(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003560
(43)【公開日】2024-01-15
(54)【発明の名称】高圧タンクライナ製造用部材及び高圧タンクライナの製造方法
(51)【国際特許分類】
F16J 12/00 20060101AFI20240105BHJP
B29C 65/18 20060101ALI20240105BHJP
F17C 1/16 20060101ALN20240105BHJP
【FI】
F16J12/00 F
B29C65/18
F17C1/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022102775
(22)【出願日】2022-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 隆治
(72)【発明者】
【氏名】岸 有香
【テーマコード(参考)】
3E172
3J046
4F211
【Fターム(参考)】
3E172AA02
3E172AA05
3E172AB01
3E172BA01
3E172BB03
3E172BB12
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3E172BC01
3E172BC04
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3J046AA14
3J046AA20
3J046BA01
3J046BC13
3J046CA04
3J046DA05
3J046EA03
4F211AA04
4F211AA24
4F211AA29
4F211AA37
4F211AA39
4F211AA40
4F211AA45
4F211AD03
4F211AD16
4F211AG07
4F211AG28
4F211AH55
4F211AK07
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4F211TD07
4F211TN07
4F211TN20
4F211TQ01
4F211TW24
(57)【要約】
【課題】本発明は、従来よりもライナ半体同士の溶着品質に優れた高圧タンクライナを得ることができる高圧タンクライナ製造用部材を提供する。
【解決手段】本発明は、円筒形状の胴部5を有する一対のライナ半体31同士を一端の開口部33側で溶着して接合した高圧タンクライナの製造に用いる高圧タンクライナ製造用部材60であって、前記ライナ半体31と、前記ライナ半体31同士の接合部の反対側となる他端側に形成されて高圧タンクライナの内外を連通させる前記ライナ半体31の連通管17に着脱自在に設けられるキャップ部材61と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形状の胴部を有する一対のライナ半体同士を一端の開口部側で溶着して接合した高圧タンクライナの製造に用いる高圧タンクライナ製造用部材であって、
前記ライナ半体と、
前記ライナ半体同士の接合部の反対側となる他端側に形成されて高圧タンクライナの内外を連通させる前記ライナ半体の連通管に着脱自在に設けられるキャップ部材と、
を備えることを特徴とする高圧タンクライナ製造用部材。
【請求項2】
前記連通管の外周面には、高圧タンクライナを有する高圧タンクのシール部材が当接するシール部材当接面が形成され、
前記キャップ部材は、前記シール部材当接面を覆って保護する保護部を有していることを特徴とする請求項1に記載の高圧タンクライナ製造用部材。
【請求項3】
前記キャップ部材は、前記連通管に外嵌される有底円筒体にて形成されていることを特徴とする請求項2に記載の高圧タンクライナ製造用部材。
【請求項4】
前記キャップ部材は、前記連通管の内側に嵌入される栓部を有していることを特徴とする請求項1に記載の高圧タンクライナ製造用部材。
【請求項5】
請求項1に記載の高圧タンクライナ製造用部材を一対準備する工程と、
前記ライナ半体の開口部側で互いに向かい合わせに配置した一対の前記高圧タンクライナ製造用部材におけるそれぞれの開口部側の端面を所定の加熱源にて加熱して溶融する加熱工程と、
溶融した前記ライナ半体の端面同士を溶着して高圧タンクライナを形成する溶着工程と、
を有することを特徴とする高圧タンクライナの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧タンクライナ製造用部材及び高圧タンクライナの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高圧ガスを充填するためのいわゆる高圧タンクとしては、熱可塑性樹脂からなるライナ(高圧タンクライナ)の外側に繊維強化樹脂層を形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このライナは、有底円筒形状の一対のライナ半体同士を溶着して製造される。具体的には、ライナ半体は、ライナの内外を連通させることとなる連通管を一端側に有するとともに他端側に円形開口を有している。そして、ライナは、ライナ半体の円形開口の端面を加熱溶融してこのライナ半体同士を溶着することによって製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2019/131737号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のライナの製造装置(例えば、特許文献1参照)では、ライナ半体の円形開口の端面を、その周方向に亘って均一に加熱溶融させることが難しく、ライナ半体の端面に溶融むらを生じさせていた。そのため、従来のライナの製造装置では、ライナ半体同士の溶着品質が不十分となる恐れがあった。
【0005】
本発明の課題は、従来よりもライナ半体同士の溶着品質に優れた高圧タンクライナを得ることができる高圧タンクライナ製造用部材及び高圧タンクライナの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決した本発明は、円筒形状の胴部を有する一対のライナ半体同士を一端の開口部側で溶着して接合した高圧タンクライナの製造に用いる高圧タンクライナ製造用部材であって、前記ライナ半体と、前記ライナ半体同士の接合部の反対側となる他端側に形成されて高圧タンクライナの内外を連通させる前記ライナ半体の連通管に着脱自在に設けられるキャップ部材と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記課題を解決した本発明の高圧タンクライナの製造方法は、前記高圧タンクライナ製造用部材を一対準備する工程と、前記ライナ半体の開口部側で互いに向かい合わせに配置した一対の前記高圧タンクライナ製造用部材におけるそれぞれの開口部側の端面を所定の加熱源にて加熱して溶融する加熱工程と、溶融した前記ライナ半体の端面同士を溶着して高圧タンクライナを形成する溶着工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の高圧タンクライナ製造用部材及び高圧タンクライナの製造方法によれば、従来よりもライナ半体同士の溶着品質に優れた高圧タンクライナを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係る製造方法によって得られる高圧タンクライナを使用した高圧タンクの縦断面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る高圧タンクライナの製造装置の構成説明図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る高圧タンクライナの製造方法における高圧タンクライナ製造用部材同士の溶着工程の説明図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る高圧タンクライナの製造方法における切削工程の説明図である。
【
図7A】本発明の実施形態に係る製造方法にて高圧タンクライナ製造用部材の端部を加熱した際の気流の動きを示す模式図である。
【
図7C】
図7AのVIIb部における高圧タンクライナ製造用部材の端部の溶融状態を示す模式図である。
【
図8A】比較例に係る製造方法にてライナ半体の端部を加熱した際の気流の動きを示す模式図である。
【
図8C】
図8AのVIIIb部におけるライナ半体の端部の溶融状態を示す模式図である。
【
図8E】
図8AのVIIId部におけるライナ半体の端部の溶融状態を示す模式図である。
【
図9】本発明の変形例に係る高圧タンクライナ製造用部材の構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための形態(実施形態)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る製造方法にて得られる高圧タンクライナを使用した高圧タンクについて説明する。
【0011】
≪高圧タンク≫
図1は、本実施形態に係る製造方法にて得られる高圧タンクライナ2(以下、単に「ライナ2」と称することがある)を使用した高圧タンク1の縦断面図である。
高圧タンク1は、例えば、燃料電池車に搭載され、燃料電池システムに供給するための水素ガスを貯留するものを想定している。ただし、高圧タンク1は、これに限定されるものではなく、他の高圧ガスについて使用されるものであってもよい。
【0012】
図1に示すように、高圧タンク1は、後に詳しく説明するライナ2と、このライナ2に連結される口金3と、ライナ2から口金3に亘ってこれらの外側を覆う繊維強化樹脂層4と、を備えている。
【0013】
口金3は、例えば、アルミニウム合金などの金属製材料にて形成されるものを想定している。口金3は、内側に給排孔21を有する円筒状の口金本体18と、この口金本体18の軸方向の一端側に形成されるフランジ部19とを有している。給排孔21は、フランジ部19が形成される一端側で高圧タンク1内に連通する。そして、給排孔21の他端側には、前記の燃料電池システムなどに連通する配管(図示を省略)が接続されることとなる。
【0014】
口金本体18の一端側における給排孔21の内周面には、後記するライナ2の連通管17に形成されるねじ部17aと噛み合うねじ部21aが形成されている。そして、ライナ2の連通管17の先端部と給排孔21の内周面との間には、Оリング3aが装着されることとなる。なお、このОリング3aは、特許請求の範囲にいう「シール部材」に相当する。そして、連通管17の外周面には、後に説明するように、Oリング当接面17b(
図4参照)が形成されることとなる。なお、このOリング当接面17bは、特許請求の範囲にいう「シール部材当接面」に相当する。
【0015】
給排孔21の内部には、金属材料からなる円筒状のカラー22が配置されている。このカラー22は、給排孔21の内周面に支持される一端側からライナ2側に延びて、ライナ2の連通管17内に嵌入されている。
【0016】
本実施形態での繊維強化樹脂層4は、強化繊維に予めマトリクス樹脂を含侵させたプリプレグをライナ2及び口金3の外周面に巻回した後、このマトリクス樹脂を硬化させて得られるものを想定している。
【0017】
本実施形態での強化繊維としては、複数の炭素繊維フィラメントからなるストランドをさらに複数纏めて形成される帯状のロービング(図示を省略)を想定している。ただし、強化繊維は、これに限定されるものではなく、例えば、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などを使用することもできる。
【0018】
本実施形態でのマトリックス樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂の硬化物からなるものを想定している。
なお、繊維強化樹脂層4の形成方法は、前記のプリプレグを使用したものに限定されるものではない。したがって、繊維強化樹脂層4は、例えば、ライナ2に巻回した樹脂未含侵の強化繊維にマトリックス樹脂を含侵しこれを硬化させたものであってもよい。
【0019】
≪高圧タンクライナ≫
次に、本実施形態に係る製造方法によって得られるライナ2(
図1参照)について説明する。
ライナ2は、熱可塑性樹脂からなる中空体である。熱可塑性樹脂としては、例えばポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂などが挙げられるがこれに限定されるものではない。
本実施形態のライナ2は、円筒体からなる胴部5と、この胴部5の両端に一体に成形される鏡部6と、を備えている。
【0020】
胴部5は、所定の外径にて形成されて胴部5の軸方向Axの殆どを占める一般部8と、胴部5の軸方向Axの中央部に形成され、一般部8よりも拡径した拡径部9と、を備えて構成されている。
拡径部9は、後に詳しく説明するように、ライナ半体31(
図2参照)の端部同士を溶着にて接合した接合部36(
図6参照)に切削加工を施して形成したものである。
【0021】
鏡部6は、
図1に示すように、胴部5側から軸方向Axの外側に離れるほど徐々に縮径するように収斂する扁平の椀状体である。
鏡部6の径方向の中央部は、口金3のフランジ部19の形状に対応するように陥没する陥没部16を有している。
また、陥没部16の中央部には、口金3の給排孔21内に向けて突出するように、前記の連通管17が形成されている。この連通管17は、ライナ2の内外を連通させる。
そして、前記した給排孔21のねじ部21aと噛み合うねじ部17aは、連通管17の外周面に形成されている。
【0022】
≪高圧タンクライナ製造用部材≫
次に、本実施形態に係る高圧タンクライナ製造用部材について説明する。
この高圧タンクライナ製造用部材は、ライナ2(
図1参照)の製造装置A(
図2参照)に配置してライナ2を製造するための部材である。
図2は、製造装置Aの構成説明図である。
図2は、製造装置Aの縦断面図であり、製造装置Aの構成部材は作図の便宜上、部分的に示されている。
この製造装置Aは、一対の高圧タンクライナ製造用部材60(以下、単に「ライナ製造用部材60」と称することがある)同士を溶着して一体化するように構成されている。
【0023】
ライナ製造用部材60は、
図2に示すように、ライナ半体31の連通管17にキャップ部材61を取り付けた構成となっている。具体的には、キャップ部材61は、ライナ製造用部材60におけるライナ半体31の開口部33の反対側に形成される連通管17に着脱自在に取り付けられる。
【0024】
図3は、
図2のIII部の部分拡大断面図である。
図3に示すように、本実施形態でのキャップ部材61は、円筒状の連通管17の外周面に外嵌される有底円筒体を想定している。
このキャップ部材61は、連通管17に取り付けられることで、後に詳しく説明するライナ2(
図1参照)の製造方法の加熱工程において、ライナ半体31(
図2参照)の内側から外側へ、又はライナ半体31の外側から内側へと通流しようとする空気の流れを抑制する。
【0025】
また、
図3に示すOリング当接面17b(シール部材当接面)には、ライナ2が高圧タンク1(
図1参照)を構成した際に、シール部材としてのOリング3a(
図1参照)が当接することとなる。そして、連通管17に取り付けられたキャップ部材61の周壁62は、連通管17のOリング当接面17bを覆うこととなって、Oリング当接面17bの傷付きや汚損を防止する。また、周壁62は、連通管17のねじ部17aを覆うこととなって、ねじ部17aの傷付きや汚損を防止する。
つまり、キャップ部材61の周壁62は、特許請求の範囲にいう「保護部」に相当する。
また、キャップ部材61は、
図3に示すように、カラー22を装着した連通管17に取り付けられているが、カラー22を装着しない状態で連通管17に取り付けることもできる。
【0026】
本実施形態でのキャップ部材61は、合成ゴムなどの弾性体やスポンジなどの弾性多孔質体からなり、緊縮力により連通管17に支持されるものを想定している。そして、キャップ部材61は、後に詳しく説明するライナ2(
図1参照)の製造方法の融着工程において、一体化したライナ半体31の内圧が上昇した際に、その圧力が解放可能となっている。具体的には、キャップ部材61は、ライナ半体31の内圧が上昇した際に、ねじ部17aの螺旋溝を通じて圧力解放が可能になっている。また、多孔質体からなるキャップ部材61は、その連続微細孔部分によって圧力解放が可能になっている。
ただし、キャップ部材61の材質は、これらに限定されるものではない。
【0027】
次に、ライナ半体31について説明する。
ライナ半体31は、後記するフランジ部32(
図4参照)及び突出端部34(
図4参照)を有することを除いて、
図1に示すライナ2を軸方向Axの中央部で2分割した形状と略同じ形状を有している。
図4は、
図2のIV部の部分拡大断面図であり、上下一対のライナ半体31(
図2参照)のうち、上側に配置されるライナ半体31の下端部を示している。
図4に示すように、ライナ半体31の開口部33側には、フランジ部32と、後に詳しく説明する溶融代35を有する突出端部34とが形成されている。
【0028】
フランジ部32は、ライナ半体31における胴部5よりも径方向外側(
図4の紙面右側)に張り出すように胴部5に一体に成形された、胴部5と同軸の環状体である。
フランジ部32には、周溝32aが形成されている。
この周溝32aは、上方に向けて開口するようにフランジ部32の周方向に沿って延在している。
そして、周溝32aの底面32a1は、平坦面で形成され、同じく平坦面で形成される突出端部34の端面34aと平行になっている。
【0029】
突出端部34は、
図4に示すように、ライナ半体31の開口部33側の端面に一体に成形された胴部5と同軸の環状体である。
突出端部34の外径は、ライナ半体31における胴部5の外径よりも大きく、そしてフランジ部32の外径よりも小さくなるように設定されている。
また、突出端部34の内径は、ライナ半体31の内径と同じになるように設定されている。
そして、ライナ半体31の軸方向Axにおける突出端部34の厚さは、後記するライナ半体31同士の溶着時における溶融代35よりも厚くなっている。
【0030】
以上、
図4を参照しながら、上下一対のライナ半体31(
図2参照)のうち、上側のライナ半体31について説明したが、下側のライナ半体31ついては、上側のライナ半体31と上下対称構造となるのでその詳細な説明を省略する。
【0031】
≪高圧タンクライナの製造装置≫
次に、ライナ2(
図1参照)の製造装置について説明する。
図2に戻って、製造装置Aは、一対のライナ製造用部材60におけるライナ半体31同士を溶着して一体化するように構成されている。
【0032】
このようなライナ製造用部材60が配置された製造装置Aは、地面等の接地面に配置されるケーシング41と、一対のライナ製造用部材60のうち、上側のライナ製造用部材60におけるライナ半体31を、支持ジグ46を介してケーシング41の上部で支持する上側支持部42aと、下側のライナ製造用部材60におけるライナ半体31を、支持ジグ46を介してケーシング41の下部で支持する下側支持部42bと、それぞれのライナ製造用部材60におけるライナ半体31の端部を加熱して溶融する加熱手段40と、を主に備えて構成されている。
【0033】
上側支持部42aの下端には、開口部33を下側に向けたライナ製造用部材60におけるライナ半体31を支持する支持ジグ46が取り付けられている。
下側支持部42bの上端には、開口部33を上側に向けたライナ製造用部材60におけるライナ半体31を支持する支持ジグ46が取り付けられている。
そして、上下一対の支持ジグ46のそれぞれは、ライナ半体31のフランジ部32(
図4参照)を係止するとともに、ライナ半体31の胴部5(
図4参照)の外周面に接するように配置される。これにより支持ジグ46は、ライナ半体31を上側支持部42a及び下側支持部42bのそれぞれに支持させることとなる。
【0034】
支持ジグ46は、
図4に示すように、フランジ部32を係止する内爪部46aと、外爪部46bとを有している。
内爪部46aは、ライナ半体31における胴部5の外周面に接するとともに、フランジ部32の周溝32aに嵌入されている。
そして、内爪部46aの先端面46a1は、平坦面で形成され、周溝32aの底面32a1と平行になっている。
【0035】
外爪部46bは、内爪部46aの外周側に配置され、フランジ部32の外周面に接するように配置されている。具体的には、外爪部46bは、周溝32aに嵌入した内爪部46aとの間で、フランジ部32における周溝32aの径方向外側の肉部を挟み付けている。
【0036】
なお、
図2に示した下側の支持ジグ46は、
図4に示した上側の支持ジグ46に対して、上下対称構造となるように配置されている。よって、この下側の支持ジグ46についての詳細な説明は省略する。
【0037】
次に、製造装置A(
図2参照)を構成する加熱手段40(
図2参照)について説明する。
図2に示すように、製造装置Aは、上側に配置されたライナ半体31を加熱する加熱手段40aと、下側に配置されたライナ半体31を加熱する加熱手段40bと、を備えている。なお、加熱手段40aと加熱手段40bとを区別する必要がない場合には単に「加熱手段40」と称する。
図2に示すように、本実施形態での加熱手段40は、平面形状が矩形の板体からなるベース部材44bと、このベース部材44bにリング状に埋め込まれた加熱源44aと、を備えている。
【0038】
図4に示すように、加熱源44aの表面44a1は、ベース部材44bの表面44b1よりもベース部材44bの裏面(図示を省略)側に向けて後退するように凹んでいる。
つまり、加熱源44aの表面44a1は、ベース部材44bの表面44b1から凹むように形成される凹部39内に設定されている。
ただし、加熱源44aの表面44a1は、後記するように、ベース部材44bの表面44b1と面一とすることもできる。
そして、加熱源44aの表面44a1は、リング形状の周方向及び径方向にわたって平坦に形成されるとともに、ベース部材44bの表面44b1に対して平行になっている。
ここでベース部材44bの表面44b1と加熱源44aの表面44a1との段差(距離)は、
図4中、符号D1で示す凹部39の深さにて表している。
本実施形態での加熱源44aは、電熱線などによるジュール熱を使用するものや遠赤外線による放射熱によるものなどを想定しているがこれに限定されるものではない。
【0039】
本実施形態での加熱源44aは、
図4に示すように、ライナ半体31における突出端部34の端面34aに対向するように配置される。
この加熱源44aの表面44a1は、突出端部34の端面34aと平行になるように配置される。
【0040】
また、突出端部34の端面34aと、ベース部材44bの表面44b1との距離D2は、加熱源44aの表面44a1とベース部材44bの表面44b1との間に深さD1の段差を設けた関係で、後記する従来の製造装置Ap(
図8B参照)におけるDp2(
図8B参照)よりも短くなっている。
【0041】
また、距離D2は、設計基準となる突出端部34の端面34aに対する加熱源44aの表面44a1の距離を符号Dsで示すと、下記式(1)を満足する。
D2=Ds-D1・・・・・(1)
なお、設計基準となる距離Dsは、ベース部材44bの表面44b1と、加熱源44aの表面44a1とが面一であると仮定して予め設定される値である。この設計基準としての距離Dsは、例えば、加熱手段40(加熱源44a)の出力、ライナ半体31の材質、端面34aの径方向の幅などの条件を考慮した周知の方法によって設定される。
【0042】
一例を挙げれば、加熱源44aの温度:500~700℃、ライナ半体31の材質:ポリアミド樹脂、端面34aの径方向の幅:3~5mm、及びベース部材44bの表面44b1との間の深さD1:3.5~5mmの条件において、設計基準となる距離Dsは、0.3~2mmに設定することができる。ただし、距離Dsは、これに限定されるものではない。
【0043】
また、本実施形態での加熱源44aにおけるリング形状の径方向の幅W1は、ライナ半体31における突出端部34の径方向の幅W2の3倍以上に設定されるものを想定している。そして、加熱源44aの幅W1は、ライナ半体31における突出端部34の径方向の幅W2よりも径方向の内外に5mm以上ずつ大きいものが好ましい。
また、加熱源44aの外径は、ライナ半体31の突出端部34の外径よりも5mm以上大きいものが好ましく、ライナ半体31のフランジ部32の外径よりも大きいものが、より好ましい。
【0044】
≪高圧タンクライナの製造方法≫
次に、本実施形態のライナ2の製造方法について説明する。
この製造方法においては、準備した一対のライナ製造用部材60におけるライナ半体31(
図2参照)の突出端部34(
図4参照)の加熱工程と、ライナ半体31(
図2参照)同士の溶着工程と、溶着工程で一体化したライナ半体31(
図2参照)同士の接合部に切削加工を施す切削工程と、を有している。
【0045】
<ライナ半体の加熱工程>
この加熱工程においては、一対のライナ製造用部材60(
図2参照)が準備される。
本実施形態でのライナ製造用部材60を構成するライナ半体31は、熱可塑性樹脂を使用した射出成形法やブロー成形法にて得られたものを想定している。
また、本実施形態でのライナ製造用部材60を構成するキャップ部材61(
図3参照)は、合成ゴムを使用した圧縮成形法にて得られたものを想定している。
本実施形態でのライナ製造用部材60は、ライナ半体31の連通管17にキャップ部材61が取り付けられて形成される。
【0046】
そして、この加熱工程では、
図2に示すように、ライナ製造用部材60におけるライナ半体31同士の間に、加熱手段40が配置される。
図4に示すように、加熱手段40aにおける加熱源44aの表面44a1(突出端部34の端面34aとの対向面)は、ベース部材44bの凹部39内に設定されている。そして、ライナ半体31における突出端部34の端面34aは、加熱手段40aにおける加熱源44aの表面44a1との間に距離Dsを開けて対向することとなる。
このような加熱工程においては、凹部39が、突出端部34の端面34aと、加熱源44aの表面44a1(対向面)との間の空気の流れを抑制しつつ、加熱源44aが突出端部34の溶融代35を加熱溶融する。
【0047】
<ライナ半体同士の溶着工程>
次に、ライナ製造用部材60におけるライナ半体31同士の溶着工程について説明する。
図5は、ライナ半体31同士の溶着工程の説明図である。
この溶着工程においては、
図5に示すように、上側のライナ半体31の端部と下側のライナ半体31の端部とが溶着する。
【0048】
具体的には、この溶着工程では、
図4で示した支持ジグ46でライナ半体31同士を所定の荷重にて押し付ける。
図5に示すように、この溶着工程では、ライナ半体31同士の押圧方向(軸方向Ax)に対して交差する方向に溶融代35(
図4参照)の溶融物35aを流動させる。これによりライナ半体31同士の溶融物35aは、仮想線(二点鎖線)にて示す溶着面36aで互いに溶け合う。そして、溶融物35aが冷却されることで、ライナ半体31同士は、溶着面36aにて一体化して接続される。
なお、このような溶着工程においては、ライナ半体31同士を溶着面36aにて一体化する際に、所定の振動装置によってライナ半体31同士を振動させて、ライナ半体31同士の溶着を促進させることもできる。
【0049】
<切削工程>
次に、一体化したライナ半体31同士の切削工程について説明する。
図6は、溶着工程で一体化したライナ半体31同士の接合部36に切削加工を施す切削工程の説明図である。
図6に示すように、この切削工程においては、接合部36におけるフランジ部32(仮想線(二点鎖線)にて示す)がその根元部分32cを残して切削加工により取り除かれる。
そして、残された根元部分32cにて、前記のライナ2における拡径部9が形成される。これにより本実施形態のライナ2(
図1参照)の一連の製造工程が終了する。
なお、ライナ2の連通管17に取り付けられているキャップ部材61は、ライナ2に口金3(
図1参照)が取り付けられる際に、連通管17から取り外される。
【0050】
≪作用効果≫
次に、本実施形態のライナ2の製造方法及びこの製造方法に使用するライナ製造用部材60(高圧タンクライナ製造用部材)の奏する作用効果について説明する。
図7Aは、ライナ製造用部材60におけるライナ半体31の端部を加熱した際の気流の動きを示す模式図である。
図7Bは、
図7AのVIIb部の部分拡大断面図である。
図7Cは、ライナ半体31の端部の溶融状態を示す模式図である。
【0051】
図8Aは、製造装置Apを使用した従来の製造方法にてライナ半体31の端部を加熱した際の気流の動きを示す模式図である。
図8Bは、
図8AのVIIIb部の部分拡大断面図である。
図8Cは、
図8AのVIIIb部におけるライナ半体31の端部の溶融状態を示す模式図である。
図8Dは、
図8AのVIIId部の部分拡大断面図である。
図8Eは、
図8AのVIIId部におけるライナ半体31の端部の溶融状態を示す模式図である。
【0052】
ここでは、まず比較例の製造方法について説明する。
図8Aに示すように、製造装置Apを使用した従来の製造方法においては、本実施形態の製造方法と異なって、ライナ半体31の連通管17にキャップ部材61(
図7A)が取り付けられていない。
【0053】
そして、
図8Aに示すように、従来の製造方法の加熱工程においては、上側のライナ半体31の端部を加熱手段40aが加熱する際に、暖められたライナ半体31の内側の空気による上昇気流Fbが発生する。つまり、ライナ半体31の内側の煙突効果によって、ライナ半体31の下端部と加熱手段40aとの隙間を介してライナ半体31の外側から内側に入り込んだ空気は、キャップ部材61の無い連通管17を介してライナ半体31の外側に抜け出ることとなる。
【0054】
これにより、
図8Bに示すように、突出端部34の外周側(
図8Bの紙面右側)では、加熱源44aによる加熱部分が導き入れられる外気によって冷却される。
その結果、
図8C中、網掛けで示した突出端部34の溶融部38は、突出端部34の外周側(
図8Cの紙面左側)に偏って形成される。
【0055】
その一方で、
図8Aに示すように、下側のライナ半体31の端部を加熱手段40bが加熱する際に、下側のライナ半体31の内側においても上昇気流Fbが発生する。つまり、キャップ部材61の無い連通管17を介してライナ半体31の外側から内側に入り込んだ空気は、ライナ半体31の上端部と加熱手段40bとの隙間を介してライナ半体31の外側に抜け出ることとなる。
【0056】
これにより、
図8Dに示すように、突出端部34の外周側(
図8Dの紙面左側)では、加熱源44aによる加熱部分が抜け出る空気によって冷却される。
その結果、
図8E中、網掛けで示した突出端部34の溶融部38は、突出端部34の内周側(
図8Eの紙面右側)に偏って形成される。
つまり、従来の製造方法では、上下のライナ半体31のそれぞれの端面34aに溶融むらを生じさせて、ライナ半体31同士の溶着品質が不十分となる。
【0057】
これに対して、本実施形態のライナ2の製造方法及びこの製造方法に使用するライナ製造用部材60(高圧タンクライナ製造用部材)においては、
図7Aに示すように、上下のライナ半体31のそれぞれの連通管17には、キャップ部材61が取り付けられている。
そして、
図7Aに示すように、本実施形態の製造方法の加熱工程においては、上側のライナ半体31の端部を加熱手段40aが加熱する際に、連通管17にキャップ部材61が取り付けられていることによって、連通管17からライナ半体31の外側へと流れ出ようとする上昇気流Fb(
図7A参照)の発生を防止する。ライナ半体31の内側には上昇気流Fbは発生せずに、対流Cが生ずる。
【0058】
また、
図7Bに示すように、本実施形態の製造方法の加熱工程においては、凹部39からなる気流抑制機構50によって、加熱源44aの表面44a1とライナ半体31(突出端部34)の端面34aとの間でライナ半体31の外側(
図7Bの紙面右側)からライナ半体31の内側(
図7Bの紙面左側)に流れようとする上昇気流Fb(
図7A参照)を抑制する。
本実施形態でのライナ半体31(突出端部34)の端面34aは、加熱源44aから立ち上る気流Faによって略均等に加熱される。
その結果、
図7C中、網掛けで示した突出端部34の溶融部38は、突出端部34の径方向に亘って略均等に形成される。
【0059】
また、
図7Aに示すように、本実施形態の製造方法の加熱工程においては、下側のライナ半体31の端部を加熱手段40bが加熱する際に、連通管17にキャップ部材61が取り付けられていることによって、上昇気流Fb(
図7A参照)の入口が遮断されることとなる。これにより本実施形態では、より確実にライナ半体31の内側での上昇気流Fbの発生が防止される。その結果、
図7C中、網掛けで示した突出端部34の溶融部38は、突出端部34の径方向に亘って略均等に形成される。
これにより本実施形態の製造方法及びこの製造方法に使用するライナ製造用部材60(高圧タンクライナ製造用部材)によれば、ライナ半体31同士の溶着品質が良好なライナ2(
図1参照)を得ることができる。
【0060】
また、本実施形態のライナ製造用部材60(高圧タンクライナ製造用部材)においては、キャップ部材61は、ライナ半体31の連通管17に形成されるOリング当接面17b(シール部材当接面)を覆って保護する周壁62(保護部)を有している。
このようなライナ製造用部材60(高圧タンクライナ製造用部材)及びこれを使用したライナ2の製造方法によれば、ライナ製造用部材60からライナ2が得られるまでの間、及びこのライナ2に口金3を取り付けるまでの間に、Oリング当接面17bの傷付きや汚損を防止することができる。
【0061】
また、本実施形態のライナ製造用部材60(高圧タンクライナ製造用部材)においては、キャップ部材61は、ライナ半体31の連通管17に外嵌される有底円筒体にて形成されている。
このようなライナ製造用部材60(高圧タンクライナ製造用部材)及びこれを使用したライナ2の製造方法によれば、ライナ半体31の連通管17に対する取り付けを容易に行うことができる。
また、このようなライナ製造用部材60(高圧タンクライナ製造用部材)及びこれを使用したライナ2の製造方法によれば、キャップ部材61の肉厚を低減しながらも、より確実に連通管17の封止を行うことができる。
【0062】
また、本実施形態のライナ2の製造方法及び製造装置Aにおいては、
図4に示すように、凹部39からなる気流抑制機構50によって、加熱源44aの表面44a1とライナ半体31(突出端部34)の端面34aとの間でライナ半体31の外側(
図4の紙面右側)からライナ半体31の内側(
図4の紙面左側)に流れようとする上昇気流Fb(
図8A参照)を抑制する。
本実施形態でのライナ半体31(突出端部34)の端面34aは、加熱源44aから立ち上る気流Faによって略均等に加熱される。
その結果、
図7B中、網掛けで示した突出端部34の溶融部38は、突出端部34の径方向に亘って略均等に形成される。
これにより本実施形態の製造装置A及び製造方法によれば、ライナ半体31同士の溶着品質が良好なライナ2(
図1参照)を得ることができる。
【0063】
また、本実施形態での製造装置Aにおいては、加熱源44aの幅W1が、ライナ半体31(突出端部34)における端面34aの幅W2の3倍以上に設定されるものを想定している。
このような製造装置Aによれば、突出端部34の溶融がより均一に行われることによって、ライナ半体31同士の溶着品質をさらに向上させることができる。
【0064】
また、本実施形態での製造装置Aにおいては、ライナ半体31(突出端部34)の端面34aとベース部材44bの表面44b1との距離(D2)が、設計基準としての加熱源44aの表面44a1とライナ半体31(突出端部34)の端面34aとの距離(Ds)から、ベース部材44bの表面44b1と加熱源44aの表面44a1との距離(D1)を減じた値(D2=Ds-D1)にて設定されている。
【0065】
このような製造装置Aによれば、設計基準としての距離(Ds)にてライナ半体31(突出端部34)の端面34aに対して加熱源44aの表面44a1を対向させるので、突出端部34の端面34aを安定的に溶融することができる。
また、このような製造装置Aによれば、ベース部材44bの凹部39の深さ(距離(D1))に対応して、ライナ半体31(突出端部34)の端面34aをベース部材44bの表面44b1に近付けることができる。具体的には、突出端部34の端面34aと、ベース部材44bの表面44b1との距離D2を、従来の製造装置Apにおける距離Dp2(
図8B参照)よりも短くすることができる。
これにより本実施形態の製造装置Aは、凹部39からなる気流抑制機構50の気流抑制効果が一段と向上する。
【0066】
以上、本実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
前記実施形態のライナ製造用部材60(
図3参照)を構成するキャップ部材61は、合成ゴムなどの弾性部材からなる有底円筒体を想定している。つまり、前記実施形態のキャップ部材61は、有底円筒体の底面が連通管17の開口を外側から覆う蓋体で形成されている。
しかしながら、本発明でのキャップ部材61の材質及び形状は、前記の加熱工程において、連通管17を介してのライナ半体31の内外への空気の流通を抑制できればこれに限定されるものではない。
【0067】
図9は、変形例に係るライナ製造用部材60(高圧タンクライナ製造用部材)の構成説明図である。
図9に示すように、変形例に係るライナ製造用部材60のキャップ部材61は、連通管17に形成されるOリング当接面17b(シール部材当接面)を覆って保護する円筒形状の周壁62(保護部)と、連通管17の内側に嵌入される円柱状の栓部63を有している。
この変形例に係るライナ製造用部材60のキャップ部材61によれば、周壁62と栓部63とによって連通管17との接触面積が増大することで、連通管17に対するキャップ部材61の保持力が向上する。
また、キャップ部材61は、
図9に示すように、カラー22を装着した連通管17に取り付けられているが、カラー22を装着しない状態で連通管17に取り付けることもできる。
【0068】
また、このキャップ部材61の栓部63には、圧抜き孔63aが形成されている。この圧抜き孔63aは、ライナ半体31同士の融着工程において、一体化したライナ半体31の内圧が上昇した際に、その内圧を解放するようになっている。
また、このキャップ部材61の材質は、合成ゴムなどを想定しているが、これに限定されるものではなく、スポンジ等の弾性多孔質体とすることもできる。このような弾性多孔質体からなるキャップ部材61は、圧抜き孔63aを省略することができる。
【0069】
また、前記実施形態では、加熱源44aの表面44a1は、ベース部材44bの表面44b1から凹むように形成される凹部39内に設定されている(
図4参照)。しかしながら、加熱源44aの表面44a1は、ベース部材44bの表面44b1と面一とすることもできる。このような加熱手段40は、作製が容易になる。
【符号の説明】
【0070】
1 高圧タンク
2 高圧タンクライナ
3 口金
3a Oリング(シール部材)
4 繊維強化樹脂層
5 胴部
8 胴部の一般部
9 胴部の拡径部
17 連通管
17a ねじ部
17b Oリング当接面(シール部材当接面)
21 高圧タンクの給排孔
31 ライナ半体
32 ライナ半体のフランジ部
33 ライナ半体の開口部
34 ライナ半体の突出端部
34a ライナ半体(突出端部)の端面
36 フランジ部同士の接合部
38 溶融部
39 凹部
40 加熱手段
40a 加熱手段
40b 加熱手段
44a 加熱源
44a1 加熱源の表面(対向面)
44b ベース部材
44b1 ベース部材の表面
50 気流抑制機構
60 ライナ製造用部材(高圧タンクライナ製造用部材)
61 キャップ部材
62 キャップ部材の周壁(保護部)
63 栓部
63a 圧抜き孔
A 高圧タンクライナの製造装置
Ax 高圧タンクライナの軸方向(ライナ半体の軸方向)