(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034693
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240306BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
B41J29/38 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139118
(22)【出願日】2022-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大島 彰英
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061HJ10
2C061HQ12
2C061HR07
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AC15
5C062AC41
(57)【要約】
【課題】外部サービスを実行するサーバとの間で行う通信の通信方式を固定とする場合に比較して、ユーザにとって、より好適な通信方式による通信により外部サービスを利用することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを得る。
【解決手段】情報処理装置としての画像形成装置50は、利用する外部サービスを実行するサーバ(クラウドサーバ10)との間で、当該外部サービスの種類に応じて予め定められた通信方式で通信する通信部51Aと、ユーザによる外部サービスの利用状況の評価の結果に応じて、予め定められた通信方式より適した通信方式がサーバとの通信で利用可能な場合は当該通信方式に切り替える切替部51Bと、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
利用する外部サービスを実行するサーバとの間で、当該外部サービスの種類に応じて予め定められた通信方式で通信しつつ、
ユーザによる前記外部サービスの利用状況の評価の結果に応じて、前記予め定められた通信方式より適した通信方式が前記サーバとの通信で利用可能な場合は当該通信方式に切り替える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記利用状況は、対応する前記通信方式による通信内容に関する第1利用状況、及び当該通信方式による通信状態に関する第2利用状況の少なくとも一方である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1利用状況は、前記通信を行う際の機密性及び情報量の少なくとも一方を含み、
前記第2利用状況は、前記通信を行う際の通信速度及び再送頻度の少なくとも一方を含む、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記予め定められた通信方式より適した通信方式として、当該予め定められた通信方式での通信による通信情報量の推移が予め定められた許容推移から外れた場合に、当該通信情報量の推移に適した通信方式を導出して適用する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記予め定められた通信方式より適した通信方式を、前記通信情報量の推移を示す時系列情報を入力情報とし、当該通信情報量の推移に適した通信方式を出力情報として予め機械学習された通信方式導出モデルを用いて導出する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通信方式導出モデルは、前記外部サービスの種類毎に導出されたものである、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記通信方式導出モデルは、前記外部サービスの種類毎で、かつ、当該外部サービスで実行される処理毎に導出されたものである、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
利用する外部サービスを実行するサーバとの間で、当該外部サービスの種類に応じて予め定められた通信方式で通信しつつ、
ユーザによる前記外部サービスの利用状況の評価の結果に応じて、前記予め定められた通信方式より適した通信方式が前記サーバとの通信で利用可能な場合は当該通信方式に切り替える、
処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが直接用いる装置とクラウドサービスとの連携に関する技術として以下の技術があった。
【0003】
特許文献1には、画像処理装置が提供するサービス(画像処理機能)と、クラウドシステムの提供するサービスを連携させて利用するシステムにおいて、メンテナンスの負担の軽減と、クラウド連携サーバ(支援サーバ)上でのデータ漏洩、データ不正利用のリスクの回避の両立をさせることを目的とした画像処理装置が開示されている。
【0004】
この画像処理装置は、画像処理機能を有し、かつ前記画像処理機能と連携させるサービスを提供するサーバ及び前記連携を支援するための連携サーバとネットワークを介して接続し、それぞれの提供するサービスを利用可能な画像処理装置であって、前記画像処理機能と前記サーバの提供するサービスとを連携させるサービスを提供するためのWebページの取得要求を前記連携サーバに行うWebページ取得要求処理手段が備えられている。そして、この画像処理装置は、前記Webページ取得要求に応答して前記連携サーバから提供されるWebページに、提供する前記画像処理機能を連携させる処理を行うサービス提供処理手段と、前記サービス提供処理手段によって処理されたWebページを前記サーバに送信する処理を行う連携Webページ送信処理手段と、が備えられている。
【0005】
また、特許文献2には、クラウドサービスを利用するためのネットワーク設定を効率化する技術を提供することを目的とした情報処理装置が開示されている。
【0006】
この情報処理装置は、前記情報処理装置が前記クラウドサービスに接続するためのネットワーク設定情報を、接続が成功する可能性とともに管理する、設定情報管理手段と、前記クラウドサービスに接続するための接続先情報を管理する接続先情報管理手段と、が備えられている。そして、この情報処理装置は、ユーザから、前記クラウドサービスへの接続の指示を受け付けると、前記接続先情報管理手段から前記接続先情報を、前記設定情報管理手段から接続が成功する可能性の高い順に前記ネットワーク設定情報をそれぞれ取得し、取得した前記接続先情報および前記ネットワーク設定情報を用いて前記クラウドサービスへの接続を行う通信制御手段が備えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2014-027492号公報
【特許文献2】特許第6880589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、これらの技術では、外部サービスを実行するサーバとの間で行う通信の通信方式を切り替えることについては考慮されていない。このため、これらの技術では、ユーザにとって、より好適な通信方式による通信により外部サービスを利用することができない、という問題点があった。
【0009】
本開示の目的は、外部サービスを実行するサーバとの間で行う通信の通信方式を固定とする場合に比較して、ユーザにとって、より好適な通信方式による通信により外部サービスを利用することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、利用する外部サービスを実行するサーバとの間で、当該外部サービスの種類に応じて予め定められた通信方式で通信しつつ、ユーザによる前記外部サービスの利用状況の評価の結果に応じて、前記予め定められた通信方式より適した通信方式が前記サーバとの通信で利用可能な場合は当該通信方式に切り替える。
【0011】
また、第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記利用状況が、対応する前記通信方式による通信内容に関する第1利用状況、及び当該通信方式による通信状態に関する第2利用状況の少なくとも一方であるものである。
【0012】
また、第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記第1利用状況が、前記通信を行う際の機密性及び情報量の少なくとも一方を含み、前記第2利用状況が、前記通信を行う際の通信速度及び再送頻度の少なくとも一方を含むものである。
【0013】
また、第4態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記予め定められた通信方式より適した通信方式として、当該予め定められた通信方式での通信による通信情報量の推移が予め定められた許容推移から外れた場合に、当該通信情報量の推移に適した通信方式を導出して適用するものである。
【0014】
また、第5態様に係る情報処理装置は、第4態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記予め定められた通信方式より適した通信方式を、前記通信情報量の推移を示す時系列情報を入力情報とし、当該通信情報量の推移に適した通信方式を出力情報として予め機械学習された通信方式導出モデルを用いて導出するものである。
【0015】
また、第6態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置において、前記通信方式導出モデルを、前記外部サービスの種類毎に導出するものである。
【0016】
また、第7態様に係る情報処理装置は、第6態様に係る情報処理装置において、前記通信方式導出モデルを、前記外部サービスの種類毎で、かつ、当該外部サービスで実行される処理毎に導出するものである。
【0017】
更に、上記目的を達成するために、第8態様に係る情報処理プログラムは、利用する外部サービスを実行するサーバとの間で、当該外部サービスの種類に応じて予め定められた通信方式で通信しつつ、ユーザによる前記外部サービスの利用状況の評価の結果に応じて、前記予め定められた通信方式より適した通信方式が前記サーバとの通信で利用可能な場合は当該通信方式に切り替える、処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0018】
第1態様及び第8態様によれば、外部サービスを実行するサーバとの間で行う通信の通信方式を固定とする場合に比較して、ユーザにとって、より好適な通信方式による通信により外部サービスを利用することができる。
【0019】
第2態様によれば、利用状況として第1利用状況を適用する場合は、通信の内容を重視した通信方式に切り替えることができ、利用状況として第2利用状況を適用する場合は、通信の状態を重視した通信方式に切り替えることができる。
【0020】
第3態様によれば、第1利用状況及び第2利用状況の各々について、適用した利用状況を重視した通信方式に切り替えることができる。
【0021】
第4態様によれば、通信情報量の推移に応じた通信方式に切り替えることができる。
【0022】
第5態様によれば、第4態様において適用する切り替え後の通信方式を、通信方式導出モデルを用いることなく導出する場合に比較して、より的確に当該通信方式を導出することができる。
【0023】
第6態様によれば、通信方式導出モデルを外部サービスの種類とは無関係に1つのみ用意する場合に比較して、より的確に切り替え後の通信方式を導出することができる。
【0024】
第7態様によれば、通信方式導出モデルを外部サービスの種類毎に1つずつ用意する場合に比較して、より的確に切り替え後の通信方式を導出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本開示の実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置の電気系のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本開示の実施形態に係る画像形成装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】本開示の実施形態に係る管理情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る履歴情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
【
図6】本開示の第1実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】本開示の実施形態に係るサービス選択画面の一例を示す正面図である。
【
図8】本開示の実施形態に係る切り替え判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】本開示の第2実施形態に係る画像形成装置の電気系のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図10】本開示の第2実施形態に係る通信情報量データベースの構成の一例を示す模式図である。
【
図11】本開示の第2実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して、本開示の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施形態では、本開示の技術を、シェアオフィス及びオンサイトを含む各地に点在する複数の画像形成装置と、各々異なるクラウドサーバとが連携することで、複数種類のクラウドサービスを提供する情報処理システムに適用した場合について説明する。
【0027】
[第1実施形態]
まず、
図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示すブロック図である。
【0028】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、複数のクラウドサーバ10A、10B、・・・と、複数の画像形成装置50A、50B、・・・と、を含む。なお、以下では、クラウドサーバ10A、10B、・・・を区別することなく説明する場合は単に「クラウドサーバ10」と総称する。また、以下では、画像形成装置50A、50B、・・・を区別することなく説明する場合は単に「画像形成装置50」と総称する。
【0029】
本実施形態では、画像形成装置50として、画像印刷機能、画像読取機能、及び画像送信機能等を有するデジタル複合機を適用している。但し、この形態に限るものではなく、画像印刷機能のみを有する画像形成装置や、画像印刷機能及び画像読取機能のみを有する画像形成装置等の他の画像形成装置を画像形成装置50として適用する形態としてもよい。
【0030】
画像形成装置50A、50B、・・・は、全てが同一の仕様のものとは限らず、実行可能なサービスが異なったり、当該サービスの設定可能な項目が異なったり、装備されているオプション品が異なったりしてもよいことは言うまでもない。
【0031】
クラウドサーバ10と、画像形成装置50と、は、ネットワークNを介して接続されており、クラウドサーバ10と、画像形成装置50とは、ネットワークNを介して相互に通信可能とされている。
【0032】
なお、本実施形態では、ネットワークNとして、インターネット、電話回線網等の公共の通信回線と、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の企業内の通信回線とを組み合わせたものを適用しているが、この形態に限定されるものではない。例えば、ネットワークNとして、上記公共の通信回線、及び企業内の通信回線の何れか一方のみを適用する形態としてもよい。また、本実施形態では、ネットワークNとして有線及び無線の通信回線を適用しているが、この形態に限定されるものではなく、無線の通信回線及び有線の通信回線の何れか一方のみを適用する形態としてもよい。
【0033】
次に、
図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置50の構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置50の電気系のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0034】
本実施形態に係る画像形成装置50は、本開示の技術の情報処理装置として機能するものであり、一例として
図2に示すように、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)51、一時記憶領域としてのメモリ52、不揮発性の記憶部53、各種スイッチ類が設けられた入力部54、液晶ディスプレイ等の表示部55、媒体読み書き装置(R/W)56、及び通信インタフェース(I/F)部58を備えている。CPU51、メモリ52、記憶部53、入力部54、表示部55、媒体読み書き装置56、及び通信I/F部58はバスBを介して互いに接続されている。媒体読み書き装置56は、記録媒体57に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体57への情報の書き込みを行う。
【0035】
本実施形態に係る記憶部53はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部53には、情報処理プログラム53A及び切り替え判定処理プログラム53Bが記憶されている。情報処理プログラム53Aは、当該プログラムが書き込まれた記録媒体57が媒体読み書き装置56に接続され、媒体読み書き装置56が記録媒体57からの当該プログラムの読み出しを行うことで、記憶部53へ記憶(インストール)される。同様に、切り替え判定処理プログラム53Bも、当該プログラムが書き込まれた記録媒体57が媒体読み書き装置56に接続され、媒体読み書き装置56が記録媒体57からの当該プログラムの読み出しを行うことで、記憶部53へ記憶(インストール)される。CPU51は、情報処理プログラム53A及び切り替え判定処理プログラム53Bの各プログラムを記憶部53から適宜読み出してメモリ52に展開し、当該各プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0036】
また、記憶部53には、管理情報データベース53C及び履歴情報データベース53Dが記憶されている。なお、管理情報データベース53C及び履歴情報データベース53Dについては、詳細を後述する。
【0037】
なお、図示は省略するが、画像形成装置50には、画像形成エンジン、画像読取装置等の画像処理に関する装置が備えられていることは言うまでもない。
【0038】
次に、
図3を参照して、本実施形態に係る画像形成装置50の機能的な構成について説明する。
図3は、本実施形態に係る画像形成装置50の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0039】
図3に示すように、画像形成装置50は、通信部51A及び切替部51Bを含む。画像形成装置50のCPU51が情報処理プログラム53A及び切り替え判定処理プログラム53Bを実行することで、通信部51A及び切替部51Bとして機能する。
【0040】
本実施形態に係る通信部51Aは、利用する外部サービス(上述した「クラウドサービス」に相当。)を実行するクラウドサーバ10との間で、当該外部サービスの種類に応じて予め定められた通信方式で通信する。なお、本実施形態では、通信部51Aにより、管理情報データベース53Cに登録された情報を用いて上記予め定められた通信方式を特定するものとされている。
【0041】
そして、本実施形態に係る切替部51Bは、情報処理システム1のユーザ(以下、単に「ユーザ」という。)による外部サービスの利用状況の評価の結果に応じて、上記予め定められた通信方式より適した通信方式がクラウドサーバ10との通信で利用可能な場合は当該通信方式に切り替える。
【0042】
本実施形態では、上記利用状況として、対応する通信方式による通信内容に関する第1利用状況、及び当該通信方式による通信状態に関する第2利用状況の双方を適用しているが、これに限るものではない。例えば、第1利用状況及び第2利用状況の何れか一方のみを、上記利用状況として適用する形態としてもよい。
【0043】
また、本実施形態では、第1利用状況に、上記通信を行う際の機密性及び情報量の双方を含み、第2利用状況に、上記通信を行う際の通信速度及び再送頻度の双方を含むものとしているが、これに限るものではない。例えば、第1利用状況に、上記通信を行う際の機密性及び情報量の何れか一方のみを含み、第2利用状況に、上記通信を行う際の通信速度及び再送頻度の何れか一方のみを含む形態としてもよい。
【0044】
次に、
図4を参照して、本実施形態に係る管理情報データベース53Cについて説明する。
図4は、本実施形態に係る管理情報データベース53Cの構成の一例を示す模式図である。
【0045】
本実施形態に係る管理情報データベース53Cは、上述したように、本実施形態に係る通信部51Aにより上記予め定められた通信方式を特定するための情報が登録されるデータベースである。一例として
図4に示すように、本実施形態に係る管理情報データベース53Cは、サービス名、属性、及び管理情報の各情報が関連付けられて記憶される。
【0046】
上記サービス名は、本実施形態に係る情報処理システム1が対応している外部サービスの名称を示す情報である。このように、本実施形態では、外部サービスを識別するための情報として、対応する外部サービスの名称を示す情報を適用しているが、これに限るものではない。例えば、外部サービスの各々毎に異なるものとして予め割り振ったID(Identification)情報を、外部サービスを識別するための情報として適用する形態としてもよい。また、対応する外部サービスを提供するクラウドサーバ10を特定するIP(Internet Protocol)アドレスや、対応する外部サービスを特定するためのURL(Uniform Resource Locator)等の情報を、外部サービスを識別するための情報として適用する形態としてもよい。
【0047】
なお、
図4にも示すように、本実施形態に係る情報処理システム1で対応している外部サービスには、クラウドスキャンサービス、クラウド故障診断サービス、クラウドWebサービス、クラウドコールサービス等が含まれる。
【0048】
上記クラウドスキャンサービスは、画像形成装置50のスキャン機能(画像読み取り機能)とクラウドサーバ10のAI(Artificial Intelligence)-OCR(Optical Character Reader/Recognition)サービスとを連携させた外部サービスである。また、上記クラウド故障診断サービスは、画像形成装置50の状態通知機能とクラウドサーバ10の機器管理サービスとを連携させた外部サービスである。また、クラウドWebサービスは、画像形成装置50のブラウザ機能とクラウドサーバ10のWebサービスとを連携させた外部サービスである。更に、上記クラウドコールサービスは、画像形成装置50のヘルプ機能とクラウドサーバ10の音声サービスとを連携させた外部サービスである。
【0049】
一方、上記属性は、対応する外部サービスの属性を示す情報である。本実施形態では、当該属性として、主としてファイルの転送を行うサービスである「ファイル転送」、及び主としてメッセージの転送を行うサービスである「メッセージ転送」が適用されている。また、本実施形態では、当該属性として、主としてブラウザに関する通信を行うサービスである「ブラウザ通信」、及び主として双方向、かつ、非同期の通信を行うサービスである「双方向非同期通信」等が適用されている。
【0050】
本実施形態では、対応する外部サービスを初めて実行する場合、当該属性を用いて、対応する外部サービスに好適な通信方式を特定している。このため、本実施形態に係る画像形成装置50では、図示は省略するが、属性の種類毎に好適な通信方式を示す情報が予め記憶部53に登録されている。
【0051】
例えば、「ファイル転送」との属性については、比較的多量の情報をクラウドサーバ10にアップロードすることを想定して、通信速度の面で有利なSCP(Secure Copy Protocol)が、当該属性に関連付けられて登録されている。但し、この形態に限るものではなく、機密性が要求される場合には、より機密性の面で有利なFTP(File Transfer Protocol)や、SFTP(SSH File Transfer Protocol)等といった通信方式を「ファイル転送」との属性に関連付けて登録しておく形態としてもよい。また、これらの通信方式が適する外部サービスは、クラウドスキャンサービスに限るものではない。例えば、比較的大容量の情報をダウンロードするクラウドストレージサービスや、プリントサービス等にも、これらの通信方式は好適に適用することができる。
【0052】
また、例えば、「メッセージ転送」との属性については、定期的に情報をクラウドサーバ10にアップロードする一方、通信情報量は比較的少量であることを想定して、MQTT(Message Queueing Telemetry Transport)が、当該属性に関連付けられて登録されている。但し、この形態に限るものではなく、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)3.0等の通信方式を「メッセージ転送」との属性に関連付けて登録しておく形態としてもよい。また、これらの通信方式が適する外部サービスは、クラウド故障診断サービスに限るものではない。例えば、状態通知サービス、設定同期サービス、死活状態監視サービス等にも、これらの通信方式は好適に適用することができる。
【0053】
また、例えば、「ブラウザ通信」との属性については、クラウドサーバ10からWebページの更新部分の情報を取得したり、非同期に更新を取得したりすることを想定して、HTTP1.1が、当該属性に関連付けられて登録されている。但し、この形態に限るものではなく、XHR(XML Http Request)、WebSocket等の通信方式を「ブラウザ通信」との属性に関連付けて登録しておく形態としてもよい。また、これらの通信方式が適する外部サービスは、クラウドWebサービスに限るものではない。例えば、Java(登録商標)等を用いたサービス、認証課金サービス、機器管理設定サービス等にも、これらの通信方式は好適に適用することができる。
【0054】
更に、例えば、「双方向非同期通信」との属性については、音声情報や動画情報を送受信することを想定して、非同期通信、ストリームデータ、双方向通信、及びトラフィック制御に適したHTTP3.0が、当該属性に関連付けられて登録されている。但し、この形態に限るものではなく、WebTransport等の通信方式を「双方向非同期通信」との属性に関連付けて登録しておく形態としてもよい。また、これらの通信方式が適する外部サービスは、クラウドコールサービスに限るものではない。例えば、音声ヘルプサービス、音声操作ガイドサービス、動画による保守サービス、新規ソリューション提案サービス等といった音声や動画を用いたサービス全般に、これらの通信方式は好適に適用することができる。
【0055】
このように、本実施形態に係る情報処理システム1では、ユーザのポリシーとは無関係に、属性の種類に応じた好適な通信方式を適用しているが、これに限るものではない。例えば、属性の種類に応じた好適な通信方式として、ユーザ毎のポリシーに応じた通信方式を適用する形態としてもよい。
【0056】
例えば、通信速度を機密性より優先するユーザに関する「ファイル転送」との属性については、より通信速度の面で有利なSCPを、当該属性に対応する通信方式として適用する。これに対し、機密性を通信速度より優先するユーザに関しては、より機密性の面で有利なFTPやSFTP等といった通信方式を、当該属性に対応する通信方式として適用する。なお、この場合、管理情報データベース53Cの各情報は、ユーザ毎に登録することになる。
【0057】
一方、上記管理情報は、対応する外部サービスの実行時において、画像形成装置50とクラウドサーバ10との間で行われる通信に関する処理において適用する通信方式を示す情報であり、ユーザによる利用状況の評価結果に応じて適宜更新される情報である。
図4に示す例では、例えば、クラウドスキャンサービスを実行する場合には、最初の通信に関する処理として、画像形成装置50によりスキャンされた画像を示す画像情報をクラウドサーバ10にアップロードする処理が実行される。
図4に示す例では、このアップロードの際の通信方式としてSFTPを適用することが上記管理情報として記憶されている。また、
図4に示す例では、クラウドスキャンサービスにおける次の通信に関する処理として、クラウドサーバ10によるAIを用いたOCR処理により文字解析や文書校正等の処理が実行される。そして、当該処理により得られた情報を画像形成装置50にダウンロードする処理が実行される。
図4に示す例では、このダウンロードの際の通信方式としてMQTTを適用することが上記管理情報として記憶されている。
【0058】
次に、
図5を参照して、本実施形態に係る履歴情報データベース53Dについて説明する。
図5は、本実施形態に係る履歴情報データベース53Dの構成の一例を示す模式図である。
【0059】
本実施形態に係る履歴情報データベース53Dは、管理情報データベース53Cにおける通信方式を、より好適なものに更新するための情報であり、対応する処理を実行している際の通信に関する利用状況を示す情報が登録されるデータベースである。本実施形態に係る履歴情報データベース53Dは、一例として
図5に示すように、サービス名、通信方式、及び履歴情報の各情報が関連付けられて記憶される。
【0060】
上記サービス名及び上記通信方式は、各々、管理情報データベース53Cのサービス名及び通信方式と同一の情報である。また、上記履歴情報は、対応するサービスの実行時において、対応する通信方式が適用された際の実際の通信状況を示す情報である。本実施形態に係る履歴情報は、総データサイズ、データサイズ、パケット通信サイズといった通信情報量に関する情報、単位時間当たりの通信エラー回数やリトライ回数といった通信品質に関する情報等を含む。
【0061】
本実施形態では、履歴情報データベース53Dに既に履歴情報が登録されている場合に新たな履歴情報を登録する場合は、それまでに登録されていた履歴情報と、新たに登録する履歴情報との平均値を登録しているが、これに限るものではない。例えば、新たに登録する履歴情報の重み値を、それまでに登録されていた履歴情報の重み値より大きくした加重平均値を、新たに登録する履歴情報として適用する形態としてもよい。
【0062】
次に、
図6~
図8を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の作用を説明する。まず、
図6~
図7を参照して、情報処理を実行する場合の画像形成装置50の作用を説明する。
図6は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0063】
本実施形態では、何れかの画像形成装置50において外部サービスの実行指示がユーザにより入力部54を介して行われた場合に、画像形成装置50のCPU51が情報処理プログラム53Aを実行することで、
図6に示す情報処理が実行される。なお、以下では、錯綜を回避するために、管理情報データベース53Cにおいて通信方式を除く各情報が登録済みである場合について説明する。
【0064】
図6のステップ100で、CPU51は、予め定められた構成とされたサービス選択画面を表示するように表示部55を制御する。ステップ102で、CPU51は、予め定められた情報が入力されるまで待機する。
図7には、本実施形態に係るサービス選択画面の一例が示されている。
【0065】
図7に示すように、本実施形態に係るサービス選択画面では、実行したい外部サービスの指定を促すメッセージが表示されると共に、指定可能な外部サービスの各々毎に、対応する外部サービス名が表示されたサービス指定ボタン55Aが表示される。
【0066】
図7に示すサービス選択画面が表示されると、ユーザは、入力部54を用いて、実行したい外部サービスの名称が表示されたサービス指定ボタン55Aを指定する。ユーザによって何れかのサービス指定ボタン55Aが指定されると、ステップ102が肯定判定となってステップ104に移行する。
【0067】
ステップ104で、CPU51は、ユーザによって指定されたサービス指定ボタン55Aに対応する外部サービス(以下、「対象サービス」という。)が初めて実行されるのか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ106に移行する。
【0068】
ステップ106で、CPU51は、対象サービスに対応する属性を管理情報データベース53Cから読み出し、当該属性に対応する通信方式を記憶部53から読み出すことで、当該通信方式(以下、「初期通信方式」という。)を特定する。例えば、ユーザによってクラウドスキャンサービスが指定された場合、属性は「ファイル転送」であり、この場合の初期通信方式として「SCP」が特定されることになる。
【0069】
ステップ108で、CPU51は、初期通信方式を示す情報を管理情報データベース53Cの対象サービスに対応する各処理の通信方式として当該管理情報データベース53Cに登録し、その後にステップ112に移行する。
【0070】
一方、ステップ104において否定判定となった場合は、ユーザによって指定された対象サービスは初めて実行されるのではないものと見なしてステップ110に移行する。この場合、管理情報データベース53Cには、ステップ106の処理により、対象サービスにおいて実行される各処理の通信方式として初期通信方式が登録されているか、又は、後述する切り替え判定処理により、当該初期通信方式が更新されている。
【0071】
そこで、ステップ110で、CPU51は、対象サービスに対応する処理、及び当該処理に対応する通信方式を示す情報(以下、「管理情報」という。)を管理情報データベース53Cから読み出し、その後にステップ112に移行する。
【0072】
ステップ112で、CPU51は、対象サービスの実行を指示する指示情報を、対応するクラウドサーバ10に送信すると共に、自身においても対象サービスの実行を開始する。この指示情報の送信により、これ以降、画像形成装置50とクラウドサーバ10とが連携して対象サービスを実行することになる。
【0073】
ステップ114で、CPU51は、クラウドサーバ10との間で行う通信の通信方式として、この時点で実行する処理(以下、「対象処理」という。)に対応する通信方式を設定する。
【0074】
例えば、対象サービスがクラウドスキャンサービスである場合、最初に実行する対象処理は、ユーザによって用意された原稿をスキャンし、当該スキャンによって得られた画像情報をクラウドサーバ10にアップロードする処理となる。そして、この場合、ステップ114の処理により、通信方式として初期通信方式か、または管理情報データベース53Cに登録されている、当該処理に対応する通信方式が設定されている。このため、上記アップロードは、ステップ114の処理によって設定された通信方式により実行されることになる。
【0075】
ステップ116で、CPU51は、履歴情報データベース53Dに登録する各種情報(以下、「履歴情報」という。)の登録タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ120に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ118に移行する。なお、本実施形態では、上記登録タイミングとして1秒毎のタイミングを適用しているが、これに限るものではない。本実施形態では、履歴情報の登録を、対象処理を実行している最中に行うことで、当該対象処理の途中においても通信方式を好適な方式に切り替えることができるようにする。このため、当該対象処理の実行期間内に履歴情報の登録を行うことができるのであれば、如何なるタイミングも登録タイミングとして採り得る。
【0076】
ステップ118で、CPU51は、対象処理の実行時における履歴情報を取得し、取得した履歴情報を履歴情報データベース53Dの対応する記憶領域に登録する。
【0077】
ステップ118の処理によって履歴情報を登録すると、CPU51は、本情報処理と並行して後述する切り替え判定処理を実行し、必要に応じて管理情報データベース53Cに登録されている、対象サービスにおける対象処理に対応する通信方式を更新する。
【0078】
そこで、ステップ120で、CPU51は、対象サービスにおける対象処理に対応する通信方式が更新されたか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ124に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ122に移行する。ステップ122で、CPU51は、更新された通信方式(以下、「更新通信方式」という。)を管理情報データベース53Cから読み出し、その後にステップ124に移行する。
【0079】
ステップ124で、CPU51は、対象サービスが終了したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ114に戻る一方、肯定判定となった場合は本情報処理を終了する。なお、ステップ114~ステップ124の処理を繰り返し実行する場合に、CPU51は、対象処理が終了する都度、次の処理に対応する通信方式を設定すると共に、当該次の処理を対象処理として適用する。この際、CPU51は、ステップ122の処理によって対象処理の実行中において更新通信方式を読み出した場合、当該更新通信方式を通信方式として設定することで、それまでの通信方式を更新通信方式に切り替える。
【0080】
次に、
図8を参照して、切り替え判定処理を実行する場合の画像形成装置50の作用を説明する。
図8は、本実施形態に係る切り替え判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0081】
本実施形態では、上述したように、履歴情報データベース53Dに新たな履歴情報が登録された場合に、画像形成装置50のCPU51が切り替え判定処理プログラム53Bを実行することで、
図8に示す切り替え判定処理が実行される。
【0082】
図8のステップ200で、CPU51は、登録された履歴情報(以下、「対象履歴情報」という。)を履歴情報データベース53Dから読み出す。ステップ202で、CPU51は、読み出した対象履歴情報が示す履歴を評価する履歴評価処理を実行する。以下、履歴評価処理の具体例について説明する。
【0083】
(具体例1)
外部サービスとしてクラウドスキャンサービスを適用し、当該サービスの処理として以下の処理を実行する場合について説明する。
【0084】
・ユーザは画像形成装置50を用いて原稿のスキャン処理(読み取り処理)を実施する。これに応じて、画像形成装置50は、スキャン処理によって得られた画像情報を、当該スキャン処理と並行してクラウドサーバ10に送信する処理を実行する。
【0085】
・クラウドサーバ10は、AI等を用いて、受信した画像情報が示す原稿画像の加工や校正等の処理を実行し、これによって得られた画像情報を画像形成装置50に送信する。これに応じて、画像形成装置50は、受信した画像情報による画像を指定部数印刷する。
【0086】
スキャン処理や当該スキャン処理による画像情報の生成のタイミングは、一般に、当該スキャン処理で適用する解像度、出力データ形式、原稿の複雑度、画像形成装置50の機能や能力等といった変動要因によって変化する。
【0087】
このため、スキャン処理の実行開始時における通信方式としてSCPが設定されている場合、画像情報の生成に時間がかかり、通信が中断する場合がある。例えば、画像形成装置50のプラテンで複数のページをスキャン処理する場合や、スキャン処理の解像度が高く、原稿のスキャンニングに時間がかかる場合等である。
【0088】
通信が中断した場合、最初から画像情報を再送信することになる。ファイル転送方式としてSCPは他の方式より通信速度は速いが、通信が中断される場合は、他の通信方式、例えばSFTPやFTPS(File Transfer Protocol over SSL(Secure Socket Layer)/TLS(Transport Layer Security))等の方がトータル・スループットとしては速くなる。
【0089】
このため、CPU51は、画像情報をクラウドサーバ10にアップロードする場合、履歴情報におけるリトライ回数を参照し、通信の中断が予め定められた期間以上継続する場合はSFTPやFTPS等の通信方式に切り替える旨の評価を行う。
【0090】
クラウドサーバ10から加工済の画像情報を画像形成装置50にダウンロードする場合も同様に、一度に画像情報を受信できる場合は通信方式としてSCPを用いた場合が最も速くダウンロードが完了する。しかしながら、画像形成装置50の記憶部53の空き容量や、ページ毎の印刷処理にかかる時間が長い場合等には、やはり中断が発生する。このため、他の通信方式、例えばSFTPやFTPS等の方が、トータル・スループットとしては速くなる。
【0091】
従って、CPU51は、画像情報を画像形成装置50にダウンロードする場合も、履歴情報におけるリトライ回数を参照し、通信の中断が予め定められた期間以上継続する場合はSFTPやFTPS等の通信方式に切り替える旨の評価を行う。
【0092】
(具体例2)
外部サービスとしてクラウド故障診断サービスを適用し、当該サービスの処理として以下の処理を実行する場合について説明する。
【0093】
・画像形成装置50は定期的に自身の状態を示す状態情報(エラーログ、動作履歴情報、異音情報等)をクラウドサーバ10にアップロードする。これに応じて、クラウドサーバ10は、アップロードされた状態情報を逐次解析し、故障の予知や故障を検出する処理を実行し、故障を検出したら、当該故障の内容に応じた対応処理を実行する。
【0094】
・クラウドサーバ10は、上記解析において、画像形成装置50に新しい制御プログラムやソフトウェアのダウンロードが必要との結論となった場合、当該ダウンロードを画像形成装置50に対して指示する処理を上記対応処理として実行する。
【0095】
・クラウドサーバ10は、上記解析において、故障の有無の判断や、故障の内容の詳細を検証するために追加で他の情報が必要になった場合、画像形成装置50に対して当該情報の要求を行う。
【0096】
以上の処理において、画像形成装置50からクラウドサーバ10に状態情報をアップロードする場合、サービスの実施内容(アップロードするデータ量やインターバル等)にもよるが、一般的にはMQTT等のIoT(Internet of Things)通信方式を利用する。このため、CPU51は、状態情報をアップロードする場合に通信方式としてIoT通信方式が設定されていない場合は、当該IoT通信方式に切り替える旨の評価を行う。
【0097】
一方、クラウドサーバ10から画像形成装置50に追加で他の情報を要求する場合、当該情報の量が予め定められた量より少ない場合は通信方式がIoT通信方式のままでよい。これに対して、上記予め定められた量以上の情報が送信されることを検出した場合、CPU51は、SCPやSFTP等のファイル転送方式に切り替える旨の評価を行う。また、問い合わせと当該問い合わせに対する回答を行う通信や、回答に応じて更に問い合わせを行う通信のように双方向にインタラクティブな通信が発生している場合、CPU51は、HTTP3.0やWebSocket等の通信方式に切り替える旨の評価を行う。
【0098】
更に、上記解析において、画像形成装置50に新しい制御プログラムやソフトウェアのダウンロードが必要になった場合、CPU51は、通信方式をSCPやSFTP等のファイル転送方式に切り替える旨の評価を行う。
【0099】
(具体例3)
外部サービスとして、クラウド故障診断サービスを適用し、当該サービスの処理として以下の処理を実行する場合について説明する。
【0100】
・画像形成装置50の状態情報を定期的にクラウドサーバ10側で管理し、障害等を検知すると画像形成装置50と通信を行い、追加のステータス情報やログ情報等のアップロードや、必要に応じてROM(Read Only Memory)データをダウンロードする等といったデータのやり取りを行う。
【0101】
なお、ここでは、管理情報データベース53Cに登録されている情報が、常時MQTTで通信を行い、障害を検知した場合にHTTP1.1+SSLに切り替えるものとされている場合について説明する。
【0102】
この場合において、HTTP1.1+SSLによる通信を行っている際に履歴情報における1パケット当たりの通信サイズを参照し、比較的大きなサイズのファイルが常に送信されている場合、その期間はファイル転送プロトコルに切り替えた方が、通信時間的に効率がよくなる。このため、この場合、CPU51は、一時的にSCPに切り替えた後、HTTP1.1+SSLに戻すように通信方式の切り替えを行う旨の評価を行う。
【0103】
その後、CPU51は、履歴情報におけるリトライ回数を参照し、ファイル転送中にリトライが予め定められた回数以上発生している場合、SFTPに切り替える旨の評価を行う。
【0104】
一方、CPU51は、上述したHTTP1.1+SSLに戻すように通信方式の切り替えを行った後、履歴情報における通信エラーの回数を参照し、ファイル転送中に通信エラーが予め定められた回数以上発生している場合、ファイル転送の部分を、通信エラーの保証に強く、双方向に対応したプロトコルであるHTTP3.0に切り替える旨の評価を行う。
【0105】
(具体例4)
外部サービスとして、クラウドスキャンサービスを適用し、当該サービスの処理として以下の処理を実行する場合について説明する。
【0106】
・画像形成装置50でスキャン処理を実施し、当該スキャン処理によって得られた画像情報をクラウドサーバ10でAI-OCR処理したのち、定型フォームに加工し、当該加工によって得られた画像情報を画像形成装置50の親展ボックスに格納する。
【0107】
この場合、CPU51は、画像形成装置50からスキャン処理によって得られた画像情報をクラウドサーバ10にアップロードする場合には通信方式としてSCPを適用する旨の評価を行う。一方、CPU51は、クラウドサーバ10による処理の状態を確認する場合には通信方式としてHTTP1.1+SSLを適用する旨の評価を行い、加工によって得られた画像情報を親展ボックスに格納する場合には通信方式としてSCPを適用する旨の評価を行う。
【0108】
ここで、特定のユーザ、特定の曜日や時間帯、及び特定の接続先について履歴情報に偏りがある場合、CPU51は、以下に示すように評価を行う。
【0109】
例えば、クラウドサーバ10による処理の待ち時間が長く、通信の中断が多いことに起因して、履歴情報におけるリトライ回数が予め定められた回数以上である場合、通信方式をSCPからSFTPに切り替える旨の評価を行う。
【0110】
また、例えば、履歴情報における単位時間当たりのリトライ回数が予め定められた回数以上であり、1パケット当たりの通信サイズが予め定められたサイズより小さい場合、通信方式をSCPからMQTTに切り替える旨の評価を行う。
【0111】
更に、例えば、履歴情報における単位時間当たりのリトライ回数が予め定められた回数以上であり、1パケット当たりの通信サイズが予め定められたサイズ以上である場合、通信方式をSCPからHTTP3.0に切り替える旨の評価を行う。
【0112】
一方、
図8に示す切り替え判定処理におけるステップ204で、CPU51は、ステップ202の履歴評価処理において通信方式を切り替える旨の評価を行ったか否かを判定することで、管理情報データベース53Cにおける通信方式を更新するか否かを判定する。そして、CPU51は、この判定において否定判定となった場合は本切り替え判定処理を終了する一方、肯定判定となった場合はステップ206に移行する。
【0113】
ステップ206で、CPU51は、管理情報データベース53Cに対して、履歴評価処理による評価結果を反映させ、その後に本切り替え判定処理を終了する。
【0114】
[第2実施形態]
本第2実施形態では、予め定められた通信方式での通信による通信情報量の推移が予め定められた許容推移から外れた場合に、当該通信情報量の推移に適した通信方式を導出して適用する場合の形態例について説明する。
【0115】
まず、
図9を参照して、本実施形態に係る画像形成装置50の構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置50の電気系のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、
図9における
図2と同一の構成要素には
図2と同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0116】
図9に示すように、本実施形態に係る画像形成装置50は、第1実施形態に係る画像形成装置50に比較して、情報処理プログラム53Aが、当該情報処理プログラム53Aとは処理内容が異なる情報処理プログラム53Eとされている点が相違している。また、本実施形態に係る画像形成装置50は、第1実施形態に係る画像形成装置50に比較して、管理情報データベース53C及び履歴情報データベース53Dの各データベースに加えて、通信情報量データベース53Fが構築されている点が相違している。更に、本実施形態に係る画像形成装置50は、第1実施形態に係る画像形成装置50に比較して、通信方式導出モデル53Gが記憶されている点が相違している。
【0117】
なお、本実施形態に係る画像形成装置50の機能的な構成は、切替部51Bが、上記通信情報量の推移が上記許容推移から外れた場合に、当該通信情報量の推移に適した通信方式を導出して適用する点を除いて
図3に示す第1実施形態に係るものと同様である。このため、本実施形態に係る画像形成装置50の機能的な構成の、これ以上の説明は省略する。
【0118】
次に、
図10を参照して、本実施形態に係る通信情報量データベース53Fについて説明する。
図10は、本実施形態に係る通信情報量データベース53Fの構成の一例を示す模式図である。
【0119】
本実施形態に係る通信情報量データベース53Fは、上述した通信情報量の時系列データが登録されるデータベースである。本実施形態に係る通信情報量データベース53Fは、一例として
図10に示すように、サービス名及び通信情報量の各情報が関連付けられて記憶される。
【0120】
上記サービス名は、管理情報データベース53Cのサービス名と同一の情報である。また、上記通信情報量は、対応するサービスの実行時において対応するクラウドサーバ10との間で送受信される、当該サービスにおいて実行される処理毎の情報の量の経時的な推移を示す情報である。
【0121】
本実施形態に係る情報処理システム1では、通信情報量として、対応する処理の実行時における、予め定められた期間(本実施形態では、1秒間)毎の通信情報量の推移を示す情報を1単位として順次通信情報量データベース53Fに登録する。そして、本実施形態に係る情報処理システム1では、通信情報量データベース53Fに登録された通信情報量を用いて、通信方式導出モデル53Gを機械学習する。
【0122】
即ち、本実施形態に係る情報処理システム1では、通信情報量データベース53Fに登録された通信情報量を教師データの例題として用いる一方、当該通信情報量での通信を行う場合における好適な通信方式を教師データにおける正解データとして別途用意する。そして、本実施形態に係る情報処理システム1では、サービスの種類毎で、かつ、当該サービスで実行される処理の各々毎に、上記通信情報量を入力情報とし、上記正解データを出力情報として通信方式導出モデル53Gを機械学習する。従って、本実施形態に係る通信方式導出モデル53Gは、情報処理システム1が対応している外部サービスの各々毎で、かつ、対応する外部サービスで実行される処理の各々毎に構築されることになる。
【0123】
なお、本実施形態に係る通信方式導出モデル53Gは、RNN(Recurrent Neural Network、回帰型ニューラルネットワーク)の一種であるLSTM(Long Short Term Memory)ネットワークを用いたAI(Artificial Intelligence、人工知能)によるモデルとされているが、これに限るものではない。多層パーセプトロンや、CNN(Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)等といったRNN以外のAI等による他の機械学習モデルを通信方式導出モデル53Gとして適用する形態としてもよい。
【0124】
また、上述したように、本実施形態では、通信方式導出モデル53Gをサービスの種類毎で、かつ、当該サービスで実行される処理の各々毎に用意しているが、これに限るものではない。例えば、各サービスにおいて実行される処理が1つのみである場合は、各サービスの種類毎に1つずつ通信方式導出モデル53Gを用意する形態としてもよいし、各サービスの各々間で実行される処理が同一系統のものである場合等には、全てのサービスに共通に適用する1つの通信方式導出モデル53Gのみを用意する形態としてもよい。
【0125】
次に、
図11を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の作用として、情報処理を実行する場合の画像形成装置50の作用を説明する。
図11は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。なお、
図11における
図6に示すフローチャートと同一の処理を実行するステップには
図11と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。また、錯綜を回避するため、ここでは、通信方式導出モデル53Gが機械学習された状態で構築済みである場合について説明する。
【0126】
図11に示すように、本実施形態に係る情報処理は、ステップ123A及びステップ123Bが追加されている点のみ、上記第1実施形態に係る情報処理と相違している。
【0127】
即ち、ステップ123Aで、CPU51は、この時点における通信情報量が、予め定められた許容範囲から外れたか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ124に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ123Bに移行する。なお、本実施形態では、上記許容範囲として、その時点で実行されている処理に対応して設定されている通信方式での過去の通信における通信情報量の最大値に対して予め定められた割合(一例として、70%)を乗じて得られた値を適用しているが、これに限るものではない。例えば、上記過去の通信における通信情報量とは無関係に、ユーザのポリシー等に応じて予め設定された通信情報量を、上記許容範囲として適用する形態としてもよい。
【0128】
ステップ123Bで、CPU51は、対象サービスに対応し、かつ、実行中の処理に対応する通信方式導出モデル53Gに対して、この時点における通信情報量を入力することで、当該通信情報量について好適な通信方式を導出し、その後にステップ124に移行する。
【0129】
このように、本実施形態では、AIによる通信方式導出モデル53Gを用いて、通信情報量に応じた通信方式を導出しているが、これに限るものではない。例えば、通信情報量の上記許容範囲からの外れ量を複数段階に分類し、当該分類毎に好適な通信方式を予め登録しておき、実際の通信情報量が属する段階に対応する通信方式を特定することで、通信情報量に応じた通信方式を導出する形態としてもよい。
【0130】
なお、上記各実施形態では、各種のクラウドサービスを、サービス毎に異なるクラウドサーバ10を用いて実現する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、1台のクラウドサーバ10により複数のクラウドサービスを実現する形態としてもよい。
【0131】
また、上記各実施形態では、各種データベースを画像形成装置50に登録した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、何れかのクラウドサーバ10や、画像形成装置50からアクセス可能な他の装置に、各種データベースを登録する形態としてもよい。
【0132】
また、上記各実施形態では、クラウドサーバ10と画像形成装置50との間の通信経路が1つのみである場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、クラウドサーバ10と画像形成装置50との間の通信経路が複数存在する場合には、上記各実施形態と同様に、外部サービスの利用状況に応じて、より好適な通信経路に選択的に切り替える形態としてもよい。
【0133】
また、上記各実施形態では、外部サービスの利用状況の評価の結果に応じて、より好適な通信方式にリアルタイムで切り替える場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、当該切り替えを次回の同一処理を実行する際に行う形態としてもよい。
【0134】
また、上記各実施形態では、外部サービスの利用状況の評価の結果に応じて、より好適な通信方式に自動的に切り替える場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上記評価の結果を表示部55に表示し、ユーザに対して好適な通信方式を指定させる一方、この指定された通信方式を切り替え後の通信方式として適用する形態としてもよい。なお、この場合の通信方式を指定するユーザとしては、外部サービスを管理する管理者や、画像形成装置50の通信に関するメンテナンス等を行うシステムエンジニア等が例示される。
【0135】
また、上記各実施形態では、外部サービスの利用状況の評価を行う場合における通信方向については特に言及しなかったが、上り及び下りの各通信方向について個別に評価を行う形態としてもよいし、当該各通信方向の双方について総合的に評価を行う形態としてもよい。
【0136】
以上、実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0137】
また、上記各実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また各実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0138】
また、上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば、CPU等)や、専用のプロセッサ(例えば、GPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0139】
更に、上記各実施形態では、各種処理を、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、各種処理を、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現する形態としてもよい。
【0140】
その他、上記各実施形態で説明した画像形成装置50の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0141】
また、上記各実施形態で説明した各種処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0142】
(付記)
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
利用する外部サービスを実行するサーバとの間で、当該外部サービスの種類に応じて予め定められた通信方式で通信しつつ、
ユーザによる前記外部サービスの利用状況の評価の結果に応じて、前記予め定められた通信方式より適した通信方式が前記サーバとの通信で利用可能な場合は当該通信方式に切り替える、
情報処理装置。
(((2)))
前記利用状況は、対応する前記通信方式による通信内容に関する第1利用状況、及び当該通信方式による通信状態に関する第2利用状況の少なくとも一方である、
(((1)))に記載の情報処理装置。
(((3)))
前記第1利用状況は、前記通信を行う際の機密性及び情報量の少なくとも一方を含み、
前記第2利用状況は、前記通信を行う際の通信速度及び再送頻度の少なくとも一方を含む、
(((2)))に記載の情報処理装置。
(((4)))
前記プロセッサは、
前記予め定められた通信方式より適した通信方式として、当該予め定められた通信方式での通信による通信情報量の推移が予め定められた許容推移から外れた場合に、当該通信情報量の推移に適した通信方式を導出して適用する、
(((1)))から(((3)))の何れか1項に記載の情報処理装置。
(((5)))
前記プロセッサは、
前記予め定められた通信方式より適した通信方式を、前記通信情報量の推移を示す時系列情報を入力情報とし、当該通信情報量の推移に適した通信方式を出力情報として予め機械学習された通信方式導出モデルを用いて導出する、
(((4)))に記載の情報処理装置。
(((6)))
前記通信方式導出モデルは、前記外部サービスの種類毎に導出されたものである、
(((5)))に記載の情報処理装置。
(((7)))
前記通信方式導出モデルは、前記外部サービスの種類毎で、かつ、当該外部サービスで実行される処理毎に導出されたものである、
(((6)))に記載の情報処理装置。
【0143】
(((1)))に係る情報処理装置によれば、外部サービスを実行するサーバとの間で行う通信の通信方式を固定とする場合に比較して、ユーザにとって、より好適な通信方式による通信により外部サービスを利用することができる。
(((2)))に係る情報処理装置によれば、利用状況として第1利用状況を適用する場合は、通信の内容を重視した通信方式に切り替えることができ、利用状況として第2利用状況を適用する場合は、通信の状態を重視した通信方式に切り替えることができる。
(((3)))に係る情報処理装置によれば、第1利用状況及び第2利用状況の各々について、適用した利用状況を重視した通信方式に切り替えることができる。
(((4)))に係る情報処理装置によれば、通信情報量の推移に応じた通信方式に切り替えることができる。
(((5)))に係る情報処理装置によれば、第4態様において適用する切り替え後の通信方式を、通信方式導出モデルを用いることなく導出する場合に比較して、より的確に当該通信方式を導出することができる。
(((6)))に係る情報処理装置によれば、通信方式導出モデルを外部サービスの種類とは無関係に1つのみ用意する場合に比較して、より的確に切り替え後の通信方式を導出することができる。
(((7)))に係る情報処理装置によれば、通信方式導出モデルを外部サービスの種類毎に1つずつ用意する場合に比較して、より的確に切り替え後の通信方式を導出することができる。
【符号の説明】
【0144】
1 情報処理システム
10 クラウドサーバ
50 画像形成装置
51 CPU
51A 通信部
51B 切替部
52 メモリ
53 記憶部
53A 情報処理プログラム
53B 切り替え判定処理プログラム
53C 管理情報データベース
53D 履歴情報データベース
53E 情報処理プログラム
53F 通信情報量データベース
53G 通信方式導出モデル
54 入力部
55 表示部
55A サービス指定ボタン
56 媒体読み書き装置
57 記録媒体
58 通信I/F部
N ネットワーク