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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034142
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】燃料電池システム
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20240306BHJP
   H01M 8/2475 20160101ALI20240306BHJP
   H01M 8/10 20160101ALN20240306BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
H01M8/2475
H01M8/10 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138196
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】明本 斉
(72)【発明者】
【氏名】垣見 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】富本 尚也
(72)【発明者】
【氏名】立川 克之
(72)【発明者】
【氏名】中村 健
【テーマコード(参考)】
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
5H126BB06
5H126FF10
5H127AA06
5H127AB04
5H127BA02
5H127BA28
5H127BA33
5H127BA39
5H127BA57
5H127BA58
5H127BA59
5H127BB02
5H127BB12
5H127BB26
5H127BB37
5H127BB39
5H127BB40
5H127CC07
5H127EE02
5H127EE03
5H127EE04
5H127EE24
5H127EE29
(57)【要約】
【課題】燃料電池スタックから排出される排ガスが供給流路に流入することを抑制する。
【解決手段】燃料電池システム10は、酸素ガスと燃料ガスとの反応によって発電を行う燃料電池スタック21、酸素ガスを含む気体を燃料電池スタック21に供給する供給流路34、及び燃料電池スタック21から排ガスが排出される排出流路37を有する燃料電池ユニット11と、燃料電池ユニット11を収容する筐体12と、を備える。供給流路34には、筐体12の内部に開口し、気体を筐体12の内部から供給流路34に流入させる流入口31が形成されている。排出流路37には、筐体12の内部に開口し、排ガスを排出流路37から流出させる流出口39が形成されている。流入口31は、流出口39よりも重力方向Zの下方に位置する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素ガスと燃料ガスとの反応によって発電を行う燃料電池スタック、前記酸素ガスを含む気体を前記燃料電池スタックに供給する供給流路、及び前記燃料電池スタックから排ガスが排出される排出流路を有する燃料電池ユニットと、
前記燃料電池ユニットを収容する筐体と、を備える燃料電池システムであって、
前記供給流路には、前記筐体の内部に開口し、前記気体を前記筐体の内部から前記供給流路に流入させる流入口が形成され、
前記排出流路には、前記筐体の内部に開口し、前記排ガスを前記排出流路から流出させる流出口が形成され、
前記流入口は、前記流出口よりも重力方向の下方に位置することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項2】
前記排出流路には、前記燃料電池スタックの内部に開口し、前記燃料電池スタックの内部から前記排出流路に前記排ガスを排出させる排出口が形成され、
前記排出口と前記流出口との間の前記排出流路は、前記重力方向における前記流出口以上の位置にある請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記流入口から前記流出口に向かう前記気体の流れを前記筐体の内部に発生させるファンを備える請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記筐体は、上壁と、前記上壁よりも前記重力方向の下方に位置する下壁と、前記上壁と前記下壁とを繋ぐ筒状の側壁と、を備え、
前記供給流路は、前記流入口に位置し、前記流入口から前記供給流路に流入する前記気体から異物を除去可能なエアクリーナを備え、
前記流入口は、前記重力方向において前記下壁よりも前記上壁に近い位置にある請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の燃料電池システムは、燃料電池スタック、供給流路、及び排出流路を有する燃料電池ユニットを備える。燃料電池スタックは、酸素ガスと燃料ガスとの反応によって発電を行う。供給流路は、酸素ガスを含む気体を燃料電池スタックに供給する。排出流路には、燃料電池スタックから排ガスが排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-73309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
燃料電池ユニットが筐体に収容される燃料電池システムにおいては、レイアウトの制約等の理由から、供給流路の流入口と排出流路の流出口とを筐体の内部に開口させる場合がある。流入口を介して、筐体の内部から供給流路に気体が流入する。流出口を介して、排出流路から排ガスが流出する。供給流路から燃料電池スタックに供給された気体から酸素ガスが燃料電池スタックにて消費される。そのため、流出口を介して排出流路から流出する排ガスの酸素濃度は、筐体の内部の気体の酸素濃度よりも低くなる。こうした排ガスが供給流路に流入すると、燃料電池スタックに供給される気体の酸素濃度が低下することにより燃料電池スタックの性能低下が生じるおそれがある。そのため、供給流路への排ガスの流入を抑制することが望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する燃料電池システムは、酸素ガスと燃料ガスとの反応によって発電を行う燃料電池スタック、前記酸素ガスを含む気体を前記燃料電池スタックに供給する供給流路、及び前記燃料電池スタックから排ガスが排出される排出流路を有する燃料電池ユニットと、前記燃料電池ユニットを収容する筐体と、を備える燃料電池システムであって、前記供給流路には、前記筐体の内部に開口し、前記気体を前記筐体の内部から前記供給流路に流入させる流入口が形成され、前記排出流路には、前記筐体の内部に開口し、前記排ガスを前記排出流路から流出させる流出口が形成され、前記流入口は、前記流出口よりも重力方向の下方に位置することを特徴とする。
【0006】
上記構成によれば、供給流路から燃料電池スタックに供給された気体から酸素ガスが燃料電池スタックにて消費される。そのため、流出口を介して排出流路から流出する排ガスの酸素濃度は、筐体の内部の気体の酸素濃度よりも低くなる。また、発電に伴う燃料電池スタックの発熱を排ガスが受けることにより、排ガスの温度は筐体の内部の気体の温度よりも高くなる。こうした酸素濃度や温度の違いによって、排ガスよりも酸素濃度の高い気体は、流出口を介して排出流路から流出する排ガスよりも筐体の内部の重力方向の下方に位置することになる。流入口は流出口より重力方向の下方に位置するため、排ガスよりも酸素濃度の高い気体を流入口から供給流路に流入させることができる。したがって、燃料電池スタックから排出される排ガスが供給流路に流入することを抑制できる。
【0007】
燃料電池システムにおいて、前記排出流路には、前記燃料電池スタックの内部に開口し、前記燃料電池スタックの内部から前記排出流路に前記排ガスを排出させる排出口が形成され、前記排出口と前記流出口との間の前記排出流路は、前記重力方向における前記流出口以上の位置にあってもよい。
【0008】
上記構成によれば、燃料電池スタックでの発電によって生成される水が排ガスには含まれるが、この水が排出口から流出口に向かって排出流路を流れやすい。したがって、排ガス中の水を流出口から好適に排出できる。
【0009】
燃料電池システムにおいて、前記流入口から前記流出口に向かう前記気体の流れを前記筐体の内部に発生させるファンを備えてもよい。
上記構成によれば、筐体の内部に流出口から流入口に向かう気体の流れが発生する場合よりも、流出口から流出する排ガスが流入口に向かいにくい。したがって、燃料電池スタックから排出される排ガスが供給流路に流入することをさらに抑制できる。
【0010】
燃料電池システムにおいて、前記筐体は、上壁と、前記上壁よりも前記重力方向の下方に位置する下壁と、前記上壁と前記下壁とを繋ぐ筒状の側壁と、を備え、前記供給流路は、前記流入口に位置し、前記流入口から前記供給流路に流入する前記気体から異物を除去可能なエアクリーナを備え、前記流入口は、前記重力方向において前記下壁よりも前記上壁に近い位置にあってもよい。
【0011】
上記構成によれば、流入口が重力方向において上壁よりも下壁に近い位置にある場合よりも、流入口の位置が筐体の内部での上方に位置する。そのため、エアクリーナのメンテナンスを行う際に、筐体の内部を立ったまま無理のない姿勢で上方から覗き込むことができ、作業者が作業を行える。また、仮に、流入口が重力方向において上壁よりも下壁に近い位置にある場合には、例えば筐体の側壁に設けたメンテナンス用の開口を介してエアクリーナのメンテナンスを行うことが考えられる。こうした場合と比較して、上記構成によれば、作業者がかがんだ無理な姿勢で作業しなくて済む。したがって、エアクリーナのメンテナンスにおける作業効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、燃料電池スタックから排出される排ガスが供給流路に流入することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】フォークリフトを示す側面図である。
図2】筐体を示す斜視図である。
図3】燃料電池ユニットを示す概略図である。
図4】第1実施形態の燃料電池システムを示す断面図である。
図5】第2実施形態の燃料電池システムを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1実施形態]
以下、燃料電池システムを具体化した第1実施形態を図面にしたがって説明する。
<燃料電池システム>
図1に示すように、燃料電池システム10は、燃料電池ユニット11と、燃料電池ユニット11を収容する筐体12と、を備えている。燃料電池システム10は、フォークリフトFに搭載されている。なお、燃料電池システム10は、フォークリフトF以外の産業車両に適用してもよいし、さらに、産業車両以外の車両、例えば乗用車、バス、トラック等に適用してもよい。
【0015】
<筐体>
図1及び図2に示すように、筐体12は、上壁12bと、下壁12aと、側壁12cと、を備えている。側壁12cは、上壁12bと下壁12aとを繋ぐ筒状である。なお、筐体12が水平面上に置かれているものとして重力方向をZ軸で示し、水平面に沿う方向をX軸とY軸で示す。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。重力方向を以下では重力方向Zともいう。X軸の延びる方向を第1方向Xともいい、Y軸の延びる方向を第2方向Yともいう。
【0016】
図2に示すように、下壁12aは、上壁12bよりも重力方向Zの下方に位置する。下壁12aと上壁12bとは重力方向Zにおいて対向する。側壁12cは、第1方向Xにおいて互いに対向する第1側壁12d及び第2側壁12eを備えている。第1側壁12dには、通気口12fが複数形成されている。通気口12fは、第1側壁12dを貫通する貫通孔である。
【0017】
上壁12bの少なくとも一部は、筐体12から取り外し可能であってもよい。本実施形態では、上壁12bの全体が筐体12から取り外し可能である。筐体12から上壁12bを取り外すことにより、筐体12の上部が開口する。この上部の開口を介して、筐体12の内部の部材のメンテナンスが可能となる。
【0018】
側壁12cの一部は、側壁12cのその他の部分から取り外し可能であってもよい。側壁12cのうちで取り外し可能な部分を小壁部12gという。本実施形態の小壁部12gは、第1側壁12dにおける重力方向Zの下方に位置している。小壁部12gは、第1側壁12dの一部を構成する。小壁部12gが側壁12cから取り外されることで、第1側壁12dの一部が開口する。この開口を介して、筐体12の内部の部材のメンテナンスが可能となる。
【0019】
<フォークリフト>
図1に示すように、フォークリフトFは、座席Faを有している。フォークリフトFは、座席Faの下方に収容部Fbを有している。収容部Fbには燃料電池システム10が収容されている。フォークリフトFは、燃料電池システム10の燃料電池ユニット11により発電された電力により動作する。
【0020】
燃料電池システム10がフォークリフトFに搭載された状態で、フォークリフトFの左右方向が第1方向Xに一致し、かつフォークリフトFの前後方向が第2方向Yに一致するように、筐体12は位置している。筐体12の上壁12bは、フォークリフトFの座席Faの下方に位置する。
【0021】
図3に示すように、フォークリフトFは、負荷91と、電力変換部92と、キースイッチ93と、を備える。負荷91は、電力によって駆動する装置である。負荷91は、例えば、電力によって駆動する電動機である。この電動機の駆動によってフォークリフトFは走行する。
【0022】
電力変換部92は、燃料電池ユニット11から電力変換部92に入力された電力を変換して出力する。電力変換部92は、DC/DCコンバータ、及びインバータを含む。電力変換部92から出力された電力は負荷91に供給される。これにより負荷91は駆動する。
【0023】
キースイッチ93は、フォークリフトFのユーザによって操作される。ユーザによる操作によって、キースイッチ93はオンとオフとで切り替えられる。以下の説明において、キースイッチ93がオフされることをキーオフと称し、キースイッチ93がオンされることをキーオンと称する場合がある。
【0024】
<燃料電池ユニット>
燃料電池ユニット11は、カソード系30と、アノード系60と、冷却系70と、希釈器69と、制御部80と、を有する。燃料電池ユニット11は、燃料電池スタック21を有する。燃料電池スタック21は、例えば、固体高分子形燃料電池である。燃料電池スタック21は、複数の燃料電池セル22を備える。燃料電池セル22は、アノードガスが供給されるアノード極と、カソードガスが供給されるカソード極と、アノード極とカソード極との間に配置されている電解質膜と、を備える。燃料電池セル22は、セパレータによって挟まれている。
【0025】
カソード系30は、カソードガスが流れるカソード流路23を備える。カソード流路23は、例えば、燃料電池スタック21におけるカソード極に向かい合うセパレータに設けられている。
【0026】
アノード系60は、アノードガスが流れるアノード流路26を備える。アノード流路26は、例えば、燃料電池スタック21におけるアノード極に向かい合うセパレータに設けられている。アノード流路26は、アノード導入口27と、アノード排出口28と、を備える。アノードガスは、アノード導入口27からアノード流路26に流入し、アノード排出口28からアノード流路26外に流出する。
【0027】
アノード流路26を流れるアノードガスと、カソード流路23を流れるカソードガスと、が反応することにより、燃料電池スタック21は発電を行う。カソードガスは、酸素ガスである。アノードガスは、燃料ガスである。したがって、燃料電池スタック21は、酸素ガスと燃料ガスとの反応によって発電を行う。燃料ガスとしては、例えば、水素ガスを挙げることができる。
【0028】
アノード系60は、タンク61と、アノードガス供給部62と、供給路63と、循環路64と、気液分離器65と、循環ポンプ66と、排気排水弁67と、を備える。
タンク61は、アノードガスを貯留している。アノードガス供給部62には、タンク61からアノードガスが供給される。アノードガス供給部62は、燃料電池スタック21に供給されるアノードガスの量を調整するための部材である。燃料電池スタック21に供給されるアノードガスの量は、アノードガス供給部62を制御することで調整可能である。アノードガス供給部62としては、例えば、インジェクタなどの電磁弁を用いることができる。
【0029】
供給路63は、アノードガス供給部62とアノード導入口27とを接続している。アノードガス供給部62から噴射されたアノードガスは、供給路63を通じて燃料電池スタック21に供給される。
【0030】
循環路64は、アノード排出口28と供給路63とを接続している。循環路64には、アノード排ガスが流れる。アノード排ガスは、未反応のアノードガスと、生成水と、を含む。生成水とは、燃料電池スタック21での発電によって生成される水である。循環路64は、アノード排ガスに含まれる未反応のアノードガスを供給路63に戻すための通路である。
【0031】
気液分離器65は、循環路64に設けられている。気液分離器65は、アノード排ガスをアノードガスと生成水とに分離する。アノード排ガスから分離された生成水は、気液分離器65に貯留される。
【0032】
循環ポンプ66は、循環路64に設けられている。循環ポンプ66は、気液分離器65によってアノード排ガスから分離されたアノードガスを供給路63に供給する。これにより、アノードガスが循環する。
【0033】
排気排水弁67は、気液分離器65に接続されている。排気排水弁67は、開状態と閉状態に切り替えられる。排気排水弁67が開状態になると、気液分離器65から生成水が排出される。排気排水弁67は、気液分離器65に貯留される生成水の量が閾値を上回った場合に閉状態から開状態に切り替えられてもよい。排気排水弁67は、所定の時間間隔毎に閉状態から開状態に切り替えられてもよい。
【0034】
気液分離器65は、希釈器69に接続されている。排気排水弁67が開状態になると、気液分離器65に貯留された生成水及びアノード排ガスが希釈器69に供給される。
カソード系30は、供給流路34、及び排出流路37を備える。言い換えると、燃料電池ユニット11は、供給流路34、及び排出流路37を有する。カソード系30は、電動圧縮機32と、インタークーラ33と、封止弁40と、調圧弁41と、を備える。
【0035】
図3及び図4に示すように、供給流路34には流入口31が形成されている。流入口31は、例えば供給流路34の上流端に位置する。流入口31は、筐体12の内部に開口する。流入口31は、酸素を含む気体G1を筐体12の内部から供給流路34に流入させるものである。
【0036】
供給流路34は、エアクリーナ31aを備える。エアクリーナ31aは、流入口31に位置する。エアクリーナ31aは、流入口31から供給流路34に流入する気体G1から異物を除去可能である。流入口31に流入した気体G1は、エアクリーナ31aを通って電動圧縮機32に供給される。
【0037】
電動圧縮機32は、電動モータによって駆動する。電動圧縮機32は、燃料電池スタック21に気体G1を供給する。詳細には、電動圧縮機32は、流入口31から供給流路34に流入された気体G1を圧縮して燃料電池スタック21に供給する。これにより、供給流路34は、酸素ガスを含む気体G1を燃料電池スタック21に供給する。電動圧縮機32から燃料電池スタック21に供給された気体G1は、カソード流路23を流れる。
【0038】
インタークーラ33には、電動圧縮機32から吐出された気体G1が供給される。インタークーラ33は、電動圧縮機32から供給された気体G1を冷却する。インタークーラ33によって冷却された後の気体G1が燃料電池スタック21に供給される。
【0039】
供給流路34には、カソード導入口24が形成されている。カソード導入口24は、例えば、供給流路34の下流端に位置する。カソード導入口24は、燃料電池スタック21の内部に開口する。カソード導入口24を介して、供給流路34とカソード流路23とが接続されている。カソード導入口24を介して、供給流路34からカソード流路23に気体G1が流出する。
【0040】
供給流路34は、第1供給流路35と、第2供給流路36と、を含む。第1供給流路35は、流入口31、電動圧縮機32、及びインタークーラ33を接続している。第2供給流路36は、インタークーラ33とカソード流路23とを接続している。
【0041】
排出流路37には、排出口としてのカソード排出口25が形成されている。カソード排出口25は、例えば、排出流路37の上流端に位置する。カソード排出口25は、燃料電池スタック21の内部に開口する。カソード排出口25を介して、排出流路37とカソード流路23とが接続されている。カソード排出口25を介して、カソード流路23から排出流路37に排ガスG2が流入する。すなわち、カソード排出口25は、燃料電池スタック21の内部から排出流路37に排ガスG2を排出させるものである。排出流路37には、燃料電池スタック21から排ガスG2が排出される。排出流路37は、排ガスG2が流れる通路である。排ガスG2は、燃料電池スタック21から排出されるカソードガスであって、生成水を含んだカソードガスである。供給流路34から燃料電池スタック21に供給された気体G1に含まれる酸素ガスの一部が燃料電池スタック21の発電に消費される。これにより、燃料電池スタック21から排出流路37に排出される排ガスG2の酸素濃度は、気体G1の酸素濃度よりも低い。
【0042】
希釈器69は、排出流路37に設けられる。これにより、排出流路37は、カソード流路23と希釈器69とを接続している。排ガスG2は、排出流路37から希釈器69に排出される。希釈器69は、気液分離器65から供給されたアノード排ガスを排ガスG2によって希釈して排出する。
【0043】
排出流路37には流出口39が形成されている。流出口39は、排出流路37のうち、希釈器69よりも下流側に位置する。流出口39は、例えば排出流路37の下流端に位置する。流出口39は、筐体12の内部に開口する。流出口39は、排ガスG2を排出流路37から流出させるものである。流出口39からは、希釈器69にて排ガスG2によって希釈されたアノード排ガスも排出される。
【0044】
封止弁40は、供給流路34に設けられている。本実施形態の封止弁40は、第2供給流路36に設けられている。封止弁40は、第1供給流路35に設けられていてもよい。封止弁40は、例えば供給流路34を封止するバタフライ弁である。封止弁40は、開状態と閉状態とに切り替えられる。封止弁40が開状態になると、供給流路34を介してカソード流路23に気体G1が供給される。
【0045】
調圧弁41は、排出流路37に設けられている。調圧弁41は、例えばバタフライ弁である。調圧弁41の開度が調整されることにより、燃料電池スタック21の内圧が調整される。調圧弁41の開度が小さいほど、燃料電池スタック21の内圧が高まる。封止弁40及び調圧弁41が全閉にされると、カソード流路23が封止される。
【0046】
図3に示すように、冷却系70は、冷媒循環路71と、熱交換器72と、冷媒ポンプ74と、を備える。冷却系70は、ファン73を備える。すなわち、燃料電池システム10は、ファン73を備える。
【0047】
冷媒循環路71は、燃料電池スタック21と熱交換器72とを接続している。冷媒ポンプ74は、冷媒循環路71に冷媒を循環させる。冷媒としては、例えば、水、不凍液、又は空気が用いられる。冷媒ポンプ74は、電動モータによって駆動する。
【0048】
熱交換器72は、例えば、ラジエータである。熱交換器72は、外気と冷媒との間で熱交換を行ってもよい。ファン73は、電動モータによって回転する。ファン73は、熱交換器72に向けて送風を行う。ファン73からの送風によって、熱交換器72の内部の冷媒の冷却効率が高められる。熱交換器72で冷却された冷媒が冷媒循環路71によって燃料電池スタック21に供給されることで、燃料電池スタック21は冷却される。
【0049】
図4に示すように、熱交換器72は、筐体12の第2側壁12eに配置されている。熱交換器72は、燃料電池スタック21の側方に配置されている。ファン73が回転することにより、筐体12の外部から通気口12fを介して筐体12の内部に外気が吸入される。筐体12の内部、すなわち燃料電池ユニット11の周囲には、通気口12fからファン73に向かう気体G1の流れWが発生する。本実施形態の流れWは、筐体12の内部で第1方向Xに向かうものである。
【0050】
図3に示すように、制御部80は、プロセッサ81と、記憶部82と、を備える。記憶部82は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含む。記憶部82は、処理をプロセッサ81に実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部82、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。制御部80は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路である制御部80は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。
【0051】
制御部80は、燃料電池システム10の制御を行う。例えば、制御部80は、燃料電池スタック21の出力電力[kW]を制御する。燃料電池スタック21の出力電力は、燃料電池スタック21に供給されるカソードガスの量と、燃料電池スタック21に供給されるアノードガスの量と、によって変化する。燃料電池スタック21の出力電力は、燃料電池スタック21の発電電力である。制御部80は、アノードガス供給部62を制御することで、燃料電池スタック21へのアノードガスの供給量を制御する。制御部80は、電動圧縮機32を制御することで、燃料電池スタック21へのカソードガスの供給量を制御する。
【0052】
制御部80は、例えば、封止弁40及び調圧弁41の開度を制御するとともに、ファン73の回転を制御する。制御部80は、キースイッチ93のオンとオフとを判定可能である。制御部80は、フォークリフトFがキーオフされると、アノードガスの供給、及びカソードガスの供給を停止することによって燃料電池スタック21の発電を停止する。制御部80は、アノード流路26を封止することによって、アノードガスの供給を停止する。アノード流路26の封止は、排気排水弁67を閉状態に維持することで行われる。制御部80は、カソード流路23を封止することによって、カソードガスの供給を停止する。カソード流路23の封止は、封止弁40及び調圧弁41を閉状態に維持することで行われる。
【0053】
制御部80は、フォークリフトFがキーオンされると、アノードガスの供給、及びカソードガスの供給を行うことによって燃料電池スタック21の発電を行う。カソードガスの供給が行われる際、制御部80は、封止弁40を開状態に維持するとともに、調圧弁41の開度を調整する。
【0054】
<筐体内部での流入口及び流出口の位置>
図4に示すように、流入口31は、流出口39よりも重力方向Zの下方に位置する。供給流路34のうち、流入口31と電動圧縮機32との間の部分は、例えば、電動圧縮機32から流入口31に向けて第1方向Xとは反対方向に延びている。流入口31は、第1方向Xとは反対方向に向けて開口している。
【0055】
流入口31は、筐体12の第1側壁12dと第1方向Xに対向している。より詳細には、流入口31は、第1側壁12dのうち、小壁部12gに対向している。そのため、小壁部12gが側壁12cから取り外されることによる第1側壁12dの開口を介して、流入口31に位置するエアクリーナ31aのメンテナンスが可能である。
【0056】
筐体12の通気口12fと流入口31とは、第1方向Xにおいて互いに対向していない。第1側壁12dへの通気口12fの形成位置と、流入口31の位置とは、重力方向Zに互いにずれている。
【0057】
排出流路37は、カソード排出口25から流出口39に向けて第1方向Xに延びている。本実施形態において、カソード排出口25と流出口39との間の排出流路37は、重力方向Zにおける同じ高さで延びている。したがって、カソード排出口25と流出口39との間の排出流路37は、重力方向Zにおける流出口39と同じ高さの位置にある。
【0058】
流出口39は、ファン73と第1方向Xに対向している。流出口39は、第1方向Xに向けて開口している。したがって、流入口31と流出口39とは、互いに反対方向に向けて開口している。
【0059】
流入口31は、第1方向Xにおいて、第2側壁12eよりも第1側壁12dに近い位置にある。流出口39は、第1方向Xにおいて、第1側壁12dよりも第2側壁12eに近い位置にある。筐体12の内部において、燃料電池スタック21よりも第1方向X側に流出口39が位置し、燃料電池スタック21よりも第1方向Xとは反対側に流入口31が位置している。流出口39は、流入口31から第1方向Xに離れた位置にある。
【0060】
ファン73の回転によって筐体12の内部に生じる気体G1の流れWは、第1方向Xに向かうものである。そのため、気体G1の流れWの方向は、流入口31から流出口39に向かう方向と一致する。言い換えると、ファン73は、流入口31から流出口39に向かう気体G1の流れを筐体12の内部に発生させている。
【0061】
[第1実施形態の作用]
次に、第1実施形態での作用について説明する。
供給流路34から燃料電池スタック21に供給された気体G1から酸素ガスが燃料電池スタック21にて消費される。そのため、流出口39を介して排出流路37から流出する排ガスG2の酸素濃度は、筐体12の内部の気体G1の酸素濃度よりも低くなる。また、発電に伴う燃料電池スタック21の発熱を排ガスG2が受けることにより、排ガスG2の温度は筐体12の内部の気体G1の温度よりも高くなる。こうした酸素濃度や温度の違いによって、排ガスG2よりも酸素濃度の高い気体G1は、流出口39を介して排出流路37から流出する排ガスG2よりも筐体12の内部の重力方向Zの下方に位置することになる。流入口31は流出口39より重力方向Zの下方に位置するため、排ガスG2よりも酸素濃度の高い気体G1が、流入口31から供給流路34に流入しやすい。
【0062】
[第1実施形態の効果]
第1実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1-1)流入口31は、流出口39よりも重力方向Zの下方に位置する。そのため、排ガスG2よりも酸素濃度の高い気体G1を流入口31から供給流路34に流入させることができる。したがって、燃料電池スタック21から排出される排ガスG2が供給流路34に流入することを抑制できる。
【0063】
燃料電池システム10において、制約により筐体12の内部に流入口31や流出口39を設ける場合がある。例えば、燃料電池システム10を搭載する対象に供給流路34や排出流路37を配置したり、流入口31や流出口39を開口させたりするのが困難な場合や、排ガスG2を当該対象から直接排出させると、水素濃度が規定値を超えるおそれがある場合が考えられる。そのような制約があって、筐体12の内部に流入口31および流出口39を設けても、排ガスG2が供給流路34に流入することを抑制できる。
【0064】
(1-2)排出流路37には、燃料電池スタック21の内部に開口し、燃料電池スタック21の内部から排出流路37に排ガスG2を流入させるカソード排出口25が形成されている。カソード排出口25と流出口39との間の排出流路37は、重力方向Zにおける流出口39以上の位置にある。燃料電池スタック21での発電によって生成される水が排ガスG2には含まれるが、この水がカソード排出口25から流出口39に向かって排出流路37を流れやすい。したがって、排ガスG2中の水を流出口39から好適に排出できる。
【0065】
(1-3)流入口31から流出口39に向かう気体G1の流れWを筐体12の内部に発生させるファン73を備える。そのため、筐体12の内部に流出口39から流入口31に向かう気体G1の流れが発生する場合よりも、流出口39から流出する排ガスG2が流入口31に向かいにくい。したがって、燃料電池スタック21から排出される排ガスG2が供給流路34に流入することをさらに抑制できる。
【0066】
[第2実施形態]
以下、燃料電池システムを具体化した第2実施形態を図面にしたがって説明する。本実施形態では、筐体12の内部における流入口31及び流出口39の位置が第1実施形態とは異なっている。こうした第1実施形態との相違点を中心に以下では説明する。第1実施形態と同じ構成については説明を適宜省略する。
【0067】
図5に示すように、本実施形態における流入口31は、第1実施形態での流入口31よりも筐体12の内部での上部に位置している。流入口31は、重力方向Zにおいて下壁12aよりも上壁12bに近い位置にある。上壁12bが筐体12から取り外されることによる筐体12の上部の開口を介して、流入口31に位置するエアクリーナ31aのメンテナンスが可能である。流出口39も同様に、重力方向Zにおいて下壁12aよりも上壁12bに近い位置にある。これにより、本実施形態においても、流入口31は流出口39よりも重力方向Zの下方に位置する。また、本実施形態の第1側壁12dからは、小壁部12gが省略されている。
【0068】
第1実施形態と同様に、本実施形態においても、ファン73の回転によって、流入口31から流出口39に向かう気体G1の流れが筐体12の内部に発生する。カソード排出口25と流出口39との間の排出流路37は、重力方向Zにおける流出口39と同じ高さの位置にある。
【0069】
第2実施形態によれば第1実施形態と同様の作用を奏することができる。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態によれば、第1実施形態の効果と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
【0070】
(2-1)供給流路34は、流入口31に位置し、流入口31から供給流路34に流入する気体G1から異物を除去可能なエアクリーナ31aを備える。流入口31は、重力方向Zにおいて下壁12aよりも上壁12bに近い位置にある。そのため、流入口31が重力方向Zにおいて上壁12bよりも下壁12aに近い位置にある場合よりも、流入口31の位置が筐体12の内部での上方に位置する。そのため、エアクリーナ31aのメンテナンスを行う際に、筐体12の内部を立ったまま無理のない姿勢で上方から覗き込むことができ、作業者が作業を行える。また、仮に、流入口31が重力方向Zにおいて上壁12bよりも下壁12aに近い位置にある場合には、例えば筐体12の側壁12cに設けたメンテナンス用の開口を介してエアクリーナ31aのメンテナンスを行うことが考えられる。こうした場合と比較して、本実施形態によれば、作業者がかがんだ無理な姿勢で作業しなくて済む。したがって、エアクリーナ31aのメンテナンスにおける作業効率を向上させることができる。
【0071】
[変更例]
実施形態は、以下のように変更して実施することができる。実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0072】
○ 第2実施形態において、流入口31は、重力方向Zにおいて上壁12bよりも下壁12aに近い位置にあってもよい。流出口39は、重力方向Zにおいて上壁12bよりも下壁12aに近い位置にあってもよい。
【0073】
○ エアクリーナ31aは、流入口31以外の供給流路34の部分に設けられてもよい。供給流路34からエアクリーナ31aを省略してもよい。
○ 筐体12は、上壁12bと、下壁12aと、側壁12cと、を備える形状に限らない。要するに筐体12によって燃料電池ユニット11を収容可能であれば、筐体12の形状は変更可能である。
【0074】
○ 筐体12は収容するのは燃料電池ユニット11の一部であってもよい。例えば、供給流路34の一部が筐体12に収容され、その他の供給流路34の部分が筐体12の外部に位置してもよい。この場合も、流入口31は筐体12の内部に開口する。例えば、排出流路37の一部が筐体12に収容され、その他の排出流路37の部分が筐体12の外部に位置してもよい。この場合も、流出口39は筐体12の内部に開口する。
【0075】
○ ファン73が筐体12の内部に発生させる気体G1の流れWは、流入口31から流出口39に向かう方向以外の方向に流れるものであってもよい。この場合、ファン73と通気口12fとの位置関係を調整することにより、筐体12の内部に発生する気体G1の流れWの方向を調整できる。
【0076】
○ 流入口31が開口する方向は、第1方向Xとは反対方向に限らない。
○ 第1実施形態において、流入口31は小壁部12gと対向していなくてもよい。この場合も、例えば小壁部12gの近くに流入口31を設ければ、小壁部12gが側壁12cから取り外されることによる第1側壁12dの開口を介して、流入口31に位置するエアクリーナ31aのメンテナンスが可能である。
【0077】
○ 流出口39は、第1方向Xとは異なる方向に向けて開口してもよい。流出口39はファン73と対向していなくてもよい。
○ 流入口31の開口する方向と、流出口39の開口する方向と、は互いに反対方向でなくてもよい。
【0078】
○ 流出口39は、流入口31から第2方向Yに離れた位置にあってもよい。流出口39は、第1方向X及び第2方向Yの少なくとも一方向において、流入口31と同位置にあってもよい。要するに、流出口39は、少なくとも重力方向Zにおいて流入口31から離れていればよい。
【0079】
○ 燃料電池システム10からファン73を省略してもよい。この場合、筐体12への通気口12fの形成も省略してもよい。
○ カソード排出口25と流出口39との間の排出流路37のうち、少なくとも一部は、重力方向Zにおける流出口39より上方に位置してもよい。要するに、カソード排出口25と流出口39との間の排出流路37は、重力方向Zにおける流出口39以上の位置にあればよい。
【0080】
○ カソード排出口25と流出口39との間の排出流路37のうち、少なくとも一部は、重力方向Zにおける流出口39より下方に位置してもよい。
○ 燃料電池システム10は、定置式の発電装置として用いられてもよい。
【0081】
実施形態は、以下の付記に記載する構成を含む。
<付記1>
酸素ガスと燃料ガスとの反応によって発電を行う燃料電池スタック、前記酸素ガスを含む気体を前記燃料電池スタックに供給する供給流路、及び前記燃料電池スタックから排ガスが排出される排出流路を有する燃料電池ユニットと、
前記燃料電池ユニットを収容する筐体と、を備える燃料電池システムであって、
前記供給流路には、前記筐体の内部に開口し、前記気体を前記筐体の内部から前記供給流路に流入させる流入口が形成され、
前記排出流路には、前記筐体の内部に開口し、前記排ガスを前記排出流路から流出させる流出口が形成され、
前記流入口は、前記流出口よりも重力方向の下方に位置することを特徴とする燃料電池システム。
【0082】
<付記2>
前記排出流路には、前記燃料電池スタックの内部に開口し、前記燃料電池スタックの内部から前記排出流路に前記排ガスを排出させる排出口が形成され、
前記排出口と前記流出口との間の前記排出流路は、前記重力方向における前記流出口以上の位置にある<付記1>に記載の燃料電池システム。
【0083】
<付記3>
前記流入口から前記流出口に向かう前記気体の流れを前記筐体の内部に発生させるファンを備える<付記1>又は<付記2>に記載の燃料電池システム。
【0084】
<付記4>
前記筐体は、上壁と、前記上壁よりも前記重力方向の下方に位置する下壁と、前記上壁と前記下壁とを繋ぐ筒状の側壁と、を備え、
前記供給流路は、前記流入口に位置し、前記流入口から前記供給流路に流入する前記気体から異物を除去可能なエアクリーナを備え、
前記流入口は、前記重力方向において前記下壁よりも前記上壁に近い位置にある<付記1>~<付記3>のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
【符号の説明】
【0085】
G1…気体、G2…排ガス、W…流れ、Z…重力方向、10…燃料電池システム、11…燃料電池ユニット、12…筐体、12a…下壁、12b…上壁、12c…側壁、21…燃料電池スタック、25…(排出口としての)カソード排出口、31…流入口、31a…エアクリーナ、34…供給流路、37…排出流路、39…流出口、73…ファン。
図1
図2
図3
図4
図5