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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034676
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】ホイールハウス部構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/16 20060101AFI20240306BHJP
   B62D 25/18 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
B62D25/16 C
B62D25/18 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139083
(22)【出願日】2022-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】521537852
【氏名又は名称】ダイムラー トラック エージー
(74)【代理人】
【識別番号】100176946
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 智恵
(74)【代理人】
【識別番号】100092978
【弁理士】
【氏名又は名称】真田 有
(72)【発明者】
【氏名】青野 宣明
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA14
3D203BA03
3D203BB06
3D203BC05
3D203BC09
3D203BC24
3D203CA07
(57)【要約】
【課題】キャブチルト車で車両のフレーム側のエプロンとキャブ側のホイールハウスとが圧接するものにおいて、ホイールハウスの見栄えの低下を抑制する。
【解決手段】キャブがチルトする車両の前記キャブに設けられるホイールハウス20と、ホイールハウス20の車両の前後方向後方側且つ下方に配置され、車両のフレームに備えられるマッドガード30と、マッドガード30の上部に備えられるエプロン40と、を有し、ホイールハウス20には、キャブの非チルト時に、エプロン40の上縁部41が弾性圧接する圧接箇所22と、圧接箇所22に形成され上縁部41の先端部分42が進入する開口部60と、が備えられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャブがチルトする車両の前記キャブに設けられるホイールハウスと、
前記ホイールハウスの前記車両の前後方向後方側且つ下方に配置され、前記車両のフレームに備えられるマッドガードと、
前記マッドガードの上部に備えられるエプロンと、を有し、
前記ホイールハウスには、前記キャブの非チルト時に、前記エプロンの上縁部が弾性圧接する圧接箇所と、前記圧接箇所に形成され前記上縁部の先端部分が進入する開口部又は凹み部と、が備えられる
ことを特徴とする、ホイールハウス部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャブチルト車に装備されるホイールハウス部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
トラックなどの車両では、ホイールハウスの後方且つ下方にマッドガードが備えられ、走行時の泥や砂などの巻き上げを抑制している。特許文献1には、かかる構造が開示されている。また、特許文献2には、上マッドガード(以下、「エプロン」ともいう)と下マッドガード(以下、単に「マッドガード」ともいう)とから構成されるマッドガードが開示されている。
【0003】
なお、マッドガードの上部(特許文献2の技術では、エプロンの上部)とホイールハウスとの間に隙間があると、この隙間から泥や砂などがホイールハウスの上方に巻き上げられてしまうので、これを抑制するために、マッドガードの上部とホイールハウスとは、互いに隙間なく接触する構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-91474公報
【特許文献2】特開2018-47768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、キャブがチルトする車両(キャブチルト車)の場合、マッドガードは車両のフレーム(例えば、サイドレール)側に固定され、ホイールハウスはキャブ側に設けられることになる。この場合、マッドガードの上部に備えられるエプロンとホイールハウスとを互いに隙間なく接触させるには、エプロンの上縁部がホイールハウスの下面にオーバーラップして弾性圧接するような構成が有効である。これにより、ホイールハウス内の密閉性を確保し、泥や水撥ねなどがホイールハウス外(ホイールハウスの上方)に拡散しないようになる。
【0006】
しかしながら、走行時にキャブが上下振動すると、エプロンの上縁部(特に、ホイールハウスの下面に弾性圧接するエプロン上縁部の先端部分)がホイールハウスの下面と擦れて、ホイールハウスの下面に摩耗痕が付くことがある。
このような場合、キャブチルトアップ時に、このホイールハウスの下面の摩耗痕が露出して、見栄えの低下を招くことが懸念される。
【0007】
本発明は、かかる課題に着目して創案されたもので、キャブチルト車で車両のフレーム側のエプロンとキャブ側のホイールハウスとが圧接するものにおいて、ホイールハウスの見栄えの低下を抑制することができるホイールハウス部構造を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本件は上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現できる。
本適用例に係るホイールハウス部構造は、キャブがチルトする車両の前記キャブに設けられるホイールハウスと、前記ホイールハウスの前記車両の前後方向後方側且つ下方に配置され、前記車両のフレームに備えられるマッドガードと、前記マッドガードの上部に備えられるエプロンと、を有し、前記ホイールハウスには、前記キャブの非チルト時に、前記エプロンの上縁部が弾性圧接する圧接箇所と、前記圧接箇所に形成され前記上縁部の先端部分が進入する開口部又は凹み部と、が備えられることを特徴としている。
【0009】
本適用例によれば、ホイールハウスにおいて、キャブの非チルト時にエプロンの上縁部が弾性圧接する圧接箇所に、上縁部の先端部分が進入する開口部又は凹み部が備えられるので、エプロンの上縁部の先端部分がホイールハウスの下面に強く弾性圧接することが回避され、ホイールハウスの下面に摩耗痕が発生することが抑制される。これにより、ホイールハウスの見栄えの低下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0010】
本件によれば、ホイールハウスの見栄えの低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態にかかるホイールハウス部構造を説明する図であり、(a)はホイールハウス部の要部の位置関係を示す模式的側面図、(b)は図1(a)のA部の第一断面図、(c)は図1(a)のA部の第二断面図である。
図2】第1,2実施形態にかかる車両の要部断面図である。
図3】第1,2実施形態にかかるホイールハウス部構造の要部(マッドガード部)を示す模式的斜視図である。
図4】第1,2実施形態にかかるホイールハウス部構造のエプロンの上縁部を示す模式的斜視図である。
図5】第1実施形態にかかるホイールハウス部構造の要部(ホイールハウスの下面)を示す模式的斜視図であり、(a)はホイールハウスの下面全体を示し、(b)はホイールハウスの要部を拡大して示す。
図6】第2実施形態にかかるホイールハウス部構造を説明する図であり、(a)はホイールハウス部の要部の位置関係を示す模式的側面図、(b)は図6(a)のB部の断面図である。
図7】第2実施形態にかかるホイールハウス部構造の要部(ホイールハウスの下面)を模式的に示す拡大斜視図である。
図8】比較例にかかるホイールハウス部構造を説明する図であり、(a)はホイールハウス部の要部の位置関係を示す模式的側面図、(b)は図8(a)のC部の断面図である。
図9】比較例にかかるホイールハウス部構造の要部(ホイールハウスの下面)を示す模式的斜視図であり、(a)はホイールハウスの下面全体を示し、(b)はホイールハウスの要部を拡大して示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照して、本件の実施形態について説明する。以下の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。下記の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。また、必要に応じて取捨選択でき、あるいは適宜組み合わせられる。
【0013】
なお、図中に矢印に添付して、車両の前方を「FR」を示し、車両の後方を「RR」で示し、車両の左方を「LH」で示し、車両の右方を「RH」で示し、上方を「UP」で示し、下方を「DW」で示す。
【0014】
[1.第1実施形態]
[1-1.車両の構成]
図2に示すように、本実施形態に係るホイールハウス部構造が適用される車両1は、キャブがチルトする車両(以下、「キャブチルト車」ともいう)である。キャブチルト1は、車体フレーム(以下、単に「フレーム」ともいう)2を構成する一対のサイドレール3,3の前端部に、キャブ4の前端下部が枢支され、フレーム2とキャブ4との間には図示しないチルト機構が装備される。通常時は図2に実線で示す非チルト状態にロックされ、メンテナンス時等には、図2に矢印で示すようにチルトアップされ、図2に二点鎖線で示す状態になる。
【0015】
[1-2.ホイールハウス部の構成]
本実施形態に係るホイールハウス部10は、前輪5を収容するもので、キャブ4のフェンダー部4aの車体内側に設けられたホイールハウス20と、フレーム2に設けられたマッドガード30と、マッドガード30の上部に備えられるアッパエプロン(エプロン)40と、マッドガード30の下部には、ロアエプロン(エプロン)50とを有している。
【0016】
なお、本ホイールハウス部構造は、マッドガード30の上部のアッパエプロン40とホイールハウス20との隙間をなくし、且つ、ホイールハウス20の下面21にアッパエプロン40との接触により生じる摩耗痕で見栄えが低下しないようにするもので、アッパエプロン40を必須構成要素としているが、ロアエプロン50については必須ではない、ただし、ロアエプロン50も、前輪5で跳ね上げた泥が車両後方へ飛散しないようにするためには有効な部品である。
【0017】
マッドガード30は、図3に示すように、左右の前輪5,5に対応するサイドレール3に固定され、マッドガード30の上部にはアッパエプロン40が下部にはロアエプロン50がそれぞれ固定される。
本実施形態では、マッドガード30にはポリプロピレン(PP樹脂)が用いられ、アッパエプロン40及びロアエプロン50には、EVA樹脂(Ethylene-Vinyl Acetate エチレン‐酢酸ビニル共重合樹脂)が用いられる。
【0018】
図2に実線で示すキャブ4の非チルト状態では、キャブ4側のホイールハウス20の下面21に、マッドガード30の上部に備えられるアッパエプロン40の上縁部41がオーバーラップしつつ弾性圧接する。これにより、例えば図1(b)に示すように、エプロン40とホイールハウス20とが互いに隙間なく接触し、ホイールハウス部10内の密閉性を確保し、泥や水撥ねなどがホイールハウス部10外(ホイールハウス部10の上方)に拡散しないようになっている。
【0019】
なお、一般的には、ホイールハウス20の下面21のアッパエプロン40の上縁部41が圧接する箇所(圧接箇所)22はフラットな面であり、図8に示すように、アッパエプロン40の上縁部41は、ホイールハウス20の下面21の圧接箇所22にオーバーラップしつつ弾性圧接する。
【0020】
アッパエプロン40の上縁部41の先端部分42は、図4に示すように、多数の先細り片43からなるギザギザ形状に形成されている。このギザギザ形状は、アッパエプロン40の上縁部41の先端部分42の剛性を抑制するためのものである。このように先端部分42の剛性が抑制されることで、アッパエプロン40の上縁部41は、ホイールハウス20の下面21にオーバーラップしつつ、柔軟に弾性圧接するようになる。このため、走行時にキャブ4が揺れてホイールハウス20の下面21がアッパエプロン40の上縁部41に対して相対変位しても、エプロン40とホイールハウス20との間に隙間が生じ難くなり、ホイールハウス部10内の密閉性を確保できる。
【0021】
しかし、このようなホイールハウス20の下面21とアッパエプロン40の上縁部41との相対変位は、ホイールハウス20の下面21に、アッパエプロン40の上縁部41の先端部分42においてギザギザ形状をなす先細り片43の先端44が摩擦接触し、図9に示すように、ホイールハウス20の下面21の圧接箇所22に摩耗痕23が付くことがある。この摩耗痕23は、キャブ4のチルトアップ時に、図9(a)に矢印で示すようにホイールハウス20が旋回することで露出して見栄えの低下を招く。
【0022】
そこで、本実施形態では、ホイールハウス20の下面21において、図1図2に示すようなキャブ4の非チルト時に、アッパエプロン40の前記エプロンの上縁部41が弾性圧接する圧接箇所22に、上縁部41の先端部分42が進入する開口部60が備えられている。本実施形態では、図1図5に示すように、開口部60は正面視で長円形に形成されている。図5(a)に示す矢印は、キャブ4がチルトアップされていることを示す。
【0023】
この開口部60は、アッパエプロン40の上縁部41の先端部分42に形成されたギザギザ形状をなす各先細り片43に対応して複数形成されている。キャブ4がチルトダウンするときには、下降するホイールハウス20の圧接箇所22の各開口部60に、各先細り片43の先端44が弾性変形しながら進入して、図1(b)に示すように、各先細り片43が、開口部60周辺のホイールハウス20の下面21〔開口部60の後部(図1(b)の右側)における下面21〕と上面24〔開口部60の前部(図1(b)の左側)における上面24〕との間に挟持される。
【0024】
また、各先細り片43の基端45の近傍は、図1(c)に示すように、圧接箇所22における開口部60が形成されていない箇所において、ホイールハウス20の下面21にオーバーラップしつつ、柔軟に弾性圧接する。したがって、走行時にホイールハウス20の下面21がアッパエプロン40の上縁部41に対して相対変位しても、エプロン40とホイールハウス20との間に隙間が生じ難くなり、ホイールハウス部10内の密閉性を確保できる。
【0025】
[1-3.作用及び効果]
本実施形態にかかるホイールハウス部構造は、上記のように構成されるので、ホイールハウス20の下面21において、キャブ4の非チルト時にアッパエプロン40の上縁部41が弾性圧接する圧接箇所22に開口部60が設けられ、アッパエプロン40の上縁部41の先端部分42に形成された先細り片43の先端44がこの開口部60内に進入するので、先細り片43の先端44がホイールハウス20の下面21に強く弾性圧接することが回避される。このため、ホイールハウス20の下面21に摩耗痕23(図9参照)が発生することが抑制され、ホイールハウス20の見栄えの低下を抑制することができる。
【0026】
また、各先細り片43が開口部60周辺のホイールハウス20の下面21と上面24との間に挟持され、各先細り片43の基端45の近傍は、圧接箇所22における開口部60が形成されていない箇所にオーバーラップしつつ柔軟に弾性圧接するので、ホイールハウス部10内の密閉性を確保することができ、泥や水撥ねなどがホイールハウス部10外(ホイールハウス部10の上方)に拡散することが抑制される。
【0027】
[2.第2実施形態]
[2-1.車両の構成]
本実施形態に係るホイールハウス部構造が適用される車両1は、図2を参照して説明した第1実施形態のものと同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0028】
[2-2.ホイールハウス部の構成]
本実施形態に係るホイールハウス部10は、第1実施形態の開口部60に替えて、凹み部70が設けられている。この点を除いて、ホイールハウス部の全体構成は、第1実施形態のものと同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0029】
本実施形態では、ホイールハウス20の下面21において、キャブ4の非チルト時に、アッパエプロン40の前記エプロンの上縁部41が弾性圧接する圧接箇所22に、図6図7に示すように、上縁部41の先端部分42が進入する凹み部70が備えられている。
【0030】
この凹み部70は、ホイールハウス20の下面21から窪んだ形状のもので、アッパエプロン40の上縁部41の先端部分42が延在する方向に直線的に延びており、上縁部41の先端部分42(ギザギザ形状をなす各先細り片43を含む)が進入しうるようになっている。本実施形態では、凹み部70は、その底部71がホイールハウス20の下面21の圧接箇所22と並行またはほぼ平行な平面状に形成される。
【0031】
キャブ4がチルトダウンするときには、下降するホイールハウス20の圧接箇所22の凹み部70に、上縁部41の先端部分42が弾性変形しながら進入して、図6(b)に示すように、先端部分42の各先細り片43が、凹み部70内の底部71にオーバーラップしつつ、柔軟に弾性圧接する。
【0032】
また、各先細り片43の基端45の近傍は、図6(b)に示すように、圧接箇所22における凹み部70の周辺において、ホイールハウス20の下面21にオーバーラップしつつ、柔軟に弾性圧接する。したがって、走行時にホイールハウス20の下面21がアッパエプロン40の上縁部41に対して相対変位しても、エプロン40とホイールハウス20との間に隙間が生じ難くなり、ホイールハウス部10内の密閉性を確保できる。
【0033】
[2-3.作用及び効果]
本実施形態にかかるホイールハウス部構造は、上記のように構成されるので、ホイールハウス20の下面21において、キャブ4の非チルト時にアッパエプロン40の上縁部41が弾性圧接する圧接箇所22に凹み部70が設けられ、アッパエプロン40の上縁部41の先端部分42がこの凹み部70内に進入するので、先細り片43の先端44がホイールハウス20の下面21に強く弾性圧接することが回避される。このため、ホイールハウス20の下面21に摩耗痕23(図9参照)が発生することが抑制され、ホイールハウス20の見栄えの低下を抑制することができる。
【0034】
また、凹み部70内及び凹み部70の周辺のホイールハウス20の下面21に対して、アッパエプロン40の上縁部41の先端部分42が、オーバーラップしつつ、柔軟に弾性圧接するので、走行時にホイールハウス20の下面21がアッパエプロン40の上縁部41に対して相対変位しても、エプロン40とホイールハウス20との間に隙間が生じ難くなり、ホイールハウス部10内の密閉性を確保できる。これにより、泥や水撥ねなどがホイールハウス部10外(ホイールハウス部10の上方)に拡散することが抑制される。
【0035】
[3.その他]
上記実施形態の構成は一例であって、本件発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
例えば、上記第1実施形態では、開口部60は正面視で長円形に形成されているが、開口部60の形状はこれに限定されるものではない。
【0036】
また、上記第2実施形態では、凹み部70は、その底部71がホイールハウス20の下面21の圧接箇所22と並行またはほぼ平行な平面状に形成されているが、凹み部70の形状はこれに限定されるものではない。例えば、凹み部70の底部71をアッパエプロン40の上縁部41の先端部分42の向きに沿うように傾斜させて、先端部分42が凹み部70の底部71により浅い角度でオーバーラップさせてもよい。これにより、アッパエプロン40の上縁部41の先端部分42が凹み部70の底部71に広い面積でより柔軟に弾性圧接するため、走行時に、エプロン40とホイールハウス20との間に隙間が生じることをより抑制することができる。
【0037】
また、上縁部41の先端部分42の形状も、図3に示すようなギザギザ形状に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0038】
1 車両(キャブチルト車)
2 車車体フレーム(フレーム)
3 サイドレール
4 キャブ
4a キャブ4のフェンダー部
5 前輪
10 ホイールハウス部
20 ホイールハウス
21 ホイールハウス20の下面
22 ホイールハウス20の圧接箇所
23 摩耗痕
24 ホイールハウス20の上面
30 マッドガード
40 アッパエプロン(エプロン)
41 アッパエプロン40の上縁部
42 アッパエプロン40の上縁部41の先端部分
43 ギザギザ形状をなす先細り片
44 ギザギザ形状をなす先細り片43の先端
45 先細り片43の基端
50 ロアエプロン(エプロン)
60 開口部
70 凹み部
71 凹み部70の底部
FR 車両の前方
RR 車両の後方
LH 車両の左方
RH 車両の右方
UP 上方
DW 下方
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9