(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035660
(43)【公開日】2024-03-14
(54)【発明の名称】標本固定装置とそれを含む顕微鏡装置
(51)【国際特許分類】
G02B 21/00 20060101AFI20240307BHJP
【FI】
G02B21/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022140257
(22)【出願日】2022-09-02
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PLURONIC
(71)【出願人】
【識別番号】598121341
【氏名又は名称】慶應義塾
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガリポン ジョゼフィーヌ
【テーマコード(参考)】
2H052
【Fターム(参考)】
2H052AA09
2H052AA13
2H052AB02
2H052AC04
2H052AC05
2H052AD14
2H052AE02
2H052AE07
(57)【要約】
【課題】新規な標本固定装置及びそれを備えた顕微鏡装置を提供すること。
【解決手段】本発明の標本固定装置は、顕微鏡に装着するための標本固定装置であって、透明な固定物質を充填することにより標本を内部に固定するための多面体または球体を含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顕微鏡に装着するための標本固定装置であって、
透明な固定物質を充填することにより標本を内部に固定するための多面体または球体を含む、標本固定装置。
【請求項2】
前記多面体または球体の外壁が、アクリルまたはガラスを含む、請求項1に記載の標本固定装置。
【請求項3】
前記多面体が、各辺に沿ったフレームを有する、請求項1または2に記載の標本固定装置。
【請求項4】
前記多面体が、平行な対面を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の標本固定装置。
【請求項5】
前記多面体において、全ての面が同じ形状である、請求項1~4のいずれか1項に記載の標本固定装置。
【請求項6】
前記多面体が正多面体である、請求項1~5のいずれか1項に記載の標本固定装置。
【請求項7】
前記フレームで形成される多角形が、平行な対面を有する、請求項6に記載の標本固定装置。
【請求項8】
前記固定物質がゲル、レジン、またはパラフィンを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の標本固定装置。
【請求項9】
前記固定物質が組織化学用封入剤である、請求項1~7のいずれか1項に記載の標本固定装置。
【請求項10】
前記標本の観察に用いられる光源の光に対する前記外壁および/または前記固定物質の透過率が80~100%である、請求項1~9のいずれか1項に記載の標本固定装置。
【請求項11】
前記標本の観察に用いられる光原の光に対する前記外壁および/または前記固定物質の透過率が95~100%である、請求項1~9のいずれか1項に記載の標本固定装置。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の標本固定装置を有する顕微鏡用ステージ。
【請求項13】
請求項12に記載の顕微鏡用ステージを有する顕微鏡装置。
【請求項14】
実体顕微鏡、明視野顕微鏡、蛍光顕微鏡、またはレーザー顕微鏡を有する、請求項13に記載の顕微鏡装置。
【請求項15】
透過照明装置、同軸落射照明装置、または側射照明装置を有する、請求項13または14に記載の顕微鏡装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、標本固定装置とそれを含む顕微鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
顕微鏡観察において、3Dイメージングを可能にするシステムが開発されつつある。例えば、透明な標本を透明な材料の中に固定し、横から顕微鏡撮影しながら回転させるシステムで、6軸回転可能であり、非透明な標本も含めて3D撮影可能なシステムが開発されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2010/014244公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら。これまで、標本を全方向から自由に撮影可能にする顕微鏡ステージは存在しなかった。
【0005】
そこで、本発明は、新規な標本固定装置とそれを含む顕微鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施態様は、顕微鏡に装着するための標本固定装置であって、透明な固定物質を充填することにより標本を内部に固定するための多面体または球体を含む、標本固定装置である。前記多面体または球体の外壁が、アクリルまたはガラスを含んでもよい。前記多面体が、各辺に沿ったフレームを有してもよい。前記多面体が、平行な対面を有してもよい。前記多面体において、全ての面が同じ形状であってもよい。前記多面体が正多面体であってもよい。前記フレームで形成される多角形が、平行な対面を有してもよい。前記固定物質がゲル、レジン、またはパラフィンを含んでもよい。前記固定物質が組織化学用封入剤であってもよい。前記標本の観察に用いられる光源の光に対する前記外壁および/または前記固定物質の透過率が80~100%または95~100%であってもよい。
【0007】
本発明の他の実施態様は、上記いずれかの標本固定装置を有する顕微鏡用ステージまたは顕微鏡装置である。前記顕微鏡装置が、実体顕微鏡、明視野顕微鏡、蛍光顕微鏡、またはレーザー顕微鏡を有してもよい。前記顕微鏡装置が、透過照明装置、同軸落射照明装置、または側射照明装置を有してもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によって、新規な標本固定装置とそれを含む顕微鏡装置を提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明にかかる実施形態の顕微鏡用ステージの模式図である。
【
図2】本発明にかかる一実施例において、標本固定装置の作製過程を示した図である。
【
図3】本発明にかかる一実施例において、完成した標本固定装置をさまざまな面から透視した写真である。Aは標本固定装置全体の写真で、Bは標本を拡大した写真である。
【
図4】本発明にかかる一実施例において、製造した3Dステージの写真である。
【
図5】本発明にかかる一実施例において、標本が入った標本固定装置を装着した3Dステージの写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的に実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
【0011】
==標本固定装置==
本明細書に開示されている標本固定装置は、顕微鏡に装着するための装置であって、固定物質を充填することにより標本を内部に固定するための多面体または球体を含む。
【0012】
ここで用いる標本は特に限定されないが、標本固定装置に固定された標本を透過光で観察する場合、観察に用いられる光源の光に対する標本の透過率が高いほうが好ましい。可視光に対する標本の透過率は、標本・多面体のサイズ・用いる光の強さに依存するが、例えば、10~100%であることが好ましく、20~100%であることがより好ましく、40~100%であることが好ましく、80~100%であることがさらに好ましい。また、標本の光軸方向の厚さは特に限定されないが、薄いほうが好ましく、1cm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることがさらに好ましい。標本固定装置に固定された標本を同軸落射光または側射光で観察する場合は、標本の光の透過率も標本の厚さも特に限定されない。
【0013】
多面体または球体には、固定物質が充填される。多面体または球体は、固定物質を保持するため、外壁を有する。外壁は透明度が高いことが好ましいが、可視光に対する透過率は、標本・多面体のサイズ・用いる光の強さに依存し、例えば、標本の観察に用いられる光源の光に対する外壁の透過率は80~100%であることが好ましく、90~100%であることがより好ましく、95%~100%であることがさらに好ましい。外壁は、例えば、アクリルやガラスを含んでもよく、アクリルやガラスからなっていてもよい。また、形状としては、板状でもよく、レンズ状でもよい。
【0014】
多面体は、辺に沿ったフレームを有してもよい。フレームの材料は特に限定されないが、例えば、アクリル、ガラス、プラスティックなどで構成されてもよい。なお、全ての辺がフレームを有さなくてもよく、多面体の形状を保つ限り、辺以外の部分にフレームと同じ材料でできた部分があってもよい。
【0015】
標本を多面体または球体の内部に固定するための固定物質は透明であればよい。固定物質の可視光に対する透過率は、標本・多面体のサイズ・用いる光の強さに依存するが、例えば、標本の観察に用いられる光源の光に対する透過率が80~100%であることが好ましく、90~100%であることがより好ましく、95%~100%であることがさらに好ましい。固定物質としては、組織化学用封止剤を用いることができる。封止剤として、例えば、MGK-S(松浪硝子)、ビオライト(応研商事)などが挙げられる。また、固定物質は、アガロース・ゼラチン・Pluronic PF-127などのゲル、レジン、パラフィンなどを含んでもよい。
【0016】
多面体は、例えば、互角二十四面体、菱形三十面体、切頂二十面体、六方八面体、三方二十面体、五方二十面体、凧形六十面体、五角六十面体、六方二十面体などが挙げられる。多面体は、平行な対面を有することが好ましく、そのような多面体の例として、互角二十四面体、切頂二十面体、三方二十面体、凧形六十面体、五角六十面体、六方二十面体などが挙げられる。また、多面体において、全ての面が同じ形状であることが好ましく、特に、多面体が正多面体であることが好ましい。
【0017】
球体の半径または多面体の重心から外壁までの最大長は特に限定されないが、例えば、1mm以上であればよく、1.5mm以上であることがより好ましく、2mm以上であることがさらに好ましく、100mm以下であればよく、75mm以下であることがより好ましく、50mm以下であることがさらに好ましい。なお、異なる最大長を有する複数の標本固定装置をそろえておき、標本のサイズに合わせて最適な多面体のサイズを選んでもよい。また、標本の全体を写したい場合、球体の半径または多面体の重心から外壁までの最大長は標本の最大長と関係し、例えば、球体の半径または多面体の重心から外壁までの最大長は、標本の最大長が1mmの場合は2mm以上であることが好ましく、標本の最大長が5mmの場合は10mm以上であることが好ましく、標本の最大長が8mmの場合は16mm以上であることが好ましく、標本の最大長が10mmの場合は20mm以上であることが好ましい。
【0018】
==標本固定装置の製造方法==
以下に、フレームを備えた多面体、または球体を有する標本固定装置の製造方法の一例を挙げるが、標本固定装置の製造方法はこれらに限定されず、当業者は、公知の方法で容易に標本固定装置を作製することができる。
【0019】
まず、多面体の形状をしたフレームを、コンピュータで設計する。設計した多面体のフレームを、3Dプリンタで造形する。フレームに嵌るような大きさに、アクリル板またはガラス板を切断し、フレームにはめる。一面だけ、アクリル板またはガラス板を嵌めず、溶解したゲルを多面体の容積の半分くらいまでいれ、その状態でゲルを固める。固まったゲル状に観察するための標本を置き、さらに溶解したゲルを加え、ゲルを固める。最後の一面にアクリル板またはガラス板を嵌めると、標本固定装置が完成する。標本固定装置内での標本の位置は、例えば、遠心力、ゲルの追加、小さい道具の使用、マグネットなどにより微調整可能である。特に、クロスリンクされていないゲル(例えば、食用ゼラチンなど)を用いれば、微調整によってゲルに生じた痕跡は残らなくなるので好ましい。
【0020】
なお、ゲルのゲル化方法は、ゲルの種類によって、加熱、冷却などの温度変化、光・可視光・UVなどの光照射、ゲル化剤などの化学物質の添加、および圧力・振動・剪断力などの物理的刺激などから適切なものを選択すればよい。
【0021】
球体の場合、一部に穴のあいた球体のガラスを製造し、多面体の場合と同様に、ゲルで標本を内部に固定する。その後、穴をふさぐと、標本固定装置が完成する。
【0022】
なお、多面体は数学的な意味での完全な多面体でなくてもよく、球体は完全な球でなくてもよく、製造上の歪みおよび製造上必要な凹凸は許容されるものとする。
【0023】
==標本固定装置を備えた顕微鏡装置==
本明細書に開示する標本固定装置を顕微鏡観察に用いることによって、x軸、y軸、z軸方向の移動のみならず、ロール・ピッチ・ヨーの3つの回転軸に沿った回転が可能になる。例えば、この標本固定装置を装着するための顕微鏡用ステージを
図1に示す。
【0024】
図1Aに示す顕微鏡用ステージは、3Dステージ10を有し、標本固定装置11を装着できる。標本固定装置11には、装着前に標本12が入れられている。この3Dステージは、ステージごとx軸、y軸、z軸のそれぞれの方向に移動可能である。また、この3Dステージは、はジンバルであって、第1の回転軸17であるロール軸、第2の回転軸19であるピッチ軸、または第3の回転軸18であるヨー軸を中心軸として、回転可能である。
【0025】
図1Bに示す顕微鏡用ステージはジンバルであって、円形の外輪20、標本22を含んだ標本固定装置21を固定するための二つの第1の回転軸27、標本固定装置21を固定するための二つの第2の回転軸29、および外輪20が装着され外輪20をx軸、y軸、z軸方向に移動させることができるベース(図示せず)を備える。第1の回転軸27はロール軸であり、第2の回転軸29はピッチ軸であり、それぞれ伸縮することによって、標本固定装置21を支持することができる。例えば、第1の回転軸27及び第2の回転軸29をロータリー・アクチュエーターに、テレスコピック・アームを組み合わせて製造することができる。具体的な作動方法を以下に述べる。第1の回転軸27が標本固定装置21を支持するとき、第2の回転軸29は標本固定装置21から離れる。その状態で、第1の回転軸27が回転すると、標本固定装置21はロール軸まわりに回転する。次に、第2の回転軸29が標本固定装置21を支持し、第1の回転軸27が標本固定装置21から離れ、その状態で、第2の回転軸29が回転すると、標本固定装置21はピッチ軸まわりに回転する。最後に、第1の回転軸27と第2の回転軸29のどちらか一方または両方が標本固定装置21を支持した状態で、外輪20が回転することにより、標本固定装置21はヨー軸まわりに回転する。一方、ベースを動かすことにより、標本固定装置21は、x軸、y軸、z軸のそれぞれの方向に移動可能である。
【0026】
こうした移動および回転を組み合わせることによって、ステージが動く範囲内であれば、標本をあらゆる位置で、あらゆる向きに方向づけすることができる。これらのステージを、従来の顕微鏡が有するステージの部分に移動可能に、回転可能に取り付けることによって、顕微鏡装置を製造することができる。なお、顕微鏡用ステージの移動及び回転は、コンピューター制御が可能である。
【0027】
ここで、顕微鏡としては、特に限定されず、例えば、実体顕微鏡、明視野顕微鏡、蛍光顕微鏡、またはレーザー顕微鏡のいずれであってもよい。この標本固定装置は、どちらの観察方法にも対応可能である。
【0028】
さらに、この顕微鏡装置は、照明装置を備えるが、例えば、透過照明装置、同軸落射照明装置、または側射照明装置を備えてもよい。照明装置は、光の方向を調整するためのミラーを備えてもよい。透過照明装置を用いる場合、透過光によって標本を観察する。同軸落射照明装置または側射照明装置を用いる場合、それぞれ落射光または側射光によって標本を観察する。この標本固定装置は、どちらの観察方法にも対応可能である。また、この顕微鏡装置は、光の歪みを補正するためのレンズを備えてもよい。特に、標本固定装置が球体の場合に、このレンズは有効に機能する。さらに、この顕微鏡装置は、ccdカメラなどの撮像装置を備えてもよい。
【0029】
==標本固定装置を備えた顕微鏡装置の使用方法==
まず、標本をいれた標本固定装置を顕微鏡用ステージに装着する。次に、顕微鏡用ステージを顕微鏡本体に装着する。
【0030】
透過光を用いる場合、光軸と対物レンズを結ぶ直線上に、標本固定装置の外壁の透明な部分がくるように3Dステージを動かして観察する。光が入る外壁と光が出る対向の外壁が平行であって、光軸と垂直であることが好ましい。
【0031】
落射光または側射光を用いる場合は、外壁の透明な部分を通して光が標本に照射するように、そして外壁の標本から反射した光が透明な部分を通して対物レンズに入るように、3Dステージを動かして観察する。
【実施例0032】
(1)標本固定装置の製造
ソフトウエアのFusion 360で1mm凹みをつけた切頂二十面体型フレームを製作し(
図2A)、高精細3DプリンタAGILISTA-3100でフレームを造形した(
図2B)。フレームは黒色のつや消しスプレーでコーティングした(
図2C)。レーザーカッターで厚み1mmの透明アクリル板から五角形および六角形を切り出した後、アロンアルファタフパワー(コニシ株式会社)で模型のフレームの枠内に嵌めて接着した(
図2D)。ステージの軸の接着点となる多角形に関しては、3Dプリンタ材料で埋めるように設計した(
図3D;gimbal用)。また、透明ゲルと標本を入れるための入り口として、最小多角形である五角形の一つだけにアクリル板を嵌めなかった(
図3D;opening)。なお、この切頂二十面体型の大きさは、直径40mmである。
【0033】
(2)標本の準備
ぷるるんアガー(松木寒天産業株式会社)を約4%(w/v)の濃度で水に入れ、電子レンジで透明になるまで溶解した。生物標本として、全長約5mm(足を除く)のズグロオニグモを冷凍処理し、少量の溶解したアガーに入れてゲル化した。
【0034】
標本固定装置に、ほぼ半分まで溶解したアガーを入れてゲル化した。ズグロオニグモをゲルごと装置内のゲルに載せ、溶解したアガーで標本固定装置を満たした。アガーが完全にゲル化するまで、室温に放置した。なお、標本は、
図3に示すように、いずれの対面の多角形を結ぶ角柱内にも収まるように配置した。
【0035】
(3)3Dステージの製造
図1の3Dステージを基にして、ソフトウエアPro ENGINEERで3Dステージのピッチ軸とロール軸の接続部品を設計し、AGILISTAで造形した。なお本実施例では、ピッチ軸とロール軸の2軸だけを設けた。その他には、ステンレスの六角穴付ボルト・ナット及びベアリング、アルミニウムのシャフトホルダー及びフレームなどを使用した(
図4)。最後に、標本の入った標本固定装置をピッチ軸に両面テープで固定した(
図5)。