(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035079
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】異なる粗さ値を有する表面を有する半導体パッケージ、および、その形成方法
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20240306BHJP
H01L 23/28 20060101ALI20240306BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20240306BHJP
H05K 3/28 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
H01L23/12 F
H01L23/28 Z
H01L21/60 311S
H05K3/28 B
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023101639
(22)【出願日】2023-06-21
(31)【優先権主張番号】17/898,499
(32)【優先日】2022-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500262038
【氏名又は名称】台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.8, Li-Hsin Rd.6, Hsinchu Science Park, Hsinchu, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 威宏
【テーマコード(参考)】
4M109
5E314
5F044
【Fターム(参考)】
4M109AA01
4M109BA04
4M109CA05
4M109DB16
4M109EA02
4M109EB13
4M109GA02
5E314AA24
5E314BB06
5E314CC01
5E314DD01
5E314FF05
5E314GG26
5F044KK02
5F044LL01
5F044RR18
(57)【要約】
【課題】異なる粗さ値を有する表面を有する半導体パッケージ、および、その形成方法を提供する。
【解決手段】半導体パッケージは、パッケージ基板、および、インターポーザーモジュールを有する。パッケージ基板は、上表面層を有し、上表面層は、第一表面粗さを有する第一表面領域、および、第一表面粗さより小さい第二表面粗さを有する第二表面領域を有する。インターポーザーモジュールは、第二表面領域中のパッケージ基板の上表面層上に搭載される。半導体パッケージはさらに、インターポーザーを有し、このインターポーザーは、上表面層を有し、上表面層は、第一表面粗さを有する第一表面領域、および、第一表面粗さより小さい第二表面粗さを有する第二表面領域を有する。半導体パッケージはさらに、プリント回路基板を有し、プリント回路基板は、上表面層を有し、上表面層は、第一表面粗さを有する第一表面領域、および、第一表面粗さより小さい第二表面粗さを有する第二表面領域を有する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体パッケージであって、パッケージ基板、および、インターポーザーモジュールを有し、
前記パッケージ基板は、上表面層を有し、前記上表面層は、
第一表面粗さを有する第一表面領域、および、
前記第一表面粗さより小さい第二表面粗さを有する第二表面領域、を有し、
前記インターポーザーモジュールは、前記第二表面領域中の前記パッケージ基板の前記上表面層に搭載されることを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項2】
前記第二表面領域は、複数のはんだ接合を有するバンプジョイント領域を有し、前記複数のはんだ接合は、前記インターポーザーモジュールと、前記パッケージ基板を電気的に接続することを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記第二表面領域は、それぞれ、前記第一表面領域に囲まれる複数の第二表面領域を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記インターポーザーモジュールと前記パッケージ基板間の前記第二表面領域上にあり、且つ、最外部の辺縁が、前記第二表面領域の最外部の辺縁に位置するパッケージアンダーフィル層をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記第二表面領域のサイズは、前記インターポーザーモジュールのサイズより大きく、前記パッケージアンダーフィル層は、前記インターポーザーモジュールの最外部の辺縁を越えて、前記第二表面領域の前記最外部の辺縁に延伸することを特徴とする請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記第二表面領域のサイズは、前記インターポーザーモジュールのサイズと実質上同じであり、よって、前記パッケージアンダーフィル層の前記最外部の辺縁は、前記インターポーザーモジュールの最外部の辺縁と実質上、アラインされることを特徴とする請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記第二表面領域のサイズは、前記インターポーザーモジュールのサイズより小さいので、前記インターポーザーモジュールの最外部の辺縁は、前記パッケージアンダーフィル層の前記最外部の辺縁を越えて延伸することを特徴とする請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
半導体パッケージを形成する方法であって、前記方法は、
上表面層を有するパッケージ基板を形成する工程と、
前記上表面層を処理して、第一表面粗さを有する第一表面領域、および、前記第一表面粗さより小さい第二表面粗さを有する第二表面領域を提供する工程、および、
インターポーザーモジュールを、前記パッケージ基板の前記上表面層の前記第二表面領域中に搭載する工程、
を有することを特徴とする半導体パッケージを形成する方法。
【請求項9】
インターポーザーモジュールであって、インターポーザー、および、半導体装置を有し、
前記インターポーザーは、上表面層を有し、前記上表面層は、
第一表面粗さを有する第一表面領域、および、
前記第一表面粗さより小さい第二表面粗さを有する第二表面領域、を有し、
前記半導体装置は、前記インターポーザーの前記上表面層の前記第二表面領域に搭載されることを特徴とするインターポーザーモジュール。
【請求項10】
前記第一表面粗さは、前記第二表面粗さの1.5倍より大きいことを特徴とする請求項9に記載のインターポーザーモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージに関するものであって、特に、異なる粗さ値を有する表面を有する半導体パッケージに関するものである。
【背景技術】
【0002】
典型的な半導体パッケージは、パッケージ基板上に搭載されたインターポーザーモジュール(interposer module)を有する。インターポーザーモジュールは、インターポーザー上に搭載された一つ以上の半導体装置(たとえば、半導体ダイ)を有する。半導体パッケージは、プリント回路板(PCB)上にも搭載される。各状況において、アンダーフィル材料(underfill material)は、基板表面上(たとえば、パッケージ基板の表面、インターポーザーの表面、あるいは、PCBの表面)、および、基板表面と基板表面上に搭載されるアイテム間に形成される。
【0003】
典型的な半導体構造において、基板表面上に形成されるアンダーフィル材料(たとえば、パッケージ基板の表面、インターポーザーの表面、あるいは、PCBの表面上に形成されるアンダーフィル材料)の流速が、緩慢であるという問題が発生する。緩慢な流速は、アンダーフィル材料中で、不均一な流動線条(flow striation)を生成する。緩慢な流速はさらに、アンダーフィル材料中で、一つ以上の細孔(void)を形成する。
【0004】
判明していることは、基板表面粗さが、アンダーフィル流動パフォーマンス、および、アンダーフィル(UF)細孔生成のリスクに影響することである。特に、フリップチップボールグリッドアレイ(FCBGA)パッケージにおいて、基板表面粗さは、アンダーフィル流動、および、アンダーフィル細孔に影響する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、異なる粗さ値を有する表面を有する半導体パッケージ、および、その形成方法を提供し、上述の問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のいくつかの実施形態は、パッケージ基板、および、インターポーザーモジュールを有する半導体パッケージを提供する。パッケージ基板は、上表面層を有し、上表面層は、第一表面粗さを有する第一表面領域、および、第一表面粗さより小さい第二表面粗さを有する第二表面領域を有する。インターポーザーモジュールは、第二表面領域中のパッケージ基板の上表面層上に搭載される。
【0007】
本発明のいくつかの実施形態は、半導体パッケージの形成方法を提供し、本方法は、上表面層を有するパッケージ基板を形成する工程と、上表面層を処理して、上表面層が、第一表面粗さを有する第一表面領域、および、第一表面粗さより小さい第二表面粗さを有する第二表面領域を有する工程、および、パッケージ基板の上表面層の第二表面領域中に、インターポーザーモジュールを搭載する工程、を有する。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態は、インターポーザー、および、半導体装置を有するインターポーザーモジュールを提供する。インターポーザーは、上表面層を有し、上表面層は、第一表面粗さを有する第一表面領域、および、第一表面粗さより小さい第二表面粗さを有する第二表面領域を有する。半導体装置は、インターポーザーの上表面層の第二表面領域中に搭載される。
【発明の効果】
【0009】
ここで開示される一つ以上の実施形態は、アンダーフィルフィリング増強のための新規の基板構造を有する。新規の基板構造は、専用領域中に、ハイブリッド表面粗さを有する。新規の基板構造を有する各種実施形態は、異なる表面粗さ値(たとえば、基板、あるいは、インターポーザー中に)を有する領域を構築することにより、良好なアンダーフィル流動、および、フィリングパフォーマンスを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付図面を参照し、以下の詳細な記述から、本発明の態様をより理解することができる。注意すべきことは、業界の標準的技法において、各種特徴は、尺寸通りに描かれていないことである。実際、各種特徴の尺寸は、討論を明瞭にするため、任意に増加、あるいは、減少する。
【0011】
【
図1A】一つ以上の実施形態による
図1Bの線BB’に沿った半導体パッケージの縦断面図である。
【0012】
【
図1B】一つ以上の実施形態による
図1Aの線AA’に沿った半導体パッケージの横断面図である。
【0013】
【
図2A】一つ以上の実施形態によるパッケージ基板上方ボンディングパッド、および、パッケージ基板下方ボンディングパッドを有する例示的中間体の縦断面図である。
【0014】
【
図2B】一つ以上の実施形態によるパッケージ基板上表面層、および、パッケージ基板下表面層を有する例示的中間体の縦断面図である。
【0015】
【
図2C】一つ以上の実施形態によるパッケージ基板上表面層中の開口、および、パッケージ基板下表面層中の開口を有する例示的中間体構造の縦断面図である。
【0016】
【
図2D】一つ以上の実施形態による粗化処理を経たパッケージ基板上表面層を有する例示的中間体の縦断面図である。
【0017】
【
図2E】一つ以上の実施形態による複数のパッケージ基板領域を有するパネル(たとえば、半導体ウェハ)を有する例示的中間体構造を示す図である。
【0018】
【
図2F】一つ以上の実施形態による粗化処理後のパッケージ基板上表面層を有する例示的中間体構造の縦断面図である。
【0019】
【
図2G】一つ以上の実施形態によるパッケージ基板上方ボンディングパッドの表面処理後の例示的中間体構造の縦断面図である。
【0020】
【
図2H】一つ以上の実施形態によるインターポーザーモジュールが、パッケージ基板に搭載される(たとえば、フリップチップボンディング(FCB)プロセスにより)中間体構造の縦断面図である。
【0021】
【
図2I】一つ以上の実施形態によるパッケージアンダーフィル層が、パッケージ基板上に形成される中間体構造の縦断面図である。
【0022】
【
図2J】一つ以上の実施形態による接着剤が、パッケージ基板に提供される中間体構造の縦断面図である。
【0023】
【
図2K】一つ以上の実施形態による補強リングが、パッケージ基板に取り付けられる(たとえば、搭載される)中間体構造の縦断面図である。
【0024】
【
図2L】一つ以上の実施形態による複数のソルダーボールが、パッケージ基板上に形成される中間体構造の縦断面図である。
【0025】
【
図3】一つ以上の実施形態による半導体パッケージの製造方法を説明するフローチャートである。
【0026】
【
図4】一つ以上の実施形態による半導体パッケージの第一代替設計の
図1Aの線AA’に沿った横断面図である。
【0027】
【
図5】一つ以上の実施形態による半導体パッケージの第二代替設計の縦断面図である。
【0028】
【
図6】一つ以上の実施形態による半導体パッケージの第三代替設計の縦断面図である。
【0029】
【
図7A】一つ以上の実施形態による半導体パッケージ中に含まれるインターポーザーモジュールの縦断面図である。
【0030】
【
図7B】一つ以上の実施形態によるインターポーザーモジュールの
図7Aの線AA’に沿った横断面図である。
【0031】
【
図8A】一つ以上の実施形態による半導体装置の縦断面図である。
【0032】
【
図8B】一つ以上の実施形態によるPCBの
図8Aの線AA’に沿った横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下の開示は、多くの異なる実施形態、あるいは、例を提供して、提供される主題の異なる特徴を実施する。特定の例の素子と配置が以下で記述されて、本発明を簡潔にする。これらはもちろん、単なる例であり、限定することを意図しない。たとえば、記述中の第一特徴が第二特徴上、あるいは、上方に形成される、というのは、第一、および、第二特徴が接触して形成される実施形態を含み、また、追加特徴が第一と第二特徴間で形成され、第一、および、第二特徴は直接接触しない実施形態も含む。以下で開示される異なる実施形態は、同じ参照符号、および/または、記号を再使用する。これらの重複は、簡潔、且つ、明瞭にすることが目的であり、各種実施形態、および/または、以下で開示される構造間の特定の関係を制限することを意図しない。
【0034】
さらに、空間的相対用語、たとえば、記述しやすくするため、“下方”“下” “低い”“上方”“その上”“高い”等が用いられて、図面中の一素子や特徴と別の素子や特徴間の関係を描写する。空間的相対用語は、使用中や操作中の異なる方位、および、図面中で示される方位を包括する。装置が異なる方位に回転する(90度回転、あるいは、その他の方位)とともに、ここで用いられる空間的な相関する形容詞も同様に、それに従って解釈される。特に明確にされない限り、同じ符号を有する各素子は、同じ材料組成を有し、且つ、同じ厚さ範囲の厚さを有することが推定される。
【0035】
典型的な半導体構造(たとえば、標準の半導体パッケージ、あるいは、インターポーザーモジュール)は、単一表面粗さの表面を有する基板を有する。典型的な半導体構造は、たとえば、基板上に放置された半導体ダイ(たとえば、フリップチップボンディング)をフリップチップボンディングする、ダイと基板間で、アンダーフィル材料 (アンダーフィルフィリング)をリフローする、および、検査(たとえば、超音波映像装置(scanning acoustic tomography、SAT)検査)を実行する等を含む操作により形成される。
【0036】
典型的な半導体構造において、出現する問題は、基板表面上に形成されるアンダーフィル材料(たとえば、パッケージ基板の表面、インターポーザーの表面、あるいは、PCBの表面上に形成されるアンダーフィル材料)の流速が、緩慢なことである。緩慢な流速は、アンダーフィル材料中に、不均一な流動線条を発生させる。緩慢な流速はまた、アンダーフィル材料中に、一つ以上の細孔(void)を形成してしまう。
【0037】
判明していることは、基板表面粗さは、アンダーフィル流動パフォーマンス、および、アンダーフィル(UF)細孔形成のリスクに影響することである。特に、基板表面粗さは、フリップチップボールグリッドアレイ(FCBGA)パッケージ中のアンダーフィル流動、および、アンダーフィル細孔に影響する。
【0038】
ここで開示される一つ以上の実施形態は、アンダーフィルフィリング増強のための新規の基板構造を有する。新規の基板構造は、専用領域中のハイブリッド表面粗さを有する。新規の基板構造を有する各種実施形態は、異なる表面粗さ値(たとえば、基板、あるいは、インターポーザー中)を有する領域を構築することにより、良好なアンダーフィル流動、および、フィリングパフォーマンスを提供する。
【0039】
単一の表面粗さを有する基板を有する典型的な半導体構造と比較して、ここで開示される一つ以上の実施形態は、専用領域中に、ハイブリッド表面粗さを有する半導体構造(InFO_oS、CoWoS(登録商標)、SoICパッケージ等)を有する。一つ以上の実施形態において、基板の表面は、ソルダーレジスト層を有し、このソルダーレジスト層は、基板のその他の表面と異なる粗さ表面仕上げ(roughness surface finish)を有する。一つ以上の実施形態において、インターポーザー(たとえば、シリコン/有機/ガラスインターポーザー)の表面は、基板のその他の表面と異なる粗さ表面仕上げを有する。特に、一つ以上の実施形態は、滑らかな表面粗さ(第二表面粗さR2)のバンプジョイント領域、および、粗面粗さ(第一表面粗さR1)の無素子ジョイント領域を有する。
【0040】
一つ以上の実施形態において、基板の表面は、基板のその他の表面と異なる粗さ値R(たとえば、R1、R2)を有する二個以上の表面領域(N)(たとえば、N≧2)を有する。
【0041】
特に、基板の各種表面は、アンダーフィルプロセス(underfill process)にフローブリーディングバリア(flow bleeding barrier)を提供する第一粗さ(R1)、および、アンダーフィルプロセスに、良好な流動表面を提供する第二粗さ(R2)を有する。第一表面粗さR1の値は、第二表面粗さR2の値の約1.5倍より大きい。
【0042】
粗さ値は、たとえば、算術平均粗さ(Ra)、十点平均粗さ(Rz)を有し、且つ、Rqは、平均線からのプロファイルの逸脱、および/または、最大高さ、あるいは、深さ(Rmax)の2乗平均平方根(rms)値である。しかし、粗さのその他の測定は、本発明の範囲内である(たとえば、プロファイル不規則性の平均間隔(Sm)、プロファイルの局部ピークの平均間隔(S)、および、プロファイルベアリング長さ比(tp))。表面粗さの値は、たとえば、ランダムなサンプル領域中で、表面粗さを測定することにより確定される。特に、第一表面粗さR1と第二表面粗さR2間の差異は、たとえば、アンダーフィルブリードの遷移領域で測定される。
【0043】
一つ以上の実施形態は、複数の長所と利点がある。たとえば、滑らかな表面粗さは、アンダーフィル流動に良い条件を提供し、これは、流動線条を減少させるとともに、アンダーフィル細孔のリスクを低下させることができる。さらに、異なる表面粗さを有する専用領域(たとえば、バンプジョイント領域)は、アンダーフィル流出領域を制限することができる。一つ以上の実施形態は、複数の技術世代(N16、N10、N7等)に応用可能であるとともに、その他のアプリケーション(たとえば、その他の層に対するハードマスク(HM)エッチ)に拡張され、且つ、シリコンチップ、InFO_oS、CoWoS(登録商標)、および、SoIC バンプジョイントスキームに用いられる。よって、アンダーフィル材料の流動は、基板の異なる表面の表面粗さ値を変化させることにより制御される。
【0044】
さらに、滑らかな表面粗さの領域(AreaR2)は、プロセス設定、および、環境設定により、(基板表面の)総表面領域の約10%~総表面領域の約90%の範囲に制御される(AreaR2:10%~90%AreaTotal)。滑らかな表面粗さを有する領域(AreaR2)の数量は、この数量が、総表面領域内で提供されさえすれば(N x AreaR2:<AreaTotal)、各ユニット基板、あるいは、インターポーザー中で制限されない。滑らかな表面粗さの領域(AreaR2)は、アンダーフィル流出領域(たとえば、ブリード)に、制限境界を提供する。アンダーフィル材料と異なる表面粗さ値を有する基板(たとえば、パッケージ基板、あるいは、インターポーザー)の潤湿度は、各種ブリードパフォーマンスを提供する。
【0045】
半導体パッケージの形成方法は、たとえば、基板表面層のコーテイング、あるいは、ラミネートする工程を有する。基板表面層は、任意の、たとえば、ソルダーレジスト(SR)、ポリベンゾビスオキサゾール(PBO)、あるいは、ポリイミド(PI)を、パッケージ基板、インターポーザー等にコート、あるいは、ラミネートした表面層を有する。第一表面粗さを有する第一表面領域は、1)専用領域中で、遮蔽マスクにより、デスカム(たとえば、デスミア)プラズマ処理を用いて、あるいは、2)専用領域中で、カスタマイズされたモールドをプレスする、ことにより形成される。
【0046】
図1Aは、一つ以上の実施形態による半導体パッケージ100の縦断面図である。特に、
図1Aは、
図1Bの線BB’に沿った半導体パッケージ100の縦断面図である。
【0047】
通常、半導体パッケージ100は、パッケージ基板110、パッケージ基板110上のインターポーザーモジュール120、および、インターポーザーモジュール120に隣接するパッケージ基板110に接着、および/または、固定される補強リング150を有する。補強リング150は、内縁150a、および、外縁150bを有する。少なくとも一つの実施形態において、インターポーザーモジュール120は、一つ以上の半導体チップ、あるいは、チップレットで代替される。
【0048】
パッケージ基板110は、たとえば、コア112、コア112上に形成されるパッケージ基板上方誘電層114(たとえば、パッケージ基板110の第一側、あるいは、チップ側)、および、コア112上に形成されるパッケージ基板下方誘電層116(たとえば、パッケージ基板110の第二側、あるいは、ボード側)を有する。特に、パッケージ基板110は、積層膜基板、たとえば、味の素積層膜(ABF)基板を有する。つまり、少なくとも一つの実施形態において、パッケージ基板上方誘電層114、および、パッケージ基板下方誘電層116は、それぞれ、ABF層として記述される。
【0049】
コア112は、パッケージ基板110に剛性を提供するのを助ける。コア112は、たとえば、エポキシ樹脂、たとえば、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BTエポキシ)、および/または、織物ガラスラミネート(woven glass laminate)を有する。コア112は、代替的、あるいは、追加的に、有機材料、たとえば、ポリマー材料を有する。特に、コア112は、誘電体ポリマー材料、たとえば、ポリイミド(PI)、ベンゾシクロ-ブテン(BCB)、あるいは、ポリベンゾビスオキサゾール(PBO)を有する。その他の適当な誘電材料は、本発明の予期される範囲である。
【0050】
コア112は、一つ以上のスルービア112aを有する。一つ以上のスルービア112aは、コア112の下表面から、コア112の上表面に延伸する。一つ以上のスルービア112aは、パッケージ基板上方誘電層114とパッケージ基板下方誘電層116間の電気接続を可能にする。一つ以上のスルービア112aは、たとえば、一つ以上の層を有し、且つ、金属、金属合金、および/または、その他の金属含有化合物(たとえば、Cu、Al、Mo、Co、Ru、W、TiN、TaN、WN等)を有する。その他の適当な金属材料は、本発明の予期される範囲である。
【0051】
パッケージ基板下方誘電層116は、複数の層、および、特に、積層膜(たとえば、ABF)を有する。パッケージ基板下方誘電層116は、有機材料、たとえば、ポリマー材料を有する。特に、パッケージ基板下方誘電層116は、一層以上の誘電体ポリマー材料、たとえば、ポリイミド(PI)、ベンゾシクロブテン(BCB)、あるいは、ポリベンゾビスオキサゾール(PBO)を有する。その他の適当な誘電材料は、本発明の予期される範囲である。
【0052】
パッケージ基板下方誘電層116は、パッケージ基板下方誘電層116のボード側表面上の一つ以上のパッケージ基板下方ボンディングパッド116aを有する。特に、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aは、パッケージ基板下方誘電層116のボード側表面上で露出する。パッケージ基板下方誘電層116はさらに、一つ以上の金属相互接続構造116bを有する。金属相互接続構造116bは、パッケージ基板下方ボンディングパッド116a、および、コア112中のスルービア112aに接続される。金属相互接続構造116bは、金属層(たとえば、銅トレース)、および、金属層を接続する金属ビアを有する。パッケージ基板下方ボンディングパッド116a、および、金属相互接続構造116bは、たとえば、一層以上の層を有し、且つ、金属、金属合金、および/または、その他の金属含有化合物(たとえば、Cu、Al、Mo、Co、Ru、W、TiN、TaN、WN等)を有する。その他の適当な金属材料は、本発明の予期される範囲である。
【0053】
パッケージ基板下表面層110bは、パッケージ基板下方誘電層116のボード側表面上に形成される。パッケージ基板下表面層110bは、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aを部分的に被覆する。パッケージ基板下表面層110bは、パッシベーション層、および、保護層中の一つ以上の層を有する。パッケージ基板下表面層110bは、たとえば、誘電体ポリマー材料、たとえば、ポリイミド(PI)、ベンゾシクロブテン(BCB)、あるいは、ポリベンゾビスオキサゾール(PBO)を有する。パッケージ基板下表面層110bは、代替的、あるいは、追加的に、酸化ケイ素、窒化ケイ素、たとえば、カーボンドープ酸化物である低誘電率材料、たとえば、多孔質炭素ドープ二酸化ケイ素である極低誘電率材料、あるいは、それらの組み合わせを有する。その他の適当な誘電材料は、本発明の予期される範囲である。
【0054】
複数のソルダーボール110cを有するボールグリッドアレイ(BGA)は、パッケージ基板下方誘電層116のボード側表面上に形成される。ソルダーボール110cは、半導体パッケージ100が、基板、たとえば、プリント回路板(PCB)上にしっかりと搭載され、PCB基板に電気的に結合されるようにする。ソルダーボール110cは、それぞれ、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aと接触する。
【0055】
パッケージ基板上方誘電層114は、コア112の上表面上に形成される。パッケージ基板上方誘電層114も、複数の層を有し、且つ、特に、積層膜(たとえば、ABF)を有する。パッケージ基板上方誘電層114はさらに、有機材料、たとえば、ポリマー材料を有する。特に、パッケージ基板上方誘電層114は、誘電体ポリマー材料、たとえば、ポリイミド(PI)、ベンゾシクロブテン(BCB)、あるいは、ポリベンゾビスオキサゾール(PBO)を有する。その他の適当な誘電材料は、本発明の予期される範囲である。
【0056】
パッケージ基板上方誘電層114は、パッケージ基板上方誘電層114のチップ側表面上の一つ以上のパッケージ基板上方ボンディングパッド114aを有する。特に、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aは、パッケージ基板上方誘電層114のチップ側表面上で露出する。少なくとも一つの実施形態において、ボンディングパッド表面層114S(たとえば、一つ以上の層の金属(たとえば、スズ、ニッケル、パラジウム、金等)、および/または、その他の材料)が、パッケージ基板上方ボンディングパッド114a上に形成されて、はんだ接合信頼性を改善する。
【0057】
パッケージ基板上方誘電層114はさらに、一つ以上の金属相互接続構造114bを有する。金属相互接続構造114bは、金属層(たとえば、銅トレース)、および、金属層を接続する金属バイアスを有する。パッケージ基板上方ボンディングパッド114aは、金属相互接続構造114b、スルービア112a、金属相互接続構造116b、および、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aの方式により、BGAのソルダーボール110cに電気的に接続される。パッケージ基板上方ボンディングパッド114a、および、金属相互接続構造114bは、たとえば、一つ以上の層を有し、且つ、金属、金属合金、および/または、その他の金属含有化合物(たとえば、Cu、Al、Mo、Co、Ru、W、TiN、TaN、WN等)を有する。その他の適当な金属材料は、本発明の予期される範囲である。
【0058】
パッケージ基板上表面層110aは、パッケージ基板上方誘電層114のチップ側表面上に形成される。パッケージ基板上表面層110aは、コーテイング層、ラミネート層等を有する。パッケージ基板上表面層110aが形成されて、少なくとも部分的に、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aを被覆する。
【0059】
少なくとも一つの実施形態において、パッケージ基板上表面層110aは、ソルダーレジスト層(たとえば、ソルダーマスク層)を有する。ソルダーレジスト層は、ポリマー材料(たとえば、エポキシポリマー)の薄層を有する。ソルダーレジスト層は、約5μm~50μmの範囲の厚さを有する。少なくとも一つの実施形態において、ソルダーレジスト層は、約10μm~30μmの範囲の厚さを有する。より大きい、あるいは、より小さい厚さのソルダーレジスト層が用いられる。ソルダーレジスト層が形成されて、パッケージ基板上方ボンディングパッド114a、および、パッケージ基板110のチップ側表面上のその他の金属特徴(たとえば、導電線、銅トレース)を被覆する。ソルダーレジスト層は、パッケージ基板上方ボンディングパッド114a、および、その他の金属特徴を、酸化から保護する。ソルダーレジスト層はさらに、ソルダーブリッジ(たとえば、意図的でない電気接続)が、密集した金属特徴間で形成されるのを回避する。ソルダーレジスト層は、それぞれ、パッケージ基板上方ボンディングパッド114a上に、ソルダーレジスト開口(SRO)を有する。パッケージ基板上方ボンディングパッド114aの上表面は、SROにより露出する。これらのSROは、テーパ型側壁を有するので、SROの直径(XY平面)で、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aに向かう方向で、減少する。
【0060】
パッケージ基板上表面層110aは、代替的、あるいは、追加的にソルダーレジスト層以外の層、たとえば、パッシベーション層、あるいは、保護層を有する。特に、パッケージ基板上表面層110aは、代替的、あるいは、追加的に、たとえば、ポリイミド(PI)、ベンゾシクロ-ブテン(BCB)、あるいは、ポリベンゾビスオキサゾール(PBO)等の誘電体ポリマー材料、酸化ケイ素、窒化ケイ素、たとえば、カーボンドープ酸化物である低誘電率材料、たとえば、多孔質炭素ドープ二酸化ケイ素である極低誘電率材料、それらの組み合わせ、あるいは、その他の適当な材料を有する。パッケージ基板上表面層110aは、たとえば、化学気相蒸着(CVD)、物理気相蒸着(PVD)、スピンコーテイング、ラミネーション、あるいは、その他の適当な蒸着技術により、代替的、あるいは、追加的に形成される。
【0061】
図1Aに示されるように、パッケージ基板上表面層110aは、第一表面領域110a-A1(Area
R1)、および、第二表面領域110a-A2(Area
R2)を有する。第一表面領域110a-A1は、第一表面粗さR1を有する。第二表面領域110a-A2は、第一表面粗さR1より小さい第二表面粗さR2を有する。少なくとも一つの実施形態において、第一表面粗さR1は、第二表面粗さR2の少なくとも1.5倍である。第一表面粗さR1、および、第二表面粗さR2は、たとえば、算術平均粗さ(Ra)、十点平均粗さ(Rz)を有し、且つ、Rqは、平均線からのプロファイルの逸脱、および/または、最大高さ、あるいは、深さ(Rmax)の2乗平均平方根(rms)値である。しかし、粗さのその他の測定は、本発明の範囲内である。少なくとも一つの実施形態において、第二表面粗さR2は、約170より小さい算術平均粗さRa(nm、Avg.)を有する。第一表面粗さR1、および、第二表面粗さR2は、たとえば、第一表面領域110a-A1と第二表面領域110a-A2間の界面(たとえば、アンダーフィルブリードの遷移領域)に近いランダムなサンプル領域中で測定される。
【0062】
インターポーザーモジュール120は、C4バンプ121(たとえば、はんだ接合)により、パッケージ基板110中のパッケージ基板上方ボンディングパッド114a上に搭載される。パッケージアンダーフィル層129は、インターポーザーモジュール120、および、C4バンプ121下方、および、周辺に形成されるので、インターポーザーモジュール120を、パッケージ基板110に固定することができる。パッケージアンダーフィル層129は、低粘度(たとえば、10rpm下で、約5000cPより小さい)を有し、且つ、エポキシベースのポリマー材料で形成される。少なくとも一つの実施形態において、パッケージアンダーフィル層129は、エポキシ樹脂とシリカの混合物を含む毛細アンダーフィルを有する。少なくとも一つの実施形態において、パッケージアンダーフィル層129は、プレポリマー中、シリカの低粘度懸濁液を有する。
【0063】
さらに、
図1Aに示されるように、パッケージ基板上表面層110aは、専用領域(たとえば、インターポーザーモジュール120を搭載する領域中、および、周辺の領域)中で、ハイブリッド表面粗さ(たとえば、複数の異なる値の表面粗さ)を有する。パッケージ基板上表面層110aのハイブリッド表面粗さは、パッケージアンダーフィル層129の品質を向上させる。ハイブリッド表面粗さは、異なる表面粗さ値を有する領域(たとえば、基板、あるいは、インターポーザー中)を構築することにより、良好なアンダーフィル流動、および、フィリングパフォーマンスを提供する。特に、パッケージ基板上表面層110aの第二表面領域110a-A2は、バンプジョイント領域(たとえば、C4バンプ121が、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aに接続される領域)を有する。パッケージ基板上表面層110aの第一表面領域110a-A1は、無素子ジョイント領域(たとえば、C4バンプ121が位置しない領域)を有する。
【0064】
注意すべきことは、
図1A中、一個の第二表面領域110a-A2だけが示されているが、半導体パッケージ100は、複数の第二表面領域110a-A2を有することができることである。このほか、これらの第二表面領域110a-A2は、同じ、あるいは、異なる粗さ値を有する。つまり、パッケージ基板100は、第二表面領域110a-A2’、および、第二表面粗さR2’上の第一インターポーザーモジュール120’(図示しない)、および、第二表面領域110a-A2”、および、第二表面粗さR2’と異なる第二表面粗さR2”上の第一インターポーザーモジュール120”(図示しない)を有する。
【0065】
パッケージ基板上表面層110aのハイブリッド表面粗さは、半導体パッケージ100に、複数の長所と利点を提供する。たとえば、第二表面粗さR2(たとえば、滑らかな表面粗さ)は、パッケージアンダーフィル層129の流動に、良い条件を提供し、これは、流動線条を減少させるとともに、パッケージアンダーフィル129中の細孔のリスクを低下させることができる。さらに、第二表面領域110a-A2(たとえば、バンプジョイント領域)は、パッケージアンダーフィル層129のブリードを制限することができる(たとえば、アンダーフィル流出領域(たとえば、ブリード)に、制限境界を提供する)。つまり、アンダーフィル流出領域は、第二表面領域110a-A2の外縁(たとえば、周辺)を越えて延伸しない。
【0066】
第二表面領域110a-A2のサイズは、たとえば、パッケージ基板上表面層110aの総表面領域(AreaTotal)の約10%~パッケージ基板上表面層110aの総表面領域の約90%の範囲(0.10 AreaTotal ≦ AreaR2≦ 0.90 AreaTotal)で制御される。第二表面領域110a-A2の数量(N)は、この数量が、総表面領域中で提供されさえすれば(N x AreaR2< AreaTotal)、制限を受けない。
【0067】
図1Aを再度、参照すると、インターポーザーモジュール120は、インターポーザー122(たとえば、インターポーザー誘電体)を有する。インターポーザー122は、有機材料(たとえば、誘電性ポリマー)、あるいは、無機材料(たとえば、シリコン、ガラス等)を有する。特に、
図1Aに示されるように、インターポーザー122は、複数の層(たとえば、誘電ポリマー層、シリコン層等)を有する。インターポーザーモジュール120はさらに、パッケージ基板下表面層110bに類似するインターポーザー下表面層122bを有する。インターポーザーモジュール120はさらに、インターポーザー下表面層122b中のインターポーザー下方ボンディングパッド122cを有する。インターポーザー下方ボンディングパッド122cは、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aに類似する。
【0068】
少なくとも一つの実施形態において、インターポーザー下表面層122bはさらに、第二表面粗さR2にほぼ等しい、あるいは、それより小さい表面粗さを有する。これは、インターポーザーモジュール120とパッケージ基板110間のパッケージアンダーフィル材料の流動を改善するのを助ける。
【0069】
インターポーザーモジュール120はさらに、インターポーザー下方ボンディングパッド122cにより、C4バンプ121に電気的に接続される金属相互接続構造122dを有する。金属相互接続構造122dは、パッケージ基板110中の金属相互接続構造114b、および、金属相互接続構造116bに類似する。インターポーザーモジュール120はさらに、インターポーザー122の上表面上のインターポーザー上方ボンディングパッド122eを有する。インターポーザー上方ボンディングパッド122eは、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aに類似する。少なくとも一つの実施形態において、ボンディングパッド表面層122S(たとえば、一つ以上の金属層(たとえば、スズ、ニッケル、パラジウム、金等)、および/または、その他の材料)は、インターポーザー上方ボンディングパッド122e上に形成されて、はんだ接合信頼性を改善する。インターポーザー122はさらに、インターポーザー上方ボンディングパッド122e周辺に形成されるインターポーザー上表面層122a(たとえば、ソルダーレジスト層)を有する。インターポーザー上表面層122aは、パッケージ基板上表面層110aに類似する。
【0070】
インターポーザーモジュール120はさらに、インターポーザー122上に搭載される一つ以上の半導体ダイ(たとえば、半導体チップ)を有する。特に、
図1Aに示されるように、第一半導体ダイ143、および、第二半導体ダイ144は、インターポーザー122上に搭載される。第一半導体ダイ143、および、第二半導体ダイ144は、たとえば、インターポーザー122中の金属相互接続122dに接続されるマイクロバンプ128(たとえば、はんだ接合)により、インターポーザー122上に搭載される。
【0071】
第一半導体ダイ143、および、第二半導体ダイ144はそれぞれ、たとえば、半導体ダイ、システムオンチップ(SOC)ダイ、システムオン集積チップ(system on integrated chips (SoIC))ダイ、高帯域幅メモリ(high-bandwidth memory、HBM)ダイ、および、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)ダイを有する。特に、インターポーザーモジュール120は、ハイパフォーマンスコンピューティング(high-performance computing、HPC)アプリケーションを有し、且つ、たとえば、集積グラフィックプロセッシングユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および、CoWoS技術によるHBM、あるいは、INFO-oS技術を有する。
【0072】
インターポーザーアンダーフィル層149が、マイクロバンプ128周辺、および、第一半導体ダイ143とインターポーザー122の間、および、第二半導体ダイ144とインターポーザー122の間に形成される。インターポーザーアンダーフィル層149は、第一半導体ダイ143と第二半導体ダイ144両方の下方に、連続して形成される。選択的に、インターポーザーアンダーフィル層149は、それぞれ、第一半導体ダイ143、および、第二半導体ダイ144下方の二個の独立した部分に形成される。インターポーザーアンダーフィル層149はさらに、第一半導体ダイ143と第二半導体ダイ144間に形成される。インターポーザーアンダーフィル層149はさらに、エポキシベースのポリマー材料で形成される。
【0073】
成形材料層127が、第一半導体ダイ143、第二半導体ダイ144、インターポーザーアンダーフィル層149、および、インターポーザー122上に形成される。成形材料層127は、エポキシ成形材料(EMC)で形成される。
【0074】
補強リング150が、インターポーザーモジュール120周辺のパッケージ基板110上に搭載される。補強リング150は、接着剤160(たとえば、シリコン接着剤、あるいは、エポキシ接着剤)により、パッケージ基板110にしっかりと固定される。補強リング150は、金属、たとえば、ニッケルコーテイングの銅あるいは、アルミニウム合金の金属で形成される。補強リング150は、パッケージ基板110に剛性を提供する。
【0075】
図1Bは、一つ以上の実施形態による
図1Aの線AA’に沿った半導体パッケージ100の横断面図である。インターポーザーモジュール120、補強リング150、および、パッケージアンダーフィル層129を有する半導体パッケージ100のいくつかの素子は、図示されない、あるいは、説明を容易にするため、
図1B中で点線だけで示される。
【0076】
図1Bに示されるように、パッケージ基板上表面層110aの第一表面領域110a-A1は、パッケージ基板上表面層110aの第二表面領域110a-A2の全体の外周囲(たとえば、辺縁)P
110a-A2周辺に形成される。第二表面領域110a-A2のx方向の幅は、インターポーザー122のx方向の幅より大きい。第二表面領域110a-A2のy方向の幅も、インターポーザーモジュール120、および、インターポーザー122のy方向の幅より大きい。このほか、パッケージアンダーフィル層129の外周囲(たとえば、辺縁)P
129 は、第二表面領域110a-A2の外周囲P
110a-A2とほぼ同延である。注意すべきことは、任意の数量のインターポーザーモジュール120が、第二表面領域110a-A2中に搭載されることである。
【0077】
図2A~
図2Iは、一つ以上の実施形態による半導体パッケージ100の形成方法を説明する。
【0078】
図2Aは、一つ以上の実施形態によるパッケージ基板上方ボンディングパッド114a、および、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aを有する例示的な中間体構造の縦断面図である。パッケージ基板上方ボンディングパッド114aは、たとえば、パッケージ基板上方誘電層114の最上層誘電層上に形成される。パッケージ基板上方ボンディングパッド114aが形成されて、金属相互接続構造114bと接触する。パッケージ基板上方ボンディングパッド114aは、金属層(たとえば、銅、アルミニウム、あるいは、その他の適当な導電材料)を、パッケージ基板上方誘電層114の最上層誘電層に蒸着することにより形成される。金属層はその後、エッチング(たとえば、ウェットエッチング、ドライエッチング等)によりパターン化されて、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aを形成する。その他の適当な金属層材料、および、エッチングプロセスは、本発明の範囲内である。
【0079】
パッケージ基板下方ボンディングパッド116aは、たとえば、パッケージ基板下方誘電層116の最低誘電層上に形成される。パッケージ基板下方ボンディングパッド116aが形成されて、金属相互接続構造116bと接触する。パッケージ基板下方ボンディングパッド116aは、金属層(たとえば、銅、アルミニウム、あるいは、その他の適当な導電材料)を、パッケージ基板上方誘電層114の最低誘電層上に蒸着することにより形成される。金属層は、その後、エッチング(たとえば、ウェットエッチング、ドライエッチングなど)によりパターン化されて、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aを形成する。
【0080】
形成後、パッケージ基板上方ボンディングパッド114a、および、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aに、任意で、粗化処理(たとえば、CZ処理)を実行する。粗化処理において、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aの表面(たとえば、銅表面)、および、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aの表面(たとえば、銅表面)は、有機酸タイプのマイクロエッチングソリューション(organic acid-type microetching solution)によりエッチされて、超粗雑面(たとえば、銅表面)を生成する。パッケージ基板上方ボンディングパッド114a、および、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aの独特な粗雑化銅表面トポグラフィーは、高い銅対樹脂接着(copper-to-resin adhesion)を達成するのを助ける。
【0081】
図2Bは、一つ以上の実施形態によるパッケージ基板上表面層110a、および、パッケージ基板下表面層110bを有する例示的中間体構造の縦断面図である。少なくとも一つの実施形態において、パッケージ基板上表面層110aは、ソルダーマスクとも称される、ソルダーレジスト層(たとえば、ポリマー材料)を有する。パッケージ基板上表面層110aは、上方ソルダーレジスト層110aとも称され、且つ、パッケージ基板下表面層110bは、下方ソルダーレジスト層110bとも称される。
【0082】
パッケージ基板上表面層110a、および、パッケージ基板下表面層110bが、同時に提供される。パッケージ基板上表面層110a、および、パッケージ基板下表面層110bは、たとえば、液状感光性膜(liquid photo-imageable film)として提供される。液状感光性膜は、たとえば、シルクスクリーニング(silk-screening)により、あるいは、パッケージ基板110の表面にスプレーすることにより提供される。液状感光性膜は、パッケージ基板上方ボンディングパッド114a、および、パッケージ基板下方ボンディングパッド116a上方に提供される。パッケージ基板上表面層110a、および、パッケージ基板下表面層110bは、選択的に、乾燥塗膜感光膜(dry-film photo-imageable film)として応用され、乾燥塗膜感光膜は、それぞれ、パッケージ基板110の表面上、および、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aとパッケージ基板下方ボンディングパッド116a上方に、真空ラミネート(vacuum-laminated)される。
【0083】
パッケージ基板上表面層110a、および、パッケージ基板下表面層110bがそれぞれ、パッケージ基板上方ボンディングパッド114a、および、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aの厚さよりやや大きい厚さを有するように提供される。選択的に、パッケージ基板上表面層110a、および、パッケージ基板下表面層110bがそれぞれ、パッケージ基板上方ボンディングパッド114a、および、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aの上表面とほぼ共平面である上表面を有するように提供される。
【0084】
図2Cは、一つ以上の実施形態によるパッケージ基板上表面層110a中の開口O
110a、および、パッケージ基板下表面層110b中の開口O
110bを有する例示的中間体の縦断面図である。
【0085】
開口O110aは、パッケージ基板上表面層110a中に形成されて、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aの上表面を露出する。開口O110bは、パッケージ基板下表面層110b中に形成されて、パッケージ基板下方ボンディングパッド116aの上表面を露出する。開口O110bおよび、開口O110bは、フォトリソグラフィプロセスを用いることにより形成される。少なくとも一つの実施形態において、開口O110bおよび、開口O110bは、別のフォトリソグラフィプロセスで形成される。
【0086】
開口O110aを形成するのに用いられるフォトリソグラフィプロセス(たとえば、複数のプロセス)は、パターン化されたフォトレジストマスク(図示しない)を、パッケージ基板上表面層110aに形成するとともに、フォトレジストマスク中の開口により、パッケージ基板上表面層110aの露出した上表面をエッチング(たとえば、ウェットエッチング、ドライエッチング等)する工程を有する。後に、フォトレジストマスクを灰化、溶解する、あるいは、エッチプロセス期間中に、フォトレジストマスクを消耗することにより、フォトレジストマスクは除去される。
【0087】
開口O110bを形成するのに用いられるフォトリソグラフィプロセス(たとえば、複数のプロセス)は、パターン化されたフォトレジストマスク(図示しない)を、パッケージ基板下表面層110b上に形成するとともに、フォトレジストマスク中の開口により、パッケージ基板下表面層110bの露出した上表面をエッチング(たとえば、ウェットエッチング、ドライエッチング等)する工程を有する。後に、フォトレジストマスクを灰化、溶解することにより、あるいは、エッチプロセス期間中に、フォトレジストマスクを消耗することにより、フォトレジストマスクは除去される。
【0088】
開口O110aがパッケージ基板上表面層110a中に形成され、開口O110bがパッケージ基板下表面層110b中に形成された後、パッケージ基板上表面層110a(上方ソルダーレジスト層)、および、パッケージ基板下表面層110bは、たとえば、熱硬化、あるいは、紫外線(UV)硬化により硬化される。
【0089】
図2Dは、一つ以上の実施形態による粗化処理を経たパッケージ基板上表面層110aを有する例示的中間体構造の縦断面図である。パッケージ基板上表面層110aは、粗化処理を経て、パッケージ基板上表面層110aの第一表面領域110a-A1を形成する。注意すべきことは、パッケージ基板上表面層110aの形成後、パッケージ基板上表面層110aの表面(たとえば、パッケージ基板上表面層110aの表面全体)は、表面粗さR2(たとえば、滑らかな表面粗さ)を有することである。これにより、粗化処理期間中、第二表面領域110a-A2に対応するパッケージ基板上表面層110aの一部は、未処理、あるいは、処理から遮断される。
【0090】
粗化処理を実行する二個の代替方法がある。
図2Dの左側は、モールド200a(たとえば、カスタマイズされたモールド)を用いる粗化処理を実行する第一方法を示す。第一方法において、モールド200aは、粗い接触表面を有する第一部分200a-1が、パッケージ基板上表面層110aの表面にプレスされる工程を有する。モールド200aはさらに、第二部分200a-2を有し、第二部分200a-2は、接触表面を有さず、且つ、パッケージ基板上表面層110aの表面と接触することを目的としない。選択的に、第二部分200a-2は、パッケージ基板上表面層110aの表面にプレスされる接触表面を有するが、接触表面は、第一部分200a-1よりも粗さが低い。よって、第二部分200a-2の接触表面は、第一部分200a-1により与えられる粗さより小さい粗さを、パッケージ基板上表面層110aの表面に与える。
【0091】
モールド200aは、パッケージ基板110上方に位置するので、モールド200aの第一部分200a-1は、第一粗さ領域110a-A1に対応するパッケージ基板上表面層110aの領域上方に対応し、また、モールド200aの第二部分200a-2は、第二粗さ領域110a-A2に対応するパッケージ基板上表面層110aの領域上方に定位する。その後、モールド200aは、パッケージ基板上表面層110aの表面上に、下にプレスされて、第一部分200a-1が、パッケージ基板上表面層110aの表面を粗化するとともに、第一粗さ領域110a-A1を形成する。
【0092】
図2Dの右側は、プラズマ処理遮蔽マスク200bを用いる粗化処理を実行する第二方法を示す。プラズマ処理遮蔽マスク200bは、第一粗さ領域110a-A1に対応する第一部分200b-1を有する。プラズマ処理遮蔽マスク200bはさらに、第二粗さ領域110a-A2に対応する第二部分200b-2を有する。
【0093】
粗化処理を実行する第二方法において、プラズマ200-P(たとえば、デスカムプラズマ)は、パッケージ基板上表面層110aに向けられる。プラズマ処理遮蔽マスク200bの第一部分200b-1は、プラズマ200-Pが、パッケージ基板上表面層110aに到達することを可能にし、これにより、第一粗さ領域110a-A1を形成する。プラズマ処理遮蔽マスク200bの第二部分200b-2は、パッケージ基板上表面層110aを、プラズマ200-Pから遮蔽し、これにより、第二粗さ領域110a-A2を形成する。
【0094】
図2Eは、一つ以上の実施形態による複数のパッケージ基板領域110-Rを有するパネル250(たとえば、半導体ウェハ)を有する例示的中間体構造を示す図である。
図2Dで記述される粗化処理は、選択的に、パネル250に応用され、同時に、複数のパッケージ基板110を処理する。つまり、パネル250が処理されるとともに、後に、分離されて(破線に沿って)、16個のパッケージ基板110を形成する。
【0095】
パネル250は、
図2Dに関連して記述された二個の代替の粗化処理の一種を経て、16個のパッケージ基板110のそれぞれ中に、第一粗さ領域110a-A1を形成する(たとえば、同時に形成する)。
図2Eは、粗化処理を実行する第二方法を説明するが、第一方法も用いることができる(たとえば、モールド200aを用いる)。
【0096】
図2Eに示されるように、プラズマ処理遮蔽マスク200bは、各パッケージ基板領域110R中の第一粗さ領域110a-A1に対応する複数の第一部分200b-1を有する。プラズマ処理遮蔽マスク200bはさらに、各パッケージ基板領域110R中の第二粗さ領域110a-A2に対応する複数の第二部分200b-2を有する。
【0097】
プラズマ200-P(たとえば、デスカムプラズマ)は、パネル250に向けられる。プラズマ処理遮蔽マスク200bの第一部分200b-1は、プラズマ200-Pが、パッケージ基板上表面層110aに到達できるようにし、これにより、複数のパッケージ基板領域110Rのそれぞれで、第一粗さ領域110a-A1を形成する。プラズマ処理遮蔽マスク200bの第二部分200b-2は、パッケージ基板上表面層110aを、プラズマ200-Pから遮蔽して、元の(形成時の)粗さを維持し、これにより、複数のパッケージ基板領域110Rのそれぞれで、第二粗さ領域110a-A2を形成する。
【0098】
図2Fは、一つ以上の実施形態による粗化処理後のパッケージ基板上表面層110aを有する例示的中間体構造を示す図である。
図2Fに示されるように、粗化処理後、パッケージ基板上表面層110aは、第一表面領域110a-A1、および、第二表面領域110a-A2を有する。少なくとも一つの実施形態において、第一表面領域110a-A1が、第一表面粗さR1を有し、および、第二表面領域110a-A2が、第一表面粗さR1より小さい第二表面粗さR2を有することを除いて、第一表面領域110a-A1は、第二表面領域110a-A2とほぼ同じである(たとえば、同じ厚さ、同じ材料等)。
【0099】
図2Gは、一つ以上の実施形態によるパッケージ基板上方ボンディングパッド114aの表面処理後の例示的中間体構造を示す図である。
図2Gに示されるように、表面処理は、開口O
110aにより、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aの表面上で実行される。表面処理は、パッケージ基板上方ボンディングパッド114a上に、ボンディングパッド表面層114Sを形成する。表面処理は、たとえば、無電解スズ処理(immersion tin treatment)、有機系はんだ付け保護(OSP)処理、および/または、半田オンパッド(SOP)処理を有する。表面処理はさらに、無電解ニッケル/無電解パラジウム/無電解金(ENEPIG)処理を有する。それ故に、ボンディングパッド表面層114Sは、一つ以上の金属層(たとえば、スズ、ニッケル、パラジウム、金等)、および/または、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aに相対するはんだ接合信頼性を改善するのを助けるその他の材料を有する。ボンディングパッド表面層114Sの厚さは、ボンディングパッド表面層114Sの上表面と、第二表面領域110a-A2の上表面を、実質上、共平面にすることができる。
【0100】
図2Hは、一つ以上の実施形態によるインターポーザーモジュール120が、パッケージ基板110に搭載される(たとえば、フリップチップボンディング(FCB)プロセスにより)中間体構造の縦断面図である。
図2Aに示されるように、インターポーザーモジュール120のC4バンプ121の半田部分は、パッケージ基板上方ボンディングパッド114a上に形成されるボンディングパッド表面層114S上に定位する。その後、中間体構造は加熱されて、C4バンプ121の半田部分と、ボンディングパッド表面層114S、および、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aを接合する。
【0101】
図2Iは、一つ以上の実施形態によるパッケージアンダーフィル層129が、パッケージ基板110上に形成される中間体構造の縦断面図である。パッケージアンダーフィル層129は、エポキシベースのポリマー材料で形成される。
図2Iに示されるように、パッケージアンダーフィル層129は、インターポーザーモジュール120、および、C4バンプ121下方、および、周辺に形成されて、インターポーザーモジュール120を、パッケージ基板110に固定する。
【0102】
パッケージアンダーフィル層129は、たとえば、毛細アンダーフィルプロセスにより形成される。毛細アンダーフィルプロセスにおいて、アンダーフィル材料(たとえば、エポキシ)は、第二粗さ領域110a-A2の外周囲P110a-A2(たとえば、周辺)上に、液体として分配される(たとえば、自動注射器設備を用いて)。特に、液体アンダーフィル材料は、インターポーザーモジュール120の一側、あるいは、多側に分配される。その後、毛細現象は、液体アンダーフィル材料を、第二粗さ領域110a-A2の中心領域の方、および、インターポーザーモジュール120とパッケージ基板110間の空間(たとえば、マイクロキャビティ)中に引き入れる。液体アンダーフィル材料は、第一粗さ領域110a-A1との界面により、第二粗さ領域110a-A2の外周囲P110a-A2を経て拡散されるのを制限する。これにより、アンダーフィル材料が均一に分布しないとき、空気の細孔が発生する典型的な半導体パッケージと異なり、第二表面領域110a-A2の相対して滑らかな表面は、均一に、液体アンダーフィル材料を分布させるとともに、空気の細孔を回避するのを助ける。
【0103】
パッケージアンダーフィル材料は、その後、硬化されて、パッケージアンダーフィル層129を形成する。パッケージアンダーフィル材料は、たとえば、約150℃のボックスオーブンで、約90分、硬化されて、十分な剛性と機械的強度を有するパッケージアンダーフィル層129を提供する。
【0104】
図2Jは、一つ以上の実施形態による接着剤160が、パッケージ基板110に提供される中間体構造の縦断面図である。接着剤160は、たとえば、シリコン接着剤、あるいは、エポキシ接着剤を有する。接着剤160は、補強リング150の配置に対応する位置で、パッケージ基板110に定位する。特に、接着剤160は、インターポーザーモジュール120の周辺全体周辺に、一連のビーズとして形成される。接着剤160は、補強リング150をパッケージ基板110にしっかりと接着するのに十分な量で、パッケージ基板110の表面に与えられる。
【0105】
図2Kは、一つ以上の実施形態による補強リング150が、パッケージ基板110に取り付けられる(たとえば、搭載される)中間体構造の縦断面図である。補強リング150は、金属材料(たとえば、アルミニウム)で形成され、且つ、たとえば、コンピュータ数値制御(CNC)フライス盤を用いて、フライス加工することにより形成される。
【0106】
インターポーザーモジュール120を有するパッケージ基板110は、表面に位置し、且つ、補強リング150を、インターポーザーモジュール120周辺のパッケージ基板110上まで下降させる。その後、補強リング150は、パッケージ基板110上に形成される接着剤160とアラインする。補強リング150はその後、下向けに、補強リング150に押圧を加えることにより、下方にプレスされて、補強リング150は、接着剤160により、パッケージ基板110に固定される。
【0107】
選択的に、補強リング150は、表面(たとえば、平坦な表面)に位置し、且つ、パッケージ基板110を倒置して、補強リング150まで下降させる。つまり、インターポーザーモジュール120は、補強リング150中に挿入される。パッケージ基板110、および、インターポーザーモジュール120はその後、下向けに、補強リング150に押圧を加えることによりプレスされて、補強リング150は、接着剤160により、パッケージ基板110に固定される。
【0108】
補強リング150は、一定期間、パッケージ基板110に固定されて、接着剤160を硬化させるとともに、パッケージ基板110と補強リング150間で、安全な接合を形成する。補強リング150のパッケージ基板110へのクランプが、たとえば、加熱クランプモジュールを用いることにより実行される。加熱クランプモジュールは、補強リング150の上表面を越えて、均一な力を加えることができる。
【0109】
図2Lは、一つ以上の実施形態による複数のソルダーボール110cが、パッケージ基板110上に形成される中間体構造の縦断面図である。複数のソルダーボール110cは、パッケージ基板下表面層110b中の開口O
110bにより、下方ボンディングパッド116a上に形成される。ソルダーボール110cは、たとえば、電気メッキプロセスにより形成される。複数のソルダーボール110cは、下方パッシベーション層110b中の開口により、下方ボンディングパッド116aと接触する。ソルダーボール110cが形成され、たとえば、補強リング150下方、および、インターポーザーモジュール120下方に位置する。複数のソルダーボール110cは、ボールグリッドアレイ(BGA)を構成し、半導体パッケージ100を、(たとえば、表面実装技術(SMT)を用いて)、基板、たとえば、プリント回路板上に安全に搭載して、且つ、基板に電気的に接続する。いくつかの実施形態において、接着剤160を提供する前、あるいは、インターポーザーモジュール120を搭載する前に、ソルダーボール110cが形成される。
【0110】
図3は、一つ以上の実施形態による半導体パッケージ100の製造方法を説明するフローチャートである。工程310は、上表面層110aを有するパッケージ基板110を形成する工程を有する。工程320は、上表面層110aを処理して、上表面層110aが、第一表面粗さR1を有する第一表面領域110a-A1、および、第一表面粗さR1より小さい第二表面粗さR2を有する第二表面領域110a-A2を有する工程を有する。工程330は、パッケージ基板110の上表面層110aの第二表面領域110a-A2中に、インターポーザーモジュール120を搭載する工程を有する。工程340は、パッケージアンダーフィル材料129を、第一表面粗さR1より小さい第二表面粗さR2を有する第二表面領域110a-A2の外周囲に注入する工程を有する。
【0111】
図4は、一つ以上の実施形態による半導体パッケージ100の第一代替設計の横断面図である(
図1Aに示されるのと同じ線AA’に沿った)。インターポーザーモジュール120、補強リング150、および、パッケージアンダーフィル層129を有する半導体パッケージ100のいくつかの素子は、図示されない、あるいは、説明を簡単にするため、
図4中の点線だけで示される。
【0112】
図4に示されるように、第一代替設計において、パッケージ基板上表面層110aは、第二表面粗さR2を有する複数の第二表面領域を有する。第二表面領域は、第二表面領域110a-A2’、第二表面領域110a-A2”、第二表面領域110a-A2”’、および、第二表面領域110a-A2””を有する。第二表面領域110a-A2’、110a-A2”、110a-A2”’、および、110a-A2””はそれぞれ、インターポーザーモジュール120(破線で示される)が、パッケージ基板110に搭載されるバンプジョイント領域を有する。
【0113】
パッケージ基板上表面層110aはさらに、第二表面粗さR2より大きい第一表面粗さR1を有する第一表面領域110a-A1を有する。第一表面領域110a-A1は、第二表面領域110a-A2’、110a-A2”、110a-A2”’、および、110a-A2””の周辺、および、それらの間に形成される。第一表面領域110a-A1は、第二表面領域110a-A2’、110a-A2”、110a-A2”’、および、110a-A2””のそれぞれの外周囲全体周辺に形成される。
【0114】
このほか、パッケージアンダーフィル層129の外周囲P129は、第二表面領域110a-A2’の外周囲P110a-A2’とほぼ同延である。パッケージアンダーフィル層129の外周囲P129は、第二表面領域110a-A2”の外周囲P110a-A2”とほぼ同延である。パッケージアンダーフィル層129の外周囲P129は、第二表面領域110a-A2”’の外周囲P110a-A2”’とほぼ同延である。パッケージアンダーフィル層129の外周囲P129は、第二表面領域110a-A2””の外周囲P110a-A2””とほぼ同延である。
【0115】
図5は、一つ以上の実施形態による半導体パッケージ100の第二代替設計の縦断面図である。
図1Aの第二表面領域110a-A2の幅(たとえば、x方向、および/または、y方向)が、インターポーザーモジュール120の幅より大きい半導体パッケージ100とは異なり、第二代替設計において、第二表面領域110a-A2の幅(たとえば、x方向、および/または、y方向)は、インターポーザーモジュール120の幅とほぼ同じである。それ故に、第二代替設計において、パッケージアンダーフィル層129の外周囲P129、および、第二表面領域110a-A2の外周囲P
110a-A2両方は、インターポーザーモジュール120の外縁(たとえば、側壁)と、実質上、z方向でアラインされる。
【0116】
図6は、一つ以上の実施形態による半導体パッケージ100の第三代替設計の縦断面図である。
図5中の第二代替設計と異なり、第三代替設計において、第二表面領域110a-A2の幅(たとえば、x方向、および/または、y方向)は、インターポーザーモジュール120の幅より小さい。それ故に、第三代替設計において、パッケージアンダーフィル層129の外周囲P129、および/または、第二表面領域110a-A2の外周囲P
110a-A2は、インターポーザーモジュール120下方に位置する。つまり、インターポーザーモジュール120の外側壁(たとえば、辺縁)は、パッケージアンダーフィル層129の外周囲P129(たとえば、最外部の辺縁)、および/または、第二表面領域110a-A2の外周囲P
110a-A2(たとえば、最外部の辺縁)の外側である(たとえば、x方向、および/または、y方向)。
【0117】
図7Aは、一つ以上の実施形態によるインターポーザーモジュール720を有する半導体パッケージ100の縦断面図である。特に、
図7Aは、インターポーザーモジュール720を有する半導体パッケージ100の
図7Bの線BB’’に沿った断面図である。
図7Bは、インターポーザーモジュール720を有する半導体パッケージ100の線AA’に沿った横断面図である。注意すべきことは、半導体パッケージ100は、文脈のためにのみ
図7Aに示されていることである。インターポーザーモジュール720は、半導体パッケージの一部である必要はなく、また、半導体パッケージから分離することができる。
【0118】
図7A、および、
図7B中のインターポーザーモジュール720は、
図7A、および、
図7Bにおいて、インターポーザー上表面層122a(たとえば、ソルダーレジスト層)が、第一表面領域122a-A1、および、第二表面領域122a-A2を有することを除いて、
図1A、および、
図1Bのインターポーザーモジュール120に類似する。第一表面領域122a-A1、および、第二表面領域122a-A2の構造、および、機能は、それぞれ、
図1A、および、
図1B中の第一表面領域110a-A1、および、第二表面領域110a-A2の構造、および、機能とほぼ同じである。特に、第一表面領域122a-A1は、第一表面粗さR1を有する。第二表面領域122a-A2は、第一表面粗さR1より小さい第二表面粗さR2を有する。少なくとも一つの実施形態において、第一表面粗さR1は、第二表面粗さR2の少なくとも1.5倍である。
【0119】
第一表面領域122a-A1、および、第二表面領域122a-A2も、それぞれ、第一表面領域110a-A1、および、第二表面領域110a-A2とほぼ同じ方法で形成される。つまり、上述の第一表面領域110a-A1、および、第二表面領域110a-A2の形成方法(たとえば、
図2D、および、
図2Eを参照)はさらに、それぞれ、第一表面領域122a-A1、および、第二表面領域122a-A2を形成するのに用いられる。このほか、第四代替設計中の第二表面領域122a-A2の幅(たとえば、x方向、および/または、y方向)は可変であり、第二表面領域110a-A2の幅を可変として、半導体パッケージ100の第二、および、第三代替設計中のパッケージアンダーフィル層129の幅を制限する(たとえば、
図5、および、
図6を参照)方法に類似する方法で、インターポーザーアンダーフィル層149の幅を制限する。
【0120】
インターポーザー上表面層122aは、専用領域(たとえば、第一半導体装置143、および、第二半導体装置144を搭載する領域中、および、その領域周辺)中、ハイブリッド表面粗さ(たとえば、複数の異なる値の表面粗さ)を有する。インターポーザー上表面層122aのハイブリッド表面粗さは、インターポーザーアンダーフィル層149の品質を向上させる。ハイブリッド表面粗さは、異なる表面粗さ値を有する領域を構築することにより、良好なアンダーフィル流動、および、フィリングパフォーマンスを提供する。特に、第二表面領域122a-A2は、バンプジョイント領域(たとえば、マイクロバンプ128は、インターポーザー上方ボンディングパッド122eに接続される領域)を有する。第一表面領域122a-A1は、無素子ジョイント領域(たとえば、マイクロバンプ128が位置しない領域)を有する。注意すべきことは、一個の第二表面領域122a-A2だけが、
図7A中で示されているが、半導体パッケージ100は、任意の数量の第二表面領域122a-A2を有することである。
【0121】
インターポーザー上表面層122aのハイブリッド表面粗さは、半導体パッケージ100に、複数の長所と利点を提供する。たとえば、第二表面粗さR2(たとえば、滑らかな表面粗さ)は、流動線条が少なく、インターポーザーアンダーフィル層149中の細孔のリスクを低くすることができ、インターポーザーアンダーフィル層149を流動させる良い条件を提供する。さらに、第二表面領域122a-A2(たとえば、バンプジョイント領域)は、インターポーザーアンダーフィル層149のブリードを制限することができる(アンダーフィル流出領域(たとえば、ブリード)に、制限境界を提供する)。つまり、アンダーフィル流出領域は、第二表面領域122a-A2の外周囲を越えて延伸しない。
【0122】
第二表面領域122a-A2のサイズは、たとえば、インターポーザー上表面層122aの総表面領域の約10%~インターポーザー上表面層122aの総表面領域の約90%の範囲に制御される。第二表面領域122a-A2の数量は、この数量が、総表面領域中で提供されさえすれば、制限を受けない。
【0123】
図7Bは、一つ以上の実施形態によるインターポーザーモジュール720の
図7Aの線AA’に沿った横断面図である。成形材料層127、インターポーザーアンダーフィル層149を有するインターポーザーモジュール720のいくつかの素子は、説明を簡単にするため示されていない。
【0124】
図7Bに示されるように、インターポーザーモジュール720は、
図7Aで示されない第三半導体装置145、および、第四半導体装置146を有する。第三半導体装置145、および、第四半導体装置146は、第一半導体装置143、および、第二半導体装置144に類似する。
【0125】
このほか、インターポーザー上表面層122aの第一表面領域122a-A1は、インターポーザー上表面層122aの第二表面領域122a-A2の外周囲P122a-A2全体周辺に形成される。第二表面領域122a-A2は、x方向の幅が、第一半導体装置143と第二半導体装置144の結合幅より大きく、且つ、第三半導体装置145と第四半導体装置146のx方向の結合幅より大きい。第二表面領域122a-A2のy方向の幅も、第一半導体装置143と第三半導体装置145のy方向の結合幅より大きく、且つ、第二半導体装置144と第四半導体装置146のy方向の結合幅より大きい。このほか、インターポーザーアンダーフィル層149の外周囲P149は、第二表面領域122a-A2の外周囲P122a-A2とほぼ同延である。
【0126】
図8Aは、一つ以上の実施形態による半導体装置800の縦断面図である。特に、
図8Aは、半導体装置800の
図8Bの線BB’’に沿った縦断面図である。
図8Bは、一つ以上の実施形態による半導体装置800、且つ、特に、プリント回路板(PCB)105の上表面の
図8Aの線AA’’に沿った横断面図である。
【0127】
半導体装置800は、プリント回路板(PCB)105、および、PCB105上に搭載される半導体パッケージ100を有する。特に、PCB105は、PCB誘電層101(たとえば、ファイバーガラス、エポキシ等)、および、PCB誘電層101上の複数のPCBボンディングパッド104aを有する。PCBボンディングパッド104aは、パッケージ基板上方ボンディングパッド114aに類似する。ボンディングパッド表面層104S(たとえば、一つ以上の金属層(たとえば、スズ、ニッケル、パラジウム、金等)、および/または、その他の材料)は、PCBボンディングパッド104a上に形成されて、はんだ接合信頼性を改善する。
【0128】
PCB誘電層101は、さらに、PCBボンディングパッド104a上に形成されるPCB上表面層105a(たとえば、ソルダーレジスト層)を有する。PCB上表面層105aは、パッケージ基板の上表面層110aに類似する。特に、PCB上表面層105aは、第一表面粗さR1を有する第一表面領域105a-A1、および、第一表面粗さR1より小さい第二表面粗さR2を有する第二表面領域105a-A2を有する。少なくとも一つの実施形態において、第一表面粗さR1は、第二表面粗さR2の少なくとも1.5倍である。
【0129】
半導体パッケージ100は、PCB105上に搭載されて、BGAのソルダーボール110cが、PCBボンディングパッド104a、および、ボンディングパッド表面層104Sに接続される。PCBアンダーフィル層109(たとえば、パッケージアンダーフィル層129に類似する)は、半導体パッケージ100とPCB105間に形成される。
【0130】
第一表面領域105a-A1、および、第二表面領域105a-A2の構造と機能は、それぞれ、第一表面領域110a-A1、および、第二表面領域110a-A2の構造、および、機能と実質上、同じである。第一表面領域105a-A1、および、第二表面領域105a-A2はさらに、それぞれ、第一表面領域110a-A1、および、第二表面領域110a-A2と同じ方法で形成される。つまり、上記の第一表面領域110a-A1、および、第二表面領域110a-A2の形成方法(たとえば、
図2D、および、
図2Eを参照)も、それぞれ、第一表面領域105a-A1、および、第二表面領域105a-A2の形成に用いられる。このほか、第二表面領域105a-A2の幅(たとえば、x方向、および/または、y方向)は可変であり、第二表面領域110a-A2の幅を可変として、半導体パッケージ100の第二、および、第三代替設計のパッケージアンダーフィル層129の幅を制限する(たとえば、
図5、および、
図6を参照)方法と類似する方法で、PCBアンダーフィル層109の幅を制限する。
【0131】
PCB上表面層105aは、専用領域(たとえば、半導体パッケージ100を搭載する領域中、および、その領域周辺)中、ハイブリッド表面粗さ(たとえば、複数の異なる位置の表面粗さ)を有する。PCB上表面層105aのハイブリッド表面粗さは、PCBアンダーフィル層109の品質を向上させる。ハイブリッド表面粗さは、異なる表面粗さ値を有する領域を構築することにより、良好なアンダーフィル流動、および、フィリングパフォーマンスを提供する。特に、第二表面領域105a-A2は、バンプジョイント領域(たとえば、BGAのソルダーボール110cが、PCBボンディングパッド104aに接続される領域)を有する。第一表面領域105a-A1は、無素子ジョイント領域(たとえば、半導体パッケージ100が位置しない領域)を有する。注意すべきことは、
図8Aで、一個の第二表面領域105a-A2だけが示されているが、半導体装置800は、任意の数量の第二表面領域105a-A2を有することである。
【0132】
PCB上表面層105aのハイブリッド表面粗さは、半導体装置800に、複数の長所と利点を提供する。たとえば、第二表面粗さR2(たとえば、滑らかな表面粗さ)は、PCBアンダーフィル層109の流動に、良い条件を提供し、これは、流動線条を減少させるとともに、PCBアンダーフィル109中の細孔のリスクを低下させることができる。さらに、第二表面領域105a-A2(たとえば、バンプジョイント領域)は、PCBアンダーフィル層109のブリードを制限することができる。つまり、アンダーフィル流出領域は、第二表面領域105a-A2の外周囲を越えて延伸しない。
【0133】
第二表面領域105a-A2のサイズは、たとえば、PCB上表面層105aの総表面領域の約10%~PCB上表面層105aの総表面領域の約90%の範囲で制御される。第二表面領域105a-A2の数量は、この数量が、総表面領域中で提供されさえすれば、制限を受けない。
【0134】
図8Bは、一つ以上の実施形態による半導体装置800、および、特に、プリント回路板(PCB)105の上表面の
図8Aの線AA’’に沿った横断面図である。インターポーザーモジュール120、補強リング150、および、PCBアンダーフィル層109を有する半導体装置800のいくつかの素子は、図示されない、あるいは、説明を容易にするため、
図8Bで、点線だけで示される。
【0135】
図8Bに示されるように、PCB上表面層105aの第一表面領域105aーA1は、PCB上表面層105aの第二表面領域105a-A2の全体の外周囲P105a-A2周辺に形成される。第二表面領域105a-A2は、x方向、および/または、y方向の幅が、パッケージ基板110の幅より大きい。このほか、PCBアンダーフィル層109の外周囲P109は、第二表面領域105a-A2の外周囲P105a-A2とほぼ同延である。
【0136】
図1A~
図8Bを参照すると、半導体パッケージ100は、パッケージ基板110、および、インターポーザーモジュール120を有する。パッケージ基板110は、上表面層110aを有し、上表面層110aは、第一表面粗さR1を有する第一表面領域110a-A1、および、第一表面粗さR1より小さい第二表面粗さR2を有する第二表面領域110a-A2を有する。インターポーザーモジュール120は、第二表面領域110a-A2中のパッケージ基板110の上表面層110aに搭載される。
【0137】
一実施形態において、第二表面領域110a-A2は、バンプジョイント領域を有し、バンプジョイント領域は、複数のはんだ接合121を有して、インターポーザーモジュール120とパッケージ基板110を電気的に接続する。一実施形態において、第二表面領域110a-A2は、第一表面領域110a-A1により囲まれる。一実施形態において、第一表面粗さR1は、第二表面粗さR2の1.5倍より大きい。一実施形態において、上表面層110aは、ソルダーレジスト(SR)層、ポリベンゾビスオキサゾール(PBO)層、あるいは、ポリイミド(PI)層を有する。一実施形態において、第二表面領域110a-A2は、複数の第二表面領域110a-A2を有し、各第二表面領域110a-A2は、第一表面領域110a-A1により囲まれる。一実施形態において、第二表面領域110a-A2と上表面層110aの総表面領域の比率は、0.10~0.90の範囲である。一実施形態において、半導体パッケージ100はさらに、インターポーザーモジュール120とパッケージ基板110間の第二表面領域110a-A2上のパッケージアンダーフィル層129を有し、パッケージアンダーフィル層129の最外部の辺縁P129は、第二表面領域110a-A2の最外部の辺縁P110a-A2に位置する。一実施形態において、第二表面領域110aーA2のサイズは、インターポーザーモジュール120のサイズより大きいので、パッケージアンダーフィル層129は、インターポーザーモジュール120の最外部の辺縁を越えて、第二表面領域110a-A2の最外部の辺縁P110a-A2に延伸する。一実施形態において、第二表面領域110a-A2のサイズは、インターポーザーモジュール120のサイズとほぼ同じであるので、パッケージアンダーフィル層129の最外部の辺縁P129は、インターポーザーモジュール120の最外部の辺縁と実質上アラインされる。一実施形態において、第二表面領域110a-A2のサイズは、インターポーザーモジュール120のサイズより小さいので、インターポーザーモジュール120の最外部の辺縁は、パッケージアンダーフィル層129の最外部の辺縁P129を超えて延伸する。
【0138】
図1A~
図8Bを参照すると、半導体パッケージ100の形成方法は、上表面層110aを有するパッケージ基板110を形成する工程、上表面層110aを処理して、上表面層110aが、第一表面粗さR1を有する第一表面領域110a-A1、および、第一表面粗さR1より小さい第二表面粗さR2を有する第二表面領域110a-A2を有する工程、および、インターポーザーモジュール120を、パッケージ基板110の上表面層110aの第二表面領域110a-A2中に搭載する工程、を有する。
【0139】
一実施形態において、パッケージ基板110の形成は、上表面層110aを、パッケージ基板110のチップ側表面に形成する工程を有し、且つ、上表面層110aの処理は、上表面層110aを粗化して、第一表面領域110a-A1を形成する工程を有する。一実施形態において、上表面層110aの粗化は、上表面層をプラズマ処理して、第一表面領域110a-A1を形成する、あるいは、モールド200aを、上表面層110aにプレスして、第一表面領域110a-A1を形成する、うちの一種を有する。一実施形態において、本方法はさらに、インターポーザーモジュール120とパッケージ基板110間の第二表面領域110a-A2上に、パッケージアンダーフィル層129を形成する方法を有し、パッケージアンダーフィル層129の最外部の辺縁P129は、第二表面領域110a-A2の最外部の辺縁P110a-A2に位置する。
【0140】
図1A~
図8Bを参照すると、インターポーザーモジュール720は、インターポーザー122、および、半導体装置143、144、145、146を有する。インターポーザー122は、上表面層122aを有し、上表面層122aは、第一表面粗さR1を有する第一表面領域122a-A1、および、第一表面粗さR1より小さい第二表面粗さR2を有する第二表面領域122a-A2を有する。半導体装置143、144、145、146は、インターポーザー122の上表面層122aの第二表面領域122a-A2中に搭載される。
【0141】
一実施形態において、第二表面領域122a-A2は、バンプジョイント領域を有し、バンプジョイント領域は、複数のはんだ接合128を有して、半導体装置143、144、145、146とインターポーザー122を電気的に接続する。一実施形態において、第二表面領域122a-A2は、第一表面領域122a-A1により囲まれる。一実施形態において、第一表面粗さR1は、第二表面粗さR2の1.5倍より大きい。一実施形態において、第二表面領域122a-A2と上表面層122aの総表面領域の比率は、0.10~0.90の範囲である。一実施形態において、インターポーザーモジュール720はさらに、半導体装置143、144、145、146とインターポーザー122間の第二表面領域122a-A2上のインターポーザーアンダーフィル層149を有し、インターポーザーアンダーフィル層149の最外部の辺縁P149は、第二表面領域122a-A2の最外部の辺縁P122a-A2に位置する。
【0142】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の思想を脱しない範囲内で各種の変形を加えることができる。
【符号の説明】
【0143】
100…半導体パッケージ
104a…PCBボンディングパッド
104S…ボンディングパッド表面層
105…PCB
105a…PCB上表面層
105a-A1、110a-A1、122a-A1…第一表面領域/第一粗さ領域
105a-A2、110a-A2、110a-A2”,110a-A2”’、110a-A2””、122a-A2…第二表面領域/第二粗さ領域
109…PCBアンダーフィル層
110…パッケージ基板
110a…パッケージ基板上表面層
110b…パッケージ基板下表面層/下方パッシベーション層
110c…ソルダーボール
110R…パッケージ基板領域
112…コア
112a…スルービア
114…パッケージ基板上方誘電層
114a…パッケージ基板上方ボンディングパッド
114b…金属相互接続構造
114S…ボンディングパッド表面層
116…パッケージ基板下方誘電層
116a…パッケージ基板下方ボンディングパッド/下方ボンディングパッド
116b…金属相互接続構造
120…インターポーザーモジュール
121…C4バンプ
122…インターポーザー
122a…インターポーザー上表面層
122b…インターポーザー下表面層
122c…インターポーザー下方ボンディングパッド
122d…金属相互接続構造
122e…インターポーザー上方ボンディングパッド
122S…ボンディングパッド表面層
127…成形材料層
128…マイクロバンプ
129…パッケージアンダーフィル層
143…第一半導体ダイ/第一半導体装置/半導体装置
144…第二半導体ダイ/第二半導体装置/半導体装置
145…第三半導体装置
146…第四半導体装置
149…インターポーザーアンダーフィル層
150…補強リング
150a…内縁
150b…外縁
160…接着剤
200a…モールド
200a-1…第一部分
200a-2…第二部分
200b…プラズマ処理遮蔽マスク
200b-1…第一部分
200b-2…第二部分
250…パネル
310、320、330、340…工程
720…インターポーザーモジュール
800…半導体装置
O110a,O110b…開口
P105a-A2、P109、P110a-A2、P110a-A2’、P110a-A2”、P110a-A2”’、P110a-A2””、P122a-A2、P129、P149…外周囲/辺縁/最外部の辺縁
R1…第一表面粗さ
R2…第二表面粗さ