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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035212
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】仮想現実体験のメトリック駆動型改良
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/67 20140101AFI20240306BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240306BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240306BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20240306BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240306BHJP
【FI】
A63F13/67
A63F13/79
A63F13/53
G06T19/00 300B
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】36
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023140789
(22)【出願日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】17/899,887
(32)【優先日】2022-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/899,888
(32)【優先日】2022-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/899,889
(32)【優先日】2022-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518345664
【氏名又は名称】ロヴィ ガイズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ダナンジャイ ラル
(72)【発明者】
【氏名】レダ ハーブ
【テーマコード(参考)】
5B050
5L049
【Fターム(参考)】
5B050AA10
5B050BA09
5B050BA11
5B050CA07
5B050CA08
5B050EA09
5B050EA27
5B050FA02
5B050FA05
5B050FA08
5L049CC18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】エクステンデッドリアリティ体験に関連するメトリックを取得し、取得されたメトリックを使用し、ユーザの乗物酔いを管理すること、設計されたゲーム難易度に関連するユーザ成績を決定すること、およびホームオートメーションを実施すること等の改善アクションを実施するためのシステムおよび方法の提供。
【解決手段】ユーザが決定されたチェックポイントの間をナビゲートする際の複数のユーザからのデータが、取得され、中央値、代表値、または他の代表的データ等のメトリックを決定するために使用される。同一のチェックポイントを通した現在のユーザのナビゲーションは、監視され、メトリックと比較される。比較からの結果は、エクステンデッドリアリティ体験を増強するために使用され、これは、乗物酔い、ゲーム難易度レベル、およびホームオートメーションに関して体験をカスタマイズすることを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想現実体験を増強する方法であって、
電子デバイスのディスプレイ上に仮想ゲームを生成することであって、所定の難易度レベルが、前記仮想ゲームの一部に関して決定される、ことと、
前記仮想ゲームの一部をプレーした複数のユーザから成績データを収集することであって、前記成績データは、前記所定の難易度レベルに基づく複数のユーザの成績に関連する、ことと、
前記複数のユーザから収集された前記成績データに基づいて、成績メトリックを計算することと、
現在のユーザの成績データを前記計算された成績メトリックと比較することと、
前記現在のユーザの成績データが前記成績メトリックの閾値内にないことを決定することに応答して、仮想ゲームの増強を実行することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記成績メトリックの閾値は、下限と、上限とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記下限は、前記仮想ゲーム内の仮想オブジェクトとの相互作用の最小数と関連付けられ、前記上限は、前記仮想ゲーム内の仮想オブジェクトとの相互作用の最大数と関連付けられる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記現在のユーザの成績データが、前記成績メトリックの閾値の下限を下回ることを決定することと、
前記決定に応答して、前記仮想ゲームの一部に関する前記所定の難易度レベルをより低い所定の難易度レベルに修正することと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記現在のユーザの成績データが、前記成績メトリックの閾値のより高い限界を上回ることを決定することと、
前記決定に応答して、前記仮想ゲームの一部に関する前記所定の難易度レベルをより高い所定の難易度レベルに修正することと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記仮想ゲームの増強は、前記所定の難易度レベルの増加または減少のいずれかである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記仮想ゲームの増強は、前記仮想ゲーム内で前記現在のユーザによってとられ得る経路の修正である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記経路の修正は、ナビゲーションに関して以前に許可された前記仮想ゲーム内の経路上で前記現在のユーザによるナビゲーションを許可しないことと関連付けられる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記仮想ゲームの一部は、開始チェックポイントと、終了チェックポイントとを含み、前記開始チェックポイントおよび前記終了チェックポイントは、前記仮想ゲームのタイプに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
より速いペースの仮想ゲームに関してより短い時間スパンで、およびより遅いペースの仮想ゲームに関して比較的により長い時間スパンで前記開始チェックポイントおよび前記終了チェックポイントを選択することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記仮想ゲーム内の前記現在のユーザの経路を監視することと、
前記仮想ゲーム内の前記現在のユーザによってとられた前記経路に基づいて、利用可能な相互作用機会の合計数を決定することと、
前記利用可能な相互作用機会の合計数から前記現在のユーザによって利用された相互作用機会の数を決定することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記現在のユーザの成績は、前記現在のユーザに利用可能な前記相互作用機会の合計数から前記現在のユーザによって実行された前記相互作用機会の数に基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザが前記仮想ゲーム内の経路をナビゲートする際、前記現在のユーザの注視を監視することと、
前記仮想ゲーム内の前記現在のユーザによってナビゲートされた前記経路に基づいて、前記現在のユーザの視野(FOV)内のオブジェクトを決定することと、
前記ユーザが前記FOV内のオブジェクトと相互作用したかどうかを決定することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ユーザが前記FOV内の前記オブジェクトと相互作用しなかったことを決定することに応答して、前記FOV内の前記オブジェクトと相互作用するように前記ユーザをプロンプトする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記プロンプトは、前記電子デバイスのディスプレイ上に表示される視覚的アラートまたは聴覚的プロンプトのいずれかである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ユーザが前記FOV内の前記オブジェクトと相互作用しなかったことを決定することに応答して、前記FOV内の前記オブジェクトを強調する、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
成績メトリックは、中央値、代表値、平均値、標準偏差、または分散から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
方法であって、
電子デバイスのディスプレイ上に仮想ゲームを生成することと、
前記仮想ゲームの一部に関する開始チェックポイントと終了チェックポイントとの間の難易度のレベルを決定することと、
前記仮想ゲーム内のユーザの進行を監視し、前記ユーザが、a)前記決定された難易度のレベルを満たすか、b)前記難易度のレベルを満たすことが可能ではないことによって達成できないか、またはc)前記難易度のレベルを超える予定であるかを決定することと、
前記決定に応答して、前記難易度のレベルを維持する、減少させる、または増加させることと
を含む、方法。
【請求項19】
前記ユーザの進行を監視することは、
前記仮想ゲーム内の前記ユーザによってとられた経路の座標を決定することと、
前記座標に基づいて、前記仮想ゲームをプレーするために前記現在のユーザによって装着されるヘッドセットの配向を決定することと、
その決定された配向に基づいて、前記ヘッドセットの視野内のオブジェクトを決定することと、
前記現在のユーザが前記決定されたオブジェクトと相互作用したかどうかを決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
仮想現実体験を増強するシステムであって、
電子デバイスにアクセスするように構成される通信回路網と、
制御回路網であって、
前記電子デバイスのディスプレイ上に仮想ゲームを生成することであって、所定の難易度レベルが、前記仮想ゲームの一部に関して決定される、ことと、
前記仮想ゲームの一部をプレーした複数のユーザから成績データを収集することであって、前記成績データは、前記所定の難易度レベルに基づく複数のユーザの成績に関連する、ことと、
前記複数のユーザから収集された前記成績データに基づいて、成績メトリックを計算することと、
現在のユーザの成績データを前記計算された成績メトリックと比較することと、
前記現在のユーザの成績データが前記成績メトリックの閾値内にないことを決定することに応答して、仮想ゲームの増強を実行することと
を行うように構成される、制御回路網と
を備える、システム。
【請求項21】
前記成績メトリックの閾値は、下限と、上限とを含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記下限は、前記仮想ゲーム内の仮想オブジェクトとの相互作用の最小数と関連付けられ、前記上限は、前記仮想ゲーム内の仮想オブジェクトとの相互作用の最大数と関連付けられる、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記現在のユーザの成績データが、前記成績メトリックの閾値の下限を下回ることを決定することと、
前記決定に応答して、前記仮想ゲームの一部に関する前記所定の難易度レベルをより低い所定の難易度レベルに修正することと
を行うように構成される前記制御回路網
をさらに備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記現在のユーザの成績データが、前記成績メトリックの閾値のより高い限界を上回ることを決定することと、
前記決定に応答して、前記仮想ゲームの一部に関する前記所定の難易度レベルをより高い所定の難易度レベルに修正することと
を行うように構成される前記制御回路網
をさらに備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記仮想ゲームの増強は、前記所定の難易度レベルを増加させるかまたは減少させるかのいずれかによって構成される前記制御回路網によって実施される、請求項20に記載のシステム。
【請求項26】
前記仮想ゲームの増強は、前記仮想ゲーム内で前記現在のユーザによってとられ得る経路を修正することによって構成される前記制御回路網によって実施される、請求項20に記載のシステム。
【請求項27】
前記経路の修正は、ナビゲーションに関して以前に許可された前記仮想ゲーム内の経路上で前記現在のユーザによるナビゲーションを許可しないことと関連付けられる、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記仮想ゲームの一部は、開始チェックポイントと、終了チェックポイントとを含み、前記開始チェックポイントおよび前記終了チェックポイントは、前記仮想ゲームのタイプに基づいて、前記制御回路網によって決定される、請求項20に記載のシステム。
【請求項29】
より速いペースの仮想ゲームに関してより短い時間スパンで、およびより遅いペースの仮想ゲームに関して比較的により長い時間スパンで前記開始チェックポイントおよび前記終了チェックポイントを選択するように構成される前記制御回路網をさらに備える、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記仮想ゲーム内の前記現在のユーザの経路を監視することと、
前記仮想ゲーム内の前記現在のユーザによってとられた前記経路に基づいて、利用可能な相互作用機会の合計数を決定することと、
前記利用可能な相互作用機会の合計数から前記現在のユーザによって利用された相互作用機会の数を決定することと
を行うように構成される前記制御回路網をさらに備える、請求項20に記載のシステム。
【請求項31】
前記現在のユーザの成績は、前記現在のユーザに利用可能な前記相互作用機会の合計数から前記現在のユーザによって実行された前記相互作用機会の数に基づく、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記ユーザが前記仮想ゲーム内の経路をナビゲートする際、前記現在のユーザの注視を監視することと、
前記仮想ゲーム内の前記現在のユーザによってナビゲートされた前記経路に基づいて、前記現在のユーザの視野(FOV)内のオブジェクトを決定することと、
前記ユーザが前記FOV内のオブジェクトと相互作用したかどうかを決定することと
を行うように構成される前記制御回路網
をさらに備える、請求項20に記載のシステム。
【請求項33】
前記ユーザが前記FOV内の前記オブジェクトと相互作用しなかったことを決定することに応答して、前記制御回路網は、前記FOV内の前記オブジェクトと相互作用するように前記ユーザをプロンプトするように構成される、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記プロンプトは、前記電子デバイスのディスプレイ上に表示される視覚的アラートまたは聴覚的プロンプトのいずれかである、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記ユーザが前記FOV内の前記オブジェクトと相互作用しなかったことを決定することに応答して、前記制御回路網は、前記FOV内の前記オブジェクトを強調するように構成される、請求項32に記載のシステム。
【請求項36】
前記電子デバイスは、仮想現実、拡張現実、または複合現実デバイスから成る群から選択される、請求項20に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、ユーザによるゲームプレーに関連するデータに基づいて、ゲーム難易度を修正すること、乗物酔いを管理すること、およびホームオートメーションを実施すること等の仮想現実ゲーミング体験を改良することに関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実(VR)体験は、いくつか例を挙げると、ゲーミング、教育、および製造等におけるいくつかの分野において使用されている。その体験は、ユーザに実世界環境の感覚を与えることを目標とする、没入感の低い体験から最も没入感の高い体験に及ぶ。仮想現実はまた、多くの他の技術と比較して初期段階における実験的な媒体であり、成長し、現在の要求に対処する余地が十分にある。例えば、本媒体を使用するストーリーテリングは、まだ始まったばかりである。Antoine Ribordyは、VRが媒体として通常のストーリーテリングとどのように異なるかを見事に解説している。Ribordyは、「VRストーリーテリングでは、環境が中心的な役割を果たす。これに特別な注意を払わなければならない。実際、体験全体がストーリーと環境とを平衡させる行為であり、プレーヤが探している答えを提供するものである」と述べている。
【0003】
VR体験におけるプレーヤまたは観察者は(時間においてともにであるか、または別個にであるかにかかわらず)、自身の視点に基づいて、異なるアセットを見る。コンテンツ制作者は、視認者の関与を構築するために、視認者の挙動のパターンを観察し、自身の意図した設計が視認者の観察およびアクションに合致するかどうかを決定しなければならない。良好に設計された体験は、視認者が時間を費やし、関与していると感じ、最終的に、体験を楽しみ、おそらく、これを頻繁に再訪するものである。
【0004】
VRにおける異なる決定の影響を理解し、それらの設計された体験がユーザによって知覚される方法を決定するために、コンテンツ開発者は、自身の判断を使用する、フォーカスグループを行う、またはチャットグループ、Discord、ユーザ調査を介して、またはゲーミングアプリケーションにおいて直接等、非公式の手段を通してユーザからフィードバックを収集し得る。ユーザフィードバックを取得するこれらの方法は、いくつかの問題を有する。
【0005】
1つのそのような問題は、ユーザからの遅延したフィードバックである。これは、ユーザ体験を決定するための電子メール、チャット、または調査等のより古い方法の使用に起因し得る。多くのユーザは、ユーザフィードバックを集積するそのような方法が、ユーザにとって便宜的ではなく、ゲーム開発者にフィードバックを送信するために、ユーザがゲーム外の他のプラットフォーム上で時間を積極的に費やすことを要求するため、フィードバックを全く提供しない場合がある。
【0006】
これらのフィードバック方法に伴う別のそのような問題は、フィードバックが不正確であり得ることである。ユーザが、VR体験に没入していないとき、ユーザは、起こったことをVRゲームの間に少しずつ忘れる、またはある事例のみを覚えている場合があり、フィードバックは、仮想ゲームにおける厳密なタイムスタンプに合致することがはるかに困難になり得る。
【0007】
他方、フィードバック方法が、VRゲームの間にユーザにクエリを行う場合、そのようなクエリは、ユーザが、ゲームに没頭することにより興味があり、そのようなクエリが、通常無視される、ゲームの間のポップアップコマーシャルと同一の効果を有し得るため、ユーザにとって迷惑であり得る。ユーザが、ゲームの間にクエリを行われるとき、システムにフィードバックを提供する場合であっても、ユーザのフィードバックは、ユーザが、むしろ、クエリに応答する代わりに、ゲームに急いで戻るであろうため、限定され得る。
【0008】
いくつかのVR体験は、あるアセットを表示し、ユーザは、ゲームにおいて得点するために、アセットと相互作用するように要求される。そのような体験では、VR体験制作者は、ユーザが設計されたアセットと相互作用した方法を把握することを所望し得る。しかしながら、上記に言及されるように、そのようなフィードバックを取得するために現在使用されている方法は、効果的ではなく、不正確な、不完全な、または遅延したフィードバックをもたらす。したがって、VR体験開発者は、ユーザがVR体験において設計されたアセットと相互作用しなかった理由またはユーザがユーザが行った様式においてアセットと相互作用した理由を厳密に把握し得ない。
【0009】
最後に、乗物酔いは、ユーザが仮想ゲームをプレーしているとき、特に、仮想世界において多くの運動が存在するゲームまたはヘッドセットを装着するユーザから実世界における運動を要求するゲームのいずれかにおいて、大きな懸念である。フィードバック手段が、欠如しているため、正確、完全、かつ粒度の細かいデータを集積することが、課題となっている。したがって、ゲーム開発者は、乗物酔いの問題に完全に対処する、またはユーザがゲームの具体的タイムスタンプにおいて乗物酔いになり得る理由および原因を決定することが可能ではない。
【0010】
したがって、データを使用し、ユーザの体験を増強することが可能であるように、仮想環境内のユーザの仮想体験に関連するユーザフィードバックを取得するためのより良好なシステムおよび方法に関する必要性が、存在する。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
仮想現実体験を増強する方法であって、
電子デバイスのディスプレイ上に仮想ゲームを生成することであって、所定の難易度レベルが、上記仮想ゲームの一部に関して決定される、ことと、
上記仮想ゲームの一部をプレーした複数のユーザから成績データを収集することであって、上記成績データは、上記所定の難易度レベルに基づく複数のユーザの成績に関連する、ことと、
上記複数のユーザから収集された上記成績データに基づいて、成績メトリックを計算することと、
現在のユーザの成績データを上記計算された成績メトリックと比較することと、
上記現在のユーザの成績データが上記成績メトリックの閾値内にないことを決定することに応答して、仮想ゲームの増強を実行することと
を含む、方法。
(項目2)
上記成績メトリックの閾値は、下限と、上限とを含む、上記項目に記載の方法。
(項目3)
上記下限は、上記仮想ゲーム内の仮想オブジェクトとの相互作用の最小数と関連付けられ、上記上限は、上記仮想ゲーム内の仮想オブジェクトとの相互作用の最大数と関連付けられる、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目4)
上記現在のユーザの成績データが、上記成績メトリックの閾値の下限を下回ることを決定することと、
上記決定に応答して、上記仮想ゲームの一部に関する上記所定の難易度レベルをより低い所定の難易度レベルに修正することと
をさらに含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目5)
上記現在のユーザの成績データが、上記成績メトリックの閾値のより高い限界を上回ることを決定することと、
上記決定に応答して、上記仮想ゲームの一部に関する上記所定の難易度レベルをより高い所定の難易度レベルに修正することと
をさらに含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目6)
上記仮想ゲームの増強は、上記所定の難易度レベルの増加または減少のいずれかである、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目7)
上記仮想ゲームの増強は、上記仮想ゲーム内で上記現在のユーザによってとられ得る経路の修正である、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目8)
上記経路の修正は、ナビゲーションに関して以前に許可された上記仮想ゲーム内の経路上で上記現在のユーザによるナビゲーションを許可しないことと関連付けられる、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目9)
上記仮想ゲームの一部は、開始チェックポイントと、終了チェックポイントとを含み、上記開始チェックポイントおよび上記終了チェックポイントは、上記仮想ゲームのタイプに基づいて決定される、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目10)
より速いペースの仮想ゲームに関してより短い時間スパンで、およびより遅いペースの仮想ゲームに関して比較的により長い時間スパンで上記開始チェックポイントおよび上記終了チェックポイントを選択することをさらに含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目11)
上記仮想ゲーム内の上記現在のユーザの経路を監視することと、
上記仮想ゲーム内の上記現在のユーザによってとられた上記経路に基づいて、利用可能な相互作用機会の合計数を決定することと、
上記利用可能な相互作用機会の合計数から上記現在のユーザによって利用された相互作用機会の数を決定することと
をさらに含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目12)
上記現在のユーザの成績は、上記現在のユーザに利用可能な上記相互作用機会の合計数から上記現在のユーザによって実行された上記相互作用機会の数に基づく、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目13)
上記ユーザが上記仮想ゲーム内の経路をナビゲートする際、上記現在のユーザの注視を監視することと、
上記仮想ゲーム内の上記現在のユーザによってナビゲートされた上記経路に基づいて、上記現在のユーザの視野(FOV)内のオブジェクトを決定することと、
上記ユーザが上記FOV内のオブジェクトと相互作用したかどうかを決定することと
をさらに含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目14)
上記ユーザが上記FOV内の上記オブジェクトと相互作用しなかったことを決定することに応答して、上記FOV内の上記オブジェクトと相互作用するように上記ユーザをプロンプトする、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目15)
上記プロンプトは、上記電子デバイスのディスプレイ上に表示される視覚的アラートまたは聴覚的プロンプトのいずれかである、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目16)
上記ユーザが上記FOV内の上記オブジェクトと相互作用しなかったことを決定することに応答して、上記FOV内の上記オブジェクトを強調する、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目17)
成績メトリックは、中央値、代表値、平均値、標準偏差、または分散から成る群から選択される、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目18)
方法であって、
電子デバイスのディスプレイ上に仮想ゲームを生成することと、
上記仮想ゲームの一部に関する開始チェックポイントと終了チェックポイントとの間の難易度のレベルを決定することと、
上記仮想ゲーム内のユーザの進行を監視し、上記ユーザが、a)上記決定された難易度のレベルを満たすか、b)上記難易度のレベルを満たすことが可能ではないことによって達成できないか、またはc)上記難易度のレベルを超える予定であるかを決定することと、
上記決定に応答して、上記難易度のレベルを維持する、減少させる、または増加させることと
を含む、方法。
(項目19)
上記ユーザの進行を監視することは、
上記仮想ゲーム内の上記ユーザによってとられた経路の座標を決定することと、
上記座標に基づいて、上記仮想ゲームをプレーするために上記現在のユーザによって装着されるヘッドセットの配向を決定することと、
その決定された配向に基づいて、上記ヘッドセットの視野内のオブジェクトを決定することと、
上記現在のユーザが上記決定されたオブジェクトと相互作用したかどうかを決定することと
を含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目20)
仮想現実体験を増強するシステムであって、
電子デバイスにアクセスするように構成される通信回路網と、
制御回路網であって、
上記電子デバイスのディスプレイ上に仮想ゲームを生成することであって、所定の難易度レベルが、上記仮想ゲームの一部に関して決定される、ことと、
上記仮想ゲームの一部をプレーした複数のユーザから成績データを収集することであって、上記成績データは、上記所定の難易度レベルに基づく複数のユーザの成績に関連する、ことと、
上記複数のユーザから収集された上記成績データに基づいて、成績メトリックを計算することと、
現在のユーザの成績データを上記計算された成績メトリックと比較することと、
上記現在のユーザの成績データが上記成績メトリックの閾値内にないことを決定することに応答して、仮想ゲームの増強を実行することと
を行うように構成される、制御回路網と
を備える、システム。
(項目21)
上記成績メトリックの閾値は、下限と、上限とを含む、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目22)
上記下限は、上記仮想ゲーム内の仮想オブジェクトとの相互作用の最小数と関連付けられ、上記上限は、上記仮想ゲーム内の仮想オブジェクトとの相互作用の最大数と関連付けられる、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目23)
上記現在のユーザの成績データが、上記成績メトリックの閾値の下限を下回ることを決定することと、
上記決定に応答して、上記仮想ゲームの一部に関する上記所定の難易度レベルをより低い所定の難易度レベルに修正することと
を行うように構成される上記制御回路網
をさらに備える、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目24)
上記現在のユーザの成績データが、上記成績メトリックの閾値のより高い限界を上回ることを決定することと、
上記決定に応答して、上記仮想ゲームの一部に関する上記所定の難易度レベルをより高い所定の難易度レベルに修正することと
を行うように構成される上記制御回路網
をさらに備える、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目25)
上記仮想ゲームの増強は、上記所定の難易度レベルを増加させるかまたは減少させるかのいずれかによって構成される上記制御回路網によって実施される、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目26)
上記仮想ゲームの増強は、上記仮想ゲーム内で上記現在のユーザによってとられ得る経路を修正することによって構成される上記制御回路網によって実施される、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目27)
上記経路の修正は、ナビゲーションに関して以前に許可された上記仮想ゲーム内の経路上で上記現在のユーザによるナビゲーションを許可しないことと関連付けられる、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目28)
上記仮想ゲームの一部は、開始チェックポイントと、終了チェックポイントとを含み、上記開始チェックポイントおよび上記終了チェックポイントは、上記仮想ゲームのタイプに基づいて、上記制御回路網によって決定される、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目29)
より速いペースの仮想ゲームに関してより短い時間スパンで、およびより遅いペースの仮想ゲームに関して比較的により長い時間スパンで上記開始チェックポイントおよび上記終了チェックポイントを選択するように構成される上記制御回路網をさらに備える、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目30)
上記仮想ゲーム内の上記現在のユーザの経路を監視することと、
上記仮想ゲーム内の上記現在のユーザによってとられた上記経路に基づいて、利用可能な相互作用機会の合計数を決定することと、
上記利用可能な相互作用機会の合計数から上記現在のユーザによって利用された相互作用機会の数を決定することと
を行うように構成される上記制御回路網をさらに備える、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目31)
上記現在のユーザの成績は、上記現在のユーザに利用可能な上記相互作用機会の合計数から上記現在のユーザによって実行された上記相互作用機会の数に基づく、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目32)
上記ユーザが上記仮想ゲーム内の経路をナビゲートする際、上記現在のユーザの注視を監視することと、
上記仮想ゲーム内の上記現在のユーザによってナビゲートされた上記経路に基づいて、上記現在のユーザの視野(FOV)内のオブジェクトを決定することと、
上記ユーザが上記FOV内のオブジェクトと相互作用したかどうかを決定することと
を行うように構成される上記制御回路網
をさらに備える、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目33)
上記ユーザが上記FOV内の上記オブジェクトと相互作用しなかったことを決定することに応答して、上記制御回路網は、上記FOV内の上記オブジェクトと相互作用するように上記ユーザをプロンプトするように構成される、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目34)
上記プロンプトは、上記電子デバイスのディスプレイ上に表示される視覚的アラートまたは聴覚的プロンプトのいずれかである、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目35)
上記ユーザが上記FOV内の上記オブジェクトと相互作用しなかったことを決定することに応答して、上記制御回路網は、上記FOV内の上記オブジェクトを強調するように構成される、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目36)
上記電子デバイスは、仮想現実、拡張現実、または複合現実デバイスから成る群から選択される、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(摘要)
エクステンデッドリアリティ体験に関連するメトリックを取得し、取得されたメトリックを使用し、ユーザの乗物酔いを管理すること、設計されたゲーム難易度に関連するユーザ成績を決定すること、およびホームオートメーションを実施すること等の改善アクションを実施するためのシステムおよび方法が開示される。本方法は、エクステンデッドリアリティ体験における開始チェックポイントおよび終了チェックポイントを決定することを含む。ユーザが決定されたチェックポイントの間をナビゲートする際の複数のユーザからのデータが、取得され、中央値、代表値、または他の代表的データ等のメトリックを決定するために使用される。同一のチェックポイントを通した現在のユーザのナビゲーションは、監視され、メトリックと比較される。比較からの結果は、エクステンデッドリアリティ体験を増強するために使用され、これは、乗物酔い、ゲーム難易度レベル、およびホームオートメーションに関して体験をカスタマイズすることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の種々の目的および利点が、同様の参照文字が全体を通して同様の部分を指す、付随の図面と併せて検討される、以下の詳細な説明の考慮に応じて明白となるであろう。
【0012】
図1図1は、本開示のいくつかの実施形態による、ゲームデータを収集し、これを使用し、アクションを実行する、または推奨を提供することによって、仮想現実ゲーミング体験を改良するためのプロセスのブロック図である。
【0013】
図2図2は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲームのタイプに基づくチェックポイントの選択を描写する、ブロック図である。
【0014】
図3図3は、本開示のいくつかの実施形態による、ユーザが仮想ゲーム内のチェックポイントを通してナビゲートする際に複数のユーザから収集されるデータのブロック図である。
【0015】
図4図4は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想現実ゲーミング体験を改良するための例示的システムのブロック図である。
【0016】
図5図5は、本開示のいくつかの実施形態による、ゲーミング環境において使用される電子デバイスのブロック図である。
【0017】
図6図6は、本開示のいくつかの実施形態による、ゲーミング環境において使用されるエクステンデッドリアリティヘッドセットのブロック図である。
【0018】
図7図7は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲーミング環境における乗物酔いに関連するデータを収集するためのプロセスのフローチャートである。
【0019】
図8図8は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲームのプレーに関連する乗物酔いを決定するために考慮され得る種々のユーザ背景因子を描写する、チャートの実施例である。
【0020】
図9図9は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲーミング環境に起因して引き起こされる乗物酔いを管理するために、推奨を提供する、またはホームオートメーションをアクティブ化するためのプロセスのフローチャートである。
【0021】
図10図10は、本開示のいくつかの実施形態による、乗物酔いを管理するために、現在のユーザデータを中央値データと比較する実施例のブロック図である。
【0022】
図11図11は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲーミング環境における乗物酔いを管理するために行われ得る、推奨のカテゴリのブロック図である。
【0023】
図12図12は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲーミング環境における乗物酔いを管理するためにAPIを介してアクティブ化され得る、デバイスおよび機械のカテゴリのブロック図である。
【0024】
図13A図13Aは、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲームにおける難易度のレベルのユーザの取扱に関連するデータを収集し、データを使用し、難易度のレベルを増強する、または管理するためのプロセスのフローチャートである。
【0025】
図13B図13Bは、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲームにおける難易度のレベルを管理するために、現在のユーザデータを中央値ユーザデータと比較するためのプロセスのフローチャートである。
【0026】
図14図14は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲーム内の所定のチェックポイントの間の複数のユーザによってとられるルートを描写する、ナビゲーションツリーである。
【0027】
図15図15は、本開示のいくつかの実施形態による、ユーザの視野および視野内で遭遇されるオブジェクト/アセットを描写する、ブロック図である。
【0028】
図16図16は、本開示のいくつかの実施形態による、部屋のレイアウトおよび目的地に到達するためにとられる複数の経路のブロック図である。
【0029】
図17図17は、本開示のいくつかの実施形態による、レイアウト推奨のブロック図である。
【0030】
図18図18は、本開示のいくつかの実施形態による、ユーザがチェックポイントC1からチェックポイントC2にナビゲートする際のユーザの相互作用のユーザナビゲーション座標のテーブルである。
【0031】
図19図19は、本開示のいくつかの実施形態による、ユーザ相互作用および逃した機会のテーブルである。
【0032】
図20図20は、本開示のいくつかの実施形態による、エクステンデッドリアリティ体験におけるユーザのナビゲーションに基づくコンテンツ改良提案のテーブルである。
【0033】
図21図21は、本開示のいくつかの実施形態による、ローカルでレンダリングされた、およびクラウドレンダリングされたエクステンデッドリアリティ体験を描写する、ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
詳細な説明
本明細書に開示されるいくつかの実施形態によると、上記に言及される限定のうちのいくつかは、複数のユーザから仮想ゲーム等のエクステンデッドリアリティ体験の間にユーザメトリックを取得し、中央値データを生成し、中央値データを現在のユーザの現在のデータと比較し、現在のユーザがエクステンデッドリアリティ体験において類似する成果を体験している、または体験するであろうかどうかを決定することによって、克服される。上記に言及される限定のうちのいくつかはまた、現在のユーザを監視するための開始チェックポイントおよび終了チェックポイントを決定し、開始チェックポイントおよび終了チェックポイントの間に収集されたユーザナビゲーションデータに応答して、改善アクションを提供することによって、克服される。例えば、そのような改善アクションは、全て開始チェックポイントおよび終了チェックポイントの間のユーザによってとられた経路に基づいて、乗物酔いを管理すること、ゲーム難易度レベルを管理し、必要に応じて難易度を調節すること、困難であると見なされる仮想ゲーム内の経路を遮断すること、およびユーザの乗物酔いを管理するためにホームオートメーションを実施することを含む。
【0035】
一実施形態では、エクステンデッドリアリティ体験が、複数のユーザに描写される。エクステンデッドリアリティ体験は、現実教育と連動する仮想現実ゲーム、拡張現実技能学習ツール、または任意の他のエクステンデッドリアリティ体験であってもよい。仮想現実ゲームが、本明細書のプロセスおよび実施形態を解説するために使用されるが、しかしながら、エクステンデッドリアリティ体験は、同様に任意の他のエクステンデッドリアリティ体験であってもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、複数のチェックポイントC1およびC2が、決定される。チェックポイントは、使用されるエクステンデッドリアリティ体験のタイプに基づいて決定される。一実施形態では、子供のための低速のゲームが関与する体験では、ミリ秒毎のデータ集積は、必要とされず、したがって、時間において遠く離れているチェックポイントC1およびC2が、選択されてもよい。他の実施形態では、各旋回または毎ミリ秒がゲームの成果に影響を及ぼし得る、複数のプレーヤの間の戦いまたはカーレースゲーム等の速いペースのゲームでは、次いで、時間においてより近接するチェックポイントC1およびC2が、より遅く移動するゲームよりも多くのデータを集積するために選択されてもよい。
【0037】
一実施形態では、いったんチェックポイントが選択されると、ユーザがチェックポイント1からチェックポイント2にナビゲートする際の複数のユーザのそれぞれのデータが、監視およびログ付けされる。そのようなデータは、複数のユーザのそれぞれによってとられた経路、経路上で費やされた時間量、経路に沿ってユーザによって克服された課題および障害物、ユーザがチェックポイント1からチェックポイント2にナビゲートする際のユーザのヘッドセットの視野、ユーザが経路に沿って相互作用したアセットおよび相互作用した時間、経路に沿ったCPU/GPU使用、および経路に沿ったユーザの乗物酔いデータを含んでもよい。
【0038】
いったん複数のユーザからのデータが、収集およびログ付けされると、中央値が、計算される。中央値データが、説明されるが、実施形態は、そのように限定されず、代表値、平均値、標準偏差、分散、または方程式に基づくある他の計算、または別の統計的測度もまた、使用されてもよい。計算されたデータはまた、本明細書では成績メトリックと称され得る。中央値は、次いで、エクステンデッドリアリティ体験において同一の経路を現在ナビゲートしている現在のユーザの現在のデータを比較するために使用される。比較は、本システムが、エクステンデッドリアリティ体験の増強および変更を行うことを可能にする。これはまた、本システムが、乗物酔いを予測する、またはいったんこれが起こると、ホームオートメーション技法を通してこれを管理することを可能にする。比較はまた、本システムが、より良好なユーザ体験のために、難易度を増加または減少させること等、ゲーム難易度レベルの調節を行うことを可能にする。
【0039】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、ゲームデータを収集し、これを使用し、アクションを実行する、または推奨を提供することによって、VRゲーミング体験を改良するためのプロセスのブロック図である。
【0040】
いくつかの実施形態では、ブロック101において、ゲーミング環境が、ディスプレイデバイス上に表示される。ゲーミング環境は、仮想現実、拡張現実、複合現実、またはメタバース内を含む任意の他の仮想タイプの現実を含む、エクステンデッドリアリティ環境であってもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、図4および5のシステム等の本明細書に説明されるシステムは、実世界体験および架空である他の体験の両方の仮想シミュレーションを含む、エクステンデッドリアリティ環境を提供する。例えば、本システムは、San FranciscoまたはParis等のある都市の仮想レイアウトをシミュレートし、ユーザが、San Franciscoの通りを通して歩くこと、またはParisの通りを通してカーレースのゲームをプレーすること等の仮想的にシミュレートされた環境内で活動を実施することを可能にし得る。他の実施例では、宇宙空間またはある他の想像上の環境のような架空である仮想環境が、作成されてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、これらのシステムは、VRヘッドセット、VR眼鏡、またはVRデバイスとして作用し得るモバイル電話等のエクステンデッドリアリティデバイスを利用する。エクステンデッドリアリティデバイスは、シミュレート仮想環境を表示するためのディスプレイ画面を含んでもよい。エクステンデッドリアリティデバイスは、エクステンデッドリアリティデバイスのディスプレイが、ユーザの眼の前にあるように、ユーザの頭部上に装着され、ユーザが、エクステンデッドリアリティデバイスのディスプレイ上に描写されるエクステンデッドリアリティ3Dシミュレート環境を視認することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、経路に沿ったナビゲーションが、参照されるとき、参照は、仮想現実ヘッドセットまたは眼鏡等の仮想現実デバイスと関連付けられる。他の実施形態では、実世界ビューが使用される拡張現実実施形態が、参照されるとき、参照は、それを通して実世界環境および実世界環境上の仮想オーバーレイが、ヘッドセットまたは眼鏡を介して可視化され得る、拡張現実ヘッドセットまたは眼鏡等の拡張現実デバイスと関連付けられる。
【0043】
いくつかの実施形態では、エクステンデッドリアリティデバイスはまた、ユーザの注視を追跡するために内向きに向いているカメラ、音響効果のためのスピーカ、および地震等の仮想世界において表示される効果を感じる感覚をユーザに与えるための振動モジュール等の運動発生コンポーネント等のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものを含んでもよい。これはまた、加速度計、ジャイロスコープ、および近接センサを含んでもよい。これは、チップ上のシステム(SoC)等のプロセッサおよびメモリを含んでもよい。
【0044】
エクステンデッドリアリティデバイスは、インターネットに接続し、ゲーム、工場設定、医療手術、車両を運転するための訓練、エクササイズ等のエクステンデッドリアリティ体験をユーザに提供する様々なアプリケーションをダウンロードする、またはそれにアクセスすることが可能であり得る。いくつかの実施形態では、エクステンデッドリアリティデバイスは、他のデバイス、身体センサ、またはアプリケーションをダウンロードするための電子デバイスと通信するための1つを上回る接続性オプションを含んでもよく、そのような接続性オプションは、利用可能なUSB接続(例えば、USB Type-C)に加えて、APIを介した接続、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、および/または他の無線周波数接続性を特徴とするSoCを使用する接続を含んでもよい。
【0045】
上記に言及されるように、エクステンデッドリアリティデバイスは、ゲーミングまたは他のタイプのアプリケーションをダウンロードするために、インターネットに接続してもよい。これらのアプリケーションは、3次元(3D)空間において、例えば、一般的に、6自由度(6DOF)と称される、3つの平行移動x、y、z軸および3つの回転軸において移動し得る、仮想世界内のアセットを含んでもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、エクステンデッドリアリティデバイスを使用して、本システムは、ユーザが仮想ゲームをプレーすることを可能にする、ユーザの眼毎の映像を作成する。いくつかの事例では、仮想ゲームの間、ユーザの身体の一部のアバタが、使用されるか、アバタとして表されるユーザの身体全体が、使用されるか、またはいかなるアバタも、使用されないかのいずれかであり得る。アバタが、使用されるとき、本システムは、ユーザが本当に表示されている仮想環境内にいるという錯覚を作成する。
【0047】
いくつかの実施形態では、エクステンデッドリアリティデバイス(拡張現実、仮想現実のいずれかのヘッドセット、または二重機能性を伴うヘッドセット、または仮想眼鏡等)は、頭部追跡技術を使用し、ユーザが自身の頭部上にデバイスを装着している間、ユーザの頭部の移動を追跡する。そのような追跡は、カメラを操作し、仮想世界において物を視認する手段として、ユーザの頭部移動を捕捉する。例えば、ユーザが、自身の頭部を左に配向する場合、左側にあるべきオブジェクトまたはアセットが、ユーザに見える。したがって、映像は、ユーザが自身の頭部、すなわち、エクステンデッドリアリティヘッドセットを配向する方法に従って、ユーザに関して変化する。
【0048】
いくつかの実施形態では、加えて、いくつかのエクステンデッドリアリティヘッドセット、アタッチメント、およびヘッドセットに直接取り付けられる、またはヘッドセットと関連付けられ、ペアリングされる付属品は、仮想ゲーム内での相互作用の目的のために手として作用し得る、ゲーミングコントローラを含む。ユーザは、そのようなコントローラを使用し、仮想環境内で機能を実施することが可能であり得る。例えば、ユーザは、自動車を運転する、別のアバタに当てる、オブジェクトを変位させる、ゴルフスイングを実行すること等が可能であり得る。
【0049】
コントローラに加えて、いくつかの実施形態では、システムはまた、全身VR体験を提供するために、ユーザの身体上に装着され得る、ウェアラブルデバイスを含んでもよい。例えば、実施形態は、エクステンデッドリアリティヘッドセットをユーザの身体上に設置されたセンサと組み合わせ、仮想世界において使用される身体のアバタ上の移動として実世界において実施される全ての身体移動をシミュレートおよび模倣することを含んでもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、提供されるエクステンデッドリアリティ環境は、定常であってもよく、他の実施形態では、提供されるエクステンデッドリアリティ環境は、動的に変化する、または1つの場所から別の場所にナビゲートするようにユーザに要求してもよい。例えば、ユーザは、エクステンデッドリアリティ環境内の1つの仮想部屋から別の部屋にナビゲートする、またはエクステンデッドリアリティ環境内の1つの場所から別の場所まで運転するように要求されてもよい。
【0051】
定常エクステンデッドリアリティ環境では、いくつかの実施形態では、ユーザは、仮想世界内で移動する必要性を伴わずに、自身のエクステンデッドリアリティヘッドセットを使用して、見回すことが可能であり得る。例えば、定常体験は、仮想乗物に座ること、またはチェスゲームをプレーすることを含んでもよく、これは、座って見る体験の限定された移動のみを伴い得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、他の体験は、いくつかの移動を実施する、または1つの場所から別の場所に遷移するようにユーザに要求し得る。例えば、ユーザは、物が全ての方向からユーザに投げられる仮想環境内で当たることを防御するために、360°全てを見回す必要があり得る。そのような状況では、頭部追跡が、重要であり、実世界におけるユーザ移動と、実世界移動に基づいて仮想世界におけるユーザに中継されるべきである画像との間のいかなるラグも低減させるために、リアルタイムで実施される必要がある。例えば、ユーザが、背後から自身に飛びかかる仮想動物と戦うために、迅速に180°急回転する場合、仮想世界における画像は、実世界のような効果を提供するために、迅速に、ラグを殆ど伴わずに、ユーザ上に飛びかかる運動をしている動物を表示するべきである。したがって、そのような動的に移動する体験は、より没入感が高く、より高い精度を伴うヘッドセット移動の追跡を要求する。
【0053】
ユーザ移動に追従し、ラグを殆ど伴わずにそれらを仮想像と合致させることはまた、ユーザ間の乗物酔いを低減させる際に重要である。これは、他の因子の中でもとりわけ、脳が、内耳、眼、筋肉、および関節から信号を得ることによって移動を感知し、移動が、移動に合致する視覚的像に伴って起こらないとき、これが、乗物酔いを誘発し得るためである。
【0054】
再びブロック101を参照すると、いくつかの実施形態では、部屋のエクステンデッドリアリティ環境が、表示されてもよい。ブロック101に描写されるように、例示的仮想部屋は、実部屋設定をシミュレートするために、複数の本棚と、椅子と、テーブルと、ランプと、長椅子とを含む。VRゲームは、得点する、またはゲームの次のレベルに昇格するための課題をユーザに提供し得、これは、より高いレベルの課題を伴う部屋を含み得る。課題は、隠されたオブジェクトを見つけ出す、または部屋のレイアウトを再配列するようにユーザに要求し得る、またはこれは、ユーザがアバタを追いかけ、それらが部屋から部屋に走る際にそれらを捕まえるゲームであり得る。
【0055】
ブロック102において、いくつかの実施形態では、仮想ゲームの一部が、選択される。選択される部分は、チェックポイント1または「C1」とも称される、開始チェックポイントと、チェックポイント2または「C2」とも称される、終了チェックポイントとを含んでもよい。チェックポイントは、いくつかの実施形態では、ロールバックまたは再スタートのために保存されるゲーム状態の体験または一部である。典型的には、チェックポイントは、体験またはゲームにおいて何らかの新しいものが展開され得る前にある。例えば、複数のレベルを有するゲームでは、典型的には、各レベルを超えた後に、チェックポイントが、存在する。キャラクタが、ゲーム内で死ぬ場合、これは、事前のチェックポイントから生き返るであろう。
【0056】
チェックポイントの間のデータが、図1のシステムによって収集され、増強されたエクステンデッドリアリティ体験を提供するために使用されてもよい。例えば、チェックポイントの間に複数のタスクおよび課題が、存在し得るため、タスクのセットまたはタスクまたは課題のシーケンスを完了するために要する時間に関連するデータは、チェックポイントC1とC2との間で費やされた合計時間を提示し得る。ユーザが、チェックポイントC2に到達すると、タイムスタンピングされたエントリが、達成を示すために登録される。ユーザが、チェックポイントC2に到達する前に体験から退出すると、ログファイルにおける本エントリの不在は、ユーザがチェックポイントC2に到達するためのタスクを完了しなかったことを示す。チェックポイントの間のそのようなデータの集約は、ユーザおよびプログラマが増強された体験のために仮想ゲームを評価および調節することに役立つ。
【0057】
いくつかの実施形態では、チェックポイントは、エクステンデッドリアリティゲームのタイプおよびその環境に基づいて選択される。図2に描写されるように、ブロック210において、一実施形態では、エクステンデッドリアリティゲームは、子供のための低速のゲームであってもよい。ゲームは、速く移動するコンポーネントまたは急速に変化するグラフィックスを有していない場合がある。これは、あまり多くのアセットを有していない場合がある。これは、ユーザのヘッドセットの配向毎に示すべき像を有していないため、これは、あまり多くの回転度を可能にしない場合がある。例えば、エクステンデッドリアリティゲームは、三目並べのような単純なゲームまたは子供が形状を識別することを要求する教育ゲーム等であってもよい。
【0058】
本実施形態では、より短い間隔においてデータを集積することが、必要ではない場合がある。これは、より遅く移動するゲームでは、ゲームの重要なコンポーネントを見逃すことなく、フレームをスキップし、より長い間隔においてデータを集積することが可能であり得るためである。したがって、開始チェックポイントC1および終了チェックポイントC2は、300秒離れて選択されてもよく、データは、300秒の合計時間内に15または30秒間隔において捕捉されてもよい。
【0059】
図2に描写されるように、ブロック220において、一実施形態では、エクステンデッドリアリティゲームは、中程度の速度の仮想ゲームであってもよい。ゲームは、1または2秒間隔においてレンダリングを要求する、中程度に速く移動するコンポーネントを有してもよい。これは、より遅く移動するゲームよりも多くのアセットを有してもよい。これはまた、より多くの回転度を可能にし、各回転において、ヘッドセット移動に合致するように仮想世界における像を有してもよい。例えば、エクステンデッドリアリティゲームは、テニス、チェスをプレーする、または迷路を通して歩くようなゲームであってもよい。テニスのようなゲームは、同一のテニスコートおよびこれが左右に打たれる際のテニスボールの追跡を描写するため、仮想世界において像をレンダリングするペースは、中程度であり、1~2秒毎等のある間隔においてテニスボールを追跡してもよい。
【0060】
本実施形態では、より短い間隔においてデータを集積することが、各ショット後にテニスボールが位置する場所を追跡するために要求され得る。したがって、開始チェックポイントC1および終了チェックポイントC2は、90秒離れて選択されてもよく、データは、90秒の合計時間内に1~2秒毎の間隔において捕捉されてもよい。
【0061】
図2に描写されるように、ブロック230および240において、一実施形態では、エクステンデッドリアリティゲームは、速いペースのゲームであってもよい、またはより速い応答を要求するレベルにあるゲームであってもよい。ゲームは、速く移動するオブジェクトまたは急速に変化するグラフィックスを有してもよい。これは、視野内で異なる速度で移動するいくつかの他の自動車および経路上のいくつかの障害物を描写するカーレースゲーム等、いくつかのオブジェクト/アセットを有してもよい。これはまた、全ての回転度を可能にし、ユーザのヘッドセットの配向毎に示すべき急速に変化する像を有してもよい。例えば、エクステンデッドリアリティゲームは、速いカーレース、戦闘機が山を通して相互に追いかけるゲーム、速いジェットコースター、またはいくつかの敵が同時に攻撃するシューティングゲームであってもよい。
【0062】
本実施形態では、はるかに非常に短い間隔においてデータを集積することが、必要であり得る。これは、速く移動するゲームでは、適切な操縦が実施されない場合、戦闘機が山に衝突する、またはユーザが全ての角度から攻撃されているゲームにおいて、ユーザが銃弾によって撃たれる等、ゲームの重要な部分を見逃すことなく、フレームをスキップすることが可能ではない場合があるためである。したがって、開始チェックポイントC1および終了チェックポイントC2は、30秒離れて選択されてもよく、データは、1/2または1/5秒毎に捕捉されてもよい。
【0063】
ある時間間隔が、ブロック210-240に関連して上記に説明されているが、実施形態は、そのように限定されず、他の開始チェックポイントおよび終了チェックポイントおよびチェックポイント内のデータ集積間隔もまた、想定される。
【0064】
再びブロック102を参照すると、いったん開始チェックポイントおよび終了チェックポイントが、識別されると、本システムは、ゲームをプレーし、開始チェックポイントC1から終了チェックポイントC2にナビゲートした複数のユーザからデータを収集してもよい。グラフフォーマットにおけるそのようなデータの一実施例が、図3に描写される。グラフチャートが、実施例として使用されるが、データは、テーブル等の任意の他のフォーマットであってもよい。図3に描写されるように、2人のユーザ、すなわち、ユーザ1およびユーザ2は、開始チェックポイントC1から終了チェックポイントC2にナビゲートした。それらのデータは、全ての6DOF(3DOFのみが示される)において捕捉された。データは、時間T=t~時間T=tで捕捉される。これが見られ得るように、ユーザ1によってナビゲートされた経路は、ユーザ2によってナビゲートされた経路と異なる。ユーザ1およびユーザ2からの経路および他のデータは、図14に描写される中央値経路等の中央値経路を計算するために使用されることができる。
【0065】
収集されるデータは、複数のユーザからの異なるユーザによって遭遇された異なる体験に関連する。例えば、異なるユーザは、2つのチェックポイントの間で異なる時間量を費やし、異なる課題に遭遇し、例えば、一方のユーザは、別のユーザよりも容易な経路を選択し得、一方のユーザは、ライフを失い得る一方、他方は、ライフを失うことなく、それを通して通過し得る。
【0066】
異なるユーザはまた、ゲーム内でアセットを発見する際に異なる体験を有し得る。一部のユーザは、他者よりも迅速に、またはより少ない試行で、レベルをクリアするための重要となるアセットを発見し得る。一部のユーザは、体験をより楽しみ、自身の周辺を探索するためにより長くその中に留まることを選定し得る。全てのそのようなユーザ体験およびそれらのデータは、ユーザが開始チェックポイントC1から終了チェックポイントC2にナビゲートする間に捕捉されてもよい。ブロック102に描写されるように、3人のユーザ、すなわち、ユーザ1、ユーザ2、およびユーザ3が、ユーザがチェックポイントC1からC2を通してナビゲートした際に本システムによって監視された。
【0067】
体験におけるユーザ関与および相互作用は、多数の因子に依存する。2つのチェックポイントの間に費やされた時間として測定される集約的ユーザ挙動およびユーザが次のチェックポイントに到達することなく退出するセッションの割合は、高レベルインジケータと見なされ得る。説明されるメトリックを使用してユーザ挙動をログ付けおよび分析するための方法およびシステムは、関与を改良する方法に関する深い洞察をコンテンツ制作者に提案するものとする。挙動に関連するそのようなデータの実施例が、ブロック103においてさらに説明される。
【0068】
ブロック103は、複数のユーザがチェックポイントC1およびC2を通してナビゲートする間に収集され得るデータのタイプのいくつかの実施例を描写する。前述で説明されるように、データが収集される間隔は、用途のタイプ、例えば、遅い、中程度、または速いペースの仮想ゲームに基づいて、異なり得る。
【0069】
一実施形態では、経路座標に関連するデータが、複数のユーザがチェックポイントC1およびC2を通してナビゲートする際に収集されてもよい。経路座標は、図6に描写されるようなx、y、z座標およびピッチ、ロール、およびヨー配向であってもよい。本実施形態では、本システムは、所定の間隔において、基準フレームに関連する全ての座標を含む、ユーザによって選択された経路に沿った各移動を収集してもよい。例えば、基準フレームは、仮想世界内のオブジェクトにおける原点等、仮想世界内の場所であってもよい、またはこれは、ゲームの開始に先立つヘッドセットの原点であってもよい。
【0070】
別の実施形態では、経路タイミングに関連するデータが、複数のユーザがチェックポイントC1およびC2を通してナビゲートする際に収集されてもよい。経路タイミングは、ユーザが、ユーザが選択した経路に沿ってチェックポイントC1からチェックポイントC2まで進むために要した時間量を示してもよい。本実施形態では、本システムは、所定の間隔において、選択された経路に沿ってあるいくつかの場所を通して通過するためにユーザが要した時間量に関連するデータを収集してもよい。例えば、経路が、ブロック101において長椅子からより遠いランプまで進むことである場合、本システムは、それがユーザによって選択された経路である場合、長椅子からより遠いランプまで要した合計時間量および長椅子から椅子まで、次いで、椅子からより遠いランプまで等の中間点に関する時間量を決定してもよい。
【0071】
別の実施形態では、遭遇されたアセットに関連するデータが、複数のユーザがチェックポイントC1およびC2を通してナビゲートする際に収集されてもよい。経路に沿って遭遇されたアセットは、ユーザが選択した経路およびユーザがその経路上でナビゲートする際にユーザの視野内にあるものを決定することによって決定されてもよい。本実施形態では、本システムは、所定の間隔において、ユーザが経路に沿ってナビゲートする際のユーザの視野に関連するデータを収集してもよい。例えば、選択された経路が、最近接するランプまで部屋の左側を歩くことであり、ユーザが、ランプに向かって真っすぐ向いている場合、本システムは、ユーザが、椅子およびテーブルを視認するために自身のヘッドセットを右に旋回させなかったため、遭遇された、視野内の唯一のアセットが最近接するランプであることを決定してもよい。
【0072】
別の実施形態では、相互作用されたアセットに関連するデータが、複数のユーザがチェックポイントC1およびC2を通してナビゲートする際に収集されてもよい。経路に沿って相互作用されたアセットは、ユーザが自身の経路に沿ってナビゲートする際に仮想ゲームにおけるユーザのアクションを監視することによって決定されてもよい。例えば、ユーザが、自身のビューにおいてあるアセットに遭遇し得るが、ユーザは、それらのアセットと相互作用しなかった可能性があり、単純に、それらを通り過ぎた可能性がある。相互作用の一実施例は、椅子を移動させる、椅子の上に座る、椅子につまずく、または椅子の上に何らかのものを置くことであり得る。本システムは、所定の間隔において、視野内のアセットに関連するデータを収集し、ユーザがそれらと相互作用したかどうかを決定してもよく、該当する場合、これは、相互作用のタイプを記録してもよい。
【0073】
別の実施形態では、CPUおよびGPU使用に関連するデータが、複数のユーザがチェックポイントC1およびC2を通してナビゲートする際に収集されてもよい。ユーザヘッドセット移動は、仮想世界における画像のレンダリングおよび再レンダリングを要求するため、移動の量、移動のペース、および描写される画像および詳細の量に基づいて要求されるレンダリングの量は、CPUおよびGPUメモリを使い果たす。本システムは、所定の間隔において、ユーザによってとられた経路および実施されたレンダリングおよび再レンダリングの量および品質に基づいて使用されるCPUおよびGPUの量に関連するデータを収集してもよい。そのようなデータは、CPUおよびGPU使用を管理し、また、使用を予測し、将来のユーザのためにリソース管理を実施するために使用されてもよい。
【0074】
また別の実施形態では、難易度のレベルに関連するデータが、複数のユーザがチェックポイントC1およびC2を通してナビゲートする際に収集されてもよい。C1からC2に進む際に体験される難易度のレベルおよび全ての中間点が、所定の間隔において収集されてもよい。例えば、プログラマは、C1とC2との間の各中間点においてある難易度のレベルをプログラムし、ユーザがそのゲームレベルを容易にクリアすることを防止している場合がある。本システムは、ユーザの経路およびナビゲーションを監視し、C1からC2に、および中間点をナビゲートする間、ユーザが同一の難易度のレベルを体験した、またはプログラムされた難易度の閾値内にあるかどうかを決定する。例えば、一部のユーザは、より高い難易度のレベルに遭遇し得る一方、他のユーザは、より容易に、かつより高速で、あるレベルをクリアすることが可能であり得る。
【0075】
別の実施形態では、乗物酔いに関連するデータが、複数のユーザがチェックポイントC1およびC2を通してナビゲートする際に収集されてもよい。ユーザヘッドセット移動または仮想ジェットコースター乗車等の仮想ゲーム内で描写される視覚効果は、吐き気および乗物酔いを引き起こし得るため、本システムは、ユーザがチェックポイントC1およびC2を通してナビゲートする際に複数のユーザを監視し、ユーザの身体に取り付けられるセンサおよび他のウェアラブルから心拍、血圧、EKG、およびその他等のデータを収集する。本システムは、ある速いペースの捻転および旋回がゲーム内で生じるとき、またはグラフィックスが速いペースでレンダリングされるとき、そのようなデータを収集する。これはまた、所定の間隔においてそのようなデータを収集してもよい。そのようなデータは、改善ステップに関してユーザまたはプログラマに提案を提供することによって、乗物酔いを管理するために使用されてもよい。
【0076】
ブロック104において、複数のユーザによってとられた経路に基づく中央値経路が、計算されてもよい。中央値経路が、説明されるが、実施形態は、そのように限定されず、代表値、平均値、標準偏差、分散、または方程式に基づくある他の計算、または経路を決定するための別の統計的測度もまた、使用されてもよい。収集される経路データ以外の他のデータの中央値もまた、計算されてもよい。中央値は、複数のユーザからの代表値ユーザを表し得る。描写されるように、中央値ユーザのグラフが、ブロック103に説明されるデータのタイプのうちのいくつかに関するいくつかの中央値データのテーブルとともに、ブロック104に提示される。収集されるデータのタイプのうちのいくつかが、ブロック103および104に説明されているが、実施形態は、そのように限定されず、他のタイプのデータもまた、想定される。例えば、いったんユーザが自身の最初の困難に遭遇したときにユーザが反応した様子等のデータ、または最も頻繁に訪問されたアセットまたはあるアセットと相互作用して費やされた時間量に関連するデータもまた、収集されてもよい。
【0077】
ブロック105において、収集されるデータの複数のサブカテゴリを含む、収集されるデータの1つのタイプの実施例が、描写される。本実施形態では、乗物酔いデータが、収集されているデータのタイプのうちの1つである。乗物酔いデータに関連するデータのサブカテゴリを収集するとき、本システムは、ユーザの身体に取り付けられる、ユーザによって装着されるウェアラブルと関連付けられる複数のデバイスおよびセンサ、またはユーザを遠隔で監視するデバイスにアクセスしてもよい。例えば、心拍数モニタ、血圧モニタ、血糖値モニタ、ECG、およびEKG等のデバイスが、ユーザがチェックポイントC1とC2との間の経路に沿って1つのポイントから次のポイントにナビゲートする際にユーザのバイタルの読取値を取得するために、本システムによってアクセスされてもよい。上記に説明されるように、本データは、ゲームをプレーし、チェックポイントの間でナビゲートした複数のユーザに関して収集されてもよい。
【0078】
ブロック106において、本システムは、ユーザがゲームをプレーし始め、チェックポイントC1からチェックポイントC2にナビゲートする際に現在のユーザから現在のデータを取得してもよい。監視は、リアルタイムであってもよく、チェックポイントC1とC2との間の中間場所において所定の間隔において実施されてもよい。現在のユーザから取得された現在のデータは、中央値データと比較されてもよい。
【0079】
描写されるように、中央値データは、時間T01において、中央値ユーザの心拍数が72BPMであった一方、現在のユーザの心拍数が68BPMであることを示す。中央値データはさらに、中央値ユーザがゲーム内の自身の経路に沿って1つのポイントから次のポイントに、すなわち、時間T01から時間T02にナビゲートした際、自身の心拍数が72BPMから81BPMに増加したことを示す。中央値データが、言及されるが、代表値、平均値、標準偏差、分散、またはある他の公式を算出することに基づく他のタイプのデータもまた、使用されることができる。同一の時間間隔にわたって捕捉された現在のデータは、T01から時間T02にナビゲートする間の現在のユーザの心拍数が68BPMから92BPMに跳ね上がったことを示す。
【0080】
一実施形態では、68BPMから92BPMへの現在のユーザに関する心拍数の上昇は、安全閾値範囲外であり得る。そのような閾値範囲は、本システムによって事前決定される、または具体的ユーザに関する、または概して、仮想ゲームをプレーする任意の人物に関する医学的助言に基づいて取得されてもよい。
【0081】
ブロック107において、現在のユーザのBPMの急速な上昇に対する懸念に関する原因が、存在することを決定すると、本システムは、推奨をユーザに提供してもよい。推奨のいくつかの実施例は、窓を開けること、扇風機をオンにすること、または30秒にわたってゲームを一時停止することを含む。別の実施形態では、推奨をユーザに提供する代わりに、本システムは、例えば、ユーザが現在ゲームをプレーしている部屋内の扇風機を自動的にオンにしてもよい。本システムは、APIを介して扇風機にアクセスすることによって、そのように行ってもよい。
【0082】
乗物酔いが、収集されるデータのタイプおよび乗物酔いを管理するために後で行われる改善ステップの実施例として使用されたが、実施形態は、そのように限定されない。例えば、収集されるデータは、ブロック103に説明される実施例のデータタイプのうちのいくつかを含む、任意のタイプに関するものであってもよく、収集されたデータは、現在のユーザの現在のデータと比較されてもよい。比較に応じて、本システムは、現在のデータが中央値ユーザに関して収集されたデータの閾値内であるかどうかを決定してもよく、該当しない場合、改善アクションが、行われてもよい。
【0083】
上記に加えて、エクステンデッドリアリティヘッドセットを装着する間のユーザの移動に基づく平行移動および回転データの両方が、収集されてもよい。一実施例では、異なるユーザは、体験において異なる回転ベクトルグラフを有し得る。そのようなベクトルグラフは、チェックポイントC1とC2との間のユーザナビゲーションに基づく一般的なツリーを使用して決定されてもよい。2つの連続する記録の間の差異は、6DOF体験におけるユーザの位置の状態変化を表し得る。生成されるツリーおよびベクトルグラフに関する付加的詳細が、図13に関連して説明される。
【0084】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想現実ゲーミング体験を改良するための例示的システムのブロック図であり、図5は、本開示のいくつかの実施形態による、ゲーミング環境において使用される電子デバイスのブロック図である。図4および5はまた、図1-3および6-21に関連して説明されるプロセス、機能、および機能性を実装するために使用され得る、例示的デバイス、システム、サーバ、および関連ハードウェアを説明する。さらに、図4および5はまた、エクステンデッドリアリティ体験を表示し、エクステンデッドリアリティ体験において難易度レベルを設定し、複数のユーザから仮想ゲーム等のエクステンデッドリアリティ体験の間にユーザメトリックを取得し、中央値データを生成し、中央値データを現在のユーザの現在のデータと比較し、現在のユーザがエクステンデッドリアリティ体験において類似する成果を体験している、または体験するであろうかどうかを決定し、現在のユーザを監視するための開始チェックポイントおよび終了チェックポイントを決定し、ユーザまたは複数のユーザ成績に基づいて、改善アクションを提供し、ユーザ相互作用に基づいて、難易度レベルを管理し、必要に応じて調節し、乗物酔いを管理し、ホームオートメーション機能を実施し、人工知能または機械学習アルゴリズムを実行し、難易度レベル、乗物酔い、またはホームオートメーションを管理するために使用されてもよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、システム400の1つまたはそれを上回る部分または全体は、図1-3および6-21の種々の特徴、プロセス、機能性、およびコンポーネントを実装するシステムとして構成されてもよい。図4は、ある数のコンポーネントを示すが、種々の実施例では、システム400は、図示される数のコンポーネントよりも少ないものおよび/または図示される数のコンポーネントのうちの1つまたはそれを上回るものの倍数を含んでもよい。
【0086】
システム400は、コンピューティングデバイス418と、サーバ402と、通信ネットワーク414とを含むように示される。コンポーネントの単一の事例が、図4に対して示され、説明され得るが、コンポーネントの付加的事例も、採用され得ることを理解されたい。例えば、サーバ402は、1つを上回るサーバを含んでもよい、またはその中に組み込まれてもよい。同様に、通信ネットワーク414は、1つを上回る通信ネットワークを含んでもよい、またはその中に組み込まれてもよい。サーバ402は、通信ネットワーク414を通してコンピューティングデバイス418に通信可能に結合されて示される。図4に示されないが、サーバ402は、例えば、通信ネットワーク414が不在である、またはそれをバイパスするシステムにおいて、コンピューティングデバイス418に直接通信可能に結合されてもよい。
【0087】
通信ネットワーク414は、限定ではないが、インターネット、LAN、WIFI、またはオーディオ処理用途のために好適な他のネットワークシステム等の1つまたはそれを上回るネットワークシステムを備えてもよい。いくつかの実施形態では、システム400は、サーバ402を実行し、そうでなければサーバ402によって実装されるであろう機能性は、代わりに、通信ネットワーク414の1つまたはそれを上回るコンポーネント等のシステム400の他のコンポーネントによって実装される。なおも他の実施形態では、サーバ402は、通信ネットワーク414の1つまたはそれを上回るコンポーネントと協働し、分散または協調様式において本明細書に説明されるある機能性を実装する。同様に、いくつかの実施形態では、システム400は、コンピューティングデバイス418を実行し、そうでなければコンピューティングデバイス418によって実装されるであろう機能性は、代わりに、通信ネットワーク414またはサーバ402または組み合わせの1つまたはそれを上回るコンポーネント等のシステム400の他のコンポーネントによって実装される。なおも他の実施形態では、コンピューティングデバイス418は、通信ネットワーク414またはサーバ402の1つまたはそれを上回るコンポーネントと協働し、分散または協調様式において本明細書に説明されるある機能性を実装する。
【0088】
コンピューティングデバイス418は、制御回路網428と、ディスプレイ434と、入力回路網416とを含む。制御回路網428は、ひいては、送受信機回路網462と、記憶装置438と、処理回路網440とを含む。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス418または制御回路網428は、図5のメディアデバイス500として構成されてもよい。
【0089】
サーバ402は、制御回路網420と、記憶装置424とを含む。記憶装置424および438はそれぞれ、電子記憶デバイスであってもよい。本明細書に言及されるように、語句「電子記憶デバイス」または「記憶デバイス」は、ランダムアクセスメモリ、読取専用メモリ、ハードドライブ、光学ドライブ、デジタルビデオディスク(DVD)レコーダ、コンパクトディスク(CD)レコーダ、BLU-RAY(登録商標)ディスク(BD)レコーダ、BLU-RAY(登録商標) 4Dディスクレコーダ、デジタルビデオレコーダ(時として、パーソナルビデオレコーダ、すなわち、PVRと呼ばれる、DVR)、ソリッドステートデバイス、量子記憶デバイス、ゲーミングコンソール、ゲーミングメディア、または任意の他の好適な固定またはリムーバブル記憶デバイス、および/またはそれの任意の組み合わせ等、電子データ、コンピュータソフトウェア、またはファームウェアを記憶するための任意のデバイスを意味するように理解されるべきである。各記憶装置424、438は、種々のタイプのコンテンツ、メタデータ、および/または他のタイプのデータを記憶するために使用されてもよい(例えば、それらは、図8に描写されるようなユーザ統計またはグループ統計、困難レベル値、ユーザおよび複数のユーザ成績データまたはユーザ成績メトリック、チェックポイントの開始および終了、ホームオートメーションデバイスおよびそれらの設定および任意のユーザ選好に関連するデータ、推奨および改善アクションのリスト、およびMLおよびAIアルゴリズムを記憶するために使用されることができる)。不揮発性メモリもまた、(例えば、起動ルーチンおよび他の命令を呼び出すために)使用されてもよい。クラウドベースの記憶装置が、記憶装置424、438を補完するために、または記憶装置424、438の代わりに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、エクステンデッドリアリティ体験を表示し、エクステンデッドリアリティ体験において難易度レベルを設定し、複数のユーザから仮想ゲーム等のエクステンデッドリアリティ体験の間にユーザメトリックを取得し、中央値データを生成し、中央値データを現在のユーザの現在のデータと比較し、現在のユーザがエクステンデッドリアリティ体験において類似する成果を体験している、または体験するであろうかどうかを決定し、現在のユーザを監視するための開始チェックポイントおよび終了チェックポイントを決定し、ユーザまたは複数のユーザ成績に基づいて、改善アクションを提供し、ユーザ相互作用に基づいて、難易度レベルを管理し、必要に応じて調節し、乗物酔いを管理し、ホームオートメーション機能を実施し、人工知能または機械学習アルゴリズムを実行し、難易度レベル、乗物酔い、またはホームオートメーションを管理することに関連するデータ、および本明細書に説明される全ての他のプロセスおよび特徴に関連するデータが、記憶装置412、438のうちの1つまたはそれを上回るものの中に記録および記憶されてもよい。
【0090】
いくつかの実施形態では、制御回路網420および/または428は、メモリ(例えば、記憶装置424および/または記憶装置438)内に記憶されるアプリケーションに関する命令を実行する。具体的には、制御回路網420および/または428は、本明細書に議論される機能を実施するようにアプリケーションによって命令されてもよい。いくつかの実装では、制御回路網420および/または428によって実施される任意のアクションは、アプリケーションから受信される命令に基づいてもよい。例えば、アプリケーションは、記憶装置424および/または記憶装置438内に記憶され、制御回路網420および/または428によって実行される、ソフトウェアまたは実行可能命令のセットとして実装されてもよい。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、クライアントアプリケーションのみがコンピューティングデバイス418上に常駐し、サーバアプリケーションがサーバ402上に常駐する、クライアント/サーバアプリケーションであってもよい。
【0091】
アプリケーションは、任意の好適なアーキテクチャを使用して実装されてもよい。例えば、これは、コンピューティングデバイス418上で全体的に実装される、スタンドアロンアプリケーションであってもよい。そのようなアプローチでは、アプリケーションに関する命令は、ローカルで(例えば、記憶装置438内に)記憶され、アプリケーションによる使用のためのデータは、周期的に(例えば、帯域外フィードから、インターネットリソースから、または別の好適なアプローチを使用して)ダウンロードされる。制御回路網428は、記憶装置438からアプリケーションに関する命令を読み出し、命令を処理し、本明細書に説明される機能性を実施してもよい。処理された命令に基づいて、制御回路網428は、入力回路網416から、または通信ネットワーク414から受信される入力に応答して実施するべきアクションのタイプを決定してもよい。例えば、所定の難易度レベルが、ユーザがゲームの一部を完了する前に少なくとも5回の試行を行うことを期待する方法で設定され、現在のユーザが、これを1回の試行で完了することによって容易に期待を上回る等、現在のユーザの成績がゲームの一部に関する難易度レベルを超えたことを決定することに応答して、そのような入力は、ゲーム難易度を増加させること等、改善アクションを実施するために制御回路網428によって使用される。他のそのようなプロセスが、少なくとも、本明細書に描写されるフローチャート1、7、9、および13A、13Bに説明される。
【0092】
クライアント/サーバベースの実施形態では、制御回路網428は、アプリケーションサーバ(例えば、サーバ402)または他のネットワークまたはサーバと通信するために好適な通信回路網を含んでもよい。本明細書に説明される機能性を実行するための命令は、アプリケーションサーバ上に記憶されてもよい。通信回路網は、ケーブルモデム、イーサネット(登録商標)カード、または他の機器との通信のための無線モデム、または任意の他の好適な通信回路網を含んでもよい。そのような通信は、インターネットまたは任意の他の好適な通信ネットワークまたは経路(例えば、通信ネットワーク414)を伴ってもよい。クライアント/サーバベースのアプリケーションの別の実施例では、制御回路網428は、遠隔サーバ(例えば、サーバ402)によって提供されるウェブページを解釈する、ウェブブラウザを起動する。例えば、遠隔サーバは、記憶デバイス内にアプリケーションに関する命令を記憶してもよい。遠隔サーバは、回路網(例えば、制御回路網428)を使用して記憶される命令を処理する、および/または表示を生成してもよい。コンピューティングデバイス418は、遠隔サーバによって生成された表示を受信してもよく、ディスプレイ434を介してローカルで表示のコンテンツを表示してもよい。このように、命令の処理は、(例えば、サーバ402によって)遠隔で実施される一方、本明細書の別の場所に説明される表示ウィンドウ等の結果として生じる表示は、コンピューティングデバイス418上にローカルで提供される。コンピューティングデバイス418は、入力回路網416を介してユーザから入力を受信し、対応する表示を処理および生成するためにそれらの入力を遠隔サーバに伝送してもよい。代替として、コンピューティングデバイス418は、入力回路網416を介してユーザから入力を受信し、それぞれ、制御回路網428およびディスプレイ434によって、受信された入力をローカルで処理および表示してもよい。
【0093】
サーバ402およびコンピューティングデバイス418は、ARデバイス等の一次デバイスおよび二次デバイスに、およびそれから、オブジェクト、フレーム、着目スニペット、および入力等のコンテンツおよびデータを伝送および受信してもよい。制御回路網420、428は、それぞれ、送受信機回路網460、462を使用して、通信ネットワーク414を通してコマンド、要求、および他の好適なデータを送信および受信してもよい。制御回路網420、428は、それぞれ、送受信機回路460、462を使用して、相互と直接通信し、通信ネットワーク414を回避してもよい。
【0094】
コンピューティングデバイス418が、本明細書に示され、説明される実施形態および方法に限定されないことを理解されたい。非限定的実施例では、コンピューティングデバイス418は、仮想、拡張、または複合現実ヘッドセット、スマート眼鏡、またはメタバース内で機能を実施し得るデバイス、一次デバイス、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、WebTVボックス、パーソナルコンピュータテレビ(PC/TV)、PCメディアサーバ、PCメディアセンター、ハンドヘルドコンピュータ、モバイル電話、スマートフォン、または任意の他のデバイス、コンピューティング機器、または無線デバイス、および/または一次コンテンツおよび二次コンテンツを好適に表示することが可能なそれの組み合わせであってもよい。
【0095】
制御回路網420および/または418は、それぞれ、処理回路網426および/または440等の任意の好適な処理回路網に基づいてもよい。本明細書に言及されるように、処理回路網は、1つまたはそれを上回るマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)等に基づく回路網を意味するように理解されるべきであり、マルチコアプロセッサ(例えば、デュアルコア、クアッドコア、ヘキサコア、または任意の好適な数のコア)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、処理回路網は、複数の別個のプロセッサ、例えば、複数の同一のタイプのプロセッサ(例えば、2つのIntel Core i9プロセッサ)または複数の異なるプロセッサ(例えば、Intel Core i7プロセッサおよびIntel Core i9プロセッサ)を横断して分散されてもよい。いくつかの実施形態では、制御回路網420および/または制御回路網418は、エクステンデッドリアリティ体験を表示し、エクステンデッドリアリティ体験において難易度レベルを設定し、複数のユーザから仮想ゲーム等のエクステンデッドリアリティ体験の間にユーザメトリックを取得し、中央値データを生成し、中央値データを現在のユーザの現在のデータと比較し、現在のユーザがエクステンデッドリアリティ体験において類似する成果を体験している、または体験するであろうかどうかを決定し、現在のユーザを監視するための開始チェックポイントおよび終了チェックポイントを決定し、ユーザまたは複数のユーザ成績に基づいて、改善アクションを提供し、ユーザ相互作用に基づいて、難易度レベルを管理し、必要に応じて調節し、乗物酔いを管理し、ホームオートメーション機能を実施し、人工知能または機械学習アルゴリズムを実行し、難易度レベル、乗物酔い、またはホームオートメーションを管理し、フローチャート1、7、9、および13A、13Bに関連して説明され、示される全てのプロセスを実施するように構成される。
【0096】
ユーザ入力404は、仮想、拡張、または複合現実ヘッドセット、モバイルデータ、スマート眼鏡から受信されてもよい。コンピューティングデバイス418へのユーザ入力404の伝送は、ローカルデバイスにおける対応する入力ポートに取り付けられる、オーディオケーブル、USBケーブル、イーサネット(登録商標)ケーブル、または同等物等の有線接続を使用して遂行されてもよい、またはBluetooth(登録商標)、WIFI、WiMAX、GSM(登録商標)、UTMS、CDMA、TDMA、3G、4G、4G LTE、または任意の好適な無線伝送プロトコル等の無線接続を使用して遂行されてもよい。入力回路網416は、3.5mmオーディオジャック、RCAオーディオジャック、USBポート、イーサネット(登録商標)ポート、または有線接続を経由してオーディオを受信するための任意の他の好適な接続等の物理的入力ポートを備えてもよい、またはBluetooth(登録商標)、WIFI、WiMAX、GSM(登録商標)、UTMS、CDMA、TDMA、3G、4G、4G LTE、または他の無線伝送プロトコルを介してデータを受信するように構成される、無線受信機を備えてもよい。
【0097】
処理回路網440は、入力回路416から入力404を受信してもよい。処理回路網440は、マイクロホンへの音声入力または移動またはジェスチャの形態であり得る受信されたユーザ入力404をデジタル信号に変換または転換してもよい。いくつかの実施形態では、入力回路416は、デジタル信号への転換を実施する。いくつかの実施形態では、処理回路網440(または場合によっては、処理回路網426)は、開示されるプロセスおよび方法を実行する。例えば、処理回路網440または処理回路網426は、フローチャート1、7、9、および13A、13Bおよび本明細書に説明される他の図に説明されるようなプロセスを実施してもよい。
【0098】
図5は、一実施形態による、電子機器デバイス500の一般化された実施形態を示す。ある実施形態では、機器デバイス500は、図4の機器デバイス402と同一である。機器デバイス500は、入/出力(I/O)経路502を介してコンテンツおよびデータを受信してもよい。I/O経路502は、オーディオコンテンツ(例えば、ブロードキャストプログラミング、オンデマンドプログラミング、インターネットコンテンツ、ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を経由して利用可能なコンテンツ、および/または他のコンテンツ)およびデータを、処理回路網506と、記憶装置508とを含む、制御回路網504に提供してもよい。制御回路網504は、I/O経路502を使用して、コマンド、要求、および他の好適なデータを送信および受信するために使用されてもよい。I/O経路502は、制御回路網504(および具体的には、処理回路網506)を1つまたはそれを上回る通信経路に接続してもよい。I/O機能は、これらの通信経路のうちの1つまたはそれを上回るものによって提供されてもよいが、図面を過剰に複雑にすることを回避するために、図5に単一の経路として示される。
【0099】
制御回路網504は、処理回路網506等の任意の好適な処理回路網に基づいてもよい。本明細書に言及されるように、処理回路網は、1つまたはそれを上回るマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)等に基づく回路網を意味するように理解されるべきであり、マルチコアプロセッサ(例えば、デュアルコア、クアッドコア、ヘキサコア、または任意の好適な数のコア)またはスーパーコンピュータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、処理回路網は、複数の別個のプロセッサまたは処理ユニット、例えば、複数の同一のタイプの処理ユニット(例えば、2つのIntel Core i7プロセッサ)または複数の異なるプロセッサ(例えば、Intel Core i5プロセッサおよびIntel Core i7プロセッサ)を横断して分散されてもよい。
【0100】
メッセージを送信するためのエクステンデッドリアリティヘッドセットおよびゲーミングモジュールまたは受信サーバ等の2つの別個のユーザデバイスの間の通信、または頭部搭載型VRデバイスのFOVまたは座標をサーバに送信すること、エクステンデッドリアリティ体験を表示すること、エクステンデッドリアリティ体験において難易度レベルを設定すること、複数のユーザから仮想ゲーム等のエクステンデッドリアリティ体験の間にユーザメトリックを取得し、中央値データを生成すること、中央値データを現在のユーザの現在のデータと比較し、現在のユーザがエクステンデッドリアリティ体験において類似する成果を体験している、または体験するであろうかどうかを決定すること、現在のユーザを監視するための開始チェックポイントおよび終了チェックポイントを決定すること、ユーザまたは複数のユーザ成績に基づいて、改善アクションを提供すること、ユーザ相互作用に基づいて、難易度レベルを管理し、必要に応じて調節すること、乗物酔いを管理すること、ホームオートメーション機能を実施すること、人工知能または機械学習アルゴリズムを実行し、難易度レベル、乗物酔い、またはホームオートメーションを管理すること、および本明細書に説明される全ての他のプロセスおよび特徴に関連するデータ等の2つの別個のユーザデバイスの間の通信は、少なくとも部分的に、制御回路網504を使用して実装されることができる。本明細書に説明されるようなプロセスは、任意の好適なソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせにおいて実装される、またはそれによってサポートされてもよい。それらはまた、ユーザ機器上で、遠隔サーバ上で、または両方を横断して実装されてもよい。
【0101】
クライアント/サーバベースの実施形態では、制御回路網504は、エクステンデッドリアリティ体験を表示し、エクステンデッドリアリティ体験において難易度レベルを設定し、複数のユーザから仮想ゲーム等のエクステンデッドリアリティ体験の間にユーザメトリックを取得し、中央値データを生成し、中央値データを現在のユーザの現在のデータと比較し、現在のユーザがエクステンデッドリアリティ体験において類似する成果を体験している、または体験するであろうかどうかを決定し、現在のユーザを監視するための開始チェックポイントおよび終了チェックポイントを決定し、ユーザまたは複数のユーザ成績に基づいて、改善アクションを提供し、ユーザ相互作用に基づいて、難易度レベルを管理し、必要に応じて調節し、乗物酔いを管理し、ホームオートメーション機能を実施し、人工知能または機械学習アルゴリズムを実行し、難易度レベル、乗物酔い、またはホームオートメーションを管理し、本明細書に説明されるような全ての関連機能およびプロセスを行うための2つの別個のユーザデバイスの間の通信を可能にするために好適な通信回路網を含んでもよい。上記に言及される機能性を実行するための命令は、1つまたはそれを上回るサーバ上に記憶されてもよい。通信回路網は、ケーブルモデム、統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)モデム、デジタル加入者回線(DSL)モデム、電話モデム、イーサネット(登録商標)カード、または他の機器との通信のための無線モデム、または任意の他の好適な通信回路網を含んでもよい。そのような通信は、インターネットまたは任意の他の好適な通信ネットワークまたは経路を伴ってもよい。加えて、通信回路網は、一次機器デバイスのピアツーピア通信または相互から遠隔の場所における一次機器デバイスの通信(下記により詳細に説明される)を可能にする回路網を含んでもよい。
【0102】
メモリは、制御回路網504の一部である記憶装置508として提供される、電子記憶デバイスであってもよい。本明細書に言及されるように、語句「電子記憶デバイス」または「記憶デバイス」は、ランダムアクセスメモリ、読取専用メモリ、ハードドライブ、光学ドライブ、デジタルビデオディスク(DVD)レコーダ、コンパクトディスク(CD)レコーダ、BLU-RAY(登録商標)ディスク(BD)レコーダ、BLU-RAY(登録商標) 3Dディスクレコーダ、デジタルビデオレコーダ(時として、パーソナルビデオレコーダ、すなわち、PVRと呼ばれる、DVR)、ソリッドステートデバイス、量子記憶デバイス、ゲーミングコンソール、ゲーミングメディア、または任意の他の好適な固定またはリムーバブル記憶デバイス、および/またはそれの任意の組み合わせ等、電子データ、コンピュータソフトウェア、またはファームウェアを記憶するための任意のデバイスを意味するように理解されるべきである。記憶装置508は、図8に描写されるようなユーザ統計またはグループ統計、困難レベル値、ユーザおよび複数のユーザ成績データまたはユーザ成績メトリック、チェックポイントの開始および終了、ホームオートメーションデバイスおよびそれらの設定および任意のユーザ選好に関連するデータ、推奨および改善アクションのリスト、およびMLおよびAIアルゴリズム、および本明細書に議論される全ての機能性およびプロセスを記憶するために使用されてもよい。図5に関連して説明される、クラウドベースの記憶装置が、記憶装置508を補完するために、または記憶装置508の代わりに使用されてもよい。
【0103】
制御回路網504は、1つまたはそれを上回るアナログチューナ、オーディオ生成回路網、フィルタ、または任意の他の好適な同調またはオーディオ回路またはそのような回路の組み合わせ等のオーディオ生成回路網と、同調回路網とを含んでもよい。制御回路網504はまた、コンテンツを電子デバイス500の好ましい出力フォーマットにアップコンバートおよびダウンコンバートするためのスケーラ回路網を含んでもよい。制御回路網504はまた、デジタルおよびアナログ信号の間で変換するために、デジタル/アナログコンバータ回路網と、アナログ/デジタルコンバータ回路網とを含んでもよい。同調およびエンコード回路網は、コンテンツを受信および表示するために、再生するために、または記録するために、電子デバイス500によって使用されてもよい。例えば、同調、オーディオ生成、エンコード、デコード、暗号化、復号化、スケーラ、およびアナログ/デジタル回路網を含む、本明細書に説明される回路網は、1つまたはそれを上回る汎用または特殊化プロセッサ上で起動するソフトウェアを使用して実装されてもよい。記憶装置508が、電子デバイス500とは別個のデバイスとして提供される場合、同調およびエンコード回路網(複数のチューナを含む)は、記憶装置508と関連付けられてもよい。
【0104】
ユーザは、制御回路網504に命令を発してもよく、これは、マイクロホン516によって受信される。マイクロホン516は、人間の発話を検出することが可能な任意のマイクロホン(または複数のマイクロホン)であってもよい。マイクロホン516は、処理回路網506に接続され、検出された音声コマンドおよび他の発話を処理のためにそれに伝送する。いくつかの実施形態では、音声アシスタント(例えば、Siri、Alexa、Google Home、および類似するそのような音声アシスタント)が、音声コマンドおよび他の発話を受信および処理する。
【0105】
電子デバイス500は、インターフェース510を含んでもよい。インターフェース510は、遠隔制御装置、マウス、トラックボール、キーパッド、キーボード、タッチスクリーン、タッチパッド、スタイラス入力、ジョイスティック、または他のユーザ入力インターフェース等の任意の好適なユーザインターフェースであってもよい。ディスプレイ512は、スタンドアロンデバイスとして提供される、または電子デバイス500の他の要素と統合されてもよい。例えば、ディスプレイ512は、タッチスクリーンまたはタッチ感応ディスプレイであってもよい。そのような状況では、インターフェース510は、マイクロホン516と統合される、またはそれと組み合わせられてもよい。インターフェース510が、画面を伴って構成されるとき、そのような画面は、1つまたはそれを上回るモニタ、テレビ、モバイルデバイスのための液晶ディスプレイ(LCD)、アクティブマトリクスディスプレイ、陰極線管ディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、有機発光ダイオードディスプレイ、量子ドットディスプレイ、または視覚的画像を表示するための任意の他の好適な機器であってもよい。いくつかの実施形態では、インターフェース510は、HDTV対応であってもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ512は、3Dディスプレイであってもよい。スピーカ(または複数のスピーカ)514は、電子デバイス500の他の要素と統合されるものとして提供されてもよい、またはスタンドアロンユニットであってもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ512は、スピーカ514を通して出力されてもよい。
【0106】
図5の機器デバイス500は、一次機器デバイス402として図4のシステム400において実装されることができるが、任意の他のタイプのユーザ機器も、機械学習(ML)および人工知能(AI)アルゴリズムを実装することに関連する機能、および本願に言及される図と関連付けて議論される全ての機能性を実施するための2つの別個のユーザデバイスの間の通信を可能にするために好適である。
【0107】
好適な任意の他のタイプの好適なユーザ機器の電子デバイス500はまた、MLおよびAIアルゴリズムおよび本明細書に説明されるような関連機能およびプロセスを実装するために使用されてもよい。例えば、エクステンデッドリアリティヘッドセットまたはスマート眼鏡または類似するそのようなデバイスが、使用されてもよい。電子デバイスは、デバイスのネットワークの一部であってもよい。デバイスの種々のネットワーク構成が、実装されてもよく、下記により詳細に議論される。
【0108】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、ゲーミング環境において使用されるエクステンデッドリアリティヘッドセットのブロック図である。
【0109】
いくつかの実施形態では、ヘッドセット、眼鏡、モバイル電話、または他のウェアラブルデバイス等のエクステンデッドリアリティデバイスが、本明細書に説明されるプロセスを実施するために使用されてもよい。エクステンデッドリアリティデバイスは、非没入型、完全没入型、半没入型である、または仮想、拡張、または複合現実のある他の組み合わせを有してもよい。例えば、エクステンデッドリアリティデバイスは、Oculus RiftTM、ValveTM、Sandbox VRTM、またはSony PlayStation VRTMであってもよい。これはまた、Iristick Z1TM、Epson Moverio BT-200TM、またはSony SmartEyeglassTM等のスマート/仮想眼鏡であってもよい。非没入型体験は、ユーザが仮想環境と直接相互作用することなく、ユーザがソフトウェア内のキャラクタを制御することを可能にすることによって、ユーザがコンピュータを通して仮想ゲームを体験することを可能にし得る。完全没入型体験は、ユーザが自身の移動に基づいて仮想環境と相互作用する仮想世界、例えば、他者がユーザに射撃してくる戦闘ゲーム、レース中の他の自動車がユーザが運転する方法に基づいて反応するカーレースゲーム等内で現実的体験を提供し得る。両方の組み合わせを有する、いくつかの半没入型体験もまた、存在し得る。
【0110】
いくつかの実施形態では、ヘッドセットは、純粋に仮想的な体験が可視化され得る、仮想現実ヘッドセットであってもよい。他の実施形態では、ヘッドセットは、任意の仮想オーバーレイを含む、実世界環境が可視化され得る、拡張現実ヘッドセットであってもよい。また他の実施形態では、ヘッドセットは、VRおよびAR能力の両方を有し、ARおよびVRを切り替えることが可能である、二重機能性を含んでもよい。
【0111】
いくつかの実施形態では、エクステンデッドリアリティデバイスは、完全なエクステンデッドリアリティ体験を提供するために必要とされるプロセッサおよびコンポーネントを伴う完全なシステムを含んでもよい。他の実施形態では、エクステンデッドリアリティデバイスは、全ての処理を実施するために、外部デバイス、例えば、スマートフォン、コンピュータ、およびサーバ等のデバイスに依拠してもよい。例えば、ヘッドセットは、視認を可能にするプラスチック、金属、またはボール紙の保持ケースであってもよく、これは、ワイヤを介して、または無線で、またはAPIを介して、スマートフォンに接続され、その画面を視認のためのレンズとして使用してもよい。ヘッドセットはまた、ゲーミングコンソールに接続されてもよく、そこで、ヘッドセットは、その独自のディスプレイ画面を有し、これは、コンピュータまたはゲームコンソールによって給電される。
【0112】
図6に描写されるように、一実施形態では、使用されるエクステンデッドリアリティヘッドセットは、6DOFを含む。ヘッドセットは、全ての方向を有する仮想環境にユーザを没入させることによって機能するため、周辺視界を含む、ユーザの全視界が利用される完全没入型体験に関して、完全な6DOFを提供するエクステンデッドリアリティヘッドセットが、好ましい(但し、3DOFを伴うエクステンデッドリアリティヘッドセットもまた、使用されることができる)。
【0113】
6DOFを有することは、ユーザが、全ての方向に移動し、また、全ての方向から仮想世界におけるオブジェクトおよび環境を体験することを可能にし、例えば、ユーザは、3D空間内でオブジェクトを移動させることができる。これらの6DOFは、一般的に、ピッチ、ヨー、およびロールと呼ばれる、x、y、およびz軸の周囲の回転移動、および任意の1つの方向x、y、またはzに沿って側方に移動するようなものである、それらの軸に沿った平行移動に対応する。全ての6DOFを追跡することは、本システムが、平行移動方向および回転方向の両方において、ユーザ移動およびユーザの視野を捕捉することを可能にし、それによって、全ての方向における完全な360°ビューを提供する。
【0114】
いくつかの言及が、エクステンデッドリアリティヘッドセットのタイプについて行われているが、実施形態は、そのように限定されず、市場において入手可能な任意の他のエクステンデッドリアリティヘッドセットもまた、本明細書に説明される実施形態と併用されてもよい。
【0115】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲーミング環境における乗物酔いに関連するデータを収集するためのプロセスのフローチャートである。
【0116】
いくつかの実施形態では、ブロック710において、ゲーミング環境が、エクステンデッドリアリティデバイス上に表示される。ゲーミング環境は、VRヘッドセット、VR眼鏡、または別のタイプのVRモジュールと関連付けられるディスプレイ画面上に表示される、エクステンデッドリアリティ環境であってもよい。ゲーミング環境は、複数の課題およびアセットを伴う仮想ゲームを表示し、実世界および架空の周辺の両方の仮想シミュレーションを含んでもよい。その上で仮想ゲームが表示されるエクステンデッドリアリティデバイスは、完全なエクステンデッドリアリティ体験を提供するために必要とされる、カメラ、レンズ、ディスプレイ画面、スピーカ、運動発生コンポーネント、および他の機器に接続されてもよい。エクステンデッドリアリティデバイスは、様々なゲームをダウンロードする、またはそれにアクセスするために、APIを介して外部アプリケーションに接続することが可能であり得る。一実施形態では、表示される仮想ゲームは、図1のブロック101に描写されるようなレイアウトを有してもよい。
【0117】
ブロック720において、開始チェックポイントおよび終了チェックポイントが、選択される。前述で説明されるように、ゲームは、いくつかのチェックポイントを有してもよい。ゲーム内の開始チェックポイントおよび終了チェックポイントは、課題または体験がチェックポイント内に含まれるように選択されてもよい。これらの課題は、次のゲームレベルへの昇格、得点する機会、またはゲーム内のマイルストーンであってもよい。
【0118】
チェックポイントはまた、キャラクタが死ぬと、ゲームが最後のチェックポイントから再ロードまたは再スタートし得る等、ロールバックまたは再スタートのために保存されるゲーム状態における基準位置として作用する。いくつかの実施形態では、チェックポイントC1およびC2は、エクステンデッドリアリティゲームのタイプおよびその環境に基づいて選択される。例えば、ゲームは、速く移動するコンポーネントまたは急速に変化するグラフィックスを有していない場合があり、その場合では、それらの間により長い持続時間を有するチェックポイントが、選択されてもよく、データが、データの量がCPUおよびGPU空間を過剰に占めないように、より長い間隔において取得されてもよい。例えば、ゲームがより低速のゲームである、4つのレベルを有する10分のゲームに関して、15~30秒毎のデータ集積を伴う300秒のチェックポイントが、適切であり得る。
【0119】
他方、いくつかの移動するコンポーネントまたは急速に変化するグラフィックスを有する速いペースのゲームに関して、それらの間により短い持続時間を有するチェックポイントが、選択されてもよく、データが、ゲームにおけるいかなる重要な変化も見逃されないことを確実にするために、1/2秒毎または100ミリ秒等の数ミリ秒毎等のより短い間隔において取得されてもよい。
【0120】
データを収集するための時間間隔の値が大きくなるほど、ログファイルは、小さくなるが、データ収集点の間に生じた可能性があるユーザ移動のような有用な情報または現象を見逃すリスクが、大きくなる。データを収集するための時間間隔の値が短くなるほど、ログファイルは、大きくなり、これはまた、CPUおよびGPUにおいて大量のメモリを消費するであろう。したがって、CPU/GPUに過負荷をかけないようにしながら、適正な量のデータが収集されることを確実にするためのあるレベルの平衡化が、実装されてもよい。そのような平衡化の試みは、上記に説明されるような用途のタイプ、例えば、これが速くまたは遅く移動するゲームであるかどうかを考慮してもよい。
【0121】
ブロック730、740、750、および760は、複数のユーザから乗物酔いデータを収集し、データを集約し、現在および将来のユーザに対して使用され得る中央値を算出するために使用される。収集、集約、および中央値の収集を遂行するために、一実施形態では、ブロック730において、制御回路網は、仮想ゲームをプレーすることに関与する複数のユーザを監視する。複数のユーザが、C1とC2との間の経路を通して進行する際、ユーザのデータが、収集される。データは、チェックポイントC1とC2との間のユーザの平行移動および配向移動(例えば、qw、qx、qy、およびqz)を含む。例えば、ユーザが、自身の頭部を左に移動させ、それによって、自身のウェアラブルヘッドセットを左に移動させる場合、ユーザが左を向くときの視野が、ユーザのビュー内にあったアセットを決定するために記録される。ブロック740に描写されるものに加えて、全ての遭遇された障害物、解決された課題、視認されたアセット、相互作用されたアセット、ユーザの移動の間のユーザのバイタルサイン、ゲームの間のCPU/GPU利用率、体験された乗物酔い、ユーザがある難易度のレベルをクリアするために要した時間、ユーザによってとられた経路の座標、経路のタイプ、経路の各セグメントにおける時間、および他のゲーミングメトリックが、収集される。
【0122】
ブロック730において、収集される他のタイプのデータおよびメトリックの中でもとりわけ、乗物酔いに関連するデータもまた、収集される。そのようなデータは、ウェアラブルデバイス、センサ、またはエクステンデッドリアリティデバイスと関連付けられる他のアタッチメント、例えば、心拍を検出し得るスマートウォッチ、身体センサ、およびユーザのバイタルサインを収集し得る他のタイプのモニタから取得されてもよい。ユーザはまた、そのようなデータを、エクステンデッドリアリティ環境と関連付けられるシステムに入力してもよい。また別の実施形態では、制御回路網は、エクステンデッドリアリティ体験の前またはその間に、人口統計学的ユーザ情報、健康プロファイル情報、または他の情報を収集してもよい。これはまた、別の手段(コンテンツ配信ストアフロントからのプロファイル等)を通してそのような情報を入手してもよい。制御回路網はまた、時刻、最後の食事がとられたときの時間、ユーザの血糖値等の情報を取得してもよい。収集され得るデータの付加的実施例が、下記で図8に描写される。
【0123】
ブロック750において、ユーザが乗物酔いを体験したかどうかを決定するために、これが収集される方法にかかわらず、ユーザデータが使用され得るかどうかの決定が、行われる。そのような決定は、ユーザの医療プロファイルまたはインターネット上で入手可能な一般的な医療情報に基づいて行われてもよい。決定はまた、ゲームにおけるユーザの挙動、例えば、ユーザが以前ほど注意していないことが乗物酔いを示している可能性があること、またはユーザ自身が、エクステンデッドリアリティ環境と関連付けられるシステムに情報を打ち込むことによって、ユーザが乗物酔いを体験していることを示すことに基づいて行われてもよい。本システムはまた、ユーザが乗物酔いを体験しているかどうかを選択するために、ユーザのために利用可能なアイコンまたは選択を有してもよい。
【0124】
乗物酔いが、ブロック750において検出される場合、ブロック760において、ブロック730において事前に収集されたユーザのバイタルおよびいずれか1つまたはそれを上回る乗物酔い関連データが、集約される。そのような集約されたデータは、コンテンツ制作者に、現在のユーザが乗物酔いを体験し得る、または体験し得ないときに関する推論を下すための能力を与える。集約されたデータの中央値が、算出される。中央値データは、中央値経路上の各ポイントにおけるユーザの中央値配向(qw、qx、qy、qz)を含み、乗物酔いが体験された経路上の厳密な場所に関する詳細を提供し得る。中央値経路の実施例が、図14に描写される。複数のユーザから取得された中央値データの利用および現在のユーザへのその適用が、図9の説明にさらに説明される。
【0125】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲームのプレーに関連する乗物酔いを決定するために考慮され得る種々のユーザ背景因子を描写する、チャートの実施例である。
【0126】
いくつかの実施形態では、ユーザの民族性、年齢、場依存性、病気、瞳孔間距離、遺伝性、ある環境、睡眠不足等に起因する乗物酔いの原因等の調査された過去の感受性(種々の刺激)および任意のこれまでの病歴または症状、ユーザの乗物酔いの重症度、および乗物酔いを引き起こす他のタイプの刺激が、そのようなユーザ背景情報のうちのいずれかがユーザの乗物酔いに関与するかどうかを決定する際に考慮されることができる。
【0127】
これが図1のブロック102等において複数のユーザのデータを収集する、または現在のユーザの現在のデータを収集するときであるかどうかにかかわらず、データは、ユーザの背景情報に基づいて歪み得る。例えば、図1のブロック102等におけるデータ収集段階において、複数のユーザからの1人のユーザは、ゲームにおける特定のポイントにおいて著しい乗物酔いを体験している場合がある一方、複数のユーザからの他のユーザは、乗物酔いを殆どまたは全く体験しない。ユーザのプロファイルにアクセスすることに応じて、かつユーザの背景のさらなる調査に基づいて、ユーザが、自身の年齢または過去の感受性または瞳孔間距離障害等のある他の因子に起因して、ある医学的問題を有することが発見されている可能性がある。一実施形態では、本システムは、そのようなユーザのデータを破棄し、これを外れ値であると見なしてもよい。別の実施形態では、本システムは、データを記録にログ付けし、類似する背景の現在のユーザが仮想ゲームをプレーするときにこれを適用してもよい。
【0128】
いくつかの実施形態では、民族性、年齢、場依存性、病気、または遺伝性もまた、乗物酔いに関与し得、そのような背景情報は、現在のユーザを評価する際に、または以前のユーザからデータを集積するときに考慮されてもよい。いくつかの実施形態では、本システムは、ユーザの民族性に基づいて、データをいくつかのグループにグループ化してもよい。そのようなデータは、次いで、現在のユーザもまた同一の民族性であるという決定が行われる場合に使用されてもよい。同様に、年齢および他の背景データも、グループ化され、それに応じて使用されてもよい。本システムはまた、民族性に関するグループおよび同一の民族性内の異なる年齢範囲に関するサブグループを生成する等、背景情報の組み合わせを伴う複数のサブグループを生成してもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、収集されたデータに基づいて、本システムは、現在のユーザが仮想ゲームの特定の段階において乗物酔いになる尤度および確率を予想してもよい。例えば、本システムは、(ユーザの背景を決定する一部として)ゲームをプレーしたユーザの72%が、度入り眼鏡を有することを決定し得る。本システムが、現在のユーザに遭遇し、現在のユーザのプロファイルに基づいて、または顔属性検出を通して、ユーザが類似する度数の度入り眼鏡を装着していることを決定する場合、本システムは、現在のユーザが乗物酔いになる確率を決定してもよい。故に、本システムは、ゲーム画面を変更するか、ゲームにおいて異なる経路をとるようにユーザにアラートを提供するか、または単純に、ユーザが乗物酔いを体験する可能性が高いであろうことをユーザに警告するかのいずれかである。
【0130】
いくつかの実施形態では、ユーザはまた、自身の乗物酔いになる尤度を決定するために、仮想ゲームに先立って、またはその間に、過去のユーザの乗物酔いデータを精査してもよい。本システムはまた、ユーザが乗物酔いになる可能性が高い仮想ゲームポイントのマニュスクリプトまたは外貌を提供してもよく、ユーザは、ユーザがそのように選定する場合、それらのポイントを回避してもよい。
【0131】
ユーザの民族性、年齢、場依存性、病気、瞳孔間距離、遺伝性、調査された過去の感受性(および種々の他の刺激)等のユーザの背景が、乗物酔いを決定または予測することに関連して上記に説明されているが、そのような因子はまた、他の仮想ゲーミングおよび増強オプションへのそれらの適用を決定するために使用されることができる。例えば、そのような因子は、ユーザの可能性の高いゲーム難易度のレベルに対する応答または仮想ゲーム内のある状況に対する応答を決定するために適用されてもよい。例えば、あるより若い年齢のユーザは、より年齢が高い他者よりも、自身の経験に基づいて、仮想ゲーム内で特定の経路をとる、またはあるゲームレベルで好結果を出さない可能性がより高くあり得る。同様に、年齢がより高いあるユーザは、より若い他者と比較して、ある状況において好結果を出すことが可能ではない場合がある。加えて、仮想ゲーミング体験の量、教育、または運動技能等の他の背景因子もまた、ユーザがある仮想ゲーム状況においてより良好に実施する可能性が高いかどうかを決定するために使用されてもよい。
【0132】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲーミング環境に起因する乗物酔いを管理するために、推奨を提供する、またはホームオートメーションをアクティブ化するためのプロセスのフローチャートである。上記に説明されるように、図8は、複数のユーザからデータを収集するいくつかの実施形態を説明し、図9は、乗物酔いを管理する改善アクションを行うために、または他の代替を提供するために、そのような収集されたデータが現在のユーザに適用され得る方法のいくつかの実施形態を説明する。
【0133】
ブロック910において、中央値データが、ユーザがチェックポイントC1からC2にナビゲートする際に複数のユーザから収集された乗物酔いデータに基づいて計算される。中央値データの計算が、説明されるが、実施形態は、そのように限定されず、計算はまた、代表値、平均値、標準偏差、分散、または方程式に基づくある他の計算を決定するために行われてもよい。
【0134】
いったん中央値データが計算されると、いくつかの実施形態では、本システムは、軌道1の経路を辿ってもよく、他の実施形態では、これは、軌道2の経路を辿ってもよい。軌道1は、現在のユーザが乗物酔いを体験していることを発見した後に改善アクションを決定することと関連付けられる一方、軌道2は、乗物酔いを予想し、ユーザが乗物酔いになることに先立って改善アクションを行うことと関連付けられる。
【0135】
一実施形態では、軌道1または軌道2のいずれかが、本システムによって選択されてもよい。別の実施形態では、本システムは、ユーザのプロファイル内に含まれる選好等のユーザの選好に基づいて、軌道1または軌道2のいずれかを選択してもよい。別の実施形態では、本システムは、軌道1または軌道2が選択されるべきであるかどうかを決定するために考慮され得る、ユーザ選択のためのオプションを提供してもよい。また別の実施形態では、本システムは、ユーザが乗物酔いになる尤度を決定するために、機械学習アルゴリズムの実行に基づいて取得され得る、ユーザの事前のゲーミングデータを分析してもよい。ユーザが乗物酔いになる可能性が高いという決定が、行われる場合、本システムは、改善アクションが予応的に、かつユーザが実際の乗物酔いを体験することに先立って適用される、軌道2を選択してもよい。
【0136】
いくつかの実施形態では、軌道1では、ブロック920において、本システムは、種々の時間における現在のユーザの乗物酔い因子を監視してもよい。これらの時間は、t=0,t=1,…t=nであってもよく、監視時間「t」は、所定の間隔であってもよい。本システムは、周期的に、またはゲームプレーの間に常時のいずれかで、ユーザの乗物酔い因子を監視してもよい。別の実施形態では、本システムは、仮想ゲーム内の仮想ジェットコースターにおける急降下等の仮想ゲーム内のあるマイルストーンまたは課題の後にユーザの乗物酔い因子を監視してもよい。
【0137】
ブロック930において、制御回路網420または428は、ユーザの現在のデータまたは因子が中央値データの閾値内であるかどうかを決定する。ユーザの現在のデータおよび中央値データのいくつかの実施例が、図10に提供される。
【0138】
いくつかの実施形態では、図10に描写されるように、制御回路網420または428は、仮想ゲームまたは仮想体験等の仮想セッションの間のいずれか1つまたはそれを上回る時間にユーザデータを監視してもよい。これはまた、ゲーム内のマイルストーンにおいて、または種々のゲーミングレベルにおいてユーザデータを監視してもよい。これはまた、仮想セッション全体を通して周期的または連続的にユーザデータを監視してもよい。監視される因子は、心拍数、体温、発汗レベル、眩暈、集中力の喪失、ゲーム課題に対する応答性の欠如、頭痛、吐き気、あくび、ため息、増加された唾液分泌、曖気、ぼやけた視界、眠気、空間失見当識、または乗物酔いと典型的に関連付けられる任意の他の同様の因子のうちのいずれかまたはそれを上回るものであってもよい。監視は、エクステンデッドリアリティデバイスと関連付けられるカメラおよびセンサを通してであってもよい。監視はまた、APIを介してエクステンデッドリアリティデバイスに接続される、ウェアラブルデバイス、センサ、または他のアタッチメントから取得されるデータを通してであってもよい。
【0139】
ユーザの現在のデータを監視し、中央値データと比較する一実施例が、図10の1010において描写される。本実施例では、仮想ゲーム、仮想部屋、仮想教育、または任意の他のタイプの仮想体験等の仮想体験に関するデータが、複数のユーザから収集されてもよい。中央値が、複数のユーザから収集されたデータに関して計算されてもよい。上記に言及されるように、中央値計算の代わりに、他の計算もまた、使用されてもよい。監視属性のうちの1つは、ジェットコースター乗車から成る仮想ゲームにおいて描写される加速度を監視することであってもよい。加速度は、仮想ジェットコースター乗車の間の急カーブであり得る、カーブ1において測定されてもよい。システム管理者またはゲーム開発者は、監視されるようにカーブ1における加速度を選択している場合がある。例えば、システム管理者またはゲーム開発者は、カーブが、ユーザがある重力を体験するであろう急カーブであるように仮想ゲームにおいて設計されているため、カーブ1を監視するように選択している場合があり、システム管理者またはゲーム開発者は、本カーブでのある人々に関する潜在的な乗物酔いを予想し得る。カーブ1における加速度を監視する理由が何であれ、計算される中央値データは、複数のユーザからの中央値ユーザが、72BPMの中央値心拍を有していたことを示し得る。同一の加速度を伴う同一のカーブ1における現在のユーザデータもまた、監視され得、結果は、現在のユーザのBPMが75であることを示し得る。制御回路網420または428は、現在のユーザのBPMが72の中央値BPMの+/-5BPMの閾値範囲内であるかどうかを決定してもよい。
【0140】
ユーザの現在のデータを監視し、中央値データと比較する別の実施例が、図10の1020において描写される。ブロック1020は、データがカーブ2における加速度に関して監視されることを除いて、ブロック1010に類似する。カーブ2において計算される中央値データは、複数のユーザからの中央値ユーザが、77BPMの中央値心拍を有していた一方、同一の加速度を伴う同一のカーブ2における現在のユーザデータが、84BPMにある、すなわち、77の中央値BPMの+/-5の許容閾値よりも高いことを示し得る。
【0141】
また別の実施例では、図10の1030において描写されるように、仮想体験に関するデータが、時間t=t1において複数のユーザから収集されてもよい。本実施例では、時間t=t1において、仮想体験は、仮想部屋における回転を備えてもよい。回転は、ユーザのヘッドセットにおいて可視である視覚的回転であってもよい、またはこれは、ユーザが仮想世界において提供される命令を実施するために、実世界環境において物理的に回転することであってもよい。中央値が、ユーザが仮想部屋における実世界または仮想回転を体験する間に、複数のユーザから収集されるデータに関して時間t=t1において計算されてもよい。システム管理者またはゲーム開発者は、その予想される乗物酔いの潜在性に基づいて、具体的回転の加速度を選択している場合がある。描写されるように、時間t=t1における回転に関する、複数のユーザから収集されるデータに基づいて計算される中央値データは、98°Fの中央値体温を示す。制御回路網420または428は、ユーザの現在のデータを監視しながら、時間t=t1において複数のユーザと同一の仮想体験を受ける間、ユーザの体温が100°Fであることを決定し得る。制御回路網420または428はまた、100°Fのユーザの体温が、98°Fの中央値体温から+/-1°Fの閾値外であることを決定し得る。
【0142】
別の実施例では、図10の1040において描写されるように、この場合では、仮想ゲームであり得る、仮想体験に関するデータが、30分のゲームプレー後に収集されてもよい。システム管理者またはゲーム開発者は、ゲームプレーヤが30分にわたって仮想ゲームをプレーした後に体験し得る疲労の量および乗物酔いのその因果関係を決定するために、30分マークを選択している場合がある。30分マークはまた、ユーザが、通常、疲労、眼精疲労、またはユーザに乗物酔いを体験させる他の症状を体験することを示す、機械学習またはAIアルゴリズムから取得されたデータに基づいて選択されている場合がある。30分のゲームプレー後にユーザの応答性を監視する理由が何であれ、複数のユーザから収集されるデータに基づいて計算される中央値データは、中央値ユーザが67%の得点率を有することを示し得る。本実施例における応答性のレベルは、所定のパーセンテージにおいて得点するためのユーザの能力に基づいて測定されてもよい。本実施例における応答性のレベルはまた、ユーザが30分のゲームプレー後に実施する得点率およびそれがユーザの開始得点率の閾値内であるかどうかを決定することによって測定されてもよい。描写されるように、制御回路網420または428は、ユーザの現在の得点率を監視しながら、現在のユーザの得点率が53%であることを決定する。制御回路網420または428は、ユーザの得点率が中央値得点率の+/-10%外であることを決定してもよい。
【0143】
監視のいくつかの実施例が、図10に関連して説明されているが、実施形態は、そのように限定されず、他のタイプの監視もまた、想定される。例えば、制御回路網はまた、ユーザが乗物酔いを受けているかどうかを決定するために、ユーザの顔の表情を監視してもよい。本実施例では、制御回路網は、ユーザのベースラインの顔の表情を高速カーブ、降下、または加速等の仮想体験におけるポイントが描写されるときの顔の表情と比較してもよい。制御回路網は、顔の表情の変化を検出し、ユーザが乗物酔いを受けているかどうかを決定してもよい。
【0144】
再び図9のブロック930を参照すると、ユーザデータが中央値データ閾値を超えていないという決定が、ブロック930において行われる場合、プロセスは、ブロック920に戻り、ユーザがチェックポイントC2またはゲームの終了に到達するまで、繰り返される。
【0145】
ユーザデータが中央値データ閾値、すなわち、許容閾値を超え、中央値データから逸脱するという決定が、ブロック930において行われる場合、プロセスは、ブロック940に移行し、そこで、改善アクションが、行われる。
【0146】
一実施形態では、改善アクションは、乗物酔いを低減させるための推奨を行うことであってもよい。これらの推奨は、ユーザ、システム管理者、仮想体験制作者、またはそれらの任意の組み合わせに提供されてもよい。乗物酔い推奨のいくつかの実施例が、図11の議論に関連して下記に提供される。
【0147】
別の実施形態では、改善アクションは、APIを介してホームオートメーションを自動的に実施することであってもよい。制御されるホームオートメーション運動デバイスのタイプのいくつかの実施例が、図12の議論に関連して下記に提供される。
【0148】
再びブロック910を参照すると、前述で説明されるように、選択され得る別の経路は、軌道2の経路であってもよい。一実施形態では、ブロック950において、制御回路網420または428は、ユーザの現在の経路を追跡する。これは、図3に描写されるチェックポイントC1およびC2等のチェックポイントC1およびC2内でユーザによってとられる経路である。
【0149】
ユーザの現在の経路を追跡することは、ユーザがチェックポイントC1からC2にナビゲートする際、周期的または連続的にユーザの座標を決定することによって遂行されてもよい。例えば、ユーザは、図16に描写されるような長椅子から本棚1にナビゲートする間に経路を選択し得る。そのような座標は、図14および18に示されるように記録またはログ付けされてもよい。
【0150】
ブロック960において、現在の経路が中央値経路と整合されるかどうかの決定が、行われる。一実施形態では、中央値ユーザが、経路に沿って乗物酔いを体験し、現在のユーザの経路が、中央値ユーザと整合される場合、制御回路網420または428は、現在のユーザもまた乗物酔いを体験するであろうことを予想し得る。他方、中央値ユーザが、経路に沿って乗物酔いを体験せず、現在のユーザの経路が、中央値ユーザと整合される場合、制御回路網420または428は、現在のユーザが乗物酔いを体験しないであろうことを予想し得る。制御回路網420または428はまた、図8等からの現在のユーザの背景データを適用し、中央値経路を調節し、またはそれから逸脱し、ユーザの背景に基づいて、ユーザが乗物酔いを体験するであろうかどうかを決定してもよい。
【0151】
ブロック960において、現在のユーザの経路が中央値経路と整合しないという決定が、行われる場合、プロセスは、ブロック950に戻り、現在のユーザの経路は、これが中央値経路と整合するまで、またはチェックポイントC2または仮想体験の終了まで、追跡され続ける。
【0152】
ブロック960において、現在のユーザの経路が中央値経路と整合するという決定が、行われる場合、プロセスは、ブロック940に移行し、そこで、改善アクションが、行われる。
【0153】
一実施形態では、改善アクションは、乗物酔いを低減させるための推奨を行うことであってもよい。これらの推奨は、ユーザ、システム管理者、仮想体験制作者、またはそれらの任意の組み合わせに提供されてもよい。乗物酔い推奨のいくつかの実施例が、図11の議論に関連して下記に提供される。
【0154】
別の実施形態では、改善アクションは、APIを介してホームオートメーションを自動的に実施することであってもよい。制御されるホームオートメーション運動デバイスのタイプのいくつかの実施例が、図12の議論に関連して下記に提供される。
【0155】
図11のブロック1105において描写されるように、現在のユーザに行われる推奨の1つのタイプは、回転を低減させることであってもよい。本実施形態では、制御回路網420または428は、仮想体験における回転の量が、ユーザに乗物酔いを引き起こしていることを決定し得る。したがって、制御回路網420または428は、乗物酔いの程度を最小限にするために、仮想または実環境のいずれかにおける回転の数を低減させるために、ユーザにアラートを提供してもよい。事前の回転が、乗物酔いに関する原因ではない場合、制御回路網420または428は、依然として、乗物酔いの程度を最小限にするために、ゲームにおける、すなわち、仮想または実環境のいずれかにおける今後の回転の数を低減させるために、ユーザにアラートを提供してもよい。
【0156】
別の実施形態では、制御回路網420または428は、乗物酔いを引き起こしている場合がある自身の現在の経路を、乗物酔いを引き起こす可能性がより低い新しい経路に変更するように、ユーザに推奨を提供してもよい。例えば、制御回路網420または428は、捻転、旋回、配向、速度、加速度、および乗物酔いを引き起こし得る他の因子の量に基づいて、経路をある乗物酔い値と関連付けてもよい。制御回路網420または428は、より少ない乗物酔い値を伴う別の経路が、現在のユーザのために好適であることを決定してもよく、したがって、新しい経路に変更するように現在のユーザに推奨するであろう。別の実施形態では、制御回路網420または428は、そのようなものが必要とされるとき、高い乗物酔い値を有する経路を閉鎖または遮断してもよい。
【0157】
別の実施形態では、制御回路網420または428は、回転を低減させるための推奨をシステム管理者または仮想ゲームの制作者に提供してもよい。そのような推奨は、システム管理者またはゲーム制作者が、より少ない回転を有する代替画面をゲームにおいて提供するか、または回転を実施するように現在のユーザに要求するゲームにおけるいかなる命令も除去するかのいずれかを可能にし得る。
【0158】
ブロック1110において描写されるように、現在のユーザに行われる推奨の別のタイプは、仮想体験におけるユーザの速度または加速度を低減させることであってもよい。本実施形態では、制御回路網420または428は、仮想体験における速度または加速度の量が、ユーザの乗物酔いに寄与する因子であることを決定し得る。したがって、制御回路網420または428は、速度または加速度の量を低減させるために、ユーザにアラートを提供してもよい。
【0159】
例えば、ユーザは、自身の仮想ヘッドセットを使用し、仮想自動車がゲームとして速度を上げて車道を横切る、または急旋回を行う際、ユーザが速度および加速度の量を制御する、仮想カーレースゲームをプレーしている場合がある。制御回路網420または428は、ユーザが自身の旋回を行っている際、ユーザの速度または加速度を低減させるようにユーザにアラートしてもよい。制御回路網420または428はまた、乗物酔いの程度を最小限にするために、システム管理者またはゲーム開発者が、速度および加速度の量または自動車が旋回を行い得るカーブの曲率のいずれかを限定するべきであることをシステム管理者またはゲーム開発者に提案してもよい。
【0160】
ブロック1115において描写されるように、推奨は、ポップアップ画面として、または他の視覚的または聴覚的手段によってユーザに提供される命令の形態であってもよい。例えば、制御回路網420または428は、360°急回転を実施しないようにユーザに命令する、オーディオ信号をユーザのヘッドホンに送信してもよい。
【0161】
ブロック1120において描写されるように、推奨の1つのタイプは、乗物酔いを低減させるために、仮想部屋のレイアウトまたは仮想ジェットコースターまたは仮想カーレースゲームのレイアウト等の仮想空間のレイアウトを再配列するように、システム管理者またはゲーム制作者に行われてもよい。例えば、中央値ユーザおよび現在のユーザによって体験される乗物酔いに基づいて、回路網420または428は、乗物酔いを最小限にする、または低減させるために、仮想ジェットコースターにおける上り下りの量を低減させる、ジェットコースターまたはカーレースゲームにおける旋回の数または旋回の角度を変更する、または深い落差を伴う仮想登山体験のレイアウトを変更するように、システム管理者またはゲーム制作者に推奨を提供してもよい。推奨は、乗物酔いを低減させるために、除去または低減させるべき課題または障害物を概説する一般的または具体的なものであってもよい。
【0162】
ブロック1125において描写されるように、制御回路網420または428は、中央値ユーザデータに基づいて、乗物酔いを予想してもよい。前述で説明されるように、中央値ユーザデータが、中央値ユーザが、仮想体験の特定の時間に、または特定のセグメントの間に乗物酔いを体験することを示唆する場合、制御回路網420または428は、現在のユーザが、中央値ユーザと類似する経路を辿る場合、現在のユーザに関する類似する程度の乗物酔いを予想し得る。
【0163】
ブロック1130において描写されるように、回路網420または428は、ユーザが仮想ゲームをプレーする、または別のタイプの仮想体験においてチェックポイントC1からC2にナビゲートする際、ユーザのバイタルを監視してもよい。バイタルの監視に基づいて、回路網420または428は、ある改善アクションを行うように、システム管理者またはゲーム制作者に推奨を行ってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、仮想ゲームまたは仮想体験は、ユーザがゲーム内のあるポイントに来ると、代替経路がユーザに利用可能になり得るように作成されてもよい。回路網420または428は、その上で乗物酔いが体験され得る代替経路のうちの1つを排除し、乗物酔いを引き起こすより少ない尤度を有する別の経路を維持するように、システム管理者またはゲーム制作者に推奨を行ってもよい。別の実施形態では、ユーザのバイタルに基づいて、グラフィックス、配向、回転、速度、または加速度の変更等の他のゲーム変更オプションもまた、提案されてもよい。
【0164】
ブロック1135において描写されるように、回路網420または428は、乗物酔いを最小限にするために、現在のユーザに他のタイプのアラートを提供してもよい。例えば、矢印を伴う仮想アラートが、仮想または実世界における運動に起因する、ユーザのより少ない捻転および旋回またはより少ない重心の偏移の経路に向かって向いてもよい。
【0165】
図12は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲーミング環境における乗物酔いを管理するためにAPIを介してアクティブ化され得る、デバイスおよび機械のカテゴリのブロック図である。
【0166】
一実施形態では、ブロック1205において描写されるように、物理的な家の窓が、乗物酔いを低減させるための改善手段として、APIを介して制御されてもよい。本実施形態では、窓は、それらが受信される信号のタイプに基づいて開放および閉鎖され得るように、窓が電子的に制御されることを可能にする、自動的機構を含んでもよい。本実施形態では、窓は、ヘッドセットと関連付けられる制御回路網420または428、またはゲーミングサーバのいずれか、またはヘッドセットおよびゲーミングサーバおよび自動化窓の両方に接続される他の中間ホームハブに無線で接続されてもよい。
【0167】
一実施形態では、制御回路網420または428が、図9のブロック930において等、ユーザが乗物酔いを体験していることを決定する場合、制御回路網420または428は、窓を開放するための信号を送信し、それによって、ユーザの乗物酔いを低減させるために、光および新鮮な空気がユーザの場所に進入することを可能にし得る。
【0168】
別の実施形態では、制御回路網420または428が、図9のブロック970において等、ユーザが乗物酔いを体験する可能性が高いであろうことを予想する場合、制御回路網420または428は、ユーザが乗物酔いになることを予想して、そのような発生を防止するために、窓を開放するための信号を送信してもよい。制御回路網420または428はまた、家の外の天候を決定し、窓を開放するときにそれを考慮してもよい。例えば、真冬であり、32°F等、外が寒い場合、制御回路網420または428は、そのエリアが非常に寒くなることを防止するために、2~5分等の短い持続時間にわたってのみ窓を開放してもよい。
【0169】
ホームオートメーションが適用される別の実施形態では、ブロック1210において描写されるように、現在のユーザが自身のヘッドセットを通して仮想ゲームをプレーしている、または仮想環境を体験している部屋の温度は、乗物酔いを低減させるための改善手段として変更されてもよい。本実施形態では、温度コントローラまたはサーモスタットは、温度が受信される信号のタイプに基づいて上昇または低下され得るように、コントローラが電子的に制御されることを可能にする、Wi-FiまたはAPI能力を含んでもよい。
【0170】
例えば、Google NestTM、HoneywellTMサーモスタット、またはEcobeeTM Homeのようなサーモスタットは、Wi-Fi制御能力を含むサーモスタットのタイプである。本実施形態では、そのような例示的サーモスタットおよび他のタイプの温度コントローラは、ヘッドセットと関連付けられる制御回路網420または428、またはゲーミングサーバのいずれか、またはヘッドセットおよびゲーミングサーバおよびWi-FiおよびAPI対応サーモスタットの両方に接続される他の中間ホームハブに無線で接続されてもよい。
【0171】
一実施形態では、制御回路網420または428が、図9のブロック930において等、ユーザが乗物酔いを体験していることを決定する場合、制御回路網420または428は、サーモスタットに信号を送信してもよい。信号は、ユーザの乗物酔いを低減させるために、エアコンをオンにし、または扇風機をオンにし、またはその速度を増加させ、それによって、空気の流動および温度の低下を可能にすること等によって、温度を低下させるためのものであってもよい。
【0172】
別の実施形態では、制御回路網420または428が、図9のブロック970において等、ユーザが乗物酔いを体験する可能性が高いであろうことを予想する場合、制御回路網420または428は、ユーザが乗物酔いになることを予想して、そのような発生を防止するために、エアコンをオンにし、または扇風機をオンにし、またはその速度を増加させ、それによって、空気の流動および温度の低下を可能にすること等によって、温度を低下させるための信号を送信してもよい。いくつかの環境では、制御回路網420または428はまた、ユーザの好ましい温度設定を記憶し、乗物酔いが体験されるとき、または乗物酔いの予想時のいずれかで、好ましい温度に到達するようにサーモスタットを自動的に設定してもよい。
【0173】
ホームオートメーションが適用される別の実施形態では、ブロック1215において描写されるように、現在のユーザが自身のヘッドセットを通して仮想ゲームをプレーしている、または仮想環境を体験している部屋内の照明は、乗物酔いを低減させるための改善手段として変更されてもよい。本実施形態では、照明モジュールおよびコントローラは、ライトがオン/オフにされ得る、または照明の強度が変更され得るように、照明モジュールおよびコントローラが電子的に制御されることを可能にする、Wi-FiまたはAPI能力を含んでもよい。
【0174】
例えば、LutronTM、InsteonTM、WemoTM、およびPhillipsTMからのスマートスイッチ等のスマートホーム照明コントローラ、スイッチ、およびモジュールは、Wi-Fi制御能力を含み得る。本実施形態では、そのような例示的スマート照明スイッチおよび照明を伴うスマートホームデバイスは、ヘッドセットと関連付けられる制御回路網420または428、またはゲーミングサーバのいずれか、またはヘッドセットおよびゲーミングサーバおよびWi-FiおよびAPI対応サーモスタットの両方に接続される他の中間ホームハブに無線で接続されてもよい。
【0175】
一実施形態では、制御回路網420または428が、図9のブロック930において等、ユーザが乗物酔いを体験していることを決定する場合、制御回路網420または428は、スマート照明スイッチに信号を送信してもよい。信号は、ユーザの場所における照明をオンにし、照明を明るくし、または移動可能であるライトの場合では、ユーザの方向に向くように照明方向を移動させ、それによって、ユーザの脳がより明るいライトに積極的に反応することを可能にし、ユーザの乗物酔いを低減させる試みでユーザのエリアを照明してもよい。不良な周辺視界または周辺の認識の欠如は、乗物酔いに関する寄与因子であり得るため、そのような照明は、乗物酔いを低減させることに役立ち得る。
【0176】
別の実施形態では、制御回路網420または428が、図9のブロック970において等、ユーザが乗物酔いを体験する可能性が高いであろうことを予想する場合、制御回路網420または428は、スマート照明スイッチに信号を送信してもよい。信号は、ユーザの場所における照明をオンにし、照明を明るくし、または移動可能であるライトの場合では、ユーザの方向に向くように照明方向を移動させ、それによって、ユーザの脳がより明るいライトに積極的に反応することを可能にし、ユーザの乗物酔いを低減させる試みでユーザのエリアを照明してもよい。
【0177】
また別の実施形態では、ブロック1220において描写されるように、冷蔵庫、冷水器、または食べ物を保管する他のデバイス等のデバイスは、乗物酔いを低減させるための改善手段として、ユーザがある食べ物を食べる、または何らかのものを飲むべきであることをユーザに示唆するために、照明される、または聴覚的音を発生させてもよい。本実施形態では、それらの外面上にタッチスクリーンディスプレイパネルを有する、Wi-Fi接続能力を有する、またはAPI対応である冷蔵庫は、タッチスクリーンディスプレイを点灯させる、またはそれらのタッチスクリーンをウェイクアップさせる、またはそれらの画面をある色で照明するために、電子的に接続および制御されてもよい。そのような冷蔵庫はまた、一杯のオレンジジュース等のテキストアラートをタッチスクリーン上に提供する、またはユーザの乗物酔いを低減させるために食べ物を食べる、または液体を飲むようにユーザにアラートするオーディオ信号または発話を発生させてもよい。そのような改善手段は、ユーザが乗物酔いを体験している場合、またはユーザが仮想体験において現在とっている経路に基づいて、ユーザがこれを体験し得ることを予想して、行われてもよい。
【0178】
別の実施形態では、ブロック1225において描写されるように、制御回路網420または428は、乗物酔いを低減させるための改善手段として、部屋内の環境を変化させるために、扇風機、音楽プレーヤ、扉、リクライニングチェア等のいくつかの他のWi-FiまたはAPI対応デバイスを自動的にオンにしてもよい。本実施形態では、Wi-FiまたはAPI対応デバイスは、それらが制御回路網420または428によって電子的に制御されることを可能にし得る。
【0179】
一実施形態では、制御回路網420または428が、図9のブロック930において等、ユーザが乗物酔いを体験していることを決定する、またはこれが、ブロック970において等、ユーザが乗物酔いを体験する可能性が高いであろうことを予想する場合、制御回路網420または428は、Wi-FiまたはAPI対応デバイスに信号を送信してもよい。信号は、ユーザの乗物酔いを低減させるために、環境を変化させるためのアクションの組み合わせを実施するためのものであってもよい。例えば、ユーザが、Wi-Fi対応リクライニングチェア上で仮想ゲームをプレーしている場合、制御回路網420または428は、ユーザの環境を変化させるために、ユーザをリクライニング位置から背筋を伸ばして座らせる、または逆もまた同様であってもよい。
【0180】
ホームオートメーションが適用される別の実施形態では、ブロック1230において描写されるように、現在のユーザが自身のヘッドセットを通して仮想ゲームをプレーしている、または仮想環境を体験している部屋内に、またはその近傍に位置するエクササイズ機器が、オンにされてもよく、ユーザは、乗物酔いを低減させる試みでオンにされたエクササイズ機械を使用するようにアラートされてもよい。本実施形態では、エクササイズ機械は、Wi-FiまたはAPI対応であるコントローラを含んでもよい。エクササイズ機械コントローラは、これがオンにされ、その速度が調節され得るように、電子的に制御されてもよい。
【0181】
例えば、PelotonTM、NordicTrackTM等のエクササイズ自転車および機械、またはTonalTM等のスマートホームジム機械、および他の同様のスマートエクササイズ機器は、Wi-Fi制御能力を含み得る。本実施形態では、そのようなスマートエクササイズ機器は、ヘッドセットと関連付けられる制御回路網420または428、またはゲーミングサーバのいずれか、またはヘッドセットまたはゲーミングサーバおよびWi-FiおよびAPI対応サーモスタットの両方に接続される他の中間ホームハブに無線で接続されてもよい。
【0182】
一実施形態では、制御回路網420または428が、図9のブロック930において等、ユーザが乗物酔いを体験していることを決定する場合、制御回路網420または428は、スマートエクササイズ機器に信号を送信してもよい。信号は、スマートエクササイズ機器をオンにするためのものであってもよい。信号はまた、ディスプレイ画面を有するもの等のスマートエクササイズ機器を照明する、またはユーザの乗物酔いを低減させるためにユーザがエクササイズを開始するための聴覚的アラートを発生させるためのものであってもよい。
【0183】
別の実施形態では、制御回路網420または428が、図9のブロック970において等、ユーザが乗物酔いを体験する可能性が高いであろうことを予想する場合、制御回路網420または428は、ディスプレイ画面を有するもの等のスマートエクササイズ機器を照明する、またはユーザの乗物酔いを低減させるためにユーザがエクササイズを開始するための聴覚的アラートを発生させるための信号を送信してもよい。あるエクササイズは、乗物酔いを低減させ得るため、スマートエクササイズシステムはまた、そのような乗物酔い低減エクササイズに関連するプログラムをオンにするように自動的に制御されてもよい。
【0184】
ホームオートメーションおよびスマートデバイスのタイプのいくつかの実施例が、上記に説明されているが、実施形態は、そのように限定されず、他のタイプのホームオートメーションデバイスもまた、想定される。例えば、いくつかの実施形態では、制御回路網420または428は、現在のユーザの乗物酔いを最小限にする、または低減させるために、スマートホームオートメーション機能を実施する。機能は、現在のユーザが乗物酔いを体験していることを決定した後に、または予応的に現在のユーザが乗物酔いを体験する前のいずれかで実施される。
【0185】
実施形態は、VRヘッドセット等のエクステンデッドリアリティデバイス上での表示のためにエクステンデッドリアリティ体験を生成する、制御回路網420または428を含む。420または428は、エクステンデッドリアリティ体験において現在のユーザによってとられた経路に基づいて、現在のユーザが乗物酔いを体験している、または体験するであろうかどうかを決定する。いくつかの経路は、他の経路よりも多くの乗物酔い要素を有する、または同一の経路に沿ったいくつかのポイントまたは場所は、他のポイントおよび場所よりも多くの乗物酔い要素を有するため、制御回路網420または428は、経路を分析し、現在のユーザのためにより好適であるものを決定する。そのような要素のいくつかの実施例は、仮想世界または実世界のいずれかにおけるユーザの急な旋回または配向、速い速度、負の重力への加速、ジェットコースターにおける急降下、仮想または実世界における重心の偏移、およびユーザを高所に曝すこと等であってもよい。
【0186】
いくつかの実施形態では、制御回路網420または428は、エクステンデッドリアリティ体験においてとられた経路に基づいて、現在のユーザが乗物酔いを体験している、または体験するであろうことを決定することに応答して、現在のユーザの乗物酔いを管理するために、スマートホームデバイスをアクティブ化する。これらの実施形態では、制御回路網420または428は、ユーザの近傍にある、すなわち、閾値距離内にあるスマートホームデバイスを決定する。そのために、制御回路網420または428は、Bluetooth(登録商標)を使用すること等によって、スマートホームデバイスを走査し、API等を介して、発見されたスマートホームデバイスをエクステンデッドリアリティデバイスとペアリングする。
【0187】
エクステンデッドリアリティデバイスと発見されたスマートホームデバイスとの間の閾値距離は、制御回路網420または428によって決定される。距離が、制御回路網420または428によって設定される、閾値内である場合、スマートホームデバイスは、制御回路網420または428によって使用されてもよい。部屋の外にある、現在のユーザのFOV外にある、または30フィート離れている等、ある距離だけ離れているデバイスは、閾値距離の外にあると見なされてもよい。
【0188】
いくつかの実施形態では、制御回路網420または428およびスマートホームデバイスは、いったん現在のユーザが乗物酔いを体験することになる可能性が高いという決定が行われると、オンにされる。そのような決定を行うために、制御回路網420または428は、現在のユーザと同一の経路をとった複数のユーザから機械学習データを取得する。制御回路網420または428は、次いで、現在のユーザの経路を、複数のユーザからの代表値、平均値、または中央値経路、または別の代表的経路と比較する。制御回路網420または428は、複数のユーザが乗物酔いを体験した経路上の場所を決定し、現在のユーザが、複数のユーザからの代表値ユーザが乗物酔いになる、同一の経路上にいる、または同一の経路上の同一の場所に接近している場合、制御回路網420または428は、現在のユーザもまた、同一の経路または経路に沿った同一の場所上で乗物酔いになる可能性が高いことを決定する。
【0189】
制御回路網420または428によってアクティブ化されるスマートホームデバイスのいくつかの実施例は、扇風機、エアコン、ライト、冷蔵庫、エクササイズ機器、温度コントローラ、窓開放デバイス、および椅子リクライニングデバイスを含む。
【0190】
いくつかの実施形態では、制御回路網420または428は、現在のユーザのユーザプロファイルにアクセスする。制御回路網420または428は、ユーザプロファイルからスマートホームデバイスに関するユーザの好ましい設定を取得する。例えば、現在のユーザは、エアコンが70°Fにあること、扇風機が第3の速度にあること、またはライトがある光度にあることを好み得る。制御回路網420または428は、そのような選好を使用し、好ましいユーザ設定にスマートホームデバイスをオンにする。
【0191】
別の実施形態では、制御回路網420または428は、アクティブ化されたスマートデバイスが現在のユーザの乗物酔いを低減させる結果をもたらしたかどうかを決定する。これは、ユーザが同一のパーセンテージで得点していない等、エクステンデッドリアリティ体験における現在のユーザの成績に基づいてそのように行ってもよい。これはまた、ユーザが乗物酔いを体験し続けていることを示す入力を現在のユーザから受信してもよい。これはまた、現在のユーザのバイタルが、発汗または体温上昇等の乗物酔いに関連するものに合致する場合、現在のユーザが乗物酔いを体験しているという結論に達してもよい。制御回路網420または428は、アクティブ化されたスマートデバイスが現在のユーザの乗物酔いを低減させる結果をもたらしていないことを決定することに応答して、エアコンをより低い温度に、扇風機をより高い速度に、窓をより幅広い開放状態に等、スマートホームデバイスの設定をより高いレベルに増加させてもよい。制御回路網420または428はまた、乗物酔いを低減させる取り組みを増加させるために、1つを上回るスマートホームデバイスを同時にアクティブ化してもよい。
【0192】
図13Aおよび13Bは、仮想体験または仮想ゲームに関して事前決定される難易度のレベルのユーザの取扱に関連するデータを収集するためのプロセスのフローチャートである。一実施形態では、図13Aは、所定の難易度のレベルを管理し、仮想体験または仮想ゲームにおける現在のユーザの成績と制御回路網またはコンテンツ制作者によって事前決定される難易度のレベルとの間の比較に基づいて、難易度のレベルを調節することに関連する。言い換えると、現在のユーザが、容易に、苦労して、または期待通りにシステム設定された難易度のレベルを取り扱ったかどうかを決定する。他方、図13Bは、仮想体験または仮想ゲームにおける現在のユーザの成績データを中央値、代表値、または代表的ユーザと比較する。中央値ユーザデータは、仮想ゲームをプレーした、または仮想体験を体験した複数のユーザから制御回路網によって集積される、成績メトリックとも称されるデータに基づいて算出される。
【0193】
具体的には、いくつかの実施形態によると、図13は、仮想ゲームにおける難易度のレベルのユーザの取扱に関連するデータを収集し、データを使用し、難易度のレベルを増強する、または管理するためのプロセスのフローチャートである。
【0194】
いくつかの実施形態では、ブロック1310において、制御回路網420または428は、仮想ゲームのチェックポイント1とチェックポイント2との間に所定の難易度のレベルを伴う仮想ゲーム環境を生成してもよい。別の環境では、これが仮想ゲームではない場合、これは、その間にある障害物を伴う、チェックポイントC1からチェックポイントC2にナビゲートするようにユーザに要求し得る、ある他の仮想体験であり得る。
【0195】
一実施形態では、所定の難易度のレベルは、あるタイプの障害物または課題を伴ってもよい。制御回路網420または428は、ユーザがこれらの障害物および課題を解決することに先立って、ある量の時間またはある量のステップを要することを予想してもよい。
【0196】
一実施形態では、所定の難易度のレベルは、ある時間周期後にゲーミングレベルをクリアまたは通過することを伴ってもよい。例えば、8つのレベルの仮想ゲームにおけるレベル6等、ゲームにおいてより高いレベルまたは上級レベルにある仮想ゲームでは、ゲームの設計者は、ユーザが、仮想ゲームのレベル6における課題をクリアするために、少なくとも3分および最低5回の試行を要するようにレベル6を設計している場合がある。したがって、制御回路網420または428は、レベル6における設計された難易度のレベルが、3分の閾値時間の前にユーザによって乗り越えることに成功されたかどうかを決定するように構成されてもよい。
【0197】
一実施形態では、所定の難易度のレベルは、ゲーム設計者によって設計されたある速度評価を伴ってもよい。例えば、仮想カーレースゲームでは、ユーザが、壁に衝突する、または自動車の制御を失い、自身の自動車を円を描くように急回転させることなく、70mphよりも速くカーブを曲がることが可能であり得ないように設計される、カーブが、存在し得る。本実施形態では、制御回路網420または428は、ユーザが、壁に衝突する、または制御不能に急回転することなく、70mphの難易度閾値を上回って仮想カーレースゲームにおいて自身の仮想自動車を運転することが可能であるかどうかを決定するように構成されてもよい。
【0198】
別の実施形態では、所定の難易度のレベルは、試行の閾値回数内である経路を通して通過することを伴ってもよい。例えば、仮想ゲームでは、チェックポイントC1とチェックポイントC2との間のある経路が、ユーザが、3回未満の試行で経路の終わりに到達することに成功することが可能であり得ないような難易度レベルに設計され得る。本実施形態では、制御回路網420または428は、ユーザが1回または2回の試行等のより少ない試行で経路の終わりに到達することが可能であるかどうかを決定するように構成されてもよい。
【0199】
また別の実施形態では、所定の難易度のレベルは、ユーザから隠されているある数のアセットを発見することが、隠されたアセットが露見されるためにある課題を解決するようにユーザに要求するように設計されてもよい。本実施形態における難易度レベルは、ユーザが、少なくとも1回も殺されることなく、またはある所定の時間量内に、全てのアセットを発見することができないように設計されてもよい。本実施形態では、制御回路網420または428は、ユーザが、閾値数を上回るアセットを発見する、または予想時間に先立ってそのレベルを通過することが可能であるかどうかを決定するように構成されてもよい。
【0200】
ブロック1315において、制御回路網420または428は、仮想ゲームのチェックポイントC1およびC2を通したユーザのナビゲーションを監視してもよい。監視は、カメラ、センサ、心拍モニタ、またはAPIを介してエクステンデッドリアリティヘッドセットに接続される任意の他のウェアラブルデバイスによって実施されてもよい。例えば、上記の実施例のうちのいくつかに言及されるように、制御回路網420または428は、ユーザが、難易度レベルに関して設計されるものよりも少ない試行で、または短い時間で、障害物または課題を完了する、またはレベルまたは経路の終わりに到達することに成功することが可能であるかどうかを決定するために、ユーザのナビゲーションを監視してもよい。制御回路網420または428は、次いで、ユーザの成績を、制御回路網420または428によってゲームのそのレベルにおいて設定された難易度レベルと比較し、ユーザが容易に難易度レベルを打破することが可能であったかどうかを決定してもよい。
【0201】
ブロック1325において、一実施形態では、A)ユーザが、チェックポイントC2に到達することに成功することが可能であり、ユーザが、所定の難易度レベルの閾値内にそのように行うことが可能であるという決定が、行われる。言い換えると、ユーザは、予想通りに、または難易度レベルが設計された難易度レベルにおいて実施する、例えば、難易度レベルが、ユーザが経路の終わりに到達するために少なくとも3回の試行を要するように設計されたとき、4回の試行で経路の終わりに到達することが可能である。別の実施例では、ユーザは、3分で難易度レベルを完了することが可能であり、レベルは、ユーザが、2分未満でチェックポイントC2に達することが可能であり得ないように設計された。そのような決定に応答して、ブロック1330において、本システムは、ユーザが、それらの2つのチェックポイントの間の経路に関して設定された難易度レベルを満たす、または超えるかどうかを決定するために、チェックポイントC2およびC3を通して等、ゲームの残りの部分を通してユーザを監視し続けてもよい。
【0202】
ブロック1325において、一実施形態では、B)ユーザが、所定の難易度レベルの閾値に到達する前に、チェックポイント2に到達することに成功することが可能であるという決定が、行われる。言い換えると、ユーザは、ゲームレベルが設計されたより短い時間量またはより少ない試行で、すなわち、閾値レベルに到達する前に、レベルを打破すること等によって、本段階に関して設定された難易度レベルを容易に上回ることが可能である。そのような決定に応答して、ブロック1335において、本システムは、ゲーム難易度のレベルを自動的に増加させるか、または将来のユーザのために難易度のレベルを増加させるように、ゲームの設計者に提案を提供するかのいずれかであってもよい。
【0203】
ブロック1325において、一実施形態では、C)ユーザが、所定の難易度レベルの閾値後に、チェックポイントC2に到達することが可能であるという決定が、行われる。言い換えると、ユーザは、本段階に関して設定された難易度レベルを容易に上回ることが可能ではなく、例えば、ユーザは、チェックポイントC2に到着するために、多すぎる時間または多すぎる試行を要している。そのような決定に応答して、ブロック1340において、本システムは、ゲーム難易度のレベルを自動的に減少させてもよい。これはまた、難易度のレベルを減少させるようにゲームの設計者に提案し、現在のユーザが難易度レベルを完了するために経た試行の時間または回数のデータを提供してもよい。
【0204】
ここで図13Bを参照すると、図は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲームにおける所定の難易度レベルに基づいて、現在のユーザの成績を中央値ユーザの成績と比較するためのプロセスのフローチャートを描写する。
【0205】
いくつかの実施形態では、制御回路網420または428は、現在のユーザが仮想ゲームまたは仮想体験において実施する方法に基づいて、仮想ゲームまたは仮想体験のために実施するべき増強および修正のタイプを決定する。解説のために、仮想ゲームが、参照されるであろうが、しかしながら、図13Aおよび13Bのプロセスは、仮想ゲームおよび任意の他のタイプの仮想現実またはエクステンデッドリアリティ体験の両方に適用される。制御回路網420または428は、エクステンデッドリアリティヘッドセット等の電子デバイスのディスプレイ上に仮想ゲームを生成し、仮想ゲームの一部に関する難易度レベルのレベルを事前決定する。制御回路網420または428は、仮想ゲームの一部をプレーした複数のユーザから成績データを収集する。例えば、成績データは、得点数、クリアされたレベル、乗り越えられた障害物、相互作用されたオブジェクト、あるタスクまたはゲームレベルを達成するために要した時間、およびプレーヤが実施した方法およびプレーヤがゲームのセグメントの間に好結果を出したかどうかを決定するために使用され得る、他のゲーム関連メトリックを含んでもよい。本成績データは、所定の難易度レベルに基づく複数のユーザの成績に関連する。例えば、複数のユーザが所与の難易度レベル下で得点した得点数、ユーザが良好に実施したか、コンテンツ制作者がその難易度のレベルに関して予想し得たものよりも多く得点すること等によって、ユーザが期待される成績範囲を超えたか等である。制御回路網420または428は、複数のユーザから収集された成績データに基づいて、中央値成績を計算し、これを現在のユーザの成績データと比較する。制御回路網420または428は、現在のユーザの成績データが中央値成績データの閾値内ではないことを決定することに応答して、仮想ゲームの増強を実行する。これらの増強は、同一の難易度のレベルを維持すること、または難易度のレベルを増加または減少させることを含んでもよい。これらの実施形態を実施するために、制御回路網420または428は、下記に説明されるような図13Bのプロセスを実行する。
【0206】
いくつかの実施形態では、ブロック1310において、制御回路網420または428は、仮想ゲームのチェックポイント1とチェックポイント2との間に所定の難易度のレベルを伴う仮想ゲーム環境を生成してもよい。所定の難易度のレベルは、得点する、または仮想ゲームの次のレベルに達するために、ゲームのプレーヤが体験する必要がある、あるタイプの障害物または課題に関連する。所定の難易度のレベルは、コンテンツ制作者または制御回路網420または428によって、プレーヤが、ゲームを挑戦的にするためにある苦難を体験する、例えば、ユーザが、所定の難易度のレベルを伴うゲームレベルを通過することに成功するために、ある時間量を費やす、ある量の歩数を進む、ある量のライフを失う、容易に発見されないある経路をとる等を行う必要性があり得るように設計されてもよい。
【0207】
ゲームにおける所定の難易度のレベルの一実施例は、カーブが、鋭角に設計され、したがって、プレーヤが、カーブで減速する必要があり、それによって、ある時間量内にゴールラインに到達することができない、カーレースゲーム等において、ある時間周期内にゲーミングレベルをクリアまたは通過することを困難にすることを含む。また別の実施例では、ゲームは、終わりに到達するために、プレーヤによるある回数の試行を要求してもよい。別の実施例では、プレーヤは、プレーヤから隠されているある数のアセット/オブジェクトを発見する必要があり得、これは、プレーヤがゲーム内のあるエリアにナビゲートすることに成功した後に露見され得る。
【0208】
ある難易度のレベルを引き起こすためにゲームの中に設計され得る課題または障害物が何であれ、制御回路網420または428は、ブロック1345において、所定の難易度のレベルを伴うチェックポイント1と2との間でゲームをプレーした複数のユーザから、成績メトリック等の成績データを取得する。成績データを集積することによって、制御回路網420または428は、複数のユーザが、ユーザによって体験されるようにゲーム内に設計された所定の難易度のレベルを体験したかどうかを決定してもよい。
【0209】
一実施形態では、制御回路網420または428は、所定の難易度のレベルに関する閾値を含んでもよい。例えば、カーレースゲームにおけるプレーヤに関する所定の難易度のレベルが、75MPHの平均速度でレースを終了することである場合、閾値は、+/-15MPHに設定されてもよく、これは、60MPHにおけるより低い成績および90MPHにおけるより高い成績の閾値または成績窓をもたらす。他の実施形態では、閾値は、試行の時間または回数に関連してもよい。例えば、ユーザが、5回の試行後にチェックポイント1から2にナビゲートするべきである場合、閾値は、+/-2回の試行に設定されてもよい。
【0210】
ブロック1350において、一実施形態では、制御回路網420または428は、複数のユーザに関して取得される、成績メトリック等の成績データに基づいて、中央値成績を計算する。中央値成績データは、全ての複数のユーザの代表値、全ての複数のユーザの平均値、全ての複数のユーザの標準偏差、または中央値成績を算出するためのある他の方程式またはある他の統計的測度であってもよい。
【0211】
ブロック1355において、一実施形態では、複数のユーザから中央値または他のタイプの統計データを計算することに基づいて決定される仮想上のユーザである、中央値ユーザが、チェックポイントC2に到達することに成功することが可能であり、所定の難易度レベルの閾値内にそのように行うことが可能であるかどうかの決定が、行われる。言い換えると、中央値ユーザが、難易度レベルが設計された期待通りに難易度レベルにおいて実施することが可能であるかである。上記の実施例から、所定の難易度のレベルの速度が、+/-15MPHの閾値を伴う、ゲームを通して75MPHの平均速度を有するように設定されたカーレースゲームでは、制御回路網による決定は、中央値ユーザが、70MPHの+/-15MPH内、言い換えると、60MPHにおけるより低い成績と90MPHにおけるより高い成績との間であったかどうかを決定することである。
【0212】
中央値ユーザが、タスクを完了した、すなわち、チェックポイント2に到達した、またはカーレース実施例では、閾値の外でレースの終わりに到達したという決定が、行われる場合、ブロック1365において、難易度閾値は、成績に基づいて、増加または減少されてもよい。一実施形態では、中央値ユーザの成績が、閾値の下端である、60MPH未満に入った場合、制御回路網420または428は、現在の所定の難易度レベルが中央値ユーザにとって高すぎ、これが減少される必要があることを決定してもよい。カーレース実施例では、制御回路網420または428は、75MPH平均速度の難易度レベルを65MPHに減少させ、+/-15閾値または+/-20等のある他の閾値を提供し、難易度レベルを調節し、それによって、中央値ユーザがゲームレベルに到達することをより容易にしてもよい。他の実施形態では、難易度レベルを減少させることは、より高い難易度を有する仮想ゲームにおけるある経路を遮断することによって実施されてもよい。別の実施形態では、中央値ユーザの成績が、閾値の上端を上回る、90MPHに入った場合、制御回路網420または428は、現在の所定の難易度レベルが中央値ユーザにとって低く、これが増加される必要があることを決定してもよい。カーレース実施例では、制御回路網420または428は、75MPH平均速度の難易度レベルを100MPHに増加させ、+/-10閾値または+/-5等のある他の閾値を提供し、難易度レベルを調節し、それによって、中央値ユーザがゲームレベルに到達することをより困難にしてもよい。
【0213】
中央値ユーザが、タスクを完了した、すなわち、チェックポイント2に到達した、またはカーレース実施例では、75MPHの所定の閾値内でレースの終わりに到達したという決定が、行われる場合、ブロック1365において、難易度閾値は、維持されてもよい。これは、制御回路網420または428が、現在設定されている所定の閾値が、中央値ユーザにとって正しい程度の難易度であることを決定し得るためである。
【0214】
ブロック1370において、現在のユーザの成績が、ブロック1355において行われた決定に基づく、ブロック1365における更新された難易度のレベルまたはブロック1360における維持された難易度のレベルと比較される。ブロック1375、1385、および1380は、ブロック1355、1365、および1360と類似するプロセスに従い、難易度のレベルを増加させる、減少させる、または同一の難易度のレベルを維持するかどうかを決定するが、ブロック1365における更新された難易度のレベルまたはブロック1360における維持された難易度のレベルとの比較、すなわち、中央値ユーザが実施し得た方法に基づく。
【0215】
一実施形態では、ブロック1345-1385を通して説明されるように、制御回路網420または428は、所定のレベルに対する少なくとも2回のチェックの反復を実施し、これを増加させる、減少させる、または維持するべきかどうかを決定してもよい。第1の反復は、所定の難易度レベルに基づいて中央値ユーザが実施する方法に基づくチェックであってもよく、そのレベルが、中央値ユーザのために調節される必要性があった場合、第2の反復は、中央値ユーザのために行われたものからのさらなる調節が、現在のユーザのためにカスタマイズするために必要とされるかどうかを決定するための特定の現在のユーザに関するものであってもよい。上記に加えて、図8に描写されるもの等の現在のユーザに特有である統計もまた、所定の難易度のレベルをさらに調節する際に考慮されてもよい。現在のユーザが類似するゲームをプレーしたか、そのようなゲームの分野における専門家であるかどうか等の他の因子もまた、難易度レベルを調節するために織り込まれてもよい。例えば、制御回路網420または428が、ユーザがそのようなゲームにおける専門家であることを決定する場合、難易度レベルは、これを現在のユーザにとってより挑戦的にするために、増加されてもよい。
【0216】
別の実施形態では、制御回路網420または428は、エクステンデッドリアリティヘッドセット等の電子デバイスのディスプレイ上にエクステンデッドリアリティ体験を生成することによって、エクステンデッドリアリティ体験における乗物酔いを管理してもよい。制御回路網420または428は、図3に描写されるチェックポイント等、エクステンデッドリアリティ体験における第1のチェックポイントおよび第2のチェックポイントを決定してもよい。制御回路網420または428は、第1のチェックポイントと第2のチェックポイントとの間でナビゲートした複数のユーザからのデータに基づいて、中央値経路(またはある他の代表的経路)を決定してもよい。これは、代表値、平均値、または方程式に基づくある他の計算または中央値データを取得するためのある他の統計的測度を計算することによって、そのように行ってもよい。制御回路網420または428は、複数のユーザからの閾値数のユーザが乗物酔いを体験した中央値経路における場所を決定してもよい。例えば、中央値経路は、ユーザが開始チェックポイントから終了チェックポイントにナビゲートする際の場所1-n等の経路に沿ったいくつかの場所ポイントを含んでもよい。制御回路網420または428は、現在のユーザによってとられた経路が中央値経路と整合されるかどうかを決定してもよい。例えば、制御回路網420または428は、現在の経路が、複数のユーザによって選択された経路と同一の場所ポイントに沿ったものであるかどうかを決定してもよい。
【0217】
制御回路網420または428は、現在のユーザの経路が中央値経路と整合されることを決定することに応答して、次いで、ユーザが、閾値数のユーザが乗物酔いを体験した中央値経路における場所に到達することに先立って、改善アクションを行ってもよい。例えば、経路が、場所ポイント1、2、3、4、および5を有し、中央値ユーザが、ジェットコースターにおける降下等に起因して、場所ポイント4において乗物酔いを体験した場合、そのようなデータは、制御回路網420または428によってログ付けされてもよい。
【0218】
制御回路網420または428は、現在のユーザもまた、中央値ユーザによってとられた経路をとっていることを決定してもよい。これはまた、中央値ユーザが進行した、例えば、中央値ユーザが場所ポイント1、2、および3を横切ることによってこれまで進行し得た距離を決定してもよい。現在のユーザが同一の経路上にあり、場所ポイント4が乗物酔いが体験される場所であることを決定する、制御回路網420または428は、予防アクションとして、乗物酔いが最小限にされる、または回避され得るように、ユーザが場所ポイント4に到達することに先立って、改善アクションを予応的に実施してもよい。
【0219】
いくつかの実施形態では、制御回路網420または428は、中央値経路の座標の第1のセットを決定し、次いで、座標の第1のセットを、ユーザによってとられた現在の経路と関連付けられる座標の現在のセットと比較することによって、現在のユーザによってとられた経路が中央値経路と整合されるかどうかを決定してもよい。制御回路網420または428が、座標の現在のセットが座標の第1のセットの閾値距離内であるという決定を行う場合、制御回路網420または428は、改善アクションを行ってもよい。閾値距離は、制御回路網420または428のコンテンツ制作者によって設定されてもよい。
【0220】
図14は、本開示のいくつかの実施形態による、仮想ゲーム内の所定のチェックポイントの間の複数のユーザによってとられるルートを描写する、ナビゲーションツリーである。
【0221】
ユーザによって辿られる中央値経路は、x、y、z座標において表される。中央値経路はまた、x、y、およびz座標の平行移動に加えて、配向を含んでもよいが、しかしながら、簡略化および解説のために、x、y、z座標のみが、描写される。
【0222】
いくつかの実施形態では、チェックポイントC1とC2との間のユーザの経路は、一般的なツリーを使用して決定される。例えば、チェックポイントC1とC2との間で、2つの連続する記録の間の差異は、6DOF仮想体験におけるユーザの位置の状態変化を表し得る。0、0、0のx、y、およびz座標、すなわち、仮想体験が開始される初期位置または原点に初期化されたルートノードから開始して、記録は、ルートノードの子に対してチェックされる。いくつかの実施形態では、x、y、およびzの状態変化を表す子が、すでに存在する場合、これは、次の開始点として選択され、ルートノードとその子との間のエッジの横断を表すカウントが、増分される。x、y、およびzの状態変化を表す子が、存在しない場合、新しい子ノードが、作成され、エッジは、1のカウントに帰する。本プロセスは、チェックポイントC2に到達するまで、新しい記録毎に実行される。
【0223】
一実施形態では、経路ツリーが、12人のユーザによるチェックポイントC1とC2との間のナビゲーションに基づいて生成されてもよい。最高横断カウントを伴うリーフノードは、ユーザの中央値経路の最終状態変化を提示する。ルートノードから最高横断カウントを伴うリーフノードまでツリーを横断することは、体験においてユーザによってとられた中央値経路を決定する。
【0224】
リーフノードの横断カウント(-1,0,0)は、n=5において最高である。したがって、ユーザの中央値経路は、(-1,0,0)の状態変化が続く(-3,-2,0)の状態変化としてモデル化される。故に、合計状態変化は、(-4,-2,0)への移動をもたらす2つの和である。
【0225】
x、y、およびz座標の離散的変化が、描写されるが、実際には、各離散的状態変化、すなわち、一般的なツリーにおけるノードは、x、y、およびz方向における移動の範囲/誤差を含み得る。例えば、x±6x、y±6y、およびz±6zの誤差が、体験され、(チェス盤のような)ユーザ移動の「区域」を効果的に作成し得る。
【0226】
図15は、本開示のいくつかの実施形態による、ユーザの視野および視野内で遭遇されるオブジェクト/アセットを描写する、ブロック図である。いくつかの実施形態では、ユーザの眼からの視野(FOV)が、描写される。いくつかの実施形態では、コンテンツ制作者は、良好なレベルのユーザ関与を伴う仮想体験を構築するために、ユーザのFOVのパターンを観察しなければならない。ユーザのFOVを決定および監視することによって、コンテンツ制作者は、ユーザのFOV内に出現しているオブジェクトに関するデータを取得し得る。良好に設計されたエクステンデッドリアリティ体験は、ユーザが時間を費やし、関与していると感じ、自身のFOV内のオブジェクトと相互作用するものであるため、そのようなFOVデータは、コンテンツ制作者の意図した設計がユーザの観察およびアクションに合致するかどうかに関する洞察を提供する。
【0227】
一実施形態では、ユーザのFOVは、左消失点から右消失点への投影面全体を含むものとして図に表される。消失点1540は、ユーザの視界が最も小さい場所であり、視界の角錐1530の中心は、視界が最も大きく、それに向かってユーザの眼球が指向され得る場所である。描写されるように、本実施例では、ユーザのFOVは、オブジェクト1510を含む。制御回路網は、ユーザの眼の、FOV全体よりも幅狭の区分である、視界の角錐が、オブジェクトに向かって指向されている場合、ユーザの注視が、オブジェクト1510に向かって指向されていることを決定してもよい。そのような決定を行うために、一実施形態では、制御回路網は、ユーザの眼球移動を監視するために、エクステンデッドリアリティヘッドセットと関連付けられる内向きカメラを利用してもよい。別の実施形態では、制御回路網は、エクステンデッドリアリティヘッドセットの配向および座標を決定し、次いで、視界の角錐を計算し、それによって、ユーザの注視が、オブジェクト1510に向かって指向されているかどうかを決定してもよい。
【0228】
別の実施形態では、ユーザの視界の角錐1530が特定の方向に指向されていることに加えて、制御回路網はまた、ユーザが、近視界1545または遠視界1550を視認しているかどうかを決定してもよい。そのようなデータは、制御回路網が、ユーザのビューの深度およびユーザが視界の角錐内でより近接する、またはより遠いオブジェクトを視認しているかどうかを決定することを可能にし得る。そのようなタイプの注視追跡は、位置および回転ベクトルと併用され、ビュー内のアセットのセットを低減させ、したがって、ユーザおよびコンテンツ制作者に利用可能な情報を改良し得る。例えば、コンテンツ制作者は、ゲームまたは仮想体験に関係せず、ユーザに対して混乱または焦点の欠如を引き起こしている背景におけるオブジェクトを除去することによって、乱雑さを除去するべきかどうかを決定するために、注視情報を使用してもよい。
【0229】
いくつかの実施形態では、FOVは、ヘッドセットの座標に基づいて決定される。制御回路は、経路上のユーザの座標を取得し、それらを使用し、エクステンデッドリアリティヘッドセットの配向を決定してもよい。配向決定は、制御回路網が、FOV内にあり得るオブジェクトを決定することを可能にし得る。制御回路はさらに、ユーザがFOV内のオブジェクトと相互作用したかどうかを決定してもよい。
【0230】
図16は、本開示のいくつかの実施形態による、部屋のレイアウトおよび目的地に到達するためにとられる複数の経路のブロック図である。いくつかの実施形態では、ユーザは、目的地に到達するために部屋内でナビゲートするとき、仮想現実ヘッドセットまたは眼鏡を使用してもよい。描写されるように、一実施形態におけるレイアウトは、長椅子1610、椅子1620、1625、1630および他の椅子、テーブル1635、ランプ1640、および別のランプ等の他のオブジェクト、および複数の本棚を含む。図はまた、第1のユーザによってとられる経路1650と、第2のユーザによってとられる経路1660とを描写する。図はさらに、それを通してユーザが通過する場所1670、1680、および1690等の経路に沿ったある場所を描写する。チェックポイントC1は、経路の開始位置であってもよく、仮想体験の目標は、一実施形態では、チェックポイントC2に達することであってもよい。
【0231】
異なるユーザは、チェックポイントC1から異なる経路をとり、チェックポイントC2に達し得るため、ユーザは、2つのチェックポイントの間で異なる時間量を費やし、異なる課題に遭遇し得る。例えば、1人のユーザは、別のユーザよりも容易または短い経路を選択し得る、1人のユーザは、ライフを失い得る一方、他者は、ライフを失うことなくそれを通して通過し得る、または1人のユーザは、別のユーザよりも多くのアセットに遭遇し、選択された経路に基づいて、それらと相互作用することが可能であり得る。異なるユーザはまた、ゲームにおいてアセットを発見する際に異なる体験を有し得る。一部のユーザは、他者よりも速く、またはより少ない試行で、レベルをクリアするための重要となるアセットを発見し得る。一部のユーザは、体験をより楽しみ、自身の周辺を探索するためにより長くその中に留まることを選定し得る。体験が、ゲームである場合、1人のユーザは、選択された経路および視認および相互作用されたアセットの数に基づいて、あまり多くのアセットと相互作用しなかったユーザと比較して、より多くのポイントを取得し得る。経路毎に、かつ異なるユーザによって収集されたデータは、コンテンツ制作者によって、将来の仮想体験を増強する、難易度レベルを調節する、乗物酔いを管理する、またはホームオートメーションオプションを決定するために使用されてもよい。
【0232】
一実施形態では、描写されるように、ユーザ1によってナビゲートされる経路は、ユーザ2によってナビゲートされる経路と異なる。ユーザ1によってナビゲートされる経路は、場所1690を通して通過し、ランプ1640が位置するチェックポイントC2における最終目的地に達する。ユーザ1が、経路1に沿ってナビゲートするとき、経路に沿った各場所において、ユーザのFOVは、ユーザ1が装着しているエクステンデッドリアリティヘッドセットの配向に基づいて、ユーザが、テーブル、椅子、ランプ、および本棚等の異なるアセットを視認することを可能にする。
【0233】
一実施形態では、場所1690において、ユーザ1のエクステンデッドリアリティヘッドセットは、矢印の方向に配向されてもよい。配向に基づいて、場所1690におけるユーザのFOV1655は、ユーザ1が、自身のヘッドセットを通してテーブル1635および椅子1625を見ることを可能にし得る。ユーザ1はまた、自身のFOV内で椅子1630を部分的に見る場合がある。椅子1620を含む、全ての他のアセットは、ヘッドセットの配向が矢印に向かって向いているとき、場所1690においてユーザ1に可視ではあり得ない。そのようなデータは、制御回路網420または428によって捕捉され、将来の仮想体験を増強する、難易度レベルを調節する、乗物酔いを管理する、ホームオートメーションオプションを決定する、および他の使用事例のために等、種々の目的のために使用されてもよい。
【0234】
場所1690における矢印の方向における配向に基づいて、ユーザ1は、アセット1635、1625、および1630と相互作用することが可能であり得る。エクステンデッドリアリティ体験が、仮想ゲームである場合、ユーザは、ユーザのこれらのアセットとの相互作用に基づいて、得点し得る。視認および相互作用されたアセット、視認されたが、相互作用されなかったアセット、およびエクステンデッドリアリティディスプレイ座標、平行移動、および配向を含む、アセットとの全てのユーザ相互作用に関連するデータが、図18および19の実施例に描写されるように、制御回路網によって捕捉されてもよい。各アセットで費やされた時間および経路1に沿って一方の場所から他方にナビゲートするために要した時間に関連するデータもまた、制御回路網420または428によって捕捉されてもよい。
【0235】
ユーザ2によってナビゲートされる経路は、場所1670および1680を通して通過し、ランプ1640が位置するチェックポイントC2における最終目的地に達する。場所1670、1680、および1690は、ユーザ1および2の経路に沿って恣意的に選ばれ、ユーザのFOVおよび潜在的に相互作用され得るアセットを記述する。経路に沿った任意の他の場所もまた、FOVの類似する記述のために、代わりに選ばれている場合がある。
【0236】
ユーザ2が、経路2に沿ってナビゲートするとき、経路に沿った各場所において、ユーザのFOVは、ユーザ2が装着しているエクステンデッドリアリティヘッドセットの配向に基づいて、ユーザが、テーブル、椅子、ランプ、および本棚等の異なるアセットを視認することを可能にする。
【0237】
一実施形態では、場所1670において、ユーザ2のエクステンデッドリアリティヘッドセットは、矢印の方向に配向されてもよい。配向に基づいて、場所1670におけるユーザのFOV1665は、ユーザ2が、本棚2を視認し、部分的に本棚3を視認することを可能にし、それによって、ユーザ2がそれらと相互作用する機会を生じさせ得る。本棚1を含む、全ての他のアセットは、ヘッドセットの配向が矢印に向かって向いているとき、場所1670においてユーザ2に可視ではあり得ない。
【0238】
ユーザ2が、エクステンデッドリアリティ体験においてユーザ2によって選択された経路に沿って進行する際、一実施形態では、場所1680において、ユーザ2のエクステンデッドリアリティヘッドセットは、ユーザ2が自身のFOV内で本棚2のみを視認することを可能にし得る、矢印の方向に配向されてもよい。したがって、本配向におけるユーザ2は、(ユーザがそのように選定する場合)本棚2のみと相互作用する機会を有し得る。
【0239】
ユーザ2が全ての場所において自身のFOV内で視認したものおよびユーザが自身のFOV内で視認したものに基づいてユーザ2に利用可能であった機会を含む、ユーザ2のナビゲーションデータは、制御回路網420または428によって捕捉され、将来の仮想体験を増強する、難易度レベルを調節する、乗物酔いを管理する、ホームオートメーションオプションを決定する、および他の使用事例のために等、種々の目的のために使用されてもよい。
【0240】
いくつかの実施形態では、ユーザ2は、ユーザ1よりも短い経路をとっている場合があるが、しかしながら、ユーザ1は、ユーザ2よりも多くのアセットと相互作用する機会を有し得る。アセット相互作用が、単に、選択された場所ポイント1670、1680、および1690に基づいて捕捉される場合、一実施形態では、ユーザ1は、より多くのアセット(3つの椅子およびテーブル)と相互作用している場合がある一方、ユーザ2は、2つのみのアイテム(本棚2および3)と相互作用している場合がある。コンテンツ制作者がエクステンデッドリアリティゲームを設計した方法に応じて、等しいポイントが、相互作用されたアセット毎に配分された場合、ユーザ1は、自身の相互作用の数に基づいて、ユーザ2よりも多くのポイントを取得し得る。しかしながら、より多くの数のポイントが、他のオブジェクトよりも本棚に関して配分された場合、一実施形態では、本棚と相互作用したユーザ2は、ユーザがいかなる本棚も視認しなかった、またはそれと相互作用しなかった経路を選択したユーザ1よりも多くのポイントを取得し得る。別の実施形態では、経路の長さまたはチェックポイントC1からC2に到達するために要する時間が、より高い値を与えられた場合、ユーザ2は、より短い経路をとり、より短い時間量で目的地に到達するために、ユーザ1よりも多くのポイントを獲得し得る。別の実施形態では、経路に沿った各ステップは、異なるFOVを有し得、制御回路網は、各ステップに沿ったFOV内のアセットに関連するデータを取得し、ビュー内にあったアセットおよび相互作用されたアセットを決定し、図18および19に示されるテーブル等のテーブルを生成してもよい。
【0241】
一実施形態では、ユーザナビゲーションおよび経路は、周期的または連続的に制御回路網420または428によって監視されてもよい。監視は、エクステンデッドリアリティヘッドセットのありとあらゆる移動および配向に関して実施されてもよい。
【0242】
別の実施形態では、制御回路網420または428は、場面複雑性または相互作用機会に基づいて(経路、配向、ビュー内のアセット、相互作用機会等に基づいて)、監視およびログ付けの時間周期を修正してもよい。制御回路網420または428はまた、場面複雑性が高いとき、より頻繁にデータをログ付けし、これが低いとき、あまり頻繁にデータをログ付けしなくてもよい。
【0243】
また別の実施形態では、経路監視およびデータログ付けは、それらが過負荷をかけられないように、CPUおよびGPU利用率を管理するために、ある所定の場所において、またはある時間フレーム後に周期的に行われてもよい。収集されるデータの量はまた、CPUまたはGPU内で使用されるべきメモリ空間の配分量によって上限設定されてもよい。
【0244】
経路データに加えて、制御回路網420または428はまた、乗物酔い、ホームオートメーション機会、難易度ステータス等に関連するデータを監視およびログ付けしてもよい。制御回路網420または428はまた、コンテンツに関するより多くの洞察を取得するために、心拍数、ECG、および他のユーザバイタル等のデータをログ付けしてもよい。制御回路網420または428はまた、ビュー内のアセットのセットを決定する(およびいくつかの事例では、低減させる)ために、位置および回転ベクトルとともに、ユーザの注視を追跡してもよい。ログ付けされたデータのテーブルの実施例が、図18および19に描写される。
【0245】
制御回路網420または428は、いったんユーザによってとられた中央値経路、その経路に沿ったポイント毎の中央値配向、ビュー内のアセット、およびCPU/GPU利用率が決定されると、コンテンツを最適化するために収集およびログ付けされたデータを使用してもよい。多くの場合、ユーザのFOV内にない、非常に高詳細(例えば、数百万のポリゴン)でレンダリングされるアセットが、存在する場合、ある時間周期において、制御回路網420または428は、ピークGPU利用率を観察し、適切なアクションを行い、高詳細アセットの詳細のレベルを低減させる、またはそれらを完全に除去してもよい。
【0246】
いくつかの実施形態では、制御回路網420または428は、CPUまたはGPU利用率が、予想されるものよりも高い、または所定の閾値を上回ることを決定してもよい。そのような閾値以上の利用率を有することは、GPUが、体験において一貫したフレーム毎秒を維持するために要求される率においてレンダリングされたフレームを配信することが可能ではない場合があり、それによって、GPUがフレームをスキップし、したがって、ユーザ体験に悪影響を及ぼす結果をもたらすというインジケーションであり得る。そのような状況では、制御回路網420または428は、GPUの過剰な行使を回避するために、使用されるポリゴンの複雑性、詳細、分解能、および/または数を低減させてもよい。
【0247】
いくつかの実施形態では、制御回路網420または428が、CPUまたはGPU利用率が予想されるものよりも高い、または所定の閾値を上回ることを決定することに応じて、制御回路網420または428は、アセットまたはレイアウトの空間的配列を部分的または完全に変更してもよい。例えば、図16では、制御回路網420または428は、視認または相互作用されなかった付加的数の椅子を除去してもよい、またはそれらを仮想部屋の別の側に再配置してもよい。制御回路網420または428はまた、視認または相互作用されなかった部屋の左側のランプの詳細の量を減らしてもよい、またはこれは、これが視認および相互作用される機会を増加させるように、その空間的レイアウトを中央値経路により近接して移動させてもよい。実装され得るいくつかの付加的レイアウト変更が、下記で図17に説明される。
【0248】
いくつかの実施形態では、制御回路網420または428が、CPUまたはGPU利用率が予想されるものよりも高い、または所定の閾値を上回ることを決定することに応じて、制御回路網420または428は、データが収集およびログ付けされる回数を低減させ、周期的に、定時の間隔において、または場面が変更されるとき、またはマイルストーンが達成されるときに低い頻度で、データを収集およびログ付けしてもよい。
【0249】
図17は、本開示のいくつかの実施形態による、レイアウト推奨のブロック図である。
【0250】
いくつかの実施形態では、ブロック1705において、制御回路網420または428は、難易度レベルを増加させることによって、エクステンデッドリアリティ体験におけるレイアウトを変更する。前述で言及されるように、ユーザがチェックポイントC1からC2にナビゲートする際に複数のユーザからデータを取得する理由のうちの1つは、複数のユーザが、VRゲーム等におけるエクステンデッドリアリティ体験の制作者によって設計および予想されるような難易度のレベルを体験したかどうかを決定するためである。複数のユーザが、コンテンツ制作者によって設計された課題および障害物を乗り越え、ある難易度レベルを体験するために設計された閾値時間未満等でチェックポイントC2に到達した、または設計されるものよりも多く得点したという決定が、制御回路網420または428によって行われる場合、制御回路網420または428は、難易度レベルを増加させてもよい。複数のユーザに設計されるようなゲームの難易度を克服させることは、難易度レベルが、ユーザにとって切り抜けることが容易であるというインジケーションであり得、したがって、制御回路網420または428は、より挑戦的な体験のために難易度レベルを増加させてもよい。
【0251】
いくつかの実施形態では、ブロック1710において、制御回路網420または428は、難易度レベルを減少させることによって、エクステンデッドリアリティ体験におけるレイアウトを変更する。前述で言及されるように、ユーザがチェックポイントC1からC2にナビゲートする際に複数のユーザから成績メトリック等のデータを取得する理由のうちの1つは、複数のユーザが、VRゲーム等におけるエクステンデッドリアリティ体験の制作者によって設計および予想されるような難易度のレベルを体験したかどうかを決定するためである。複数のユーザが、コンテンツ制作者によって設計された課題および障害物を乗り越え、ある難易度レベルを体験するために設計された閾値時間以上等でチェックポイントC2に到達することが困難であった、または設計されるものよりも少なく得点したという決定が、制御回路網420または428によって行われる場合、または一部のユーザが、難易度のレベルに起因してゲームを放棄した場合、制御回路網420または428は、ユーザがより少ない難易度でチェックポイントC2に達し得るように、難易度レベルを減少させてもよい。
【0252】
いくつかの実施形態では、ブロック1715において、制御回路網420または428は、アセットを追加または削除すること等によって、レイアウト内のアセットを変更することによって、エクステンデッドリアリティ体験におけるレイアウトを変更する。例えば、制御回路網420または428は、あるアセットが複数のユーザに着目されず、したがって、ユーザがそれと相互作用しなかったことを決定してもよい。別の実施例では、制御回路網420または428は、付加的アセットが、CPUまたはGPUに関するより多くの処理を追加しており、エクステンデッドリアリティ体験に不可欠ではないことを決定してもよい。また他の実施例では、制御回路網420または428は、より多くのアセットを追加することによって、より高い難易度のレベルが追加されることを決定してもよい。アセットを追加または削除する理由が何であれ、制御回路網420または428は、ユーザがチェックポイントC1からC2にナビゲートする際に複数のユーザから収集された成績メトリックデータに基づいて、そのように行ってもよい。
【0253】
アセットを追加または削除することと同様に、制御回路網は、ブロック1720において、障害物を追加または削除してもよい。障害物を追加または削除する理由のうちの1つは、難易度レベルを増加または減少させるためであり得る。例えば、制御回路網420または428が、複数のユーザが、そのような課題を解決する、またはそのような障害物を迂回するために設計された閾値時間未満で現在の課題を解決した、または障害物を迂回したことを決定する場合、より多くの障害物が、追加されてもよい。別の実施例では、制御回路網420または428が、複数のユーザが、現在の課題を解決していない、または現在の障害物を迂回していない、またはそのような課題を解決する、またはそのような障害物を迂回するために設計された所定の閾値時間を超える時間量においてそのように行ったことを決定する場合、障害物は、削除されてもよい。障害物はまた、ユーザがゲームを放棄し、迂回された障害物のいかなる課題も解決していない場合、削除されてもよい。
【0254】
いくつかの実施形態では、ブロック1725において、制御回路網420または428は、エクステンデッドリアリティ体験におけるレイアウトを変更する代わりに、またはレイアウトを変更することに加えて、平行移動または方向的キューをユーザに提供してもよい。図15に描写されるように、矢印1520は、ユーザが、閾値時間量内にオブジェクトが位置する場所を把握することが可能ではなかった場合、オブジェクトに向かって配向するようにユーザを指向してもよい。平行移動キューを有することはまた、制御回路網420または428が、これが、ユーザがゲームを放棄しようとしている、または誤った方向に進んでいることを決定する場合、アクティブ化し得るオプションであってもよい。
【0255】
いくつかの実施形態では、ブロック1730において、制御回路網420または428は、終了チェックポイントC2に達するためにユーザがとり得る可能性として考えられる経路を修正することによって、エクステンデッドリアリティ体験におけるレイアウトを変更する。例えば、複数のユーザが、誤った経路、またはユーザに、その中でチェックポイントC2に到達するべき閾値時間量を超えさせる経路である経路を進んでいるという決定が、制御回路網420または428によって行われる場合、制御回路網420または428は、誤った経路を遮断する、ユーザを正しい経路に戻るように導く別の迂回路を経路内に作成する、または経路が誤った経路であるという標識を提供してもよい。
【0256】
いくつかの実施形態では、ブロック1735において、制御回路網420または428は、着色、強調、アニメーション化、サイズの増加、または複数のユーザによって見出されるべきであるオブジェクトに注意を引くであろう任意の他の増強を含む、増強を表示してもよい。いくつかのレイアウト変更および経路の修正および増強が、図17に議論されるが、実施形態は、そのように限定されず、レイアウトを変更する、またはエクステンデッドリアリティ体験における特定のエリアに注意を引く、他の増強もまた、想定される。
【0257】
図18は、本開示のいくつかの実施形態による、ユーザがチェックポイントC1からチェックポイントC2にナビゲートする際のユーザの相互作用のユーザナビゲーション座標のテーブルである。
【0258】
一実施形態では、制御回路網420または428は、チェックポイントC1からチェックポイントC2への複数のユーザのナビゲーションに基づいて、データを収集してもよい。そのようなデータは、集約され、データに関する平均値が、計算され、平均値は、現在のユーザのデータを比較し、必要とされるエクステンデッドリアリティ体験の変更および増強する、のタイプを決定し、現在のユーザの体験を増強し、より楽しいものにするために使用されてもよい。
【0259】
一実施形態では、制御回路網420または428は、チェックポイントC1からチェックポイントC2への複数のユーザのナビゲーションに基づく収集されたデータを使用し、テーブル1800を生成してもよい。カテゴリのいくつかの列が、テーブル1800に列挙されているが、実施形態は、そのように限定されず、他の測定値およびインジケーションに関するデータを反映する他の列もまた、テーブルに取り込まれてもよい。例えば、加速度、乗物酔い等に関連するデータもまた、テーブル1800に取り込まれてもよい。
【0260】
いくつかの実施形態では、データは、システムコンポーネント、例えば、頭部搭載型ディスプレイ(HMD)(ユーザによって使用されるエクステンデッドリアリティデバイスである)、左手および右手コントローラ(仮想現実またはエクステンデッドリアリティゲーミングコントローラ等)の位置および配向、ビュー内のアセット(図16のテーブルおよび椅子等)、およびシミュレーションにおける各記録されたポイントにおけるユーザ活動の履歴を含有する。これはまた、ユーザによってとられた経路に基づくCPUおよびGPU利用率、および画像をレンダリングし、ユーザのステップを処理するために要求されるCPUおよびGPU使用の量を含む。他の実施形態では、メモリおよびCPU/GPU使用を過剰に消費し得る、各ポイントにおけるデータの記録の代わりに、制御回路網420または428は、データが収集およびログ付けされる回数を低減させ、周期的に、定時の間隔において、または場面が変更されるとき、またはマイルストーンが達成されるときに低い頻度で、データを収集およびログ付けしてもよい。
【0261】
例えば、仮想上の体験では、多数の箱(これらの箱のうちのいくつかは、「飛ぶ」箱である)を含有する3D場面が、VRゲームの一部として表示され得る。これらの飛ぶ箱は、過渡的に現れ得る。加えて、制御回路網420または428は、仮想現実またはエクステンデッドリアリティコントローラ上でのポイントアンドクリックアクションを使用して、箱のうちのいずれかを開閉するための能力をユーザに提供してもよい。ユーザが自身のマウスを用いてポイントアンドクリックする等、ユーザが、飛ぶ箱に関連するアクションを実施すると、制御回路網420または428は、テーブル1800等、各ログファイルからテーブルを抽出してもよい。
【0262】
制御回路網420または428は、次いで、複数のユーザから受信されたログを集約し、それによって、コンテンツ制作者に、エクステンデッドリアリティ体験におけるユーザ挙動の包括的ビューを提供してもよい。上記に言及されるように、包括的ビューは、ユーザの乗物酔いを管理する、ホームオートメーションを実施する、または体験の設計された難易度レベルを通したユーザの成績を計測するために使用されてもよい。
【0263】
粒度ベースで、一実施形態では、制御回路網420または428は、包括的ビューを提供する、集約されたデータを使用し、ユーザの中央値経路を決定してもよい。前述で言及されるように、そのような中央値経路は、複数のユーザおよびユーザのとられた経路から取得されたデータに関する代表値または平均値に基づいて計算される。
【0264】
別の実施形態では、制御回路網420または428は、集約されたデータを使用し、中央値経路上の各ポイント(またはいくつかのポイント)におけるユーザの中央値配向(qw、qx、qy、qz)を決定してもよい。配向は、制御回路網420または428が、エクステンデッドリアリティデバイス(HMD)が向いている方向を決定し、その向いている方向に基づいて、ユーザのFOV内にあるアセットを決定することを可能にする。
【0265】
また別の実施形態では、制御回路網420または428は、集約されたデータを使用し、ユーザによって視認されたアセットおよびそのような視認の持続時間を決定してもよい。例えば、いくつかの事例では、ユーザは、短い持続時間にわたってのみアセットを視認し、オブジェクトと相互作用しない場合があり、他の事例では、ユーザは、最終的にアセットと相互作用するようにユーザを導くアセットで多くの時間を費やし得る。制御回路網は、複数のユーザに基づく代表値を決定し、アセットがユーザに着目される代表値にあるかどうかを決定してもよい。
【0266】
別の実施形態では、制御回路網420または428は、集約されたデータを使用し、複数のユーザが、相互作用されるようにプログラムされたアセットと相互作用する機会を利用したかどうかを決定してもよい。アセットが、相互作用されていない場合、制御回路網420または428は、それらを異なる空間的場所に変位させる、それらをゲームから除去する、またはアセットに関するポリゴン等の詳細の量を減らしてもよい。
【0267】
別の実施形態では、制御回路網420または428は、集約されたデータを使用し、連続する時間周期を横断するx、y、zの大きい変化(高平行移動)を決定してもよい。そのような大きい変化を決定することは、コンテンツ提供者が、1つの場所から別の場所へのより速い移動またはジャンプを含意する、大きい平行移動が、ユーザにおける乗物酔いにつながっているかどうかを理解することを可能にし得る。コンテンツ提供者は、そのようなデータを使用し、乗物酔いに関連する任意の増強が要求されるかどうかを決定してもよい。同様に、連続する時間周期を横断するqw、qx、qy、qzの大きい変化(高角度移動)もまた、監視され、記録され、必要とされる任意のアクションを決定するために使用されてもよい。加えて、大きい移動に起因する位置変化移動および角度移動の時間率に関連するデータは、コンテンツ制作者が、コンテンツ制作者がゲームにおける異常/高移動を制御するために、ユーザ体験において生じるイベントを低減させ得る場所を理解することを可能にする。
【0268】
また別の実施形態では、制御回路網420または428は、集約されたデータを使用し、タスクのセットまたはタスクのシーケンスを完了するために要する時間またはタスクを完了する間に要する時間を決定してもよい。タスク完了時間に関連するそのようなデータを決定することは、制御回路網が、ユーザが、レベルが設計されているものよりも少ない難易度でタスクを達成しているかどうか、または難易度がユーザにとって複雑すぎ、ユーザが閾値時間を上回るものを費やす、またはゲームを放棄することにつながるかどうかを決定することを可能にし得る。
【0269】
いくつかの実施形態では、タスクのセットまたはタスクのシーケンスを完了するために要する時間は、チェックポイントC1とC2との間で費やされる合計時間を提示し得る。ユーザが、チェックポイントC2に到達すると、タイムスタンピングされたエントリが、達成を示すために登録されてもよい。ユーザが、チェックポイントC2に到達する前に体験から退出すると、ログファイルにおける本エントリの不在が、打ち込まれ得、そのようなエントリは、ユーザがチェックポイントC2に到達するためのタスクを完了しなかったことを示し得る。そのようなデータの集約は、体験における難易度レベルを評価および調節するために使用されてもよい。
【0270】
同様に、相互作用/ユーザ活動列からの2つの個々のタスクを完了する間に要する時間に関連するデータが、取得およびログ付けされてもよい。いくつかの実施形態では、第1のタスク、すなわち、「開ける(箱-7)」を実施した後、ユーザが、第2のタスク、すなわち、「開ける(箱-11)」を実施するようにユーザを導く手掛かりを受け取る場合、制御回路網は、そのようなデータを使用し、本手掛かりを解釈することに成功した全体のうちのユーザセッションの数を決定してもよい。ユーザアクションに関して記録されるタイムスタンプは、制御回路網によって、2つのタスクを完了する間の時間を決定するために使用されてもよい。
【0271】
図19は、本開示のいくつかの実施形態による、ユーザ相互作用および逃した機会のテーブルである。
【0272】
一実施形態では、時間t=Tにおいて、ユーザのFOV内のアセットは、箱-1、箱-2、箱-3、箱-4、飛ぶ箱-1であり得る。ゲームにおいてユーザに提供される相互作用機会は、開ける(箱-1)、開ける(箱-2)、開ける(箱-3)、開ける(箱-4)、開ける(飛ぶ箱-1)ことであり得る。しかしながら、第3の列「相互作用/ユーザ活動」に描写されるように、ユーザは、第1の時間間隔において機会がゼロであった。
【0273】
別の実施形態では、時間t=2Tにおいて、ユーザは、第2の時間間隔において5回の可能性として考えられる機会のうちの1回を利用し、また別の実施形態では、時間t=3Tにおいて、ユーザは、第3の時間間隔において5回の機会のうちの3回を利用した。そのような集約されたデータは、ユーザが提供される機会を利用しているかどうか、および該当する場合、利用されている機会および利用されていない機会に関する推論を下すために使用されてもよい。
【0274】
図20は、本開示のいくつかの実施形態による、エクステンデッドリアリティ体験におけるユーザのナビゲーションに基づくコンテンツ改良提案のテーブルである。本実施形態では、制御回路網420または428は、複数のユーザから取得されたメトリックまたはデータに基づいて、コンテンツ改良提案および/または提案されるアクションを提供する。いくつかの例示的コンテンツ改良提案は、制御回路網が、ユーザをこれに向かって再指向する、またはユーザをこれと相互作用させるためにオブジェクトを強調する、または所望のアクションを実施する、またはある挙動を実施するように訓練することを提案することを含む。いくつかの例示的な提案されるアクションは、制御回路網が、矢印を表示する、ユーザをアセットまたは他の相互作用機会に向けるために太い/対比色の境界線でオブジェクトを強調する、体験の空間的レイアウト/マップを変更する、または挙動訓練テキストおよび3D可視化を提供することを提案することを含む。
【0275】
図21は、本開示のいくつかの実施形態による、ローカルでレンダリングされた、およびクラウドレンダリングされたエクステンデッドリアリティ体験を描写する、ブロック図である。
【0276】
データがログ付けされる場所およびコンテンツ制作者にデータをアップロードする機構は、システムアーキテクチャに依存し得る。いくつかの実施形態では、クラウドレンダリングされたVR体験では、データは、エクステンデッドリアリティヘッドセットのためのフレームをレンダリングするために、位置および配向データを受信するクラウドサーバにおいて、直接ログ付けされてもよい。他の実施形態では、ローカルでレンダリングされたエクステンデッドリアリティ体験の間、データは、ローカルコンピュータまたはエクステンデッドリアリティデバイス内でログ付けされ、後で、図4に描写されるシステム等のシステムにアップロードされてもよい。遠隔サーバ上の記憶装置またはエクステンデッドリアリティデバイスへのアタッチメントもまた、実施形態において想定される。
【0277】
上記に説明される実施形態に関与する方法が、コンピュータ使用可能および/または可読媒体を含む、コンピュータプログラム製品において具現化され得ることが、当業者に明白となるであろう。例えば、そのようなコンピュータ使用可能媒体は、その上に記憶されるコンピュータ可読プログラムコードを有する、CD-ROMディスクまたは従来のROMデバイス等の読取専用メモリデバイス、またはハードドライブデバイスまたはコンピュータディスケット等のランダムアクセスメモリから成ってもよい。また、本開示に関与する方法、技法、およびプロセスが、処理回路網を使用して実行され得ることを理解されたい。
【0278】
上記に議論されるプロセスは、例証的であることを意図し、限定であることを意図していない。続く請求項のみが、本発明が含む内容に関する境界を設定することを意味する。さらに、任意の1つの実施形態に説明される特徴および限定が、本明細書の任意の他の実施形態に適用され得、1つの実施形態に関連するフローチャートまたは実施例が、好適な様式において任意の他の実施形態と組み合わせられる、異なる順序で行われる、または並行して行われ得ることに留意されたい。加えて、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、リアルタイムで実施され得る。また、上記に説明されるシステムおよび/または方法が、他のシステムおよび/または方法に適用される、またはそれに従って使用され得ることに留意されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【外国語明細書】