(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034147
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240306BHJP
G06Q 20/06 20120101ALI20240306BHJP
G06Q 20/12 20120101ALI20240306BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
G06Q20/06
G06Q20/12 300
G06Q20/12
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138202
(22)【出願日】2022-08-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】518422116
【氏名又は名称】西村 太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】西村 太郎
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB22
5L049BB24
5L049BB26
5L049BB65
5L055AA12
5L055AA27
(57)【要約】
【課題】デジタルコンテンツの価値をより高めることを可能にする技術を提供すること。
【解決手段】分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置であって、ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付ける受付部と、デジタルコンテンツ及び物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンをユーザに付与して物品トークンを削除することをコンピュータに指示するか、若しくは、現物の物品をユーザに発送することに関する処理を行うとともに物品トークンを削除することをコンピュータに指示する権利処理部と、を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置であって、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付ける受付部と、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するか、若しくは、前記現物の物品を前記ユーザに発送することに関する処理を行うとともに前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示する権利処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記デジタルコンテンツは、画像部品の組み合わせにより生成される複数の画像に含まれる第1画像であり、
前記複数の画像の各々は異なる画像であり、
前記コンテンツトークンは、前記コンピュータで実行されるスマートコントラクトで管理される第1画像トークンである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受付部は、前記ユーザから、前記第1画像を、前記複数の画像のうち前記第1画像以外の画像に交換することの要求を受け付け、
前記第1画像トークンを削除することを前記コンピュータに指示するとともに、前記複数の画像のうち前記第1画像とは異なる第2画像に関連づけられる第2画像トークンを前記ユーザに付与することを前記コンピュータに指示する、交換部、を有する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受付部は、前記権利トークンを付与された前記ユーザから、前記権利を行使することの要求を受け付け、
前記権利処理部は、前記権利トークンを削除することを前記コンピュータに指示するとともに、前記現物の物品を前記ユーザに付与することに関する処理を行う、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記物品は、複数の種別のうち第1種別に対応しており、
前記権利処理部は、前記権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示する場合、更に、前記第1種別に対応づけられる物品と組み合わせ済みであることを示すフラグを付与した、前記デジタルコンテンツに関連づけられる新たなコンテンツトークンを前記ユーザに付与するとともに、前記コンテンツトークンを削除することを前記コンピュータに指示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受付部は、前記新たなコンテンツトークンと、前記第1種別に対応する前記物品に関連づけられる前記物品トークンとを受け付け、
前記権利処理部は、前記権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示する場合において、前記コンピュータから、前記新たなコンテンツトークンに前記フラグが付与されているために、前記権利トークンを前記ユーザに付与することができないことの通知を受けた場合、前記ユーザに対し、前記権利トークンを付与することができないことを通知する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記分散コンピューティングネットワークは、ブロックチェーンであり、
前記コンテンツトークン及び前記物品トークンは、非代替性トークンである、
請求項1~6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付けるステップと、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するか、若しくは、前記現物の物品を前記ユーザに発送することに関する処理を行うとともに前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項9】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置に、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付けるステップと、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するか、若しくは、前記現物の物品を前記ユーザに発送することに関する処理を行うとともに前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタルアートなどコピーが容易なデジタルコンテンツに対して、ブロックチェーン上で発行されたNFT(Non Fungible Token:非代替性トークン)を利用して所有者を証明することが行われている。特許文献1には、NFTを利用したデジタルコンテンツの管理技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、NFTが付与されたデジタルコンテンツの取引を行うマーケットは多数存在しており、マーケットの活性化のためには、デジタルコンテンツを創作する者がより高いリターンを得られるようにすることが重要であると考えられる。
【0005】
そこで、本発明は、デジタルコンテンツの価値をより高めることを可能にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置であって、ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付ける受付部と、デジタルコンテンツ及び物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンをユーザに付与して物品トークンを削除することをコンピュータに指示するか、若しくは、現物の物品をユーザに発送することに関する処理を行うとともに物品トークンを削除することをコンピュータに指示する権利処理部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、デジタルコンテンツの価値をより高めることを可能にする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係るNFTシステムのシステム構成例を示す図である。
【
図2】NFTシステムが提供するサービスの概要を示す図である。
【
図3】NFT管理サーバのハードウェア構成例を示す図である。
【
図4】NFT管理サーバの機能ブロック構成例を示す図である。
【
図5】コンテンツコントラクトの構成例を示す図である。
【
図10】注文コントラクトの構成例を示す図である。
【
図11】コンテンツNFTを生成及び販売する処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図12】デジタルコンテンツの交換を行う処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図13】物品NFTを生成及び販売する処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図14A】デジタルコンテンツと物品を合成する際の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図14B】デジタルコンテンツと物品を合成する際の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図15】現物物品をユーザに発送する際の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図16】現物物品をユーザに発送する際の処理手順の変形例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係るNFTシステム1のシステム構成例を示す図である。NFTシステム1は、NFT管理サーバ10と、ブロックチェーン20と、端末30と、コンテンツ管理サーバ50と、マーケットサーバ60と、ウォレットサーバ70とを含む。NFT管理サーバ10と、ブロックチェーン20と、端末30と、コンテンツ管理サーバ50と、マーケットサーバ60は、通信ネットワークNに接続されている。
【0011】
NFT管理サーバ10(情報処理装置)は、NFTの発行及び売買など、NFTに関する各種の処理を行うサーバである。また、NFT管理サーバ10は、NFTを販売するマーケットとしての機能を備えていてもよい。NFT管理サーバ10は、1又は複数のサーバから構成されていてもよいし、クラウドサーバを利用して構成されていてもよい。
【0012】
ブロックチェーン20は、ブロックチェーン20に参加する複数のコンピュータがP2P(Peer to Peer)で接続されており、トランザクション(取引データ)を受け付けた複数のコンピュータの各々がトランザクションの正当性を検証し、正当なトランザクションのみをブロックと呼ばれる単位で台帳に記録していく仕組みを備えた分散コンピューティングネットワークである。ブロックチェーン20に参加するコンピュータは、採掘者(マイナー)とも呼ばれる。
【0013】
NFTは、スマートコントラクト40を利用して実現される。スマートコントラクト40とは、ブロックチェーン20に参加するコンピュータにより実行されるプログラムである。ブロックチェーン20にスマートコントラクト40をデプロイ(Deploy)すると、コントラクトアドレスが発行される。NFT管理サーバ10は、スマートコントラクト40に含まれるメソッドを呼び出すためのトランザクションを発行することで、指定したメソッドをブロックチェーン20に参加するコンピュータに実行させることができる。
【0014】
端末30は、NFTを購入及び所持するユーザが利用する端末である。端末30には、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、パーソナルコンピュータ(PC)及びノートPCなど、通信機能を備えた端末であればあらゆる端末を用いることができる。
【0015】
コンテンツ管理サーバ50は、NFTに関連づけられるデジタルコンテンツを管理するサーバである。デジタルコンテンツは、例えば、画像、動画、音楽及びテキストデータ及等を含む。
【0016】
マーケットサーバ60は、ユーザ間でNFTの売買を実現するマーケットを運営するサーバである。例えば、ユーザは、NFT管理サーバ10で購入したNFTをマーケットサーバ60が運営するマーケットで販売(転売)することが可能である。なお、NFT管理サーバ10が、NFTを販売するマーケットとしての機能を備えている場合、NFTシステム1には、マーケットサーバ60は含まれていなくてもよい。
【0017】
ウォレットサーバ70は、仮想通貨及びNFTを管理するウォレットを運営するサーバである。ウォレットには、ブロックチェーン20を利用するための秘密鍵をネットワークに接続されたサーバで管理するウォレット(ホットウォレットと呼ばれる)と、秘密鍵をネットワークに接続されたサーバで管理しないウォレット(コールドウォレットと呼ばれる)が存在する。NFT管理サーバ10が提供するWebサイトは、ユーザのウォレットに接続(コネクト)することで、ユーザが所持するNFT及び仮想通貨を参照したりブロックチェーン20にアクセスしたりすることができる。
【0018】
NFT管理サーバ10は、デジタルコンテンツを関連づけたNFT(以下、「コンテンツNFT」と言う)を生成する機能を有する。また、NFT管理サーバ10は、当該画像と組み合わせることが可能な物品を関連づけたNFT(以下、「物品NFT」と言う)を生成する機能を有する。物品は、Tシャツ、バッグ、タオル、ズボン、靴下、本、レコード、オルゴールなど、現物の物品としてユーザに渡すことができ、かつ、デジタルコンテンツと組み合わせ可能であれば、どのような物品であってもよい。なお、コンテンツNFT及び物品NFTは、NFT管理サーバ10が認識可能な規格に従ったメソッドを備えるスマートコントラクトで実現されるNFTであれば、必ずしもNFT管理サーバ10が生成したNFTである必要はない。
【0019】
各NFTは、例えばビットコインのような代替可能トークン(FT:Fungible Token)とは異なり、他のNFTと区別することが可能な識別子(以下、「トークンID」という)を有している。トークンIDはトークン毎に異なることから、各NFTは世の中に1つしか存在しないトークンである。従って、コンテンツNFTも同様に、世の中に1つしか存在しないトークンである。本実施形態では、同一のデジタルコンテンツを複数のコンテンツNFTに関連づけることは行わない前提とする。そのため、コンテンツNFTを所持するユーザは、当該コンテンツNFTに関連づけられるデジタルコンテンツを所有する唯一のユーザである。
【0020】
また、NFT管理サーバ10は、コンテンツNFT及び物品NFTを所持するユーザの指示に基づき、デジタルコンテンツ及び物品を組み合わせた現物の物品を受け取る権利を関連づけたNFT(以下、「権利NFT」と言う)をユーザに付与する。デジタルコンテンツ及び物品を組み合わせることは、例えば、物品の表面に、デジタルアートのような画像を印刷することであってもよいし、音楽を再生可能なオルゴールやレコードなどであってもよいし、テキストデータ又は画像を印刷した本を製本することなどであってもよい。
【0021】
以下の説明では、デジタルコンテンツ及び物品を組み合わせることを、デジタルコンテンツ及び物品を「合成する」と言う。また、デジタルコンテンツ及び物品を組み合わせた現物の物品を「現物物品」と言う。NFT管理サーバ10は、権利NFTを所有するユーザから、現物物品を受け取る権利を行使するとの要求を受けた場合、当該現物物品をユーザに付与するための処理(例えば、印刷工場に対し、物品の表面に画像を印刷して発送することを依頼する処理等)を行う。なお、ユーザは、自ら権利を行使するのではなく、NFTを販売するマーケットを利用することで、自身が所有する権利NFTを他のユーザに販売することも可能である。
【0022】
なお、NFT管理サーバ10は、コンテンツNFT及び物品NFTを所持するユーザの指示に基づき、権利NFTをユーザに付与することに代えて、直接、現物物品をユーザに付与するための処理を行うようにしてもよい。
【0023】
図2は、NFTシステム1が提供するサービスの概要を示す図である。まず、ユーザは、NFT管理サーバ10又はマーケットサーバ60が運営するマーケットで、コンテンツNFT及び物品NFTを購入する。ここでは、コンテンツNFTには画像P1が関連づけられており、物品NFTには、表面に画像を印刷可能な領域を有する物品P2が関連づけられているものとする。
【0024】
続いて、ユーザは、NFT管理サーバ10が提供するWebサイトで、物品P2と合成する画像として画像P1を指定する。続いて、NFT管理サーバ10は、ユーザに対し、物品P2の表面に画像P1が印刷された現物の物品P3を受け取る権利が関連づけられた権利NFTを付与する。権利NFTが付与されると、物品NFTは自動的に消去される。ユーザは、権利NFTを他のユーザに販売してもよいし、自ら当該権利を行使して現物の商品を受け取るようにしてもよい。
【0025】
コンテンツNFTは、複数の物品と組み合わせることが可能である。例えば、画像P1と物品P2を組み合わせることで現物の商品P3を受け取る権利が関連づけられた権利NFTを受け取った後、画像P1を、物品P4と組み合わせることで、現物の商品P5を受け取る権利が関連づけられた権利NFTを受け取ることも可能である。
【0026】
権利NFTに関連づけられる権利を行使する場合、ユーザは、NFT管理サーバ10が提供するWebサイトで、権利を行使する対象である権利NFTを指定する。ここでは、現物の商品P3を受け取る権利が行使されたものとする。権利が行使されると、NFT管理サーバ10は、例えば、印刷工場に対し、物品P2の表面に画像P1を印刷した現物の物品P3を制作してユーザに郵送することを指示する。なお、権利を行使することで権利NFTは自動的に消去される。これにより、権利NFTを所持しているユーザは、権利NFTと引き換えに現物の物品P3を入手することができる。
【0027】
なお、デジタルコンテンツを物品と合成可能な回数は、物品の種別(例えばTシャツ、バッグ、タオル、ズボン、靴下、レコード等の種別)ごとに所定回数以下に制限されるようにしてもよい。所定回数は、1回でもよいし、2回以上であってもよい。例えば所定回数が1回である場合、過去にTシャツを合成した画像Aに対して、再度Tシャツを合成することはできないことになる。
【0028】
<ハードウェア構成>
図3は、NFT管理サーバ10のハードウェア構成例を示す図である。NFT管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)等のプロセッサ11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル及び/又はスピーカ等である。
【0029】
<機能ブロック構成>
図4は、NFT管理サーバ10の機能ブロック構成例を示す図である。NFT管理サーバ10は、記憶部100と、表示制御部101と、受付部102と、生成部103と、交換部104と、権利処理部105と、移動処理部106とを含む。記憶部100は、NFT管理サーバ10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、表示制御部101と、受付部102と、生成部103と、交換部104と、権利処理部105と、移動処理部106とは、NFT管理サーバ10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0030】
記憶部100は、NFT管理サーバ10を利用するユーザに関する各種情報を管理するユーザ管理DB100a(DataBase)を記憶する。
【0031】
ユーザ管理DB100aは、ユーザに現物の商品を送付する際の発送先に関する情報(例えば、ユーザの氏名、住所、電話番号等)を記憶する。なお、ユーザ管理DB100aは、更に、NFT管理サーバ10が提供するWebサイトにアクセスするために用いられるユーザのログインアカウント(ユーザID及びパスワード)を記憶するようにしてもよい。また、ユーザ管理DB100aは、ユーザのウォレットに接続するための情報を記憶するようにしてもよい。また、ユーザ管理DB100aは、発送先に関する情報及びユーザのウォレットに接続するための情報を、ログインアカウントと関連づけて記憶するようにしてもよい。
【0032】
表示制御部101は、端末30に画面を表示させるための各種制御を行う。例えば、表示制御部101は、Webサーバを備えており、端末30に搭載されるウェブブラウザからの要求に応答することで、端末30のウェブブラウザに各種の画面を表示させるようにしてもよい。端末30に表示させる画面は、例えば、デジタルコンテンツ又は物品を販売するマーケットに関する画面、及び、組み合わせ対象とする物品及びデジタルコンテンツの選択を受け付ける画面等を含む。
【0033】
受付部102は、表示制御部101が生成する端末30の画面を介して、ユーザから各種の情報を受け付ける。例えば、受付部102は、ユーザから、組み合わせる対象として、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツNFT(コンテンツトークン)及び物品に関連づけられる物品NFT(物品トークン)を受け付ける。
【0034】
生成部103は、ブロックチェーン20上にコンテンツNFTを生成する。具体的には、コンテンツNFTに対応するスマートコントラクト40のコントラクトアドレスに対し、コンテンツNFTを生成するメソッドを実行するトランザクションを、ブロックチェーン20上のコンピュータに送信する処理を行う。また、生成部103は、ブロックチェーン20上に物品NFTを生成する。具体的には、物品NFTに対応するスマートコントラクト40のコントラクトアドレスに対し、物品NFTを生成するメソッドを実行するトランザクションを、ブロックチェーン20上のコンピュータに送信する処理を行う。
【0035】
交換部104は、ユーザの要求に基づいて、ユーザが所持しているコンテンツNFT(交換前のコンテンツNFT)を、他のコンテンツNFTに交換する処理を行う。また、交換部104は、交換前のコンテンツNFTを、他のコンテンツNFTに交換した後、当該交換前のコンテンツNFTを削除する。
【0036】
権利処理部105は、ユーザから、組み合わせ対象として、コンテンツNFT及び物品NFTを受け付けた場合、デジタルコンテンツ及び物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利NFT(権利トークン)をユーザに付与し、物品NFTを削除する。若しくは、権利処理部105は、ユーザから、組み合わせ対象として、コンテンツNFT及び物品NFTを受け付けた場合、現物の物品をユーザに発送することに関する処理を行い、物品NFTを削除する。
【0037】
移動処理部106は、ユーザから、デジタルコンテンツを購入するとの要求を受けた場合、当該デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツNFTを所持するアカウント(ブロックチェーン20上のアカウント)を、当該ユーザのアカウントに移動させる処理を行う。また、移動処理部106は、ユーザから、物品を購入するとの要求を受けた場合、当該物品に関連づけられる物品NFTを所持するアカウントを、当該ユーザのアカウントに移動させる処理を行う。
【0038】
また、受付部102は、権利NFTを付与されたユーザから、現物物品を受け取る権利を行使することの要求を受け付けるようにしてもよい。この場合、権利処理部105は、権利NFTを削除することを、ブロックチェーン20に参加するコンピュータに指示するとともに、現物の物品をユーザに付与することに関する処理を行うようにしてもよい。
【0039】
また、デジタルコンテンツと物品を組み合わせる場合において、物品が、複数の種別のうち第1種別に対応している場合、権利処理部105は、権利NFTをユーザに付与した上で物品NFTを削除することを、ブロックチェーン20に参加するコンピュータに指示するようにしてもよい。このとき、権利処理部105は、更に、当該第1種別に対応づけられる物品と合成済みであることを示すフラグを付与した、合成対象のデジタルコンテンツに関連づけられる新たなコンテンツNFTをユーザに付与するとともに、元のコンテンツNFTを削除することをコンピュータに指示するようにしてもよい。なお、当該フラグは、デジタルコンテンツと第1種別に対応づけられる物品とを合成した回数を示してもよい。
【0040】
例えば、受付部102は、ユーザから、画像Aと、Tシャツである物品Aを合成することの要求を受け付けたとする。この場合、権利処理部105は、画像Aと物品Aを合成した現物物品を受け取る権利が関連づけられた権利NFTをユーザに付与し、物品NFTを削除する。また、権利処理部105は、画像Aに関連づけられた新たなコンテンツNFTであって、Tシャツと合成済みであることを示すフラグが付与された新たなコンテンツNFTをユーザに付与し、元のコンテンツNFTを削除する。
【0041】
なお、ある種別の物品と合成済みであるデジタルコンテンツについて、所定回数以上同一の種別の物品と合成することはできないこととしてもよい。例えば、受付部102が、当該新たなコンテンツNFTに対応する画像と、第1種別に対応する物品とを合成することの要求を受け付けたとする。当該要求を受けることで、権利処理部105は、当該画像と第1種別に対応する物品とを合成した現物物品を受け取る権利が関連づけられた権利NFTをユーザに付与して、物品NFTを削除することを、ブロックチェーン20上のコンピュータに指示する。この場合において、当該コンピュータから、当該新たなコンテンツNFTには、第1種別の物品と所定回数以上合成済みであることを示すフラグが既に付与されているために、権利NFTをユーザに付与することができないことの通知を受けた場合、権利処理部105は、ユーザに対し、権利NFTを付与することができないことを通知する。
【0042】
図5は、コンテンツコントラクト40aの構成例を示す図である。コンテンツコントラクト40aは、ブロックチェーン20上でコンテンツNFTを実現するコントラクトである。コントラクトは、ステート(状態)と呼ばれる、各種変数を記憶するキーバリュー(key-value)形式のDBと、メソッドと呼ばれる関数とを保持することができる。メソッドは、ステートに含まれる変数を書き換えたり、任意の処理を実行したりすることができる。
【0043】
トークンIDは、コンテンツNFTを一意に識別するIDである。オーナー情報は、コンテンツNFTを所持するアカウント(ユーザアカウント又はコントラクトアカウント)のアドレスが格納される。トークンURIは、コンテンツNFTに関連づけられるデジタルコンテンツの格納場所に関する情報が格納されるURIを示す。本実施形態では、当該URIは、コンテンツ管理サーバ50上のデータを示すことを想定しているが、本実施形態がこれに限定されるものではない。なお、トークンURIは、デジタルコンテンツの格納場所に関する固定文字列にトークンIDを連結した文字列であってもよい。交換回数は、ユーザがコンテンツNFTを交換した回数を示す。合成フラグ(物品種別1)~合成フラグ(物品種別N)は、デジタルコンテンツと合成済みの物品の物品種別を示す。オーナー情報、トークンURI、交換回数及び合成フラグ(物品種別1)~合成フラグ(物品種別N)は、トークンごとに、トークンIDと対応づけられて格納される。なお、合成フラグは、デジタルコンテンツと物品を合成した回数を示してもよい。例えば、合成フラグ(物品種別1)に「0」が格納されている場合、デジタルコンテンツは物品種別1の物品と合成していないことを意味する。また、合成フラグ(物品種別1)に「1」が格納されている場合、デジタルコンテンツは物品種別1の物品と1回合成済みであることを意味する。同様に、合成フラグ(物品種別1)に「2」が格納されている場合、デジタルコンテンツは物品種別1の物品と2回合成済みであることを意味する。
【0044】
トークン生成メソッドは、コンテンツNFTを生成する処理を行う。なお、NFTを生成する処理は、Mintとも呼ばれる。トークン移動メソッドは、コンテンツNFTを所持するアカウントを移動させる処理(すなわち、オーナー情報を書き換える処理)を行う。トークン削除メソッドは、コンテンツNFTを削除する処理を行う。なお、NFTを削除する処理は、Burnとも呼ばれる。合成フラグ参照メソッドは、トークンIDに対応する合成フラグ(物品種別1)~合成フラグ(物品種別N)を返す処理を行う。オーナー参照メソッドは、トークンIDに対応するオーナー情報を返す処理を行う。URI参照メソッドは、トークンIDに対応するトークンURIを返す処理を行う。交換回数参照メソッドは、トークンIDに対応する交換回数を返す処理を行う。
【0045】
図6は、交換コントラクト40bの構成例を示す図である。交換コントラクト40bは、コンテンツNFTの交換に関する処理を行うコントラクトである。トークン交換メソッドは、ユーザが所持するコンテンツNFTの交換回数が所定回数以下である場合に、当該コンテンツNFTを、新たなコンテンツNFTに交換する処理を行う。なお、所定回数は、交換コントラクト40bのプログラムコードに予め埋め込まれていてもよい。
【0046】
図7は、物品コントラクト40cの構成例を示す図である。物品コントラクト40cは、ブロックチェーン20上で物品NFTを実現するコントラクトである。トークンIDは、物品NFTを一意に識別するIDである。オーナー情報は、物品NFTを所持するアカウント(ユーザアカウント又はコントラクトアカウント)のアドレスが格納される。トークンURIは、物品NFTに関連づけられる物品画像にアクセスするための情報が格納されるURIを示す。なお、トークンURIは、物品画像データの格納場所に関する固定文字列にトークンIDを連結した文字列であってもよい。本実施形態では、当該URIは、コンテンツ管理サーバ50上のファイルを示すことを想定しているが、本実施形態がこれに限定されるものではない。物品種別は、物品NFTに対応づけられる物品の物品種別を格納する。
【0047】
トークン生成メソッドは、物品NFTを生成する処理を行う。トークン移動メソッドは、物品NFTを所持するアカウントを移動させる処理(すなわち、オーナー情報を書き換える処理)を行う。トークン削除メソッドは、物品NFTを削除する処理を行う。オーナー参照メソッドは、トークンIDに対応するオーナー情報を返す処理を行う。URI参照メソッドは、トークンIDに対応するトークンURIを返す処理を行う。物品種別参照メソッドは、トークンIDに対応する物品の物品種別を返す処理を行う。
【0048】
図8は、合成コントラクト40dの構成例を示す図である。合成コントラクト40dは、デジタルコンテンツ及び物品を合成する処理を行うコントラクトである。トークン合成メソッドは、ユーザが所持するコンテンツNFTにおける合成フラグを参照し、デジタルコンテンツと合成する物品の物品種別における合成回数が所定回数以下である場合に、権利NFTを生成する処理を行う。なお、所定回数の具体的な回数は、合成コントラクト40dのプログラムコードに予め埋め込まれていてもよい。
【0049】
図9は、権利コントラクト40eの構成例を示す図である。トークンIDは、権利NFTを一意に識別するIDである。オーナー情報は、権利NFTを所持するアカウント(ユーザアカウント又はコントラクトアカウント)のアドレスが格納される。権利情報は、現物物品を受け取る権利を示す情報が格納される。なお、権利情報は、どのデジタルコンテンツとどの物品を合成したのかを識別可能な情報であればどのような情報であってもよい。例えば、権利情報は、コンテンツNFTのトークンID及び物品NFTのトークンIDとしてもよい。
【0050】
トークン生成メソッドは、権利NFTを生成する処理を行う。トークン移動メソッドは、権利NFTを所持するアカウントを移動させる処理(すなわち、オーナー情報を書き換える処理)を行う。トークン削除メソッドは、権利NFTを削除する処理を行う。オーナー参照メソッドは、トークンIDに対応するオーナー情報を返す処理を行う。権利情報参照メソッドは、トークンIDに対応する権利情報を返す処理を行う。
【0051】
図10は、注文コントラクト40fの構成例を示す図である。注文コントラクト40fは、現物物品の注文に関する処理を行うコントラクトである。現物物品注文メソッドは、ユーザが所持する権利NFTを削除し、NFT管理サーバ10が現物物品の注文を行うことが可能な状態にする。
【0052】
<処理手順>
続いて、NFTシステム1が行う具体的な処理手順の一例を説明する。また、NFT管理サーバ10は、デジタルコンテンツ及び物品の販売、デジタルコンテンツ及び物品の合成、現物物品の発送受付等を受け付けるWebサイト(以下、「Webサイト」と言う。)を提供するものとする。また、デジタルコンテンツと合成可能な物品は、物品種別ごとに最大1回であるものとする。また、コンテンツ管理サーバ50には、予めWebサイトで販売する各デジタルコンテンツのデータが格納されており、コンテンツ管理サーバ50の各デジタルコンテンツにアクセスするためのURIは予め定められているものとする。また、当該URIは、特に指定が無い限り、固定文字列X(例えばhttp://www..../xxx/等)とトークンIDを連結したものとしてもよい。例えば、トークンID=1に対応するデジタルコンテンツにアクセスするURIは「固定文字列X1」であり、トークンID=5に対応するデジタルコンテンツにアクセスするURIは「固定文字列X5」であるものとしてもよい。
【0053】
同様に、コンテンツ管理サーバ50には、予めWebサイトで販売する各物品の物品画像データが格納されており、コンテンツ管理サーバ50の各物品の物品画像データにアクセスするためのURIは予め定められているものとする。また、当該URIは、固定文字列Y(例えばhttp://www.../yyy/等)とトークンIDを連結したものとしてもよい。例えば、トークンID=1に対応する物品の物品画像にアクセスするURIは「固定文字列Y1」であり、トークンID=5に対応する物品の物品画像にアクセスするURIは「固定文字列Y5」であるものとしてもよい。
【0054】
以下の処理手順では、NFT管理サーバ10は、接続されたウォレットにアクセスすることでユーザが所持するNFTを参照し、Webサイトに表示させることができる。また、NFT管理サーバ10は、接続されたウォレットを用いて、各種のメソッドをブロックチェーン20に送信するものとする。より具体的には、NFT管理サーバ10は、接続されたウォレットに対してメソッドの発行を依頼し、メソッドの発行を依頼されたウォレットは、当該ウォレットの秘密鍵を用いて署名したメソッドをブロックチェーン20に送信する。
【0055】
図11は、コンテンツNFTを生成及び販売する処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【0056】
ステップS100で、NFT管理サーバ10は、NFT管理サーバ10の管理者に対応するウォレットと接続する。続いて、生成部103は、コンテンツコントラクト40aのトークン生成メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、生成部103は、トークン生成メソッドの引数に、NFT管理サーバ10の管理者に対応するユーザアカウントのアドレス(以下、「管理者アドレス」という)、トークンID及び交換回数を示す数(ここでは0回)を指定する。
【0057】
ステップS101で、ブロックチェーン20に参加するコンピュータは、当該トランザクションに従い、コンテンツコントラクト40aのトークン生成メソッドを実行する。コンピュータは、ステップS100の処理手順で引数に指定されたトークンIDに対応するコンテンツNFTを生成するとともに、当該トークンIDに対応するオーナー情報に、管理者アドレスを格納する。また、当該トークンIDに対応する交換回数に0回を格納する。
【0058】
ステップS102で、ブロックチェーン20のコンピュータからNFT管理サーバ10に、トークン生成メソッドの実行が完了したことが通知される。
【0059】
ここで、生成部103は、生成するコンテンツNFTの数だけ、ステップS100の処理手順を繰り返す。例えば、1000個のコンテンツNFTを生成する場合、生成部103は、トークンIDを1から順に1ずつ増加させながらステップS100の処理手順を繰り返すことで、トークンIDが1~1000である1000個のコンテンツNFTを生成する。
【0060】
ステップS110で、NFT管理サーバ10は、ユーザAから、ユーザAのウォレットに接続するための情報の入力を受け付けることで、ユーザAのウォレットに接続する。また、端末30に表示されるWebサイトのデジタルコンテンツ購入ページには、複数のデジタルコンテンツが一覧表示され、ユーザAは、購入したいデジタルコンテンツを任意に選択可能である。
【0061】
ステップS111で、端末30は、ユーザAが購入を希望するデジタルコンテンツをNFT管理サーバ10に通知する。
【0062】
ステップS112で、移動処理部106は、コンテンツコントラクト40aのトークン移動メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、移動処理部106は、トークン移動メソッドの引数に、ユーザAのユーザアドレス、及び、ユーザが購入を希望するデジタルコンテンツのトークンIDを指定する。
【0063】
ステップS113で、当該トランザクションに従い、ブロックチェーン20に参加するコンピュータは、コンテンツコントラクト40aのトークン移動メソッドを実行する。コンピュータは、ステップS112の処理手順で引数に指定されたトークンIDに対応するコンテンツNFTのオーナー情報を、ユーザAのユーザアドレスに移動させる。
【0064】
ステップS114で、ブロックチェーン20のコンピュータからNFT管理サーバ10に、トークン移動メソッドの実行が完了したことが通知される。
【0065】
ステップS115で、NFT管理サーバ10の表示制御部101は、端末30のWeb画面に、ユーザAが選択したデジタルコンテンツのコンテンツNFTの移動が完了し、当該デジタルコンテンツはユーザAが所持している状態であることを表示させる。その後、NFT管理サーバ10は、ユーザAが選択したデジタルコンテンツをユーザAに販売したことに対する対価を、例えばユーザAが所持する仮想通貨から減算することとしてもよい。
【0066】
図12は、デジタルコンテンツの交換を行う処理手順の一例を示すシーケンス図である。ここで、Webサイトで販売される複数のデジタルコンテンツは、複数の画像部品の組み合わせにより生成される画像であってもよい。また、Webサイトで販売される複数の画像の各々は異なる画像であり、同一の画像は存在しないこととしてもよい。このような画像は、ジェネレイティブアート(Generative Art)などとも呼ばれる。すなわち、生成部103で生成される画像は、画像部品の組み合わせにより生成される複数の画像に含まれる画像(第1画像)であり、当該複数の画像の各々は異なる画像であり、生成される画像に対応するコンテンツNFT(コンテンツトークン)は、ブロックチェーン20上のコンピュータで実行されるスマートコントラクトで管理されるコンテンツNFT(第1画像トークン)であってもよい。
【0067】
また、Webサイトでは、ユーザから、ユーザが購入した画像の交換を受け付けるようにしてもよい。画像の交換は、複数の画像部品の組み合わせにより生成される複数の画像(つまり、同一のジェネレイティブアート)の中から、ユーザが購入した画像とは異なる他の画像に交換できることとしてもよい。
【0068】
すなわち、受付部102は、ユーザから、デジタルコンテンツ(第1画像)を、複数の画像のうち当該第1画像以外の画像に交換することの要求を受け付け、交換部104は、コンテンツNFT(第1画像トークン)を削除することを、ブロックチェーン20上のコンピュータに指示するとともに、複数の画像のうち第1画像とは異なる第2画像に関連づけられるコンテンツNFT(第2画像トークン)を、ユーザに付与することを、ブロックチェーン20上のコンピュータに指示するようにしてもよい。
【0069】
以下で説明する処理手順では、交換前のデジタルコンテンツに対応するコンテンツNFTは削除され、交換後のデジタルコンテンツに対応する新たなコンテンツNFTが生成される。
【0070】
ステップS200で、NFT管理サーバ10は、ユーザAから、ユーザAのウォレットに接続するための情報の入力を受け付けることで、ユーザAのウォレットに接続する。Webサイトのデジタルコンテンツ交換ページには、ユーザAが所持しているデジタルコンテンツが一覧表示され、ユーザAは、交換を希望するデジタルコンテンツを選択可能である。
【0071】
ステップS201で、端末30は、ユーザAが交換を希望する(すなわち交換対象である)デジタルコンテンツを通知する。
【0072】
ステップS202で、生成部103は、交換対象であるデジタルコンテンツの所有者をユーザAから交換コントラクト40bに移動させるために、コンテンツコントラクト40aのトークン移動メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、生成部103は、トークン移動メソッドの引数に、交換対象であるデジタルコンテンツに対応するコンテンツNFTのトークンID、現在コンテンツNFTを所持しているユーザAのユーザアドレス、移動先のアドレスとして交換コントラクト40bのアドレスを指定する。当該トランザクションがブロックチェーン20で承認されると、コンテンツNFTの所有者は、ユーザAから交換コントラクト40bに移動する。
【0073】
ステップS203で、交換部104は、交換コントラクト40bに、トークン交換メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、交換部104は、トークン交換メソッドの引数に、ユーザAのユーザアドレス、交換対象であるコンテンツNFTに対応するトークンID、及び、交換後のコンテンツNFTに対応するトークンIDを指定する。なお、交換部104は、交換後のコンテンツNFTに対応するトークンIDには、コンテンツNFTが未作成であるトークンIDを指定する。交換部104は、例えば、トークンIDを1から順に1ずつ増加させながらコンテンツコントラクト40aのオーナー参照メソッドを繰り返し呼び出すことで、存在しないトークンID(つまりコンテンツNFTを未作成であるトークンID)を検出するようにしてもよい。当該トランザクションを受信したブロックチェーン20に参加するコンピュータは、交換コントラクト40bのトークン交換メソッドに記述された処理手順に従い、ステップS204~ステップS209を実行する。なお、コンテンツ管理サーバ50には、前述した固定文字列Yと当該存在しないトークンIDとを連結したURIにデジタルコンテンツが予め格納されているものとする。
【0074】
ステップS204で、コンピュータは、ステップS203の処理手順で受け取った、交換対象のコンテンツNFTに対応するトークンIDを引数としてコンテンツコントラクト40aの交換回数参照メソッドを呼び出すことで、当該トークンIDにおけるコンテンツNFTにおいて画像の交換が行われた回数(交換回数)を取得する。
【0075】
ステップS205で、コンピュータは、コンテンツNFTの交換回数が所定回数以下であるか否かをチェックする。コンピュータは、交換回数が所定回数以下である場合はステップS206に進み、所定回数を超える場合は、NFT管理サーバ10にエラーを返す。
【0076】
ステップS206で、コンピュータは、ステップS203の処理手順で受け取った交換対象のコンテンツNFTに対応するトークンIDを引数としてコンテンツコントラクト40aのトークン削除メソッドを呼び出すことで、当該トークンIDに対応するコンテンツNFTを削除する。なお、トークン削除メソッドは、指定されたトークンIDに対応するコンテンツNFTの所有者を、ユーザAのアドレスから削除用アドレス(Burn Address)に移動させることで、コンテンツNFTを削除する。
【0077】
ステップS207で、コンピュータは、ステップS203の処理手順で受け取った、ユーザAのユーザアドレスと、交換後のコンテンツNFTに対応するトークンIDと、交換回数とを引数に指定して、コンテンツコントラクト40aのトークン生成メソッドを呼び出す。このとき、トークン交換メソッドは、引数の交換回数には、ステップS204の処理手順で取得した交換回数に1を加算した回数を指定する。ここでは、交換回数には1回が指定されたものとする。
【0078】
ステップS208で、コンピュータは、コンテンツコントラクト40aのトークン生成メソッドを実行することで、所有者がユーザAであるコンテンツNFTを生成する。具体的には、コンピュータは、ステップS207の処理手順で引数に指定されたトークンIDに対応するコンテンツNFTを生成するとともに、当該トークンIDに対応するオーナー情報に、ユーザAのユーザアドレスを格納する。また、当該トークンIDに対応する交換回数別に、1回を記録する。
【0079】
ステップS209で、コンピュータは、コンテンツコントラクト40aのトークン生成メソッドの実行を終了すると、NFT管理サーバ10に、トークン交換メソッドの実行が完了したことを通知する。
【0080】
ステップS210で、表示制御部101は、端末30のWeb画面に、画像の交換が完了したことを表示させる。その後、NFT管理サーバ10は、画像を交換したことに対する対価を、例えばユーザAが所持する仮想通貨から減算することとしてもよい。
【0081】
以上説明した処理手順によれば、NFT管理サーバ10は、交換前のコンテンツNFTを削除し、トークンIDが異なる新たなコンテンツNFTをユーザAに付与するようにした。前述した通り、本実施形態では、各コンテンツNFTには唯一のデジタルコンテンツが対応づけられることから、トークンIDが異なる新たなコンテンツNFTをユーザAに付与することで、デジタルコンテンツの内容も変わることになる。
【0082】
図13は、物品NFTを生成する処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【0083】
ステップS300で、NFT管理サーバ10は、NFT管理サーバ10の管理者に対応するウォレットと接続する。続いて、生成部103は、物品コントラクト40cのトークン生成メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、生成部103は、トークン生成メソッドの引数に、管理者アドレス、トークンID及び物品種別を指定する。
【0084】
ステップS301で、ブロックチェーン20に参加するコンピュータは、当該トランザクションに従い、物品コントラクト40cのトークン生成メソッドを実行する。コンピュータは、ステップS300の処理手順で引数に指定されたトークンIDに対応する物品NFTを生成するとともに、当該トークンIDに対応するオーナー情報に、管理者アドレスを格納する。また、当該トークンIDに対応する物品種別に、指定された物品種別を格納する。
【0085】
ステップS102で、ブロックチェーン20のコンピュータからNFT管理サーバ10に、トークン生成メソッドの実行が完了したことが通知される。
【0086】
ここで、生成部103は、生成する物品NFTの数だけ、ステップS300の処理手順を繰り返す。例えば、物品種別がTシャツである物品NFTを100個生成する場合、生成部103は、トークンIDを1から順に1ずつ増加させながらステップS300の処理手順を繰り返すことで、Tシャツの物品NFTを100個生成する。また、更に、物品種別がバッグである物品NFTを100個生成する場合、生成部103は、トークンIDを101から順に1ずつ増加させながらステップS300の処理手順を繰り返すことで、バッグの物品NFTを100個生成する。
【0087】
ステップS310で、NFT管理サーバ10は、ユーザAから、ユーザAのウォレットに接続するための情報の入力を受け付けることで、ユーザAのウォレットに接続する。また、端末30に表示されるWebサイトの物品購入ページには、Tシャツ、バッグ、靴下などの物品が表示され、ユーザAは、購入したい物品を任意に選択可能である。
【0088】
ステップS311で、端末30は、ユーザAが購入を希望する物品をNFT管理サーバ10に通知する。
【0089】
ステップS312で、移動処理部106は、物品コントラクト40cのトークン移動メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、移動処理部106は、トークン移動メソッドの引数に、ユーザAのユーザアドレス、及び、ユーザが購入を希望する物品のトークンIDを指定する。当該トランザクションを受信した、ブロックチェーン20に参加するコンピュータは、物品コントラクト40cのトークン移動メソッドに記述されている処理手順に従い、ステップS313及びステップS314の処理を実行する。
【0090】
ステップS313で、コンピュータは、物品コントラクト40cのトークン移動メソッドを実行し、ステップS312の処理手順で引数に指定されたトークンIDに対応する物品NFTのオーナー情報を、ユーザAのユーザアドレスに移動させる。
【0091】
ステップS314で、コンピュータは、NFT管理サーバ10に、トークン生成メソッドの実行が完了したことを通知する。
【0092】
ステップS315で、NFT管理サーバ10の表示制御部101は、端末30のWeb画面に、ユーザAが選択した物品の物品NFTの移動が完了し、当該物品はユーザAが所持している状態であることを表示させる。その後、NFT管理サーバ10は、ユーザAが選択した物品をユーザAに販売したことに対する対価を、例えばユーザAが所持する仮想通貨から減算することとしてもよい。
【0093】
図14A及び
図14Bは、デジタルコンテンツと物品を合成する際の処理手順の一例を示すシーケンス図である。以下で説明する処理手順では、合成元のデジタルコンテンツ及び物品に対応するコンテンツNFT及び物品NFTは削除され、新たに権利NFTが生成される。また、合成元のコンテンツNFTのURI及び合成回数を引き継ぐとともに、合成元の物品の物品種別に対応する合成フラグが合成済みに更新された、新たなコンテンツNFTが生成される。
【0094】
ステップS400で、NFT管理サーバ10は、ユーザAから、ユーザAのウォレットに接続するための情報の入力を受け付けることで、ユーザAのウォレットに接続する。また、端末30に表示されるWebサイトの合成処理ページには、ユーザが所持しているコンテンツNFTに関連づけられるデジタルコンテンツ、及び、物品NFTに関連づけられる物品が一覧表示される。ユーザは、一覧表示されるデジタルコンテンツ及び物品を1つずつ選択することで、合成したいデジタルコンテンツ及び物品を任意に選択することができる。
【0095】
ステップS401で、端末30は、ユーザAが合成を希望するデジタルコンテンツ及び物品をNFT管理サーバ10に通知する。
【0096】
ステップS402で、権利処理部105は、合成対象であるデジタルコンテンツの所有者をユーザAから合成コントラクト40dに移動させるために、コンテンツコントラクト40aのトークン移動メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、権利処理部105は、トークン移動メソッドの引数に、合成対象であるコンテンツNFTのトークンID、現在コンテンツNFTを所持しているユーザAのユーザアドレス、移動先のアドレスとして合成コントラクト40dのアドレスを指定する。当該トランザクションがブロックチェーン20で承認されると、コンテンツNFTの所有者は、ユーザAから合成コントラクト40dに移動する。
【0097】
ステップS403で、権利処理部105は、合成対象である物品の所有者をユーザAから合成コントラクト40dに移動させるために、物品コントラクト40cのトークン移動メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、権利処理部105は、トークン移動メソッドの引数に、合成対象である物品NFTのトークンID、物品NFTを所持しているユーザAのユーザアドレス、移動先のアドレスとして合成コントラクト40dのアドレスを指定する。当該トランザクションがブロックチェーン20で承認されると、物品NFTの所有者は、ユーザAから合成コントラクト40dに移動する。
【0098】
ステップS404で、権利処理部105は、権利NFT情報100cを参照し、権利NFT情報100cに存在しないトークンID(つまり、権利NFTが未作成であるトークンID)を選択する。また、権利処理部105は、コンテンツNFTが未作成であるトークンIDを選択する。交換部104は、例えば、トークンIDを1から順に1ずつ増加させながらコンテンツコントラクト40aのオーナー参照メソッドを繰り返し呼び出すことで、存在しないトークンID(つまりコンテンツNFTが未作成であるトークンID)を検出するようにしてもよい。続いて、権利処理部105は、合成コントラクト40dのトークン合成メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、権利処理部105は、トークン合成メソッドの引数に、ユーザAのユーザアドレス、合成対象であるコンテンツNFTのトークンID、合成対象である物品NFTのトークンID、合成後に付与される権利NFTのトークンID(選択した権利NFTが未作成であるトークンID)、合成後に付与される新たなコンテンツNFTのトークンID(選択したコンテンツNFTが未作成であるトークンID)を指定する。当該トランザクションを受信した、ブロックチェーン20に参加するコンピュータは、合成コントラクト40dのトークン合成メソッドに記述されている処理手順に従い、ステップS405~ステップS416の処理を実行する。
【0099】
ステップS405で、コンピュータは、ステップS404の処理手順で受け取った物品NFTのトークンIDを引数として物品コントラクト40cの物品種別参照メソッドを呼び出すことで、物品NFTの物品種別を取得する。
【0100】
ステップS406で、コンピュータは、ステップS404の処理手順で受け取ったコンテンツNFTのトークンIDを引数としてコンテンツコントラクト40aの合成フラグ参照メソッドを呼び出すことで、コンテンツNFTの合成フラグを取得する。
【0101】
ステップS407で、コンピュータは、ステップS404の処理手順で受け取ったコンテンツNFTのトークンIDを引数としてコンテンツコントラクト40aのURI参照メソッドを呼び出すことで、コンテンツNFTのURIを取得する。
【0102】
ステップS408で、コンピュータは、ステップS404の処理手順で受け取ったコンテンツNFTのトークンIDを引数としてコンテンツコントラクト40aの交換回数参照メソッドを呼び出すことで、コンテンツNFTの交換回数を取得する。
【0103】
ステップS409で、コンピュータは、ステップS406の処理手順で取得したコンテンツNFTの合成フラグのうち、ステップS405で取得した物品NFTの物品種別に対応する合成フラグが、合成済みを示すか否かを確認する。合成済みである場合、コンピュータは、NFT管理サーバ10に対し、指定されたデジタルコンテンツと物品を合成して権利NFTをユーザに付与することはできないことを通知する。この場合、NFT管理サーバ10の表示制御部101は、指定されたデジタルコンテンツと物品を合成することはできないことを、端末30のWeb画面に表示させる。一方、合成済みではない場合、コンピュータは、ステップS410の処理手順に進む。
【0104】
ステップS410で、コンピュータは、ステップS404の処理手順で取得したコンテンツNFTのトークンIDを引数としてコンテンツコントラクト40aのトークン削除メソッドを呼び出すことで、当該トークンIDに対応するコンテンツNFTを削除する。
【0105】
ステップS411で、コンピュータは、ステップS404の処理手順で取得した物品NFTのトークンIDを引数として物品コントラクト40cのトークン削除メソッドを呼び出すことで、当該トークンIDに対応する物品NFTを削除する。
【0106】
ステップS412で、コンピュータは、引数として、ステップS404の処理手順で取得したユーザAのユーザアドレス、権利NFTのトークンID、合成対象であるコンテンツNFTのトークンID及び合成対象である物品NFTのトークンIDを引数として、権利コントラクト40eのトークン生成メソッドを呼び出す。
【0107】
ステップS413で、コンピュータは、権利コントラクト40eのトークン生成メソッドを実行し、ステップS412の処理手順で引数に設定された「権利NFTのトークンID」に対応する権利NFTを生成するとともに、当該トークンIDに対応するオーナー情報に、ユーザAのユーザアドレスを格納する。また、当該トークンIDに対応する権利情報に、ステップS412の処理手順で引数に設定されたコンテンツNFTのトークンID及び物品NFTのトークンIDを格納する。権利情報に格納されるコンテンツNFTのトークンID及び物品NFTのトークンIDは、合成対象であるコンテンツNFTのトークンID及び物品NFTのトークンIDであることから、権利NFTの権利情報を参照することで、どのデジタルコンテンツとどの物品を合成したのかを認識することが可能になる。
【0108】
ステップS414で、コンピュータは、ステップS404の処理手順で取得したユーザAのユーザアドレス、ステップS404の処理手順で取得した合成後の新たなコンテンツNFTのトークンID、ステップS406の処理手順で取得した合成フラグで合成済みであった物品種別のフラグに加えてステップS405の処理手順で取得した物品種別に対応するフラグを合成済みに変更した合成フラグ、ステップS407の処理手順で取得したURI、及び、ステップS408の処理手順で取得した交換回数を引数として、コンテンツコントラクト40aのトークン生成メソッドを実行する。
【0109】
ステップS415で、コンピュータは、コンテンツコントラクト40aのトークン生成メソッドを実行し、ステップS414の処理手順で引数に設定された「合成後の新たなコンテンツNFTのトークンID」に対応するコンテンツNFTを生成するとともに、当該トークンIDに対応するオーナー情報に、ユーザAのユーザアドレスを格納する。また、コンピュータは、当該トークンIDに対応する合成フラグ、URI及び交換回数に、それぞれ、ステップS414の処理手順で引数に設定された合成フラグ、URI及び交換回数を格納する。これにより、合成後の新たなコンテンツNFTに対応するURIは、ステップS410の処理手順で削除されたコンテンツNFTに対応するURIと同一になることから、対応づけられるデジタルコンテンツを変更することなく、新たなコンテンツNFTを生成することが可能になる。
【0110】
ステップS416で、コンピュータは、NFT管理サーバ10に、トークン合成メソッドの実行が完了したことを通知する。
【0111】
ステップS417で、NFT管理サーバ10の表示制御部101は、端末30のWeb画面に、ユーザAが合成を希望したデジタルコンテンツ及び物品の合成が完了し、権利NFTをユーザAに付与したことを表示させる。
【0112】
図15は、現物物品をユーザに発送する際の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【0113】
ステップS500で、NFT管理サーバ10は、ユーザAから、ユーザAのウォレットに接続するための情報の入力を受け付けることで、ユーザAのウォレットに接続する。また、端末30に表示されるWebサイトの注文ページには、ユーザが所持している権利NFTが一覧表示される。ユーザAは、一覧表示される権利NFTの中から、注文をしたい権利NFTを選択する。また、ユーザAは、ユーザAの氏名、電話番号及び発送先住所を入力する。
【0114】
ステップS501で、端末30は、ユーザAが選択した権利NFT、ユーザAが入力した氏名、電話番号及び発送先住所をNFT管理サーバ10に通知する。
【0115】
ステップS502で、NFT管理サーバ10の権利処理部105は、権利コントラクト40eの権利情報参照メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、権利処理部105は、権利情報参照メソッドの引数に、ユーザAが選択した権利NFTのトークンIDを設定する。当該トランザクションを受信した、ブロックチェーン20に参加するコンピュータは、指定されたトークンIDに対応する権利情報をNFT管理サーバ10に送信する。
【0116】
ステップS503で、NFT管理サーバ10の権利処理部105は、権利コントラクト40eのトークン移動メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、権利処理部105は、トークン移動メソッドの引数に、移動対象である権利NFTのトークンID、権利NFTを所持しているユーザAのユーザアドレス、移動先のアドレスとして注文コントラクト40fのアドレスを指定する。当該トランザクションがブロックチェーン20で承認されると、権利NFTの所有者は、ユーザAから注文コントラクト40fに移動する。
【0117】
ステップS504で、権利処理部105は、注文コントラクト40fの現物物品注文メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、権利処理部105は、現物物品注文メソッドの引数に、ユーザAが所持する権利NFTのトークンIDを指定する。当該トランザクションを受信した、ブロックチェーン20に参加するコンピュータは、注文コントラクト40fの現物物品注文メソッドに記述されている処理手順に従い、ステップS505及びステップS506の処理を実行する。
【0118】
ステップS505で、コンピュータは、ステップS504の処理手順で受け取った権利NFTのトークンIDを引数として権利コントラクト40eのトークン削除メソッドを呼び出すことで、当該トークンIDに対応する権利NFTを削除する。。
【0119】
ステップS506で、コンピュータは、NFT管理サーバ10に、現物物品注文メソッドの実行が完了したことを通知する。
【0120】
ステップS507で、NFT管理サーバ10の権利処理部105は、ステップS502の処理手順で取得した権利情報に含まれる、合成元のコンテンツNFTのトークンIDに対応するURIを、権利コントラクト40aのURI参照メソッドを呼び出すことで取得する。続いて、権利処理部105は、当該URIにアクセスすることで、コンテンツ管理サーバ50からデジタルコンテンツのデータを取得する。続いて、権利処理部105は、ステップS502の処理手順で取得した権利情報に含まれる、合成元の物品NFTトークンIDに対応する物品種別を、物品コントラクト40cの物品種別参照メソッドを呼び出すことで取得する。続いて、権利処理部105は、例えば印刷工場等のシステムに対し、当該物品種別、デジタルコンテンツのデータ及び発送先住所を送信する。
【0121】
ステップS508で、NFT管理サーバ10の表示制御部101は、端末30のWeb画面に、現物物品の注文が完了したことを表示させる。
【0122】
図16は、現物物品をユーザに発送する際の処理手順の変形例を示すシーケンス図である。
図16に示すように、本実施形態では、権利NFTを生成せずに、直接現物物品をユーザに発送するようにしてもよい。
【0123】
ステップS600で、NFT管理サーバ10は、ユーザAから、ユーザAのウォレットに接続するための情報の入力を受け付けることで、ユーザAのウォレットに接続する。Webサイトの合成処理ページには、ユーザが所持しているコンテンツNFTに関連づけられるデジタルコンテンツ、及び、物品NFTに関連づけられる物品が一覧表示される。ユーザは、一覧表示されるデジタルコンテンツ及び物品を1つずつ選択することで、合成したいデジタルコンテンツ及び物品を任意に選択することができる。また、ユーザAは、ユーザAの氏名、電話番号及び発送先住所を入力する。
【0124】
ステップS601で、端末30は、ユーザAが合成を希望するデジタルコンテンツ及び物品、ユーザAが入力した氏名、電話番号及び発送先住所をNFT管理サーバ10に通知する。
【0125】
ステップS602で、NFT管理サーバ10の権利処理部105は、コンテンツコントラクト40aのトークン削除メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、権利処理部105は、トークン削除メソッドの引数に、ユーザAが指定したコンテンツNFTのトークンIDを指定する。当該トランザクションを受信した、ブロックチェーン20に参加するコンピュータは、コンテンツNFTのオーナー情報を、ユーザAのアドレスから削除用アドレス(Burn Address)に移動させることで、コンテンツNFTを削除する。
【0126】
ステップS603で、NFT管理サーバ10の権利処理部105は、物品コントラクト40cのトークン削除メソッドを実行することを指示するトランザクションをブロックチェーン20に送信する。このとき、権利処理部105は、トークン削除メソッドの引数に、ユーザAが指定した物品NFTのトークンIDを指定する。当該トランザクションを受信した、ブロックチェーン20に参加するコンピュータは、物品NFTのオーナー情報を、ユーザAのアドレスから削除用アドレス(Burn Address)に移動させることで、物品NFTを削除する。
【0127】
ステップS604で、NFT管理サーバ10の権利処理部105は、ステップS601の処理手順で取得した権利情報に含まれる、合成元のコンテンツNFTのトークンIDに対応するURIを、権利コントラクト40aのURI参照メソッドを呼び出すことで取得する。続いて、権利処理部105は、当該URIにアクセスすることで、コンテンツ管理サーバ50からデジタルコンテンツのデータを取得する。続いて、権利処理部105は、ステップS601の処理手順で取得した権利情報に含まれる、合成元の物品NFTトークンIDに対応する物品種別を、物品コントラクト40cの物品種別参照メソッドを呼び出すことで取得する。続いて、権利処理部105は、例えば印刷工場等のシステムに対し、当該物品種別、デジタルコンテンツデータ及び発送先住所を送信する。
【0128】
ステップS605で、NFT管理サーバ10の表示制御部101は、端末30のWeb画面に、現物物品の注文が完了したことを表示させる。
【0129】
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、デジタルコンテンツの所有者及び物品の所有者を、NFTを用いて管理するとともに、デジタルコンテンツと物品と組み合わせることで現物物品を生成することを可能にした。これにより、デジタルコンテンツの価値をより高めることを可能にすることが可能になる。また、現物物品を受け取れる権利をNFTに対応づけたことで、現物物品を受け取れる権利の所有者を一意に特定することができるとともに、当該権利を他のユーザに販売等をすることが可能になる。
【0130】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。本実施形態では、ブロックチェーン20にイーサリアム(Ethereum)を用いるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0131】
1…NFTシステム、10…NFT管理サーバ、11…プロセッサ、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、20…ブロックチェーン、30…端末、40…スマートコントラクト、40a…コンテンツコントラクト、40b…交換コントラクト、40c…物品コントラクト、40d…合成コントラクト、40e…権利コントラクト、40f…注文コントラクト、50…コンテンツ管理サーバ、60…マーケットサーバ、100…記憶部、100a…ユーザ管理DB、101…表示制御部、102…受付部、103…生成部、104…交換部、105…権利処理部
【手続補正書】
【提出日】2023-01-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置であって、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付ける受付部と、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示する権利処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置であって、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付ける受付部と、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を前記ユーザに発送することを所定のシステムに通知する処理を行うとともに前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示する権利処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項3】
前記デジタルコンテンツは、画像部品の組み合わせにより生成される複数の画像に含まれる第1画像であり、
前記複数の画像の各々は異なる画像であり、
前記コンテンツトークンは、前記コンピュータで実行されるスマートコントラクトで管理される第1画像トークンである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受付部は、前記ユーザから、前記第1画像を、前記複数の画像のうち前記第1画像以外の画像に交換することの要求を受け付け、
前記第1画像トークンを削除することを前記コンピュータに指示するとともに、前記複数の画像のうち前記第1画像とは異なる第2画像に関連づけられる第2画像トークンを前記ユーザに付与することを前記コンピュータに指示する、交換部、を有する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受付部は、前記権利トークンを付与された前記ユーザから、前記権利を行使することの要求を受け付け、
前記権利処理部は、前記権利トークンを削除することを前記コンピュータに指示するとともに、前記現物の物品を前記ユーザに付与することを所定のシステムに通知する処理を行う、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記物品は、複数の種別のうち第1種別に対応しており、
前記権利処理部は、前記権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示する場合、更に、前記第1種別に対応づけられる物品と組み合わせ済みであることを示すフラグを付与した、前記デジタルコンテンツに関連づけられる新たなコンテンツトークンを前記ユーザに付与するとともに、前記コンテンツトークンを削除することを前記コンピュータに指示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記物品は、複数の種別のうち第1種別に対応しており、
前記受付部は、前記第1種別に対応づけられる物品と組み合わせ済みであることを示すフラグが付与された、前記デジタルコンテンツに関連づけられる新たなコンテンツトークンと、前記第1種別に対応する前記物品に関連づけられる前記物品トークンとを受け付け、
前記権利処理部は、前記権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示する場合において、前記コンピュータから、前記新たなコンテンツトークンに前記フラグが付与されているために、前記権利トークンを前記ユーザに付与することができないことの通知を受けた場合、前記ユーザに対し、前記権利トークンを付与することができないことを通知する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記分散コンピューティングネットワークは、ブロックチェーン技術を用いており、
前記コンテンツトークン及び前記物品トークンは、非代替性トークンである、
請求項1~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付けるステップと、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項10】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付けるステップと、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を前記ユーザに発送することを所定のシステムに通知する処理を行うとともに前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項11】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置に、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付けるステップと、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項12】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置に、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付けるステップと、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を前記ユーザに発送することを所定のシステムに通知する処理を行うとともに前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置であって、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付ける受付部と、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示する権利処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置であって、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付ける受付部と、
前記コンテンツトークンを削除すること及び前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するとともに、前記デジタルコンテンツのデータ、前記物品の種別及び発送先住所を印刷工場のシステムに通知する処理を行う権利処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項3】
前記デジタルコンテンツは、画像部品の組み合わせにより生成される複数の画像に含まれる第1画像であり、
前記複数の画像の各々は異なる画像であり、
前記コンテンツトークンは、前記コンピュータで実行されるスマートコントラクトで管理される第1画像トークンである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受付部は、前記ユーザから、前記第1画像を、前記複数の画像のうち前記第1画像以外の画像に交換することの要求を受け付け、
前記第1画像トークンを削除することを前記コンピュータに指示するとともに、前記複数の画像のうち前記第1画像とは異なる第2画像に関連づけられる第2画像トークンを前記ユーザに付与することを前記コンピュータに指示する、交換部、を有する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受付部は、前記権利トークンを付与された前記ユーザから、前記権利を行使することの要求を受け付け、
前記権利処理部は、前記権利トークンを削除することを前記コンピュータに指示するとともに、前記デジタルコンテンツのデータ、前記物品の種別及び発送先住所を印刷工場のシステムに通知する処理を行う、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記物品は、複数の種別のうち第1種別に対応しており、
前記権利処理部は、前記権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示する場合、更に、前記第1種別に対応づけられる物品と組み合わせ済みであることを示すフラグを付与した、前記デジタルコンテンツに関連づけられる新たなコンテンツトークンを前記ユーザに付与するとともに、前記コンテンツトークンを削除することを前記コンピュータに指示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記物品は、複数の種別のうち第1種別に対応しており、
前記受付部は、前記第1種別に対応づけられる物品と組み合わせ済みであることを示すフラグが付与された、前記デジタルコンテンツに関連づけられる新たなコンテンツトークンと、前記第1種別に対応する前記物品に関連づけられる前記物品トークンとを受け付け、
前記権利処理部は、前記権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示する場合において、前記コンピュータから、前記新たなコンテンツトークンに前記フラグが付与されているために、前記権利トークンを前記ユーザに付与することができないことの通知を受けた場合、前記ユーザに対し、前記権利トークンを付与することができないことを通知する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記分散コンピューティングネットワークは、ブロックチェーン技術を用いており、
前記コンテンツトークン及び前記物品トークンは、非代替性トークンである、
請求項1~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付けるステップと、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項10】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付けるステップと、
前記コンテンツトークンを削除すること及び前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するとともに、前記デジタルコンテンツのデータ、前記物品の種別及び発送先住所を印刷工場のシステムに通知する処理を行うステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項11】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置に、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付けるステップと、
前記デジタルコンテンツ及び前記物品の組み合わせに対応する現物の物品を受け取る権利に関連づけられる権利トークンを前記ユーザに付与して前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項12】
分散コンピューティングネットワークに参加するコンピュータと通信する情報処理装置に、
ユーザから、デジタルコンテンツに関連づけられるコンテンツトークン及び物品に関連づけられる物品トークンを受け付けるステップと、
前記コンテンツトークンを削除すること及び前記物品トークンを削除することを前記コンピュータに指示するとともに、前記デジタルコンテンツのデータ、前記物品の種別及び発送先住所を印刷工場のシステムに通知する処理を行うステップと、
を実行させるためのプログラム。