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特開2024-34006黒煙検知装置、フレアスタック自動運転システム、黒煙検知方法、及び黒煙検知プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034006
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】黒煙検知装置、フレアスタック自動運転システム、黒煙検知方法、及び黒煙検知プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/12 20060101AFI20240306BHJP
   G06T 7/215 20170101ALI20240306BHJP
   G08B 17/10 20060101ALI20240306BHJP
   G01N 21/17 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
G08B17/12 Z
G06T7/215
G08B17/10 F
G01N21/17 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137980
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005887
【氏名又は名称】三井化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菊地 敬司
(72)【発明者】
【氏名】小林 賢亮
(72)【発明者】
【氏名】小野 耕輔
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】増山 博幸
【テーマコード(参考)】
2G059
5C085
5L096
【Fターム(参考)】
2G059AA05
2G059BB02
2G059CC19
2G059FF01
2G059KK04
2G059MM20
5C085AA03
5C085AA05
5C085AA11
5C085CA30
5C085EA41
5C085FA40
5L096AA06
5L096BA02
5L096CA04
5L096FA02
5L096GA08
5L096HA03
5L096HA04
5L096KA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】フレアスタックの黒煙を精度よく検知する黒煙検知装置、フレアスタック自動運転システム、黒煙検知方法及び黒煙検知プログラムを提供する。
【解決手段】黒煙検知装置10において、CPU11は、フレアスタックからの排出煙を含む特定の領域を時系列で撮影して得られた複数の画像から排出煙の背景領域を学習する背景学習部11Aと、現在の画像と過去の画像の間で演算したオプティカルフロー推定から画素毎の速度場情報を計算する速度場計算部11Bと、学習して得られた背景領域と現在の画像の背景領域との差分が閾値を超える領域を差分領域として抽出する差分抽出部11Cと、速度場情報及び差分領域を用いて現在の画像から黒煙の候補となる領域を黒煙候補領域として抽出する黒煙候補抽出部11Dと、黒煙候補領域を予め定めた評価条件により評価した結果に基づいて、黒煙候補領域を黒煙領域とするか否かを決定する黒煙決定部11Eと、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレアスタックからの排出煙を含む特定の領域を時系列で撮影して得られた複数の画像から前記排出煙の背景領域を学習する背景学習部と、
現在の画像と過去の画像の間で演算したオプティカルフロー推定から画素毎の速度場情報を計算する速度場計算部と、
前記背景学習部により学習して得られた背景領域と、前記現在の画像の背景領域との差分が閾値を超える領域を差分領域として抽出する差分抽出部と、
前記速度場情報及び前記差分領域を用いて前記現在の画像から黒煙の候補となる領域を黒煙候補領域として抽出する黒煙候補抽出部と、
前記黒煙候補領域を予め定めた評価条件により評価した結果に基づいて、前記黒煙候補領域を黒煙領域とするか否かを決定する黒煙決定部と、
を備えた黒煙検知装置。
【請求項2】
前記予め定めた評価条件は、前記黒煙候補領域に含まれる黒煙点の散らばりの程度、前記速度場情報を蓄積して得られた蓄積結果、及び、前記現在の画像における画像ぼけの少なくとも1つを含む
請求項1に記載の黒煙検知装置。
【請求項3】
前記黒煙決定部により前記黒煙候補領域を前記黒煙領域として決定した場合に、前記黒煙領域の面積及び前記黒煙領域の継続時間の少なくとも一方が閾値を超える場合に警告を行う警告部を更に備えた
請求項1に記載の黒煙検知装置。
【請求項4】
前記差分抽出部は、前記現在の画像の背景領域に存在し、前記背景学習部により学習して得られた背景領域に存在しない対象に対して描画輪郭処理を更に行う
請求項1に記載の黒煙検知装置。
【請求項5】
前記背景学習部は、背景統計量累積アルゴリズムを用いて、前記複数の画像の各々を、前記排出煙を含む領域と、当該領域以外の背景領域とに分離する
請求項1に記載の黒煙検知装置。
【請求項6】
フレアスタックと、
前記フレアスタックに供給されるフレアガスの質量流量を計測する流量計と、
前記フレアスタックに供給される蒸気量を制御する流量制御弁と、
前記フレアスタックからの黒煙の発生を検知する、請求項1~請求項5の何れか1項に記載の黒煙検知装置と、
前記黒煙検知装置により黒煙の発生が検知された場合に、作業担当者によって前記流量制御弁の開度を調整可能とし、前記流量計により計測して得られたフレアガスの質量流量に基づいて、前記フレアガスの質量流量と前記流量制御弁の弁開度又は蒸気流量との間で予め作成された検量線を参照し、前記流量制御弁の弁開度又は蒸気流量を制御する制御装置と、
を備えたフレアスタック自動運転システム。
【請求項7】
フレアスタックからの排出煙を含む特定の領域を時系列で撮影して得られた複数の画像から前記排出煙の背景領域を学習し、
現在の画像と過去の画像の間で演算したオプティカルフロー推定から画素毎の速度場情報を計算し、
前記学習して得られた背景領域と、前記現在の画像の背景領域との差分が閾値を超える領域を差分領域として抽出し、
前記速度場情報及び前記差分領域を用いて前記現在の画像から黒煙の候補となる領域を黒煙候補領域として抽出し、
前記黒煙候補領域を予め定めた評価条件により評価した結果に基づいて、前記黒煙候補領域を黒煙領域とするか否かを決定する、
黒煙検知方法。
【請求項8】
フレアスタックからの排出煙を含む特定の領域を時系列で撮影して得られた複数の画像から前記排出煙の背景領域を学習し、
現在の画像と過去の画像の間で演算したオプティカルフロー推定から画素毎の速度場情報を計算し、
前記学習して得られた背景領域と、前記現在の画像の背景領域との差分が閾値を超える領域を差分領域として抽出し、
前記速度場情報及び前記差分領域を用いて前記現在の画像から黒煙の候補となる領域を黒煙候補領域として抽出し、
前記黒煙候補領域を予め定めた評価条件により評価した結果に基づいて、前記黒煙候補領域を黒煙領域とするか否かを決定することを、
コンピュータに実行させるための黒煙検知プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、黒煙検知装置、フレアスタック自動運転システム、黒煙検知方法、及び黒煙検知プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
化学プラント工場、火力発電所、塵燃焼施設におけるフレアスタックからは燃焼炎や煙が大気中に排出される。これらの排出煙の状態によって、被燃焼物等の燃焼状態を判断することができる。フレアスタックから黒煙が排出されたときは、被燃焼物等が燃焼途中で不完全燃焼になったものと推測される。
【0003】
例えば、特許文献1には、フレアスタックから排出される排出煙の中から自動的に黒煙が存在する排出煙を検知する黒煙検知システムが記載されている。この黒煙検知システムは、フレアスタックからの排出煙の状況を時間的に連続して撮影された時系列2画像を用いて、両画像間で演算したオプティカルフロー推定から排出煙の移動で生じた画像内局所の速度ベクトルを求め、速度ベクトルを座標配列した速度場ベクトルを構成するベクトル計算手段と、速度場ベクトルを構成する画像内局所である画素ごとの速度ベクトルを方向ごとに分類して抽出された画像空間領域に基づいて画像における移動する排出煙の存在領域を決定する排出煙の実在領域決定手段と、排出煙の存在領域内の画素であって所定の輝度値を有する画素を選別しその画素数に基づいて黒煙の規模を判断する黒煙判断手段と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-256475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、火炎と黒煙の速度ベクトルのみ(2枚の画像の差)を計算して、黒煙を検知していたため、黒煙の検知精度が十分とは言えなかった。このため、黒煙の検知精度を更に高めることが望まれている。
【0006】
本開示は、上記の点に鑑みてなされたものであり、フレアスタックの黒煙を精度よく検知することができる黒煙検知装置、フレアスタック自動運転システム、黒煙検知方法、及び黒煙検知プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1態様に係る黒煙検知装置は、フレアスタックからの排出煙を含む特定の領域を時系列で撮影して得られた複数の画像から前記排出煙の背景領域を学習する背景学習部と、現在の画像と過去の画像の間で演算したオプティカルフロー推定から画素毎の速度場情報を計算する速度場計算部と、前記背景学習部により学習して得られた背景領域と、前記現在の画像の背景領域との差分が閾値を超える領域を差分領域として抽出する差分抽出部と、前記速度場情報及び前記差分領域を用いて前記現在の画像から黒煙の候補となる領域を黒煙候補領域として抽出する黒煙候補抽出部と、前記黒煙候補領域を予め定めた評価条件により評価した結果に基づいて、前記黒煙候補領域を黒煙領域とするか否かを決定する黒煙決定部と、を備える。
【0008】
また、前記予め定めた評価条件は、前記黒煙候補領域に含まれる黒煙点の散らばりの程度、前記速度場情報を蓄積して得られた蓄積結果、及び、前記現在の画像における画像ぼけの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0009】
また、前記黒煙決定部により前記黒煙候補領域を前記黒煙領域として決定した場合に、前記黒煙領域の面積及び前記黒煙領域の継続時間の少なくとも一方が閾値を超える場合に警告を行う警告部を更に備えていてもよい。
【0010】
また、前記差分抽出部は、前記現在の画像の背景領域に存在し、前記背景学習部により学習して得られた背景領域に存在しない対象に対して描画輪郭処理を更に行うようにしてもよい。
【0011】
また、前記背景学習部は、背景統計量累積アルゴリズムを用いて、前記複数の画像の各々を、前記排出煙を含む領域と、当該領域以外の背景領域とに分離するようにしてもよい。
【0012】
第2態様に係るフレアスタック自動運転システムは、フレアスタックと、前記フレアスタックに供給されるフレアガスの質量流量を計測する流量計と、前記フレアスタックに供給される蒸気量を制御する流量制御弁と、前記フレアスタックからの黒煙の発生を検知する黒煙検知装置と、前記黒煙検知装置により黒煙の発生が検知された場合に、作業担当者によって前記流量制御弁の開度を調整可能とし、前記流量計により計測して得られたフレアガスの質量流量に基づいて、前記フレアガスの質量流量と前記流量制御弁の弁開度又は蒸気流量との間で予め作成された検量線を参照し、前記流量制御弁の弁開度又は蒸気流量を制御する制御装置と、を備える。
【0013】
第3態様に係る黒煙検知方法は、フレアスタックからの排出煙を含む特定の領域を時系列で撮影して得られた複数の画像から前記排出煙の背景領域を学習し、現在の画像と過去の画像の間で演算したオプティカルフロー推定から画素毎の速度場情報を計算し、前記学習して得られた背景領域と、前記現在の画像の背景領域との差分が閾値を超える領域を差分領域として抽出し、前記速度場情報及び前記差分領域を用いて前記現在の画像から黒煙の候補となる領域を黒煙候補領域として抽出し、前記黒煙候補領域を予め定めた評価条件により評価した結果に基づいて、前記黒煙候補領域を黒煙領域とするか否かを決定する。
【0014】
第4態様に係る黒煙検知プログラムは、フレアスタックからの排出煙を含む特定の領域を時系列で撮影して得られた複数の画像から前記排出煙の背景領域を学習し、現在の画像と過去の画像の間で演算したオプティカルフロー推定から画素毎の速度場情報を計算し、前記学習して得られた背景領域と、前記現在の画像の背景領域との差分が閾値を超える領域を差分領域として抽出し、前記速度場情報及び前記差分領域を用いて前記現在の画像から黒煙の候補となる領域を黒煙候補領域として抽出し、前記黒煙候補領域を予め定めた評価条件により評価した結果に基づいて、前記黒煙候補領域を黒煙領域とするか否かを決定することを、コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本開示によれば、フレアスタックの黒煙を精度よく検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態に係るフレアスタック自動運転システムの構成の一例を示す図である。
図2】実施形態に係る黒煙検知装置の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
図3】実施形態に係る黒煙検知装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図4】実施形態に係る検量線の一例を示す図である。
図5】実施形態に係る黒煙検知プログラムによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本開示の技術を実施するための形態の一例について詳細に説明する。なお、動作、作用、機能が同じ働きを担う構成要素及び処理には、全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を適宜省略する場合がある。各図面は、本開示の技術を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本開示の技術は、図示例のみに限定されるものではない。また、本実施形態では、本開示の技術と直接的に関連しない構成や周知な構成については、説明を省略する場合がある。
【0018】
図1は、本実施形態に係るフレアスタック自動運転システム100の構成の一例を示す図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態に係るフレアスタック自動運転システム100は、黒煙検知装置10と、カメラ30と、スピーカ40と、制御装置50と、流量制御機器60と、流量制御弁70と、質量流量センサ80と、フレアスタック90と、を備えている。質量流量センサ80は、流量計の一例である。
【0020】
フレアスタック90は、例えば、原油採掘施設、ガス処理施設、製油所、化学プラント等で出るフレアガス(余剰ガス)を無害化するために焼却を行う設備である。フレアスタック90の下部には、シールドラム95が設けられている。フレアスタック90には、消煙蒸気を供給するための蒸気配管91と、フレアガスを供給するためのフレアガス配管92と、パイロットガスを供給するためのパイロットガス配管93と、水封用水を供給するための水配管94と、が接続される。シールドラム95には、水配管94を介して供給される一定量の水が貯留される。シールドラム95に貯留された水には、フレアガス配管92を介してフレアガスが供給される。
【0021】
フレアガス配管92には、質量流量センサ80が設けられている。質量流量センサ80は、フレアスタック90に供給されるフレアガスの質量流量を計測するセンサであり、コリオリ式の質量流量計、フレアガスのプロセスガスクロマトグラフィーによる組成分析と体積式流量計を組み合わせる方法、質量流量の測定が可能な超音波式流量センサ(例えば、特表2022-511463号公報を参照)等が適用される。
【0022】
蒸気配管91には、流量制御弁70が設けられている。流量制御弁70は、フレアスタック90に供給される消煙蒸気量を調整するための弁である。
【0023】
制御装置50は、集中制御装置ともいい、流量制御機器60と接続され、フレアガスの質量流量と流量制御弁70の弁開度又は流量との間で予め作成された検量線(後述)を用いて、質量流量センサ80により計測して得られたフレアガスの質量流量に対する流量制御弁70の調整を指示するための調整指示を流量制御機器60に送信する。また、黒煙検知装置10により黒煙の発生が検知された場合には、制御装置50は、作業担当者による操作に従って、フレアガスの質量流量に対する流量制御弁70の弁開度を調整可能とする。制御装置50には、例えば、パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)等の汎用的なコンピュータ装置が適用される。
【0024】
流量制御機器60は、流量制御弁70及び質量流量センサ80の各々と接続され、質量流量センサ80により計測されるフレアガスの質量流量をモニタしながら、流量制御弁70の弁開度を制御して消煙蒸気量の調整を可能とする。具体的に、流量制御機器60は、モニタしたフレアガスの質量流量を制御装置50に送信し、制御装置50からの調整指示に従って、流量制御弁70の弁開度を制御する。
【0025】
カメラ30は、屋外に設置され、一例として、ITV(Industrial Television)カメラが適用される。カメラ30は、例えば、屋外防水型のカメラケースに格納され、半固定雲台に取り付けられている。このため、カメラ30は、レンズのズームによる撮影対象の拡大縮小の他に撮影方向を変化させることができる。また、カメラ30は、防雨用ワイパが取り付けられていてもよい。カメラ30は、フレアスタック90の先端方向に向けられ、例えば、フレアスタック90の先端と排出される排出煙を撮影する。
【0026】
なお、図示は省略するが、カメラ30のズーム及び撮影方向を制御するためのカメラコントローラと、カメラ30で撮影した画像を作業担当者等がモニタするためのモニタとが屋内の所定の場所に設置される。
【0027】
黒煙検知装置10には、カメラ30及びスピーカ40が接続される。黒煙検知装置10は、カメラ30で撮影して得られた画像を用いて、フレアスタック90からの黒煙の発生を自動的に検知し、黒煙発生時にはスピーカ40から警報を行う。なお、黒煙検知装置10は、スピーカ40を一体的に設けてもよい。黒煙検知装置10には、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等の汎用的なコンピュータ装置が適用される。
【0028】
図2は、本実施形態に係る黒煙検知装置10の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
【0029】
図2に示すように、本実施形態に係る黒煙検知装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、入出力インタフェース(I/O)14と、記憶部15と、表示部16と、操作部17と、通信部18と、接続部19と、を備えている。
【0030】
CPU11、ROM12、RAM13、及びI/O14は、バスを介して各々接続されている。I/O14には、記憶部15と、表示部16と、操作部17と、通信部18と、接続部19と、を含む各機能部が接続されている。これらの各機能部は、I/O14を介して、CPU11と相互に通信可能とされる。
【0031】
CPU11、ROM12、RAM13、及びI/O14によって制御ユニットが構成される。制御ユニットは、黒煙検知装置10の一部の動作を制御するサブ制御ユニットとして構成されてもよいし、黒煙検知装置10の全体の動作を制御するメイン制御ユニットの一部として構成されてもよい。制御ユニットの各ブロックの一部又は全部には、例えば、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路又はICチップセットが用いられる。上記各ブロックに個別の回路を用いてもよいし、一部又は全部を集積した回路を用いてもよい。上記各ブロック同士が一体として設けられてもよいし、一部のブロックが別に設けられてもよい。また、上記各ブロックのそれぞれにおいて、その一部が別に設けられてもよい。制御ユニットの集積化には、LSIに限らず、専用回路又は汎用プロセッサを用いてもよい。
【0032】
記憶部15としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等が用いられる。記憶部15には、本実施形態に係る黒煙検知プログラム15Aが記憶される。なお、この黒煙検知プログラム15Aは、ROM12に記憶されていてもよい。
【0033】
黒煙検知プログラム15Aは、例えば、黒煙検知装置10に予めインストールされていてもよい。黒煙検知プログラム15Aは、不揮発性の非一時的記憶媒体に記憶して、又はネットワークを介して配布して、黒煙検知装置10に適宜インストールすることで実現してもよい。なお、不揮発性の非一時的記憶媒体の例としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、光磁気ディスク、HDD、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、フラッシュメモリ、メモリカード等が想定される。
【0034】
表示部16には、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等が用いられる。表示部16は、タッチパネルを一体的に有していてもよい。操作部17には、例えば、キーボード、マウス等の操作入力用のデバイスが設けられている。表示部16及び操作部17は、黒煙検知装置10のユーザから各種の指示を受け付ける。表示部16は、ユーザから受け付けた指示に応じて実行された処理の結果や、処理に対する通知等の各種の情報を表示する。
【0035】
通信部18は、一例として、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークに接続されており、他の外部機器との間でネットワークを介して通信が可能とされる。
【0036】
接続部19は、カメラ30及びスピーカ40の各々を接続するためのインタフェースである。
【0037】
本実施形態に係る質量流量センサ80の測定方法としては、コリオリ式質量流量センサを用いる方法、フレアガスの組成をプロセスガスクロマトグラフィーで測定し、その分子量とカルマン渦式流量センサ等で測定可能な体積流量から質量流量を求める方法、質量流量の測定が可能な超音波式流量センサ(例えば、特表2022-511463号公報を参照)を用いる方法等がある。
【0038】
ところで、上述したように、フレアスタック90で発生する黒煙の検知精度を更に高めることが望まれている。
【0039】
これに対して、本実施形態に係る黒煙検知装置10では、新たな外乱抑制技術を採用し、フレアスタック90の黒煙を精度良く検知するようにしている。
【0040】
具体的に、本実施形態に係る黒煙検知装置10のCPU11は、記憶部15に記憶されている黒煙検知プログラム15AをRAM13に書き込んで実行することにより、図3に示す各部として機能する。
【0041】
図3は、本実施形態に係る黒煙検知装置10の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0042】
図3に示すように、本実施形態に係る黒煙検知装置10のCPU11は、背景学習部11A、速度場計算部11B、差分抽出部11C、黒煙候補抽出部11D、黒煙決定部11E、及び警告部11Fとして機能する。
【0043】
背景学習部11Aは、フレアスタック90からの排出煙を含む特定の領域を時系列で撮影して得られた複数の画像から排出煙の背景領域を学習する。具体的に、背景学習部11Aは、背景統計量累積アルゴリズムを用いて、複数の画像の各々を、排出煙を含む領域と、当該領域以外の背景領域とに分離する。この背景統計量累積アルゴリズムは、公知の技術(例えば、http://opencv.jp/sample/accumulation_of_background.htmlを参照)であり、画像から変化のない背景領域とそれ以外の領域とを分離する技術とされる。背景学習部11Aでは、常にバックグラウンドで排出煙を含む特定の領域の画像を取得しており、変化の小さい部分は背景とみなし、大きな変化があった場合には、再度学習する。
【0044】
速度場計算部11Bは、現在の画像と過去の画像の間で演算したオプティカルフロー推定から画素毎の速度場情報を計算する。ここで、現在の画像とは、排出煙を含む特定の領域を撮影して得られた画像のうち最新の画像である。一方、過去の画像とは、排出煙を含む特定の領域を撮影して得られた過去の画像であり、現在の画像よりも過去の任意の画像である。速度場情報は、オプティカルフロー推定によって得られる各画素のベクトル量及びベクトル角度として表される。なお、計算して得られた速度場情報は、例えば、記憶部15に記憶される。
【0045】
一般に、フレアスタック90からの排出煙は、無風状態では上昇気流によって必ず上空に立ち上がり、その他の状態では排出口付近の風向、風力に従った流れになる。すなわち、排出煙の流れには必ず速度場が存在し停滞状態はない。速度場計算部11Bでは、このような速度場を求めるためのオプティカルフロー推定演算を使用して、排出煙の推定速度を画素単位で抽出する。すなわち、画素単位で抽出された推定速度の集合体が燃焼炎と煙であり、燃焼炎が風向、風力になびく方向が煙の流れる方向といえる。オプティカルフロー推定については、例えば、上記特許文献1(特開2001-256475号公報)に記載の技術を用いることができる。
【0046】
差分抽出部11Cは、背景学習部11Aにより学習して得られた背景領域と、現在の画像の背景領域との差分が閾値を超える領域を差分領域として抽出する。これにより、例えば、大きな雲の流れ、カメラ切り替え時の明暗の変化など、変化の大きい背景領域のみが抽出される。ここで、差分抽出部11Cは、現在の画像の背景領域に存在し、背景学習部11Aにより学習して得られた背景領域に存在しない対象に対して描画輪郭処理を更に行うようにしてもよい。例えば、背景にない火炎、黒煙、その他飛来物等の輪郭を描画して識別可能とする。
【0047】
黒煙候補抽出部11Dは、速度場計算部11Bにより計算された速度場情報、及び、差分抽出部11Cにより抽出された差分領域を用いて、現在の画像から黒煙の候補となる領域を黒煙候補領域として抽出する。例えば、速度場情報として表される全速度ベクトルに対して、当該速度ベクトルの大きさが予め設定した下限値以下の場合に除去する処理を行う。これによって、外乱ノイズの除去、背景の雲の移動で生じる微速度成分が除外される。次に、速度場情報として表される全速度ベクトルに対して、当該速度ベクトルの大きさが予め設定した上限値以上の場合に除去する処理を行う。これによって、外乱ノイズが除去され、フレアスタック90付近を飛ぶ鳥、飛行機、あるいは、カメラ30の防雨用ワイパの動き成分等が除去される。更に、明らかに矛盾する速度ベクトルを除去する。また、差分領域として表される変化の大きい背景領域を除去する処理を行う。
【0048】
黒煙決定部11Eは、黒煙候補抽出部11Dにより抽出された黒煙候補領域を予め定めた評価条件により評価した結果に基づいて、黒煙候補領域を黒煙領域とするか否かを決定する。ここで、予め定めた評価条件には、例えば、黒煙候補領域に含まれる黒煙点の散らばりの程度、速度場情報を蓄積して得られた蓄積結果に加えて、現在の画像における画像ぼけを含むこともある。具体的に、黒煙点の散らばりの程度では、例えば、黒画素又は画素値が黒画素に近い画素(画素値「0」を黒画素とした場合に例えば「10」以下の画素)を黒煙点とした場合に、黒煙候補領域における空隙率が所定値以下であるか否か、黒煙候補領域における黒煙点に外接する外接矩形の扁平率が所定値以上であるか否かを評価する。また、速度場情報の蓄積結果では、例えば、速度場情報を表すベクトル量が所定値の範囲内を維持しているか否か、ベクトル角度が所定値の範囲内を維持しているか否かを評価する。また、画像ぼけでは、例えば、カメラ30のレンズに付着した雨滴等による画像ぼけが有るか否かを評価する。黒煙決定部11Eは、これらの評価条件が満たされた場合に、黒煙候補領域を黒煙領域として決定する。
【0049】
警告部11Fは、黒煙決定部11Eにより黒煙候補領域を黒煙領域として決定した場合に、黒煙領域の面積及び黒煙領域の継続時間の少なくとも一方が閾値を超える場合に警告を行う。なお、より厳密な判定を行う場合には、黒煙領域の面積及び黒煙領域の継続時間の両方が各々の閾値を超える場合に警告を行うことが望ましい。警告を行う場合、警告部11Fからスピーカ40が制御され、スピーカ40から黒煙発生を警告するための警報が出力される。
【0050】
スピーカ40は、例えば、作業担当者の待機場所に設置されている。これによって、黒煙が発生したときには自動的に警報音が出力され、作業担当者に報知される。また、黒煙検知装置10を電話回線に接続することによって、上述したように警報音を出力させると共に電話回線を介して予め指定された作業担当者が所持するスマートフォン、タブレット端末等に自動的に警報音、警報発生情報を送信してもよい。この場合、更に、音声情報だけでなく黒煙画像等の画像情報を送信してもよい。
【0051】
ここで、黒煙検知装置10により警報が出力された場合、作業担当者は、制御装置50から消煙蒸気の蒸気量の調整等を手動にて行うことができる。
【0052】
図4は、本実施形態に係る検量線の一例を示す図である。図4において、縦軸は蒸気弁開度(単位:%)を示し、横軸はフレアガス量(単位:t/h)を示す。但し、蒸気弁開度とは流量制御弁70の弁開度を表し、フレアガス量とは質量流量センサ80により計測されたフレアガスの質量流量を表す。
【0053】
図4に示す検量線は、質量流量センサ80により計測されたフレアガスの質量流量と流量制御弁70の弁開度との間で予め作成されたもので、例えば、制御装置50に記憶されている。この検量線は、フレアガスの質量流量の実績値と弁開度の実績値とを対応付けて作成される。流量制御弁70は、この制御装置50に記憶された検量線に沿って、流量制御機器60によって自動制御される。また、作業担当者は、黒煙検知装置10により警報が出力された場合に、制御装置50を操作して、蒸気量調整画面(図示省略)を表示させ、制御装置50を介して、流量制御弁70の弁開度を含む調整指示を流量制御機器60に送信する。流量制御機器60は、制御装置50からの調整指示に従って、流量制御弁70の弁開度を制御する。なお、検量線は、質量流量センサ80により計測されたフレアガスの質量流量と蒸気流量との間で予め作成されたものでよい。
【0054】
次に、図5を参照して、本実施形態に係る黒煙検知装置10の作用について説明する。
【0055】
図5は、本実施形態に係る黒煙検知プログラム15Aによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0056】
まず、黒煙検知装置10に対して、黒煙検知処理の実行が指示されると、CPU11により黒煙検知プログラム15Aが起動され、以下のステップを実行する。
【0057】
図5のステップS101では、CPU11が、カメラ30から、フレアスタック90からの排出煙を含む特定の領域を時系列で撮影して得られた複数の画像を取得する。
【0058】
ステップS102では、CPU11が、ステップS101で取得した複数の画像から排出煙の背景領域を学習する。
【0059】
ステップS103では、CPU11が、カメラ30から、フレアスタック90からの排出煙を含む特定の領域を時系列で撮影して得られた現在の画像を取得する。
【0060】
ステップS104では、CPU11が、ステップS103で取得した現在の画像と、ステップS101で取得した過去の画像の間で演算したオプティカルフロー推定を計算する。現在の画像とは、排出煙を含む特定の領域を撮影して得られた画像のうち最新の画像である。一方、過去の画像とは、排出煙を含む特定の領域を撮影して得られた過去の画像であり、現在の画像よりも過去の任意の画像である。速度場情報は、オプティカルフロー推定の計算結果を蓄積することで、各画素のベクトル量及びベクトル角度として表される。なお、計算して得られた速度場情報は、例えば、記憶部15に記憶される。
【0061】
ステップS105では、CPU11が、ステップS102で学習して得られた背景領域と、ステップS103で取得した現在の画像の背景領域との差分が閾値を超える領域を差分領域として抽出する。これにより、例えば、大きな雲の流れ、カメラ切り替え時の明暗の変化など、変化の大きい背景領域のみが抽出される。ここで、現在の画像の背景領域に存在し、過去に学習して得られた背景領域に存在しない対象に対して描画輪郭処理を更に行うようにしてもよい。例えば、背景にない火炎、黒煙、その他飛来物等の輪郭を描画して識別可能とする。
【0062】
ステップS106では、CPU11が、ステップS103で取得した現在の画像を含めて背景学習を更新する。
【0063】
ステップS107では、CPU11が、ステップS104で計算した速度場情報、及び、ステップS105で抽出した差分領域を用いて、現在の画像から黒煙の候補となる領域を黒煙候補領域として抽出する。
【0064】
ステップS108では、CPU11が、ステップS107で抽出した黒煙候補領域を予め定めた評価条件により評価する。予め定めた評価条件には、上述したように、例えば、黒煙候補領域に含まれる黒煙点の散らばりの程度、速度場情報を蓄積して得られた蓄積結果に加え、現在の画像における画像ぼけを含むことがある。
【0065】
ステップS109では、CPU11が、ステップS108で評価した結果に基づいて、黒煙候補領域を黒煙領域として決定する。例えば、上記の評価条件の少なくとも1つが満たされた場合に、黒煙候補領域を黒煙領域として決定する。
【0066】
ステップS110では、CPU11が、ステップS109で決定した黒煙領域の面積及び黒煙領域の継続時間の両方が各々の閾値を超えるか否かを判定する。黒煙領域の面積及び黒煙領域の継続時間の両方が各々の閾値を超えると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップS111に移行し、黒煙領域の面積及び黒煙領域の継続時間の少なくとも一方が閾値以下であると判定した場合(否定判定の場合)、ステップS103に戻り処理を繰り返す。なお、本例では、黒煙領域の面積及び黒煙領域の継続時間の両方が各々の閾値を超える場合に警告を行うようにしているが、黒煙領域の面積及び黒煙領域の継続時間のいずれか一方が閾値を超える場合に警告を行うようにしてもよい。
【0067】
ステップS111では、CPU11が、スピーカ40を制御して、黒煙発生を警告するための警報をスピーカ40から出力させる。
【0068】
ステップS112では、CPU11が、黒煙検知処理の終了タイミングが到来したか否かを判定する。黒煙検知処理の終了タイミングが到来していないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップS103に移行し、黒煙検知処理の終了タイミングが到来したと判定した場合(肯定判定の場合)、本黒煙検知プログラム15Aによる一連の処理を終了する。
【0069】
上記により黒煙発生の警報が出力された場合、制御装置50を操作して、蒸気量調整画面(図示省略)を表示させ、制御装置50を介して、流量制御弁70の弁開度を含む調整指示を流量制御機器60に送信する。流量制御機器60は、制御装置50からの調整指示に従って、流量制御弁70の弁開度を制御することができる。
【0070】
このように本実施形態によれば、時系列で得られる複数の画像の背景学習を常時行うことにより、フレアスタックの状態を常時監視し、黒煙を精度よく検知することが可能となる。
【0071】
また、黒煙の発生を抑制するために蒸気量を調整する場合に、質量流量センサ80により計測して得られたフレアガスの質量流量と、蒸気量を調整するための流量制御弁の弁開度又は流量との間で予め作成された検量線(図4)が用いられる。この検量線を用いてフレアガスの質量流量に対する流量制御弁の弁開度が制御されることで蒸気量が適切に調整され、黒煙の発生が抑制される。
【0072】
なお、上記各実施形態において、CPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した縫製処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。
【0073】
また、上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0074】
以上、実施形態に係る黒煙検知装置を例示して説明した。実施形態は、黒煙検知装置が備える各部の機能をコンピュータに実行させるためのプログラムの形態としてもよい。実施形態は、これらのプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な非一時的記憶媒体の形態としてもよい。
【0075】
その他、上記実施形態で説明した黒煙検知装置の構成は、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよい。
【0076】
また、上記実施形態で説明したプログラムの処理の流れも、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【0077】
また、上記実施形態では、プログラムを実行することにより、実施形態に係る処理がコンピュータを利用してソフトウェア構成により実現される場合について説明したが、これに限らない。実施形態は、例えば、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現してもよい。
【符号の説明】
【0078】
10 黒煙検知装置
11 CPU
11A 背景学習部
11B 速度場計算部
11C 差分抽出部
11D 黒煙候補抽出部
11E 黒煙決定部
11F 警告部
12 ROM
13 RAM
14 I/O
15 記憶部
15A 黒煙検知プログラム
16 表示部
17 操作部
18 通信部
19 接続部
30 カメラ
40 スピーカ
50 制御装置
60 流量制御機器
70 流量制御弁
80 質量流量センサ
90 フレアスタック
100 フレアスタック自動運転システム
図1
図2
図3
図4
図5