(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035349
(43)【公開日】2024-03-14
(54)【発明の名称】金属部品
(51)【国際特許分類】
H01L 23/50 20060101AFI20240307BHJP
【FI】
H01L23/50 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139760
(22)【出願日】2022-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】000144038
【氏名又は名称】株式会社三井ハイテック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古賀 健斗
(72)【発明者】
【氏名】須堯 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】國竹 智克
【テーマコード(参考)】
5F067
【Fターム(参考)】
5F067AB02
5F067AB03
5F067AB04
5F067DC12
5F067DC13
5F067DC17
5F067DC19
(57)【要約】
【課題】高い周波数で半導体装置を効率よく動作させること。
【解決手段】金属部品は、半導体装置の製造に用いられる金属部品において、基材と、ニッケル層と、貴金属層と、を備える。基材は、導電性を有する。ニッケル層は、基材の表面の一部に形成され、ニッケルを主成分とする。貴金属層は、ニッケル層の表面に形成される。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置の製造に用いられる金属部品において、
導電性を有する基材と、
前記基材の表面の一部に形成され、ニッケルを主成分とするニッケル層と、
前記ニッケル層の表面に形成される貴金属層と、
を備える金属部品。
【請求項2】
前記半導体装置における前記ニッケル層の導体損失αc(dB)が、以下の式(1)を満たす請求項1に記載の金属部品。
αc≦(6.0・10-12・K3・f1/2)/W ・・(1)
K3:ニッケル層の形状により定まる定数
f:半導体装置の動作周波数(Hz)
W:ニッケル層の幅(m)
【請求項3】
前記半導体装置における前記ニッケル層の導体損失αc(dB)が、以下の式(2)を満たす請求項1に記載の金属部品。
αc≦(3.7・10-12・K3・f1/2)/W ・・(2)
K3:ニッケル層の形状により定まる定数
f:半導体装置の動作周波数(Hz)
W:ニッケル層の幅(m)
【請求項4】
前記半導体装置における前記ニッケル層の導体損失αc(dB)が、以下の式(3)を満たす請求項1に記載の金属部品。
αc≦(1.5・10-12・K3・f1/2)/W ・・(3)
K3:ニッケル層の形状により定まる定数
f:半導体装置の動作周波数(Hz)
W:ニッケル層の幅(m)
【請求項5】
前記ニッケル層は、リンを含有する
請求項1~4のいずれか一つに記載の金属部品。
【請求項6】
前記ニッケル層は、
リンを含有しない第1ニッケル層と、
リンを含有する第2ニッケル層と、を有する
請求項1~4のいずれか一つに記載の金属部品。
【請求項7】
前記貴金属層は、パラジウム、白金、金および銀のうち少なくとも一つを主成分として含む
請求項1~4のいずれか一つに記載の金属部品。
【請求項8】
前記基材の表面のうち、前記ニッケル層が形成されない前記基材の表面は粗面である
請求項1~4のいずれか一つに記載の金属部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、金属部品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体装置の製造に用いられるリードフレーム等の金属部品において、金属基材の表面にニッケルめっき層を形成する技術が知られている。また、その一例として、リードフレームの金属基材の表面にニッケルめっき層、パラジウムめっき層および金めっき層をこの順に形成するPd-PPF(Pre Plated lead Frame)と呼ばれる技術が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ニッケルめっき層を構成するニッケルは磁性体であることから、半導体装置を高い周波数で動作させる際に、かかるニッケルめっき層において半導体装置の導体損失が増加してしまうという課題があった。
【0005】
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、高い周波数で効率よく動作させることができる半導体装置の製造に用いられる金属部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一態様に係る金属部品は、半導体装置の製造に用いられる金属部品において、基材と、ニッケル層と、貴金属層と、を備える。基材は、導電性を有する。ニッケル層は、前記基材の表面の一部に形成され、ニッケルを主成分とする。貴金属層は、前記ニッケル層の表面に形成される。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、高い周波数で半導体装置を効率よく動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】
図1Aは、実施形態に係るリードフレームの模式図である。
【
図1B】
図1Bは、実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【
図2A】
図2Aは、実施形態に係るリードフレームの拡大断面図である。
【
図2B】
図2Bは、実施形態の変形例に係るリードフレームの拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本願の開示する半導体装置の製造に用いられる金属部品のうち、その一例としてリードフレームについて説明する。なお、以下に示す実施形態により本開示が限定されるものではない。
【0010】
また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0011】
図1Aは、実施形態に係るリードフレーム1の模式図であり、
図1Bは、実施形態に係る半導体装置100を示す断面図である。
【0012】
図1Aに示すリードフレーム1は、QFP(Quad Flat Package)タイプの半導体装置100の製造に用いられるリードフレームについて示している。なお、本開示の技術は、その他のタイプ、たとえばSOP(Small Outline Package)や半導体装置の裏面にリードが露出するQFN(Quad Flat Non-lead package)などの半導体装置の製造に用いられるリードフレームに適用してもよい。
【0013】
実施形態に係るリードフレーム1は、たとえば平面視で帯形状を有し、長手方向に沿って複数の単位リードフレーム10が並んで形成されている。かかる単位リードフレーム10は、リードフレーム1を用いて製造される半導体装置100の一つ一つに対応する部位である。なお、リードフレーム1の長手方向に沿ってだけでなく、幅方向にも沿って複数の単位リードフレーム10が並んで形成されていてもよい。
【0014】
図1Aに示すように、単位リードフレーム10は、ダイパッド11と、複数のリード12と、ダイパッド支持部13と、ダムバー14とを有する。なお、
図1Aには図示していないが、リードフレーム1における長辺側の側面にパイロット孔が並んで設けられていてもよい。
【0015】
ダイパッド11は、たとえば、単位リードフレーム10の中央部分に設けられる。かかるダイパッド11のおもて面側には、
図1Bに示すように、半導体素子101が搭載可能である。
【0016】
ダイパッド11は、ダイパッド支持部13によって単位リードフレーム10の外縁部との間が連結され、単位リードフレーム10に支持される。かかるダイパッド支持部13は、たとえば、ダイパッド11の四隅にそれぞれ設けられる。
【0017】
複数のリード12は、ダイパッド11の周囲に並んで配置されており、それぞれの先端部12aが単位リードフレーム10の外縁部からダイパッド11に向かって伸びている。かかるリード12は、
図1Bに示すように、半導体装置100の接続端子として機能する。
【0018】
リード12は、先端部12a、中間部12bおよび基端部12cを有する。
図1Bに示すように、半導体装置100において、リード12の先端部12aにはCuやCu合金、Au、Au合金などで構成されるボンディングワイヤ102が接続される。そのため、リードフレーム1には、ボンディングワイヤ102との高い接合特性が求められる。ダムバー14は、隣接するリード12同士の間を接続する。
【0019】
半導体装置100は、リードフレーム1、半導体素子101およびボンディングワイヤ102に加えて、封止樹脂103を有する。封止樹脂103は、たとえば、エポキシ樹脂などで構成され、モールド工程などにより所定の形状に成型される。封止樹脂103は、半導体素子101やボンディングワイヤ102、ダイパッド11などを封止する。
【0020】
また、リード12の基端部12cは、半導体装置100の外部端子(アウターリード)として機能し、基板にはんだ接合される。また、ダイパッド11の裏面が封止樹脂103から露出するタイプやヒートスラグを設けるタイプの半導体装置100においては、それらの裏面が基板にはんだ接合される。そのため、リードフレーム1には、はんだに対する高い濡れ性が求められる。
【0021】
なお、ダムバー14は、封止樹脂103を成型するモールド工程において、使用している樹脂が基端部12c(アウターリード)側に漏れ出さないためのダムの機能を有し、半導体装置100の製造工程において最終的に切断される。リード12の中間部12bは、先端部12aと基端部12cとの間を接続する。
【0022】
図2Aは、実施形態に係るリードフレーム1の拡大断面図である。
図2Aに示すように、実施形態に係るリードフレーム1は、基材2と、金属層3とを備える。基材2は、導電性を有する材料(たとえば、銅や銅合金などの金属材料)で構成される。
【0023】
金属層3は、ニッケル層4と、貴金属層5とを有する。ニッケル層4は、基材2の表面2aに形成される。ニッケル層4は、ニッケル(Ni)を主成分として含み、たとえば、ニッケルめっき処理で形成可能である。
【0024】
貴金属層5は、ニッケル層4の表面4aに形成され、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)および銀(Ag)のうち少なくとも一つを主成分とする。なお、貴金属層5は、一層であってもよいし、複数の層であってもよい。
【0025】
たとえば、
図2Aの例では、貴金属層5が、パラジウム層51および金層52を含む。パラジウム層51は、ニッケル層4の表面4aに形成され、金層52は、パラジウム層51の表面51aに形成される。
【0026】
パラジウム層51は、パラジウムを主成分として含み、たとえば、パラジウムめっき処理で形成可能である。金層52は、金を主成分として含み、たとえば、金めっき処理で形成可能である。
【0027】
貴金属層5は酸化しにくい貴金属で構成されることから、実施形態に係るリードフレーム1では、金属層3の表面において酸化物が形成されることを抑制することができる。したがって、実施形態によれば、はんだの濡れ性とボンディングワイヤ102(
図1B参照)の接合特性とが両立したリードフレーム1を実現することができる。
【0028】
なお、実施形態に係る貴金属層5は、パラジウム層51と金層52とで構成される場合に限られず、さらに銀を主成分として含む銀層とで構成されてもよい。また、実施形態に係る貴金属層5は、銀層のみで構成されてもよい。
【0029】
ここで、実施形態では、
図1Aおよび
図1Bに示すように、ニッケル層4(
図2A参照)を含む金属層3が、リードフレーム1の表面全体ではなく、リードフレーム1における表面の一部にのみ形成される。
【0030】
たとえば、
図1Bに示すように、リードフレーム1において、金属層3は、基端部12cにおける基材2(
図2A参照)のおもて面および裏面と、先端部12aにおける基材2のおもて面と、ダイパッド11における基材2の裏面とに形成される。
【0031】
これにより、金属層3がリードフレーム1の表面全体に形成される場合と比べて、リードフレーム1に設けられるニッケル層4の体積が少なくなる。すなわち、実施形態では、リードフレーム1において磁性体であるニッケルの体積を少なくすることができるため、かかるニッケルによって生じる半導体装置100の導体損失が低減する。
【0032】
したがって、実施形態によれば、高い周波数で半導体装置100が効率よく動作可能となる。
【0033】
なお、本開示において、リードフレーム1において金属層3が配置される箇所は
図1Bの例に限られない。たとえば、ダイパッド11における基材2のおもて面にも金属層3が配置されていてもよい。これにより、ダイパッド11のおもて面に半導体素子101がはんだ接合可能となる。
【0034】
また、実施形態では、ニッケル層4が、所定の比率(たとえば、0.01(wt%)~1(wt%))のリン(P)を含有していてもよい。これにより、基材2に含まれる銅がニッケル層4内で拡散しにくくなる。この理由は、ニッケル層4の内部において、隣接する結晶粒の界面に濃縮したリンが銅の拡散を阻害するからであると推察される。
【0035】
したがって、実施形態によれば、ニッケル層4の厚みを薄くできるため、磁性体であるニッケルの体積がさらに少なくなる。したがって、実施形態によれば、高い周波数でさらに半導体装置100が効率よく動作可能となる。
【0036】
なお、本開示では、ニッケル層4にリンが含まれる場合に限られず、ニッケル層4にリンが含まれなくてもよい。
【0037】
図2Bは、実施形態の変形例に係るリードフレーム1の拡大断面図である。
図2Bに示すように、ニッケル層4は2層構造であってもよい。この変形例に係るニッケル層4は、第1ニッケル層41および第2ニッケル層42を含む。
【0038】
第1ニッケル層41は、リンを含有しないニッケル層である。なお、本開示において、「リンを含有しない」には、不可避不純物であるリンを含有する場合も含まれる。第2ニッケル層42は、所定の比率(たとえば、0.01(wt%)~1(wt%))のリンを含有するニッケル層である。
【0039】
このような構成であっても、第2ニッケル層42にリンが含まれることで、基材2に含まれる銅がニッケル層4内で拡散しにくくなる。これにより、ニッケル層4全体の厚みを薄くできるため、磁性体であるニッケルの体積がさらに少なくなる。
【0040】
したがって、変形例によれば、高い周波数で半導体装置100がさらに効率よく動作可能となる。
【0041】
なお、
図2Bの例では、リンが含まれない第1ニッケル層41が基材2側に位置し、リンが含まれる第2ニッケル層42が貴金属層5側に位置する例について示したが、本開示はかかる例に限られない。たとえば、基材2側にリンが含まれる第2ニッケル層42が位置し、貴金属層5側にリンが含まれない第1ニッケル層41が位置してもよい。
【0042】
また、実施形態では、半導体装置100におけるニッケル層4の導体損失αc(dB)が、以下の式(1)を満たしていてもよい。
αc≦(6.0・10-12・K3・f1/2)/W ・・(1)
【0043】
ここで、K3は、ニッケル層4の形状により定まる定数であり、特性インピーダンスZ0を用いて表すと、K3=√(π)/2Z0になる。また、fは半導体装置100の動作周波数(Hz)であり、Wは、ニッケル層4の幅(m)である。
【0044】
このように、半導体装置100におけるニッケル層4の導体損失を式(1)で規定する値以下とすることで、高い周波数fで半導体装置100が効率よく動作可能となる。
【0045】
また、実施形態では、半導体装置100におけるニッケル層4の導体損失αc(dB)が、以下の式(2)を満たしていてもよい。
αc≦(3.7・10-12・K3・f1/2)/W ・・(2)
【0046】
このように、半導体装置100におけるニッケル層4の導体損失を式(2)で規定する値以下とすることで、高い周波数fで半導体装置100が効率よく動作可能となる。
【0047】
また、実施形態では、半導体装置100におけるニッケル層4の導体損失αc(dB)が、以下の式(3)を満たしていてもよい。
αc≦(1.5・10-12・K3・f1/2)/W ・・(3)
【0048】
このように、半導体装置100におけるニッケル層4の導体損失を式(3)で規定する値以下とすることで、高い周波数fで半導体装置100が効率よく動作可能となる。
【0049】
また、実施形態では、半導体装置100におけるニッケル層4の導体損失αc(dB)が、以下の式(4)を満たしていてもよい。
αc≧(3.8・10-13・K3・f1/2)/W ・・(4)
【0050】
このように、半導体装置100におけるニッケル層4の導体損失を式(4)で規定する値以上とすることで、ニッケル層4が薄くなりすぎることを抑制できるため、基材2に含まれる銅がニッケル層4内で拡散しにくくなる。
【0051】
したがって、実施形態によれば、半導体装置100の信頼性が向上する。
【0052】
また、実施形態では、半導体装置100におけるニッケル層4の導体損失αc(dB)が、以下の式(5)を満たしていてもよい。
αc≧(7.6・10-13・K3・f1/2)/W ・・(5)
【0053】
このように、半導体装置100におけるニッケル層4の導体損失を式(5)で規定する値以上とすることで、ニッケル層4が薄くなりすぎることを抑制できるため、基材2に含まれる銅がニッケル層4内で拡散しにくくなる。
【0054】
したがって、実施形態によれば、半導体装置100の信頼性が向上する。
【0055】
また、実施形態では、基材2の表面2aのうち、ニッケル層4が形成されない基材2の表面2aが粗面であってもよい。かかる粗面は、たとえば、銅である基材2の表面2aを酸化処理して、針状の酸化物を形成することで設けられる。
【0056】
これにより、リードフレーム1と封止樹脂103(
図1B参照)との密着性を向上できるため、半導体装置100の信頼性が向上する。
【0057】
なお、本開示では、基材2の粗面が針状の酸化物で構成される場合に限られず、その他の手法で形成された粗面であってもよい。また、本開示では、ニッケル層4が形成されない基材2の表面2aが粗面でなくてもよい。
【0058】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、リードフレーム基材とニッケル層との間に、別の金属層があってもよい。
【0059】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【0060】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
半導体装置の製造に用いられる金属部品において、
導電性を有する基材と、
前記基材の表面の一部に形成され、ニッケルを主成分とするニッケル層と、
前記ニッケル層の表面に形成される貴金属層と、
を備える金属部品。
(2)
前記半導体装置における前記ニッケル層の導体損失αc(dB)が、以下の式(1)を満たす前記(1)に記載の金属部品。
αc≦(6.0・10-12・K3・f1/2)/W ・・(1)
K3:ニッケル層の形状により定まる定数
f:半導体装置の動作周波数(Hz)
W:ニッケル層の幅(m)
(3)
前記半導体装置における前記ニッケル層の導体損失αc(dB)が、以下の式(2)を満たす前記(1)に記載の金属部品。
αc≦(3.7・10-12・K3・f1/2)/W ・・(2)
K3:ニッケル層の形状により定まる定数
f:半導体装置の動作周波数(Hz)
W:ニッケル層の幅(m)
(4)
前記半導体装置における前記ニッケル層の導体損失αc(dB)が、以下の式(3)を満たす前記(1)に記載の金属部品。
αc≦(1.5・10-12・K3・f1/2)/W ・・(3)
K3:ニッケル層の形状により定まる定数
f:半導体装置の動作周波数(Hz)
W:ニッケル層の幅(m)
(5)
前記ニッケル層は、リンを含有する
前記(1)~(4)のいずれか一つに記載の金属部品。
(6)
前記ニッケル層は、
リンを含有しない第1ニッケル層と、
リンを含有する第2ニッケル層と、を有する
前記(1)~(4)のいずれか一つに記載の金属部品。
(7)
前記貴金属層は、パラジウム、白金、金および銀のうち少なくとも一つを主成分として含む
前記(1)~(6)のいずれか一つに記載の金属部品。
(8)
前記基材の表面のうち、前記ニッケル層が形成されない前記基材の表面は粗面である
前記(1)~(7)のいずれか一つに記載の金属部品。
【符号の説明】
【0061】
1 リードフレーム(金属部品の一例)
2 基材
2a 表面
3 金属層
4 ニッケル層
41 第1ニッケル層
42 第2ニッケル層
5 貴金属層
100 半導体装置