(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035068
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】クーポン発行システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240306BHJP
【FI】
G06Q30/0207 378
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093463
(22)【出願日】2023-06-06
(31)【優先権主張番号】P 2022136637
(32)【優先日】2022-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】522342592
【氏名又は名称】株式会社コチラエ
(74)【代理人】
【識別番号】100102048
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 光司
(74)【代理人】
【識別番号】100146503
【弁理士】
【氏名又は名称】高尾 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】中山 博光
(72)【発明者】
【氏名】村上 徳宏
(72)【発明者】
【氏名】藤井 祥生
(72)【発明者】
【氏名】岸 則行
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】 レシート発行店舗が参加モチベーションを有し、特定店舗群に属する店舗間での買い回りが促進されるクーポン発行システムを提供すること。
【解決手段】 購買AC1により発行されるレシートを使用して顧客が応募により登録したレシート情報に基づいて当該顧客向けにクーポンを発行する。クーポン発行条件登録部は、クーポン発行条件、クーポン内容及び1以上の店舗を含むクーポングループを記録する。クーポン発行部CIは、クーポン発行条件登録部のクーポン発行条件に合致するレシート情報を検索し、該当するクーポン発行条件に関連付けられたクーポングループに所属する店舗よりクーポン発行店舗を選択して当該クーポン発行店舗の登録したクーポンCPS5を応募した顧客CS1へ発行し、顧客端末のGUI表示手段に当該クーポンを表示させ、購買店舗SB5からクーポン発行店舗SA1に対し第一インセンティブ度数IDaを付与する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定店舗群に属する店舗での購買により発行されるレシートを使用して顧客が応募により登録したレシート情報に基づいて当該顧客向けにクーポンを発行するクーポン発行システムであって、
顧客端末へのGUI表示手段と、前記顧客端末と通信ネットワークで接続され情報を処理するサーバーとを有し、前記店舗ごとの情報を登録する店舗関係登録部と、前記レシートの応募で登録された購買品目及び購買価格を含む前記レシート情報を記録するレシート記憶部と、クーポンの発行条件を設定・登録するクーポン発行条件登録部と、クーポン発行部と、前記各店舗の第一インセンティブ度数を蓄積する第一インセンティブ度数蓄積部とを備え、
前記クーポン発行条件登録部は、前記クーポン発行条件、クーポン内容及び1以上の前記店舗を含むクーポングループを記録するものであり、前記クーポン発行部は、多数の前記レシート情報の中から前記クーポン発行条件登録部のクーポン発行条件に合致するレシート情報を検索し、該当するクーポン発行条件に関連付けられたクーポングループに所属する店舗よりクーポン発行店舗を選択して当該クーポン発行店舗の登録したクーポンを前記顧客へ発行し、前記顧客端末のGUI表示手段に当該クーポンを表示させ、第一インセンティブ度数蓄積部において前記購買店舗から前記クーポン発行店舗に対し第一インセンティブ度数を付与するクーポン発行システム。
【請求項2】
前記第一インセンティブ度数蓄積部の前記第一インセンティブ度数は店舗間で移動されることにより増減される請求項1のクーポン発行システム。
【請求項3】
全国の特定店舗群の出店情報に基づき2店舗の類似度を計算し、前記購買店舗に対し類似度順に相関店舗を並べる店舗相関部をさらに設け、前記クーポン発行部は、前記クーポングループの店舗の中から前記店舗相関部の類似度順に相関店舗を順次選択する請求項1記載のクーポン発行システム。
【請求項4】
前記店舗相関部は、前記応募により登録した時に前記顧客が入力し又は顧客から使用を許諾された当該顧客の性別又は年齢を含む情報を有する顧客属性を使用して店舗群を搾り、且つ、2店舗の類似度を計算するものである請求項3記載のクーポン発行システム。
【請求項5】
前記類似度は、ある2店舗の双方が出店している特定商業施設数をこれら2店舗のいずれかが出店している特定商業施設数で除した値である請求項3記載のクーポン発行システム。
【請求項6】
前記クーポン発行部は、前記応募により登録した時に前記顧客が入力し又は顧客から使用を許諾された当該顧客の性別又は年齢を含む情報を有する顧客属性を使用し、クーポングループに所属する店舗よりクーポン発行店舗を選択する請求項4記載のクーポン発行システム。
【請求項7】
前記クーポン発行部は、前記クーポングループの店舗の中から前記店舗相関部の類似度順に相関店舗を順次選択し、さらに、前記応募により登録した時に前記顧客が入力し又は顧客から使用を許諾された当該顧客の性別又は年齢を含む情報を有する顧客属性を使用してクーポン発行店舗を選択する請求項3記載のクーポン発行システム。
【請求項8】
前記クーポン発行部は、前記クーポングループの店舗の中からの店舗選択後、クーポン発行条件で定められた確率に従い抽選を行い、当選した店舗についてクーポンを発行する請求項1~7のいずれかに記載のクーポン発行システム。
【請求項9】
前記クーポンには、優先順位または優先度判定度数が付与されている請求項1記載のクーポン発行システム。
【請求項10】
前記応募により登録した時に前記顧客が入力し又は顧客から使用を許諾された当該顧客の過去の購買実績に基づき、前記クーポン発行店舗またはその系列店舗での購入実績がある場合は、前記優先順位を繰り上げ、または、前記優先度数を増加させるものである請求項1記載のクーポン発行システム。
【請求項11】
前記応募により登録した時に前記顧客が入力し又は顧客から使用を許諾された当該顧客の過去の購買実績に基づき、前記クーポン発行店舗またはその系列店舗での購買実績がある場合は、前記GUI表示手段に当該させるクーポンの表示画面またはこれに連携する画面の表示を異ならせる請求項10記載のクーポン発行システム。
【請求項12】
前記第一インセンティブ度数は、前記クーポンの使用時に発行される請求項1記載のクーポン発行システム。
【請求項13】
前記クーポン発行部は、クーポン提案者IDを有し、クーポン発行に関連させて、第二インセンティブ度数を蓄積する第二インセンティブ度数蓄積部をさらに備えている請求項1記載のクーポン発行システム。
【請求項14】
前記第二インセンティブ度数は、前記クーポンの使用時に発行される請求項13記載のクーポン発行システム。
【請求項15】
前記クーポンには追加メッセージ及び/又はリンク(以下「追加メッセージ等」)が付与可能であり、前記第二インセンティブ度数には追加度数が、前記クーポン発行時及び/または前記他の店舗での購買時に発行される請求項13記載のクーポン発行システム。
【請求項16】
前記第一インセンティブ度数蓄積部の前記第一インセンティブ度数は、店舗毎及び複数店舗の所属するグループ店舗毎で管理され、店舗間及び店舗グループ間で移動されることにより増減される請求項1のクーポン発行システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クーポン発行システムに関する。さらに詳しくは、特定店舗群に属する店舗での購買により発行されるレシートを使用して顧客が応募により登録したレシート情報に基づいて当該顧客向けにクーポンを発行するクーポン発行システムに関する。
【背景技術】
【0002】
感染症の蔓延、Electronic Commerce(EC)の台頭により、ショッピングセンター(SC)や商店街等の店舗が集まった商業地域(以下、「特定店舗群」という。)では顧客の来店頻度の減少、テナント店舗の買い回り件数の減少が顕著となり、深刻な売上低下を招いている。
【0003】
一方、特許文献1のレシート共有システムでは、レシートの情報を共有することにより、クーポンを発行し、購買促進を図ろうとしている。しかし、各店舗側にとってみれば、自らのレシート情報を積極的に公開させるために当該レシート共有システムに積極的に参加する理由もない。購買の起点であることが確実なレシートを発行した店を起点に、買い回りを促進しようとしても、当該レシートの活用は困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、レシートを発行する店舗が参加するモチベーションを有し、しかも、特定店舗群に属する店舗間での買い回りが促進されるクーポン発行システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るクーポン発行システムの特徴は、特定店舗群に属する店舗での購買により発行されるレシートを使用して顧客が応募により登録(発明を実施するための形態における、応募入力モジュール210に機能が相当。以下、括弧書で同様の表記とする。)したレシート情報に基づいて当該顧客向けにクーポンを発行する構成であって、顧客端末へのGUI表示手段と、前記顧客端末と通信ネットワーク(NW)で接続され情報を処理するサーバー(SV01)とを有し、前記店舗ごとの情報を登録する店舗関係登録部(店舗関係登録モジュール110)と、前記レシートの応募で登録された購買品目及び購買価格を含む前記レシート情報を記録するレシート記憶部(レシート記憶DB222)と、クーポンの発行条件を設定・登録するクーポン発行条件登録部(クーポン発行条件登録DB121)と、クーポン発行部(クーポン発行モジュール120)と、前記各店舗の第一インセンティブ度数を蓄積する第一インセンティブ度数蓄積部(第一インセンティブ度数蓄積DB132)とを備え、前記クーポン発行条件登録部は、前記クーポン発行条件、クーポン内容及び1以上の前記店舗を含むクーポングループを記録するものであり、前記クーポン発行部は、多数の前記レシート情報の中から前記クーポン発行条件登録部のクーポン発行条件に合致するレシート情報を検索し、該当するクーポン発行条件に関連付けられたクーポングループに所属する店舗よりクーポン発行店舗を選択して当該クーポン発行店舗の登録したクーポンを前記顧客へ発行し、前記顧客端末のGUI表示手段に当該クーポンを表示させ、第一インセンティブ度数蓄積部において前記購買店舗から前記クーポン発行店舗に対し第一インセンティブ度数を付与することにある。
【0007】
同特徴によれば、前記クーポン発行部は、前記顧客が送付したレシート情報から前記クーポン発行条件登録部のクーポン発行条件に合致するレシート情報を検索する。そして、該当するクーポン発行条件に関連付けられたクーポングループに所属する店舗よりクーポン発行店舗を選択して当該クーポン発行店舗の登録したクーポンを応募した前記顧客へ発行する。前記顧客端末のGUI表示手段に表示させられた当該クーポンはクーポン発行店舗で応募者により利用され、レシートを発行した起店である購買店舗からクーポン発行店舗へと買い回りがつながり、クーポン発行店舗が次の購買店舗となって、購買が連鎖する。しかも、第一インセンティブ度数蓄積部において前記購買店舗から前記クーポン発行店舗に対し第一インセンティブ度数を付与するため、購買店舗は積極的にシステムに参加し、自店で購買した顧客に積極的にクーポンの応募を勧めることとなり、買い回りがさらに促進される。
【0008】
上記特徴において、前記第一インセンティブ度数蓄積部の前記第一インセンティブ度数は店舗間で移動されることにより増減させてもよい。同特徴によれば、施設等の店舗間でインセンティブ度数を相殺することで、各店舗で負担する第一インセンティブ度数が平準化し、互いの買い回り促進と支え合いが実現する。
【0009】
全国の特定店舗群の出店情報に基づき2店舗の類似度を計算し、前記購買店舗に対し類似度順に相関店舗を並べる店舗相関部(店舗相関モジュール140)をさらに設け、前記クーポン発行部は、前記クーポングループの店舗の中から前記店舗相関部の類似度順に相関店舗を順次選択してもよい。類似度は例えばジャッカード係数と呼ばれるものを利用でき、クーポングループが複数の店舗を登録し、複数の店舗がクーポンシナリオに合致してリストアップされた場合、同類似度を利用してより購買の相関の高い店舗からクーポンを発行させることができる。
【0010】
この店舗相関部は、例えば、前記応募により登録した時に前記顧客が入力し又は顧客から使用を許諾された当該顧客の性別又は年齢を含む情報を有する顧客属性を使用して店舗群を搾り、且つ、2店舗の類似度を計算させてもよい。
【0011】
前記類似度は、ある2店舗の双方が出店している特定商業施設数をこれら2店舗のいずれかが出店している特定商業施設数で除した値を用いることができる。
【0012】
類似度を用いずに、前記クーポン発行部は、前記応募により登録した時に前記顧客が入力し又は顧客から使用を許諾された当該顧客の性別又は年齢を含む情報を有する顧客属性を使用し、クーポングループに所属する店舗よりクーポン発行店舗を選択してもよい。
【0013】
前記クーポン発行部は、前記クーポングループの店舗の中から前記店舗相関部の類似度順に相関店舗を順次選択し、さらに、前記応募により登録した時に前記顧客が入力し又は顧客から使用を許諾された当該顧客の性別又は年齢を含む情報を有する顧客属性を使用してクーポン発行店舗を選択してもよい。
【0014】
上記各特徴において、前記クーポン発行部は、前記クーポングループの店舗の中からの店舗選択後、クーポン発行条件で定められた確率に従い抽選を行い、当選した店舗についてクーポンを発行するとよい。
【0015】
前記クーポンには、優先順位または優先度判定度数を付与してもよい。複数のクーポンの中から優先判定度数の高いものを優先させることで、ある店舗の顧客に対し相関のより高いクーポンを発行する。ここで、前記応募により登録した時に前記顧客が入力し又は顧客から使用を許諾された当該顧客の過去の購買実績に基づき、前記クーポン発行店舗またはその系列店舗での購入実績がある場合は、前記優先順位を繰り上げ、または、前記優先度数を増加させるとよい。購入実績のある店舗は優先度数を高めてクーポン発行をアピールすることができる。
【0016】
前記応募により登録した時に前記顧客が入力し又は顧客から使用を許諾された当該顧客の過去の購買実績に基づき、前記クーポン発行店舗またはその系列店舗での購買実績がある場合は、前記GUI表示手段に当該させるクーポンの表示画面またはこれに連携する画面の表示を異ならせてもよい。購買実績のある顧客の認識、自己のブランドで購買実績のある顧客の画面を異ならせて、店員への識別を促し、店員の対応を変える契機とする。
【0017】
前記第一インセンティブ度数は、前記クーポンの使用時に発行するとよい。これにより、クーポン発行店舗での購買に結びつかない応募に対する購買店舗への第一インセンティブ付与を防ぐことができる。
【0018】
前記クーポン発行部は、クーポン提案者IDを有し、クーポン発行に関連させて、第二インセンティブ度数を蓄積する第二インセンティブ度数蓄積部(第二インセンティブ度数DB133)をさらに備えてもよい。これにより、クーポンを提案する店員等へのクーポンシナリオの作成を促すことができる。また、前記第二インセンティブ度数は、前記クーポンの使用時に発行するとよい。これにより、クーポン発行店舗での購買に結びつかない応募に対するクーポン提案者への第二インセンティブ付与を防ぐことができる。
【0019】
前記クーポンには追加メッセージ及び/又はリンク(以下「追加メッセージ等」)が付与可能であり、前記第二インセンティブ度数には追加度数が、前記クーポン発行時及び/または前記他の店舗での購買時に発行してもよい。
【0020】
前記第一インセンティブ度数蓄積部の前記第一インセンティブ度数は、店舗毎及び複数店舗の所属するグループ店舗毎で管理され、店舗間及び店舗グループ間で移動されることにより増減されるようにしてもよい。同特徴によれば、単独店舗間のみならず、複数店舗の店舗グループの間でも、インセンティブ度数を相殺することで、お互いの清算が容易となる。
【発明の効果】
【0021】
上記本発明に係るクーポン発行システムの特徴によれば、レシートを発行する店舗が参加するモチベーションを有し、しかも、特定店舗群に属する店舗間での買い回りが促進されるクーポン発行システムを提供しうるに至った。
【0022】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】ネットワークに接続される全端末と全サーバーの関係図である。
【
図2】特定店舗群に関連付けて設置される店舗端末及びサーバーにおける機能構成図である。
【
図3】特定店舗群に関連付けて使用される顧客携帯端末を通じでサーバーにおいて達成される機能構成図である。
【
図4】インセンティブ付与の仕組みを示す説明図である。
【
図5a】クーポン発行の仕組みを示すフロー図である。
【
図5b】クーポン発行モジュールにおける店舗相関モジュールでの処理手順を示すフロー図である。
【
図5c】
図5bにおける類似度判定の説明図である。
【
図5d】クーポン発行モジュールにおける顧客属性による絞り込みの処理手順を示すフロー図である。
【
図5e】クーポン発行モジュールにおける抽選による絞り込みの処理手順を示すフロー図である。
【
図5f】クーポン発行モジュールにおける顧客属性を考慮した店舗相関モジュールでの処理手順を示すフロー図である。
【
図5g】クーポン発行モジュールにおける顧客属性を考慮した店舗相関モジュールでの処理手順を示すフロー図である。
【
図6b】レシート判定の手順を示すフロー図である。
【
図6d】異なるクーポン表示の選択手順を示すフロー図である。
【
図6e】クーポン及び原資度数の処理手順を示すフロー図である。
【
図6f】第一インセンティブ度数の処理手順を示すフロー図である。
【
図6g】第二インセンティブ度数の処理手順を示すフロー図である。
【
図7d】過去購買記録を有する顧客のクーポンの表示画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、インターネット等で構成されたネットワークNWに接続される全端末とサーバーの関係図である。本発明にかかるクーポン発行システム1は、店舗端末TS,TS1,TS2…と顧客端末TC,TC1,TC2…とが、サーバーSV01に通信ネットワークNWを通じて接続されている。
【0025】
特定店舗群SCは、ショッピングセンターや地域商店街等の施設、店舗集合地域等であり、符合SC1,SC2…等で表示され、データベースDB11,12,13…をそれぞれ保有する。データベースDB11,12,13,21,22…は、相互にサーバーSV01を介して各々に設定されたセキュリティ権限の範囲で他の施設における購買実績や店舗間の連携関係を適宜参照することが可能である。
【0026】
同図の施設SC1では、店舗端末TS1と顧客端末TC1とが代表して1台示されているが、これらはそれぞれ複数接続されている。店舗端末TS1はパーソナルコンピューター、タブレット等であり、顧客端末TC1は、スマートフォン、タブレット等顧客の個人使用のものが主に用いられる。
【0027】
店舗端末TSをなす単位の店舗は、現実に各特定店舗分SCにおいて1店舗を出店している単位であり、同一企業で2か所の店舗を出店すれば、それぞれが1店舗ずつ(合計2店舗)と認識され、同一企業の複数ブランドをまとめて1店舗出店すれば、それは1店舗として認識される。本発明は店舗間の買い回りを促進する趣旨であり、現実の出店単位で把握をする。
【0028】
図4に、クーポン発行とインセンティブ付与の仕組みの概要を示す。以下の説明では、理解の体系のために符号を順次表記するが、図面では下位概念の符合のみ示し上位概念の符合は省略することがある。例えば、店舗S1.S2…には、起店SA1,SA2…と発行店SB1,SB2…とがあるが、これらの上位概念の符合S1.S2…は表記を省略する。
【0029】
同図では、顧客CS,CS1の起店SA1での購買実績AC1にもとづき、店舗候補が選択され、クーポンが発行点SB5から発行される。クーポンの使用時(または発行時)において、発行店SB5の第一インセンティブ度数IDa5は起店SA1の第一インセンティブ度数IDa1としてチャージされる。また、同クーポンの発行者が個別に登録されている場合は、クーポンの使用時(または発行時)において、発行店SB5の第一インセンティブ度数IDa5の一部が発行者の第二インセンティブ度数IDbとしてチャージされる。第一、第二インセンティブ度数IDa、IDbは、クーポンに付随してクーポンの発行限度内で発行される。また、第一インセンティブ度数IDa、IDa1,IDa2…は店舗S1.S2…間で相殺され、原資度数BD,BD1,BD2…の範囲内で相互にクーポンを介した合理的な顧客紹介の連携が達成される。以下、同システムの詳細についてさらに詳述する。
【0030】
図2は、特定店舗群に関連付けて設置される店舗端末及びサーバーにおける機能構成図である。店舗端末TS,TS1は、通信ネットワークNWを通じてサーバーSV01及びデータベースDB11等から各機能が提供される。店舗端末TS,TS1には店舗GUI表示手段101を通じて後述の操作画面が表示される。サーバーSV01等は、店舗関係登録モジュール110(店舗関係登録部)、クーポン発行モジュール120(クーポン発行部)、度数管理モジュール130、店舗相関モジュール140(店舗相関部)、及び、抽選実施モジュール150を有している。
【0031】
店舗関係登録モジュール110は、第一インセンティブ度数IDa、IDa1,IDa2…に関連付けられる店舗の基本情報を登録する店舗登録DB111と、第二インセンティブ度数IDb、IDab1,IDb2…に関連付けられる店員登録DB112を有しており、これらの登録項目は後述の
図6e,fで説明される。
【0032】
クーポン発行モジュール120は、クーポン発行条件登録DB121(クーポン発行条件登録部)、クーポングループDB122、及び、発行クーポン記録DB123を有しており、これらの登録項目は後述の
図5a~f、6c、dで説明される。
【0033】
度数管理モジュール130は、クーポンの発行に制限を加えるクーポン原資度数DB131と、上記第一、第二インセンティブ度数を記録する第一インセンティブ度数DB132(第一インセンティブ度数蓄積部)及び第二インセンティブ度数DB133(第二インセンティブ度数蓄積部)とを有しており、これらの登録項目は後述の
図6e、f、gで説明される。店舗相関モジュール140は、全国特定店舗群相関DB141を有しており、その登録項目は後述の
図5b、c、fで説明される。
【0034】
図3は、特定店舗群に関連付けて使用される顧客携帯端末を通じてサーバーにおいて達成される機能構成図である。顧客端末TC,TC1は、通信ネットワークNWを通じてサーバーSV01及びデータベースDB11等から各機能が提供される。顧客端末TC,TC1には顧客GUI表示手段201を通じて後述の操作画面が表示され、カメラ202を通じてレシート等がスキャニングされる。施設サーバーSV01等は、応募入力モジュール210、レシート処理モジュール220、顧客情報入力モジュール230、クーポン表示モジュール240、及び、外部情報連携モジュール250を有している。
【0035】
応募入力モジュール210は、応募条件記録DB211、これらの登録項目は後述の
図6aで説明される。レシート処理モジュール220は、レシート情報抽出部221、レシート記憶DB222(レシート記憶部)及びレシートチェック部223を有しており、これらの登録項目は後述の
図6bで説明される。顧客情報入力モジュール230は、会員情報DB231を有しており、これらの登録項目は後述の
図6aで説明される。クーポン表示モジュール240は、未使用クーポン記録DB241、使用済クーポン記録DB242及びクーポン表示アラート部243を有しており、これらの登録項目は後述の
図6c,dで説明される。外部情報連携モジュール250は、上記各モジュールを連携させて、店舗連携、クーポン発行を行うものであり、その機能は
図4,5、6に示される。
【0036】
以下、
図1~3に示す店舗端末TS,TS1,TS2…及び顧客端末TC,TC1,TC2…における入力、データベースDB11,12,13,21,22…及びサーバーSV01の機能と処理について順次説明する。
【0037】
店舗関係登録モジュール110における店舗登録DB111は、各店舗の基本情報を登録するものである。登録情報としては、店舗ID、店舗名、店舗ロゴ画像、店舗サムネイル画像、グループ属性1、グループ属性2、グループ属性3、リレーション歓迎、リレーション拒否、応募条件、新着情報、郵便番号、住所1、住所2、電話番号、URL、緯度、経度、高度、登録日時、登録者ID、後述のレシート審査の項目等がある。グループ属性としては、物販、ファッション、ファッション雑貨、生活雑貨、インテリア、寝具、家電、スポーツ、ホビー、飲食、食品、サービス、アミューズメント等を施設管理者が自由に設定でき、これらから1又は複数(本例では3個)を選択する。
【0038】
店舗関係登録モジュール110における店員登録DB112は、店舗に所属する店員の基本情報を登録するものである。登録情報としては、店員ID、店員名、所属店舗ID、第二インセンティブ度数ID,権限、パスワード、登録日時等がある。クーポン消込情報店員IDとの関連付けをおこない、クーポン発行時等に第二インセンティブ度数IDを通じて第二インセンティブが付与される。
【0039】
クーポン発行モジュール120におけるクーポン発行条件登録DB121は、「クーポンの発行条件を登録」するものであり、例えば、クーポンシナリオID、シナリオ名、動作条件、クーポングループID、実行時間、設定期間、当選確率、会員当選確率、登録日時、登録者ID、第一インセンティブ度数、第二インセンティブ度数、ステータス、クーポン内容(割引率、割引金額等)、クーポン使用条件、後述のレシート審査の項目等があり、andまたはor条件で複数の設定の中から合致する購買店舗が選択される。クーポングループDB122は、店舗登録DB111におけるグループ属性から選んでもよいが、他に設定してもよい。発行クーポン記録DB123は、「クーポンの発行履歴」を記録するものであり、クーポン発行ID、クーポンシナリオID、発行元レシートID、発行元店舗ID、参加者ID、登録日時、クーポン内容(割引率、割引金額等)、クーポン使用条件等がある。
【0040】
度数蓄積モジュール130のクーポン原資度数DB131は、例えば、クーポンシナリオIDに対応させてクーポン発行枚数(個数)が記録され、クーポンID、発行元シナリオID、発行元レシートID、発行元店舗ID、参加者ID、登録日時等が記載される。第一インセンティブ度数DB132は、店舗インセンティブID、店舗ID、店舗グループID、第一インセンティブ度数、登録日時等が記録される。この第一インセンティブ度数は、ゼロを含む整数、分数で表示され、金額として表示されてもよく、発行個数(枚数)の表示でもよい。正の値は資産、負の値は負債となる。増減記録が残され、度数移転の相手方の店舗IDが示される。通常は、クーポン発行店舗IDから購買店舗IDに正の値が移転される。第二インセンティブ度数DB133は、店員ID毎に第二インセンティブ度数、店舗ID、店員ID、登録日時等が記録される。この第二インセンティブ度数は、第一インセンティブ度数と同様の性質を有する。増減記録が残され、度数移転の相手方の店舗IDが示される。通常は、クーポン発行店舗IDから当該クーポンを登録した店員IDに正の値が移転される。
【0041】
店舗相関モジュール140は、類似度の高い店舗を抽出するもので、
図5b、cにおいて、また、抽選実施モジュール150は
図5eにおいて後述する。
【0042】
応募入力モジュール210の応募条件記録DB211には、応募ID,レシートID、会員情報使用可否フラグ、性別、年齢層、ファミリー・独身・カップル等の属性、居住地、会員カード有無等が記録される。
【0043】
レシート処理モジュール220のレシート情報抽出部221は、カメラで撮影され、または、画像・データのアップロードされたレシートのスキャニング及び認識を行うものであり、後述する。レシート記憶DB222は、認識されたレシートの内容を記録するもので、レシートID,テナント名(店舗名)、支店名、電話番号、レシート合計金額、支払方法、商品名、商品個数、商品単価、商品合計金額等が記録され、登録レシート情報となる。レシートチェック部223は、レシート記憶DB222に登録されたレシートとの重複を検出するものであり、後述する。
【0044】
顧客情報入力モジュール230の会員情報DB231は、例えば当該施設の会員カードに記録される情報を記憶するもので、氏名、住所、年齢、性別、上記属性、会員カード種別、累積ポイント等が記録される。
【0045】
クーポン表示モジュール240は、先の発行クーポン記録DB123に基づきクーポンの表示管理及び表示を行うものであり、また、外部連携モジュール250は、顧客の許諾に基づく顧客情報を使用して過去の購買履歴との連携を図るものであり、
図6c、dにおいて後述する。
【0046】
上記システムの構成に基づき、以下、処理の手順について説明する。
図5aを参照しながら、クーポン発行の仕組みを説明する。なお、図中、STはステップを示し、例えば、「クーポン申込ST201」は、「ステップ番号201のクーポン申込ステップ」を意味し、以下同様とする。
【0047】
図4のクーポン発行部CIは、
図2のクーポン発行モジュール120の要素を含み、
図5aでは一点鎖線で囲まれた処理を行うものである。顧客CSは、購買店舗SA101における購買ST101のレシートを使用してクーポン申込ST200が顧客CSにより行われる。クーポン条件絞込ST301では、予め複数設定されたクーポンから条件に合致する該当クーポン絞込ST311が行われる。この際、クーポン発行は、クーポン原資度数DB131のクーポン発行枚数(個数)の範囲内で発行されるため、原資度数がゼロのクーポンは選択除外となる。
【0048】
その該当クーポンの属するクーポンG店舗絞込ST321が行われる。これにより、例えば、店舗「SB501 SB502 SB503 SB504 SB505…」が選択される。
【0049】
二点鎖線で囲まれる3つの選択ステップ、すなわち、相関店舗絞込ST400、顧客属性絞込ST500、抽選絞込ST600は必要に応じて行われ、合理的に適用されることで、購買店舗SA,発行店舗SB、特定商業施設群SCのそれぞれにメリットをもたらす。発行店舗SBにとっては、より購買につながる顧客CSを獲得できてインセンティブ度数の無駄がなく、購買店舗SAにとっては、情報の提供でインセンティブ度数を獲得でき、さらに、特定商業施設群SCにとっては、施設全体の買い回り促進となり、各店舗は買い回り促進でインセンティブ度数の平準化により実質的負担減となる。これらを行うか否かは絞り込み数のほか、クーポン設定条件に従う。本例は全てを行うもので、相関店舗絞込ST400で「SB501 SB503 SB505…」、顧客属性絞込ST500で「SB501 SB505…」、抽選絞込ST600で「SB501 SB512」と店舗がそれぞれ順次絞り込まれ、店舗ごとにクーポン内容確定ST700となる。そして、本例では、2店舗「SB501 SB512」に対し設定されたクーポン発行ST800となる。これら二点鎖線で囲まれる3つの選択ステップ、相関店舗絞込ST400、顧客属性絞込ST500、抽選絞込ST600は、同時並行に行われても、順不同で順次行われても、又は、これらの内のいずれか単数若しくは複数が行われてもよく、いずれもが行われなくても良い。
【0050】
相関店舗絞込ST400の詳細を
図5b、
図5cに示す。クーポン申込ST200入力された店舗が購買店舗入力ST411され、相関店舗サーチ412が行われる。 全国特定店舗群相関 DB141を使用して、購買店舗入力ST411された店舗と類似度の高い店舗が選択される。
【0051】
類似度については、
図5cに示すように、例えば、全国特定店舗群相関 DB141では、全国の特定店舗群SCの出店情報で2店舗間の類似度を判断する。店舗SA101(A店舗とする)の全店舗数をNA、B店舗の全店舗数をNB、A・B店舗が同一特定店舗群(SC)に共存する店舗数をNABとする。これによれば、A店舗、B店舗の類似度(ジャッカード係数と呼ばれる。)は、「AB 店舗類似度 SD」=NAB/(NA+NB-NAB)となる。
【0052】
例えば、NAが100,NBが200、NABが60とすると、類似度は60/(100+200-60)=0.25となる。
【0053】
このような規則に従い、相関店舗絞込ST413において、対象特定店舗群SC(本例ではSC1)内に存在する店舗限定で、店舗SA101と相関の高い店舗「SB301,SB309,SB501 SB503 SB505…」が類似度順に選択され、さらに、クーポンGリストから追加絞込ST414がされて、店舗「SB501 SB503 SB505…」に絞り込まれる。
【0054】
次に、クーポン発行モジュールにおける顧客属性による絞り込みST500の処理手順を示すフローをについて
図5dを参照しながら説明する。クーポン条件入力ST511により、応募条件記録DB211及び会員条件記録DB231から顧客属性サーチST512がなされる。そこで得られた顧客属性、例えば、40代独身男性、50代ファミリー女性等の検索条件に該当するクーポン再サーチST513が行われ、該当クーポン絞込ST514がなされる。その後、絞り込まれた新クーポンを使用して新クーポンGリストから追加絞込ST515がなされ、店舗「SB501 SB505 …」が絞り込まれる。
【0055】
その後に続くクーポン発行モジュールにおける抽選による絞り込みST600の処理手順を示すフローについて、
図5eを参照しながら説明する。前の条件で絞られた店舗候補は順位付けがなされており、まず最上位クーポン選択ST611がなされ、当選確率50%等の抽選条件読込ST612がクーポン発行条件登録DB121よりなされる。そして、最上位抽選S613がなされ、当選ST614がYesの場合は、一回目に店舗SB501についてクーポン発行ST616がなされる。次抽選有ST617がYesの場合は、最上位クーポン消込ST615がなされ、二番目の店舗が最上位クーポン選択ST611とされ、同様の処理がなされ、二回目SB512のクーポンが発行される。
【0056】
当選ST614がNoの場合は、最上位クーポン消込ST615がなされ、二番目の店舗が最上位クーポン選択ST611とされ、同様の処理がなされる。次抽選有ST617がNoの場合は、終了ST618となる。
【0057】
次に、顧客属性を考慮した店舗相関モジュールでの処理手順につき
図5fを参照しながら説明する。本処理は、
図5b、cの店舗相関において、顧客属性のフィルターを予め掛けて、店舗を絞り込むものである。
【0058】
クーポン条件入力ST421 により、応募条件記録DB211及び/又は会員条件記録DB231から許諾範囲内で顧客属性サーチST422がなされる。これにより、属性フィルター生成ST423を使用して、属性フィルター適用ST424が相関DB141に対してなされ、店舗が絞り込まれた状態で相関店舗サーチST412において類似度が判定される。例えば、20代女性ファッション小物等のジャンルに含まれる店舗内での類似度判定が行われることとなる。
【0059】
以下、クーポンの申し込み、表示と使用、インセンティブ及び原資の調整等について説明する。
図6aは、クーポン申込ST200の手順を示すフロー図である。QRコード(登録商標)やリンクをインターネットで辿り、申込サイト、または、アプリケーションの画面により(以下、各画面の機能はこれらにより達成される)申込ページアクセスST201を行い、基本申込項目記入ST212と選択項目記入ST213を行う。申込ページアクセスST201で表示されるこれらの記入画面には、購買店舗ごとの応募条件が記載されている。その確認の後、項目記入を行うが、記入項目としては、個人情報の他、購買店舗ごとの確認項目(例:性別、年代、家族構成、趣味等)を選択または項目記入する。なお、LINE(登録商標)等のSNSを使用する場合、個人情報(住所、氏名、電話番号、メールアドレス等)は記入を省略し、SNSのIDによる個人特定、または、個人情報の使用可否の許諾を行う。
【0060】
そして、レシートアップロードST214を行う。レシートは、先のカメラにより撮影して画像ファイルをアップロードし、または、画像ファイル若しくはテキストデータを含むファイルをアップロードする。そして、レシート判定ST220が行われ、適正な場合は先のクーポン条件絞込ST301が行われる。
【0061】
図6bは、レシート判定ST220の手順を示すフロー図である。レシートアップロードST214の後、必要に応じて画像認識ST221がレシート情報抽出部221により行われる。認識可能性判定ST222が行われ、可能な場合は必用項目抽出ST223がされる。認識不能な場合は、別処理ST229(認識不能の警告表示の後終了等)となる。
【0062】
抽出された必要項目としては、レシート日付、合計金額、テナント名、レシート記載商品件数があり、これらは、レシートチェック部223において過去情報照合ST225がなされる。重複記録が無い場合は、レシート審査ST226に合格した場合、レシート記憶DB222にレシート記録ST226され、先のクーポン条件絞込ST301が行われる。重複記録がある場合、レシート審査に適合しない場合は、別処理ST229(重複登録警告表示又はレシート不適合警告表示の後、終了等)となる。
【0063】
上記レシート審査の審査項目は、ショッピングセンター等の特定店舗群SCのスタッフがSV01にアクセスし、または、店舗スタッフが店舗S1の店舗顛末TS1から事前にアクセスし、設定することができる。登録先としては、購買店舗が登録する場合は、店舗登録DB111に、クーポン発行店舗が登録する場合は、クーポン発行条件登録DB121、特定店舗群SCのスタッフが登録する場合は、店舗登録DB111またはクーポン発行条件登録DB121にそれぞれ登録することができる。審査項目としては、商品名、レシート合計金額最低額、店舗名等を登録することができる。各店舗や特定店舗群SC運営者が、適切で、希望の売上を向上させうる条件を顧客に提示し、レシート審査を行うことで、顧客のレシート応募モチベーションを高めることができる。
【0064】
図6cは、クーポン発行ST800におけるクーポン表示の手順を示すフロー図である。SNSや電子メール、アプリケーションの通知機能により、クーポン発行通知ST811がクーポン表示アラート部233によりなされる。そして、通知のリンクやボタンを辿ることで、未使用クーポン記録DB231に記録されたクーポン内容が
図7aのごとくクーポン表示ST813される。その前段階として、消込判定ST812が行われ、消込済のものは除外し、または使用済み表示を伴って、クーポン表示ST813を行う。複数店舗の並べ替え順序は、上述の店舗類似度の高いもののほか、後述する購買実績の高いものを上位としても良い。
【0065】
図7aのクーポン画面で上下にスクロールすると、右に表示されているものが順次現れる。各クーポンを選択すると、個別のクーポンの内容が
図7bの如く表示される。また、同個別クーポン画面で、追加リンク選択ST815をすると、
図7cに示す付加表示画面が表示ST816される。この付加表示画面には、付加情報の他、他のクーポンを表示させてもよい。
【0066】
図6dは、クーポン発行ST800において
図7dに示す異なるクーポン表示(左から右へランクA、B,C)の選択手順を示すフロー図であり、
図6cのフロー前に処理される表示画面選択ST820である。過去購買記録を有する顧客のクーポンの表示画面を異ならせることで、店舗での店員の対応向上を促進する。
【0067】
まず、応募条件記録DB211にアクセスして、過去購買実績(過去購買情報)へのアクセス又は会員情報の使用の許諾があるものは、応募条件記録DB211または会員情報DB231より検索キー抽出ST822を行い、外部状本連携モジュール250を通じて各DB11,12,13…等または発行クーポン記録DB123等より過去購買記録検索ST823を行い、過去購買記録列挙ST824を行う。そして過去購買情報の金額及び/又は回数により待遇評価ST825を行い、その評価記録ST826を発行クーポン記録DB123,未使用クーポン記録DB231に行う。上記クーポン表示ST813において、過去購買履歴がありランクを有するクーポンは、例えば
図7dの最も左のランクAのように表示され、
図7aにおいて上位に表示させることも可能である。
【0068】
図5gにクーポン発行ST800後におけるクーポン使用関連のフロー図を示す。クーポン発行後、表示されたクーポンで使用ボタンを押すことによるクーポン使用処理ST900を経て、同使用によるクーポン消込処理を使用して、購買店舗への第一インセンティブ付与処理ST1000,クーポン提案者への第二インセンティブ付与処理ST1100、施設運営及び/又はシステム運用者への第三インセンティブ付与処理ST1200が行われる。各インセンティブ付与処理については、インセンティブ度数移行処理ST1300において、第一インセンティブ度数DB132の度数から、差し引かれ、第二インセンティブ度数DB133及び図示しない第三インセンティブ度数DBに度数が充当される。
【0069】
クーポン使用ST900に関し、
図6eに示すように、発行店舗SB5等の店頭においてクーポンを提示し、使用ボタンを押して使用処理ST911を行うと、使用クーポン消込ST912が行われ、使用済クーポン記録DB232に記録される。上述のクーポン発行は、クーポン原資度数DB131のクーポン発行枚数(個数)の範囲内で発行される。クーポンが発行された際に、クーポン原資度数DB131のクーポン発行枚数を1枚差し引く(クーポン原資度数差引処理ST913)。クーポン原資度数判定ST914がなされ、クーポン原資度数が残っているクーポンは使用継続可能処理ST915がされ、残っていないクーポンは使用停止処理ST916がなされる。
【0070】
クーポンシナリオが動作する際に、その発行元となった応募レシートのレシート合計金額を次回予算額として加算し、以降、別クーポンシナリオ設定の際に、この次回予算額を参照して登録原資を設定する。クーポンの登録については、クーポン登録(モジュール120)において、クーポンシナリオ設定及び原資登録(DB121)を行い、クーポン発行(DB123)後に原資減算(DB131)がなされ、次回予算額の加算(DB123参照使用)がなされる。
【0071】
ここでクーポンシナリオの内容及び原資度数の設定について例示する。
例1:初期原資設定5万円で1,000円割引クーポンを抽選(当選率25%)
初期原資設定の範囲でクーポン配布(50枚発行)
応募条件:レシート合計金額10,000円以上
250枚のレシート応募を受け付け(10,000円以上レシート×250枚で250万円を次回原資として計上)
【0072】
例2:前回の集計原資250万円の2%で原資を5万円に設定。
1等:1,000円割引クーポン10本
2等:500円クーポン50本
3等:100円クーポン(原資の範囲内で配布(15,000円の範囲内:150本))
初期原資設定の範囲でクーポン配布(210枚発行)
応募条件:レシート合計金額5,000円以上
1000クーポンで100枚当選率50%
420枚のレシート応募を受け付け(5,000円以上レシート×420枚で210万円を次回原資として計上)
持ち越した場合 原資が残っていた場合 集計原資に加えて、残りを加算して、再計算
【0073】
次に、
図6fに示す購買店舗への第一インセンティブ付与処理ST1000について説明する。第一インセンティブ度数のアカウントは、第一インセンティブ度数DB132に店舗ごと(店舗IDごと)に記憶されるが、その発行条件はクーポン発行条件登録DB121に事前登録ST10011され、クーポン発行ST10012がなされると、発行条件が発行クーポン記録DB123に移行記録ST10013される。クーポン使用ボタンを押すと、クーポンの使用が確定し、使用クーポン消込ST10014され、この消し込みを契機として、
図4に示すように、事前登録された第一インセンティブ度数が発行店舗SB5から購買店舗SA1に移行する(インセンティブ度数移行処理ST1300)。施設運営及び/又はシステム運用者への第三インセンティブ付与処理ST1200については、図示及びフロー図は省略するが、第三インセンティブ度数DBに第三インセンティブ度数が第一、第二インセンティブ度数と同様に蓄積され、システム事前設定により、以下の規則で処理される。
【0074】
第一インセンティブ度数は、一つの店舗を表す店舗ID毎に店舗インセンティブID(
図4のIDa1,IDa5等)が一つ設けられ、他の店舗インセンティブID(同図のSB5,IDa5)からインセンティブ度数を受け入れた店舗(同図のSA1)では,店舗インセンティブID(IDa1、実線の矢印)はプラスとなり、他の店舗インセンティブIDへインセンティブ度数を受け渡す(破線の矢印)とマイナスとなる。すなわち、正負の概念を有することで、複数店舗間で相殺が可能である。
【0075】
第一インセンティブDB132において、各店舗は、店舗IDの他に店舗グループIDをも有している。店舗グループIDは、例えば、同一企業に属する複数店舗に共同して付与されたら、提携された複数店舗のグループ毎に付与される。この店舗グループID毎に店舗インセンティブIDを共通して設け、第一インセンティブ度数を管理すると、上記店舗間の相殺がより円滑に進み、一定期間毎の第一インセンティブ度数の清算が簡素となる。
【0076】
第一インセンティブ度数の運用例としては以下のようなものが考えられる。
【0077】
例1:クーポン消込により使用件数の確定。クーポンの発行理由となったレシート発行店舗に使用件数の20%を配分第一インセンティブ度数として加算、ここでインセンティブ度数はクーポン消込件数で計算(換金する場合は、例えば件数×10円のレートを用いる。:これを施設(特定店舗群):40%、システム運用者:40%、店舗配分第一インセンティブ:20%で分配)
【0078】
例2:広告効果の高い掲載箇所で表示されたクーポン消込により使用件数の確定。クーポンの発行理由となったレシート発行店舗に使用件数の20%を第一インセンティブとして加算、インセンティブ度数はクーポン消込件数で計算(件数×30円:これを施設(第三インセンティブ):40%、システム運用者(第三インセンティブ):40%、店舗配分第一インセンティブ:20%で分配)
【0079】
次に、
図6gに示すクーポン提案者への第二インセンティブ付与処理ST1100について説明する。第二インセンティブ度数のアカウントは、第二インセンティブ度数DB133にクーポン提案者(例えば店員ID)ごとに記憶されるが、その発行条件はクーポン発行条件登録DB121に事前登録ST11011され、クーポン発行ST11012がなされると、発行条件が発行クーポン記録DB123に移行記録ST11013される。クーポン使用ボタンを押すと、クーポンの使用が確定し、使用クーポン消込ST11014され、この消し込みを契機として、インセンティブ度数移行処理ST1300において、
図4に示すように、事前登録された第二インセンティブ度数が発行店舗SB5からクーポン提案者の第二インセンティブ度数DBに移行する。第二インセンティブ度数は、
図6fの店舗の第一インセンティブ度数から減算される。
【0080】
第二インセンティブ度数の運用例としては以下のようなものが考えられる。
【0081】
例1:クーポン消込により使用件数の確定。クーポンの発行理由となったレシート発行店舗配分第一インセンティブに使用件数の10%を加算、インセンティブ度数はクーポン消込件数で計算(件数×10円:これを施設:40%、システム運用者:40%、店舗配分第一インセンティブ:20%で分配(内10%をクーポン提案者に第二インセンティブとして配分))
【0082】
例2:広告効果の高い掲載箇所で表示されたクーポン消込により使用件数の確定。クーポンの発行理由となったレシート発行店舗配分第一インセンティブに使用件数の20%を加算、インセンティブ度数はクーポン消込件数で計算(件数×30円:これを施設:40%、システム運用者:40%、店舗配分第一インセンティブ:20%で分配(内10%をクーポン提案者に第二インセンティブとして配分))
【0083】
次に、上記構成のシステムを使用したクーポンの発行例について、3つの商業施設を例にとって説明する。なお、整理のために、ACX-Y-Zの表記を用い、Xは商業施設番号、Yは各店舗番号、Zは行動の種別とする。Zは、訪問先:1、購入:2,クーポン利用・インセンティブ付与:3,レシート応募・クーポン発行:4とする。
【0084】
「商業施設SC1における購買活動例」
「クーポン1につながる購買活動」
AC1-1-1訪問先:aさん(女性、既婚)は日曜日に家族で、近所の〇〇商業施設SC1において、11:00、同施設内のファミリー向けハイブランドの服飾店を訪れた。
AC1-1-2購入:娘の誕生日プレゼントとして、子供服を購入した。
AC1-1-4レシート応募・クーポン発行:レシート(レシート合計金額6,500円)を11:30に応募すると、レシート応募の時間帯から食品グループのクーポンが抽選対象となった。応募レシートの店舗属性から、食品グループの中でも子供向けメニューの豊富な、B店の割引クーポン(100円引き)が紹介記事とともに発行された。
【0085】
上記購買活動例におけるシステム上の動作、利用リソースは以下の通りである。
AC1-1-2購入:商品の購買(ST101)、A店購入、A店レシート受領、
AC1-1-4レシート応募・クーポン発行:A店レシート応募、クーポン発行申し込み、B店クーポン発行/レシート応募(応募入力モジュール210)
レシート応募受付(レシート処理モジュール220)
レシート情報取得(レシート情報抽出部221)(レシート記憶DB222)
レシート審査:レシート合計金額(レシートチェック部223、なお、店舗名、購買商品名、購買商品の金額も同時に条件に合うかどうかチェックしてもよい)
クーポンシナリオ動作:条件動作時間(申込時間11:00-13:30であること、クーポン発行モジュール120)
クーポングループ(複数クーポンが合致、クーポングループDB122)
相関店舗絞り込み(ST400:店舗相関モジュール140)
抽選実施(抽選実施モジュール150)
クーポン発行(クーポン発行モジュール120)
【0086】
「クーポン2につながる購買活動」
AC1-2-1訪問先:aさんは家族とともに、クーポン利用してB店舗で昼食をとることにした。
AC1-2-2購入:子供は子供向けのメニューを選んだが、aさんは、女性に人気のワンプレートランチを注文した。
AC1-2-3クーポン利用・インセンティブ付与:精算の際に、B店クーポン(1人あたり100円のクーポンを5名分で500円引き)を利用した。A店舗はB店舗のインセンティブ度数(1枚発行手数料30円の20%である6円)を獲得した。
AC1-2-4レシート応募・クーポン発行:この日の買い物の目的は娘の誕生日プレゼントの購入だったため、午前中で買い物を終了する予定だった。家族で午後の相談をしている最中にレシート(B店レシート)を応募してみたところ、ワンプレートランチを女性向けランチ購買者との解釈でキーワードを設定していたシナリオが検索され、化粧品グループの中からC店舗の粗品プレゼントクーポン(3,000円相当の粗品付与)が発行された。
【0087】
上記購買活動例におけるシステム上の動作、利用リソースは以下の通りである。
AC1-2-2購入:商品の購買(ST101)、B店購入、B店レシート受領、商品の購買(ST101)
AC1-2-3クーポン利用・インセンティブ付与:B店クーポン消込、クーポン消込(使用済クーポン記録DB232)A店インセンティブ付与、A店に対するインセンティブ度数計上(第一インセンティブ度数DB132)
AC1-2-4レシート応募・クーポン発行:B店レシート応募、クーポン発行処理、C店クーポン発行/
レシート応募(応募入力モジュール210)
レシート応募受付(レシート処理モジュール220)
レシート情報取得(レシート情報抽出部221)(レシート記憶DB222)
レシート審査:商品名(レシートチェック部223)
クーポンシナリオ動作:女性向けシナリオ(クーポン発行モジュール120)
クーポングループ(クーポングループDB122)
相関店舗絞り込み(ST400:店舗相関モジュール140)
顧客属性絞り込み(ST500:顧客情報入力モジュール230)
抽選実施(抽選実施モジュール150)
クーポン発行(クーポン発行モジュール120)
【0088】
「クーポン3につながる購買活動」
AC1-3-1訪問先:クーポンを家族に見せて、午後はC店舗に寄ってみる事にした。
AC1-3-3クーポン利用・インセンティブ付与:C店舗のクーポンを提示して粗品(3,000円相当の粗品付与)を受け取った。この際にB店舗はインセンティブ度数(1枚発行手数料10円の20%である2円)を獲得した。aさんはこのC店舗で何度か化粧品を購入したことがあり、提示したクーポンには優良顧客を示すマークが記載されており、C店舗スタッフは最近入荷した新商品をaさんに紹介した。
AC1-3-2購入:優良顧客へのスタッフの接客に気分の良くなったaさんの夫は、新商品の化粧品(10,000円相当の新商品〇〇化粧水)を購入した。
AC1-3-4レシート応募・クーポン発行:このレシート(10,000円相当の新商品〇〇化粧水)を応募すると、30代~40代向けの女性向けの高額化粧品ということから購買資金に余力のある家庭と判断。加えて、B店舗のレシート履歴から家族がいると判断。
服飾グループの中からファミリー向けハイブランドのA店舗の割引クーポン(20,000円以上購入の際に適用できる2,000円引き)が発行された。
【0089】
上記購買活動例におけるシステム上の動作、利用リソースは以下の通りである。
AC1-3-3クーポン利用・インセンティブ付与:C店クーポン消込、クーポン消込(使用済クーポン記録DB232)/B店インセンティブ付与、B店に対するインセンティブ度数計上(第一インセンティブ度数DB132)
AC1-3-2購入:商品の購買(ST101)、C店購入、C店レシート受領、商品の購買(ST101)
AC1-3-4レシート応募・クーポン発行:C店レシート応募、クーポン発行処理、A店クーポン発行/
レシート応募(応募入力モジュール210)
レシート応募受付(レシート処理モジュール220)
レシート情報取得(レシート情報抽出部221)(レシート記憶DB222)
レシート審査:商品名(レシートチェック部223)
クーポンシナリオ動作:30代~40代家族向けシナリオ(クーポン発行モジュール120)
クーポングループ(クーポングループDB122)
相関店舗絞り込み(ST400:店舗相関モジュール140)
顧客属性絞り込み(ST500:顧客情報入力モジュール230)
抽選実施(抽選実施モジュール150)
クーポン発行(クーポン発行モジュール120)
【0090】
「商業施設SC2における購買活動例」
「クーポン1につながる購買活動」
AC2-1-1訪問先:bさん(男性)とcさん(女性)は〇〇商業施設SC2を訪れた。
AC2-1-2購入:13:30、bさんは総合生活雑貨のA店舗で以前から気になっていたワイシャツを購入した。
AC2-1-4レシート応募・クーポン発行:レシート応募(A店舗レシート9,800円)を行った。
A店舗は還元クーポンを設定しているものの、今回のレシート応募では抽選の結果、還元クーポンの発行は行われなかった。
しかし、他のクーポンシナリオにより全国の商業施設の出退店情報からA店舗と高いジャッカード係数が示されている、ファストファッションを取り扱うB店舗は類似度が高い店舗として選出され、B店舗のクーポン(5,000円以上の購入の際に適用できる1,000円割引)が付与された。
また、A店舗はクーポン4記載の通り還元クーポンを設定している。したがって、A店のレシート応募を行った際に、その金額を原資として原資度数に加算する(原資度数の計算例)。
【0091】
上記購買活動例におけるシステム上の動作、利用リソースは以下の通りである。
AC2-1-2購入:商品の購買(ST101)、A店購入、A店レシート受領、
AC2-1-4レシート応募・クーポン発行:A店レシート応募、クーポン発行申し込み、B店クーポン発行/
レシート応募(応募入力モジュール210)
レシート応募受付(レシート処理モジュール220)
レシート情報取得(レシート情報抽出部221)(レシート記憶DB222)
レシート審査:合計金額(レシートチェック部223)
クーポンシナリオ動作:服飾店舗誘導シナリオ(クーポン発行モジュール120)
クーポングループ(クーポングループDB122)
相関店舗絞り込み(ST400:店舗相関モジュール140)
顧客属性絞り込み(ST500:顧客情報入力モジュール230)
抽選実施(抽選実施モジュール150)
クーポン発行(クーポン発行モジュール120)
還元クーポンシナリオの次回原資を加算(クーポン原資度数DB131)
【0092】
「クーポン2につながる購買活動」
AC2-2-1訪問先:B店のクーポンは広告枠として掲載されており、クーポン情報からTシャツ新製品入荷の情報をみたbさんとcさんはB店を訪問した。
AC2-2-2購入:15:00,先ほどのB店舗のクーポンに掲載されていたTシャツを2枚購入する事にした。(購買合計金額6,000円)
AC2-2-3クーポン利用・インセンティブ付与:B店舗クーポン(1,000円割引)を提示し、購入金額の割引を受けた。A店舗はB店舗のクーポンを発行したことによりインセンティブ度数(1枚発行手数料30円の20%である6円)を獲得。
AC2-2-4レシート応募・クーポン発行:B店舗レシートを受け取り、レシート応募(B店舗コラボTシャツ)を行った。A店舗の総合生活雑貨店。B店舗のファストファストファッション店。C店舗のカフェはいずれも20代の男女に人気の店舗となっており、施設内の相関関係が高い店舗となっている。飲食グループの中から施設内の相関関係の高いC店舗のクーポン(対象商品2点以上の購入の際に適用できる500円引き)が発行された。
【0093】
上記購買活動例におけるシステム上の動作、利用リソースは以下の通りである。
AC2-2-2購入:商品の購買(ST101)、B店購入、B店レシート受領、商品の購買(ST101)
AC2-2-3クーポン利用・インセンティブ付与:B店クーポン消込、クーポン消込(使用済クーポン記録DB232)A店インセンティブ付与、A店に対するインセンティブ度数計上(第一インセンティブ度数DB132)
AC2-2-4レシート応募・クーポン発行:B店レシート応募、クーポン発行処理、C店クーポン発行/
レシート応募(応募入力モジュール210)
レシート応募受付(レシート処理モジュール220)
レシート情報取得(レシート情報抽出部221)(レシート記憶DB222)
レシート審査:商品名(レシートチェック部223)
クーポンシナリオ動作:飲食店誘導シナリオ(クーポン発行モジュール120)
クーポングループ(クーポングループDB122)
相関店舗絞り込み(ST400:店舗相関モジュール140)
抽選実施(抽選実施モジュール150)
クーポン発行(クーポン発行モジュール120)
【0094】
「クーポン3につながる購買活動」
AC2-3-1訪問先:bさんとcさんは買い物を終え、カフェで一休みするため、先ほどクーポンを取得したC店舗を訪問し、休憩することにした。
AC2-3-2購入:2人分のドリンクを注文した。
AC2-3-3クーポン利用・インセンティブ付与:C店舗のクーポンを利用して会計を終えた。最近、B店舗よりC店舗のロゴをプリントしたコラボTシャツが販売開始となりB店舗のスタッフはC店舗のクーポンを紹介記事付きで登録していた。B店舗は紹介記事の掲載されたクーポンが利用された事でインセンティブを獲得(1枚発行手数料30円の20%である6円)B店舗のインセンティブ度数が第二インセンティブ度数としてB店舗スタッフに付与(6円の50%である3円)され、B店舗の第一インセンティブ(3円)が第二インセンティブに移動した。
AC2-3-4レシート応募・クーポン発行:購買レシート(C店舗合計金額1,000円)を応募したところ、A店舗の割引クーポン(10,000円以上の購入の際に適用できる3,000円引き)が発行された。C店のレシートでは施設側が施設内回遊のために設定しており、C店舗から最も遠いグループの中からA店舗のクーポンが発行された。
【0095】
上記購買活動例におけるシステム上の動作、利用リソースは以下の通りである。
AC2-3-2購入:商品の購買(ST101)、C店購入、C店レシート受領、商品の購買(ST101)
AC2-3-3クーポン利用・インセンティブ付与:C店クーポン消込、クーポン消込(使用済クーポン記録DB232)/B店インセンティブ付与、B店に対するインセンティブ度数計上(第一インセンティブ度数DB132)
AC2-3-4レシート応募・クーポン発行:C店レシート応募、クーポン発行処理、A店クーポン発行/
レシート応募(応募入力モジュール210)
レシート応募受付(レシート処理モジュール220)
レシート情報取得(レシート情報抽出部221)(レシート記憶DB222)
レシート審査:合計金額(レシートチェック部223)
クーポンシナリオ動作:施設回遊シナリオ(クーポン発行モジュール120)
クーポングループ(クーポングループDB122)
相関店舗絞り込み(ST400:店舗相関モジュール140:同一特定店舗群内相関DB141)
抽選実施(抽選実施モジュール150)
クーポン発行(クーポン発行モジュール120)
【0096】
「クーポン3の利用を伴う購買活動」
AC2-4-1訪問先:18:00 A店舗のクーポンは施設内回遊を目的に〇〇商業施設が設定したキャンペーン型のクーポン(還元クーポン)で、高い割引金額(3,000円引き)のクーポンが設定されていた。bさんはcさんが気にしていた雑貨をプレゼントするためA店舗に戻ってきた。
AC2-4-2購入:10,000円の雑貨を購入した。
AC2-3-3クーポン利用・インセンティブ付与:A店舗のクーポン(3,000円引き)を利用して会計を終えた。
C店舗はA店舗のクーポンを発行したことによりインセンティブ度数(1枚発行手数料10円の20%である2円)を獲得した。
【0097】
上記購買活動例におけるシステム上の動作、利用リソースは以下の通りである。
AC2-4-2購入:商品の購買(ST101)、A店購入、A店レシート受領、商品の購買(ST101)
AC2-4-3クーポン利用・インセンティブ付与:A店クーポン消込、クーポン消込(使用済クーポン記録DB232) 還元クーポンシナリオの原資を減算(クーポン原資度数DB131)/
C店インセンティブ付与、C店に対するインセンティブ度数計上(第一インセンティブ度数DB132)
還元クーポンシナリオの次回原資を加算(クーポン原資度数DB131)
【0098】
「商業施設SC3における購買活動例」
「クーポン1につながる購買活動」
AC3-1-1訪問先:dさん(女性)は〇〇商業施設(SC3)内の食品売り場A店舗を訪れた。
食品売り場A店舗では売上還元祭としてクーポンイベントを実施していた。
AC3-1-2購入:14:00にdさんは、食品売り場A店舗で夕食の買い物をすませた。
AC3-1-4レシート応募・クーポン発行:A店の合計金額が5,000円のレシート応募を行った。食品売り場A店舗のレシート応募により還元クーポンシナリオが動作。この還元クーポンシナリオでは、1等10,000円割引。2等5,000円割引、3等1,000円割引、4等500円割引のクーポンが設定されており、その中から抽選で1等の10,000円割引クーポンが発行された。
【0099】
上記購買活動例におけるシステム上の動作、利用リソースは以下の通りである。
AC3-1-2購入:商品の購買(ST101)、A店購入、A店レシート受領、
AC3-1-4レシート応募・クーポン発行:A店レシート応募、クーポン発行申し込み、B店クーポン発行/
レシート応募(応募入力モジュール210)
レシート応募受付(レシート処理モジュール220)
レシート情報取得(レシート情報抽出部221)(レシート記憶DB222)
レシート審査:合計金額(レシートチェック部223)
クーポンシナリオ動作:還元クーポンシナリオ(クーポン発行モジュール120)
クーポングループ(クーポングループDB122)
相関店舗絞り込み(ST400:店舗相関モジュール140)
抽選実施(抽選実施モジュール150)
クーポン発行(クーポン発行モジュール120)
還元クーポンシナリオの次回原資を加算(クーポン原資度数DB131)
【0100】
「クーポン1の利用を伴う購買活動」
AC3-2-1訪問先:dさんは食品売り場A店舗に戻り、当初は購入予定になかった知人へのお歳暮を購入することにした。
AC3-2-2購入:お歳暮を購入した。
AC3-2-3クーポン利用・インセンティブ付与:10,000円割引クーポンを使用した。A店舗はA店舗自らのクーポンを発行したことによりインセンティブ度数(1枚発行手数料10円の20%である2円)を獲得した。
【0101】
上記購買活動例におけるシステム上の動作、利用リソースは以下の通りである。
AC3-2-2購入:商品の購買(ST101)、B店購入、B店レシート受領、商品の購買(ST101)
AC3-2-3クーポン利用・インセンティブ付与:B店クーポン消込、クーポン消込(使用済クーポン記録DB232)A店インセンティブ付与、A店に対するインセンティブ度数計上(第一インセンティブ度数DB132)
還元クーポンシナリオの原資を減算(クーポン原資度数DB131)
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、ショッピングセンター(SC)や商店街等の店舗が集まった商業地域でのテナント店舗等の買い回りを促進するクーポン発行システムに用いることができる。また、他の地域の特定店舗群やECサイトと連携させることも可能である。
【符号の説明】
【0103】
1:クーポン発行システム、
101:店舗GUI表示手段、
201:顧客GUI表示手段、
202:カメラ、
110:店舗関係登録モジュール、
111:店舗登録DB、
112:店員登録DB、
120:クーポン発行モジュール、
121:クーポン発行条件登録DB、
122:クーポングループDB、
123:発行クーポン記録DB、
130:度数蓄積モジュール、
131:クーポン原資度数DB、
132:第一インセンティブ度数DB、
133:第二インセンティブ度数DB、
140:店舗相関モジュール、
141:全国特定店舗群相関DB、
150:抽選実施モジュール、
210:応募入力モジュール、
211:応募条件記録DB、
220:レシート処理モジュール、
221:レシート情報抽出部、
222:レシート記憶DB、
223:レシートチェック部、
230:顧客情報入力モジュール、
231:会員情報DB、
240:クーポン表示モジュール、
241:未使用クーポン記録DB、
242:使用済クーポン記録DB、
243:クーポン表示アラート部、
250:外部情報連携モジュール、
AC,AC1,AC2…:購買実績、
BD,BD1,BD2…:原資度数、
CD、CD1,CD2…:クーポン発行度数、
CP,CP5:クーポン、
CS,CS2,CS2…:顧客、
DB11,12,13,21,22…:データベース、
IDa、IDa1,IDa2…:第一インセンティブ度数、
IDb、IDab1,IDb2…:第二インセンティブ度数、
NW:通信ネットワーク、
S1.S2…:店舗、
SA1,SA2…:起店、
SB1,SB2…:発行店、
SC,SC1,SC2…:特定店舗群、
SV01:サーバー、
TS,TS1,TS2…:店舗端末、
TC,TC1,TC2…:顧客端末、