(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035631
(43)【公開日】2024-03-14
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/8238 20060101AFI20240307BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240307BHJP
H01L 21/82 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
H01L27/092 A
H01L29/78 301Z
H01L27/092 C
H01L27/092 D
H01L27/092 G
H01L21/82 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022140217
(22)【出願日】2022-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】矢部 友章
【テーマコード(参考)】
5F048
5F064
5F140
【Fターム(参考)】
5F048AA01
5F048AB04
5F048AC03
5F048BA19
5F048BA20
5F048BD06
5F048BF12
5F048CB01
5F048CB02
5F048CB03
5F048CB04
5F048CB06
5F064AA13
5F064BB05
5F064BB06
5F064BB07
5F064CC12
5F064EE23
5F064EE26
5F064EE27
5F064EE52
5F140AB03
5F140AB05
5F140BB05
5F140BC15
5F140BF42
(57)【要約】
【課題】基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させる半導体装置を提供する。
【解決手段】実施形態に係る半導体装置は、第1ソース領域、第1ドレイン領域、及び第1チャネル領域を有する第1半導体層と、第2ソース領域、第2ドレイン領域、及び第2チャネル領域を有する第2半導体層と、ゲート絶縁膜を介して、第1チャネル領域及び第2チャネル領域を覆うように形成するゲート電極とを備える。半導体装置は、第1半導体層を有する第1の導電型MOSと、第2半導体層を有する第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第1CMOS回路及び第2CMOS回路とを備える。第1半導体層は、(2n-1)層目に積層する。第2半導体層は、2n層目に積層する(1≦n≦N, N≧2, nとNは整数)。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ソース領域、第1ドレイン領域、及び第1チャネル領域を有する第1半導体層と、
第2ソース領域、第2ドレイン領域、及び第2チャネル領域を有する第2半導体層と、
ゲート絶縁膜を介して、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域を覆うように形成するゲート電極と、
前記第1半導体層を有する第1の導電型MOSと、前記第2半導体層を有する第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第1CMOS回路及び第2CMOS回路と、
を備え、
前記第1半導体層は、(2n-1)層目に積層し、前記第2半導体層は、2n層目に積層し(1≦n≦N, N≧2, nとNは整数)、
あるi(1≦i≦N)について、前記第1CMOS回路は、前記ゲート電極が少なくとも(2i-1)層目の前記第1半導体層の前記第1の導電型MOSと、2i層目の前記第2半導体層の前記第2の導電型MOSとで共通に電気的に接続し、
前記第2CMOS回路は、前記ゲート電極が少なくとも2i層目の前記第2半導体層の前記第2の導電型MOSと、(2i+1)層目の前記第1半導体層の前記第1の導電型MOSとで共通に電気的に接続する、半導体装置。
【請求項2】
前記第1半導体層の下層に、第1半導体層と直交する方向に配置された第1の電源配線層と、
前記第2半導体層の上層に、前記第2半導体層と直交する方向に配置された第2の電源配線層と
をさらに備える、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
第1ソース領域、第1ドレイン領域、及び第1チャネル領域を有する第1半導体層と、
第2ソース領域、第2ドレイン領域、及び第2チャネル領域を有する第2半導体層と、
ゲート絶縁膜を介して、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域を覆うように形成するゲート電極と、
前記第1半導体層を有する第1の導電型MOSと、前記第2半導体層を有する第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第1CMOS回路及び第2CMOS回路と、
を備え、
前記第1半導体層は、(4n-3)層目、4n層目に積層し、前記第2半導体層は、(4n-2)層目、(4n-1)層目に積層し(1≦n≦N, N>1, nとNは整数)、
あるi(1≦i≦N)について、前記第1CMOS回路は、前記ゲート電極が、少なくとも(4i-3)層目の前記第1半導体層の前記第1の導電型MOSと、(4i-2)層目の第2半導体層の第2の導電型MOSとで共通に電気的に接続し、
前記第2CMOS回路は、前記ゲート電極が、少なくとも(4i-2)層目の前記第2半導体層の前記第2の導電型MOSと、(4i-1)層目の前記第2半導体層の前記第2の導電型MOSとで共通に電気的に接続する、半導体装置。
【請求項4】
(4n-2)層目と(4n-1)層目との前記第2半導体層の挟まれた間に、前記第2半導体層と直交する方向に配置された第2の電源配線層をさらに備える、請求項3に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、微細化の取り組みにより、NMOSとPMOSのトランジスタを積層し3次元回路で構成することが知られている。しかしながら、NMOSとPMOSのトランジスタを1層ずつ積層しても基板単位面積あたりの素子密度が小さい可能性があった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】S.Subramanian, M.Hosseini, T.Chiarella, S.Sarakar, P. Schuddinck, B.T. Chan, D. Radisic, G. Mannaert, A. Hikavyy, E. Rosseel, F. Sebaai, A. Peter, T. Hopf, P. Morin, S. Wang, K. Devriendt, D. Batuk, G. T. Martinez, A. Veloso, E. Dentoni Litta, S. Baudot, Y. K. Siew, X. Zhou, B. Briggs, E. Capogreco, J. Hung, R. Koret, A. Spessot, J. Ryckaert, S. Demuynck, N. Horiguchi, and J. Boemmels, “First Monolithic Integration of 3D Complementary FET (CFET) on 300mm Wafers”, 2020 IEEE Symposium on VLSI Technology, VLSI Technology Digest of Technical Papers, TH3.1.
【非特許文献2】Binqi Sun, Zhongshan Xu, Rongzheng Ding, Jingwen Yang, Kun Chen, Saisheng Xu, Min Xu, Ye Lu, Xiaona Zhu, Shaofeng Yu, and David Zhang, “Analytical Model of CFET Parasitic Capacitance for Advanced Technology Nodes”, IEEE TANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES, Vol.69 No.3, MARCH 2022 pp.936-941.
【非特許文献3】Songhan Zhao, Linlin Cai, Wangyong Chen, Yandong He, and Gang Du, “Self-Heating and Thermal Network Model for Complementary FET”, IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES, Vol.69 No.1, JANUARY 2022 pp.11-16.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態が解決しようとする課題は、基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させる半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る半導体装置は、第1ソース領域、第1ドレイン領域、及び第1チャネル領域を有する第1半導体層と、第2ソース領域、第2ドレイン領域、及び第2チャネル領域を有する第2半導体層と、ゲート絶縁膜を介して、第1チャネル領域及び第2チャネル領域を覆うように形成するゲート電極とを備える。半導体装置は、第1半導体層を有する第1の導電型MOSと、第2半導体層を有する第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第1CMOS回路及び第2CMOS回路とを備える。第1半導体層は、(2n-1)層目に積層する。第2半導体層は、2n層目に積層する(1≦n≦N, N≧2, nとNは整数)。あるi(1≦i≦N)について、第1CMOS回路は、ゲート電極が少なくとも(2i-1)層目の第1半導体層の第1の導電型MOSと、2i層目の第2半導体層の第2の導電型MOSとで共通に電気的に接続する。第2CMOS回路は、ゲート電極が少なくとも2i層目の第2半導体層の第2の導電型MOSと、(2i+1)層目の第1半導体層の第1の導電型MOSとで共通に電気的に接続する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1の実施形態に係る半導体装置の平面パターン構成図である。
【
図3A】第1半導体層の平面パターン構成図である。
【
図3B】第1半導体層の平面パターン構成図である。
【
図3C】第2半導体層の平面パターン構成図である。
【
図3D】第2半導体層の平面パターン構成図である。
【
図4】第1の実施形態に係る半導体装置の等価回路図である。
【
図5】第2の実施形態に係る半導体装置の平面パターン構成図である。
【
図8】第3の実施形態に係る半導体装置の平面パターン構成図である。
【
図10】第4の実施形態に係る半導体装置の平面パターン構成図である。
【
図13】第4の実施形態の変形例に係る半導体装置の平面パターン構成図である。
【
図18】第4の実施形態の変形例に係る半導体装置の等価回路図である。
【
図19】第5の実施形態に係る半導体装置の平面パターン構成図である。
【
図21】第5の実施形態に係る半導体装置の等価回路図である。
【
図22】第6の実施形態に係る半導体装置の平面パターン構成図である。
【
図24】第6の実施形態に係る半導体装置の等価回路図である。
【
図25】第7の実施形態に係る半導体装置の平面パターン構成図である。
【
図27】第8の実施形態に係る半導体装置の平面パターン構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、図面を参照して、実施形態について説明する。以下に説明する図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して説明を省略する。図面は模式的なものである。
【0008】
また、以下に示す実施形態は、技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を特定するものではない。この実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0009】
[第1の実施形態]
(半導体装置の構成)
第1の実施形態に係る半導体装置100について説明する。以下の説明において、直交座標系の一例であるXYZ座標系を用いる。すなわち、半導体装置100を構成する基板1の表面と平行な平面をXY平面とし、XY平面と直交する方向をZ方向とする。また、X軸とY軸は、XY平面内における直交する2方向とする。なお、
図1は、層間絶縁膜2の図示を省略した上面図である。
【0010】
半導体装置100は、
図1及び
図2に示すように、第1半導体層(12、22)と、第2半導体層(13、23)と、ゲート電極(11A、11B、21)とを備える。また、第1の導電型MOS(MOS:Metal Oxide Semiconductor)と、第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第1CMOS回路(CMOS:Complementary CMOS)10及び第2CMOS回路20とを備える。なお、基板1と、層間絶縁膜2とを備えていてもよい。以下の説明において、
図2に示す1層目の第1半導体層(12A、12B、22A、22B)及び3層目の第1半導体層(12C、12D、22C、22D)の総称を第1半導体層(12、22)とも称する。また、
図2に示す2層目の第2半導体層(13A、13B、23A、23B)及び4層目の第2半導体層(13C、13D、23C、23D)の総称を第2半導体層(13、23)とも称する。
【0011】
基板1は、例えば、半導体基板を備える。なお、基板1は、酸化膜を有してもよい。
【0012】
図2に示すように、層間絶縁膜2は、基板1上に配置する。層間絶縁膜2は、ゲート電極(11A、11B、21)、第1半導体層(12、22)、及び第2半導体層(13、23)を覆うように配置する。
【0013】
図3A及び
図3Bに示すように、第1半導体層12(12A~12D)及び第1半導体層22(22A~22D)は、第1ソース領域(14、24)、第1ドレイン領域(15、25)、及び第1チャネル領域(16、26)を有する。
【0014】
図3C及び
図3Dに示すように、第2半導体層13(13A~13D)及び第2半導体層23(23A~23D)は、第2ソース領域(17、27)、第2ドレイン領域(18、28)、及び第2チャネル領域(19、29)を有する。
【0015】
図2に示すように、第1半導体層(12A、12B、22A、22B)は、例えば、基板1の表面と垂直に積層された1層目に配置する。また、第1半導体層(12C、12D、22C、22D)は、例えば、基板1の表面と垂直に積層された3層目に配置する。すなわち、第1半導体層(12、22)は、(2n-1)層目に積層する(1≦n≦N、N≧2、nとNは整数とする)。
【0016】
図2に示すように、第2半導体層(13A、13B、23A、23B)は、例えば、基板1の表面と垂直に積層された2層目に配置する。また、第2半導体層(13C、13D、23C、23D)は、例えば、基板1の表面と垂直に積層された4層目に配置する。すなわち、第2半導体層(13、23)は、2n層目に積層する(1≦n≦N、N≧2、nとNは整数とする)。なお、
図2では、第1半導体層(12、22)及び第2半導体層(13、23)は、積層が4層だが、4層以上の多層であってもよい。また、半導体装置100は、第1半導体層(12、22)を1層目と3層目に積層し、第2半導体層(13、23)を2層目に積層し、積層が3層であってもよい。
【0017】
第1の導電型MOSは、第1半導体層(12、22)を有する。具体的には、第1の導電型MOSは、例えば、PMOS(P-channel MOS)であってもよい。
【0018】
第2の導電型MOSは、第2半導体層(13、23)を有する。具体的には、第2の導電型MOSは、例えば、NMOS(N-channel MOS)であってもよい。
【0019】
図2に示すように、ゲート電極(11A、11B、21)は、基板1上に配置する。ゲート電極(11A、11B、21)は、ゲート絶縁膜3を介して、第1チャネル領域(16、26)及び第2チャネル領域(19、29)を覆うように形成する。具体的には、ゲート電極11Aは、第1半導体層(12A、12B)の第1チャネル領域16及び第2半導体層(13A、13B)の第2チャネル領域19を覆うように形成する。ゲート電極11Bは、第1半導体層(12C、12D)の第1チャネル領域16及び第2半導体層(13C、13D)の第2チャネル領域19を覆うように形成する。ゲート電極21は、第1半導体層(22A~22D)の第1チャネル領域26及び第2半導体層(23A~23D)の第2チャネル領域29を覆うように形成する。
【0020】
ゲート電極11Bは、ゲート電極11A及びゲート電極21と離隔して配置する。
【0021】
ゲート電極21は、ゲート電極11A及びゲート電極11Bと離隔して配置する。
【0022】
第1CMOS回路10及び第2CMOS回路20は、第1の導電型MOSと第2の伝導型MOSとの組み合わせで構成する。
【0023】
第1CMOS回路10は、ゲート電極11A及びゲート電極11Bを有する。第1CMOS回路10は、あるi(1≦i≦N)について、ゲート電極(11A、11B)が少なくとも(2i-1)層目(すなわち、1、3、5・・・(2i-1)層目)の第1半導体層12の第1の導電型MOSと、2i層目(すなわち、2、4、6・・・2i層目)の第2半導体層13の第2電動型MOSとで共通に電気的に接続する。具体的には、第1CMOS回路10は、例えば、ゲート電極11Aが1層目の第1半導体層(12A、12B)の第1の導電型MOSであるPMOSと、2層目の第2半導体層(13A、13B)の第2の導電型MOSであるNMOSとで共通に電気的に接続する。同様に、第1CMOS回路10は、例えば、ゲート電極11Bが3層目の第1半導体層(12C、12D)の第1の導電型MOSであるPMOSと、4層目の第2半導体層(13C、13C)の第2の導電型MOSであるNMOSとで共通に電気的に接続する。
【0024】
第2CMOS回路20は、ゲート電極21を有する。第2CMOS回路20は、あるi(1≦i≦N)について、ゲート電極21が少なくとも2i層目の第2半導体層23の第2の導電型MOSと、(2i+1)層目(すなわち、3、5、7・・・(2i+1)層目)の第1半導体層22の第1の導電型MOSとで共通に電気的に接続する。具体的には、第2CMOS回路20は、例えば、ゲート電極21が2層目の第2半導体層(23A、23B)の第2の導電型MOSであるNMOSと、3層目の第1半導体層(22C、22D)の第1の導電型MOSであるPMOSとで共通に電気的に接続する。
【0025】
次に、半導体装置100の等価回路について、
図4を用いて説明する。
【0026】
半導体装置100の等価回路は、
図4に示すように、第1CMOS回路10と第2CMOS回路20とで表される。以下の説明において、第1半導体層12Aと第2半導体層13Aとを含む回路構造を第1回路構造とも称する。第1半導体層12Bと第2半導体層13Bとを含む回路構造を第2回路構造とも称する。第1半導体層12Cと第2半導体層13Cとを含む回路構造を第3回路構造とも称する。第1半導体層12Dと第2半導体層13Dとを含む回路構造を第4回路構造とも称する。第1半導体層22Aと第2半導体層23Aとを含む回路構造を第5回路構造とも称する。第1半導体層22Bと第2半導体層23Bとを含む回路構造を第6回路構造とも称する。第1半導体層22Cと第2半導体層23Cとを含む回路構造を第7回路構造とも称する。第1半導体層22Dと第2半導体層23Dとを含む回路構造を第8回路構造とも称する。
【0027】
第1CMOS回路10は、例えば、1層目の第1半導体層12Aを有する第1の導電型MOSであるPMOSと、2層目の第2半導体層13Aを有する第2の導電型MOSであるNMOSとでゲート電極11Aが共通に電気的に接続した第1回路構造で表することができる。また、第1CMOS回路10は、例えば、1層目の第1半導体層12Bを有する第1の導電型MOSであるPMOSと、2層目の第2半導体層13Bを有する第2の導電型MOSであるNMOSとでゲート電極11Aが共通に電気的に接続した第2回路構造で表することができる。さらに、第1回路構造と第2回路構造のゲート電極11Aを共通に電気的に接続した回路構造で表することができる。
【0028】
同様に、第1CMOS回路10は、例えば、3層目の第1半導体層12Cを有する第1の導電型MOSであるPMOSと、4層目の第2半導体層13Cを有する第2の導電型MOSであるNMOSとでゲート電極11Bが共通に電気的に接続した第3回路構造で表することができる。また、第1CMOS回路10は、例えば、3層目の第1半導体層12Dを有する第1の導電型MOSであるPMOSと、4層目の第2半導体層13Dを有する第2の導電型MOSであるNMOSとでゲート電極11Bが共通に電気的に接続した第4回路構造で表することができる。さらに、第3回路構造と第4回路構造のゲート電極11Bを共通に電気的に接続した構造で表することができる。
【0029】
第2CMOS回路20は、例えば、1層目の第1半導体層22Aを有する第1の導電型MOSであるPMOSと、2層目の第2半導体層23Aを有する第2の導電型MOSであるNMOSとでゲート電極21が共通に電気的に接続した第5回路構造で表することができる。また、第2CMOS回路20は、例えば、1層目の第1半導体層22Bを有する第1の導電型MOSであるPMOSと、2層目の第2半導体層23Bを有する第2の導電型MOSであるNMOSとでゲート電極21が共通に電気的に接続した第6回路構造で表することができる。さらに、第5回路構造と第6回路構造のゲート電極21を共通に電気的に接続した回路構造で表することができる。
【0030】
第2CMOS回路20は、例えば、3層目の第1半導体層22Cを有する第1の導電型MOSであるPMOSと、4層目の第2半導体層23Cを有する第2の導電型MOSであるNMOSとでゲート電極21が共通に電気的に接続した第7回路構造で表することができる。また、第2CMOS回路20は、例えば、3層目の第1半導体層22Dを有する第1の導電型MOSであるPMOSと、4層目の第2半導体層23Dを有する第2の導電型MOSであるNMOSとでゲート電極21が共通に電気的に接続した第8回路構造で表することができる。また、第7回路構造と第8回路構造のゲート電極21を共通に電気的に接続した構造で表することができる。さらに、第5回路構造、第6回路構造、第7回路構造、及び第8回路構造のゲート電極21を共通に電気的に接続した構造で表することができる。
【0031】
半導体装置100は、
図4に示すように、論理回路の基礎となるCMOS回路の回路構成のため、例えば、インバータ回路、2入力NAND回路、2入力NOR回路などのCMOS基本ゲートを構成することができる。すなわち、半導体装置100は、各々のCMOS構造のゲート同士を電気的に接続する配線を低減することにより、レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0032】
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように、第1の実施形態によれば、第1の導電型MOS及び第2の導電型MOSを交互に3層以上積層し、ある第1半導体層または第2半導体層に着目すると、ある第1半導体層または第2半導体層の上下の第1半導体層または第2半導体層とゲート電極を共通に接続することにより、基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0033】
[第2の実施形態]
(半導体装置の構成)
第2の実施形態に係る半導体装置100Aについて説明する。なお、
図5は、層間絶縁膜2の図示を省略した上面図である。
【0034】
半導体装置100Aは、
図5に示すように、第1の実施形態に係る半導体装置100に対し、第1の電源配線層(31、33)、第2の電源配線層(32、34)、及び第1~第4信号配線層(41~44)をさらに備える。なお、他の構成は、第1の実施形態に係る半導体装置100と同様であるため、説明を省略する。
【0035】
図6に示すように、第1の電源配線層(31、33)は、例えば、1層目及び3層目の第1半導体層(12、22)の下層に、第1半導体層(12、22)と直交する方向に配置する。具体的には、第1の電源配線層31は、例えば、1層目の第1半導体層(12A、12B、22A、22B)の第1ソース領域(14、24)の下層に配置する。また、第1の電源配線層33は、例えば、3層目の第1半導体層(12C、12D、22C、22D)の第1ソース領域(14、24)の下層に配置する。なお、第1の電源配線層(31、33)は、例えば、VDD配線であってもよい。
【0036】
第2の電源配線層(32、34)は、例えば、2層目及び4層目の第2半導体層(13、23)の上層に、第2半導体層(13、23)と直交する方向に配置する。具体的には、第2の電源配線層32は、例えば、2層目の第2半導体層(13A、13B、23A、23B)の第2ドレイン領域(18、28)の上層に配置する。また、第2の電源配線層34は、例えば、4層目の第2半導体層(13C、13D、23C、23D)の第2ドレイン領域(18、28)の上層に配置する。なお、第2の電源配線層(32、34)は、例えば、VSS配線であってもよい。
【0037】
図7に示すように、第1及び第3信号配線層(41、43)は、例えば、1層目及び3層目の第1半導体層(12、22)の下層に、第1半導体層(12、22)と直交する方向に配置する。具体的には、第1信号配線層41は、例えば、1層目の第1半導体層(12A、12B、22A、22B)の第1ドレイン領域(15、25)の下層に配置する。また、第3信号配線層43は、例えば、3層目の第1半導体層(12C、12D、22C、22D)の第1ドレイン領域(15、25)の下層に配置する。
【0038】
第2及び第4信号配線層(42、44)は、例えば、2層目及び4層目の第2半導体層(13、23)の上層に、第2半導体層(13、23)と直交する方向に配置する。具体的には、第2信号配線層42は、例えば、2層目の第2半導体層(13A、13B、23A、23B)の第2ソース領域(17、27)の上層に配置する。また、第4信号配線層44は、例えば、4層目の第2半導体層(13C、13D、23C、23D)の第2ソース領域(17、27)の上層に配置する。
【0039】
(第2の実施形態の効果)
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の導電型MOS及び第2の導電型MOSを交互に3層以上積層し、ある第1半導体層または第2半導体層に着目すると、ある第1半導体層または第2半導体層の上下の第1半導体層または第2半導体層とゲート電極を共通に接続することにより、基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0040】
さらに、第2の実施形態によれば、第1半導体層または第2半導体層の上層または下層に、第1の電源配線層、第2の電源配線層を配置することにより、第1半導体層及び第2半導体層にそれぞれVDD電位、VSS電位を容易に接続することができるため、レイアウトの自由度を向上することができる。
【0041】
[第3の実施形態]
(半導体装置の構成)
第3の実施形態に係る半導体装置100Bについて説明する。なお、
図8は、層間絶縁膜2の図示を省略した上面図である。
【0042】
半導体装置100Bは、
図9に示すように、第1の実施形態に係る第1半導体層(12、22)が1層目及び3層目に備わるのに対し、第1半導体層(12、22)が1層目及び4層目に備わる。また、半導体装置100Bは、第2半導体層(13、23)が2層目及び4層目に備わるのに対し、第2半導体層(13、23)が2層目及び3層目に備わる。なお、基板1と、層間絶縁膜2とを備えていてもよい。第1CMOS回路10Bは、第1CMOS回路10の別の一例である。第2CMOS回路20Bは、第2CMOS回路20の別の一例である。他の構成は、第1の実施形態に係る半導体装置100と同様であるため、説明を省略する。また、半導体装置100Bの等価回路は、第1の実施形態に係る半導体装置100の等価回路と同様であるため、説明を省略する。
【0043】
図9に示すように、第1半導体層(12A、12B、22A、22B)は、基板1の表面と垂直に積層して1層目に配置する。また、第1半導体層(12C、12D、22C、22D)は、基板1の表面と垂直に積層して4層目に配置する。なお、
図9では、第1半導体層(12、22)及び第2半導体層(13、23)は、積層が4層だが、4層以上の多層にしてもよい。すなわち、第1半導体層(12、22)は、(4n-3)層目及び4n層目に積層する(1≦n≦N、N≧1、nとNは整数とする)。
【0044】
図9に示すように、第2半導体層(13A、13B、23A、23B)は、基板1の表面と垂直に積層された2層目に配置する。また、第2半導体層(13C、13D、23C、23D)は、基板1の表面と垂直に積層された3層目に配置する。すなわち、第2半導体層(13、23)は、(4n-2)層目及び(4n-1)層目に積層する(1≦n≦N、N≧1、nとNは整数とする)。なお、
図9では、第1半導体層(12、22)及び第2半導体層(13、23)は、積層が4層だが、4層以上の多層であってもよい。また、半導体装置100は、第1半導体層(12、22)を1層目に積層し、第2半導体層(13、23)を2層目及び3層目に積層にし、積層が3層であってもよい。
【0045】
第1CMOS回路10B及び第2CMOS回路20Bは、第1の導電型MOSであるPMOSと、第2の伝導型MOSであるNMOSとの組み合わせで構成する。
【0046】
第1CMOS回路10Bは、ゲート電極11A及びゲート電極11Bを有する。第1CMOS回路10Bは、あるi(1≦i≦N)について、ゲート電極(11A、11B)が少なくとも(4i-3)層目(すなわち、1、5、9・・・4i-3層目)の第1半導体層12の第1の導電型MOSと、(4i-2)層目(すなわち、2、6、10・・・4i-2層目)の第2半導体層13の第2電動型MOSとで共通に電気的に接続する。具体的には、第1CMOS回路10Bは、例えば、ゲート電極11Aが1層目の第1半導体層(12A、12B)の第1の導電型MOSであるPMOSと、2層目の第2半導体層(13A、13B)の第2の導電型MOSであるNMOSとで共通に電気的に接続する。
【0047】
第2CMOS回路20Bは、ゲート電極21を有する。第2CMOS回路20Bは、あるi(1≦i≦N)について、ゲート電極21が少なくとも(4n-2)層目の第2半導体層23の第2の導電型MOSと、(4i-1)層目(すなわち、3、7、11・・・4i-1層目)の第2半導体層23の第2の導電型MOSとで共通に電気的に接続する。具体的には、第2CMOS回路20Bは、例えば、ゲート電極21が2層目の第2半導体層(23A、23B)の第2の導電型MOSであるNMOSと、3層目の第2半導体層(23C、23D)の第2の導電型MOSであるNMOSとで共通に電気的に接続する。すなわち、第2CMOS回路20Bは、(4n-2)層目及び(4i-1)層目の隣接層において、同一の導電型のMOSで構成する。
【0048】
(第3の実施形態の効果)
以上説明したように、第3の実施形態によれば、第1の導電型MOS及び第2の導電型MOSを交互に3層以上積層し、ある第1半導体層または第2半導体層に着目すると、ある第1半導体層または第2半導体層の上下の第1半導体層または第2半導体層とゲート電極を共通に接続することにより、基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0049】
[第4の実施形態]
(半導体装置の構成)
第4の実施形態に係る半導体装置100Cについて説明する。なお、
図10は、層間絶縁膜2の図示を省略した上面図である。
【0050】
半導体装置100Cは、
図10に示すように、第3の実施形態に係る半導体装置100Bに対し、第1の電源配線層(35、37)、第2の電源配線層36、及び第1~第3信号配線層(45~47)をさらに備える。なお、他の構成は、第3の実施形態に係る半導体装置100Bと同様であるため、説明を省略する。
【0051】
図11に示すように、第1の電源配線層35は、例えば、1層目の第1半導体層(12、22)の下層に、第1半導体層(12、22)と直交する方向に配置する。また、第1の電源配線層37は、例えば、4層目の第1半導体層(12、22)の上層に、第1半導体層(12、22)と直交する方向に配置する。具体的には、第1の電源配線層35は、例えば、1層目の第1半導体層(12A、12B、22A、22B)の第1ソース領域(14、24)の下層に配置する。また、第1の電源配線層37は、例えば、4層目の第1半導体層(12C、12D、22C、22D)の第1ソース領域(14、24)の上層に配置する。なお、第1の電源配線層(35、37)は、例えば、VDD配線であってもよい。
【0052】
第2の電源配線層36は、例えば、2層目及び3層目の第2半導体層(13、23)に挟まれた間に、第2半導体層(13、23)と直交する方向に配置する。具体的には、第2の電源配線層36は、例えば、2層目の第2半導体層(13A、13B、23A、23B)の第2ドレイン領域(18、28)と、3層目の第2半導体層(13C、13D、23C、23D)の第2ドレイン領域(18、28)との挟まれた間に配置する。なお、第2の電源配線層36は、例えば、VSS配線であってもよい。
【0053】
図12に示すように、第1信号配線層45は、例えば、1層目の第1半導体層(12、22)の下層に、第1半導体層(12、22)と直交する方向に配置する。また、第3信号配線層47は、例えば、4層目の第1半導体層(12、22)の上層に、第1半導体層(12、22)と直交する方向に配置する。具体的には、第1信号配線層45は、例えば、1層目の第1半導体層(12A、12B、22A、22B)の第1ドレイン領域(15、25)の下層に配置する。また、第3信号配線層47は、例えば、4層目の第1半導体層(12C、12D、22C、22D)の第1ドレイン領域(15、25)の上層に配置する。
【0054】
第2信号配線層46は、例えば、2層目及び3層目の第2半導体層(13、23)に挟まれた間に、第2半導体層(13、23)と直交する方向に配置する。具体的には、第2信号配線層46は、例えば、2層目の第2半導体層(13A、13B、23A、23B)の第2ソース領域(17、27)と、3層目の第2半導体層(13C、13D、23C、23D)の第2ソース領域(17、27)との挟まれた間に配置する。
【0055】
(第4の実施形態の効果)
以上説明したように、第4の実施形態によれば、第1の導電型MOS及び第2の導電型MOSを交互に3層以上積層し、ある第1半導体層または第2半導体層に着目すると、ある第1半導体層または第2半導体層の上下の第1半導体層または第2半導体層とゲート電極を共通に接続することにより、基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0056】
さらに、第4の実施形態によれば、第1半導体層または第2半導体層の上層または下層に、第1の電源配線層、第2の電源配線層を配置することにより、第1半導体層及び第2半導体層にそれぞれVDD電位、VSS電位を容易に接続することができるため、レイアウトの自由度を向上することができる。
【0057】
[第4の実施形態の変形例]
(半導体装置の構成)
第4の実施形態の変形例に係る半導体装置100Dについて説明する。なお、
図13は、層間絶縁膜2の図示を省略した上面図である。
【0058】
半導体装置100Dは、
図13~17に示すように、第3の実施形態に係る半導体装置100Bに対し、第1の電源配線層(35、37)、第2の電源配線層36、第4~第6信号配線層(48~50)、及びビア(61~69、71~87)をさらに備える。基板1は、酸化膜4を備える。なお、他の構成は、第3の実施形態に係る半導体装置100Bと同様であるため、説明を省略する。また、第1CMOS回路10Dは、第1CMOS回路10の別の一例である。第2CMOS回路20Dは、第2CMOS回路20の別の一例である。
【0059】
図14に示すように、第4信号配線層48は、例えば、ゲート電極11Bの上層に配置する。第4信号配線層48は、例えば、ビア61を介してゲート電極11Bと電気的に接続する。
【0060】
第5信号配線層49は、例えば、ゲート電極11B及びゲート電極21の上層に配置する。第5信号配線層49は、例えば、ビア63を介してゲート電極21と電気的に接続する。
【0061】
図14及び
図17に示すように、第6信号配線層50は、例えば、第3信号配線層47D及び第5信号配線層49の上層に配置する。第6信号配線層50は、例えば、ビア62を介して第5信号配線層49と電気的に接続する。
【0062】
図15に示すように、第1の電源配線層35は、例えば、ビア(68、69)を介して1層目の第1半導体層(22A、22B)の第1ソース領域24と電気的に接続する。また、第1の電源配線層37は、例えば、ビア(64~67)を介して4層目の第1半導体層(12C、12D、22C、22D)の第1ソース領域(14、24)と電気的に接続する。
【0063】
第2の電源配線層36は、例えば、ビア(71、72、73、74)を介して3層目の第2半導体層(13C、13D、23C、23D)の第2ドレイン領域(18、28)と電気的に接続する。
【0064】
図16に示すように、第2信号配線層46Dは、例えば、ビア(82、83)を介して2層目の第2半導体層(23A、23B)の第2ソース領域27と電気的に接続する。また、第2信号配線層46Dは、例えば、ビア(84、85)を介して3層目の第2半導体層(23C、23D)の第2ソース領域27と電気的に接続する。
【0065】
2層目の第2半導体層(23A、23B)の第2ソース領域27は、例えば、ビア(80、81)を介して1層目の第1半導体層(22A、22B)の第2ドレイン領域28と電気的に接続する。また、3層目の第2半導体層(23C、23D)の第2ソース領域27は、例えば、ビア(86、87)を介して4層目の第1半導体層(22C、22D)の第2ドレイン領域28と電気的に接続する。
【0066】
図16及び
図17に示すように、第3信号配線層47Dは、例えば、ビア(76、77)を介して4層目の第1半導体層(12C、12D)の第2ドレイン領域28と電気的に接続する。また、第6信号配線層50は、例えば、ビア75を介して第3信号配線層47Dと電気的に接続する。なお、第3信号配線層47Dは、第3信号配線層47の別の一例である。
【0067】
4層目の第1半導体層(12C、12D)の第2ドレイン領域28は、例えば、ビア(78、79)を介して3層目の第2半導体層(13C、13D)の第1ソース領域24と電気的に接続する。
【0068】
半導体装置100Dの等価回路は、
図18に示すように、第1CMOS回路10Dと第2CMOS回路20Dとで表される。第1CMOS回路10Dの1層目の第1半導体層(12A、12B)及び2層目の第2半導体層(13A、13B)は、第1の実施形態に係る半導体装置100の等価回路と同様であるため、説明を省略する。
【0069】
第1CMOS回路10Dは、3層目の第2半導体層13Cを有する第2の導電型MOSであるNMOSと、4層目の第1半導体層12Cを有する第1の導電型MOSであるPMOSとでゲート電極11Bが共通に電気的に接続した第3回路構造Dで表することができる。また、第1CMOS回路10Dは、3層目の第2半導体層13Dを有する第2の導電型MOSであるNMOSと、4層目の第1半導体層12Dを有する第1の導電型MOSであるPMOSとでゲート電極11Bが共通に電気的に接続した第4回路構造Dで表することができる。さらに、第3回路構造Dと第4回路構造Dのゲート電極11Bを共通に電気的に接続した回路構造で表することができる。
【0070】
ゲート電極11Bは、
図13に示す第4信号配線層48と電気的に接続した回路構造で表することができる。
【0071】
第3回路構造D及び第4回路構造Dは、
図15に示す第1の電源配線層(35、37)及び第2の電源配線層36と電気的に接続した回路構造で表することができる。また、第3回路構造D及び第4回路構造Dは、
図13に示す第3信号配線層47D、第6信号配線層50、及び第5信号配線層49と電気的に接続した回路構造で表することができる。第3信号配線層47D、第6信号配線層50、及び第5信号配線層49は、ゲート電極21と電気的に接続した回路構造で表することができる。
【0072】
第2CMOS回路20Dは、1層目の第1半導体層22Aを有する第1の導電型MOSであるPMOSと、2層目の第2半導体層23Aを有する第2の導電型MOSであるNMOSとでゲート電極21が共通に電気的に接続した第5回路構造Dで表することができる。また、第2CMOS回路20Dは、1層目の第1半導体層22Bを有する第1の導電型MOSであるPMOSと、2層目の第2半導体層23Bを有する第2の導電型MOSであるNMOSとでゲート電極21が共通に電気的に接続した第6回路構造Dで表することができる。さらに、第5回路構造Dと第6回路構造Dのゲート電極21を共通に電気的に接続した回路構造で表することができる。
【0073】
第2CMOS回路20Dは、3層目の第2半導体層23Cを有する第2の導電型MOSであるNMOSと、4層目の第1半導体層22Cを有する第1の導電型MOSであるPMOSとでゲート電極21が共通に電気的に接続した第7回路構造Dで表することができる。また、第2CMOS回路20は、例えば、3層目の第2半導体層23Dを有する第2の導電型MOSであるNMOSと、4層目の第1半導体層22Dを有する第1の導電型MOSであるPMOSとでゲート電極21が共通に電気的に接続した第8回路構造Dで表することができる。また、第7回路構造Dと第8回路構造Dのゲート電極21を共通に電気的に接続した構造で表することができる。さらに、第5回路構造D、第6回路構造D、第7回路構造D、及び第8回路構造Dのゲート電極21を共通に電気的に接続した構造で表することができる。
【0074】
第5回路構造D、第6回路構造D、第7回路構造D、及び第8回路構造Dは、
図15に示す第1の電源配線層(35、37)及び第2の電源配線層36と電気的に接続した回路構造で表することができる。また、第5回路構造D、第6回路構造D、第7回路構造D、及び第8回路構造Dは、
図13に示す第2信号配線層46Dと電気的に接続した回路構造で表することができる。
【0075】
(第4の実施形態の変形例の効果)
以上説明したように、第4の実施形態の変形例によれば、第1の導電型MOS及び第2の導電型MOSを交互に3層以上積層し、ある第1半導体層または第2半導体層に着目すると、ある第1半導体層または第2半導体層の上下の第1半導体層または第2半導体層とゲート電極を共通に接続することにより、基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0076】
さらに、第4の実施形態の変形例によれば、第1半導体層または第2半導体層の上層または下層に、第1の電源配線層、第2の電源配線層を配置することにより、第1半導体層及び第2半導体層にそれぞれVDD電位、VSS電位を容易に接続することができるため、レイアウトの自由度を向上することができる。
【0077】
[第5の実施形態]
(半導体装置の構成)
第5の実施形態に係る半導体装置100Eについて説明する。なお、
図19は、層間絶縁膜2の図示を省略した上面図である。
【0078】
以下、
図19~21を用いて、半導体装置100Eの構成を第1の実施形態と異なる点のみ説明する。
【0079】
半導体装置100Eは、
図19に示すように、第1半導体層12と、第2半導体層13と、ゲート電極(11A、11B)とを備える。また、第1の導電型MOSと、第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第1CMOS回路10Eを備える。なお、基板1と、層間絶縁膜2とを備えていてもよい。なお、第1CMOS回路10Eは、第1の実施形態に係る第1CMOS回路10と同様の構造のため、説明を省略する。第1CMOS回路10Eは、第1CMOS回路10の別の一例である。
【0080】
半導体装置100Eの等価回路は、
図21に示すように、第1CMOS回路10Eで表される。なお、第1CMOS回路10Eは、第1の実施形態に係る第1CMOS回路10と同様の回路構成のため、説明を省略する。
【0081】
(第5の実施形態の効果)
以上説明したように、第5の実施形態によれば、第1の導電型MOS及び第2の導電型MOSを交互に3層以上積層し、ある第1半導体層または第2半導体層に着目すると、ある第1半導体層または第2半導体層の上下の第1半導体層または第2半導体層とゲート電極を共通に接続することにより、基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0082】
[第6の実施形態]
(半導体装置の構成)
第6の実施形態に係る半導体装置100Fについて説明する。なお、
図22は、層間絶縁膜2の図示を省略した上面図である。
【0083】
以下、
図22~24を用いて、半導体装置100Fの構成を第1の実施形態と異なる点のみ説明する。
【0084】
半導体装置100Fは、
図22に示すように、第1半導体層22と、第2半導体層23と、ゲート電極21とを備える。また、第1の導電型MOSと、第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第2CMOS回路20Fを備える。なお、基板1と、層間絶縁膜2とを備えていてもよい。なお、第2CMOS回路20Fは、第1の実施形態に係る第2CMOS回路20と同様の構造のため、説明を省略する。第2CMOS回路20Fは、第2CMOS回路20の別の一例である。
【0085】
半導体装置100Fの等価回路は、
図24に示すように、第2CMOS回路20Fで表される。なお、第2CMOS回路20Fは、第1の実施形態に係る第2CMOS回路20と同様の回路構成のため、説明を省略する。
【0086】
(第6の実施形態の効果)
以上説明したように、第6の実施形態によれば、第1の導電型MOS及び第2の導電型MOSを交互に3層以上積層し、ある第1半導体層または第2半導体層に着目すると、ある第1半導体層または第2半導体層の上下の第1半導体層または第2半導体層とゲート電極を共通に接続することにより、基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0087】
[第7の実施形態]
(半導体装置の構成)
第7の実施形態に係る半導体装置100Gについて説明する。なお、
図25は、層間絶縁膜2の図示を省略した上面図である。
【0088】
以下、
図25~26を用いて、半導体装置100Gの構成を第3の実施形態と異なる点のみ説明する。
【0089】
半導体装置100Gは、
図25に示すように、第1半導体層12と、第2半導体層13と、ゲート電極(11A、11B)とを備える。また、第1の導電型MOSと、第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第1CMOS回路10Gを備える。なお、基板1と、層間絶縁膜2とを備えていてもよい。なお、第1CMOS回路10Gは、第3の実施形態に係る第1CMOS回路10Bと同様の構造のため、説明を省略する。第1CMOS回路10Gは、第1CMOS回路10の別の一例である。
【0090】
第1CMOS回路10Gは、第5の実施形態に係る第1CMOS回路10Fと同様の回路構成のため、説明を省略する。
【0091】
(第7の実施形態の効果)
以上説明したように、第7の実施形態によれば、第1の導電型MOS及び第2の導電型MOSを交互に3層以上積層し、ある第1半導体層または第2半導体層に着目すると、ある第1半導体層または第2半導体層の上下の第1半導体層または第2半導体層とゲート電極を共通に接続することにより、基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0092】
[第8の実施形態]
(半導体装置の構成)
第8の実施形態に係る半導体装置100Hについて説明する。なお、
図27は、層間絶縁膜2の図示を省略した上面図である。
【0093】
以下、
図27~28を用いて、半導体装置100Hの構成を第3の実施形態と異なる点のみ説明する。
【0094】
半導体装置100Hは、
図27に示すように、第1半導体層22と、第2半導体層23と、ゲート電極21とを備える。また、第1の導電型MOSと、第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第2CMOS回路20Hを備える。なお、基板1と、層間絶縁膜2とを備えていてもよい。なお、第2CMOS回路20Hは、第3の実施形態に係る第2CMOS回路20Bと同様の構造のため、説明を省略する。第2CMOS回路20Hは、第2CMOS回路20の別の一例である。
【0095】
第2CMOS回路20Hは、第6の実施形態に係る第2CMOS回路20Fと同様の回路構成のため、説明を省略する。
【0096】
(第8の実施形態の効果)
以上説明したように、第8の実施形態によれば、第1の導電型MOS及び第2の導電型MOSを交互に3層以上積層し、ある第1半導体層または第2半導体層に着目すると、ある第1半導体層または第2半導体層の上下の第1半導体層または第2半導体層とゲート電極を共通に接続することにより、基板単位面積あたりの素子密度及びレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0097】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0098】
例えば、上記の本発明のいくつかの実施形態に係る半導体装置100~100Hの構成では、第1の導電型MOSは、PMOSであり、第2の導電型MOSは、NMOSである場合を説明したが、第1の導電型MOSは、NMOSであり、第2の導電型MOSは、PMOSであってもよい。なお、第1の導電型MOSは、NMOSであり、第2の導電型MOSは、PMOSである場合、第1の電源配線層(35、37)は、例えば、VSS配線
であり、第2の電源配線層36は、例えば、VDD配線であってもよい。
【0099】
本実施形態では、ここでは記載しない様々な実施形態等を含む。以下は、様々な態様の例である。
【0100】
<1>第1ソース領域、第1ドレイン領域、及び第1チャネル領域を有する第1半導体層と、第2ソース領域、第2ドレイン領域、及び第2チャネル領域を有する第2半導体層と、ゲート絶縁膜を介して、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域を覆うように形成するゲート電極と、前記第1半導体層を有する第1の導電型MOSと、前記第2半導体層を有する第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第1CMOS回路と、を備え、前記第1半導体層は、(2n-1)層目に積層し、前記第2半導体層は、2n層目に積層し(1≦n≦N, N≧2, nとNは整数)、あるi(1≦i≦N)について、前記第1CMOS回路は、前記ゲート電極が少なくとも(2i-1)層目の前記第1半導体層の前記第1の導電型MOSと、2i層目の前記第2半導体層の第2の導電型MOSとで共通に電気的に接続する、半導体装置。
【0101】
<2>第1ソース領域、第1ドレイン領域、及び第1チャネル領域を有する第1半導体層と、第2ソース領域、第2ドレイン領域、及び第2チャネル領域を有する第2半導体層と、ゲート絶縁膜を介して、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域を覆うように形成するゲート電極と、前記第1半導体層を有する第1の導電型MOSと、前記第2半導体層を有する第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、前記第2CMOS回路と、を備え、前記第1半導体層は、(2n-1)層目に積層し、前記第2半導体層は、2n層目に積層し(1≦n≦N, N≧2, nとNは整数)、あるi(1≦i≦N)について、前記第2CMOS回路は、前記ゲート電極が少なくとも2i層目の前記第2半導体層の前記第2の導電型MOSと、(2i+1)層目の前記第1半導体層の前記第1の導電型MOSとで共通に電気的に接続する、半導体装置。
【0102】
<3>第1ソース領域、第1ドレイン領域、及び第1チャネル領域を有する第1半導体層と、第2ソース領域、第2ドレイン領域、及び第2チャネル領域を有する第2半導体層と、ゲート絶縁膜を介して、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域を覆うように形成するゲート電極と、前記第1半導体層を有する第1の導電型MOSと、前記第2半導体層を有する第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第1CMOS回路と、を備え、前記第1半導体層は、(4n-3)層目、4n層目に積層し、前記第2半導体層は、(4n-2)層目、(4n-1)層目に積層し(1≦n≦N, N>1, nとNは整数)、あるi(1≦i≦N)について、前記第1CMOS回路は、前記ゲート電極が、少なくとも(4i-3)層目の第1半導体層の第1の導電型MOSと、(4i-2)層目の第2半導体層の第2の導電型MOSとで共通に電気的に接続する、半導体装置。
【0103】
<4>第1ソース領域、第1ドレイン領域、及び第1チャネル領域を有する第1半導体層と、第2ソース領域、第2ドレイン領域、及び第2チャネル領域を有する第2半導体層と、ゲート絶縁膜を介して、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域を覆うように形成するゲート電極と、前記第1半導体層を有する第1の導電型MOSと、前記第2半導体層を有する第2の導電型MOSとの組み合わせで構成される、第2CMOS回路と、を備え、前記第1半導体層は、(4n-3)層目、4n層目に積層し、前記第2半導体層は、(4n-2)層目、(4n-1)層目に積層し(1≦n≦N, N>1, nとNは整数)、あるi(1≦i≦N)について、前記第2CMOS回路は、前記ゲート電極が、少なくとも(4i-2)層目の第2半導体層の第2の導電型MOSと、(4i-1)層目の第2半導体層の第2の導電型MOSとで共通に電気的に接続する、半導体装置。
【符号の説明】
【0104】
1・・・基板
2・・・層間絶縁膜
3・・・ゲート絶縁膜
10・・・第1CMOS回路
20・・・第2CMOS回路
12、22・・・第1半導体層
13、23・・・第2半導体層
14、24・・・第1ソース領域
15、25・・・第1ドレイン領域
16、26・・・第1チャネル領域
17、27・・・第2ソース領域
18、28・・・第2ドレイン領域
19、29・・・第2チャネル領域
11A、11B、21・・・ゲート電極
100・・・半導体装置