IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士重工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-駆動制御システム 図1
  • 特開-駆動制御システム 図2
  • 特開-駆動制御システム 図3
  • 特開-駆動制御システム 図4
  • 特開-駆動制御システム 図5
  • 特開-駆動制御システム 図6
  • 特開-駆動制御システム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034843
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】駆動制御システム
(51)【国際特許分類】
   F02D 29/02 20060101AFI20240306BHJP
   F02N 15/00 20060101ALI20240306BHJP
   F02B 37/10 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
F02D29/02 321C
F02N15/00 E
F02B37/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139360
(22)【出願日】2022-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】犬童 翔太
(72)【発明者】
【氏名】大堀 勇二
(72)【発明者】
【氏名】沖山 大
【テーマコード(参考)】
3G005
3G093
【Fターム(参考)】
3G005EA20
3G093AB02
3G093BA22
3G093DA07
3G093DB26
3G093EB08
(57)【要約】
【課題】エンジンの始動にかかる消費電力を抑制する。
【解決手段】駆動制御システムは、シリンダと、前記シリンダの内部に摺動可能に設けられるピストンとを有し、前記ピストンの摺動に応じてクランクシャフトを回転させるエンジンと、前記シリンダの内部に圧縮空気を供給する電動過給機と、前記エンジンおよび前記電動過給機を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置のプロセッサは、前記エンジンを停止させる停止信号を前記エンジンに送信することと、前記停止信号の送信後、前記エンジンの停止が完了するまでの期間に、前記電動過給機により前記圧縮空気を前記シリンダの内部に供給することによって、クランク角が上死点前60°から上死点前30°までの所定範囲内となる位置に前記ピストンを停止させることと、を含む処理を実行する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダと、前記シリンダの内部に摺動可能に設けられるピストンとを有し、前記ピストンの摺動に応じてクランクシャフトを回転させるエンジンと、
前記シリンダの内部に圧縮空気を供給する電動過給機と、
前記エンジンおよび前記電動過給機を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記プロセッサに接続される1つまたは複数のメモリと、
を有し、
前記プロセッサは、
前記エンジンを停止させる停止信号を前記エンジンに送信することと、
前記停止信号の送信後、前記エンジンの停止が完了するまでの期間に、前記電動過給機により前記圧縮空気を前記シリンダの内部に供給することによって、クランク角が上死点前60°から上死点前30°までの所定範囲内となる位置に前記ピストンを停止させることと、
を含む処理を実行する、駆動制御システム。
【請求項2】
前記所定範囲は、前記クランク角が上死点前55°から上死点前50°までの範囲である、請求項1に記載の駆動制御システム。
【請求項3】
前記電動過給機は、
前記エンジンの吸気流路に設けられる吸気タービンと、
前記エンジンの排気流路に設けられる排気タービンと、
前記吸気タービンを駆動させて前記圧縮空気を生成する過給動作を実行可能であるとともに、前記排気タービンの回転エネルギーを電気エネルギーに変換する排気回生を実行可能な過給機モータと、
を有し、
前記プロセッサは、
前記エンジンがアイドリングを行っている間、前記過給機モータに前記排気回生を実行させることと、
前記停止信号の送信後の所定タイミングにおいて、前記過給機モータに過給動作を実行さて、前記圧縮空気を前記シリンダの内部に供給することによって、前記クランク角が前記所定範囲内となる位置に前記ピストンを停止させることと、
を含む処理を実行する、請求項1または2に記載の駆動制御システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記停止信号を送信するタイミングにおける前記エンジンの回転数に基づいて、前記圧縮空気の前記シリンダへの供給を開始するタイミング、前記圧縮空気の供給を継続する時間、および、前記圧縮空気の供給量を決定すること、
を含む処理を実行する、請求項1または2に記載の駆動制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、エンジンを始動する際、ピストンの位置が適切な位置となっていなければ、モータジェネレータを用いてクランク軸を駆動し、ピストンの位置を適切な位置に移動させてから、エンジンを始動する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-76811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、停止しているピストンを、モータジェネレータを用いて適切な位置に移動させることから、ピストンを移動させるときに比較的多くの電力が消費されてしまう。そのため、特許文献1の技術では、ピストンを移動させるための消費電力を含めると、エンジンの始動にかかる消費電力が多くなってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、エンジンの始動にかかる消費電力を抑制することが可能な駆動制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る駆動制御システムは、
シリンダと、前記シリンダの内部に摺動可能に設けられるピストンとを有し、前記ピストンの摺動に応じてクランクシャフトを回転させるエンジンと、
前記シリンダの内部に圧縮空気を供給する電動過給機と、
前記エンジンおよび前記電動過給機を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記プロセッサに接続される1つまたは複数のメモリと、
を有し、
前記プロセッサは、
前記エンジンを停止させる停止信号を前記エンジンに送信することと、
前記停止信号の送信後、前記エンジンの停止が完了するまでの期間に、前記電動過給機により前記圧縮空気を前記シリンダの内部に供給することによって、クランク角が上死点前60°から上死点前30°までの所定範囲内となる位置に前記ピストンを停止させることと、
を含む処理を実行する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、エンジンの始動にかかる消費電力を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施形態にかかる駆動制御システムが適用される車両の構成を示す概略図である。
図2図2は、本実施形態にかかる駆動制御システムが適用される車両の構成の詳細を説明する図である。
図3図3は、ピストンが停止している位置と、エンジンを始動するときに必要となるトルクの関係の一例を示す図である。
図4図4は、エンジンの停止および始動の動作の流れを説明するためのタイミングチャートである。
図5図5は、過給動作条件マップの一例を示す図である。
図6図6は、排気回生制御部の動作の流れを説明するフローチャートである。
図7図7は、エンジン停止制御部の動作の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す具体的な寸法、材料、数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0010】
図1は、本実施形態にかかる駆動制御システム1が適用される車両2の構成を示す概略図である。車両2は、エンジン10、モータジェネレータ12、トルクコンバータ14、トランスミッション16、車輪18を備える。車両2は、駆動源としてエンジン10およびモータジェネレータ12を備えるハイブリッド電気自動車である。なお、車両2は、モータジェネレータ12が省略され、駆動源としてエンジン10を備えるエンジン車であってもよい。
【0011】
エンジン10は、トルクコンバータ14に接続される。トルクコンバータ14は、モータジェネレータ12に接続される。モータジェネレータ12は、トランスミッション16に接続される。トランスミッション16は、車輪18に接続される。
【0012】
エンジン10の駆動力は、トルクコンバータ14、モータジェネレータ12およびトランスミッション16を介して車輪18に伝達される。また、モータジェネレータ12の駆動力は、トランスミッション16を介して車輪18に伝達される。また、モータジェネレータ12は、モータジェネレータ12の出力よりも車輪18の負荷が大きい場合、車輪18の回転に応じて発電する発電機として機能することもできる。また、モータジェネレータ12は、エンジン10を始動するスタータとして機能することもできる。
【0013】
図2は、本実施形態にかかる駆動制御システム1が適用される車両2の構成の詳細を説明する図である。車両2は、モータジェネレータ12に電力を供給する高電圧バッテリ20を備える。高電圧バッテリ20は、例えば、リチウムイオンバッテリなどであり、充放電が可能な2次電池である。
【0014】
モータジェネレータ12は、高電圧インバータ22を通じて高電圧バッテリ20に電気的に接続される。モータジェネレータ12は、高電圧バッテリ20から供給される電力に従って回転する。また、モータジェネレータ12は、発電機として機能すると、発電した電力を高電圧バッテリ20に供給することで、高電圧バッテリ20を充電することができる。
【0015】
エンジン10は、ピストン30、シリンダ32、吸気ポート34、排気ポート36、吸気バルブ38および排気バルブ40を有する。ピストン30は、シリンダ32の内部に摺動可能に収容される。吸気ポート34および排気ポート36は、シリンダ32の内部に連通する。吸気バルブ38は、吸気ポート34を開閉する。排気バルブ40は、排気ポート36を開閉する。
【0016】
吸気バルブ38が開状態となると、吸気ポート34を通じてシリンダ32の内部に空気が送入される。また、シリンダ32の内部には、燃料が噴射される。シリンダ32の内部において、空気と燃料との混合気が燃焼することで、ピストン30がシリンダ32の内部で摺動する。ピストン30は、コネクティングロッド42を介してクランクシャフト44に連結される。クランクシャフト44は、トルクコンバータ14に接続される。ピストン30が摺動すると、クランクシャフト44が回転する。すなわち、エンジン10は、ピストン30の摺動に応じてクランクシャフト44を回転させる。
【0017】
排気バルブ40が開状態となると、排気ポート36を通じてシリンダ32の内部のガスがシリンダ32の外部に排出される。
【0018】
車両2は、吸気流路50および排気流路52を備える。吸気流路50は、吸気ポート34に繋がっている。吸気流路50には、吸気ポート34を通じてシリンダ32の内部に送入される空気が流通する。排気流路52は、排気ポート36が繋がっている。排気流路52には、排気ポート36を通じてシリンダ32の外部に排出されたガスが流通する。
【0019】
吸気流路50には、空気が流通する方向に沿った順に、エアクリーナ60、インタークーラ62、スロットルバルブ64が設けられる。エアクリーナ60は、吸気流路50に取り込む空気から異物を取り除く。インタークーラ62は、吸気流路50を流通する空気を冷却する。スロットルバルブ64は、運転者の加速操作に応じて、シリンダ32の内部に送入する空気量を調整する。
【0020】
排気流路52には、触媒66が設けられる。触媒66は、例えば、三元触媒などであり、シリンダ32から排出されたガスを浄化する。
【0021】
車両2は、電動過給機70を備える。電動過給機70は、吸気タービン72、排気タービン74および過給機モータ76を有する。吸気タービン72は、吸気流路50に設けられ、吸気流路50におけるエアクリーナ60とインタークーラ62との間に位置する。排気タービン74は、排気流路52に設けられ、排気流路52における排気ポート36と触媒66との間に位置する。排気タービン74は、排気流路52をガスが流通することで回転する。過給機モータ76は、吸気タービン72および排気タービン74に接続される。
【0022】
車両2は、低電圧バッテリ80を備える。低電圧バッテリ80は、例えば、鉛蓄電池などであり、充放電が可能な2次電池である。低電圧バッテリ80の電圧は、例えば、12Vなどであり、高電圧バッテリ20の電圧より低い。
【0023】
低電圧バッテリ80は、低電圧インバータ82、電装機器84およびDCDCコンバータ86に電気的に接続される。低電圧バッテリ80は、低電圧インバータ82を通じて過給機モータ76に電気的に接続される。低電圧バッテリ80は、低電圧インバータ82を通じて過給機モータ76に電力を供給することができる。
【0024】
電装機器84は、例えば、空調装置やナビゲーション装置など、車両2に搭載され、低電圧で動作する各種の電気電子機器であってもよい。低電圧バッテリ80は、電装機器84に電力を供給することができる。
【0025】
DCDCコンバータ86の入力端は、高電圧バッテリ20および高電圧インバータ22に電気的に接続されている。換言すると、DCDCコンバータ86の入力端は、高電圧の電気配線である高電圧電気系統に接続されている。DCDCコンバータ86の出力端は、低電圧バッテリ80、低電圧インバータ82および電装機器84に電気的に接続されている。換言すると、DCDCコンバータ86の出力端は、低電圧の電気配線である低電圧電気系統に接続されている。
【0026】
DCDCコンバータ86は、入力端の高電圧電気系統の電力を、出力端の低電圧電気系統の電力に変換して出力端から出力する。これにより、例えば、高電圧バッテリ20の電力を、DCDCコンバータ86を通じて、低電圧バッテリ80、電装機器84および過給機モータ76に供給することができる。
【0027】
過給機モータ76は、低電圧インバータ82を通じて供給される電力を消費して吸気タービン72を駆動させる。また、電動過給機70では、排気タービン74の回転に従って吸気タービン72を駆動させることもできる。
【0028】
過給機モータ76は、吸気タービン72を駆動させることで、エアクリーナ60を通じて吸気流路50に取り込まれた空気を圧縮して、圧縮した空気である圧縮空気を生成する。圧縮空気は、インタークーラ62、スロットルバルブ64および吸気ポート34を通じてシリンダ32の内部に送入される。すなわち、電動過給機70は、圧縮空気を生成し、生成した圧縮空気をシリンダ32の内部に送入することが可能な構成となっている。以後、吸気タービン72を駆動させて圧縮空気を生成する動作を、過給動作という場合がある。
【0029】
また、過給機モータ76は、排気タービン74の回転に応じて発電する発電機として機能することもできる。過給機モータ76は、発電機として機能することで、排気タービン74の回転エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。過給機モータ76により生成された電力は、低電圧インバータ82を通じて低電圧バッテリ80に供給される。以後、排気タービン74の回転エネルギーを電気エネルギーに変換して回収する動作を、排気回生という場合がある。
【0030】
このように、過給機モータ76は、過給動作を実行可能であるとともに、排気回生を実行可能である。過給動作および排気回生は、状況に応じて切り替えられる。
【0031】
車両2は、アクセルペダルセンサ90、エンジン回転数センサ92、クランク角センサ94および油温センサ96を備える。アクセルペダルセンサ90は、運転者による加速操作量を検出する。エンジン回転数センサ92は、エンジン10の回転数であるエンジン回転数を検出する。クランク角センサ94は、クランクシャフト44の回転角度であるクランク角を検出する。油温センサ96は、エンジン10の潤滑油の温度である油温を検出する。
【0032】
車両2は、記憶装置100を備える。記憶装置100は、不揮発性の記憶素子により構成される。不揮発性の記憶素子は、例えば、フラッシュメモリなどの電気的に読み書き可能な不揮発性素子を含んでもよい。記憶装置100には、過給動作条件マップ102が予め記憶されている。過給動作条件マップ102については、後に詳述する。
【0033】
車両2は、制御装置110を備える。制御装置110は、1つまたは複数のプロセッサ112と、プロセッサ112に接続される1つまたは複数のメモリ114とを備える。メモリ114は、プログラム等が格納されたROMおよびワークエリアとしてのRAMを含む。プロセッサ112は、プログラムを実行することで、車両2全体を制御する。例えば、制御装置110は、エンジン10および電動過給機70を制御する。
【0034】
プロセッサ112は、プログラムを実行することで、排気回生制御部120およびエンジン停止制御部122としても機能する。排気回生制御部120は、エンジン10がアイドリングを行っている間、過給機モータ76に排気回生を実行させる。
【0035】
エンジン停止制御部122は、エンジン10を停止させる所定の停止条件が成立した場合、エンジン10を停止させる停止信号をエンジン10に送信する。例えば、エンジン停止制御部122は、運転者によるイグニッションをオフする入力操作を受け付けた場合、所定の停止条件が成立したとしてもよい。また、所定の停止条件は、アイドリングストップが実行される条件と同じであってもよい。
【0036】
停止信号を受信したエンジン10は、燃料の噴射および点火を停止する。その結果、ピストン30を摺動させる混合気の爆発が停止されることで、ピストン30の摺動が次第に減速する。そして、ピストン30が完全に停止することでエンジン10の停止が完了する。
【0037】
ここで、エンジン10が完全に停止している状態から、エンジン10が始動されると、ピストン30は、停止している位置から摺動を開始することになる。そうすると、エンジン10を始動するときに必要となるトルクが、ピストン30が停止している位置に応じて異なることになる。
【0038】
図3は、ピストン30が停止している位置と、エンジン10を始動するときに必要となるトルクの関係の一例を示す図である。図3の横軸は、上死点を基準とした上死点前(BTDC:Before Top Dead Center)のクランク角を示し、ピストン30の停止位置を示す。図3では、ピストン30の停止位置が、下死点に対応する上死点前180°から上死点に対応する上死点前0°までのそれぞれのクランク角の位置にあった場合における、エンジン10を始動するときに必要なトルクの一例がプロットされている。
【0039】
なお、図3の例の上死点は、圧縮行程の終わりの上死点を示している。また、図3の例では、上死点前90°が、吸気バルブ38を閉じるクランク角に対応している。
【0040】
図3で示すように、上死点前90°から上死点前0°までの範囲のトルクが、上死点前180°から上死点前90°までの範囲のトルクと比べ、全体的に低くなっている。より詳細には、上死点前60°から上死点前30°までの範囲のトルクが、その他の範囲のトルクと比べ、より低くなっている。特に、上死点前55°から上死点前50°の範囲のトルクが、その他の範囲のトルクと比べ、最も低くなっている。具体的には、上死点前60°から上死点前30°までの範囲のトルクは、上死点前90°付近のトルクの50%未満であり、特に、上死点前55°から上死点前50°までの範囲のトルクは、上死点前90°付近のトルクの30%未満であり、これらの範囲でトルクが大幅に抑制されている。
【0041】
そこで、エンジン停止制御部122は、クランク角が上死点前60°から上死点前30°までの所定範囲内となる位置にピストン30を停止させるようにする。
【0042】
これにより、ピストン30が停止位置に停止している状態から、エンジン10を始動したときに必要なトルクを抑制することができる。その結果、エンジン10を始動させるために駆動するモータジェネレータ12の消費電力を抑制することができ、エンジン10の始動時における高電圧バッテリ20のSOCの低下を抑制することができる。なお、SOC(State Of Charge)は、バッテリの満充電容量に対する現在の充電容量を百分率で表した充電率を示す。
【0043】
特に、エンジン停止制御部122は、クランク角が上死点前55°から上死点前50°までの範囲内となるようにピストン30を停止させるようにすることが好ましい。
【0044】
これにより、ピストン30が停止位置に停止している状態から、エンジン10を始動したときに必要なトルクを、より抑制することができる。その結果、エンジン10を始動させるために駆動するモータジェネレータ12の消費電力を、より抑制することができ、高電圧バッテリ20のSOCの低下を、より抑制することができる。
【0045】
以後、説明の便宜のため、上死点前60°から上死点前30°までのクランク角の範囲を、ピストン30の目標停止範囲という場合がある。また、上死点前55°から上死点前50°までのクランク角の範囲を、ピストン30の最適停止範囲という場合がある。
【0046】
このように、ピストン30を、目標停止範囲内の特定の位置、特に、最適停止範囲内の特定の位置に停止させることで、高電圧バッテリ20のSOCの低下を抑制することができるため、その結果、車両2の航続距離の低下を抑制することができる。
【0047】
なお、ここでのピストン30の停止位置は、圧縮行程の終わりの上死点を基準とした上死点前のクランク角により設定されていた。しかし、ピストン30の停止位置は、排気行程の終わりの上死点を基準とした上死点前のクランク角により設定されてもよい。ただし、ピストン30の停止位置は、排気行程の終わりの上死点を基準とした上死点前のクランク角よりも、圧縮行程の終わりの上死点を基準とした上死点前のクランク角により設定される態様の方がより好ましい。
【0048】
ここで、本実施形態の駆動制御システム1では、電動過給機70を利用して、ピストン30を目標停止範囲内あるいは最適停止範囲内の特定の位置に停止させることを実現する。
【0049】
すなわち、エンジン停止制御部122は、停止信号の送信後、エンジン10の停止が完了するまでの期間に、電動過給機70により圧縮空気をシリンダ32の内部に供給する。これによって、エンジン停止制御部122は、クランク角が上死点前60°から上死点前30°までの所定範囲内となる位置にピストン30を停止させる。
【0050】
図4は、エンジン10の停止および始動の動作の流れを説明するためのタイミングチャートである。車速、エンジン回転数、電動過給機の状態、DCDCコンバータ86の出力端の電力、および、高電圧バッテリ20のSOCの各タイムチャートの横軸の時間は、共通している。また、高電圧バッテリ20のSOCのタイムチャートにおいて、実線は、アイドリングのときに電動過給機70が排気回生を行う本実施形態を示し、一点鎖線は、アイドリングのときに電動過給機70が排気回生を行わない比較例を示す。
【0051】
図4で示すように、時点T1の前、車両2は、一定速度で走行しており、エンジン10は、一定の回転数で駆動制御されている。このとき、電動過給機70は、例えば、過給動作を行っている。また、このとき、DCDCコンバータ86の出力端の電力が、比較的高い状態となっており、高電圧バッテリ20の電力がDCDCコンバータ86を通じて電動過給機70に供給されている。
【0052】
例えば、時点T1において、運転者は、加速操作量の減少を開始し、時点T2において、加速操作量が実質的にゼロになったとする。これにより、時点T1~時点T3の期間で車速は低下していく。エンジン回転数は、時点T1~時点T2の期間で加速操作量の減少に伴って減少し、時点T2以降、加速操作量が実質的にゼロであることからアイドリングに相当する回転数となる。
【0053】
ここで、エンジン10がアイドリングのときに電動過給機70が排気回生を行わない比較例の場合、車速の減少に従ったモータジェネレータ12の回生により高電圧バッテリ20が充電され、高電圧バッテリ20のSOCは、一点鎖線で示すように、上昇する。
【0054】
これに対し、本実施形態の電動過給機70は、時点T2において、エンジン10がアイドリングとなることで、過給動作が停止され、排気回生を開始し、時点T2~時点T4の期間で排気回生を継続的に実行する。電動過給機70が排気回生を実行すると、過給機モータ76が発電した電力が電装機器84に供給される。これにより、高電圧バッテリ20から電装機器84に供給が必要な電力が減少するため、DCDCコンバータ86の出力端の電力が低下する。
【0055】
そうすると、高電圧バッテリ20としては、DCDCコンバータ86を通じて低電圧電気系統に持ち出される電力が抑制されるため、高電圧バッテリ20のSOCの低下が抑制される。モータジェネレータ12の回生により高電圧バッテリ20が充電されることに加え、低電圧電気系統に持ち出される電力が減少するため、高電圧バッテリ20のSOCは、実線で示すように、比較例の一点鎖線と比べ、相対的にさらに上昇する。
【0056】
ここで、時点T3において、エンジン停止制御部122が、停止信号をエンジン10に送信したとする。そうすると、ピストン30の摺動が次第に遅くなり、エンジン回転数が減少する。
【0057】
エンジン停止制御部122は、停止信号の送信時点である時点T3の後、エンジン10の停止が完了する時点T5までの期間内の所定の時点T4において、ピストン30の停止位置の制御のために、電動過給機70を過給動作させる。そうすると、圧縮空気がシリンダ32の内部に送入され、時点T5において、ピストン30が、目標停止範囲内あるいは最適停止範囲内の特定の位置で停止する。
【0058】
また、時点T4において電動過給機70が過給動作を実行すると、高電圧バッテリ20から電動過給機70に電力を供給するために、DCDCコンバータ86の出力端の電力が上昇する。
【0059】
しかし、エンジン10がアイドリングのときに電動過給機70に排気回生を実行させたことで、ピストン30の停止位置の制御のために電動過給機70を過給動作させるときの高電圧バッテリ20のSOCが、見かけ上増加している。これにより、ピストン30の停止位置の制御のために電動過給機70を過給動作させたとしても、見かけ上、排気回生により予め確保した電力を使用することになる。したがって、エンジン10がアイドリングのときに電動過給機70に排気回生を実行させることで、ピストン30の停止位置の制御のために電動過給機70を過給動作させたとしても、総合的に、高電圧バッテリ20のSOCの低下を抑制することができる。
【0060】
時点T5以後、エンジン10が停止していることで、電動過給機70は、停止状態となっている。このとき、DCDCコンバータ86の出力端の電力は、電装機器84の消費電力に従った電力となる。また、高電圧バッテリ20のSOCは、高電圧バッテリ20からDCDCコンバータ86を通じて電装機器84に電力が供給される分だけ低下する。
【0061】
時点T5の後の時点T6において、エンジン10が再始動したとする。ここで、エンジン10の再始動時、ピストン30は、目標停止範囲内あるいは最適停止範囲内の特定の位置に停止されている状態から摺動開始する。この特定の位置では、エンジン10の始動に必要なトルクが、他の位置でのトルクよりも小さい。このため、エンジン10の再始動にかかるモータジェネレータ12の消費電力を抑制することができる。
【0062】
また、エンジン10が再始動することで、エンジン回転数がゼロから上昇する。そして、時点T7以降において、加速操作量がゼロから上昇し、車速が上昇したとする。加速操作量がゼロから上昇したことで、電動過給機70は、過給動作を開始する。また、DCDCコンバータ86の出力端の電力は、高電圧バッテリ20から電動過給機70に電力を供給する分だけ増加する。
【0063】
次に、ピストン30の停止位置を制御するための電動過給機70の具体的な制御について説明する。エンジン停止制御部122は、記憶装置100に予め記憶されている過給動作条件マップ102を用いて電動過給機70を制御することで、ピストン30の停止位置を制御する。
【0064】
図5は、過給動作条件マップ102の一例を示す図である。過給動作条件マップ102は、エンジン回転数と、油温と、過給動作条件とが関連付けられたマップである。過給動作条件は、例えば、過給開始タイミング、過給継続時間、電動過給機70の出力がある。より詳細には、過給動作条件マップ102では、エンジン回転数と油温との組み合わせごとに、過給開始タイミング、過給継続時間および電動過給機70の出力がそれぞれ設定されている。
【0065】
過給動作条件マップ102における過給開始タイミングは、停止信号の送信後、エンジン10の停止が完了するまでの期間において、過給機モータ76に過給動作を開始させるタイミングを示す。換言すると、過給開始タイミングは、圧縮空気のシリンダ32への供給を開始するタイミングを示す。過給開始タイミングは、停止信号をエンジン10に送信してから過給機モータ76が過給動作を開始するまでの時間により定義される。
【0066】
過給動作条件マップ102における過給継続時間は、停止信号の送信後、エンジン10の停止が完了するまでの期間において、過給機モータ76が過給動作を継続する時間を示す。換言すると、過給継続時間は、圧縮空気の供給を継続する時間を示す。
【0067】
過給動作条件マップ102における電動過給機70の出力は、停止信号の送信後、エンジン10の停止が完了するまでの期間において、過給機モータ76が過給動作を実行するときの電動過給機70の出力を示す。電動過給機70の出力は、シリンダ32の内部への圧縮空気の供給量に相当する。
【0068】
ここで、エンジン回転数が高いほど、停止信号をエンジン10に送信してからエンジン10の停止が完了するまでにかかる時間が長くなる。そこで、過給動作条件マップ102において、過給開始タイミングは、エンジン回転数が高いほど相対的に遅くなるように設定されてもよい。また、エンジン回転数が高いほど、ピストン30が慣性で摺動する力が大きくなる。そこで、過給動作条件マップ102において、過給継続時間は、エンジン回転数が高いほど、圧縮空気がピストン30の慣性に抗するように相対的に長くなるように設定されてもよい。過給動作条件マップ102において、電動過給機70の出力は、エンジン回転数が高いほど、圧縮空気がピストン30の慣性に抗するように相対的に高くなるように設定されてもよい。
【0069】
また、油温が低いほど、油の粘性が高くなり、ピストン30の摺動のフリクションが大きくなる。ピストン30の摺動のフリクションが大きいと、停止信号をエンジン10に送信してからエンジン10の停止が完了するまでにかかる時間が短くなる。そこで、過給動作条件マップ102において、過給開始タイミングは、油温が低いほど相対的に早くなるように設定されてもよい。また、ピストン30の摺動のフリクションが大きいと、ピストン30が慣性で摺動する力がフリクションにより抑制され易くなる。そこで、過給動作条件マップ102において、過給継続時間は、油温が低いほど、圧縮空気がピストン30の慣性に抗する時間が短くてよいため、相対的に短くなるように設定されてもよい。過給動作条件マップ102において、電動過給機70の出力は、油温が低いほど、圧縮空気がピストン30の慣性に抗する力が少なくてよいため、相対的に低くなるように設定されてもよい。
【0070】
エンジン停止制御部122は、停止信号を送信するタイミングにおけるエンジン回転数および油温と、記憶装置100に記憶されている過給動作条件マップ102とに基づいて、ピストン30の停止制御を行うときの電動過給機70の過給動作条件を決定する。例えば、エンジン停止制御部122は、停止信号を送信するタイミングにおけるエンジン回転数および油温を過給動作条件マップ102に当てはめて、過給開始タイミング、過給継続時間および電動過給機の出力を決定する。エンジン停止制御部122は、決定した過給動作条件により電動過給機70を過給動作させることで、ピストン30を上死点前の特定の位置に停止させる。
【0071】
なお、ここでは、エンジン回転数と油温とに基づいて過給動作条件を決定する例を説明した。しかし、エンジン停止制御部122は、油温の条件を省略し、エンジン回転数に基づいて過給動作条件を決定してもよい。その場合、過給動作条件マップ102では、油温の条件が省略され、エンジン回転数と過給動作条件とが対応付けられてもよい。
【0072】
図6は、排気回生制御部120の動作の流れを説明するフローチャートである。排気回生制御部120は、所定周期で訪れる所定の割込みタイミングが到来するごとに、図6の一連の処理を繰り返し実行する。
【0073】
排気回生制御部120は、所定の割込みタイミングが到来すると、エンジン10の状態がアイドリングであるか否かを判定する(S10)。例えば、排気回生制御部120は、エンジン10が駆動中であり、かつ、アクセルペダルセンサ90により検出された加速操作量が実質的にゼロである場合、エンジン10の状態がアイドリングであると判定する。
【0074】
エンジン10の状態がアイドリングであると判定した場合(S10におけるYES)、排気回生制御部120は、過給機モータ76に排気回生を実行させ(S11)、今回の処理を終了する。
【0075】
エンジン10の状態がアイドリングではないと判定した場合(S10におけるNO)、排気回生制御部120は、過給機モータ76の排気回生を停止させ(S12)、今回の処理を終了する。
【0076】
図7は、エンジン停止制御部122の動作の流れを説明するフローチャートである。エンジン停止制御部122は、停止条件が成立するまで待機し(S20におけるNO)、停止条件が成立した場合(S20におけるYES)、ステップS21以降の処理を実行する。
【0077】
ステップS21において、エンジン停止制御部122は、エンジン回転数センサ92により検出された現在のエンジン回転数を取得する(S21)。後述のステップS24にて停止信号を送信することから、このステップS21で取得したエンジン回転数は、停止信号を送信するタイミングにおけるエンジン回転数に相当する。
【0078】
次に、エンジン停止制御部122は、油温センサ96により検出された現在の油温を取得する(S22)。後述のステップS24にて停止信号を送信することから、このステップS22で取得した油温は、停止信号を送信するタイミングにおける油温に相当する。
【0079】
次に、エンジン停止制御部122は、取得した現在のエンジン回転数と、取得した現在の油温と、過給動作条件マップ102とに基づいて、過給動作条件を決定する(S23)。これにより、過給動作条件である過給開始タイミング、過給継続時間および電動過給機70の出力が決定される。
【0080】
次に、エンジン停止制御部122は、停止信号をエンジン10に送信する(S24)。図7では省略するが、エンジン停止制御部122は、停止信号を送信してからの経過時間の計時を開始する。
【0081】
次に、エンジン停止制御部122は、過給開始タイミングが到来したか否かを判定する(S25)。例えば、エンジン停止制御部122は、停止信号を送信してからの経過時間が、過給動作条件の過給開始タイミングで示された時間に到達した場合、過給開始タイミングが到来したと判定する。エンジン停止制御部122は、過給開始タイミングが到来するまで待機する(S25におけるNO)。
【0082】
過給開始タイミングが到来したと判定した場合(S25におけるYES)、エンジン停止制御部122は、過給機モータ76に過給動作を実行させる(S26)。この際、エンジン停止制御部122は、電動過給機70の出力が、過給動作条件として決定された出力となるように過給機モータ76を駆動させる。また、図7では省略するが、エンジン停止制御部122は、過給動作の実行を開始してからの経過時間の計時を開始する。
【0083】
次に、エンジン停止制御部122は、過給時間が経過したか否かを判定する(S27)。例えば、エンジン停止制御部122は、過給動作の実行を開始してからの経過時間が、過給動作条件の過給継続時間に到達した場合、過給時間が経過したと判定する。エンジン停止制御部122は、過給時間が経過するまで待機する(S27におけるNO)。
【0084】
過給時間が経過したと判定した場合(S27におけるYES)、エンジン停止制御部122は、過給機モータ76の過給動作を停止させ(S28)、一連の処理を終了する。
【0085】
以上のように、本実施形態の駆動制御システム1では、停止信号の送信後、エンジン10の停止が完了するまでの期間に、電動過給機70により圧縮空気をシリンダ32の内部に供給することによって、クランク角が上死点前60°から上死点前30°までの所定範囲内となる位置にピストン30が停止される。
【0086】
これにより、本実施形態の駆動制御システム1では、エンジン10の始動に必要なトルクが少ない適切な位置にピストン30が停止されている状態でエンジン10を始動することができる。例えば、ピストン30を下死点の近傍に停止させた場合、図3で示すようにエンジン10の始動に必要なトルクが多くなってしまうところ、本実施形態の駆動制御システム1では、クランク角が上死点前60°から上死点前30°までの所定範囲内となる位置にピストン30を停止させることで、エンジン10の始動に必要なトルクを少なくすることができる。このため、本実施形態の駆動制御システム1では、エンジン10を始動するモータジェネレータ12の消費電力を抑制することができる。
【0087】
したがって、本実施形態の駆動制御システム1によれば、エンジン10の始動にかかる消費電力を抑制することが可能となる。また、例えば、本実施形態の駆動制御システム1では、エンジン10を始動する際にピストン30を適切な位置に移動させてからエンジン10を始動する必要がなく、エンジン10の始動にかかる消費電力を抑制することができる。
【0088】
また、本実施形態の駆動制御システム1において、上記所定範囲は、クランク角が上死点前55°から上死点前50°までの範囲である。これにより、本実施形態の駆動制御システム1では、エンジン10の始動にかかる消費電力を、より抑制することができる。
【0089】
また、本実施形態の駆動制御システム1では、エンジン10がアイドリングを行っている間、過給機モータ76により排気回生が実行される。また、本実施形態の駆動制御システム1では、停止信号の送信後の所定タイミングにおいて、過給機モータ76に過給動作を実行させて、圧縮空気をシリンダ32の内部に供給することによって、クランク角が所定範囲内となる位置にピストン30が停止される。これにより、本実施形態の駆動制御システム1では、過給機モータ76を過給動作させるための電力を、排気回生により事前に確保することができ、過給機モータ76が過給動作を実行したとしても、消費電力の増加を総合的に抑制することができる。
【0090】
また、本実施形態の駆動制御システム1では、停止信号を送信するタイミングにおけるエンジン10の回転数に基づいて、圧縮空気のシリンダ32への供給を開始するタイミング、圧縮空気の供給を継続する時間、および、圧縮空気の供給量が決定される。これにより、本実施形態の駆動制御システム1では、電動過給機70の過給動作によりピストン30を適切な位置に停止させることを、適切に実現することができる。
【0091】
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0092】
1 駆動制御システム
10 エンジン
30 ピストン
32 シリンダ
44 クランクシャフト
70 電動過給機
72 吸気タービン
74 排気タービン
76 過給機モータ
110 制御装置
112 プロセッサ
114 メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7