(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033567
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】浸水検知装置及び浸水検知システム
(51)【国際特許分類】
G01F 23/18 20060101AFI20240306BHJP
【FI】
G01F23/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137217
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000204033
【氏名又は名称】太平洋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】辻田 泰久
【テーマコード(参考)】
2F014
【Fターム(参考)】
2F014BA10
2F014GA01
(57)【要約】
【課題】気圧計から大気圧を取得しなくても、浸水の判定を行うこと。
【解決手段】浸水検知装置は、受信機と、サーバと、を備える。受信機は、受信機用制御装置を備える。受信機用制御装置は、所定の場所に配置された圧力センサが測定した圧力を示す圧力データであって所定の時間間隔で圧力センサが測定した圧力を示す圧力データを取得する。受信機用制御装置は、圧力の変動が所定値以上か否かを判定する。受信機用制御装置は、圧力の変動が所定値以上の場合、圧力センサが配置されている場所が浸水していると判定する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御装置を備え、
前記制御装置は、
所定の場所に配置された圧力センサが測定した圧力を示す圧力データであって所定の時間間隔で前記圧力センサが測定した圧力を示す圧力データを取得し、
前記圧力の変動が所定値以上か否かを判定し、
前記圧力の変動が前記所定値以上の場合、前記場所が浸水していると判定する、浸水検知装置。
【請求項2】
前記制御装置は、
前記圧力データを複数の前記圧力センサから取得し、
前記圧力センサ毎に、前記圧力の変動が前記所定値以上か否かを判定する、請求項1に記載の浸水検知装置。
【請求項3】
前記制御装置は、浸水していると判定した前記場所を示す情報を、ユーザ端末に提供する、請求項1又は請求項2に記載の浸水検知装置。
【請求項4】
送信機と、
浸水検知装置と、を備え、
前記送信機は、
所定の場所に配置された圧力センサと、
所定の時間間隔で前記圧力センサが測定した圧力を示す圧力データを取得する取得処理を、前記所定の時間間隔よりも長い時間間隔で行う送信機用制御装置と、
前記浸水検知装置に前記圧力データを示す情報を送信する送信回路と、を備え、
前記浸水検知装置は、制御装置を備え、
前記制御装置は、
前記圧力の変動が所定値以上か否かを判定し、
前記圧力の変動が前記所定値以上の場合、前記場所が浸水していると判定する、浸水検知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、浸水検知装置及び浸水検知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
水路や河川の増水によって浸水が生じる場合がある。浸水検知装置が、浸水を検知する場合、圧力センサによって測定される圧力を用いることが想定される。圧力センサによって測定される圧力は、大気圧の変動による影響を受ける。特許文献1に開示のように、圧力センサによって測定される圧力と、気圧計により測定される大気圧とに基づいて浸水を判定することによって、大気圧の変動による影響を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
圧力センサによって測定される圧力と、気圧計により測定される大気圧とに基づいて浸水を判定する場合、気圧計から大気圧を取得する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する浸水検知装置は、制御装置を備え、前記制御装置は、所定の場所に配置された圧力センサが測定した圧力を示す圧力データであって所定の時間間隔で前記圧力センサが測定した圧力を示す圧力データを取得し、前記圧力の変動が所定値以上か否かを判定し、前記圧力の変動が前記所定値以上の場合、前記場所が浸水していると判定する。
【0006】
制御装置は、圧力センサによって測定された圧力の変動が所定値以上の場合に、圧力センサが配置された場所が浸水していると判定する。圧力の変動から浸水を判定することによって、気圧計から大気圧を取得することなく、浸水の判定を行うことができる。
【0007】
上記浸水検知装置について、前記制御装置は、前記圧力データを複数の前記圧力センサから取得し、前記圧力センサ毎に、前記圧力の変動が前記所定値以上か否かを判定してもよい。
【0008】
上記浸水検知装置について、前記制御装置は、浸水していると判定した前記場所を示す情報を、ユーザ端末に提供してもよい。
上記課題を解決する浸水検知システムは、送信機と、浸水検知装置と、を備え、前記送信機は、所定の場所に配置された圧力センサと、所定の時間間隔で前記圧力センサが測定した圧力を示す圧力データを取得する取得処理を、前記所定の時間間隔よりも長い時間間隔で行う送信機用制御装置と、前記浸水検知装置に前記圧力データを示す情報を送信する送信回路と、を備え、前記浸水検知装置は、制御装置を備え、前記制御装置は、前記圧力の変動が所定値以上か否かを判定し、前記圧力の変動が前記所定値以上の場合、前記場所が浸水していると判定する。
【0009】
圧力の変動から浸水を判定することによって、気圧計から大気圧を取得することなく、浸水の判定を行うことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、気圧計から大気圧を取得しなくても、浸水の判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図3】送信機用制御装置が圧力センサから圧力データを取得する時間間隔を示すタイムチャートである。
【
図4】浸水検知装置が行う処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、浸水検知装置、及び浸水検知システムの一実施形態について説明する。
図1に示すように、浸水検知システム10は、送信機11と、浸水検知装置20と、を備える。浸水検知装置20は、受信機21と、サーバ31と、を備える。
【0013】
<送信機>
送信機11は、浸水検知システム10にのみ用いられる専用品であってもよいし、タイヤの空気圧を測定する空気圧センサとして兼用できるものであってもよい。
【0014】
送信機11は、所定の場所に配置されている。所定の場所は、浸水が生じ得る場所である。送信機11は、例えば、水路の近傍、又は河川の近傍に設けられる。送信機11は、構造物に取り付けられている。構造物は、壁ST1、杭ST2、電柱ST3、及び建屋ST4を含む。
図1に示す例では、壁ST1に2つの送信機11が取り付けられている。杭ST2、電柱ST3、及び建屋ST4に1つずつ送信機11が取り付けられている。壁ST1に取り付けられた2つの送信機11のうちの1つを適宜、送信機11Aとし、残りの送信機11を適宜、送信機11Bとする。杭ST2に取り付けられた送信機11を適宜、送信機11Cとする。送信機11Aと送信機11Bとは、水平方向の位置が同一であって高さ方向の位置が異なるように設けられている。送信機11Aと送信機11Cとは、高さ方向の位置が同一であって水平方向の位置が異なるように設けられている。
【0015】
図2に示すように、送信機11は、圧力センサ12を備える。圧力センサ12は、受圧部12aを備える。圧力センサ12は、受圧部12aに加わる圧力を測定する。受圧部12aは、外気に露出するように設けられている。圧力センサ12は、送信機11の一部であり、所定の場所に配置されている。
【0016】
送信機11は、送信機用制御装置13を備える。送信機用制御装置13は、例えば、プロセッサ14と、記憶部15と、を備える。プロセッサ14としては、例えば、MPU(Micro Processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)、及びDSP(Digital Signal Processor)を挙げることができる。記憶部15は、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)を含む。記憶部15は、処理をプロセッサ14に実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部15、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。送信機用制御装置13は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路である送信機用制御装置13は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。記憶部15は、送信機11の固有の識別情報を示すIDコードを記憶している。
【0017】
送信機11は、送信回路16を備える。送信回路16は、送信機用制御装置13から入力されたフレームに応じた変調を行う。フレームは、プロトコルで規定されたフォーマットのデータで構成されている。フレームは、圧力データ、及びIDコードを含む。圧力データは、圧力センサ12の測定結果である。
【0018】
送信機11は、送信アンテナ17を備える。送信回路16は、変調を行った無線信号を送信アンテナ17から送信する。この無線信号は、圧力データを示す情報、及びIDコードを示す情報を含んだ信号である。
【0019】
図3に示すように、送信機用制御装置13は、第1時間間隔T1で取得処理を行う。取得処理は、圧力センサ12が測定した圧力を示す圧力データを圧力センサ12から複数回取得する処理である。取得処理では、送信機用制御装置13は、第2時間間隔T2で、圧力センサ12から圧力データを取得する。取得処理で圧力データが取得される回数は、例えば、6回~10回の範囲で任意に設定することができる。第1時間間隔T1は、第2時間間隔T2よりも長い。第2時間間隔T2は、所定の時間間隔である。第1時間間隔T1は、例えば、60[sec]~150[sec]の範囲から任意に設定することができる。第2時間間隔T2は、例えば、100~200[msec]の範囲から任意に設定することができる。送信機用制御装置13は、圧力センサ12から圧力データを取得する度に、送信回路16から無線信号を送信する。
【0020】
<受信機>
図1に示すように、受信機21は、構造物に取り付けられている。受信機21は、送信機11からの無線信号を受信可能な位置に設けられている。受信機21は、複数の送信機11から送信された無線信号を受信可能である。受信機21の数は、送信機11の数よりも少ない。
【0021】
図2に示すように、受信機21は、受信機用制御装置22を備える。受信機用制御装置22のハードウェア構成は、例えば、送信機用制御装置13と同一である。受信機用制御装置22は、例えば、プロセッサ23と、記憶部24と、を備える。
【0022】
受信機21は、受信回路25を備える。受信回路25は、送信機11から送信された無線信号を復調して、フレームに含まれるデータを得る。受信回路25は、データを受信機用制御装置22に出力する。これにより、受信機用制御装置22は、圧力センサ12の測定結果である圧力データ、及び無線信号を送信した送信機11のIDコードを取得する。
【0023】
受信機21は、受信アンテナ26を備える。受信アンテナ26は、送信機11から送信された無線信号を受信する。受信アンテナ26が受信した無線信号は、受信回路25に入力される。
【0024】
受信機21は、通信装置27を備える。通信装置27は、通信制御部やポート等を備え、通信網NWを通じて情報の送受信を行うことができるネットワーク機器である。通信装置27は、通信網NWを介してサーバ31に接続されている。
【0025】
<サーバ>
サーバ31は、サーバ用制御装置32を備える。サーバ用制御装置32のハードウェア構成は、例えば、送信機用制御装置13と同一である。サーバ用制御装置32は、例えば、プロセッサ33と、記憶部34と、を備える。
【0026】
記憶部34には、送信機11のIDコードと、送信機11の位置とを対応付けた対応関係が記憶されている。送信機11の位置は、絶対座標系での位置である。送信機11の位置は、例えば、経緯度である。
【0027】
サーバ31は、通信装置35を備える。通信装置35は、例えば、通信装置27と同様のものである。通信装置35は、通信網NWを介して受信機21に接続されている。これにより、サーバ31と受信機21とは、互いに情報の送受信が可能である。
【0028】
サーバ31は、ユーザ端末40に情報を提供可能である。例えば、サーバ31は、通信網NWを介してユーザ端末40に情報を提供する。ユーザ端末40は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータである。
【0029】
<浸水検知装置が行う制御>
浸水検知装置20が行う制御について説明する。以下の制御は、所定の制御周期で繰り返し行われる。
【0030】
図4に示すように、ステップS1において、受信機用制御装置22は、圧力データを取得する。詳細にいえば、送信機11からの無線信号を受信アンテナ26が受信すると、受信回路25で無線信号が復調されることによって受信機用制御装置22は、圧力データを取得する。ステップS1において、受信機用制御装置22は、取得処理によって第2時間間隔T2で複数回取得された圧力データを取得する。受信機用制御装置22は、受信機21が無線信号を受信し得る複数の送信機11から無線信号を受信する度に、圧力データを取得する。従って、受信機用制御装置22は、圧力データを複数の圧力センサ12から取得する。
【0031】
次に、ステップS2において、受信機用制御装置22は、ステップS1で複数回取得された圧力データによって示される圧力から、圧力の変動が所定値以上か否かを判定する。受信機用制御装置22は、取得処理が行われている間に、圧力センサ12によって測定される圧力に所定値以上の変動があったか否かを判定するといえる。圧力の変動が所定値以上か否かは、種々の手法で判定することができる。受信機用制御装置22は、圧力の最高値と圧力の最低値との差が所定値以上の場合に、圧力の変動が所定値以上と判定してもよい。受信機用制御装置22は、圧力の標準偏差を算出し、標準偏差が所定値以上の場合に、圧力の変動が所定値以上と判定してもよい。受信機用制御装置22は、複数回測定された圧力のそれぞれについて、前回値との差を算出し、前回値との差が所定値以上の場合に、圧力の変動が所定値以上と判定してもよい。所定値としては、例えば、大気圧の変動による圧力の変動によってステップS2の判定結果が肯定にならないように設定される。ステップS2の処理は、IDコード毎に個別に行われる。これにより、受信機用制御装置22は、圧力センサ12毎に、圧力の変動が所定値以上か否かを判定している。ステップS2の判定結果が肯定の場合、受信機用制御装置22は、ステップS3の処理を行う。ステップS2の判定結果が否定の場合、受信機用制御装置22は、ステップS4の処理を行う。
【0032】
ステップS3において、受信機用制御装置22は、圧力が所定値以上変動した圧力センサ12が配置されている場所は、浸水していると判定する。ステップS3の処理を終えると、受信機用制御装置22は、ステップS5の処理を行う。
【0033】
ステップS4において、受信機用制御装置22は、圧力が所定値以上変動した圧力センサ12が配置されている場所は、浸水していないと判定する。ステップS4の処理を終えると、受信機用制御装置22は、ステップS5の処理を行う。
【0034】
ステップS5において、受信機用制御装置22は、IDコードに浸水しているか否かの判定結果を対応付けたデータをサーバ31に送信する。
次に、ステップS6において、サーバ用制御装置32は、受信機用制御装置22が浸水していると判定した場所を示す情報を、ユーザ端末40に提供する。サーバ用制御装置32は、ステップS5で送信される判定結果から、浸水している場所に配置された送信機11のIDコードを認識できる。サーバ用制御装置32は、記憶部34に記憶された対応関係を用いて、浸水している場所を認識する。この際、サーバ用制御装置32は、浸水していると判定された送信機11が配置された場所を基準とする所定範囲が浸水していると判定してもよい。
【0035】
サーバ用制御装置32は、ユーザ端末40に対してウェブブラウザ及びアプリケーションの少なくとも一方で、浸水している場所を示す情報を提供する。浸水している場所を示す情報は、テキストで提供されてもよいし、画像で提供されてもよい。浸水している場所を示す情報をテキストで提供する場合、浸水している場所の地名がユーザ端末40に表示されるようにしてもよい。浸水している場所を示す情報を画像で提供する場合、地図画像に浸水している範囲を描写した画像がユーザ端末40に表示されるようにしてもよい。本実施形態において、受信機用制御装置22及びサーバ用制御装置32は、制御装置である。
【0036】
[本実施形態の作用]
図1に示すように、送信機11の配置されている場所が浸水すると、圧力センサ12の受圧部12aには、水Fからの圧力が加わる。圧力センサ12の受圧部12aに加わる水Fからの圧力によって、圧力センサ12が複数回圧力データを取得すると、圧力の変動が所定値以上になる。
【0037】
[本実施形態の効果]
(1)受信機用制御装置22は、圧力センサ12によって測定された圧力の変動が所定値以上の場合に、圧力センサ12が配置された場所が浸水していると判定する。圧力の変動から浸水を判定することによって、気圧計から大気圧を取得しなくても、浸水の判定を行うことができる。浸水検知システム10が気圧計を備えていなくてもよく、製造コストの低減を図ることができる。
【0038】
(2)受信機用制御装置22が、圧力センサ12の配置されている場所が浸水しているか否かを判定している。サーバ用制御装置32が、圧力センサ12の配置されている場所が浸水しているか否かを判定する場合に比べて、受信機21からサーバ31に送信されるデータ量を減らすことができる。
【0039】
(3)サーバ用制御装置32は、浸水している場所を示す情報をユーザ端末40に提供する。これにより、浸水している場所をユーザに通知することができる。
(4)送信機11から送信される電波を受信機21で受信して、電波の強度から浸水を判定する場合、送信機11と受信機21との距離によって電波の強度が変化する。このため、送信機11から送信される電波の強度から浸水を判定する場合、送信機11と受信機21との距離に応じてセッティングを変更する必要がある。これに対して、圧力センサ12によって測定された圧力を用いて浸水を判定することによって、送信機11と受信機21との距離に応じてセッティングを変更する必要がない。
【0040】
(5)2つの接点を用いて浸水を判定する場合、接点の汚れによって判定精度が低下する場合がある。これに対して、圧力センサ12を用いて浸水を判定する場合、2つの接点を用いる場合に比べて、汚れの影響を受けにくい。
【0041】
(6)送信機用制御装置13は、第1時間間隔T1で取得処理を行う。第1時間間隔T1は、第2時間間隔T2よりも長いため、取得処理を継続して行う場合に比べて、電力消費を低減することができる。
【0042】
[変更例]
実施形態は、以下のように変更して実施することができる。実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0043】
・受信機用制御装置22は、圧力センサ12の配置されている場所が浸水しているか否かの判定結果を比較することで、浸水に関する情報を得てもよい。例えば、受信機用制御装置22は、送信機11Aが浸水していると判定し、かつ、送信機11Bが浸水していないと判定した場合、水位が送信機11Aと送信機11Bとの間であると判定してもよい。受信機用制御装置22は、送信機11Aが浸水していると判定し、かつ、送信機11Cが浸水していないと判定した場合、送信機11Aと送信機11Cとの間の範囲が浸水していると判定してもよい。上記した処理は、サーバ用制御装置32が行ってもよい。
【0044】
・送信機用制御装置13が、圧力センサ12の配置されている場所が浸水しているか否かを判定してもよい。この場合、送信機用制御装置13は、IDコードに浸水しているか否かの判定結果を対応付けたデータを送信してもよい。このデータは、受信機21に送信されてもよいし、通信網NWを介してサーバ31に送信されてもよい。この場合、送信機用制御装置13が、制御装置、及び浸水検知装置である。また、送信機用制御装置13は、圧力センサ12の配置されている場所が浸水していると判定した場合、報知器による報知を行ってもよい。報知器は、例えば、音又は表示によって報知を行う。
【0045】
・サーバ用制御装置32が、圧力センサ12の配置されている場所が浸水しているか否かを判定してもよい。この場合、受信機用制御装置22は、送信機11から取得した圧力データにIDコードを対応付けたデータをサーバ31に送信してもよい。また、送信機11が通信網NWを介してサーバ31にデータを送信できる場合、送信機11からサーバ31に、圧力データにIDコードを対応付けたデータが送信されるようにしてもよい。この場合、サーバ用制御装置32が、制御装置、及び浸水検知装置である。
【0046】
・受信機用制御装置22が、浸水している場所を示す情報を、ユーザ端末40に提供してもよい。この場合、受信機用制御装置22が、制御装置、及び浸水検知装置である。
・送信機用制御装置13は、取得処理を継続して行ってもよい。この場合、受信機用制御装置22は、直近の所定回数の圧力データを用いて、圧力センサ12の配置されている場所が浸水しているか否かを判定してもよい。所定回数は、例えば、取得処理で圧力データが取得される回数と同一である。
【符号の説明】
【0047】
10…浸水検知システム、11…送信機、12…圧力センサ、13…送信機用制御装置、20…浸水検知装置、22…制御装置である受信機用制御装置、32…制御装置であるサーバ用制御装置、40…ユーザ端末。