(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034274
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20240306BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240306BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240306BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240306BHJP
G06Q 10/0633 20230101ALI20240306BHJP
【FI】
B41J29/38 202
H04N1/00 E
B41J29/42 F
G06Q30/06
G06Q10/06 324
B41J29/38 203
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138408
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 敦史
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5L049
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061CL10
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB08
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB25
5C062AB32
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AF01
5C062AF07
5C062AF12
5C062AF15
5C062BD06
5L049AA07
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】本開示は、予め定めた装置に設定を実施するに際して事前の契約が必要な場合に、当該契約の締結から当該設定の実施までの工程を一元管理可能な情報処理装置の提供を目的とする。
【解決手段】情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、予め定めた装置に関する契約に係る入力を受付け、受付けた入力内容に応じて生成した契約書を承認者に提示し、前記承認者による承認により契約を締結させて、前記契約書の内容に応じた設定を前記装置に実施させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
予め定めた装置に関する契約に係る入力を受付け、
受付けた入力内容に応じて生成した契約書を承認者に提示し、
前記承認者による承認により契約を締結させて、前記契約書の内容に応じた設定を前記装置に実施させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記承認者は契約当事者の双方に存在し、
前記プロセッサは、
前記契約書を予め定めた順序でそれぞれの前記承認者に提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
全ての前記承認者による承認により契約を締結させて、前記契約書の内容に応じた設定を前記装置に実施させる、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
いずれかの前記承認者による承認が得られない場合には、契約を中止する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記装置に実施可能な複数の設定内容を表示部に表示させ、
前記装置の利用者による前記設定内容の選択を受付ける、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
定期的に前記表示部の表示内容を更新して、新たな前記設定内容を前記利用者に提示する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記装置の利用状況に関する利用情報を取得し、
取得した前記利用情報に応じた前記設定内容を前記利用者に提示する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータに、
予め定めた装置に関する契約に係る入力を受付け、
受付けた入力内容に応じて生成した契約書を承認者に提示し、
前記承認者による承認により契約を締結させて、前記契約書の内容に応じた設定を前記装置に実施させる、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、商談内容を明確化し、契約書の書式を簡素化する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、予め定めた装置に設定を実施するに際して、装置の提供者及び利用者間で事前の契約が必要な場合があった。ここで、契約締結までの工程は、契約書の生成と、承認者による契約書の承認とに分けることができる。
【0005】
このとき、従来は、承認者の元へ契約書を持参して承認を要求するという、人手によるマニュアル作業であったため、承認工程がシステム的に必ずしも管理されているとは言えなかった。また、従来は、契約締結後に実施日を決定し、当該実施日に提供者が定める作業者が装置の設置場所に出向いて、装置に設定を実施していた。実施日は、当事者の予定を連絡し合う等の人手によるマニュアル作業で決定されていたため、実施工程がシステム的に必ずしも管理されているとは言えなかった。
【0006】
そこで、本開示は、予め定めた装置に設定を実施するに際して事前の契約が必要な場合に、当該契約の締結から当該設定の実施までの工程を一元管理可能な情報処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様の情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、予め定めた装置に関する契約に係る入力を受付け、受付けた入力内容に応じて生成した契約書を承認者に提示し、前記承認者による承認により契約を締結させて、前記契約書の内容に応じた設定を前記装置に実施させる。
【0008】
第2の態様の情報処理装置は、第1の態様の情報処理装置であって、前記承認者は契約当事者の双方に存在し、前記プロセッサは、前記契約書を予め定めた順序でそれぞれの前記承認者に提示する。
【0009】
第3の態様の情報処理装置は、第2の態様の情報処理装置であって、前記プロセッサは、全ての前記承認者による承認により契約を締結させて、前記契約書の内容に応じた設定を前記装置に実施させる。
【0010】
第4の態様の情報処理装置は、第2の態様の情報処理装置であって、前記プロセッサは、いずれかの前記承認者による承認が得られない場合には、契約を中止する。
【0011】
第5の態様の情報処理装置は、第1の態様の情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記装置に実施可能な複数の設定内容を表示部に表示させ、前記装置の利用者による前記設定内容の選択を受付ける。
【0012】
第6の態様の情報処理装置は、第5の態様の情報処理装置であって、前記プロセッサは、定期的に前記表示部の表示内容を更新して、新たな前記設定内容を前記利用者に提示する。
【0013】
第7の態様の情報処理装置は、第5の態様の情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記装置の利用状況に関する利用情報を取得し、取得した前記利用情報に応じた前記設定内容を前記利用者に提示する。
【0014】
第8の態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、予め定めた装置に関する契約に係る入力を受付け、受付けた入力内容に応じて生成した契約書を承認者に提示し、前記承認者による承認により契約を締結させて、前記契約書の内容に応じた設定を前記装置に実施させる、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0015】
第1及び第8の態様によれば、予め定めた装置に設定を実施するに際して事前の契約が必要な場合に、当該契約の締結から当該設定の実施までの工程を一元管理可能となる。
【0016】
第2の態様によれば、契約書を提示する順序が事前に決定されていない場合に比べて、契約書をそれぞれの承認者に円滑に提示することができる。
【0017】
第3の態様によれば、いずれかの承認者による承認が得られない場合には契約書の内容に応じた設定を予め定めた装置に実施させないことができる。
【0018】
第4の態様によれば、全ての承認者による承認が得られた場合に限って、契約書の内容に応じた設定を予め定めた装置に実施させることができる。
【0019】
第5の態様によれば、利用者に所望の設定内容を選択させることができる。
【0020】
第6の態様によれば、新たな設定内容を利用者に把握させることができる。
【0021】
第7の態様によれば、予め定めた装置の利用状況に応じた設定内容を利用者に推奨することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】サーバ及び提供者装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】実施処理の流れを示す第1のフローチャートである。
【
図5】実施処理の流れを示す第2のフローチャートである。
【
図6】サーバの表示部に表示される第1の表示例である。
【
図7】サーバの表示部に表示される第2の表示例である。
【
図8】画像形成装置の表示部に表示される第1の表示例である。
【
図9】画像形成装置の表示部に表示される第2の表示例である。
【
図10】画像形成装置の表示部に表示される第3の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本実施形態に係る情報処理システム10について説明する。
(第1の実施形態)
まず、本実施形態に係る情報処理システム10の第1の実施形態について説明する。
【0024】
図1は、情報処理システム10の概略構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム10は、サーバ20、提供者装置40、及び画像形成装置60を含む。サーバ20、提供者装置40、及び画像形成装置60は、ネットワークNを介して接続され、互いに通信可能となっている。第1の実施形態では、サーバ20を「情報処理装置」の一例とする。
【0025】
図2は、サーバ20及び提供者装置40のハードウェア構成を示すブロック図である。第1の実施形態では、一例として、サーバ20を「サーバコンピュータ」とし、提供者装置40を「PC(=Personal Computer)」とする。なお、サーバ20及び提供者装置40は、基本的には一般的なコンピュータ構成であるため、サーバ20を代表して説明する。
【0026】
図2に示すように、サーバ20は、CPU(=Central Processing Unit)21、ROM(=Read Only Memory)22、RAM(=Random Access Memory)23、記憶部24、入力部25、表示部26、及び通信部27を備えている。各構成は、バス28を介して相互に通信可能に接続されている。
【0027】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又は記憶部24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又は記憶部24に記憶されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。ROM22又は記憶部24には、少なくとも後述する実施処理を実行するための情報処理プログラムが格納されている。なお、情報処理プログラムは、サーバ20に予めインストールされていてもよいし、不揮発性の記憶媒体に記憶したり、又は、ネットワークNを介して配布したりして、サーバ20に適宜インストールしてもよい。不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM、光磁気ディスク、HDD(=Hard Disk Drive)、DVD-ROM、フラッシュメモリ、メモリカード等が想定される。CPU21は「プロセッサ」の一例である。
【0028】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0029】
記憶部24は、HDD、SSD(=Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0030】
入力部25は、一例として、マウス等のポインティングデバイス、各種ボタン、キーボード、マイク、及びカメラ等を含み、各種の入力を行うために使用される。
【0031】
表示部26は、一例として、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0032】
通信部27は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、例えば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0033】
上記の情報処理プログラムを実行する際に、サーバ20は、上記のハードウェア資源を用いて、当該情報処理プログラムに基づく処理を実行する。
【0034】
なお、提供者装置40のCPU41、ROM42、RAM43、記憶部44、入力部45、表示部46、通信部47、及びバス48の機能は、上述したサーバ20のCPU21、ROM22、RAM23、記憶部24、入力部25、表示部26、通信部27、及びバス28の機能と同様である。
【0035】
図3は、画像形成装置60のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、予め定めた装置の一例である画像形成装置60は、画像形成装置60の動作を制御する制御部70を備えている。この制御部70は、CPU71、ROM72、RAM73、及び入出力インターフェース(=I/O)74がバス75を介して相互に通信可能に接続されている。
【0036】
CPU71は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU71は、ROM72又は後述する記憶部76からプログラムを読み出し、RAM73を作業領域としてプログラムを実行する。CPU71は、ROM72又は記憶部76に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0037】
ROM72は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM73は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0038】
I/O74には、記憶部76、表示部77、操作部78、原稿読取部79、画像形成部80、及び通信部81が接続されている。これらの各部は、I/O74を介して、CPU71と相互に通信可能とされている。
【0039】
記憶部76は、HDD、SSD又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0040】
表示部77には、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイ等が用いられる。表示部77は、タッチパネルを一体的に有している。
操作部78には、テンキー又はスタートキー等の各種の操作キーが設けられている。
【0041】
表示部77及び操作部78は、画像形成装置60のユーザから各種の指示を受付ける。この各種の指示には、例えば、原稿の読み取りを開始させる指示、及び原稿のコピーを開始させる指示等が含まれる。表示部77は、ユーザから受付けた指示に応じて実行された処理の結果、及び処理に対する通知等の各種の情報を表示する。
【0042】
原稿読取部79は、画像形成装置60の上部に設けられた図示しない自動原稿送り装置の給紙台に置かれた原稿を1枚ずつ取り込み、取り込んだ原稿を光学的に読み取って画像情報を得る。あるいは、原稿読取部79は、プラテンガラス等の原稿台に置かれた原稿を光学的に読み取って画像情報を得る。
【0043】
画像形成部80は、原稿読取部79による読み取りによって得られた画像情報、又は、ネットワークNを介して接続された外部のPC等から得られた画像情報に基づく画像を、紙等の記録媒体に形成する。
【0044】
通信部81は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、例えば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0045】
図4は、契約書の内容に応じた設定を提供者装置40及び画像形成装置60に実施させる実施処理の流れを示すフローチャートである。CPU21がROM22又は記憶部24から情報処理プログラムを読み出して、RAM23に展開して実行することにより、実施処理が行われる。
【0046】
ステップS10において、CPU21は、画像形成装置60に関する契約に係る入力を受付ける。そして、ステップS11に進む。なお、当該契約には、画像形成装置60を購入又はリースするための新規契約及び締結済みの契約内容を変更する変更契約等が含まれる。
【0047】
ステップS11において、CPU21は、ステップS10で受付けた入力内容に応じた、画像形成装置60に関する契約に係る契約書を生成する。そして、ステップS12に進む。
【0048】
ステップS12において、CPU21は、ステップS11で生成した契約書を承認者に提示して承認を要求する承認処理を実行する。なお、承認処理の詳細については後述するが、承認者による承認が得られた場合にステップS13に進む。
【0049】
ステップS13において、CPU21は、ステップS11で生成した契約書の内容に応じた設定を提供者装置40及び画像形成装置60に実施させるための変更コマンドを生成する。具体的には、CPU21は、提供者装置40用の変更コマンドと、画像形成装置60用の変更コマンドとを生成する。そして、ステップS14に進む。
【0050】
ステップS14において、CPU21は、ステップS13で生成した変更コマンドを提供者装置40及び画像形成装置60に送信して、契約書の内容に応じた設定を提供者装置40及び画像形成装置60に実施させる。ここで、変更コマンドを取得した提供者装置40では、CPU41が、当該変更コマンドに示される画像形成装置60に紐付いた登録情報を当該変更コマンドに応じた内容へ変更する。また、変更コマンドを取得した画像形成装置60では、CPU71が、当該変更コマンドに応じた内容へ設定を変更する。そして、実施処理を終了する。
【0051】
以上のように、サーバ20によれば、画像形成装置60に設定を実施するに際して事前の契約が必要な場合に、当該契約の締結から当該設定の実施までの工程を一元管理することができる。
【0052】
次に、
図5を用いて、
図4のステップS12における承認処理の詳細について説明する。
ステップS20において、CPU21は、
図4のステップS11で生成した契約書及び当該契約書についての承認要求を承認者の端末に送信する。ここで、承認者は、画像形成装置60の提供者及び利用者の契約当事者の双方に存在し、提供者→利用者の順序でそれぞれの承認者に契約書が提示される。そのため、ステップS20において、CPU21は、提供者側の承認者の端末に契約書及び承認要求を送信する。そして、ステップS21に進む。
【0053】
ステップS21において、CPU21は、提供者側の承認者による承認が得られたか否かを判定し、承認が得られたと判定した場合(ステップS21:YES)はステップS22に進む。一方、CPU21により提供者側の承認者による承認が得られていないと判定された場合(ステップS21:NO)は、ステップS25に進む。一例として、CPU21は、承認者の端末から、承認要求に対する許可通知を取得した場合に承認が得られたと判定し、承認要求に対する却下通知を取得した場合に承認が得られていないと判定する。
【0054】
ステップS22において、CPU21は、
図4のステップS11で生成した契約書及び当該契約書についての承認要求を利用者側の承認者の端末に送信する。そして、ステップS23に進む。
【0055】
ステップS23において、CPU21は、利用者側の承認者による承認が得られたか否かを判定し、承認が得られたと判定した場合(ステップS23:YES)はステップS24に進む。一方、CPU21により利用者側の承認者による承認が得られていないと判定された場合(ステップS23:NO)は、ステップS25に進む。
【0056】
ステップS24において、CPU21は、提供者側の承認者及び利用者側の承認者の端末に契約が完了したことを示す通知を送信する。そして、ステップS13に進む。
【0057】
ステップS25において、CPU21は、提供者側の承認者及び利用者側の承認者の端末に契約が中止となったことを示す通知を送信する。そして、実施処理を終了する。
【0058】
以上のように、サーバ20では、CPU21が、契約書を予め定めた順序でそれぞれの承認者に提示する。これにより、サーバ20によれば、契約書を提示する順序が事前に決定されていない場合に比べて、契約書をそれぞれの承認者に円滑に提示することができる。
【0059】
また、サーバ20では、CPU21が、全ての承認者による承認により契約を締結させて、契約書の内容に応じた設定を提供者装置40及び画像形成装置60に実施させる。これにより、サーバ20によれば、いずれかの承認者による承認が得られない場合には契約書の内容に応じた設定を提供者装置40及び画像形成装置60に実施させないことができる。
【0060】
また、サーバ20では、CPU21が、いずれかの承認者による承認が得られない場合には、契約を中止する。これにより、サーバ20によれば、全ての承認者による承認が得られた場合に限って、契約書の内容に応じた設定を提供者装置40及び画像形成装置60に実施させることができる。
【0061】
次に、第1の実施形態における
図4に示す実施処理に基づく表示例について説明する。
図6は、サーバ20の表示部26に表示される第1の表示例である。一例として、CPU21は、
図4に示すステップS10において、
図6に示す表示例を表示部26に表示させる。
【0062】
図6に示す表示例には、契約入力部30と、OKボタン32と、キャンセルボタン34と、が表示されている。
【0063】
契約入力部30は、画像形成装置60に関する契約に係る各種要件を入力する部分である。
図6では、各種要件として「項目」及び「発注条件」が例示されているが、各種要件の内容は限定されない。
【0064】
ここで、矩形の枠内が黒く塗りつぶされた契約入力部30の部分が、入力を受付けた各種要件を示している。具体的には、
図6では、契約入力部30において、「自動発注」の項目として「用紙」及び「トナー」の入力を受付け、「用紙」の発注条件として「残量」及び「30%」の入力を受付けた状態を示している。
【0065】
そして、
図6に示す状態でOKボタン32が操作されると、CPU21は、
図4に示すステップS11に進んで、契約入力部30で入力を受付けた各種要件に応じた契約書を生成する。一例として、CPU21は、契約入力部30で入力を受付けた各種要件に対応する契約書の雛形(例:自動発注の契約書の雛形)を記憶部24から読み出す。そして、CPU21は、読み出した契約書の雛形に当該各種要件(例:「用紙」、「残量」、及び「30%」等)を入力して契約書を生成する。
【0066】
なお、
図6に示す状態でキャンセルボタン34が操作されると、CPU21は、表示部26の画面を予め定めた表示内容へ変化させる。
【0067】
図7は、サーバ20の表示部26に表示される第2の表示例である。具体的には、
図7に示す表示例は、
図6に示す表示例でOKボタン32が操作された後の状態を示している。
【0068】
図7に示す表示例には、OKボタン32と、キャンセルボタン34と、プレビュー表示部36と、が表示されている。
【0069】
プレビュー表示部36は、CPU21により生成された契約書のプレビューを表示する部分である。一例として、
図7に示すプレビュー表示部36では、
図6に示す契約入力部30で入力を受付けた「用紙」及び「トナー」の自動発注に関する契約書のプレビューが表示されている。
【0070】
そして、
図7に示す状態でOKボタン32が操作されると、CPU21は、
図4に示すステップS12に進んで承認処理を実行する。なお、
図7に示す状態でキャンセルボタン34が操作されると、CPU21は、表示部26の画面を予め定めた表示内容へ変化させる。
【0071】
(第2の実施形態)
次に、本実施形態に係る情報処理システム10の第2の実施形態について、他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
【0072】
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、画像形成装置60を「情報処理装置」の一例とし、画像形成装置60のCPU71を「プロセッサ」の一例とする。そして、画像形成装置60のROM72又は記憶部76には、少なくとも上記の実施処理を実行するための情報処理プログラムが格納されている。
【0073】
ここで、CPU71は、画像形成装置60に実施可能な複数の設定内容を表示部77に表示させ、画像形成装置60の利用者による設定内容の選択を受付ける。
【0074】
以下、
図8から
図10を用いて、第2の実施形態における
図4に示す実施処理に基づく表示例について説明する。一例として、CPU71は、
図4に示すステップS10において、
図8から
図10に示すいずれかの表示例を表示部77に表示させる。
【0075】
図8は、画像形成装置60の表示部77に表示される第1の表示例である。
図8に示す表示例には、設定部50と、OKボタン52と、キャンセルボタン54と、が表示されている。
【0076】
設定部50は、画像形成装置60に実施可能な設定内容を示す部分である。
図8では、当該設定内容が設定Aであることを示す設定部50A、当該設定内容が設定Bであることを示す設定部50B、当該設定内容が設定Cであることを示す設定部50C、及び当該設定内容が設定Dであることを示す設定部50Dが表示されている。そして、画像形成装置60の利用者は、複数の設定部50の中から一以上の設定部50が示す設定内容を選択することができる。
【0077】
ここで、矩形の枠内が黒く塗りつぶされた設定部50が、利用者に選択された設定部50である。具体的には、
図8では、設定部50において、設定内容として設定部50Aが示す設定Aの選択を受付けた状態を示している。
【0078】
そして、
図8に示す状態でOKボタン52が操作されると、CPU71は、
図4に示すステップS11に進んで、設定部50で選択を受付けた設定内容に応じた契約書を生成する。なお、
図8に示す状態でキャンセルボタン54が操作されると、CPU71は、表示部77の画面を予め定めた表示内容へ変化させる。
【0079】
以上のように、画像形成装置60によれば、利用者に所望の設定内容を選択させることができる。
【0080】
また、CPU71は、定期的に表示部77の表示内容を更新して、新たな設定内容を利用者に提示する。
【0081】
図9は、画像形成装置60の表示部77に表示される第2の表示例である。具体的には、
図9に示す表示例は、
図8に示す表示例が表示されてから一定時間が経過した後の状態を示している。
【0082】
ここで、
図9では、設定部50として、当該設定内容が設定Eであることを示す設定部50E及び当該設定内容が設定Fであることを示す設定部50Fが新たに表示されている。これにより、
図9では、
図8と異なり、設定部50C、設定部50D、設定部50E、及び設定部50Fの4種類の設定部50が表示されている。そして、
図9では、設定部50において、設定内容として設定部50Eが示す設定E及び設定部50Cが示す設定Cの選択を受付けた状態を示している。
【0083】
図9に示す状態でOKボタン52が操作されると、CPU71は、
図4に示すステップS11に進んで、設定部50で選択を受付けた設定内容に応じた契約書を生成する。なお、
図9に示す状態でキャンセルボタン54が操作されると、CPU71は、表示部77の画面を予め定めた表示内容へ変化させる。
【0084】
以上のように、画像形成装置60によれば、新たな設定内容を利用者に把握させることができる。
【0085】
さらに、CPU71は、画像形成装置60の利用状況に関する利用情報を取得し、取得した利用情報に応じた設定内容を利用者に提示してもよい。利用情報には、用紙の残量及びトナーの残量等の情報が含まれる。
【0086】
図10は、画像形成装置60の表示部77に表示される第3の表示例である。
図10に示す表示例には、設定部50と、OKボタン52と、キャンセルボタン54と、メッセージ情報56と、が表示されている。
【0087】
図10に示す表示例では、設定部50として設定部50Cが表示されている。一例として、CPU71は、
図10に示す表示例を表示する前に、記憶部76に記憶されている利用情報を取得する。そして、CPU71は、取得した利用情報に応じて設定部50に表示する設定内容を決定し、決定した設定内容(例:「設定C」)を表示部77に表示させる。
【0088】
メッセージ情報56は、利用者に対する種々のメッセージを示している。一例として、
図10では、メッセージ情報56として「装置の利用状況から次の設定内容をおすすめします。」と表示されている。
【0089】
そして、
図10に示す状態でOKボタン52が操作されると、CPU71は、
図4に示すステップS11に進んで、設定部50Cが示す設定Cに応じた契約書を生成する。なお、
図10に示す状態でキャンセルボタン54が操作されると、CPU71は、表示部77の画面を予め定めた表示内容へ変化させる。
【0090】
以上のように、画像形成装置60によれば、画像形成装置60の利用状況に応じた設定内容を利用者に推奨することができる。
【0091】
(その他)
上記実施形態では、予め定めた順序として、契約書を提供者→利用者の順序でそれぞれの承認者に提示したが、提示する順序はこれに限られない。例えば、予め定めた順序として、契約書を利用者→提供者の順序でそれぞれの承認者に提示してもよい。
【0092】
上記実施形態では、契約書を承認者の端末に送信することで、契約書を承認者に提示したが、承認者への契約書の提示方法はこれに限られない。例えば、契約書を予め定めたフォルダにアップロードして承認者の端末から閲覧可能としたことをもって「契約書を承認者に提示した」と解釈してもよい。
【0093】
上記実施形態では、画像形成装置60に関する契約を、用紙及びトナー等の消耗品についての契約内容を変更する変更契約として説明したが、変更契約は消耗品に関するものに限られない。例えば、変更契約は、カラー印刷の有無等を指定する画像形成装置60の設定についての契約内容を変更するものであってもよいし、画像形成装置60のリース台数についての契約内容を変更するものであってもよい。
【0094】
上記実施形態では、提供者装置40及び画像形成装置60は、ネットワークNを介して互いに通信可能としたが、これに限らず、提供者装置40から画像形成装置60への通信は禁止してもよい。また、画像形成装置60から提供者装置40への通信において、送信可能な情報を制限してもよい。例えば、画像形成装置60から提供者装置40への通信においては、用紙の利用枚数及びトナー残量等の情報の送信は許可するが、個人情報の送信は禁止してもよい。
【0095】
上記実施形態では、
図4に示す実施処理において、CPU21は、ステップS13で生成した変更コマンドを提供者装置40及び画像形成装置60に送信したが、これに限らず、当該変更コマンドをサーバ20の予め定めた領域に格納してもよい。この場合、提供者装置40及び画像形成装置60は、ポーリング処理を行い、当該領域に対応する変更コマンドが格納されている場合に、当該領域から変更コマンドを取得する。
【0096】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば CPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えば GPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0097】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0098】
本開示は、以下の態様を採用してもよい。
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
予め定めた装置に関する契約に係る入力を受付け、
受付けた入力内容に応じて生成した契約書を承認者に提示し、
前記承認者による承認により契約を締結させて、前記契約書の内容に応じた設定を前記装置に実施させる、
情報処理装置。
【0099】
(((2)))
前記承認者は契約当事者の双方に存在し、
前記プロセッサは、
前記契約書を予め定めた順序でそれぞれの前記承認者に提示する、
(((1)))に記載の情報処理装置。
【0100】
(((3)))
前記プロセッサは、
全ての前記承認者による承認により契約を締結させて、前記契約書の内容に応じた設定を前記装置に実施させる、
(((2)))に記載の情報処理装置。
【0101】
(((4)))
前記プロセッサは、
いずれかの前記承認者による承認が得られない場合には、契約を中止する、
(((2)))又は(((3)))に記載の情報処理装置。
【0102】
(((5)))
前記プロセッサは、
前記装置に実施可能な複数の設定内容を表示部に表示させ、
前記装置の利用者による前記設定内容の選択を受付ける、
(((1)))から(((4)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0103】
(((6)))
前記プロセッサは、
定期的に前記表示部の表示内容を更新して、新たな前記設定内容を前記利用者に提示する、
(((5)))に記載の情報処理装置。
【0104】
(((7)))
前記プロセッサは、
前記装置の利用状況に関する利用情報を取得し、
取得した前記利用情報に応じた前記設定内容を前記利用者に提示する、
(((5)))又は(((6)))に記載の情報処理装置。
【0105】
(((8)))
コンピュータに、
予め定めた装置に関する契約に係る入力を受付け、
受付けた入力内容に応じて生成した契約書を承認者に提示し、
前記承認者による承認により契約を締結させて、前記契約書の内容に応じた設定を前記装置に実施させる、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【0106】
(((1)))及び(((8)))によれば、予め定めた装置に設定を実施するに際して事前の契約が必要な場合に、当該契約の締結から当該設定の実施までの工程を一元管理可能となる。
【0107】
(((2)))によれば、契約書を提示する順序が事前に決定されていない場合に比べて、契約書をそれぞれの承認者に円滑に提示することができる。
【0108】
(((3)))によれば、いずれかの承認者による承認が得られない場合には契約書の内容に応じた設定を予め定めた装置に実施させないことができる。
【0109】
(((4)))によれば、全ての承認者による承認が得られた場合に限って、契約書の内容に応じた設定を予め定めた装置に実施させることができる。
【0110】
(((5)))によれば、利用者に所望の設定内容を選択させることができる。
【0111】
(((6)))によれば、新たな設定内容を利用者に把握させることができる。
【0112】
(((7)))によれば、予め定めた装置の利用状況に応じた設定内容を利用者に推奨することができる。
【符号の説明】
【0113】
20 サーバ(情報処理装置の一例)
21 CPU(プロセッサの一例)
60 画像形成装置(情報処理装置の一例)
71 CPU(プロセッサの一例)