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特開2024-3476セキュリティシステム及びセキュリティシステム用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003476
(43)【公開日】2024-01-15
(54)【発明の名称】セキュリティシステム及びセキュリティシステム用プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20240105BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20240105BHJP
   G08B 23/00 20060101ALI20240105BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20240105BHJP
【FI】
H04N7/18 D
G08B25/04 E
G08B23/00 510D
G08B25/00 510E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022102654
(22)【出願日】2022-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】317006258
【氏名又は名称】オプテックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100206151
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 惇志
(74)【代理人】
【識別番号】100218187
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 治子
(72)【発明者】
【氏名】竹本 雅昭
【テーマコード(参考)】
5C054
5C087
【Fターム(参考)】
5C054CA01
5C054CA04
5C054CA05
5C054CC02
5C054EA01
5C054EA03
5C054EA05
5C054FC13
5C054FD03
5C054FE05
5C054FE12
5C054FE26
5C054FE28
5C054FF03
5C054HA19
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA25
5C087BB74
5C087DD05
5C087DD20
5C087EE05
5C087FF01
5C087FF04
5C087GG02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】検知センサの検知領域のみならず、種々の情報を把握するセキュリティシステム及びプログラムを提供する。
【解決手段】セキュリティシステムにおいて、情報処理装置は、検知センサが複数箇所に設けられた警戒エリアの全体又は一部を俯瞰した警戒エリアマップMをディスプレイDに表示するとともに、その警戒エリアマップMに重ねて検知センサ夫々の検知領域を示す領域表示Xを表示する表示部と、検知センサの検知領域で物体が検知された場合に警報信号が出力されるアーム状態又はそのアーム状態が解除されたディスアーム状態に切り替える状態切替部と、を備える。警戒エリアマップは、検知領域をアーム状態又はディスアーム状態に切り替えることで、その検知領域に対応する領域表示Xの表示態様が切り替わり、アーム状態にある検知領域で検知された物体の位置を示すマーカZを、その検知領域に対応して表示されている領域表示Xに重ねて表示する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検知センサが複数箇所に設けられた警戒エリアの全体又は一部を俯瞰した警戒エリアマップをディスプレイに表示するとともに、その警戒エリアマップに重ねて前記検知センサそれぞれの検知領域を示す領域表示を表示する表示部と、
前記検知センサの検知領域を、物体が検知された場合に警報信号が出力されるアーム状態、又は、そのアーム状態が解除されたディスアーム状態に切り替える状態切替部とを備え、
前記検知領域を前記アーム状態又は前記ディスアーム状態に切り替えることで、その検知領域に対応する前記領域表示の表示態様が切り替わるように構成されており、
前記アーム状態にある前記検知領域で検知された物体の位置を示すマーカが、その検知領域に対応して表示されている前記領域表示に重ねて表示される、セキュリティシステム。
【請求項2】
前記表示部が、前記検知領域で検知された物体の高さ位置を視認可能な確認用画像を前記警戒エリアマップとともに前記ディスプレイに表示する、請求項1記載のセキュリティシステム。
【請求項3】
前記検知領域が、平面領域であり、
前記確認用画像が、前記検知領域を正面から視た画像である、請求項2記載のセキュリティシステム。
【請求項4】
前記表示部が、物体の位置を示すマーカを前記確認用画像に重ねて表示する、請求項2記載のセキュリティシステム。
【請求項5】
前記表示部が、前記検知領域で物体が検知された場合に、その検知領域とともに前記物体が撮像されたリアル画像を前記ディスプレイに表示する、請求項1記載のセキュリティシステム。
【請求項6】
検知センサが複数箇所に設けられた警戒エリアの全体又は一部を俯瞰した警戒エリアマップをディスプレイに表示するとともに、その警戒エリアマップに重ねて前記検知センサそれぞれの検知領域を示す領域表示を表示する表示部と、
前記検知センサの検知領域を、物体が検知された場合に警報信号が出力されるアーム状態、又は、そのアーム状態が解除されたディスアーム状態に切り替える状態切替部としての機能をコンピュータに発揮させるものであり、
前記検知領域を前記アーム状態又は前記ディスアーム状態に切り替えることで、その検知領域に対応する前記領域表示の表示態様が切り替わるように構成されており、
前記アーム状態にある前記検知領域で検知された物体の位置を示すマーカが、その検知領域に対応して表示されている前記領域表示に重ねて表示される、セキュリティシステム用プログラム。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、セキュリティシステム及びセキュリティシステム用プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のセキュリティシステムとしては、特許文献1に示すように、ディスプレイ等に警戒エリアを示すマップを表示するものがある。
【0003】
このセキュリティシステムは、警戒エリアに設けられているカメラ等の複数の検知センサそれぞれの配置を示すアイコンを、上述したマップに重ねて表示しており、これにより検知センサそれぞれの検知領域をマップ上で確認することができる。
【0004】
しかしながら、このようなマップを表示したとしても、例えばそれぞれの検知領域がアーム状態であるかディスアーム状態であるかを確認することはできないし、侵入者等の物体を検知したことが報知されたとしても、その侵入者等が警戒エリアのどこにいるか把握することができず、ユーザにとって使い勝手が良いものとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開2011/0001828号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本願発明は、上述した課題を一挙に解決するべくなされたものであり、検知センサの検知領域のみならず、種々の情報を把握できるようにして、従来よりも使い勝手の良いシステムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明に係るセキュリティシステムは、検知センサが複数箇所に設けられた警戒エリアの全体又は一部を俯瞰した警戒エリアマップをディスプレイに表示するとともに、その警戒エリアマップに重ねて前記検知センサそれぞれの検知領域を示す領域表示を表示する表示部と、前記検知センサの検知領域を、物体が検知された場合に警報信号が出力されるアーム状態、又は、そのアーム状態が解除されたディスアーム状態に切り替える状態切替部とを備え、前記検知領域を前記アーム状態又は前記ディスアーム状態に切り替えることで、その検知領域に対応する前記領域表示の表示態様が切り替わるように構成されており、前記アーム状態にある前記検知領域で検知された物体の位置を示すマーカが、その検知領域に対応して表示されている前記領域表示に重ねて表示されることを特徴とするものである。
【0008】
このように構成されたセキュリティシステムによれば、警戒エリアマップを見ることで、検知領域がアーム状態であるかディスアーム状態であるかを確認することができるうえ、侵入者等の物体が検知された場合には、その侵入者等が警戒エリアマップのどこにいるか把握することができ、従来よりも使い勝手の良いシステムを提供することができる。
【0009】
ところで、検知領域が例えば鉛直方向に沿った平面的な領域として設定されている場合、その検知領域は警戒エリアマップ上では直線として表示されることとなり、その検知領域で検知された物体の位置を警戒エリアマップに表示したとしても、その物体がどの高さに位置しているかを把握することができない。
そこで、前記表示部が、前記検知領域で検知された物体の高さ位置を視認可能な確認用画像を前記警戒エリアマップとともに前記ディスプレイに表示することが好ましい。
これならば、検知領域が鉛直方向に沿った平面的な領域として設定されている場合であっても、その検知領域で検知された物体の高さ位置まで正確に把握することができる。
【0010】
上述したように、物体の高さ位置を視認可能にするための実施態様としては、前記検知領域が、平面領域であり、前記確認用画像が、前記検知領域を正面から視た画像である態様を挙げることができる。
【0011】
検知された物体の高さ位置をより直感的に把握できるようにするためには、前記表示部が、物体の位置を示すマーカを前記確認用画像に重ねて表示することが好ましい。
【0012】
前記表示部が、前記検知領域で物体が検知された場合に、その検知領域とともに前記物体が撮像されたリアル画像を前記ディスプレイに表示することが好ましい。
これならば、リアル画像を確認することで、検知された侵入者等の物体の動きを追うことができる。
【0013】
本願発明に係るセキュリティシステム用プログラムは、検知センサが複数箇所に設けられた警戒エリアの全体又は一部を俯瞰した警戒エリアマップをディスプレイに表示するとともに、その警戒エリアマップに重ねて前記検知センサそれぞれの検知領域を示す領域表示を表示する表示部と、前記検知センサの検知領域を、物体が検知された場合に警報信号が出力されるアーム状態、又は、そのアーム状態が解除されたディスアーム状態に切り替える状態切替部としての機能をコンピュータに発揮させるものであり、前記検知領域を前記アーム状態又は前記ディスアーム状態に切り替えることで、その検知領域に対応する前記領域表示の表示態様が切り替わるように構成されており、前記アーム状態にある前記検知領域で検知された物体の位置を示すマーカが、その検知領域に対応して表示されている前記領域表示に重ねて表示されることを特徴とするものである。
このように構成されたセキュリティシステム用プログラムによれば、上述したセキュリティシステムと同様の作用効果を奏し得る。
【発明の効果】
【0014】
本願発明によれば、検知センサの検知領域のみならず、検知領域がアーム状態であるか又はディスアーム状態であるかといった情報や、検知された物体の位置情報など、種々の情報を把握することができ、従来よりも使い勝手の良いシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本願発明に係る一実施形態のセキュリティシステムの構成を示す概略図。
図2】同実施形態の情報処理装置の機能を示す機能ブロック図。
図3】同実施形態の表示部が表示する領域表示を示す模式図。
図4】同実施形態の表示部が表示するマーカを示す模式図。
図5】同実施形態において鉛直平面として設定された検知領域を示す模式図。
図6】同実施形態の表示部が表示する確認用画像を示す模式図。
図7】同実施形態の表示部が表示する確認用画像を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本願発明の一実施形態におけるセキュリティシステムについて図面を参照しながら説明する。
【0017】
[システム構成]
本実施形態のセキュリティシステムは、例えばオフィスなどの業務施設、商業用施設、空港、駅など種々の施設の警備に用いられるものであり、施設内又は施設周辺における警戒エリアへの侵入者を検知するためのものである。
【0018】
具体的にこのセキュリティシステム100は、図1に示すように、複数の検知センサ10と、これらの検知センサ10から出力された信号を取得する情報処理装置20とを備えている。
【0019】
検知センサ10は、施設内又は施設周辺における警戒エリアの複数箇所に設けられており、予め設定された検知領域に侵入した侵入者等の物体を検知するとともに、そのことを示す信号を発信するものである。
【0020】
具体的に検知センサ10としては、受動型赤外線センサ、能動型赤外線センサ、マイクロ波或いはミリ波を用いたレーダーセンサ、又は、撮像素子を用いたカメラセンサなど、種々の人体検知センサを挙げることができる。
【0021】
情報処理装置20は、図1に示すように、検知センサ10から出力された信号を例えばネットワークを介して取得するとともに、取得した情報を含むセキュリティに関する種々の情報をディスプレイDに表示するものである。
【0022】
この情報処理装置20は、CPU、メモリ、ディスプレイD等を備えた汎用乃至専用のコンピュータであって、前記メモリに格納されたセキュリティシステム用プログラムに従って、CPUやその周辺機器が協働することにより、図2に示すように、少なくとも状態切替部21及び表示部22としての機能を発揮するものである。
【0023】
状態切替部21は、検知センサ10の検知領域の状態を切り替えるものであり、具体的には、それぞれの検知センサ10の検知領域を、物体が検知された場合に警報信号が出力されるアーム状態、又は、そのアーム状態が解除されたディスアーム状態に切り替える。なお、検知領域それぞれの状態は、この実施形態では例えばマウスやタッチパネル等の選択手段Sを用いて、アーム状態又はディスアーム状態に切り替えることができる。
【0024】
アーム状態は、検知センサ10が物体を検知した場合に、そのことを示す信号が検知センサ10から出力されるとともに、検知センサ10が物体を検知したことを示す警告等がディスプレイDに表示される状態である。
【0025】
一方、ディスアーム状態は、上述した警告等がディスプレイDに表示されない状態である。具体的には、検知センサ10の検知機能を停止させて、その検知センサ10が物体を検知しない状態であっても良いが、この実施形態では、検知センサ10の検知機能は発揮される状態にしつつ、検知センサ10が物体を検知したとしても、信号処理を通じて警告等がディスプレイDに表示されないようにした状態である。
【0026】
表示部22は、ここでは情報処理装置20が備えるディスプレイDにセキュリティに関する種々の情報を表示するものである。ただし、表示部22としては、情報処理装置20とは別のコンピュータが備えるディスプレイや、携帯電話或いはタブレット等の携帯端末が備えるディスプレイなどに種々の情報を表示するものであっても良い。
【0027】
本実施形態の表示部22は、図3に示すように、検知センサ10が複数箇所に設けられた警戒エリアを俯瞰した警戒エリアマップMをディスプレイD上に表示する。
【0028】
警戒エリアマップMは、施設周辺の地理的特徴や施設内の間取りなど、警戒エリアの種々の特徴を含む俯瞰画像であり、例えば警戒エリアを含む航空写真、地図、平面図、又は地表画像などを挙げることができる。
【0029】
なお、図3においては、セキュリティシステム100を業務用施設に適用した場合を示してあり、警戒エリアマップMとしては、施設周辺に設定されている警戒エリアの全体を俯瞰したものを記載している。ただし、表示部22としては、警戒エリアの一部を俯瞰した警戒エリアマップMを表示するものであっても良い。
【0030】
さらに表示部22は、図3に示すように、警戒エリアマップMに重ねて検知センサ10それぞれの検知領域を示す領域表示Xを表示するものである。
【0031】
ここで、検知センサ10の検知領域は、それぞれ検知センサ10毎に適宜設定されており、例えばある場所から別の離れた場所を結ぶ1又は複数本の直線的な領域として設定されていても良いし、ある範囲を有する平面的な領域として設定されていても良い。
【0032】
なお、平面的な検知領域としては、水平方向に沿った水平面、鉛直方向に沿った鉛直面、水平方向及び鉛直方向それぞれに対して傾いた傾斜面を挙げることができ、これらの検知領域の平面視形状は、例えば矩形状、三角形状、多角形状、円形状、部分円形状など、種々の形状に設定して構わない。
【0033】
領域表示Xは、図3に示すように、検知センサ10の実際の検知領域を警戒エリアマップM上で模式的に表したものであり、実際の検知領域を忠実に表したものであっても良いし、実際の検知領域との間にややズレのあるものであっても良い。
【0034】
領域表示Xの表示態様は、対応する検知領域がアーム状態であるか又はディスアーム状態であるかを表しており、言い換えれば、対応する検知領域がアーム状態である場合とディスアーム状態である場合とで、領域表示Xの表示態様が異なる。
【0035】
すなわち、本実施形態のセキュリティシステム100は、検知領域をアーム状態又はディスアーム状態に切り替えることで、その検知領域に対応して表示されている領域表示Xの表示態様が切り替わるように構成されている。
【0036】
より具体的に説明すると、領域表示Xは、対応する検知領域がアーム状態である場合には第1表示態様で表示され、対応する検知領域がディスアーム状態である場合には第2表示態様で表示されるようにしてある。
【0037】
第1表示態様及び第2表示態様は、例えば色又は模様などが互いに異なり、この実施形態において、第1表示態様では領域表示Xが黄色で表示され、第2表示態様では領域表示Xが青色で表示される。
【0038】
また、本実施形態の表示部22は、検知センサ10が物体を検知した場合に、その物体が検知された検知領域に対応する領域表示Xを、上述した第1表示態様及び第2表示態様とは異なる第3表示態様で表示する。この実施形態において、第3表示態様では領域表示Xが赤色で表示される。
【0039】
然して、本実施形態の表示部22は、図4に示すように、アーム状態にある検知領域で検知された物体の位置を示すマーカZを、その検知領域に対応して表示されている領域表示Xに重ねて表示するように構成されている。
【0040】
より具体的に説明すると、このマーカZは、検知センサ10により検知された物体の位置のみならず、その物体の動きをも示すものであり、領域表示Xに重なりながら動くように表示される。
【0041】
マーカZの形状や大きさは特に限定されるものではないが、物体が検知された場合に速やかに視認できる程度の大きさにしておくことが好ましく、この実施形態では図4に示すように、領域表示Xに重なりつつ、一部がこの領域表示Xからはみ出す例えば円形状をなす。
【0042】
なお、マーカZの形状又は大きさの一方又は両方は、検知された物体の形状又は大きさに応じて変わっても良い。つまり、表示部22としては、検知領域で検知された物体の位置のみならず、その物体の形状又は大きさの一方又は両方を示すマーカZを、その検知領域に対応して表示されている領域表示Xに重ねて表示するように構成されていても良い。
【0043】
ところで、図5に示すように、検知領域(斜線で示す領域)が例えば鉛直方向に沿った平面領域として設定されている場合、この検知領域の領域表示Xは、図4に示すように直線として表示されることになる。
【0044】
その結果、その検知領域で検知された物体の位置を示すマーカZを表示しただけでは、その物体がどの高さに位置しているかを把握することができず、検知された物体が、例えば侵入者などの対応するべきものなのか、鳥などの対応を要しないものなのかを正しく判断できない場合がある。
【0045】
そこで、本実施形態の表示部22は、図6に示すように、検知領域で検知された物体の高さ位置を視認可能な確認用画像Aを警戒エリアマップMとともにディスプレイDに表示する。
【0046】
この確認用画像Aは、検知領域を警戒エリアマップMとは別の角度、すなわち検知領域を上方(具体的には真上)とは別の角度から視た画像であり、ここでは検知領域を正面から視た画像である。
【0047】
具体的に表示部22は、図6に示すように、検知領域を予め正面から撮像した背景図を確認用画像Aとして表示するとともに、この確認用画像Aに物体の位置を示すマーカZを重ねて表示する態様を挙げることができる。
【0048】
ここでの表示部22は、確認用画像Aを警戒エリアマップMに重ねて表示しているが、確認用画像Aは、必ずしも警戒エリアマップMと重ねられる必要はなく、例えば警戒エリアマップMの近傍に並べて表示されても良いし、図7に示すように、警戒エリアマップMとは別のウィンドウに表示されるものであっても良い。
【0049】
また、表示部22の別の実施態様としては、検知領域で物体が検知された場合に、検知領域とともに物体が撮像されたリアル画像を確認用画像Aとして表示する態様を挙げることができる。この確認用画像Aは、検知領域をリアルタイムで映した同画像であり、この場合には、必ずしも物体の位置を示すマーカZを表示する必要はない。
【0050】
[本実施形態の作用効果]
このように構成されたセキュリティシステム100によれば、警戒エリアマップMを見ることで、検知領域がアーム状態であるかディスアーム状態であるかを確認することができるうえ、侵入者等の物体が検知された場合には、その侵入者等が警戒エリアマップMのどこにいるか把握することができ、従来よりも使い勝手の良いシステムを提供することができる。
【0051】
また、表示部22が、検知領域で検知された物体の高さ位置を視認可能な確認用画像Aを警戒エリアマップMとともにディスプレイDに表示するので、検知領域が鉛直方向に沿った平面的な領域として設定されている場合であっても、その検知領域で検知された物体の高さ位置まで正確に把握することができる。
【0052】
さらに、表示部22が、物体の位置を示すマーカZを確認用画像Aに重ねて表示するので、検知された物体の高さ位置をより直感的に把握することができる。
【0053】
加えて、表示部22が、検知領域で物体が検知された場合に、その検知領域とともに物体が撮像されたリアル画像を前記ディスプレイDに表示するので、このリアル画像を確認することで、検知された侵入者等の物体の動きを追うことができる。
【0054】
[その他の実施形態]
なお、本願発明は、前記実施形態に限られるものではない。
【0055】
例えば、前記実施形態では、検知センサ10に検知された物体の高さ位置を把握できないといった問題について、検知領域が例えば鉛直方向に沿った平面領域として設定されている場合を取り上げて説明したが、上述した問題は、検知領域が鉛直平面から傾斜した傾斜面として設定されている場合においても生じ得るものである。
【0056】
より具体的に説明すると、例えば検知領域が鉛直平面から僅かに傾いた傾斜面として設定されている場合、その検知領域の領域表示Xは、傾斜角度に応じた幅のある直線として表示されることになる。
【0057】
そして、この幅のある直線に対して、重ねて表示されるマーカZがはみ出す大きさ又は形状である場合、前記実施形態と同様に、物体の高さ位置を把握することができない。
【0058】
従って、検知された物体の位置を示すマーカZが領域表示Xからはみ出す場合においては、前記実施形態と同様に、表示部22が確認用画像Aを表示する構成は、物体の高さ位置の把握に資する。
【0059】
また、確認用画像Aとしては、前記実施形態では検知領域を正面から視た画像であったが、検知領域の正面から左或いは右又は上或いは下などにずれた位置において、検知領域を斜めから視た画像であっても構わない。
【0060】
その他、本願発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0061】
100・・・セキュリティシステム
10 ・・・検知センサ
D ・・・ディスプレイ
20 ・・・情報処理装置
21 ・・・状態切替部
22 ・・・表示部
M ・・・警戒エリアマップ
X ・・・領域表示
A ・・・確認用画像
Z ・・・マーカ(物体の動き)


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7