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特開2024-35108血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計
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  • 特開-血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計 図1
  • 特開-血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計 図2
  • 特開-血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計 図3
  • 特開-血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計 図4
  • 特開-血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計 図5
  • 特開-血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計 図6
  • 特開-血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計 図7
  • 特開-血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計 図8
  • 特開-血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035108
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/0225 20060101AFI20240306BHJP
【FI】
A61B5/0225 G
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023130737
(22)【出願日】2023-08-10
(31)【優先権主張番号】111132749
(32)【優先日】2022-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】517000058
【氏名又は名称】豪展醫療科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100166372
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 博明
(72)【発明者】
【氏名】黄 睿陽
(72)【発明者】
【氏名】呉 文傑
(72)【発明者】
【氏名】黄 義智
【テーマコード(参考)】
4C017
【Fターム(参考)】
4C017AA08
4C017AB01
4C017DE01
4C017DE10
4C017FF08
(57)【要約】
【課題】血圧計において実施される、血圧測定の加圧制御方法を提供する。
【解決手段】前記加圧制御方法は、以下のステップを含む。エアバッグユニットを、加圧ポンプと低速圧力逃し弁ユニットと圧力センサと連通させること。その中で、前記低速圧力逃し弁ユニットは非線形的な圧力逃し速度を有する。および、非線形的な給気速度によって前記加圧ポンプを制御し、前記圧力センサが出力する圧力信号に基づいて、並びに、前記圧力信号の脈波を判読して血圧測定結果を獲得するまで、前記エアバッグユニットに対し加圧を行うこと。その中で、前記加圧ポンプは時系列によって非線形的に給気速度を増加させ、前記エアバッグユニットに対して給気し、かつ前記低速圧力逃し弁ユニットは、前記時系列によって非線形的な圧力逃し速度で前記エアバッグユニットに対して圧力逃しを行う。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血圧測定の加圧制御方法であって、血圧計において実施され、前記加圧制御方法は、
エアバッグユニットを、加圧ポンプと圧力センサと連通させることと、
および、非線形的な給気速度によって前記加圧ポンプを制御し、前記圧力センサが出力する圧力信号に基づいて、並びに、前記圧力信号の脈波を判読して血圧測定結果を獲得するまで、前記エアバッグユニットに対し加圧を行うことと、のステップを含むこと、
を特徴とする加圧制御方法。
【請求項2】
加圧制御方法であって、さらに、
前記エアバッグユニットを、低速圧力逃し弁ユニットと連通させることと、を含み、
その中で、前記低速圧力逃し弁ユニットは非線形的な圧力逃し速度を有すること、
を特徴とする請求項1に記載の加圧制御方法。
【請求項3】
加圧制御方法であって、その中で、非線形的な給気速度によって前記加圧ポンプを制御するステップは、さらに、
パルス幅変調(PWM)によって前記加圧ポンプを制御し、前記PWMは可変デューティサイクルを有すること、を含むこと、
を特徴とする請求項2に記載の血圧測定の加圧制御方法。
【請求項4】
加圧制御方法であって、その中で、非線形的な給気速度によって前記加圧ポンプを制御するステップは、さらに、
時系列によって、前記PWMのデューティサイクルを線形的に増加させること、を含むこと、
を特徴とする請求項3に記載の血圧測定の加圧制御方法。
【請求項5】
加圧制御方法であって、その中で、
前記加圧ポンプは、前記時系列に基づいて、非線形的な給気速度によって、前記エアバッグユニットに対して給気を行い、かつ、
前記低速圧力逃し弁ユニットは、前記時系列に基づいて、非線形的圧力逃し速度によって、前記エアバッグユニットに対して、圧力逃しを行うこと、
を特徴とする請求項4に記載の血圧測定の加圧制御方法。
【請求項6】
加圧制御方法であって、その中で、
前記エアバッグユニットは、前記時系列に基づいて、準線形的な加圧過程を得ること、
を特徴とする請求項4に記載の加圧制御方法。
【請求項7】
加圧制御方法であって、その中で、
前記エアバッグユニットの圧力が比較的大きいとき、前記低速圧力逃し弁ユニットの圧力逃し速度は、比較的速く、また、
前記エアバッグユニットの圧力が比較的小さいとき、前記低速圧力逃し弁ユニットの圧力逃し速度は、比較的遅いこと、
を特徴とする請求項6に記載の加圧制御方法。
【請求項8】
加圧制御方法であって、その中で、非線形的な給気速度によって前記加圧ポンプを制御するステップは、さらに、
パルス幅変調(PWM)によって前記加圧ポンプを制御し、前記PWMはデューティサイクルを有し、並びに、時系列によって、前記PWMのデューティサイクルを線形的に増加させること、を含むこと、
を特徴とする請求項1に記載の加圧制御方法。
【請求項9】
加圧制御方法であって、さらに、
前記エアバッグユニットを、高速圧力逃し弁に連通させ、かつ、前記血圧測定結果を獲得した後、前記高速圧力逃し弁ユニットを開けることで、エアバッグユニットの高速圧力逃しを行うこと、
を特徴とする請求項1に記載の加圧制御方法。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の加圧制御方法を実施する血圧計。
【請求項11】
血圧計であって、さらに、
非線形的な給気速度によって前記加圧ポンプを制御し、前記エアバッグユニットに対して加圧を行う、処理ユニット、を含むこと、
を特徴とする請求項10に記載の血圧計。
【請求項12】
血圧計であって、その中で、
前記処理ユニットは、前記圧力センサが出力する前記圧力信号に基づいて、前記圧力信号の脈波を判読して前記血圧測定結果を獲得し、並びに、前記血圧測定結果を表示ユニットに表示させること、
を特徴とする請求項11に記載の血圧計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は血圧計および其の加圧制御方法に関し、特に血圧測定の加圧制御方法および前記加圧制御方法を使用した血圧計を指す。
【背景技術】
【0002】
高血圧は人民にとって非常に一般的であるが、見過ごされやすい慢性疾患でもある。従って、血圧計は高齢者家族によく見られる血圧測定装置である。従来の血圧計では、加圧ポンプによる給気を制御するために線形的な給気制御(例えば血圧測定)が必要である。線形的な給気制御の最もよく使われる手段はフィードバック制御方式であり、図1に示す、従来の血圧計は低起動電圧ポンプを採用する加圧制御方法のフロー図のように、圧力センサによって定時に圧力を検出し、ある給気速度の間にポンプ給気の速度制御を行うように制限することで、偏差を除去し、それによって予期するシステム性能を獲得する。
【0003】
しかし、この種の従来の血圧計は給気ポンプの起動電圧が非常に低く且つ給気過程において給気速度を低下させても電圧が低すぎるために、ポンプが動作を停止し且つポンプが再び動作する瞬間にノイズ干渉を引き起こす。そのため、この種の従来の血圧計はフィードバック制御方式によって、低起動電圧ポンプを採用してエアバッグに給気することしかできず、かつ低速圧力逃し弁を配置せずに、血圧結果を測定する。従来の血圧計はパルス幅変調(PWM)を介して低起動電圧ポンプを制御してエアバッグに対して給気を行い、加圧給気期間中に、持続的に圧力センサを介して現在の圧力と脈波を把握する。把握した現在の圧力と前回の圧力との差が下限値より小さい時、低起動電圧ポンプを制御して、給気速度を上げる。把握した現在の圧力と前回の圧力との差が上限値より大きい時、低起動電圧ポンプを制御して、給気速度を下げる。したがって、従来の血圧計は加圧給気期間中、把握した現在の圧力および其の脈波の波形に基づいて、図2のL2に示す拡張期血圧・平均血圧・収縮期血圧などの血圧測定結果を把握するまで、エアバッグは図2のL1に示す線形的な加圧効果を獲得できる。
【0004】
加圧給気時間を短縮して血圧測定結果を取得するために、従来の血圧計が高起動電圧加圧ポンプを採用する際、同様にフィードバック制御方式を介して計測した脈波は、図3に示す波形図である。従来の血圧計は加圧給気期間中にポンプが停滞して再起動してしまうことで、気圧が低下して再び上昇し、図3に示す枠線で示された給気加圧線L1は、枠線で示されたL2が示す脈波への干渉が生じる。
【0005】
これに鑑み、本発明は、ポンプが停滞して再起動する瞬間にノイズ干渉を引き起こす問題を防止し、特に、産業の利用性を有する、血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主な目的は、非線形的に増加する給気速度を採用して、非線形的に減少する圧力逃しを有する低速圧力逃し弁を組み合わせて、線形的な給気制御を達成する血圧測定の加圧制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、血圧計において実施される、血圧測定の加圧制御方法を提供する。前記加圧制御方法は、以下のステップを含む。エアバッグユニットを、加圧ポンプと圧力センサと連通させること。および、非線形的な給気速度によって前記加圧ポンプを制御し、前記圧力センサが出力する圧力信号に基づいて、並びに、前記圧力信号の脈波を判読して血圧測定結果を獲得するまで、前記エアバッグユニットに対し加圧を行うこと。
【0008】
その中で、本発明の加圧制御方法は、さらに以下を含む。前記エアバッグユニットを、低速圧力逃し弁ユニットと連通させること。その中で、前記低速圧力逃し弁ユニットは非線形的な圧力逃し速度を有する。
【0009】
その中で、本発明の加圧制御方法の非線形的な給気速度によって前記加圧ポンプを制御するステップは、さらに以下を含む。パルス幅変調(PWM)によって前記加圧ポンプを制御し、前記PWMは可変デューティサイクルを有し、前記PWMのデューティサイクルを線形的に増加させることで、非線形的な給気速度によって、前記エアバッグユニットに対して給気を行い、かつ、前記低速圧力逃し弁ユニットは、前記時系列に基づいて、非線形的な圧力逃し速度によって、前記エアバッグユニットに対して、圧力逃しを行うこと。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は血圧計を提供する。前記血圧計は、エアバッグユニットと、加圧ポンプと、圧力センサと、処理ユニットと、を含む。その中で、前記エアバッグユニットは、前記加圧ポンプと前記圧力センサと連通し、且つ前記処理ユニットは、非線形的な給気速度によって前記加圧ポンプを制御する。前記処理ユニットは前記圧力センサが出力する圧力信号に基づいて、かつ、前記圧力信号の脈波を判読して血圧測定結果を獲得するまで、前記エアバッグユニットに対し加圧を行う。
【0011】
その中で、前記処理ユニットは、パルス幅変調(PWM)によって前記加圧ポンプを制御し、前記PWMは可変デューティサイクルを有し、並びに、時系列によって、前記処理ユニットは前記PWMのデューティサイクルを線形的に増加させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明が実施する血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計に基づき、本発明は、高起動電圧または低起動電圧の加圧ポンプを採用することに適し、加圧給気期間において、本発明の方法と血圧計は、ポンプが動作を停止したり、ポンプが再度動作する瞬間にノイズ干渉を引き起こしたりすることはなく、かつ線形的な給気制御をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】低起動電圧の加圧ポンプを採用する背景技術の加圧制御方法のフロー図である。
図2図1に示す加圧制御方法により測定された圧力信号、脈波、線形的な加圧給気の波形図である。
図3】高起動電圧の加圧ポンプを採用する背景技術により測定された圧力信号、脈波、加圧給気の波形図である。
図4】本発明の血圧計のシステムのブロック図である。
図5】本発明の血圧測定の加圧制御方法のフロー図である。
図6】本発明の線形的に増加するPWM値の概略図である。
図7】本発明の時系列によってポンプの非線形的な給気速度の増加を制御し、且つ低速圧力逃し弁ユニットが非線形的な圧力逃し速度の減少をする際の概略図である。
図8】本発明の実施例1により測定された圧力信号、脈波、非線形的な加圧給気の波形図である。
図9】本発明の実施例2により測定された圧力信号、脈波、線形的な加圧給気の波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の血圧測定の加圧制御方法および其の加圧制御方法を使用した血圧計の構成及び技術内容等に関して、各種の好適な実施例を列挙し、並びに本明細書に添付される図面を参照することで、詳細に説明する。しかしながら、本発明は当然に列挙したこれらの実施例、図式または詳細な説明の内容に限定するものではない。
【実施例0015】
まず、図4に示す、本発明の血圧計のシステムのブロック図を参照されたい。本発明の実施例1において、血圧計10は主に、処理ユニット11、表示ユニット12、キー入力ユニット13、加圧ポンプ14、圧力センサ15、エアバッグユニット16、高速圧力逃し弁ユニット17、電源供給ユニット(図示せず)、を含む。その中で、前記電源供給ユニットは測定装置10の各構成ユニットに必要な電力を提供し、前記エアバッグユニット16はアームカバーエアバッグユニットであり、前記エアバッグユニット16は、前記加圧ポンプ14、前記高速圧力逃し弁ユニット17、前記圧力センサ15、を連通する。また、表示ユニット12は、液晶ディスプレイ(LCD)装置である。前記キー入力ユニット13は使用者の操作を提供することに用いられ、それにより血圧計の血圧測定モードを起動する。前記処理ユニット11は保存ユニットを含み、前記記憶ユニットはプログラム命令セットを保存し、且つ前記処理ユニット11は前記プログラム命令セットを実行することによって本発明の血圧測定の加圧制御方法を実行する。
【0016】
図5に示す、本発明の血圧測定の加圧制御方法のフロー図を参照されたい。本発明の実施例1において、血圧計10には低速圧力逃し弁ユニット18が配置されないが、高起動電圧加圧ポンプ14を採用してフィードバック制御方式で前記エアバッグユニット16に対して非線形的な給気速度の増加を実現する。したがって、高速圧力逃し弁ユニット17が閉じられると、処理ユニット11は、圧力センサ15を介して現在の圧力値、つまり、加圧ポンプ14が前記エアバッグユニット16に対して現在の給気速度で給気することによって産生する圧力値を把握する。使用者がキー入力ユニット13を操作して血圧計の血圧測定モードを起動すると、前記処理ユニット11は、本発明の血圧測定の加圧制御方法の以下のステップを実行する。
【0017】
ステップS101:前記処理ユニット11は、圧力センサ15を作動させて、エアバッグユニット16のゼロ点圧力を把握する。
ステップS102:前記処理ユニット11は高速圧力逃し弁ユニット17を閉じ、且つパルス幅変調(PWM)を介して加圧ポンプ14を制御して前記エアバッグユニット16に対し給気する。
ステップS103:前記処理ユニット11は時系列によってPWM値を線形的に増加させ、加圧ポンプ14を制御し、それによって前記加圧ポンプ14が前記エアバッグユニット16に対し給気する給気速度が非線形的に増加する。
図6に示す、本発明の線形的に増加するPWM値の概略図を参照されたい。PWM値はPWM制御のデューティサイクル(Duty Cycle)に対応し、異なるPWM値は異なるデューティサイクルに対応する。前記処理ユニット11は異なるPWM値で加圧ポンプ14を制御し、異なる給気速度で前記エアバッグユニット16に対し給気する。図6に示すように、時系列によって、時間経過に伴って前記PWM値は線形的に増加し、加圧ポンプ14の給気速度を時間経過に伴って増加、加圧をより速くさせ、図7に示す線M1は非線形的な減少を呈する。したがって、前記処理ユニット11は、非線形的に増加する給気速度で前記エアバッグユニット16に対し給気するように加圧ポンプ14を制御することができる。
【0018】
前記エアバッグユニット16に対して加圧する間、前記処理ユニット11はステップS104を継続して実行する。
ステップS104:前記処理ユニット11は、圧力センサ15を介して前記エアバッグユニット16の現在の圧力を把握し、且つ圧力センサ15が出力した圧力信号に基づき、それにより脈波の波形を判読する。
前記処理ユニット11はステップS105を継続して実行する。
ステップS105:脈波の波形及び振幅に基づき、前記処理ユニット11は拡張期血圧・平均血圧・収縮期血圧等の血圧測定結果を把握したか否かを判断する。
前記処理ユニット11が、血圧測定結果を取得していないと判断した場合、前記処理ユニット11は引き続きステップS103を実行し、前記処理ユニット11が拡張期血圧・平均血圧・収縮期血圧等の血圧測定結果を取得するために、ステップS105を実行するまで、非線形的に増加する給気速度で前記エアバッグユニット16に対し給気する。
【0019】
前記処理ユニット11は血圧測定結果を把握した後、ステップS106を実行する。
ステップS106:加圧ポンプ14を閉じ、高速圧力逃し弁ユニット17を開くことで、前記エアバッグユニット16は高速で圧力を逃し、並びに、血圧測定結果の拡張期血圧・平均血圧・収縮期血圧等の数値を表示ユニット12に表示する。
【0020】
図8に示す、本発明の実施例1により測定された圧力信号、脈波、非線形的な加圧給気の波形図を参照されたい。本発明の実施例1では、血圧計10は高起動電圧加圧ポンプ14を採用してフィードバック制御方式で前記エアバッグユニット16に対して非線形な給気速度の増加を実現し、給気加圧線L1に示すように、本発明の血圧計10は加圧給気中にポンプが停滞して再起動する状況を生じず、圧力が低下して再び上昇する状況を避け、図3に示すように給気加圧線L1の状況になり、脈波のノイズ干渉を避ける。しかし、本発明の実施例1はポンプが停滞して再起動する問題を解決するが、同時に給気が速すぎてサンプリングレートが不足する状況が生じ、後続のデータ計算が不正確になる問題を引き起こす可能性がある。したがって、本発明は、実施例1のサンプリングレート不足の問題を解決するために、実施例2の血圧計10をさらに提案する。
【実施例0021】
図4に示す、本発明の血圧計のシステムのブロック図を参照されたい。本発明の実施例2において、血圧計10は、さらに、低速圧力逃し弁ユニット18を含む。前記エアバッグユニット16は、前記加圧ポンプ14、前記高速圧力逃し弁ユニット17、前記低速圧力逃し弁ユニット18、前記圧力センサ15、を連通する。その中で、前記低速圧力逃し弁ユニット18は、非線形的な圧力逃し速度を有する。図7に示す線M2は、非線形的な減少を示し、低速圧力逃し弁ユニット18は、時系列によって非線形的な圧力逃し速度でエアバッグユニット16に対し圧力逃しをする。前記エアバッグユニット16の圧力値が比較的大きい時、前記低速圧力逃し弁ユニット18の圧力逃し速度は比較的速い。前記エアバッグユニット16の圧力値が比較的小さい時、前記低速圧力逃し弁ユニット18の圧力逃し速度は比較的遅い。
【0022】
本発明の実施例2は使用者が前記キー入力ユニット13を操作して血圧計の血圧測定モードを起動した後、前記処理ユニット11は同様に図5に示される本発明の血圧測定の加圧制御方法のステップを実行し、上記のように、重複はしない。本発明の実施例1と実施例2との違いは、両者がエアバッグユニット16に対する加圧効果が異なる点である。本発明の実施例2において、血圧計10は高起動電圧又は低起動電圧の加圧ポンプ14を用いてフィードバック制御方式で前記エアバッグユニット16に対して非線形的な給気速度の増加を実現し、且つ給気加圧を行う間、低速圧力逃し弁ユニット18と組み合わせて前記時系列に応じて非線形的な圧力逃し速度で前記エアバッグユニット16に対して圧力逃しを行い、図9に示す本発明の実施例2により測定された圧力信号、脈波、線形的な加圧給気の波形図のように、本発明の実施例2はいずれも前記エアバッグユニット16に線形的な加圧の効果を獲得する。本発明の実施例2の血圧計10はポンプが停滞して再起動することがなく、圧力が下低下して再び上昇することを回避し、脈波のノイズ干渉を回避するだけでなく、且つ線形的な加圧の効果により、サンプリングレートが不足し、後続のデータ計算が不正確になる、という問題を引き起こすこともない。
【0023】
上記の本発明は、最適な実施例のみを例として挙げて説明したが、属する技術に精通している者にとって、各種の変更を実施することができるが、これらの変更を実施することは、いずれも本発明における精神および範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0024】
10 血圧計
11 処理ユニット
12 表示ユニット
13 キー入力ユニット
14 加圧ポンプ
15 圧力センサ
16 エアバッグユニット
17 高速圧力逃し弁ユニット
18 低速圧力逃し弁ユニット
S100 加圧制御方法
S101~S106 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9