(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033658
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】羽毛素材の洗浄品質を識別する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
D06M 19/00 20060101AFI20240306BHJP
G01N 21/59 20060101ALI20240306BHJP
D06L 1/20 20060101ALI20240306BHJP
D06M 11/05 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
D06M19/00
G01N21/59 Z
D06L1/20
D06M11/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137374
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】504337501
【氏名又は名称】光隆實業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】KWONG LUNG ENTERPRISE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】16TH FL,NO.105,SEC.2,TUN-HWA S.ROAD,TAIPEI,TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】110000419
【氏名又は名称】弁理士法人太田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 瑞文
(72)【発明者】
【氏名】林 源富
(72)【発明者】
【氏名】▲ミヨウ▼ 鈞浩
(72)【発明者】
【氏名】藍 偉倫
(72)【発明者】
【氏名】簡 哲▲ウェイ▼
【テーマコード(参考)】
2G059
4L031
【Fターム(参考)】
2G059AA02
2G059BB05
2G059DD01
2G059EE01
2G059GG01
2G059KK01
4L031AA06
4L031BA08
(57)【要約】
【課題】羽毛素材の洗浄品質を識別する方法及び装置を提供する。
【解決手段】
羽毛素材の洗浄品質を識別する方法及び装置は、羽毛素材洗浄設備に適用され、主にサンプリングユニットによって排水から適量の水サンプルを取得し、不純物除去モジュールによってセンシングの識別度に影響を与える雑毛及び不純物をろ過し、レーザセンシングモジュールによって前記水サンプルの静止時の所定の距離間の透過率値を測定し、洗浄後の羽毛素材の洗浄品質を識別させる。このようにして、インテリジェント判定によって標準に達する均一性を実現し、羽毛素材の洗浄工程の効率と品質を確保し、関連するコスト等を削減することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
羽毛素材洗浄設備に適用され、
前記羽毛素材洗浄設備は、1つの羽毛素材の洗浄工程を行うステップaと、
サンプリングユニットを駆動して排水から適量な水サンプルを取得し、水サンプル検出領域に誘導するステップbと、
前記水サンプルに前記水サンプル検出領域に集中する前に、前記水サンプルに不純物除去モジュールを通過させ、大きさ約1.2mm以上の雑毛及ぶ不純物をろ過するステップcと、
前記水サンプル検出領域に設置されるレーザセンシングモジュールを駆動し、前記水サンプルが前記水サンプル検出領域に静止している時の所定距離間の透過率値を測定し、前記羽毛素材の前記洗浄工程を完了した洗浄品質を識別させる工程dと、
を含む羽毛素材の洗浄品質を識別する方法。
【請求項2】
前記レーザセンシングモジュールは、660nmの波長を有して前記水サンプルを透過することができる可視光レーザを用いる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記所定の距離は、最大で300mmである請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記不純物除去モジュールは、前記水サンプルを通過させる少なくとも2つのスクリーンユニットが設けられ、且つ各前記スクリーンユニットは、16以上の網目数を有する請求項1または3に記載の方法。
【請求項5】
羽毛素材洗浄設備に設置され、
前記羽毛素材洗浄設備の排水管路に配置され、排水時に水サンプルを採取するサンプリングユニットと、
水サンプルを収容することができる容積を有し、前記サンプリングユニットに接続され、前記サンプリングユニットによって得られた水サンプルを収容する水サンプル検出領域と、
前記サンプリングユニットと前記水サンプル検出領域との間に配置され、水サンプルを通過させる少なくとも1つのスクリーンユニットを含み、水サンプル中の大きさが約1.2mm以上の雑毛及び不純物をろ過する不純物除去モジュールと、
所定の距離で間隔をおいて前記水サンプル検出領域に配置されてそれぞれレーザを射出及び受け取りする射出ユニット及びレシーバユニットを含み、前記所定の距離間の水サンプルの透過率値をセンシングするレーザセンシングモジュールと、
前記サンプリングユニット及び前記レーザセンシングモジュールに電気通信接続され、前記サンプリングユニット及び前記レーザセンシングモジュールを駆動し、前記サンプリングユニットが前記羽毛素材洗浄設備において羽毛素材に対する洗浄工程を完了する時に排水から適量の水サンプルを取得し、前記レーザセンシングモジュールは、水サンプルが前記水サンプル検出領域に静止している時に前記所定距離間の水サンプルの透過率値を測定し、前記羽毛素材の前記洗浄工程完了時の洗浄品質を識別させる主制御ユニットと、
を備える羽毛素材の洗浄品質を識別する装置。
【請求項6】
前記レーザセンシングモジュールは、660nmの波長を有して前記水サンプルを透過することができる可視光レーザを用いる請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記所定の距離は、最大で300mmである請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記不純物除去モジュールは、前記水サンプルを通過させる少なくとも2つのスクリーンユニットが設けられ、且つ各前記スクリーンユニットは、16以上の網目数を有する請求項5または7に記載の装置。
【請求項9】
前記不純物除去モジュールは、水サンプルが上から下に通過する箱体が設けられ、前記スクリーンユニットは、前記箱体に配置され、且つ前記箱体は、上部が広く、下部が狭く、側面に少なくとも1つの前記スクリーンユニットよりも低くない中空槽が開設される請求項5または7に記載の装置。
【請求項10】
前記水サンプル検出領域の底側に水サンプル排出ユニットが更に設けられ、前記水サンプル排出ユニットは、前記主制御ユニットに電気通信接続され、制御を受けて透過率値を測定した後に水サンプルを排出することができる請求項5または7に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、羽毛素材の洗浄の濁度判定及び品質識別、特に、インテリジェント判定を利用し、自動化でき、均一な判定効果を有する羽毛素材の洗浄品質を識別する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
羽毛素材原料は、ダウン、フェザー等の材料があり、水洗工程は、羽毛素材原料の加工プロセスにおいて最も重要な工程の一つであり、主に選別や分類を行った後の羽毛素材に対して洗浄作業を行うものである。
【0003】
現在、業界が洗浄工程で採用している手段は、経験豊富なマスターに依存するか、実験データ、以前の統計データを使用して洗浄工程に関連するパラメータを設定することである。但し、毎回(バッチ)入荷する羽毛は、油脂、砂の含有状況は必ずしも一定でなく、且つ異なる回(バッチ)の材料は、変数も多く、既存の経験又は参考データベースにより洗浄工程の関連パラメータを決定することは、良好で安定した方式ではなく、実務家、依然として相当なマンパワー資源及び作業コストを費やして洗浄品質を検査し、必要な規格を満たし得ない部分を再洗浄する必要がある。
【0004】
また、現在、業界の多くは、人為的に観察するガラス管独度法を採用し、羽毛素材原料の洗浄程度を評価している。この方法は、操作が非常に便利であるが、結局のところ、検査官の感覚に依存した検査方法であり、主観性が高く、基準が異なるという問題を有する。
【0005】
これに鑑み、当業者にとって、現在、羽毛素材の洗浄工程及び品質管理を規制するための優れたメカニズムがなく、作業には依然として過剰なリソースとコストが必要であり、これは、急いで改善すべき課題の1つである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、特定の手段によってインテリジェント判定を実現し、人為的判断の主観性を排除し、羽毛素材の洗浄品質を判定の均一性を達成することである。
【0008】
更に、本発明は、羽毛素材の洗浄工程及び品質の検査、管理に十分に適用することができ、自動化を実現し、出荷要件に応じて洗浄手順を調整し、過度の洗浄による羽毛素材の損失を減らすことができ、同時に節水、節電することができ、エネルギー、関連費用支出を節約し、持続可能な経営戦略に符合可能にする。
【0009】
これにより、羽毛素材の洗浄に関連する業界にとって、生産する羽毛素材の品質を安定させ、重労働や顧客からの苦情の状況を減らし、自動生産、品質検査のメカニズムを確立することは、生産量及び作業効率を大幅に向上させることになる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の機能的目的を達成するために、本発明は、羽毛素材の洗浄品質を識別する方法を提供し、それは、羽毛素材の洗浄設備に適用され、前記羽毛素材洗浄設備は、1つの羽毛素材の洗浄工程を行うステップaと、サンプリングユニットを駆動して排水から適量な水サンプルを取得し、水サンプル検出領域に誘導するステップbと、前記水サンプルに前記水サンプル検出領域に集中する前に、前記水サンプルに不純物除去モジュールを通過させ、大きさ約1.2mm以上の雑毛及ぶ不純物をろ過するステップcと、前記水サンプル検出領域に設置されるレーザセンシングモジュールを駆動し、前記水サンプルが前記水サンプル検出領域に静止している時の所定距離間の透過率値を測定し、前記羽毛素材の前記洗浄工程を完了した洗浄品質を識別させる工程dと、を含む。
【0011】
また、本発明の技術概念に基づき、本発明は、羽毛素材の洗浄品質を識別する装置を更に提供し、それは、羽毛素材洗浄設備に設置されることができ、採用する技術手段及び構造特徴は、サンプリングユニット、水サンプル検出領域、不純物除去モジュール、レーザセンシングモジュール及び主制御ユニットを含み、前記サンプリングユニットは、前記羽毛素材洗浄設備の排水管路に配置され、排水時に水サンプルを採取し、前記水サンプル検出領域は、水サンプルを収容することができる容積を有し、前記サンプリングユニットに接続され、前記サンプリングユニットによって得られた水サンプルを収容し、前記不純物除去モジュールは、前記サンプリングユニットと前記水サンプル検出領域との間に配置され、水サンプルを通過させる少なくとも1つのスクリーンユニットを含み、水サンプル中の大きさが約1.2mm以上の雑毛及び不純物をろ過し、前記レーザセンシングモジュールは、所定の距離で間隔をおいて前記水サンプル検出領域に配置されてそれぞれレーザを射出及び受け取りする射出ユニット及びレシーバユニットを含み、前記所定の距離間の水サンプルの透過率値をセンシングし、前記主制御ユニットは、前記サンプリングユニット及び前記レーザセンシングモジュールに電気通信接続され、前記サンプリングユニット及び前記レーザセンシングモジュールを駆動し、前記サンプリングユニットが前記羽毛素材洗浄設備において羽毛素材に対する洗浄工程を完了する時に排水から適量の水サンプルを取得し、前記レーザセンシングモジュールは、水サンプルが前記水サンプル検出領域に静止している時に前記所定距離間の水サンプルの透過率値を測定し、前記羽毛素材の前記洗浄工程完了時の洗浄品質を識別させることができる。
【0012】
上記構造に基づき、前記不純物除去モジュールは、水サンプルが上から下に通過する箱体が設けられ、前記スクリーンユニットは、前記箱体に配置され、且つ前記箱体は、上部が広く、下部が狭く、側面に少なくとも1つの前記スクリーンユニットよりも低くない中空槽が開設される。
【0013】
上記構造に基づき、前記水サンプル検出領域の底側に水サンプル排出ユニットが更に設けられ、前記水サンプル排出ユニットは、前記主制御ユニットに電気通信接続され、制御を受けて透過率値を測定した後に水サンプルを排出することができる。
【0014】
また、本発明の上記の方法又は装置に基づき、可能な実施形態において、前記レーザセンシングモジュールは、約660nmの波長を有して前記水サンプルを透過することができる可視光レーザを用いることが好ましく、前記所定の距離は、最大で300mmであることが好ましく、前記不純物除去モジュールは、前記水サンプルを通過させる少なくとも2つのスクリーンユニットが設けられ、且つ各前記スクリーンユニットは、16以上の網目数を有することが好ましい(篩の孔が1.18mm未満に相当)。
【発明の効果】
【0015】
本発明の羽毛素材の洗浄品質を識別する方法及び装置は、特定の手段によってインテリジェント判定を実現し、人為的判断の主観性を排除し、羽毛素材の洗浄品質を判定の均一性を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の好適実施形態の羽毛素材の洗浄設備の洗浄槽の説明図である。
【
図2】本発明の好適実施形態の羽毛素材の洗浄設備全体のブロック図である。
【
図3】本発明の好適実施形態の装置部分の説明図である。
【
図4】本発明の好適実施形態の方法部分の説明図である。
【
図5】本発明の好適実施形態の不純物除去モジュールの構造説明図である。
【
図6】本発明の好適実施形態の不純物除去モジュールの別の構造説明図である。
【
図7】本発明の好適実施形態の自動洗浄プロセスの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の上記目的、効果及び特徴のより具体的な理解を得るために、本発明の好適実施形態を図面と併せて以下に説明する。
【0018】
図1~
図4を参照し、本発明は、羽毛素材洗浄設備1に適用できる清浄度検定技術であり、関連する設計によりインテリジェント判定及び自動化を実現し、均一な判定を実現し、生産の歩留まりを確保し、資源とエネルギーの浪費を減少させる等の効果を達成する。
【0019】
図1に示すように、羽毛素材洗浄設備1は、少なくとも羽毛素材を洗浄する洗浄槽10、及び排水用の排水管路18を有し、且つ洗浄槽10は、適切な供給機構11(羽毛素材供給槽、給水管路、薬剤供給槽等)に接続することができる。本発明では、主に洗浄工程後の排水からサンプリング及び検査を行い、得られた水サンプルの獨度によって洗浄後の羽毛素材の洗浄程度を判定する。
【0020】
特に説明すべき点として、本産業において、羽毛素材(ダウン、フェザー等)は、洗浄の過程で汚れ等の不純物を洗浄する以外に、毎回の水洗は、羽毛素材の破損を招く可能性があり、破砕した雑毛(破砕した細かい毛、抜け毛等)を形成するため、本産業は、洗浄時に羽毛素材原料に一定割合の損失を形成することが避け難く、水中には、往々にして雑毛、不純物等の異物でいっぱいになり、したがって、一般の水洗装置(例えば、洗濯機)の濁度センシング装置を適用することはできず、また、このために、本産業の規範で、羽毛素材の水洗の濁度の判断について、これまで依然として人為的観察及び検査が行われてきており、如何にしてインテリジェント判定、標準の均一性、及び自動化を実現するかが、本産業技術の難点と言える。
【0021】
従って、本発明は、様々な実験の検証及び対比を経て、羽毛素材の洗浄品質を識別する方法及び装置を提供し、上記の欠点を改善する。
【0022】
本実施形態では、
図2に示すように、羽毛素材洗浄設備1は、一般に、供給機構11、洗浄機構12、排出機構13、排水機構14、主制御ユニット15、操作インタフェース16、表示インタフェース17、サンプリングユニット20、不純物除去モジュール30、水サンプル検出領域40、レーザセンシングモジュール50及び水サンプル排出ユニット60等を更に含む。
【0023】
ここで、供給機構11、洗浄機構12、排出機構13及び排水機構14は、それぞれ洗浄槽10に接続または配置されており、前記主制御ユニット15の制御を受けることで、羽毛素材の供給、給水、洗浄剤の供給、洗浄、脱水、排水、排出等の自動化された機能を実現することができる。
【0024】
前記操作インタフェース16及び前記表示インタフェース17は、ユーザに関連する操作設定及び情報表示を提供することにそれぞれ用いられ、前記主制御ユニット15に設けられたパラメータに基づいて自動化された作業を行うことができる。実行可能な実施例において、前記操作インタフェース16及び前記表示インタフェース17は、統合して両者の機能を兼ね備えるタッチ表示ユニットに形成してもよく、更には、リモート接続するタッチ表示ユニットであってもよい。
【0025】
前記サンプリングユニット20、前記不純物除去モジュール30、前記水サンプル検出領域40、前記レーザセンシングモジュール50及び前記水サンプル排出ユニット60は、本実施形態における羽毛素材の洗浄品質を識別するための主要な関連部分である。ここで、
図3に示すように、前記サンプリングユニット20は、前記羽毛素材洗浄設備1の排水管路18に配置される分流弁を採用することができ、排水時に検出用の水サンプルを取得することに用いられる。前記不純物除去モジュール30は、前記サンプリングユニット20と前記水サンプル検出領域40との間に配置され、主に、水サンプルを通過させる少なくとも1つのスクリーンユニット31(
図5及び
図6に示される)を含み、水サンプル中の大きさが約1.2mm以上の雑毛及び不純物をろ過することに用いられる。前記水サンプル検出領域40は、水サンプルを収容可能な容積を有し、主に、前記サンプリングユニット20によって得られた水サンプルを収容することに用いられる。前記レーザセンシングモジュール50は、主に、所定の距離で間隔をおいて前記水サンプル検出領域40に配置されてそれぞれレーザを射出及び受け取りする射出ユニット51及びレシーバユニット52を含み、前記所定の距離間の水サンプルの透過率値をセンシングする。前記水サンプル排出ユニット60は、流水遮断弁を採用することができ、前記水サンプル検出領域40の底側に配置され、透過性値を測定した後に水サンプルを排出することに用いられる。
【0026】
主制御ユニット15は、前記サンプリングユニット20、前記レーザセンシングモジュール50及び前記水サンプル排出ユニット60に電気通信接続し、前記サンプリングユニット20,前記レーザセンシングモジュール50及び前記水サンプル排出ユニット60を適時に駆動することに用いられる。ここで、前記サンプリングユニット20が前記羽毛素材洗浄設備1において羽毛素材の洗浄工程を完成する時に、排水から適量の水サンプルを取得させることができる。前記レーザセンシングモジュール50は、水サンプルが前記水サンプル検出領域40に静止している時に、前記所定の距離間の水サンプルの透過率値を測定させ、前記羽毛素材の前記洗浄工程を完成した時の洗浄品質を識別させることができる。前記水サンプル排出ユニット60は、制御を受けて透過率値を測定した後に水サンプルを排出することができる。
【0027】
上記によれば、
図4に示すように、本実施形態における羽毛素材の洗浄品質を識別する主要プロセスは、前記羽毛素材洗浄設備1が羽毛素材の洗浄工程(ステップS0)を完了した後、前記材料洗浄設備1が排水する時、サンプリングユニット20を駆動して、排水から適量の水サンプルを採取し(ステップS1)、それを水サンプル検出領域40に誘導する。前記水サンプルは、前記水サンプル検出領域40に集中する前に、不純物除去工程(ステップS2)を経て、この時、前記水サンプルは、不純物除去モジュール30を通過し、前記不純物除去モジュール30によってそのうちの大きさが約1.2mm以上の雑毛及び不純物をろ過する。次に、前記水サンプルを前記水サンプル検出領域40に集中させ、この時、レーザセンシングモジュール50を駆動して検出を行うことができ(ステップS3)、前記水サンプルが前記水サンプル検出領域40に静止している時の所定距離間の透過率値を測定し、この透過率値は、前記羽毛素材が前記洗浄工程を完了した後の洗浄品質を識別する判断根拠とすることができる。
【0028】
本実施形態では、前記レーザセンシングモジュール50は、主に、KeyenceIB-05-光透過型レーザ検出センサを採用し、波長約660nmの可視光レーザを使用し、300mmを超えない距離の水サンプルをセンシングし、安定し且つ精確な透過率値を得ることができ、相互比較及び偏差値の設定及び調整を通じて、前記レーザセンシングモジュール50によって測定された透過率値を実際の濁度値と呼応させ、精確に識別可能にする根拠を形成することができる。また、本発明は、前記レーザセンシングモジュール50によって、実際の試験を経て、前記レシーバユニット52に強い光(サーチライト)が直接当たっていない限り、水サンプルのセンシングに影響を与えないため、前記水サンプル検知領域40は、別途の遮光構造設計を実行する必要がなく、本発明は、一般的な照明環境に安定して適用することができる。
【0029】
また、
図5及び
図6に示すように、本実施形態の前記不純物除去モジュール30は、一般に上部が広く下部が狭い箱体32の構造として設計され、前記水サンプルを通過させるための二層のスクリーンユニット31が配置され、各スクリーンユニット31は、16以上の網目数(1.18mm未満の篩孔に相当)を有するように構成され、レーザセンシングモジュール50のセンシングに影響を及ぼす不純物及び雑毛を確実にろ過し、センシング結果の精確性を確保することができる。また、前記箱体32は、水サンプルを上から下に通過させるように構成され、各前記スクリーンユニット31よりわずかに高い位置で両側に中空槽33がそれぞれ設けられ、各スクリーンユニット31の洗浄又は交換を容易にし、更には、ろ過した雑毛を回収し、水洗時の羽毛素材の損失を減らすことができる(通常はダウン用)。
【0030】
本発明を実際に羽毛素材洗浄設備1に適用する時、自動化、インテリジェントで均一な判断、及びコスト削減等の効果を形成することができる。
図7に示すように、ユーザは、最初に関連するパラメータと必要な標準値(必要な洗浄パラメータ)を設定することができ、開始後、主制御ユニット15は、設定されたパラメータに従って材料を供給し、供給機構11を駆動して予め設定された量の羽毛素材を洗浄槽10に送る。次に、洗浄ステップS0を行い、再び供給機構11を駆動して、予め設定された割合の水、薬剤を洗浄槽10に注入し、洗浄機構12を駆動して洗浄を行うことができる。洗浄が完了した後、排水機構14を駆動して脱水及び排水を行うことができ、排水過程中に、サンプリングユニット20を駆動してサンプリングステップS1を行い、排水から適量の水サンプルを取得することができる。次に、得られた水サンプルを不純物除去モジュール30に通し、不純物除去ステップS2を行い、不純物除去モジュール30を用いて、水サンプル中の約1.2mm以上の大きさの雑毛及び不純物をろ過する。次に、濾過された水サンプルは、水サンプル検出領域40に収集され、検出ステップS3を行い、このステップでは、主制御ユニット15は、サンプリングユニット20の動作後の一定時間において、前記レーザセンシングモジュール50を再駆動し(水サンプル検出領域40に適当なセンサを配置して、関連する構成要素の動作の基礎としてもよい)、前記水サンプルが静止状態の時の透過率値を測定する(水サンプルが静止していない場合、検出値はフローティング状態であり、内蔵プログラムにより、数値が安定している時が静的状態であると識別できる)。透磁率値の測定後、主制御ユニット15は、それを最初に設定された標準値と比較することができ(ステップS4)、同時に、水サンプル排出ユニット60を駆動して、水サンプルを排出する。標準値に達することができれば、今回洗浄した羽毛素材の清浄度が標準に達したことを意味し、ステップS5に進んで羽毛素材の洗浄が完了したと判断し、排出機構13を駆動して羽毛素材を出力することができ、標準値に達していない場合、今回洗浄した羽毛素材の清浄度が標準に達していないことを意味するため、洗浄ステップS0に戻り、検出結果が標準値に達するまで、関連機構を繰り返し駆動して洗浄することができる。
【0031】
このようにして、本発明は、自動化された羽毛素材の洗浄と精確な品質管理を形成し、不要な洗浄プロセスを減らし、節水、節電及び原材料損失の削減などの多くの利点を得ることができ、これは要件を満たし、業界の技術的難点を改善する発明である。
【符号の説明】
【0032】
1 羽毛素材洗浄設備
10 洗浄槽
11 供給機構
12 洗浄機構
13 排出機構
14 排水機構
15 主制御ユニット
16 操作インタフェース
17 表示インタフェース
18 排水管路
20 サンプリングユニット
30 不純物除去モジュール
31 スクリーンユニット
32 箱体
33 中空槽
40 水サンプル検出領域
50 レーザセンシングモジュール
51 射出ユニット
52 レシーバユニット
60 水サンプル排出ユニット
S0~S5 ステップ