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特開2024-33814報告書生成装置、報告書生成システム、及び報告書生成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033814
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】報告書生成装置、報告書生成システム、及び報告書生成方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20240306BHJP
   G06Q 10/083 20230101ALI20240306BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G06Q10/08 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137655
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】石井 宏明
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB15
5H181FF05
5H181FF10
5H181LL06
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】車両の運行場所の交通規則に応じた報告書を生成することが可能な報告書生成装置を提供する。
【解決手段】報告書生成装置100は、運行情報取得部111と、位置情報判定部112aと、交通規則判定部112bと、運行日報生成部113と、を備える。運行情報取得部111は、車両20の位置情報及び速度情報を含む車両20の運行情報を取得する。位置情報判定部112aは、あらかじめ記憶部120に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映する。交通規則判定部112bは、運行情報と、荷主先情報と、に基づいて、車両20が交通規則に違反したか否かを判定する。運行日報生成部113は、交通規則判定部112bで判定された判定結果を含む運行日報を生成する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の位置情報及び速度情報を含む前記車両の運行情報を取得する運行情報取得部と、
あらかじめ記憶部に記憶された荷主先の交通規則と、前記荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、前記位置情報で示される位置に対して適用される前記交通規則を前記運行情報に反映する位置情報判定部と、
前記運行情報と、前記荷主先情報と、に基づいて、前記車両が前記交通規則に違反したか否かを判定する交通規則判定部と、
前記交通規則判定部で判定された判定結果を含む運行日報を生成する運行日報生成部と、
を備える報告書生成装置。
【請求項2】
前記運行日報生成部は、前記位置情報に前記荷主先の前記位置に関する情報が含まれる場合には、前記荷主先の前記位置における日報であって、前記荷主先の前記交通規則に対して違反したか否かを判定した結果を含む荷主先日報を生成する、請求項1に記載の報告書生成装置。
【請求項3】
前記荷主先情報は、複数の前記荷主先の前記交通規則及び前記領域情報を含む、請求項2に記載の報告書生成装置。
【請求項4】
警報出力部をさらに備え
前記警報出力部は、前記交通規則判定部で、前記車両が前記交通規則に違反したと判定した場合には、前記車両に搭載された車載機から警報を出力する、請求項1から3のいずれか一項に記載の報告書生成装置。
【請求項5】
車載機と、報告書生成装置と、を備える報告書生成システムであって、
前記車載機は、車両の運行データを取得し、
前記報告書生成装置は、
前記車両の位置情報及び速度情報を含む前記車両の運行情報を取得する運行情報取得部と、
あらかじめ記憶部に記憶された荷主先の交通規則と、前記荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、前記位置情報で示される位置に対して適用される前記交通規則を前記運行情報に反映する位置情報判定部と、
前記運行情報と、前記荷主先情報と、に基づいて、前記車両が前記交通規則に違反したか否かを判定する交通規則判定部と、
前記交通規則判定部で判定された判定結果を含む運行日報を生成する運行日報生成部と、有する報告書生成システム。
【請求項6】
コンピュータによって実行され、報告書を生成する方法であって、
車両の位置情報及び速度情報を含む前記車両の運行情報を取得し、
あらかじめ記憶部に記憶された荷主先の交通規則と、前記荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、前記位置情報で示される位置に対して適用される前記交通規則を前記運行情報に反映し、
前記運行情報と、前記荷主先情報と、に基づいて、前記車両が前記交通規則に違反したか否かを判定し、
前記車両が前記交通規則に違反したか否かを判定した判定結果を含む運行日報を生成する、報告書生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、報告書生成装置、報告書生成システム、及び報告書生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の運行状況を収集し、この車両の運行状況に関する報告書を作成するシステムが提案されている。特許文献1には、事業所に所属する営業車両などの運行を管理する車両運行管理システムが開示されている。特許文献1に開示された車両運行管理システムは、データ収集装置で、車両挙動データと、車両運転者データとを収集し、予め定められた方法によって加工することで報告書データを生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-84136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、荷物を配送する車両は、荷主先の敷地内を走行する場合がある。この荷主先の敷地内においては、低速で走行する必要があるなど、一般道路とは異なる独自の交通規則が設けられている場合がある。また、一般的に荷物を配送する車両などの営業車両は、業務報告として、その日の運行に関する作業結果等を含む日報を生成し、荷主先へ提出する必要がある。しかし、特許文献1に記載された車両運行管理システムにおいては、これら荷主先の交通規則に対応した報告書データが生成されない。そのため、車両が運行した場所の交通規則に応じた日報を生成するシステムが求められる。
【0005】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、車両の運行場所の交通規則に応じた報告書を生成することが可能な報告書生成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係る報告書生成装置は、車両の位置情報及び速度情報を含む車両の運行情報を取得する運行情報取得部と、あらかじめ記憶部に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映する位置情報判定部と、運行情報と、荷主先情報と、に基づいて、車両が交通規則に違反したか否かを判定する交通規則判定部と、交通規則判定部で判定された判定結果を含む運行日報を生成する運行日報生成部と、を備える。
【0007】
本発明の他の態様に係る報告書生成システムは、車載機と、報告書生成装置と、を備える報告書生成システムであって、車載機は、車両の運行データを取得し、報告書生成装置は、車両の位置情報及び速度情報を含む車両の運行情報を取得する運行情報取得部と、あらかじめ記憶部に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映する位置情報判定部と、運行情報と、荷主先情報と、に基づいて、車両が交通規則に違反したか否かを判定する交通規則判定部と、交通規則判定部で判定された判定結果を含む運行日報を生成する運行日報生成部と、有する。
【0008】
本発明の他の態様に係る報告書生成方法は、コンピュータによって実行され、報告書を生成する方法であって、車両の位置情報及び速度情報を含む車両の運行情報を取得し、あらかじめ記憶部に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映し、運行情報と、荷主先情報と、に基づいて、車両が交通規則に違反したか否かを判定し、車両が交通規則に違反したか否かを判定した判定結果を含む運行日報を生成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、車両の運行場所の交通規則に応じた報告書を生成することが可能な報告書生成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態に係る報告書生成システムの構成を示す図である。
図2】車載機の構成の一例を示すブロック図である。
図3】第1の実施形態に係る報告書生成装置の構成を示すブロック図である。
図4】第1の実施形態に係る報告書生成装置の機能的構成を示すブロック図である。
図5】第1の実施形態に係る荷主先情報の一例を示す図である。
図6】第1の実施形態に係る荷主先情報の設定において用いられる画面の一例を示す図である。
図7A】第1の実施形態に係る報告書生成システムにおける荷主先の領域について説明するための図である。
図7B】第1の実施形態に係る報告書生成システムにおける荷主先の領域について説明するための図である。
図8】第1の実施形態に係る運行情報及び判定情報の一例を示す図である。
図9】第1の実施形態に係る報告書生成システムにおいて生成された報告書データの一例を示す図である。
図10】第1の実施形態に係る報告書生成装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図11A】第2の実施形態に係る報告書生成装置の機能的構成を示すブロック図である。
図11B】第2の実施形態に係る報告書生成装置の機能的構成を示すブロック図である。
図12】第2の実施形態に係る報告書生成システムにおける報告書生成の処理の一例を示すシーケンス図である。
図13】第2の実施形態に係る運行情報判定処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて本実施形態に係る報告書生成システム1について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る報告書生成システム1の構成を示す図である。図1に示すように、報告書生成システム1は、サーバ10と、車両20と、ユーザ端末30と、ネットワーク40と、を含んで構成される。
【0013】
報告書生成システム1は、サーバ10が車両20に搭載された車載機200によって取得した運行情報に基づいて、車両20が交通規則にしたがった運行を行ったか否かを判定する。また、報告書生成システム1は、判定した結果に基づいて運行結果を示す報告書を生成する。なお、本実施形態において、報告書は、その日の運行結果を示す日報に対応する形態を示すが、この形態は実施形態を限定するものではなく、報告書は、週報や月報であってもよい。
【0014】
また、報告書生成システム1で生成された日報は、ユーザ端末30を介して閲覧、出力等が可能となる。
【0015】
また、報告書生成システム1は、ネットワーク40により、サーバ10と、車両20の車載機200と、ユーザ端末30とが、通信可能となる。
【0016】
(車載機200の構成)
図2は、車両20に搭載された車載機200の構成を示すブロック図である。図2に示すように車載機200は、CPU210を備える。また、車載機200は、速度信号IF231と、エンジン信号IF232と、GPSIF233(Global Positioning System)と、外部入力IF234と、センサ信号IF235とを備える。さらに、車載機200は、広域通信モジュール241と、不揮発性メモリ242と、揮発性メモリ243と、SDカード244と、SW入力部245と、LCD246(liquid crystal display)とを備える。
【0017】
CPU210は、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、車載機200に必要とされる様々な機能を実現する。CPU210の主要な動作については後述する。
【0018】
速度信号IF231は、車両側から出力される所定の車速信号をCPU210の入力処理に適した信号に変換する。CPU210は、車速信号のパルス数や信号の周期を監視することにより、車両20の走行速度や走行距離を把握できる。
【0019】
エンジン信号IF232は、車両側から出力される所定のエンジン回転信号をCPU210の入力処理に適した信号に変換する。CPU210は、エンジン回転信号のパルス数や信号の周期を監視することにより、エンジンの回転数(rpm)を把握できる。
【0020】
GPSIF233は、図示しないGPS受信機からの信号をCPU210に入力するために利用される。GPS受信機は複数のGPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信して、受信地点である車両20の現在位置を算出できる。CPU210は、現在位置の情報を、GPSIF233を経由してGPS受信機から取得できる。
【0021】
外部入力IF234は、所定の外部信号をCPU210の入力処理に適した信号に変換する。所定の外部信号は、例えば、ギア段の位置を示す信号などが入力される。また、車両20に加わった加速度の大きさを表す信号を外部信号として外部入力IF234に入力することができる。
【0022】
センサ信号IF235は、角速度センサ、重量センサ、温度センサ等の車両20に設けられたセンサにおいて取得された情報をCPU210に入力するために利用される。例えば、センサ信号IF235は、車両20の荷物室の特定部位における温度などを表すアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU210に与えることができる。
【0023】
広域通信モジュール241は、例えば移動体通信事業者などが提供する無線基地局(図示なし)などとの間で無線通信回線を確保し、広域の無線通信を可能にするための機能を有している。広域通信モジュール241は、アンテナ(図示なし)及びネットワーク40を介してサーバ10と通信することができる。
【0024】
不揮発性メモリ242は、CPU210のアクセスにより、データの読み出し及び保持しているデータの書き換えが可能なフラッシュメモリのような電子デバイスである。不揮発性メモリ242は、車載機200が使用する様々なパラメータ、定数データ、プログラムなどのデータを保持するために利用される。
【0025】
揮発性メモリ243は、CPU210のアクセスにより、データの読み出し及び書き込みが自在な半導体メモリデバイスである。揮発性メモリ243は、CPU210が扱う様々なデータを一時的に保持するために利用される。
【0026】
SDカード244は、図示しない所定のカードインタフェースを利用して、着脱自在な状態で車載機200に接続される。SDカード244は、例えば車両20の運行データのように、車載機200が記録すべき様々なデータを保存するために利用される。
【0027】
SW入力部245は、車両20の運転者などのユーザの入力操作を受け付けるための複数のボタンの操作状態を表す信号を生成するスイッチを備えている。例えば、SW入力部245で取得するスイッチ信号は、イグニッションSW(図示せず)のON/OFF信号、ブレーキSW(図示せず)のON/OFF信号、ウインカSW(図示せず)のON/OFF信号などが含まれる。各ボタン(SW)の操作状態の信号は、SW入力部245からCPU210に入力される。
【0028】
LCD246は、車載機200の筐体前面の運転者から見やすい位置に配置されており、CPU210の制御により、車載機200の動作状態を表示したり、ユーザの入力操作の際に必要な情報を表示したりするために利用される。
【0029】
(サーバ10の構成)
図3は、サーバ10の構成を示すブロック図である。サーバ10は、図3に示すように、報告書生成装置100を機能として備える。本実施形態において、この報告書生成装置100は、制御部110と、記憶部120と、入出力IF130(Interface)と、通信IF140と、を備える一般的なコンピュータによって構成される。制御部110及び記憶部120の詳細については後述する。
【0030】
また、ユーザ端末30がパーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット等で実現される場合において、その構成は、図3に示すブロック図の構成を適用してもよい。
【0031】
入出力IF130は、例えば、ユーザがサーバ10との間においてデータをやり取りするための構成要素(インタフェース)である。入出力IF130は、例えば、入力IFと、出力IFとを備える(図示なし)。
【0032】
入出力IF130における入力IFは、ユーザによるさまざまな情報を入力するためのインタフェース機能を有し、サーバ10の外部より情報が入力される。入力IFには、サーバ10と接続された、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、トラックボール、及び、音声認識デバイス等を通じてユーザによって情報が入力される。また、入力IFは、外部記憶装置(図示なし)等からデータを入力するためのデータ入力端子として、情報を入力することができる。
【0033】
入出力IF130における出力IFは、サーバ10に接続された表示装置(図示なし)に、後述の荷主先情報や運行情報を表示させることができる。表示装置は、例えば、ディスプレイ装置、プロジェクター装置などである。
【0034】
通信IF140は、ネットワーク40を介して、サーバ10と、車両20の車載機200と、ユーザ端末30との相互の通信を可能にするためのインタフェースである。
【0035】
(報告書生成装置100の機能)
図4は、第1の実施形態に係る報告書生成装置100の機能的構成を示すブロック図である。図4に示すように、報告書生成装置100の制御部110は、運行情報取得部111と、運行情報判定部112と、運行日報生成部113と、運行日報出力部114と、を機能として備える。また、運行情報判定部112は、位置情報判定部112a及び交通規則判定部112bに関する機能を含む。これら制御部110における各機能については後述する。
【0036】
また、制御部110は、例えば、オペレーティングシステムを動作させて、サーバ10全体を制御する。さらに、制御部110は、記憶部120に格納されたプログラムに基づいて動作し、上述の各機能を実行する。なお、プログラムは、記憶部120に格納される形態に限定されず、例えば、報告書生成装置100内の、ROM(Read Only Memory)等(図示なし)に記憶された構成としてもよい。
【0037】
記憶部120は、図4に示すように、荷主先情報DB121(DB:Database)と、運行情報DB122と、判定情報DB123と、に含まれる情報をデータとして格納する。なお、これらの各データを格納する記憶部120は、1つであっても複数であってもよい。例えば、1つの記憶部120に対し、領域を分けて記憶する構成としてもよい。あるいは、物理的に離れた場所に設置された複数の記憶装置に、データが分散して格納されていてもよい。
【0038】
図5は、荷主先情報DB121の一例を示す図である。荷主先情報DB121には、あらかじめユーザによって荷主先における交通規則に対応した速度の制限値が格納されている。また、本実施形態において、荷主先情報DB121には、図5に示すように、一般道路の速度等の制限値が「通常時」の項目に含まれる。
【0039】
また、荷主先情報DB121には、荷主先における交通規則が適用される「領域」に関する情報として領域情報がユーザによって予め格納されている。この荷主先の領域情報は、例えば、図6に示すような画面に適切な位置をポイント(指示)することで荷主先情報DB121に格納される。図6に示す画面は、例えば、サーバ10のディスプレイに表示されてもよい。あるいは、図6に示す画面は、ネットワーク40を介してユーザ端末30のディスプレイ等に表示されてもよい。ユーザは、サーバ10又はユーザ端末30のディスプレイに表示された画面に対し、荷主先の「領域」を指定することが可能となる。
【0040】
図5に示す荷主先Aの「領域」である「A-B-C-D」は、例えば、図7Aに示すような領域を図6の画面で指定することで、荷主先情報DB121に格納される。また、他の例として図5に示す荷主先Bの「領域」である「E-F-G-H-I-J」は、例えば、図7Bに示すような領域を図6の画面で指定することで、荷主先情報DB121に格納される。
【0041】
運行情報取得部111は、車載機200から車両20の位置情報及び速度情報を含む車両20の運行情報を取得し、運行情報DB122に格納する。図8は、運行情報DB122に格納された運行情報の一例を示す図である。運行情報は、所定のタイミングで取得された運行情報の運行時間に基づいて、時系列順に運行情報DB122に格納されている。なお、運行情報は、車両20の位置情報及び速度情報の他に、車載機200で取得したブレーキ情報、ハンドルの操作情報、センサ情報等の車両20に関する情報が含まれる(図示なし)。
【0042】
図8に示す例においては、例えば運行時間が10時10分の時、運行位置として、(X1、Y1)の場所に位置し、速度が50km/hであったことを示している。
【0043】
また、図8に示す例において、運行時間が12時00分の時、運行位置として、(X2、Y2)の場所に位置し、速度が15km/hであったことを示している。さらに、図8に示す例において、運行時間が13時42分の時、運行位置として、(X3、Y3)の場所に位置し、速度が25km/hであったことを示している。
【0044】
次に、運行情報判定部112の位置情報判定部112aは、取得された車両20の位置情報に対して、どの交通規則が適用されるかを判定し、運行情報DB122に格納する。すなわち、位置情報判定部112aは、車両20のある時点での場所が、荷主先の領域内であるか否かを判定する。具体的には、位置情報判定部112aは、あらかじめ記憶部120に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映する。
【0045】
例えば、図8に示す例においては、位置情報判定部112aは、運行位置が(X1、Y1)の場所は、荷主先の領域内ではなく、一般道路(通常時)の交通規則が適用される場所であると判定し、運行情報DB122に格納する。また、位置情報判定部112aは、運行位置が(X2、Y2)の場所は、図5及び図7Aに示された「A-B-C-D」で囲まれた領域の内部に位置する場所であって、荷主先Aの交通規則が適用される場所であると判定し、運行情報DB122に格納する。同様に、位置情報判定部112aは、運行位置が(X3、Y3)の場所は、図5及び図7Aに示された「A-B-C-D」で囲まれた領域の内部に位置する場所であって、荷主先Aの交通規則が適用される場所であると判定し、運行情報DB122に格納する。
【0046】
交通規則判定部112bは、運行情報と、荷主先情報とに基づいて、車両20がその時点における交通規則を違反したか否かを判定し、判定した結果を判定情報DB123に格納する。第1の実施形態において、運行情報判定部112は、「速度」、「右折」、「左折」「急発進」、「急減速」、「急ブレーキ」、及び「一旦停止」の項目について判定し、判定情報DB123に格納する。
【0047】
図8に示す例においては、違反したことを示す情報として「×」が格納された例を示している。例えば、図8は、運行時間が13時42分の時点において「速度」に対し違反したと判定され「速度」の項目に「×」が格納されている例を示している。
【0048】
運行日報生成部113は、運行情報判定部112で判定された判定結果に基づいて、運行日報を生成する。また、運行日報生成部113は、1日の全体の運行結果を示す通常の日報に加え、荷主先での作業があった場合には、荷主先での運行状況を判定した結果を示す荷主先日報を生成する。なお、荷主先日報は、車両20が作業を行った荷主先の領域ごとに作成される。すなわち、車両20が複数の荷主先の領域で作業を行った場合には、複数の荷主先日報が生成される。
【0049】
図9は、運行日報生成部113で生成される日報の例を示す図である。運行日報生成部113で生成される日報には、運転者名、車両名、及び車両コードが含まれる。また、当該日報には、作業内容、発着時間、作業時間、品名、温度等の情報が含まれる。また、当該日報には、速度の変化を示す速度チャート及び荷室の温度の変化を示す温度チャートが含まれる。さらに、当該日報には、交通規則を違反したか否かを示す違反情報の回数を示す情報と、違反した位置を示す情報とが含まれる。図9に示す例においては、速度の違反が2回、左折の違反が2回、さらに、一旦停止の違反が1回発生した例を示している。
【0050】
運行日報出力部114は、運行日報生成部113で生成された運行日報を、ユーザの要求に応じて出力する。例えば、ユーザがユーザ端末30から日報の出力を要求した場合には、運行日報出力部114は、ネットワーク40を介して、ユーザ端末30に日報を出力する。また、ユーザがサーバ10に対し直接日報の出力を要求した場合には、運行日報出力部114は、サーバ10のディスプレイに出力する。また、ユーザがサーバ10に対し直接日報の出力を要求した場合において、運行日報出力部114は、サーバ10に接続されたプリンタ(図示なし)から当該日報を印刷することで出力する構成を用いてもよい。
【0051】
(報告書生成装置100の処理フローの概略)
次に、図10に示すフローチャートを用いて報告書生成装置100における処理の流れを示す。図10のフローチャートに示す報告書生成装置100の一連の動作は、報告書生成装置100が起動されると開始され、作業終了により処理を終了する。また、図10に示すフローチャートは、電源オフや処理終了の割り込みによっても処理は終了する。また、以下のフローチャートの説明において、上述の報告書生成システム1及び報告書生成装置100の説明で記載した内容と同じ内容については、省略又は簡略化して説明する。
【0052】
ステップS1001において、運行情報取得部111は、車載機200から車両20の運行情報を取得し、運行情報DB122に格納する。
【0053】
ステップS1002において、位置情報判定部112aは、車両20のある時点での場所が、荷主先の領域内であるか否かを判定する。具体的には、位置情報判定部112aは、あらかじめ記憶部120に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映する。ステップS1002において、位置情報判定部112aは、車両20の場所が、荷主先の領域内であると判定した場合(ステップS1002:YES)には、処理はステップS1003に進む。一方で、ステップS1002において、位置情報判定部112aは、車両20の場所が、荷主先の領域内でないと判定した場合(ステップS1002:NO)には、処理はステップS1004に進む。
【0054】
ステップS1003において、交通規則判定部112bは、車両20の位置に該当する荷主先の交通規則に従って、車両20が交通規則違反をした否かを判定し、判定した結果を判定情報DB123に格納する。その後、処理はステップS1005に進む。
【0055】
ステップS1004において、交通規則判定部112bは、一般道路(通常時)の交通規則に従って、車両20が交通規則違反をした否かを判定し、判定した結果を判定情報DB123に格納する。その後、処理はステップS1006に進む。
【0056】
ステップS1005において、運行日報生成部113は、荷主先用の運行日報を生成する。ステップS1005において生成される日報は、所定の時間までの日報であり、既に生成された日報を更新する形で生成する。その後、処理はステップS1006に進む。
【0057】
ステップS1006において、運行日報生成部113は、通常の運行日報を生成する。ここで通常の運行日報は、荷主先の領域における荷主先日報と、荷主先の領域外の通常の交通規則が適用される日報との両方が含まれる日報である。すなわち、荷主先日報が生成されている場合には、通常の運行日報は、この荷主先日報を包含した日報となる。その後、処理はステップS1007に進む。
【0058】
ステップS1007において、制御部110は、日報生成が終了したか否かを判定する。ここで、制御部110による日報生成が終了したか否かの判定は、運行情報の運行時間に対して全て日報に反映されたか否かに基づいて判定される。ステップS1007において、制御部110は、日報の生成が終了したと判定した場合(ステップS1007:YES)には、日報生成の処理は終了する。一方で、ステップS1007において、制御部110は、日報の生成が終了していないと判定した場合(ステップS1007:NO)には、処理はステップS1008に進む。
【0059】
ステップS1008において、制御部110は、運行情報の時系列を更新する。ここで運行情報の時系列とは、所定のタイミングで取得された運行情報の運行時間の順番に相当する。その後、処理はステップS1002に戻り、ステップS1002からの処理が実施される。
【0060】
上述の通り、第1の実施形態に係る報告書生成装置100は、運行情報取得部111と、位置情報判定部112aと、交通規則判定部112bと、運行日報生成部113と、を備える。運行情報取得部111は、車両20の位置情報及び速度情報を含む車両20の運行情報を取得する。位置情報判定部112aは、あらかじめ記憶部120に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映する。交通規則判定部112bは、運行情報と、荷主先情報と、に基づいて、車両20が交通規則に違反したか否かを判定する。運行日報生成部113は、交通規則判定部112bで判定された判定結果を含む運行日報を生成する。
【0061】
これにより、報告書生成装置100は、車両20が荷主先の敷地内など独自の交通規則を有する場所においても交通規則の判定を行うため、車両20の運行場所の交通規則に応じた報告書を生成することが可能となる。
【0062】
また、運行日報生成部113は、位置情報に荷主先の位置に関する情報が含まれる場合には、荷主先の位置における日報であって、荷主先の交通規則に対して違反したか否かを判定した結果を含む荷主先日報を生成してもよい。これにより、報告書生成装置100は、通常の日報に加え、荷主先での運行があった場合には、荷主先の交通規則に応じた交通規則の判定結果を含む荷主先日報を作成することができるため、荷主先へ適切な日報を提出することが可能となる。
【0063】
さらに、荷主先情報DB121に格納された荷主先情報は、複数の荷主先の交通規則及び領域情報を含んでもよい。これにより、報告書生成装置100は、車両20が運行した荷主先が複数ある場合にも、それぞれの荷主先の交通規則に応じた判定結果を含む荷主先日報を作成することが可能となる。
【0064】
(第2の実施形態)
以上の通り、具体的な実施形態を一つ説明したが、上述した実施形態は例示であって実施形態を限定するものではない。例えば、上述の実施形態では、サーバ10が報告書生成装置100を備える形態を例示した。ここではさらに、報告書生成システム1において、サーバ10及び車載機200において、報告書生成の処理を行う第2の実施形態に係る報告書生成システム1について、第1の実施形態と異なる構成について説明する。
【0065】
第2の実施形態に係る報告書生成システム1は、車載機200で運行情報判定部212を備える点で第1の実施形態に係る報告書生成システム1と異なる。また、第2の実施形態に係る報告書生成システム1における車載機200は、警報出力部215を備える。すなわち、第2の実施形態において、第1の実施形態で示した報告書生成装置100の機能が、サーバ10の報告書生成装置102と、車載機200とに分かれて備えられる。
【0066】
図11A及び図11Bは、第2の実施形態に係る報告書生成システム1におけるサーバ10における報告書生成装置102と、車載機200の機能的構成を示す図である。図11A及び図11Bに示すように、第2の実施形態においては、車載機200のCPU210の機能として、運行情報判定部212及び警報出力部215が含まれる。
【0067】
また、図11Bに示すように、第2の実施形態においては、車載機200の記憶部220は荷主先情報DB221、運行情報DB222、及び判定情報DB223を備える。なお、車載機200の記憶部220は、図2に示す不揮発性メモリ242、揮発性メモリ243、及び/又はSDカード244に相当する。また、荷主先情報DB221、運行情報DB222、及び判定情報DB223に格納される荷主先情報、運行情報、及び判定情報のデータの構成は、上述の第1の実施形態で示したデータと同じ構成であるため、ここでは説明を省略する。
【0068】
(報告書生成システム1の処理フロー)
図12は、第2の実施形態における報告書生成システム1のシーケンス図である。
【0069】
ステップS1201において、サーバ10は、ユーザ端末30からの設定情報のアップロードに応じて設定情報の更新を行う。ここで、設定情報は、車載機200の設定情報である。
【0070】
ステップS1202において、車載機200は、設定情報更新処理を実施する。具体的には、車載機200は、所定のタイミングにおいてサーバ10に設定情報の問合せを行う。また、サーバ10は、車載機200からの問合せに対し車載機200へ回答する。例えば、設定情報の更新がある場合には、サーバ10は、車載機200にその旨回答し、車載機200の設定が更新される。また、設定情報の更新がない場合にも、サーバ10は、車載機200に回答してもよい。なお、設定情報の更新がない旨の回答を受け取った車載機200は、設定情報の更新は行わない。その後、処理はステップS1203に進む。
【0071】
ステップS1203において、車載機200は、出庫処理を実施する。ここで出庫処理は、例えば、車両20の運転者が、車載機200に設けられた出庫ボタンを押下することで、実施される構成としてもよい。あるいは、出庫処理は、車両20のイグニッションSWがオンになることで、実施される構成としてもよい。その後処理はステップS1204に進む。
【0072】
ステップS1204において、車載機200の運行情報判定部212は、運行情報の判定を行う。具体的には、図13に示す運行情報判定のサブルーチン処理が実施される。
【0073】
図13の運行情報判定処理について説明する。
【0074】
ステップS1301において、車載機200の位置情報判定部212aは、GPSIF233を介して取得した車両20の場所が、荷主先の領域内であるか否かを判定する。具体的には、位置情報判定部212aは、あらかじめ記憶部120に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映する。ステップS1301において、位置情報判定部112aは、車両20の場所が、荷主先の領域内であると判定した場合(ステップS1301:YES)には、処理はステップS1302に進む。一方で、ステップS1302において、位置情報判定部112aは、車両20の場所が、荷主先の領域内でないと判定した場合(ステップS1301:NO)には、処理はステップS1303に進む。
【0075】
ステップS1302において、交通規則判定部112bは、車両20の位置に該当する荷主先の交通規則に従って、車両20が交通規則違反をした否かを判定し、判定した結果を判定情報DB223に格納する。その後、処理はステップS1304に進む。
【0076】
ステップS1303において、交通規則判定部112bは、一般道路(通常時)の交通規則に従って、車両20が交通規則違反をした否かを判定し、判定した結果を判定情報DB223に格納する。その後、処理はステップS1304に進む。
【0077】
ステップS1304において、CPU210は、交通規則判定部112bで判定され判定情報DB223に格納された交通規則の判定結果に違反があるか否かを判定する。ステップS1304において、CPU210は、判定結果に違反があると判定した場合(ステップS1304:YES)には、処理は、ステップS1305に進む。一方で、ステップS1304において、CPU210は、判定結果に違反がないと判定した場合(ステップS1304:NO)には、処理は、ステップS1306に進む。
【0078】
ステップS1305において、警報出力部215は、交通規則の違反があったため、警報を出力する。例えば、警報出力部215は、車載機200のスピーカ(図示なし)を介して音声により警報を出力させてもよい。あるいは、警報出力部215は、車載機200のLCD246に警報を表示させてもよい。警報出力部215による警報の出力により、運転者はリアルタイムで交通規則の違反を認識することが可能となり、警報を認識した以降の運転を改善することが可能となる。
【0079】
ステップS1306においてCPU210は、入庫であるか否かを判定する。具体的には、CPU210は、入庫は、例えば、車両20の運転者が、車載機200に設けられた入庫ボタンを押下することで、実施される構成としてもよい。あるいは、入庫は、車両20のイグニッションSWがオフになることで、実施される構成としてもよい。
【0080】
ステップS1306において、CPU210は、入庫であると判定した場合(ステップS1306:YES)には、処理は、図12のシーケンス図のステップS1205に進む。一方で、ステップS1306において、CPU210は、入庫でないと判定した場合(ステップS1306:NO)には、処理は、ステップS1301に戻り、ステップS1301からの処理が実施される。
【0081】
図12に戻り説明を進める。ステップS1205において、車載機200は、入庫処理を実施する。具体的には、車載機200は、図13のステップS1306の入庫判定をトリガーとして入庫処理を実施する。
【0082】
ステップS1206において、サーバ10の運行情報取得部111は、車載機200から運行情報を取得する。なお、ステップS1206において運行情報取得部111が取得する運行情報には、車載機200における判定結果が含まれる。その後処理はステップS1207に進む。
【0083】
ステップS1207において、サーバ10の運行日報生成部113は、車載機200から送られた運行情報及び交通規則の判定結果に基づいて、運行日報を生成する。なお、ステップS1207における運行日報の生成処理は、図10に示すステップS1002からステップS1008に示される処理と同様の処理が実施される。
【0084】
上述の通り、第2の実施形態のおける報告書生成システム1の車載機200は、運行情報判定部212及び警報出力部215を備える。警報出力部215は、交通規則判定部212bで、車両20が交通規則に違反したと判定した場合には、車両20に搭載された車載機200から警報を出力する。これにより、車両20の運転者はリアルタイムで交通規則の違反を認識することが可能となり、警報を認識した以降の運転を改善することが可能となる。
【0085】
(他の実施形態)
実施形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明したが、以上の実施形態に記載した内容により本実施形態が限定されるものではない。また、上記に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0086】
上述の第1の実施形態では報告書生成装置100の機能がサーバ10に備えられる例を示した。また、第2の実施形態では、報告書生成装置100の機能のうち、運行情報判定部112に関する機能が車載機200のCPU210の機能(運行情報判定部212)として、設けられる例を示した。これらの形態は実施形態の構成を限定するものではない。例えば、車載機200のCPU210の機能として、運行情報取得部111、運行日報生成部113、及び/又は運行日報出力部114を備える構成としてもよい。この場合、車載機200において運行日報を生成し、運行日報をSDカード244に出力する構成を適用してもよい。あるいは、車載機200において運行日報を生成し、車載機200の印字装置(図示なし)によって、運行日報を出力する構成を適用してもよい。
【0087】
また、上述した報告書生成装置100における処理(報告書生成方法)をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム(報告書生成プログラム)、及びそのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、本実施形態の範囲に含まれる。ここで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体の種類は任意である。また、上記コンピュータプログラムは、上記記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送されるものであってもよい。
【0088】
以下に、報告書生成装置100、報告書生成システム1、及び報告書生成方法の特徴について記載する。
【0089】
第1の態様に係る報告書生成装置100は、車両20の位置情報及び速度情報を含む車両20の運行情報を取得する運行情報取得部111を備える。報告書生成装置100は、あらかじめ記憶部120に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映する位置情報判定部112aを備える。また、報告書生成装置100は、運行情報と、荷主先情報と、に基づいて、車両20が交通規則に違反したか否かを判定する交通規則判定部112bを備える。さらに、報告書生成装置100は、交通規則判定部112bで判定された判定結果を含む運行日報を生成する運行日報生成部113を備える。
【0090】
上記構成によれば、報告書生成装置100は、車両20が荷主先の敷地内など独自の交通規則を有る場所においても交通規則の判定を行うため、車両20の運行場所の交通規則に応じた報告書を生成することが可能となる。
【0091】
第2の態様に係る報告書生成装置100の運行日報生成部113は、位置情報に荷主先の位置に関する情報が含まれる場合には、荷主先の位置における日報であって、荷主先の交通規則に対して違反したか否かを判定した結果を含む荷主先日報を生成してもよい。
【0092】
上記構成によれば、報告書生成装置100は、通常の日報に加え、荷主先での運行があった場合には、荷主先の交通規則に応じた交通規則の判定結果を含む荷主先日報を作成することができるため、荷主先へ適切な日報を提出することが可能となる。
【0093】
第3の態様に係る報告書生成装置100の荷主先情報は、複数の荷主先の交通規則及び領域情報を含んでもよい。
【0094】
上記構成によれば、報告書生成装置100は、車両20が運行した荷主先が複数ある場合にも、それぞれの荷主先の交通規則に応じた判定結果を含む荷主先日報を作成することが可能となる。
【0095】
第4の態様に係る報告書生成装置100は、警報出力部215をさらに備えてもよい。また、警報出力部215は、交通規則判定部212bで、車両20が交通規則に違反したと判定した場合には、車両20に搭載された車載機200から警報を出力してもよい。
【0096】
上記構成によれば、車両20の運転者はリアルタイムで交通規則の違反を認識することが可能となり、警報を認識した以降の運転を改善することが可能となる。
【0097】
第5の態様に係る報告書生成システム1は、車載機200と、報告書生成装置100と、を備える報告書生成システム1である。車載機200は、車両20の運行データを取得する。報告書生成装置100は、車両20の位置情報及び速度情報を含む車両20の運行データを運行情報として取得する運行情報取得部111を有する。報告書生成装置100は、あらかじめ記憶部120に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映する位置情報判定部112aを有する。また、報告書生成装置100は、運行情報と、荷主先情報と、に基づいて、車両20が交通規則に違反したか否かを判定する交通規則判定部112bを有する。また、報告書生成装置100は、交通規則判定部112bで判定された判定結果を含む運行日報を生成する運行日報生成部113を有する。
【0098】
上記構成によれば、報告書生成システム1は、車両20が荷主先の敷地内など独自の交通規則を有る場所においても交通規則の判定を行うため、車両20の運行場所の交通規則に応じた報告書を生成することが可能となる。
【0099】
第6の態様に係る報告書生成方法は、コンピュータによって実行され、報告書を生成する方法である。報告書生成方法は、車両20の位置情報及び速度情報を含む車両20の運行情報を取得する。また、報告書生成方法は、あらかじめ記憶部120に記憶された荷主先の交通規則と、荷主先の領域情報とを含む荷主先情報に基づいて、位置情報で示される位置に対して適用される交通規則を運行情報に反映する。また、報告書生成方法は、運行情報と、荷主先情報と、に基づいて、車両20が交通規則に違反したか否かを判定する。さらに、報告書生成方法は、車両20が交通規則に違反したか否かを判定した判定結果を含む運行日報を生成する。
【0100】
上記構成によれば、報告書生成方法は、車両20が荷主先の敷地内など独自の交通規則を有る場所においても交通規則の判定を行うため、車両20の運行場所の交通規則に応じた報告書を生成することが可能となる。
【符号の説明】
【0101】
1 報告書生成システム
10 サーバ
20 車両
30 ユーザ端末
100、102 報告書生成装置
111 運行情報取得部
112、212 運行情報判定部
112a、212a 位置情報判定部
112b、212b 交通規則判定部
113 運行日報生成部
114 運行日報出力部
120、220 記憶部
121、221 荷主先情報DB
122、222 運行情報DB
123、223 判定情報DB
200 車載機
215 警報出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13