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  • 特開-清掃具及び清掃シート 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034236
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】清掃具及び清掃シート
(51)【国際特許分類】
   A47L 13/38 20060101AFI20240306BHJP
   A47L 13/16 20060101ALI20240306BHJP
   A47L 13/254 20060101ALI20240306BHJP
   A01K 13/00 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
A47L13/38 Z
A47L13/16 A
A47L13/254
A01K13/00 L
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138347
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】596060594
【氏名又は名称】株式会社サンコー
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】角谷 太基
【テーマコード(参考)】
3B074
【Fターム(参考)】
3B074AB01
3B074EE01
(57)【要約】
【課題】使用時のユーザの負担を軽減し、製造費用を削減することができる清掃具及び清掃シートを提供する。
【解決手段】清掃具は、貫通孔を有する芯材と、前記貫通孔に挿入され、前記芯材に固定される清掃シートとを備える。好ましくは、前記芯材は、第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面及び前記第2面に交差する第3面とを有し、前記貫通孔は、前記第1面及び前記第2面を貫通し、前記第1面又は前記第2面に平行な第1方向に並ぶ第1貫通孔及び第2貫通孔を含み、前記清掃シートは、前記第1面から前記第1貫通孔に挿入される一部と、前記一部の反対側に配置され、前記第2面から前記第2貫通孔に挿入される他部と、前記一部及び前記他部の間に配置され、前記第3面を覆う中間部とを備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通孔を有する芯材と、
前記貫通孔に挿入され、前記芯材に固定される清掃シートと
を備える清掃具。
【請求項2】
前記芯材は、
第1面と、
前記第1面に対向する第2面と、
前記第1面及び前記第2面に交差する第3面と
を有し、
前記貫通孔は、前記第1面及び前記第2面を貫通し、前記第1面又は前記第2面に平行な第1方向に並ぶ第1貫通孔及び第2貫通孔を含み、
前記清掃シートは、
前記第1面から前記第1貫通孔に挿入される一部と、
前記一部の反対側に配置され、前記第2面から前記第2貫通孔に挿入される他部と、
前記一部及び前記他部の間に配置され、前記第3面を覆う中間部と
を備える請求項1に記載の清掃具。
【請求項3】
前記清掃シートはベルト状に形成され、
前記清掃シートの一部は前記清掃シートの一端部を含み、
前記清掃シートの他部は前記清掃シートの他端部を含む
請求項2に記載の清掃具。
【請求項4】
前記第3面は、前記第1方向に交差し、前記第1面及び前記第2面に平行な第2方向に延び、
前記第2方向における前記中間部の寸法は、前記清掃シートの一部及び他部よりも長い
請求項2又は3に記載の清掃具。
【請求項5】
前記清掃シートの一部の幅は前記第1貫通孔の直径よりも長い
請求項2又は3に記載の清掃具。
【請求項6】
前記清掃シートの他部の幅は前記第2貫通孔の直径よりも長い
請求項2又は3に記載の清掃具。
【請求項7】
芯材に形成された貫通孔に挿入され、前記芯材に固定される
清掃シート。
【請求項8】
前記芯材は、第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面及び第2面に交差する第3面とを有し、
前記貫通孔は、前記第1面及び第2面を貫通し、前記第1面及び第2面に平行な第1方向に並ぶ第1貫通孔及び第2貫通孔を含み、
前記第1面から前記第1貫通孔に挿入される一部と、
前記一部の反対側に配置され、前記第2面から前記第2貫通孔に挿入される他部と、
前記一部及び前記他部の間に配置され、前記第3面を覆う中間部と
を備える
請求項7に記載の清掃シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、毛又は塵埃等を回収することができる清掃具及び清掃シートに関する。
【背景技術】
【0002】
ブラシ状清掃用具と、該ブラシ状清掃用具に装着され、抜け毛及び塵埃等を吸着する拭具とを備える清掃用拭具が提案されている。拭具はブラシ状清掃用具に巻き付けられるか又は面ファスナによって固定される。ユーザは、拭具を絨毯又はペットの表面に接触させて、抜け毛を吸着することができる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-221184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
拭具がブラシ状清掃用具に巻き付けられる場合、ユーザは拭具を把持し続ける必要があり、使用時におけるユーザの負担が重い。面ファスナによって拭具をブラシ状清掃用具に固定する場合、面ファスナを予め取り付ける必要があり、製造費用が嵩む。
【0005】
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、使用時のユーザの負担を軽減し、製造費用を削減することができる清掃具及び清掃シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る清掃具は、貫通孔を有する芯材と、前記貫通孔に挿入され、前記芯材に固定される清掃シートとを備える。
【0007】
本開示においては、貫通孔に清掃シートが挿入され、固定具を使用することなく、清掃シートが芯材に固定される。
【0008】
本開示の一実施形態に係る清掃具は、前記芯材は、第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面及び前記第2面に交差する第3面とを有し、前記貫通孔は、前記第1面及び前記第2面を貫通し、前記第1面又は前記第2面に平行な第1方向に並ぶ第1貫通孔及び第2貫通孔を含み、前記清掃シートは、前記第1面から前記第1貫通孔に挿入される一部と、前記一部の反対側に配置され、前記第2面から前記第2貫通孔に挿入される他部と、前記一部及び前記他部の間に配置され、前記第3面を覆う中間部とを備える。
【0009】
本開示においては、第1面から第1貫通孔に清掃シートの一部が挿入され、第2面から第2貫通孔に清掃シートの他部が挿入され、清掃シートが芯材に固定される。ユーザは、清掃シートの中間部によって覆われた第3面を対象物に接触させ、毛及び塵埃を回収することができる。
【0010】
本開示の一実施形態に係る清掃具は、前記清掃シートはベルト状に形成され、前記清掃シートの一部は前記清掃シートの一端部を含み、前記清掃シートの他部は前記清掃シートの他端部を含む。
【0011】
本開示においては、清掃シートの一端部が第1貫通孔に挿入され、他端部が第2貫通孔に挿入されて、清掃シートは芯材に固定される。
【0012】
本開示の一実施形態に係る清掃具は、前記第3面は、前記第1方向に交差し、前記第1面及び前記第2面に平行な第2方向に延び、前記第2方向における前記中間部の寸法は、前記清掃シートの一部及び他部よりも長い。
【0013】
本開示においては、清掃シートの中間部の寸法は第3面に応じた寸法であり、第3面を全体的に覆う。
【0014】
本開示の一実施形態に係る清掃具は、前記清掃シートの一部の幅は前記第1貫通孔の直径よりも長い。
【0015】
本開示においては、第1貫通孔に挿入された後、清掃シートの一部は第1貫通孔に引っ掛かり、第1貫通孔から抜けにくい。
【0016】
本開示の一実施形態に係る清掃具は、前記清掃シートの他部の幅は前記第2貫通孔の直径よりも長い。
【0017】
本開示においては、第2貫通孔に挿入された後、清掃シートの他部は第2貫通孔に引っ掛かり、第2貫通孔から抜けにくい。
【0018】
本開示の一実施形態に係る清掃シートは、芯材に形成された貫通孔に挿入され、前記芯材に固定される。
【0019】
本開示においては、貫通孔に清掃シートが挿入され、固定具を使用することなく、清掃シートが芯材に固定される。
【0020】
本開示の一実施形態に係る清掃シートは、前記芯材は、第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面及び第2面に交差する第3面とを有し、前記貫通孔は、前記第1面及び第2面を貫通し、前記第1面及び第2面に平行な第1方向に並ぶ第1貫通孔及び第2貫通孔を含み、前記第1面から前記第1貫通孔に挿入される一部と、前記一部の反対側に配置され、前記第2面から前記第2貫通孔に挿入される他部と、前記一部及び前記他部の間に配置され、前記第3面を覆う中間部とを備える。
【0021】
本開示においては、第1面から第1貫通孔に清掃シートの一部が挿入され、第2面から第2貫通孔に清掃シートの他部が挿入され、清掃シートが芯材に固定される。ユーザは、清掃シートの中間部によって覆われた第3面を対象物に接触させ、毛及び塵埃を回収することができる。
【発明の効果】
【0022】
本開示の一実施形態に係る清掃具及び清掃シートにあっては、貫通孔に清掃シートが挿入され、固定具を使用することなく、清掃シートが芯材に固定される。そのため、使用時のユーザの負担を軽減し、製造費用を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】芯材の正面図である。
図2】芯材の底面図である。
図3】芯材の側面図である。
図4】清掃シートを展開した状態を示す平面図である。
図5】清掃シートの芯材への取り付けを説明する説明断面図である。
図6】清掃シートの芯材への取り付けを説明する説明斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下本発明を実施の形態に係る清掃具を示す図面に基づいて説明する。清掃具は芯材1及び清掃シート10を備える。清掃シート10は、例えば毛又は塵埃を吸着する吸着シートである。図1は、芯材1の正面図、図2は、芯材1の底面図、図3は、芯材1の側面図である。芯材1は、正面視にて上底が下底よりも短い等脚台形状をなし、正背方向に所定の厚みA2を有する板状部材を構成する。芯材1には、正面2及び背面3を貫通する第1貫通孔8及び第2貫通孔9が形成される。第1貫通孔8は下底側に形成され、第2貫通孔9は上底側に形成される。第1貫通孔8及び第2貫通孔9は上底及び下底に平行な方向に延びる。第1貫通孔8及び第2貫通孔9の長手寸法は略同じである。
【0025】
第1貫通孔8及び第2貫通孔9は上底及び下底に直角な方向に並ぶ。芯材1の底面、即ち下底に対応する面は矩形状の取付面4を構成する。取付面4は、第1貫通孔8及び第2貫通孔9の長手方向と同方向に延びる。取付面4の反対側の面、即ち上底に対応する面は上面7を構成する。台形の二つの脚に対応する二つの面はそれぞれ側面5、6を構成する。
【0026】
図4は、清掃シート10を展開した状態を示す平面図である。以下の清掃シート10の説明では、図4に示された前後左右方向を使用する。展開した状態において、清掃シート10は中央部11と、前フラップ12と、後フラップ13と、右フラップ14と、左フラップ15とを備える。
【0027】
中央部11は前後方向に延びた平面視長方形状をなす。中央部11は、前辺11a、後辺11b、右辺11c及び左辺11dを有する。なお中央部11の前辺11aは前フラップ12との境界を示し、中央部11の後辺11bは後フラップ13との境界を示し、中央部11の右辺11cは右フラップ14との境界を示し、中央部11の左辺11dは左フラップ15との境界を示す。前フラップ12、中央部11及び後フラップ13は前後方向に並ぶ。
【0028】
中央部11の前辺11aには前フラップ12が連なる。前フラップ12は前辺11aから前側に延びる。前フラップ12は前辺11aの右端から前側に直角に突出した第1右辺12aと、前辺11aの左端から前側に直角に突出した第1左辺12bとを備える。
【0029】
第1右辺12aの前端から右傾斜辺12cが前側に突出する。右傾斜辺12cは前側に向かうに従って第1右辺12aよりも右側に位置するように、第1右辺12aに対して傾斜する。第1左辺12bの前端から左傾斜辺12dが前側に突出する。左傾斜辺12dは前側に向かうに従って第1左辺12bよりも左側に位置するように、第1左辺12bに対して傾斜する。右傾斜辺12c及び左傾斜辺12dの間の左右幅は前側に向かうに従って徐々に拡がる。右傾斜辺12cの前端と、左傾斜辺12dの前端との間の左右幅B3、即ち前フラップ12の左右幅は、第2貫通孔9の長手寸法A3よりも長い。第2貫通孔9の長手寸法A3は第2貫通孔9の直径に対応する。
【0030】
右傾斜辺12cの前端から第2右辺12eが前側に突出する。第2右辺12eは第1右辺12aに略平行である。左傾斜辺12dの前端から第2左辺12fが前側に突出する。第2左辺12fは第1左辺12bに略平行である。第2右辺12eの前端から第1前辺12gが左前方向に斜めに突出する。第2左辺12fの前端から第2前辺12hが右前方向に斜めに突出する。第1前辺12g及び第2前辺12hの突出端は、前フラップ12の左右方向中央位置にて連なる。前フラップ12は平面視五角形状をなす。
【0031】
中央部11の後辺11bには後フラップ13が連なる。後フラップ13は後辺11bから後側に延びる。後フラップ13は、後辺11bの右端から後側に突出した右傾斜辺13aと、後辺11bの左端から後側に突出した左傾斜辺13bとを備える。右傾斜辺13aは後側に向かうに従って右辺11cよりも右側に位置するように、右辺11cに対して傾斜する。左傾斜辺13bは後側に向かうに従って左辺11dよりも左側に位置するように、左辺11dに対して傾斜する。右傾斜辺13a及び左傾斜辺13bの間の左右幅は後側に向かうに従って徐々に拡がる。右傾斜辺13aの前端と、左傾斜辺13bの前端との間の左右幅B3、即ち後フラップ13の左右幅は、第1貫通孔8の長手寸法A3よりも長い。第1貫通孔8の長手寸法A3は第1貫通孔8の直径に対応する。
【0032】
右傾斜辺13aの後端から第1後辺13cが左後方向に斜めに突出する。左傾斜辺13bの後端から第2後辺13dが右後方向に斜めに突出する。第1後辺13c及び第2後辺13dの突出端は、後フラップ13の左右方向中央位置にて連なる。後フラップ13における第2右辺12e、第2左辺12f、第1前辺12g及び第2前辺12hによって囲まれる部分は、平面視五角形状をなす。
【0033】
右フラップ14は、右側に上底14aを配置し、左側に下底14bを配置した平面視等脚台形状をなす。右フラップ14の上底14aは下底14bよりも短い。右フラップ14の下底14bは中央部11の右辺11cを構成する。右フラップ14は前脚14c及び後脚14dを備える。前脚14cは上底14aの前端と下底14bの前端とを連結する。後脚14dは上底14aの後端と下底14bの後端とを連結する。
【0034】
左フラップ15は、左側に上底15aを配置し、右側に下底15bを配置した平面視等脚台形状をなす。左フラップ15の上底15aは下底15bよりも短い。左フラップ15の下底15bは中央部11の左辺11dを構成する。左フラップ15は前脚15c及び後脚15dを備える。前脚15cは上底15aの前端と下底15bの前端とを連結する。後脚15dは上底15aの後端と下底15bの後端とを連結する。中央部11、右フラップ14及び左フラップ15は中間部を構成する。
【0035】
清掃シート10の左右寸法B1、即ち中央部11、右フラップ14及び左フラップ15の左右寸法の合計は、芯材1の下底の長さA1よりも長い。前フラップ12の前後寸法B4は後フラップ13の前後寸法B5よりも長い。中央部11、右フラップ14及び左フラップ15の前後寸法B2は芯材1の厚みA2よりも長く、B2はA2の3~4倍である。清掃シート10の左右寸法B1は第1貫通孔8及び第2貫通孔9の長手寸法A3よりも長い。
【0036】
図5は、清掃シート10の芯材1への取り付けを説明する説明断面図、図6は、清掃シート10の芯材1への取り付けを説明する説明斜視図である。清掃シート10を芯材1に取り付ける場合、後フラップ13は芯材1の正面2から第1貫通孔8に挿入され、後フラップ13は芯材1の背面3から出される(図5A及びB、図6A及びB参照)。後フラップ13の左右寸法B3は第1貫通孔8の長手寸法A3よりも長いので、後フラップ13は、折り曲げた状態で第1貫通孔8に挿入され、第1貫通孔8を通過した後に後フラップ13は拡げられる。拡がった後フラップ13は第1貫通孔8から抜けにくい。
【0037】
中央部11、右フラップ14及び左フラップ15が取付面4を覆うように、前フラップ12は背面3に回される(図5C参照)。清掃シート10の左右寸法B1、即ち中央部11、右フラップ14及び左フラップ15の左右寸法の合計(中間部の左右寸法)は、芯材1の下底の長さA1よりも長く、また中央部11、右フラップ14及び左フラップ15の前後寸法B2(中間部の前後寸法)は芯材1の厚みA2よりも長いので、取付面4は全体的に中央部11、右フラップ14及び左フラップ15によって覆われる。取付面4、正面2における下底と第1貫通孔8との間の部分、及び正面2における下底と第1貫通孔8との間の部分は、中央部11、右フラップ14及び左フラップ15によって覆われる。
【0038】
次に前フラップ12は第2貫通孔9に挿入される。即ち前フラップ12は背面3から第2貫通孔9に挿入され、正面2から出される(図5D図6C参照)。前フラップ12の左右寸法B3は第2貫通孔9の長手寸法A3よりも長いので、前フラップ12は、折り曲げた状態で第2貫通孔9に挿入され、第2貫通孔9を通過した後に前フラップ12は拡げられる。拡がった前フラップ12は第2貫通孔9から抜けにくい。
【0039】
ユーザは、例えば上面7から清掃具を把持し、取付面4を絨毯又はペット等の清掃対象に押し付けて、即ち清掃シート10を清掃対象に押し付けて、抜け毛又は塵埃を清掃シート10に吸着させることができる。前フラップ12及び後フラップ13は第1貫通孔8及び第2貫通孔9から抜けにくいので、清掃シート10を芯材1に固定させるために、固定具、例えば面ファスナを使用する必要はない。清掃シート10を交換する場合には、ユーザは、前フラップ12及び後フラップ13を第1貫通孔8及び第2貫通孔9から抜き出して清掃シート10を芯材1から取り外し、新たな清掃シート10を取り付ければよい。ユーザは容易に清掃シート10を交換することができる。
【0040】
清掃シート10は、長手方向中央部が長手方向に直角な方向にて外向きに突出したベルト状をなす。長手方向中央部は中間部(中央部11、右フラップ14及び左フラップ15)に対応する。ベルト状をなす清掃シート10の一端部、即ち前フラップ12が第1貫通孔8に挿入され、他端部、即ち後フラップが第2貫通孔9に挿入され、清掃シート10は芯材に固定される。
【0041】
なお右フラップ14及び左フラップ15を削除し、中央部11、前フラップ12及び後フラップ13によって構成された直線的に延びるベルト状に清掃シート10は形成されてもよい。第1貫通孔8及び第2貫通孔9の左右寸法A3を二つの側面5、6間の左右寸法と略同じに設定し、清掃シート10の中央部11、前フラップ12及び後フラップ13の左右寸法を二つの側面5、6間の左右寸法よりも長くして、清掃シート10を直線的に延びる幅広のベルト状に形成し、前フラップ12及び後フラップ13を折り曲げた状態で第1貫通孔8及び第2貫通孔9それぞれに挿入させてもよい。
【0042】
実施の形態に係る清掃具にあっては、貫通孔に清掃シート10が挿入され、固定具を使用することなく、清掃シート10が芯材1に固定される。そのため、使用時のユーザの負担を軽減し、製造費用を削減することができる。
【0043】
また芯材1の正面2から第1貫通孔8に清掃シート10の後フラップ13が挿入され、背面3から第2貫通孔9に清掃シート10の前フラップ12が挿入され、清掃シート10が芯材1に固定される。ユーザは、清掃シート10の中央部11によって覆われた取付面4を対象物に接触させ、毛及び塵埃を回収することができる。
【0044】
また清掃シート10の中央部11の寸法は取付面4に応じた寸法であり、取付面4を全体的に覆う。そのため、ユーザは取付面4全体を清掃に使用することができる。
【0045】
また第1貫通孔8に挿入された後、清掃シート10の後フラップ13の先端部分は第1貫通孔8に引っ掛かり、第1貫通孔8から抜けにくい。また第2貫通孔9に挿入された後、清掃シート10の前フラップ12の先端部分は第2貫通孔9に引っ掛かり、第2貫通孔9から抜けにくい。そのため、固定具無しでの清掃シート10の芯材1への固定が実現される。
【0046】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載してもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 芯材
2 正面(第1面)
3 背面(第2面)
4 取付面(第3面)
8 第1貫通孔
9 第2貫通孔
10 清掃シート
11 中央部(中間部)
12 前フラップ(清掃シートの一部)
13 後フラップ(清掃シートの他部)
14 右フラップ(中間部)
15 左フラップ(中間部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6