(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035761
(43)【公開日】2024-03-14
(54)【発明の名称】害獣捕獲用落とし罠
(51)【国際特許分類】
A01M 23/24 20060101AFI20240307BHJP
【FI】
A01M23/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022150714
(22)【出願日】2022-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】594155724
【氏名又は名称】岩淵 二三男
(72)【発明者】
【氏名】岩淵 二三男
【テーマコード(参考)】
2B121
【Fターム(参考)】
2B121AA01
2B121BA25
2B121EA21
2B121FA01
2B121FA12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】農地及び住宅地における害獣による農地住宅地への侵入を防止し捕獲を行い工作物の破壊及び食害による被害を防止する害獣捕獲用落とし罠を提供する。
【解決手段】害獣の通り道及び農地住宅地の周辺に下部を空間にしT型平板を並べた落とし罠を設置して害獣を捕獲また動けなくすることで害獣による農地の食害及び住宅地の破壊行為も阻止できる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
害獣の通り道に木製又は金属製の格子にT型形状の平板を並べその下に空間を設け平板の上に足を置いたときに平板が開き下の空間に足を落とす構造とし足が落ちて足を引き抜こうとした時に平板が自重でもとに戻り足の肘膝や蹄が引っ掛かり足を引き抜くことができなく害獣を逃走できなくして捕獲する罠。
【請求項2】
平板の幅長さは害獣の蹄の大きさより若干大きくして害獣の足は落下するが人の足より小さいため人は通行できるようにする、また車等タイヤの幅広い車両は通行できるようにした罠。
【請求項3】
格子の下部を掘削し空洞にして害獣の足が地面に触ることができないよう対象害獣の足より長い空間を設ける。
【請求項4】
格子の下部を掘削できない場合は蹄が隠れる程度の空間でも足が落ちれば引き抜くことのできない罠。
【請求項5】
平板はT形状で重心は平板の下部に来るようにしてT形状の上は害獣が乗った場合回転棒を中心に回転して足が落ちる構造とした平板を有する罠。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は農地及び住宅地に害獣(猪、鹿等)が侵入し工作物の破壊および農地を荒らし農作物に食害被害を与える害獣(猪、鹿等)が農地又は住宅地へ侵入できないように害獣(猪、鹿等)の進入を防ぎまた害獣(猪、鹿狸キツネ等)を捕獲するためのものである。
【背景技術】
)
【0002】
従来は農地および住宅地への侵入防止として柵または電気柵と頑丈な塀グレーチング等で周辺を全て囲み害獣の侵入防止を行っていたが車両および人の通行する時は扉の開閉を行い通行の後はまた閉める等の行為が必要で高齢者には非常に負担となっている。
また電気柵等は電気代がかかり経年劣化により交換が必要となるまたそのデイは入りの際は電源の切断を行うが電源の入れ忘れ切り忘れによる感電また侵入を許してしまうグレーチング等の侵入防止は設備が大掛かりとなりまた侵入防止が目的のため撲滅には至らず被害が拡大している。
【課題を解決するための手段】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来は柵または塀を設けて農地又は住宅地への侵入を防ぐものであるが特に農地の場合対策として柵が主流であり柵塀の場合は害獣によって破壊されるなど侵入を阻止できる構造となっていない、また農地という特殊性から農耕車両の出入りも必要で重い塀を設置し車両の出入りの際扉を開閉することは非常に面倒で困難であり前述のとおり被害を受けることも多々ある、害獣の力は我々の人間の力よりはるかに強く重い扉でも簡単に移動破壊されるため農地住宅地への侵入を阻止できていない、また罠としては箱罠やくくり罠等あるが箱罠は大掛かりとなり運搬や設置に手間が掛かりくくり罠は害獣の通りそうなところに仕掛け片足が運よく罠にかかれば有効であるが通行する道幅や歩幅が合えば罠にかかることもあるが非常に確立が悪いかといって数を仕掛けるわけにもいかず捕獲の効率は非常に悪い本発明の落とし罠は通路幅一杯にまた歩幅は3歩分さらに大きく仕掛けることも可能で分割することで運搬も非常に省力化できるまたグレーチングは蹄のある害獣は警戒するため罠の上端に平板を並べ平面に見えるようし害獣の警戒心を軽減させる。
【0004】
本発明の使用実施例を
図1に示す、本発明の格子を設置する場所の下部を掘削し格子に害獣が足を落としても足先が地面に触れないよう空間を確保する、平板が開いた隙間は蹄又は足の大きさより少し大きめ(猪、鹿等大型動物は幅6~7cm長さ10~15cmキツネ狸等中型動物は幅5~6cm長さ10cm程度)にした格子の間から害獣の前脚又は後ろ脚が落ち胸又は腹部で止まった場合足が宙に浮き足を地面に踏ん張り足を抜くことができなくなり、地面に足を踏ん張ることができないため害獣は前に進むことも後ろに下がることもできなくなる、また運よく片足が落ち時に踏ん張り3本の足が残った場合でも挟まった足を引き抜くと古賀できない引き抜く場合は足を引きちぎる以外になくなるため農地および住宅地へ侵入できなくなる、また地中に深い空間を確保できないときは落とし罠を蹄が入る程度の深さが確保できればいいのでその分高く設置し前後をスロープにすることで車両や人の通行の妨げにならない、またスロープ自体を落とし罠としても有効であり落とし罠を斜面に設置しても有効である、足が1本でも罠にかかれば脱出することがほぼ不可能となるまた、格子の大きさを対象の害獣の蹄又は足の大きさで変更し対象害獣のみを侵入できなくし捕獲できるようにまた山間部などで箱罠を仕掛ける場合も多いが箱罠自体非常に大きく重量もあり仕掛けるのは一人では無理で大変な労力を要するが落とし罠の場合穴さえ掘削できれば落とし罠を分割し現地で組み立てることも可能で一人でも設置できるため労力も省略でき険しい山間部でも簡単に害獣の被害を防止し捕獲できる。
【発明の効果】
本発明の落とし罠を農地又は住宅地の周辺又は通り道に設置することで害獣を捕獲また動けなくすることで侵入を阻止し害獣による農地の食害及び住宅地の破壊行為も阻止できるため農作物の食害被害をなくすることができる、また重い塀の開閉作業から解放されることで農業被害の効率化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図4】本発明の落とし罠の害獣が罠に掛かった時の拡大図
【
図5】本発明の落とし罠のT型平板の端部を鋸状にした平面図
【
図6】本発明の落とし罠の前後にスロープを設置した例
【
図7】本発明の落とし罠の平板を安全に開くための専用治具を使用した事例を示す。
【符号の説明】
【0006】
1は本発明の落とし罠
2はT型平板
3は回転丸棒
4は平板を固定するフレーム(フラットバー)
5は空間
6は地面
7は害獣の足
8は害獣
9はスロープ
10は固い地面