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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035138
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】分岐バスバー装置
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/20 20060101AFI20240306BHJP
【FI】
H02B1/20 C
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023136950
(22)【出願日】2023-08-25
(31)【優先権主張番号】2212628.8
(32)【優先日】2022-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】518042280
【氏名又は名称】イートン インテリジェント パワー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Eaton Intelligent Power Limited
【住所又は居所原語表記】30 Pembroke Road, Dublin 4 D04 Y0C2, Ireland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アドリ ヤン ヴィレム ラマース
(72)【発明者】
【氏名】ディナント ヨハン ヘイラーシフ
【テーマコード(参考)】
5G016
【Fターム(参考)】
5G016DA08
5G016DA25
(57)【要約】      (修正有)
【課題】静電界及び/又は電磁界に関してより高い安全性を有する分岐バスバー装置を提供する。
【解決手段】高電圧構成のための分岐バスバー装置(1)であって、分岐バスバー装置(1)は、第1の電気接点領域(3)を有する第1の電線(2)と、第2の電気接点領域(5)を有する第2の電線(4)とを備え、第1の電気接点領域(3)は、第2の電気接点領域(5)に接続され、第1の電界制限部(6)は、接点領域(3、5)に隣接する第1の場所に配置され、第2の電界制限部は、接点領域(3、5)に隣接する第2の場所に配置され、第1の電界制限部(6)及び第2の電界制限部は、分岐バスバー装置(1)の、第1の電線(2)、第2の電線(4)、又は第3の電線に電気的に接続された、分岐バスバー装置が提供される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧及び/又は中電圧構成のための分岐バスバー装置(1)であって、前記分岐バスバー装置(1)は、第1の電気接点領域(3)を有する第1の電線(2)と、第2の電気接点領域(5)を有する第2の電線(4)とを備え、前記第1の電気接点領域(3)は、前記第2の電気接点領域(5)に接続され、第1の電界制限部(6)は、前記接点領域(3、5)に隣接する第1の場所(7)に配置され、第2の電界制限部(8)は、前記接点領域(3、5)に隣接する第2の場所(9)に配置され、前記第1の電界制限部(6)及び前記第2の電界制限部(8)は、前記分岐バスバー装置(1)の、前記第1の電線(2)、前記第2の電線(4)、又は第3の電線(10)に電気的に接続され、前記第1の電界制限部(6)は、第1の薄い板(11)を含み、前記第1の薄い板(11)は導電性材料を含み、前記第1の薄い板(11)は前記電線(2、4、10)のうちの1つに接続され、前記第1の薄いプレート(11)の境界部は、第1の絶縁被覆(12)によって包み込まれている、分岐バスバー装置(1)。
【請求項2】
前記第1の薄いプレート(11)は、少なくとも1つの開口部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の分岐バスバー装置(1)。
【請求項3】
前記第1の電界制限部(6)及び前記第2の電界制限部(8)は、本質的に同一に具現化されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の分岐バスバー装置(1)。
【請求項4】
前記第1の電界制限部(6)は、前記第2の電界制限部(8)に平行に配置されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の分岐バスバー装置(1)。
【請求項5】
前記第1の電界制限部(6)及び前記第2の電界制限部(8)は、同じ電位を有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の分岐バスバー装置(1)。
【請求項6】
前記第1の電界制限部(6)と前記第2の電界制限部(8)とは、少なくとも1つの保持部によって、互いに接続されていることを特徴とする、請求項5に記載の分岐バスバー装置(1)。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の分岐バスバー装置(1)を備える回路遮断器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の公知部分に記載の分岐バスバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
分岐バスバー装置はよく知られており、それらは典型的には、局所的な大電流電力分配のために、電力開閉器、分電盤、及びバスバー筐体の内部に収容される。このような装置は、典型的には、中電圧又は高電圧を用いる三相電気システムにおいて使用される。それらはまた、電気開閉器盤において高電圧機器又は中電圧機器を接続するために使用される。典型的には、電圧は1kVより高く、特に10kVより高い。
【0003】
分岐バスバー装置は、一般に、ハウジング内に絶縁されていない電線を備える。典型的な電圧と絶縁されていない部品の使用とが組み合わさると、静電界及び電磁界に関する問題を引き起こす。そのような静電界及び電磁界を完全に回避することは、原理的に不可能である。これらの電界は、異なる電線への接続を構築することができる。例えば、そのような接続は、電気アークを引き起こし、したがって、装置において異なる問題を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的の1つは、静電界及び/又は電磁界に関してより高い安全性を有する分岐バスバー装置を提供することによって、目下最新の技術の欠点を克服することである。
【0005】
本発明によれば、上述の目的は、請求項1の特徴によって解決される。
【0006】
その結果、静電界及び/又は電磁界に関する問題がより少ない分岐バスバー装置が実現される。静電界は制限される。そのような電界の拡張スペースは制限され、電界は電界制限部に向けられる。電界制限部は、異なる位相線が互いに接続することを防止する。電界は、電線と電界制限部との間の空間にのみ存在する。電界制限部は更に、外部からの電界が、分岐バスバー装置の電線に影響を及ぼすことを防止する。それらは、第1の電界制限部と第2の電界制限部との間に、本質的にほとんどニュートラルな電界エリアを生成する。分岐バスバー装置は、高い電気的安全性、長い寿命、低いエラー発生度、及び低い空間要件を有する。
【0007】
従属請求項は、本発明の更なる好ましい実施形態を記載する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明を、図面を参照して説明する。図面は、本発明のあくまでも例示的な実施形態を示すものである。
図1】分岐バスバー装置の内側部分を示す第1の図である。
図2図1による分岐バスバー装置を示す第2の図である。
図3図1による分岐バスバー装置のより大きな部分を示す図である。
図4図1による分岐バスバー装置の詳細を示す3次元図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1図4は、高電圧及び/又は中電圧構成のための分岐バスバー装置1の好ましい実施形態を示し、分岐バスバー装置1は、第1の電気接点領域3を有する第1の電線2と、第2の電気接点領域5を有する第2の電線4とを備え、第1の電気接点領域3は、第2の電気接点領域5に接続され、第1の電界制限部6は、接点領域3、5に隣接する第1の場所7に配置され、第2の電界制限部8は、接点領域3、5に隣接する第2の場所9に配置され、第1の電界制限部6及び第2の電界制限部8は、分岐バスバー装置1の第1の電線2、第2の電線4、又は第3の電線10に電気的に接続される。
【0010】
その結果、静電界及び/又は電磁界15に関する問題が少ない分岐バスバー装置1が実現される。静電界15は制限される。このような電界15の拡張スペースは制限され、電界15は、電界制限部6、8に向けられる。電界制限部6、8は、異なる位相線が互いに接続することを防止する。電界15は、電線2、4、10と電界制限部6、8との間の空間にのみ存在する。電界制限部6、8は更に、外部からの電界が、分岐バスバー装置1の電線2、4、10に影響を及ぼすことを防止する。それらは、第1の電界制限部6と第2の電界制限部8との間に、本質的にほとんどニュートラルなファイルされたエリアを形成する。分岐バスバー装置1は、高い電気的安全性、長い寿命、低いエラー発生度、及び低い空間要件を有する。
【0011】
分岐バスバー装置は既知であり、多くのケースで使用されている。これらのケースは、電線間の接続を含む。これらの電線は、少なくともそれらが互いに接続されている部分では、絶縁されていない。多くの場合、これらの電線は、分岐バスバー装置内の全体において、完全に絶縁されていない。
【0012】
分岐バスバー装置1は、特に、1kV(1000V)よりも高い電圧を有する中電圧又は高電圧構成に使用される。
【0013】
好ましい一実施形態によれば、実際の分岐バスバー装置1は、回路遮断器の一部とすることができる。
【0014】
図3及び図4に示すように、分岐バスバー装置1は、3つの電気的位相18、19、20を備えることが好ましい。図1及び図2は、これらの位相のうちの1つのみを示す。位相18、19、20の数は、3つより多くても少なくてもよい。実際、これらの位相18、19、20のうちの1つのみを詳細に説明する。全ての位相18、19、20は、説明された電気的位相として、おそらく図4に示されるように具現化されることが好ましい。図4は、第1の位相18のための部分及び第2の位相19のための部分、並びに第3の位相20の開始部分を示す。図4にも示されるように、制限壁17は、位相18、19、20の各々に従って部分間に配置される。
【0015】
各電気的位相は、第1の電線2及び第2の電線4を備える。好ましくは、第1の電線2及び第2の電線4は、それらの長さの大部分に、電気的絶縁部分を備える。図1図4は各々、そのような絶縁部分を示している。特に、第2の線4は、大きな外面を有する絶縁体16を備える。
【0016】
第1の電線2は、第1の電気接点領域3を備える。実際、この第1の電気接点領域3は、第1の電線2の一端部に配置される。第2の電線4は、第2の電気接点領域5を備える。実際、この第2の電気接点領域5は、第2の電線4の一端部に配置される。第1の電気接点領域3及び第2の電気接点領域5は、第1の電線2及び第2の電線4の異なる部分に配置されるということが可能である。第1の電気接点領域3及び第2の電気接点領域5は、絶縁されていない。第1の電線2及び第2の電線4は、典型的には、銅及び/又はアルミニウムを含む。
【0017】
第1の電気接点領域3は、第2の電気接点領域5に接続されている。好ましくは、図2に例示的に示されるように、第2の電線4は、第1の電線2に対して直角に配置される。したがって、第2の電気接点領域5の前面は、第1の電気接点領域3の側面に接続されるか又は接触する。実際に、第1の接点領域3及び第2の接点領域5は、1つの接続位置に配置される。この接続位置は、接点領域3、5の組み合わせとして指定することもできる。
【0018】
好ましくは、2本の電線2、4のうちの一方は、第2の電気接点領域5を、第1の電気接点領域3に押し付けるための機構又は別の装置を備える。
【0019】
分岐バスバー装置1は、少なくとも1つの電界制限部6、8を備えるということが定められている。好ましい実施形態によれば、分岐バスバー装置1は、少なくとも2つの電界制限部6、8を備える。第1の電界制限部6は、コンタクト領域3、5に隣接する第1の場所7に、それぞれ第1のコンタクト領域3及び第2のコンタクト領域5の接続位置に配置される。また、第2の電界制限部8は、コンタクト領域3、5に隣接する第2の場所9に、それぞれ第1のコンタクト領域3及び第2のコンタクト領域5の接続位置に配置される。
【0020】
第1の電界制限部6及び第2の電界制限部8は、本質的に同一に具現化されることが好ましい。これには、機械的構造、寸法、及び材料が含まれる。これらの電界制限部6、8を本質的に同一に構築又は形成する必要はないが、そうすることで、電界制限部6、8のより容易な配置が可能になる。第1の電界制限部6及び第2の電界制限部8は、分岐バスバー装置1の電線2、4、10に電気的に接続されている。第1の電界制限部6及び第2の電界制限部8は、分岐バスバー装置1の第1の電線2、第2の電線4、又は第3の電線10に電気的に接続することができる。第1の電界制限部6及び第2の電界制限部8における規定された及び/又はほぼ一定の電位は、この配置の正の効果のために必要である。
【0021】
次に、第1の電界制限部6の好ましい一実施形態について説明する。説明される全ての特徴は、第2の電界制限部8に対してもまた好ましい。
【0022】
好ましくは、第1の電界制限部6は、第1の薄いプレート11を備える。第1の薄いプレート11は、第1の薄手のプレートと呼ぶこともできる。好ましくは、第1の薄いプレート11は1mmよりも薄い。好ましくは、第1の薄いプレート11は、略平坦な形状及び/又は平坦な表面を有する。第1の薄いプレート11は、異なる形態を有することができる。好ましくは、第1の薄いプレート11は丸い形状である。
【0023】
第1の薄いプレート11は、十分に高い導電性を有する。第1の薄いプレート11は、導電性材料を含む。典型的には、第1の薄いプレート11は、金属を含むか、又は金属で作られる。ほとんどの金属は、導電性を有し、更に、より高い電界効果の場合にそれらの形状及び位置を安全に維持するために必要な機械的強度を有する。この構造は構築が容易であり、電界15に対して正の反応、特に高い引力を有する。
【0024】
好ましくは、第2の電界制限部8もまた、第2の薄いプレート13を含む。第2の薄いプレート13は、第2の薄手のプレートと呼ぶこともできる。この第2の薄いプレート13は、十分に高い導電性を有する。好ましくは、第2の薄いプレート13は、ほぼ平坦な形態及び/又は平坦な表面を有する。典型的には、第2の薄いプレート13は、第1の薄いプレート11に関して更に説明されるように、金属を含むか、又は金属で作られる。この構造は、構築が容易であり、電界15に対して正の反応を有する。
【0025】
好ましくは、第1の電界制限部6の第1の薄いプレート11は、分岐バスバー装置1の電線2、4、10のうちの1つに接続される。この接続のためには、第1の薄いプレート11が、少なくとも1つの接触要素を備えることが好ましい。これは、電界制限部6、8の電気的接続を容易にし、電界制限部6、8を短時間で交換することが可能である。好ましくは、第2の薄いプレート13も、これらの好ましい特徴に従って接続される。
【0026】
第1の薄いプレート11が主に電界15に対して利点を有する場合であっても、第1の薄いプレート11の縁部が望ましくない電界効果を引き起こす可能性がある。第1の薄いプレート11の境界部分又は縁部分は、第1の絶縁被覆12又はケーシングによって覆われることが特に好ましい。第1の絶縁被覆12は、好ましくはプラスチックを含み、機械的柔軟性を有する。このような絶縁被覆12は、第1の薄いプレート11の一方の側から第1の薄いプレート11の他方の側への電界15を防止又は制限する。第1の薄いプレート11が丸い形である場合、第1の薄いプレート11の直径は、第1の絶縁被覆12の横幅よりも大きい。第1の薄いプレート11が丸い形でない場合には、第1の薄いプレート11の長さは第1の絶縁被覆12の幅よりも大きい。好ましくは、第2の薄いプレート13もまた、これらの好ましい特徴による第2の絶縁被覆14を有する。第1の絶縁被覆12及び第2の絶縁被覆14は、第1の電線2及び第2の電線4の接点領域3、5に関して、第1の電界制限部6及び第2の電界制限部8の好ましい効果を高める。
【0027】
第1の薄いプレート11は、第1の絶縁被覆12の厚さよりも薄いことが好ましい。第1の薄いプレート11の厚さは、第1の絶縁被覆12の厚さの30%未満であることが好ましく、20%未満であることが好ましい。第2の薄いプレート13は、第2の絶縁被覆14の厚さよりも薄いことが好ましい。第2の薄いプレート13の厚さは、第2絶縁被覆14の厚さの30%未満であることが好ましく、20%未満であることが好ましい。
【0028】
好ましくは、第1の電界制限部6及び第2の電界制限部8は、第1の電線2及び第2の電線4の接点領域3、5の主要部分を含むか、又は少なくとも実質的に包み込むように配置される。第1の電界制限部6は、第2の電界制限部8に平行に配置されることが特に好ましい。第1の電界制限部6が第2の電界制限部8に対向して配置され、接点領域3、5がそれらの電界制限部6と電界制限部8との間に位置することが更に好ましい可能性がある。これは、図1及び図4に例示的に示されている。この構成は、構築が非常に容易であり、電界15が各点から同じ距離を有するので、正の電界効果を有する。図1は、電界15を概略的に示す。更に、第1の電界制限部6と第2の電界制限部8とは、少なくとも1つの保持部によって、互いに接続されていることが好ましい。そのような保持部は、振動又は他の電気的若しくは機械的影響に対して、第1の薄いプレート11及び第2の薄いプレート13の位置を保存するのに役立つ。これにより、第1の電界制限部6と第2の電界制限部8とが、相対的に同電位となる。このため、第1の電界制限部6と第2の電界制限部8との間には、電位差が生じない。特に好ましくは、第1の薄いプレート11及び/又は第2の薄いプレート13は、少なくとも1つの開口部を備えて、周囲のガスによる、特に薄いプレート11、13の機械的振動による圧力を低減するようになっている。
【0029】
上述したように、第1の電界制限部6及び第2の電界制限部8は、分岐バスバー装置1の電線2、4、10のうちの1つに電気的に接続される。好ましくは、第1の電界制限部6及び第2の電界制限部8は、第1の電線2又は第2の電線4に電気的に接続されている。この接続は、画定された電界を生じさせ、構築が容易である。
【0030】
また、第1の電界制限部6及び第2の電界制限部8は、分岐バスバー装置1の第3の電線10に電気的に接続されることが好ましい可能性がある。この実施形態では、電界制限部6、8を、メインセンスのために選択又は計画され得る電位に、第1の電線2のセットアップなしに接続することが可能である。第3の電線10は、第1の電線2及び第2の電線4とは電気的に接触しないことが特に好ましい。好ましくは、第3の電線10は、予め決定され得る電位に接続される分岐バスバー装置1の接触要素に接続される。
【0031】
本発明は、図面及び前述の説明において詳細に図示及び説明されてきたが、そのような図示及び説明は、説明的又は例示的であり、限定的ではないとみなされるべきである。以下の特許請求の範囲内で、当業者によって変更及び修正がなされ得るということが、理解されるであろう。特に、本発明は、上記及び下記の異なる実施形態からの特徴の任意の組み合わせを有する、更なる実施形態を包含する。加えて、本発明の特徴を記す本明細書における記述は、本発明の一実施形態に言及するものであり、必ずしも全ての実施形態に言及しているというわけではない。
【0032】
以下は、実際の開示を理解し解釈するための原則である。
【0033】
特徴は、通常、不定冠詞「one、a、an」を用いて導入される。したがって、文脈において別段の定めがない限り、「one、a、an」は、数字として理解されるべきではない。
【0034】
接続詞「又は(若しくは)」は、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、排他的ではなく包括的であると解釈されるべきである。「A又はB」は、「A及びB」も含むが、ここで「A」及び「B」は、ランダムな特徴を表す。
【0035】
順序を示す番号を表す語、例えば「第1の」、「第2の」又は「第3の」によって、特に特徴X又は物体Yは、本発明の開示によって別段に定義されない限り、いくつかの実施形態において区別される。特に、ある請求項において、順序を示す番号を表す語を有する特徴X又は対象Yは、この請求項によって包含される本発明の実施形態が、更なる一特徴X又は別の一対象Yを有しなければならないということを意味しない。
【0036】
ある数値に関連した「本質的に」は、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、所与の数値の±10%の許容範囲を含む。
【0037】
値の範囲については、文脈がそうではないと示していない限り、両端点が含まれる。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧及び/又は中電圧構成のための分岐バスバー装置(1)であって、前記分岐バスバー装置(1)は、第1の電気接点領域(3)を有する第1の電線(2)と、第2の電気接点領域(5)を有する第2の電線(4)とを備え、前記第1の電気接点領域(3)は、前記第2の電気接点領域(5)に接続され、第1の電界制限部(6)は、前記接点領域(3、5)に隣接する第1の場所(7)に配置され、第2の電界制限部(8)は、前記接点領域(3、5)に隣接する第2の場所(9)に配置され、前記第1の電界制限部(6)及び前記第2の電界制限部(8)は、前記分岐バスバー装置(1)の、前記第1の電線(2)、前記第2の電線(4)、又は第3の電線(10)に電気的に接続され、前記第1の電界制限部(6)は、第1の薄い板(11)を含み、前記第1の薄い板(11)は導電性材料を含み、前記第1の薄い板(11)は前記電線(2、4、10)のうちの1つに接続され、前記第1の薄いプレート(11)の境界部は、第1の絶縁被覆(12)によって包み込まれている、分岐バスバー装置(1)。
【請求項2】
前記第1の薄いプレート(11)は、少なくとも1つの開口部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の分岐バスバー装置(1)。
【請求項3】
前記第1の電界制限部(6)及び前記第2の電界制限部(8)は、本質的に同一に具現化されていることを特徴とする、請求項1に記載の分岐バスバー装置(1)。
【請求項4】
前記第1の電界制限部(6)は、前記第2の電界制限部(8)に平行に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の分岐バスバー装置(1)。
【請求項5】
前記第1の電界制限部(6)及び前記第2の電界制限部(8)は、同じ電位を有することを特徴とする、請求項1に記載の分岐バスバー装置(1)。
【請求項6】
前記第1の電界制限部(6)と前記第2の電界制限部(8)とは、少なくとも1つの保持部によって、互いに接続されていることを特徴とする、請求項5に記載の分岐バスバー装置(1)。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の分岐バスバー装置(1)を備える回路遮断器。
【外国語明細書】