(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033985
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】システム、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240306BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20240306BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G06F3/04817
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137948
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】浦川 豊
【テーマコード(参考)】
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC24
5C062AC34
5C062AD05
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF00
5E555AA18
5E555AA30
5E555AA42
5E555BA27
5E555BB27
5E555BC04
5E555DB18
5E555DC13
5E555DC21
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ショートカット登録された機能を実行する際のユーザの利便性を高めることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】MFP10Aのコントローラ11は、ショートカット情報を、メモリIF17に装着されたUSBメモリ19に複製することができる。MFP10Bのコントローラは、USBメモリ19にショートカット情報が複製されていれば、ショートカットアイコンを、ユーザIF16に表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザインタフェースと、
可搬型メモリを着脱可能なメモリインタフェースと、
画像形成部と、
コントローラと、を備える複数の画像形成装置からなるシステムであり、
前記複数の画像形成装置のうち、第1の装置及び第2の装置それぞれの前記コントローラは、
複数の設定項目それぞれに対応する設定値を用いて、前記画像形成部に、画像形成処理を実行させることが可能であり、
前記ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、ショートカットアイコンに関連付けて、前記画像形成処理の種類と、当該画像形成処理に用いられる前記設定値と、を示すショートカット情報を生成する生成処理と、
前記ショートカットアイコンに対する操作に応じて、前記画像形成部に、前記ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された種類の画像形成処理を、前記ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された設定値を用いて実行させる第1ショートカット実行処理と、
を実行するよう構成されており、
前記第1の装置の前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、前記ショートカット情報を、前記メモリインタフェースに装着された可搬型メモリに複製する複製処理を実行するよう構成されており、
前記第2の装置の前記コントローラは、
前記メモリインタフェースに装着され前記可搬型メモリに前記ショートカット情報が複製されていることを検知すると、前記画像形成部に、検知された前記ショートカット情報に示された種類の画像形成処理に対応するショートカットアイコンを、前記ユーザインタフェースに表示させるショートカットアイコン表示処理を実行するよう構成されているシステム。
【請求項2】
前記第2の装置の前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示させることが可能であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、
前記待機画面に表示された画像形成処理に関連付けられたアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示するように構成されており、
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が所定数未満であれば、前記ショートカットアイコンを、第1の態様で前記待機画面に表示させ、
前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が前記所定数以上であれば、前記ショートカットアイコンを、第2の態様で前記待機画面に表示させるよう構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記所定数は、前記待機画面における前記m行n列の前記アイコン表示領域のうち、前記アイコンが表示されていない前記アイコン表示領域の数であり、
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が前記所定数未満であれば、前記第1の態様として、前記ショートカットアイコンを、前記アイコン表示領域に表示させ、
前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が前記所定数以上であれば、前記第2の態様として、前記ショートカットアイコンを、前記待機画面における前記アイコン表示領域が含まれるページとは異なるページに表示させるよう構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第2の装置の前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示させることが可能であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、
前記待機画面に表示された画像形成処理に関連付けられたアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示するように構成されており、
前記ショートカットアイコンの表示態様を示す情報を、メモリに登録しておくことが可能であり、
前記ショートカットアイコン表示処理では、前記ショートカットアイコンの表示態様を示す情報がメモリに登録された状態で前記ショートカットアイコン表示処理が実行され、
前記メモリに、第1の態様を示す情報が登録されていれば、前記ショートカットアイコンを、前記第1の態様で前記待機画面に表示させ、
前記メモリに、第2の態様を示す情報が登録されていれば、前記ショートカットアイコンを、前記第2の態様で前記待機画面に表示させる、よう構成されている請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2の装置の前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示可能な構成であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、
前記待機画面に表示された画像形成処理に対応するアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示するように構成されており、
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記メモリインタフェースに前記可搬型メモリが装着されると、装着された前記可搬型メモリに前記ショートカット情報が複製されているか否かを検知し、前記ショートカット情報が複製されていることを検知すると、検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンを、前記待機画面における前記アイコン表示領域の一つに表示する、よう構成されている請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記メモリインタフェースに前記可搬型メモリが装着される前に、前記待機画面における前記アイコンの表示領域に空きがあれば、検知された前記ショートカット情報に関連づけられた前記ショートカットアイコンを、前記空き領域に追加して表示する、ように構成されている請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記メモリインタフェースに前記可搬型メモリが装着される前に前記待機画面に表示されていた既存の前記ショートカットアイコンを、検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンに置き換えて表示する、ように構成されている請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記第2の装置の前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示可能な構成であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、
前記待機画面に表示された画像形成処理に対応するアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示するように構成されており、
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記メモリインタフェースに装着された前記可搬型メモリに前記ショートカット情報が複製されていることを検知すると、前記待機画面とは別の画面を表示し、表示された画面に、検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンを表示する、よう構成されている請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第2の装置の前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示可能な構成であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、
前記待機画面に表示された画像形成処理に対応付けられたアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示するように構成されており、
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が所定数未満であれば、前記ショートカットアイコンを、前記待機画面における前記アイコン表示領域以外の位置に表示させ、
前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が前記所定数以上であれば、前記待機画面に表示されている既存の前記ショートカットアイコンを、検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンに置き換えて表示する、よう構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記第2の装置の前記コントローラは、
前記アイコンに対応する画像形成処理の実行後に表示される前記待機画面に、前記可搬型メモリに検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンを表示しているときに、前記可搬型メモリが前記メモリインタフェースから脱着されると、前記可搬型メモリに検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンを非表示にするよう構成されている請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
ユーザインタフェースと、
可搬型メモリを着脱可能なメモリインタフェースと、
画像形成部と、
コントローラと、を備える画像形成装置であって、
前記コントローラは、
複数の設定項目それぞれに対応する設定値を用いて、前記画像形成部に、画像形成処理を実行させることが可能であり、
前記ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、ショートカットアイコンに関連付けて、前記画像形成処理の種類と、当該画像形成処理に用いられる前記設定値と、を示すショートカット情報を生成する生成処理と、
前記ショートカットアイコンに対する操作に応じて、前記画像形成部に、前記ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された種類の画像形成処理を、前記ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された設定値を用いて実行させる第1ショートカット実行処理と、
前記メモリインタフェースに装着された前記可搬型メモリに前記ショートカット情報が複製されていることを検知すると、前記画像形成部に、検知された前記ショートカット情報で示される画像形成処理に対応するショートカットアイコンを、前記ユーザインタフェースに表示させるショートカットアイコン表示処理と、を実行するよう構成されている画像形成装置。
【請求項12】
前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示させることが可能であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、
前記待機画面に表示された画像形成処理に関連付けられたアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示するように構成されており、
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が所定数未満であれば、前記ショートカットアイコンを、第1の態様で前記待機画面に表示させ、
前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が前記所定数以上であれば、前記ショートカットアイコンを、第2の態様で前記待機画面に表示させるよう構成されている、請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記所定数は、前記待機画面における前記m行n列の前記アイコン表示領域のうち、前記アイコンが表示されていない前記アイコン表示領域の数であり、
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が前記所定数未満であれば、前記第1の態様として、前記ショートカットアイコンを、前記アイコン表示領域に表示させ、
前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が前記所定数以上であれば、前記第2の態様として、前記ショートカットアイコンを、前記待機画面における、前記アイコン表示領域が含まれるページとは異なるページに表示させるよう構成されている、請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示させることが可能であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、
前記待機画面に表示された画像形成処理に関連付けられたアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示するように構成されており、
前記ショートカットアイコンの表示態様を示す情報を、メモリに登録しておくことが可能であり、
前記ショートカットアイコン表示処理では、前記ショートカットアイコンの表示態様を示す情報がメモリに登録された状態で前記ショートカットアイコン表示処理が実行され、
前記メモリに、第1の態様を示す情報が登録されていれば、前記ショートカットアイコンを、前記第1の態様で前記待機画面に表示させ、
前記メモリに、第2の態様を示す情報が登録されていれば、前記ショートカットアイコンを、前記第2の態様で前記待機画面に表示させる、よう構成されている請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示可能な構成であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、前記待機画面に表示された画像形成処理に対応するアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示するように構成されており、
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記メモリインタフェースに前記可搬型メモリが装着されると、装着された前記可搬型メモリに前記ショートカット情報が複製されているか否かを検知し、前記ショートカット情報が複製されていることを検知すると、検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンを、前記待機画面における前記アイコン表示領域の一つに表示する、よう構成されている請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記メモリインタフェースに前記可搬型メモリが装着される前に、前記待機画面における前記アイコンの表示領域に空きがあれば、検知された前記ショートカット情報に関連づけられた前記ショートカットアイコンを、前記空き領域に追加して表示する、ように構成されている請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記メモリインタフェースに前記可搬型メモリが装着される前に前記待機画面に表示されていた既存の前記ショートカットアイコンを、検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンに置き換えて表示する、ように構成されている請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示可能な構成であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、
前記待機画面に表示された画像形成処理に対応するアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示するように構成されており、
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記メモリインタフェースに装着された前記可搬型メモリに前記ショートカット情報が複製されていることを検知すると、前記待機画面とは別の画面を表示し、表示された画面に、検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンを表示する、よう構成されている請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示可能な構成であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、
前記待機画面に表示された画像形成処理に対応付けられたアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示するように構成されており、
前記ショートカットアイコン表示処理では、
前記メモリインタフェースに装着された前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が所定数未満であれば、前記ショートカットアイコンを、前記待機画面における前記アイコン表示領域以外の位置に表示させ、
前記メモリインタフェースに装着された前記可搬型メモリに複製されている前記ショートカット情報が前記所定数以上であれば、前記待機画面に表示されている既存の前記ショートカットアイコンを、検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンに置き換えて表示する、よう構成されている、請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記コントローラは、
前記アイコンに対応する画像形成処理の実行後に表示される前記待機画面に、前記可搬型メモリに検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンを表示しているときに、前記可搬型メモリが前記メモリインタフェースから脱着されると、前記可搬型メモリに検知された前記ショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンを非表示にするよう構成されている請求項19に記載の画像形成装置。
【請求項21】
ユーザインタフェースと、
可搬型メモリを着脱可能なメモリインタフェースと、
画像形成部と、
コントローラと、を備える画像形成装置であって、
前記コントローラは、
複数の設定項目それぞれに対応する設定値を用いて、前記画像形成部に、画像形成処理を実行させることが可能であり、
前記ユーザインタフェースを介して受け付けた指示に応じて、ショートカットアイコンに関連付けて、前記画像形成処理の種類と、当該画像形成処理に用いられる前記設定値と、を示すショートカット情報を生成する生成処理と、
前記ショートカットアイコンに対する操作に応じて、前記画像形成部に、前記ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された種類の画像形成処理を、前記ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された設定値を用いて実行させる第1ショートカット実行処理と、
前記ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、前記ショートカット情報を、前記メモリインタフェースに装着された可搬型メモリに複製する複製処理と、
を実行するよう構成されている画像形成装置。
【請求項22】
前記コントローラは、
前記ユーザインタフェースに待機画面を表示させることが可能であり、前記待機画面には、画像形成処理のいずれかに対応するアイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域に表示するよう構成されており、
前記待機画面に表示された画像形成処理に関連付けられたアイコンが操作されたとき、当該アイコンに対応する画像形成処理を実行し、その後、前記ユーザインタフェースに前記待機画面を再表示し、
前記生成処理で生成されたショートカット情報に関連付けられた前記ショートカットアイコンを、前記アイコン表示領域に表示させるよう構成されており、
前記複製処理では、
前記待機画面に含まれる前記ショートカットアイコンに特別な操作がされると、前記特別な操作がなされた前記ショートカットアイコンに関連付けられた前記ショートカット情報を、前記メモリインタフェースに装着されている可搬型メモリに複製する、よう構成されている請求項21に記載の画像形成装置。
【請求項23】
前記コントローラは、前記複製処理において、
前記メモリインタフェースに前記可搬型メモリが装着されている状態で、前記ショートカットアイコンに特別な操作がされると、前記特別な操作がなされた前記ショートカットアイコンに関連付けられた前記ショートカット情報を前記可搬型メモリに複製し、
前記メモリインタフェースに前記可搬型メモリが装着されていない状態で、前記ショートカットアイコンに前記特別な操作がされると、前記特別な操作がなされた前記ショートカットアイコンに関連付けられた前記ショートカット情報を編集するための処理を実行する、よう構成されている請求項22に記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記コントローラは、
前記メモリインタフェースに前記可搬型メモリが装着された場合に、前記可搬型メモリに前記ショートカット情報が複製されているか否かを検知し、
前記第1ショートカット実行処理では、
装着された前記可搬型メモリから、前記ショートカット情報を検知した場合に、前記画像形成部に、検知された前記ショートカット情報に示された種類の画像形成処理を、検知された前記ショートカット情報に示された設定値を用いて実行させる、よう構成されている請求項21に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成処理を実行する画像形成装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成処理をショートカットアイコンに関連付けて登録しておき、ショートカットアイコンに対する操作で、関連付けられた画像形成処理を実行することができる装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特定の画像形成装置で登録したショートカットの内容を、ユーザが使用する他の画像形成装置にも登録しておくことで、ユーザの利便性を高めることができる場合がある。しかし、特定の画像形成装置に登録されたショートカットの内容を、他の画像形成装置に登録するためには、他の画像形成装置に対して、同じ登録内容の設定を行う必要があり、ユーザの操作負担が大きい場合がある。特許文献1には、このような観点について何ら記載がされていない。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、特定の装置にショートカット登録済みの機能を、他の装置に登録する際に、ユーザにとって利便性の高いシステム、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本実施形態に開示されたシステムでは、ユーザインタフェースと、可搬型メモリを着脱可能なメモリインタフェースと、画像形成部と、コントローラと、を備える複数の画像形成装置からなるシステムである。複数の画像形成装置のうち、第1の装置及び第2の装置それぞれのコントローラは、複数の設定項目それぞれに対応する設定値を用いて、画像形成部に、画像形成処理を実行させることが可能であり、ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、ショートカットアイコンに関連付けて、画像形成処理の種類と、当該画像形成処理に用いられる設定値と、を示すショートカット情報を生成する生成処理と、ショートカットアイコンに対する操作に応じて、画像形成部に、ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された種類の画像形成処理を、ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された設定値を用いて実行させる第1ショートカット実行処理と、を実行するよう構成されている。第1の装置のコントローラは、ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、ショートカット情報を、メモリインタフェースに装着された可搬型メモリに複製する複製処理を実行するよう構成されており、第2の装置のコントローラは、メモリインタフェースに装着され可搬型メモリにショートカット情報が複製されていることを検知すると、画像形成部に、検知されたショートカット情報に示された種類の画像形成処理に対応するショートカットアイコンを、ユーザインタフェースに表示させるショートカットアイコン表示処理を実行するよう構成されている。
【0007】
システムを構成する複数の画像形成装置のうち、第1の装置のコントローラは、ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、生成処理により生成されたショートカット情報を、メモリインタフェースに装着された可搬型メモリに複製することができる。システムを構成する第2の装置のコントローラは、メモリインタフェースに装着された可搬型メモリにショートカット情報が複製されていれば、このショートカットアイコンで示される画像形成処理に対応するショートカットアイコンを、ユーザインタフェースに表示させることができる。これにより、ユーザは、第1の装置に登録済みのショートカット情報を、第2の装置に登録する場合に、可搬型メモリをメモリインタフェースに装着すればよく、ユーザに対して利便性の高いシステムを提供することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ショートカット画像を操作して、特定の画像形成処理を実行する場合に、ユーザの利便性を高めた、画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】ショートカットアイコンを登録する際の画面遷移図である。
【
図4】ショートカット登録された処理の実行を説明する画面遷移図である。
【
図5】ショートカットアイコンを登録する際の手順を示すフローチャートである。
【
図6】ショートカット情報の複製を説明する画面遷移図である。
【
図7】USBメモリに複製されたショートカット情報を用いた機能の実行の手順を説明するフローチャートである。
【
図8】USBメモリに複製されたショートカット情報を用いた機能の実行を説明する画面遷移図である。
【
図9】USBメモリに複製されたショートカット情報を用いた機能の実行を説明する画面遷移図である。
【
図10】第2実施形態に係るショートカット情報を用いた機能の実行を説明する画面遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
画像形成装置の実施形態をMFP(Multi Function Peripheralの略)を用いて説明する。
図1では、MFP10Aと、MFP10Bとがネットワーク200に接続されて、システムが構成されている。本実施形態では、MFP10Aが第1の装置の一例であり、MFP10Bが第2の装置の一例である。MFP10Aは、コントローラ11、メモリ12、プリンタ13、FAXIF14、スキャナ15、ユーザIF16、USBIF17、通信IF18を備えている。これらの構成要素は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。なお、MFP10Bは、MFP10Aと同様の構成であるため、その構成の説明を省略する。
【0011】
通信IF18は、MFP10をネットワーク200に接続する。これにより、MFP10は、ネットワーク200に接続された不図示のPCとの間で、所定のプロトコルに従い、ネットワーク200を介して通信を行うことができる。スキャナ15は、例えば、CCDやCISなどの読取センサを有し、原稿の読取りに応じた画像データを生成する。画像データの生成は、画像形成の一例である。プリンタ13は、シートやディスクなどの被記録媒体に画像を印刷する印刷動作を実行する。シートを用紙とも呼ぶ。印刷は画像形成の一例である。プリンタ13の記録方式としては、インクジェット方式や、電子写真方式などを採用することができる。
【0012】
ユーザIF16は、ユーザによるMFP10Aに対する各種操作を受付可能なインタフェースである。ユーザIF16は、液晶ディスプレイを含むタッチパネルや各種スイッチ等を含んでいる。USBIF17は、着脱可能に接続された可搬型メモリであるUSBメモリ19に対して、USB規格に沿ったデータの読み出し及び書き込みを行う。なお、可搬型メモリは、USBメモリ19以外にも、SDカード等の可搬型メモリであってもよい。通信IF18は、例えば無線LAN通信を行い、無線LANに接続されている不図示のPCおよびサーバなどと通信を行う。プリンタ13、FAXIF14、及びスキャナ15は、画像形成部の一例であり、コントローラ11からの指示に応じて、コピー処理、スキャン処理、FAX送信処理、及びFAX受信処理を実行する。
【0013】
メモリ12は、RAMなどの揮発性メモリ、NVRAMなどの不揮発性メモリ、ROM等が組み合わされて構成されている。不揮発性のメモリとして、SSD、HDDなどを用いてもよい。各種プログラムの実行時に用いられる、コントローラ11が備えるバッファも、メモリ12の一部とみなしてよい。なお、メモリ12は、コントローラ11が読取り可能なストレージ媒体であってもよい。コントローラ11が読取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0014】
コントローラ11は、CPUや、内部メモリが組み合わされて構成されている。本実施形態では、主に、プログラムに記述された命令に従ったコントローラ11の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、コントローラ11の処理を表している。なお「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、コントローラ11が要求することなくデータを受信するという処理も、「コントローラ11がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コントローラに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。なお、コントローラ11は、1つに限らず、複数のコントローラにより構成されていてもよい。この場合において、コントローラ11により実行される後述する各処理は、複数のコントローラにより分散されて実行されてもよい。
【0015】
コントローラ11は、MFP10Aの電源がONされたことを契機に、
図2(a)に示す待機画面40をユーザIF16に表示させる。待機画面40には、アイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域44に表示するよう構成されている。
図2(a)では、アイコン表示領域44を破線で囲んでいる。具体的には、待機画面40のアイコン表示領域44には、初期状態としてMFP10が実行可能な画像形成処理のいずれかに対応するアイコン「FAX」、「コピー」、「スキャン」の各機能の実行指示を受付けるアイコン41A,41B,41Cが含まれている。待機画面40は、複数のページにより構成されており、本実施形態では、画面下部に表示されたタブ43A~43Cを操作することで、ユーザIF16に、操作されたタブ43に対応するページを表示させることができる。
図2(a)に示す待機画面40は、タブ43Aに対応する「Basic 1」のページを表示している。タブ43Bが操作されると、コントローラ11は、後述する
図10(a)などに示す「Basic 2」に対応するページをユーザIF16に表示させる。
【0016】
待機画面40のアイコン表示領域44は、機能に応じたアイコンを配列して表示できる構成であればよく、行数と列数とは1行3列、3列1行のように、片方が1でもよいし、2列4行、4列2行のように、両方が2以上でもよい。更には、アイコン表示領域44は、3列3行、4列4行のように、行数と列数とが同じ自然数であってもよい。
【0017】
ユーザが、FAX機能に関するアイコン41Aを操作したことを契機に、コントローラ11は、FAXIF14を用いたFAX送信機能を実行する。FAX送信機能は、スキャナ15が読取ることで生成されたスキャンデータ、通信IF18を介して例えばPCから送信された送信データ、USBIF17を介してUSBメモリなどから読み出した記録データを、FAXIF14を介して送信先の装置に送信する機能である。これ以外にも、ユーザがアイコン41Aを操作したことを契機に、FAXIF14を用いたFAX受信処理を行うことができる。FAX受信処理では、FAXIF14を介して受信したFAX受信データをプリンタ13によりシートに印刷する、通信IF18を介して他の外部装置に送信する、更には、USBIF17を介してUSBメモリへ書き込む機能である。
【0018】
ユーザが、コピー機能に関するアイコン41Bを操作したことを契機に、コントローラ11は、プリンタ13、及びスキャナ15を用いたコピー機能を実行する。コピー機能は、スキャナ15が原稿を読取ることで生成されたスキャンデータをプリンタ13により印刷させる機能である。ユーザがスキャン機能に関するアイコン41Cを操作したことを契機に、コントローラ11は、スキャナ15を用いたスキャン機能を実行する。スキャン機能は、スキャナ15が原稿を読取ることで生成されたスキャンデータを、通信IF18を介して例えばPC又はサーバなどへ送信し、あるいは、USBIF17を介してUSBメモリへ書き込む機能である。プリンタ13及びスキャナ15が実行するコピー機能、スキャナ15が実行するスキャン機能、FAXIF14が実行するFAX送信処理、及びFAX受信処理は、画像形成処理の一例である。コントローラ11は、待機画面40に含まれるアイコン41A~41Cに対応する機能を実行する前に、後述するように実行対象となる機能に対応する確認画面70(
図4(b))を表示することで、ユーザに現在の設定値を確認させ、設定値を変更する操作を受付けることが可能である。この場合において、コントローラ11は、確認画面70に含まれるスタートボタン72の操作を検出すると、機能を実行する。
【0019】
待機画面40のアイコン表示領域44には、ショートカット画像を割り当てることが可能な未登録キー42A,42Bを含んでいる。ショートカット画像は、MFP10の機能、及び機能により用いられる各種の設定値を関連付ける画像である。コントローラ11は、ユーザIF16を介して受付けた指示に応じて、ショートカット画像に関連付けて、MFP10Aの機能や、この機能により使用される設定値を登録したショートカット情報20をメモリ12に記憶する登録処理を実行可能である。ユーザがショートカット画像を操作すると、コントローラ11は、操作されたショートカット画像に関連付けられたMFP10Aの機能及び各種設定を、一連の機能の選択操作及び各種設定の設定操作を省略して実行することができる。以下では、ショートカット画像に、MFP10Aの機能、及び機能により用いられる設定値を関連付けることを「ショートカット登録」とも記載する。
【0020】
次に、MFP10Aに表示された待機画面40の未登録キー42Aに、ショートカット画像を追加登録して、ショートカット登録を行う場合の処理を説明する。ユーザが待機画面40上で、未登録キー42Aを操作すると、コントローラ11は、メモリ12のうち揮発性メモリに、レコードを一時記憶する。レコードは、ショートカット情報20における、ショートカット登録の対象となる機能に対応する情報である、Short Cut表示名21、登録位置番号22、機能23、初期値24、OneTouch25の各設定項目を含んでいる。レコードに含まれる各情報は、
図3に示すショートカット情報20に含まれるレコードに対応している。ショートカット情報20及びレコードについては後述する。また、コントローラ11は、操作された未登録キー42に対応する登録位置番号の値をレコードの登録位置番号22として書き込む。未登録キー42Aに対応する登録位置番号は「4」である。
【0021】
コントローラ11は、
図2(b)で示す大区分選択画面50をユーザIF16に表示させる。大区分選択画面50は、ショートカット登録の対象となる機能を大まかに特定するための大区分の選択操作を受付ける画面である。
図2(b)で示す大区分選択画面50では、大区分に対応する複数のボタン51である、「コピー機能」を示すボタン51A、「FAX機能」を示すボタン51B、「スキャン機能」を示すボタン51C、「ネットワーク接続」を示すボタン51D、「アプリケーションの実行」を示すボタン51Eを含んでいる。
【0022】
コントローラ11は、大区分選択画面50におけるいずれかのボタン51が操作されたことを検出すると、小区分選択画面52をユーザIF16に表示させる。小区分選択画面52は、大区分選択画面50の操作により特定される機能をより詳細に特定するための小区分の指定を受付ける画面である。この例では、ユーザが、大区分として「スキャン機能」を示すボタン51Cを操作することで、コントローラ11は、
図2(c)に示す、小区分であるスキャンデータの保存先の指定を受付ける小区分選択画面52をユーザIF16に表示させる。小区分選択画面52には、スキャンデータの保存先を示す複数のボタン53A~53Eを含んでおり、具体的には、USBメモリを指定するボタン53A、PCを指定するボタン53B、E―mailサーバを指定するボタン53C、FTPサーバ又はSFTPサーバを指定するボタン53D、ネットワーク上の接続された装置を指定するボタン53Eを含んでいる。なお、小区分選択画面52において、スクロールバーを操作することで、ボタン53A~53E以外の小区分に応じたボタンを表示させることができる。
【0023】
ユーザが、小区分選択画面52において、いずれかのボタン53A~53Eを操作することで、コントローラ11は、各画面50,52において選択された区分により特定される機能を、一時記憶されたレコードの機能23として書き込む。ここで、機能23は、ショートカット登録の対象となる機能を示す情報である。この例では、大区分選択画面50で「スキャン処理」が選択され、小区分選択画面52で、「E―mailサーバへの保存」が選択されているため、コントローラ11は、一時記憶されたレコードの機能23に「スキャンto E-Mail Server」を書き込み、初期値24に、予め定められた「スキャンto E-Mail Server」に対応する各設定項目の初期値を書き込む。コントローラ11は、一時記憶されたレコードにおいて、OneTouch25の値として、「OFF」を書き込む。
【0024】
なお、「一時記憶」は、「登録」前の情報を、作業用に、メモリ12の揮発領域に記憶させることである。「一時記憶」には、レコードの一時記憶と、レコードとは別に、情報を一時記憶することと、がある。「登録」は、「一時記憶」された情報を、メモリ12の不揮発領域に記憶させることである。
【0025】
コントローラ11は、ショートカット登録の対象となる機能の設定が終了すると、
図2(d)に示す初期値設定画面55をユーザIF16に表示させる。初期値設定画面55には、一時記憶されたレコードにおける、機能23で示される機能の各設定項目に対応するボタン56A~56Eを含んでいる。
図2(d)に例示する画面では、「スキャンto Email Server」の設定項目に対応するボタン56A~56Eを含んでいる。
【0026】
ショートカット実行時に用いられる設定値は、ショートカット登録される機能によって異なる。例えば、機能がコピーに関するものであれば、設定項目「出力サイズ」、「品質」、「色」の設定値、設定項目「コピー枚数」、「両面印刷」などの設定値が用いられる。また、例えば、「機能」がスキャンに関するものであれば、設定項目「保存先」、「読取りサイズ」、「出力サイズ」、「品質」、「色」の設定値、設定項目「拡大縮小」の設定値などが用いられる。ここで、機能「スキャンto E-mail Server」は、スキャン機能の一種であるため、「保存先」の一種である「アドレス(Address)」、「読取りサイズ」「スキャンサイズ(ScanSize)」、「出力サイズ」の一種である「ファイルサイズ(File Size)」、「品質」の一種である、明るさを示す「ブライトネス(Brightness)」、コントラストの強さを示す「コントラスト(Contrast)」という各項目の設定値が用いられる。また、機能「スキャン to E-mail Server」では、保存ファイル名を示す「ファイルネーム(File Name)」、ファイル名のスタイルを示す「ファイルネームスタイル(File Name Style)」、白紙原稿のスキャンデータ保存対象から除外するか否かを示す「スキップブランクページ(Skip Blank Page)」という各項目の設定値が用いられる。機能「スキャン to E-mail Server」について、予め定められた設定値は、例えば、「アドレス」は空白、「スキャンサイズ」は「A4」、「ブライトネス」は「0」、「ファイルネーム」は「mail」、「コントラスト」は「0」、「ファイルネームスタイル」は「Name_Counter」、「ファイルサイズ」は、「Medium」、「スキップブランクページ」は「OFF」である。
【0027】
コントローラ11は、初期値設定画面55において、テキスト入力対象ではない設定項目に対応するボタン56、例えば、ボタン56A,56B、56D,56Eのいずれかが操作されたことを検出すると、対象となる設定項目に対応する初期値24の値の変更操作を受付ける詳細設定画面を、初期値24の値が設定されていることを示す態様で、ユーザIF16に表示させる。例えば、「ブライトネス」「コントラスト」に対応するボタン56A、56Bのいずれかが操作された場合、コントローラ11は、0~10のいずれかの設定値を入力するための詳細設定画面を表示させる。「ファイルネームスタイル」に対応するボタン56Dが操作された場合、コントローラ11は、保存するスキャンデータ個々のファイル名とするために、設定項目「ファイルネーム」の設定値である文字列に加える文字列を、通し番号を示す文字列にする「Name_Counter」、日時分秒を示す文字列にする「Name_Time」などから選択入力するための詳細設定画面を表示させる。また、図示していないが「スキップブランクページ」に対応するボタン56が操作された場合、コントローラ11は、「ON」「OFF」の選択入力をするための詳細設定画面を表示させる。「両面スキャン(2-sided Scan)」「色(Colour Setting)」「解像度(Resolution)」「ファイルタイプ(File type)」に対応するボタン56が操作された場合、コントローラ11は、それぞれの設定項目の設定値を選択入力するための詳細設定画面を表示させる。
【0028】
各詳細設定画面での入力は、上述したように数値を入力するものでもよいし、選択肢を選択することで選択された値を入力するものでもよい。コントローラ11は、詳細設定画面で入力された値を揮発性メモリに一時記憶する。コントローラ11は、入力終了を示す操作を受付けると、一時記憶されたレコードにおける該当する設定項目に対応する初期値24の値を、メモリ12に一時記憶しておいた値で書き換える。そして、ユーザIF16の表示を、
図2(d)に示す初期値設定画面55に戻す。
【0029】
コントローラ11は、初期値設定画面55において、テキスト入力対象である設定項目に対応するボタン56、例えば、設定項目「ファイルネーム」に対応するボタン56Cが操作されたことを検出すると、設定値の変更操作を受付けるための詳細設定画面をユーザIF16に表示させる。コントローラ11は、詳細設定画面を介して設定値であるテキストが入力されると、メモリ12に一時記憶されている設定値を、入力されたテキストで書き換える。そして、ユーザIF16の表示を、
図2(d)に示す初期値設定画面55に戻す。
【0030】
コントローラ11は、初期値設定画面55の確定ボタン57が操作されたことを検出すると、
図2(e)に示す名称設定画面60をユーザIF16に表示させる。名称設定画面60は、一時記憶されたレコードにおける、Short Cut表示名21の値に対する変更操作を受付ける画面である。名称設定画面60の表示欄61には、一時記憶されたレコードのうち、Short Cut表示名21として、予め定められた値を示す態様で表示されている。なお、本実施形態では、Short Cut表示名21に予め定められている値は、“Shortcut”と数字を組み合わせた文字列である。これ以外にも、Short Cut表示名21に予め定められている値は、空白であってもよい。ユーザは、入力キー62を操作して、表示欄61に表示された名称を変更する入力することができる。ユーザが確定ボタン57を操作すると、コントローラ11は、一時記憶されたレコードのうち、Short Cut表示名21で示される設定値を、表示欄61に入力されている名称に書き換える。そして、コントローラ11は、
図2(f)に示すモード設定画面63を表示させる。
【0031】
図2(f)に示すモード設定画面63は、一時記憶されたレコードのうち、OneTouch25で示されるワンタッチショートカットの有効「ON」、無効「OFF」の変更操作を受付ける画面である。モード設定画面63において、説明表示欄64には、ワンタッチショートカットを有効にする場合に、モード選択ボタン65を操作することを示すテキストが表示される。モード選択ボタン65は、一時記憶されたレコードのうち、OneTouch25として予め定められた値を示す態様で表示されている。本実施形態では、OneTouch25として予め定められた値は、無効「OFF」である。
【0032】
コントローラ11は、ユーザによりモード選択ボタン65が1回操作されたことを検出する都度、モード選択ボタン65のチェックありとなしとをトグル切替する。ユーザが確定ボタン57を操作すると、コントローラ11は、モード選択ボタン65にチェックありの場合は「ON」、なしの場合は「OFF」を、OneTouch25の値として、一時記憶する。
【0033】
コントローラ11は、一時記憶されているレコードの値を、メモリ12に記憶されているショートカット情報20に登録する。コントローラ11は、待機画面40に、機能「スキャン to E-mail Server」に関連付けられたショートカット画像を、アイコン表示領域44内に表示させる。具体的には、
図2(g)に示す待機画面40には、
図2(a)に示す待機画面40と比較して、アイコン表示領域44において、未登録キー42Aが表示されていた箇所に、ショートカット登録された機能である「スキャンto E-mail Server」を呼び出すためのショートカット画像90が追加表示される。待機画面40に追加されるショートカット画像90は、ショートカット情報20のうち、このショートカット画像90に関連付けられたレコードに含まれるShort Cut表示名21で指定される「Short Cut13」が表示されている。
【0034】
図3は、機能「スキャン to E-mail Server」に対応するレコードが登録されている状態のショートカット情報20を示している。
図3に示すショートカット情報20において、Short Cut表示名21、登録位置番号22、機能23、初期値24、OneTouch25の各情報は、上述したショートカット登録時において、一時記憶されたレコードの各設定項目に対応している。なお、
図3に示すショートカット情報20には、Short Cut表示名21を「Short Cut15」とするレコードも登録されている。
【0035】
ショートカット情報20には、
図3で示すShort Cut表示名21である「Short Cut13」、「Short Cut15」以外のレコードが登録されていてもよい。この場合において、レコードは、MFP10の製造時に登録されたレコードがあってもよく、MFP10を販売するベンダー、MFP10の管理者、MFP10を含むシステムの管理者によって登録されたレコードがあってもよい。本実施形態においては、MFP10の設計時に予め定められた情報が、MFP10の製造時にメモリ12の不揮発性領域、あるいは書き換え不能領域に書き込まれている。予め定められた情報には、設定値だけでなく、後述するパスワードなども含まれる。予め定められた情報は、MFP10を販売するベンダー、MFP10の管理者、MFP10を含むシステムの管理者によって書き換えることが可能な情報であってもよい。
【0036】
次に、MFP10AのユーザIF16に表示されたショートカット画像90を操作して、ショートカット登録された「スキャンto E-mail Server」の機能を実行する第1ショートカット実行処理を説明する。コントローラ11は、
図4(a)に示す待機画面40において、ショートカット画像90に対する操作を検出すると、ショートカット情報20のうち、Short Cut表示名21を「Short Cut13」とするレコードを読み出す。
【0037】
コントローラ11は、読み出されたレコードを用いて、
図4(b)に示す確認画面70をユーザIF16に表示させる。
図4(b)に示す確認画面70では、
図2(d)で示した初期値設定画面55と同じ構成の画面である。確認画面70において、ボタン71A~71Eは、初期値設定画面55におけるボタン56A~56Eと同様のボタンである。これにより、ユーザは、ショートカット実行時に用いられる設定値を確認することができる。また、ユーザが、ボタン71A~71Eを操作すれば、ボタン56A~56Eを操作した場合と同様に、対応する設定項目における詳細設定画面を表示させることができる。コントローラ11は、詳細設定画面を介して、設定値を変更する入力を受付けた場合、入力に従った設定値を一時記憶する。例えば、コントローラ11は、確認画面70において、ボタン71Cの操作を検出すると、
図4(c)に示すように、設定項目「ファイルネーム」に対応する詳細設定画面73を表示させる。詳細設定画面73の表示欄74には、読み出されたレコードの初期値24において、設定項目「ファイルネーム」に指定された「mail」が表示されている。コントローラ11は、詳細設定画面73において、操作キー75の操作に応じて「mail602」の入力を受付けると、一時記憶された設定項目の初期値「mail」を「mail602」に変更させることができる。
【0038】
コントローラ11は、確認画面70においてスタートボタン72の操作を検出すると、機能「スキャン to E-Mail Server」を、一時記憶されたレコードの各値を用いて実行する。具体的には、コントローラ11は、ショートカット画像90が操作された後に、確認画面70の操作により詳細設定画面が表示され、設定値を変更する操作を受付けた設定項目については、変更後の設定値を用いて機能を実行する。一方、コントローラ11は、ショートカット画像90が操作された後に、詳細設定画面が表示されたものの、設定値を変更する操作を受付けていない設定項目については、詳細設定画面を表示するときに一時記憶した設定値を用い、ショートカット画像が操作された後に、詳細設定画面を表示していない設定項目については、初期値24を用いて、機能を実行する、このとき、コントローラ11は、
図4(d)に示す実行画面80をユーザIF16に表示させて、ショートカット登録された機能の実行中であることをユーザに示す。コントローラ11は、機能の実行後、
図4(a)に示す待機画面40の表示に戻る。
【0039】
次に、MFP10Aの待機画面40に含まれるショートカット画像90を操作して、ショートカット登録された「スキャン to E-mail Server」の機能をUSBメモリ19に複製する場合の処理を、
図5に示すフローチャートを用いて説明する。コントローラ11は、
図6(a)に示す待機画面40において、ショートカット画像90が長押し操作されたことを契機に、
図5に示す処理を実行する。
図6(a)に示す待機画面40は、
図4(a)に示す待機画面40と同じ画面である。本実施形態では、ショートカット画像90を長押し操作することが特別な操作の一例である。
【0040】
コントローラ11は、ステップ10(以下、ステップを「S」とも記載する。)で、USBIF17にUSBメモリ19が装着されているか否かを判断する。USBIF17にUSBメモリ19が装着されていれば(S10:YES)、S11に進み、コントローラ11は、
図6(b)に示す操作種別画面100をユーザIF16に表示させる。操作種別画面100には、ショートカット情報20に対する各種処理に対応するボタン101A~101Eを含んでいる。このうち、ボタン101Aは、対象となる機能「スキャン to E-mail Server」に対応するレコードのうち、Short Cut表示名21の変更指示を受付ける場合に操作されるボタンである。ボタン101Bは、機能「スキャン to E-mail Server」に対応するレコードを、USBメモリ19に複製する際に操作されるボタンである。ボタン101Cは、機能「スキャン to E-mail Server」に対応するレコードの削除指示を受付ける場合に操作されるボタンである。これ以外にも、操作種別画面100には、レコードのうち、Short Cut表示名21以外の設定項目に対して設定値の変更操作を受付けるためのボタンを含んでいてもよい。
【0041】
コントローラ11は、ボタン101B以外のボタン101A,101C,101D、101Eが操作されたことを検出すると(S13:NO)、S14に進み、操作されたボタン101に応じた処理を実行する。コントローラ11は、S14の処理を終了すると、
図6の処理を終了し、ユーザIF16に表示された画面を
図6(a)に示す待機画面40に戻す。
【0042】
なお、USBIF17にUSBメモリ19が装着されていない場合(S10:NO)、S12に進み、ショートカット画像90に関連付けられたショートカット情報20の設定値を変更する変更処理を実行する。具体的には、
図6(b)からボタン101Bを除いた、不図示の画面を表示させ、操作されたボタン101に応じた処理を実行する。
【0043】
コントローラ11は、操作種別画面100において、ボタン101Bが操作されたことを検出すると(S13:YES)、S15に進み、
図6(c)に示す暗号化選択画面105をユーザIF16に表示させる。暗号化選択画面105は、テキスト表示領域106と、肯定ボタン107と、否定ボタン108とを含んでいる。テキスト表示領域106には、対象となる機能に対応するレコードを、暗号化してUSBメモリ19に複製することができることを示すテキストが表示される。
【0044】
コントローラ11は、否定ボタン108が操作されたことを検出すると(S16:NO)、S23に進み、ファイル名を「SCn_Normal」とするファイルであって、機能「スキャン to E-mail Server」のレコードを複製したファイルを生成する。ファイル名「SCn_Normal」は、ショートカット登録された機能を個別に識別する“SCn”と、レコードが暗号化されていないことを示す“Normal”とを組み合わせたファイル名である。本実施形態では、「n」は、ショートカット登録された機能を固有に識別する値である。
【0045】
コントローラ11は、暗号化選択画面105において、肯定ボタン107が操作されたことを検出すると(S16:YES)、S17で、
図6(d)に示すパスワード利用確認画面110をユーザIF16に表示させる。パスワード利用確認画面110には、テキスト表示欄111と、肯定ボタン112と、否定ボタン113とを含んでいる。テキスト表示欄111には、USBメモリ19にレコードを暗号化して複製する際に、ユーザが任意に入力するパスワードを使用してレコードを暗号化すること、パスワードを入力しない場合は予め定められたパスワードを用いてレコードの暗号化を行うことができることを示すテキストが表示される。
【0046】
コントローラ11は、パスワード利用確認画面110において、否定ボタン113が操作されたことを検出すると(S18:NO)、S22に進む。S22では、コントローラ11は、ファイル名を「SCn_Crypto」とするファイルであって、予め定められたパスワードを用いて「スキャン to E-mail Server」のレコードを暗号化して複製したファイルを生成する。ファイル名「SCn_Crypto」は、ショートカット登録された機能を個別に識別する“SCn”と、複製されたレコードが、予め定められたパスワードで暗号化されていることを示す“Crypto”とを組み合わせたファイル名である。
【0047】
コントローラ11は、パスワード利用確認画面110において、肯定ボタン112が操作されたことを検出すると(S18:YES)、
図6(e)に示すパスワード入力画面115をユーザIF16に表示させる。パスワード入力画面115には、ユーザによる任意のパスワードの入力操作を受付ける操作キー117と、操作キー117に対する操作により入力されたパスワードが表示される表示欄116とを含んでいる。
図6(e)で示すパスワード入力画面115では、覗き見防止のために、ユーザが操作キー117を操作して入力されたパスワードの文字数に応じた「****」が、表示欄116に表示されている。コントローラ11は、確定ボタン118が操作されることでパスワードの入力が完了したことを検出すると(S20:YES)、S21に進む。
【0048】
コントローラ11は、S21で、ファイル名を「SCn_Crypto_PW」とするファイルであって、パスワード入力画面115で入力されたパスワードを用いて機能「スキャン to E-mail Server」のレコードを暗号化して複製したファイルを生成する。ファイル名「SCn_Crypto_PW」は、ショートカット登録された機能を個別に識別する“SCn”と、複製されたレコードが、任意に入力されたパスワードで暗号化されていることを示す“Crypto_PW”とを組み合わせたファイル名である。
【0049】
なお、USBメモリ19には、一つの機能に対応するレコードのみならず、複数の機能それぞれに対応する複数のレコードのファイルを複製することができる。この場合、機能毎に、
図5で示した処理を実行することで、USBメモリ19にレコードを複製していけばよい。この場合において、S22で暗号化された複数のレコードは、予め定められた共通のパスワードにより暗号化されることになる。また、S21で暗号化された複数のレコードにおいても、ユーザにより入力されるパスワードを共通化することで、共通のパスワードにより暗号化されることになる。
【0050】
コントローラ11は、S21,S22,S23のいずれかの処理を実行すると、S24に進む。S24では、S21,S22,S23のいずれかで作成されたファイルを、USBメモリ19に記憶する。そして、
図6に示す処理を終了する。本実施形態では、コントローラ11が、S21,S22,S23,S24で実行する処理が複製処理の一例である。このうち、コントローラ11がS21でレコードを暗号化することが第1の態様でのレコードの暗号化であり、S22でレコードを暗号化することが第2の態様でのレコードの暗号化である。
【0051】
コントローラ11は、S24でUSBメモリ19に複製されたレコードを、複製後に、MFP10Aのメモリ12から削除することで、ショートカット情報20に登録されていない状態にしてもよい。また、後述するように、USBメモリ19がMFP10Bに装着された後、USBメモリ19に複製されたレコードが、MFP10Bの揮発性メモリに一時記憶される場合において、MFP10Bのコントローラ11は、一時記憶させた後に、USBメモリ19からレコードが記憶されたファイルを削除してもよい。
【0052】
次に、USBメモリ19に機能「スキャン to E-mail Server」のレコードが複製された後、このUSBメモリ19が、MFP10BのUSBIF17に装着されたことを契機に、MFP10Bのコントローラ11が実行する処理を説明する。
図7に示す処理の実行に先立ち、MFP10BのユーザIF16には、
図8(a)に示す待機画面40が表示されている。
図8(a)は、待機画面40においてタブ「Basic 1」に対応するページであり、アイコンの数や種類が違うが、
図2(a)で示すタブ「Basic 1」に対応するページと同様の機能をもった画面である。この例では、MFP10Bが表示する待機画面40には、ショートカット画像が含まれていないものとする。
【0053】
コントローラ11は、S30で、装着されたUSBメモリ19に、ファイル名「SCn_Crypto_PW」のファイルが記憶されているか否かを判断する。USBメモリ19に、ファイル名「SCn_Crypto_PW」のファイルが記憶されていなければ(S30:NO)、S34に進む。コントローラ11は、S34で、USBメモリ19に、ファイル名「SCn_Crypto」のファイルが記憶されているか否かを判断する。コントローラ11は、USBメモリ19に、ファイル名「SCn_Crypto」のファイルが記憶されていなければ(S34:NO)、S36に進む。
【0054】
コントローラ11は、S36で、USBメモリ19に、ファイル名「SCn_Normal」のファイルが記憶されているか否かを判断する。コントローラ11は、USBメモリ19に、ファイル名「SCn_Normal」のファイルが記憶されていなければ(S36:NO)、
図7に示す処理を終了する。新たに装着されたUSBメモリ19にショートカット登録された機能におけるレコードのファイルが記憶されていない場合、S36を否定判断することになる。この場合、コントローラ11は、USBメモリ19が装着されたことに対応する処理を実行する。例えば、装着されたUSBメモリ19をスキャンデータの保存先に用いる「スキャン to USB」を実行するか、装着されたUSBメモリ19に記憶されている画像データを印刷する「USBダイレクトプリント」を実行するかの選択画面を表示し、選択された処理を実行する。
【0055】
コントローラ11は、USBメモリ19に、ファイル名「SCn_Crypto_PW」のファイルが記憶されていることを検出すると(S30:YES)、S31に進み、
図8(b)に示すパスワード入力画面130をユーザIF16に表示させる。パスワード入力画面130には、操作キー132と、操作キー132に対する操作により入力されたパスワードを表示する表示欄131とを含んでいる。
図8(b)では、操作キー132の操作により、
図5のS19でパスワードが入力されたのと同様の状態を示している。コントローラ11は、パスワードが入力され、確定キー133が操作されるまで待機し(S32:NO)、確定キー133が操作されたことを検出すると(S32:YES)、S33に進む。
【0056】
コントローラ11は、S33に進むと、入力されたパスワードを用いて、共通鍵を生成する。コントローラ11は、S37で、S33で生成された共通鍵を用いて、USBメモリ19に記憶されたファイル名「SCn_Crypto_PW」のレコードを復号化し、メモリ12のうち揮発性メモリに記憶する。なお、コントローラ11は、S37において、レコードの復号化に失敗した場合は、ユーザIF16にエラー表示を行い、
図7に示す処理を終了する。これ以外にも、コントローラ11は、レコードの復号化に失敗した場合に、S31に戻り、ユーザIF16にパスワード入力画面を再び表示させて、パスワードの入力を受付ける構成としてもよい。
【0057】
一方、コントローラ11は、USBメモリ19に、ファイル名「SCn_Crypto」のファイルが記憶されていることを検出すると(S34:YES)、S35に進む。ファイル名に「Crypto」が含まれている場合、予め定められたパスワードを用いてファイルが暗号化されている。そのため、S35では、予め定められたパスワードを用いて共通鍵を生成する。コントローラ11は、S37で、S35で生成された共通鍵を用いて、USBメモリ19に記憶されたファイル名「SCn_Crypto」のレコードを復号化し、メモリ12のうち揮発性メモリに記憶する。本実施形態では、MFP10Aのコントローラ11は、レコードの暗号化に使われたパスワードと同じパスワードを用いて作成した共通鍵を使わないと復号化できない方式で、ファイルを暗号化している。
【0058】
コントローラ11は、USBメモリ19に、ファイル名「SCn_Normal」のファイルが記憶されていることを検出すると(S36YES)、S38に進む。ファイル名に「Normal」が含まれている場合、ファイルが暗号化されていない。そのため、S38では、USBメモリ19からファイル名「SCn_Normal」のファイルからレコードを読み出し、メモリ12のうち揮発性メモリに記憶する。
【0059】
上述のように、USBメモリ19に複数の機能それぞれに対応するレコードが暗号化されて複製されている場合、暗号化に用いられるパスワードが共通であれば、S33又はS35で生成された共通鍵により、複数の機能のレコード一括で復号化することが可能である。
【0060】
ここで、USBメモリ19に暗号化されることなく複数の機能それぞれに対応するレコードが複製されている場合もある。コントローラ11は、S39で、揮発性メモリに記憶されたのは、一つの機能に対応するレコードであるか否かを判断する。揮発性メモリに、一つの機能に対応するレコードのみが記憶されていれば(S39:YES)、S42に進む。コントローラ11は、S42で、揮発性メモリに記憶された一つの機能に対応するレコードを用いて、
図8(c)に示す確認画面70をユーザIF16に表示させる。
図8(c)に示す確認画面70は、
図4(b)に示す確認画面70と同様、機能「スキャン to E-mail Server」に対応する確認画面70であり、ボタン71A~71Eに対する操作により、一時記憶されたレコードにおける初期値24の変更操作を受付けることが可能である。言い換えると、確認画面70の操作に応じて変更される初期値24の値は、揮発性メモリに一時記憶されたレコードであり、USBメモリ19に複製されているレコードではない。
【0061】
コントローラ11は、確認画面70においてスタートボタン72の操作を検出すると(S43:YES)、S44に進み、一時記憶されたレコードを用いて、機能「スキャン to E-mail Server」を実行する。この時、コントローラ11は、
図4(d)で示したのと同様、
図8(d)に示す実行画面80を表示する。本実施形態では、MFP10Bのコントローラ11がS44で実行する処理が、第2ショートカット実行処理の一例である。
【0062】
機能「スキャン to E-mail Server」の実行が終了すると、コントローラ11は、
図8(e)に示す待機画面40を表示させる。本実施形態では、USBメモリ19に複製されたレコードを用いた機能の実行後に表示される待機画面40には、実行された機能に関連付けられたショートカット画像92が表示される。具体的には、「スキャン to E-mail Server」に対応するショートカット画像92は、待機画面40において、アイコン表示領域44の外側に表示される。
【0063】
コントローラ11は、
図8(e)に示す待機画面40において、ショートカット画像92が操作されたことを検出すると、S42で示したのと同様、揮発性メモリに一時記憶されたレコードを読み出し、
図8(c)に示す確認画面70をユーザIF16に表示させる。コントローラ11は、確認画面70において、スタートボタン72が操作されたことを検出すると、読み出したレコードに従って、「スキャン to E-mail Server」を実行する。すなわち、MFP10Aにショートカット登録され、USBメモリ19を介してMFP10Bにレコードが伝達された機能「スキャン to E-mail Server」を、MFP10Bは、継続して実行することができる。
【0064】
一方で、
図8(e)に示す待機画面40が表示された状態で、MFP10BからUSBメモリ19が取り外されると、コントローラ11は、待機画面40に表示されていたショートカット画像92を非表示にする。これにより、ユーザは、USBメモリ19がMFP10Bから取り外された後は、MFP10Aでショートカット登録された機能「スキャン to E-mail Server」を実行することが不可能になる。
【0065】
図7に戻り、コントローラ11は、S39で、揮発性メモリに、複数の機能それぞれに対応するレコードが記憶されていることを検出すると(S39:NO)、S40に進み、待機画面にUSBメモリ19に複製されたレコード用のページを追加する。
図9(a)に示す待機画面45は、S40で追加されたページを示しており、追加された「USB1」の名称のタブに対応するページを示している。この例では、待機画面45には、機能「スキャン to E-mail Server」に対応するショートカット画像93と、この機能とは異なり、Short Cut表示名を「ShortCut15」とする機能のショートカット画像94とが表示されている。待機画面45の画面構成は、
図8(a)で示す「Basic1」のページと同様、m行n列のアイコン表示領域46を有し、このアイコン表示領域46内に、USBメモリ19にレコードが複製されている複数の機能に関連付けられたショートカット画像93,94が配列表示される。
【0066】
コントローラ11は、待機画面45で、実行対象となる機能の選択操作を受付けると(S41:YES)、S42に進み、
図8(c)で示したのと同様、
図9(b)に示す確認画面70をユーザIF16に表示させる。コントローラ11は、確認画面70においてスタートボタン72の操作を検出すると(S43:YES)、S44に進み、待機画面45で選択された機能に対応するレコードを用いて、機能を実行する。この例では、待機画面45において、機能「スキャン to E-mail Server」に関連付けられたショートカット画像93が操作されており、コントローラ11は、
図8(d)で示したのと同様、
図9(c)に示す実行画面120を表示する。
【0067】
機能「スキャン to E-mail Server」の実行が終了すると、コントローラ11は、
図9(d)に示す待機画面45を表示させる。
図9(d)に示す待機画面45は、
図9(a)で示す待機画面45と同様のページである。即ち、待機画面45において、ショートカット画像93,94のいずれかが操作されれば、コントローラ11は、操作されたショートカット画像に対応するレコードを、揮発性メモリから読み出し、
図9(b)に示したのと同様の確認画面70をユーザIF16に表示させる。コントローラ11は、確認画面70において、スタートボタン72が操作されたことを検出すると、操作されたショートカット画像に対応する機能を実行することができる。この例においても、
図9(d)に示す待機画面45が表示された状態で、USBメモリ19が取り外されると、コントローラ11は、待機画面40に表示されていたショートカット画像93,94を非表示にする。本実施形態では、コントローラ11が、
図8(e)に示す待機画面40及び
図9(d)に示す待機画面40を表示することや、
図9(a)に示す待機画面45を表示することが、ショートカットアイコン表示処理の一例である。
【0068】
(第1実施形態の変形例)
上述の実施形態では、MFP10Aによりレコードが複製されたUSBメモリ19を、MFP10Bに装着することで、MFP10Bのコントローラ11は、
図7に示すように、レコードが示す設定値を用いて、レコードが示す種類の機能を実行した。これに代えて、MFP10Aによりレコードを複製したUSBメモリ19を、再び、MFP10Aに装着することで、MFP10Aのコントローラ11がUSBメモリ19に複製されたレコードが示す設定値を用いた機能を実行してもよい。例えば、MFP10Aにおいて、メモリ12に登録されたショートカット情報20のうち、所定の機能に対応するレコードを、USBメモリ19に複製した後、メモリ12から該当するレコードを削除する場合がある。このような場合において、MFP10AのUSBIF17にUSBメモリ19が再び装着されると、MFP10Aのコントローラ11は、
図7に示す一連の処理を実行することで、USBメモリ19に複製されたレコードで示される設定値を用いて、レコードで示される種類の機能を実行することができる。この例においても、MFP10Aの待機画面40に複製されたレコードに関連付けられたショートカット画像が表示された状態で、USBメモリ19が取り外されると、MFP10のコントローラ11は、待機画面40に表示されていたショートカット画像93,94を非表示にする。MFP10Aのコントローラ11は、S37で、レコードの暗号化に使われたパスワードと異なるパスワードを用いて復号化できる方式(もちろん、どんなパスワードでも復号化できる方式ではなく、セキュリティが確保できる程度に定められたパスワードであれば復号化できる法恣意)で、ファイルを暗号化してもよい。
【0069】
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態と異なる構成を主に説明を行う。第2実施形態において第1実施形態と同一の箇所については同じ符号を付し、その説明を繰り返さない。本実施形態では、第1実施形態と比べて、USBメモリ19に複数の機能それぞれに対応するレコードが複製されている場合において、このUSBメモリ19をMFP10Bに装着したときのショートカット画像の表示態様が異なる。
【0070】
図10(a)に示す待機画面47は、タブ「Basic 2」に対応するページであり、アイコンの数や種類が違うが、
図2(a)で示すタブ「Basic 1」に対応するページと同様の機能をもった画面であり、未登録キー42の機能も、基本的には同じである。なお、
図10(a)に示す待機画面47には、MFP10BにおいてShort Cut表示名21を「Short Cut 16」とするショートカット画像95が表示されている。
【0071】
コントローラ11は、
図7のS44での機能の実行を終了すると、USBメモリ19に複製されたレコードの数が、所定数以下か否かを判断する。例えば、複製されたレコードの数は、USBメモリ19を装着したときに、待機画面47に表示していた未登録キー42の数以下か否かを判断する。コントローラ11は、USBメモリ19に複製されているレコードが所定数以下であれば、
図10(b)に示す態様の待機画面47を表示させる。具体的には、コントローラ11は、表示していたページ内の、未登録キー42が表示されていた位置に、USBメモリ19に複製されたレコードに対応する、機能「スキャン to E-mail Server」に関連付けられたショートカット画像93を表示させる。
【0072】
例えば、USBメモリ19に2つのレコードが複製されている場合、コントローラ11は、未登録キー42B,42Cの位置に、USBメモリ19に複製された2つのレコードそれぞれに対応するショートカット画像を表示させる。
【0073】
一方、コントローラ11は、USBメモリ19に複製されているレコードが所定数を超える場合、
図10(c)で示す第2の態様で、ショートカット画像を、USBメモリ19を装着したときに表示していたページとは異なるページに表示させる。例えば、USBメモリ19に複製されているレコードの数が4つの場合、2つのショートカット画像は、USBメモリ19を装着したときに表示していた「Basic 2」に対応するページ(即ち、待機画面47)の、2つの未登録キー42の位置に配置され、残り2つのショートカット画像は、
図9(a)と同様、
図10(c)に示す「USB 1」に対応する追加ページ(即ち、待機画面48)における未登録キー42の位置に配置される。なお、
図10(c)で示す待機画面48では、
図10(a)で示す待機画面47と同様、アイコン表示領域49に8つのショートカット画像を表示することが可能である。なお、USBメモリ19に複製されているレコードに対応するショートカット画像を「Basic 2」には配置せず、4つのショートカット画像すべてを「USB 1」に対応する追加ページに配置してもよい。
【0074】
(第2実施形態の変形例)
MFP10Bのコントローラ11は、表示態様を示す情報に応じて、
図10(b)で示した第1態様でのショートカット画像の表示と、
図10(c)で示した第2態様でのショートカット画像の表示とを、切換えてもよい。この場合、ショートカット情報20に表示態様を示す設定項目を含ませるものであってもよく、コントローラ11は、USBメモリ19から揮発性メモリに記憶されたレコードにおける設定項目の値が、第1の態様を示していること判断すると、
図10(b)で示す第1の態様で、ショートカット画像を、待機画面の既存のページ内に表示させる。一方、コントローラ11は、USBメモリ19から揮発性メモリに記憶された設定値の値が、第2の態様を示していることを判断すると、
図10(c)で示す第2の態様でショートカット画像を、待機画面に追加したページ内に表示させる。これ以外にも、MFP10Bのコントローラ11は、ユーザIF16を介して受付けた指示に応じて、表示態様を示す情報をメモリ12に記憶しておく構成や、ネットワークに接続されたPCから表示態様を示す情報を受信し、受信した情報をメモリ12に記憶する構成であってもよい。
【0075】
以上説明した実施形態では、以下の効果を奏することができる。
MFP10Aのコントローラ11は、ユーザIF16を介して受付けた指示に応じて、ショートカット情報20に含まれるレコードを、メモリIF17に装着されたUSBメモリ19に複製することができる。第2の装置のコントローラ11は、メモリIF17に装着されUSBメモリ19にレコードが複製されていることを検知すると、検知されたレコードに示された種類の機能に対応するショートカット画像を、ユーザIF16に表示させる。これにより、これにより、ユーザは、MFP10Aで登録済みのレコードを、MFP10Bで使用する場合に、USBメモリ19をメモリIF17に装着すればよく、ユーザに対して利便性の高いシステムを提供することができる。
【0076】
MFP10Bのコントローラ11は、待機画面に表示されたショートカット画像が操作されたとき、当該する機能を実行し、その後、ユーザIF16に待機画面を再表示する。コントローラ11は、USBメモリ19に複製されているレコードが所定数未満であれば、ショートカット画像を、第1の態様で待機画面に表示させる。一方、USBメモリ19に複製されているレコードが所定数以上であれば、ショートカット画像を、第2の態様で待機画面に表示させる。これにより、USBメモリ19に複製されているレコードの数に応じて、表示態様を異ならせることができ、ユーザの操作に伴う利便性を高めることができる。
【0077】
コントローラ11は、USBメモリ19に複製されているレコードが所定数未満であれば、第1の態様で、ショートカット画像を、アイコン表示領域に表示させる。一方、USBメモリ19に複製されているレコードが所定数以上であれば、第2の態様として、ショートカット画像を、アイコン表示領域が含まれるページとは異なるページに表示させる。これにより、待機画面に表示可能なアイコンの数に応じて、ショートカットアイコンの表示態様を変更することができる。
【0078】
MFP10Bのコントローラ11は、不揮発性メモリに、第1の態様を示す情報が登録されていれば、ショートカット画像を、第1の態様で待機画面に表示させる。一方、不揮発性メモリに、第2の態様を示す情報が登録されていれば、ショートカット画像を、第2の態様で待機画面に表示させる。これにより、レコードに登録された情報に応じて、ショートカットの表示態様を異ならせることができる。
【0079】
MFP10Bのコントローラは、メモリIF17にUSBメモリ19が装着されると、装着されたUSBメモリ19にレコードが複製されているか否かを検知し、レコードが複製されていることを検知すると、検知されたレコードに関連付けられたショートカット画像を、待機画面におけるアイコン表示領域の一つに表示する。これにより、複製されたショートカットアイコンを既存のアイコンと同じ位置に配置させることができ、ユーザの操作に伴う利便性を高めることができる。
【0080】
MFP10Bのコントローラ11は、メモリIF17に装着されたUSBメモリ19にレコードが複製されていることを検知すると、待機画面とは別の画面を表示し、表示された画面に、検知されたレコードに関連付けられたショートカット画像を表示する。これにより、USBメモリ19に複製されたレコードに関連付けられたショートカット画像を、待機画面と異なる画面に表示させることで、ユーザの操作に伴う利便性を高めることができる。
【0081】
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上述の実施形態では、USBメモリ19に複製されたレコードに関連付けられたショートカットアイコンとして、ショートカット画像を待機画面に表示した。これに限らず、USBメモリ19をMFPに装着したときに、複製されたレコードに関連付けられたショートカットアイコンを、待機画面に表示済みのショートカット画像と異なるアイコンで表示してもよい。
【0082】
上述の実施形態では、2つのMFP10A,10Bによりシステムを構成した。これに限らず、3以上のMFPによりシステムを構成してもよい。
画像形成装置の説明として、MFPを用いたことは一例であり、画像形装置は、プリント動作又はスキャン動作といった単体の機能のみを有する装置であってもよい。
【符号の説明】
【0083】
11…コントローラ、12…メモリ、13…プリンタ、14…FAXIF、15…スキャナ、20…ショートカット情報、40,45,47,48…待機画面、90~97…ショートカット画像