(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033751
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】車両
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/40 20240101AFI20240306BHJP
G01C 21/36 20060101ALI20240306BHJP
A61B 5/22 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
G06Q50/30
G01C21/36
A61B5/22 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137545
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】川谷 健太
(72)【発明者】
【氏名】三国 司
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】市川 駿
(72)【発明者】
【氏名】吉田 祐之
(72)【発明者】
【氏名】坂田 翔平
【テーマコード(参考)】
2F129
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD40
2F129EE52
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE80
2F129EE91
2F129HH02
2F129HH12
5L049CC41
(57)【要約】
【課題】車室内の乗員に対して、運動の提案を行うとともに、その運動結果に応じた適切な食事を提案する。
【解決手段】モータを備えた車両用操作装置110または車載装置120と、モータの動作状態を制御するモータ制御装置130と、乗員によるモータの負荷状態を変更する操作を検出する負荷状態変更装置140と、備え、モータの負荷状態を変更する乗員の操作に基づいて、モータの動作状態を制御して、車両用操作装置110または車載装置120の操作力を変更する車両であって、乗員によって任意に設定される運動目標を達成するために必要な運動に関する提案を行う運動提案装置160と、運動に関する提案に対する運動結果に基づいて、食事提案を行う食事提案装置180と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータを備えた車両用操作装置または車載装置と、前記モータの動作状態を制御するモータ制御装置と、乗員による前記モータの負荷状態を変更する操作を検出する負荷状態変更装置と、備え、前記モータの負荷状態を変更する前記乗員の操作に基づいて、前記モータの動作状態を制御して、前記車両用操作装置または前記車載装置の操作力を変更する車両であって、
前記乗員によって任意に設定される運動目標を達成するために必要な運動に関する提案を行う運動提案装置と、
前記運動に関する提案に対する運動結果に基づいて、食事提案を行う食事提案装置と、
を備えることを特徴とする車両。
【請求項2】
現在位置から目的地までの経路情報、経路の周辺情報を提供するナビゲーション装置を備え、
前記ナビゲーション装置は、前記食事提案装置の食事提案に対応する経路周辺の飲食店情報を提示することを特徴とする請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記飲食店情報には、前記現在位置からの所要時間、消費カロリーに応じたお勧めメニュー、ユーザの評価値を含むことを特徴とする請求項2に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両の運転時において、特に、運転者は、常時、車両の走行状態や車外の環境(歩行者、併走車、対向車、信号や標識等)に気を配る必要がある。
また、車両の走行中には、運転者は、身体を自由に動かすことができない状態を強いられる。
走行時間が長時間となる場合には、運転者だけでなく、他の乗員にも肉体的疲労あるいは精神的疲労を与えることになる。
そのため、長時間、同じような姿勢でいることによる運動不足の解消を車室内で行えないかという欲求がある。
【0003】
こうした乗員の欲求に応じる技術として、モード制御部が、車両の走行が不可能な状態であることを確認して、アクセルペダル、ブレーキペダル、クラッチペダル、ハンドル、シートなどの車両に既設の装置を用いたユーザによる運動を可能とする運動モードを設定し、当該運動モードにおいて、運動計測部が、車両に既設の装置を用いたユーザによる運動を計測して、出力部を介してモニタなどに計測結果を表示する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、上記文献に記載の技術の発展形として、摂取した食べ物のカロリーと体調とを考慮して運動内容を提案する技術(例えば、特許文献2参照)や、着座後のセンシングにより健康状態を把握し、運動を行うようアドバイスする技術(例えば、特許文献3参照)も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-104160号公報
【特許文献2】特開2008-393338号公報
【特許文献3】特開2008-234009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、継続的な運動習慣がある人は、日々の運動目標を持っており、成人病疾患等で医師からの指導を受けている人も日々の運動目標を持っている。
上記のように、長時間、同じような姿勢でいることによる運動不足の解消を車室内で行えないかという欲求も当然あるが、運動習慣のある人や医師の指導により運動目標が設定されている人は、運動をするなら、自己の運動目標を念頭においた運動を行いたいという欲求もあり、こうした人達は、運動による消費カロリーに応じた食事をしたいという欲求もある。
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、運動結果を表示するのみであって、更なる健康維持向上のための食事に対する提案はなされていないという課題があった。
また、特許文献2に記載の技術においても、摂取した食べ物のカロリーと体調とを考慮して運動内容を提案するのみであって、更なる健康維持向上のための食事に対する提案はなされていないという課題があった。
また、特許文献3に記載の技術においても、着座後のセンシングにより健康状態を把握し、運動を行うようアドバイスするに留まり、更なる健康維持向上のための食事に対する提案はなされていないという課題があった。
【0008】
そこで、本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、車室内の乗員に対して、運動の提案を行うとともに、その運動結果に応じた適切な食事を提案する車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
形態1;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、モータを備えた車両用操作装置または車載装置と、前記モータの動作状態を制御するモータ制御装置と、乗員による前記モータの負荷状態を変更する操作を検出する負荷状態変更装置と、備え、前記モータの負荷状態を変更する前記乗員の操作に基づいて、前記モータの動作状態を制御して、前記車両用操作装置または前記車載装置の操作力を変更する車両であって、前記乗員によって任意に設定される運動目標を達成するために必要な運動に関する提案を行う運動提案装置と、前記運動に関する提案に対する運動結果に基づいて、食事提案を行う食事提案装置と、を備えることを特徴とする車両を提案している。
【0010】
形態2;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、現在位置から目的地までの経路情報、経路の周辺情報を提供するナビゲーション装置を備え、前記ナビゲーション装置は、前記食事提案装置の食事提案に対応する経路周辺の飲食店情報を提示することを特徴とする車両を提案している。
【0011】
形態3;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記飲食店情報には、前記現在位置からの所要時間、消費カロリーに応じたお勧めメニュー、ユーザの評価値を含むことを特徴とする車両を提案している。
【発明の効果】
【0012】
本発明の1またはそれ以上の実施形態によれば、車室内の乗員に対して、運動の提案を行うとともに、その運動結果に応じた適切な食事を提案することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る車両の構成を示す図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る車両における表示例を示す図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る車両の処理を示す図である。
【
図4】本発明の第2の実施形態に係る車両の構成を示す図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係る車両における地図情報の表示例を示す図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態に係る車両における候補となる飲食店の情報に関する表示例を示す図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係る処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、
図1から
図7を用いて説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
図1から
図3を用いて、本実施形態に係る車両1について説明する。
【0016】
<車両1の構成>
図1に示すように、本実施形態に係る車両1は、車両用操作装置110と、車載装置120と、モータ制御装置130と、負荷状態変更装置140と、入力装置150と、運動提案装置160と、消費カロリー算出装置170と、食事提案装置180と、表示装置190と、を含んで構成されている。
【0017】
車両用操作装置110は、例えば、ハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダル、レギュレータハンドル等であり、通常、モータを備えていないアクセルペダルやブレーキペダル、レギュレータハンドルには、トレーニング器具として使用する場合に機能するモータが回転部の支点に設けられている。
例えば、ハンドルは、ハンドル回転方向の加重をモータにより変化させることによって、腕や握力の筋力を増強するトレーニング機器となる。
また、アクセルペダル、ブレーキペダルは、踏み込み加重をモータにより変化させることにより脚、特に、大腿部の筋力を増強するトレーニング機器となる。
【0018】
車載装置120は、例えば、シートであり、シートベルトを装着した状態でシートバックをリクライニングする加重をモータにより変化させることにより、腹筋、背筋の筋力を増強するトレーニング機器となる。
なお、シートが電動リクライニングシートでない場合には、シートバックのリクライニング回転部にトレーニング器具として使用する場合に機能するモータを設ける。
【0019】
モータ制御装置130は、後述する負荷状態変更装置140からの入力信号に応じて、モータを制御して、加重負荷を可変する。
【0020】
負荷状態変更装置140は、後述する乗員により負荷状態の設定を行う入力装置150への入力情報に応じて、負荷状態を変更する信号を生成して、モータ制御装置130に出力する。
負荷状態変更装置140において変更された負荷状態に関する情報は、後述する消費カロリー算出装置170に送出される。
【0021】
入力装置150は、乗員からの負荷設定情報を受け付ける。
入力装置150は、例えば、タッチパネルが装備されたディスプレイで構成されており、使用する車両用操作装置110あるいは車載装置120と対応付けて、負荷設定情報をタッチ操作により入力できるようになっている。
なお、乗員が車両1と通信可能な携帯端末を有している場合には、携帯端末で負荷設定情報を入力してもよい。
【0022】
運動提案装置160は、乗員によって任意に設定される運動目標を達成するために必要な運動に関する提案を行う。
具体的には、運動提案装置160は、乗員によって任意に設定される運動目標に応じて、使用する車両用操作装置110あるいは車載装置120の種別、運動時間、負荷強度、推奨強化部位、想定されるカロリー消費量等の情報によって、乗員に運動を提案する。
例えば、乗員が所持するウェラブル端末等と通信を行い、得られた乗車前の情報から、運動目標に対して、不足している運動時間、強度、推奨強化部位を提案してもよいし、乗車前に、歩いてばかりいた場合には、上半身の運動を提案するようにしてもよい。
なお、車両1の走行状態により、当然に、運動提案を行う乗員、提案する運動の種別は異なる。
【0023】
消費カロリー算出装置170は、例えば、車両用操作装置110あるいは車載装置120から取得する運動時間情報と、負荷状態変更装置140あるいは入力装置150から取得する負荷情報と、に基づいて、消費カロリーを算出する。
消費カロリー算出装置170において算出された情報は、後述する食事提案装置180および表示装置190に送出される。
【0024】
食事提案装置180は、運動の提案に対する運動結果に基づいて、食事提案を行う。
具体的には、
図2に示すように、後述する表示装置190の画面に、運動時間、運動負荷レベル、消費カロリー等の運動結果に関する情報とともに、運動後に必要となる高たんぱくな食事として、メニューを表示して、運動した乗員に対して、食事の提案を行う。
【0025】
表示装置190は、例えば、液晶パネル等で構成され、文字情報、イラスト等の各種情報を表示する。なお、タッチパネルの機能を備えている場合には、入力装置150として使用してもよい。
【0026】
<車両1の処理>
図3を用いて、本実施形態に係る車両1の処理について説明する。
【0027】
図3に示すように、運動提案装置160は、乗員に対して、運動の提案を行う(ステップS110)。
【0028】
乗員は、運動提案装置160からの運動の提案に応じて、使用する車両用操作装置110あるいは車載装置120を選択し、入力装置150を用いて、負荷レベルを入力する(ステップS120)。
【0029】
負荷状態変更装置140は、乗員の入力情報に応じて、負荷状態を変更する信号を生成して、モータ制御装置130に出力する。モータ制御装置130は、負荷状態変更装置140からの入力信号に応じて、モータを制御して、負荷状態を変更する(ステップS120)。
【0030】
車両1内の制御装置は、乗員により使用されている車両用操作装置110あるいは車載装置120の作動状態をモニタあるいは、撮像装置からの画像情報から得られる乗員の挙動を監視して、乗員の運動が終了したか否かを判定する(ステップS130)。
【0031】
車両1内の制御装置は、乗員の運動が終了していないと判定した場合(ステップS130の「NO」)には、処理を元に戻して、待機モードに移行する。
【0032】
一方で、車両1内の制御装置は、乗員の運動が終了していると判定した場合(ステップS130の「YES」)には、消費カロリー算出装置170に対して、消費カロリーの算出を指示する。
【0033】
消費カロリー算出装置170は、車両用操作装置110あるいは車載装置120から取得する運動時間情報と、負荷状態変更装置140あるいは入力装置150から取得する負荷情報と、に基づいて、消費カロリーを算出する。そして、消費カロリー算出装置170は、算出した情報を食事提案装置180に送出する(ステップS150)。
【0034】
食事提案装置180は、消費カロリー算出装置170から消費カロリー情報を入力すると、
図2に示すような情報を表示装置190の画面に表示させて、処理を終了する(ステップS160)。
【0035】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る車両1は、運動提案装置160が、乗員によって任意に設定される運動目標を達成するために必要な運動に関する提案を行い、食事提案装置180が、運動の提案に対する運動結果に基づいて、食事提案を行う。
つまり、車両1は、乗員に対して、運動に関する提案を行うだけでなく、運動の提案に対する運動結果に基づいて、食事提案を行う。
そのため、運動目標を有する乗員に対して、運動目標の達成に向けた適切なサポートを行うことができる。
【0036】
また、本実施形態に係る車両1の食事提案装置180は、食事の提案として、運動時間、運動負荷レベル、消費カロリー等の運動結果に関する情報とともに、運動後に必要となる高たんぱくな食事として、メニューを表示して、運動した乗員に対して、食事の提案を行う。
そのため、乗員は、運動後の食事として、どのようなメニューがよいのかを調べる作業を行う必要がなく、提示されたメニューの中から、自分の好みにあったメニューを選択して、自身で調理する、あるいは近場の飲食店を検索することができる。
【0037】
<変形例1>
本実施形態においては、運動提案装置160が、乗員によって任意に設定される運動目標を達成するために必要な運動に関する提案を行うこととしたが、車両1の現在位置から次の経由地までの所要時間や車両1の走行状態に応じて、各乗員を特定して、トレーニング機器として適切な装置を提案することが好ましい。
例えば、車両1が手動運転車両であり、車両1が走行中である場合には、運転者以外の乗員に、シートを用いた運動を提案し、車両1が高速道路における多重事故の影響で、長時間停車中である場合には、全ての乗員に対して、それぞれの運動目標に応じたトレーニング機器として適切な装置を提案する。
また、次の経由地までの所要時間が短い場合には、乗員がいつも設定する負荷よりも負荷を高めることを提案してもよいし、途中、思わぬ渋滞に巻き込まれて到着が遅れるような状況となった場合には、負荷を低くし、回数を増やすような提案をしてもよい。
【0038】
<変形例2>
乗員が車両1と通信により連携可能な携帯端末を保持する場合には、携帯端末によって、運動目標等の運動に関する情報を入力するようにしてもよい。また、運動結果に関する情報やどのような食事をとったのかといった情報を車両1から取得して、携帯端末に保存するようにしてもよい。
【0039】
<変形例3>
本実施形態においては、車両用操作装置110をなす、例えば、ハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダル、レギュレータハンドル等の通常、モータを備えていない装置については、トレーニング器具として使用する場合に機能するモータが回転部の支点に設けられている。そのため、トレーニング器具として使用する場合に、モータにより生成される電力を蓄電池等に蓄電しておけば、車両内の電力を有効活用することができる。
【0040】
<第2の実施形態>
図4から
図7を用いて、本実施形態に係る車両1Aについて説明する。
【0041】
<車両1Aの構成>
図4に示すように、本実施形態に係る車両1Aは、車両用操作装置110と、車載装置120と、モータ制御装置130と、負荷状態変更装置140と、入力装置150と、運動提案装置160と、消費カロリー算出装置170と、食事提案装置180と、表示装置190と、ナビゲーション装置210と、を含んで構成されている。
なお、第1の実施形態と同一の符号を付す構成要素については、同様の機能を有することから、その詳細な説明は、省略する。
【0042】
ナビゲーション装置210は、現在位置から目的地までの経路情報、経路の周辺情報を提供するものであり、例えば、食事提案装置180の食事提案に対応する経路周辺の飲食店情報を提示する。具体的には、
図5に示すように、経路情報とともに、自車両MVおよび候補となる飲食店の位置を画面上に表示させる。
また、飲食店情報には、例えば、現在位置からの所要時間、消費カロリーに応じたお勧めメニュー、ユーザの評価値を含む。具体的には、ナビゲーション装置210は、
図6に示すように、例えば、飲食店名、お勧めメニュー、価格、カロリー情報、ユーザ評価値、現在地からの所要時間等からなる飲食店情報を画面上に表示させる。
【0043】
<車両1Aの処理>
図7を用いて、本実施形態に係る車両1Aの処理について説明する。
【0044】
図7に示すように、運動提案装置160は、乗員に対して、運動の提案を行う(ステップS110)。
【0045】
乗員は、運動提案装置160からの運動の提案に応じて、使用する車両用操作装置110あるいは車載装置120を選択し、入力装置150を用いて、負荷レベルを入力する(ステップS120)。
【0046】
負荷状態変更装置140は、乗員の入力情報に応じて、負荷状態を変更する信号を生成して、モータ制御装置130に出力する。モータ制御装置130は、負荷状態変更装置140からの入力信号に応じて、モータを制御して、負荷状態を変更する(ステップS120)。
【0047】
車両1A内の制御装置は、乗員により使用されている車両用操作装置110あるいは車載装置120の作動状態をモニタあるいは、撮像装置からの画像情報から得られる乗員の挙動を監視して、乗員の運動が終了したか否かを判定する(ステップS130)。
【0048】
車両1A内の制御装置は、乗員の運動が終了していないと判定した場合(ステップS130の「NO」)には、処理を元に戻して、待機モードに移行する。
【0049】
一方で、車両1A内の制御装置は、乗員の運動が終了していると判定した場合(ステップS130の「YES」)には、消費カロリー算出装置170に対して、消費カロリーの算出を指示する。
【0050】
消費カロリー算出装置170は、車両用操作装置110あるいは車載装置120から取得する運動時間情報と、負荷状態変更装置140あるいは入力装置150から取得する負荷情報と、に基づいて、消費カロリーを算出する。そして、消費カロリー算出装置170は、算出した情報を食事提案装置180に送出する(ステップS150)。
【0051】
食事提案装置180は、消費カロリー算出装置170から消費カロリー情報を入力すると、
図2に示すような情報を表示装置190の画面に表示させる(ステップS160)。
【0052】
ナビゲーション装置210は、食事提案装置180の食事提案に対応する経路周辺の飲食店情報を提示するとともに、候補となる飲食店の飲食店情報として、飲食店名、お勧めメニュー、価格、カロリー情報、ユーザ評価値、現在地からの所要時間等からなる飲食店情報を画面上に表示させて処理を終了する(ステップS210)。
【0053】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る車両1Aは、ナビゲーション装置210を備え、ナビゲーション装置210は、食事提案装置180の食事提案に対応する経路周辺の飲食店情報を提示する。
そのため、乗員は、消費カロリーに応じた好みの飲食店を迅速に選択することができる。
【0054】
また、本実施形態に係る車両1Aのナビゲーション装置210が提示する飲食店情報には、現在位置からの所要時間、消費カロリーに応じたお勧めメニュー、ユーザの評価値、価格を含む。
そのため、乗員は、飲食店情報に含まれる指標に基づいて、好みに応じた飲食店を迅速に選択することができる。
【0055】
<変形例4>
一般的に、運動効果を高めるためには、運動後、速やかにたんぱく質を摂取することが有効とされる。そのため、ナビゲーション装置210が提示する経路周辺の飲食店までの所要時間が長い場合には、飲食店以外にも、飲食店に到着するまでの間食として、高たんぱく質の食品を扱うコンビニエンスストアやスーパー、ドラッグストア等を提示するようにしてもよい。
【0056】
なお、運動提案装置160、食事提案装置180、ナビゲーション装置210等の処理をコンピュータシステムが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを運動提案装置160、食事提案装置180、ナビゲーション装置210等に読み込ませ、実行することによって本発明の車両1、1Aを実現することができる。ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0057】
また、「コンピュータシステム」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0058】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0059】
以上、この発明の実施形態について、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0060】
1;車両
1A;車両
110;車両用操作装置
120;車載装置
130;モータ制御装置
140;負荷状態変更装置
150;入力装置
160;運動提案装置
170;消費カロリー算出装置
180;食事提案装置
190;表示装置
210;ナビゲーション装置