示部に表示される情報としては、例えば、記憶部13のデータベースに記憶されている情報などが挙げられる。
(ユーザ端末の制御部の機能構成)
図5は、ユーザ端末50の制御部の機能構成の一例を示す図である。
ユーザ端末50の制御部では、情報取得部501と、送信制御部502と、表示制御部503とが機能する。
【0044】
情報取得部501は、各種の情報を取得する。具体的には、情報取得部501は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を取得する。情報取得部501により取得される情報のうち、管理サーバ10から送信されてくる情報としては、例えば、代替ワードのデータ、パレットのデータ、テンプレート画像のデータなどが挙げられる。
【0045】
また、情報取得部501は、操作部を介して入力された情報を取得する。操作部を介して入力される情報としては、例えば、入力画像を管理サーバ10に向けて送信するために入力された情報、イメージワードを指定するために入力された情報、リコメンドされた代替ワードを許容するかどうかを示す情報、パレットの生成を指示するために入力された情報、彩度明度固定スキームおよび色相固定スキームのうちいずれかを選択するために入力された情報、テンプレート画像の生成を指示するために入力された情報などが挙げられる。
【0046】
送信制御部502は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部502は、管理サーバ10および外部に向けて各種の情報を送信する制御を行う。送信制御部502の制御により送信される情報のうち、管理サーバ10に向けて送信される情報としては、例えば、入力画像のデータ、イメージワードを指定するために入力された情報、リコメンドされた代替ワードを許容するかどうかを示す情報、パレットの生成を指示するために入力された情報、彩度明度固定スキームおよび色相固定スキームのうちいずれかを選択するために入力された情報、テンプレート画像の生成を指示するために入力された情報などが挙げられる。
【0047】
表示制御部503は、各種情報を表示部に表示する制御を行う。具体的には、表示制御部503は、表示部にユーザインターフェースを表示する制御を行う。そして、表示制御部503は、管理サーバ10から送信されてきた代替ワードのデータ、パレットのデータ、テンプレート画像のデータなどをユーザインターフェースに表示する制御を行う。
【0048】
(管理サーバの処理の流れ)
図6は、管理サーバ10の処理のうち、パレットを生成するイメージワードを決定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理サーバ10は、記憶部13(図2参照)のデータベースに記憶されている各種の情報を管理する(ステップ601)。管理サーバ10は、管理者端末30から設定情報が送信されてくると(ステップ602でYES)、その設定情報を取得し(ステップ603)、データベースに記憶されている情報を更新する(ステップ604)。具体的には、管理サーバ10は、記憶部13の彩度明度DB131、色相DB132、イメージDB133、キーカラーDB134、およびテンプレートDB135の各々に記憶されている情報を更新する。これに対して、管理者端末30から設定情報が送信されてきていない場合(ステップ602でNO)、管理サーバ10の処理は、ステップ605に進む。
【0049】
管理サーバ10は、ユーザ端末50から、入力画像のデータが送信されてくると(ステップ605でYES)、その入力画像のデータを取得し(ステップ606)、入力画像のキーカラーを抽出する(ステップ607)。これに対して、入力画像のデータが送信されてきていない場合(ステップ605でNO)、管理サーバ10は、入力画像のデータが送信されてくるまでステップ605を繰り返す。
【0050】
管理サーバ10は、ユーザ端末50から、イメージワードを指定するために入力された情報が送信されてくると(ステップ608でYES)、送信されてきた情報を取得する(ステップ609)。これに対して、イメージワードを指定するために入力された情報が送信されてきていない場合(ステップ608でNO)、管理サーバ10は、イメージワードを指定するために入力された情報が送信されてくるまでステップ608を繰り返す。
【0051】
管理サーバ10は、ユーザにより指定されたイメージワードの色相の許容範囲が限定的ではあるが(ステップ610でYES)、ステップ607で抽出したキーカラーの一部または全部が、イメージワードの色相の許容範囲に含まれる場合には(ステップ611でYES)、指定されたイメージワードを、パレットを生成するイメージワードとして決定する(ステップ612)。これにより、処理は終了する(END)。また、指定されたイメージワードの色相の許容範囲が限定的でない場合も(ステップ610でNO)、管理サーバ10は、指定されたイメージワードを、パレットを生成するイメージワードとして決定する(ステップ612)。
【0052】
また、ユーザにより指定されたイメージワードの色相の許容範囲が限定的であり(ステップ610でYES)、ステップ607で抽出したキーカラーが、イメージワードの色相の許容範囲に含まれない場合(ステップ611でNO)、管理サーバ10は、データベースに記憶されたイメージワードの中から代替ワードを抽出し(ステップ613)、その代替ワードのデータをユーザ端末50に送信することでユーザに向けてリコメンドする(ステップ614)。
【0053】
管理サーバ10は、ユーザ端末50から、リコメンドされた代替ワードを許容する旨を示す情報が送信されてくると(ステップ615でYES)、その代替ワードを、パレットを生成するイメージワードとして決定する(ステップ616)。これにより、処理は終了する(END)。これに対して、ユーザに向けてリコメンドされた代替ワードを許容しない旨を示す情報が送信されてくると(ステップ615でNO)、管理サーバ10は、ユーザにより指定されたイメージワードを、パレットを生成するイメージワードとして決定する(ステップ617)。これにより、処理は終了する(END)。
【0054】
図7は、管理サーバ10の処理のうち、テンプレート画像を生成する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理サーバ10は、対象ワード決定部106により決定された、パレットを生成するイメージワードの色相の許容範囲に、キーカラーの一部または全部が含まれる場合には(ステップ701でYES)、キーカラーのうちp色の色相を選択する。p色の色相の選択は、ランダム、または選択結果に偏りがなく均等になるように行われる。このとき、p<mである場合、残りのm-p個の色相は、イメージワードの色相の許容範囲から選択される(ステップ702)。m-p個の色相の選択は、イメージワードの色相の許容範囲からランダムに選択、または選択結果に偏りがなく均等になるように選択される。これに対して、対象ワード決定部106により決定された、パレットを生成するイメージワードの色相の許容範囲に、キーカラーが含まれない場合には(ステップ701でNO)、パレットを生成するイメージワードの色相の許容範囲からm色の色を選択する(ステップ703)。m色の色の選択は、ランダム、または選択結果に偏りがなく均等になるように選択する。
【0055】
管理サーバ10は、パレットを生成するイメージワードの彩度および明度を設定する(ステップ704)。この彩度および明度の設定は、データベース(例えば、図2の彩度明度DB131)に記憶されている、イメージワードに彩度および明度を対応付けた情報を参照することで行われる。次に、管理サーバ10は、パレットの生成に用いられる2つのスキームのうち、彩度明度固定スキームが選択された旨を示す情報が送信されてくると(ステップ705でYES)、送信されてきた情報を取得する(ステップ706)。
【0056】
そして、管理サーバ10は、ステップ704で設定した彩度および明度を固定し、ステップ702またはステップ703のm個の色相からなるm色のパレットを生成する。すなわち、p個のキーカラーの色相およびm-p個の色相からなるm色のパレット、またはイメージワードの色相の許容範囲となるm個の色相からなるm色のパレットを生成する(ステップ707)。パレットが生成されると、ステップ709の処理に進む。これに対して、パレットの生成に用いられる2つのスキームのうち、色相固定スキームが選択された旨を示す情報が送信されてきた場合(ステップ705でNO)、管理サーバ10は、ステップ702で選択したp色のキーカラーのうち1色の色相に固定し、設定した彩度および明度の平均値を維持できる彩度および明度をm個選択することでm色のパレットを生成する(ステップ708)。
【0057】
管理サーバ10は、生成したm色のパレットのデータをユーザ端末50に向けて送信する(ステップ709)。管理サーバ10は、ユーザ端末50から、テンプレート画像の生成を指示するために入力された情報が送信されてくると(ステップ710でYES)、送信されてきた情報を取得し(ステップ711)、n個の入力画像とm色の画像とを含むテンプレート画像を生成する(ステップ712)。これに対して、テンプレート画像の生成を指示するために入力された情報が送信されてきていない場合(ステップ710でNO)、テンプレート画像の生成を指示するために入力された情報が送信されてくるまでステップ710を繰り返す。
【0058】
(管理者端末の処理の流れ)
図8は、管理者端末30の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理者端末30は、管理サーバ10にてデータベースに記憶されて管理されている情報を参照するための入力操作が行われると(ステップ801でYES)、その入力情報を取得し(ステップ802)、管理サーバ10に向けて送信する(ステップ803)。これに対して、管理サーバ10にてデータベースに記憶されて管理されている情報を参照するための入力操作が行われない場合(ステップ801でNO)、管理者端末30は、管理サーバ10にてデータベースに記憶されて管理されている情報を参照するための入力操作が行われるまでステップ801を繰り返す。
【0059】
管理者端末30は、管理サーバ10から、データベースに記憶された情報が送信されてくると(ステップ804でYES)、送信されてきた情報を取得し(ステップ805)、表示部に表示する(ステップ806)。これに対して、データベースに記憶された情報が送信されてきていない場合(ステップ804でNO)、管理者端末30は、データベースに記憶された情報が送信されてくるまでステップ804を繰り返す。
【0060】
管理者端末30は、操作部を介して設定情報が入力されると(ステップ807でYES)、その設定情報を取得し(ステップ808)、管理サーバ10に向けて設定情報を送信する(ステップ809)。これに対して、設定情報が入力されない場合(ステップ807でNO)、管理者端末30は、設定情報が入力されるまでステップ807を繰り返す。
【0061】
(ユーザ端末の処理の流れ)
図9は、ユーザ端末50の処理のうち、パレットを生成するイメージワードの候補を表示部に表示する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ユーザ端末50は、入力画像を管理サーバ10に向けて送信するための入力操作が行われると(ステップ901でYES)、その入力情報を取得し(ステップ902)、管理サーバ10に向けて入力情報を送信する(ステップ903)。これに対して、入力画像を管理サーバ10に向けて送信するための入力操作が行われない場合(ステップ901でNO)、ユーザ端末50は、入力画像を管理サーバ10に向けて送信するための入力操作が行われるまでステップ901を繰り返す。
【0062】
ユーザ端末50は、管理サーバ10から代替ワードのデータが送信されてくると(ステップ904でYES)、代替ワードのデータを取得し(ステップ905)、代替ワードを表示部に表示する(ステップ906)。これに対して、代替ワードのデータが送信されてきていない場合(ステップ904でNO)、ユーザ端末50の処理はステップ910に進む。
【0063】
ユーザ端末50は、代替ワードを許容するかどうかを示す情報が入力されると(ステップ907でYES)、その入力情報を取得し(ステップ908)、管理サーバ10に向けて送信する(ステップ909)。これに対して、代替ワードを許容するかどうかを示す情報が入力されていない場合(ステップ907でNO)、ユーザ端末50は、代替ワードを許容するかどうかを示す情報が入力されるまでステップ907を繰り返す。
【0064】
ユーザ端末50は、パレットの生成を指示するための入力操作が行われると(ステップ910でYES)、その入力情報を取得し(ステップ911)、管理サーバ10に向けて入力情報を送信する(ステップ912)。これに対して、パレットの生成を指示するための入力操作が行われない場合(ステップ910でNO)、ユーザ端末50は、パレットの生成を指示するための入力操作が行われるまでステップ910を繰り返す。
【0065】
ユーザ端末50は、パレットを生成するイメージワードの候補のデータが送信されてくると(ステップ913でYES)、そのデータを取得し(ステップ914)、表示部に表示する(ステップ915)。これに対して、パレットを生成するイメージワードの候補のデータが送信されてきていない場合(ステップ913でNO)、ユーザ端末50は、パレットを生成するイメージワードの候補のデータが送信されてくるまでステップ913を繰り返す。
【0066】
図10は、ユーザ端末50の処理のうち、パレットを生成するイメージワードを選択するために入力された情報を取得してから、表示部にテンプレート画像を表示するまでの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ユーザ端末50は、表示部に表示した、パレットを生成するイメージワードの候補のうち1のイメージワードを選択するための入力操作が行われると(ステップ916でYES)、その入力情報を取得し(ステップ917)、管理サーバ10に向けて入力情報を送信する(ステップ918)。これに対して、イメージワードを選択するための入力操作が行われない場合(ステップ916でNO)、ユーザ端末50は、イメージワードを選択するための入力操作が行われるまでステップ916を繰り返す。
【0067】
ユーザ端末50は、管理サーバ10からパレットのデータが送信されてくると(ステップ919でYES)、そのパレットのデータを取得し(ステップ920)、パレットを表示部に表示する(ステップ921)。パレットはイメージワードごとに表示される。これに対して、パレットのデータが送信されてきていない場合(ステップ919でNO)、ユーザ端末50は、パレットのデータが送信されてくるまでステップ919を繰り返す。
【0068】
ユーザ端末50は、イメージワードごとに表示部に表示したパレットのうち1のパレットを選択するための入力操作が行われると(ステップ922でYES)、その入力情報を取得し(ステップ923)、管理サーバ10に向けて入力情報を送信する(ステップ924)。これに対して、1のパレットを選択するための入力操作が行われない場合(ステップ922でNO)、ユーザ端末50は、1のパレットを選択するための入力操作が行われるまでステップ922を繰り返す。
【0069】
ユーザ端末50は、管理サーバ10からテンプレート画像のデータが送信されてくると(ステップ925でYES)、そのテンプレート画像のデータを取得し(ステップ926)、テンプレート画像を表示部に表示する(ステップ927)。これに対して、テンプレート画像のデータが送信されてきていない場合(ステップ925でNO)、ユーザ端末50は、テンプレート画像のデータが送信されてくるまでステップ925を繰り返す。
【0070】
(具体例)
図11(A)および(B)、図12(A)および(B)は、データベースに記憶されている情報の具体例を示す図である。
図11(A)には、データベース(例えば、図2の色相DB132)に記憶されている情報のうち、イメージワードに色相の許容範囲を対応付けた情報の具体例が示されている。例えば、「元気」というイメージワードの色相の許容範囲は、特に数値が指定されておらず、様々な色相が許容される。また、「新鮮」というイメージワードの色相の許容範囲としては、「60」乃至「150」が例示されている。また、「夏」というイメージワードの色相の許容範囲としては、「45」乃至「60」と、「165」乃至「200」とが例示されている。また、「くつろぎ」というイメージワードの色相の許容範囲としては、「0」乃至「90」と、「270」乃至「360」とが例示されている。
【0071】
図11(B)には、データベース(例えば、図2のキーカラーDB134)に記憶されている情報のうち、入力画像ごとのキーカラーを示す情報の具体例が示されている。例えば、入力画像のうち「画像1」のキーカラーは7種類(0乃至6)であり、それぞれの色相(h)、彩度(s)、明度(v)、赤(R)、緑(G)、青(B)、入力画像の全体の面積に占める割合(面積率)、およびキーカラーとしての評価結果(score)を示す情報が対応付けられている。具体的には、「画像1」のキーカラーのうち「0」は、色相(h)が「349.5」、彩度(s)が「16.5」、明度(v)が「95.3」、赤(R)が「243.0」、緑(G)が「203.0」、青(B)が「210.0」、面積率が「0.006」、評価結果(score)が「9.9」となっている。なお、「画像1」のその他のキーカラーの情報の内容は、図11(B)に示すとおりである。
【0072】
また、入力画像のうち「画像2」のキーカラーは5種類(0乃至4)である。「画像2」のキーカラーのうち「0」は、色相(h)が「41.3」、彩度(s)が「16.3」、明度(v)が「87.5」、赤(R)が「222.0」、緑(G)が「210.5」、青(B)が「186.1」、面積率が「0.283」、評価結果(score)が「403.3」となっている。なお、「画像2」のその他のキーカラーの情報の内容は、図11(B)に示すとおりである。
【0073】
図12(A)には、データベース(例えば、図2のイメージDB133)に記憶されている情報のうち、イメージワードに印象の度合を対応付けた情報の具体例が示されている。例えば、「元気」というイメージワードの印象のうち、「明るさ」(印象1)の度合を示す値は「50」であり、「強さ」(印象2)の度合を示す値は「100」である。すなわち、「元気」というイメージワードからは得られる印象は、「明るさ」よりも「強さ」であることを示している。また、「新鮮」というイメージワードの印象のうち、「明るさ」(印象1)の度合を示す値は「80」であり、「強さ」(印象2)の度合を示す値は「50」である。すなわち、「新鮮」というイメージワードからは得られる印象は、「強さ」よりも「明るさ」であることを示している。
【0074】
また、「夏」というイメージワードの印象のうち、「明るさ」(印象1)の度合を示す値は「75」であり、「強さ」(印象2)の度合を示す値は「60」である。すなわち、「夏」というイメージワードからは得られる印象は、「強さ」よりも「明るさ」であることを示している。また、「くつろぎ」というイメージワードの印象のうち、「明るさ」(印象1)の度合を示す値は「70」であり、「強さ」(印象2)の度合を示す値は「30」である。すなわち、「新鮮」というイメージワードからは得られる印象は、「強さ」というより「明るさ」であることを示している。
【0075】
また、図12(A)に例示された情報には、イメージワードとしての「元気」、「新鮮」、「夏」、および「くつろぎ」の4つのイメージワードうち、他のイメージワードよりも「明るさ」(印象1)を強く印象付けるイメージワードが「新鮮」であることが示されている。また、他のイメージワードよりも「強さ」(印象2)を強く印象付けるイメージワードが「元気」であることが示されている。
【0076】
図12(B)には、データベース(例えば、図2のイメージDB133)に記憶されている情報のうち、イメージワードに彩度および明度を対応付けた情報の具体例が示されている。例えば、「元気」というイメージワードには、彩度の平均値(平均彩度)「70」と、明度の平均値(平均明度)「50」とが対応付けられている。また、「新鮮」というイメージワードには、彩度の平均値(平均彩度)「40」と、明度の平均値(平均明度)「70」とが対応付けられている。また、「夏」というイメージワードには、彩度の平均値(平均彩度)「80」と、明度の平均値(平均明度)「60」とが対応付けられている。また、「くつろぎ」というイメージワードには、彩度の平均値(平均彩度)「30」と、明度の平均値(平均明度)「55」とが対応付けられている。
【0077】
また、図12(B)に例示された情報には、イメージワードとしての「元気」、「新鮮」、「夏」、および「くつろぎ」の4つのイメージワードうち、彩度の平均値(平均彩度)が最も高いイメージワードが「夏」であることが示されている。また、明度の平均値(平均明度)が最も高いイメージワードが「新鮮」であることが示されている。
【0078】
図13乃至19には、ユーザ端末50の表示部に表示されるユーザインターフェースの具体例が示されている。
図13(A)は、ユーザ端末50の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、ユーザがイメージワードと入力画像とを指定する際に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
【0079】
図13(A)に示すように、「イメージを選択してください」という表記の下には、複数のイメージワードが表示されている。ユーザは、表示されている複数のイメージワードのうち、1または複数のイメージワードを選択して指定する操作を行う。なお、図13(A)には、イメージワードとしての「重厚」および「大人っぽい」が選択された状態が示されている。
【0080】
また、ユーザは、「画像をDrag&Dropしてください(複数可)」と表示された領域F1に、対象とする入力画像をドラッグ(Drag)してドロップ(Drop)する操作を行う。これにより、対象とする入力画像を指定することができる。また、ユーザは、「フォルダ参照」と表記されたボタンB1を押下することでも、対象とする入力画像を指定することができる。
【0081】
図13(B)は、ユーザ端末50の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、ユーザにより指定された入力画像のキーカラーが抽出された際にユーザ端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。なお、図13(B)に示す2種類の入力画像は、実際にはカラーで表示されるものとする。
【0082】
図13(B)の例では、図13(A)と同様に、イメージワードとしての「重厚」および「大人っぽい」が選択された状態が示されている。また、入力画像として、自動車の撮像画像と、建物の撮像画像とが指定され、これら2つの入力画像の各々のキーカラーが抽出された状態が示されている。図13(B)に示すユーザインターフェースの状態で、「決定」と表記されたボタンB2が押下されると、後述する図14に示すユーザインターフェースが表示される。
【0083】
図14は、ユーザ端末50の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、パレットのベースとなるキーカラーが表示されたユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図14に示すユーザインターフェースには、「入力画像のキーカラーで作成できないワードがあります」というメッセージの下に表示領域F2が表示されている。表示領域F2には、ユーザにより指定されたイメージワードのパレットのベースとなるm色のキーカラーが示されている。なお、図14の例では、イメージワードとしての「元気」および「新鮮」がユーザにより指定されている。このため、問題がなければ、イメージワードとしての「元気」および「新鮮」の各々のパレットのベースとなるk色のキーカラーが表示領域F2に表示される。
【0084】
ここで、図14の例では、イメージワードのうち「元気」については、問題がないため、パレットのベースとなるk色のキーカラー(12色)が表示されている。これに対して、イメージワードのうち「新鮮」については、「ワード変更」と表記されたボタンB3が表示されている。これは、「新鮮」の色相の許容範囲が限定的であり、抽出されたキーカラーがイメージワードの色相の許容範囲に含まれないという問題が生じていることを示している。この場合、ユーザは、ボタンB3を押下することで、イメージワードが変更することができる。ボタンB3が押下されると、図15に示すユーザインターフェースが表示される。
【0085】
図15は、ユーザ端末50の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、代替ワードが表示されたユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図15の例では、「「新鮮」に代わるワードを選択してください」という表記の下に表示領域F3が表示されている。表示領域F3には、代替ワードの候補(ワード候補)としての「生き生きとした」および「上質」の各々のキーカラーが表示されている。そして、図15の例では、代替ワードの候補(ワード候補)のうち「生き生きとした」がユーザにより指定されている。
【0086】
ユーザは、代替ワードの候補(ワード候補)のうち「生き生きとした」を指定した状態で、「OK」と表記されたボタンB5を押下すると、「新鮮」に代えて、「生き生きとした」がユーザにより指定されたイメージワードとして取り扱われることになる。ここで、「「新鮮」を残す」と表記されたチェックボタンB6が押下されたうえでボタンB5が押下されると、キーカラーが使用されることなく「新鮮」のパレットが生成されることになる。
【0087】
図16は、ユーザ端末50の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、キーカラーを使用することなくイメージワードのパレットが生成される場合に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図16の例では、「パレットを生成しますか?」、「「新鮮」はキーカラーを使わずに配色します」、「コンテンツとの調和が低下する場合があります」というメッセージが表示されている。ユーザは、キーカラーを使用することなくイメージワードのパレットの生成を指示する場合には、「OK」と表記されたボタンB7を押下し、上述の図15に示すユーザインターフェースに戻る場合には、「戻る」と表記されたボタンB8を押下する。
【0088】
このように、図16に示すユーザインターフェースは、上述の図15のチェックボタンB6が押下されたうえでボタンB5が押下された場合に表示される。また、これに加え、上述の図14のボタンB3が押下されずに、「OK」と表記されたボタンB4が押下された場合にも図16に示すユーザインターフェースが表示される。
【0089】
図17は、ユーザ端末50の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、イメージワードごとに生成されたパレットが表示されたユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図17に示すユーザインターフェースの表示領域F4には、イメージワードとしての「元気」および「上質」の各々のパレットが表示されている。図17の例では、「元気」および「上質」の各々のパレットは、3色からなるパレットである。この3色からなるパレットは、「色数」と表記されたスライドボタンB9をスライドさせることでユーザインターフェースに表示される色数(すなわち、mの値)を設定することができる。図17の例では、スライドボタンB9が「3」に設定されているが、スライドボタンB9を右にスライドさせると、ユーザインターフェースに表示される色数が増え、左にスライドさせると、ユーザインターフェースに表示される色数が減る。
【0090】
また、図17に示すユーザインターフェースには、「パレットスキーム」という表記とともに、「トーン固定」と表記されたチェックボタンB10と、「色相固定」と表記されたチェックボタンB11とが表示されている。ユーザは、チェックボタンB10またはチェックボタンB11を押下することで、パレットの生成に用いられる2つのスキームのうちいずれかを選択する。具体的には、チェックボタンB10が押下されると、彩度明度固定スキームが選択され、チェックボタンB11が押下されると、色相固定スキームが選択される。なお、図17の例では、チェックボタンB10が押下されているので、彩度明度固定スキームが選択されていることになる。
【0091】
また、図17に示すユーザインターフェースには、「パレット更新」と表記されたボタンB12が表示されている。ボタンB12が押下されると、表示領域F4に表示されたパレットの内容が更新される。具体的には、ボタンB12が押下されると、表示領域F4に表示された複数のイメージワードのうち、選択された1または複数のイメージワードの各々のパレットが更新される。なお、パレットのパターンの数は特に限定されない。例えば、10パターン程度のパレットを用意しておき、ボタンB12が押下される度に順次更新されるようにしてもよい。
【0092】
ユーザは、表示領域F4に表示されたパレットの内容を保存する場合には、「選択配色保存」と表記されたボタンB13を押下する。また、表示領域F4に表示されたパレットの内容でテンプレート画像の生成を指示する場合には、「適用イメージ表示」と表記されたボタンB14を押下する。ボタンB14が押下されると、図18に示すユーザインターフェースが表示される。
【0093】
図18は、ユーザ端末50の表示部に表示されるユーザインターフェースのうち、生成されたテンプレート画像が表示されたユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図18に示すユーザインターフェースには、上述の図17に示すユーザインターフェースにて選択されたイメージワードと、そのイメージワードのパレットとが表示されている。図18の例では、選択されたイメージワードとしての「元気」と、そのパレット(3色)とが表示されている。なお、図18に示す2種類の入力画像は、上述の図13(B)の例と同様に、実際にはカラーで表示されるものとする。
【0094】
また、図18に示すユーザインターフェースの表示領域F5には、2個の入力画像と、パレットを構成する3色の画像からなるテンプレート画像が複数種類表示されている。なお、図18の例では、「画像表示」と表記されたチェックボタンB15がチェックされているため、テンプレート画像に入力画像が表示されているが、チェックボタンB15のチェックを外すと、テンプレート画像に入力画像が表示されない。この場合、図示はしないが、パレットを構成する3色の画像からなるテンプレート画像が複数種類表示されることになる。
【0095】
(他の実施の形態)
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上述した本実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した本実施の形態に記載されたものに限定されない。例えば、図1に示す情報処理システム1の構成、および図2に示す管理サーバ10のハードウェア構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。また、図3に示す管理サーバ10の機能構成、図4に示す管理者端末30の機能構成、および図5に示すユーザ端末50の機能構成も例示に過ぎず、特に限定されない。上述した処理を全体として実行できる機能が図1の情報処理システム1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成を用いるかは図3乃至図5の例に限定されない。
【0096】
また、図6および図7に示す管理サーバ10の処理のステップ、図8に示す管理者端末30の処理のステップ、図9および図10に示すユーザ端末50の処理のステップの各々の順序も例示に過ぎず、特に限定されない。図示されたステップの順序に沿って時系列的に行われる処理だけではなく、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別的に行われてもよい。また、図11(A)乃至図18に示す具体例も一例に過ぎず、特に限定されない。
【0097】
例えば、図18の例では、「選択ワード」として1つのイメージワード「元気」のみが表示されているが、これに限定されない。例えば、図17に示すユーザインターフェースで複数のイメージワードが選択されたうえでボタンB14が押下されると、その選択された複数のイメージワードのうち1のイメージワードを、図18に示すユーザインターフェースにて選択できるようにするドロップダウンボタンが表示されるようにしてもよい。
【0098】
(付記)
(((1)))
1または複数のプロセッサを備え、
前記1または複数のプロセッサは、
予め定められたワードごとに、色の属性である彩度、明度、および色相を対応付けて管理し、
複数の前記予め定められたワードのうち指定されたワードに対応付けられた彩度および明度と、入力画像の代表色の色相とに基づいて、当該入力画像を一部に含む画像を生成することを特徴とする、
情報処理システム。
(((2)))
前記1または複数のプロセッサは、前記指定されたワードの色相が前記入力画像の色相に含まれていない場合には、その旨を示す情報を表示する制御を行うことを特徴とする、
(((1)))に記載の情報処理システム。
(((3)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記指定されたワードを代替し得る他のワードをユーザに提示する制御を行い、
前記代替し得る他のワードが指定されると、当該代替し得る他のワードに対応する彩度および明度と、前記入力画像の代表色の色相とに基づいて、当該入力画像を一部に含む画像を生成することを特徴とする、
(((2)))に記載の情報処理システム。
(((4)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記代替し得る他のワードとして、前記指定されたワードと印象が似ており、対応付けられた色相が前記入力画像の代表色の色相に含まれるワードを、前記ユーザにさらに提示する制御を行うことを特徴とする、
(((3)))に記載の情報処理システム。
(((5)))
前記1または複数のプロセッサは、
予めワードの印象を評価した値に基づき、前記指定されたワードと前記代替し得る他のワードの印象が似ているかどうかを判定し、
前記予めワードの印象を評価した値に基づき、前記指定されたワードと前記代替し得る他のワードの印象が似ていると判定した場合には、前記指定されたワードから前記代替し得る他のワードを抽出し、前記ユーザに提示する制御を行うことを特徴とする、
(((4)))に記載の情報処理システム。
(((6)))
前記1または複数のプロセッサは、前記代替し得る他のワードと、前記指定されたワードとのうち少なくとも一方を選択して指定できる態様で表示する制御を行うことを特徴とする、
(((3)))乃至(((5)))のうちいずれかに記載の情報処理システム。
(((7)))
前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、彩度および明度が前記指定されたワードに対応付けられた彩度および明度である画像を複数生成し、選択して指定できる態様で当該画像を表示する制御を行うことを特徴とする、
(((1)))乃至(((6)))のうちいずれかに記載の情報処理システム。
(((8)))
前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、当該画像を構成する要素の配置が異なる画像を複数生成し、選択して指定できる態様で表示する制御を行うことを特徴とする、
(((7)))に記載の情報処理システム。
(((9)))
前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、前記指定されたワードに対応付けられた色相を持つ画像を複数生成し、選択して指定できる態様で当該画像を表示する制御を行うことを特徴とする、
(((1)))乃至(((7)))のうちいずれかに記載の情報処理システム。
(((10)))
前記1または複数のプロセッサは、前記入力画像を一部に含む画像として、当該画像を構成する要素の配置が異なるが、色相が前記指定されたワードに対応付けられた色相である画像を複数生成し、選択して指定できる態様で表示する制御を行うことを特徴とする、
(((9)))に記載の情報処理システム。
(((11)))
コンピュータに、
予め定められたワードごとに、当該ワードを視認した者が受け得る印象に基づく色の属性である彩度、明度、および色相を対応付けて管理する機能と、
複数の前記予め定められたワードのうち指定されたワードに対応付けられた彩度および明度と、入力画像の代表色の色相とに基づいて、当該入力画像を一部に含む画像を生成する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【0099】
(((1)))の本発明によれば、指定されたワードから得られる印象に基づく色相と、指定された画像の代表色との統一感が考慮されない場合に比べて、指定された画像を一部に含む画像のデザイン性を向上させる情報処理システムを提供できる。
(((2)))の本発明によれば、指定されたワードの色相が入力画像の色相に含まれないことがユーザに報知されるので、ユーザによるその後の対応が可能になる。
(((3)))の本発明によれば、指定されたワードの色相が入力画像の色相に含まれないことがユーザに報知されるとともに、代替し得る他のワードが提示されるので、ユーザの対応が容易化される。
(((4)))の本発明によれば、指定されたワードに代替し得るワードとして、受ける印象が似ている他のワードが提示されるので、ユーザのイメージに沿ったワードが提示される。
(((5)))の本発明によれば、受ける印象が似ているか否かが、ワードを視認した者がそのワードから受ける印象を正規化した値に基づいて決定されるので、ユーザのイメージに沿ったワードが提示される。
(((6)))の本発明によれば、ユーザは、自らの意思でワードを選択できる。
(((7)))の本発明によれば、「入力画像を一部に含む画像」の候補が、選択して指定できる態様で複数表示されるので、ユーザのイメージに沿った画像を選択できる。
(((8)))の本発明によれば、「入力画像を一部に含む画像」の候補として、画像を構成する要素の配置が異なる複数の画像から1の画像を選択して指定できる態様で表示されるので、ユーザのイメージに沿った画像を選択できる。
(((9)))の本発明によれば、「指定されたワード」に対応付けられた色相を持つ複数画像から1の画像を選択できる態様で表示されるので、ユーザは、「指定されたワード」を視認した者が受け得る印象を重視した画像を選択できる。
(((10)))の本発明によれば、「入力画像を一部に含む画像」の候補として、画像を構成する要素の配置が異なる複数の画像から1の画像を選択して指定できる態様で表示されるので、ユーザのイメージに沿った画像を選択できる。
(((11)))の本発明によれば、指定されたワードから得られる印象に基づく色相と、指定された画像の代表色との統一感が考慮されない場合に比べて、指定された画像を一部に含む画像のデザイン性を向上させるプログラムを提供できる。
【符号の説明】
【0100】
1…情報処理システム、10…管理サーバ、11…制御部、30…管理者端末、50…ユーザ端末、90…ネットワーク、101…情報管理部、102…情報取得部、103…キーカラー抽出部、104…判定部、105…リコメンド部、106…対象ワード決定部、107…パレット生成部、108…テンプレート生成部、109…送信制御部、301…情報取得部、302…送信制御部、303…表示制御部、501…情報取得部、502…送信制御部、503…表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18