(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034525
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】プログラム及び飲食情報システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20240306BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138799
(22)【出願日】2022-08-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】518146625
【氏名又は名称】株式会社Craft Weaver
(74)【代理人】
【識別番号】100177231
【弁理士】
【氏名又は名称】鴨志田 伸一
(72)【発明者】
【氏名】上坂 浩行
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】本発明は、飲食業者及び農林水産業者の一方の業者と、少なくとも一方の業者以外の外部者との飲食品・飲食材に関する交流を容易にするプログラムの提供を目的とする。
【解決手段】本発明のプログラム12は、飲食業者又は農林水産業者の業者RAの情報と、外部者OSの情報とを管理する管理システムに、業者用端末20Aから、前記業者情報として、飲食品・飲食材情報と、飲食品又は飲食材を用いた飲食品の調理実習会又は試食試飲会の案内情報とを入力可能とする機能と、外部者用端末20Bの画面に、飲食品・飲食材情報及び案内情報を表示させる機能と、外部者用端末20Bから業者用端末20Aに前記案内に対する参加リクエストを送信可能とする機能と、業者用端末20Aから外部者用端末20Bに前記参加リクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする機能と、を実行させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一品以上の飲食品の提供又は販売を行う少なくとも一業者以上の飲食業者及び少なくとも一品以上の飲食材の販売を行う少なくとも一業者以上の農林水産業者のうちの少なくとも一方の業者に関する業者情報と、少なくとも一業者以上又は一名以上の、前記少なくとも一方の業者以外の外部者に関する外部者情報とを管理する管理システムに利用可能とされ、前記管理システムを介して、前記少なくとも一方の業者と、前記外部者との双方向への情報伝達を可能にするプログラムであって、
前記管理システムに、
前記少なくとも一方の業者が使用する業者用端末及び前記外部者が使用する外部者用端末で動作するアプリケーションを介して、
前記業者用端末から、前記業者情報として、(1)前記少なくとも一品以上の飲食品又は前記少なくとも一品以上の飲食材に関する飲食品・飲食材情報と、(2)前記少なくとも一品以上の飲食品又は前記少なくとも一品以上の飲食材を用いた飲食品の調理実習会又は試食試飲会の案内に関する案内情報とを入力可能とする情報入力機能と、
前記外部者用端末の画面に、前記飲食品・飲食材情報及び前記案内情報を表示させる情報表示機能と、
前記外部者用端末から前記業者用端末に前記案内に対する参加リクエストを送信可能とする参加リクエスト送信機能と、
前記業者用端末から前記外部者用端末に前記参加リクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする参加リクエスト承認機能と、
を実行させる、
プログラム。
【請求項2】
前記外部者情報には、前記管理システムに登録されているすべての外部者の年齢及び職業に関する情報が含まれており、
前記情報表示機能は、前記業者用端末に前記参加リクエストを送信した外部者の前記外部者情報を表示させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記情報入力機能は、前記業者用端末から、前記少なくとも一品以上の飲食品の画像情報及びレシピ情報の一方又は両方若しくは前記少なくとも一品以上の飲食材の画像情報を、前記飲食品・飲食材情報の一部として入力可能とする、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記情報入力機能は、前記業者用端末から、前記調理実習会又は前記試食試飲会の開催日時、開催場所及びオンライン開催の有無の情報を、前記案内情報の一部として入力可能とする、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記業者情報には、前記管理システムに登録されているすべての飲食業者の飲食品に関する情報が含まれており、
前記情報表示機能は、前記外部者用端末の画面に、前記すべての飲食業者の飲食品に関する情報を表示させるように構成されており、
さらに、前記管理システムに、
前記外部者用端末から、当該外部者用端末から選択された飲食業者の業者用端末に、任意の飲食材を用いた新たな飲食品の調理実習会を実施することの試作リクエストを送信可能とし、かつ、前記試作リクエストを受信した前記業者用端末から前記試作リクエストを送信した前記外部者用端末に、前記試作リクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする試作リクエスト機能と、
を実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
さらに、前記管理システムに、
前記調理実習会を開催した場合に、前記調理実習会の動画を前記管理システムが有する記憶装置に記憶させる動画記憶機能と、
前記外部者用端末の画面に、前記動画を表示させる動画表示機能と、
を実行させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記飲食品・飲食材情報には、前記少なくとも一品以上の飲食品の調理に用いられる飲食材の仕入れ先情報が含まれており、
さらに、前記管理システムに、
前記外部者用端末から前記業者用端末に前記飲食材の共同仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、前記共同仕入れリクエストを受信した前記業者用端末は前記共同仕入れリクエストを送信した前記外部者用端末に前記共同仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする共同仕入れリクエスト機能、
を実行させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記調理実習会が開催された後に実行可能となる機能であって、前記外部者用端末から、前記調理実習会で飲食品の調理を実施した飲食業者に、当該飲食品の調理に用いられる仕込み品の仕込み品仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、前記仕込み品仕入れリクエストを受信した前記業者用端末は前記仕込み品仕入れリクエストを送信した前記外部者用端末に前記仕込み品仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする仕込み品仕入れリクエスト機能、
を実行させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
前記試食・試飲会が開催された後に実行可能となる機能であって、前記外部者用端末から、前記試食・試飲会で飲食品の提供をした農林水産業者に、当該飲食品の製造に用いられる飲食材の飲食材仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、前記飲食材仕入れリクエストを受信した前記業者用端末は前記飲食材仕入れリクエストを送信した前記外部者用端末に前記飲食材仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする飲食材仕入れリクエスト機能、
を実行させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項10】
少なくとも一品以上の飲食品の提供又は販売を行う少なくとも一業者以上の飲食業者及び少なくとも一品以上の飲食材の販売を行う少なくとも一業者以上の農林水産業者のうちの少なくとも一方の業者に関する業者情報と、少なくとも一業者以上又は一名以上の、前記少なくとも一方の業者以外の外部者に関する外部者情報とを管理する管理システムと、
請求項1~9のいずれか一項に記載のプログラムであって、前記管理システム並びに前記管理システムとネットワークを経由して接続されている前記少なくとも一方の業者が使用する業者用端末及び前記外部業者が使用する外部業者用端末を介して、前記少なくとも一方の業者と、前記外部者との双方向への情報伝達を可能にするプログラムと、
を備える飲食情報システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び飲食情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、その請求項1、
図1等に示されているように、複数の高機能携帯端末と、複数の飲食店サーバと、管理サーバとから構成されるパーソナライズメニューによるセルフオーダーシステムが開示されている。
ここで、複数の高機能携帯端末は、不特定多数の利用者が保持し、インターネットを介して所定の情報を送受信可能とされている。複数の飲食店サーバは、それらの利用者に各種の飲食物を提供する飲食店毎に設置され、インターネットを介して所定の情報を送受信可能とされている。管理サーバは、インターネットを介して所定の情報を送受信可能であってそれらの飲食店の各種複数の情報を管理するように構成されている。
さらに、複数の飲食店サーバは、飲食店毎に独自に作成されたオリジナルメニューを、インターネットを介して管理サーバに送信するオリジナルメニュー送信手段を有する。管理サーバは、それら飲食店サーバから送信された飲食店毎のオリジナルメニューを記憶するオリジナルメニュー記憶手段と、オリジナルメニュー記憶手段によって記憶したオリジナルメニューのうちの複数の高機能携帯端末が送信を要求するオリジナルメニューを、インターネットを介して各高機能携帯端末に送信するオリジナルメニュー送信手段とを有する。複数の高機能携帯端末は、オリジナルメニュー送信手段によって管理サーバから送信されたオリジナルメニューをその高機能携帯端末の各利用者専用にパーソナライズしたパーソナライズメニューを作成するパーソナライズメニュー作成手段と、パーソナライズメニュー作成手段によって作成したパーソナライズメニューを記憶するパーソナライズメニュー記憶手段と、高機能携帯端末のタッチパネルに表示されたパーソナライズメニューを利用してそれら飲食店サーバに飲食物注文データを送信する飲食物注文データ送信手段とを有する。
以上の構成により、特許文献1に開示されているセルフオーダーシステムは、パーソナライズメニュー作成手段では、高機能携帯端末から入力された利用者の各属性データをオリジナルメニューに反映させることで、各利用者専用にパーソナライズされたパーソナライズメニューを作成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている技術は、高機能携帯端末から入力された利用者の各属性データをオリジナルメニューに反映させることができる。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、そもそも、利用者に飲食品・飲食材を提供する飲食業者又は農林水産業者と、これらの業者以外の利用者(一例として、飲食品・飲食材の提供を受ける者)とにおける、飲食品・飲食材に関する交流を容易にするものではない。
【0005】
本発明は、飲食業者及び農林水産業者の一方の業者と、少なくとも一方の業者以外の外部者との飲食品・飲食材に関する交流を容易にするプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様のプログラムは、
少なくとも一品以上の飲食品の提供又は販売を行う少なくとも一業者以上の飲食業者及び少なくとも一品以上の飲食材の販売を行う少なくとも一業者以上の農林水産業者のうちの少なくとも一方の業者に関する業者情報と、少なくとも一業者以上又は一名以上の、前記少なくとも一方の業者以外の外部者に関する外部者情報とを管理する管理システムに利用可能とされ、前記管理システムを介して、前記少なくとも一方の業者と、前記外部者との双方向への情報伝達を可能にするプログラムであって、
前記管理システムに、
前記少なくとも一方の業者が使用する業者用端末及び前記外部者が使用する外部者用端末で動作するアプリケーションを介して、
前記業者用端末から、前記業者情報として、(1)前記少なくとも一品以上の飲食品又は前記少なくとも一品以上の飲食材に関する飲食品・飲食材情報と、(2)前記少なくとも一品以上の飲食品又は前記少なくとも一品以上の飲食材を用いた飲食品の調理実習会又は試食試飲会の案内に関する案内情報とを入力可能とする情報入力機能と、
前記外部者用端末の画面に、前記飲食品・飲食材情報及び前記案内情報を表示させる情報表示機能と、
前記外部者用端末から前記業者用端末に前記案内に対する参加リクエストを送信可能とする参加リクエスト送信機能と、
前記業者用端末から前記外部者用端末に前記参加リクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする参加リクエスト承認機能と、
を実行させる。
【0007】
第2態様のプログラムは、
第1態様のプログラムであって、
前記外部者情報には、前記管理システムに登録されているすべての外部者の年齢及び職業に関する情報が含まれており、
前記情報表示機能は、前記業者用端末に前記参加リクエストを送信した外部者の前記外部者情報を表示させる。
【0008】
第3態様のプログラムは、
第1態様のプログラムであって、
前記情報入力機能は、前記業者用端末から、前記少なくとも一品以上の飲食品の画像情報及びレシピ情報の一方又は両方若しくは前記少なくとも一品以上の飲食材の画像情報を、前記飲食品・飲食材情報の一部として入力可能とする。
【0009】
第4態様のプログラムは、
第1態様のプログラムであって、
前記情報入力機能は、前記業者用端末から、前記調理実習会又は前記試食試飲会の開催日時、開催場所及びオンライン開催の有無の情報を、前記案内情報の一部として入力可能とする。
【0010】
第5態様のプログラムは、
第1態様のプログラムであって、
前記業者情報には、前記管理システムに登録されているすべての飲食業者の飲食品に関する情報が含まれており、
前記情報表示機能は、前記外部者用端末の画面に、前記すべての飲食業者の飲食品に関する情報を表示させるように構成されており、
さらに、前記管理システムに、
前記外部者用端末から、当該外部者用端末から選択された飲食業者の業者用端末に、任意の飲食材を用いた新たな飲食品の調理実習会を実施することの試作リクエストを送信可能とし、かつ、前記試作リクエストを受信した前記業者用端末から前記試作リクエストを送信した前記外部者用端末に、前記試作リクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする試作リクエスト機能と、
を実行させる。
【0011】
第6態様のプログラムは、
第1態様のプログラムであって、
さらに、前記管理システムに、
前記調理実習会を開催した場合に、前記調理実習会の動画を前記管理システムが有する記憶装置に記憶させる動画記憶機能と、
前記外部者用端末の画面に、前記動画を表示させる動画表示機能と、
を実行させる。
【0012】
第7態様のプログラムは、
第1態様のプログラムであって、
前記飲食品・飲食材情報には、前記少なくとも一品以上の飲食品の調理に用いられる飲食材の仕入れ先情報が含まれており、
さらに、前記管理システムに、
前記外部者用端末から前記業者用端末に前記飲食材の共同仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、前記共同仕入れリクエストを受信した前記業者用端末は前記共同仕入れリクエストを送信した前記外部者用端末に前記共同仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする共同仕入れリクエスト機能、
を実行させる。
【0013】
第8態様のプログラムは、
第1態様のプログラムであって、
前記調理実習会が開催された後に実行可能となる機能であって、前記外部者用端末から、前記調理実習会で飲食品の調理を実施した飲食業者に、当該飲食品の調理に用いられる仕込み品の仕込み品仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、前記仕込み品仕入れリクエストを受信した前記業者用端末は前記仕込み品仕入れリクエストを送信した前記外部者用端末に前記仕込み品仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする仕込み品仕入れリクエスト機能、
を実行させる。
【0014】
第9態様のプログラムは、
第1態様のプログラムであって、
前記試食・試飲会が開催された後に実行可能となる機能であって、前記外部者用端末から、前記試食・試飲会で飲食品の提供をした農林水産業者に、当該飲食品の製造に用いられる飲食材の飲食材仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、前記飲食材仕入れリクエストを受信した前記業者用端末は前記飲食材仕入れリクエストを送信した前記外部者用端末に前記飲食材仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする飲食材仕入れリクエスト機能、
を実行させる。
【0015】
一態様の飲食情報システムは、
少なくとも一品以上の飲食品の提供又は販売を行う少なくとも一業者以上の飲食業者及び少なくとも一品以上の飲食材の販売を行う少なくとも一業者以上の農林水産業者のうちの少なくとも一方の業者に関する業者情報と、少なくとも一業者以上又は一名以上の、前記少なくとも一方の業者以外の外部者に関する外部者情報とを管理する管理システムと、
第1態様~第9態様のいずれか一つのプログラムであって、前記管理システム並びに前記管理システムとネットワークを経由して接続されている前記少なくとも一方の業者が使用する業者用端末及び前記外部業者が使用する外部業者用端末を介して、前記少なくとも一方の業者と、前記外部者との双方向への情報伝達を可能にするプログラムと、
を備える。
【発明の効果】
【0016】
第1態様のプログラムによれば、飲食業者及び農林水産業者の一方の業者と、少なくとも一方の業者以外の外部者との飲食品・飲食材に関する交流を容易にすることができる。
【0017】
第2態様のプログラムによれば、業者が参加リクエストに対する承認又は非承認を判断する際に、その対象である外部者の年齢及び職業に関する情報を参照することができる。
【0018】
第3態様のプログラムによれば、外部者が飲食品の画像情報及びレシピ情報並びに飲食材の画像情報を参照して参加リクエストを送信することができる。
【0019】
第4態様のプログラムによれば、外部者が調理実習会又は試食試飲会の開催日時、開催場所及びオンライン開催の有無の情報を参照して参加リクエストを送信することができる。
【0020】
第5態様のプログラムによれば、試作リクエストが承認された場合、新たな飲食品が創作され得る。
【0021】
第6態様のプログラムによれば、調理実習会の動画を外部者用端末から視聴することができる。
【0022】
第7態様のプログラムによれば、共同仕入れリクエストが承認された場合、共同仕入れが実現され得る。これに伴うスケールメリットが実現できることにより、仕入れ単価を低減することができる。
【0023】
第8態様のプログラムによれば、仕込み品仕入れリクエストが承認された場合、仕込み品の仕入れが実現され得る。これに伴うスケールメリットが実現できることにより、仕込み品を用いた飲食品の製造原価を低減することができる。
【0024】
第9態様のプログラムによれば、飲食材仕入れリクエストが承認された場合、調理実習会での飲食材の利用法を参照にした飲食材の仕入れが実現され得る。
【0025】
一態様の飲食情報システムによれば、飲食業者及び農林水産業者の一方の業者と、少なくとも一方の業者以外の外部者との飲食品・飲食材に関する交流を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本実施形態の飲食情報システムを含むネットワークシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
≪概要≫
以下、本実施形態(本発明の実施をするための形態)について図面を参照しながら説明する。まず、本明細書及び本特許請求の範囲(以下、本明細書等という。)で使用される各用語の定義について説明する。次いで、本実施形態のネットワークシステムNS(
図1及び
図2参照)における、機能及び構成、基本的機能に基づく利用方法並びに効果について説明する。次いで、本実施形態の変形例について説明する。なお、参照するすべての図面では同様の機能を有する構成要素に同様の符号を付し、明細書では適宜説明を省略する。
【0028】
≪本明細書等で使用される各用語の定義≫
本明細書等で使用される各用語の定義は、以下のとおりである。
===================================
・飲食品
飲料品又は食料品を意味する。「飲食品を提供する」とは「飲料品及び食料品の少なくとも一方を提供する」ことを意味し、「飲食品を販売する」とは「飲料品及び食料品の少なくとも一方を販売する」ことを意味する。
・飲食材
飲食品に用いられる材料(食材)を意味する。
・飲食業者
飲食品を客に提供する又は販売する者を意味する。
・農林水産業者
農業、林業及び水産業のいずれかの業務を行う者であって、飲食品に用いられる食材を生産する者をいう。農業を行う者の場合は一例として野菜及び野菜を加工して製造した飲食品(ジュース、ジャム、漬物その他の加工した飲食品)、林業を行う者の場合は一例として茸類及び山菜並びにこれらを加工して製造した飲食品、水産業を行う者の場合は一例として魚類及び魚類を加工して製造した飲食品(缶詰等)が、それぞれの食材となる。
・外部者
本実施形態のプログラム(詳細は後述)に登録されている者であって、後述する飲食品・飲食材情報を後述する業者用端末から入力する業者以外の者を意味する。業者(飲食業者及び農林水産業者)以外のすべての者は、外部者となる。ただし、業者であっても、飲食品・飲食材情報を業者用端末から入力した業者以外の業者は、外部者となる。
・業者情報
業者に関する情報を意味する。例えば、当該情報とは、その者の連絡先(住所、電話番号等)、その者の取り扱う飲食品又は飲食材の種類、販売価格、生産量等、飲食品のレシピ、画像等をいう。
・外部者情報
外部者に関する情報を意味する。例えば、当該情報とは、その者の連絡先、年齢、住所、職業、喫煙の有無等をいう。外部者が業者の場合には、外部者情報は業者情報となる。
・業者用端末
業者が後述するアプリケーションプログラムを利用するための情報機器を意味する。例えば、当該情報機器とは、アプリケーションが利用可能なスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータその他のコンピュータを意味する。なお、本実施形態では、アプリケーションプログラムは、当該情報機器にインストールされていてもよく(例えば、いわゆるスマートフォンアプリ等)、管理システム10に保存されていてウェブブラウザを介して使用可能としてもよい(例えば、いわゆるウェブアプリ)。
・外部者用端末
外部者が後述するアプリケーションプログラムを利用するための情報機器を意味する。例えば、当該情報機器とは、アプリケーションが利用可能なスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータその他のコンピュータを意味する。なお、本実施形態では、アプリケーションプログラムは、当該情報機器にインストールされていてもよく(例えば、いわゆるスマートフォンアプリ等)、管理システム10に保存されていてウェブブラウザを介して使用可能としてもよい(例えば、いわゆるウェブアプリ)。
・飲食品・飲食材情報
飲食品及び飲食材に関する情報をいう。
・管理システム
アプリケーションプログラムを利用する一又は複数の業者の業者情報と、一又は複数の外部者の外部者情報とを管理するためのコンピュータシステム(管理サーバー)を意味する。
===================================
【0029】
≪本実施形態のネットワークシステムの機能及び構成、利用方法並びに効果≫
次に、本実施形態のネットワークシステムNSの機能及び構成について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
<機能及び構成>
図1は本実施形態のネットワークシステムNSの概略図である。
ネットワークシステムNSは、管理システム10と、複数の業者用端末20A(各図では代表例として1台のみ表示)と、複数の外部者用端末20B(各図では代表例として1台のみ表示)と、通信ネットワーク30(一例として、インターネット)と、アプリケーションプログラムAPとを備えている。本明細書では、管理システム10とアプリケーションAPとの組み合わせを飲食情報システムISという。
【0031】
〔管理システム〕
管理システム10は、複数の業者用端末20Aと通信ネットワーク30を介して双方向に情報伝達が可能に構成されている。また、管理システム10は、複数の外部者用端末20Bと通信ネットワーク30を介して双方向に情報伝達が可能に構成されている。そして、管理システム10は、通信ネットワーク30を介して、各業者用端末20A及び各外部者用端末20Bからそれぞれが有する業者情報及び外部者情報を送信され、受信した業者情報及び外部者情報を記憶装置Mのデータファイル14に保存するようになっている。
以上の構成により、複数の業者用端末20Aと、複数の外部者用端末20Bとは、管理システム10を介して、双方向に情報伝達が可能に構成されている。
【0032】
〔複数の業者用端末及び複数の外部者用端末〕
複数の業者用端末20Aと、複数の外部者用端末20Bとの一例は、それぞれ、アプリケーションプログラムAPを利用可能なスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の情報機器とされている。
【0033】
〔アプリケーションプログラム〕
アプリケーションプログラムAPは、一例として、管理システム10を構成する記憶媒体Mに記憶されている。アプリケーションプログラムAPは、管理システム10を含むネットワークシステムNSを動作させるためのプログラム12、ネットワークシステムNSの動作に必要なデータを保管するためのデータファイル14、各種ライブラリ16等を含む。アプリケーションプログラムAPは、通信ネットワーク30を介して業者用端末20A及び外部者用端末20Bで動作するようになっている。プログラム12には、以下に説明する第1の機能~第12の機能を管理システム10に実行させるための各プログラムが記録されている。
そして、本実施形態のプログラム12は、少なくとも一品以上の飲食品の提供又は販売を行う少なくとも一業者以上の飲食業者及び少なくとも一品以上の飲食材の販売を行う少なくとも一業者以上の農林水産業者のうちの少なくとも一方の業者RAに関する業者情報と、少なくとも一業者以上又は一名以上の、前記少なくとも一方の業者RA以外の外部者OSに関する外部者情報とを管理する管理システム10に利用可能とされ、管理システム10を介して、前記少なくとも一方の業者RAと、外部者OSとの双方向への情報伝達を可能にする。
【0034】
前述のとおり、本実施形態のアプリケーションプログラムAPは、管理システム10を含むネットワークシステムNSを動作させるためのプログラム12を含む。そして、本実施形態のプログラム12は、管理システム10を用いて、以下の12個の機能を実現させる。
ここで、以下に説明する12個の機能は、プログラム12が管理システム10を用いて実現させる機能の一例である。本実施形態では、後述する第1の機能~第4の機能は必須の基本的機能であり、第5の機能~第12の機能は、この基本的機能に加えられる付加的機能である。したがって、後述する12個の機能のうち前述の基本的機能を実現できる形態であれば、本発明の技術的範囲に含まれる点に留意されたい。別の見方をすると、本発明は、後述する付加的機能のすべてを必須の構成要件として備える必要はない点に留意されたい。
【0035】
(基本的機能)
以下、基本的機能である、第1の機能~第4の機能について説明する。
【0036】
「第1の機能」
第1の機能は、情報入力機能という。具体的に、本機能は、業者用端末20Aから、業者情報として、(1)少なくとも一品以上の飲食品又は少なくとも一品以上の飲食材に関する飲食品・飲食材情報と、(2)少なくとも一品以上の飲食品又は少なくとも一品以上の飲食材を用いた飲食品の調理実習会又は試食試飲会の案内に関する案内情報とを入力可能とする機能である。
【0037】
「第2の機能」
第2の機能は、情報表示機能という。具体的に、本機能は、外部者用端末20Bの画面(図示省略)に、飲食品・飲食材情報及び案内情報を表示させる機能である。
【0038】
「第3の機能」
第3の機能は、参加リクエスト送信機能という。具体的に、本機能は、外部者用端末20Bから業者用端末20Aに案内に対する参加リクエストを送信可能とする機能である。
【0039】
「第4の機能」
第4の機能は、参加リクエスト承認機能という。具体的に、本機能は、業者用端末20Aから外部者用端末20Bに参加リクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする機能である。
【0040】
本実施形態では、第1の機能~第4の機能は、これらの記載順で実行される。
以上が、本実施形態のプログラム12が管理システム10に実行させる基本的機能についての説明である。
【0041】
(付加的機能)
以下、付加的機能である、第5の機能~第12の機能について説明する。
【0042】
「第5の機能」
第5の機能は、情報表示機能についての付加的機能である。具体的に、本機能は、外部者情報に管理システム10に登録されているすべての外部者OSの年齢及び職業に関する情報が含まれていることを前提として、業者用端末20Aに参加リクエストを送信した外部者OSの外部者情報を表示させる機能である。
【0043】
「第6の機能」
第6の機能は、情報入力機能についての更なる付加的機能である。具体的に、本機能は、業者用端末20Aから、少なくとも一品以上の飲食品の画像情報及びレシピ情報の一方又は両方若しくは少なくとも一品以上の飲食材の画像情報を、飲食品・飲食材情報の一部として入力可能とする機能である。
【0044】
「第7の機能」
第7の機能は、情報入力機能についての更なる付加的機能である。具体的に、本機能は、業者用端末20Aから、調理実習会又は試食試飲会の開催日時、開催場所及びオンライン開催の有無の情報を、案内情報の一部として入力可能とする。
【0045】
「第8の機能」
第8の機能は、試作リクエスト機能である。具体的に、本機能は、業者情報に管理システム10に登録されているすべての飲食業者の飲食品に関する情報が含まれていること、及び、情報表示機能が外部者用端末20Bの画面にすべての飲食業者の飲食品に関する情報を表示させるように構成されていることを前提とする機能である。本機能は、当該前提のもと、外部者用端末20Bから、外部者用端末20Bから選択された飲食業者の業者用端末20Aに、任意の飲食材を用いた新たな飲食品の調理実習会を実施することの試作リクエストを送信可能とし、かつ、試作リクエストを受信した業者用端末20Aから試作リクエストを送信した外部者用端末20Bに、試作リクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする機能である。
【0046】
「第9の機能」
第9の機能は、動画記憶機能及び動画表示機能を組み合わせた動画に関する機能である。具体的に、本機能は、調理実習会を開催した場合に、調理実習会の動画を管理システム10が有する記憶装置Mに記憶させる動画記憶機能と、外部者用端末20Bの画面に、前記動画を表示させる動画表示機能とで構成される。なお、動画表示機能は、外部者用端末20Bだけでなく、業者用端末20Aの画面にも表示可能である。
【0047】
「第10の機能」
第10の機能は、共同仕入れリクエスト機能である。具体的に、本機能は、飲食品・飲食材情報に、少なくとも一品以上の飲食品の調理に用いられる飲食材の仕入れ先情報が含まれていることを前提とする機能である。本機能は、当該前提のもと、外部者用端末20Bから業者用端末20Aに飲食材の共同仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、共同仕入れリクエストを受信した業者用端末20Aは共同仕入れリクエストを送信した外部者用端末20Bに共同仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする機能である。
【0048】
「第11の機能」
第11の機能は、仕込み品仕入れリクエスト機能である。具体的に、本機能は、調理実習会が開催された後に実行可能となる機能であって、外部者用端末20Bから、調理実習会で飲食品の調理を実施した飲食業者に、当該飲食品の調理に用いられる仕込み品の仕込み品仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、仕込み品仕入れリクエストを受信した業者用端末20Aは仕込み品仕入れリクエストを送信した外部者用端末20Bに仕込み品仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする機能である。
【0049】
「第12の機能」
第12の機能は、飲食材仕入れリクエスト機能である。具体的に、本機能は、試食・試飲会が開催された後に実行可能となる機能であって、外部者用端末20Bから、試食・試飲会で飲食品の提供をした農林水産業者に、当該飲食品の製造に用いられる飲食材の飲食材仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、飲食材仕入れリクエストを受信した業者用端末20Aは飲食材仕入れリクエストを送信した外部者用端末20Bに飲食材仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする機能である。
【0050】
以上が、本実施形態のプログラム12が管理システム10に実行させる付加的機能についての説明である。
【0051】
<基本的機能に基づく利用方法>
次に、本実施形態の利用方法について説明する。
【0052】
まず、業者RAが業者用端末20Aから情報入力機能に基づき飲食品の情報(飲食品・飲食材情報)と、当該飲食品についての調理実習会の案内情報とを入力する。例えば、業者RAが飲食業者である場合、当該飲食業者は自身の店舗で提供又は販売している飲食品(飲食品・飲食材情報)と当該飲食品の調理実習会を開催することの情報とを入力する。また、例えば、業者RAが農林水産業者である場合、当該農林水産業者は自身の会社等で生産している飲食材と当該飲食材の試飲試食会を開催することの情報を入力する。その結果、業者用端末20Aから入力され、情報ネットワーク30を介して送信された情報が管理システム10の記憶装置Mにデータファイル14として記憶される。
【0053】
次いで、管理システム10は、受信した情報(飲食品・飲食材情報及び案内情報)を管理システム10に登録されているすべての外部者用端末20B及び当該情報を送信した業者RA以外の業者用端末20Aに送信する。その結果、情報表示機能に基づいて、すべての外部者用端末20B及び当該情報を送信した業者RA以外の業者用端末20Aの画面には、飲食品・飲食材情報及び案内情報が表示可能となる。
【0054】
次いで、飲食品・飲食材情報及び案内情報を受信したすべての外部者用端末20B及び当該情報を送信した業者RA以外の業者用端末20Aを閲覧した者がその調理実習会又は試食試飲会に参加した場合、当該者は参加リクエスト送信機能に基づいて、その者の端末から参加リクエストを送信する。その結果、参加リクエストが管理システム10の記憶装置Mにデータファイル14として記憶される。
【0055】
次いで、管理システム10は、受信した参加リクエストを、その飲食品・飲食材情報及びその案内情報を送信した業者用端末20Aに送信する。
【0056】
次いで、参加リクエストを受信した業者用端末20Aを閲覧した業者RAがその参加リクエストを承認(非承認)する場合、当該業者RAは参加リクエスト承認機能に基づいて当該参加リクエストへの承認(非承認)を返信する。その結果、参加リクエストが管理システム10の記憶装置Mにデータファイル14として記憶され、管理システム10から参加リクエストを送信した端末にその結果が送られる。
【0057】
以上が、本実施形態の利用方法について説明する。
【0058】
<効果>
次に、本実施形態の効果について説明する。
【0059】
〔第1の効果〕
第1の効果は、前述の基本的機能(第1の機能~第4の機能)に基づく効果である。
本実施形態のプログラム12は、管理システム10に、前述の基本的機能である、(1)業者用端末20Aから飲食品・飲食材情報及び調理実習会又は試食試飲会の案内情報を入力可能とする情報入力機能、(2)これらの情報を外部者用端末20Bの画面に表示させる情報表示機能、(3)案内に対する参加リクエスト機能、及び、(4)参加リクエスト承認機能を実行させる。
したがって、本実施形態のプログラム12を利用すれば、ネットワークシステムNSを利用して、飲食業者及び農林水産業者の一方の業者RAと、少なくとも一方の業者以外の外部者OSとの飲食品・飲食材に関する交流を容易にすることができる。特に、業者RAと外部者OSとが物理的に離れた場所にいる場合であっても交流が可能となる点で有効といえる。
【0060】
〔第2の効果〕
第2の効果は、前述の付加的機能(第5の機能~第12の機能)のうちの第5の機能による効果である。
本実施形態のプログラム12は、管理システム10に、前述の基本的機能を実行させたうえで、第5の機能を実行させる。すなわち、プログラム12は、管理システム10に、基本的機能を実行させるとともに、外部者情報に管理システム10に登録されているすべての外部者OSの年齢及び職業に関する情報が含まれていることを前提として、業者用端末20Aに参加リクエストを送信した外部者OSの外部者情報を表示させる。
したがって、本実施形態のプログラム12を利用すれば、参加リクエストを受け取った業者RAは参加リクエストに対する承認又は非承認を判断する際に、その対象である外部者の年齢及び職業に関する情報を参照することができる。例えば、業者RAの飲食店が喫煙可能である場合、当該業者RAは上記情報に基づき未成年者の参加リクエストに非承認の返信をする判断材料にすることができる。
【0061】
〔第3の効果〕
第3の効果は、前述の付加的機能のうちの第6の機能による効果である。
本実施形態のプログラム12は、管理システム10に、前述の基本的機能を実行させたうえで、第6の機能を実行させる。すなわち、プログラム12は、管理システム10に、基本的機能を実行させるとともに、業者用端末20Aから、少なくとも一品以上の飲食品の画像情報及びレシピ情報の一方又は両方若しくは少なくとも一品以上の飲食材の画像情報を、飲食品・飲食材情報の一部として入力可能とする。
したがって、本実施形態のプログラム12を利用すれば、外部者OSが飲食品の画像情報及びレシピ情報並びに飲食材の画像情報を参照して参加リクエストを送信することができる。
【0062】
〔第4の効果〕
第4の効果は、前述の付加的機能のうちの第7の機能による効果である。
本実施形態のプログラム12は、管理システム10に、前述の基本的機能を実行させたうえで、第7の機能を実行させる。すなわち、プログラム12は、管理システム10に、基本的機能を実行させるとともに、業者用端末20Aから、調理実習会又は試食試飲会の開催日時、開催場所及びオンライン開催の有無の情報を、案内情報の一部として入力可能とする。
したがって、本実施形態のプログラム12を利用すれば、外部者OSが調理実習会又は試食試飲会の開催日時、開催場所及びオンライン開催の有無の情報を参照して参加リクエストを送信することができる。
【0063】
〔第5の効果〕
第5の効果は、前述の付加的機能のうちの第8の機能による効果である。
本実施形態のプログラム12は、管理システム10に、前述の基本的機能を実行させたうえで、第8の機能を実行させる。すなわち、プログラム12は、管理システム10に、基本的機能を実行させるとともに、業者情報に管理システム10に登録されているすべての飲食業者の飲食品に関する情報が含まれていること、及び、情報表示機能が外部者用端末20Bの画面にすべての飲食業者の飲食品に関する情報を表示させて、外部者用端末20Bから、外部者用端末20Bから選択された飲食業者の業者用端末20Aに、任意の飲食材を用いた新たな飲食品の調理実習会を実施することの試作リクエストを送信可能とし、かつ、試作リクエストを受信した業者用端末20Aから試作リクエストを送信した外部者用端末20Bに、試作リクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする。
したがって、本実施形態のプログラム12を利用すれば、試作リクエストが承認された場合、新たな飲食品が創作され得る。
【0064】
〔第6の効果〕
第6の効果は、前述の付加的機能のうちの第9の機能による効果である。
本実施形態のプログラム12は、管理システム10に、前述の基本的機能を実行させたうえで、第9の機能を実行させる。すなわち、プログラム12は、管理システム10に、基本的機能を実行させるとともに、調理実習会を開催した場合に、調理実習会の動画を管理システム10が有する記憶装置Mに記憶させつつ(動画記憶機能)、外部者用端末20Bの画面に前記動画を表示させる(動画表示機能)。
したがって、本実施形態のプログラム12を利用すれば、調理実習会の動画を外部者用端末20Bから視聴することができる。
【0065】
〔第7の効果〕
第7の効果は、前述の付加的機能のうちの第10の機能による効果である。
本実施形態のプログラム12は、管理システム10に、前述の基本的機能を実行させたうえで、第10の機能を実行させる。すなわち、プログラム12は、管理システム10に、基本的機能を実行させるとともに、飲食品・飲食材情報に、少なくとも一品以上の飲食品の調理に用いられる飲食材の仕入れ先情報が含まれていることを前提として、外部者用端末20Bから業者用端末20Aに飲食材の共同仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、共同仕入れリクエストを受信した業者用端末20Aは共同仕入れリクエストを送信した外部者用端末20Bに共同仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする。
したがって、本実施形態のプログラム12を利用すれば、共同仕入れリクエストが承認された場合、共同仕入れが実現され得る。これに伴うスケールメリットが実現できることにより、仕入れ単価を低減することができる。
【0066】
〔第8の効果〕
第8の効果は、前述の付加的機能のうちの第11の機能による効果である。
本実施形態のプログラム12は、管理システム10に、前述の基本的機能を実行させたうえで、第11の機能を実行させる。すなわち、プログラム12は、管理システム10に、調理実習会が開催された後に実行可能となる機能であって、基本的機能を実行させるとともに、外部者用端末20Bから、調理実習会で飲食品の調理を実施した飲食業者に、当該飲食品の調理に用いられる仕込み品の仕込み品仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、仕込み品仕入れリクエストを受信した業者用端末20Aは仕込み品仕入れリクエストを送信した外部者用端末20Bに仕込み品仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする。
したがって、本実施形態のプログラム12を利用すれば、仕込み品仕入れリクエストが承認された場合、仕込み品の仕入れが実現され得る。これに伴うスケールメリットが実現できることにより、仕込み品を用いた飲食品の製造原価を低減することができる。
【0067】
〔第9の効果〕
第9の効果は、前述の付加的機能のうちの第12の機能による効果である。
本実施形態のプログラム12は、管理システム10に、前述の基本的機能を実行させたうえで、第12の機能を実行させる。すなわち、プログラム12は、管理システム10に、試食・試飲会が開催された後に実行可能となる機能であって、基本的機能を実行させるとともに、外部者用端末20Bから、試食・試飲会で飲食品の提供をした農林水産業者に、当該飲食品の製造に用いられる飲食材の飲食材仕入れリクエストを送信可能とし、かつ、飲食材仕入れリクエストを受信した業者用端末20Aは飲食材仕入れリクエストを送信した外部者用端末20Bに飲食材仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする。
したがって、本実施形態のプログラム12を利用すれば、飲食材仕入れリクエストが承認された場合、調理実習会での飲食材の利用法を参照にした飲食材の仕入れが実現され得る。また、農林水産業者は、新たな顧客を獲得することができ得る。
【0068】
以上が本実施形態の効果について説明する。また、以上が本実施形態についての説明である。
【0069】
≪変形例≫
以上のとおり、本発明について前述の実施形態を例に説明したが、本発明の技術的範囲に含まれる形態は前述の実施形態に限られない。例えば、以下のような変形例も含まれる。
【0070】
<変形例1(加工食品生産リクエスト機能)>
例えば、外部者としては食品加工業者も本実施形態のアプリケーションプログラムAPを利用することは可能である。そして、食品加工業者が、登録されている業者RAに加工食品(インスタント食品、レトルト食品、チルド食品等)の生産のためのリクエストを行う機能を追加してもよい。
【0071】
<変形例2(チャット機能)>
業者用端末20A及び外部者用端末20Bに、各登録者が他の登録者に対してメッセージを送信可能とするチャット機能を追加してもよい。これにより、他者のメッセージを参考にして調理実習会を開催すること等が可能となる。
【0072】
<変形例3(音声送信機能)>
調理実習会及び試食試飲会が開催された場合であって一部の参加者がオンラインでの参加者である場合、当該参加者がオンラインで音声を送信可能にしてもよい。これにより、調理実習会及び試食試飲会の主催者に対してその都度ノウハウ等についての質問をすることができる。
【0073】
<変形例4(共同仕入れリクエスト機能の付加機能)>
共同仕入れリクエスト機能が実現されると、購入側は仕入れ単価を低減させることができ、販売側は売上を増加させつつ販売数量を安定化させることができる。そこで、業者RAは、予め記憶装置Mに「仕入れ額と仕入れ量との関係のデータ」をアップロードしておき、共同仕入れリクエストの承諾の際に当該データを当該リクエストを送信した外部者OSの外部者用端末20Bに送信するようにしてもよい。さらに、当該外部者OSは、更に仕入れ単価を低減させるために上記チャット機能を利用して他者に仕入れの打診を送れるようにしてもよい。
このような付加機能は、仕込み品リクエスト機能にも利用可能である。
【0074】
<変形例5(情報入力機能の付加機能)>
本実施形態の説明では、業者RAは、情報入力機能に基づき、業者用端末20Aから、業者情報として、(1)飲食品・飲食材情報と、(2)調理実習会又は試食試飲会の案内に関する案内情報とを入力可能とし、情報表示機能によって外部者用端末20Bの画面に飲食品・飲食材情報及び前記案内情報を表示させることで、調理実習会又は試食試飲会を開催するとした。
しかしながら、例えば、前述のチャット機能を利用して、一部の業者RA(例えば、パスタ用麺にマッチするミートソースを探しているパスタ店)が他の業者RAにミートソースの提供を依頼したうえで、これらの複数の業者RAによる調理実習会を共同開催するようにしてもよい。
【0075】
<変形例6(掲示板機能)>
前述の変形例5では、パスタ店の業者RAが他のパスタ店の業者RAに依頼して調理実習会を共同開催するとしたが、例えば、パスタ用麺にマッチするミートソースを探しているパスタ店の業者RAが各業者用端末20A及び各外部者用端末20Bで閲覧可能な掲示板(図示省略)を利用して、自社のパスタ用麺にマッチするミートソースの提供者を募集したうえで、共同での調理実習会を行うようにしてもよい。また、調理実習会を複数のミートソースの提供者とともに開催して、参加者に試食して評価をしてもらう集会として利用できるようにしてもよい。
【0076】
<変形例7(動画表示機能の付加機能)>
本実施形態は、調理実習会を開催した場合に、管理システム10に、調理実習会の動画を管理システム10が有する記憶装置Mに記憶させる動画記憶機能と、外部者用端末20Bの画面に、この動画を表示させる動画表示機能とを実行させることができるとした。そのため、本実施形態のアプリケーションプログラムAPの利用者は、自身の端末により動画表示機能に基づき、過去の調理実習会の映像を閲覧することができるが、動画表示機能の付加機能として、当該調理実習会に参加した参加者の感想、評価結果等も端末の画面を介して閲覧できるようにしてもよい。そのため、過去の調理実習会の映像を閲覧した利用者は、例えば、前述のチャット機能を利用して感想等を行った参加者に意見を求めることができる。
【符号の説明】
【0077】
10 管理システム
12 プログラム
14 データファイル
16 各種ライブラリ
20A 業者用端末
20B 外部者用端末
30 情報ネットワーク
AP アプリケーションプログラム
M 記憶装置
IS 飲食情報システム
NS ネットワークシステム
OS 外部者
RA 飲食業者及び農林水産業者(業者)
【手続補正書】
【提出日】2022-12-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一品以上の飲食品の提供又は販売を行う少なくとも一業者以上の飲食業者及び少なくとも一品以上の飲食材の販売を行う少なくとも一業者以上の農林水産業者のうちの少なくとも一方の業者に関する業者情報と、少なくとも一業者以上又は一名以上の、前記少なくとも一方の業者以外の外部者に関する外部者情報とを管理する管理システムに利用可能とされ、前記管理システムを介して、前記少なくとも一方の業者と、前記外部者との双方向への情報伝達を可能にするプログラムであって、
前記管理システムに、
前記少なくとも一方の業者が使用する業者用端末及び前記外部者が使用する外部者用端末で動作するアプリケーションを介して、
前記業者用端末から、前記業者情報として、(1)前記少なくとも一品以上の飲食品又は前記少なくとも一品以上の飲食材に関する飲食品・飲食材情報と、(2)前記少なくとも一品以上の飲食品又は前記少なくとも一品以上の飲食材を用いた飲食品の調理実習会又は試食試飲会の案内に関する案内情報とを入力可能とする情報入力機能と、
前記外部者用端末の画面に、前記飲食品・飲食材情報及び前記案内情報を表示させる情報表示機能と、
前記外部者用端末から前記業者用端末に前記案内に対する参加リクエストを送信可能とする参加リクエスト送信機能と、
前記業者用端末から前記外部者用端末に前記参加リクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする参加リクエスト承認機能と、
前記外部者用端末から、当該外部者用端末から選択された飲食業者の業者用端末に、任意の飲食材を用いた新たな飲食品の調理実習会を実施することの試作リクエストを送信可能とし、前記試作リクエストを受信した前記業者用端末から前記試作リクエストを送信した前記外部者用端末に、前記試作リクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする機能と、
を実行させる、
プログラム。
【請求項2】
前記外部者情報には、前記管理システムに登録されているすべての外部者の年齢及び職業に関する情報が含まれており、
前記情報表示機能は、前記業者用端末に前記参加リクエストを送信した外部者の前記外部者情報を表示させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記情報入力機能は、前記業者用端末から、前記少なくとも一品以上の飲食品の画像情報及びレシピ情報の一方又は両方若しくは前記少なくとも一品以上の飲食材の画像情報を、前記飲食品・飲食材情報の一部として入力可能とする、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記情報入力機能は、前記業者用端末から、前記調理実習会又は前記試食試飲会の開催日時、開催場所及びオンライン開催の有無の情報を、前記案内情報の一部として入力可能とする、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
さらに、前記管理システムに、
前記調理実習会を開催した場合に、前記調理実習会の動画を前記管理システムが有する記憶装置に記憶させる機能と、
前記外部者用端末の画面に、前記動画を表示させる機能と、
を実行させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記飲食品・飲食材情報には、前記少なくとも一品以上の飲食品の調理に用いられる飲食材の仕入れ先情報が含まれており、
さらに、前記管理システムに、
前記外部者用端末から前記業者用端末に前記飲食材の共同仕入れリクエストを送信可能とし、前記共同仕入れリクエストを受信した前記業者用端末は前記共同仕入れリクエストを送信した前記外部者用端末に前記共同仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする機能、
を実行させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記調理実習会が開催された後に実行可能となる機能であって、前記外部者用端末から、前記調理実習会で飲食品の調理を実施した飲食業者に、当該飲食品の調理に用いられる仕込み品の仕込み品仕入れリクエストを送信可能とし、前記仕込み品仕入れリクエストを受信した前記業者用端末は前記仕込み品仕入れリクエストを送信した前記外部者用端末に前記仕込み品仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする機能、
を実行させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記試食試飲会が開催された後に実行可能となる機能であって、前記外部者用端末から、前記試食試飲会で飲食品の提供をした農林水産業者に、当該飲食品の製造に用いられる飲食材の飲食材仕入れリクエストを送信可能とし、前記飲食材仕入れリクエストを受信した前記業者用端末は前記飲食材仕入れリクエストを送信した前記外部者用端末に前記飲食材仕入れリクエストに対する承認又は非承認を返信可能とする機能、
を実行させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
少なくとも一品以上の飲食品の提供又は販売を行う少なくとも一業者以上の飲食業者及び少なくとも一品以上の飲食材の販売を行う少なくとも一業者以上の農林水産業者のうちの少なくとも一方の業者に関する業者情報と、少なくとも一業者以上又は一名以上の、前記少なくとも一方の業者以外の外部者に関する外部者情報とを管理する管理システムと、
請求項1~8のいずれか一項に記載のプログラムであって、前記管理システム並びに前記管理システムとネットワークを経由して接続されている前記少なくとも一方の業者が使用する業者用端末及び前記外部者が使用する外部者用端末を介して、前記少なくとも一方の業者と、前記外部者との双方向への情報伝達を可能にするプログラムと、
を備える飲食情報システム。