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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033825
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】無線通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20240306BHJP
   H04W 88/02 20090101ALI20240306BHJP
   H04L 67/75 20220101ALI20240306BHJP
   H04L 67/02 20220101ALI20240306BHJP
【FI】
H04M11/00 302
H04W88/02 160
H04W88/02 110
H04L67/75
H04L67/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137677
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(74)【代理人】
【識別番号】100093104
【弁理士】
【氏名又は名称】船津 暢宏
(72)【発明者】
【氏名】河野 日向子
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067FF02
5K201BA06
5K201CB06
5K201CC01
5K201CC07
5K201EB06
5K201EC05
5K201EC06
5K201EF10
5K201FA03
(57)【要約】
【課題】 接続する機材等との通信状況を容易に確認できる無線通信システムを提供する。
【解決手段】 通信制御サーバ1が、機材又は通信サーバ毎に通信ソフトの通信接続の設定及び変更を行う設定変更処理部11と、機材又は通信サーバ毎に通信ソフトの通信状態を取得する通信状態取得部13と、機材又は通信サーバ毎に通信接続の設定画面を表示用端末9に表示させ、機材又は通信サーバ毎の通信状態取得部13から入力された通信状態の情報を設定画面に表示させ、通信状態の情報を基に機材又は通信サーバの通信状態をダッシュボード画面として一覧で表示用端末9に表示させる表示情報処理部12と、を備える無線通信システムである。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の種類の機材を備え、複数の通信サービスの通信サーバが接続する通信制御サーバを備える無線通信システムであって、
前記機材又は前記通信サーバとの通信状況を表示する表示用端末を備え、
前記通信制御サーバが、
前記機材又は前記通信サーバ毎に通信ソフトウェアの通信接続の設定及び変更を行う設定変更処理部と、
前記機材又は前記通信サーバ毎に通信ソフトウェアの通信状態を取得する通信状態取得部と、
前記機材又は前記通信サーバ毎に前記通信接続の設定画面を前記表示用端末に表示させ、前記機材又は前記通信サーバ毎の前記通信状態取得部から入力された通信状態の情報を前記設定画面に表示させ、前記通信状態の情報を基に前記機材又は前記通信サーバの通信状態を一覧の画面で前記表示用端末に表示させる表示情報処理部と、を備えることを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
前記通信制御サーバは、前記表示用端末に表示させる画面をWEB画面とするURLを提供し、前記表示用端末は、前記URLにアクセスして前記WEB画面を表示することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記通信制御サーバにおける前記設定変更処理部及び通信状態取得部の処理をバックエンド処理とし、前記表示情報処理部の処理をフロントエンド処理としたことを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記通信制御サーバは、前記機材又は前記通信サーバの通信状態を一覧で表示する画面において、前記機材又は前記通信サーバ毎の通信状態を特定の表示エリア毎に、接続する機材名又は通信サーバ名、アイコン、接続状態及び接続時刻を当該表示エリア内に表示させることを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信システム。
【請求項5】
前記通信制御サーバは、前記機材又は前記通信サーバの通信状態を一覧で表示する画面において、前記表示エリア内に設定ボタンを設け、当該設定ボタンが選択されると、前記機材又は前記通信サーバの通信接続の設定画面に移行すること特徴とする請求項4記載の無線通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに係り、特に、接続する機材等との通信状況を容易に確認できる無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[従来の技術]
近年、使用するソフトウェアを切り替えることによって無線通信機能を変更することができるソフトウェア無線機がある。
そして、そのソフトウェア無線機を用いた無線通信システムがある。
【0003】
[従来のシステム:図7
従来の無線通信システム(従来のシステム)は、図7に示すように、通信制御サーバ100と、無線機(ソフトウェア無線機)2と、操作端末3と、中継器4とで構成され、通信制御サーバ100は、監視サーバ5と、メールシステム6と、電報システム7と、ナビゲーションサーバ8とに接続している。
図7は、従来のシステムの構成概略図である。
また、無線機2、操作端末3及び中継器4を「機材」と呼び、監視サーバ5、メールシステム6、電報システム7及びナビゲーションサーバ8を「通信サービスの通信サーバ」と呼ぶことがある。尚、上記機材と通信サーバを合わせて「機材等」と呼ぶこともある。
【0004】
監視サーバ5は、通信制御サーバ100、無線機2及び中継器4を監視し、メールシステム6は電子メールを、電報システム7は電報データを、ナビゲーションサーバ8は地図データを通信制御サーバ100とやり取りする。
【0005】
そして、通信制御サーバ100は、メールシステム6、電報システム7、ナビゲーションサーバ8と、無線機2、操作端末3、中継器4との間でデータ変換を行う。
例えば、通信制御サーバ100は、メールシステム6からの電子メールを音声、無線データに変換し、無線機2に出力する。
【0006】
[従来の通信制御サーバのソフトウェア構成:図8
従来のシステムにおける通信制御サーバ100のソフトウェア構成は、図8に示すように、表示部10と、設定変更処理部11と、設定ファイル14と、通信部15と、メールサーバ16と、を有している。ここで、通信部15と、メールサーバ16とを総称として「通信ソフトウェア」又は「通信ソフト」と呼ぶ。尚、通信ソフトは、通信制御サーバ100内の制御部が処理プログラムを実行することで実現している。
図8は、従来のシステムの通信制御サーバのソフトウェア構成を示す概略図である。
【0007】
ここでは、無線機2に対する通信部15と、メールシステム6に対するメールサーバ16を例に挙げているが、実際は、電報システム7、ナビゲーションシステム8に対する通信サーバ等も同様に通信ソフトである。
【0008】
表示部10と設定変更処理部11は、通信ソフトの接続設定機能を実現するものである。
設定ファイル14には、各通信サーバにおける通信ソフトの接続設定の情報が設定されている。
設定変更処理部11は、設定ファイル14を参照し、接続設定の情報を表示部10に表示出力する。
そして、設定変更処理部11は、設定ファイル14を書き換える編集を行って設定変更し、当該設定ファイル14を通信ソフトの通信部15が読み込んで無線機2と通信を行い、また、当該設定ファイル14を通信ソフトのメールサーバ16が読み込んでメールシステム6と通信を行う。
【0009】
[従来の接続設定画面:図9
従来の表示部10に表示される接続設定画面は、図9に示すように、設定ファイル14の内容を表示するもので、監視サーバ5、メールシステム6、電報システム7、ナビゲーションシステム8の各々のIPアドレス、ポート番号の設定値が表示され、変更値を入力する入力欄が設けられている。
【0010】
図9は、表示部に表示される接続設定画面を示す概略図である。
そして、図示していないが入力部から接続設定画面の入力欄に変更値が入力され、「設定」のボタンを選択すると、設定ファイル14の内容(接続設定内容)が変更される。
【0011】
[関連技術]
尚、関連する先行技術として、特開2004-023753号公報「ソフトウェア無線機」(特許文献1)がある。
特許文献1には、ソフトウェアを切り替えることで無線通信機能を変更できるソフトウェア無線機において、使用するソフトウェアを保存するメモリ容量を確保することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2004-023753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、従来の無線通信システムでは、接続する機材等に対する接続設定の画面は提供されていたものの、接続する機材等の通信ソフトウェアの通信状態を確認できる画面が提供されておらず、接続する機材等の通信状況を即座に容易に確認することができないという問題点があった。
【0014】
尚、特許文献1には、接続する機材等との通信状況を容易に確認できる無線通信システムの構成について記載がない。
【0015】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、接続する機材等との通信状況を容易に確認できる無線通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、複数の種類の機材を備え、複数の通信サービスの通信サーバが接続する通信制御サーバを備える無線通信システムであって、機材又は通信サーバとの通信状況を表示する表示用端末を備え、通信制御サーバが、機材又は通信サーバ毎に通信ソフトウェアの通信接続の設定及び変更を行う設定変更処理部と、機材又は通信サーバ毎に通信ソフトウェアの通信状態を取得する通信状態取得部と、機材又は通信サーバ毎に通信接続の設定画面を表示用端末に表示させ、機材又は通信サーバ毎の通信状態取得部から入力された通信状態の情報を設定画面に表示させ、通信状態の情報を基に機材の通信状態を一覧の画面で表示用端末に表示させる表示情報処理部と、を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明は、上記無線通信システムにおいて、通信制御サーバが、表示用端末に表示させる画面をWEB画面とするURLを提供し、表示用端末が、URLにアクセスしてWEB画面を表示することを特徴とする。
【0018】
本発明は、上記無線通信システムにおいて、通信制御サーバにおける設定変更処理部及び通信状態取得部の処理をバックエンド処理とし、表示情報処理部の処理をフロントエンド処理としたことを特徴とする。
【0019】
本発明は、上記無線通信システムにおいて、通信制御サーバが、機材又は通信サーバの通信状態を一覧で表示する画面で、機材又は通信サーバ毎の通信状態を特定の表示エリア毎に、接続する機材名又は通信サーバ名、アイコン、接続状態及び接続時刻を当該表示エリア内に表示させることを特徴とする。
【0020】
本発明は、上記無線通信システムにおいて、通信制御サーバが、機材又は通信サーバの通信状態を一覧で表示する画面で、表示エリア内に設定ボタンを設け、当該設定ボタンが選択されると、機材又は通信サーバの通信接続の設定画面に移行すること特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、通信制御サーバが、機材又は通信サーバ毎に通信ソフトウェアの通信接続の設定及び変更を行う設定変更処理部と、機材又は通信サーバ毎に通信ソフトウェアの通信状態を取得する通信状態取得部と、機材又は通信サーバ毎に通信接続の設定画面を表示用端末に表示させ、機材又は通信サーバ毎の通信状態取得部から入力された通信状態の情報を設定画面に表示させ、通信状態の情報を基に機材又は通信サーバの通信状態を一覧の画面で表示用端末に表示させる表示情報処理部と、を備える無線通信システムとしているので、機材又は通信サーバの通信ソフトウェアの通信状態が一覧で表示され、接続する機材又は通信サーバとの通信状況を容易に確認できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本システムの構成概略図である。
図2】本システムの通信制御サーバのソフトウェア構成を示す概略図である。
図3】表示用端末のメニュー画面を示す概略図である。
図4】表示用端末の接続設定画面を示す概略図である。
図5】表示用端末のダッシュボード画面を示す概略図である。
図6】通信状態の画面表示のシーケンスを示す説明図である。
図7】従来のシステムの構成概略図である。
図8】従来のシステムの通信制御サーバのソフトウェア構成を示す概略図である。
図9】表示部に表示される接続設定画面を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る無線通信システム(本システム)は、複数の種類の機材を備え、複数の通信サービスの通信サーバに接続する通信制御サーバと、機材又は通信サーバとの通信状況を表示する表示用端末を有し、通信制御サーバが、機材又は通信サーバ毎に通信ソフトウェアの通信接続の設定及び変更を行う設定変更処理部と、機材又は通信サーバ毎に通信状態を取得する通信状態取得部と、機材又は通信サーバ毎に通信接続の設定画面を表示用端末に表示させ、機材又は通信サーバ毎の通信状態取得部から入力された通信状態の情報を設定画面に表示させ、通信状態の情報を基に機材又は通信サーバの通信状態を一覧の画面で表示用端末に表示させる表示情報処理部と、を備えるものであり、機材又は通信サーバの通信状態を一覧で表示されるので、接続する機材との通信状況を容易に確認できるものである。
【0024】
[本システム:図1
本システムの構成について図1を参照しながら説明する。図1は、本システムの構成概略図である。
本システムは、図1に示すように、通信制御サーバ1と、無線機(ソフトウェア無線機)2と、操作端末3と、中継器4とで構成され、通信制御サーバ1が、監視サーバ5と、メールシステム6と、電報システム7と、ナビゲーションサーバ8と、表示用端末9とに接続している。
尚、通信制御サーバ1と表示用端末9以外の構成は、従来の図7と同様であるため、説明を省略する。
また、無線機2、操作端末3及び中継器4を「機材」と呼び、監視サーバ5、メールシステム6、電報システム7及びナビゲーションサーバ8を「通信サービスの通信サーバ」と呼ぶことがある。尚、上記機材と通信サービスを合わせて「機材等」と呼ぶこともある。
【0025】
本システムは、例えば、定期航路などの船舶(移動体の一例)に設置されており、複数の船舶がそれぞれに同様の本システムを備えており、各船舶を無線通信の各拠点とし、複数の拠点間で音声や電子メールのデータを無線により通信することが可能である。
【0026】
[通信制御サーバ:図2
次に、本システムにおける通信制御サーバ1におけるソフトウェア構成を説明する。図2は、本システムの通信制御サーバのソフトウェア構成を示す概略図である。
本システムの通信制御サーバ1は、図2に示すように、設定変更処理部11と、表示情報処理部12と、通信状態取得部13と、設定ファイル14と、通信部15と、メールサーバ16と、有している。ここで、従来と同様に、通信部15と、メールサーバ16とを総称として「通信ソフトウェア」又は「通信ソフト」と呼ぶ。尚、通信ソフトは、通信制御サーバ100内の制御部が処理プログラムを実行することで実現している。
設定ファイル14を除き、その他の構成は、ソフトウェアで実現されるものである。
【0027】
図8の従来のシステムで説明したように、本システムの図2では、無線機2に対する通信部15と、メールシステム6に対するメールサーバ16を例に挙げているが、実際は、電報システム7、ナビゲーションシステム8に対する通信サーバ等も同様に通信ソフトである。
【0028】
設定変更処理部11、表示情報処理部12及び通信状態取得部13は、通信ソフトの接続設定機能を実現し、更に、機材等の通信状態を一覧表示させる機能も実現している。
設定ファイル14には、各通信サービスの通信サーバ又は機材(機材等)における接続設定の情報が設定されている。
【0029】
本システムにおいては、設定変更処理部11は、機材等に対応する設定ファイル14毎に複数設けられ、個別化して分離させている。
設定変更処理部11は、表示用端末9からの指示を、表示情報処理部12を介して受けて設定ファイル14を参照し、接続設定の情報を表示情報処理部12に出力し、表示情報処理部12が、後述する接続設定画面で表示用端末9に表示出力する。
【0030】
そして、設定変更処理部11は、対応する設定ファイル14を書き換える編集を行って設定変更し、当該設定ファイル14を通信部15が読み込んで無線機2と通信を行い、また、当該設定ファイル14をメールサーバ16が読み込んでメールシステム6と通信を行う。
【0031】
通信状態取得部13は、通信部15,メールサーバ16等の通信サービスの通信サーバ又は機材毎に複数設けられ、個別化して分離している。通信サービス又は機材毎に分離することで、接続する機材数の変更(通信サービスの追加・変更)を容易にして、拡張性を確保している。
通信状態取得部13は、通信サーバ又は機材から各々の通信状態の情報を取得し、表示情報処理部12に出力している。
【0032】
ここで、通信状態とは、無線機2であれば、接続中、一部接続中、接続要求中、未接続、未構築等であり、操作端末3であれば、接続可、一部接続可、未接続、未設定等であり、監視サーバ5、電報システム6、ナビゲーションシステム7では、接続中、一部接続中、接続要求中、未接続を示すものとなる。
【0033】
表示情報処理部12は、通信状態取得部13からの通信状態の情報を入力し、それらを後述するダッシュボード画面にて一覧で表示用端末9に表示出力する。表示出力は、WEB上にブラウザによって表示可能としている。
つまり、表示情報処理部12が提供する特定のURL(Uniform Resource Locator)にアクセスすると該当の画面が表示用端末9に表示されるものである。
また、表示情報処理部12は、機材の接続設定の情報も後述する接続設定画面で表示用端末9からブラウザで表示可能としている。
【0034】
尚、表示情報処理部12はフロントエンドで動作し、設定変更処理部11と通信状態取得部13はバックエンドで動作している。フロントエンドとバックエンドで処理を分離することで各々独立して効率的に処理を進めることができ、機材(通信サービス)の追加・変更を容易にできる。
【0035】
[メニュー画面:図3
次に、本システムの表示用端末9に表示されるメニュー画面について図3を参照しながら説明する。図3は、表示用端末のメニュー画面を示す概略図である。
表示用端末9は、表示情報処理部12から提供されたURLにアクセスすると、図9に示すメニュー画面が表示される。
【0036】
メニュー画面は、ステータスとして「サービス・機器接続状況」、「無線機・操作表示器接続状況」が、設定として「接続設定」、「メール設定」、「ネットワーク設定」、「その他設定」が表示され、選択可能となっている。
ここで、機器は機材であり、操作表示器は操作端末である。
【0037】
そして、表示用端末9のメニュー画面で、ステータスの「サービス・機器接続状況」が選択されると、図5のダッシュボード画面が表示され、設定の「接続設定」が選択されると、図4の接続設定画面が表示される。
【0038】
[接続設定画面:図4
次に、本システムの表示用端末9に表示される接続設定画面について図4を参照しながら説明する。図4は、表示用端末の接続設定画面を示す概略図である。
接続設定画面は、図4に示すように、接続設定の対象のサービス名が表示され、アイコン、名称、接続状態、設定値、変更値、更新日時、説明が表示される。
図4では、サービス名は「電報システム」であり、右側の説明の「i」のアイコンを選択すると具体的な説明が表示されるようになっている。
【0039】
また、右下の「リセット」ボタンが選択されると、変更値がリセットされ、新たな変更値が入力可能となる。
更に、「リセット」ボタンの左横の「設定」ボタンが選択されると、入力された変更値が設定される。
【0040】
[ダッシュボード画面:図5
次に、本システムの表示用端末9に表示されるダッシュボード画面について図5を参照しながら説明する。図5は、表示用端末のダッシュボード画面を示す概略図である。
ダッシュボード画面は、図5に示すように、接続機材等毎に、1つのカード(四角形の表示エリア)内に、接続機材等の名称、その機材等のアイコン、接続状態、接続時刻が表示される。
【0041】
例えば、図5において、監視サーバ5については、接続機器等の名称「監視サーバ」、監視サーバのアイコン、接続状態として「未接続」、接続時刻は表示なしが示されている。
また、無線機2については、接続機器等の名称「無線機」、無線機のアイコン、接続状態として「未構築」、接続時刻は表示なしが示されている。
【0042】
尚、カード内の右下の「設定」ボタンが選択されると、対応する機材等について図4の接続設定画面に移行する。電報システムのカードで「設定」ボタンが選択されると、図4の電報システムの設定画面が表示される。
このように、ダッシュボード画面では、システムの通信状況、稼働状況を確認できる。
【0043】
また、ダッシュボード画面において、異常のレベルの件数を表示するようにしてもよい。
例えば、警報3件、警告10件のように表示させると、深刻な問題、経年変化による性能劣化の状況など、事前に予測が可能となるものである。
尚、警報の方が警告より深刻さ重大で、警報は運用を停止する異常であり、警告は運用継続可能な異常である。
【0044】
更に、ダッシュボード画面に、復旧の履歴情報を表示させるようにしてもよい。但し、履歴情報が多い場合には、例えば、「復旧履歴」ボタンを設け、それを選択させることで、詳細な復旧履歴情報を表示させるようにするのが好ましい。
復旧の履歴情報が表示されることで、過去の障害からどのようにして復旧したのかが容易に理解できるものである。
【0045】
[通信状態の画面表示のシーケンス:図6
次に、本システムにおける通信状態を画面表示するシーケンスについて図6を参照しながら説明する。図6は、通信状態の画面表示のシーケンスを示す説明図である。
本システムにおける通信状態を画面表示するシーケンスは、図6に示すように、表示用端末9がブラウザを起動して(S1)、表示情報処理部12から提供された特定のURLに接続することで画面アクセスを行う(S2)。
【0046】
表示情報処理部12は、その画面アクセスに対して画面表示内容を表示用端末9に提供し(S3)、表示用端末9は、画面表示を行う(S4)。以上は、通信制御サーバ1のフロントエンドで実行される。
【0047】
また、通信状態取得部13は、各接続機材等に対する通信状態情報を初期値又は前回更新された設定値で作成する(S11)。
尚、通信制御サーバ1内の各通信ソフトと対応する各接続機材等とは接続中とする。
【0048】
そして、通信状態取得部13は、各接続機材等に対して「疎通状態確認」を送信し(S12)、接続する機材から「応答」を受信する(S13)。尚、接続していない機材等からは応答がない。
【0049】
更に、通信状態取得部13は、各通信ソフトに「接続状態確認」を送信し(S14)、接続する通信ソフトから「接続状態」の情報を受信する(S15)。通信ソフトとの接続確認を行うのは、機材とは接続中であっても対応する通信ソフトが接続していないことがあり、それを確認するためである。
【0050】
そして、通信状態取得部13は、各接続機材等からの応答S13と、各通信ソフトからの接続状態の情報S15から通信状態情報を更新する(S16)。
図6のシーケンスS12~S16は、一連の処理として周期的に繰り返し行う(「Loop」として動作させる。以上は、通信制御サーバ1のバックエンドで実行される。
【0051】
また、表示用端末9は、表示情報処理部12に通信状態取得を要求し(S21)、表示情報処理部12は、通信状態取得部13に通信状態取得を要求する(S22)。
すると、通信状態取得部13は、更新された通信状態情報を読み込み(S23)、通信状態情報を表示情報処理部12に返信する(S24)。
【0052】
表示情報処理部12は、受信した通信状態情報を表示用端末9に送信し(S25)、表示用端末9では、図5に示したダッシュボード画面で通信状態を更新する(S26)。
図6のシーケンスS21~S26は、一連の処理として周期的に繰り返し行う(「Loop」として動作させる。以上は、通信制御サーバ1のフロントエンドとバックエンドで実行される。
【0053】
[実施の形態の効果]
本システムによれば、通信制御サーバ1が複数の種類の機材を備え、複数の通信サービスの通信サーバが接続し、表示用端末9が機材との通信状況を表示するもので、通信制御サーバ1が、機材又は通信サーバ毎に通信ソフトの通信接続の設定及び変更を行う設定変更処理部11と、機材又は通信サーバ毎に通信ソフトの通信状態を取得する通信状態取得部13と、機材又は通信サーバ毎に通信接続の設定画面を表示用端末9に表示させ、機材又は通信サーバ毎の通信状態取得部13から入力された通信状態の情報を設定画面に表示させ、通信状態の情報を基に機材又は通信サーバの通信状態を一覧のダッシュボード画面で表示用端末9に表示させる表示情報処理部12と、を備えるものとしているので、機材又は通信サーバの通信状態を一覧で表示され、接続する機材又は通信サーバとの通信状況を容易に確認できる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、接続する機材等との通信状況を容易に確認できる無線通信システムに好適である。
【符号の説明】
【0055】
1…通信制御サーバ、 2…無線機、 3…操作端末、 4…中継器、 5…監視サーバ、 6…メールシステム、 7…電報システム、 8…ナビゲーションシステム、 9…表示用端末、 10…表示部、 11…設定変更処理部、 12…表示情報処理部、 13…通信状態取得部、 14…設定ファイル、 15…通信部、 16…メールサーバ、 100…通信制御サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9