(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035213
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】ロック組立体を備えるデスクトップライザー
(51)【国際特許分類】
A47B 9/16 20060101AFI20240306BHJP
A47B 3/00 20060101ALI20240306BHJP
A47B 9/00 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
A47B9/16 A
A47B3/00 A
A47B9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023140815
(22)【出願日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】17/899,896
(32)【優先日】2022-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505018382
【氏名又は名称】コールブルック・ボッソン・アンド・サンダース・プロダクツ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】アレックス ラウ
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NB00
3B053NC03
3B053NH04
(57)【要約】
【課題】高さ調節可能な作業面を提供する。
【解決手段】高さ調節可能な作業面は、プラットフォームと、プラットフォームに可動式に連結された高さ調節組立体とを含む。脚組立体は、高さ調節組立体に連結され、プラットフォームに可動式に連結される。脚組立体は、上昇位置と下降位置との間で可動である。ロック組立体は、プラットフォームに可動式に連結される。ロック組立体は、高さ調節組立体と係合し、脚組立体を上昇位置と下降位置に選択的に固定するように構成されている。ロック組立体はハンドル及びラッチを含む。ラッチの少なくとも一部は、第1の位置と第2の位置との間で可動である。ラッチは、プラットフォームが通常の使用姿勢にない限り、ラッチの第2の位置への移動を妨げるように構成された重力作動式ロックアウト機構を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高さ調節可能な作業面であって、
プラットフォームと、
前記プラットフォームに可動式に連結された高さ調節組立体と、
前記高さ調節組立体に連結され、前記プラットフォームに可動式に連結され、上昇位置と下降位置との間で可動である、脚組立体と、
前記プラットフォームに可動式に連結されたロック組立体であって、前記ロック組立体は、前記高さ調節組立体と係合して、前記脚組立体を前記上昇位置及び前記下降位置に選択的に固定するように構成されている、ロック組立体と、
を備え、
前記ロック組立体は、ハンドル及びラッチを含み、前記ラッチの少なくとも一部は、第1の位置と第2の位置との間で可動であり、
前記ラッチは、前記プラットフォームが通常の使用姿勢にない限り、前記ラッチの前記第2の位置への移動を妨げるように構成された重力作動式ロックアウト機構を含む、
高さ調節可能な作業面。
【請求項2】
前記通常の使用姿勢は、前記プラットフォームのピッチ軸及びロール軸の周りで45度以下の範囲である、請求項1に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項3】
前記ラッチは、ラッチ本体に枢動可能に連結されたアクチュエータを含む、請求項1に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項4】
付勢機構は、前記アクチュエータの端部を前記ラッチ本体から離れるように付勢する、請求項3に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項5】
前記ロックアウト機構は、軌道内に配置されたボールを含む、請求項1に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項6】
前記軌道は、上部カップ及び下部カップを含む、請求項5に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項7】
前記軌道は、前記軌道の長さに沿って可変曲率を有する、請求項6に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項8】
高さ調節可能な作業面であって、
プラットフォームと、
前記プラットフォームに可動式に連結された高さ調節組立体と、
前記高さ調節組立体に連結され、前記プラットフォームに可動式に連結され、上昇位置と下降位置との間で可動である、脚組立体と、
前記プラットフォームに可動式に連結されたハンドルであって、前記ハンドルは、前記高さ調節組立体に係合して、前記脚組立体を前記上昇位置及び前記下降位置に選択的に固定するように構成されている、ハンドルと、
前記プラットフォームに連結されたラッチであって、前記ラッチの少なくとも一部は、前記ハンドルに係合するように構成された第1の位置と、前記ハンドルが前記ラッチの周囲を通過できるように構成された第2の位置との間で可動である、ラッチと、
を備え、
前記ラッチは、前記プラットフォームの向きに基づいて自動的に係合及び係合解除されるように構成されたロックアウト機構を含み、前記ロックアウト機構は、係合されると、前記ラッチの前記第2の位置への移動を妨げる、
高さ調節可能な作業面。
【請求項9】
前記ロックアウト機構は、前記プラットフォームが、前記プラットフォームのピッチ軸及びロール軸の周りで45度以下の範囲内の通常の使用姿勢にある場合に係合される、請求項8に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項10】
前記ラッチは、ラッチ本体に枢動可能に連結されたアクチュエータを含む、請求項8に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項11】
前記ロックアウト機構が、前記ラッチ本体内の軌道内に配置されたボールを含む、請求項10に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項12】
前記軌道は、上部カップ及び下部カップを含む、請求項11に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項13】
前記ボールは、前記係合状態で前記上部カップ内に配置され、前記ボールは、前記係合解除状態で前記下部カップ内に配置される、請求項12に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項14】
前記軌道は、前記ラッチ本体の長手方向軸に対して斜めの角度で延びる、請求項11に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項15】
前記ボールは、前記係合状態で前記アクチュエータの動きに抗する、請求項11に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項16】
高さ調節可能な作業面であって、
プラットフォームと、
前記プラットフォームに可動式に連結された高さ調節組立体と、
前記高さ調節組立体に連結され、前記プラットフォームに可動式に連結され、上昇位置と下降位置との間で可動である、脚組立体と、
前記プラットフォームに可動式に連結されたハンドルであって、前記ハンドルは、前記高さ調節組立体に係合して、前記脚組立体を前記上昇位置及び前記下降位置に選択的に固定するように構成されている、ハンドルと、
前記プラットフォームに連結され、軌道を含むラッチ本体と、
前記軌道内に収容され、係合位置と係合解除位置との間で可動なボールと、
前記ラッチ本体に枢動可能に連結されたアクチュエータであって、前記アクチュエータは、前記ハンドルに係合するように構成された第1の位置と、前記ハンドルが前記アクチュエータの周囲を通過できるように構成された第2の位置との間で可動である、アクチュエータと、
を備え、
前記ボールは、前記ボールが前記係合位置にある場合に、前記アクチュエータの前記第2の位置への移動を妨げるように構成されている、
高さ調節可能な作業面。
【請求項17】
前記ボールは、重力により前記係合位置と前記係合解除位置との間で可動である、請求項16に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項18】
前記アクチュエータは、前記ボールを収容するように構成された第2の軌道を含む、請求項16に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項19】
付勢部材が、前記アクチュエータの端部を前記ラッチ本体から離れるように付勢する、請求項16に記載の高さ調節可能な作業面。
【請求項20】
前記軌道は、前記ラッチ本体の長手方向軸に対して斜めの角度で延びる、請求項16に記載の高さ調節可能な作業面。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
様々な例示的な実施形態は、高さ調節可能な作業面に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の職場環境及びワークステーション、ならびに可動性及び身体位置に対する要求は、机及び椅子が典型的に直立座位姿勢の作業者をサポートするために提供されていた以前の職場から大きく変化している。現代の職場は、作業者の座位及び立位の両方の姿勢に適応し、職場作業を容易にするためにユーザの可動性及び可動域を考慮している。
【0003】
ワークステーションにおいて、座るか立つかの選択肢を提供することで、ユーザは交互の作業姿勢をとることができ、一日中特定の姿勢でいることによる怪我を防ぐことができる。昇降機構を備えたワークステーション(例えば、テーブル又は机)が利用可能であるが、これらは高価な場合があり、各環境にとって理想的なものではない。ユーザの標準的な着席机の上に置かれる転換可能なプラットフォームも利用可能であるが、これらは据置用途用に設計されているため、その融通性及び職場環境での融通性が低い。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
特定の態様では、高さ調節可能な作業面は、プラットフォームと、プラットフォームに可動式に連結された高さ調節組立体とを含む。脚組立体は、高さ調節組立体に連結され、プラットフォームに可動式に連結される。脚組立体は、上昇位置と下降位置との間で可動である。ロック組立体は、プラットフォームに可動式に連結される。ロック組立体は、高さ調節組立体と係合し、脚組立体を上昇位置と下降位置に選択的に固定するように構成されている。ロック組立体は、ハンドル及びラッチを含む。ラッチの少なくとも一部は、第1の位置と第2の位置との間で可動である。ラッチは、プラットフォームが通常の使用姿勢にない限り、ラッチの第2の位置への移動を妨げるように構成された重力作動式ロックアウト機構を含む。
【0005】
特定の態様では、高さ調節可能な作業面は、プラットフォームと、プラットフォームに可動式に連結された高さ調節組立体とを含む。脚組立体は、高さ調節組立体に連結され、プラットフォームに可動式に連結される。脚組立体は、上昇位置と下降位置との間で可動である。ハンドルは、プラットフォームに可動式に連結される。ハンドルは、高さ調節組立体に係合し、脚組立体を上昇位置及び下降位置に選択的に固定するように構成されている。ラッチは、プラットフォームに連結されている。ラッチの少なくとも一部は、ハンドルと係合するように構成された第1の位置と、ハンドルがラッチの周囲を通過できるように構成された第2の位置との間で可動である。ラッチは、プラットフォームの向きに基づいて自動的に係合及び係合解除されるように構成されたロックアウト機構を含む。ロックアウト機構は、係合されると、ラッチの第2の位置への移動を妨げる。
【0006】
特定の態様では、高さ調節可能な作業面は、プラットフォームと、プラットフォームに可動式に連結された高さ調節組立体とを含む。脚組立体は、高さ調節組立体に連結され、プラットフォームに可動式に連結される。脚組立体は、上昇位置と下降位置との間で可動である。ハンドルは、プラットフォームに可動式に連結される。ハンドルは、高さ調節組立体に係合して、脚組立体を上昇位置及び下降位置に選択的に固定するように構成されている。ラッチ本体はプラットフォームに連結され、ラッチ本体は軌道を含む。ボールは、軌道内に収容され、係合位置と係合解除位置との間で可動である。アクチュエータは、ラッチ本体に枢動可能に連結される。アクチュエータは、ハンドルに係合するように構成された第1の位置と、ハンドルがアクチュエータの周囲を通過できるように構成された第2の位置との間で可動である。ボールは、ボールが係合位置にある場合に、アクチュエータの第2の位置への移動を妨げるように構成されている。
【0007】
様々な例示的な実施形態の態様及び特徴は、添付図面を参照して解釈されるそれらの例示的な実施形態の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】上昇位置にある高さ調節可能な作業面の側面図である。
【
図4】中間位置にある高さ調節可能な作業面の側面図である。
【
図5】下降位置にある高さ調節可能な作業面の側面図である。
【
図6】プラットフォーム内に配置された脚組立体を示す
図5の断面図である。
【
図7】プラットフォーム、高さ調節組立体及びロック組立体の部品を示す高さ調節可能な作業面の部分分解斜視図である。
【
図8】ラッチを有する高さ調節可能な作業面の底面図である。
【
図9】ロック位置にあるラッチを示す
図8の一部のクローズアップ図である。
【
図10】ロック解除位置にあるラッチを示す
図8の一部のクローズアップ図である。
【
図11】ロック解除位置にあるラッチ及びラッチ上を摺動するハンドルを示す
図8の一部のクローズアップ図である。
【
図14】ロックアウト機構が係合解除位置にあるラッチの断面図である。
【
図15】ロックアウト機構が係合位置にあるラッチの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で説明する様々な例示的実施形態は、高さ調節可能な作業面に向けられている。様々な構造的特徴及び代替的実施形態は、例えば、米国特許出願第17/765,395号明細書及び国際公開第2021/069852号に示されるように、高さ調節可能な作業面に組み込むことができ、これらの開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】
様々な例示的実施形態に従って、高さ調節可能なデスクトップライザー作業面は、プラットフォーム100、脚組立体200、高さ調節組立体300、及びロック組立体400を含む。デスクトップライザーは、既存の机又はテーブルなどの水平面上に配置されるように構成されている。プラットフォームは、必要に応じて、上昇した起立位置(
図1-3)、下降したデスクレベル位置(
図5)、及び複数の中間位置(例えば、
図4)の間で、ユーザの作業材料(例えば、キーボード、コンピュータ、書類など)を支持する表面を形成する。デスクトップライザーは、脚構造が上昇及び下降する際にプラットフォームの中点C
1と常に整列するように構成することができ、デスクトップライザーがユーザに向かって片持ち梁のように出てくるのを防止するようになっている。例えば、プラットフォーム100の中点又は重心は、それにより脚が上昇及び下降する脚組立体200の枢動連結部と整列することができる。
【0011】
図5の下降位置で最もよく示されているように、プラットフォーム100の上面又は作業面はユーザに向かって下方に傾斜している。別の言い方をすれば、プラットフォーム100の高さはユーザに向かって低くなっている。例えば、プラットフォーム100の高さは、線L
1に沿って支持面に向かってプラットフォームの後部から前部に傾斜している。例示的な実施形態では、プラットフォーム100の高さは、ユーザに向かって2度の角度を有する。プラットフォーム100の作業面の傾斜は、プラットフォームの前縁での高さ/厚さを減少させ、ユーザが腕を必要以上に高く持ち上げる必要性を最小化し、プラットフォーム100の縁部での圧迫点(pressure point)を回避する。また、プラットフォーム100は、下向き円弧状の前縁細部を含むことができ、ユーザの前腕のいかなる潜在的な圧迫点もさらに減少する。下降位置では、脚組立体200はプラットフォーム100の空洞の中に押し込まれ、外見において及び使用中の薄型が可能になる。
【0012】
図1、2、及び7に最もよく示されるように、プラットフォーム100は、本体102、外側カバー104、及び内側カバー106を含むことができる。本体102は、基部108と、基部108から起立して基部108の少なくとも一部を取り囲む外側リム110とを含む。基部108には中央開口部112が形成され、高さ調節組立体300及びロック組立体400の構成要素を収容する凹状トレイ114を露出させている。例示的な実施形態では、開口部112は実質的に十字形の構成を有する。内側カバー106は、中央開口部112の上に嵌め込まれ、1又は2以上のファスナーによって基部108に連結されている。内側カバー106は、高さ調節組立体300の構成要素の上に配置されている。外側カバー104は、内側カバー106を覆って本体102に連結され、プラットフォーム100に実質的に平坦な外面を提供する。例示的な実施形態では、ケーブル処理クリップは、本体102の後部に連結することができる。
【0013】
図2に最もよく示されるように、脚組立体200は、プラットフォーム100を上昇及び下降させるために、はさみ様式で連結された一対の脚を含むことができる。例示的な実施形態では、脚組立体200は、プラットフォーム100の前部に回転可能かつ摺動可能に連結されたH型脚202を含む。H型脚202は、第1の脚204、第2の脚206、及び第1及び第2の脚204、206を連結する横材208を含む。第1及び第2の脚204、206は、互いに斜めに延びることができ、第1及び第2の脚204、206の間の距離は、下部よりも上部で小さくなるようになっている。H型脚202は、一体要素として形成されるように示されているが、別個の要素として形成することもできる。
【0014】
また、脚組立体は、プラットフォームの後部に回転可能かつ摺動可能に連結された分割脚を含む。分割脚は、第3の脚216及び第4の脚218を含み、これらは、プラットフォーム100と、第3及び第4の脚216、218の間に延びるプレート220とに連結されている。プレート220は、高さ調節組立体300にも連結されている。第3の脚216及び第4の脚218の各々は、H型脚202の外側に配置され、プラットフォーム100の内側に向かって角度をなす上部222及びプラットフォーム100の外側に向かって角度をなす下部224を含むことができる。
【0015】
図7に示されるように、高さ調節組立体300は、H型脚スライダ302、H型脚付勢機構304、分割脚スライダ306、及び分割脚付勢機構308を含む。H型脚スライダ302及び分割脚スライダ306は、トレイ114内に配置され、プラットフォーム100及び脚組立体200が上昇位置から下降位置へ移動される際に、互いに相対的に摺動するように構成されている。付勢機構304、308は、スライダ302、306を上昇位置に付勢し、ユーザがプラットフォーム100及びその上に支持されたか何らかの搭載物をより容易に上昇させることを可能にする。
【0016】
H型脚スライダ302は、プラットフォーム100の前部の方に配置された近位端と、プラットフォーム100の後部の方に配置された遠位端とを有する本体310を含む。近位部分は、H型脚組立体からのピンを受け入れるように構成された連結部材312を含む。また、近位部分は、H型脚付勢機構304を本体310に連結する取付け特徴部314を含む。取付け特徴部314は、H型脚付勢機構304の端部に連結するように構成されたフック、スロット、チャネル又は他の特徴部を含むことができる。
【0017】
複数の歯状部316が、本体310の各側部に沿って配置され、ロック組立体400と係合するように構成されている。歯状部316は、本体310の遠位端に向かって角度付けされている。H型脚スライダ302の動きは、本体310に形成された1又は2以上のスロットによって案内される。スロットは、トレイ114から延びる突出部、例えば、
図7に最もよく示されているような円筒形のポスト又は突出部118を収容する。突出部118は、スロット内に延び、H型脚スライダ302をトレイ114に対して直線運動するように制限する。H型脚スライダ302の遠位端にはノッチ320が形成され、組立時にユーザがH型脚付勢機構304を連結するのを助ける。
【0018】
H型脚付勢機構304は、H型脚スライダ302に連結される第1の端部と、本体102に連結される第2の端部とを含む。H型脚スライダ302をプラットフォームの後部(すなわち、上昇位置)に付勢するために、力がH型脚付勢機構304によって与えられる。H型脚付勢機構304の第1及び第2の端部は、端部が解放可能に連結されることを可能にするフック又はループのような連結特徴部を含むことができる。例示的な実施形態では、H型脚付勢機構304は、第1及び第2の端部に形成されたフックを有する単一コイル引っ張りバネを含む。ガスバネ、弾性バネなどを含む他のタイプの付勢機構を使用することもできる。
【0019】
分割脚スライダ306は、プラットフォーム100の前部の方に配置された近位端と、プラットフォーム100の後部の方に配置された遠位端とを有する本体322を含む。本体322の遠位部分は、プレート220に連結される。また、遠位部分は、分割脚付勢機構308のための連結部324を含む。連結部324は、分割脚付勢機構308の端部に連結するように構成されたフック、スロット、チャネル又は他の特徴部を含むことができる。また、本体322は、本体322の各側部に沿って、ロック組立体400と係合するように構成された複数の歯状部326を含む。歯状部326は、本体322の遠位端に向かって角度付けされている。また、分割脚本体322の歯状部326は、H型脚本体310の歯状部316と整列するように構成されている。分割脚スライダ306の動きは、本体に形成された1又は2以上のスロットによって案内される。スロットは、トレイ114から延びる突出部118、例えば円筒形ポストを収容する。突出部118は、スロット内に延び、トレイ114に対する分割脚スライダ306の平行移動を促進する。例示的な実施形態では、各突出部118は、H型脚スライダ302及び分割脚スライダ306の両方のスロットを貫通して延びている。
【0020】
分割脚付勢機構308は、本体102に連結される第1の端部と、分割脚スライダ306に連結される第2の端部とを含む。分割脚スライダ306をプラットフォーム100の前部(すなわち、上昇位置)に付勢するために、力が分割脚付勢機構308によって与えられる。分割脚付勢機構308の第1及び第2の端部は、端部が解放可能に連結されることを可能にするフック又はループのような連結特徴部を含むことができる。例示的な実施形態では、分割脚付勢機構308は、第1及び第2の端部に形成されたフックを有する単一コイル引っ張りバネを含む。他のタイプの付勢機構を使用することもできる。
【0021】
様々な例示的実施形態では、ロック組立体400は、第1のアーム402、第1のアーム付勢機構404、第2のアーム406、及び第2のアーム付勢機構408を含む。第1及び第2のアーム402、406は、本体102の反対側に、脚組立体200の移動を妨げるロック位置と脚組立体200の移動を可能にする解放位置との間で可動式に連結されている。第1及び第2のアーム402、406は、プラットフォーム100の下から延び、ロック組立体400を係合及び係合解除するためにユーザがアクセス可能とすることができる。例示的な実施形態では、ロック組立体400はスライダ組立体300と直接係合して移動を阻止するが、他の構成(例えば、脚組立体との直接係合)も使用できる。第1及び第2のアーム付勢機構404、408は、アーム402、406をロック位置に付勢する。
【0022】
アームの第1の本体部分414は、円筒壁から離れて延びる。アーム歯状部416のセットが第1の本体部分414に形成されている。アーム歯状部416は、プラットフォーム100の近接部分に向かって角度付けされ、スライダ組立体300の歯状部316、326と解放可能に嵌合するように構成されている。アーム歯状部416の大きさは、これらがH型脚スライダの歯状部316及び分割脚スライダの歯状部326の両方と嵌合することを可能にする。ハンドル422がプラットフォーム100の下に延び、ユーザが関与するように構成されている。例えば、ハンドル422を引くことにより、ユーザは、第1のアーム402及び/又は第2のアーム406を回転させて、アーム歯状部416をスライダ組立体300から離脱させることができる。
【0023】
図示の実施形態では、第1及び第2のアーム402、406は、互いの鏡像関係にあり、同じ構造的特徴を共有する。そのため、単一のアームのみを詳細に説明する。他の例示的な実施形態は、異なる構造を有するアームを含むことができる。いくつかの実施形態は、ロック組立体のために単一の可動アームを利用することができる。また、第1及び第2のアームは、一体に形成された部材又は一体部材として示されているが、別個の要素で形成することもできる。
【0024】
図示され説明されるような2つのアームの使用は、いずれかの方向への移動のために高さ調節組立体300を解放するために、ユーザが両方のアームを意図的に動かすことを必要とする。これは、プラットフォーム100の不用意な移動を防止するのに役立つ。例示的な実施形態では、アーム402、406は、ライザーの中央線C1に少なくとも部分的に沿うように配置される。これにより、ユーザのより近くに配置されるハンドルと比較して、ユーザは、プラットフォームをより容易に上昇及び下降させることができる。
【0025】
特定の例示的な実施形態では、
図8-11に示されるように、ロック組立体400は、ラッチ430を含む。ラッチ430は、アーム402、406の一方のハンドル422に係合するように構成されている。図示の実施形態では、各アーム402、406に1つずつ係合する一対のラッチ430が使用される。他の実施形態では、1つのラッチ430のみを使用することができる。
【0026】
図9-11に最もよく示されているように、ラッチ430は、アクチュエータ432及びラッチ本体434を含む。アクチュエータ432は、ハンドル422に向かって延びる第1の端部436及びハンドル422から離れて延びる第2の端部438を含む。アクチュエータ432は、例えば、第2の端部438又はその近傍で、本体434に枢動可能に連結することができる。第1の端部436は、
図9に示されるように、第1の位置にある場合にハンドル422と係合するように構成されている。第1の端部436は、ユーザによって押し下げることができ、アクチュエータ432を
図10に示されるような第2の位置に枢動させることができる。第2の位置では、
図11に示されるように、ユーザは、ハンドル422をラッチ430上で摺動させることができ、ユーザは、プラットフォーム100の高さを調節することができる。アクチュエータ432は、第1の位置に向かって付勢することができる。このように、ユーザは、ハンドル422を解放する前に、1又は2以上のラッチ430を押し下げる必要がある。
【0027】
特定の構成では、ラッチ430は、アクチュエータ432がハンドルを係合解除するための第2の位置に移動するのを妨げるロックアウト機構を含むことができる。ロックアウト機構は、プラットフォーム100の向きに基づいて自動的に係合及び係合解除されることができる。例えば、ロックアウト機構は、プラットフォームが通常の使用姿勢、すなわち、プラットフォームの前縁、後縁、及び側縁が実質的に水平であり(又は水平の所定範囲内にあり)、さらに
図1に示すように脚が下を向いているときにのみ解除されるように構成することができる。特定の実施形態では、プラットフォームは、通常の使用姿勢で、ロックアウト機構を係合解除するために完全に水平である必要はなく、代わりに、通常の使用姿勢は、ある範囲の角度を含むことができ、例えば、正方向及び負方向の両方において0度から45度以下(例えば、10度、15度、20度、30度)の角度の間であり、0度は、プラットフォームが地面と平行の場合である。ロックアウト角度は、
図1に示すように、ピッチ軸A1(前後方向)及びロール軸A2(左右方向)の両方に対する角度とすることができる。このように、ロックアウト機構は、プラットフォームが通常の使用角度から変位した場合に、ハンドルが作動して脚が収納位置から展開するのを防止することができる。これは、例えば、作業面が運ばれている場合に又は脚がユーザの方を向いている場合に、ユーザによって脚が展開されないことを保証するのに有用とすることができる。特定の構成では、2つのロックアウト機構が必要であり、これは、全ての所望のロックアウト角度を通して少なくとも1つのハンドルの係合解除を保証するために、各ハンドルに関連する。特定の態様では、ロックアウト機構は、重力を利用してロックアウト機構を係合及び係合解除することにより、この機能を実現することができる。
【0028】
図12は、ラッチ430のための重力作動式ロックアウト機構の例示的な実施形態を示す。本体434は、ボール442を収容するための第1の軌道440を含み、第1の軌道440は、上部カップ444及び下部カップ446を含む。付勢機構448は、本体434に連結され、本体434とアクチュエータ432との間に延びている。図示された実施形態では、付勢機構448は、本体434に形成されたウェル内に収容されているが、他の方法又は構造を用いて本体434に連結することができる。枢動ピン450は、アクチュエータ432を枢動可能に連結するために本体434から延びている。また、本体434は、本体434に対するアクチュエータ432の移動を制限するためにアクチュエータ432と係合する側部突出部452を含む。
【0029】
アクチュエータ432は、第1の軌道440と整列する第2の軌道454を含む。第2の軌道454は、上部456及び下部458を有することができる。しかしながら、特定の構成では、単一の軌道のみが必要とされる。アクチュエータの側面には、枢動ピン450を受け入れるための一対の後部開口部460が形成されている。スロット462は、突出部452を受け入れるためにアクチュエータの側面に形成されている。
【0030】
第1の軌道440は、軌道の長さ及び左右の両方に沿って可変曲率を有することができる。また、第1の軌道440は、ラッチ本体434の長手方向軸に対して斜めの角度で延びることができる。これにより、ボール442は、上部カップ444と下部カップ446との間でプラットフォームの向きに応じて重力で動くことができる。
【0031】
図13及び14は、プラットフォーム100が通常の使用姿勢にある場合に相当することができる、下部カップ446内のボール442の位置を示す。この位置では、アクチュエータ432は、本体434に対して枢動することができ、アクチュエータ432の第1の端部436は、ハンドル422がラッチ430上を摺動することができるように、第2の位置に移動することができる。
【0032】
図15は、プラットフォーム100が通常の使用姿勢の外にある場合に相当することができる、上部カップ444内のボール442の位置を示す。この位置では、ボール442は、第2の軌道454の上部456に近接又は係合することができる。ここでは、ボール442は、アクチュエータ432が押し下げられるのを防止し、アクチュエータ432の第1の端部436は、ハンドル422に対して係合位置に留まることになり、従って、ハンドル422の移動に抗するか又は移動を妨げる。
【0033】
特定の例示的な実施形態の上記の詳細な説明は、一般的な原理及び実際の適用を説明する目的で提供され、それによって、当業者は、企図される特定の使用に適した様々な実施形態及び様々な変更を伴う本開示を理解することができる。この説明は、必ずしも網羅的であること又は開示された例示的な実施形態に本開示を限定することを意図するものではない。本明細書に開示された実施形態及び/又は要素のいずれかを互いに組み合わせて、特に開示されていない様々な追加の実施形態を形成することができる。従って、追加の実施形態が可能であり、本明細書及び添付の特許請求の範囲内に包含されることが意図されている。本明細書は、別の方法で達成することができる、より一般的な目的を達成するための具体例を説明する。
【0034】
本出願で使用される場合、用語「前部」、「後部」、「上部」、「下部」、及び他の方向記述語は、本開示の例示的な実施形態の説明を容易にすることを意図しており、本開示の例示的な実施形態の構造を何らかの特定の位置又は方向に限定することを意図していない。「実質的に」又は「約」などの程度の用語は、当業者には、例えば、説明された実施形態の製造、組立、及び使用に関連する一般的な公差など、所定の値の外の妥当な範囲を意味するものと理解される。
【符号の説明】
【0035】
100 プラットフォーム
200 脚組立体
300 高さ調節組立体
400 ロック組立体
422 ハンドル
430 ラッチ
432 アクチュエータ
434 ラッチ本体
442 ボール
440 第1の軌道
454 第2の軌道
【外国語明細書】