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特開2024-33654情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033654
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/42 20060101AFI20240306BHJP
【FI】
H04M3/42 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137369
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】514044617
【氏名又は名称】株式会社インゲージ
(74)【代理人】
【識別番号】100117260
【弁理士】
【氏名又は名称】福永 正也
(72)【発明者】
【氏名】和田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】永田 兆
(72)【発明者】
【氏名】石田 悠
【テーマコード(参考)】
5K201
【Fターム(参考)】
5K201BA06
5K201BC03
5K201CA08
5K201CA09
5K201CB05
5K201CB07
5K201EC06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】企業が携帯電話機からの個人問い合わせに対してメッセージの返信をする場合に、SMSでの返信、あるいは送信不可の場合はメールアドレスを宛先に用いるサービスでの返信のいずれか使用可能な方法を選択し、携帯電話機へ確実に返信することが可能な情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】方法は、受信したメールアドレスに対応付けて携帯電話機の電話番号が記憶されているか否かを判断し、携帯電話機の電話番号が記憶されていると判断した場合、電話番号を用いたショートメッセージに変換して返信する。返信メールに設定されたメールアドレスが、携帯電話機のメールアドレスであるか否かを判断し、携帯電話機のメールアドレスであると判断した場合には、設定されたメールアドレスを用いたキャリアメールとして返信する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザごとにメールアドレスに対応付けて、携帯電話機の電話番号を記憶しておき、
電子メールをユーザから受信するメール受信手段と、
返信メールを生成して返信する返信手段とを有する情報処理装置であって、
前記返信手段は、
受信したメールアドレスに対応付けて携帯電話機の電話番号が記憶されているか否かを判断する判断手段と、
該判断手段で携帯電話機の電話番号が記憶されていると判断した場合、前記電話番号を用いたショートメッセージに変換して返信するショートメッセージ返信手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
電子メールをユーザから受信するメール受信手段と、
返信メールを生成して返信する返信手段とを有する情報処理装置であって、
前記返信手段は、
返信メールに設定されたメールアドレスが、携帯電話機のメールアドレスであるか否かを判断するアドレス判断手段と、
携帯電話機のメールアドレスであると判断した場合には、設定されたメールアドレスを用いたキャリアメールとして返信するキャリアメール送信手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
受信した電子メールに返信先のメールアドレスが指定されているか否かを判断する指定判断手段と、
指定されていると判断した場合には、指定されているメールアドレスを返信先のメールアドレスとして設定するアドレス設定手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
ユーザごとにメールアドレスに対応付けて、携帯電話機の電話番号を記憶してあり、
電子メールをユーザから受信し、
返信メールを生成して返信する情報処理装置で実行することが可能な情報方法であって、
前記情報処理装置は、
受信したメールアドレスに対応付けて携帯電話機の電話番号が記憶されているか否かを判断する工程と、
携帯電話機の電話番号が記憶されていると判断した場合、前記電話番号を用いたショートメッセージに変換して返信する工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
電子メールをユーザから受信し、
返信メールを生成して返信する情報処理装置で実行することが可能な情報処理方法であって、
前記情報処理装置は、
返信メールに設定されたメールアドレスが、携帯電話機のメールアドレスであるか否かを判断する工程と、
携帯電話機のメールアドレスであると判断した場合には、設定されたメールアドレスを用いたキャリアメールとして返信する工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
前記情報処理装置は、
受信した電子メールに返信先のメールアドレスが指定されているか否かを判断する工程と、
指定されていると判断した場合には、指定されているメールアドレスを返信先のメールアドレスとして設定する工程と
を含むことを特徴とする請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
ユーザごとにメールアドレスに対応付けて、携帯電話機の電話番号を記憶してあり、
電子メールをユーザから受信するメール受信手段と、
返信メールを生成して返信する返信手段とを有する情報処理装置で実行することが可能なコンピュータプログラムであって、
前記返信手段を、
受信したメールアドレスに対応付けて携帯電話機の電話番号が記憶されているか否かを判断する判断手段、及び
該判断手段で携帯電話機の電話番号が記憶されていると判断した場合、前記電話番号を用いたショートメッセージに変換して返信するショートメッセージ返信手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項8】
電子メールをユーザから受信するメール受信手段と、
返信メールを生成して返信する返信手段とを有する情報処理装置で実行することが可能なコンピュータプログラムであって、
前記返信手段を、
返信メールに設定されたメールアドレスが、携帯電話機のメールアドレスであるか否かを判断するアドレス判断手段、及び
携帯電話機のメールアドレスであると判断した場合には、設定されたメールアドレスを用いたキャリアメールとして返信するキャリアメール送信手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記情報処理装置を、
受信した電子メールに返信先のメールアドレスが指定されているか否かを判断する指定判断手段、及び
指定されていると判断した場合には、指定されているメールアドレスを返信先のメールアドレスとして設定するアドレス設定手段、
として機能させることを特徴とする請求項8に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショートメッセージ等を用いて携帯電話機に対してメッセージ等を返信可能とする情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの普及に伴い、用いられるメッセージ交換手段は多岐にわたっている。例えば携帯電話機とのメッセージ交換を例に挙げると、メールアドレスを宛先に用いるサービスとしてはキャリアメールサービス、電話番号又は電話番号に準ずるアドレスを宛先に用いるサービスとしては、ショートメッセージサービス(Short Message Service)、RCS(Rich Communication Service)等を用いることができる。なお、本明細書における「メッセージ」とは、テキストデータを含むメッセージ全般を意味している。
【0003】
企業に何らかの問い合わせをする問い合わせサービスでは、ユーザは、PCを用いてメッセージを送信しても良いし、携帯電話機を用いてメッセージを送信しても良い。従来、問い合わせに対する回答は、それぞれ問い合わせのあったルートでそのまま返信している。したがって、PCを用いてメッセージが届いた場合は、PCで使用したメールアドレスを用いてPCへ、携帯電話機を用いてメッセージが届いた場合は、携帯電話機で使用したメールアドレス又は携帯電話機の電話番号を用いて回答メッセージを返信している。
【0004】
携帯電話機を用いる場合、携帯電話キャリアごとのキャリアメールサービスを用いるか、あるいは電話番号又は電話番号に準ずるアドレスを宛先に用いるサービスを用いる。前者については、キャリアに応じてプロトコル等の設定変更が必要となる。後者については、正常に通信できるか否かが定かではないケースが多々生じうる。
【0005】
斯かる問題を解決するべく、例えば特許文献1では、送信先の電話番号から、受信端末が属するキャリア網を特定し、SMSメールをキャリア網のプロトコルに変換して送信するキャリアメールシステムが開示されている。特許文献1では、当然のことながら電話番号又は電話番号に準ずるアドレスを宛先に用いるサービスが正常に機能することを前提としている。したがって、選択されたサービスによってはキャリア網自体が機能しておらず、通信可能なキャリア網を特定することができないというおそれもあった。
【0006】
そこで、特許文献2では、SMSでのメッセージ通信に成功したというログが残されている場合に、残されている電話番号に対してSMSで送信するメッセージ通信装置が開示されている。特許文献2では、メッセージ通信が成功したと確認できた電話番号にのみSMSで送信するので、通信エラーが生じる心配がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007-274524号公報
【特許文献2】特許第6590356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献2のメッセージ通信装置では、SMSでメッセージ送信をする都度、当該電話番号を用いたメッセージ送信が成功したか否かをログで確認し、確認結果に基づいて通信可能な通信事業体を選択して、当該通信事業者の提供する通信プロトコルに適合するよう送信データを変換する必要が生じる。したがって、随時ログを取得し続けるとともに、ログの記録内容に応じて通信可能な通信プロトコルに変換するので演算処理負荷が大きくなるという問題点があった。
【0009】
また、メールサービスがパケット通信を用いているのに対して、SMSは回線交換ネットワーク通信であるので通信の安定度が高い。したがって、個人から企業へ送信されてきたメールの返信としてSMSでのメッセージとして送信することにより、より確実にユーザへ返信することができるというメリットがある。しかし、一般にSMSでは文字数制限があるので、内容によっては通常のメールアドレスを宛先に用いるサービスである電子メールを用いる方が適する場合もあり、上手く使い分ける必要がある。
【0010】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、企業が携帯電話機からの個人問い合わせに対してメッセージの返信をする場合に、SMSでの返信、あるいは送信不可の場合はメールアドレスを宛先に用いるサービスでの返信のいずれか使用可能な方法を選択し、携帯電話機へ確実に返信することが可能な情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明に係る情報処理装置は、ユーザごとにメールアドレスに対応付けて、携帯電話機の電話番号を記憶しておき、電子メールをユーザから受信するメール受信手段と、返信メールを生成して返信する返信手段とを有する情報処理装置であって、前記返信手段は、受信したメールアドレスに対応付けて携帯電話機の電話番号が記憶されているか否かを判断する判断手段と、該判断手段で携帯電話機の電話番号が記憶されていると判断した場合、前記電話番号を用いたショートメッセージに変換して返信するショートメッセージ返信手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
次に、上記目的を達成するために本発明に係る情報処理装置は、電子メールをユーザから受信するメール受信手段と、返信メールを生成して返信する返信手段とを有する情報処理装置であって、前記返信手段は、返信メールに設定されたメールアドレスが、携帯電話機のメールアドレスであるか否かを判断するアドレス判断手段と、携帯電話機のメールアドレスであると判断した場合には、設定されたメールアドレスを用いたキャリアメールとして返信するキャリアメール送信手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る情報処理装置は、受信した電子メールに返信先のメールアドレスが指定されているか否かを判断する指定判断手段と、指定されていると判断した場合には、指定されているメールアドレスを返信先のメールアドレスとして設定するアドレス設定手段とを備えることが好ましい。
【0014】
次に、上記目的を達成するために本発明に係る情報処理方法は、ユーザごとにメールアドレスに対応付けて、携帯電話機の電話番号を記憶してあり、電子メールをユーザから受信し、返信メールを生成して返信する情報処理装置で実行することが可能な情報方法であって、前記情報処理装置は、受信したメールアドレスに対応付けて携帯電話機の電話番号が記憶されているか否かを判断する工程と、携帯電話機の電話番号が記憶されていると判断した場合、前記電話番号を用いたショートメッセージに変換して返信する工程とを含むことを特徴とする。
【0015】
次に、上記目的を達成するために本発明に係る情報処理方法は、電子メールをユーザから受信し、返信メールを生成して返信する情報処理装置で実行することが可能な情報処理方法であって、前記情報処理装置は、返信メールに設定されたメールアドレスが、携帯電話機のメールアドレスであるか否かを判断する工程と、携帯電話機のメールアドレスであると判断した場合には、設定されたメールアドレスを用いたキャリアメールとして返信する工程とを含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る情報処理方法は、前記情報処理装置が、受信した電子メールに返信先のメールアドレスが指定されているか否かを判断する工程と、指定されていると判断した場合には、指定されているメールアドレスを返信先のメールアドレスとして設定する工程とを含むことが好ましい。
【0017】
次に、上記目的を達成するために本発明に係るコンピュータプログラムは、ユーザごとにメールアドレスに対応付けて、携帯電話機の電話番号を記憶してあり、電子メールをユーザから受信するメール受信手段と、返信メールを生成して返信する返信手段とを有する情報処理装置で実行することが可能なコンピュータプログラムであって、前記返信手段を、受信したメールアドレスに対応付けて携帯電話機の電話番号が記憶されているか否かを判断する判断手段、及び該判断手段で携帯電話機の電話番号が記憶されていると判断した場合、前記電話番号を用いたショートメッセージに変換して返信するショートメッセージ返信手段として機能させることを特徴とする。
【0018】
次に、上記目的を達成するために本発明に係るコンピュータプログラムは、電子メールをユーザから受信するメール受信手段と、返信メールを生成して返信する返信手段とを有する情報処理装置で実行することが可能なコンピュータプログラムであって、前記返信手段を、返信メールに設定されたメールアドレスが、携帯電話機のメールアドレスであるか否かを判断するアドレス判断手段、及び携帯電話機のメールアドレスであると判断した場合には、設定されたメールアドレスを用いたキャリアメールとして返信するキャリアメール送信手段として機能させることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、前記情報処理装置を、受信した電子メールに返信先のメールアドレスが指定されているか否かを判断する指定判断手段、及び指定されていると判断した場合には、指定されているメールアドレスを返信先のメールアドレスとして設定するアドレス設定手段として機能させることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ユーザが携帯電話機を用いて問い合わせ等をした場合に、キャリアメールが使用可能である場合にはキャリアメールで、ショートメッセージが使用可能である場合にはショートメッセージで、それぞれ返信することができるので、ユーザの開封率が高く、ユーザに対して返信に係る情報を確実に伝達することが可能となる。また、過去のログ等を取得する必要がなく、計算機資源を圧迫することもない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施の形態に係る情報処理装置を用いたメッセージ交換システムの構成を模式的に示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態に係る情報処理装置の構成を模式的に示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
図4】本発明の実施の形態1に係る情報処理装置の電話番号記憶部に記憶されているデータのデータ構成の例示図である。
図5】本発明の実施の形態1に係る情報処理装置の返信処理手順を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施の形態2に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
図7】本発明の実施の形態2に係る情報処理装置の返信処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態に係る情報処理装置について、図面を参照して説明する。以下の実施の形態は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、実施の形態の中で説明されている特徴的事項の組み合わせの全てが解決手段の必須事項であるとは限らないことは言うまでもない。
【0023】
また、本発明は多くの異なる態様にて実施することが可能であり、実施の形態の記載内容に限定して解釈されるべきものではない。実施の形態を通じて同じ要素には同一の符号を付している。
【0024】
以下の実施の形態では、コンピュータシステムにコンピュータプログラムを導入した情報処理装置として説明するが、当業者であれば明らかな通り、本発明はその一部をコンピュータで実行することが可能なコンピュータプログラムとして実施することができる。したがって、本発明は、企業が携帯電話機からの個人問い合わせに対してメッセージの返信をする場合に、SMSでの返信、あるいは送信不可の場合はメールアドレスを宛先に用いるサービスでの返信のいずれかを選択し、携帯電話機へ確実に返信することが可能な情報処理装置というハードウェアとしての実施の形態、ソフトウェアとしての実施の形態、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせの実施の形態をとることができる。コンピュータプログラムは、ハードディスク、DVD、CD、光記憶装置、磁気記憶装置等の任意のコンピュータで読み取ることが可能な記録媒体に記録することができる。
【0025】
本発明の実施の形態によれば、ユーザが携帯電話機を用いて問い合わせ等をした場合に、キャリアメールを使用可能である場合にはキャリアメールで、ショートメッセージが使用可能である場合にはショートメッセージで、それぞれ返信することができるので、ユーザの開封率が高く、ユーザに対して返信に係る情報を確実に伝達することが可能となる。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置を用いたメッセージ交換システムの構成を模式的に示すブロック図である。本実施の形態に係るメッセージ交換システムは、企業が提供するサービスに対して問い合わせ等をするユーザが使用する端末装置1と、端末装置1とデータ通信することが可能にインターネット等のネットワーク網2を介して接続されている情報処理装置3とで構成されている。端末装置1は、スマートホン等の携帯電話機を想定している。通信手段としてメールアドレスを用いたパケット通信、電話番号を用いた回線交換ネットワークを用いる通信のいずれか又は両方を使用可能な端末装置であれば特に限定されるものではない。
【0027】
図2は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置3の構成を模式的に示すブロック図である。本実施の形態に係る情報処理装置3は、少なくともCPU(中央演算装置)31、メモリ32、記憶装置33、I/Oインタフェース34、ビデオインタフェース35、可搬型メモリドライブ36、通信インタフェース37及び上述したハードウェアを接続する内部バス38で構成されている。
【0028】
CPU31は、内部バス38を介して情報処理装置3の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御するとともに、記憶装置33に記憶されているコンピュータプログラム100に従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。メモリ32は、SRAM、SDRAM等の揮発性メモリで構成され、コンピュータプログラム100の実行時にロードモジュールが展開され、コンピュータプログラム100の実行時に発生する一時的なデータ等を記憶する。
【0029】
記憶装置33は、内蔵される固定型記憶装置(ハードディスク)、ROM等で構成されている。記憶装置33に記憶されたコンピュータプログラム100は、プログラム及びデータ等の情報を記録したDVD、CD-ROM、USBメモリ、SDカード等の可搬型記録媒体90から、可搬型メモリドライブ36によりダウンロードされ、実行時には記憶装置33からメモリ32へ展開して実行される。もちろん、通信インタフェース37を介して接続されている外部コンピュータからダウンロードされたコンピュータプログラムであっても良い。
【0030】
記憶装置33は、電話番号記憶部331を備えている。電話番号記憶部331は、ユーザのユーザ名、メールアドレスに対応付けて、電話番号を記憶する。記憶する電話番号は、固定電話の電話番号であっても、携帯電話機の電話番号であっても良いが、固定電話の電話番号が記憶されている場合はショートメッセージもキャリアメールも使用することはできないと判断される。
【0031】
通信インタフェース37は内部バス38に接続されており、インターネット、LAN、WAN等の外部のネットワーク網2に接続されることにより、外部コンピュータ等とデータ送受信を行うことが可能となっている。
【0032】
I/Oインタフェース34は、入力装置であるキーボード41、マウス42と接続され、データの入力を行う。
【0033】
ビデオインタフェース35は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置43と接続されている。本実施の形態では、好感されたメッセージを出力表示するのは、ユーザが使用している端末装置1(スマートフォン、タブレット等)であり、情報処理装置3は、端末装置1との間で通信インタフェース37を介して送受信する。
【0034】
本実施の形態に係る端末装置1としては、スマートホン、タブレット等の携帯端末を想定している。すなわち、通信手段としてメールアドレスを用いたパケット通信、電話番号を用いた回線交換ネットワークを用いる通信のいずれか又は両方を使用可能であることが前提となる。
【0035】
以下、上述した構成の情報処理装置3の動作について説明する。
【0036】
(実施の形態1)
図3は、本発明の実施の形態1に係る情報処理装置3の機能ブロック図である。図3において、電話番号記憶部331には、ユーザごとにメールアドレスに対応付けて、携帯電話機の電話番号を記憶しておく。
【0037】
図4は、本発明の実施の形態1に係る情報処理装置3の電話番号記憶部331に記憶されているデータのデータ構成の例示図である。図4に示すように、ユーザを識別するユーザIDごとに、メールアドレスと電話番号が記憶される。ここで、電話番号として、ユーザが使用する携帯電話機の電話番号を記憶しておくことにより、返信メールとしてショートメッセージを使用できることが担保されている電話番号を記憶しておくことができる。
【0038】
図3に戻って、メール受信部301は、ユーザからの電子メールを受信する。返信部302は、受信した電子メールに対する返信メールを生成して、送信元であるユーザに対して返信する。
【0039】
返信部302は、判断部303とショートメッセージ返信部304とを備えている。判断部303は、電話番号記憶部331を照会して、受信したメールアドレスに対応付けて携帯電話機の電話番号が記憶されているか否かを判断する。携帯電話機の電話番号であるか否かの判断方法は特に限定されるものではない。例えば、「090」、「080」、「050」等の携帯電話機の電話番号に固有の数値列を登録しておき、電話番号の先頭から一致しているか否かに応じて判断しても良い。
【0040】
判断部303で携帯電話機の電話番号が記憶されていると判断した場合、ショートメッセージ返信部304は、記憶されている電話番号を用いたショートメッセージに変換して返信する。
【0041】
図4の例では、ユーザIDが「AAAA」である場合、メールアドレスが「~@docomo.ne.jp」というドメイン名のメールアドレスであることから携帯電話機からの問い合わせであることがわかる。そして、電話番号の先頭が「090」であるので、携帯電話機に対して電話番号を用いたショートメッセージを送ることが可能であることを示している。
【0042】
一方、ユーザIDが「BBBB」である場合、メールアドレスが「~@xxxxx.co.jp」というドメイン名のメールアドレスであることから、PCからの問い合わせであることがわかる。そして、電話番号の先頭が「03」と普通の市外局番であるので、電話番号を用いたショートメッセージを送ることができないことを示している。
【0043】
このように、電話番号記憶部331を照会することで、返信としてどの方法を用いることができるのかが特定される。
【0044】
図5は、本発明の実施の形態1に係る情報処理装置3の返信処理手順を示すフローチャートである。図5において、情報処理装置3のCPU31は、ユーザからの電子メールを受信して(ステップS501)、受信した電子メールに対する返信メールを生成して、送信元であるユーザに対して返信する。
【0045】
具体的には、CPU31は、受信したメールから送信元のメールアドレスを抽出し(ステップS502)、電話番号記憶部331を照会して、送信元のメールアドレスに対応付けて携帯電話機の電話番号が記憶されているか否かを判断する(ステップS503)。CPU31が、携帯電話機の電話番号が記憶されていないと判断した場合(ステップS503:NO)、CPU31は、抽出した送信元のメールアドレスに対して返信する(ステップS505)。
【0046】
CPU31が、携帯電話機の電話番号が記憶されていると判断した場合(ステップS503:YES)、CPU31は、ショートメッセージでの返信が可能であると判断して、記憶されている電話番号を用いたショートメッセージに変換して返信する(ステップS504)。
【0047】
以上のように本実施の形態1によれば、ユーザが携帯電話機を用いて問い合わせ等をした場合に、ショートメッセージが使用可能である場合にはショートメッセージを用いて返信することができるので、ショートメッセージに固有の高い開封率による利益を享受することができ、ユーザに対して返信に係る情報を確実に伝達することが可能となる。
【0048】
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係る情報処理装置3の機能ブロック図である。図6において、メール受信部301は、ユーザからの電子メールを受信する。受信したメールに返信先のメールアドレスの指定、例えば「Reply-to」が含まれているか否かを判断しておくことが好ましい。指定されている場合には、当該してされたメールアドレスで返信するべきだからである。
【0049】
すなわち、指定判断部305は、受信した電子メールに返信先のメールアドレスが指定されているか否かを判断する。指定判断部305で、返信先のメールアドレスが指定されていると判断した場合、アドレス設定部306は、指定されているメールアドレスを返信先のメールアドレスとして設定する。
【0050】
返信部302は、受信した電子メールに対する返信メールを生成して、送信元であるユーザに対して返信する。具体的には、返信部302は、アドレス判断部307とキャリアメール送信部308とを備えている。
【0051】
アドレス判断部307は、返信メールに設定されたメールアドレスが、携帯電話機のメールアドレスであるか否かを判断する。アドレス判断部307で、携帯電話機のメールアドレスであると判断した場合、キャリアメール送信部308は、設定されたメールアドレスを用いたキャリアメールとして返信する。
【0052】
携帯電話機のメールアドレスであるか否かの判断方法は、特に限定されるものではない。例えば、日本国内の携帯キャリアが提供するドメイン名を事前に記憶しておき、一致するか否かを判断する方法でも良い。
【0053】
図7は、本発明の実施の形態2に係る情報処理装置3の返信処理手順を示すフローチャートである。図7において、情報処理装置3のCPU31は、ユーザからの電子メールを受信する(ステップS701)。
【0054】
CPU31は、受信した電子メールに返信先のメールアドレスが指定されているか否かを判断する(ステップS702)。CPU31が、返信先のメールアドレスが指定されていると判断した場合(ステップS702:YES)、CPU31は、指定されているメールアドレスを返信先のメールアドレスとして設定する(ステップS703)。CPU31が、返信先のメールアドレスが指定されていないと判断した場合(ステップS702:NO)、CPU31は、送信元のメールアドレスを返信先のメールアドレスとして設定する(ステップS704)。
【0055】
CPU31は、返信先のメールアドレスとして設定されたメールアドレスが、携帯電話機のメールアドレスであるか否かを判断する(ステップS705)。CPU31が、携帯電話機のメールアドレスではないと判断した場合(ステップS705:NO)、CPU31は、設定されたメールアドレスに対して電子メールとして返信する(ステップS707)。
【0056】
CPU31が、携帯電話機のメールアドレスであると判断した場合(ステップS705:YES)、CPU31は、設定されたメールアドレスを用いたキャリアメールとして返信する(ステップS706)。
【0057】
以上のように本実施の形態2によれば、ユーザが携帯電話機を用いて問い合わせ等をした場合に、キャリアメールを使用可能である場合にはキャリアメールで返信することができるので、ユーザの開封率が高く、ユーザに対して返信に係る情報を確実に伝達することが可能となる。
【0058】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変更、改良等が可能である。例えば、端末装置1は携帯電話機ではなく、スマートホンと同等の機能を有し、固有の電話番号を有するタブレット等であっても良い。
【符号の説明】
【0059】
1 端末装置
2 ネットワーク網
3 情報処理装置
31 CPU
32 メモリ
33 記憶装置
34 I/Oインタフェース
35 ビデオインタフェース
36 可搬型ディスクドライブ
37 通信インタフェース
38 内部バス
90 記憶媒体
100 コンピュータプログラム
331 電話番号記憶部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7