(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033542
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】クリームミスト化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/81 20060101AFI20240306BHJP
A61K 8/02 20060101ALI20240306BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20240306BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
A61K8/81
A61K8/02
A61K8/37
A61Q1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137176
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000004341
【氏名又は名称】日油株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100152308
【弁理士】
【氏名又は名称】中 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100201558
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 恵二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100122345
【弁理士】
【氏名又は名称】高山 繁久
(72)【発明者】
【氏名】広中 翼
(72)【発明者】
【氏名】村上 大
(72)【発明者】
【氏名】三田地 喜樹
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA122
4C083AB032
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC351
4C083AC352
4C083AC402
4C083AC422
4C083AC442
4C083AD022
4C083AD042
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD152
4C083CC01
4C083CC02
4C083DD08
4C083DD31
4C083EE01
4C083EE06
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】ミスト性が良好で、塗布後に垂れ落ちにくく、べたつかず、衣類に付着しにくいクリームミスト化粧料を提供すること。
【解決手段】(A)(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸アルキルから選択される1種以上のモノマーと(メタ)アクリル酸ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとの共重合体を0.01~1質量%、(B)炭素数8~20の飽和脂肪酸と炭素数5~10の4~6価アルコールとのエステル化合物を0.5~5質量%、(C)炭素数8~14の飽和脂肪酸と炭素数12~20の1価アルコールとのエステル化合物を0.5~10質量%、並びに(D)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単位:メタクリル酸ブチル単位のモル比が100:1~1:3である2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルとの共重合体を0.001~0.1質量%含有する、クリームミスト化粧料。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸アルキルから選択される1種以上のモノマーと、(メタ)アクリル酸ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとの共重合体を0.01~1質量%、
(B)炭素数8~20の直鎖状または分岐鎖状の飽和脂肪酸と、炭素数5~10の4~6価アルコールとのエステル化合物を0.5~5質量%、
(C)炭素数8~14の直鎖状または分岐鎖状の飽和脂肪酸と、炭素数12~20の直鎖状または分岐鎖状の1価アルコールとのエステル化合物を0.5~10質量%、並びに
(D)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単位:メタクリル酸ブチル単位のモル比が100:1~1:3である、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルとの共重合体を0.001~0.1質量%
含有する、クリームミスト化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリームミスト化粧料に関する。ここで「クリームミスト化粧料」とは、クリーム状の化粧料をミスト状に噴射可能で、塗布面でクリーム状に戻る化粧料を意味する。
【背景技術】
【0002】
ミスト化粧料は、塗り直しの手間がかからず、メイクの上からの塗り直しが簡便であり、手を汚さず広い範囲で簡単に塗布できるという手軽さから好まれている。しかしミスト化粧料は、複数回噴霧した場合、吐出物が液滴となって垂れ落ちやすいといった課題があった。
【0003】
特許文献1では、増粘剤と界面活性剤を含有し、粘度が1000~20000mPa・sであり、噴射時にミスト状に吐出し、塗布面でジェル状に戻るジェル状ミスト化粧料が開示されている。このジェル状ミスト化粧料は、液垂れしにくく、皮膚への付着性が高いといった特徴があるが、べたつきのなさについて不十分であった。
【0004】
特許文献2では、カンテンおよびポリアクリレートクロスポリマー-6を含むジェル状ミスト化粧料が開示されている。このジェル状ミスト化粧料は、ミスト状に吐出可能で、液垂れしにくく、べたつきがないといった特徴があるものの、ジェル状であっても、細かいミスト状で噴霧されるため、揮発のしやすさが十分に抑制できておらず、満足できるレベルには達していなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-107305号公報
【特許文献2】特開2016-216372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
揮発しにくいように改良されたクリームミスト化粧料が着目され始めている。しかし、クリームミスト化粧料は、細かいミスト状での噴霧が難しいという課題がある。さらに、クリームミスト化粧料を塗布した状態で衣服を着た場合、衣服との摩擦によって化粧料が衣服に付着してしまうという課題を生ずることが分かった。そのため、ミスト性が良好で、塗布後に垂れ落ちにくく、べたつかず、衣類に付着しにくいクリームミスト化粧料が求められている。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑み、ミスト性が良好で、塗布後に垂れ落ちにくく、べたつかず、衣類に付着しにくいクリームミスト化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らが鋭意検討した結果、下記の(A)成分~(D)成分を所定量組み合わせることによって、上記目的を達成し得ることを見出した。この知見に基づく本発明は、以下の通りである。
【0009】
[1] (A)(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸アルキルから選択される1種以上のモノマーと、(メタ)アクリル酸ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとの共重合体を0.01~1質量%、
(B)炭素数8~20の直鎖状または分岐鎖状の飽和脂肪酸と、炭素数5~10の4~6価アルコールとのエステル化合物を0.5~5質量%、
(C)炭素数8~14の直鎖状または分岐鎖状の飽和脂肪酸と、炭素数12~20の直鎖状または分岐鎖状の1価アルコールとのエステル化合物を0.5~10質量%、並びに
(D)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単位:メタクリル酸ブチル単位のモル比が100:1~1:3である、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルとの共重合体を0.001~0.1質量%
含有する、クリームミスト化粧料。
【0010】
なお、本発明のクリームミスト化粧料中の(A)成分~(D)成分の含有量の基準は、クリームミスト化粧料全体である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ミスト性が良好で、塗布後に垂れ落ちにくく、べたつかず、衣類に付着しにくいクリームミスト化粧料が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明のクリームミスト化粧料は、以下に説明する(A)成分~(D)成分を含有する。
【0013】
<(A)成分>
本発明のクリームミスト化粧料に用いられる(A)成分は、(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸アルキルから選択される1種以上のモノマーと、(メタ)アクリル酸ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとの共重合体である。(A)成分は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、または交互共重合体のいずれでもよい。
【0014】
本明細書中、「(メタ)アクリル酸」とは、基本的に「アクリル酸またはメタクリル酸」を意味し、アクリル酸およびメタクリル酸の両方が存在し得る場合には「アクリル酸および/またはメタクリル酸」を意味する。「(メタ)アクリル酸アルキル」等も、「(メタ)アクリル酸」と同様の意味である。また、「(メタ)アクリル酸ポリオキシアルキレンアルキルエーテル」とは、「(メタ)アクリル酸とポリオキシアルキレンアルキルエーテルとのエステル」を意味する。
【0015】
(A)成分としては、例えば、(アクリレーツ/メタクリル酸セテス-20)コポリマー、(アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス-20)コポリマー、(アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス-25)コポリマー、(アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス-50)コポリマー、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス-25)コポリマー、(アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス-20)クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマーなどが挙げられる。ミストの細かさの観点から、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス-25)コポリマーが好ましい。
【0016】
(A)成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明のクリームミスト化粧料中の(A)成分の含有量は、0.01~1質量%であり、好ましくは0.05~0.8質量%であり、より好ましくは0.1~0.5質量%である。この含有量が0.01質量%未満では、噴霧後の垂れ落ちにくさが不十分となる場合があり、この含有量が1質量%を超えると、べたつきのなさや衣類への付着しにくさが低下する場合がある。
【0017】
<(B)成分>
本発明のクリームミスト化粧料に用いられる(B)成分は、炭素数8~20の直鎖状または分岐鎖状の飽和脂肪酸と、炭素数5~10の4~6価アルコールとのエステル化合物である。
【0018】
炭素数8~20の直鎖状または分岐鎖状の飽和脂肪酸としては、例えば、2-エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸などが挙げられる。衣類への付着しにくさの観点から、2-エチルヘキサン酸および12-ヒドロキシステアリン酸が好ましく、12-ヒドロキシステアリン酸がより好ましい。
【0019】
炭素数5~10の4~6価アルコールとしては、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトールなどが挙げられる。
【0020】
(B)成分としては、例えば、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、テトラステアリン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチルなどが挙げられる。これらの中で、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル(即ち、12-ヒドロキシステアリン酸とジペンタエリスリトールとのヘキサエステル)およびテトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル(即ち、2-エチルヘキサン酸とペンタエリスリトールとのテトラエステル)が好ましい。
【0021】
(B)成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明のクリームミスト化粧料中の(B)成分の含有量は、0.5~5質量%であり、好ましくは0.8~4質量%であり、より好ましくは1.0~3質量%である。この含有量が0.5質量%未満では、噴霧後の垂れ落ちにくさや衣類への付着しにくさが不十分となり、この含有量が5質量%を超えると、ミストの細かさが低下する恐れがある。
【0022】
<(C)成分>
本発明のクリームミスト化粧料に用いられる(C)成分は、炭素数8~14の直鎖状または分岐鎖状の飽和脂肪酸と、炭素数12~20の直鎖状または分岐鎖状の1価アルコールとのエステル化合物である。
【0023】
炭素数8~14の直鎖状または分岐鎖状の飽和脂肪酸としては、例えば、2-エチルヘキサン酸、イソノナン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸などが挙げられる。
【0024】
炭素数12~20の直鎖状または分岐鎖状の1価アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコールなどが挙げられる。
【0025】
(C)成分としては、例えば、エチルヘキサン酸セチル、エチルヘキサン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシルなどが挙げられる。これらの中で、エチルヘキサン酸セチル(即ち、2-エチルヘキサン酸とセタノールとのエステル)が好ましい。
【0026】
(C)成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明のクリームミスト化粧料中の(C)成分の含有量は、0.5~10質量%であり、好ましくは0.8~8質量%であり、より好ましくは1.0~5質量%である。その含有量が0.5質量%未満では、ミストの細かさが不十分となる場合があり、その含有量が10質量%を超えると、衣類への付着しにくさが不十分となる場合がある。
【0027】
<(D)成分>
本発明のクリームミスト化粧料に用いられる(D)成分は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単位:メタクリル酸ブチル単位のモル比が100:1~1:3である、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルとの共重合体である。(D)成分は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、または交互共重合体のいずれでもよい。(D)成分は、好ましくはランダム共重合体である。
【0028】
本明細書中、「2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単位」とは、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する構成単位を意味し、「メタクリル酸ブチル単位」とは、メタクリル酸ブチルに由来する構成単位を意味する。
【0029】
(D)成分の2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単位:メタクリル酸ブチル単位のモル比は、べたつきのなさの観点から、100:1~1:3、好ましくは10:1~1:1、より好ましくは5:1~2:1である。このモル比は、例えば、(D)成分の製造時の2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよびメタクリル酸ブチルの仕込み量から算出することができる。
【0030】
(D)成分の重量平均分子量は、ミストの細かさ、および衣類への付着しにくさの観点から、好ましくは5万~100万、より好ましくは20万~80万、さらに好ましくは40万~70万である。この重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により算出することができる。
【0031】
(D)成分は、1種のみを用いてもよく、または前記モル比などが異なる2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明のクリームミスト化粧料中の(D)成分の含有量は、0.001~0.1質量%であり、好ましくは0.001~0.05質量%であり、より好ましくは0.005~0.05質量%である。この含有量が0.001質量%未満では、衣類への付着しにくさが不十分となる場合があり、この含有量が0.1質量%を超えると、ミストの細かさが不十分となる場合がある。
【0032】
<他の成分>
本発明のクリームミスト化粧料は、上述した成分とは異なる他の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。他の成分は、クリームミスト化粧料に一般に含まれる成分であれば、特に限定はなく、例えば、上述した成分以外の、界面活性剤、油性成分、アルコール、糖類、アミノ酸、防腐剤、酸化防止剤、抗菌剤、香料、pH調整剤、薬剤などが挙げられる。他の成分の合計含有量は、ミスト性の観点から、クリームミスト化粧料全体に対して、好ましくは0~50質量%、より好ましくは0~40質量%、さらに好ましくは0~30質量%である。
【0033】
<水>
本発明のクリームミスト化粧料は、上述の(A)成分~(D)成分、および必要に応じて含まれる他の成分以外の残部として、水を含有することが好ましい。
【実施例0034】
実施例1~9および比較例1~4
表1に示す各成分を混合して、表1に示す含有量で各成分を含有するクリームミスト化粧料を製造した。また、実施例1~9および比較例1~4で使用した共通成分の内容(共通成分中の他の成分の種類および含有量)を表2に示す。なお、表1および2に示す含有量は、クリームミスト化粧料全体に対する値である。
【0035】
実施例1等で使用した共重合体(I)(表1に記載の(D)成分)は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単位:メタクリル酸ブチル単位のモル比が4:1であり、重量平均分子量が60万である、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルとのランダム共重合体であった。
実施例7で使用した共重合体(II)(表1に記載の(D)成分)は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単位:メタクリル酸ブチル単位のモル比が3:7であり、重量平均分子量が10万である、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルとのランダム共重合体であった。
【0036】
得られたクリームミスト化粧料の、(1)ミスト性、(2)塗布後の垂れ落ちにくさ、(3)べたつきのなさ、および(4)衣類への付着しにくさを、以下のようにして評価した。その結果を、表1に示す。
【0037】
(1)ミスト性
10名(24~59歳)をパネラーとし、スプレー容器(竹本容器株式会社製:コンパクトトリガー、以下同じスプレー容器を用いた。)に充填したクリームミスト化粧料0.3gを前腕部に吐出した際のミスト性について、目視で確認し、下記評価基準により評価し、10名の合計点を求めて、下記判定基準により判定した。
<評価基準>
2点:細かい霧状に吐出された。
1点:霧状に吐出された。
0点:霧状ではなく直線状に吐出された。
<判定基準>
◎:合計点が15点以上;ミスト性が良好なクリームミスト化粧料である。
〇:合計点が10点以上、15点未満;ミスト性がやや良好なクリームミスト化粧料である。
△:合計点が5点以上、10点未満;ミスト性がやや不良なクリームミスト化粧料である。
×:合計点が5点未満;ミスト性が不良なクリームミスト化粧料である。
【0038】
(2)塗布後の垂れ落ちにくさ
10名(24~59歳)をパネラーとし、スプレー容器に充填したクリームミスト化粧料0.3gを前腕部に吐出し、その前腕部の塗布面を鉛直方向に保持した際のクリームミスト化粧料の垂れ落ちにくさについて観察し、下記評価基準により評価し、10名の合計点を求めて、下記判定基準により判定した。
<評価基準>
2点:クリームミスト化粧料が垂れ落ちなかった。
1点:クリームミスト化粧料がやや垂れ落ちた。
0点:クリームミスト化粧料が垂れ落ちた。
<判定基準>
◎:合計点が15点以上;塗布後に垂れ落ちにくいクリームミスト化粧料である。
〇:合計点が10点以上、15点未満;塗布後にやや垂れ落ちにくいクリームミスト化粧料である。
△:合計点が5点以上、10点未満;塗布後にやや垂れ落ちやすいクリームミスト化粧料である。
×:合計点が5点未満;塗布後に垂れ落ちやすいクリームミスト化粧料である。
【0039】
(3)べたつきのなさ
10名(24~59歳)をパネラーとし、スプレー容器に充填したクリームミスト化粧料0.3gを前腕部に吐出した際のべたつきのなさについて官能評価を行い、下記評価基準により評価し、10名の合計点を求めて、下記判定基準により判定した。
<評価基準>
2点:べたつかなかった。
1点:ややべたついた。
0点:べたついた。
<判定基準>
◎:合計点が15点以上;べたつきがないクリームミスト化粧料である。
〇:合計点が10点以上、15点未満;ややべたつきがないクリームミスト化粧料である。
△:合計点が5点以上、10点未満;ややべたつきがあるクリームミスト化粧料である。
×:合計点が5点未満;べたつきがあるクリームミスト化粧料である。
【0040】
(4)衣類への付着しにくさ
10名(24~59歳)をパネラーとし、スプレー容器に充填したクリームミスト化粧料0.3gを前腕部に吐出し、吐出から60秒後、塗布した前腕部に衣類を擦りつけた際のクリームミスト化粧料の衣類への付着の様子について、目視で確認し、下記評価基準により評価し、10名の合計点を求めて、下記判定基準により判定した。
<評価基準>
2点:衣類に化粧料が付着しなかった。
1点:衣類に化粧料がやや付着した。
0点:衣類に化粧料が付着した。
<判定基準>
◎:合計点が15点以上;衣類に付着しにくいクリームミスト化粧料である。
〇:合計点が10点以上、15点未満;やや衣類に付着しにくいクリームミスト化粧料である。
△:合計点が5点以上、10点未満;やや衣類に付着しやすいクリームミスト化粧料である。
×:合計点が5点未満;衣類に付着しやすいクリームミスト化粧料である。
【0041】
【0042】