(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034751
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】服薬指導システム、服薬指導方法及び服薬指導プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/10 20180101AFI20240306BHJP
【FI】
G16H20/10
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139216
(22)【出願日】2022-09-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】395011562
【氏名又は名称】三菱電機ITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 公昭
(72)【発明者】
【氏名】高野 謙司
(72)【発明者】
【氏名】園田 康博
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA25
(57)【要約】
【課題】担当する薬剤師によらず、質の高い服薬指導を行えるようにする。
【解決手段】服薬指導システムでは、項目表示部213は、服薬指導に関する複数の指導項目を表示する。強調表示部214は、項目表示部213によって表示された指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する。これにより、指導が必要な指導項目を一目で分かるようにしつつ、必要項目に関連する指導項目が薬剤師の目に触れるようにする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
服薬指導に関する複数の指導項目を表示する項目表示部と、
前記項目表示部によって表示された前記複数の指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する強調表示部と
を備える服薬指導システム。
【請求項2】
前記項目表示部は、前記複数の指導項目がグループ分けされ階層化された状態で、前記複数の指導項目を表示し、
前記強調表示部は、前記必要項目を強調表示するとともに、前記必要項目の上位の階層も強調表示する
請求項1に記載の服薬指導システム。
【請求項3】
前記服薬指導システムは、さらに、
服薬指導が済んだ指導項目の入力を受け付ける入力受付部
を備え、
前記強調表示部は、前記入力受付部によって入力が受け付けされた指導項目に対する強調表示を止めるとともに、下位の階層に対する強調表示がなくなった階層に対する強調表示も止める
請求項2に記載の服薬指導システム。
【請求項4】
前記服薬指導システムは、さらに、
服薬指導の終了の入力を受け付ける終了受付部と、
前記終了受付部によって服薬指導の終了の入力が受け付けされると、強調表示された指導項目が残っているか否かを判定する表示判定部と、
前記表示判定部によって強調表示された指導項目が残っていると判定された場合に、通知する通知部と
を備える請求項1に記載の服薬指導システム。
【請求項5】
前記服薬指導システムは、さらに、
服薬指導の対象である患者に応じて前記必要項目を決定する項目決定部
を備え、
前記強調表示部は、前記項目決定部によって決定された前記必要項目を強調表示する
請求項1に記載の服薬指導システム。
【請求項6】
前記項目決定部は、前記患者に処方された薬剤に応じて前記必要項目を決定する
請求項5に記載の服薬指導システム。
【請求項7】
前記項目決定部は、前記患者の前回調剤時における服薬状況又は過去の服薬指導の実績に応じて前記必要項目を決定する
請求項5に記載の服薬指導システム。
【請求項8】
前記項目決定部は、前記患者の前回調剤からの経過期間に応じて前記必要項目を決定する
請求項5に記載の服薬指導システム。
【請求項9】
前記項目表示部は、前記複数の指導項目を、調剤前に指導すべき指導項目と、調剤後に指導すべき指導項目とに分けて表示する
請求項1に記載の服薬指導システム。
【請求項10】
コンピュータが、服薬指導に関する複数の指導項目を表示し、
コンピュータが、前記複数の指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する服薬指導方法。
【請求項11】
服薬指導に関する複数の指導項目を表示する項目表示処理と、
前記項目表示処理によって表示された前記複数の指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する強調表示処理と
を行う服薬指導システムとしてコンピュータを機能させる服薬指導プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、服薬指導の支援を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
薬剤師は、処方箋に従い調剤を行う対物業務だけでなく、患者への服薬指導といった対人業務を行う。服薬指導は、薬剤師の経験値又は知識の差が、質の差として現れ易い。担当する薬剤師によらず、質の高い服薬指導を行えるようにすることが望まれている。
【0003】
特許文献1には、薬剤の種類及び薬剤を提供した回数に応じて、服薬指導を行う指導項目を抽出して一覧表示することが記載されている。これにより、特許文献1では、薬剤師が漏れなく服薬指導を行えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術では、既に実施済みの指導、次回以降に繰り越す指導(推定)、今回の指導が記号とともに表記されるため、今回の指導が一目でわかりにくい。
本開示は、複数の指導項目を表示するとともに、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示することにより、担当する薬剤師によらず、質の高い服薬指導を行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る服薬指導システムでは、
服薬指導に関する複数の指導項目を表示する項目表示部と、
前記項目表示部によって表示された前記複数の指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する強調表示部と
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示では、複数の指導項目を表示するとともに、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する。強調表示されるため、指導が必要な指導項目が一目で分かる。これにより、担当する薬剤師によらず、質の高い服薬指導を行えるようにできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る服薬指導システム100の構成図。
【
図2】実施の形態1に係る服薬指導装置10の構成図。
【
図4】実施の形態1に係る患者情報131の説明図。
【
図5】実施の形態1に係る服薬指導情報132の説明図。
【
図6】実施の形態1に係る服薬指導システム100の全体的な処理のフローチャート。
【
図7】実施の形態1に係る指導情報送信処理のフローチャート。
【
図8】実施の形態1に係る指導情報表示処理のフローチャート。
【
図11】実施の形態1に係る指導バッジ41の説明図。
【
図12】変形例1に係る服薬指導システム100の構成図。
【
図13】変形例1に係る服薬指導システム100の構成図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を参照して、実施の形態1に係る服薬指導システム100の構成を説明する。
服薬指導システム100は、服薬指導装置10と、1台以上の薬局端末20とを備える。服薬指導装置10と各薬局端末20とは、ネットワーク90を介して接続されている。
服薬指導装置10は、クラウドサーバといったコンピュータである。薬局端末20は、薬局30に設置され、薬剤師によって操作されるPC等のコンピュータである。PCは、Personal Computerの略である。
【0010】
図2を参照して、実施の形態1に係る服薬指導装置10の構成を説明する。
服薬指導装置10は、コンピュータである。
服薬指導装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信インタフェース14とのハードウェアを備える。プロセッサ11は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0011】
服薬指導装置10は、機能構成要素として、依頼処理部111と、項目決定部112とを備える。服薬指導装置10の各機能構成要素の機能はソフトウェアにより実現される。
ストレージ13には、服薬指導装置10の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが格納されている。このプログラムは、プロセッサ11によりメモリ12に読み込まれ、プロセッサ11によって実行される。これにより、服薬指導装置10の各機能構成要素の機能が実現される。
【0012】
ストレージ13には、患者情報131と、服薬指導情報132とが記憶される。
【0013】
図3を参照して、実施の形態1に係る薬局端末20の構成を説明する。
薬局端末20は、コンピュータである。
薬局端末20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信インタフェース24とのハードウェアを備える。プロセッサ21は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0014】
薬局端末20は、機能構成要素として、処方箋処理部211と、指導処理部212とを備える。指導処理部212は、項目表示部213と、強調表示部214と、入力受付部215と、終了受付部216と、表示判定部217と、通知部218とを備える。薬局端末20の各機能構成要素の機能はソフトウェアにより実現される。
ストレージ23には、薬局端末20の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが格納されている。このプログラムは、プロセッサ21によりメモリ22に読み込まれ、プロセッサ21によって実行される。これにより、薬局端末20の各機能構成要素の機能が実現される。
【0015】
プロセッサ11,21は、プロセッシングを行うICである。ICはIntegrated Circuitの略である。プロセッサ11,21は、具体例としては、CPU、DSP、GPUである。CPUは、Central Processing Unitの略である。DSPは、Digital Signal Processorの略である。GPUは、Graphics Processing Unitの略である。
【0016】
メモリ12,22は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ12,22は、具体例としては、SRAM、DRAMである。SRAMは、Static Random Access Memoryの略である。DRAMは、Dynamic Random Access Memoryの略である。
【0017】
ストレージ13,23は、データを保管する記憶装置である。ストレージ13,23は、具体例としては、HDDである。HDDは、Hard Disk Driveの略である。また、ストレージ13,23は、SD(登録商標)メモリカード、CompactFlash(登録商標)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク、DVDといった可搬記録媒体であってもよい。SDは、Secure Digitalの略である。DVDは、Digital Versatile Diskの略である。
【0018】
通信インタフェース14,24は、外部の装置と通信するためのインタフェースである。通信インタフェース14,24は、具体例としては、Ethernet(登録商標)、USB、HDMI(登録商標)のポートである。USBは、Universal Serial Busの略である。HDMIは、High-Definition Multimedia Interfaceの略である。
【0019】
図2では、プロセッサ11は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ11は、複数であってもよく、複数のプロセッサ11が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。同様に、
図3では、プロセッサ21は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ21は、複数であってもよく、複数のプロセッサ21が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
【0020】
***動作の説明***
図4から
図11を参照して、実施の形態1に係る服薬指導システム100の動作を説明する。
実施の形態1に係る服薬指導システム100の動作手順は、実施の形態1に係る服薬指導方法に相当する。また、実施の形態1に係る服薬指導システム100の動作を実現するプログラムは、実施の形態1に係る服薬指導プログラムに相当する。
【0021】
図4を参照して、実施の形態1に係る患者情報131を説明する。
患者情報131は、各患者についての情報である。患者情報131は、各患者について、個人情報と、処方薬情報と、連絡事項と、基本確認情報と、服薬指導履歴といった情報を含む。
個人情報は、保険者番号と、氏名と、性別と、生年月日と、身長及び体重といった患者個人の情報である。処方薬情報は、患者に対して処方された薬剤の履歴情報である。連絡事項には、コメントと前回指導申し送りとが含まれる。コメントは、調剤又は服薬指導等に関して、患者について留意すべき情報である。前回指導申し送りは、前回指導を行った薬剤師からの申し送り事項である。基本確認情報は、調剤又は服薬指導等に関して、患者について確認が必要とされる事項についての情報である。服薬指導履歴は、過去に行われた服薬指導の履歴情報である。
【0022】
図5を参照して、実施の形態1に係る服薬指導情報132を説明する。
服薬指導情報132は、各薬剤について指導すべき情報である。服薬指導情報132は、各薬剤について、条件と、指導情報と、必要項目とを含む。条件は、頻度、性別、年齢等に基づき定められる。頻度は、指導する頻度である。例えば、頻度として、初回、1か月毎、3か月毎、毎回等が設定される。頻度が初回であれば、対象の薬剤が対象患者に初めて処方された場合にのみ条件を満たし、指導する対象となる。指導情報には、服薬指導システム100が表示する指導内容が含まれる。必要項目は今回の服薬指導において指導が必要な指導項目を示す必要項目として表示をするか否かの示すフラグである。
図5では、1は必要項目、0は必要項目ではないことを示している。
【0023】
図6を参照して、実施の形態1に係る服薬指導システム100の全体的な処理を説明する。
(ステップS1:受付表示処理)
薬局端末20の処方箋処理部211は、処方箋の受付画面を表示する。薬剤師は、対応中の患者である対象患者から受け取った処方箋の情報を受付画面に入力する。処方箋の情報には、対象患者の保険者番号及び氏名と、処方された薬剤の情報とが含まれている。
【0024】
(ステップS2:依頼送信処理)
薬局端末20の処方箋処理部211は、服薬指導の情報の送信を依頼する依頼情報を服薬指導装置10に送信する。依頼情報には、ステップS1で入力された対象患者の保険者番号と、処方された薬剤の情報とが含まれる。
【0025】
(ステップS3:指導情報送信処理)
服薬指導装置10の依頼処理部111は、ステップS2で送信された依頼情報を受け付ける。依頼処理部111は、依頼情報に基づき、患者情報131及び服薬指導情報132から必要な情報を抽出して、依頼情報の送信元の薬局端末20に送信する。
【0026】
(ステップS4:指導情報表示処理)
薬局端末20の指導処理部212は、ステップS3で送信された情報を表示装置に表示する。薬剤師は、表示装置に表示された情報を参照して、対象患者に対して服薬指導を行う。
【0027】
(ステップS5:指導結果登録処理)
薬局端末20の指導処理部212は、服薬指導が完了すると、服薬指導を行った結果を示す指導結果を服薬指導装置10に送信する。指導結果は、指導を行った項目と、指導の際に聴取した情報とを含む。服薬指導装置10は、指導結果を患者情報131に書き込む。
【0028】
図7を参照して、実施の形態1に係る指導情報送信処理(
図6のステップS3)を説明する。
(ステップS31:依頼受付処理)
依頼処理部111は、ステップS2で送信された依頼情報を受け付ける。
【0029】
(ステップS32:情報抽出処理)
依頼処理部111は、依頼情報に基づき、患者情報131及び服薬指導情報132から、服薬指導に必要な情報を抽出する。
具体的には、依頼処理部111は、依頼情報に含まれる保険者番号に基づき、患者情報131から対象患者についての情報を抽出する。また、依頼処理部111は、依頼情報に含まれる処方された薬剤の情報に基づき、服薬指導情報132から処方された薬剤について指導すべき情報を抽出する。この際、依頼処理部111は、患者情報131から抽出された対象患者についての情報を参照して、服薬指導情報132から条件を満たす情報だけを抽出する。
【0030】
(ステップS33:項目決定処理)
項目決定部112は、複数の指導項目のうち、今回の服薬指導において指導が必要な指導項目である必要項目を決定する。指導が必要とは、必ず指導が必要、又は、今回の服薬指導において優先的に指導すべきという意味である。
具体的には、項目決定部112は、指導項目に応じた方法により、必要項目とするか否かを決定する。項目決定部112は、主に、予め指定された指導項目を必要項目に決定するとともに、対象患者に応じて必要項目を決定する。対象患者に応じて必要項目を決定するとは、以下の(1)から(3)を含む。(1)対象患者に処方された薬剤に応じて必要項目を決定する。(2)対象患者の前回調剤時における服薬状況又は前回を含む過去の服薬指導の実績等に応じて必要項目を決定する。(3)対象患者の前回調剤からの経過期間に応じて必要項目を決定する。必要項目の決定の詳細については後述する。
【0031】
(ステップS34:情報送信処理)
依頼処理部111は、ステップS32で抽出された抽出情報と、ステップS33で決定された必要項目を示す項目情報とを、依頼情報の送信元の薬局端末20に送信する。
【0032】
図8を参照して、実施の形態1に係る指導情報表示処理(
図6のステップS4)を説明する。
(ステップS41:情報受信処理)
指導処理部212は、ステップS34で送信された抽出情報及び項目情報を受信する。
【0033】
(ステップS42:項目表示処理)
項目表示部213は、服薬指導に関する複数の指導項目を表示する。この際、項目表示部213は、複数の指導項目がグループ分けされ階層化された状態で、複数の指導項目を表示する。指導項目を画面表示するとき、画面表示情報は、HTML(Hyper Text Markup Lunguage)あるいは、XML(Extensible Markup Lunguage)等のマークアップ言語で構成される。マークアップ言語で構成された画面表示情報が階層を有しているため、必要項目を含む階層化された情報が表示できる。
【0034】
図9及び
図10を参照して具体的に説明する。
項目表示部213は、予め各指導項目がグループ化された表示画面に、対応する指導項目を表示する。
項目表示部213は、複数の指導項目を、調剤前に指導すべき指導項目と、調剤後に指導すべき指導項目とに分けて表示する。つまり、調剤前に指導すべき指導項目と、調剤後に指導すべき指導項目とが別のグループに分けられる。実施の形態1では、調剤前に指導すべき指導項目と、調剤後に指導すべき指導項目とを別のタブ(別の画面)で表示する。
図9に示す第1のタブが調剤前に指導すべき指導項目を表示する画面である。
図10に示す第2のタブが調剤後に指導すべき指導項目を表示する画面である。なお、一部の指導項目については、調剤前と調剤後とのどちらで指導してもよいため、両方のタブに表示されてもよい。具体的には、患者基本情報や前回申し送り事項等が該当する。
【0035】
図9に示すように、調剤前に指導すべき指導項目は、連絡事項と、患者基本確認とのグループに分けられる。
連絡事項には、患者情報131における連絡事項が表示される。患者情報131における連絡事項に含まれるコメント及び前回指導申し送りそれぞれが指導項目である。患者基本確認には、患者情報131における基本確認情報が表示される。基本確認情報における各確認項目が指導項目である。
【0036】
図10に示すように、調剤後に指導すべき指導項目は、前回指導申し送りと、処方変化と、服薬指導ガイドと、健康アドバイスと、患者基本確認とのグループに分けられる。
前回指導申し送りには、患者情報131における連絡事項に含まれる前回指導申し送りが表示される。前回指導申し送りが確認項目である。処方変化には、患者情報131における処方薬情報が示す前回の処方薬と、今回の処方薬との差異が表示される。差異が指導項目である。差異は依頼処理部111により算出するように構成してもよいし、患者情報131に予め登録されていてもよい。服薬指導ガイドは、服薬指導情報132から抽出された情報が表示される。抽出された各情報が指導項目である。健康アドバイスは、任意の方法で抽出された健康に関するアドバイスが表示される。各アドバイスが指導項目である。患者基本確認には、患者情報131における基本確認情報が表示される。基本確認情報における各確認項目が指導項目である。
図10の例では、服薬指導ガイドが服薬指導情報132から生成される階層化情報となるため、以降の説明は服薬指導ガイトに関して行う。
【0037】
(ステップS43:強調表示処理)
強調表示部214は、ステップS42で表示された指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する。ここでは、強調表示部214は、必要項目に対して指導バッジ41を表示することにより、強調表示する。指導バッジ41は、図形、文字等の標章である。実施の形態1では、指導バッジ41は、黒塗りの円である。
この際、強調表示部214は、必要項目を強調表示するとともに、必要項目の上位の階層も強調表示する。つまり、強調表示部214は、必要項目に対して指導バッジ41を表示するだけでなく、必要項目の上位の階層に対しても指導バッジ41を表示する。上位の階層に対して指導バッジ41を表示するとは、例えば、上位の階層のグループ名の付近に指導バッジ41を表示することを意味する。
具体的には、必要項目とされた指導情報が1つ以上含まれる場合は、上位の階層に該当する服薬指導ガイドに対応する表示欄にも指導バッジ41が表示されることになる。上述したマークアップ言語により、階層化情報とともに指導バッジ41の表示に関する初期情報も含まれるものとする。指導バッジ41の表示にする初期情報とは、指導バッジ41を表示するか否かの情報である。
【0038】
さらに
図11を参照して第1のタブについて具体例を説明する。
連絡事項における前回指導申し送りと、患者基本確認における服薬状況及び体調変化とが必要項目であるとする。
この場合には、強調表示部214は、連絡事項における前回指導申し送りと、患者基本確認における服薬状況及び体調変化とに指導バッジ41を表示する。さらに、強調表示部214は、前回指導申し送りの上位の階層である連絡事項の欄に対しても指導バッジ41を表示する。また、強調表示部214は、服薬状況及び体調変化の上位の階層である患者基本確認の欄にも指導バッジ41を表示する。そして、さらに、強調表示部214は、連絡事項及び患者基本確認の上位の階層である第1のタブにも指導バッジ41を表示する。
なお、
図11では、第2のタブに含まれるいずれかの指導項目に対して指導バッジ41が表示されているため、第2のタブにも指導バッジ41が表示されている。
図11の例では、第1のタグが1番上位の階層、連絡事項が上位から2番目の階層、前回申し送り事項が上位から3番目の階層となる。言い換えると、第1のタグが親の階層、連絡事項が子の階層、前回申し送り事項が孫の階層となる。
【0039】
ステップS42及びステップS43で表示された画面を確認しながら、薬剤師によって服薬指導が行われる。実施の形態1では、調剤前には、第1のタブを参照して服薬指導が行われ、調剤後には、第2のタブを参照して服薬指導が行われる。
なお、第1のタブに指導バッジ41が表示されているか否かを確認することで、調剤前に服薬指導が必要な指導項目があるか否かを確認可能である。同様に、第2のタブに指導バッジ41が表示されているか否かを確認することで、調剤後に服薬指導が必要な指導項目があるか否かを確認可能である。
また、各グループの欄に指導バッジ41が表示されているか否かを確認することで、そのグループの指導項目に服薬指導が必要な指導項目があるか否かを確認可能である。そのため、多くの指導項目が設定されたグループであっても、容易に服薬指導が必要な指導項目があるか否かを確認可能である。
【0040】
(ステップS44:入力判定処理)
入力受付部215は、服薬指導が済んだ指導項目の入力を受け付けたか否かを判定する。具体的には、薬剤師は、服薬指導をしながら、服薬指導が済んだ指導項目について、指導済のチェック欄にチェックを入れる。入力受付部215は、チェック欄にチェックが入れられた場合に、その指導項目について服薬指導が済んだと入力されたと認識する。
また、終了受付部216は、服薬指導の終了の入力を受け付けたか否かを判定する。具体的には、薬剤師は、患者に対する全ての服薬指導が済んだ場合には、指導終了ボタンを押下する。終了受付部216は、指導終了ボタンが押下された場合に、服薬指導の終了が入力されたと認識する。
入力受付部215は、服薬指導が済んだ指導項目の入力を受け付けた場合には、処理をステップS45に進める。終了受付部216は、服薬指導の終了の入力を受け付けた場合には、処理をステップS46に進める。
【0041】
(ステップS45:強調消去処理)
強調表示部214は、ステップS44で入力が受け付けされた指導項目に対する強調表示を止める。つまり、強調表示部214は、ステップS44で入力が受け付けされた指導項目に対する指導バッジ41を消去する。
また、強調表示部214は、指導項目に対する強調表示を止めた結果、下位の階層に対する強調表示がなくなった階層に対する強調表示を止める。つまり、強調表示部214は、指導バッジ41を消去した結果、下位の階層に対して表示される指導バッジ41がなくなった階層に対する指導バッジを非表示にする。例えば、
図11において、前回指導申し送りについての服薬指導が済んだ場合には、前回指導申し送りに対する指導バッジ41が消去される。すると、連絡事項の下位の階層に対して表示される指導バッジ41がなくなる。そこで、強調表示部214は、連絡事項の欄に対する指導バッジ41を消去する。
なお、第1のタブと第2のタブとの両方に表示される指導項目については、一方で服薬指導の終了の入力がされた場合には、両方で強調表示がされなくなる。第1のタブと第2のタブとの両方に表示される指導項目とは、前回指導申し送りと患者基本確認とである。
【0042】
(ステップS46:表示判定処理)
表示判定部217は、強調表示された指導項目が残っているか否かを判定する。つまり、表示判定部217は、指導バッジ41が表示された指導項目が残っているか否かを判定する。具体的には、表示判定部217は、項目情報が示す必要項目に、服薬指導の終了の入力を受け付けていない指導項目が残っているか否かを判定する。
表示判定部217は、指導バッジ41が表示された指導項目が残っている場合には、処理をステップS47に進める。一方、表示判定部217は、指導バッジ41が表示された指導項目が残っていない場合には、処理を終了する。
【0043】
(ステップS47:通知処理)
通知部218は、強調表示された指導項目が残っていることを通知する。つまり、通知部218は、服薬指導が必要な指導項目が残っていることを通知する。具体的には、通知部218は、服薬指導が必要な指導項目が残っていることを示すメッセージ等を表示装置に表示する。
そして、通知部218は、処理をステップS44に戻す。
【0044】
実施の形態1に係る項目決定処理(
図7のステップS33)を説明する。
必要項目であるか否かの決定方法は、指導項目が属するグループ又は指導項目に応じて異なる。具体的には、以下のように必要項目であるか否かが決定される。
【0045】
図9を参照して、第1のタブの指導項目について説明する。
連絡事項におけるコメントについては、必要項目にするか否かはコメントの内容次第である。そのため、薬局又は薬剤師によって指定されているか否かによって必要項目とするか否かが決定される。
連絡事項における前回指導申し送りについては、必要項目とする。前回指導申し送りは、前回指導を行った薬剤師からの申し送り事項であり、前回指導を行った薬剤師が次に指導を行う薬剤師の確認が必要であると考えている事項であるためである。
患者基本確認に含まれる各指導項目は、薬局又は薬剤師によって指定されている指導項目については必要項目とされる。患者基本確認に含まれる各指導項目のうち、薬局又は薬剤師によって指定されていない指導項目は、対象患者に応じて必要項目とするか否かが決定される。つまり、上述した(1)から(3)の少なくともいずれかにより、必要項目とするか否かが決定される。なお、患者基本確認に含まれる各指導項目は、対象患者が初めて来店した患者である場合には問診票に記入してもらう等して、全て確認される。なお第1のタブで表示される指導項目は、患者情報131に関連する情報であるため、患者情報131の情報毎に、必要項目かの否かの情報を合わせて保持するように構成してもよい。必要項目か否かは、上述したように指導項目毎に定めるようにしてもよいし、薬剤師等から個別に指定を受けつけ定めるようにしてもよい。項目決定部112は、必要項目か否かの情報により、必要項目を決定する。
【0046】
図10を参照して、第2のタブの指導項目について説明する。
前回指導申し送り及び基本確認情報については、
図9の連絡事項における前回指導申し送り及び基本確認情報と同じである。
処方変化は、薬局又は薬剤師によって指定されている場合には必要項目とされる。薬局又は薬剤師によって指定されていない場合には、対象患者に処方された薬剤に応じて必要項目とするか否かが決定されてもよい。この際、前回処方された薬剤と今回処方された薬剤との組合せに応じて必要項目とするか否かが決定されてもよい。
服薬指導ガイドに含まれる各項目は、薬局又は薬剤師によって指定されている場合には必要項目とされる。例えば、服薬指導ガイドの各レコードに抽出された場合に必要項目とするか否かを薬局又は薬剤師が事前に設定しておく。抽出されたレコードが必要項目とすると設定されている場合には、そのレコードに対応する指導項目は必要項目とされる。
健康アドバイスは、対象患者に対する付加情報として提供する指導項目であるため、必要項目とされない。
第2のタブで表示される表示項目は、患者情報131及び服薬指導情報132に関連する情報である。患者情報131に関連する情報は、
図9を用いて説明したとおりである。上述したとおり、服薬指導情報132に関しては、必要項目か否かを示す情報を有している。必要項目の値は、薬局又は薬剤師による指定または薬剤による指定により定められる。項目決定部112は、必要項目か否かの情報により、必要項目を決定する。
あるいは項目決定部112は、都度、上述の(1)から(3)の条件に基づき、必要項目を決定するように構成してもよい。
【0047】
***実施の形態1の効果***
以上のように、実施の形態1に係る服薬指導システム100は、複数の指導項目を表示するとともに、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する。
指導バッジが表示されるため、指導が必要な指導項目が一目で分かる。そのため、薬剤師の服薬指導漏れを防止することが期待でき、薬剤師の技量によらず適切な服薬指導が可能である。また、必要項目以外の指導項目も表示されるため、他に指導をした方がよい指導項目があった場合にも気が付きやすい状態である。これにより、よりよい服薬指導が可能になる。
【0048】
実施の形態1に係る服薬指導システム100は、指導項目を階層化して表示する。これにより、関連した指導項目がまとまって表示される。そのため、ある指導項目の指導中に、関連する指導項目を指導した方がよいこと等に気が付きやすい。
【0049】
実施の形態1に係る服薬指導システム100は、必要項目の上位の階層に対しても強調表示する。これにより、どこに必要項目があるかを容易に特定可能である。表示された指導項目の中から優先的に指導すべき指導項目を提示できるので、薬剤師の服薬指導の効率化が図れる。
【0050】
実施の形態1に係る服薬指導システム100は、指導バッジが表示された指導項目が残っている場合には、その旨を通知して、処理を終了させない。これにより、必要項目について確実に指導させることが可能である。
【0051】
実施の形態1に係る服薬指導システム100は、服薬指導の対象である患者に応じて必要項目を決定する。これにより、適切に必要項目を決定することが可能である。その結果、適切な服薬指導が可能になる。
【0052】
実施の形態1に係る服薬指導システム100は、調剤前に指導すべき指導項目と、調剤後に指導すべき指導項目とに分けて表示する。これにより、適切なタイミングで指導することが可能である。
例えば、調剤前に指導すべき指導項目には、剤形等の決定にかかわる指導項目がある。そのため、調剤前に指導すべき指導項目を調剤後に指導した結果、用意した薬剤の剤形を変更しなければならないといったことが起こり得る。そのため、適切なタイミングで適切な指導項目の指導を行うことが望ましい。
【0053】
***他の構成***
<変形例1>
実施の形態1では、服薬指導装置10が項目決定部112を備え、薬局端末20が指導処理部212を備えた。しかし、これらの機能構成要素については、服薬指導システム100が備えていればよく、服薬指導装置10と薬局端末20とのどちらがこれらの機能構成要素を備えていてもよい。
【0054】
例えば、
図12に示すように、薬局端末20が、項目決定部112を備えてもよい。この構成では、服薬指導装置10を、データを記憶するためのデータベースサーバとみなすことができる。
この場合には、指導情報送信処理(
図6のステップS3)では、
図7のステップS33の処理が省略され、ステップS34では抽出情報だけが送信される。指導情報表示処理(
図6のステップS4)では、
図8のステップS43の処理の前に、ステップS33の処理が実行される。
【0055】
また、例えば、
図13に示すように、服薬指導装置10が、指導処理部212を備えてもよい。この構成では、薬局端末20を、薬剤師とのインタフェースを担うだけの端末とみなすことができる。
この場合には、指導情報送信処理(
図6のステップS3)及び指導情報表示処理(
図6のステップS4)が服薬指導装置10によって実行されることになる。そのため、服薬指導装置10と薬局端末20との間の情報の送受信は不要になる。
【0056】
なお、指導処理部212が含む機能構成要素のうち、一部を服薬指導装置10が備え、残りの薬局端末20が備える構成としてもよい。
【0057】
また、服薬指導システム100は、1台のコンピュータで構成されてもよい。つまり、服薬指導装置10と薬局端末20との両方の機能を1台のコンピュータに持たせてもよい。
【0058】
<変形例2>
項目表示処理(
図8のステップS42)では、
図9に示すように、項目表示部213は、各グループに含まれる指導項目を全て示した状態(開いた状態)を、初期表示として表示してもよい。また、
図10に示すように、項目表示部213は、各グループに含まれる指導項目を隠した状態(閉じた状態)を、初期表示として表示してもよい。第1のタブと第2のタブとで、開いた状態と閉じた状態とのどちらを初期表示とするかを変えてもよい。なお開いた状態とは一番上の階層から一番下の階層までの階層化情報を保持しながら全ての情報が表示された状態を示す。閉じた情報とは一番上の階層の情報のみが表示され、薬剤師からの画面操作等により2番目以降の階層の情報を表示する状態を示す。
開いた状態で表示した場合には、具体的な服薬指導が必要な指導項目を確認し易い。一方、閉じた状態で表示した場合には、どのグループに服薬指導が必要な指導項目があるかを確認し易い。
【0059】
項目表示部213は、各グループについて、必要項目だけを示し、残りの指導項目を隠した状態を初期表示として表示してもよい。この場合には、効率的に必要項目の確認が可能である。一方で、必要項目と関連する他の指導項目が薬剤師の目に入らない状態になり、必要項目以外に指導した方がよい指導項目があっても気がつき難くなる。
【0060】
項目表示部213は、上位の階層の指導バッジ41付近に、下位の必要項目の数を表示してもよい。例えば、
図11の例では、連絡事項の欄の指導バッジ41付近には、下位に前回指導申し送りがあるので「1」と表示される。患者基本確認の欄の指導バッジ41付近には、服薬状況及び体調変化があるので「2」と表示される。第1のタブの指導バッジ41付近には、連絡事項の欄と患者基本確認の欄との合計で「3」と表示される。
<変形例3>
入力判定処理(
図8のステップS44)では、薬剤師によるチェック欄へのチェック入力により服薬指導が済んだ状態を認識した。変形例3として、指導項目が表示されたことを認識することにより、服薬指導が済んだ状態であると認識してもよい。具体的には、変形例2で説明した閉じた状態から開いた状態になったことを、入力受付部215が検知することで実現できる
【0061】
<変形例4>
実施の形態1では、各機能構成要素がソフトウェアで実現された。しかし、変形例4として、各機能構成要素はハードウェアで実現されてもよい。この変形例4について、実施の形態1と異なる点を説明する。
【0062】
各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、服薬指導装置10は、プロセッサ11とメモリ12とストレージ13とに代えて、電子回路を備える。電子回路は、服薬指導装置10の各機能構成要素と、メモリ12と、ストレージ13との機能とを実現する専用の回路である。
【0063】
同様に、各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、薬局端末20は、プロセッサ21とメモリ22とストレージ23とに代えて、電子回路を備える。電子回路は、薬局端末20の各機能構成要素と、メモリ22と、ストレージ23との機能とを実現する専用の回路である。
【0064】
電子回路としては、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、FPGAが想定される。GAは、Gate Arrayの略である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略である。
各機能構成要素を1つの電子回路で実現してもよいし、各機能構成要素を複数の電子回路に分散させて実現してもよい。
【0065】
<変形例5>
変形例5として、一部の各機能構成要素がハードウェアで実現され、他の各機能構成要素がソフトウェアで実現されてもよい。
【0066】
プロセッサ11とメモリ12とストレージ13と電子回路とを処理回路という。つまり、各機能構成要素の機能は、処理回路により実現される。
【0067】
また、以上の説明における「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「処理回路」に読み替えてもよい。
【0068】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
服薬指導に関する複数の指導項目を表示する項目表示部と、
前記項目表示部によって表示された前記複数の指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する強調表示部と
を備える服薬指導システム。
(付記2)
前記項目表示部は、前記複数の指導項目がグループ分けされ階層化された状態で、前記複数の指導項目を表示し、
前記強調表示部は、前記必要項目を強調表示するとともに、前記必要項目の上位の階層も強調表示する
付記1に記載の服薬指導システム。
(付記3)
前記服薬指導システムは、さらに、
服薬指導が済んだ指導項目の入力を受け付ける入力受付部
を備え、
前記強調表示部は、前記入力受付部によって入力が受け付けされた指導項目に対する強調表示を止めるとともに、下位の階層に対する強調表示がなくなった階層に対する強調表示も止める
付記2に記載の服薬指導システム。
(付記4)
前記服薬指導システムは、さらに、
服薬指導の終了の入力を受け付ける終了受付部と、
前記終了受付部によって服薬指導の終了の入力が受け付けされると、強調表示された指導項目が残っているか否かを判定する表示判定部と、
前記表示判定部によって強調表示された指導項目が残っていると判定された場合に、通知する通知部と
を備える付記1から3までのいずれか1項に記載の服薬指導システム。
(付記5)
前記服薬指導システムは、さらに、
服薬指導の対象である患者に応じて前記必要項目を決定する項目決定部
を備え、
前記強調表示部は、前記項目決定部によって決定された前記必要項目を強調表示する
付記1から4までのいずれか1項に記載の服薬指導システム。
(付記6)
前記項目決定部は、前記患者に処方された薬剤に応じて前記必要項目を決定する
付記5に記載の服薬指導システム。
(付記7)
前記項目決定部は、前記患者の前回調剤時における服薬状況又は過去の服薬指導の実績に応じて前記必要項目を決定する
付記5又は6に記載の服薬指導システム。
(付記8)
前記項目決定部は、前記患者の前回調剤からの経過期間に応じて前記必要項目を決定する
付記5から7までのいずれか1項に記載の服薬指導システム。
(付記9)
前記項目表示部は、前記複数の指導項目を、調剤前に指導すべき指導項目と、調剤後に指導すべき指導項目とに分けて表示する
付記1から8までのいずれか1項に記載の服薬指導システム。
(付記10)
コンピュータが、服薬指導に関する複数の指導項目を表示し、
コンピュータが、前記複数の指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する服薬指導方法。
(付記11)
服薬指導に関する複数の指導項目を表示する項目表示処理と、
前記項目表示処理によって表示された前記複数の指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示する強調表示処理と
を行う服薬指導システムとしてコンピュータを機能させる服薬指導プログラム。
【0069】
以上、本開示の実施の形態及び変形例について説明した。これらの実施の形態及び変形例のうち、いくつかを組み合わせて実施してもよい。また、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施してもよい。なお、本開示は、以上の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0070】
100 服薬指導システム、10 服薬指導装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信インタフェース、111 依頼処理部、112 項目決定部、131 患者情報、132 服薬指導情報、20 薬局端末、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、24 通信インタフェース、25 入出力インタフェース、211 処方箋処理部、212 指導処理部、213 項目表示部、214 強調表示部、215 入力受付部、216 終了受付部、217 表示判定部、218 通知部、30 薬局、41 指導バッジ、90 ネットワーク。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
服薬指導の対象である患者に関する複数の指導項目のうち調剤前に指導すべき指導項目を示す前画面と、前記複数の指導項目のうち調剤後に指導すべき指導項目を示す後画面とを切替可能にした表示画面を表示する項目表示部であって、前記前画面と前記後画面との各画面についてその画面に含まれる指導項目がグループ分けされ階層化された状態で表示する項目表示部と、
前記項目表示部によって表示された前記複数の指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示するとともに、前記必要項目の上位の階層も強調表示する強調表示部であって、前記各画面についてその画面に示された指導項目に必要項目が含まれる場合には、その画面の見出し領域も強調表示する強調表示部と
を備える服薬指導システム。
【請求項2】
前記服薬指導システムは、さらに、
服薬指導が済んだ指導項目の入力を受け付ける入力受付部
を備え、
前記強調表示部は、前記入力受付部によって入力が受け付けされた指導項目に対する強調表示を止めるとともに、下位の階層に対する強調表示がなくなった階層に対する強調表示も止める
請求項1に記載の服薬指導システム。
【請求項3】
前記服薬指導システムは、さらに、
服薬指導の終了の入力を受け付ける終了受付部と、
前記終了受付部によって服薬指導の終了の入力が受け付けされると、強調表示された指導項目が残っているか否かを判定する表示判定部と、
前記表示判定部によって強調表示された指導項目が残っていると判定された場合に、通知する通知部と
を備える請求項1に記載の服薬指導システム。
【請求項4】
前記服薬指導システムは、さらに、
服薬指導の対象である患者に応じて前記必要項目を決定する項目決定部
を備え、
前記強調表示部は、前記項目決定部によって決定された前記必要項目を強調表示する
請求項1に記載の服薬指導システム。
【請求項5】
前記項目決定部は、前記患者に処方された薬剤に応じて前記必要項目を決定する
請求項4に記載の服薬指導システム。
【請求項6】
前記項目決定部は、前記患者の前回調剤時における服薬状況又は過去の服薬指導の実績に応じて前記必要項目を決定する
請求項4に記載の服薬指導システム。
【請求項7】
前記項目決定部は、前記患者の前回調剤からの経過期間に応じて前記必要項目を決定する
請求項4に記載の服薬指導システム。
【請求項8】
コンピュータが、服薬指導の対象である患者に関する複数の指導項目のうち調剤前に指導すべき指導項目を示す前画面と、前記複数の指導項目のうち調剤後に指導すべき指導項目を示す後画面とを切替可能にした表示画面を、前記前画面と前記後画面との各画面についてその画面に含まれる指導項目がグループ分けされ階層化された状態で表示する表示し、
コンピュータが、前記複数の指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示するとともに、前記必要項目の上位の階層も強調表示し、前記各画面についてその画面に示された指導項目に必要項目が含まれる場合には、その画面の見出し領域も強調表示する服薬指導方法。
【請求項9】
服薬指導の対象である患者に関する複数の指導項目のうち調剤前に指導すべき指導項目を示す前画面と、前記複数の指導項目のうち調剤後に指導すべき指導項目を示す後画面とを切替可能にした表示画面を表示する項目表示処理であって、前記前画面と前記後画面との各画面についてその画面に含まれる指導項目がグループ分けされ階層化された状態で表示する項目表示処理と、
前記項目表示処理によって表示された前記複数の指導項目のうち、指導が必要な指導項目である必要項目を強調表示するとともに、前記必要項目の上位の階層も強調表示する強調表示処理であって、前記各画面についてその画面に示された指導項目に必要項目が含まれる場合には、その画面の見出し領域も強調表示する強調表示処理と
を行う服薬指導システムとしてコンピュータを機能させる服薬指導プログラム。