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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034553
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】独立型モバイルサーバ
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/04 20220101AFI20240306BHJP
   G06F 1/20 20060101ALI20240306BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
H04L67/04
G06F1/20 B
H05K7/20 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138863
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】522347955
【氏名又は名称】D-bas株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】506182114
【氏名又は名称】黒岩 浩三
(74)【代理人】
【識別番号】100081709
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴若 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】黒岩 浩三
(72)【発明者】
【氏名】平野 雅晴
(72)【発明者】
【氏名】岩藤 誠
(72)【発明者】
【氏名】新沼 尚史
【テーマコード(参考)】
5E322
【Fターム(参考)】
5E322BA05
5E322BB03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】独立型モバイルサーバの起動状態において、ユーザ端末による通信で入力したWEBアプリケーションを実行し、ネットワークの通信施設環境に関係なく、簡単にどの現場でも利用可能な独立型モバイルサーバを提供する。
【解決手段】独立型モバイルサーバが、ユーザ端末及びインターネットと通信可能なネットワークにおいて、独立型モバイルサーバ10は、WEBアプリケーション及びWEBアプリケーションの実行に用いるデータを入力可能であり、独立型モバイルサーバ10の各部に電源を供給するバッテリ16と、独立型モバイルサーバ10の起動及び起動終了を行う電源スイッチ17と、を含み、独立型モバイルサーバ10の起動状態において、ユーザ端末20による通信で、入力したWEBアプリケーションを実行する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末と通信可能な独立型モバイルサーバにおいて、
前記独立型モバイルサーバは、
WEBアプリケーション及びWEBアプリケーションの実行に用いるデータを入力可能であり、
独立型モバイルサーの各部に電源を供給するバッテリと、
独立型モバイルサーの起動及び起動終了を行う電源スイッチと、を含み、
前記独立型モバイルサーの起動状態において、
前記ユーザ端末による通信で、前記入力したWEBアプリケーションを実行することを特徴とする独立型モバイルサーバ。
【請求項2】
前記独立型モバイルサーの各部を冷却する冷却ファンを備えることを特徴とする請求項1に記載の独立型モバイルサーバ。
【請求項3】
インターネットと有線で通信可能なネット有線通信部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の独立型モバイルサーバ。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワークの通信施設環境に関係なく利用可能な独立型モバイルサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モバイルサーバ通信システムに関するものとして、例えば特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載されたモバイルサーバ通信システムは、移動端末と、ネットワーク装置とを備え、ネットワーク装置は、移動端末の移動状態を検出する検出手段と、検出手段による検出結果を基に移動端末が接続可能なアクセスシステムを、設定された条件から選択する選択手段と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-189273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなモバイルサーバ通信システムでは、ネットワーク装置が移動端末の移動状態を監視しているので、移動端末が接続できないことを検知すると、ネットワーク装置が定期的かつ継続的に接続状況を監視しなければならなかった。
【0005】
また、近年においては、国内外での大型イベント、展示会場等施設、学校等では、WEBアプリケーションを利用し、PC、タブレット等でプレゼンテーション、デモンストレーション等を実施しているが、ネットワークの通信施設環境に大きく影響し、WEBアプリケーションが利用できない状態が生じている。
【0006】
この発明は、かかる実情に鑑みてなされたもので、WEBアプリケーションが利用できない等の課題を改善し、ネットワークの通信施設環境に関係なく、簡単にどの現場でも利用可能な独立型モバイルサーバを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0008】
請求項1に記載の発明は、
ユーザ端末と通信可能な独立型モバイルサーバにおいて、
前記独立型モバイルサーバは、
WEBアプリケーション及びWEBアプリケーションの実行に用いるデータを入力可能であり、
独立型モバイルサーの各部に電源を供給するバッテリと、
独立型モバイルサーの起動及び起動終了を行う電源スイッチと、を含み、
前記独立型モバイルサーの起動状態において、
前記ユーザ端末による通信で、前記入力したWEBアプリケーションを実行することを特徴とする独立型モバイルサーバである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、
前記独立型モバイルサーの各部を冷却する冷却ファンを備えることを特徴とする請求項1に記載の独立型モバイルサーバである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、
インターネットと有線で通信可能なネット有線通信部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の独立型モバイルサーバである。
【発明の効果】
【0011】
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
【0012】
請求項1乃至請求項3に記載の発明では、独立型モバイルサーバは、WEBアプリケーション及びWEBアプリケーションの実行に用いるデータを入力可能であり、独立型モバイルサーの各部に電源を供給するバッテリと、独立型モバイルサーの起動及び起動終了を行う電源スイッチと、を含み、独立型モバイルサーの起動状態において、ユーザ端末による通信で、入力したWEBアプリケーションを実行することで、WEBアプリケーションが利用できない等の課題を改善し、ネットワークの通信施設環境に関係なく、簡単にどの現場でも利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ネットワークの概略構成図である。
図2】独立型モバイルサーバの概略構成図である。
図3】独立型モバイルサーバの外観図である。
図4】独立型モバイルサーバの実装図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の独立型モバイルサーバの実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明するが、この発明はこの実施形態に限定されない。
【0015】
(ネットワーク)
この実施の形態のネットワークを、図1に基いて説明する。図1はネットワークの概略構成図である。
【0016】
図1(a)において、ネットワーク1は、独立型モバイルサーバ10と、ユーザ端末20と、インターネット30とから構成され、独立型モバイルサーバ10は、ユーザ端末20及びインターネット30とに通信可能である。インターネット30には、マスターサーバ31が接続される。
【0017】
図1(b)において、ネットワーク1は、図1(a)と同様に構成されるが、独立型モバイルサーバ10は、インターネット30と有線で通信可能である。
【0018】
図1(a)及び図1(b)において、独立型モバイルサーバ10は、ユーザ端末20及びインターネット30とから、あるいはユーザ端末20またはインターネット30のいずれから、WEBアプリケーション及びWEBアプリケーションの実行に用いるデータを入力可能である。
【0019】
WEBアプリケーションは、WEBの仕組みを利用したアプリケーションのことであり、一般的なコーポレートサイトやブログサイトなどとは異なり、高度な機能を持ったWEBサイトである。WEBアプリケーションとしては、例えば、外国語学習に利用するもの、リモート学習に利用するもの、プレゼンテーションに利用するもの、各種クレジット決済に利用するものがある。
【0020】
図1(c)において、国内外での大型イベント、展示会場等施設、学校等では、WEBアプリケーションを利用し、PC、タブレット等でプレゼンテーション、デモンストレーション等を実施しているが、ネットワーク1は、通信施設環境に大きく影響し、WEBアプリケーションが利用できない状態が生じる。
【0021】
この実施の形態では、ネットワーク1の通信施設環境が悪く、WEBアプリケーションが利用できない状態が生じても、独立型モバイルサーバ10には、図1(a)及び図1(b)において、予めWEBアプリケーション及びWEBアプリケーションの実行に用いるデータを入力しておくことで、ユーザ端末20による通信により、独立型モバイルサーバ10に入力したWEBアプリケーションを実行することができる。
【0022】
このように、独立型モバイルサーバ10は、WEBアプリケーションが利用できない等の課題を改善し、ネットワーク1の通信施設環境に関係なく、簡単にどの現場でも利用可能である。
【0023】
(独立型モバイルサーバ)
この実施の形態の独立型モバイルサーバを、図2に基いて説明する。図2は独立型モバイルサーバの概略構成図である。
【0024】
この独立型モバイルサーバ10は、ユーザ端末20と、インターネット30とに通信可能なモバイルサーバであり、中央演算処理装置機能を構成するCUP11及びCPU11との間でやりとりするデータやプログラムを一時的に保存する記憶装置機能を構成するメモリ12を有する。
【0025】
独立型モバイルサーバ10には、出力部40を介して表示装置やプリンタ等の出力装置41が接続され、この出力装置41にWEBアプリケーションの実行状態が出力可能である。
【0026】
独立型モバイルサーバ10は、ユーザ端末20と通信可能なユーザ端末通信部13と、インターネット30と通信可能なネット通信部14及びネット有線通信部15と、を有する。
【0027】
独立型モバイルサーバ10は、ユーザ端末通信部13、ネット通信部14及びネット有線通信部15により、WEBアプリケーション及びWEBアプリケーションの実行に用いるデータを入力可能である。ネット有線通信部14によって、インターネット30との有線通信を可能にすることで、必要に応じて、有線でインターネット接続ができる。
【0028】
独立型モバイルサーバ10は、独立型モバイルサー10の各部に電源を供給するバッテリ16と、独立型モバイルサー10の起動及び起動終了を行う電源スイッチ17と、を含む。バッテリ16は、電源供給部50を介して独立型モバイルサー10の各部に電源を供給し、このバッテリ16には、商用電源18に接続して蓄電可能になっており、バッテリ内臓で、電源が無い環境でも利用できる。
【0029】
独立型モバイルサーバ10は、独立型モバイルサー10の各部を冷却する冷却ファン19を備えており、冷却ファン19は、サーバ内部に熱がこもることがないように冷却する。
【0030】
ユーザ端末20としては、例えばタブレット端末、スマートホン、パソコン等があり、ユーザ端末20とは、WiFi(登録商標)またはBluetooth(登録商標)で接続する。Wi-Fiは、無線で通信する端末がお互いに接続可能になる方式(規格)である。Bluetoothは、タブレット端末、スマートホン、パソコン等のデジタル機器に内蔵された機能で通信する規格であり、対応した機器同士は、ケーブルなどを接続しなくてもデータをやり取りできる。
【0031】
この独立型モバイルサーバ10では、マスターサーバ31の接続状態において、独立型モバイルサーハ10からマスターサーバ31とのアップロード、ダウンロードが可能である。また、ユーザ端末20において、ユーザの指示または自動処理で、独立型モバイルサーハ10からスターサーバ31とのアップロード、ダウンロードが可能である。
【0032】
国内外での大型イベント、展示会場等施設、学校等では、WEBアプリケーションを利用し、PC、タブレット等でプレゼンテーション、デモンストレーション等を実施する際には、電源スイッチ17を操作して独立型モバイルサー10を起動状態にする。
【0033】
この独立型モバイルサー10の起動状態において、ユーザ端末20による通信で、入力したWEBアプリケーションを実行することができ、独立型モバイルサーバ10は、WEBアプリケーションが利用できない等の課題を改善し、ネットワーク1の通信施設環境に関係なく、簡単にどの現場でも利用可能である。
【0034】
(同期)
ユーザの指示または自動処理で、独立型モバイルサーハ10からスターサーバ31へデータを、アップロードまたはダウンロードする。
【0035】
(サーバ機能)
独立型モバイルサーバ10は、
(1)管理者登録する。
(2)独立型モバイルサーバをアクティベイトする。
(3)同期設定する。
(4)同期処理をする。
等のサーバ機能を有する。
【0036】
マスタサーバ31は、
(1)独立型モバイルサーバ利用者を登録、管理する。
(2)独立型モバイルサーバのアクディベイトなどを行い、管理する。
(3)独立型モバイルサーバのデータ同期を行う。
等のサーバ機能を有する。
【0037】
(独立型モバイルサーバのハードウエア)
独立型モバイルサーバのハードウエアを、図3及び図4に基づいて説明する。図3は独立型モバイルサーバの外観図、図4は独立型モバイルサーバの実装図である。
【0038】
独立型モバイルサーバは、図3(a)の斜視図、図3(b)の側面図、図3(c)の平面図、図3(d)の底面図に示すような角形ボックスの外観であり、ユーザが片手で持って移動可能である。
【0039】
独立型モバイルサーバは、上面側に、電源スイッチを備え、底面側に、出力装置、バッテリ等の各接続端子を備えている。
【0040】
独立型モバイルサーバは、図4(a)のメイン基板側の側面図、図4(b)の冷却ファン側の側面図、図4(c)の平面図、図4(d)の底面図に示すような実装である。
【0041】
独立型モバイルサーバは、メイン基板、通信基板、電源基板を有する。メイン基板には、CUP及びメモリ、出力部が搭載され、通信基板には、ユーザ端末通信部、ネット通信部、ネット有線通信部が搭載され、電源基板には、バッテリが搭載される。通信基板は、ユーザ端末通信部としては、WiFiルータ基板、Raspberry Pi基板などを利用する。
【0042】
独立型モバイルサーバは、角形ボックスの内部に、メイン基板、通信基板及び電源基板を、並べて配置する(図4(a))。冷却ファンは、メイン基板に対面して配置され、バッテリは、メイン基板、通信基板、電源基板の側部位置に対面して配置する(図4(b))。
【0043】
角形ボックスの上面側には、中央位置に電源スイッチを配置し(図4(c))、角形ボックスの底面側には、出力装置、バッテリの各接続端子を配置し、バッテリの充電口を配置する(図4(d))。電源スイッチは、システム起動及び終了ができる。出力装置の接続端子として、保守で利用することを想定しているので、端子形状は制限しない。バッテリの充電口の形状は、USB-Cなど小さい形状が好ましい。
【0044】
この独立型モバイルサーバは、角形ボックスの上面側に、電源スイッチを備え、底面側に、出力示装置、バッテリの各接続端子を備え、角形ボックスの内部に、メイン基板、通信基板及び電源基板を、並べて配置し、冷却ファンは、メイン基板に対面して配置し、バッテリは、メイン基板、通信基板、電源基板の側部位置に対面して配置し、角形ボックスにコンパクトに実装した構成であり、ユーザは片手で持ち運び可能である。
【0045】
(独立型モバイルサーバの利用)
[外国語学習]
外国語学習用WEBアプリケーションをインストールした独立型モバイルサーバを用いて、教室において生徒のタブレットPC等でWi-Fi接続して外国語学習に利用する。[リモート学習]
外国語学習用WEBアプリケーションをインストールした独立型モバイルサーバを用いて、家庭等においてミニサーバを設置し、リモートで生徒のタブレットPC等でWi-Fi接続してリモート学習に利用する。
[プレゼンテーション]
プレゼンテーション用WEBアプリケーションをインストールした独立型モバイルサーバを用いて、大型展示会場等においてユーザのタブレットPC等でWi-Fi接続してプレゼンテーションに利用する。
[移動販売]
商品販売用WEBアプリケーションをインストールした独立型モバイルサーバを用いて、移動販売においてユーザのスマートホン等でWi-Fi接続して店舗メニューの注文やテイクアウト注文の各種クレジット決済に利用する。
【産業上の利用可能性】
【0046】
この発明は、通信施設環境に関係なく利用可能な独立型モバイルサーバに適用可能であり、WEBアプリケーションが利用できない等の課題を改善し、ネットワークの通信施設環境に関係なく、簡単にどの現場でも利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 ネットワーク
10 独立型モバイルサーバ
11 CUP
12 メモリ
13 ユーザ端末通信部
14 ネット通信部
15 ネット有線通信部
16 バッテリ
17 電源スイッチ
18 商用電源
19 冷却ファン
20 ユーザ端末
30 インターネット
31 マスターサーバ
40 出力部
41 出力装置
図1
図2
図3
図4