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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003472
(43)【公開日】2024-01-15
(54)【発明の名称】洗米装置
(51)【国際特許分類】
   B02B 1/06 20060101AFI20240105BHJP
   B02B 7/00 20060101ALI20240105BHJP
   A47J 43/24 20060101ALI20240105BHJP
【FI】
B02B1/06 D
B02B7/00 101Z
A47J43/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022102649
(22)【出願日】2022-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092794
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 正道
(72)【発明者】
【氏名】丸岡 政司
(72)【発明者】
【氏名】弓達 武志
(72)【発明者】
【氏名】川端 英臣
(72)【発明者】
【氏名】越智 輝久
(72)【発明者】
【氏名】大家 生裕
(72)【発明者】
【氏名】西野 栄治
【テーマコード(参考)】
4B053
4D043
【Fターム(参考)】
4B053AA01
4B053BA17
4B053BC01
4B053BK60
4B053BL03
4D043AA04
4D043BC10
4D043BC15
4D043BC31
4D043BC40
4D043DL03
4D043DN03
4D043MB30
(57)【要約】
【課題】本発明は、水の流れでマイクロバブルを発生するマイクロバブル発生装置80を使用することでコンプレッサを必要としない小型の装置で、マイクロバブルによる効率的な洗浄を行い、水の消費を少なくすることを課題とする。
【解決手段】貯米タンク4から洗米タンク5に米を供給し主配水管46から給水して攪拌棒35を回転して米を洗う洗米装置において、主配水管46の給水経路に流量センサ27に続けてマイクロバブル発生装置80を連結して給水制御行うことを特徴とする洗米装置とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯米タンク(4)から洗米タンク(5)に米を供給し主配水管(46)から給水して攪拌棒(35)を回転して米を洗う洗米装置において、主配水管(46)の給水経路に、そこに設けられた流量センサ(27)の水の流れの下方側にマイクロバブル発生装置(80)を連結して給水制御行うことを特徴とする洗米装置。
【請求項2】
主配水管(46)を、洗米タンク(5)の上部シャワー口(49)に供給する上側給水管(48)と洗米タンク(5)の底部のジャケット部(32)に供給する下側給水管(53)に分岐し、上側給水管(48)にマイクロバブル発生装置(80)を連結したことを特徴とする請求項1に記載の洗米装置。
【請求項3】
主配水管(46)の給水を、給水電磁弁(29,30)を介してマイクロバブル発生装置(80)を通して洗米タンク(5)に送るバブル洗米経路(48)と直接洗米タンク(5)に送る直給水経路(53)に分岐したことを特徴とする請求項1に記載の洗米装置。
【請求項4】
流量センサ(27)で流量を検出し、マイクロバブルが発生する流量以上の時は、マイクロバブル発生装置(80)を経由した配管に流し、発生する流量以下の時はマイクロバブル発生装置(80)が配備されていない給水路を選択する請求項1に記載の洗米装置。
【請求項5】
洗米時はマイクロバブル発生装置(80)を通過する給水管による給水とし、炊飯時の給水は、マイクロバブル発生装置(80)を通過しない給水管を通過した給水とする請求項1又は請求項3記載の洗米装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯する前の米を洗う洗米装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2019―177355号公報に記載の洗米装置は米を投入した洗米タンクに水を供給すると共に空気を吹き込んで気泡を発生させながら攪拌棒で米を攪拌して米を洗って炊飯器に投入するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019―177355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の洗米装置は、水と空気を洗米タンク内に供給するために、水を送る給水装置の他に空気を送るコンプレッサが必要になる。
本発明は、水の流れでマイクロバブルを発生するマイクロバブル発生装置を使用することでコンプレッサを必要としない小型の装置で、マイクロバブルによる効率的な洗浄を行い、水の消費を少なくすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
【0006】
請求項1の発明は、貯米タンク4から洗米タンク5に米を供給し主配水管46から給水して攪拌棒35を回転して米を洗う洗米装置において、主配水管46の給水経路に、そこに設けられた流量センサ27の水の流れの下方側にマイクロバブル発生装置80を連結して給水制御行うことを特徴とする洗米装置とする。
【0007】
請求項2の発明は、主配水管46を洗米タンク5の上部シャワー口49に供給する上側給水管48と洗米タンク5の底部のジャケット部32に供給する下側給水管53に分岐し、上側給水管48にマイクロバブル発生装置80を連結したことを特徴とする請求項1に記載の洗米装置とする。
【0008】
請求項3の発明は、主配水管46の給水を給水電磁弁29,30を介してマイクロバブル発生装置80を通して洗米タンク5に送るバブル洗米経路48と直接洗米タンク5に送る直給水経路53に分岐したことを特徴とする請求項1に記載の洗米装置とする。
【0009】
請求項4の発明は、流量センサ27で流量を検出し、マイクロバブルが発生する流量以上の時は、マイクロバブル発生装置80を経由した配管に流し、発生する流量以下の時はマイクロバブル発生装置80が配備されていない給水路を選択することを特徴とする請求項1に記載の洗米装置とする。
【0010】
請求項5の発明は、洗米時はマイクロバブル発生装置80を通過する給水管による給水とし、炊飯時の給水は、マイクロバブル発生装置80を通過しない給水管を通過した給水とした請求項1又は請求項3に記載の洗米装置とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明で、コンプレッサで空気を注入することなく、主配水管46からの水がマイクロバブル発生装置80を通して洗米タンク5に供給されることで給水のマイクロバルブによる洗浄作用で少ない水で米が素早く洗浄され、マイクロバブル発生装置80の前に設ける流量センサ27はマイクロバブルで水量測定が増加されることなく供給水量を正確に計測して洗米タンク5に供給出来る。
【0012】
請求項2の発明で、洗米タンク5には上側給水管48と下側給水管53から水が供給されることで米が素早く浸水されるが、上側給水管48から供給されるマイクロバブル発生装置80を通してマイクロバブルを含んだ水が上部シャワー口49を通して洗米タンク5内の米に吹きつけられることでマイクロバブルと水泡による洗浄がより効果的に行われる。
【0013】
請求項3の発明で、主配水管46の水流が弱い場合は給水電磁弁29,30を直給水経路53側に切り換えることでマイクロバブルを使用することなく軽く洗米して洗い過ぎの無いうまみを残した炊飯が出来、主配水管46の水流が強くマイクロバブル発生装置80でマイクロバブルが発生する場合は、給水電磁弁29,30をバブル洗米経路48に切り換えることでマイクロバブルの生じた水で節水しながら素早く洗米が出来る。また、直給水経路53を通して炊飯器へ正確な水量を給水することも可能である。
【0014】
請求項4の発明で、給水管に排圧等の抵抗がかかる等で、流量が不足している場合は、マイクロバブル発生することが困難なため、マイクロバブルを通過しない給水管を選択することで、マイクロバブル発生装置80の抵抗を受けないため、安定した流量を確保することができる。
【0015】
請求項5の発明で、マイクロバブルの生じた水で節水しながら素早く洗米が出来、また直給水経路53を通して炊飯器へ正確な水量を給水することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態にかかる洗米炊飯装置の正面図である。
図2】同洗米炊飯装置の側面図である。
図3】同洗米炊飯装置の正断面図である。
図4】給水配管図である。
図5】同洗米炊飯装置の計量部の側断面図である。
図6】同洗米炊飯装置のドラムケースの断面図である。
図7】同洗米炊飯装置の斜視図である。
図8】同洗米炊飯装置の仕切り部材及び周辺配置機器の平面図である。
図9】同洗米炊飯装置の上側給水路にマイクロバブル発生装置を配備した図である。
図10】同洗米炊飯装置の下側給水路にマイクロバブル発生装置を配備した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態について、以下図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1図2図7に示すように、角筒材を縦横に枠組みする支持部材1は、下部にキャスタを備えた長方形状の台枠1aと、所定幅及び所定高さの左右支柱1b,1bと、左右支柱1b,1b間に支架した複数の横桟1c,1c…により構成されている。
【0019】
上記横桟1cには各機材を装着すべく平板状の仕切り部材3を設け、その上部に貯米タンク4を設け、この貯米タンク4の下方には洗米タンク5を設け、洗米タンク5の下方には、間隔をおいて炊飯装置6を配置する。この炊飯装置6は炊飯釜7、釜加熱用ガス台8と引出式の架台9等から構成されている。図2における架台9右側を引出前側、左奥側を引き込み側とする。
【0020】
貯米タンク4は、図3の如く、上部の断面方形状の主タンク4aと、下部の漏斗状ホッパ部4bとからなり、このホッパ部4bの下端部に計量ドラムケース10が取り付けられている。該計量ドラムケース10内には、図6の如く、円筒状で切欠き部11を形成したドラム部11aと、前後の側壁部12a,12bとからなる計量ドラム13を設け、該前後の側壁部12a,12bを貫通すべく横軸14によって回転自在に支持している。またこの横軸14を直接連動すべくドラムケース10の後面側にモータ15を装着し、貯米タンク4から切欠き部11を介して計量ドラム13に一定量ずつ流下した米が充填され、回転によって切欠き部11位置が下方に反転してドラムケース10に形成した排出口16に至ると計量ドラム13から流下排出される構成である。
【0021】
前記仕切り部材3には排出口16に対応する開口17を備え、上記計量ドラム13を所定回転数だけ回転させることで、所定量の米を貯米タンク4から洗米タンク5に繰り出すよう構成されている。又、その繰り出し回数をカウントする回転センサ(図示せず)の検出によって所定量を供給できる構成としている。
【0022】
上記ドラムケース10と漏斗状ホッパ4bとは、一体的に構成され、上部の主タンク4aを取り外した後、このホッパ4bとドラムケース10との一体物は、仕切り部材3から外すことができるよう構成される。即ち、後方側は仕切り部材3に形成したフック状部18にドラムケース10の係合凸状部19を係脱可能とする係合部20を設け、前方側にはこれら仕切り部材3とドラムケース10との間に螺子で着脱固定自在の着脱係合ステー21を設け、螺子22を緩めてステー21を螺子部中心に回動することにより、ドラムケース10との係合を解く構成である。
【0023】
ドラムケース10はその下端縁が仕切り部材3の長方形状の開口に嵌合すべく形成されるが、上記の係合ステー21の係合を外してその側を上方にやや持ち上げて上記下端縁の仕切り部材3からの嵌合を解き、前方から手前方向斜めに引き抜くことによって後方側の下端縁の嵌合を解きつつ係合部20の係合から解放できる。
【0024】
前記貯米タンク2及び計量部は、外方をカバー部材23で覆う構成で、左右側壁及び後側壁は適宜前記仕切り部材3等に固定して設けられ、前側壁下半部23aは例えば正面視右側部を支点として開閉可能な扉形態に構成される。なお、前側壁上半部23bは左右側壁に連結されて着脱自在の形態に構成される。従って、前記貯米タンク2やドラムケース10の点検着脱はこの前側壁下半部23aを解放した状態で行える。なお、24は主タンク4aを上方から着脱自在に施蓋する方形の覆板である。
【0025】
図5で、符号25は、漏斗状ホッパ部4bの一側(図例では前側)に設けた排米用の排出シャッタで、起立姿勢で排米を遮断し、軸支部回りに回動することによって傾斜案内シュート状になり貯米タンク4内の米を排出できる構成としている。
【0026】
図6は計量ドラム13部の断面図を示し、漏斗状の下部ホッパ4bとドラムケース10との間に米を傾斜案内するガスケット26a,26bを斜設し、計量ドラム13外周とドラムケース10内周との間隔を米の浸入によってもこれを圧砕しない程度の隙間t(例えば約1mm)を有する構成としている。
【0027】
前記計量ドラム13はモータ15によって一定方向イに回転、停止を繰り返すが、計量ドラム13の停止位置は図6にて示す位置としている。即ち、漏斗状ホッパ4bの側壁に加振手段66を回転後方側ガスケット26bの存在側近傍の傾斜壁に装着して内部の米流動の促進を図る構成とし、併せて計量ドラム13はその開口端縁が当該加振側ガスケット26bの回転後位にて停止し、他方の開口端縁は非加振側ガスケット26aの前位にて停止するようになして、上記加振手段66の振動によって入り込もうとする米を計量ドラム13でもって遮蔽する一方、非加振側では自然に計量ドラム13内に米を送り込むことにより供給量の精度を安定できる。
【0028】
洗米タンク5は、図3に示すように、天井部に上記ドラムケース10から供給される米を案内する受け筒部31を備え、中間部に円筒状の胴部と、下部にホッパ状部を持つ構成である、洗米タンク5のホッパ状部の下方にジャケット部32を接続し、ホッパ状部とジャケット部32との境界部に米粒を漏下させない程度の開口を持つ網状体からなるフィルタ33を設けている。
【0029】
洗米タンク5の中心部には鉛直方向の中空軸34を設け、この中空軸34には棒状体を逆L型に折り曲げ成形した複数の攪拌棒35,35…を、これらの上側端部を中空軸34に溶接等によって取り付ける。中空軸34は洗米モータ36によりベベルギヤ機構37を介して回転され、回転によってタンク内の米と水とを撹拌すべく構成する。
【0030】
上記中空軸34は、貫通した弁軸38が中空軸34を上下摺動自在に遊嵌されていて、下方に延出する。この弁軸38の下端に着脱自在に円錐形状の排米弁39を設ける。該弁軸38の上端を排米弁駆動用モータ40で駆動するカム41、後記投下アーム等の連動機構により上下動させて、排米弁39の開閉制御がなされる構成である。排米弁39が開くと、洗米タンク5内の米は下方の炊飯装置6の内釜内に落下するよう構成する。
【0031】
洗米タンク5への給水は、図4の給水経路図の如く、外部から給水する主配水管46には流量センサ27を設け、分岐管28で上側給水管48と下側給水管53に分岐し、上側給水管48には第一電磁弁29とマイクロバブル発生装置80を通して上部シャワー口49に繋ぎ、洗米タンク5に供給する。また、下側給水管53には第二電磁弁30を通して洗米タンク5のジャケット部32に繋ぎ、洗米タンク5に供給する。主配水管46から給水される水はマイクロバブル発生装置80の前に設ける流量センサ27で計測されるために正確な水量が洗米タンク5を通して炊飯釜7に給水されて最適の炊飯が行われる。
上側給水管48は、洗米タンク5の天井部の仕切り板3を通る上側給水ルートで、下側配水管53は、カバー部材23を貫通して洗米タンク5の側方に設ける給水ホース51a、下部給水口52からジャケット部32を経由する下側給水ルートとなる(図1参照)。すなわち、水供給は2系統で行われる。
【0032】
主配水管46の水流が弱い場合は、第一電磁弁29を閉じて第二電磁弁30を開くことで水を直給水経路として下側給水管53に流して洗米タンク5に給水するが、主配水管46の水流が強い場合は、第二電磁弁30を閉じて第一電磁弁29を開き水を直給水経路として上側給水管48に流してマイクロバブル発生装置80でマイクロバブルを発生させて上部シャワー口49から洗米タンク5に給水することで安定した水量で洗米を効果的に行える。
【0033】
主配水管46の水流が充分に強い場合は、第一電磁弁29と第二電磁弁30を共に開いて洗米タンク5に給水することで洗米を安定した水量で素早く行える。
なお、前記の実施例では給水電磁弁として、第一電磁弁29と第二電磁弁30の流路切換制御で給水方向を切り換えているが、分岐管28を二方切換電磁弁にすることで給水方向を変更するようにしても良い。
【0034】
また、前記説明では、図9のように、上側給水管48にマイクロバブル発生装置80を設ける説明をしたが、図10のように、下側給水管53にもマイクロバブル発生装置80を設けるようにしても良い。
【0035】
また、主配水管46を炊飯装置6の近くに配管して給水を温めるようにすると、マイクロバブル発生装置80によるマイクロバブルの発生を促進できる。
【0036】
さらに別の実施形態においては、給水路を地上に対して垂直とし、マイクロバブル発生装置をこの垂直に上昇する給水路の下方に接地するレイアウトもある。この場合、マイクロバブル発生装置で発生した泡が上昇するため、再度、給水する水の中に溶け込むことがない。同レイアウトでは、やや斜めに配管する場合も有効であるが、マイクロバブル発生装置は下方にあることが重要である。
【0037】
マイクロバブル発生装置の下流側の配管においては、透明なホースを設けることも、作業者の確認手段としては有効である。
【0038】
図3の符号55は前記電動モータ15と連繋して排出口16を開閉動するシャッタで、モータ15がリンク機構56,57を介してシャッタ支軸58部に連結し、ドラム開口部が排出口16に一致するときシャッタ55開状態となるよう連動構成している(図5,6参照)。このため、常時シャッタ55は閉じ姿勢にあり、洗米タンク5における洗米途中での拡散水の飛散を防いで計量ドラム13内の水の浸入を防止している。
【0039】
上側給水管48,48の配置される位置よりも左側にドラムケース10が位置し、右側には後記の排米弁39用モータ40及び撹拌棒35,35…駆動用洗米モータ36を配置している。
【0040】
図3の如く、洗米タンク5の下部側方には排水箱60が設けられる。排水口61を有した排水箱60は、上端が洗米タンク5の上部側面に開口するオーバーフロー管62の下端部と、一端部が前記ジャケット部32に連通するジャケット部32の他端部とが接続されている。ジャケット部32からの排水は排水弁64の開閉で行われ、水位弁65で排水しながら洗米タンク5内の水位を調整する。
【0041】
常時、排水箱60は排水弁64及び水位弁65で閉鎖されているが、洗米タンク5内の水を排水する場合には、ジャケット部32のフィルタ33から、排水弁64及び/または水位弁65、排水箱60及び排水口61を経て排水される。排水弁64及び水位弁65は適宜の開閉出力によって開閉する。また、洗米タンク5内上部には洗米タンク5内の水量を検出する水位センサ68を備えている。
【0042】
ところで、前記オーバーフロー管62は、洗米タンク5の上端部付近に接続する水平管部62aとこの水平管部62aに接続する垂直管部62bとを有し、垂直管部62bの下端が前記排水箱60に連結されるものである。そして垂直管部62bの上端を上方に延長しこの延長管部62cは前記仕切り部材3を貫通する状態で、仕切り部材3の下面に設ける装着ホルダ69に適宜に固定支持されている。
【0043】
前記カバー部材23内であって、貯米タンク4の下方と仕切り部材3との間の略閉鎖された空間部Aには前記した計量部10、各種駆動部、配管類等を収容するものであるが、水蒸気の籠りを防止するために通気性を確保している。すなわち、カバー部材23の一側壁に送風ファン70を配置し、装置の運転中に通電して駆動され、外部空気を空間部A内に供給できる構成としている。なお、空間部Aに入った空気は適宜に空間部Aを流通し後述の網目孔部等から機外に排気されるものである。したがって、炊飯中に立ち上る水蒸気を受けた空間部A内を外部空気の流通によって湿度低下が図れる。送風ファン70に対向する側のカバー部材23内面にはコントローラ71を配置しているが、このコントローラ71にも通気作用を与えることで湿気を除去できる。なお、コントローラ71の近傍、例えばコントローラ71の前部下方に延長管部62c上端開口をのぞませると適正な空気流れを生じてコントローラ71に作用した空気は効率的に延長管部62cに導入され得る。
【0044】
ところで、前記のようにオーバーフロー管62の延長部62cが、仕切り部材3を貫通させることで、上端開口部が空間部Aにのぞむこととなり、送風ファン70からの通気がオーバーフロー管62を通して洗米タンク5内に供給されることとなる。つまり、オーバーフロー管62の延長管部62c上端から入った空気が、延長部62c、水平管部62aを経て洗米タンク5内に入るものとなる。したがって洗米タンク5内を乾燥させる効果がある。このように、空間部Aと洗米タンク5との間に、オーバーフロー管62の延長管部62cのような通気部Bを構成することで、送風ファン70による流通空気を洗米タンク5内に導入でき、洗米タンク5内を乾燥させることができる。
【0045】
なお、通気部Bとしてオーバーフロー管62の延長管部62cを設ける構成とすると、空間部Aの塵埃が空気によって搬送されても、この塵埃はオーバーフロー管62の垂直管部62bを経て落下し排水箱60に至り、洗米タンク5内に入る恐れが少ない。
【0046】
延長管部62c(通気部B)の上端部には通気網又はパンチングメタルからなる網状体73を装着して異物進入を防止してもよい。
【0047】
前記カバー部材23と仕切り部材3等で囲われる空間部Aの底面下部には、空洞部Cを設けて、各種ハーネス(図示せず)を収容している。詳述すると、仕切り部材3は絞り形成して側壁を一体成形してなり、その下方に施蓋状に底板72を設け、空洞部Cとしている。なお、仕切り部材3の適所には空洞部Cに連通すべく通気網又はパンチングメタルからなる網状体74を装着している。この場合、延長管部62c(通気部B)の上端部の前記網状体73の目合いは、仕切り部材3の適所に配設する上記網状体74の目合いよりも小さなものとして、異物、特に微小サイズの昆虫類による空間部Aへの進入防止効果を高めている。
【符号の説明】
【0048】
4 貯米タンク
5 洗米タンク
29,30 給水電磁弁(第一電磁弁、第二電磁弁)
32 ジャケット部
35 攪拌棒
46 主配水管
48 バブル洗米経路(上側給水管)
49 上部シャワー口
53 直給水経路(下側給水管)
54 流量センサ
80 マイクロバブル発生装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10