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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033990
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240306BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240306BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
G06F3/12 359
G06F3/12 312
G06F3/12 360
G06F3/12 362
H04N1/00 127A
B41J29/38 201
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137953
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】山崎 尚人
(72)【発明者】
【氏名】大平 芳恵
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061HJ08
2C061HK11
2C061HN05
2C061HP00
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB22
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC34
(57)【要約】
【課題】面付の工程を含む印刷業務において、印刷対象の原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても、最終成果物の一部となる用紙の印刷を開始できるようにする。
【解決手段】情報処理システムを構成する管理サーバ10は、制御部11を備え、制御部11では、情報取得部101が、複数の画像データからなる原稿のデータと、原稿のデータの面付に関する情報である面付情報とを取得し、判定部103が、面付情報に基づいて、原稿のデータを印刷する用紙の印刷面となる複数のページのうち、一部のページに面付される画像データの受信が完了していることを判定すると、送信制御部106が、その一部のページの印刷を開始できる旨を示す情報を管理者端末に向けて送信する制御を行う。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数のプロセッサを備え、
前記1または複数のプロセッサは、
複数の画像データからなる原稿のデータと、当該原稿のデータの面付に関する情報である面付情報とを取得し、
前記面付情報に基づいて、前記原稿のデータを印刷する用紙の印刷面となる複数のページのうち、一部のページに面付される前記画像データの受信が完了している場合、当該一部のページの印刷を開始できる旨をユーザに報知する制御を行うことを特徴とする、
情報処理システム。
【請求項2】
前記1または複数のプロセッサは、前記原稿のデータの印刷を支援する支援情報の報知に対する前記ユーザからの指示に基づいて、前記一部のページの印刷を開始するかどうかを決定することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記1または複数のプロセッサは、前記一部のページの印刷の開始を決定すると、当該印刷のスケジュールとなる第1の印刷スケジュールと、当該印刷の開始の決定のタイミングで受信が完了していない画像データが配置されるページの印刷のスケジュールとなる第2の印刷スケジュールとの各々を生成することを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記1または複数のプロセッサは、前記第1の印刷スケジュールと、前記第2の印刷スケジュールとの各々が個別に表示されるユーザインターフェースを生成することを特徴とする、
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記1または複数のプロセッサは、前記原稿のデータを解析することで、前記複数の画像データの数m(mは2以上の整数値)と、当該複数の画像データのうち受信が完了していない画像データの識別番号とを取得し、前記面付情報として、印刷した用紙の折り方および重ね方を示す折丁情報と、1つの前記ページに配置される前記画像データの数p(pは2以上の整数値)および順番を示す配置情報とを取得することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記1または複数のプロセッサは、
前記mの値と、前記受信が完了していない画像データの識別番号とに基づいて、受信が完了している画像データの識別番号を特定し、
特定した前記受信が完了している画像データの識別番号の範囲に基づいて、前記一部のページの印刷を開始できるかどうかを判定することを特徴とする、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記1または複数のプロセッサは、前記折丁情報のうち、前記折り方および前記重ね方が、f回(fは1以上の整数値)折った前記用紙を開かずに順次重ねるものである場合には、前記pの値に基づいて、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を特定することを特徴とする、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記1または複数のプロセッサは、前記受信が完了している画像データの識別番号に、1乃至(p×2×n)(nは1以上の整数値)が含まれる場合、当該受信が完了している画像データの識別番号のうち1乃至(p×2×n)を、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲として特定することを特徴とする、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記1または複数のプロセッサは、前記折丁情報のうち、前記折り方および前記重ね方が、f回(fは1以上の整数値)折った前記用紙を、(f-1)回折られた状態に戻した見開きの状態で順次重ねるものである場合には、前記mの値と、前記pの値とに基づいて、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を特定することを特徴とする、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記1または複数のプロセッサは、前記受信が完了している画像データの識別番号に、1乃至(m÷2+p)が含まれる場合、当該受信が完了している画像データの識別番号のうち(m÷2+p)-(p×2-1)乃至(m÷2+p)を、印刷を開始できる画像データの識別番号の識別番号の範囲として特定することを特徴とする、
請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記1または複数のプロセッサは、前記印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を含む支援情報をユーザにさらに報知する制御を行うことを特徴とする、
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記1または複数のプロセッサは、前記支援情報として、前記面付情報を変更すれば、前記印刷を開始できる旨をユーザに報知する制御を行うことを特徴とする、
請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記1または複数のプロセッサは、前記面付情報を変更すれば、前記印刷を開始できる旨に加え、受信が完了している画像データのうち印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲をユーザに報知する制御を行うことを特徴とする、
請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項14】
コンピュータに、
複数の画像データからなる原稿のデータと、当該原稿のデータの面付に関する情報である面付情報とを取得する機能と、
前記面付情報に基づいて、前記原稿のデータを印刷する用紙の印刷面となる複数のページのうち、一部のページに面付される前記画像データの受信が完了している場合、当該一部のページの印刷を開始できる旨をユーザに報知する制御を行う機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
印刷業務の分野では、原稿のデータを構成する複数の画像データを受信し、その画像データを用紙に印刷して製本するための技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-204792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような技術では、用紙の印刷面となるページごとに複数の画像データを配置する面付の工程を考慮する必要があり、印刷業務によっては原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了した後でなければ最終成果物となる用紙の印刷を開始できないことがある。
【0005】
本発明の目的は、面付の工程を含む印刷業務において、印刷対象の原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても、最終成果物の一部となる用紙の印刷を開始できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、1または複数のプロセッサを備え、前記1または複数のプロセッサは、複数の画像データからなる原稿のデータと、当該原稿のデータの面付に関する情報である面付情報とを取得し、前記面付情報に基づいて、前記原稿のデータを印刷する用紙の印刷面となる複数のページのうち、一部のページに面付される前記画像データの受信が完了している場合、当該一部のページの印刷を開始できる旨をユーザに報知する制御を行うことを特徴とする、情報処理システムである。
請求項2に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記原稿のデータの印刷を支援する支援情報の報知に対する前記ユーザからの指示に基づいて、前記一部のページの印刷を開始するかどうかを決定することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項3に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記一部のページの印刷の開始を決定すると、当該印刷のスケジュールとなる第1の印刷スケジュールと、当該印刷の開始の決定のタイミングで受信が完了していない画像データが配置されるページの印刷のスケジュールとなる第2の印刷スケジュールとの各々を生成することを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項4に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記第1の印刷スケジュールと、前記第2の印刷スケジュールとの各々が個別に表示されるユーザインターフェースを生成することを特徴とする、請求項3に記載の情報処理システムである。
請求項5に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記原稿のデータを解析することで、前記複数の画像データの数m(mは2以上の整数値)と、当該複数の画像データのうち受信が完了していない画像データの識別番号とを取得し、前記面付情報として、印刷した用紙の折り方および重ね方を示す折丁情報と、1つの前記ページに配置される前記画像データの数p(pは2以上の整数値)および順番を示す配置情報とを取得することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項6に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記mの値と、前記受信が完了していない画像データの識別番号とに基づいて、受信が完了している画像データの識別番号を特定し、特定した前記受信が完了している画像データの識別番号の範囲に基づいて、前記一部のページの印刷を開始できるかどうかを判定することを特徴とする、請求項5に記載の情報処理システムである。
請求項7に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記折丁情報のうち、前記折り方および前記重ね方が、f回(fは1以上の整数値)折った前記用紙を開かずに順次重ねるものである場合には、前記pの値に基づいて、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を特定することを特徴とする、請求項6に記載の情報処理システムである。
請求項8に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記受信が完了している画像データの識別番号に、1乃至(p×2×n)(nは1以上の整数値)が含まれる場合、当該受信が完了している画像データの識別番号のうち1乃至(p×2×n)を、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲として特定することを特徴とする、請求項7に記載の情報処理システムである。
請求項9に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記折丁情報のうち、前記折り方および前記重ね方が、f回(fは1以上の整数値)折った前記用紙を、(f-1)回折られた状態に戻した見開きの状態で順次重ねるものである場合には、前記mの値と、前記pの値とに基づいて、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を特定することを特徴とする、請求項6に記載の情報処理システムである。
請求項10に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記受信が完了している画像データの識別番号に、1乃至(m÷2+p)が含まれる場合、当該受信が完了している画像データの識別番号のうち(m÷2+p)-(p×2-1)乃至(m÷2+p)を、印刷を開始できる画像データの識別番号の識別番号の範囲として特定することを特徴とする、請求項9に記載の情報処理システムである。
請求項11に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を含む支援情報をユーザにさらに報知する制御を行うことを特徴とする、請求項10に記載の情報処理システムである。
請求項12に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記支援情報として、前記面付情報を変更すれば、前記印刷を開始できる旨をユーザに報知する制御を行うことを特徴とする、請求項11に記載の情報処理システムである。
請求項13に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記面付情報を変更すれば、前記印刷を開始できる旨に加え、受信が完了している画像データのうち印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲をユーザに報知する制御を行うことを特徴とする、請求項12に記載の情報処理システムである。
請求項14に記載された発明は、コンピュータに、複数の画像データからなる原稿のデータと、当該原稿のデータの面付に関する情報である面付情報とを取得する機能と、前記面付情報に基づいて、前記原稿のデータを印刷する用紙の印刷面となる複数のページのうち、一部のページに面付される前記画像データの受信が完了している場合、当該一部のページの印刷を開始できる旨をユーザに報知する制御を行う機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の本発明によれば、面付工程を含む印刷業務において、印刷対象の原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても最終成果物の一部となる用紙の印刷を開始できるようにする情報処理システムを提供できる。
請求項2の本発明によれば、印刷作業の管理者に先行印刷の可否の決定権限を付与することで、管理者が意図しない先行印刷を防ぐことができる。
請求項3の本発明によれば、印刷を開始できる一部のページの印刷スケジュールと、印刷を開始できない残りのページの印刷スケジュールとのそれぞれを個別管理できるようになる。
請求項4の本発明によれば、印刷を開始できる一部のページの印刷スケジュールと、印刷を開始できない残りのページの印刷スケジュールとのそれぞれをユーザインターフェースで個別管理して、別々に印刷できるようになる。
請求項5の本発明によれば、原稿のデータを構成する複数の画像データの数、画像データの識別番号、印刷した用紙の折り方および重ね方、1つのページに配置される画像データの数および配置の順番を特定することで、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても先行して印刷を開始できる。
請求項6の本発明によれば、原稿のデータを構成する複数の画像の画像データのうち受信が完了した画像データの識別番号の範囲を特定することで、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても先行して印刷を開始できる。
請求項7の本発明によれば、製本の方式がいわゆる無線綴じや平綴じである場合において、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても、特定した識別番号の範囲で先行して印刷を開始できる。
請求項8の本発明によれば、製本の方式がいわゆる無線綴じや平綴じである場合において、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても先行して印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を特定できる。
請求項9の本発明によれば、製本の方式がいわゆる中綴じである場合において、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても、特定した識別番号の範囲で先行して印刷を開始できる。
請求項10の本発明によれば、製本の方式がいわゆる中綴じである場合において、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であって、原稿のデータを構成する画像データの数、および1つのページに配置される画像データの数に基づいて、先行して印刷を開始できる識別番号の範囲を特定できる。
請求項11の本発明によれば、印刷作業の管理者による、先行印刷の可否の判断を容易化させることができる。
請求項12の本発明によれば、印刷作業の管理者による、先行印刷の可否の判断を容易化させることができる。
請求項13の本発明によれば、印刷作業の管理者による、先行印刷の可否の判断を容易化させることができる。
請求項14の本発明によれば、面付工程を含む印刷業務において、印刷対象の原稿のデータを構成する複数の画像データの受信が完了する前であっても最終成果物の一部となる用紙の印刷を開始できるようにするプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】管理サーバの制御部の機能構成の一例を示す図である。
図5】管理者端末の制御部の機能構成の一例を示す図である。
図6】画像形成装置の制御部の機能構成の一例を示す図である。
図7】管理サーバの処理のうち、管理者端末に向けて支援情報を送信する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】管理サーバの処理のうち、管理者端末に向けて支援情報を送信した後の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】管理者端末の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10】画像形成装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11】(A)は、印刷した用紙の折り方および重ね方が無線綴じまたは平綴じである場合における「1折り」の具体例を示す図である。(B)は、印刷した用紙の折り方および重ね方が無線綴じまたは平綴じである場合における「2折り」の具体例を示す図である。(C)は、製本のために折られた「1折り」と「2折り」とを積み重ねた状態の具体例を示す図である。
図12】(A)は、印刷した用紙の折り方および重ね方が中綴じである場合における「1折り」の具体例を示す図である。(B)は、印刷した用紙の折り方および重ね方が中綴じである場合における「2折り」の具体例を示す図である。(C)および(D)は、製本のために折られた「1折り」と「2折り」とを積み重ねた状態の具体例を示す図である。
図13】管理者端末の表示部に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図14】印刷のスケジュールの分割の具体例を示す図である。
図15】画像形成装置の表示部に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(情報処理システムの構成)
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、管理サーバ10と、管理者端末30と、画像形成装置50との各々とがネットワーク90を介して接続されることにより構成されている。ネットワーク90は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット等である。
【0010】
管理サーバ10は、情報処理システム1の全体の管理をするサーバとしての情報処理装置である。管理サーバ10は、管理者端末30および画像形成装置50の各々から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、管理サーバ10は、管理者端末30および画像形成装置50の各々に向けて各種の情報を送信する。
【0011】
例えば、管理サーバ10は、管理者端末30から送信されてくる、複数の画像データからなる原稿のデータと、原稿のデータの面付に関する情報(以下、「面付情報」と呼ぶ。)とを受信する。そして、管理サーバ10は、受信した原稿のデータおよび面付情報を画像形成装置50に向けて送信する。なお、原稿のデータおよび面付情報の詳細については後述する。
【0012】
また、管理サーバ10は、原稿のデータを印刷する用紙の印刷面となる複数のページのうち一部のページに面付されるすべての画像データを画像形成装置50が取得した旨を示す情報を受信すると、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前に、画像データの受信が完了したページの印刷を先行して開始できる旨を示す情報(以下、「一部印刷可能情報」と呼ぶ。)を、管理者端末30に向けて送信する。なお、一部印刷可能情報の詳細や、管理サーバ10の処理の詳細については後述する。
【0013】
管理者端末30は、原稿のデータを用紙に印刷する業務を管理する者(以下、「管理者」と呼ぶ。)が、情報処理システム1のユーザとして操作する情報処理装置である。管理者端末30は、管理サーバ10および画像形成装置50の各々から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、管理者端末30は、管理サーバ10および画像形成装置50の各々に向けて各種の情報を送信する。
【0014】
例えば、管理者端末30は、複数の画像データからなる原稿のデータと、面付情報とを管理サーバ10に向けて送信する。また、管理者端末30は、管理サーバ10から、一部印刷可能情報が送信されてくると、その情報を取得し、画像データの受信が完了したページの印刷を先行して開始できる旨をユーザに報知するための情報を表示部に表示する。なお、管理者端末30の処理の詳細については後述する。
【0015】
画像形成装置50は、原稿のデータに基づいて、画像データの画像を用紙に形成する情報処理装置である。また、画像形成装置50は、画像が形成された記録媒体を出力する出力装置でもある。画像形成装置50としては、例えば、トナー像を用紙の印刷面に形成するいわゆる電子写真方式の複合機や、インクを用紙の印刷面に吐出するいわゆるインクジェット方式のプリンタ等が挙げられる。例えば、画像形成装置50は、管理サーバ10から送信されてきた各種の情報を取得して表示部(例えば、後述する図3の表示部56)に表示する。また、画像形成装置50は、ユーザの入力操作により入力された各種の情報を管理サーバ10に向けて送信する。なお、画像形成装置50の処理の詳細については後述する。
【0016】
上述の情報処理システム1の構成は一例であり、情報処理システム1全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部または全部を情報処理システム1内で分担してもよいし協働してもよい。すなわち、管理サーバ10の機能の一部または全部を管理者端末30や画像形成装置50の機能としてもよいし、管理者端末30の機能の一部または全部を管理サーバ10や画像形成装置50の機能としてもよい。また、画像形成装置50の機能の一部または全部を管理サーバ10や管理者端末30の機能としてもよい。さらに、情報処理システム1を構成する管理サーバ10、管理者端末30、および画像形成装置50の各々の機能の一部または全部を、図示せぬ他のサーバ等に移譲してもよい。これにより、情報処理システム1全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うことも可能となる。
【0017】
(管理サーバのハードウェア構成)
図2は、管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。
管理サーバ10は、制御部11と、メモリ12と、記憶部13と、通信部14と、操作部15と、表示部16とを有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス等で接続されている。
【0018】
制御部11は、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア)等の各種ソフトウェアの実行を通じて管理サーバ10の機能の制御を行うプロセッサである。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成される。メモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、演算に際して作業エリアとして用いられる。メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される。
【0019】
記憶部13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。記憶部13は、例えばプログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリ等で構成される。記憶部13には、各種情報を記憶するデータベースとして、例えば、原稿のデータが記憶された原稿DB131、面付情報が記憶された面付DB132等が格納されている。
【0020】
通信部14は、ネットワーク90を介して管理者端末30、画像形成装置50、および外部との間でデータの送受信を行う。操作部15は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成され、入力操作を受け付ける。操作部15には、表示部16と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。表示部16は、例えば情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、画像やテキストのデータなどを表示する。
【0021】
(管理者端末のハードウェア構成)
管理者端末30は、図2に示す管理サーバ10のハードウェア構成と同様の構成を備えている。すなわち、管理者端末30は、図2の制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16の各々と同様の機能を有する、制御部、メモリ、記憶部、通信部、操作部、および表示部の各々を備えており、図示および説明を省略する。
【0022】
(画像形成装置のハードウェア構成)
図3は、画像形成装置50のハードウェア構成の一例を示す図である。
画像形成装置50は、図2の管理サーバ10のハードウェア構成のうち、制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16の各々に対応するハードウェア構成を有している。
【0023】
すなわち、画像形成装置50は、CPU等のプロセッサで構成される制御部51と、RAM等の記憶領域で構成されるメモリ52と、HDDやSDD、半導体メモリ等の記憶領域で構成される記憶部53とを有している。記憶部53には、各種の情報を記憶するデータベースとして、例えば、原稿のデータが記憶された原稿DB531、面付情報が記憶された面付DB532等が格納されている。また、画像形成装置50は、ネットワーク90を介して、管理サーバ10、管理者端末30、および外部との間でデータの送受信を行う通信部54を有している。また、画像形成装置50は、タッチパネル等で構成される操作部55と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成される表示部56を有している。
【0024】
さらに、画像形成装置50は、これらの構成に加えて、読取部57と、画像形成部58とを有している。読取部57は、記録媒体としての用紙等の媒体(例えば、紙媒体の文書等)に記録された画像を読み取る。読取部57は、例えば光源から原稿に照射した光に対する反射光をレンズで縮小してCCD(Charge Coupled Devices)で受光するCCD方式のスキャナや、LED光源から原稿に順に照射した光に対する反射光をCIS(Contact Image Sensor)で受光するCIS方式のスキャナ等で構成される。画像形成部58は、例えば、電子写真方式やインクジェット方式等により、記録媒体としての用紙の印刷面に、原稿のデータに含まれる複数の画像データに基づいた画像を形成する。そして、これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCIバス等で接続されている。
【0025】
(管理サーバの制御部の機能構成)
図4は、管理サーバ10の制御部11の機能構成の一例を示す図である。
管理サーバ10の制御部11では、情報取得部101と、解析部102と、判定部103と、支援情報生成部104と、スケジュール生成部105と、送信制御部106とが機能する。
【0026】
情報取得部101は、各種の情報を取得する。具体的には、情報取得部101は、管理者端末30、画像形成装置50、および外部の各々から送信されてきた情報を取得する。情報取得部101により取得される情報のうち、管理者端末30から送信されてくる情報としては、例えば、原稿のデータ、面付情報、印刷のスケジュールの生成を指示するための情報(以下、「スケジュール生成指示情報」と呼ぶ。)、印刷の開始を指示するための情報(以下、「印刷指示情報」と呼ぶ。)などが挙げられる。「面付情報」には、例えば、印刷した用紙の折り方および重ね方を示す情報(以下、「折丁情報」と呼ぶ。)、1つのページに配置される画像データの数p(pは2以上の整数値)および順番を示す情報(以下、「配置情報」と呼ぶ。)などが含まれる。
【0027】
また、情報取得部101により取得される情報のうち、画像形成装置50から送信されてくる情報としては、例えば、受信が完了していない画像データに関する情報(以下、「未受信情報」と呼ぶ。)などが挙げられる。情報取得部101により取得された情報のうち、原稿のデータは原稿DB131に記憶されて管理され、面付情報は面付DB132に記憶されて管理される。
【0028】
解析部102は、情報取得部101により取得された原稿のデータを解析し、その解析結果から各種の情報を取得する。例えば、解析部102は、原稿のデータの解析結果から、その原稿のデータを構成する複数の画像データの数m(mは2以上の整数値)の値と、m個の画像データの各々を識別するための識別番号とを取得する。なお、識別番号は、「1」、「2」、「3」・・・「m」と順番に付されていくものとし、製本後もその順番で画像を閲覧できるように配置されるものとする。
【0029】
判定部103は、画像形成装置50による、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前に、先行して印刷を開始できるページがあるかどうかを判定する。具体的には、判定部103は、解析部102の解析結果から得られた数mの値、およびm個の画像データの各々を識別するための識別番号と、情報取得部101により取得された未受信情報とに基づいて、画像形成装置50による受信が完了した画像データの識別番号を特定する。そして、判定部103は、画像形成装置50による受信が完了した画像データの識別番号と、情報取得部101により取得された面付情報に含まれる折丁情報および配置情報とに基づいて、先行して印刷を開始できるページがあるかどうかを判定する。
【0030】
例えば、面付情報に含まれる折丁情報のうち、印刷した用紙の折り方および重ね方が、f回(fは1以上の整数値)折った用紙を開かずに順次重ねるもの(以下、「無線綴じまたは平綴じ」と呼ぶ。)であったとする。この場合、判定部103は、1つのページに配置される画像データの数を示すpの値に基づいて、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を特定する。
【0031】
具体的には、判定部103は、画像形成装置50による受信が完了している画像データの識別番号に、1乃至(p×2×n)(nは1以上の整数値)が含まれる場合には、受信が完了している画像データの識別番号のうち1乃至(p×2×n)を、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲として特定する。この場合、「p×2」は1枚の用紙(表面および裏面)に配置される画像データの数となり、「n」は印刷される用紙の枚数となる。そして、判定部103は、特定した識別番号の範囲に基づいて、先行して印刷を開始できるページがあるかどうかを判定する。なお、印刷した用紙の折り方および重ね方が無線綴じまたは平綴じである場合の具体例については、図11(A)乃至(C)を参照して後述する。
【0032】
また、例えば、面付情報に含まれる折丁情報のうち、印刷した用紙の折り方および重ね方が、f回折った用紙を、(f-1)回折られた状態に戻した見開きの状態で順次重ねるもの(以下、「中綴じ」と呼ぶ。)であったとする。この場合、判定部103は、原稿のデータを構成する複数の画像データの数を示すmの値と、1つのページに配置される画像データの数を示すpの値とに基づいて、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を特定する。
【0033】
具体的には、判定部103は、画像形成装置50による受信が完了している画像データの識別番号に、1乃至(m÷2+p)が含まれる場合、受信が完了している画像データの識別番号のうち(m÷2+p)-(p×2-1)乃至(m÷2+p)を、印刷を開始できる画像データの識別番号の識別番号の範囲として特定する。そして、判定部103は、特定した識別番号の範囲に基づいて、先行して印刷を開始できるページがあるかどうかを判定する。
【0034】
すなわち、中綴じの場合、最終の折りに配置される画像データが受信されると先行して印刷を開始できる。このため、識別番号「1」の画像データから受信が開始された場合には、「原稿のデータを構成するすべての画像データの数(m)の半数(m÷2)」+「折りの半分(1ページ)に配置される画像データの数(p)」で算出される値を識別番号とする画像データの受信が完了すると最終の折りを先行して印刷できる。なお、印刷した用紙の折り方および重ね方が中綴じである場合の具体例については、図12(A)乃至(D)を参照して後述する。
【0035】
支援情報生成部104は、原稿のデータを印刷するための操作を行うユーザを支援する情報(以下、「支援情報」と呼ぶ。)を生成する。支援情報としては、例えば、先行して印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を示す情報、面付情報を変更すれば印刷を開始できる旨を示す情報、面付情報を変更した場合に印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を示す情報が含まれる。また、支援情報には、原稿のデータを構成する複数の画像データの数を示す値mに対する、面付情報を変更した場合に印刷を開始できる画像データの数の割合(例えば、「20%」等)などを含めてもよい。なお、支援情報生成部104により生成された支援情報の具体例については、図13を参照して後述する。
【0036】
スケジュール生成部105は、情報取得部101によりスケジュール生成指示情報が取得されると、原稿のデータを構成する複数の画像データの印刷のスケジュールを生成する。スケジュール生成部105により生成される印刷のスケジュールとしては、例えば、第1の印刷スケジュールと、第2の印刷スケジュールと、第3の印刷スケジュールとが挙げられる。
【0037】
スケジュール生成部105により生成される印刷のスケジュールのうち、「第1の印刷スケジュール」とは、原稿のデータを構成する複数の画像データのうち先行して印刷できる一部のページの印刷のスケジュールのことをいう。また、「第2の印刷スケジュール」とは、印刷の開始の決定のタイミングで画像形成装置50による受信が完了していない画像データが配置されるページの印刷のスケジュールのことをいう。第2の印刷スケジュールは、第1の印刷スケジュールとともに、または別のタイミングで生成される。また、「第3の印刷スケジュール」とは、先行して印刷できるページの有無や、印刷の開始の決定のタイミングにおける画像形成装置50による受信の有無などを考慮することなく生成された印刷のスケジュールのことをいう。なお、スケジュール生成部105により生成された印刷のスケジュールの具体例については、図14および図15を参照して後述する。
【0038】
送信制御部106は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部106は、管理者端末30、画像形成装置50、および外部の各々に向けて各種の情報を送信する制御を行う。送信制御部106の制御により送信される情報のうち、管理者端末30に向けて送信される情報としては、例えば、一部印刷可能情報、支援情報、第1の印刷スケジュール、第2の印刷スケジュールなどが挙げられる。また、送信制御部106の制御により送信される情報のうち、画像形成装置50に向けて送信される情報としては、例えば、画像データ、面付情報、印刷指示情報などが挙げられる。
【0039】
(管理者端末の制御部の機能構成)
図5は、管理者端末30の制御部の機能構成の一例を示す図である。
管理者端末30の制御部では、情報取得部301と、送信制御部302と、表示制御部303とが機能する。
【0040】
情報取得部301は、各種の情報を取得する。具体的には、情報取得部301は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を取得する。情報取得部301により取得される情報のうち、管理サーバ10から送信されてくる情報としては、例えば、一部印刷可能情報、支援情報、第1の印刷スケジュール、第2の印刷スケジュールなどが挙げられる。また、情報取得部301は、操作部を介して入力された情報を取得する。操作部を介して入力される情報としては、例えば、スケジュール生成指示情報、印刷指示情報などが挙げられる。
【0041】
送信制御部302は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部302は、管理サーバ10および外部に向けて各種の情報を送信する制御を行う。送信制御部302の制御により送信される情報のうち、管理サーバ10に向けて送信される情報としては、原稿のデータ、面付情報、操作部を介して入力された情報などが挙げられる。
【0042】
表示制御部303は、各種情報を表示部に表示する制御を行う。具体的には、例えば、表示制御部303は、各種情報を表示部に表示するユーザインターフェースを生成し、生成したユーザインターフェースを表示部に表示する制御を行う。生成されたユーザインターフェースには、例えば、一部印刷可能情報、支援情報、第1の印刷スケジュール、第2の印刷スケジュールなどが表示される。なお、ユーザインターフェースに表示された情報の具体例については、図13を参照して後述する。
(画像形成装置の制御部の機能構成)
図6は、画像形成装置50の制御部の機能構成を示す図である。
画像形成装置50の制御部では、情報取得部501と、送信制御部502と、印刷制御部503と、表示制御部504とが機能する。
【0043】
情報取得部501は、各種の情報を取得する。具体的には、情報取得部501は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を取得する。情報取得部501により取得される情報のうち、管理サーバ10から送信されてくる情報としては、例えば、原稿のデータ、面付情報、印刷指示情報、第1の印刷スケジュール、第2の印刷スケジュールなどが挙げられる。
【0044】
送信制御部502は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部502は、管理サーバ10および外部に向けて各種の情報を送信する制御を行う。送信制御部502の制御により送信される情報のうち、管理サーバ10に向けて送信される情報としては、印刷対象の原稿のデータを構成する複数の画像データのうち画像形成装置50による受信が完了していない画像データがある場合に送信される未受信情報などが挙げられる。
【0045】
印刷制御部503は、管理サーバ10から送信されてきた印刷指示情報に基づいて、原稿のデータを構成する複数の画像データの一部または全部の印刷を開始することを決定し、画像形成部58(図3参照)に印刷を開始させる制御を行う。
【0046】
表示制御部504は、各種情報を表示部に表示する制御を行う。具体的には、例えば、表示制御部504は、ユーザインターフェースを表示部に表示する制御を行う。ユーザインターフェースには、例えば、第1の印刷スケジュール、第2の印刷スケジュールなどが表示される。なお、ユーザインターフェースに表示された情報の具体例については、図15を参照して後述する。
【0047】
(管理サーバの処理の流れ)
図7および図8には、管理サーバ10の処理の流れの一例を示すフローチャートが示されている。
図7は、管理サーバ10の処理のうち、管理者端末30に向けて支援情報を送信する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理サーバ10は、管理者端末30から原稿のデータが送信されてくると(ステップ701でYES)、送信されてきた原稿のデータを取得し(ステップ702)、その原稿のデータをデータベースに記憶して管理する(ステップ703)。これに対して、原稿のデータが送信されてきていない場合(ステップ701でNO)、管理サーバ10は、原稿のデータが送信されてくるまでステップ701を繰り返す。
【0048】
管理サーバ10は、管理者端末30から面付情報が送信されてくると(ステップ704でYES)、送信されてきた面付情報を取得し(ステップ705)、その面付情報をデータベースに記憶して管理する(ステップ706)。これに対して、面付情報が送信されてきていない場合(ステップ704でNO)、管理サーバ10は、面付情報が送信されてくるまでステップ704を繰り返す。
【0049】
管理サーバ10は、画像形成装置50から未受信情報が送信されてくると(ステップ707でYES)、送信されてきた未受信情報を取得する(ステップ708)。これに対して、未受信情報が送信されてきていない場合(ステップ707でNO)、管理サーバ10の処理はステップ709に進む。
【0050】
管理サーバ10は、ステップ702で取得した原稿のデータを解析した結果から、mの値と、m個の画像データの各々を識別するための識別番号とを取得する(ステップ709)。そして、管理サーバ10は、そのmの値およびm個の画像データの各々を識別するための識別番号と、ステップ708で取得した未受信情報とに基づいて、画像形成装置50による受信が完了した画像データの識別番号を特定する(ステップ710)。
【0051】
次に、管理サーバ10は、ステップ705で取得した面付情報に含まれる折丁情報および配置情報を特定する(ステップ711)。そして、管理サーバ10は、画像形成装置50による受信が完了した画像データの識別番号と、折丁情報および配置情報とに基づく判定の結果、先行して印刷を開始できるページがある場合には(ステップ712でYES)、支援情報を生成し(ステップ713)、その支援情報を管理者端末30に向けて送信する(ステップ714)。これに対して、先行して印刷を開始できるページがない場合(ステップ712でNO)、管理サーバ10の処理はステップ707に戻る。
【0052】
図8は、管理サーバ10の処理のうち、管理者端末30に向けて支援情報を送信した後の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理サーバ10は、管理者端末30から、スケジュール生成指示情報が送信されてくると(ステップ801でYES)、そのスケジュール生成指示情報を取得する(ステップ802)。そして、管理サーバ10は、第1の印刷スケジュールおよび第2の印刷スケジュールを生成し(ステップ803)、生成した第1の印刷スケジュールおよび第2の印刷スケジュールを管理者端末30に向けて送信する(ステップ804)。これに対して、スケジュール生成指示情報が送信されてきていない場合(ステップ801でNO)、管理サーバ10は、スケジュール生成指示情報が送信されてくるまでステップ801を繰り返す。
【0053】
次に、管理サーバ10は、管理者端末30から、印刷指示情報が送信されてくると(ステップ805でYES)、その印刷指示情報を取得する(ステップ806)。そして、管理サーバ10は、取得した印刷指示情報を画像形成装置50に向けて送信する(ステップ807)。これにより、管理サーバ10の処理は終了し(END)、画像形成装置50による印刷が開始される。これに対して、印刷指示情報が送信されてきていない場合(ステップ805でNO)、管理サーバ10は、印刷指示情報が送信されてくるまでステップ805を繰り返す。
【0054】
(管理者端末の処理の流れ)
図9は、管理者端末30の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理者端末30は、管理サーバ10に向けて、印刷の対象とする原稿のデータおよび面付情報を送信する(ステップ901)。管理者端末30は、管理サーバ10から一部印刷可能情報および支援情報が送信されてくると(ステップ902でYES)、送信されてきた一部印刷可能情報および支援情報を取得し(ステップ903)、取得した一部印刷可能情報および支援情報を表示部56(図3参照)に表示する(ステップ904)。これに対して、一部印刷可能情報および支援情報が送信されてきていない場合(ステップ902でNO)、管理者端末30は、一部印刷可能情報および支援情報が送信されてくるまでステップ902を繰り返す。
【0055】
管理者端末30は、操作部55(図3参照)を介してスケジュール生成指示情報が入力されると(ステップ905でYES)、入力されたスケジュール生成指示情報を取得し(ステップ906)、取得したスケジュール生成指示情報を管理サーバ10に向けて送信する(ステップ907)。これに対して、スケジュール生成指示情報が入力されていない場合(ステップ905でNO)、管理者端末30は、スケジュール生成指示情報が入力されるまでステップ905を繰り返す。
【0056】
次に、管理者端末30は、管理サーバ10から第1の印刷スケジュールおよび第2の印刷スケジュールが送信されてくると(ステップ908でYES)、送信されてきた第1の印刷スケジュールおよび第2の印刷スケジュールを取得し(ステップ909)、取得した第1の印刷スケジュールおよび第2の印刷スケジュールを表示部56に表示する(ステップ910)。これに対して、第1の印刷スケジュールおよび第2の印刷スケジュールが送信されてきていない場合(ステップ908でNO)、管理者端末30は、第1の印刷スケジュールおよび第2の印刷スケジュールが送信されてくるまでステップ908を繰り返す。
【0057】
次に、管理者端末30は、操作部55を介して印刷指示情報が入力されると(ステップ911でYES)、入力された印刷指示情報を取得し(ステップ912)、取得した印刷指示情報を管理サーバ10に向けて送信する(ステップ913)。これにより、管理者端末30の処理は終了し(END)、画像形成装置50による印刷が開始される。これに対して、印刷指示情報が入力されていない場合(ステップ911でNO)、管理者端末30は、印刷指示情報が入力されるまでステップ911を繰り返す。
【0058】
(画像形成装置の処理の流れ)
図10は、画像形成装置50の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
画像形成装置50は、管理サーバ10から原稿のデータおよび面付情報が送信されてくると(ステップ111でYES)、送信されてきた原稿のデータおよび面付情報を取得する(ステップ112)。これに対して、原稿のデータおよび面付情報が送信されてきていない場合(ステップ111でNO)、画像形成装置50は、原稿のデータおよび面付情報が送信されてくるまでステップ111を繰り返す。
【0059】
画像形成装置50は、印刷対象の原稿のデータを構成する複数の画像データのうち受信が完了していない画像データがある場合には(ステップ113でYES)、管理サーバ10に向けて未受信情報を送信して(ステップ114)、ステップ115に進む。これに対して、印刷対象の原稿のデータを構成する複数の画像データのうち受信が完了していない画像データがない場合(ステップ113でNO)、画像形成装置50は、未受信情報を送信することなくステップ115に進む。
【0060】
画像形成装置50は、管理サーバ10から印刷指示情報が送信されてくると(ステップ115でYES)、送信されてきた印刷指示情報を取得する(ステップ116)。そして、画像形成装置50は、取得した印刷指示情報に基づいて、原稿のデータを構成する複数の画像データの一部または全部を印刷する(ステップ117)。これにより、画像形成装置50の処理は終了する(END)。これに対して、印刷指示情報が送信されていない場合(ステップ115でNO)、画像形成装置50は、印刷指示情報が送信されてくるまでステップ115を繰り返す。
【0061】
(具体例)
図11(A)乃至(C)には、印刷した用紙の折り方および重ね方が無線綴じまたは平綴じである場合の具体例が示されている。
図11(A)は、印刷した用紙の折り方および重ね方が無線綴じまたは平綴じである場合における「1折り」の具体例を示す図である。図11(B)は、印刷した用紙の折り方および重ね方が無線綴じまたは平綴じである場合における「2折り」の具体例を示す図である。図11(C)は、製本のために折られた「1折り」と「2折り」とを積み重ねた状態の具体例を示す図である。
【0062】
印刷した用紙の折り方および重ね方が無線綴じまたは平綴じである場合における「1折り」とは、原稿のデータを構成するm個の画像データの各々を識別するための識別番号のうち「1」に対応する画像データが配置されるページが印刷面となる用紙の折りのことをいう。また、印刷した用紙の折り方および重ね方が無線綴じまたは平綴じである場合における「2折り」とは、「1折り」に続く用紙の折りのことをいう。
【0063】
図11(A)の例における「1折り」には、原稿のデータを構成する32個の画像データの各々を識別するための識別番号「1」乃至「32」のうち、識別番号「1」乃至「16」の各々に対応する画像データが配置されている。また、図11(B)の例における「2折り」には、原稿のデータを構成する32個の画像データの各々を識別するための識別番号「1」乃至「32」のうち、識別番号「17」乃至「32」の各々に対応する画像データが配置されている。
【0064】
図11(A)乃至(C)の例では、用紙1枚に対して合計16個の画像データが配置される。このため、画像形成装置50によって識別番号「1」乃至「16」の各々の画像データが受信された場合には、識別番号「17」以降の画像データが受信されていない段階であっても、「1折り」の印刷を先行して開始できると判定される。
【0065】
図12(A)乃至(D)には、印刷した用紙の折り方および重ね方が中綴じである場合の具体例が示されている。
図12(A)は、印刷した用紙の折り方および重ね方が中綴じである場合における「1折り」の具体例を示す図である。図12(B)は、印刷した用紙の折り方および重ね方が中綴じである場合における「2折り」の具体例を示す図である。図12(C)および(D)は、製本のために折られた「1折り(外側)」と「2折り(内側)」とを積み重ねた状態の具体例を示す図である。
【0066】
印刷した用紙の折り方および重ね方が中綴じである場合における「1折り」とは、無線綴じまたは平綴じと同様に、原稿のデータを構成するm個の画像データの各々を識別するための識別番号のうち「1」に対応する画像データが配置されるページが印刷面となる用紙の折りのことをいう。また、印刷した用紙の折り方および重ね方が中綴じである場合における「2折り」とは、見開きの状態で「1折り」の内側に重ねられる用紙の折りのことをいう。
【0067】
図12(A)の例における「1折り」には、原稿のデータを構成する32個の画像データの各々を識別するための識別番号「1」乃至「32」のうち、識別番号「1」乃至「8」、および「25」乃至「32」の各々に対応する画像データが配置されている。また、図12(B)の例における「2折り」には、原稿のデータを構成する32個の画像データの各々を識別するための識別番号「1」乃至「32」のうち、識別番号「9」乃至「24」の各々に対応する画像データが配置されている。
【0068】
図12(A)乃至(D)に示す中綴じの例も上述の図11(A)乃至(C)に示す無線綴じまたは平綴じの例と同様に、用紙1枚に対して合計16個の画像データが配置される。ただし、中綴じの場合には、成果物の折りから順番に、画像形成装置50による画像データの受信が完了したかどうかの確認が行われることで、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前に、先行して印刷を開始できるページがあるかどうかが判定される。
【0069】
具体的には、図12(A)乃至(D)に示す例では、画像形成装置50による受信が完了している画像データに識別番号「1」乃至「m÷2+p」の画像データが含まれる場合、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲は、最終の折りに配置される画像データに対応する識別番号「(m÷2+p)-(p×2-1)」乃至「m÷2+p」となる。すなわち、m=32、p=8なので、画像形成装置50による受信が完了している画像データに識別番号「1」乃至「24」の画像データが含まれる場合には、識別番号「25」以降の画像データが受信されていない段階であっても、最終の折りの印刷を先行して開始できると判定される。
【0070】
図13は、管理者端末30の表示部に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図13に示すように、管理者端末30の表示部に表示されるユーザインターフェースには、印刷のジョブごとのスケジュールが表示される。印刷のジョブは、「受注ID」、「受注番号」、「受注日時」、「発送完了予定日時(最速)」、「途中印刷」、「顧客名」、「発送完了日時(最速)」、「製品最早発送完了予定日時」、「製品枝番」、「製品ID」、および「製品名」の情報が対応付けられている。
【0071】
印刷ジョブに対応付けられた情報のうち、「途中印刷」には一部印刷可能情報および支援情報が表示される。例えば、受注ID「100001」の印刷のジョブには、一部印刷可能情報および支援情報として、「XXページ目まで印刷可能です。」というメッセージが表示されている。ここで、管理者が、受注ID「100001」の印刷のジョブについてXXページ目までの印刷を指示する場合には、受注ID「100001」の印刷のジョブを選択する操作と、「途中まで印刷」と表記されたボタンB1を押下する操作とを行う。また、図示はしないが、一部印刷可能情報および支援情報として、ページ以外の表現である、「X折りまで印刷可能です。」といったメッセージや、「全体のXX%分まで印刷可能です。」といったメッセージが表示されるようにしてもよい。
【0072】
図14は、印刷のスケジュールの分割の具体例を示す図である。
図14には、第3の印刷のスケジュールと、その第3の印刷のスケジュールを分割することで生成された第1の印刷のスケジュールおよび第2の印刷のスケジュールとが示されている。図14の例において、第3の印刷のスケジュールは、「分割前」の印刷のスケジュールとして生成されたものである。すなわち、「分割前」の第3の印刷のスケジュールには、2月1日(2/1)に予定された印刷のジョブJp1(印刷予定)と、2月3日(2/3)に予定された後加工(例えば、製本など)のジョブJa1(後加工の予定)とが含まれる。
【0073】
ここで、「分割前」の第3の印刷のスケジュールとして2月1日(2/1)に予定された印刷のジョブJp1(印刷予定)を分割して、第1の印刷のスケジュールおよび第2の印刷のスケジュールが生成されたとする。この場合、「分割後」の印刷のスケジュールには、第1の印刷のスケジュールとして2月1日(2/1)に予定された印刷のジョブJp1-1(印刷予定(1))と、第2の印刷のスケジュールとして2月2日(2/2)に予定された印刷のジョブJp1-2(印刷予定(2))と、第3の印刷のスケジュールとして2月3日(2/3)に予定された後加工(例えば、製本など)のジョブJa1(後加工の予定)とが含まれる。
【0074】
第1の印刷のスケジュールおよび第2の印刷のスケジュールが生成される際、残りの印刷時間等が計算され、次の作業工程(例えば、後加工など)のスケジュールに間に合うように日程が自動調整される。また、図示はしないが、後加工を開始できる条件を示すメッセージがユーザインターフェースに表示されるようにしてもよい。この場合、例えば、「印刷のジョブJp1-1およびJp1-2が完了すると、後加工のジョブJa1が実行可能となります。」といったメッセージが表示されてもよい。また、印刷のスケジュールが分割された場合には、例えば、上述の図13の「受注ID」に枝番を設けることで、分割の前後のスケジュールを管理者が確認して管理できるようにしてもよい。
【0075】
図15は、画像形成装置50の表示部56に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図15に示すように、ユーザインターフェースには、第1のスケジュールに基づく印刷のジョブJp1-1と、第2のスケジュールに基づく印刷のジョブJp1-2との各々のデータが表示されている。このうち、印刷のジョブJp1-1は、途中まで印刷する作業にかかる印刷のジョブであり、印刷のジョブJp1-2は、残りを印刷する作業にかかる印刷のジョブである。この場合、印刷が行われる順番は、印刷のジョブJp1-1、印刷のジョブJp1-2の順となる。
【0076】
具体的には、印刷のジョブJp1-1には「未着手」と表示されているのに対し、印刷のジョブJp1-2には「着手不可」と表示されている。「未着手」は、途中まで印刷することができる状態(すなわち、印刷を着手できる状態)を示している。これに対して、「着手不可」は、画像形成装置50による画像データの受信が完了しておらず、印刷を着手できない状態を示している。ただし、印刷のジョブJp1-2に示す状態は、画像形成装置50による画像データの受信の状況に応じて自動的に更新される。
【0077】
(他の実施の形態)
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上述した本実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した本実施の形態に記載されたものに限定されない。例えば、図1に示す情報処理システム1の構成、図2に示す管理サーバ10のハードウェア構成、および図3に示す画像形成装置50のハードウェア構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。また、図4に示す管理サーバ10の機能構成、図5に示す管理者端末30の機能構成、および図6に示す画像形成装置50の機能構成も例示に過ぎず、特に限定されない。上述した処理を全体として実行できる機能が図1の情報処理システム1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成を用いるかは図4乃至図6の例に限定されない。
【0078】
また、図7および図8に示す管理サーバ10の処理のステップ、図9に示す管理者端末30の処理のステップ、図10に示す画像形成装置50の処理のステップの各々の順序も例示に過ぎず、特に限定されない。図示されたステップの順序に沿って時系列的に行われる処理だけではなく、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別的に行われてもよい。また、図11乃至図15に示す具体例も一例に過ぎず、特に限定されない。
【0079】
例えば、上述の実施の形態では、先行して印刷を開始できるページがあるかどうかが判定される際、画像データの識別番号と未受信情報とに基づいて、画像形成装置50による受信が完了した画像データの識別番号が特定されるが、これに限定されない。例えば、管理サーバ10からの送信が完了した画像データの識別番号に基づいて、画像形成装置50による受信が完了した画像データの識別番号を特定してもよい。
【0080】
また、上述の図11および図12の各々に示す用紙の折り方および重ね方の具体例は、いずれも「2折り」のケースについてのものであるが、これに限定されない。例えば、「3折り」、「4折り」、およびそれ以上の折りであってもよい。
【0081】
(付記)
(((1)))
1または複数のプロセッサを備え、
前記1または複数のプロセッサは、
複数の画像データからなる原稿のデータと、当該原稿のデータの面付に関する情報である面付情報とを取得し、
前記面付情報に基づいて、前記原稿のデータを印刷する用紙の印刷面となる複数のページのうち、一部のページに面付される前記画像データの受信が完了している場合、当該一部のページの印刷を開始できる旨をユーザに報知する制御を行うことを特徴とする、
情報処理システム。
(((2)))
前記1または複数のプロセッサは、前記原稿のデータの印刷を支援する支援情報の報知に対する前記ユーザからの指示に基づいて、前記一部のページの印刷を開始するかどうかを決定することを特徴とする、
(((1)))に記載の情報処理システム。
(((3)))
前記1または複数のプロセッサは、前記一部のページの印刷の開始を決定すると、当該印刷のスケジュールとなる第1の印刷スケジュールと、当該印刷の開始の決定のタイミングで受信が完了していない画像データが配置されるページの印刷のスケジュールとなる第2の印刷スケジュールとの各々を生成することを特徴とする、
(((1)))または(((2)))に記載の情報処理システム。
(((4)))
前記1または複数のプロセッサは、前記第1の印刷スケジュールと、前記第2の印刷スケジュールとの各々が個別に表示されるユーザインターフェースを生成することを特徴とする、
(((3)))に記載の情報処理システム。
(((5)))
前記1または複数のプロセッサは、前記原稿のデータを解析することで、前記複数の画像データの数m(mは2以上の整数値)と、当該複数の画像データのうち受信が完了していない画像データの識別番号とを取得し、前記面付情報として、印刷した用紙の折り方および重ね方を示す折丁情報と、1つの前記ページに配置される前記画像データの数p(pは2以上の整数値)および順番を示す配置情報とを取得することを特徴とする、
(((1)))乃至(((4)))のいずれかに記載の情報処理システム。
(((6)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記mの値と、前記受信が完了していない画像データの識別番号とに基づいて、受信が完了している画像データの識別番号を特定し、
特定した前記受信が完了している画像データの識別番号の範囲に基づいて、前記一部のページの印刷を開始できるかどうかを判定することを特徴とする、
(((5)))に記載の情報処理システム。
(((7)))
前記1または複数のプロセッサは、前記折丁情報のうち、前記折り方および前記重ね方が、f回(fは1以上の整数値)折った前記用紙を開かずに順次重ねるものである場合には、前記pの値に基づいて、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を特定することを特徴とする、
(((6)))に記載の情報処理システム。
(((8)))
前記1または複数のプロセッサは、前記受信が完了している画像データの識別番号に、1乃至(p×2×n)(nは1以上の整数値)が含まれる場合、当該受信が完了している画像データの識別番号のうち1乃至(p×2×n)を、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲として特定することを特徴とする、
(((7)))に記載の情報処理システム。
(((9)))
前記1または複数のプロセッサは、前記折丁情報のうち、前記折り方および前記重ね方が、f回(fは1以上の整数値)折った前記用紙を、(f-1)回折られた状態に戻した見開きの状態で順次重ねるものである場合には、前記mの値と、前記pの値とに基づいて、印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を特定することを特徴とする、
(((6)))に記載の情報処理システム。
(((10)))
前記1または複数のプロセッサは、前記受信が完了している画像データの識別番号に、1乃至(m÷2+p)が含まれる場合、当該受信が完了している画像データの識別番号のうち(m÷2+p)-(p×2-1)乃至(m÷2+p)を、印刷を開始できる画像データの識別番号の識別番号の範囲として特定することを特徴とする、
(((9)))に記載の情報処理システム。
(((11)))
前記1または複数のプロセッサは、前記印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を含む支援情報をユーザにさらに報知する制御を行うことを特徴とする、
(((7)))乃至(((10)))のいずれかに記載の情報処理システム。
(((12)))
前記1または複数のプロセッサは、前記支援情報として、前記面付情報を変更すれば、前記印刷を開始できる旨をユーザに報知する制御を行うことを特徴とする、
(((11)))に記載の情報処理システム。
(((13)))
前記1または複数のプロセッサは、前記面付情報を変更すれば、前記印刷を開始できる旨に加え、受信が完了している画像データのうち印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲をユーザに報知する制御を行うことを特徴とする、
(((12)))に記載の情報処理システム。
(((14)))
コンピュータに、
複数の画像データからなる原稿のデータと、当該原稿のデータの面付に関する情報である面付情報とを取得する機能と、
前記面付情報に基づいて、前記原稿のデータを印刷する用紙の印刷面となる複数のページのうち、一部のページに面付される前記画像データの受信が完了している場合、当該一部のページの印刷を開始できる旨をユーザに報知する制御を行う機能と、
を実現させるためのプログラム。
【0082】
(((1)))の本発明によれば、面付工程を含む印刷業務において、印刷対象の原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても最終成果物の一部となる用紙の印刷を開始できるようにする情報処理システムを提供できる。
(((2)))の本発明によれば、印刷作業の管理者に先行印刷の可否の決定権限を付与することで、管理者が意図しない先行印刷を防ぐことができる。
(((3)))の本発明によれば、印刷を開始できる一部のページの印刷スケジュールと、印刷を開始できない残りのページの印刷スケジュールとのそれぞれを個別管理できるようになる。
(((4)))の本発明によれば、印刷を開始できる一部のページの印刷スケジュールと、印刷を開始できない残りのページの印刷スケジュールとのそれぞれをユーザインターフェースで個別管理して、別々に印刷できるようになる。
(((5)))の本発明によれば、原稿のデータを構成する複数の画像データの数、画像データの識別番号、印刷した用紙の折り方および重ね方、1つのページに配置される画像データの数および配置の順番を特定することで、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても先行して印刷を開始できる。
(((6)))の本発明によれば、原稿のデータを構成する複数の画像の画像データのうち受信が完了した画像データの識別番号の範囲を特定することで、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても先行して印刷を開始できる。
(((7)))の本発明によれば、製本の方式がいわゆる無線綴じや平綴じである場合において、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても、特定した識別番号の範囲で先行して印刷を開始できる。
(((8)))の本発明によれば、製本の方式がいわゆる無線綴じや平綴じである場合において、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても先行して印刷を開始できる画像データの識別番号の範囲を特定できる。
(((9)))の本発明によれば、製本の方式がいわゆる中綴じである場合において、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であっても、特定した識別番号の範囲で先行して印刷を開始できる。
(((10)))の本発明によれば、製本の方式がいわゆる中綴じである場合において、原稿のデータを構成するすべての画像データの受信が完了する前であって、原稿のデータを構成する画像データの数、および1つのページに配置される画像データの数に基づいて、先行して印刷を開始できる識別番号の範囲を特定できる。
(((11)))の本発明によれば、印刷作業の管理者による、先行印刷の可否の判断を容易化させることができる。
(((12)))の本発明によれば、印刷作業の管理者による、先行印刷の可否の判断を容易化させることができる。
(((13)))の本発明によれば、印刷作業の管理者による、先行印刷の可否の判断を容易化させることができる。
(((14)))の本発明によれば、面付工程を含む印刷業務において、印刷対象の原稿のデータを構成する複数の画像データの受信が完了する前であっても最終成果物の一部となる用紙の印刷を開始できるようにするプログラムを提供できる。
【符号の説明】
【0083】
1…情報処理システム、10…管理サーバ、11…制御部、30…管理者端末、50…画像形成装置、90…ネットワーク、101…情報取得部、102…解析部、103…判定部、104…支援情報生成部、105…スケジュール生成部、106…送信制御部、301…情報取得部、302…送信制御部、303…表示制御部、501…情報取得部、502…送信制御部、503…印刷制御部、504…表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14
図15