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特開2024-33678駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラ
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  • 特開-駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033678
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラ
(51)【国際特許分類】
   H02K 33/18 20060101AFI20240306BHJP
   G02B 7/04 20210101ALI20240306BHJP
   G02B 7/08 20210101ALI20240306BHJP
【FI】
H02K33/18 B
G02B7/04 E
G02B7/08 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137413
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000133227
【氏名又は名称】株式会社タムロン
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】阿久津 敏憲
【テーマコード(参考)】
2H044
5H633
【Fターム(参考)】
2H044BE01
2H044BE09
2H044DA01
5H633BB02
5H633GG03
5H633GG04
5H633GG06
5H633GG09
5H633HH02
5H633HH05
5H633HH16
5H633JA10
(57)【要約】
【課題】体積、質量の増加を抑制しつつ、大きな駆動力を得ることができる駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラを提供する。
【解決手段】本発明は、光学素子を駆動するための駆動アクチュエータ(10)であって、内部ヨーク(36)と、この内部ヨークの周囲に巻回され、内部ヨークに沿って移動可能に支持されると共に、駆動すべき光学素子に連結された第1可動コイル(34)と、内部ヨークの両側に配置され、第1可動コイルの外側で、内部ヨークに対して夫々平行に延びる第1ヨーク(38)及び第2ヨーク(40)と、内部ヨークに沿って第1可動コイルの内側に延びるように、内部ヨークに取り付けられた第1内部マグネット(30)と、第1可動コイルの外周に対向するように配置され、第1ヨークに沿って延びるように第1ヨークに取り付けられた第1外部マグネット(32)と、を有することを特徴としている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学素子を駆動するための駆動アクチュエータであって、
内部ヨークと、
この内部ヨークの周囲に巻回され、上記内部ヨークに沿って移動可能に支持されると共に、駆動すべき光学素子に連結された第1可動コイルと、
上記内部ヨークの両側に配置され、上記第1可動コイルの外側で、上記内部ヨークに対して夫々平行に延びる第1ヨーク及び第2ヨークと、
上記内部ヨークに沿って上記第1可動コイルの内側に延びるように、上記内部ヨークに取り付けられた第1内部マグネットと、
上記第1可動コイルの外周に対向するように配置され、上記第1ヨークに沿って延びるように上記第1ヨークに取り付けられた第1外部マグネットと、
を有することを特徴とする駆動アクチュエータ。
【請求項2】
さらに、上記第2ヨークの周囲に巻回され、上記第2ヨークに沿って移動可能に支持されると共に、上記第1可動コイルに結合された第2可動コイルと、上記第2ヨークに沿って上記第2可動コイルの内側に延びるように、上記第2ヨークに取り付けられた第2内部マグネットと、を有する請求項1記載の駆動アクチュエータ。
【請求項3】
さらに、上記第2可動コイルの外側で、上記第2ヨークに対して平行に延びる第3ヨークと、上記第2可動コイルの外周に対向するように配置され、上記第3ヨークに沿って延びるように上記第3ヨークに取り付けられた第2外部マグネットと、を有する請求項2記載の駆動アクチュエータ。
【請求項4】
レンズ鏡筒と、
このレンズ鏡筒の内部に、光軸に平行な方向に移動可能に設けられたフォーカスレンズと、
このフォーカスレンズを駆動する、請求項1乃至3の何れか1項に記載の駆動アクチュエータと、
を有するレンズユニット。
【請求項5】
カメラボディと、
請求項4記載のレンズユニットと、
を有するカメラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は駆動アクチュエータに関し、特に、光学素子を駆動するための駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2019/187634号パンフレット(特許文献1)には、駆動装置、レンズ鏡筒及び撮像装置が記載されている。この駆動装置は、レンズ鏡筒内に配置され、フォーカス調整用のレンズ群を光軸に沿って駆動するように構成されている。即ち、この駆動装置は、レンズ群を支持するレンズ枠に取り付けられた円筒状の可動コイルと、この可動コイルの中に延びる丸棒状のヨークと、この丸棒状のヨークの両側に設けられたサイドヨークと、を有する。さらに、駆動装置は、各サイドヨークの内側に、可動コイルに対向するように夫々取り付けられたマグネットを有する。このように、特許文献1記載の駆動装置では、可動コイルの両側に、可動コイルに対向するように2つのマグネットを設けることにより、可動コイルと鎖交する磁束を増加させ、駆動力を増大させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2019/187634号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の駆動装置では、駆動装置の体積、質量に比して駆動力を十分に増大させることができないという問題がある。即ち、特許文献1記載の構成で、駆動装置の発生する駆動力を増大させるためには、可動コイルの中に延びている丸棒状のヨークにより、強い磁束を導く必要があるため、ヨークを一定程度の太さに構成する必要がある。このため、特許文献1記載の発明では、駆動装置全体の体積、質量は増大するが、これらの増大に比して駆動力の増大は限定的なものに止まる。
【0005】
従って、本発明は、体積、質量の増加を抑制しつつ、大きな駆動力を得ることができる駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、光学素子を駆動するための駆動アクチュエータであって、内部ヨークと、この内部ヨークの周囲に巻回され、内部ヨークに沿って移動可能に支持されると共に、駆動すべき光学素子に連結された第1可動コイルと、内部ヨークの両側に配置され、第1可動コイルの外側で、内部ヨークに対して夫々平行に延びる第1ヨーク及び第2ヨークと、内部ヨークに沿って第1可動コイルの内側に延びるように、内部ヨークに取り付けられた第1内部マグネットと、第1可動コイルの外周に対向するように配置され、第1ヨークに沿って延びるように第1ヨークに取り付けられた第1外部マグネットと、を有することを特徴としている。
【0007】
このように構成された本発明によれば、内部ヨークに沿って第1可動コイルの内側に延びるように取り付けられた内部マグネットと、内部ヨークに対して平行に延びる第1ヨークに、第1可動コイルの外周に対向するように取り付けられた第1外部マグネットと、を備えているので、第1可動コイルに鎖交する磁束を増加させることができ、駆動アクチュエータが発生する駆動力を増大させることができる。また、内部マグネットが内部ヨークに沿って第1可動コイルの内側に設けられているので、駆動アクチュエータの体積、質量の増大を抑制しながら、駆動力を増大させることができる。
【0008】
本発明において、好ましくは、さらに、第2ヨークの周囲に巻回され、第2ヨークに沿って移動可能に支持されると共に、第1可動コイルに結合された第2可動コイルと、第2ヨークに沿って第2可動コイルの内側に延びるように、第2ヨークに取り付けられた第2内部マグネットと、を有する。
【0009】
また、本発明において、好ましくは、さらに、第2可動コイルの外側で、第2ヨークに対して平行に延びる第3ヨークと、第2可動コイルの外周に対向するように配置され、第3ヨークに沿って延びるように第3ヨークに取り付けられた第2外部マグネットと、を有する。
【0010】
さらに、本発明は、レンズユニットであって、レンズ鏡筒と、このレンズ鏡筒の内部に、光軸に平行な方向に移動可能に設けられたフォーカスレンズと、このフォーカスレンズを駆動する、本発明の駆動アクチュエータと、を有することを特徴としている。
【0011】
また、本発明は、カメラであって、カメラボディと、本発明のレンズユニットと、を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラによれば、体積、質量の増加を抑制しつつ、大きな駆動力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態による駆動アクチュエータを備えたレンズユニット、カメラの断面図である。
図2】本発明の第1実施形態によるレンズユニットに備えられたレンズ案内装置及び駆動アクチュエータを示す分解斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態による駆動アクチュエータの斜視図である。
図4】発生する推力の数値シミュレーションを行った駆動アクチュエータを示す斜視図である。
図5】本発明の第2実施形態による駆動アクチュエータの斜視図である。
図6】本発明の第3実施形態による駆動アクチュエータの斜視図である。
図7】発生する推力の数値シミュレーションを行った駆動アクチュエータを示す斜視図である。
図8】第3実施形態の変形例による駆動アクチュエータの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態によるカメラを説明する。
図1は本発明の第1実施形態による駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラの断面図である。
【0015】
図1に示すように、カメラ1は、レンズユニット2と、カメラボディ4と、を有する。レンズユニット2は、レンズ鏡筒6と、このレンズ鏡筒6の中に配置された複数のレンズ7と、光学素子であるフォーカス調整用のフォーカスレンズ16と、このフォーカスレンズ16が取り付けられた可動部であるレンズ枠17と、を有する。さらに、レンズユニット2は、レンズ枠17をレンズユニット2の光軸A方向に案内する案内機構であるレンズ案内装置8と、このレンズ案内装置8に駆動力を作用させる駆動アクチュエータ10と、を有する。
【0016】
レンズユニット2は、カメラボディ4に取り付けられ、入射した光を撮像素子面4aに結像させるように構成されている。概ね円筒形のレンズ鏡筒6は、内部に複数のレンズ7を保持しており、フォーカスレンズ16をレンズ案内装置8によって移動させることによりフォーカス調整を可能としている。
【0017】
また、レンズ鏡筒6の周囲には、フォーカスレンズ16を手動で移動させるために操作される筒状のフォーカスリング12が回動可能に取り付けられている。撮影者が手動でフォーカスリング12を回動操作すると、フォーカスレンズ16がレンズ案内装置8によって案内されて光軸A方向に移動され、手動でフォーカス調整が行われる。
【0018】
一方、カメラボディ4には、フォーカスレンズ16を自動で移動させる自動フォーカスによる焦点合わせを始動させるために操作される自動フォーカス操作部が設けられている。また、カメラボディ4には制御部である自動フォーカス制御部14が内蔵されており、この自動フォーカス制御部14からの信号に基づいて、駆動アクチュエータ10がフォーカスレンズ16を移動させ、自動焦点合わせを行うことができる。即ち、撮影者がカメラボディ4に設けられた自動フォーカス操作部であるレリーズボタン4bを半押しにすると、自動フォーカスによる焦点合わせが始動され、自動フォーカス制御部14は、被写体の像が撮像素子面4aに合焦するようにフォーカスレンズ16の位置を調整する。駆動アクチュエータ10は、自動フォーカス制御部14からの制御信号に基づいて、指令された位置にフォーカスレンズ16を移動させる。
【0019】
次に、図2及び図3を参照して、本発明の第1実施形態によるレンズユニット2に備えられたレンズ案内装置8及び駆動アクチュエータ10を説明する。
図2は、本発明の第1実施形態によるレンズユニット2に備えられたレンズ案内装置8及び駆動アクチュエータ10を示す分解斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態による駆動アクチュエータ10の斜視図である。
【0020】
図2に示すように、レンズ案内装置8は、レンズ枠17を取り囲むように設けられた第1フレーム18aと、この第1フレーム18aに取り付けられる第2フレーム18bと、レンズ枠17を光軸A方向に案内する第1のガイド軸22及び第2のガイド軸24と、を有する。
【0021】
また、レンズ枠17には、第1のガイド軸22上を摺動する第1摺動部17aと、第2のガイド軸24上を摺動する第2摺動部17bが設けられている。この構成により、レンズ案内装置8は、可動部であるレンズ枠17を、第1、第2のガイド軸に沿って所定範囲内で移動可能に支持すると共に、光軸A方向に案内することができる。
【0022】
レンズ枠17は、概ねドーナツ板状の部材であり、中央の開口部にフォーカスレンズ16が取り付けられている。また、レンズ枠17の外周には、概ね円筒形に形成された第1摺動部17a及び第2摺動部17bが設けられ、これらは、可動部の重心を挟んで点対称の位置に配置されている。第1摺動部17a及び第2摺動部17bは、夫々、それらの中心軸線がレンズ枠17と直交するように、光軸Aと平行に形成されている。また、これら第1摺動部17a及び第2摺動部17bの中心には、第1のガイド軸22及び第2のガイド軸24が、夫々摺動可能に受け入れられている。
【0023】
第1フレーム18aは、レンズ枠17を取り囲むように設けられた、一方の端面が閉塞された概ね円筒状の部材である。また、第1フレーム18aの閉塞された端面には、入射光を透過させるための円形の開口が設けられている。
第2フレーム18bは、第1フレーム18aの開放された端部に取り付けられる概ね円板状の部材であり、入射光を透過させるための円形の開口が中央に設けられている。
【0024】
また、第1のガイド軸22及び第2のガイド軸24は、円形断面の棒状の部材であり、第1フレーム18aの閉塞された端面と第2フレーム18bと、を接続するように取り付けられている。第1のガイド軸22及び第2のガイド軸24は、互いに平行に、且つ光軸Aと平行に取り付けられている。また、第1のガイド軸22は、レンズ枠17の第1摺動部17aを摺動可能に支持し、第2のガイド軸24は、レンズ枠17の第2摺動部17bを摺動可能に支持している。これにより、レンズ枠17は、第1のガイド軸22及び第2のガイド軸24によって、光軸Aに沿って移動可能に支持される。
【0025】
さらに、レンズ枠17の外周部には、磁気センサ26が取り付けられている。一方、第1フレーム18aの内周面には、光軸A方向に延びるように、細長い読取用マグネット28が取り付けられている。この読取用マグネット28は、レンズ枠17に取り付けられた磁気センサ26に対向する位置に取り付けられており、レンズ枠17が光軸A方向に移動されると、レンズ枠17に取り付けられた磁気センサ26が、読取用マグネット28に沿って移動される。読取用マグネット28には、長さ方向に一定の間隔でN極とS極が交互に着磁されている。このため、磁気センサ26がレンズ枠17と共に移動される際に、読取用マグネット28の磁気を読み取ることにより、レンズ枠17の光軸A方向の位置を検出することができる。
【0026】
次に、駆動アクチュエータ10は、レンズ枠17を直線移動させるボイスコイルモータとして構成され、レンズ枠17に取り付けられたフォーカスレンズ16を光軸A方向に駆動するように構成されている。
【0027】
図3に示すように、駆動アクチュエータ10は、第1内部マグネット30と、第1外部マグネット32と、第1可動コイル34と、マグネットの磁気を第1可動コイル34に導くための内部ヨーク36、第1ヨーク38、及び第2ヨーク40と、を有する。駆動アクチュエータ10の第1可動コイル34には、自動フォーカス制御部14(図1)により電流が流され、第1可動コイル34に発生する推力により、第1可動コイル34が取り付けられたレンズ枠17が光軸A方向に移動される。
【0028】
内部ヨーク36は、磁性材料製の細長い長方形プレート状の部材であり、細長い直線状の本体部36aと、本体部36aの両端を夫々直角に折り曲げて形成された折曲部36bと、を有する。
【0029】
第1ヨーク38は、磁性材料製の細長い長方形プレート状の部材であり、細長い直線状の本体部38aと、本体部38aの両端を夫々直角に折り曲げて形成された折曲部38bと、を有する。第1ヨーク38の両端の折曲部38bは、内部ヨーク36に向けて折り曲げられており、各折曲部38bの先端は、内部ヨーク36の本体部36aの両端に夫々接着されている。
【0030】
第2ヨーク40は、磁性材料製の細長い直線状の長方形プレートであり、内部ヨーク36の各折曲部36bの先端同士を接続するように、各折曲部36bに接着されている。
【0031】
本実施形態において、内部ヨーク36、第1ヨーク38、及び第2ヨーク40は、冷間圧延鋼板(SPCC)製のプレートから構成され、各長方形プレートは何れも同一の幅に形成されている。また、内部ヨーク36、第1ヨーク38、及び第2ヨーク40を結合することにより、上面視では、2つの矩形を並列に配置した全体として「日」の字型のヨークが構成され、そこに閉磁路が形成される。即ち、第1ヨーク38及び第2ヨーク40は内部ヨーク36の両側に配置され、第1ヨーク38の本体部38a、及び第2ヨーク40は、内部ヨーク36の本体部36aに対して夫々平行に延びている。
【0032】
また、本実施形態においては、内部ヨーク36、第1ヨーク38、及び第2ヨーク40が夫々別部材で構成されているが、例えば、これら3つのヨークのうちの2つを細長いU字型のプレートで一体に構成することもできる。さらに、本実施形態においては、ヨークが全体として「日」の字型に構成されているが、ヨークは必ずしも「日」の字型である必要はなく、第1可動コイル34の内側に延びる内部ヨーク36と、その両側に内部ヨーク36(の本体部36a)に対して概ね平行に配置された第1ヨーク38(の本体部38a)、第2ヨーク40を備えていれば良い。
【0033】
第1内部マグネット30は、長方形プレート状の永久磁石であり、内部ヨーク36の本体部38aの一方の側面に取り付けられている。即ち、第1内部マグネット30は、内部ヨーク36の本体部36aに沿って第1可動コイル34の内側に延びるように、内部ヨーク36に接着されている。本実施形態において、第1内部マグネット30は、両側の折曲部36bの間に、本体部36aの端から端まで延びている。なお、本実施形態において、第1内部マグネット30は、その厚さ方向に磁極が反転するように構成されている。従って、第1内部マグネット30の一方の面がS極である場合には、他方の面はN極にされている。
【0034】
第1外部マグネット32は、長方形プレート状の永久磁石であり、第1ヨーク38の本体部38aの一方の側面に取り付けられている。即ち、第1外部マグネット32は、第1ヨーク38の本体部38aに沿って第1可動コイル34の外周に対向するように、第1ヨーク38に接着されている。本実施形態において、第1外部マグネット32は、両側の折曲部38bの間に、本体部38aの端から端まで延びている。なお、本実施形態において、第1外部マグネット32は、その厚さ方向に磁極が反転するように構成されている。従って、第1外部マグネット32の一方の面がS極である場合には、他方の面はN極にされている。
【0035】
第1可動コイル34は、角の丸い長方形状に多数回巻回された細い導線から構成され、内部ヨーク36及び第1内部マグネット30の周囲に巻回されている。また、第1可動コイル34は、レンズ枠17の延出部17c(図2)に直接固定されている。即ち、第1可動コイル34は、レンズ枠17を介して駆動すべきフォーカスレンズ16に連結されている。図2に示すように、延出部17cは、ドーナツ板状のレンズ枠17から上方に延出した部分であり、延出部17cには、内部ヨーク36及び第1内部マグネット30を貫通させるための切欠が形成されている。また、第1可動コイル34は、延出部17cに形成された切欠を取り囲むように取り付けられており、内部ヨーク36及び第1内部マグネット30は、第1可動コイル34の内側を光軸A方向に延びている。この構成により、第1可動コイル34に電流が流れると、レンズ枠17を移動させる駆動力が発生する。
【0036】
また、本実施形態の駆動アクチュエータ10は、第1ヨーク38には第1外部マグネット32が取り付けられている一方、第2ヨーク40にはマグネットが取り付けられていない。このため、駆動アクチュエータ10からの磁気漏れは、図3における右側が、左側よりも少なくなる。ここで、図2に示すように、読取用マグネット28の磁気を読み取る磁気センサ26は、駆動アクチュエータ10からの磁気漏れが少ない側に設けられている。このため、磁気センサ26は、駆動アクチュエータ10に設けられた各マグネットの磁気の影響を受けにくく、精度良く読取用マグネット28の磁気を読み取ることができる。
【0037】
次に、図4を参照して、本発明の実施形態による駆動アクチュエータ10が発生する推力を説明する。
図4は、発生する推力の数値シミュレーションを行った駆動アクチュエータを示す斜視図である。図4の左欄は、本発明の実施形態による駆動アクチュエータであり、図3により説明した駆動アクチュエータと同一のものである。図4の右欄は、比較例による駆動アクチュエータであり、特許文献1に記載されている駆動装置と同等の構成を有する。
【0038】
即ち、本発明の実施形態による駆動アクチュエータ10では、第1可動コイル34の内側を内部ヨーク及び第1内部マグネット30が延びている。これに対し、比較例の駆動アクチュエータでは、可動コイルの内側にはヨークのみが延びており、マグネットは可動コイルの外側で、可動コイルの両側に延びている。これら図4の左欄に示す本発明の実施形態による駆動アクチュエータ10、及び右欄に示す比較例の駆動アクチュエータは、全体として「日」の字型のヨークを有し、何れも長さL=27.7mm、幅W=16.4mm、高さH=14.8mmに構成されており、外形寸法は同一である。
【0039】
そして、本実施形態の駆動アクチュエータ10、及び比較例の駆動アクチュエータの可動コイルに0.16Aの電流を夫々流したときに可動コイルに発生する推力Fは、本実施形態の駆動アクチュエータ10では0.49Nであり、比較例の駆動アクチュエータでは0.41Nとなった。このように、外形寸法が同一である本実施形態の駆動アクチュエータ10と比較例の駆動アクチュエータに、同一の電流を供給したときに得られる推力は、本実施形態の駆動アクチュエータ10の方が約20%大きくなった。換言すれば、本実施形態の駆動アクチュエータ10では、より小型で、従来の駆動アクチュエータと同等の推力を得ることが可能になる。
【0040】
このように、本発明の第1実施形態の駆動アクチュエータ10によれば、内部ヨーク36に沿って第1可動コイル34の内側に延びるように取り付けられた第1内部マグネット30と、内部ヨーク36に対して平行に延びる第1ヨーク38に、第1可動コイル34の外周に対向するように取り付けられた第1外部マグネット32と、を備えているので、第1可動コイル34に鎖交する磁束を増加させることができ、駆動アクチュエータ10が発生する駆動力を増大させることができる。また、第1内部マグネット30が内部ヨーク36に沿って第1可動コイル34の内側に設けられているので、駆動アクチュエータ10の体積、質量の増大を抑制しながら、駆動力を増大させることができる。
【0041】
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態による駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラを説明する。
本実施形態の駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラは、駆動アクチュエータの構成が、上述した本発明の第1実施形態とは異なっている。従って、以下では、本発明の第2実施形態の、第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様の構成、作用、効果については説明を省略する。図5は、本発明の第2実施形態による駆動アクチュエータの斜視図である。
【0042】
図5に示すように、本実施形態の駆動アクチュエータ110は、第1内部マグネット130と、第2内部マグネット144と、第1外部マグネット132と、第1可動コイル134と、第2可動コイル142と、マグネットの磁気を第1可動コイル134及び第2可動コイル142に導くための内部ヨーク136、第1ヨーク138、及び第2ヨーク140と、を有する。駆動アクチュエータ110の第1可動コイル134と第2可動コイル142は電気的に並列に接続されて、レンズ枠17(図2)の延出部17cに固定されている。これらのコイルには、自動フォーカス制御部14(図1)により電流が流され、第1可動コイル134及び第2可動コイル142に発生する推力により、これらのコイルが取り付けられたレンズ枠17が光軸A方向に移動される。
【0043】
内部ヨーク136は、磁性材料製の細長い長方形プレート状の部材であり、細長い直線状の本体部136aと、本体部136aの両端を夫々直角に折り曲げて形成された折曲部136bと、を有する。
【0044】
第1ヨーク138は、磁性材料製の細長い長方形プレート状の部材であり、細長い直線状の本体部138aと、本体部138aの両端を夫々直角に折り曲げて形成された折曲部138bと、を有する。第1ヨーク138の両端の折曲部138bは、内部ヨーク136に向けて折り曲げられており、各折曲部138bの先端は、内部ヨーク136の本体部136aの両端に夫々接着されている。
【0045】
第2ヨーク140は、磁性材料製の細長い直線状の長方形プレートであり、内部ヨーク136の各折曲部136bの先端同士を接続するように、各折曲部136bに接着されている。
【0046】
本実施形態においても、内部ヨーク136、第1ヨーク138、及び第2ヨーク140は、冷間圧延鋼板(SPCC)製のプレートから構成され、各長方形プレートは何れも同一の幅に形成されている。また、内部ヨーク136、第1ヨーク138、及び第2ヨーク140を結合することにより、上面視では、全体として「日」の字型のヨークが構成され、そこに閉磁路が形成される。即ち、第1ヨーク138及び第2ヨーク140は内部ヨーク136の両側に配置され、第1ヨーク138の本体部38a、及び第2ヨーク140は、内部ヨーク136の本体部136aに対して夫々平行に延びている。
【0047】
第1内部マグネット130は、長方形プレート状の永久磁石であり、内部ヨーク136の本体部138aの一方の側面に取り付けられている。即ち、第1内部マグネット130は、内部ヨーク136の本体部136aに沿って第1可動コイル134の内側に延びるように、内部ヨーク136に接着されている。本実施形態において、第1内部マグネット130は、両側の折曲部136bの間に、本体部136aの端から端まで延びている。なお、本実施形態において、第1内部マグネット130は、その厚さ方向に磁極が反転するように構成されている。
【0048】
第2内部マグネット144は、長方形プレート状の永久磁石であり、第2ヨーク140の一方の側面に取り付けられている。即ち、第2内部マグネット144は、第2ヨーク140に沿って第2可動コイル142の内側に延びるように、第2ヨーク140に接着されている。本実施形態において、第2内部マグネット144は、内部ヨーク136の各折曲部136bの先端の間に延びている。なお、本実施形態において、第2内部マグネット144は、その厚さ方向に磁極が反転するように構成されている。
【0049】
第1外部マグネット132は、長方形プレート状の永久磁石であり、第1ヨーク138の本体部138aの一方の側面に取り付けられている。即ち、第1外部マグネット132は、第1ヨーク138の本体部138aに沿って第1可動コイル134の外周に対向するように、第1ヨーク138に接着されている。本実施形態において、第1外部マグネット132は、両側の折曲部138bの間に、本体部138aの端から端まで延びている。なお、本実施形態において、第1外部マグネット132は、その厚さ方向に磁極が反転するように構成されている。
【0050】
第1可動コイル134は、角の丸い長方形状に多数回巻回された細い導線から構成され、内部ヨーク136及び第1内部マグネット130の周囲に巻回されている。
第2可動コイル142は、角の丸い長方形状に多数回巻回された細い導線から構成され、第2ヨーク140及び第2内部マグネット144の周囲に巻回されている。なお、第2可動コイル142の形状、及び導線の巻数は、第1可動コイル134と同一にされている。
【0051】
上記のように、第1可動コイル134及び第2可動コイル142は、レンズ枠17の延出部17c(図2)に直接固定されている。即ち、第1可動コイル134及び第2可動コイル142は、レンズ枠17を介して駆動すべきフォーカスレンズ16に連結されている。この構成により、第1可動コイル134及び第2可動コイル142に電流が流れると、レンズ枠17を移動させる駆動力が発生する。
【0052】
本発明の第2実施形態の駆動アクチュエータ110によれば、第1可動コイル134及び第2可動コイル142が備えられ、これらのコイルの内側に、内部ヨーク136及び第2ヨーク140が夫々延びており、これらのヨークに沿って第1内部マグネット130及び第2内部マグネット144が夫々取り付けられている。この結果、第1可動コイル134及び第2可動コイル142の両方で推力が発生し、駆動アクチュエータ110が発生する推力を、より大きくすることができる。また、第1可動コイル134及び第2可動コイル142を、光軸Aを中心とする円の円周方向に2つ並べて配置することにより、駆動アクチュエータ110の半径方向の寸法を抑制しながら、より大きな推力を発生することができる。
【0053】
次に、図6を参照して、本発明の第3実施形態による駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラを説明する。
本実施形態の駆動アクチュエータ、及びそれを備えたレンズユニット、カメラは、駆動アクチュエータの構成が、上述した本発明の第1実施形態とは異なっている。従って、以下では、本発明の第3実施形態の、第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様の構成、作用、効果については説明を省略する。図6は、本発明の第3実施形態による駆動アクチュエータの斜視図である。
【0054】
図6に示すように、本実施形態の駆動アクチュエータ210は、第1内部マグネット230と、第2内部マグネット244と、第1外部マグネット232と、第2外部マグネット248と、第1可動コイル234と、第2可動コイル242と、マグネットの磁気を第1可動コイル234及び第2可動コイル242に導くための内部ヨーク236、第1ヨーク238、第2ヨーク240、及び第3ヨーク246と、を有する。駆動アクチュエータ210の第1可動コイル234と第2可動コイル242は電気的に並列に接続されて、レンズ枠17(図2)の延出部17cに固定されている。これらのコイルには、自動フォーカス制御部14(図1)により電流が流され、第1可動コイル234及び第2可動コイル242に発生する推力により、これらのコイルが取り付けられたレンズ枠17が光軸A方向に移動される。
【0055】
内部ヨーク236は、磁性材料製の細長い長方形プレート状の部材であり、また、第1ヨーク238も磁性材料製の細長い長方形プレート状の部材である。これら内部ヨーク236及び第1ヨーク238は、1本の細長い長方形プレート状の部材を細長いU字型に曲げることにより一体で構成され、U字型の両側の脚部が、夫々内部ヨーク236及び第1ヨーク238として機能する。また、内部ヨーク236と第1ヨーク238は、互いに平行に延びている。
【0056】
さらに、U字型の脚部の先端を互いに連結するように、長方形板状の連結ヨーク250が接着されている。このように、U字型に一体で構成された内部ヨーク236及び第1ヨーク238と、U字型の両側の先端部を連結する連結ヨーク250により、閉磁路が形成される。なお、本実施形態においても、内部ヨーク236、第1ヨーク238、及び連結ヨーク250は、冷間圧延鋼板(SPCC)製のプレートから構成され、何れも同一の幅に形成されている。
【0057】
第1内部マグネット230は、長方形プレート状の永久磁石であり、内部ヨーク236の一方の側面に、U字型を為すヨークの外側の側面に取り付けられている。即ち、第1内部マグネット230は、内部ヨーク236に沿って第1可動コイル234の内側に延びるように、内部ヨーク236に接着されている。本実施形態において、第1内部マグネット230は、内部ヨーク236の概ね端から端まで延びている。なお、本実施形態において、第1内部マグネット230は、その厚さ方向に磁極が反転するように構成されている。
【0058】
第1外部マグネット232は、長方形プレート状の永久磁石であり、第1ヨーク238の一方の側面に取り付けられている。即ち、第1外部マグネット232は、第1ヨーク238に沿ってU字型を為すヨークの内側の側面に接着され、第1可動コイル234の外周に対向するように、配置されている。本実施形態において、第1外部マグネット232は、第1ヨーク238の端から端まで延びている。なお、本実施形態において、第1外部マグネット232は、その厚さ方向に磁極が反転するように構成されている。
【0059】
第1可動コイル234は、角の丸い長方形状に多数回巻回された細い導線から構成され、内部ヨーク236及び第1内部マグネット230の周囲に巻回されている。
【0060】
さらに、図6に示すように、本実施形態の駆動アクチュエータ210は、第1可動コイル234と第2可動コイル242の間を通る平面に対して左右対称に構成されている。従って、第2ヨーク240、第3ヨーク246、第2内部マグネット244、及び第2外部マグネット248は、内部ヨーク236、第1ヨーク238、第1内部マグネット230、及び第1外部マグネット232と、夫々同一の構成を有するため、説明を省略する。また、連結ヨーク252は連結ヨーク250と同一の構成を有するので、説明を省略する。
【0061】
この構成により、電気的に並列に接続され、同一の構成を有する第1可動コイル234及び第2可動コイル242に電圧が印加されると、これらのコイルには同一の電流が流れ、各コイルには同一の推力が発生する。第1可動コイル234及び第2可動コイル242は、レンズ枠17の延出部17c(図2)に直接固定されている。即ち、第1可動コイル234及び第2可動コイル242は、レンズ枠17を介して駆動すべきフォーカスレンズ16に連結されている。この構成により、第1可動コイル234及び第2可動コイル242に電流が流れると、レンズ枠17を移動させる駆動力が発生する。
【0062】
次に、図7を参照して、本発明の実施形態による駆動アクチュエータ210が発生する推力を説明する。
図7は、発生する推力の数値シミュレーションを行った駆動アクチュエータを示す斜視図である。図7の左欄は、本発明の第3実施形態による駆動アクチュエータであり、図6により説明した駆動アクチュエータと同一のものである。図7の右欄は、比較例による駆動アクチュエータであり、ヨークの占める体積が、第3実施形態による駆動アクチュエータとほぼ同一になるようにモデル化されている。
【0063】
即ち、本発明の第3実施形態による駆動アクチュエータ210では、第1可動コイル234、第2可動コイル242の内側を、第1内部マグネット230、第2内部マグネット244が夫々延びている。これに対し、比較例の駆動アクチュエータでは、単一の大きな可動コイルと、その内側に延びる幅の広い大型のヨークが備えられている。また、比較例の駆動アクチュエータでは、可動コイルの外周に対向するように大型のマグネットが備えられており、ヨーク及びマグネットが占める体積は、第3実施形態による駆動アクチュエータ210と、ほぼ同等にされている。
【0064】
具体的には、本発明の第3実施形態による駆動アクチュエータ210では、ヨークによって占められる空間は、長さL=28mm、幅W=28.1mm、高さH=14.5mmに構成されている。一方、比較例の駆動アクチュエータでは、ヨークによって占められる空間は、長さL=28.3mm、幅W=27.3mm、高さH=11.2mmに構成され、本実施形態のヨークとほぼ同等である。
【0065】
そして、可動コイルに同一の電圧を印加したときにコイルに流れる電流は、本実施形態の駆動アクチュエータ210では0.3A(コイル2つ分)、比較例の駆動アクチュエータでは0.22Aとなった。このとき可動コイルに発生する推力Fは、本実施形態の駆動アクチュエータ210では0.7N(コイル2つの合計)であり、比較例の駆動アクチュエータでは0.47Nとなった。このように、ヨークの外形寸法がほぼ同一である本実施形態の駆動アクチュエータ210と比較例の駆動アクチュエータに、同一の電圧を印加したときに得られる推力は、本実施形態の駆動アクチュエータ210の方が約49%大きくなった。換言すれば、本実施形態の駆動アクチュエータ210では、より小型に構成した場合でも、従来の駆動アクチュエータと同等の推力を得ることが可能になる。
【0066】
本発明の第3実施形態の駆動アクチュエータ210によれば、第1可動コイル234及び第2可動コイル242が備えられ、これらのコイルの内側に、内部ヨーク236及び第2ヨーク240が夫々延びており、これらのヨークに沿って第1内部マグネット230及び第2内部マグネット244が夫々取り付けられている。さらに、第1可動コイル234及び第2可動コイル242の外周に対向して、第1外部マグネット232及び第2外部マグネット248が夫々配置されている。この結果、第1可動コイル234及び第2可動コイル242の両方で推力が発生し、駆動アクチュエータ210が発生する推力を、より大きくすることができる。
【0067】
また、上述した本発明の第3実施形態の駆動アクチュエータ210においては、各ヨークが何れも同一の幅に形成されていた。これに対し、変形例として、図8に示すように、駆動アクチュエータの両端に位置するヨークの幅を狭く構成することもできる。即ち、図8に示す変形例においては、ヨークの一部に切欠が設けられ、駆動アクチュエータの両端に位置する第2ヨーク254及び第3ヨーク256の幅が狭く構成されている。このように、両端のヨークの幅を狭くすることにより、駆動アクチュエータの上側の形状が、図8に想像線で示す円筒形のレンズ鏡筒の内壁面に沿う形状となる。これにより、駆動アクチュエータとレンズ鏡筒の内壁面との間にデッドスペースができにくくなり、レンズ鏡筒内に駆動アクチュエータを効率良く収納することができる。
【0068】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態においては、駆動アクチュエータにより、単一のフォーカスレンズが駆動されていたが、駆動される光学素子はフォーカスレンズ群であっても良く、或いは、プリズム等、フォーカスレンズ以外の光学素子の駆動に本発明の駆動アクチュエータを適用することもできる。また、上述した実施形態においては、フォーカスレンズを単一の駆動アクチュエータにより駆動していたが、複数の駆動アクチュエータにより、光学素子を駆動することもできる。
【符号の説明】
【0069】
1 カメラ
2 レンズユニット
4 カメラボディ
4a 撮像素子面
4b レリーズボタン
6 レンズ鏡筒
7 レンズ
8 レンズ案内装置
10 駆動アクチュエータ
12 フォーカスリング
14 自動フォーカス制御部
16 フォーカスレンズ(光学素子)
17 レンズ枠
17a 第1摺動部
17b 第2摺動部
17c 延出部
18a 第1フレーム
18b 第2フレーム
22 第1のガイド軸
24 第2のガイド軸
26 磁気センサ
28 読取用マグネット
30 第1内部マグネット
32 第1外部マグネット
34 第1可動コイル
36 内部ヨーク
36a 本体部
36b 折曲部
38 第1ヨーク
38a 本体部
38b 折曲部
40 第2ヨーク
110 駆動アクチュエータ
130 第1内部マグネット
132 第1外部マグネット
134 第1可動コイル
136 内部ヨーク
136a 本体部
136b 折曲部
138 第1ヨーク
138a 本体部
138b 折曲部
140 第2ヨーク
142 第2可動コイル
144 第2内部マグネット
210 駆動アクチュエータ
230 第1内部マグネット
232 第1外部マグネット
234 第1可動コイル
236 内部ヨーク
238 第1ヨーク
240 第2ヨーク
242 第2可動コイル
244 第2内部マグネット
246 第3ヨーク
248 第2外部マグネット
250 連結ヨーク
252 連結ヨーク
254 第2ヨーク
256 第3ヨーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8