(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034403
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20240306BHJP
【FI】
G06Q40/00 410
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138614
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長澤 健太
(72)【発明者】
【氏名】波多野 一樹
(72)【発明者】
【氏名】門田 万莉
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB63
(57)【要約】
【課題】業務オペレータが正確かつ簡単にインボイスの発行を可能とする。
【解決手段】第1の算出部が、信用供与している販売会社と顧客との間で行った商取引に対応する金銭を立て替えることで発生する、販売会社に対する手数料の税抜金額の合計額、及び、合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出する。第2の算出部は、販売会社に対する手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出する。第3の算出部は、合計消費税額及び個別消費税額の差額を算出する。第4の算出部は、手数料の税抜金額の合計額から差額を減算処理することで、手数料の税抜金額の合計額を調整し、また、合計消費税額に差額を加算処理することで、合計消費税額を調整する。データ生成部は、調整を行った手数料の税抜金額の合計額、及び、調整を行った合計消費税額を含む、販売会社の適格請求書データを生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信用供与している販売会社と顧客との間で行った商取引に対応する金銭を立て替えることで発生する、前記販売会社に対する手数料の税抜金額の合計額、及び、前記合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出する第1の算出部と、
前記販売会社に対する前記手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出する第2の算出部と、
前記合計消費税額及び前記個別消費税額の差額を算出する第3の算出部と、
手数料の税抜金額の前記合計額から前記差額を減算処理することで、手数料の税抜金額の合計額を調整し、また、前記合計消費税額に前記差額を加算処理することで、前記合計消費税額を調整する第4の算出部と、
調整を行った手数料の税抜金額の前記合計額、及び、調整を行った前記合計消費税額を含む、前記販売会社の適格請求書データを生成するデータ生成部と、
を有する業務支援装置。
【請求項2】
前記第1の算出部及び前記第2の算出部は、消費税額の小数点以下の金額の取捨を示す端数処理情報に基づいて、前記合計消費税額又は前記個別消費税額の算出を行うこと、
を特徴とする請求項1に記載の業務支援装置。
【請求項3】
前記データ生成部は、前記差額を前記合計額から減算処理した調整後の前記合計額を借方金額とし、手数料の調整前の前記合計額を貸方金額とすると共に、前記差額を前記合計消費税額に加算処理した調整後の前記合計消費税額を借方金額とし、調整前の前記合計消費税額を貸方金額とした仕訳データを生成すること、
を特徴とする請求項2に記載の業務支援装置。
【請求項4】
信用供与している顧客が法人顧客であるか、個人顧客であるかの判別を行う顧客種別判別部と、
複数の手数料の合計額に対する消費税額を一括して算出する消費税一括計算処理の対象となっている手数料を示す情報が記憶されている第1の記憶部を参照することで、前記法人顧客の前記商取引に対応する手数料が前記消費税一括計算処理の対象となっている手数料であるか否かを判別する消費税一括計算判別部と、
前記顧客が法人顧客であることを示す判別結果が得られた場合に、適格請求書の発行対象となっている商取引を示す情報が記憶されている第2の記憶部を参照することで、前記法人顧客の前記商取引が適格請求書の発行対象となっている商取引であるか否かを判別する計算対象判別部と、
前記顧客が法人顧客であることを示す判別結果、前記法人顧客の前記商取引に対応する手数料が前記消費税一括計算処理の対象となっている手数料であることを示す判別結果、及び、前記商取引が適格請求書の発行対象となっている商取引であることを示す判別結果が得られた場合に、前記法人顧客の商取引に対応する手数料の税抜金額、及び、所定の消費税率の消費税額を算出する第5の算出部と、をさらに備え、
前記データ生成部は、算出された前記法人顧客の商取引に関する手数料の税抜金額、及び、所定の消費税率の消費税額を含む、前記法人顧客の適格請求書データを生成すること、
を特徴とする請求項1から請求項3のうち、いずれか一項に記載の業務支援装置。
【請求項5】
前記法人顧客に対する手数料が複数存在する場合に、税抜金額が一番高い金額の手数料である高金額手数料を検出する検出部を、さらに備え、
前記第1の算出部は、前記複数の手数料の税抜金額の合計額、及び、前記複数の手数料の合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出し、
前記第2の算出部は、複数の前記手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出し、
前記第3の算出部は、前記合計消費税額及び前記個別消費税額の差額を算出し、
前記第4の算出部は、前記高金額手数料の税抜金額に前記差額を減算処理することで調整した、前記高金額手数料の調整後の税抜金額と、他の手数料の税抜金額との合計額を算出すると共に、前記高金額手数料の消費税額に前記差額を加算処理することで調整した、前記高金額手数料の調整後の消費税額と、他の手数料の消費税額との合計額である合計消費税額を算出し、
前記データ生成部は、調整を行った手数料の税抜金額の前記合計額、及び、調整を行った前記合計消費税額を含む、前記法人顧客の適格請求書データを生成すること、
を特徴とする請求項4に記載の業務支援装置。
【請求項6】
前記データ生成部は、前記差額に基づく調整前の前記高金額手数料の税込金額を借方とし、前記差額に基づく調整後の前記高金額手数料の税抜金額を貸方とし、借方の消費税額を0円とし、前記差額に基づく調整後の前記高金額手数料の税抜金額の消費税額を貸方とした、前記高金額手数料の仕訳データを生成すると共に、
前記他の手数料の税込金額を借方とし、前記他の手数料の税抜金額を貸方とし、前記他の手数料の借方の消費税額を0円とし、前記他の手数料の税抜金額の消費税額を貸方とした、前記他の手数料の仕訳データを生成すること、
を特徴とする請求項5に記載の業務支援装置。
【請求項7】
前記顧客が法人顧客であることを示す判別結果、及び、前記法人顧客の前記商取引が適格請求書の発行対象となっている商取引であることを示す判別結果が得られたが、前記商取引に対応する手数料は、複数の手数料の合計額に対する消費税額を一括して算出する消費税一括計算処理の計算対象外の手数料であることを示す判別結果が得られた場合、前記データ生成部は、前記計算対象外の手数料の税込金額を借方及び貸方とし、前記計算対象外の手数料の消費税額を借方及び貸方共にそれぞれ0円とした仕訳データを生成すること、
を特徴とする請求項5に記載の業務支援装置。
【請求項8】
前記顧客が個人顧客であることを示す判別結果が得られ場合、前記データ生成部は、前記個人顧客に対する手数料の税込金額を借方及び貸方とし、前記個人顧客に対する手数料の消費税額を借方及び貸方共にそれぞれ0円とした仕訳データを生成すること、
を特徴とする請求項4に記載の業務支援装置。
【請求項9】
第1の算出部が、信用供与している販売会社と顧客との間で行った商取引に対応する金銭を立て替えることで発生する、前記販売会社に対する手数料の税抜金額の合計額、及び、前記合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出する第1の算出ステップと、
第2の算出部が、前記販売会社に対する前記手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出する第2の算出ステップと、
第3の算出部が、前記合計消費税額及び前記個別消費税額の差額を算出する第3の算出ステップと、
第4の算出部が、手数料の税抜金額の前記合計額から前記差額を減算処理することで、手数料の税抜金額の合計額を調整し、また、前記合計消費税額に前記差額を加算処理することで、前記合計消費税額を調整する第4の算出ステップと、
データ生成部が、調整を行った手数料の税抜金額の前記合計額、及び、調整を行った前記合計消費税額を含む、前記販売会社の適格請求書データを生成するデータ生成ステップと、
を有する業務支援方法。
【請求項10】
コンピュータを、
信用供与している販売会社と顧客との間で行った商取引に対応する金銭を立て替えることで発生する、前記販売会社に対する手数料の税抜金額の合計額、及び、前記合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出する第1の算出部と、
前記販売会社に対する前記手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出する第2の算出部と、
前記合計消費税額及び前記個別消費税額の差額を算出する第3の算出部と、
手数料の税抜金額の前記合計額から前記差額を減算処理することで、手数料の税抜金額の合計額を調整し、また、前記合計消費税額に前記差額を加算処理することで、前記合計消費税額を調整する第4の算出部と、
調整を行った手数料の税抜金額の前記合計額、及び、調整を行った前記合計消費税額を含む、前記販売会社の適格請求書データを生成するデータ生成部として機能させること、
を特徴とする業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば金融業界の割賦販売において、信販会社の請求・債権管理業務としては、加盟店(販売会社)及び顧客に対する管理がそれぞれ行われる。インボイス制度の適用開始後は、請求書単位で税率毎に消費税額の一括計算が行われ、請求先から求められた場合には、インボイス(適格請求書等)の発行が必要となる。
【0003】
インボイス発行に関しては、特許文献1(特許第7072964号公報)に、データ処理システムが開示されている。このデータ処理システムは、請求書を発行する事業者が登録された会計処理装置と、会計処理装置から受信した請求書データを所定の形式の電子インボイスに変換するデータ処理装置と、を備える。
【0004】
会計処理装置は、事業者を認証するための事業者認証情報を記憶する会計処理用記憶部と、事業者認証情報を用いて事業者を認証できたことを条件として、事業者が作成した請求書に対応する請求書データをデータ処理装置に送信するデータ送信部と、を備える。
【0005】
また、データ処理装置は、会計処理装置を認証するための装置認証情報を記憶するデータ処理用記憶部と、会計処理装置から請求書データを受信するデータ受信部と、装置認証情報を用いて会計処理装置を認証できたことを条件として、データ受信部が受信した請求書データを所定の形式に変換することにより作成した電子インボイスを電子インボイスネットワークに送信するインボイス作成部と、を有する。
【0006】
このようなデータ処理装置は、電子インボイスを作成する装置が、請求書を発行した事業者に関する情報を有していない場合であっても電子インボイスを発行できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、インボイス制度に対応して、業務オペレータが正確かつ簡単にインボイス(適格請求書等)を発行可能な装置の開発が望まれている。
【0009】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、インボイス制度に対応して、業務オペレータが正確かつ簡単にインボイス(適格請求書等)を発行可能とした業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援装置は、信用供与している販売会社と顧客との間で行った商取引に対応する金銭を立て替えることで発生する、販売会社に対する手数料の税抜金額の合計額、及び、合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出する第1の算出部と、販売会社に対する手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出する第2の算出部と、合計消費税額及び個別消費税額の差額を算出する第3の算出部と、手数料の税抜金額の合計額から差額を減算処理することで、手数料の税抜金額の合計額を調整し、また、合計消費税額に差額を加算処理することで、合計消費税額を調整する第4の算出部と、調整を行った手数料の税抜金額の合計額、及び、調整を行った合計消費税額を含む、販売会社の適格請求書データを生成するデータ生成部と、を有する。
【0011】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援方法は、第1の算出部が、信用供与している販売会社と顧客との間で行った商取引に対応する金銭を立て替えることで発生する、販売会社に対する手数料の税抜金額の合計額、及び、合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出する第1の算出ステップと、第2の算出部が、販売会社に対する手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出する第2の算出ステップと、第3の算出部が、合計消費税額及び個別消費税額の差額を算出する第3の算出ステップと、第4の算出部が、手数料の税抜金額の合計額から差額を減算処理することで、手数料の税抜金額の合計額を調整し、また、合計消費税額に差額を加算処理することで、合計消費税額を調整する第4の算出ステップと、データ生成部が、調整を行った手数料の税抜金額の合計額、及び、調整を行った合計消費税額を含む、販売会社の適格請求書データを生成するデータ生成ステップと、を有する。
【0012】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援プログラムは、コンピュータを、信用供与している販売会社と顧客との間で行った商取引に対応する金銭を立て替えることで発生する、販売会社に対する手数料の税抜金額の合計額、及び、合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出する第1の算出部と、販売会社に対する手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出する第2の算出部と、合計消費税額及び個別消費税額の差額を算出する第3の算出部と、手数料の税抜金額の合計額から差額を減算処理することで、手数料の税抜金額の合計額を調整し、また、合計消費税額に差額を加算処理することで、合計消費税額を調整する第4の算出部と、調整を行った手数料の税抜金額の合計額、及び、調整を行った合計消費税額を含む、販売会社の適格請求書データを生成するデータ生成部として機能させること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、インボイス制度に対応して、業務オペレータが正確かつ簡単にインボイス(適格請求書等)を発行可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、信販会社、加盟店(販売会社)及び顧客における商取引関係を示す図である。
【
図2】
図2は、信販会社の業務支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、精算データ作成処理画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、精算データ作成処理画面(明細)の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、消費税計算対象マスタの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、消費税計算端数処理マスタの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、手数料請求額の集計結果の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、手数料の合計額に対する消費税の一括計算結果の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、精算インボイス発行用データの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、債権毎に行われる各手数料の消費税の個別計算結果の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、債権毎に行われる各手数料の消費税の個別計算結果の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、債権毎に行われる各手数料の消費税の個別計算結果の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、債権毎に行われる各手数料の消費税の個別計算結果の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、債権毎の各手数料の合計額を示す図である。
【
図16】
図16は、消費税の個別計算結果の合計額と消費税の一括計算結果の金額との差額を示す図である。
【
図17】
図17は、消費税の個別計算結果の合計額と消費税の一括計算結果の金額との差額に基づいて調整される税抜金額、及び、消費税額を示す図である。
【
図18】
図18は、消費税の個別計算結果の合計額と消費税の一括計算結果の金額との差額に基づいて調整された税抜金額及び消費税額を含んで生成される仕訳データの一例を示す図である。
【
図19】
図19は、各債権の契約時(加盟店精算前)に生成される仕訳データの一例を示す図である。
【
図20】
図20は、各債権の契約時(加盟店精算前)に生成される仕訳データの一例を示す図である。
【
図21】
図21は、2022年5月度の精算明細データの一例を示す図である。
【
図22】
図22は、2022年5月度の精算インボイス発行用データの一例を示す図である。
【
図23】
図23は、2022年5月度を精算年月として指定した状態の精算明細表の一例を示す図である。
【
図24】
図24は、印刷された精算明細表の一例を示す図である。
【
図25】
図25は、早期完済を行う場合に入力が行われる早期完済処理画面の一例を示す図である。
【
図27】
図27は、インボイス商品マスタの一例を示す図である。
【
図28】
図28は、消費税計算対象マスタの一例を示す図である。
【
図29】
図29は、消費税の一括計算結果の一例を示す図である。
【
図31】
図31は、早期完済処理画面で指定された債権の各手数料の消費税の個別計算例を示す図である。
【
図32】
図32は、早期完済処理画面で指定された債権の各手数料の消費税の個別計算結果の一例を示す図である。
【
図33】
図33は、早期完済処理画面で指定された債権の各手数料の消費税の一括計算結果と個別計算結果との差額を示す図である。
【
図34】
図34は、早期完済処理画面で指定された債権の各手数料の消費税の一括計算結果と個別計算結果との差額に基づいて調整された税抜金額及び消費税額を示す図である。
【
図35】
図35は、早期完済処理画面で指定された債権の各手数料の消費税の一括計算結果と個別計算結果との差額に基づいて調整された税抜金額及び消費税額を含んで生成される取引データの一例を示す図である。
【
図36】
図36は、取引データに基づいて生成される仕訳データの一例を示す図である。
【
図39】
図39は、インボイス発行用データの一例を示す図である。
【
図42】
図42は、早期完済を行う場合に入力が行われる早期完済処理画面の一例を示す図である。
【
図43】
図43は、債権番号、加盟店キー及び商品コードを示す債権データの一例を示す図である。
【
図44】
図44は、早期完済処理の手数料となる事務手数料及び繰上返済手数料が消費税の一括計算対象外になっていることを示す消費税計算対象マスタの一例を示す図である。
【
図45】
図45は、消費税の一括計算対象外になっている事務手数料及び繰上返済手数料が0円として計上された取引データの一例を示す図である。
【
図46】
図46は、取引データに基づいて生成される仕訳データの一例を示す図である。
【
図49】
図49は、インボイス発行用データの一例を示す図である。
【
図52】
図52は、早期完済を行う場合に入力が行われる早期完済処理画面の一例を示す図である。
【
図54】
図54は、消費税の一括計算を行わない商品コードの債権の取引データの一例を示す図である。
【
図55】
図55は、取引データに基づいて生成される仕訳データの一例を示す図である。
【
図58】
図58は、インボイス発行用データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を適用した実施の形態となる業務支援装置を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、このような実施の形態に本発明が限定されるものではない。
【0016】
まず、
図1は、信販会社、加盟店(販売会社)及び顧客における商取引関係を示す図である。この
図1において、信販会社は、「割賦販売法」に基づいて、信用販売を行なっており、信用供与している販売会社と顧客との間で行った商取引に対応する金銭の立て替え等を行う。
【0017】
信販会社は、インボイス制度の適用開始後は、請求書単位で税率毎に消費税額の一括計算を行い、請求先から求められた場合にインボイス(適格請求書等)の発行が必要となる。信販会社におけるインボイス発行対象項目としては課税手数料が対象となり、インボイス発行対象は加盟店及び法人顧客となる。
【0018】
(ハードウェア構成)
図2は、信販会社の端末装置となる、実施の形態の業務支援装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。この
図1に示すように、信販会社の業務支援装置1は、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部の他、印刷装置等を用いることができる。入力装置6としては、キーボード装置、マウス装置及びマイクロホン装置等の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置等を用いることができる。
【0019】
通信インターフェース部4は、例えばインターネット等の広域網又はLAN(Local Area Network)等のプライベート網等のネットワーク40に接続される。一例として、ネットワーク40には、販売会社(加盟店)の販売会社端末装置50及び顧客の顧客端末装置60が接続されている。信販会社の業務支援装置1は、販売会社端末装置50及び顧客端末装置60とネットワーク40を介して通信を行うことで、電子データでインボイスの発行等を行うことが可能となっている。なお、インボイスは、出力装置7の一例である印刷装置を介して印刷し、販売会社又は顧客に郵送してもよい。
【0020】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、正確かつ簡単にインボイスの発行を可能として業務オペレータの業務を支援する業務支援プログラムが記憶されている。また、記憶部2には、消費税計算対象マスタ11、消費税計算端数処理区分マスタ12、インボイス商品マスタ13が記憶されている。
【0021】
それぞれ詳しくは後述するが、消費税計算対象マスタ11には、各手数料が消費税の一括計算の対象か否かの情報が、各手数料の税率と共に記憶されている。消費税計算端数処理区分マスタ12には、例えば「税率10%→切り捨て」等のように、小数点以下の金額である端数の処理内容が記憶されている。
【0022】
インボイス商品マスタ13には、販売会社と顧客との間で商取引の対象となった商品(又は役務)のうち、インボイスの発行対象となる商品(又は役務)の商品コードが記憶されている。このため、インボイス商品マスタ13に記憶されている商品コードの商品(又は役務)に対してのみ、インボイスの発行が行われる。
【0023】
また、記憶部2には、後述する債権データ、精算インボイス発行用データ、精算明細データ、精算税計算端数調整データ、仕訳データ、インボイス発行用データ、及び、取引データが記憶されている。
【0024】
(業務支援装置の機能構成)
次に、制御部3は、記憶部2に記憶されている業務支援プログラムを実行することで、
図1に示すように、表示制御部21、算出部22、データ生成部23、顧客種別判別部24、消費税一括計算判別部25、計算対象判別部26、検出部27、通信制御部28、及び、印刷制御部29として機能する。
【0025】
表示制御部21は、精算データ作成処理画面、精算明細表画面、早期完済処理画面、請求書発行画面等を表示部の一例である出力装置7を介して出力する。
【0026】
算出部22は、第1~第5の算出部の一例として機能する。具体的には、算出部22は、第1の算出部として機能することで、信用供与している販売会社と顧客との間で行った商取引に対応する金銭を立て替えることで発生する、販売会社に対する手数料の税抜金額の合計額、及び、合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出する。
【0027】
また、算出部22は、第2の算出部として機能することで、販売会社に対する手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出する。また、算出部22は、第3の算出部として機能することで、合計消費税額及び個別消費税額の差額を算出する。また、算出部22は、第4の算出部として機能することで、手数料の税抜金額の合計額から差額を減算処理することで、手数料の税抜金額の合計額を調整し、また、合計消費税額に差額を加算処理することで、合計消費税額を調整する。
【0028】
データ生成部23は、調整を行った手数料の税抜金額の合計額、及び、調整を行った合計消費税額を含む、販売会社の適格請求書データを生成する。
【0029】
また、算出部22は、第1の算出部及び第2の算出部として機能した際に、消費税計算端数処理区分マスタ12に記憶されている、消費税額の小数点以下の金額の取捨を示す端数処理情報に基づいて、合計消費税額又は個別消費税額の算出を行う。
【0030】
また、データ生成部23は、上述の差額を合計額から減算処理した調整後の合計額を借方金額とし、手数料の調整前の合計額を貸方金額とすると共に、上述の差額を合計消費税額に加算処理した調整後の合計消費税額を借方金額とし、調整前の合計消費税額を貸方金額とした仕訳データを生成する。
【0031】
顧客種別判別部24は、信用供与している顧客が法人顧客であるか、個人顧客であるかの判別を行う。
【0032】
消費税一括計算判別部25は、顧客が法人顧客であることを示す判別結果が得られた場合に、複数の手数料の合計額に対する消費税額を一括して算出する消費税一括計算処理の対象となっている手数料を示す情報が記憶されているインボイス商品マスタ13(第1の記憶部の一例)を参照することで、法人顧客の商取引に対応する手数料が消費税一括計算処理の対象となっている手数料であるか否かを判別する。
【0033】
計算対象判別部26は、顧客が法人顧客であることを示す判別結果が得られた場合に、適格請求書(インボイス)の発行対象となっている商取引を示す情報が記憶されている消費税計算対象マスタ11(第2の記憶部の一例)を参照することで、法人顧客の商取引が適格請求書の発行対象となっている商取引であるか否かを判別する。
【0034】
算出部22は、第5の算出部として機能することで、顧客が法人顧客であることを示す判別結果、法人顧客の商取引が適格請求書(インボイス)の発行対象となっている商取引であることを示す判別結果、及び、商取引に対応する手数料は、消費税の一括計算対象となっている手数料であることを示す判別結果が得られた場合に、法人顧客の商取引に対応する手数料の税抜金額、及び、所定の消費税率の消費税額を算出する。
【0035】
この際、データ生成部23は、算出された法人顧客の商取引に関する手数料の税抜金額、及び、所定の消費税率の消費税額を含む、法人顧客の適格請求書データを生成する。
【0036】
検出部27は、法人顧客に対する手数料が複数存在する場合に、税抜金額が一番高い金額の手数料である高金額手数料を検出する。この際、算出部22は、第1の算出部として機能し、複数の手数料の税抜金額の合計額、及び、複数の手数料の合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出する。また、算出部22は、第2の算出部として機能し、複数の手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出する。また、算出部22は、第3の算出部として機能し、合計消費税額及び個別消費税額の差額を算出する。
【0037】
さらに、算出部22は、第4の算出部として機能し、高金額手数料の税抜金額に差額を減算処理することで調整した、高金額手数料の調整後の税抜金額と、他の手数料の税抜金額との合計額を算出すると共に、高金額手数料の消費税額に差額を加算処理することで調整した、高金額手数料の調整後の消費税額と、他の手数料の消費税額との合計額である合計消費税額を算出する。そして、データ生成部23は、調整を行った手数料の税抜金額の合計額、及び、調整を行った合計消費税額を含む、法人顧客の適格請求書データを生成する。
【0038】
また、データ生成部23は、上述の差額に基づく調整前の高金額手数料の税込金額を借方とし、差額に基づく調整後の高金額手数料の税抜金額を貸方とし、借方の消費税額を0円とし、差額に基づく調整後の高金額手数料の税抜金額の消費税額を貸方とした、高金額手数料の仕訳データを生成する。また、データ生成部23は、他の手数料の税込金額を借方とし、他の手数料の税抜金額を貸方とし、他の手数料の借方の消費税額を0円とし、他の手数料の税抜金額の消費税額を貸方とした、他の手数料の仕訳データを生成する。
【0039】
また、データ生成部23は、顧客が法人顧客であることを示す判別結果、及び、法人顧客の商取引がインボイスの発行対象となっている商取引であることを示す判別結果が得られたが、商取引に対応する手数料は、消費税の一括計算対象外の手数料であることを示す判別結果が得られた場合、一括計算対象外の手数料の税込金額を借方及び貸方とし、計算対象外の手数料の消費税額を借方及び貸方共にそれぞれ0円とした仕訳データを生成する。
【0040】
これに対して、データ生成部23は、顧客が個人顧客であることを示す判別結果が得られ場合、個人顧客に対する手数料の税込金額を借方及び貸方とし、個人顧客に対する手数料の消費税額を借方及び貸方共にそれぞれ0円とした仕訳データを生成する。
【0041】
通信制御部28は、販売会社端末装置50との間、及び、顧客端末装置60との間でネットワーク40を介して通信を行い、一例として電子データとされたインボイスの発行(送信)を行う。
【0042】
印刷制御部29は、インボイスの書類(請求書)を、印刷装置の一例である出力装置7を介して印刷制御する。印刷された請求書は、販売会社、法人顧客又は個人顧客に郵送される。
【0043】
(販売会社(加盟店)に対するインボイス発行動作)
次に、このような構成を有する業務支援装置1における販売会社(加盟店)に対するインボイス発行動作を説明する。
【0044】
まず、業務オペレータは、入力装置6を介して精算データの作成を指示操作する。この指示操作が行われると、制御部3が記憶部2に記憶されている業務支援プログラムに基づいて表示制御部21として機能し、
図3に例示する精算データ作成処理画面を表示部の一例である出力装置7に表示する。業務オペレータは、この精算データ作成処理画面に対して、精算を行う所望の年月を入力する。
図3の例は、精算を行う所望の年月として「2022年5月」の年月が入力された例である。表示制御部21は、
図3に例示するように、2022年5月度における各加盟店の精算額合計等を、記憶部2に記憶されている債権データに基づいて一覧表示する。
【0045】
業務オペレータは、一覧表示された各加盟店の中から所望の加盟店を選択操作する。これにより、表示制御部21は、
図4に例示するように、選択操作された加盟店の明細を、精算データ作成処理(明細)画面に一覧表示する。この
図4の例は、「2022年5月」における、「500001」の加盟店キー(加盟店コード)の「〇〇株式会社」の精算データの明細が一覧表示された例である。
【0046】
次に、業務オペレータは、
図4の精算データ作成処理(明細)画面に表示されている「登録ボタン」を操作する。精算データ作成処理(明細)画面の「登録ボタン」が操作されると、消費税一括計算判別部25が、
図5に例示する消費税計算対象マスタ11を参照し、
図4の事務手数料及びスキップ手数料が、消費税の一括計算の対象となっている手数料であるか否かを判別する。また、算出部22は、
図5に例示する消費税計算対象マスタ11から、
図4の事務手数料及びスキップ手数料の計算対象フラグ及び税率を取得する(事務手数料とスキップ手数料(加盟店負担)のテーブル物理名を条件にして、消費税計算対象マスタ11を参照して計算対象フラグ及び税率を特定)。
【0047】
この例の場合の事務手数料及びスキップ手数料の計算対象フラグは、それぞれ「1:計算対象」であり、税率は「10%」である。なお、「スキップ手数料」とは、顧客が返済を開始する日(初回返済日)を遅らせる場合に、加盟店と顧客がそれぞれ負担する手数料である。また、精算処理は、信販会社が加盟店に送金する「立替金」と、加盟店に請求する「手数料」を相殺し、精算額を算出する。信販会社は立替金から手数料(事務手数料及びスキップ手数料)を差し引いた金額を加盟店に送金し、差し引いた請求分(手数料)を自社の売上として計上する。このため、消費税計算の対象は請求分(手数料)となる。
【0048】
次に、算出部22は、消費税計算対象マスタ11から取得した税率を条件にして、
図6に示す消費税計算端数処理区分マスタ12を参照し、消費税の小数点以下の金額である端数の取捨を示す端数処理区分を取得する。
図6の例は、消費税の小数点以下の金額は「切り捨て」であることを示す端数処理区分となっている。
【0049】
次に、算出部22は、
図5に示した消費税計算対象マスタ11を参照し、計算対象フラグが「1:計算対象」となっている事務手数料とスキップ手数料を、
図7に例示する債権データに基づいて集計し、
図8に例示するように各手数料合計を算出する。
図7及び
図8の例の場合、事務手数料合計は「27万8100円」であり、スキップ手数料合計は「6万円」である。
【0050】
次に、算出部22は、
図9に例示するように、事務手数料合計にスキップ手数料合計を加算処理して手数料合計を算出する(27万8100円+6万円=33万8100円)。また、算出部22は、この「33万8100円」の手数料合計に基づいて、
図9に例示するように、手数料合計に対応する消費税額(3万736円)及び税抜金額(30万7364円)を算出する(消費税一括計算処理)。
【0051】
データ生成部23は、
図10に例示するように、手数料合計に対応する消費税額(3万736円)及び税抜金額(30万7364円)を含む精算インボイス発行用データを生成して記憶部2に記憶する。
【0052】
次に、算出部22は、
図11~
図14(
図11(a)、
図11(b)~
図14(a)、
図14(b)」に示すように、各債権(債権番号201~204)の事務手数料及びスキップ手数料の消費税額を個別に算出する。また、算出部22は、
図15に示すように、個別に算出した各債権の事務手数料の税抜金額の合計額(25万2821円)、各債権の事務手数料の消費税額の合計額(2万5279円)、各債権のスキップ手数料の税抜金額の合計額(5万4548円)、及び、各債権のスキップ手数料の消費税額の合計額(5452円)を算出する。そして、算出部22は、各債権のスキップ手数料の税抜金額の合計額(5万4548円)、及び、各債権のスキップ手数料の消費税額の合計額(5452円)を加算処理することで、各債権の手数料の合計額(3万731円)を算出する。
【0053】
次に、算出部22は、
図9に例示した消費税一括計算結果となる「3万736円」の消費税額と、
図15に例示した消費税個別計算結果となる「3万731円」の差額を算出する。この例の場合、両者の差額は、
図16に示すように「5円」となる。
【0054】
次に、算出部22は、
図17に示すように、個別に算出した各債権(債権番号201~204)の事務手数料及びスキップ手数料の合計の税抜金額(30万7369円)から上述の差額となる「5円」を減算処理し、調整後の税抜金額(30万7364円)を算出する。また、算出部22は、
図17に示すように、個別に算出した各債権(債権番号201~204)の事務手数料及びスキップ手数料の消費税額の合計額(3万731円)に、上述の差額となる「5円」を加算処理し、調整後の手数料の消費税額(3万736円)を算出する(端数調整処理)。
【0055】
データ生成部23は、このような端数調整処理結果に基づいて、
図18に示すように、端数調整処理前の各債権(債権番号201~204)の事務手数料及びスキップ手数料の合計の税抜金額(30万7369円)及び消費税額(3万731円)をそれぞれ借方とし、端数調整処理後の税抜金額(30万7364円)及び消費税額(3万736円)をそれぞれ貸方とする仕訳データを生成し、記憶部2に記憶する。
【0056】
なお、前提として、各債権の契約時(加盟店精算前)に、
図19(a)、
図19(b)、及び、
図20(a)、
図20(b)に例示する仕訳が発生しているものとする。
【0057】
次に、データ生成部23は、
図21に例示するように、精算年月、加盟店キー、債権番号、立替金、事務手数料(税込金額)、事務手数料(税抜金額)、事務手数料(消費税額)、スキップ手数料(税込金額)、スキップ手数料(税抜金額)、スキップ手数料(消費税額)を含む精算明細データを生成し、記憶部2に記憶する。
【0058】
また、データ生成部23は、
図22に示すように、端数調整処理後の事務手数料及びスキップ手数料の税込金額の合計(33万8100円)、端数調整処理後の事務手数料及びスキップ手数料の税抜金額の合計(30万7364円)、及び、端数調整処理後の事務手数料及びスキップ手数料の消費税額の合計(3万736円)を含む精算インボイス発行用データを生成して記憶部2に記憶する。
【0059】
次に、業務オペレータは、精算明細表の印刷指定操作を行う。この精算明細表の印刷指定操作が行われると、表示制御部21は、
図23に例示する精算明細表画面を、表示部(出力装置7)を介して表示する。業務オペレータは、この精算明細表画面に対して所望の精算年月を入力し、「印刷ボタン」を操作する。この
図23の例は、2022年5月の精算年月が入力された例である。
【0060】
印刷制御部29は、
図21に例示した2022年5月の精算明細データを、精算明細表の印刷データに変換して、印刷装置の一例である出力装置7に送信する。これにより、
図24に例示するように、販売会社(加盟店)である、○○株式会社(加盟店キー:500001)の、2022年5月度における精算明細表が印刷される。
【0061】
(商取引がインボイス発行対象で、かつ、手数料が消費税一括計算対象である場合における、法人顧客に対するインボイス発行動作)
次に、商取引がインボイス発行対象で、かつ、手数料が消費税一括計算対象である場合における、法人顧客に対するインボイス発行動作を説明する。
【0062】
一例ではあるが、
図25は、業務オペレータにより、早期完済処理が指定操作された場合に、表示制御部21により表示される早期完済処理画面を示す図である。この
図25は、株式会社△△△の法人顧客が、個人顧客等の間で「2010番」の商品コードの商取引を行うことで発生した、債権番号が「100番」の債権に対する早期完済処理を行う例である。
図25から分かるように、早期完済処理には手数料として、「2万3000円(税込金額)」の繰上返済手数料、及び、「1万3000円(税込金額)」の事務手数料等が必要となる。
【0063】
業務オペレータにより、早期完済処理画面の「登録ボタン」が操作されると、顧客種別判別部24は、早期完済処理画面に入力された債権番号及び顧客名に基づいて、記憶部2に記憶されている債権データを参照する。そして、顧客種別判別部24は、早期完済処理を行う顧客が法人顧客であるか、個人顧客であるかの判別を行う。
図25の例は、顧客名が「株式会社△△△」であるため、早期完済処理を行う顧客は法人顧客であると、顧客種別判別部24により判別される。
【0064】
次に、計算対象判別部26は、早期完済処理画面に入力された債権番号に基づいて、
図26に例示する債権番号「100番」の債権データを取得する。そして、計算対象判別部26は、債権データの商品コードに基づいて、
図27に示すインボイス商品マスタ13を参照することで、商品コードが「2010番」の商取引が、インボイスの発行対象となる商取引であるか否かを判別する。この場合、「2010番」の商品コードは、
図27に示すように、インボイス商品マスタ13に記憶されている。このため、計算対象判別部26は、「2010番」の商品コードの商取引は、インボイスの発行対象となる商取引であると判別する。
【0065】
なお、後述するが、インボイス商品マスタ13に記憶されていない商品コードの商取引は、インボイス発行の対象外であるため、消費税一括計算は行わない。
【0066】
次に、消費税一括計算判別部25は、
図28に示す消費税計算対象マスタ11を参照することで、早期完済処理画面に入力された事務手数料及び繰上返済手数料が、消費税一括計算の対象となっている手数料であるか否かを判別する。この例の場合、事務手数料及び繰上返済手数料の計算対象フラグは、それぞれ「1:計算対象」であるため、消費税一括計算判別部25により、消費税一括計算の対象となる手数料であると判別される。
【0067】
次に、算出部22は、事務手数料と繰上返済手数料のテーブル物理名を条件にして、消費税計算対象マスタ11を参照し、事務手数料と繰上返済手数料の計算対象フラグ及び税率をそれぞれ取得する。また、算出部22は、消費税計算対象マスタ11から取得した税率を条件にして、
図6に示した消費税計算端数処理区分マスタ12を参照し、上述のように「0:切り捨て(消費税の小数点以下の金額は切り捨て)」の端数処理区分を取得する。
【0068】
次に、算出部22は、
図29に示すように、計算対象フラグが「1:計算対象」となっている事務手数料と繰上返済手数料の手数料合計の税込金額、消費税額、及び、税抜金額を算出する(消費税一括計算処理)。
図29の例は、手数料合計の税込金額が「3万6000円」であり、消費税額が「3272円」、税抜金額が「3万2728万円」として算出された例である。
【0069】
データ生成部23は、
図30に例示するように、手数料合計に対応する税込金額(3万6000円)、税抜金額(3万2728円)及び消費税額(3272円)を含むインボイス発行用データを生成して記憶部2に記憶する。
【0070】
次に、算出部22は、
図31に示すように、債権番号が「100番」の債権の早期完済処理の手数料となる、繰上返済手数料及び事務手数料の消費税額を個別に算出する。また、算出部22は、
図32に示すように、個別に算出した債権番号が「100番」の債権の繰上返済手数料及び事務手数料の各税抜金額の合計額(3万2729円)、及び、繰上返済手数料及び事務手数料の各消費税額の合計額(3271円)を算出する(消費税個別計算処理)。
【0071】
次に、算出部22は、
図29に例示した消費税一括計算結果となる「3272円」の消費税額と、
図32に例示した消費税個別計算結果となる「3271円」の差額を算出する。この例の場合、両者の差額は、
図33に示すように「1円」となる。
【0072】
ここで、検出部27は、債権番号が「100番」の債権の早期完済処理の手数料となる、繰上返済手数料及び事務手数料のうち、税抜金額が高い方の手数料を高金額手数料として検出する。この例の場合、税抜金額が「2万910円」の繰上返済手数料が、高金額手数料として検出部27により検出される。なお、3つ以上の手数料が存在する場合、検出部27は、3つ以上の手数料のうち、税抜金額が一番高い金額の手数料を高金額手数料として検出する。
【0073】
次に算出部22は、
図34に示すように、高金額手数料として検出された繰上返済手数料に対してのみ、上述の端数調整処理を行う。すなわち、算出部22は、
図34に示すように繰上返済手数料の税抜金額(2万910円)から上述の差額(1円)を減算処理すると共に、繰上返済手数料の消費税額(2090円)に上述の差額(1円)を加算処理することで、繰上返済手数料の税抜金額及び消費税額の端数調整を行う。
【0074】
データ生成部23は、
図35に示すように、端数調整処理前の繰上返済手数料の税込金額、端数調整処理後の繰上返済手数料の税込金額、及び、消費税額、及び、端数調整処理を施していない事務手数料の税込金額、税抜金額、及び、消費税額を含む取引データを生成する。
【0075】
また、データ生成部23は、このような取引データに基づいて、
図36に示すように繰上返済手数料の仕訳データ、及び、事務手数料の仕訳データを、それぞれ生成する。具体的には、データ生成部23は、繰上返済手数料に対しては、借方を「2万3000円」の税込金額、及び「0円」の消費税額とし、貸方を「2万909円」の税抜金額、及び「2091円」の消費税額とした仕訳データを生成する。また、データ生成部23は、事務手数料に対しては、借方を「1万3000円」の税込金額、及び「0円」の消費税額とし、貸方を「1万1819円」の税抜金額、及び「1181円」の消費税額とした仕訳データを生成する。
【0076】
次に、業務オペレータは、請求書の印刷指定操作を行う。この請求書の印刷指定操作が行われると、表示制御部21は、
図40に例示する請求書発行画面を、表示部(出力装置7)を介して表示する。業務オペレータは、この請求書発行画面に対して所望の債権番号及び精算年月を入力し、「印刷ボタン」を操作する。この
図40の例は、「100番」の債権番号、及び、2022年5月15日の取引日が入力された例である。
【0077】
印刷制御部29は、
図37に例示する債権データ、
図38に例示する取引データ、及び、
図39に示すインボイス発行用データに基づいて、請求書の印刷データを生成し、印刷装置の一例である出力装置7に送信する。これにより、出力装置7を介して、
図41に例示する、株式会社△△△の法人顧客に対する、2022年5月15日の商取引に対応する請求書が印刷される。
【0078】
(商取引がインボイス発行対象であるが、手数料が消費税一括計算対象外である場合における、法人顧客に対するインボイス発行動作)
次に、商取引がインボイス発行対象であるが、手数料が消費税一括計算対象外である場合における、法人顧客に対するインボイス発行動作を説明する。
【0079】
一例ではあるが、
図42は、業務オペレータにより、早期完済処理が指定操作された場合に、表示制御部21により表示される早期完済処理画面を示す図である。この
図42は、〇〇〇商事株式会社の法人顧客が、個人顧客等の間で「2010番」の商品コードの商取引を行うことで発生した、債権番号が「101番」の債権に対する早期完済処理を行う例である。
図42から分かるように、早期完済処理には手数料として、「2万3000円(税込金額)」の繰上返済手数料、及び、「1万3000円(税込金額)」の事務手数料等が必要となる。
【0080】
業務オペレータにより、早期完済処理画面の「登録ボタン」が操作されると、顧客種別判別部24は、早期完済処理画面に入力された債権番号及び顧客名に基づいて、記憶部2に記憶されている債権データを参照する。そして、顧客種別判別部24は、早期完済処理を行う顧客が法人顧客であるか、個人顧客であるかの判別を行う。
図42の例は、顧客名が「〇〇〇商事株式会社」であるため、早期完済処理を行う顧客は法人顧客であると、顧客種別判別部24により判別される。
【0081】
次に、計算対象判別部26は、早期完済処理画面に入力された債権番号に基づいて、
図43に例示する債権番号「101番」の債権データを取得する。そして、計算対象判別部26は、債権データの商品コードに基づいて、
図27に示したインボイス商品マスタ13を参照することで、商品コード「2010番」の商取引が、インボイスの発行対象となる商取引であるか否かを判別する。この場合、「2010番」の商品コードは、
図27に示すように、インボイス商品マスタ13に記憶されている。このため、計算対象判別部26は、「2010番」の商品コードの商取引は、インボイスの発行対象となる商取引であると判別する。
【0082】
なお、後述するが、インボイス商品マスタ13に記憶されていない商品コードの商取引は、インボイスの発行対象外であるため、消費税一括計算は行わない。
【0083】
次に、消費税一括計算判別部25は、
図44に示す消費税計算対象マスタ11を参照することで、早期完済処理画面に入力された事務手数料及び繰上返済手数料が、消費税一括計算の対象となっている手数料であるか否かを判別する。この例の場合、事務手数料及び繰上返済手数料の計算対象フラグは、それぞれ「0:計算対象外」であるため、消費税一括計算判別部25により、消費税一括計算の対象外の手数料であると判別される。
【0084】
次に、算出部22は、事務手数料と繰上返済手数料のテーブル物理名を条件にして、
図44に示す消費税計算対象マスタ11を参照し、事務手数料と繰上返済手数料の計算対象フラグ及び税率をそれぞれ取得する。また、算出部22は、消費税計算対象マスタ11から取得した税率を条件にして、
図6に示した消費税計算端数処理区分マスタ12を参照し、上述のように「0:切り捨て(消費税の小数点以下の金額は切り捨て)」の端数処理区分を取得する。
【0085】
次に、事務手数料及び繰上返済手数料の計算対象フラグが「0:計算対象外」となっているため、上述の消費税一括計算処理は行わず、データ生成部23が、
図45に示すように繰上返済手数料の税込金額を「2万3000円」、繰上返済手数料の税抜金額を「2万3000円」、繰上返済手数料の消費税額を「0円」とし、事務手数料の税込金額を「1万3000円」、事務手数料の税抜金額を「1万3000円」、事務手数料の消費税額を「0円」とした取引データを生成する。
【0086】
そして、データ生成部23は、このような取引データに基づいて、
図46に示すように繰上返済手数料の仕訳データ、及び、事務手数料の仕訳データを、それぞれ生成する。具体的には、データ生成部23は、繰上返済手数料に対しては、借方を「2万3000円」の税込金額、及び「0円」の消費税額とし、貸方を「2万3000円」の税込金額、及び「0円」の消費税額とした仕訳データを生成する。また、データ生成部23は、事務手数料に対しては、借方を「1万3000円」の税込金額、及び「0円」の消費税額とし、貸方を「1万3000円」の税込金額、及び「0円」の消費税額とした仕訳データを生成する。
【0087】
次に、業務オペレータは、請求書の印刷指定操作を行う。この請求書の印刷指定操作が行われると、表示制御部21は、
図50に例示する請求書発行画面を、表示部(出力装置7)を介して表示する。業務オペレータは、この請求書発行画面に対して所望の債権番号及び精算年月を入力し、「印刷ボタン」を操作する。この
図50の例は、「101番」の債権番号、及び、2022年5月15日の取引日が入力された例である。
【0088】
印刷制御部29は、
図47に例示する債権データ、
図48に例示する取引データ、及び、
図49に示すインボイス発行用データに基づいて、請求書の印刷データを生成し、印刷装置の一例である出力装置7に送信する。これにより、出力装置7を介して、
図51に例示する、〇〇〇商事株式会の法人顧客に対する、2022年5月15日の商取引に対応する請求書が印刷される。
【0089】
(個人顧客に対するインボイス発行動作)
次に、個人顧客に対するインボイス発行動作を説明する。
【0090】
一例ではあるが、
図52は、業務オペレータにより、早期完済処理が指定操作された場合に、表示制御部21により表示される早期完済処理画面を示す図である。この
図52は、〇〇太郎との個人顧客が、販売会社との間で「3010番」の商品コードの商取引を行うことで発生した、債権番号が「102番」の債権に対する早期完済処理を行う例である。
図52から分かるように、早期完済処理には手数料として、「2万3000円(税込金額)」の繰上返済手数料、及び、「1万3000円(税込金額)」の事務手数料等が必要となる。
【0091】
業務オペレータにより、早期完済処理画面の「登録ボタン」が操作されると、顧客種別判別部24は、早期完済処理画面に入力された債権番号及び顧客名に基づいて、記憶部2に記憶されている債権データを参照する。そして、顧客種別判別部24は、早期完済処理を行う顧客が法人顧客であるか、個人顧客であるかの判別を行う。
図52の例は、顧客名が「〇〇太郎」であるため、早期完済処理を行う顧客は個人顧客であると、顧客種別判別部24により判別される。
【0092】
次に、計算対象判別部26は、早期完済処理画面に入力された債権番号に基づいて、
図53に例示する債権番号「102番」の債権データを取得する。そして、計算対象判別部26は、債権データの商品コードに基づいて、
図27に示したインボイス商品マスタ13を参照することで、商品コード「3010番」の商取引が、インボイスの発行対象となる商取引であるか否かを判別する。この場合、「3010番」の商品コードは、
図27に示すように、インボイス商品マスタ13には記憶されていない。このため、計算対象判別部26は、「3010番」の商品コードの商取引は、インボイスの発行対象ではない商取引であると判別する。
【0093】
このように、インボイスの発行対象外の商取引(インボイス商品マスタ13に記憶されていない商品コードの商取引)に対しては、インボイスの発行対象外であるため、消費税一括計算は行わない。
【0094】
この場合、データ生成部23は、
図54に示すように繰上返済手数料の税込金額を「2万3000円」、繰上返済手数料の税抜金額を「2万3000円」、繰上返済手数料の消費税額を「0円」とし、事務手数料の税込金額を「1万3000円」、事務手数料の税抜金額を「1万3000円」、事務手数料の消費税額を「0円」とした取引データを生成する。
【0095】
そして、データ生成部23は、このような取引データに基づいて、
図55に示すように繰上返済手数料の仕訳データ、及び、事務手数料の仕訳データを、それぞれ生成する。具体的には、データ生成部23は、繰上返済手数料に対しては、借方を「2万3000円」の税込金額、及び「0円」の消費税額とし、貸方を「2万3000円」の税込金額、及び「0円」の消費税額とした仕訳データを生成する。また、データ生成部23は、事務手数料に対しては、借方を「1万3000円」の税込金額、及び「0円」の消費税額とし、貸方を「1万3000円」の税抜金額、及び「0円」の消費税額とした仕訳データを生成する。
【0096】
次に、業務オペレータは、請求書の印刷指定操作を行う。この請求書の印刷指定操作が行われると、表示制御部21は、
図59に例示する請求書発行画面を、表示部(出力装置7)を介して表示する。業務オペレータは、この請求書発行画面に対して所望の債権番号及び精算年月を入力し、「印刷ボタン」を操作する。この
図59の例は、「102番」の債権番号、及び、2022年5月15日の取引日が入力された例である。
【0097】
印刷制御部29は、
図56に例示する債権データ、
図57に例示する取引データ、及び、
図58に示すインボイス発行用データに基づいて、請求書の印刷データを生成し、印刷装置の一例である出力装置7に送信する。これにより、出力装置7を介して、
図51に例示する、〇〇太郎の個人顧客に対する、2022年5月15日の商取引に対応する請求書が印刷される。
【0098】
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の業務支援装置1は、算出部22(第1の算出部)が、信用供与している販売会社と顧客との間で行った商取引に対応する金銭を立て替えることで発生する、販売会社に対する手数料の税抜金額の合計額、及び、合計額に対応する所定の消費税率の消費税額である合計消費税額を算出する。また、算出部22(第2の算出部)は、販売会社に対する手数料毎の税抜金額の消費税額である個別消費税額をそれぞれ算出する。また、算出部22(第3の算出部)は、合計消費税額及び個別消費税額の差額を算出する。さらに、算出部22(第4の算出部)は、手数料の税抜金額の合計額から差額を減算処理することで、手数料の税抜金額の合計額を調整し、また、合計消費税額に差額を加算処理することで、合計消費税額を調整する。そして、データ生成部23は、調整を行った手数料の税抜金額の合計額、及び、調整を行った合計消費税額を含む、販売会社の適格請求書データを生成する。
【0099】
これにより、業務オペレータが正確かつ簡単にインボイス(適格請求書等)の発行を行うことができる。
【0100】
また、割賦管理で取り扱う顧客は、個人顧客又は法人顧客のどちらも存在するが、インボイス制度で対応が必要なのは法人顧客のみである。個人顧客及び法人顧客でシステム運用が異なることで、作業ミスが起こりやすくなる。また、誤って個人顧客に対してインボイス発行を行った場合、不要なインボイス発行を行ったこととなり、印刷用紙が無駄になる不都合を生ずる。
【0101】
しかし、実施の形態の業務支援装置1は、法人顧客向けの商品取引のみに対応して、消費税一括計算を実施することにより、システム運用を変えることなく法人顧客に対するインボイス発行を行うことができ、また、個人顧客に対しては現状のまま(インボイス発行なし)とすることができる。
【0102】
また、名目を一度に請求する場合、インボイス上は合計額による消費税計算が必要となるが、会計仕訳上は名目毎に消費税計算を行う必要がある。端数処理を行う単位が異なるため、名目毎に消費税計算を行った結果の合計額と、名目の合計額による消費税計算を行った結果に差額が発生する場合があり、この場合は、会計仕訳の手動修正を行う必要があるため、業務の煩雑化及び作業ミスが発生するおそれがある。
【0103】
しかし、実施の形態の業務支援装置1の場合、複数名目を一度に請求する場合に発生し得る端数差異について、システムにて自動調整を行っているため、名目毎に消費税計算を行った結果の合計額と、名目の合計額による消費税計算を行った結果を一致させることができ、会計仕訳の手動修正を不要とすることができる。従って、業務オペレータの作業を大幅に軽減できる。
【0104】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0105】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0106】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0107】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0108】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0109】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0110】
また、業務支援装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0111】
例えば、業務支援装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0112】
また、この業務支援装置1の業務支援プログラムは、業務支援装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0113】
また、本実施形態で説明した処理を実行するための業務支援プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0114】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した業務支援装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0115】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0116】
また、業務支援装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0117】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能付加に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0118】
本発明は、一例としてノンバンク業界又は信販会社等のインボイス(適格請求書等)を発行する業界で利用可能である。
【符号の説明】
【0119】
1 業務支援装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
11 消費税計算対象マスタ
12 消費税計算端数処理区分マスタ
13 インボイス商品マスタ
21 表示制御部
22 算出部
23 データ生成部
24 顧客種別判別部
25 消費税一括計算判別部
26 計算対象判別部
27 検出部
28 通信制御部
29 印刷制御部
40 ネットワーク
50 販売会社端末装置
60 顧客端末装置