(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034640
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/45 20140101AFI20240306BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240306BHJP
A63F 13/798 20140101ALI20240306BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/69
A63F13/798
A63F13/69 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139027
(22)【出願日】2022-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬場 功淳
(72)【発明者】
【氏名】澤田 純希
(72)【発明者】
【氏名】中前 秀太
(57)【要約】
【課題】ゲームをプレイするユーザのモチベーションの低下を抑制することを可能とする。
【解決手段】ゲームシステムは、ユーザがゲームをプレイする際に、予め用意されている複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードを強制的に割り当て、強制的に割り当てられたプレイモードでゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境を提供する。強制的に割り当てられるプレイモードは、ユーザのゲーム進行度に基づいて選択される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザがゲームをプレイする際に、予め用意されている複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードを強制的に割り当てる割り当て手段、
強制的に割り当てられた前記1つのプレイモードで前記ゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境を提供する提供手段
として機能させ、
強制的に割り当てられる前記1つのプレイモードは、前記ユーザのゲーム進行度に基づいて選択される
プログラム。
【請求項2】
前記複数のプレイモードの各々は、当該プレイモードでゲームをプレイすることによって付与される報酬、当該ゲームをプレイすることによって課されるペナルティ及び当該ゲームをプレイする際の難易度のうちの少なくとも1つが異なる請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記複数のプレイモードは、第1及び第2プレイモードを含み、
前記第1プレイモードは、他のユーザと対戦を行い、当該対戦の結果に基づいて前記ユーザに報酬が付与されるまたはペナルティが課されるプレイモードであり、
前記第2プレイモードは、前記ゲームがプレイされた際の前記ユーザのスコアに基づいて報酬が付与されるプレイモードである
請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
前記報酬は、前記ユーザのゲーム進行度を上昇させるためのポイントの増加を含み、
前記ペナルティは、前記ポイントの減少を含む
請求項3記載のプログラム。
【請求項5】
強制的に割り当てられる前記1つのプレイモードは、前記ゲーム進行度毎に予め定められているプレイモードのサイクルに従って選択される請求項1記載のプログラム。
【請求項6】
前記プレイモードのサイクルは、強制的に割り当てられる前記1つのプレイモードで行われる対戦の結果に基づいて変更される請求項5記載のプログラム。
【請求項7】
強制的に割り当てられる前記1つのプレイモードは、前記ゲーム進行度毎に予め定められている各プレイモードの確率に従って選択される請求項1記載のプログラム。
【請求項8】
前記ユーザのゲーム進行度が第1ゲーム進行度である場合には、前記ユーザがゲームをプレイする度に前記第1または第2プレイモードが強制的に割り当てられ、
前記ユーザのゲーム進行度が第2ゲーム進行度である場合には、前記ユーザがゲームをプレイする度に前記第1プレイモードが強制的に割り当てられる
請求項3記載のプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータを、前記複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードが強制的に割り当てられた場合に、当該プレイモードでゲームをプレイすることを前記ユーザによって使用されるユーザ端末に指示する指示手段として更に機能させ、
前記ユーザ端末において提供されるユーザインタフェースは、強制的に割り当てられた前記1つのプレイモードを変更する操作を受け付けない
請求項3記載のプログラム。
【請求項10】
前記第2プレイモードは、ノンプレイヤキャラクタと対戦を行うプレイモードである請求項3記載のプログラム。
【請求項11】
コンピュータを、
ユーザがゲームをプレイする際に、予め用意されている複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードを強制的に割り当てる割り当て手段、
強制的に割り当てられた前記1つのプレイモードで前記ゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境を提供する提供手段
として機能させ、
強制的に割り当てられる前記1つのプレイモードは、前記ゲームが過去にプレイされた結果に基づいて選択される
プログラム。
【請求項12】
ユーザがゲームをプレイする際に、予め用意されている複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードを強制的に割り当てる割り当て手段と、
強制的に割り当てられた前記1つのプレイモードで前記ゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境を提供する提供手段と
を具備し、
強制的に割り当てられる前記1つのプレイモードは、前記ユーザのゲーム進行度に基づいて選択される
システム。
【請求項13】
ユーザがゲームをプレイする際に、予め用意されている複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードを強制的に割り当てる割り当て手段と、
強制的に割り当てられた前記1つのプレイモードで前記ゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境を提供する提供手段と
を具備し、
強制的に割り当てられる前記1つのプレイモードは、前記ゲームが過去にプレイされた結果に基づいて選択される
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、例えばオンラインでユーザがゲームをプレイすることを実現するゲームシステムが知られている。
【0003】
このようなゲームシステムにおいては様々なユーザがゲームをプレイすることが想定されるが、当該ゲームシステムの運営者は、多くのユーザに当該ゲームを継続的にプレイしてもらうことを望んでいる。
【0004】
しかしながら、ゲームに対する熟練度が十分でないユーザは、当該熟練度が高いユーザと比べて、当該ゲームをプレイするためのモチベーションが低下しやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の目的は、ゲームをプレイするユーザのモチベーションの低下を抑制することが可能なプログラム及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの態様によれば、コンピュータを、ユーザがゲームをプレイする際に、予め用意されている複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードを強制的に割り当てる割り当て手段、強制的に割り当てられた前記1つのプレイモードで前記ゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境を提供する提供手段として機能させ、強制的に割り当てられる前記1つのプレイモードは、前記ユーザのゲーム進行度に基づいて選択されるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、ゲームをプレイするユーザのモチベーションの低下を抑制することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成の一例を示す図。
【
図2】第1ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図3】サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図6】ゲームシステムの処理手順の一例を示すシーケンスチャート。
【
図7】第1ユーザのユーザデータのデータ構造の一例を示す図。
【
図8】サイクルデータのデータ構造の一例を示す図。
【
図9】プレイモードのサイクルの一例について説明するための図。
【
図12】対戦モード用ポイントテーブルのデータ構造の一例を示す図。
【
図13】エンジョイモード用ポイントテーブルのデータ構造の一例を示す図。
【
図14】プレイモードのサイクルの変更例について説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るゲームシステムの構成の一例を示す。
図1に示すゲームシステム1は、例えばオンラインでユーザがゲームをプレイすることを実現するように構成されており、第1ユーザ端末10、第2ユーザ端末20及びサーバ装置30を備える。なお、本実施形態においてユーザがプレイするゲームには、他のユーザと対戦を行う対戦ゲームが含まれる。
【0011】
第1ユーザ端末10は、例えば第1ユーザによって使用される電子機器である。第2ユーザ端末20は、例えば第1ユーザとは異なる第2ユーザによって使用される電子機器である。本実施形態においては、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20が例えばスマートフォンであるような場合を想定しているが、当該第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20は、例えばタブレット端末及びパーソナルコンピュータのような他の電子機器であっても構わない。
【0012】
サーバ装置30は、インターネットのようなネットワーク40を介して、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20と通信可能に接続されている。
【0013】
なお、
図1においては2つのユーザ端末(第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20)のみが示されているが、ゲームシステム1は、当該ゲームシステム1(サーバ装置30)に予め登録された複数のユーザ(つまり、対戦ゲームをプレイすることが可能な複数のユーザ)の各々によって使用される複数のユーザ端末を備えているものとする。
【0014】
図2は、
図1に示す第1ユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す。ここでは、
図2を参照して、第1ユーザ端末10がスマートフォンである場合のハードウェア構成について説明する。
【0015】
図2に示すように、第1ユーザ端末10は、不揮発性メモリ11、CPU12、メインメモリ13、無線通信デバイス14、ディスプレイ15及びタッチパネル16等を備える。
【0016】
不揮発性メモリ11は、各種プログラムを格納する。不揮発性メモリ11に格納されている各種プログラムには、例えばオペレーティングシステム(OS)及び第1ユーザ端末10上で動作する各種アプリケーションプログラム等が含まれる。
【0017】
CPU12は、第1ユーザ端末10内の様々なコンポーネントの動作を制御するためのプロセッサであり、例えば不揮発性メモリ11に格納されている各種プログラムを実行する。CPU12は、単一のプロセッサであってもよいし、複数のプロセッサから構成されていてもよい。なお、不揮発性メモリ11に格納されている各種プログラムは当該不揮発性メモリ11からメインメモリ13にロードされてCPU12によって実行されるが、当該CPU12によって実行されるプログラム(アプリケーションプログラム)には、ゲームシステム1においてユーザ端末として動作するためのゲームプログラム13Aが含まれる。
【0018】
無線通信デバイス14は、外部装置(例えば、サーバ装置30等)との無線通信を実行するためのデバイスである。
【0019】
ディスプレイ15は、例えば第1ユーザによってプレイされる対戦ゲームに関する各種画面を表示するための表示デバイスである。
【0020】
タッチパネル16は、第1ユーザの指先等が接触した位置を検出する入力デバイスであり、例えばディスプレイ15の前面に重畳して配置される。
【0021】
ディスプレイ15及びタッチパネル16はタッチスクリーンディスプレイを構成し、当該タッチスクリーンディスプレイにより、画面に対する第1ユーザの各種操作を検知することができる。
【0022】
図2においては第1ユーザによって使用される第1ユーザ端末10のハードウェア構成について説明したが、第2ユーザによって使用される第2ユーザ端末20(及び他のユーザによって使用される歌のユーザ端末)のハードウェア構成は、第1ユーザ端末10と同様である。このため、以下の説明においては、第2ユーザ端末20(及び他のユーザ端末)のハードウェア構成についても
図2を用いて説明する。
【0023】
図3は、
図1に示すサーバ装置30のハードウェア構成の一例を示す。
図3に示すように、サーバ装置30は、不揮発性メモリ31、CPU32、メインメモリ33及び無線通信デバイス34等を備える。
【0024】
不揮発性メモリ31は、各種プログラムを格納する。不揮発性メモリ31に格納されている各種プログラムには、例えばオペレーティングシステム(OS)及びサーバ装置30上で動作する各種アプリケーションプログラム等が含まれる。
【0025】
CPU32は、サーバ装置30内の様々なコンポーネントの動作を制御するためのプロセッサであり、例えば不揮発性メモリ31に格納されている各種プログラムを実行する。CPU32は、単一のプロセッサであってもよいし、複数のプロセッサから構成されていてもよい。なお、不揮発性メモリ31に格納されている各種プログラムは当該不揮発性メモリ31からメインメモリ33にロードされてCPU32によって実行されるが、当該CPU32によって実行されるプログラム(アプリケーションプログラム)には、ゲームシステム1においてサーバ装置として動作するためのゲームプログラム33Aが含まれる。
【0026】
無線通信デバイス34は、外部装置(例えば、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20等)との無線通信を実行するためのデバイスである。
【0027】
以下、本実施形態に係るゲームシステム1の機能構成について説明する。本実施形態に係るゲームシステム1は、例えば第1ユーザ端末10、第2ユーザ端末20及びサーバ装置30が協働して動作することにより、第1及び第2ユーザが対戦ゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境を提供する機能を有する。なお、本実施形態において、ゲームプレイ環境とは、広義の対戦ゲームをプレイするために必要な環境をいい、当該対戦ゲームに関する様々な要素を含むものとする。なお、ゲームプレイ環境の一例には、ゲーム空間等が含まれる。
【0028】
図4は、第1ユーザ端末10の機能構成の一例を示す。
図4に示すように、第1ユーザ端末10は、操作受付部101、制御部102、表示処理部103及び格納部104を含む。
【0029】
なお、
図4に示す操作受付部101、制御部102及び表示処理部103は、例えば第1ユーザ端末10が備えるCPU12(第1ユーザ端末10のコンピュータ)が上記したゲームプログラム13Aを実行すること(すなわち、ソフトウェア)によって実現される機能部である。このゲームプログラム13Aは、例えばネットワーク40を介して第1ユーザ端末10にダウンロードされてもよいし、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に予め格納して頒布されてもよい。
【0030】
また、
図4に示す格納部104は、
図2に示す不揮発性メモリ11またはその他の記憶装置(図示せず)等によって実現される。
【0031】
操作受付部101は、ゲームシステム1によって提供されるゲームプレイ環境において対戦ゲームをプレイするための第1ユーザの操作(指示)を受け付ける。上記したように第1ユーザ端末10がスマートフォンである場合、操作受付部101によって受け付けられる操作には、当該第1ユーザ端末10が備えるタッチパネル16(タッチスクリーンディスプレイ)に指先を接触させる操作(例えば、タップ操作、ドラッグ操作、フリック操作及びスワイプ操作等)が含まれる。
【0032】
制御部102は、操作受付部101によって受け付けられた操作を解釈し、ゲームプレイ環境においてプレイされる対戦ゲームを進行させるような制御を実行する。
【0033】
表示処理部103は、制御部102による制御に従って、上記したゲームプレイ環境及び対戦ゲームの進行に応じた画面(画像)を表示する処理を実行する。第1ユーザは、表示処理部103によって表示される画面を参照しながら、対戦ゲームをプレイするための操作を行うことができる。
【0034】
格納部104は、例えばゲームデータ及びユーザデータを格納する。なお、ゲームシステム1においては対戦ゲームをプレイすることが可能なユーザ(例えば、第1及び第2ユーザ)毎にアカウントが発行されているが、ゲームデータは、当該アカウント間で共通のデータ(情報)であり、上記したゲームプログラム13Aを実行する際に参照される。具体的には、ゲームデータは、例えばゲームプレイ環境を定義するためのデータや対戦ゲームに関する設定データ等を含む。一方、ユーザデータは、ユーザのアカウント毎に管理されるデータである。具体的には、第1ユーザ端末10に含まれる格納部104に格納されるユーザデータは、例えば対戦ゲームにおける第1ユーザのゲーム進行度、当該対戦ゲームにおいて第1ユーザが獲得した各種ポイント及びアイテム等を示す。なお、本実施形態においてゲーム進行度とは対戦ゲームを繰り返しプレイすることによる当該対戦ゲームの進行の度合いをいい、当該ゲーム進行度は、例えばランクまたはレベル等の指標によって表される。以下の説明においては、ゲーム進行度がランクであるものとして説明する。
【0035】
図4においては第1ユーザによって使用される第1ユーザ端末10の機能構成について説明したが、第2ユーザによって使用される第2ユーザ端末20(及び他のユーザによって使用される他のユーザ端末)の機能構成は、第1ユーザ端末10と同様である。このため、以下の説明においては、第2ユーザ端末20(及び他のユーザ端末)の機能構成についても
図4を用いて説明する。
【0036】
図5は、サーバ装置30の機能構成の一例を示す。
図5に示すように、サーバ装置30は、格納部301、データ管理部302及び制御部303を含む。
【0037】
なお、
図5に示す格納部301は、
図3に示す不揮発性メモリ31またはその他の記憶装置(図示せず)等によって実現される。
【0038】
また、
図5に示すデータ管理部302及び制御部303は、例えばサーバ装置30が備えるCPU32(サーバ装置30のコンピュータ)が上記したゲームプログラム33Aを実行すること(すなわち、ソフトウェア)によって実現される機能部である。このゲームプログラム33Aは、例えばネットワーク40を介してサーバ装置30にダウンロードされてもよいし、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に予め格納して頒布されてもよい。
【0039】
格納部301は、上記した第1ユーザ端末10(及び第2ユーザ端末20)に含まれる格納部104に格納されているゲームデータと同様のゲームデータを格納する。また、格納部301は、ゲームシステム1(サーバ装置30)に予め登録しているユーザ(例えば、第1及び第2ユーザ)毎のユーザデータを格納する。
【0040】
データ管理部302は、格納部301に格納されているゲームデータ及びユーザデータを管理する。具体的には、データ管理部302は、ゲームデータ及びユーザデータの追加、更新及び削除等の処理を実行する。
【0041】
なお、上記したように第1ユーザ端末10に含まれる格納部104にはゲームデータ及びユーザデータが格納されているが、当該ゲームデータ及びユーザデータは、データ管理部302(サーバ装置30)から第1ユーザ端末10に送信され、当該格納部104に格納される。ここでは第1ユーザ端末10についてのみ説明したが、第2ユーザ端末20を含む他のユーザ端末についても同様である。ただし、ゲームデータは第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20を含む複数のユーザ端末に共通に送信されるが、ユーザデータは当該ユーザデータに対応するユーザが使用するユーザ端末にのみ送信される。以下の説明においては、例えば第1ユーザ端末10に含まれる格納部104に格納されるユーザデータ(つまり、サーバ装置30から第1ユーザ端末10に送信されるユーザデータ)を第1ユーザのユーザデータ、第2ユーザ端末20に含まれる格納部104に格納されるユーザデータ(つまり、サーバ装置30から第2ユーザ端末20に送信されるユーザデータ)を第2ユーザのユーザデータと称する。
【0042】
制御部303は、ゲームシステム1において提供されるゲームプレイ環境においてプレイされる対戦ゲームにおける複数のユーザ(例えば、第1及び第2ユーザ)の対戦を実現するための処理を制御する。
【0043】
ここで、例えば第1ユーザ端末10を使用する第1ユーザと第2ユーザ端末20を使用する第2ユーザとがリアルタイムで対戦を行う場合を想定する。この場合、例えば第1ユーザは第1ユーザ端末10を操作することによって当該第1ユーザ端末10上で対戦ゲームをプレイすることができるが、当該第1ユーザ端末10上でプレイされる対戦ゲーム(対戦)に第2ユーザの操作が反映されなければ、第1ユーザは、第1ユーザ端末10を使用して第2ユーザと対戦を行うことができない。同様に、例えば第2ユーザは第2ユーザ端末20を操作することによって当該第2ユーザ端末20上で対戦ゲームをプレイすることができるが、当該第2ユーザ端末20上でプレイされる対戦ゲーム(対戦)に第1ユーザの操作が反映されなければ、第2ユーザは、第2ユーザ端末20を使用して第1ユーザと対戦を行うことができない。
【0044】
このため、制御部303は、第1ユーザ端末10において行われた第1ユーザの操作(つまり、第1ユーザ端末10に含まれる操作受付部101において受け付けられた操作)を当該第1ユーザ端末10から受信し、当該操作を第2ユーザ端末20に送信する(つまり、第1ユーザの操作を第1ユーザ端末10から第2ユーザ端末20に中継する)処理を実行する。同様に、制御部303は、第2ユーザ端末20において行われた第2ユーザの操作(つまり、第2ユーザ端末20に含まれる操作受付部101において受け付けられた操作)を当該第2ユーザ端末20から受信し、当該操作を第1ユーザ端末10に送信する(つまり、第2ユーザの操作を第2ユーザ端末20から第1ユーザ端末10に中継する)処理を実行する。これによれば、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20の両方で第1及び第2ユーザの操作に基づいて対戦ゲームを進行させる制御が実行され、第1及び第2ユーザの双方の操作が反映された画面(対戦ゲーム画面)を第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20の両方に表示することができる。換言すれば、本実施形態に係るゲームシステム1においては、第1ユーザの操作によって引き起こされる対戦ゲーム内の作用が第2ユーザ端末20上で再現(同期)され、かつ、第2ユーザの操作によって引き起こされる対戦ゲーム内の作用が第1ユーザ端末10上で再現(同期)されることにより、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20を使用したリアルタイムでの対戦を実現することができる。
【0045】
なお、本実施形態に係るゲームシステム1はゲームプレイ環境を提供するが、この「ゲームプレイ環境の提供」は、当該ゲームシステム1において動作するゲームプログラム(つまり、上記した第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20を含む複数のユーザ端末において実行されるゲームプログラム13A及びサーバ装置30において実行されるゲームプログラム33A)により実現されるものとする。ただし、本実施形態に係るゲームプログラムは、上記したゲームプログラム13A及び33Aの一部であっても構わない。
【0046】
また、本実施形態に係るゲームシステム1においては、例えば複数のユーザ端末(第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20等)が有する機能の少なくとも一部をサーバ装置30が有していてもよいし、サーバ装置30が有する機能の少なくとも一部を複数のユーザ端末が有していてもよい。更に、ゲームシステム1は、複数のユーザ端末及びサーバ装置30以外の他の装置を備えていてもよい。すなわち、本実施形態に係るゲームプログラム(ゲームプログラム13A及び33A)は、複数のユーザ端末、サーバ装置30または他の装置において実行され得る。
【0047】
ところで、本実施形態においてゲームシステム1は上記したようにユーザが対戦ゲームをプレイする(つまり、対戦を行う)ことが可能なゲームプレイ環境を提供することができるが、例えば対戦ゲームに対する熟練度が高いユーザに比べて、当該熟練度が低いユーザの対戦ゲームをプレイするためのモチベーション(意欲)を維持することは困難である。
【0048】
具体的には、例えば対戦に勝利したユーザに報酬が付与されるような対戦ゲームの場合、当該対戦ゲームに対する熟練度が高いユーザは、当該対戦に勝利する(つまり、当該報酬が付与される)可能性が高いため、当該対戦ゲームをプレイするためのモチベーションが維持され、継続的に対戦ゲームをプレイすると考えられる。
【0049】
一方、対戦ゲームに対する熟練度が低い(十分でない)ユーザは対戦に勝利することが困難である(つまり、報酬が付与されない)場合が多く、当該対戦ゲームをプレイするためのモチベーションが低下しやすいと考えられる。
【0050】
そこで、本実施形態に係るゲームシステム1においては、対戦ゲームをプレイするユーザのモチベーションの低下を抑制する仕組みを提案する。
【0051】
以下、本実施形態に係るゲームシステム1の動作の概要について簡単に説明する。本実施形態においては、例えばゲームシステム1において提供されるゲームプレイ環境において対戦が行われた場合に、当該対戦の結果に基づいて当該対戦に勝利したユーザ(以下、勝利ユーザと表記)に報酬を付与し、当該対戦に敗北したユーザ(以下、敗北ユーザと表記)にペナルティを課すものとする。
【0052】
この場合、上記したように熟練度が低いユーザは対戦に連続して敗北する(ペナルティが課される)ことによって対戦ゲームをプレイするモチベーションが低下し、当該対戦ゲームを継続的にプレイすることを断念する可能性がある。
【0053】
このため、本実施形態においては、例えば他のユーザと対戦を行い、当該対戦の結果に基づいて報酬が付与されるまたはペナルティが課されるプレイモード(以下、対戦モードと表記)及び対戦ゲームがプレイされた際のスコアに基づいて報酬が付与されるプレイモード(以下、エンジョイモードと表記)のような複数のプレイモードを用意し、ユーザが対戦ゲームをプレイする際に当該複数のプレイモードのうちの1つを強制的に割り当てることによって、対戦ゲームをプレイするユーザのモチベーションの低下を抑制する。
【0054】
以下、
図6のシーケンスチャートを参照して、本実施形態に係るゲームシステム1の処理手順の一例について説明する。
【0055】
以下の説明においては、ゲームシステム1において提供されるゲームプレイ環境において、2人のユーザがボールを交互に打ち合い、カップインまでの打数を競うゴルフゲームをプレイする(つまり、ゴルフで対戦を行う)場合を想定する。
【0056】
本実施形態において、このゴルフゲームは、上記した対戦モード及びエンジョイモードのうちの1つのプレイモードでプレイされる。
【0057】
対戦モードでゴルフゲームがプレイされる場合には、例えば予め用意されている4つのホールを用いて2人のユーザが対戦を行う。この場合、4つのホールのうちの1ホール目において少ない打数でカップインしたユーザを勝利ユーザ、他方のユーザを敗北ユーザとして決定する。なお、ゴルフゲームの場合には2人のユーザの1つのホールにおける打数が同じとなる(つまり、勝敗結果がドローとなる)可能性があるが、2人のユーザの1ホール目の打数が同じである場合には、延長戦として2ホール目に進み、当該2ホール目において打数が少ないユーザがいれば、当該ユーザを勝利ユーザ、他方のユーザを敗北ユーザとして決定する。更に、2人のユーザの2ホール目の打数が同じである場合には、3ホール目に進み、当該3ホール目において打数が少ないユーザがいれば、当該ユーザを勝利ユーザ、他方のユーザを敗北ユーザとして決定する。2人のユーザの3ホール目の打数が同じである場合には、例えば4ホール目でニアピン対決を行うことによって勝利ユーザ及び敗北ユーザを決定する。対戦モードにおいては、このように決定された勝利ユーザに報酬が付与され、敗北ユーザにペナルティが課される。
【0058】
ここで説明した対戦モードにおける勝利ユーザ及び敗北ユーザの決定方法(つまり、対戦方法)は一例であり、他の方法によって勝利ユーザ及び敗北ユーザを決定してもよい。なお、他の方法の一例としては、PK方式が考えられる。PK方式においては、例えば予め用意されている5つのホールを用いて2人のユーザが順次対戦を行い、各ホールにおいて少ない打数でカップインしたユーザに勝利数が1加算される。なお、2人のユーザの打数が同じである場合はドローであり、いずれのユーザにも勝利数は加算されない。PK方式によれば、1ホール目から5ホール目まで順に対戦を行った結果、5ホール目が終了した時点で勝利数が多いユーザが勝利ユーザとして決定され、勝利数が少ないユーザが敗北ユーザとして決定される。なお、残りの対戦において全て勝利したとしても逆転できない状況になった場合(例えば、一方のユーザが1ホール目から3ホール目までの全てに勝利したような場合)には、5ホール全てについて対戦を行うことなく勝利ユーザ及び敗北ユーザを決定(つまり、対戦を終了)してもよい。また、5ホール目が終了した時点で勝利数が同数である場合には、サドンデスとして上記したニアピン対決等が行われる。
【0059】
一方、エンジョイモードでゴルフゲームがプレイされる場合には、上記した対戦モードと同様に2人のユーザが対戦と同じ形式でゴルフゲームをプレイするが、当該ゴルフゲームにおいては予め用意されている4つのホールのうちの2つのホールが用いられ、2人のユーザによる対戦の勝敗(つまり、勝利ユーザ及び敗北ユーザ)は決定されない。エンジョイモードにおいては、上記した2つのホールでゴルフゲームをプレイした際のスコア(打数)に基づいて2人のユーザの各々に報酬が付与される。
【0060】
なお、上記したようにゲームシステム1において提供されるゲームプレイ環境において、ユーザは、例えば当該ユーザのキャラクタを操作することによってゴルフゲームをプレイするものとする。
【0061】
まず、例えば第1ユーザ端末10を使用する第1ユーザがゴルフゲームをプレイする場合、第1ユーザ端末10においてゲームプログラム13Aが起動され、当該第1ユーザ端末10に含まれる操作受付部101は、ゴルフゲームのプレイを開始するための第1ユーザの操作(以下、プレイ開始操作と表記)を受け付ける(ステップS1)。
【0062】
ステップS1の処理が実行されると、第1ユーザ端末10は、当該ステップS1において受け付けられたプレイ開始操作に基づいて、プレイ開始要求をサーバ装置30に送信する(ステップS2)。なお、ステップS2において送信されるプレイ開始要求には、第1ユーザ端末10を使用する第1ユーザを識別するためのユーザID等が含まれる。
【0063】
ステップS2において送信されたプレイ開始要求は、サーバ装置30において受信される。プレイ開始要求が受信されと、サーバ装置30は、当該プレイ開始要求に含まれるユーザIDによって識別される第1ユーザに対して上記した複数のプレイモード(対戦モード及びエンジョイモード)のうちの1つのプレイモードを強制的に割り当てる処理(以下、プレイモード割り当て処理と表記)を実行する(ステップS3)。
【0064】
以下、プレイモード割り当て処理について説明する。本実施形態において、プレイモード割り当て処理は、ユーザデータ及びサイクルデータに基づいて実行される。
【0065】
まず、
図7を参照して、ユーザデータについて説明する。なお、サーバ装置30に含まれる格納部301にはゴルフゲームをプレイするユーザ(第1及び第2ユーザ等)毎のユーザデータが格納されているが、ここでは第1ユーザのユーザデータについて説明する。
【0066】
図7に示すように、第1ユーザのユーザデータには、ユーザID、ランク、ランクポイント及びアイテム等が含まれる。
【0067】
ユーザIDは、第1ユーザを識別するための識別情報である。なお、ユーザIDは、第1ユーザがゲームシステム1に登録した際に当該第1ユーザに割り当てられる。
【0068】
ランクは、ユーザIDによって識別される第1ユーザのランクを示す。ランクポイントは、ユーザIDによって識別される第1ユーザが獲得したポイントである。なお、ランクポイントはゴルフゲームをプレイすることで獲得することができ、ランクは当該ランクポイントに応じて上昇(昇格)する。本実施形態において、ランクはボールのコントロール(つまり、ゴルフゲーム)の上手さ等を簡易的に示す指標としての機能を有し、ゴルフゲームをプレイするユーザは、ランクポイントを獲得し、当該ランクを上昇させることを目的の1つとしている。
【0069】
アイテムは、ユーザIDによって識別される第1ユーザが獲得したアイテム(を示す情報)である。アイテムは、例えば第1ユーザが操作するキャラクタのゴルフに関する能力を向上させる(補助する)ために用いられる。
【0070】
ここでは第1ユーザのユーザデータについて説明したが、第2ユーザを含む他のユーザのユーザデータのデータ構造についても同様である。
【0071】
また、ここではユーザデータにユーザID、ランク、ランクポイント及びアイテムが含まれるものとして説明したが、当該ユーザデータのデータ構造は、例えば少なくとも一部が
図7に示すデータ構造と異なっていてもよい。
【0072】
次に、
図8を参照して、サイクルデータについて説明する。なお、例えば
図5においてはサーバ装置30に含まれる格納部301にはゲームデータ及びユーザデータが格納されているものとして説明したが、サイクルデータは、当該ゲームデータ及びユーザデータとともに格納部301に格納されているものとする。
【0073】
サイクルデータは、ランク毎に定められているプレイモードのサイクルを示すデータであり、ランク及びプレイモードのサイクルを対応づけて含む。本実施形態においてはビギナー、ルーキー、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ及びダイヤモンドの7種類のランクが用意されている。なお、ビギナーが最も低いランクであり、ダイヤモンドが最も高いランクである。
【0074】
ビギナーは、ゴルフゲームに関する基本的な操作方法等を解説する操作チュートリアルを実施し、ゴルフゲームのプレイの仕方を習得させることを目的とするランクである。ルーキーは、対戦モードの導入を開始するが、当該対戦モードでゴルフゲームをプレイして敗北したとしてもペナルティを極小とするようなランクである。ブロンズは、スコアを向上させる(スコアメイクする)こと及び対戦で勝利を意識させることを目的とするランクである。シルバーは、上記したブロンズのユーザよりも熟練度を向上させ、対戦で勝利することを目的とするランクである。ゴールドは、熟練度が高いユーザ向けのランクである。プラチナは、本実施形態におけるゴルフゲームをプレイするユーザの頂上決戦を行うランクに相当し、最高ランク(ダイヤモンド)を目指すことが可能なランクである。ダイヤモンドは、本実施形態におけるゴルフゲームの一種のゴールに相当するランクである。
【0075】
図8においては、上記した7種類のランクの各々を含むサイクルデータ(ランク毎のサイクルデータ)301a~301gが示されている。
【0076】
サイクルデータ301aは、ランク「ビギナー」及びプレイモードのサイクル「全てエンジョイモード」を対応づけて含む。
【0077】
サイクルデータ301bは、ランク「ルーキー」及びプレイモードのサイクル「対戦モード1回、エンジョイモード2回」を対応づけて含む。
【0078】
サイクルデータ301cは、ランク「ブロンズ」及びプレイモードのサイクル「対戦モード1回、エンジョイモード1回」を対応づけて含む。
【0079】
サイクルデータ301dは、ランク「シルバー」及びプレイモードのサイクル「対戦モード1回、エンジョイモード1回」を対応づけて含む。
【0080】
サイクルデータ301eは、ランク「ゴールド」及びプレイモードのサイクル「全て対戦モード」を対応づけて含む。
【0081】
サイクルデータ301fは、ランク「プラチナ」及びプレイモードのサイクル「全て対戦モード」を対応づけて含む。
【0082】
サイクルデータ301gは、ランク「ダイヤモンド」及びプレイモードのサイクル「全て対戦モード」を対応づけて含む。
【0083】
なお、ここでは7種類のランクが用意されている(つまり、サイクルデータ301a~301gが格納部301に格納されている)ものとして説明したが、当該ランクの数及び名称等は、適宜、変更されても構わない。
【0084】
また、
図8に示す例ではランクが異なる場合であってもプレイモードのサイクルが同一である場合があるが、ランクが異なる場合にはプレイモードのサイクルを必ず異ならせるようにしてもよい。
【0085】
ここで、上記したステップS3において実行されるプレイモード割り当て処理においては、第1ユーザのランクに対して予め定められているプレイモードのサイクルに従って、当該第1ユーザに強制的に割り当てられるプレイモードが選択(決定)されるものとする。
【0086】
具体的には、サーバ装置30に含まれるデータ管理部302は、格納部301に格納されているユーザデータを参照して、第1ユーザのランクを取得する。なお、第1ユーザのランクは、第1ユーザのユーザデータ(上記したステップS2において送信されたプレイ開始要求に含まれるユーザIDを含むユーザデータ)から取得される。
【0087】
次に、データ管理部302は、格納部301に格納されているサイクルデータを参照して、上記した第1ユーザのランクに対して定められているプレイモードのサイクルを取得する。
【0088】
ここで、第1ユーザのランクがルーキーであり、当該ルーキーに対して定められているプレイモードのサイクルが対戦モード1回、エンジョイモード2回である場合を想定する。この場合、制御部303は、
図9に示すように、対戦モード1回及びエンジョイモード2回を1サイクルとして、当該プレイモードが順次繰り返されるようにプレイモードを選択する。つまり、例えば第1ユーザのランクがルーキーとなった後の当該第1ユーザのゴルフゲームのプレイ回数が1回目である場合には、当該第1ユーザに割り当てられるプレイモードとして対戦モードが選択される。また、第1ユーザのゴルフゲームのプレイ回数が2回目である場合には、当該第1ユーザに割り当てられるプレイモードとしてエンジョイモードが選択される。更に、第1ユーザのゴルフゲームのプレイ回数が3回目である場合には、当該第1ユーザに割り当てられるプレイモードとしてエンジョイモードが選択される。ゴルフゲームのプレイ回数が4回目以降についても同様にプレイモードのサイクルに従ってプレイモードが選択される。
【0089】
なお、制御部303は、上記したようにプレイモードのサイクルに従って次のプレイモードを選択するために、例えば過去に選択された(割り当てられた)プレイモードの履歴を時系列順に保持しているものとする。これによれば、制御部303は、例えば直近に選択された2つのプレイモードが対戦モード及びエンジョイモードである(つまり、対戦モード及びエンジョイモードの順に選択されている)場合には、次のプレイモードとしてエンジョイモードを選択することができる。また、制御部303は、例えば直近に選択された2つのプレイモードが両方ともエンジョイモードである場合には、次のプレイモードとして対戦モードを選択することができる。更に、制御部303は、例えば直近に選択された2つのプレイモードがエンジョイモード及び対戦モードである(つまり、エンジョイモード及び対戦モードの順に選択されている)場合には、次のプレイモードとしてエンジョイモードを選択することができる。
【0090】
ここでは過去に選択されたプレイモードの履歴が保持されているものとして説明したが、本実施形態は、上記したプレイモードのサイクルに従って次のプレイモードを選択することが可能な構成であればよい。
【0091】
具体的には、制御部303は、上記した1サイクル(対戦モード、1回目のエンジョイモード及び2回目のエンジョイモードのサイクル)における直近に選択されたプレイモードの順番(位置)を保持していてもよい。この場合、1サイクルにおける対戦モードの順番を「1」、1回目のエンジョイモードの順番を「2」及び2回目のエンジョイモードの順番を「3」とすると、例えば保持されているプレイモードの順番が「1」であれば、制御部303は、次のプレイモードとして順番が「2」であるエンジョイモードを選択し、保持されているプレイモードの順番を「2」に更新する。また、例えば保持されているプレイモードの順番が「2」であれば、制御部303は、次のプレイモードとして順番が「3」であるエンジョイモードを選択し、保持されているプレイモードの順番を「3」に更新する。更に、例えば保持されているプレイモードの順番が「3」であれば、制御部303は、次のプレイモードとして順番が「1」である対戦モードを選択し、保持されているプレイモードの順番を「1」に更新する。本実施形態においては、このような構成であっても、プレイモードのサイクルに従って次のプレイモードを適切に選択することができる。
【0092】
ここでは第1ユーザのランクがルーキーである場合について説明したが、他のランクについても同様である。なお、
図8に示す例では、第1ユーザのランクがビギナーである場合には、全てエンジョイモードが選択される(割り当てられる)。また、第1ユーザのランクがゴールド、プラチナ及びダイヤモンドである場合には、全て対戦モードが選択される(割り当てられる)。このように同一のプレイモードのみが割り当てられるランクが用意されていてもよい。
【0093】
プレイモード割り当て処理においては、上記したように選択されたプレイモードが第1ユーザに強制的に割り当てられる(設定される)。
【0094】
ステップS3の処理が実行されると、制御部303は、サーバ装置30において受信されたプレイ開始操作に基づいてマッチング処理を実行する(ステップS4)。
【0095】
ここで、
図6においては、便宜的に、第1ユーザ端末10を使用する第1ユーザがゴルフゲームをプレイする際に実行されるステップS1~S3の処理が示されているが、他のユーザがゴルフゲームをプレイする際にも同様にステップS1~S3の処理が実行される。図示されていないが、第2ユーザ端末20を使用する第2ユーザを例に説明すると、第2ユーザ端末20に含まれる操作受付部101によって第2ユーザのプレイ開始操作が受け付けられると、当該第2ユーザを識別するためのユーザIDを含むプレイ開始要求が第2ユーザ端末20からサーバ装置30に送信され、第2ユーザに対して複数のプレイモード(対戦モード及びエンジョイモード)のうちの1つのプレイモードが強制的に割り当てられる。
【0096】
この場合、ステップS4におけるマッチング処理においては、サーバ装置30において受信された複数のプレイ開始要求の各々に含まれるユーザIDによって識別される複数のユーザの中から2人のユーザがマッチングされる。なお、マッチングは、例えばプレイ開始要求に含まれるユーザIDを含むユーザデータに含まれるランク及び当該ユーザIDによって識別されるユーザに対して割り当てられたプレイモードを条件(以下、マッチング条件と表記)として実施される。具体的には、マッチング処理においては、例えばランクが同一であり、かつ、割り当てられたプレイモードが同一である2人のユーザがマッチングされるものとする。
【0097】
ここではランクが同一である2人のユーザがマッチングされるものとして説明したが、ランクが近い2人のユーザがマッチングされてもよいし、当該ランクを更に細分化したサブランクが同一の2人のユーザがマッチングされてもよい。
【0098】
また、本実施形態においてはプレイモードが同一であるユーザ同士がマッチングされる必要があるが、当該プレイモード以外のマッチング条件については、適宜、変更されても構わない。
【0099】
以下の説明では、ゴルフゲームをプレイする2人のユーザとして第1及び第2ユーザがマッチングされたものとして説明する。
【0100】
ステップS4の処理が実行されると、サーバ装置30は、第1ユーザに割り当てられたプレイモードでゴルフゲームをプレイすることを第1ユーザ端末10に指示するとともに、当該サーバ装置30に含まれる格納部301に格納されているゲームデータを第1ユーザ端末10に送信する(ステップS5)。換言すれば、このステップS5の処理により、第2ユーザとゴルフゲームをプレイするためのゲームデータがサーバ装置30から第1ユーザ端末10にダウンロードされる。
【0101】
ステップS5の処理が実行されると、第1ユーザ端末10においては、ゴルフゲームのプレイの開始を指示する操作を行うことが可能なユーザインタフェースが提供される。
【0102】
図10は、第1ユーザ端末10において提供されるユーザインタフェースに相当する操作画面の一例を示す。
図10に示す操作画面50には、ゴルフゲームをプレイする際に第1ユーザが操作するキャラクタとともに、ランクアイコン51、ランクポイント表示領域52及びプレイ開始指示ボタン53等が設けられている。
【0103】
ランクアイコン51は、第1ユーザのランクを表す。
図10に示す例では、ランクアイコン51は、第1ユーザのランクがルーキーであることを表している。なお、ランクアイコン51は、第1ユーザ端末10に含まれる格納部104に格納されているユーザデータに含まれるランクに応じて異なる態様で表示される。
【0104】
ランクポイント表示領域52には、第1ユーザが獲得したランクポイント(以下、獲得ランクポイントと表記)及び当該第1ユーザのランクを上昇させる(つまり、次のランクに昇格する)までに必要なランクポイント(以下、目標ランクポイントと表記)が表示される。
図10に示す例では、ランクポイント表示領域52には、獲得ランクポイントが350であり、目標ランクポイントが400であることが表されている。なお、ランクポイント表示領域52に表示される獲得ランクポイント及び目標ランクポイントは、第1ユーザ端末10に含まれる格納部104に格納されているユーザデータに含まれるランクポイント及びランクに応じて異なる。
【0105】
プレイ開始指示ボタン53は、ゴルフゲームのプレイの開始を指示するためのボタンである。
図10に示す例では、プレイ開始指示ボタン53には「対戦」が表示されている。すなわち、
図10は、第1ユーザに割り当てられたプレイモードが対戦モードである場合に第1ユーザ端末10に表示される操作画面を想定している。
【0106】
なお、
図10に示す操作画面50は例えばゴルフゲームにおけるホーム画面に相当する画面であるが、当該ホーム画面は、例えば第1ユーザが獲得したアイテムを使用するまたは新たにアイテムを購入するような画面に遷移することを可能とするユーザインタフェースを有していてもよい。
【0107】
上記したように
図10においては第1ユーザに割り当てられたプレイモードが対戦モードである場合に第1ユーザ端末10に表示される操作画面を想定しているが、当該プレイモードがエンジョイモードである場合には、
図11に示す操作画面50が表示される。なお、
図11に示す操作画面50は、プレイ開始指示ボタン53に表示される「対戦」が「エンジョイ」である点以外は
図10に示す操作画面50と同様である。
【0108】
すなわち、第1ユーザは、第1ユーザ端末10に表示される操作画面50に設けられているプレイ開始指示ボタン53を確認することにより、当該第1ユーザに割り当てられたプレイモード(つまり、次のゴルフゲームをプレイする際のプレイモード)を確認することができる。
【0109】
なお、本実施形態において第1ユーザ端末10に表示される操作画面50には1つのプレイモードに対応したプレイ開始指示ボタン53のみが設けられており、当該操作画面50(ユーザインタフェース)は第1ユーザに強制的に割り当てられたプレイモードを変更する操作を受け付けないように構成されている(つまり、第1ユーザはプレイモードを変更する操作をすることができない)ものとする。
【0110】
ここでは第1ユーザ端末10において提供されるユーザインタフェース(操作画面)の一例として
図10及び
図11に示す操作画面50を説明したが、当該ユーザインタフェースは、異なる態様であっても構わない。
【0111】
再び
図6に戻ると、サーバ装置30は、第2ユーザに割り当てられたプレイモードでゴルフゲームをプレイすることを第2ユーザ端末20に指示するとともに、当該サーバ装置30に含まれる格納部301に格納されているゲームデータを第2ユーザ端末20に送信する(ステップS6)。換言すれば、このステップS6の処理により、第1ユーザとゴルフゲームをプレイするためのゲームデータがサーバ装置30から第2ユーザ端末20にダウンロードされる。
【0112】
ステップS6の処理が実行されると、第2ユーザ端末20においてはゴルフゲームのプレイの開始を指示する操作を行うことが可能なユーザインタフェースが提供される。この第2ユーザ端末20において提供されるユーザインタフェースについては上記した第1ユーザ端末10において提供されるユーザインタフェース(操作画面)と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0113】
第1ユーザ端末10において提供されるユーザインタフェース(プレイ開始指示ボタン)を介してゴルフゲームのプレイの開始が指示され、第2ユーザ端末20において提供されるユーザインタフェース(プレイ開始指示ボタン)を介してゴルフゲームのプレイの開始が指示されると、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20を介した第1及び第2ユーザによるゴルフゲームのプレイ(つまり、第1及び第2ユーザの対戦)が開始する(ステップS7)。
【0114】
この場合、第1ユーザ端末10(に含まれる制御部102及び表示処理部103)、第2ユーザ端末20(に含まれる制御部102及び表示処理部103)及びサーバ装置30(に含まれる制御部303)は、第1及び第2ユーザがゴルフゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境を提供する処理を実行する(ステップS8)。なお、ゴルフゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境には、例えばゴルフゲームをプレイするホール(競技エリア)や打球に影響を与える風の向き及び強さ等の外的要因が含まれる。
【0115】
なお、ステップS8において実行される処理には、ステップS5及びS6においてサーバ装置30から送信されたゲームデータに基づいてゲームプレイ環境(ゲーム空間)を定義する処理、上記したように第1ユーザの操作をサーバ装置30経由で第1ユーザ端末10から第2ユーザ端末20に中継(リレー)する処理、第2ユーザの操作をサーバ装置30経由で第2ユーザ端末20から第1ユーザ端末10に中継(リレー)する処理、及び第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20において第1及び第2ユーザの操作に基づいてゴルフゲームを進行させる制御に関する処理が含まれる。
【0116】
また、ゴルフゲームにおいては第1及び第2ユーザがボールを交互に打ち合うが、ステップS8の処理においては、第1及び第2ユーザのボールが移動する度に、当該第1及び第2ユーザのボールの位置が第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20(のうちの少なくとも一方)からサーバ装置30に通知されるものとする。
【0117】
サーバ装置30に含まれる制御部303は、上記したように第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20から通知される第1及び第2ユーザのボールの位置に基づいてゴルフゲームの終了を検知する。
【0118】
ここで、本実施形態において、サーバ装置30から第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20に送信(ダウンロード)されたゲームデータは、ゴルフゲームをプレイするプレイモードが対戦モードである場合であってもエンジョイモードである場合であっても共通であり、4つのホールでゴルフゲームをプレイするためのゲームデータである。なお、この4つのホールは、例えば予め用意されている複数のホールの中からランダムに選択(決定)されているものとする。
【0119】
この場合、対戦モードでゴルフゲームがプレイされたものとすると、第1及び第2ユーザのうちの一方のユーザを勝利ユーザとして決定することができる状態になった時点でゴルフゲームの終了が検知されるものとする。一方、エンジョイモードでゴルフゲームがプレイされたものとすると、第1及び第2ユーザが上記した4つのホールのうちの2つのホールが終了した時点でゴルフゲームの終了が検知されるものとする。
【0120】
上記したようにゴルフゲームの終了が検知された場合、制御部303は、当該ゴルフゲームがプレイされたプレイモード(第1及び第2ユーザに割り当てられたプレイモード)に応じた処理を実行する(ステップS9)。
【0121】
以下、ステップS9において実行される処理について説明する。ステップS9においては、第1及び第2ユーザが対戦モードでゴルフゲームをプレイした場合と、第1及び第2ユーザがエンジョイモードでゴルフゲームをプレイした場合とで異なる処理が実行される。ここでは、第1及び第2ユーザが対戦モードでゴルフゲームをプレイした場合にステップS9において実行される処理(以下、対戦モード処理と表記)と、第1及び第2ユーザがエンジョイモードでゴルフゲームをプレイした場合にステップS9において実行される処理(以下、エンジョイモード処理と表記)とについて説明する。
【0122】
まず、対戦モード処理について説明する。対戦モードは、当該対戦モードでプレイされたゴルフゲームの結果(つまり、対戦の結果)に応じて、勝利ユーザに報酬が付与され、敗北ユーザにペナルティが課されるプレイモードである。本実施形態において、対戦モードにおける報酬は、上記したランクを上昇させるためのランクポイントの増加を含むものとする。換言すれば、「報酬が付与される」とは、ユーザのランクポイントを増加させることを含む。また、対戦モードにおけるペナルティは、ランクを上昇させるためのランクポイントの減少を含むものとする。換言すれば、「ペナルティが課される」とは、ユーザのランクポイントを減少させる(ユーザがランクポイントを失う)ことを含む。
【0123】
このため、対戦モード処理において、制御部303は、上記したように第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20から通知される第1及び第2ユーザのボールの位置に基づいて、勝利ユーザ及び敗北ユーザを決定する。
【0124】
次に、制御部303は、勝利ユーザに付与される報酬(以下、増加ポイントと表記)及び敗北ユーザに課されるペナルティ(以下、減少ポイントと表記)を決定する。なお、対戦モード処理において、増加ポイント及び減少ポイントは、対戦モード用ポイントテーブルを参照することによって決定される。対戦モード用ポイントテーブルは、例えばサーバ装置30に含まれる格納部301に予め格納されているものとする。
【0125】
図12は、対戦モード用ポイントテーブルのデータ構造の一例を示す。
図12に示す対戦モード用ポイントテーブルにおいては、ランクに対応づけて増加ポイント及び減少ポイント1~4が定義されている。
【0126】
増加ポイントは、対戦に勝利した場合に増加させるランクポイントである。また、上記したように対戦モードでプレイするゴルフゲームにおいては、1ホール目で勝敗が決する(勝利ユーザ及び敗北ユーザが決定する)場合、2ホール目で勝敗が決する場合、3ホール目で勝敗が決する場合、及びニアピン対決(つまり、4ホール目)で勝敗が決する場合がある。減少ポイント1は、1ホール目で敗北した場合に減少させるランクポイントである。減少ポイント2は、2ホール目で敗北した場合に減少させるランクポイントである。減少ポイント3は、3ホール目で敗北した場合に減少させるランクポイントである。減少ポイント4は、ニアピン対決で敗北した場合に減少させるランクポイントである。
【0127】
すなわち、
図12に示す対戦モード用ポイントテーブルよれば、勝敗が決したホール数(つまり、勝敗結果がドローとなった回数)に応じて異なる減少ポイントが定義されている。
【0128】
なお、上記した
図8に示す例ではランクがビギナーである場合には全てエンジョイモードが割り当てられる(つまり、ゴルフゲームは対戦モードでプレイされない)ため、対戦モード用ポイントテーブルにおいては、ランク「ビギナー」に対応する増加ポイント及び減少ポイント1~4(つまり、対戦モードにおける報酬及びペナルティ)は定義されていない。
【0129】
また、対戦モード用ポイントテーブルにおいては、ランク「ルーキー」に対応づけて増加ポイント「60」、減少ポイント1「0」、減少ポイント2「0」、減少ポイント3「0」及び減少ポイント4「0」が定義されている。これによれば、勝利ユーザのランクがルーキーである場合には、当該勝利ユーザのランクポイントを60増加させることが示されている。また、敗北ユーザのランクがルーキーである場合には、当該敗北ユーザのランクポイントを減少させない(つまり、対戦に敗北したとしても敗北ユーザはランクポイントを失わない)ことが示されている。
【0130】
また、対戦モード用ポイントテーブルにおいては、ランク「ブロンズ」に対応づけて増加ポイント「60」、減少ポイント1「-15」、減少ポイント2「-13」、減少ポイント3「-11」及び減少ポイント4「-10」が定義されている。これによれば、勝利ユーザのランクがブロンズである場合には、当該勝利ユーザのランクポイントを60増加させることが示されている。また、1ホール目で敗北した敗北ユーザのランクがブロンズである場合には、当該敗北ユーザのランクポイントを15減少させることが示されている。また、2ホール目で敗北した敗北ユーザのランクがブロンズである場合には、当該敗北ユーザのランクポイントを13減少させることが示されている。また、3ホール目で敗北した敗北ユーザのランクがブロンズである場合には、当該敗北ユーザのランクポイントを11減少させることが示されている。また、ニアピン対決で敗北した敗北ユーザのランクがブロンズである場合には、当該敗北ユーザのランクポイントを10減少させることが示されている。
【0131】
ここではランク「ビギナー」、「ルーキー」及び「ブロンズ」に対応づけて対戦モード用ポイントテーブルにおいて定義されている増加ポイント及び減少ポイント1~4について説明したが、他のランクについては増加ポイント及び減少ポイント1~4の値が異なるのみであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0132】
本実施形態においては、例えば上記した
図12に示すような対戦モード用ポイントテーブルを参照することによってランク及び対戦の結果(勝敗結果)に応じた第1及び第2ユーザの増加ポイント及び減少ポイントを決定することができる。具体的には、例えば第1及び第2ユーザのランクがルーキーであり、1ホール目で第1ユーザが勝利した場合には、第1ユーザの増加ポイントとして60が決定され、第2ユーザの減少ポイントとして0が決定される。
【0133】
なお、
図12に示す対戦モード用ポイントテーブルにおいて定義されている増加ポイント及び減少ポイント1~4は、一例であり、他の値が定義されていてもよい。
【0134】
具体的には、
図12に示す対戦モード用ポイントテーブルにおいては異なるランクであっても増加ポイントが同一であるが、当該増加ポイントはランク毎に異なる値であってもよい。
【0135】
また、
図12に示す対戦モード用ポイントテーブルにおいては減少ポイント1~4の順に減少させるランクポイントが少なくなるように当該減少ポイント1~4が定義されているが、同一のランクに対応づけられている減少ポイント1~4は、同じ値であってもよいし、当該減少ポイント1~4の順に減少させるランクポイントが多くなるように定義されていてもよい。
【0136】
更に、
図12に示す対戦モード用ポイントテーブルにおける減少ポイント1~4は、ランクが高くなる程、減少させるランクポイントが多くなる(つまり、対戦に勝利する回数が多くなければランクを上昇させることが困難である)ように定義されているが、減少ポイント1~4の値は異なるランク間で同一であってもよい。
【0137】
また、
図12に示す対戦モード用ポイントテーブルにおいてはランク「ルーキー」に対応づけられている減少ポイント1~4が0である(つまり、ランクがルーキーである場合には敗北ユーザのランクポイントを減少させない)が、ランクがルーキーであるユーザであっても対戦に敗北した場合にはランクポイントを減少させるように減少ポイント1~4が定義されていてもよい。
【0138】
更に、
図12に示す対戦モード用ポイントテーブルにおいては、主に対戦に勝利した場合にポイントが増加し、当該対戦に敗北した場合にポイントが減少するものとして説明したが、例えば対戦に勝利した場合であっても敗北した場合であってもポイントは増加するが、当該対戦に勝利した場合と当該対戦に敗北した場合とで増加するポイントに明確な差がある(つまり、勝利ユーザはポイントが大幅に増加するが、敗北ユーザはポイントが小量しか増加しない)ようにしてもよい。更に、対戦に敗北してポイントが減少する場合であっても、例えば参加賞に相当するような所定のポイントを増加させるようにしてもよい。
【0139】
次に、エンジョイモード処理について説明する。エンジョイモードは、当該エンジョイモードでプレイされたゴルフゲームの結果(つまり、当該ゴルフゲームがプレイされた際のスコア)に基づいて報酬が付与されるプレイモードである。なお、エンジョイモードにおける報酬は、上記した対戦モードと同様に、ランクポイントの増加を含むものとする。
【0140】
このため、エンジョイモード処理において、制御部303は、上記したように第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20から通知される第1及び第2ユーザのボールの位置(の遷移)に基づいて、第1及び第2ユーザのスコアを取得する。
【0141】
次に、制御部303は、取得された第1及び第2ユーザのスコアに基づいて、当該第1及び第2ユーザに付与される報酬(つまり、第1及び第2ユーザの増加ポイント)を決定する。なお、エンジョイモード処理において、増加ポイントは、エンジョイモード用ポイントテーブルを参照することによって決定される。エンジョイモード用ポイントテーブルは、例えばサーバ装置30に含まれる格納部301に予め格納されているものとする。
【0142】
図13は、エンジョイモード用ポイントテーブルのデータ構造の一例を示す。
図13に示すエンジョイモード用ポイントテーブルにおいては、ランクに対応づけて増加ポイント1~10が定義されている。
【0143】
本実施形態においてエンジョイモードでゴルフゲームをプレイする場合には、2つのホールでゴルフゲームをプレイした際のユーザのスコアに応じてランクポイントの増加量が異なる。増加ポイント1は、ユーザのスコアが-4(以下)である場合に増加させるランクポイントである。増加ポイント2は、ユーザのスコアが-3である場合に増加させるランクポイントである。増加ポイント3は、ユーザのスコアが-2である場合に増加させるランクポイントである。増加ポイント4は、ユーザのスコアが-1である場合に増加させるランクポイントである。増加ポイント5は、ユーザのスコアが0である場合に増加させるランクポイントである。増加ポイント6は、ユーザのスコアが+1である場合に増加させるランクポイントである。増加ポイント7は、ユーザのスコアが+2である場合に増加させるランクポイントである。増加ポイント8は、ユーザのスコアが+3である場合に増加させるランクポイントである。増加ポイント9は、ユーザのスコアが+4(以上)である場合に増加させるランクポイントである。
【0144】
なお、エンジョイモードでゴルフゲームをプレイする場合には上記したように他のユーザのスコアに関係なくランクポイントが増加されるが、本実施形態においては、他のユーザと交流すること等を目的として、エンジョイモードであっても他のユーザと対戦する場合と同様の形式でゴルフゲームをプレイするものとする。このため、例えば他のユーザがリタイアしたような場合にはゴルフゲームが中断する可能性がある。よって、本実施形態におけるエンジョイモード用ポイントテーブルには、上記した他のユーザのリタイア等によってゴルフゲームが中断した場合であってもランクポイントを増加させる(報酬が付与される)ことができるように、増加ポイント10が定義されている。なお、増加ポイント10は、他のユーザがリタイアしたような場合に増加させるランクポイントであるが、通信障害等によりゴルフゲームが中断した場合に適用されてもよい。
【0145】
図13に示す例によれば、エンジョイモード用ポイントテーブルにおいては、ランク「ビギナー」に対応づけて増加ポイント1「70」、増加ポイント2「65」、増加ポイント3「60」、増加ポイント4「55」、増加ポイント5「50」、増加ポイント6「45」、増加ポイント7「40」、増加ポイント8「40」、増加ポイント9「40」及び増加ポイント10「50」が定義されている。これによれば、ランクがビギナーであるユーザのスコアが-4(以下)である場合には当該ユーザのランクポイントを70増加させ、当該スコアが-3である場合には当該ユーザのランクポイントを65増加させ、当該スコアが-2である場合には当該ユーザのランクポイントを60増加させ、当該スコアが-1である場合には当該ユーザのランクポイントを55増加させ、当該スコアが0である場合には当該ユーザのランクポイントを50増加させ、当該スコアが+1である場合には当該ユーザのランクポイントを45増加させ、当該スコアが+2である場合には当該ユーザのランクポイントを40増加させ、当該スコアが+3である場合には当該ユーザのランクポイントを40増加させ、当該スコアが+4(以上)である場合には当該ユーザのランクポイントを40増加させ、例えば他のユーザのリタイア等によりゴルフゲームが中断した場合には当該ユーザのランクポイントを50増加させることが示されている。
【0146】
ここではランク「ビギナー」に対応づけてエンジョイモード用ポイントテーブルにおいて定義されている増加ポイント1~10について説明したが、他のランクについては増加ポイント1~10の値が異なるのみであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0147】
本実施形態においては、例えば上記した
図13に示すようなエンジョイモード用ポイントテーブルを参照することによってランク及びスコアに応じた第1及び第2ユーザの増加ポイントを決定することができる。具体的には、例えばランクがルーキーである第1ユーザのスコアが-2である場合には当該第1ユーザの増加ポイントとして50が決定され、ランクがルーキーである第2ユーザのスコアが+1である場合には当該第2ユーザの増加ポイントとして35が決定される。
【0148】
なお、
図13に示すエンジョイモード用ポイントテーブルにおいて定義されている増加ポイント1~10は、一例であり、他の値が定義されていてもよい。
【0149】
具体的には、
図13に示すエンジョイモード用ポイントテーブルにおける増加ポイント1~10は、ランクが低くなる程、増加されるランクポイントが多くなるように定義されているが、増加ポイント1~10の値は異なるランク間で同一であってもよい。
【0150】
また、本実施形態においてはエンジョイモードではポイントが減少しない場合を想定しているが、例えば特定のランク(例えば、ダイヤモンド等の高いランク)である等の所定の条件を満たす場合には、エンジョイモードであってもスコアに応じてポイントが減少するような仕組みを採用してもよい。
【0151】
再び
図6に戻ると、ステップS9の処理の結果は、サーバ装置30(例えば、制御部303)内に保持される。なお、ステップS9において対戦モード処理が実行された場合には、当該ステップS9の処理の結果には、第1ユーザの増加ポイント及び第2ユーザの減少ポイント(または第1ユーザの減少ポイント及び第2ユーザの増加ポイント)が含まれる。一方、ステップS9においてエンジョイモード処理が実行された場合には、当該ステップS9の処理の結果には、第1及び第2ユーザの増加ポイントが含まれる。
【0152】
ここで、上記したステップS9において対戦モード処理が実行され、当該対象モード処理において第1ユーザが勝利ユーザ、第2ユーザが敗北ユーザであると決定された場合を想定する。
【0153】
この場合、対戦モード処理において決定された第1ユーザの増加ポイントがサーバ装置30から第1ユーザ端末10に通知される(ステップS10)。ステップS10の処理が実行されると、第1ユーザ端末10に含まれる表示処理部103は、当該ステップS10において通知された増加ポイントを含むリザルト画面を第1ユーザ端末10のディスプレイ15に表示する。
【0154】
同様に、対戦モード処理において決定された第2ユーザの減少ポイントがサーバ装置30から第2ユーザ端末に通知される(ステップS11)。ステップS11の処理が実行されると、第2ユーザ端末20に含まれる表示処理部103は、当該ステップS11において通知された減少ポイントを含むリザルト画面を第2ユーザ端末20のディスプレイ15に表示する。
【0155】
ここでは第1ユーザが勝利ユーザである場合について説明したが、第1ユーザが敗北ユーザである場合には、ステップS10において第1ユーザの減少ポイントがサーバ装置30から第1ユーザ端末10に通知され、当該減少ポイントを含むリザルト画面が第1ユーザ端末10のディスプレイ15に表示される。同様に、ここでは第2ユーザが敗北ユーザである場合について説明したが、第2ユーザが勝利ユーザである場合には、ステップS11において第2ユーザの増加ポイントがサーバ装置30から第2ユーザ端末20に通知され、当該増加ポイントを含むリザルト画面が第2ユーザ端末20のディスプレイ15に表示される。
【0156】
更に、ここではステップS9において対戦モード処理が実行された場合について説明したが、上記したステップS9においてエンジョイモード処理が実行された場合を想定する。この場合、エンジョイモード処理において決定された第1ユーザの増加ポイントがサーバ装置30から第1ユーザ端末10に通知され、当該増加ポイントを含むリザルト画面が第1ユーザ端末10のディスプレイ15に表示される。同様に、エンジョイモード処理において決定された第2ユーザの増加ポイントがサーバ装置30から第2ユーザ端末20に通知され、当該増加ポイントを含むリザルト画面が第2ユーザ端末20のディスプレイ15に表示される。
【0157】
上記したステップS10及びS11の処理が実行されると、サーバ装置30に含まれるデータ管理部302は、当該サーバ装置30内に保持されているステップS9の処理の結果に基づいて、格納部301に格納されている第1及び第2ユーザのユーザデータを更新する(ステップS12)。
【0158】
ステップS9において対戦モード処理が実行されたことにより、当該ステップS9の処理の結果が例えば第1ユーザの増加ポイント及び第2ユーザの減少ポイントを含む場合、ステップS12においては、格納部301に格納されている第1ユーザのユーザデータに含まれるランクポイントに当該第1ユーザの増加ポイントが加算され、当該格納部301に格納されている第2ユーザのユーザデータに含まれるランクポイントから当該第2ユーザの減少ポイントが減算される。
【0159】
また、ステップS9において対戦モード処理が実行されたことにより、当該ステップS9の処理の結果が例えば第1ユーザの減少ポイント及び第2ユーザの増加ポイントを含む場合、ステップS12においては、格納部301に格納されている第1ユーザのユーザデータに含まれるランクポイントから当該第1ユーザの減少ポイントが減算され、当該格納部301に格納されている第2ユーザのユーザデータに含まれるランクポイントに当該第2ユーザの増加ポイントが加算される。
【0160】
更に、ステップS9においてエンジョイモード処理が実行されたことにより、当該ステップS9の処理の結果が第1及び第2ユーザの増加ポイントを含む場合、ステップS12においては、格納部301に格納されている第1ユーザのユーザデータに含まれるランクポイントに当該第1ユーザの増加ポイントが加算され、当該格納部301に格納されている第2ユーザのユーザデータに含まれるランクポイントに当該第2ユーザの増加ポイントが加算される。
【0161】
すなわち、ステップS12の処理は、上記したように第1及び第2ユーザに割り当てられたプレイモードでゴルフゲームがプレイされた結果に基づく報酬及びペナルティをユーザデータに反映する処理に相当する。
【0162】
なお、上記したランクポイントの増加(加算)によりユーザのランクが上昇する場合には、当該ユーザのユーザデータに含まれるランクも併せて更新される。なお、本実施形態においては基本的にはランクは下降(降格)しない場合を主に想定しているが、当該ランクは、ランクポイントの減少に応じて下降(降格)しても構わない。このようにランクポイントの減少(減算)によりユーザのランクが下降する場合にも同様に、当該ユーザのユーザデータに含まれるランクが更新される。
【0163】
また、上記したステップS12の処理は、ステップS10及びS11の処理が実行された後に実行されればよいが、例えば第1ユーザのユーザデータの更新は第1ユーザ端末10においてホーム画面が表示された(例えば、第1ユーザ端末10に表示されたリザルト画面に設けられている「ホームへ」ボタンが指定された)タイミングで実行され、第2ユーザのユーザデータの更新は第2ユーザ端末20においてホーム画面が表示された(例えば、第2ユーザ端末20に表示されたリザルト画面に設けられている「ホームへ」ボタンが指定された)タイミングで実行されてもよい。すなわち、ユーザデータの更新は、所定のタイミングで実行されるように設定されていてもよい。
【0164】
ステップS12の処理が実行されると、サーバ装置30は、当該ステップS12において更新された第1ユーザのユーザデータを第1ユーザ端末10に送信する(ステップS13)。ステップS13においてサーバ装置30から送信された第1ユーザのユーザデータは、第1ユーザ端末10において受信され、当該第1ユーザ端末10に含まれる格納部104に格納される。第1ユーザは、このような第1ユーザのユーザデータに基づいて、当該第1ユーザのランク及びランクポイント等を確認することができる。
【0165】
同様に、サーバ装置30は、ステップS12において更新された第2ユーザのユーザデータを第2ユーザ端末20に送信する(ステップS14)。ステップS14においてサーバ装置30から送信された第2ユーザのユーザデータは、第2ユーザ端末20において受信され、当該第2ユーザ端末20に含まれる格納部104に格納される。第2ユーザは、このような第2ユーザのユーザデータに基づいて、当該第2ユーザのランク及びランクポイント等を確認することができる。
【0166】
なお、
図6においては第1ユーザが1回ゴルフゲームをプレイする場合の処理について示しているが、当該
図6に示す処理は、当該第1ユーザがゴルフゲームをプレイする度に繰り返し実行される。このように
図6に示す処理が繰り返し実行されることにより、第1ユーザは、当該第1ユーザのランクに対応するプレイモードのサイクルに従って順次選択される(強制的に割り当てられる)プレイモードでゴルフゲームをプレイすることができる。
【0167】
上記したように本実施形態においては、ユーザがゴルフゲーム(対戦ゲーム)をプレイする際に、予め用意されている対戦モード及びエンジョイモード(複数のプレイモード)のうちの1つが強制的に割り当てられ、当該強制的に割り当てられたプレイモードでゴルフゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境が提供される。この場合においてユーザに強制的に割り当てられるプレイモードは、ユーザのランクに基づいて選択される。
【0168】
本実施形態においては、上記した構成により、ゴルフゲームをプレイするユーザのモチベーションの低下を抑制することが可能となる。
【0169】
具体的には、
図8に示すようにゴルフゲームに7種類のランク(ゲーム進行度)が用意されている場合において、例えばランクがルーキーであるユーザは、当該ゴルフゲームに対する熟練度が十分でなく、他のユーザと対戦を行ったとしても、当該対戦に勝利することが困難な場合がある。このようなユーザが対戦に敗北する度にランクポイントを失うような状況を想定すると、当該ユーザはランクを上昇させることができず、当該ゴルフゲームをプレイするユーザのモチベーションは次第に低下していくと考えられる。
【0170】
これに対して、本実施形態においては、他のユーザとの対戦の結果に基づいてランクポイントを増加させるまたはランクポイントを減少させる対戦モードだけではなく、ゴルフゲームがプレイされた際のスコアに基づいてランクポイントを増加させるエンジョイモードを(所定のタイミングで)強制的に割り当てることにより、仮に対戦モードで行われる対戦に敗北した(ランクポイントが減少した)としても、エンジョイモードでランクポイントを増加させることができるため、ユーザのランクを上昇させることが可能となる。換言すれば、本実施形態においては、エンジョイモードを強制的にユーザに割り当てることによって、ランクポイントの調整を容易に行うことができる。このようにランクを上昇させることは、ゴルフゲームを継続的にプレイするためのモチベーションとなり得る。
【0171】
更に、例えばランクポイントを失う(減少させる)ことでランクが下降する(つまり、下のランクに降格する)ような仕組みがゴルフゲームに導入されている場合においても、エンジョイモードを強制的に割り当てることによって当該ランクが容易に下降してしまうような状況を回避することができるため、ゴルフゲームをプレイするユーザのモチベーションの低下を抑制することができると考えられる。
【0172】
また、エンジョイモードにおいては対戦モードと比較して気軽にゴルフゲームをプレイすることができるため、ゴルフゲームを継続的にプレイすることを促進することができる。
【0173】
更に、エンジョイモードにおいては、他のユーザのスコアに影響されず、ユーザ自身のスコアに応じたランクポイントを増加させるため、当該ユーザはスコア(技術)を向上させるようにゴルフゲームをプレイするようになると考えられる。すなわち、エンジョイモードは、ランクポイントを失うことなく、ゴルフゲームに対する熟練度を向上させる(つまり、ゴルフゲームの練習を行う)環境を提供することができるという利点もある。
【0174】
一方で、エンジョイモードだけでなく、対戦モードも同様に強制的に割りてることにより、他のユーザに勝利するという観点での興趣性を向上させ、結果としてゴルフゲームをプレイするユーザのモチベーションを向上させることが可能である。
【0175】
なお、本実施形態におけるゴルフゲームは獲得したランクポイントに基づいてランクを上昇させることを目的の1つとするゲーム性を有していることから、報酬がランクポイントの増加であり、ペナルティがランクポイントの減少であるものとして説明したが、当該報酬及びペナルティは他のものであっても構わない。具体的には、報酬はアイテムの提供であってもよいし、ペナルティはアイテムの消失であってもよい。
【0176】
更に、本実施形態において説明した対戦モード及びエンジョイモードは予め用意されている複数のプレイモードの一例であり、本実施形態においては、ゴルフゲームをプレイするユーザのモチベーションの低下を抑制するために複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードを強制的に割り当てる構成であればよい。すなわち、本実施形態においては、例えばゴルフゲームをプレイすることによって付与される報酬または当該ゴルフゲームをプレイすることによって課されるペナルティ等が異なる複数のプレイモードが用意されていればよい。また、本実施形態において説明したゴルフゲームにおけるホールや打球に影響を与える風の向き及び強さ等の外的要因は当該ゴルフゲームの難易度に相当するといえるが、本実施形態においては、当該難易度が異なる複数のプレイモードが用意されていてもよい。また、難易度は、対戦相手の強さやゴルフゲームをプレイする際の操作の困難性等を含む概念であってもよい。
【0177】
また、本実施形態においては、ランク毎に予め定められているプレイモードのサイクルに従って強制的に割り当てられるプレイモードを選択する構成により、ランクに応じてエンジョイモードが割り当てられる比率を調整し、ユーザのモチベーションの低下を適切に抑制することができる。
【0178】
なお、本実施形態においては、例えば
図8に示すように、ユーザのランクがルーキー、ブロンズ及びシルバー(第1ランク)である場合にはユーザがゴルフゲームをプレイする度に異なるプレイモード(対戦モードまたはエンジョイモード)が強制的に割り当てられ、ユーザのランクがビギナー、ゴールド、プラチナ及びダイヤモンド(第2ランク)である場合にはユーザがゴルフゲームをプレイする度に同一のプレイモードのみが強制的に割り当てられる構成であってもよい。すなわち、本実施形態においては、ユーザのランクとして、複数のプレイモードがサイクルに従って順次、選択的に割り当てられるランクと、複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードが固定的に割り当てられるランクとが用意されていてもよい。
【0179】
また、本実施形態においては、複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードが強制的に割り当てられた場合に、当該プレイモードでゴルフゲームをプレイすることをユーザによって使用されるユーザ端末に指示し、当該ユーザ端末において提供されるユーザインタフェースは、強制的に割り当てられたプレイモードを変更する操作を受け付けないものとする。このような構成によれば、ユーザは強制的に割り当てられたプレイモードでゴルフゲームをプレイしなければならず、ユーザが自由にプレイモードを変更(選択)した結果として当該ユーザのモチベーションが低下するといった事態を回避することができる。
【0180】
ただし、例えばユーザが予め定められたランクに到達するといった特定の条件を満たした場合にユーザがプレイモードを変更(選択)することができるような仕組みを採用することは可能である。また、プレイモードを直接ユーザが変更(選択)するのではなく、例えばプレイモード割り当て処理におけるプレイモードの選択に影響を与えるパラメータ(例えば、重み等)をユーザの指示によって変更するような構成することも可能である。
【0181】
また、本実施形態においては、ランク毎に予め定められているプレイモードのサイクルに従って強制的に割り当てられるプレイモードが選択されるものとして説明したが、当該プレイモードは、例えばランク毎に予め定められている各プレイモードの確率に従って選択されてもよい(つまり、次のゴルフゲームのプレイモードが抽選で決定されてもよい)。この確率は、例えばランクが低い程エンジョイモードが選択されやすく、ランクが高い程対戦モードが選択されやすいように設定されていればよい。
【0182】
また、本実施形態においてランクの高いユーザは対戦モードでゴルフゲームをプレイすることが多いが、このようなユーザであってもエンジョイモードでゴルフゲームをプレイしたい場合があると考えられる。このような場合には、例えばM回エンジョイモードでプレイし、その後、N回対戦モードでプレイするようなサイクルを用意し、ユーザによってはランクにかかわらずこのようなサイクルを選択することができるようにしてもよい。
【0183】
ところで、上記した
図8においてはランクがゴールド、プラチナ及びダイヤモンドである場合には全て対戦モードが割り当てられる(つまり、ゴルフゲームはエンジョイモードでプレイされない)ものとして説明したが、
図13に示すエンジョイモード用ポイントテーブルによれば、当該ランクに対応づけて増加ポイント1~10が定義されている。
【0184】
すなわち、本実施形態においては、対戦モードでゴルフゲームをプレイした結果(つまり、対戦モードで行われる対戦の結果)に基づいて、
図8に示すプレイモードのサイクルを変更するような構成とすることができる。
【0185】
具体的には、例えばランクがゴールドであるユーザが他のユーザとの対戦において1回敗北した場合には、当該ランクがゴールドである場合のプレイモードのサイクルに1回のエンジョイモードを追加するようにしてもよい。また、例えばランクがプラチナであるユーザが他のユーザとの対戦において2回連続で敗北した場合には、当該ランクがゴールドである場合のプレイモードのサイクルに1回のエンジョイモードを追加するようにしてもよい。更に、例えばランクがダイヤモンドであるユーザが他のユーザとの対戦において3回連続で敗北した場合には、当該ランクがダイヤモンドである場合のプレイモードのサイクルに1回のエンジョイモードを追加するようにしてもよい。
【0186】
すなわち、本実施形態においてはユーザのランクに基づいて強制的に割り当てられるプレイモードが選択されるものとして説明したが、本実施形態は、上記したように過去の対戦の結果(過去にゴルフゲームがプレイされた結果)に基づいてプレイモード(例えば、エンジョイモード)を強制的に割り当てる構成であってもよい。この場合、ランクと過去の対戦の結果との両方を考慮してプレイモードを割り当てる構成であってもよいし、過去の対戦結果のみを考慮してプレイモードを割り当てる構成であってもよい。換言すれば、本実施形態は、例えばランクとは関係なく1つのプレイモードでゴルフゲームをプレイしている際に、過去の対戦結果に基づいて他のプレイモードが強制的に割り当てられる構成であってもよい。また、ここでは主にランク及び過去の対戦結果について説明したが、本実施形態は、例えばゲームの状況等に関する所定の条件を満たした場合に所定のプレイモードを強制的に割り当てるような構成としてもよい。なお、「ゲームの状況」には例えば対戦モードにおいて予め定められた数の敗北が続いている等の状況が含まれ、この場合には、連敗数を条件にエンジョイモードを追加する(強制的に割り当てる)ようにすることができる。また、「ゲームの状況」とは、ランクや対戦結果等を含む概念であってもよい。
【0187】
また、ここではランクがゴールド、プラチナ及びダイヤモンドである場合のプレイモードのサイクルについて説明したが、例えばランクがルーキー、ブロンズ及びシルバーである場合のプレイモードのサイクルを変更してもよい。例えばランクがルーキー、ブロンズ及びシルバーである場合にはプレイモードのサイクルに既にエンジョイモードが組み込まれているが、対戦モードで行われる対戦において1回敗北した場合には、当該プレイモードのサイクルに更にエンジョイモードを追加するようにしてもよい。
【0188】
ここで、
図14は、ランクがルーキーである場合のプレイモードのサイクルの変更例を示している。
図14においては、例えば
図9に示す対戦モード1回及びエンジョイモード2回を1サイクルとしてプレイモードが順次繰り返される際に、当該対戦モードにおいて行われる対戦に敗北した場合に、当該プレイモードのサイクル「対戦モード1回、エンジョイモード2回」が「対戦モード1回、エンジョイモード3回」に変更された例が示されている。
【0189】
なお、1回のエンジョイモードが追加された変更後のプレイモードのサイクル(対戦モード1回及びエンジョイモード3回)に従ってプレイモードが割り当てられた後は、変更前のプレイモードのサイクル(対戦モード1回及びエンジョイモード2回)に従ってプレイモードが割り当てられる。
図14に示すようにプレイモードのサイクルが変更されることによって、対戦に1回敗北したら、次に対戦モードでゴルフゲームをプレイするまでに、3回連続でエンジョイモードでゴルフゲームをプレイさせるようなプレイモードの割り当てを実現することができる。
【0190】
なお、ここでは対戦モードにおいて行われる対戦に1回敗北すると1回エンジョイモードが追加されるものとして説明したが、本実施形態においては、当該対戦において連続して敗北した数(つまり、連敗数)が閾値を超えた場合に、次の対戦モードまでにn回連続でエンジョイモードでプレイさせるといった構成を採用することも可能である。
【0191】
また、ここでは対戦に敗北した際にエンジョイモードをプレイモードのサイクルに追加する構成について説明したが、例えば対戦に敗北した際にプレイモードのサイクル中の対戦モードをエンジョイモードに置き換えることによって当該プレイモードのサイクルを変更するような構成とすることも可能である。また、上記したようにランク毎に予め定められている各プレイモードの確率に従ってプレイモードを選択する(割り当てる)構成である場合には、対戦に敗北した際に、当該確率(対戦モード及びエンジョイモードの出現率)を変更するようにしてもよい。この場合、エンジョイモードが高確率で選択されるように確率を変更することが考えられる。
【0192】
また、ここでは変更後のプレイモードのサイクルに従って1サイクル分のプレイモードが割り当てられた後は変更前のプレイモードのサイクルに従ってプレイモードが割り当てられる(つまり、変更後のプレイモードのサイクルは1回のみ適用される)ものとして説明したが、当該変更後のプレイモードのサイクルは複数回適用されても構わない。
【0193】
また、本実施形態においては例えば他のユーザとゴルフゲームを楽しむことによってモチベーションを向上させるという観点からエンジョイモードであっても他のユーザと対戦を行うような形式でゴルフゲームをプレイする(つまり、2人のユーザがゴルフゲームをプレイする)構成を採用しているが、当該エンジョイモードでプレイされるゴルフゲームにおける対戦相手はノンプレイヤキャラクタ(NPC:Non Player Character)であってもよい。また、本実施形態においては、対戦モードでプレイされるゴルフゲームにおける対戦相手をノンプレイヤキャラクタとすることも可能である。
【0194】
更に、本実施形態においては対戦ゲームの一例としてゴルフゲームについて説明したが、本実施形態を適用することが可能な対戦ゲームは、ゴルフゲームに限られない。また、本実施形態を適用することが可能な対戦ゲームは、1対1で対戦を行う対戦ゲームに限られず、複数対複数で対戦を行う対戦ゲームであってもよい。また、本実施形態は、ユーザのモチベーションの低下を抑制するという観点に基づいてゲームをプレイする際に複数のプレイモードのうちの1つのプレイモードを強制的に割り当てる構成であればよいため、対戦ゲーム以外のゲームに適用されてもよい。
【0195】
なお、本願発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。
【符号の説明】
【0196】
1…ゲームシステム、10…第1ユーザ端末、11…不揮発性メモリ、12…CPU、13…メインメモリ、13A…ゲームプログラム、14…無線通信デバイス、15…ディスプレイ、16…タッチパネル、20…第2ユーザ端末、30…サーバ装置、31…不揮発性メモリ、32…CPU、33…メインメモリ、33A…ゲームプログラム、34…無線通信デバイス、40…ネットワーク、101…操作受付部、102…制御部、103…表示処理部、104…格納部、301…格納部、302…データ管理部、303…制御部。