(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034073
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/85 20140101AFI20240306BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20240306BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20240306BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240306BHJP
H04L 51/52 20220101ALI20240306BHJP
A63F 13/77 20140101ALI20240306BHJP
【FI】
A63F13/85
A63F13/533
A63F13/35
A63F13/69
H04L51/52
A63F13/77
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138079
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135677
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 光一
(72)【発明者】
【氏名】丸山 敦史
(57)【要約】
【課題】発生した不具合を解決するための手段を、煩雑な操作を行うことなくユーザが入手可能ゲームプログラムを提供する。
【解決手段】本開示に係るゲームプログラムは、コンピュータを、ゲームを実行するゲーム実行手段と、ゲームの実行中に発生した不具合の種別を特定する情報を含む第1画面を表示させる第1表示制御手段と、第1画面に対するユーザによる入力に基づいて、ユーザからの不具合に関する投稿を受け付ける第2画面を表示させる第2表示制御手段と、第2画面に対するユーザによる入力に基づいて、投稿を実行する投稿手段と、として機能させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記ゲームの実行中に発生した不具合の種別を特定する情報を含む第1画面を表示させる第1表示制御手段と、
前記第1画面に対するユーザによる入力に基づいて、前記ユーザからの前記不具合に関する投稿を受け付ける第2画面を表示させる第2表示制御手段と、
前記第2画面に対する前記ユーザによる入力に基づいて、前記投稿を実行する投稿手段と、として機能させる、
ゲームプログラム。
【請求項2】
前記投稿は、前記不具合に対応する他の投稿と関連付ける情報が関連付けられている、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記第2画面は、他の投稿を不具合の種別ごとにまとめて閲覧可能にした複数のスレッドを含み、
前記投稿は、前記不具合の種別に応じて決定された複数の前記スレッドのいずれかに関連付けられている、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第1表示制御手段は、前記第1画面に、前記不具合が生じたときの前記ゲームの状況である不具合環境に関する情報を送信するか否かを指定する第1ユーザインタフェースを表示する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記第1表示制御手段は、前記第1画面に、前記不具合が生じたときの前記ゲームを実行した端末である不具合環境に関する情報を送信するか否かを指定する第2ユーザインタフェースを表示する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記投稿は、前記不具合環境に対応した前記不具合に関する他の投稿と関連付ける情報が関連付けられている、
請求項4または5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記投稿は、前記不具合の原因が、前記ゲームを実行するためのゲームデータを提供するサーバ、または前記ゲームを実行した端末のどちらであるかを特定する情報が関連付けられている、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータを、
前記投稿が前記他の投稿と関連付けられたことに基づいて、前記ユーザにポイントを付与し、前記ポイントの蓄積量に基づいて前記ユーザに特典を付与する特典付与手段としてさらに機能させる、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータを、
前記投稿に関連付けられた他のユーザによるリアクションの数に基づいて前記ユーザに特典を付与する特典付与手段としてさらに機能させる、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記投稿は、前記投稿を実行した前記ユーザを特定可能な情報が関連付けられ、
前記コンピュータをさらに、他のユーザによる入力に基づいて、前記他のユーザと前記ユーザとを関連付けるユーザ関連付け手段として機能させる、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
ゲームを実行するゲーム実行部と、
前記ゲームの実行中に発生した不具合の種別を特定する情報と、第1画面を表示させる第1表示制御部と、
前記第1画面に対するユーザによる入力に基づいて、前記ユーザからの前記不具合に関する投稿を受け付ける第2画面を表示させる第2表示制御部と、
前記第2画面に対する前記ユーザによる入力に基づいて、前記投稿を実行する投稿部と、を備える、
ゲーム装置。
【請求項12】
コンピュータによって実行される情報処理方法であって、
ゲームを実行するゲーム実行ステップと、
前記ゲームの実行中に発生した不具合の種別を特定する情報と、第1画面を表示させる第1表示制御ステップと、
前記第1画面に対するユーザによる入力に基づいて、前記ユーザからの前記不具合に関する投稿を受け付ける第2画面を表示させる第2表示制御ステップと、
前記第2画面に対する前記ユーザによる入力に基づいて、前記投稿を実行する投稿ステップと、を含む、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム装置および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザがゲームに関する不具合を発見した際に、不具合の内容やプレイ環境の情報をユーザがウェブ上の掲示板に投稿し、他のユーザが解決策を投稿することで不具合を解決することなどが行われていた。特許文献1には、ユーザが画像処理装置の操作中に疑問が生じたような場合に、状況をツイッター等の投稿先に投稿する際の投稿文書を作成することを支援する画像処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の掲示板のシステムでは、不具合が生じた際の解決法を知るためには、ユーザ自身がネットで検索するなどのアクションを起こす必要があるなど、ユーザが不具合解決に向けて能動的に動く必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、コンピュータを、ゲームを実行するゲーム実行手段と、ゲームの実行中に発生した不具合の種別を特定する情報を含む第1画面を表示させる第1表示制御手段と、第1画面に対するユーザによる入力に基づいて、ユーザからの不具合に関する投稿を受け付ける第2画面を表示させる第2表示制御手段と、第2画面に対するユーザによる入力に基づいて、投稿を実行する投稿手段と、として機能させるゲームプログラムを提供する。
【0006】
また、本開示の別の一態様において、投稿は、不具合に対応する他の投稿と関連付ける情報が関連付けられているゲームプログラムを提供する。
【0007】
また、本開示の別の一態様において、第2画面は、他の投稿を不具合の種別ごとにまとめて閲覧可能にした複数のスレッドを含み、投稿は、不具合の種別に応じて決定された複数のスレッドのいずれかに関連付けられているゲームプログラムを提供する。
【0008】
また、本開示の別の一態様において、第1表示制御手段は、第1画面に、不具合が生じたときのゲームの状況である不具合環境に関する情報を送信するか否かを指定する第1ユーザインタフェースを表示するゲームプログラムを提供する。
【0009】
また、本開示の別の一態様において、第1表示制御手段は、第1画面に、不具合が生じたときのゲームを実行した端末である不具合環境に関する情報を送信するか否かを指定する第2ユーザインタフェースを表示するゲームプログラムを提供する。
【0010】
また、本開示の別の一態様において、投稿は、不具合環境に対応した不具合に関する他の投稿と関連付ける情報が関連付けられているゲームプログラムを提供する。
【0011】
また、本開示の別の一態様において、投稿は、不具合の原因が、ゲームを実行するためのゲームデータを提供するサーバ、またはゲームを実行した端末のどちらであるかを特定する情報が関連付けられているゲームプログラムを提供する。
【0012】
また、本開示の別の一態様において、コンピュータを、投稿が他の投稿と関連付けられたことに基づいて、ユーザにポイントを付与し、ポイントの蓄積量に基づいてユーザに特典を付与する特典付与手段としてさらに機能させるゲームプログラムを提供する。
【0013】
また、本開示の別の一態様において、コンピュータを、投稿に関連付けられた他のユーザによるリアクションの数に基づいてユーザに特典を付与する特典付与手段としてさらに機能させるゲームプログラムを提供する。
【0014】
また、本開示の別の一態様において、投稿は、投稿を実行したユーザを特定可能な情報が関連付けられ、コンピュータをさらに、他のユーザによる入力に基づいて、他のユーザとユーザとを関連付けるユーザ関連付け手段として機能させるゲームプログラムを提供する。
【0015】
本開示の一態様は、ゲームを実行するゲーム実行部と、ゲームの実行中に発生した不具合の種別を特定する情報と、第1画面を表示させる第1表示制御部と、第1画面に対するユーザによる入力に基づいて、ユーザからの不具合に関する投稿を受け付ける第2画面を表示させる第2表示制御部と、第2画面に対するユーザによる入力に基づいて、投稿を実行する投稿部と、を備える、ゲーム装置を提供する。
【0016】
本開示の一態様は、コンピュータによって実行される情報処理方法であって、ゲームを実行するゲーム実行ステップと、ゲームの実行中に発生した不具合の種別を特定する情報と、第1画面を表示させる第1表示制御ステップと、第1画面に対するユーザによる入力に基づいて、ユーザからの不具合に関する投稿を受け付ける第2画面を表示させる第2表示制御ステップと、第2画面に対するユーザによる入力に基づいて、投稿を実行する投稿ステップと、を含む、情報処理方法を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本開示によれば、上記課題を解決したゲームプログラムを提供することができるものであり、発生した不具合を解決するための手段を、煩雑な操作を行うことなくユーザが入手可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施形態のゲームシステムの概略構成を示すブロック図である。
【
図2】実施形態における不具合発生時の処理を示すフローチャートである。
【
図3】実施形態においてディスプレイに表示される画面例である。
【
図4】実施形態においてディスプレイに表示される画面例である。
【
図5】実施形態においてディスプレイに表示される画面例である。
【
図6】実施形態においてディスプレイに表示される画面例である。
【
図7】実施形態においてディスプレイに表示される画面例である。
【
図8】実施形態においてディスプレイに表示される画面例である。
【
図9】実施形態においてディスプレイに表示される画面例である。
【
図10】実施形態においてディスプレイに表示される画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[実施形態]
本開示のゲームシステム1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
<ゲームの説明>
図1に示すゲームシステム1では、サーバ装置2および複数のゲーム装置5が通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続され、ゲーム装置5においてゲームが実行される。
【0021】
本実施形態にかかるゲームは、ゲームシステム1にて実行されるオンラインのアクションゲームである。このゲームでは、ゲーム装置5のユーザは、1または複数のプレイヤキャラクタ(オブジェクトに相当)を仮想ゲーム空間で活動させたり、プレイヤキャラクタを、ノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタキャラクタと対戦させたりする。
【0022】
このようなゲームは、ニンテンドースイッチ(登録商標)、プレイステーション(登録商標)、もしくはXBOX(登録商標)などのゲーム機、またはパーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、もしくはタブレットなどの電子機器であるゲーム装置5を用いて実行される。
【0023】
<ゲームシステム1の概要>
図1に示されるように、本実施形態のゲームシステム1は、サーバ装置2および複数のゲーム装置5によって構成される。
【0024】
ゲーム装置5は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置5は、通信ネットワーク6を介して、サーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、ゲーム装置5に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ゲーム装置5からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0025】
ユーザ認証を経て、サーバ装置2とゲーム装置5との相互通信が可能となる。ログイン後、ゲーム装置5は、ゲーム進行に必要なゲーム進行状況に関するデータをサーバ装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ61およびスピーカ62に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0026】
一般的にゲームシステムでは、ハードウェアまたはソフトウェアの不具合に起因して、正常に動作しない場合がある。ゲーム以外の、プリンタまたは複合機などのソフトウェアおよびハードウェア、PCでしか実行されないソフトウェア、またはPC用のハードウェアなどと比較して、複数のハードウェアおよびOSで動作するスマートフォンで実行させたり、複数のゲーム装置(プラットフォーム)で実行させたりすることが多いゲームシステムの場合には、不具合の原因が多岐にわたる場合があり、原因および解決法の特定が困難な場合が少なくない。このような場合に、ユーザが不具合を投稿し、その解決法を共有可能なシステムに対するニーズが、近年特に高まっている。
【0027】
本実施形態のゲームシステム1は、このようなニーズに対応するものである。
【0028】
<ゲームシステム1の構成>
以下、
図1を参照して、サーバ装置2およびゲーム装置5の各ハードウェア構成について説明する。なお、複数のゲーム装置5それぞれは、互いに同じ構成を有する。
【0029】
<サーバ装置2の構成>
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、記憶部22および制御部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部22は、バス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0030】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介して各ゲーム装置5と通信可能に接続されている。
【0031】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、もしくはSSD(Solid State Drive)、またはこれらの組み合わせなどで構成されている。記憶部22には、本実施形態のゲームプログラムの少なくとも一部を含む各種プログラムの他、ユーザDB(Data Base)221、および投稿データ222などの各種データが記憶されている。
【0032】
ユーザDB221には、ゲームをプレイするユーザの識別番号に対応付けられて、ユーザが操作するプレイヤキャラクタに関する情報(ステータスなど)、およびユーザに付与された特典ポイントなどが記憶されている。
【0033】
投稿データ222には、複数のユーザにより投稿された不具合に関する投稿である不具合投稿が記憶される。不具合投稿には、不具合の内容を示すエラーコード、不具合発生時のゲームの状況、ゲームを実行した端末であるゲーム装置5の種類、端末のOS(Operating System)の種類、および不具合の原因がサーバ装置2またはゲーム装置5のどちらであるかを示す不具合装置情報などの情報が含まれる。不具合投稿には、この不具合投稿を行ったユーザの識別番号が関連付けられて記憶される。
【0034】
本開示では、不具合発生時のゲームの状況、ゲームを実行した端末であるゲーム装置5の種類、端末のOSの種類、および不具合の原因がサーバ装置2またはゲーム装置5のどちらであるかを示す不具合装置情報をまとめて「不具合環境」ということがある。
【0035】
それぞれの不具合投稿には、当該不具合投稿に含まれる要素がタグとして関連付けられる。すなわち、不具合投稿に関連付けられるタグには、エラーコード、不具合発生時のゲームの状況、ゲームを実行した端末の種類、端末のOSの種類、および不具合装置情報などが含まれる。不具合投稿にタグが関連付けられることで、複数の不具合投稿同士が互いに関連付けられ、同一のエラーコードなどのタグを有する不具合投稿をスレッドにまとめて表示および閲覧可能にすることなどができる。
【0036】
なお、タグは、典型的には「#」で示されるハッシュマークが付けられたキーワードにより示されるハッシュタグであるが、ハッシュマーク以外のマークなどによりタグとして認識される記号などに置き換えられてもよい。本開示では、ハッシュタグを含む種々のタグを指して、単に「タグ」という。
【0037】
図1に示される制御部23は、CPUおよび半導体メモリを有するマイクロコンピュータで構成されており、サーバ装置2の動作を制御する。制御部23は、各種プログラムを実行することにより、情報処理手段231、および照合手段232として機能する。本実施形態では、これらの情報処理手段231、および照合手段232は、それぞれ情報処理部、および照合部にそれぞれ相当する。
【0038】
―情報処理手段231―
情報処理手段231は、各ゲーム装置5との間で各種データを送受信する。情報処理手段231が受信する主なデータとしては、不具合投稿の情報、不具合投稿の情報の要求、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、およびアカウント情報などが挙げられる。情報処理手段231が送信する主なデータとしては、投稿データ222に記憶された各種情報、ゲームプログラム、および認証に成功したことを示す情報などが挙げられる。
【0039】
-照合手段232―
照合手段232は、ゲーム装置5から受信したユーザの識別情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0040】
<ゲーム装置5の構成>
図1に示されるように、ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62、および入力装置63が外部接続または内蔵されている。また、ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55、および制御部56を有している。ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
【0041】
ネットワークインターフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために通信ネットワーク6に通信可能に接続されている。
【0042】
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に基づいて動画形式でゲーム画像を描画する。ゲーム画像には、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトが含まれる。グラフィック処理部52は、ディスプレイ61に接続されており、動画形式で描画されたゲーム画像をゲーム画面としてディスプレイ61上に表示する。ディスプレイ61は、液晶表示装置、または有機EL表示装置などであって、画像を表示可能である。
【0043】
オーディオ処理部53は、スピーカ62に接続されており、制御部56の指示に基づいてゲーム音声を再生および合成するとともに、そのゲーム音声をスピーカ62から出力させる。スピーカ62は、音声を出力可能である。
【0044】
操作部54は、入力装置63に接続されており、操作および入力に関するデータを入力装置63との間で送受信する。入力装置63は、ゲームパッド、マウス、キーボード、またはタッチパッドなどである。ユーザは入力装置63を操作することでゲーム装置5に操作信号を入力することができる。
【0045】
記憶部55はHDD、SSD、RAM、およびROMなどで構成されている。記憶部55には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラムなどが格納されている。
【0046】
―制御部56―
制御部56は、CPUや半導体メモリを有するマイクロコンピュータで構成されており、ゲーム装置5の動作を制御する。
【0047】
制御部56は、各種プログラムを実行することにより、通信手段561、ゲーム実行手段562、不具合特定手段563、表示制御手段564、投稿手段565、特典付与手段566、ユーザ関連付け手段567、および音声制御手段568として機能する。本実施形態では、通信手段561、ゲーム実行手段562、不具合特定手段563、表示制御手段564、投稿手段565、特典付与手段566、ユーザ関連付け手段567、および音声制御手段568は、それぞれ通信部、ゲーム実行部、不具合特定部、表示制御部、投稿部、特典付与部、ユーザ関連付け部、および音声制御部に相当する。本開示における制御部56は「コンピュータ」の一例である。
【0048】
―通信手段561―
通信手段561はネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2と通信を行う。
【0049】
通信手段561は、操作部54が入力装置63から受信した各種操作信号に基づいて、サーバ装置2が把握可能な情報を生成するとともに、その情報をサーバ装置2に送信する。例えば通信手段561は、不具合投稿の情報、不具合投稿の情報の要求、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、およびアカウント情報などをサーバ装置2に送信する。また、通信手段561は、投稿データ222に記憶された各種情報、ゲームプログラム、および認証に成功したことを示す情報などをサーバ装置2から受信する。
【0050】
―ゲーム実行手段562-
ゲーム実行手段562は、ユーザによる入力装置63の操作に従って、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部55から読み出すかまたはサーバ装置2から受信し、ゲームプログラムを実行しつつ、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。このゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61には処理後のゲーム画像が逐次表示される。
【0051】
ゲーム実行手段562は、ディスプレイ61に表示されるゲーム画像上に、ユーザの操作に従ってキャラクタを配置させ、そのユーザの操作およびゲームの進行状況に応じて仮想ゲーム空間におけるキャラクタの行動を制御する。例えば、ゲーム実行手段562は、入力装置63を介したユーザの操作に応じて、ゲームにおいてクエストを実行させる。
【0052】
―不具合特定手段563―
不具合特定手段563は、ゲームの実行中に不具合が発生したときに、不具合の種別を特定する。ここで特定される不具合の種別は、例えば、エラーコード、ゲームの状況、ゲーム装置5の種類、OSの種類、および不具合装置情報などである。エラーコードは、エラーが発生した際に実行中であったゲームのプログラムのアドレスなどに基づいて決定される。ゲームの状況は、例えば、実行中のクエストまたはステージの種類または番号などである。不具合特定手段563はさらに、発生した不具合がサーバ装置2またはゲーム装置5のどちらであるかを特定し、不具合の原因の装置を示す不具合装置情報を生成する。
【0053】
―表示制御手段564―
表示制御手段564は、ゲームの実行にあたり、ゲーム装置5に対するユーザの操作などに基づいてディスプレイ61の表示出力を制御する。例えば、表示制御手段564は、
図3~
図10に示すような画面などをディスプレイ61に表示する。表示制御手段564の具体的な処理については後述する。
【0054】
―投稿手段565―
投稿手段565は、不具合発生時に、ユーザからの不具合に関する投稿を行う旨の入力に基づいて投稿を実行する。このとき投稿手段565は、通信手段561を介して、不具合投稿の情報、およびこの不具合投稿に関連付けられたエラーコード、不具合発生時のゲームの状況、ゲームを実行した端末の種類、端末のOSの種類、および不具合装置情報などのタグをサーバ装置2に送信する。
【0055】
不具合投稿は、上記のようにタグが関連付けられてサーバ装置2に送信されるため、同一のタグを有する他の不具合投稿と関連付けられる。換言すると、不具合投稿は、同一のタグを有する複数の不具合投稿を含むスレッドに関連付けられる。
【0056】
また、投稿手段565は、ユーザが入力した不具合の解決法などの投稿を実行し、これによって投稿の情報を、通信手段561を介してサーバ装置2に送信する。
【0057】
―特典付与手段566―
特典付与手段566は、不具合投稿を行ったユーザに対して、所定の条件に基づいてポイントを付与し、このポイントの蓄積量に応じてユーザに特典を付与する。
【0058】
本開示のゲームシステム1では、ユーザによる不具合投稿がなされることで不具合に関する情報が投稿データ222に蓄積し、これによってユーザに発生した不具合と同じ不具合に関する情報が閲覧可能になる。そのため、ユーザが有益な不具合に関する投稿を行うこと、ユーザが有益な情報を提供すること、およびユーザが不具合投稿を単に行うことに対して特典を与えることで、ユーザによる投稿を促進することができる。
【0059】
そのため、特典付与手段566は、例えば、投稿した不具合投稿と同一の不具合投稿がサーバ装置2に記憶されており、この不具合投稿に自身の不具合投稿が関連付けられた場合に、ユーザにポイントを付与する。これにより、発生しやすい不具合を特定可能となり、優先的に解決する必要のある不具合を判別することなどができる。これ以外にも、特典付与手段566は、ユーザが不具合の解決法を投稿したときなどにユーザにポイントを付与する。
【0060】
また、特典付与手段566は、例えば、他のユーザの不具合投稿に対するリアクションを実行可能にし、ユーザが投稿した不具合投稿に関連付けられた、他のユーザによるリアクション数に基づいて、ユーザにポイントを付与する。リアクションは、例えば、不具合投稿に対する「いいね」、不具合投稿に関連付けられた解決方法を閲覧することで不具合を解決することができたことを示す「解決」などの好意的評価が挙げられる。
【0061】
また、特典付与手段566は、投稿時点で投稿データ222に記憶されていない新たな不具合に関する投稿を行ったユーザにポイントを付与する。これにより、これまでに発見されていない新たな不具合に関する投稿をユーザが行うことを促進できる。
【0062】
特典付与手段566は、上記のようにユーザに対して付与されることで蓄積されたポイントが所定量に達することで、ユーザに特典を付与する。ユーザに付与される特典は、例えば、ゲーム内で使用可能な仮想通貨、アイテム、またはゲーム内で適用可能な称号などが挙げられる。
【0063】
―ユーザ関連付け手段567―
ユーザ関連付け手段567は、ユーザを他のユーザと関連付け、ユーザと他のユーザとをフレンドにすることができる。ユーザ関連付け手段567は、例えば、不具合投稿を行ったユーザ、不具合投稿に対して解決方法などのコメントを行ったユーザに対して、ユーザがフレンド申請を行うことを可能にする。
【0064】
具体的には、ユーザが、閲覧している不具合投稿を投稿したユーザに対してフレンド申請を行う操作をすると、ユーザ関連付け手段567は、通信手段561を介してサーバ装置2に、この不具合投稿を行ったユーザに対するフレンド申請を送信する。サーバ装置2の制御部23は、投稿データ222に記憶された、この不具合投稿に関連付けられた識別番号のユーザに対して、このフレンド申請を転送する。なお、このようなフレンド申請の送信処理は、上記の処理に限定されるものではなく、他の既知の方法を採用してよい。
【0065】
―音声制御手段568―
音声制御手段568は、ゲームの実行にあたり、ゲーム装置5に対するユーザの操作などに基づいてスピーカ62の音声出力を制御する。
【0066】
<不具合発生時の処理>
ここで不具合が発生したときの処理について、
図2のフローチャートを参照しながら具体的に説明する。
【0067】
図3(a)に示されるゲーム画面71においてユーザが「クエスト」のアイコンを選択してクエストを実行することを選択すると、表示制御手段564は
図3(b)に示されるロード画面72をディスプレイ61に表示し、ゲーム実行手段562はゲームを実行する処理を行う。
【0068】
本開示では、画面に表示される「アイコン」は、ユーザインタフェースの一例である。アイコンは、アイコン以外のユーザインタフェースに置き換えられてもよい。
【0069】
このゲーム実行中に不具合が発生すると(S10)、不具合特定手段563は、発生した不具合を特定してエラーコード、ゲームの状況、ゲーム装置5の種類、OSの種類、および不具合装置情報を取得する。
【0070】
表示制御手段564は、不具合特定手段563により特定されたエラーコード、ならびにユーザにより選択可能なアイコンとして、掲示板を見ることを選択するアイコン、および不具合に関する投稿を行うアイコン含むエラー画面73をディスプレイ61に表示する(S11)。
図3(c)は、このときのディスプレイ61に表示されるエラー画面73を含む画像を示している。
【0071】
上記のエラー画面73において、掲示板を見ることを選択するアイコン、または不具合に関する投稿を行うアイコンのいずれかを選択する操作をユーザが入力装置63を介して行ったことを操作部54が受信すると、表示制御手段564は、サーバ装置2に送信する情報をユーザが選択するための送信情報選択画面74をディスプレイ61に表示する(S12)。
【0072】
図4は、このときディスプレイ61に表示される送信情報選択画面74を示している。送信情報選択画面74には、例えば2つの、送信する情報を選択するための選択可能なアイコンが含まれる。
【0073】
上記2つのアイコンのうち、第1のアイコンは、不具合が生じたときのゲームの状況に関する情報を送信するか否かを指定するアイコンである。第2のアイコンは、不具合が生じたときのゲームを実行した端末に関する情報を送信するか否かを指定するアイコンである。端末に関する情報とは、上記のゲーム装置5の種類およびOSの種類などを含む情報である。
【0074】
サーバ装置2に送信されるこれらの情報は、他のユーザとの間で、発生した不具合についての情報共有として利用されるため、共有情報と呼ばれることがある。
【0075】
図3(c)のエラー画面73と、
図4の送信情報選択画面74は一連の画面であって、本開示の「第1画面」の一具体例である。なお、第1画面はゲーム特有の画面、ウェブブラウザの画面、またはその他の画面の何れであってもよい。
【0076】
ユーザが、不具合が生じたときのゲームの状況に関する情報を送信(共有)することを選択するよう入力装置63を操作したことを操作部54が受信すると、通信手段561は、不具合を生じたときのゲーム状況に関する情報をサーバ装置2に送信する。ユーザが、不具合が生じたときのゲームを実行した端末に関する情報を送信(共有)することを指定するよう入力装置63を操作したことを操作部54が受信すると、通信手段561は、不具合が生じたときのゲームを実行した端末に関する情報をサーバ装置2に送信する。
【0077】
上記いずれかの情報を送信(共有)することをユーザが選択した場合には(S20でYes)、表示制御手段564は、ユーザに発生した不具合と同一のエラーコードの不具合投稿の情報を、通信手段561を介してサーバ装置2に要求する。これに対してサーバ装置2は、投稿データ222に記憶された、要求された不具合投稿の情報を、情報処理手段231を介してゲーム装置5に送信する。
【0078】
次に表示制御手段564は、通信手段561を介して、サーバ装置2から受信した不具合投稿の内容をディスプレイ61に表示する。ここでディスプレイ61には、ユーザに発生した不具合と同一のエラーコードの不具合投稿が、不具合が発生したゲーム装置5の種類、OSの種類、および不具合発生時のゲームの状況などの不具合の種別ごとにスレッドとしてまとめられた、投稿目次画面75が表示される(S23)。なお、不具合投稿は、いずれかのスレッドに関連付けられる。
【0079】
図5は、このときにディスプレイ61に表示される投稿目次画面75の例である。この投稿目次画面75では、エラーコードに次いで、OSの種類、ゲーム装置5の種類(機種)、不具合発生時のゲームの状況、の順にまとめられた不具合投稿のスレッドが表示されている。それぞれの不具合投稿に対しては、閲覧したユーザが「いいね」のような好意的評価のリアクションが可能であり、
図5に示されるように、不具合投稿とともにリアクションの数751が表示される。
【0080】
一方、
図4の送信情報選択画面74で、不具合が生じたときのゲームの状況に関する情報を送信(共有)せずに掲示板をユーザが選択すると(S20でNo)、表示制御手段564は、
図6に示された掲示板TOP画面76をディスプレイ61に表示する(S21)。
【0081】
掲示板TOP画面76では、不具合投稿を表示する方法をユーザが選択するためのアイコンが表示される。表示制御手段564は、ユーザの選択に応じて、不具合の種別ごとにスレッドとしてまとめられた投稿目次画面75をディスプレイ61に表示する。例えば、エラーコードから不具合投稿を探すことを選択すると、
図5に示されたような投稿目次画面75がディスプレイ61に表示される(S22)。
【0082】
このとき、
図3(c)のエラー画面73で不具合に関する投稿を行うことをユーザが選択していた場合には、ユーザが投稿した、ユーザに発生した不具合に類似する投稿が投稿目次画面75として表示される。一方、エラー画面73で不具合に関する投稿を行わずに掲示板を見ることをユーザが選択していた場合には、ユーザ自身が閲覧したい不具合に関する情報を入力することで、入力された不具合に類似する投稿が投稿目次画面75として表示される。
【0083】
なお、エラー画面73で不具合に関する投稿を行うことをユーザが選択していた場合には、掲示板TOP画面76を表示することなく投稿目次画面75を表示してもよい。
【0084】
S23において、上記のように投稿目次画面75が表示されると、次に表示制御手段564は、不具合投稿の中に、ユーザに発生した不具合と同一エラーコードであって、同一のゲーム装置5の種類、OSの種類、およびゲーム状況の不具合投稿があるかどうかを判定し(S30)、このような同一状況の不具合投稿が見つかったか否かをディスプレイ61に表示する。
【0085】
同一状況の不具合投稿が見つからなかったときは(S30でNo)、表示制御手段564は、
図7に示された画面77をディスプレイ61に表示する(S32)。この画面では、ユーザに発生した不具合と同一状況の不具合投稿が発見されなかった旨が表示されるとともに、ユーザに対して、投稿を行うか、または投稿を行わずに投稿を閲覧するかを確認するアイコンが表示される。
【0086】
投稿を行うことをユーザが選択すると(S50でYes)、投稿手段565は、通信手段561を介して、エラーコード、ゲーム装置5の種類、OSの種類、および不具合発生時のゲームの状況を含む不具合投稿の情報をサーバ装置2に送信する(S52)。サーバ装置2は、これらの情報に、不具合投稿を行ったユーザの識別番号を関連付けて、投稿データ222に記憶させる。このとき、エラーコード、ゲーム装置5の種類、OSの種類、および不具合発生時のゲームの状況は、この投稿にタグとして関連付けられる。
【0087】
次に、表示制御手段564は、
図9に示された、投稿された不具合投稿の内容791を表示する投稿内容画面79をディスプレイ61に表示する(S60)。投稿内容画面79では、ユーザが投稿した不具合投稿の内容が表示される。ユーザは、この投稿内容画面79により自分の投稿を確認できる。
【0088】
一方、
図7の画面で不具合投稿を投稿することなく不具合投稿を閲覧することをユーザが選択すると(S50でNo)、表示制御手段564は、
図5に示す投稿目次画面75をディスプレイ61に表示する(S51)。
【0089】
一方、S30において同一状況の不具合投稿が見つかったときは(S30でYes)、表示制御手段564は、
図8に示された画面78をディスプレイ61に表示する(S31)。この画面では、ユーザに発生した不具合と同一状況の不具合投稿が発見された旨が表示されるとともに、好意的評価である「いいね」をして不具合投稿を閲覧することを選択するアイコン、不具合の解決法を投稿することを選択するアイコン、およびゲームに戻ることを選択するアイコンが表示される。
【0090】
ユーザが、「いいね」をして不具合投稿を閲覧することを選択したときは(S40でYes)、通信手段561は好意的評価を行った情報をサーバ装置2に送信する。次に表示制御手段564は、
図10に示された投稿内容画面79をディスプレイ61に表示する(S60)。
【0091】
この投稿内容画面79には、ユーザに発生した不具合と同一のエラーコードなどを有する不具合投稿の内容791に加え、この不具合投稿に対するリアクションの数792、この不具合投稿に対してなされたコメント(レスポンス)の数793、この不具合投稿に対してなされた不具合の解決方法などを含むコメント794、コメントしたユーザに対してフレンド申請を送信するためのアイコン795、この投稿により不具合が解決したことを示すリアクションの数796、この投稿に対してコメントするためのアイコン797、この投稿により不具合が解決したことをリアクションとして返すためのアイコン798、開発チームからのコメント799などが含まれる。
【0092】
投稿内容画面79で、ユーザがフレンド申請を送信するアイコン795を選択すると、ユーザ関連付け手段567は、通信手段561を介して、サーバ装置2に対してフレンド申請を送信する。サーバ装置2は、このフレンド申請を、フレンド申請の対象となるユーザのゲーム装置5に送信する。
【0093】
上記の処理で不具合投稿に対して好意的評価が行われた情報を受信したサーバ装置2は、この不具合投稿に関連付けられた、投稿を行ったユーザに対してポイントを付与する。付与されたポイントは、ユーザDB221に記憶されるとともに、当該ユーザのゲーム装置5にも送信され、特典付与手段566によりユーザに対するポイントおよび特典の付与が行われる。
【0094】
ユーザが、不具合の解決法を投稿することを選択したときは(S40でNo、S41でYes)、表示制御手段564は、解決法を投稿するための画面をディスプレイ61に表示した後、
図10に示された投稿内容画面79をディスプレイ61に表示する(S60)。解決法を投稿するための画面にユーザが入力した解決法に関する投稿は、投稿手段565により、通信手段561を介してサーバ装置2に送信される。送信された解決法に関する投稿は、不具合投稿に関連付けられて投稿データ222に記憶される。
【0095】
解決法に関する投稿は、
図10の投稿内容画面79において、コメント794として表示される。他のユーザが、このコメントにより不具合が解決したことをリアクションとして返すアイコン798を選択すると、サーバ装置2は、不具合投稿を行ったユーザ、および解決法を投稿したユーザにポイントを付与する。付与されたポイントは、ユーザDB221に記憶されるとともに、当該ユーザのゲーム装置5にも送信され、特典付与手段566によりユーザに対するポイントおよび特典の付与が行われる。
【0096】
一方、
図8の画面において、ゲームに戻ることをユーザが選択した場合は(S40でNo、S41でNo)、不具合発生時の処理を終了し、ゲーム実行手段562は改めてゲームを実行する(S42)。
【0097】
図5から
図10の画面は一連の画面であって、本開示の「第2画面」の一具体例である。第1画面と同様に、第2画面も、ゲーム特有の画面、ウェブブラウザの画面、またはその他の画面の何れであってもよい。
【0098】
以上をまとめると、本実施形態のゲーム装置5で実行されるゲームプログラムは、ゲーム装置5の制御部56(コンピュータ)を、ゲームを実行するゲーム実行手段562と、ゲームの実行中に発生した不具合の種別を特定する情報を含む第1画面を表示させる第1表示制御手段(表示制御手段564)と、第1画面に対するユーザによる入力に基づいて、ユーザからの不具合に関する投稿を受け付ける第2画面を表示させる第2表示制御手段(表示制御手段564)と、第2画面に対するユーザによる入力に基づいて、投稿を実行する投稿手段565と、として機能させるものである。
【0099】
<効果>
本実施形態のゲームシステム1によれば、ゲームの実行中に不具合が生じたときに、ユーザ自身がネットで検索するなどの能動的なアクションを起こすことなく、不具合解決に向けた情報を取得しやすい環境を提供することができる。
【0100】
[他の実施形態]
上記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であり、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0101】
上記の実施形態はゲームシステム1を具体例として説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。ただし、本発明はゲームシステム1のように複数のプラットフォームで実行されるマルチプラットフォームのシステムにおいて特に有用な点があるため、ゲームシステム1のようにマルチプラットフォームの環境で特に有用であるといえる。本発明は、ゲームシステム以外にも応用可能である。
【0102】
本発明は、実施形態のようなオンラインのアクションゲームに限定されず、他の種類のオンラインゲームであってもよいし、オフラインでプレイ可能なゲームであってもよい。
【0103】
実施形態では、不具合投稿に「タグ」が関連付けられることで、同種の不具合投稿を関連付けることを可能にしていたが、必ずしも「タグ」に限定されるものではなく、互いに関連する不具合投稿同士を関連付ける他の機能を用いてもよい。
【0104】
不具合特定手段563で特定される不具合は、エラーコード、ゲーム装置5の種類、OSの種類、および不具合装置情報に限定されるものではなく、例えば、ゲームのバージョン、ゲーム装置5で使用されているハードウェアの種類、および導入しているMODの内容などを含んでもよい。
【0105】
実施形態では、
図4に示す送信情報選択画面74で、不具合他生じたときのゲームの状況、および不具合他生じたときの端末に関する情報を送信するか否かをユーザが選択可能としていたが、不具合に関するその他の情報についても、ユーザが送信するか否かを決定可能にしてもよい。また、ユーザが不具合投稿を行う場合には、不具合に関するすべての情報をサーバ装置2に送信するものとしてもよい。
【0106】
実施形態では、表示制御手段564によって不具合投稿が表示されるときに、ユーザに発生した不具合と同一のエラーコードの不具合投稿が表示される例を説明したが、すべての不具合投稿が、各エラーコードによってまとめられた状態で表示されるものとしてもよい。
【0107】
ゲーム装置5の制御部56に含まれる各手段は、サーバ装置2に含まれてもよい。この場合、ゲーム装置5は、サーバ装置2から各手段の実行結果となる情報を受信することで、ゲーム装置5がこれらの各手段を備えるのと同様の処理を実行可能である。特に、特典付与手段566によるポイントおよび特典の付与は、サーバ装置2によって行われてもよく、ゲーム装置5はポイントおよび特典が付与されたことをサーバ装置2から受信する処理を行ってもよい。
【0108】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本実施形態および変形例の作用効果は発揮される。また、実施形態、他の実施形態、および変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0109】
1…ゲームシステム
2…サーバ装置
22…記憶部
23…制御部
5…ゲーム装置
55…記憶部
56…制御部
561…通信手段
562…ゲーム実行手段
563…不具合特定手段
564…表示制御手段
565…投稿手段
566…特典付与手段
567…ユーザ関連付け手段
568…音声制御手段