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  • 特開-着脱治具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034750
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】着脱治具
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20240306BHJP
   B25J 1/00 20060101ALI20240306BHJP
   B25J 15/08 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
G08B17/00 G
B25J1/00
B25J15/08 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139215
(22)【出願日】2022-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】000233826
【氏名又は名称】能美防災株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】岸本 純一
【テーマコード(参考)】
3C707
5G405
【Fターム(参考)】
3C707BT01
3C707DS01
3C707ES03
3C707ET08
3C707KS03
3C707KS35
3C707KT01
3C707KT05
5G405FA08
(57)【要約】
【課題】支持棒を用いて感知器ヘッドの着脱を行う作業において、作業負荷の軽減および作業時間の短縮化を図ることのできる着脱治具を得る。
【解決手段】支持棒と治具本体部とコントローラとを備え、感知器の着脱作業時に用いられる着脱治具であって、治具本体部は、感知器ヘッドを保持可能な爪部を有する機構部と、閉状態と開状態との間で爪部を開閉自在とする開閉駆動部を有し、コントローラは、作業者の操作入力に基づいて、開閉駆動部を開状態および閉状態のいずれかに駆動させるための開閉駆動信号を出力する第1の駆動制御機能を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持棒と、
前記支持棒の一端に取り付けられた治具本体部と、
前記支持棒の他端側に取り付けられたコントローラと
を備え、現場における感知器の着脱作業に用いられる着脱治具であって、
前記治具本体部は、
感知器ヘッドを保持可能な爪部を有する機構部と、
前記爪部により前記感知器ヘッドを保持できる状態である閉状態と、前記爪部により前記感知器ヘッドの保持を開放できる状態である開状態との間で、前記爪部を開閉自在とする開閉駆動部と
を有し、
前記コントローラは、作業者の操作入力に基づいて、前記開閉駆動部を前記開状態および前記閉状態のいずれかに駆動させるための開閉駆動信号を出力する第1の駆動制御機能を有する
着脱治具。
【請求項2】
前記治具本体部は、
前記開閉駆動部が前記閉状態において、前記支持棒の軸方向を回転中心として、前記爪部を正転方向または逆転方向の少なくとも一方に回転自在とする回転駆動部
をさらに有し、
前記コントローラは、作業者の操作入力に基づいて、前記回転駆動部を前記正転方向および前記逆転方向のいずれかに駆動させるための回転駆動信号を出力する第2の駆動制御機能をさらに有する
請求項1に記載の着脱治具。
【請求項3】
前記機構部は、所定のトルク値で前記感知器ヘッドを締め付け可能とするトルク調整機能を有する
請求項2に記載の着脱治具。
【請求項4】
前記治具本体部は、前記爪部による保持対象となる前記感知器ヘッドを撮像するカメラをさらに有し、
前記コントローラは、前記カメラにより撮像された画像を表示する画像表示機能をさらに有する
請求項1から3のいずれか1項に記載の着脱治具。
【請求項5】
支持棒と、
前記支持棒の一端に取り付けられた治具本体部と、
前記支持棒の他端側に取り付けられたコントローラと
を備え、現場における感知器の着脱作業に用いられる着脱治具であって、
前記治具本体部は、感知器ヘッドを保持可能な爪部による保持対象となる前記感知器ヘッドを撮像するカメラを有し、
前記コントローラは、前記カメラにより撮像された画像を表示する画像表示機能を有する
着脱治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、現場における感知器の着脱作業時において、感知器ヘッドを着脱するために用いられる着脱治具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、核燃料等の放射性物質を取り扱う施設でセル内に設置されている煙感知器を遠隔操作で交換するための治具がある(例えば、特許文献1参照)。このような治具を遠隔操作することで、作業者の被爆のおそれを低減することができる。
【0003】
しかしながら、放射線を取り扱わない通常の施設等に設置された感知器の保守点検を行う際には、作業者による手動作業によって、感知器ヘッドを取り外した上での点検作業が行われているのが一般的である。すなわち、特許文献1に開示されたような遠隔操作を可能とする治具は、価格、大きさの観点から通常の施設等での点検作業にとっては不向きであり、作業者の手動操作により点検作業が行われている。
【0004】
天井等の高所に設置される感知器ヘッドを手動で着脱するには、一般的に、支持棒の先端に着脱器を取り付けたものが使用される。従来の着脱器は、ゴム状のコップ型形状を有しており、先端部には、感知器ヘッドをホールドするための溝が設けられている。
【0005】
高所に取り付けられた感知器から感知器ヘッドを手動で取り外す際に、作業者は、着脱器を支持棒の一端に取り付け、支持棒の他端を持ち、着脱器の先端部にある溝を、感知器ヘッドに設けられているスリットと嵌合させてホールド状態とした後に、支持棒を回転させていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許3510191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
作業者は、感知器ヘッドを着脱器でホールドする際には、着脱器のゴム状の先端部にある溝と、感知器ヘッドに設けられているスリットとの位置合わせを行う必要がある。
【0008】
従って、作業者から感知器ヘッドまでの距離が長くなり、支持棒が長尺になるほど、支持棒の位置合せ作業が難しくなり、作業者の作業負荷が増加するとともに、作業時間の増加も招いていた。また、感知器ヘッドの着脱は、点検作業に限らず、設置時にも必要となる作業であり、作業効率の改善が望まれる。
【0009】
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであり、支持棒を用いて感知器ヘッドの着脱を行う作業において、作業負荷の軽減および作業時間の短縮化を図ることのできる着脱治具を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に係る着脱治具は、支持棒と、支持棒の一端に取り付けられた治具本体部と、支持棒の他端側に取り付けられたコントローラとを備え、現場における感知器の着脱作業時に用いられる着脱治具であって、治具本体部は、感知器ヘッドを保持可能な爪部を有する機構部と、爪部により感知器ヘッドを保持できる状態である閉状態と、爪部により感知器ヘッドの保持を開放できる状態である開状態との間で、爪部を開閉自在とする開閉駆動部とを有し、コントローラは、作業者の操作入力に基づいて、開閉駆動部を開状態および閉状態のいずれかに駆動させるための開閉駆動信号を出力する第1の駆動制御機能を有するものである。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、支持棒を用いて感知器ヘッドの着脱を行う作業において、作業負荷の軽減および作業時間の短縮化を図ることのできる着脱治具を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の実施の形態1に係る着脱治具の全体構成を示した図である。
図2】本開示の実施の形態1に係るコントローラの具体的な構成例を示した図である。
図3】本開示の実施の形態2に係る着脱治具の全体構成を示した図である。
図4】本開示の実施の形態2に係るコントローラの具体的な構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の着脱治具の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。
本開示に係る着脱治具は、現場に設置された感知器の着脱時に用いられるものであって、作業者の手元側での簡単な操作により、支持棒の先端に取り付けられた治具本体部の開閉動作を容易に行うことができる構成を備えたことを技術的特徴とするものである。この結果、点検作業に限らず、設置時にも本開示に係る着脱治具を適用することができ、着脱作業効率の改善を図ることができる。
【0014】
実施の形態1.
図1は、本開示の実施の形態1に係る着脱治具の全体構成を示した図である。図1(A)は、感知器ヘッドの保持を開放できる状態である開状態を示しており、図1(B)は、感知器ヘッドを保持できる状態である閉状態を示している。
【0015】
図1に示した着脱治具は、支持棒10、治具本体部20、およびコントローラ30を備えて構成されている。支持棒10の一端に取り付けられた治具本体部20は、爪部21aを有する機構部21と、開閉駆動部22と、回転駆動部23とを備えている。
【0016】
なお、以下の説明では、治具本体部20が回転駆動部23を有している場合について説明するが、回転駆動部23は必須の構成要件ではない。本開示における着脱治具では、コントローラ30が、作業者の操作入力に基づいて、開閉駆動部を開状態および閉状態のいずれかに駆動させるための開閉駆動信号を出力する第1の駆動制御機能を有することが必須であり、回転操作は手動であっても、着脱作業効率の改善を図ることができる。
【0017】
また、本開示における着脱治具では、コントローラ30が、作業者の操作入力に基づいて、回転駆動部を正転方向および逆転方向のいずれかに駆動させるための回転駆動信号を出力する第2の駆動制御機能をさらに有する負荷構成を備えることで、回転操作も電動化でき、着脱作業効率のさらなる改善を図ることができる。
【0018】
機構部21は、天井等に設置されている感知器の感知器ヘッドを保持可能な爪部21aを有している。
【0019】
開閉駆動部22は、図1(A)に示したような爪部21aにより感知器ヘッドの保持を開放できる状態である開状態と、図1(B)に示したような爪部21aにより感知器ヘッドを保持できる状態である閉状態との間で、爪部21aを有する機構部21を開閉自在とする開閉動作に関する駆動機構に相当する。
【0020】
回転駆動部23は、開閉駆動部22が閉状態において、支持棒10の軸方向を回転中心として、爪部21aを有する機構部21を正転方向および逆転方向に回転自在とする回転動作に関する駆動機構に相当する。感知器ヘッドを保持した状態で回転動作を行うことで、感知器ヘッドの着脱動作が可能となる。
【0021】
さらに、回転駆動部23は、所定のトルク値で感知器ヘッドを締め付け可能とするトルク調整機能を有している。
【0022】
一方、支持棒10の他端側に取り付けられているコントローラ30は、作業者の操作入力に基づいて、開閉駆動部22による開閉動作に関する第1の駆動制御機能、および回転駆動部23による回転動作に関する第2の駆動制御機能を有している。
【0023】
なお、コントローラ30は、支持棒10の末端部に設けてもよいが、図1に示すように、支持棒10の末端部分を作業者が保持できるグリップ部分として残し、コントローラ30を末端部からは先端側にずらして配置することができる。「支持棒10の他端側」という表現は、図1に示したような場所にコントローラ30が配置される場合も含めた意味として用いている。
【0024】
コントローラ30は、作業者の操作入力に基づいて、開閉駆動部22を開状態および閉状態のいずれかに駆動させるための開閉駆動信号を出力するとともに、回転駆動部23を正転方向および逆転方向のいずれかに駆動させるための回転駆動信号を出力する。なお、コントローラ30により支持棒10の伸縮制御を実行するような構成をさらに付加することも可能である。
【0025】
図2は、本開示の実施の形態1に係るコントローラ30の具体的な構成例を示した図である。図2に例示したように、コントローラ30の表面には、開閉駆動部22により開閉動作を行わせるための開ボタン31および閉ボタン32と、回転駆動部23により回転動作を行わせるための脱ボタン33および着ボタン34とが設けられている。なお、回転駆動部23を備えていない構成では、脱ボタン33および着ボタン34が不要となる。
【0026】
まず、開閉動作について説明する。作業者は、手元のコントローラ30内の開ボタン31を操作することで、開閉駆動部22を開状態とするように遠隔操作を行うことができる。また、作業者は、手元のコントローラ30内の閉ボタン32を操作することで、開閉駆動部22を閉状態とするように遠隔操作を行うことができる。
【0027】
なお、開ボタン31の誤操作によって感知器ヘッドが落下するおそれを回避するために、以下のような対策を施すことが考えられる。例えば、開ボタン31を所定の時間以上にわたって長押ししない限り開状態に切り換えないように制御する、あるいは、開ボタン31を押す場合には、閉ボタン32を押す場合よりも大きな力を必要とする構成を採用するなどの対策が考えられる。
【0028】
従来の着脱器を用いる場合には、開閉構造を有していないため、作業者は、着脱器のゴム状の先端部にある溝と、感知器のスリットとの精密な位置合わせを行うことが必要であった。このため、支持棒10が長尺になるほど、作業者の作業負荷が増加する傾向にあった。
【0029】
これに対して、本実施の形態1に係る着脱治具は、爪部21aをコントローラ30側からの遠隔操作で開閉動作させることができる構成を備えている。従って、着脱器のゴム状の先端部にある溝と、感知器のスリットとの位置合わせが不要となる。
【0030】
すなわち、作業者は、開状態となっている爪部21aにより感知器ヘッドを覆う状態となるように簡易的な位置合わせを行った後に、爪部21aを閉状態に切り換えることで、爪部21aにより感知器ヘッドを保持した状態とすることができる。従って、本実施の形態1に係る着脱治具は、感知器ヘッドを保持する機能を電動化できる第1の駆動制御機能を有することで、結果的に、着脱作業効率の改善を図ることができる。
【0031】
次に、着脱動作に相当する回転動作について説明する。作業者は、手元のコントローラ30内の脱ボタン33を操作することで、感知器ヘッドを取り外す方向に回転駆動部23を回転させるように遠隔操作を行うことができる。また、作業者は、手元のコントローラ30内の着ボタン34を操作することで、感知器ヘッドを取り付ける方向に回転駆動部23を回転させるように遠隔操作を行うことができる。
【0032】
従来の着脱器を用いる場合には、回転構造を有していないため、作業者は、感知器ヘッドを着脱するに当たっては、支持棒を回転させる必要があった。このため、支持棒10が長尺になるほど、作業者の作業負荷が増加する傾向にあった。
【0033】
これに対して、本実施の形態1に係る着脱治具は、コントローラ30側からの遠隔操作で感知器ヘッドが保持された爪部21aを回転動作させることができる構成をさらに備えることができる。従って、作業者は、支持棒10を回転させることが不要となる。
【0034】
すなわち、作業者は、爪部21aで感知器ヘッドを保持した状態で、脱ボタン33あるいは着ボタン34を手元で操作することで、支持棒10を回転させることなしに容易に感知器ヘッドを着脱させるための回転動作を行うことができる。従って、本実施の形態1に係る着脱治具は、爪部21aで保持された感知器ヘッドを回転させる機能を電動化できる第2の駆動制御機能をさらに付加することで、結果的に、着脱作業効率の改善を図ることができる。
【0035】
さらに、回転駆動部23は、上述したように、所定のトルク値で感知器ヘッドを締め付け可能とするトルク調整機能を付加することができる。従って、作業者は、過度な締め付けトルクによって感知器ヘッドを取り付けてしまう心配なしに、治具本体部20の開閉動作および回転動作に関する遠隔操作を、コントローラ30を用いて容易に実施することができる。
【0036】
以上のように、実施の形態1によれば、作業者の手元側での簡単な操作により、支持棒の先端に取り付けられた治具本体部の開閉動作および回転動作を、精密な位置合わせ作業なしに、容易に行うことができる。この結果、支持棒を用いて感知器ヘッドの着脱を行う作業において、作業負荷の軽減および作業時間の短縮化を図ることができる着脱治具を実現できる。
【0037】
実施の形態2.
本実施の形態2では、感知器ヘッドに対する治具本体部20の位置合わせをより容易に実施できるようにする目的で、治具本体部20にカメラを付加し、カメラで撮像された画像をコントローラ側で視認できる構成を採用している。
【0038】
図3は、本開示の実施の形態2に係る着脱治具の全体構成を示した図である。図3(A)は、感知器ヘッドの保持を開放できる状態である開状態を示しており、図3(B)は、感知器ヘッドを保持できる状態である閉状態を示している。また、図4は、本開示の実施の形態2に係るコントローラの具体的な構成例を示した図である。
【0039】
図3に示した着脱治具は、先の実施の形態1における図1に示した構成と比較すると、カメラ24を備えている点が異なっている。さらに、図4に示したコントローラ30は、先の実施の形態1における図2に示した構成と比較すると、カメラ動作に関連する構成を備えている点が異なっている。そこで、カメラ24に関連した相違点を中心に、以下に説明する。
【0040】
カメラ24は、爪部21aによる保持対象となる感知器ヘッドを撮像する目的で、治具本体部20に設けられている。一方、コントローラ30は、カメラ24により撮像された画像を表示する画像表示機能を実現するために、ONボタン35、OFFボタン36、および画像表示部37を備えている。
【0041】
作業者によってONボタン35が操作されることで、カメラ24が起動される。この結果、作業者は、カメラ24を用いて、支持棒10の延長線方向に相当する領域を撮像することができる。さらに、作業者は、カメラ24により撮像された画像を、コントローラ30内の画像表示部37を介して視認することができる。
【0042】
従って、作業者は、画像表示部37に表示された画像を見ながら支持棒10を動かすことで、支持棒10の先端に取り付けられた治具本体部20の位置合わせを容易に行うことができる。すなわち、作業者は、表示画像を参照しながら、支持棒10の先端に取り付けられた治具本体部20を所望の位置に移動させることができる。
【0043】
また、作業者によってOFFボタン36が押されることで、カメラ24の起動を停止させることができ、省エネルギー化を図ることができる。
【0044】
以上のように、実施の形態2によれば、先の実施の形態1による効果に加え、作業者の手元側での簡単な操作により、カメラによる撮像結果を用いた位置合わせを容易に行うことができる。この結果、支持棒を用いて感知器ヘッドの着脱を行う作業において、先の実施の形態1と同様に、作業負荷の軽減および作業時間の短縮化を図ることができる着脱治具を実現できる。
【0045】
なお、図2および図4では、コントローラ30に複数のボタンおよび画像表示部を設ける場合について説明したが、これらの機能をタッチパネルなど、別の構成で実現することも可能である。
【0046】
また、詳細な構成は省略しているが、コントローラ30内には電源が内蔵されており、コントローラ30は、支持棒10内の配線を用いることで、開閉駆動信号を開閉駆動部22に伝達し、回転駆動信号を回転駆動部23に伝達することができる。
【0047】
また、感知器ヘッドまでの距離が近い場合には、治具本体部20とコントローラ30とを、支持棒10の代わりにケーブルを用いて接続することも可能である。この場合には、作業者は、治具本体部20を手に持って感知器との位置合わせを行い、コントローラ30を用いて開閉動作および回転動作を実施することができる。
【0048】
また、爪部21aの具体的な構造として例えばテーパー形状を持たせることで、機構部21が開状態において、作業者が支持棒10を移動させることで、治具本体部20を感知器ヘッドとの位置合わせ場所に誘導しやすいようにすることができる。
【符号の説明】
【0049】
10 支持棒、20 治具本体部、21 機構部、21a 爪部、22 開閉駆動部、23 回転駆動部、24 カメラ、30 コントローラ、31 開ボタン、32 閉ボタン、33 脱ボタン、34 着ボタン、35 ONボタン、36 OFFボタン、37 画像表示部。
図1
図2
図3
図4