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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033719
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 17/00 20060101AFI20240306BHJP
   F21S 8/02 20060101ALI20240306BHJP
   F21V 13/04 20060101ALI20240306BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240306BHJP
【FI】
F21V17/00 200
F21S8/02 410
F21V13/04 300
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137484
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】上田 崚介
【テーマコード(参考)】
3K011
【Fターム(参考)】
3K011HA02
3K011JA01
(57)【要約】
【課題】容易にレンズの位置ずれを抑制する。
【解決手段】照明器具100は、光を出射する光源11と、光源11からの光を透過させるレンズ30と、レンズ30を透過した光を反射する反射部材50と、光源11を保持するソケット20と、レンズ30を支持する支持部材40とを備える。レンズは、光の出射方向である第1方向に突出するレンズ部31と、レンズ部31の外周部に配置される第1鍔部32とを含む。第1鍔部32は、外縁部分に第1方向に突出する突出部32cを有する。支持部材40は、ソケット20を収容する収容部41と、第1鍔部32を支持する支持部42とを有する。支持部42は、レンズ30の径方向の移動を規制する第1規制部42aを有する。第1規制部42aは、支持部42の径方向内側の端部に配置される。突出部32cは、第1規制部42aより支持部42の径方向外側に位置する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出射する光源と、
前記光源からの光を透過させるレンズと、
前記レンズを透過した光を反射する反射部材と、
前記光源を保持する保持部材と、
前記レンズを支持する支持部材と
を備え、
前記レンズは、前記光の出射方向である第1方向に突出するレンズ部と、
前記レンズ部の外周部に配置される第1鍔部と
を含み、
前記第1鍔部は、外縁部分に前記第1方向に突出する突出部を有し、
前記支持部材は、
前記保持部材を収容する収容部と、
前記第1鍔部を支持する支持部と、
を有し、
前記支持部は、前記レンズの径方向の移動を規制する第1規制部を有し、
前記第1規制部は、前記支持部の径方向内側の端部に配置され、
前記突出部は、前記第1規制部より前記支持部の径方向外側に位置する、照明器具。
【請求項2】
前記支持部は、前記レンズの径方向の移動を規制する第2規制部を更に有し
前記第2規制部は、前記第1規制部より前記支持部の径方向外側に位置し、
前記第1規制部と前記第2規制部との間に、前記突出部を収容する収容溝が配置される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記第1鍔部は、略垂直に湾曲する湾曲部を更に有し、
前記湾曲部は、前記第1鍔部の前記外縁部分に位置し、前記突出部に接続する、請求項1又は請求項2に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の照明器具は、光源ユニットと、光源ユニットの下部に設けられ、光源ユニットを保持する枠部材を備える。光源ユニットは、光を発光する光源部と、光源部が発光した光の配光を制御するレンズとを有する。枠部材は、照射側に向かって拡がる筒状の反射部と、反射部の開口縁に沿って設けられ、反射部の上面から光源ユニットに向かって立ち上がる筒状の内筒部とを有する。レンズは、内筒部の筒内に収容され、反射部の開口縁に載置された状態で、上端縁が光源部に押さえ付けられて位置が固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-064588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の照明器具において、レンズの位置ずれを抑制するために、レンズが内筒部の筒内に収容されるとともに光源部に押さえ付けられて位置が固定されている。つまり、内筒部およびレンズの成形には、高い寸法精度が求められる。したがって、容易にレンズの位置ずれを抑制することが困難である。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、容易にレンズの位置ずれを抑制することが可能な照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する照明器具は、光源と、レンズと、反射部材と、保持部材と、支持部材とを備える。前記光源は、光を出射する。前記レンズは、前記光源からの光を透過させる。前記反射部材は、前記レンズを透過した光を反射する。前記保持部材は、前記光源を保持する。前記支持部材は、前記レンズを支持する。前記レンズは、レンズ部と、第1鍔部とを含む。前記レンズ部は、前記光の出射方向である第1方向に突出する。前記第1鍔部は、前記レンズ部の外周部に配置される。前記第1鍔部は、外縁部分に前記第1方向に突出する突出部を有する。前記支持部材は、収容部と、支持部とを有する。前記収容部は、前記保持部材を収容する。前記支持部は、前記第1鍔部を支持する。前記支持部は、前記レンズの径方向の移動を規制する第1規制部を有する。前記第1規制部は、前記支持部の径方向内側の端部に配置される。前記突出部は、前記第1規制部より前記支持部の径方向外側に位置する。
【0007】
本願に開示する照明器具において、前記支持部は、前記レンズの径方向の移動を規制する第2規制部を更に有することが好ましい。前記第2規制部は、前記第1規制部より前記支持部の径方向外側に位置することが好ましい。前記第1規制部と前記第2規制部との間に、前記突出部を収容する収容溝が配置されることが好ましい。
【0008】
本願に開示する照明器具において、前記第1鍔部は、略垂直に湾曲する湾曲部を更に有ることが好ましい。前記湾曲部は、前記第1鍔部の前記外縁部分に位置し、前記突出部に接続することが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の照明器具によれば、容易にレンズの位置ずれを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る照明器具を備えた照明装置の構成を示す斜視図である。
図2】本実施形態に係る照明器具の構造を示す断面図である。
図3】本実施形態の照明器具の構造の一部を示す断面図である。
図4】本実施形態の照明器具の光源モジュール、ソケット、レンズ、支持部材、および、ベースプレートの構造を示す分解図である。
図5】照明器具の変形例におけるレンズ、および、支持部材の構造を示す分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0012】
図1から図4を参照して、本発明の実施形態に係る照明器具100を備えた照明装置1について説明する。図1は、本実施形態に係る照明器具100を備えた照明装置1の構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る照明器具100の構造を示す断面図である。
【0013】
図1および図2に示すように、本実施形態の照明装置1は、照明器具100と、電源装置200とを備える。電源装置200は、照明器具100に電力を供給する。
【0014】
照明器具100は、天井等の取付面Rに取り付けられて使用される。本実施形態では、照明器具100は、天井に取り付けられるダウンライトである。なお、以下の説明において、「上」「下」は、照明器具100が天井に取り付けられた状態であるときの「上」「下」に対応する。ただし、「上」「下」は、あくまで便宜のために用いるに過ぎず、本発明に係る照明器具および照明装置の使用時の向きを限定しない。
【0015】
図2に示すように、照明器具100は、光出射部110と、反射部材50とを備える。光出射部110は、光を出射する。
【0016】
光出射部110は、光源モジュール10と、ソケット20と、レンズ30と、支持部材40とを含む。なお、ソケット20は、本発明の「保持部材」の一例である。
【0017】
図3は、本実施形態の照明器具100の構造の一部を示す断面図である。図3では、後述するヒートシンク70および取付バネ90を省略している。図4は、本実施形態の照明器具100の光源モジュール10、ソケット20、レンズ30、支持部材40、および、後述するベースプレート60の構造を示す分解図である。
【0018】
図3および図4に示すように、光源モジュール10は、光源11と、光源基板12とを有する。光源11は、光を出射する。光源11は、特に限定されるものではないが、例えば、LED(Light Emitting Diode)素子を含む。本実施形態では、光源11は、面状光源である。また、本実施形態では、光源11は、例えば、10mm以上の直径を有する円形状の面状光源である。光源11は、光が出射される光出射面11aを有する。
【0019】
光源基板12は、光源11が搭載される。光源基板12は、光源11に電気的に接続される配線(図示せず)を有する。光源基板12は、電源装置200に電気的に接続されており、電源装置200からの電力を光源11に供給する。
【0020】
ソケット20は、光源11を保持する。本実施形態では、ソケット20は、光源モジュール10を保持する。ソケット20は、光源モジュール10を収容する収容部21と、光源11の周囲に配置される第1反射面22とを有する。
【0021】
具体的には、ソケット20は、上面20aと、下面20bとを有する。収容部21は、上面20aに配置される。収容部21は、光源基板12と略同じ形状を有する。また、ソケット20は、収容部21から下面20bまで貫通する貫通孔23を有する。第1反射面22は、貫通孔23を形成する。
【0022】
第1反射面22は、傾斜面によって形成されており、光源11からの光をレンズ30に反射する。第1反射面22は、レンズ30の光軸方向の光源11側からレンズ30側に向かって拡がる。本実施形態では、第1反射面22は、上下方向の上側から下側に向かって拡がる。第1反射面22は、円錐台の側面と略同じ形状を有する。貫通孔23は、略円錐台形状を有する。なお、光軸方向とは、光軸LAの延びる方向である。本実施形態では、光軸LAとは、レンズ30の中心を通る仮想線である。また、本実施形態では、光軸LAは、上下方向に延びる直線であり、光源11の中心、レンズ30の中心、第1反射面22の中心を通る。
【0023】
ソケット20は、特に限定されるものではないが、例えば、樹脂により形成されている。また、ソケット20は、反射率を高めるために、例えば、白色の樹脂により形成される。
【0024】
反射部材50は、光出射部110が出射した光を反射する。反射部材50は、レンズ30の周囲に配置される。よって、反射部材50は、レンズ30を透過した光を反射する。本実施形態では、反射部材50は、レンズ30のレンズ部31の周囲に配置される。反射部材50は、特に限定されるものではないが、例えば、樹脂により形成される。なお、反射部材50は、例えば、金属により形成されてもよい。また、反射部材50は、後述する枠体80に配置された板バネ(図示せず)によって所定位置に固定される。なお、反射部材50は、ネジ、接着剤または枠体80等によって、支持部材40または後述するベースプレート60等に固定されてもよい。
【0025】
反射部材50は、第2反射面51を有する。第2反射面51は、レンズ30を透過した光を反射する。反射部材50の第2反射面51は、光源11の第1方向D1側に配置される。第1方向D1は、光の出射方向である。つまり、第1方向D1は、光源11からレンズ30に向かう方向を示す。第2反射面51は、傾斜面によって形成されており、レンズ30からの光を下側に反射する。第2反射面51は、第2方向D2の側から、第1方向D1の側に向かって拡がる。第2方向D2は、第1方向D1とは逆の方向を示す。本実施形態では、第2反射面51は、上下方向の上側から下側に向かって拡がる。第2反射面51は、円錐台の側面と略同じ形状を有する。
【0026】
第2反射面51は、第1開口部510aと、第2開口部510bとを有する。第1開口部510aは、第2反射面51の第1方向D1の端部に位置する。第1開口部510aは、環状の縁51aを有する。
【0027】
第2開口部510bは、第2反射面51の第2方向D2の端部に位置する。第2開口部510bは、環状の縁51bを有する。
【0028】
また、反射部材50は、第2鍔部52と、壁部53とを有する。第2鍔部52は、第2開口部510bから第3方向D3に伸びる。第2鍔部52は、第2方向D2において、支持部材40と対向する。第3方向D3は、第1方向D1に交差する方向に沿う。
【0029】
壁部53は、第2鍔部52から第2方向D2に伸びる。壁部53は、第3方向D3において、支持部材40と対向する。したがって、支持部材40と反射部材50との間から光が漏れることを抑制できる。この結果、設計者が意図しない箇所から光が漏れることを抑制できる。
【0030】
レンズ30は、光源11から出射した光を透過する。レンズ30は、例えば、透明な樹脂により形成される。レンズ30は、ソケット20の下側(光出射方向側)に配置される。レンズ30は、レンズ部31と、第1鍔部32とを有する。
【0031】
レンズ部31は、光源11に対向する。レンズ部31は、第1方向D1に突出する。本実施形態では、レンズ部31は、第1方向D1に突出する凸形状を有する。また、本実施形態では、レンズ部31は、略半球形状を有する。レンズ部31は、貫通孔23の直径よりも小さい直径を有する。
【0032】
レンズ部31は、光源11からの光を屈折し、所定の配光パターンを形成する。言い換えると、レンズ部31は、光の拡がり角を制御する。レンズ部31の光出射面31aの曲率は、光源11から出射してレンズ30に直接入射した光が所定の配光パターンになるように、設定される。
【0033】
図4に示すように、レンズ部31は、入射面31cと、光出射面31aと、頂部31bとを有する。入射面31cは、光源11が出射した光が入射する面である。入射面31cは、光源11と対向する。入射面31cは、レンズ部31の第2方向D2の側の面である。入射面31cは、光拡散処理が施される。光拡散処理は、例えば、微小凹凸形成処理、および透光白色塗装処理を含む。微小凹凸形成処理は、樹脂成形品の表面に微小な凹凸を形成する処理である。透光白色塗装処理は、透光性を有する乳白色塗料を樹脂成形品の表面に塗装する処理である。
【0034】
本実施形態では、入射面31cは、複数の凹部310を有する。したがって、光が拡散し、光源11から出射する光の輪郭をぼかすことが可能となる。つまり、光源11の位置により発生する光量が大きい部分と光量の小さい部分との差を小さくでき、照度ムラを低減できる。また、入射面31cに複数の凹部310を有することで、消灯時の光源11の輪郭をぼかすことが可能となる。この結果、レンズ30を介して、消灯時の光源11が視認されることを抑制できる。つまり、消灯時の光源11の輪郭が視認できることで使用者に与えていた違和感を解消できる。特に、光源11として、黄色蛍光体を有する白色LEDを用いた場合、レンズ30を介して、消灯時の光源11の黄色蛍光体が視認されることを抑制できる。
【0035】
光出射面31aは、入射面31cから入射した光がレンズ部31を通過し、出射される面である。光出射面31aは、光が照射される面と対向する。光が照射される面は、例えば、床面や壁面である。光出射面31aは、レンズ部31の第1方向D1の側の面である。
【0036】
頂部31bは、レンズ部31の第1方向D1の側の端部に配置される。頂部31bは、レンズ部31のうち入射面31cから光出射面31aまでの距離がもっとも長い部分である。本実施形態では、頂部31bはレンズ30の中心である。つまり、光軸LAは頂部31bを通る。また、光軸LAは、光源11の中心とレンズ30の頂部31bとを通る。よって、光源11が光を出射する場合、頂部31bの輝度は頂部31bを除く光出射面31aの輝度よりも高い。
【0037】
第1鍔部32は、レンズ部31の外周部に配置される。第1鍔部32は、平板形状を有する。図3および図4に示すように、第1鍔部32は、例えば、環形状を有する。第1鍔部32は、貫通孔23の直径よりも大きい直径を有する。レンズ部31及び第1鍔部32は、貫通孔23の下方を覆う。
【0038】
第1鍔部32の第1方向D1の面32aは、第2開口部510bの縁51bに比べて、第2方向D2に配置される。したがって、第1鍔部32の面32aが第2開口部510bの縁51bに比べて第1方向D1に配置される場合と異なり、レンズ30を支持部材40によって容易に支持できる。
【0039】
また、第1鍔部32の第2方向D2の面32bは、ソケット20の下面20bと対向する。第1鍔部32の第2方向D2の面32bは、光拡散処理が施されてもよい。例えば、面32bは、複数の凹部を有する。
【0040】
第1鍔部32は、外縁部分に第1方向D1に突出する突出部32cを有する。突出部32cは、第1鍔部32の外周縁を1周するように、1つ設けられる。つまり、突出部32cは、略円筒形状である。
【0041】
突出部32cは、第1鍔部32のうち、外縁22bよりも径方向外側の位置に配置される。したがって、光源11から出射して第1反射面22で下方に反射された光が突出部32cに入射することを抑制できる。よって、光が第1鍔部32を透過する際に、光の進行方向が例えば第1反射面22に向かうように変更されることを抑制できる。
【0042】
また、支持部材40は、ソケット20を支持する。具体的には、支持部材40は、収容部41と、支持部42とを有する。収容部41は、ソケット20を収容する。収容部41は、ソケット20と略同じ形状を有する。
【0043】
支持部42は、レンズ30を支持する。具体的には、支持部42は、レンズ30の第1鍔部32を支持する。支持部42は、レンズ部31の周囲を囲う。支持部42は、光軸方向から見て円周形状を有し、支持部42の内側にはレンズ部31が配置される孔43が形成される。
【0044】
支持部42は、第1規制部42aと、対向面42dとを有する。対向面42dは、孔43から第3方向D3に伸びる。対向面42dは、第1方向D1において、反射部材50の第2鍔部52と対向する。第1規制部42aは、対向面42dと反対側の面の径方向内側の端部に形成される。具体的には、第1規制部42aは、対向面42dと反対側の面の径方向内側の端部から第2方向D2に突出する突起物である。例えば、第1規制部42aの対向面42dと反対側の面からの長さ(高さ)は、突出部32cの面32aからの第1方向D1に沿った長さ(高さ)より長い(高い)。
【0045】
また、第1規制部42aは、内側面42bを含む。内側面42bは、支持部42の孔43を形成する。第1規制部42aは、第1反射面22の外縁22bに比べて、径方向外側に配置される。したがって、光源11から出射して第1反射面22で下方に反射された光が支持部材40で遮られることを抑制できる。よって、光の利用効率が低下することを抑制できる。
【0046】
第1規制部42aは、レンズ30の径方向の移動を規制する。例えば、支持部材40において、第1規制部42aと収容部41との間に、収容溝42cが形成される。収容溝42cは、突出部32cを収容する。言い換えると、突出部32cは、第1規制部42aより支持部42の径方向外側に位置する。したがって、収容溝42cに突出部32cが嵌ることによって、第3方向D3に対して第1鍔部32が位置決めされる。この結果、レンズ30が光源11に対して第3方向D3に位置ずれすることを抑制できる。したがって、照明器具100の長期使用において配光が変動したり、複数の照明器具100を施工した際に配光が不均一になったりすることを抑制できる。
【0047】
なお、仮に、対向面42dと反対側の面に対して収容部41の高さが低く収容溝42cが形成されない場合においても、第1鍔部32の第1方向D1の面32aにおける突出部32cより径方向内側が第1規制部42aによって支持される。その結果、第1規制部42aは、突出部32cの径方向の移動を規制する。したがって、第3方向D3に対して第1鍔部32が位置決めされ、レンズ30が位置ずれすることを抑制できる。また、突出部32cがレンズ30の外縁部分に配置されているため、突出部32cより内側に位置するレンズ部31の配光への影響が小さくなる。
【0048】
図2に示すように、照明器具100は、ベースプレート60と、ヒートシンク70と、枠体80と、取付バネ90とを更に備える。
【0049】
ベースプレート60は、特に限定されるものではないが、例えば、所定厚みを有する金属板により形成される。ベースプレート60には、図示しないネジ等を用いてヒートシンク70が固定される。また、ベースプレート60には、ネジ等を用いてソケット20、支持部材40、枠体80および取付バネ90等が固定される。本実施形態では、ベースプレート60と枠体80との間にソケット20、支持部材40および取付バネ90を配置した状態で、ネジ101を用いて枠体80がベースプレート60に固定される。なお、ソケット20、支持部材40および取付バネ90は、枠体80とは別にベースプレート60に固定されてもよい。ソケット20がベースプレート60に固定されることで、第1規制部42aによって支持されたレンズ30とソケット20との間、および収容部41とソケット20との間に隙間が生じる。その結果、生じた隙間において、光源モジュール10から発生した熱が効率よく放熱される。
【0050】
ヒートシンク70は、例えば、金属により形成される。ヒートシンク70は、例えば、複数のフィンを有する。ヒートシンク70は、光源モジュール10で発生した熱を空気中に放熱する。
【0051】
枠体80は、反射部材50の周囲を囲う。枠体80は、略円筒状の筒部81と、筒部81の上端から径方向内側に突出する取付部82と、筒部81の下端から径方向外側に突出する規制部83とを有する。なお、本実施形態において、径方向は、光軸方向に対して垂直な方向である。筒部81は、天井の取付孔(図示せず)の内径よりも小さい直径を有する。筒部81は、取付孔(図示せず)に挿入される。取付部82は、ネジ101を用いてベースプレート60に固定される。規制部83は、天井の取付孔(図示せず)の内径よりも大きい直径を有する。規制部83は、筒部81の外周面と取付孔(図示せず)の内周面との隙間の下方を覆うように配置される。規制部83の上面83aは、天井の下面に当接し、照明器具100の上方向への移動を規制する。
【0052】
取付バネ90は、照明器具100を取付孔(図示せず)に取り付けるための部材である。取付バネ90は、例えば、複数(ここでは2つ)設けられる。取付バネ90は、例えば、板バネにより形成される。取付バネ90は、例えば、枠体80に沿って配置される基端部91と、基端部91の下端から径方向外側に向かって延びる係合部92とを有する。係合部92は、先端(径方向外側)に向かって上側に延びる。照明器具100を天井に取り付ける場合、作業者は、係合部92を径方向内側に押圧して取付バネ90を弾性変形させた状態で、照明器具100を取付孔(図示せず)に挿入する。作業者が取付バネ90に対する押圧を解除すると、取付バネ90は弾性力によって拡がり、取付バネ90と規制部83との間に天井が挟まれ、照明器具100が天井に固定される。
【0053】
次に、図5を参照して、本実施形態に係る照明器具100の変形例を説明する。図5は、照明器具100の変形例におけるレンズ30A、および、支持部材40Aの構造を示す分解図である。以下、図1図4に示した照明器具100とは異なる点について説明する。
【0054】
照明器具100の変形例は、図1図4に示す照明器具100と比べて、レンズ30の代わりにレンズ30Aを備え、支持部材40の代わりに支持部材40Aを備える。
【0055】
レンズ30Aは、湾曲部33を更に有する以外、レンズ30と同じである。湾曲部33は、第1鍔部32の外縁部分に位置し、第1鍔部32に対して略垂直に湾曲して突出部32cに接続する。
【0056】
例えば、突出部32cは、レンズ30Aの径方向に延びた第1鍔部32の端部をレンズ部31の頂部31b側に曲げて形成される。第1鍔部32を曲げて突出部32cを形成することで、第1鍔部32の端部を切断した場合と比べて、レンズ30Aの径方向を径方向の誤差を小さくできる。
【0057】
支持部材40Aは、支持部42の代わりに支持部42Aを有する。支持部42Aは、第2規制部42eを更に有する以外、支持部42と同じである。第2規制部42eは、第1規制部42aより支持部42の径方向外側に位置し、対向面42dと反対側の面から第2方向D2に突出する突起物である。支持部42Aにおいて、収容溝42cは、第1規制部42aと第2規制部42eとの間に配置される。言い換えると、第1規制部42aと第2規制部42eとの間に、収容溝42cが形成される。第1規制部42aおよび第2規制部42eによって突出部32cの径方向内側および径方向外側の両方向への移動が規制され、レンズ30が位置ずれすることをより抑制できる。
【0058】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の速度、材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0059】
本実施形態の照明器具100では、支持部材40、反射部材50および枠体80が、別部在として構成される例について示したが、支持部材40、反射部材50および枠体80は、単一の部材として構成されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、照明器具を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0061】
1 :照明装置
11 :光源
20 :ソケット
30、30A :レンズ
31 :レンズ部
32 :第1鍔部
32c :突出部
33 :湾曲部
40、40A :支持部材
41 :収容部
42、42A :支持部
42a :第1規制部
42c :収容溝
42e :第2規制部
50 :反射部材
100 :照明器具
図1
図2
図3
図4
図5