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特開2024-35842ゲームシステム、ゲームプログラム、ゲーム装置および情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035842
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲームプログラム、ゲーム装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20240306BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20240306BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/45
A63F13/69
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138224
(22)【出願日】2022-08-31
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ア.ウェブサイトによる公開 (1)ウェブサイトの掲載日 (A)2021年12月19日 (B)2022年2月3日 (C)2022年2月18日 (D)2022年3月6日 (2)ウェブサイトのアドレス (A)https://www.youtube.com/watch?v=tKlQooPp1cs (B)https://www.4gamer.net/games/585/G058543/20220114137/ (C)https://www.youtube.com/watch?v=S6MvlJcSL4w (D)https://game.asahi.com/article/14556469 (3)公開者 (A)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (B)Aetas株式会社 (C)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (D)株式会社朝日新聞社
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り イ.ゲーム・アプリケーションのリリース及びアップデートによる公開 (1)ゲーム・アプリケーションのリリース及びアップデート日 (1-1)リリース 2022年1月19日 アップデート Ver1.0.2 2022年2月22日 Ver1.1.1 2022年5月6日 Ver1.1.2 2022年6月15日 Ver1.2.0 2022年8月5日 (1-2) リリース 2022年1月27日 アップデート Ver1.0.2 2022年2月22日 Ver1.1.1 2022年5月6日 Ver1.1.2 2022年6月15日 Ver1.2.0 2022年8月5日 (2)ゲーム・アプリケーションの公開サイト アプリケーション名:「遊戯王 マスターデュエル」 https://www.konami.com/yugioh/masterduel/ アプリケーション配信プラットフォーム:▲1▼PlayStation4、PlayStation5 https://store.playstation.com/ja-jp/concept/10001481 https://store.playstation.com/en-us/concept/10001481 https://store.playstation.com/es-co/concept/10001481/ https://store.playstation.com/pt-br/concept/10001481/ https://store.playstation.com/en-gb/concept/10001481 https://store.playstation.com/de-de/concept/10001481/ https://store.playstation.com/fr-fr/concept/10001481/ https://store.playstation.com/it-it/concept/10001481/ https://store.playstation.com/es-es/concept/10001481/ https://store.playstation.com/pt-pt/concept/10001481/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り https://store.playstation.com/en-au/concept/10001481 https://store.playstation.com/en-tw/concept/10001481 ▲2▼XBOX ONE、XBOX SERIES XIS https://www.xbox.com/ja-jp/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/en-us/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/es-co/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/pt-br/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/en-gb/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/de-de/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/fr-fr/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/it-it/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/es-es/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/pt-pt/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/en-au/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 https://www.xbox.com/zh-TW/games/store/-/9N9GL8NX4WW8 ▲3▼steam(Valve Corporation) https://store.steampowered.com/app/1449850/YuGiOh_Master_Duel/?utm_source=kde&utm_medium=officialsite&utm_campaign=yugioh_master_duel
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ▲4▼Nintendo Switch https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000034184.html https://www.nintendo.com/store/products/yu-gi-oh-master-duel-switch/ https://www.nintendo.com/es-mx/store/products/yu-gi-oh-master-duel-switch/ https://www.nintendo.com/pt-br/store/products/yu-gi-oh-master-duel-switch/ https://www.nintendo.co.uk/Games/Nintendo-Switch-download-software/Yu-Gi-Oh-Master-Duel-2155953.html https://www.nintendo.de/Spiele/Nintendo-Switch-Download-Software/Yu-Gi-Oh-Master-Duel-2155953.html https://www.nintendo.fr/Jeux/Jeux-a-telecharger-sur-Nintendo-Switch/Yu-Gi-Oh-Master-Duel-2155953.html https://www.nintendo.it/Giochi/Giochi-scaricabili-per-Nintendo-Switch/Yu-Gi-Oh-Master-Duel-2155953.html https://www.nintendo.es/Juegos/Programas-descargables-Nintendo-Switch/Yu-Gi-Oh-Master-Duel-2155953.html https://www.nintendo.pt/Jogos/Aplicacoes-de-download-da-Nintendo-Switch/Yu-Gi-Oh-Master-Duel-2155953.html https://ec.nintendo.com/AU/en/titles/70010000034187
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ▲5▼iOS(Apple Inc.) https://apps.apple.com/jp/app/id1554247785 https://apps.apple.com/app/id1554247785 https://apps.apple.com/co/app/id1554247785 https://apps.apple.com/br/app/id1554247785 https://apps.apple.com/gb/app/id1554247785 https://apps.apple.com/de/app/id1554247785 https://apps.apple.com/fr/app/id1554247785 https://apps.apple.com/it/app/id1554247785 https://apps.apple.com/es/app/id1554247785 https://apps.apple.com/pt/app/id1554247785 https://apps.apple.com/au/app/id1554247785 https://apps.apple.com/tw/app/id1554247785 ▲6▼Android(Google LLC) https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.masterduel (3)公開者:株式会社コナミデジタルエンタテインメント
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウ.展示による発表 (1)展示日 (A)2022年2月10日~2022年2月14日 (B)2022年4月9日~2022年4月10日 (C)2022年5月28日~2022年5月29日 (D)2022年7月21日~2022年7月24日 (E)2022年8月24日~2022年8月28日 (2)展示会名、開催場所 (A) 展示会名:台北国際アニメーションフェスティバル(2022TICA) 開催場所:台北世界貿易センター(No.5, Section 5, Xinyi Rd, Xinyi District, Taipei City, 台湾110) (B) 展示会名:Yu-Gi-Oh! Championship Series 開催場所:Charlotte Convention Center(501 S. College St, Hall ACharlotte, NC 28202, United States) (C) 展示会名:Yu-Gi-Oh! Championship Series 開催場所:The Connecticut Convention Center, Exhibit Hall A(100 Columbus BlvdHartford, CT 06103, United States) (D) 展示会名:SAN DIEGO COMIC-COM 開催場所:サンディエゴ コンベンションセンター(111 W Harbor Dr, San Diego, CA 92101 United Status) (E) 展示会名:gamescom 2022 開催場所:ドイツ ケルンKoelnmesse(Messeplatz 1, 50679 Cologne, Germany) (3)公開者 (A)Konami Digital Entertainment Limited (B)Konami Digital Entertainment, Inc. (C)Konami Digital Entertainment, Inc. (D)Konami Digital Entertainment, Inc. (E)Konami Digital Entertainment Limited
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】米山 実
(72)【発明者】
【氏名】比留間 潤
(72)【発明者】
【氏名】末永 孝
(72)【発明者】
【氏名】吉川 貴彦
(57)【要約】
【課題】ユーザが遊技媒体を取得し、当該遊技媒体を用いて進行させるゲームにおいて、ユーザが遊技媒体を取得する方法の選択肢を増やす。
【解決手段】ゲームシステム(1)は、第1指示に応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なう第1処理部(313a)と、第2指示に応じて、所定の規則と異なる抽選処理によって複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なう第2処理部(313b)と、特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、第2指示の受け付けを可能にする第2処理制御部(313d)と、第2指示の受け付けが可能な間、および第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、第1指示の受け付けを可能にする第1処理制御部(313c)と、を含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なう第1処理部と、
ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なう第2処理部と、
前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にする、第2処理制御部と、
前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にする、第1処理制御部と、を含む、
ゲームシステム。
【請求項2】
ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なう第1処理部と、
ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なう第2処理部と、
前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にする、第2処理制御部と、
遊技媒体を用いてゲームを進行する処理をする進行制御部と、を含み、
前記進行制御部によるゲームを進行する処理は、同じ遊技媒体を複数用いてゲームを進行する処理を含み、
前記抽選処理における前記複数の遊技媒体の中に、前記所定の遊技媒体を含む、
ゲームシステム。
【請求項3】
前記第1処理は、抽選によって前記複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であり、
前記第1処理と前記第2処理とは、抽選をするときに従う規則が異なる、
請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記第1処理における抽選対象の前記複数の遊技媒体には、前記所定の遊技媒体とは別の遊技媒体を含み、
前記所定の遊技媒体および前記別の遊技媒体のうち少なくとも一つの遊技媒体が特定される確率は、前記第1処理における抽選より、前記第2処理における抽選の方が高い、
請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記第2処理制御部は、
前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、抽選によって、前記第2指示の受け付けを可能にするか否かを特定して、前記第2指示の受け付けを可能とすると特定された場合に、前記第2指示の受け付けを可能にする、
請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記第1処理における抽選の抽選対象に含まれる遊技媒体は、前記第2処理における抽選の抽選対象に含まれる遊技媒体と同じである、
請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記第1処理における前記複数の遊技媒体は、複数の種類の前記所定の遊技媒体を含み、
前記複数の種類の前記所定の遊技媒体のそれぞれに、前記第2処理における抽選処理であって、従う規則がそれぞれ異なる抽選処理が関連付けられている、
請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項8】
一つの前記所定の遊技媒体に、前記第2処理における抽選処理であって、従う規則がそれぞれ異なる複数種類の抽選処理が関連付けられている、
請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記第2処理における抽選処理の抽選対象は、前記第2処理における抽選処理を実行可能とする権利をさらに含み、
前記第2処理は、前記第2処理における抽選処理によって前記権利が特定された場合、当該権利をユーザに関連付ける処理を含む、
請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項10】
前記第2処理部は、
前記第2処理における抽選処理によって、前記所定の遊技媒体および前記別の遊技媒体とは異なる遊技媒体である、他の遊技媒体が特定された場合、特定された当該他の遊技媒体を、前記第2処理における抽選処理を実行可能とする権利に変換して、前記ユーザに関連付ける変換処理を行なう、
請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項11】
コンピュータに、
ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なうステップと、
ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なうステップと、
前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にするステップと、
前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にするステップと、を実行させる、
ゲームプログラム。
【請求項12】
ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なう第1処理部と、
ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なう第2処理部と、
前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にする、第2処理制御部と、
前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にする、第1処理制御部と、を含む、
ゲーム装置。
【請求項13】
1または複数のコンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なうステップと、
ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なうステップと、
前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にするステップと、
前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にするステップと、を有する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技媒体を用いて進行させるゲームであって、当該遊技媒体を抽選によりユーザが獲得可能とするゲームを提供するゲームシステム、ゲームプログラム、ゲーム装置および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1種ゲーム媒体が当選された後、次回以降のゲーム媒体の抽選を実行する際に、第1種ゲーム媒体に適している、第1種ゲーム媒体とは異なる種別の第2種ゲーム媒体の当選確率を、当選した第1種ゲーム媒体が有するパラメータに応じて変更するゲームプログラムが記載されている。
【0003】
特許文献2には、第1種別の抽選、及び第1種別とは異なる第2種別の抽選が組み合わされる抽選の実行をユーザに指示された場合、第1種別の抽選、及び第2種別の抽選の個別での実行をユーザに指示された場合とは異なる抽選を行う抽選処理を実行する、情報処理方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7079406号公報(2022年1月27日公開)
【特許文献2】特開2021-027888号公報(2021年2月25日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載されたようなゲームプログラムによって実行される従来のゲームでは、前回と同じ当選確率の抽選を行うことができず、ユーザがゲーム媒体を取得する選択肢が少なくなる。
【0006】
また、特許文献2に記載された情報処理方法を用いたゲームでは、異なる抽選となる前の第2種別の抽選を行うことができず、ユーザがゲーム媒体を取得する選択肢が少なくなる。
【0007】
本発明の一態様は、ユーザが遊技媒体を取得し、当該遊技媒体を用いて進行させるゲームにおいて、ユーザが遊技媒体を取得する方法の選択肢を増やすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るゲームシステムは、ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なう第1処理部と、ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なう第2処理部と、前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にする、第2処理制御部と、前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にする、第1処理制御部と、を含む。
【0009】
また、本発明の一態様に係るゲームプログラムは、コンピュータに、ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なうステップと、ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なうステップと、前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にするステップと、前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にするステップと、を実行させる。
【0010】
また、本発明の一態様に係るゲーム装置は、ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なう第1処理部と、ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なう第2処理部と、前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にする、第2処理制御部と、前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にする、第1処理制御部と、を含む。
【0011】
また、本発明の一態様に係る情報処理方法は、1または複数のコンピュータが実行する情報処理方法であって、ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なうステップと、ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なうステップと、前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にするステップと、前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にするステップと、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一形態に係るゲームシステムの概略構成を示す図である。
図2】ゲームシステムの制御系の要部を示す機能ブロック図である。
図3】ゲーム画面の一例を模式的に示す図である。
図4図3の例における対戦ゲームの進行手順の一例を示す図である。
図5】メインフェイズにおける各カードの配置の詳細を説明するための説明図である。
図6】カード配置処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図7】抽選モードにおいて行われる抽選の抽選対象を説明するための図である。
図8】抽選モードにおけるゲームシステムの動作を示すシーケンス図である。
図9】ゲーム画面の一例を模式的に示す図である。
図10】ゲーム画面の一例を模式的に示す図である。
図11】ゲーム画面の一例を模式的に示す図である。
図12】抽選モードにおいて行われる抽選の抽選対象を説明するための図である。
図13】抽選モードにおいて行われる抽選の抽選対象を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一形態に係るゲームシステムの一例について説明する。まず、図1を参照して、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を説明する。ゲームシステム1は、センターサーバ10を含んでいる。なお、センターサーバ10は、複数のコンピュータ装置としてのサーバユニットが組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ10が構成されてもよい。
【0014】
センターサーバ10には、ネットワーク20を介してゲーム機30が接続される。ゲーム機30として、商業用(業務用)のゲーム機(いわゆるアーケードゲーム機)等の適宜のゲーム装置が利用されてよいが、図1の例ではユーザ端末装置が利用されている。ユーザ端末装置は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。ユーザ端末装置として、例えば据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ、据置型の家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のコンピュータ装置が利用されてよいが、図1の例ではスマートフォン(携帯電話)が利用されている。
【0015】
スマートフォンは、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、センターサーバ10が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。そして、スマートフォンは、このようなソフトウエアとして、ゲーム用のアプリケーション(以下、ゲームアプリと呼ぶ場合がある)を実装することにより、ゲームを提供するゲーム機30として機能する。スマートフォンは、このようなゲームアプリを通じて、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、或いはタイミングゲーム(音楽ゲーム)等の適宜のゲームを提供し得る。
【0016】
本実施形態では、ゲーム機30が提供するゲームが対戦ゲームである形態について説明する。本実施形態の対戦ゲームは、カード等の遊技媒体を用いて対戦を行なう対戦モードと、抽選処理によってカード等の遊技媒体を特定する抽選モードとを含む。対戦モードおよび抽選モードの間の遷移をする処理方法については特に限定されない。例えば、いずれのモードを選択するかの指示を受け付け可能な画面を表示させ、モードを選択する指示に応じて、選択されたモードを実行させてもよい。
【0017】
まず、対戦モードについて説明する。対戦モードでは、ゲーム機30はゲーム画面に表示される各種の遊技媒体を使用して複数のユーザ(以下、対戦ゲームをプレイするユーザをプレイヤと呼ぶ場合がある)がする対戦モードを提供する。対戦モードは、有料(所定の対価の徴収と引換に所定範囲のプレイが提供される場合、或いはアイテムの購入、特定の展開等の対戦ゲームの一部が所定の対価の徴収と引換にプレイされる場合の両方を含む)でプレイされてもよいし、無料(ゲームアプリのダウンロードが有料の場合を含む)でプレイされてもよい。
【0018】
対戦モードは、遊技媒体を介して適宜に対戦を実現してよいが、一例としてゲーム画面が複数のユーザ(いわゆるNPC等、コンピュータが対戦相手のユーザとして機能する場合を含む)にそれぞれ対応する複数の配置領域群を含む場合に、複数種類の遊技媒体を含むようにユーザ毎に用意される遊技媒体群から各配置領域群に配置されるべき候補としてユーザ毎に形成される手元遊技媒体群のうち、各配置領域群に配置された遊技媒体を介して、複数のユーザ間における対戦を実現する。ここで、「遊技媒体」とは、ゲームの進行に用いられるゲーム内の媒体である。この遊技媒体には、対戦モードで使用するカード、その他の各種のアイテム、ゲーム内価値などが含まれる。「ゲーム内価値」は、例えばゲーム内通貨、アイテムと交換するためのポイントなどを指す。また、このような遊技媒体として、車、動物、或いは適宜のフィギュア等(いずれもゲーム画面に電子的に表示される仮想的なもの)の各種の仮想的な媒体が利用されてよいが、一例としてカード(同様に電子的に表示される仮想カード)が利用される。この場合、対戦モードは、カードゲームとして構成され、複数種類のカードを含むデッキ(いわゆる山と呼ばれる場合もあるカード群)、及びデッキから手元に引かれる(ドローされる)手札をそれぞれ遊技媒体群、及び手元遊技媒体群として利用する。具体的には、対戦モードでは、プレイヤ毎に用意されるデッキからドローを通じて手札がユーザ毎に形成され、その手札から場(複数の配置領域群を含むゲームフィールド)に配置されるべきカードが選択される。そして、その場に配置された各ユーザのカードを通じて対戦が実現される。対戦モードの詳細は更に後述する。
【0019】
ネットワーク20は、センターサーバ10に対してゲーム機30を接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワーク20は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネットと、LANとしてのイントラネットと、を組み合わせてネットワーク20が構成される。図1の例では、センターサーバ10はルータ21を介して、ゲーム機30としてのスマートフォンはアクセスポイント22を介して、それぞれネットワーク20に接続されている。なお、ネットワーク20は、TCP/IPプロトコルを利用する形態に限定されない。ネットワーク20として、UDP/IPプロトコルや、通信用の有線回線、或いは無線回線(赤外線通信、近距離無線通信等を含む)等を利用する各種の形態が利用されてよい。
【0020】
センターサーバ10は、ネットワーク20を介してゲーム機30のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスは、ゲーム機30がゲームアプリを介してゲームを提供する場合、そのゲームに関連する各種のサービスを提供する。このようなサービスは、例えばゲームに関連する各種の処理を実行したり、その処理結果を送信したりするサービスを含んでいてよい。また、その他にも、例えば各ゲーム機30に各種データ或いは、ゲームアプリ等のソフトウエアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービス、ユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスを含んでよい。
【0021】
次に、図2を参照してゲームシステム1の制御系の要部を説明する。まず、センターサーバ10には、制御ユニット110、及び記憶ユニット120が設けられる。制御ユニット110は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット110には、記憶ユニット120が接続される。記憶ユニット120は、ハードディスクアレイ等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含む外部記憶装置である。記憶ユニット120は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。
【0022】
記憶ユニット120には、Webサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット110に実行させるコンピュータプログラムの一例として、サーバプログラムPG1が記録される。また、記憶ユニット120には、サーバプログラムPG1の実行に伴い参照されるサーバデータSDも記録される。サーバデータSDは、Webサービスの提供に必要な各種のデータを含み得るが、図2の例ではプレイデータPD、及びカードデータCDが示されている。なお、サーバデータSDは、例えば、その他にもユーザID等の各種IDを管理するIDデータ、或いは後述のゲームデータGD(全部、或いは適宜の一部)等を適宜に含んでいてよい。また、記憶ユニット120には、後述する抽選を行うための抽選テーブルTが記録されている。記憶ユニット120に記録される抽選テーブルTは、例えば、抽選対象の各カードCの当選確率のテーブルを含んでもよく、各カードCの個数のテーブルを含んでもよい。また、記憶ユニット120に記録される抽選テーブルTは1種類でもよく、複数種類でもよい。例えば、抽選対象のカードCの種類、当選確率、個数の異なる複数種類の抽選テーブルTが記憶ユニット120に記憶されていてもよい。
【0023】
プレイデータPDは、対戦モードの各種実績をユーザ毎に管理するためのデータである。プレイデータPDは、各種実績として、プレイ日時、プレイ時間、所有カード(プレイヤ毎に複数のデッキを設定可能な場合はそのようなデッキの情報を含む)、或いはその他の各種の所有アイテム(例えばポイント等、ゲーム内に各種の価値が設けられる場合はそれらの価値を含む)等、適宜の実績の情報を含んでいてよい。プレイデータPDは、このような実績(各ユーザに固有の情報)を次回以降に引き継ぐために使用される。カードデータCDは、対戦ゲーム用のカードに関する各種情報を管理するためのデータである。カードデータCDには、このような情報として適宜の情報が記述されてよいが、一例として各カードを定義する各種のパラメータの情報がカード毎(例えばカードの種類毎)に記述される。このようなパラメータの情報には、各カードの種類、或いはそのカードがゲームにおいて発揮し得る各種の効果(機能)等の情報が含まれる。
【0024】
また、制御ユニット110には、制御ユニット110のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのサーバプログラムPG1との組合せによって実現される論理的装置として、Webサービス管理部111および抽選部112が設けられる。Webサービス管理部111は、上述のWebサービスを実現するための各種処理を実行する。なお、制御ユニット110には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。なお、抽選部112の詳細は後述する。
【0025】
一方、ゲーム機30には、制御ユニット310と、記憶ユニット320とが設けられる。制御ユニット310は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット310には、制御ユニット310のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのゲームプログラムPG2との組合せによって実現される論理的装置として、進行制御部311、データ管理部312、および抽選制御部313が設けられる。抽選制御部313の詳細は後述する。
【0026】
進行制御部311、及びデータ管理部312は、対戦ゲームの提供に必要な各種の処理を分担して実行する。このような処理には、Webサービスを享受するために必要な処理が含まれる場合もある。具体的には、データ管理部312は、対戦ゲームの提供に必要な各種の処理のうち、記憶ユニット320に記録されるデータの管理に必要な各種の処理を実行する。
【0027】
進行制御部311は、対戦ゲームの提供に必要な各種の処理のうち、対戦モードの進行に必要な各種の処理を実行する。例えば、進行制御部311は、遊技媒体を用いてゲームを進行する処理をする。具体的には、ゲーム画面に配置領域群(場)を提示したり、各カードをデッキ等に分類したり、或いは場にカードを配置したりする処理をしてもよい。また、進行制御部311によるゲームを進行する処理は、同じ遊技媒体を複数用いてゲームを進行する処理を含んでもよい。例えば、同じカード等の遊技媒体を複数用いて他のユーザおよび/またはコンピュータ制御された相手と対戦すること、同じ遊技媒体を複数消費して他の遊技媒体をユーザに関連付けること(例えば、複数のカードを別のカードに交換する等)、消費アイテム等の遊技媒体を一回に消費する数以上ストックすること等を含んでもよい。このような同じ遊技媒体を複数用いる形態によれば、本発明では後述のように第2指示の受け付けを可能にしている間、第2処理における抽選処理の実行により、ユーザに、後述するキーカードKC等の所定の遊技媒体を更に取得できる機会を提供できるので、遊技媒体を取得する選択肢を増やすことができる。進行制御部311は、このような遊戯媒体を用いてゲームを進行する処理の一部として、例えばカード配置処理、及びカード配布処理を実行する。カード配置処理は、手札のカードを配置領域群に配置するための処理である。一方、カード配布処理は、デッキからカードを手札として配布する(デッキから手札へのドローを実現する)ための処理である。カード配置処理、及びカード配布処理の手順の詳細は後述する。
【0028】
制御ユニット310には、記憶ユニット320が接続される。記憶ユニット320は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含む外部記憶装置である。記憶ユニット320には、上述したゲームプログラムPG2とともに、その実行に伴い参照されるゲームデータGDが記録される。ゲームデータGDは、ゲームの提供に必要な各種のデータを含み得るが、図2の例ではプレイデータPD、及びカードデータCDが示されている。プレイデータPD、及びカードデータCDは必要な部分を含むように配信サービス等を通じてセンターサーバ10から提供される(その他のゲームデータがセンターサーバ10で管理される場合はそれらも同様)。なお、ゲームデータGDは、例えばその他にも対戦ゲーム用の各種の画像を表示するための画像データ、各種のBGMを再生するためのBGMデータ、或いは上述のIDデータ等の各種のデータをゲームデータとして適宜に含んでいてよい。
【0029】
また、ゲーム機30には、対戦ゲームの提供に必要な各種の入力装置及び出力装置が設けられるが、図2の例ではこのような入力装置としてタッチパネル350が、出力装置としてスピーカ340及びモニタ330が、それぞれ設けられ、いずれも制御ユニット310に接続されている。タッチパネル350は、ユーザのタッチ操作(指で触れる操作)に対応した信号を制御ユニット310に出力(入力)する周知の入力装置である。タッチパネル350は、ゲーム画面を形成する各位置にタッチ操作が実行されるようにモニタ330の上に配置される。また、スピーカ340は音声を再生するための周知の出力装置であり、モニタ330はユーザにゲーム画面を提示(表示)するための周知の表示装置である。これらのスピーカ340及びモニタ330は制御ユニット310から出力される出力信号によって制御される。なお、制御ユニット310には、これらの他にも、例えばカメラ、或いは適宜の通信装置等の各種の入力装置及び出力装置が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0030】
次に、図3図5を参照して、対戦モード(カードゲーム)の詳細について説明する。図3は、対戦モードを提供するためにモニタ330に表示されるゲーム画面の一例を模式的に示す図である。対戦モードは、適宜の数のプレイヤによる対戦としてプレイされてよいが、図3の例は二人のプレイヤが対戦するゲームとしてプレイされる場合を示している。また、対戦モードでは、適宜に勝敗が判定されてよいが、図3の例はプレイヤ毎に設定されるライフポイントがゼロなった方が敗者と判定される場合を示している。この場合、図3に示すように、ゲーム画面50は、二つのゲームフィールドGF1、GF2、二つの手札領域HR1、HR2、及び二つのライフ表示領域LR1、LR2を含んでいる。そして、これらの二つのゲームフィールドGF1、GF2、二つの手札領域HR1、HR2、及び二つのライフ表示領域LR1、LR2は、いずれも二人のプレイヤにそれぞれ対応するように設定される。
【0031】
具体的には、二人のプレイヤはゲーム画面50の上下両端にそれぞれ対応づけられる。例えば、二人のプレイヤのうち第1プレイヤが下端側に、第2プレイヤが上側にそれぞれ対応づけられる。この場合、二つのゲームフィールドGF1、GF2、二つの手札領域HR1、HR2、及び二つのライフ表示領域LR1、LR2のうち、いずれも下側に位置する第1ゲームフィールドGF1、第1手札領域HR1、及び第1ライフ表示領域LR1が、第1プレイヤに対応する各領域としてそれぞれ設定される。同様に、いずれも上側に位置する第2ゲームフィールドGF2、第2手札領域HR2、及び第2ライフ表示領域LR2が、第2プレイヤに対応する各領域としてそれぞれ設定される。
【0032】
ゲーム画面50は、これらの第1プレイヤ用の各領域(ゲーム画面50の下半分)及び、第2プレイヤには第2プレイヤ用の領域(ゲーム画面50の上半分)を適宜に含んでいてよい。例えば、第1プレイヤ用のゲーム画面50には第1プレイヤ用の各領域(ゲーム画面50の下半分)だけが、第2プレイヤ用のゲーム画面50には第2プレイヤ用の領域(ゲーム画面50の上半分)だけが、それぞれ表示されてもよい。つまり、ゲーム画面50は、対戦相手の各領域を適宜に提示あるいは省略するように構成されてよいが、図3の例では両プレイヤの領域を含むように構成される。以下では第1プレイヤ用の領域について説明するが、第2プレイヤ用の領域も第1プレイヤ用の領域と同様の機能(役割)を有する。また、ゲームフィールドGFが第1ゲームフィールドGF1及び第2ゲームフィールドGF2を、手札領域HRが第1手札領域HR1及び第2手札領域HR2を、ライフ表示領域LRが第1ライフ表示領域LR1及び第2ライフ表示領域LR2を、それぞれ代表する場合がある。
【0033】
第1手札領域HR1は、第1プレイヤの手札が表示される領域である。第1手札領域HR1には、適宜の数の手札が表示され得るが、図3の例では五枚のカードCが手札として表示されている。つまり、五枚のカードCにより手札としてのカード群CGが形成されている。また、第1手札領域HR1には、手札としての各カードCが裏向き、或いは表向き等適宜に表示されてよいが、一例として表向きに表示される。一方、第2手札領域HR2には手札の各カードCが裏向きに表示される。つまり、自己の手札は内容が見えるように表向きに、対戦相手の手札は物理的なカードを利用したカードゲームと同様に内容が見えない裏向きに、それぞれ表示される。カード群CG(手札)を形成するカードCの数はゲームの進行等により適宜に変化してよく、その数に応じて手札としての各カードCは第1手札領域HR1に適宜に表示される。手札領域HRは明示的に表示されてもよいが、一例としてその範囲を示す表示が省略される。この例において第1手札領域HR1のカード群CGが本発明の手元遊技媒体群として機能する。
【0034】
第1ライフ表示領域LR1は、第1プレイヤに設定されるライフポイントの残量を表示するための領域である。ライフポイントとして、適宜の値が各プレイヤに設定されてよいが、図3の例ではいずれも“8000”のライフポイントが開始時の初期値として設定されている。ライフポイントは、勝敗を判定するための価値である。このライフポイントを通じて適宜に勝敗が判定されてよいが、一例としてライフポイントがゼロになった場合に、ゼロになった方のプレイヤが敗者(換言すれば、対戦相手のライフポイントをゼロにしたプレイヤが勝者)と判定される。この例においてライフポイントが本発明の勝敗価値として機能する。
【0035】
一方、第1ゲームフィールドGF1は、カードCが配置されるべき場として機能する領域である。第1ゲームフィールドGF1は、適宜にカードCが配置されるように適宜に構成されてよいが、図3の例では各カードCが配置されるべき位置をそれぞれ示す配置領域群として構成されている。具体的には、第1ゲームフィールドGF1は、配置領域群として、デッキ領域DR、モンスタ領域MR、第1魔法領域M1、使用済領域SR、第2魔法領域M2、及び補助領域ERを含んでいる。これらはいずれも各カードが配置されるべき配置領域として機能する。これらの各配置領域は明示的に表示されなくてもよいが、一例として互いに区別可能に明示的に表示される。この例において、第1ゲームフィールドGF1が配置領域群として、第1ゲームフィールドGF1及び第2ゲームフィールドGF2が複数の配置領域群として、それぞれ機能する。
【0036】
例えば、デッキ領域DRは、デッキ(いわゆる山)を構成するカード群が配置されるべき配置領域である。各プレイヤが所有する複数のカードCから適宜に所定枚数のカード群がデッキとして設定され、デッキ領域DRに配置される。所定枚数は、一律の固定数等、適宜に設定されてよいが、一例として40枚~60枚と幅を持って設定される。プレイヤは、この40枚~60枚の間の任意の枚数(カード群)をデッキとして設定する。デッキの枚数(残数)は後述の勝利条件に関連し、勝敗に影響を与える可能性がある。一方、デッキの枚数が多い場合、そのデッキから所望のカードCを手札としてドローできる可能性が低くなる。このため、プレイヤは、これらのバランスを考慮してデッキの枚数を設定する。また、デッキは、プレイヤが所有するカード群から指定の枚数に応じてランダムにピックアップされる等、適宜に構成されてよいが、一例としてプレイヤによって個別に選択された各カードによって構成される。つまり、プレイヤは所有カードから40枚~60枚の間の任意の枚数を個別に選択することにより、デッキを設定する。
【0037】
デッキには、一般的に複数種類のカードCが含まれる。このようなカードCの種類には、各種のカードCが適宜に含まれていてよいが、一例としてモンスタカード、魔法カード、及び罠カードが含まれる。モンスタカードは、モンスタ(キャラクタ)に対応するカードであり、対戦相手のライフポイントを減少させるために対戦相手のモンスタカードを攻撃するタイプのカードである。具体的には、各モンスタには、各モンスタを定義するための各種のパラメータが設定されるが、例えばそれらには攻撃力及び防御力が含まれる。そして、このようなモンスタを介して対戦相手への攻撃が実現される。つまり、各プレイヤは、モンスタカードのモンスタを通じて対戦相手のモンスタ(モンスタカード)を攻撃したり、対戦相手のモンスタからの攻撃を防御したりする。攻撃を仕掛けるモンスタ、及びその仕掛ける対象(攻撃対象)のモンスタは適宜に設定されてよいが、一例としていずれもプレイヤによって指定される。また、このようなモンスタによる攻撃は、対戦相手のライフポイントに適宜に反映されてよいが、一例として攻撃対象のモンスタの防御力と攻撃を仕掛けたモンスタの攻撃力との差分がライフポイントから減算されるように反映される。同様に、攻撃する側の攻撃力から攻撃される側の防御力を減算した値等、攻撃側パラメータから守備側パラメータを減算した値が負の値になる場合、この負の値も適宜にライフポイントに反映されてよいが、一例としてこの負の値の分が攻撃した側のライフポイントから減算されるように反映される。
【0038】
魔法カード、及び罠カードは、いずれも各種の効果を通じてモンスタ間の対戦を補助するタイプのカードである。例えば、これらのカードCは、モンスタの攻撃を強化したり、或いはモンスタからの攻撃を低減したりする効果を発揮する。魔法カード、及び罠カードは、効果の内容、或いは効果の発動時期等により適宜に区別されてよい。例えば、罠カードは、対戦相手の行為(例えば対戦相手が後述の召喚を通じてモンスタカードをゲームフィールドGFに配置した場合等)に基づいて効果を生じるタイプのカードCである。一方、魔法カードは、それよりも多様な条件、及び効果を有するタイプのカードCである。例えば、魔法カードは、味方モンスタの攻撃力或いは防御力を上昇させる、或いは対戦相手のモンスタの攻撃力等を減少させる効果を有する。また、魔法カードには、所定期間に亘って継続的にゲームフィールドGFに効果を生じるタイプのカードCも含まれる。そのような継続的に効果を生じる魔法カードはフィールド魔法カードと呼ばれる場合がある。この例においてモンスタカードが本発明の攻撃用遊技媒体として機能する。また、魔法カード、或いは罠カードが本発明の補助用遊技媒体として機能する。
【0039】
モンスタ領域MRは、各種カードCのうち、モンスタカードが配置されるべき配置領域である。つまり、モンスタ領域MRに配置されるカードCはモンスタカードに制限される。また、モンスタ領域MRには、各モンスタカードが適宜に配置されてよいが、一例として表向き、及び裏向きが区別されるように配置される。具体的には、モンスタ領域MRにモンスタカードが表向きに配置される場合、それに対応するモンスタが対戦相手の第2プレイヤに明示される。このような明示は適宜に実現されてよいが、一例としてそのモンスタを第1ゲームフィールドGF1に具現化することにより実現される。このため、表向きの配置は、裏向きの配置と区別されるように召喚(モンスタの具現化に対応する用語)と呼ばれる場合がある。一方、モンスタ領域MRにモンスタカードが裏向きに配置される場合、そのモンスタは対戦相手に秘匿される。この秘匿は適宜に解消されてよいが、一例として対戦相手の攻撃対象として指定された場合に解消される。第1ゲームフィールドGF1には、適宜の数のモンスタ領域MRが設けられてよいが、図3の例では三つのモンスタ領域MRが設けられている。
【0040】
また、モンスタ領域MRへのモンスタカードの置き方には、表向き、裏向きに限定されず、各種の置き方が含まれてよく、例えば横向き、縦向きの置き方が含まれていてもよい。そして、このような置き方が、モンスタの攻撃力等のパラメータの使い方等、適宜にゲームの展開に影響を与えてよい。例えば、モンスタには縦置き用の攻撃力と、横置き用の攻撃力が設定され、これらの攻撃力がモンスタ領域MRへのモンスタカードの置き方に応じて適宜に使用されてもよい。具体的には、例えばモンスタ領域MRにモンスタカードが縦向きに配置された場合には縦置き用の攻撃力が、横向きに配置された場合には横置き用の攻撃力が、対戦相手のモンスタからの攻撃時における防御力として利用されてもよい。これらの場合、縦置き用の攻撃力と対戦相手のモンスタの攻撃力の差分、或いは横置き用の攻撃力と対戦相手のモンスタの攻撃力との差分のいずれかがライフポイントから減算される。このような使用対象のパラメータの変化等がモンスタ領域MRへのモンスタカードの置き方に応じて適宜に生じ得るが、以下ではこのような置き方に応じた変化の説明は省略する。
【0041】
第1魔法領域M1は、フィールド魔法カードが配置されるべき配置領域である。つまり、第1魔法領域M1に配置されるカードCはフィールド魔法カードに制限される。フィールド魔法カードは、第1魔法領域M1に配置された場合にその効果をゲームフィールドGFに発揮(発動)する。一方、第2魔法領域M2は、フィールド魔法カードを除く魔法カード、或いは罠カードが配置されるべき配置領域である。第2魔法領域M2でも、他の配置領域と同様に、これらのカードC以外の配置が制限される。また、魔法カード等は、第2魔法領域M2への配置を通じて、その効果をゲームフィールドGFに発揮する。これらのモンスタカード、魔法カード、或いは罠カードは、何ら代償なく配置が許容されてもよいが、一例として魔法カード及び罠カードには第2魔法領域M2(あるいは第1魔法領域M1)への配置に代償が要求される。このため、各プレイヤには、魔法カード等の配置のために消費されるべき適宜の価値が設定され、その価値の消費に伴い第2魔法領域M2等への配置が実現される。
【0042】
使用済領域SRは、使用済みのカードCが配置されるべき配置領域である。各配置領域に配置されたカードCは所定の排除条件に基づいて各配置領域から排除され、使用済みとみなされる。このような排除条件は、適宜に設定されてよく、例えばカードCの種類毎に相違していてもよく、かつ種類毎に複数の条件が設定されてもよい。例えば、モンスタカードは、対戦相手のモンスタから攻撃を受け、対戦相手のモンスタの攻撃力が味方モンスタの防御力(縦置き、或いは横置き等に応じて適宜の攻撃力が防御力として機能する場合はそれらの攻撃力)を上回っていた場合に排除条件を満たし、モンスタ領域MRから排除される。そして、このような排除にともない、使用済みとして使用済領域SRに配置される。つまり、モンスタ領域MRから使用済領域SRに移動する。同様に、魔法カード、及び罠カードは、例えば効果の発動(発揮)に伴い(フィールド魔法カードの場合は継続期間の終了に伴い)排除条件を満たし、第1魔法領域M1、或いは第2魔法領域M2から排除され、使用済みとして使用済領域SRに配置される。また、補助領域ERは、補助的な配置領域として設けられるが、ゲームの都合等により適宜に使用されてよく、例えば、追加的にデッキが利用される場合にそのような配置位置として利用されてもよい。このため、補助領域ERは、使用されなくてもよいし、省略されてもよい。一例として、このようなゲーム画面50を通じて対戦が実現される。
【0043】
図4は、図3の例における対戦モードの進行手順の一例を示す図である。図4に示すように、対戦ゲームは、第1プレイヤのターン及び第2プレイヤのターンを順に含んでいる。そして、これらのターンを通じて第1プレイヤ、及び第2プレイヤの間で手番を交互に繰り返すいわゆるターン制で進行する。具体的には、最初に、ゲームの準備として、例えば各プレイヤのデッキをシャッフルした上でデッキ領域DRに配置し、自分のデッキから所定枚数(例えば四枚)のカードCを引いて手札として保持する、といった操作が行われる。準備が終わると先行プレイヤ(一例として第1プレイヤが先行とする。)のターンからゲームが開始される。一つのターンは複数のフェイズに区分され、各フェイズはターン毎に繰り返し提供される。フェイズは、一回のターンで行われるべき手順を、その内容や性質に応じて複数段階に区分するための概念である。図4の例では一回のターンがドローフェイズ~エンドフェイズまでの5段階に区分されているが、これはあくまで一例である。
【0044】
各フェイズではターンが与えられているプレイヤがフェイズごとに定められた範囲内で適宜の行為を選択することができる。一例として以下のごとくである。
【0045】
ドローフェイズではデッキからカードCが引かれる。ドローフェイズでは、適宜の枚数がデッキからドローされてよい。例えば、全てのドローフェイズにおいてドローされるカードの枚数は1枚ずつであってもよい。また、ドローされるカードの枚数は、ドローフェイズの回によって異なってもよい。一例として初回は一律に一枚がドローされる。一方、二回目以降のドローフェイズでは、手札の残数に応じてドロー枚数が変化してもよい。対戦モードでは対戦相手のライフポイントがゼロになった場合に勝敗の判定が実行されるが、それ以外にも適宜の勝利条件が用意されていてよい。例えば、このような勝利条件として、デッキからのドローの可否、及び手札としてのカード群CGの組み合わせが利用される。また、そのような勝利条件は、前回のバトルフェイズ(例えば対戦相手のライフポイントをゼロにできずに終了した場合)、或いはエンドフェイズ等のその他の適宜のフェイズにおいて判定されてよいが、一例としてドローフェイズにおいて判定される。具体的には、例えばデッキに二枚しかカードCがなく、ドローすべき枚数が三枚である場合等、ドローフェイズにおいてデッキからドローできない場合に勝利条件が満たされ、そのドローできないプレイヤ(ドローできないデッキに対応するプレイヤ)が敗者と判定される。また、ドロー後にデッキの残数がゼロになった場合、そのドローフェイズにおいて直ちに敗者と判定されてもよいが、一例として次回のドローフェイズにおいてドロー不能により敗者と判定される。
【0046】
また、手札としてのカード群CGが特殊な組み合わせになった場合にも勝利条件が満たされ、その特殊な組み合わせを形成したプレイヤ(その手札に対応するプレイヤ)が勝者と判定される。特殊な組み合わせは、二枚以上の適宜の数で成立してよいが、一例として五枚の手札の組み合わせによって実現される。さらに、五枚の手札の組み合わせは、例えば特定の同種のカードC、或いは特定の全く同じカードCにより実現されてもよいが、一例として二種類以上のカードCの組み合わせにより実現される。そして、このような勝利条件が満たされた場合(例えばデッキから必要枚数のカードCをドローできない場合、或いは手札が特殊な組み合わせを実現した場合)、ドローフェイズにおいて対戦が終了する。
【0047】
スタンバイフェイズでは、そのフェイズにて効果処理が行われるべきものとして指定されているカードCの効果を発動させることができる。メインフェイズでは、ゲームフィールドGFのカードCを適宜に用いつつ、戦闘で用いるモンスタの召喚(呼び出し)或いは裏向き配置、魔法や罠といった特有の効果を有するカードCのセット(配置)、あるいはカードCの効果の発動が実行される。メインフェイズでは、適宜に各カードCがゲームフィールドGFに配置されてよいが、一例としてプレイヤの指定に応じて実現される。メインフェイズにおける各カードCの配置の詳細は後述する。
【0048】
バトルフェイズではカードCを用いた戦闘(バトル)が行われる。ただし、第1プレイヤ(先行プレイヤ)の1ターン目においてバトルフェイズは必ずスキップされる。対戦相手(第2プレイヤ)にメインフェイズ等が提供されておらず、第2ゲームフィールドGF2にカードCが配置されていないからである。バトルフェイズでは、例えば、自己のターンのプレイヤが攻撃に用いるカードCと、相手方のプレイヤの攻撃対象となるべきカードCとを選択し、それにより戦闘(攻撃及び防御)が実行される。これらは、実際にモンスタカードに対応するモンスタの表示、及び攻撃等に対応する各種の効果付きで実現される。カードCに代えて、又は加えて相手方のプレイヤ自身が攻撃対象となる場合があってもよい。また、攻撃の結果、対戦相手のライフポイントがゼロになった場合には、その攻撃を行ったプレイヤの勝利が判定される。エンドフェイズではターンの終了が宣言される。なお、スタンバイフェイズ、メインフェイズ、バトルフェイズ等は適宜にスキップされてもよい。また、上述のようにこれらの五つのフェイズはいずれも例示であるから、例えばスタンバイフェイズ、或いはエンドフェイズといった各フェイズは適宜に省略されてもよい。さらに、このような省略は、手札の種類等に応じて適宜にターン単位で実行されてもよい。あるいは、反対に各種のフェイズが適宜に追加されてもよい。
【0049】
図5及び図6を参照して、メインフェイズ、及びドローフェイズについて更に説明する。図5は、メインフェイズにおける各カードCの配置の詳細を説明するための説明図である。上述のようにメインフェイズでは手札がゲームフィールドGFの各配置領域に配置されるが、図5の例は、そのような(a)配置前、及び(b)配置後における第1手札領域HR1、及び第1ゲームフィールドGF1をそれぞれ示している。また、第1手札領域HR1には適宜の数の手札(カードC)が配置され得るが、図5の例では五枚のカードCが手札としてのカード群CGを形成するように配置されている。この場合、図5に示すように、メインフェイズでは、手札を形成するカード群CGから任意の数のカードCが第1ゲームフィールドGF1に配置されるべきカードCとして第1プレイヤによって指定(選択)される。そして、この指定に伴い、指定された各カードCが、実際に第1ゲームフィールドGF1に配置されるように、第1手札領域HR1から第1ゲームフィールドGF1に移動する。結果として、その移動分だけ第1手札領域HR1のカード群CGの数は減少する。
【0050】
具体的には、メインフェイズでは、(a)配置前が示すように、まず手札を形成するカード群CGから第1ゲームフィールドGF1に配置されるべき配置対象のカードCが特定される。この特定は、ゲーム展開等の各種の条件に応じて適宜に実現されてよいが、図5の例では第1プレイヤの指定(タッチ操作)によって実現されている。また、メインフェイズでは、任意の枚数の第1ゲームフィールドGF1への配置が許容される。このため、一枚を含む適宜の数のカードCが第1手札領域HR1のカード群CGから指定されてよいが、図5の例では三枚のカードCが指定されている。
【0051】
また、第1ゲームフィールドGF1への配置は、カードCの種類にかかわらず、適宜の枚数の指定が許容される。第1ゲームフィールドGF1には適宜にカードCが配置され得るが、図5の例ではドロー用の山として機能するカード群としてのデッキDCだけがデッキ領域DRに配置されている。この場合、モンスタカード及び魔法カード(あるいは罠カード)はいずれも三枚まで配置可能であり、フィールド魔法カードも一枚まで配置可能であるが、図5の例では二つのモンスタ領域MR、及び一つの第2魔法領域M2への配置がそれぞれ指示されている。つまり、第2魔法領域M2に対応する魔法カード(あるいは罠カード)だけでなく、二つのモンスタ領域MRにそれぞれ対応する二枚のモンスタカードの指定が許容されている。これらの各モンスタカードが配置されるべきモンスタ領域MRは、所定の規則(例えば左から順等)等、適宜に設定されてよいが、一例として第1プレイヤによって指定される。魔法カード等が配置されるべき第2魔法領域M2も同様である。
【0052】
また、(b)配置後が示すように、配置対象のカードCの指定の後(適宜の配置の可否等のチェックが入ってもよい)、配置対象のカードCは実際に第1ゲームフィールドGF1に配置される。具体的には、図5の例では、カード群CGのうち配置対象のカードCとして指定された三枚のカードCが、(a)配置前に比べて第1ゲームフィールドGF1に追加されている。一方、このような追加(配置)に伴い、第1手札領域HR1のカード群CGから三枚のカードCがなくなり、カード群CGは二枚のカードCだけとなっている。一例として、メインフェイズでは、このようにカードCの種類にかかわらず、ゲームフィールドGFの空きに応じてカード群CGへの任意の数の配置指示が許容される。なお、一回のメインフェイズにおいてモンスタ領域MRに配置できるカードCの数は、例えば一枚や二枚のように一定数に制限されてもよいし、制限されなくてもよい。制限されない場合や、制限される数が大きい場合(五枚、六枚等)には、一枚や二枚等の少数に制限される場合と比較して、手札からのカードCの減少量が大きくなりやすい。
【0053】
次に、図6を参照して、カード配置処理、及びカード配布処理の手順を説明する。カード配置処理は、メインフェイズにおいて手札の一部をゲームフィールドGFに配置するための処理である。カード配置処理は適宜に実現されてよいが、図6の例はゲームフィールドGFへの配置対象、及びその配置領域がプレイヤの選択(指定)に応じて決定される場合のカード配置処理を示している。この場合、進行制御部311は、スタンバイフェイズの終了(例えば所定の終了操作が実行された場合等の終了条件を満たす場合)毎に図6のカード配置処理を開始し、まず手札のカード群CGから配置対象のカードCを選択するための選択機会を付与する(ステップS101)。選択機会は、カードCの種類にかかわらず任意の数の選択(配置)を許容するように付与される。また、この付与は、特定の選択画面の提示等により適宜に実現されてもよいが、例えばスタンバイフェイズとゲーム画面50が共通している場合には、そのような選択を受け付ける期間及び案内により実現されてもよい。また、選択機会では、モンスタカードのモンスタ領域MR以外への配置指示等、不適切な指示に関する各種チェックが実行されてもよい。
【0054】
続いて進行制御部311は、選択機会における選択の有無を判別する(ステップS102)。選択機会において配置対象のカードCが選択されていない場合、つまりゲームフィールドGFへのカードCの配置をプレイヤが希望していない場合(例えばモンスタカードを第2魔法領域M2に配置する指示等、適切な配置指示が実行されていない場合を含む)、進行制御部311は、以降の処理をスキップして今回のカード配置処理を終了する。この場合、メインフェイズの終了条件が満たされ、次のバトルフェイズに以降してもよい。
【0055】
一方、選択機会において配置対象のカードCが選択されている場合、進行制御部311はその選択結果を取得する(ステップS103)。この選択結果には、配置対象のカードCが配置されるべきゲームフィールドGFの配置領域も含まれる。続いて進行制御部311は、ステップS103で取得した選択結果に基づいて配置対象として選択されたカードCをゲームフィールドGFに配置する(ステップS104)。具体的には、進行制御部311は、手札のカード群CGのうち配置対象として選択されたカードCをその配置先として指定されたモンスタ領域MR等の各配置領域に配置するように、そのカードCの移動表示等を制御する。そして、この配置の後に進行制御部311は、今回のカード配置処理を終了する。これにより、プレイヤの指定に応じて手札の一部がゲームフィールドGFの各配置領域に配置される。また、その配置に伴い、手札のカード群CGの数が減少する。換言すれば、メインフェイズが実現される。
【0056】
(抽選モードの概要)
次に、抽選モードの詳細について説明する。本実施形態において、抽選モードを実行するために、ゲームシステム1は、プレイヤの第1指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数のカードCの中から特定されたカードCをプレイヤに関連付ける第1処理を行なう第1処理部313aと、プレイヤの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数のカードCの中からカードCを特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が第1処理における抽選をするときに従う規則と異なる抽選処理によって特定されたカードCをプレイヤに関連付ける第2処理を行なう第2処理部313bと、を含む。また、ゲームシステム1は、第1処理において特定されたカードCがキーカードKCであった場合に、第2指示の受け付けを可能にする第2処理制御部313dと、第2指示の受け付けが可能な間、および、前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、第1指示の受け付けを可能にする第1処理制御部313cを含む。このような構成であることによって、第2指示が受け付けを可能な間も、プレイヤは、第2処理における抽選処理だけでなく、第1処理における抽選処理を選択することもできる。このため、プレイヤがカードCを取得する選択肢を増やすことができる。また、本実施形態のように、第1処理における複数のカードCからプレイヤに関連付けるカードCを特定するための処理が抽選処理であることにより、キーカードKCの希少価値が高まる。なお、本実施形態では、第2指示の受け付けが可能な間、および、前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、第1指示の受け付けを可能にする形態について説明するが、本発明はこのような形態に限定されない。例えば、第2指示の受け付けが可能な間、第1指示の受け付けが可能でない形態であっても、ゲームシステム1において、進行制御部311が同じカードを複数用いてゲームを進行する処理をし、第2処理における抽選処理における複数の遊技媒体の中に、キーカードKC等の所定の遊技媒体を含む形態も本発明の一態様である。このような形態によれば、第2指示の受け付けを可能にしている間、第2処理における抽選の実行により、プレイヤに、所定の遊技媒体を更に取得できる機会を提供できるので、遊技媒体を取得する選択肢を増やすことができるという本発明の一態様に係る効果を奏する。
【0057】
以下、第1処理における抽選処理を「第1抽選」、第2処理における抽選処理を「第2抽選」といい、第1抽選および第2抽選を総称して、単に「抽選」といい、抽選処理による、プレイヤに関連付ける遊技媒体の特定を、「当選」という。また、抽選を実行するための指示の受け付けが可能であることを、「抽選が実行可能」であるなどともいう。また、以下、「プレイヤに関連付ける」を「プレイヤに付与する」等といい、プレイヤにとって、遊技媒体が「付与される」ことを、遊技媒体を「取得する」等という。なお、本実施形態において、キーカードKCは、本発明における「所定の遊技媒体」の一態様であり、カードCの種類の一つである。また、後述する関連カードRCは、本発明における「別の遊技媒体」の一態様であり、カードCの種類の一つである。
【0058】
(抽選モードを実行する制御系の機能構成)
次に、図2を参照して抽選モードに関する制御系の要部を説明する。センターサーバ10の制御ユニット110は抽選部112を含む。抽選部112は、ゲーム機30から受信した指示に従って、抽選によって複数のカードCの中からカードCを特定し、その抽選結果をゲーム機30へ送信する。このときにゲーム機30から受信する指示は、ゲーム機30が、プレイヤから所定の指示(後述する第1指示、第2指示)を受け付けたことに応じて、センターサーバ10に送信する指示である。抽選部112は、記憶ユニット120に記憶されている抽選テーブルTに従って、抽選処理を行なう。
【0059】
図2に示したように、ゲーム機30の制御ユニット310には、論理的装置として、進行制御部311およびデータ管理部312の他に、抽選制御部313が設けられる。抽選制御部313には、第1処理部313a、第2処理部313b、第1処理制御部313c、第2処理制御部313dが更に設けられる。
【0060】
(第1処理部)
第1処理部313aは、プレイヤの第1指示を受け付けたことに応じて、第1抽選によって当選したカードCをプレイヤに関連付ける第1処理を行なう。
【0061】
(第2処理部)
第2処理部313bは、プレイヤの第2指示を受け付けたことに応じて、第2抽選によって特定されたカードCをプレイヤに関連付ける第2処理を行なう。なお、この第2処理および上記第1処理の少なくとも一方の処理において、当選したカードCをプレイヤに関連付ける処理は、センターサーバ10が行ってもよい(第1処理部313aおよび第2処理部313bの少なくとも一方に相当する論理的装置が、制御ユニット110に設けられてもよい)。
【0062】
(第1処理制御部)
第1処理制御部313cは、第2指示の受け付けが可能な間(以下、受付可能期間)、および、第2処理による第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、第1指示の受け付けを可能にする。すなわち、第2指示の受け付けが可能な間は、プレイヤは、第2抽選だけでなく、第1抽選を選択することもできる。このため、カードCを取得する選択肢を増やすことができる。
【0063】
(第2処理制御部)
第2処理制御部313dは、第1抽選において当選したカードCがキーカードKCであった場合に、第2指示の受け付けを可能にする。本実施形態に係る第2処理制御部313dは、第2指示の受け付けを可能にした場合に、所定の期間終了時間のカウントダウンを開始する。この期間終了時間は、受付可能期間が終了するまでの時間であり、この値が0になると当該期間が終了する。期間終了時間の初期値は任意の値(例えば30分)を設定することができる。また、本実施形態に係る第2処理制御部313dは、受付可能期間に、キーカードKCがプレイヤに付与されると、第2処理制御部313dは、カウントダウン中の期間終了時間を増加させる。すなわち、第2処理制御部313dは、受付可能期間を延長する。
【0064】
(第1抽選、第2抽選の詳細)
図7を用いて、第1抽選および第2抽選の詳細について説明する。第1抽選および第2抽選は、いずれも複数のカードCからプレイヤに関連付けるカードCを特定する抽選である。第1抽選および第2抽選において、抽選処理の対象の「複数のカードC」を「抽選対象のカードC」ともいう。
【0065】
第1抽選と第2抽選とでは、抽選をするときに従う規則が互いに異なる。ここで、本発明の一態様における、複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定するときに従う「所定の規則」について説明する。「所定の規則」とは、複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定するときに、いかなる決まりに従って遊技媒体を選択するかを定めた規則である。「所定の規則」には、例えば、(1)対象となる複数の遊技媒体の内容、(2)対象の遊技媒体の中からプレイヤに関連付ける遊技媒体を特定する規則、(3)遊技媒体を特定する処理を行なうために必要な要件等が挙げられる。
【0066】
(1)対象となる複数の遊技媒体の内容としては、例えば、対象となる複数の遊技媒体の種類、希少度毎の数等が挙げられる。例えば、複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する処理が抽選である場合は、抽選対象の内容が異なれば、従う規則が異なることを意味する。
【0067】
(2)対象の遊技媒体の中からプレイヤに関連付ける遊技媒体を特定する規則としては、例えば、(i)抽選、(ii)プレイヤが指定した遊技媒体をプレイヤに関連付けるという規則(つまり、プレイヤが選択した任意の遊技媒体をプレイヤに付与するという規則)等が挙げられる。
【0068】
抽選するときに従う規則としては、各遊技媒体の当選確率、複数回抽選を行う場合は、どの回でどの当選確率を用いるかを定めた規則、当選した遊技媒体を抽選対象の複数の遊技媒体に残すか削除するか(削除する場合が、いわゆる「ボックスガチャ」である。)を定めた規則等が挙げられる。
【0069】
(3)遊技媒体を特定する処理を行なうために必要な要件としては、例えば、ゲーム内価値の消費が挙げられる。ゲーム内価値は、遊技媒体またはサービス(抽選の実行等)と引き換えるために必要な価値である。
【0070】
ゲーム内価値は、例えば、一部の遊技媒体であってもよく、ゲーム内容に関係しない情報であってもよい。
【0071】
ゲーム内価値が遊技媒体である場合、当該遊技媒体の具体例としては、例えば、ゲーム内価値として利用可能なアイテム、チケット等が挙げられる。ゲーム内価値として利用可能なアイテム、チケットを取得する方法としては、例えば、他のゲーム内価値との交換であってもよく、そのままではゲーム内価値として使用できない別のアイテムとの交換(例えば、プレイヤにとって不要となったアイテムの再利用等)であってもよい。また、当該要件としては、ゲーム内で設定された課題のクリアを条件としてもよい。
【0072】
ゲーム内容に関係しない情報としては、例えば、銀行口座、クレジットカード、キャッシュレス決済サービス等に関連付けられた金額、ゲーム内通貨としても利用可能なポイント(例えば、アプリケーション、ゲーム媒体を購入するプラットホームで、購入のために使用できるポイント等)を示す情報等が挙げられる。
【0073】
第1抽選の抽選対象1は、キーカードKCを含めばよく、関連カードRC、キーカードKCおよび関連カードRC以外のカードCを含んでもよい。つまり、第1抽選は、少なくともキーカードKCを含む複数のカードCから、プレイヤに付与するカードCを特定する抽選処理であればよい。
【0074】
第1抽選の態様は、抽選対象1にキーカードKCが含まれる抽選処理である限り限定されず、様々な態様を取り得る。例えば、従う規則が異なる複数種類の第1抽選に対する第1指示を受け付け可能としてもよい。同時期に複数種類の第1抽選に対する第1指示を受け付け可能としてもよく、一部の種類の第1抽選についての第1指示は、特定の時期のみ、受け付け可能としてもよい。例えば、特定の時期において、他の時期よりも、キーカードKC等の一部のカードCの当選確率が高く設定されてもよい。
【0075】
また、一回の第1指示に応じた第1抽選の実行によってユーザに付与するカードCの数は特に限定されず、1枚でも、複数枚でもよい。
【0076】
キーカードKCは、第1抽選において当選した場合、第2抽選を実行するための第2指示を受け付け可能とするカードである。カードCのうちの少なくとも一部が、キーカードKCとして設定される。例えば、制御ユニット110および/または制御ユニット310が、カードCのうち、キーカードKCとして設定するカードCを選択してもよく、どのカードCがキーカードKCとして設定されたかを示す情報をセンターサーバ10が外部から取得してもよい。外部から当該情報を取得する場合、当該情報は、例えば、ゲームの製作者、ゲームシステム1の管理者等によって設定された情報であり得る。いかなるカードCをキーカードKCとして設定するかは、様々な観点から行われ得る。例えば、カードCに関連付けられるパラメータに基づいて設定されてもよく、後述する複数のカードC間で関連付けられる共通の情報に基づいて設定されてもよい。パラメータに基づいて設定する場合、例えば、パラメータが高いものをキーカードKCとして設定してもよい。また、パラメータは、カードの希少度であってもよい。そして、一部の希少度のカードCのうちの少なくとも一部を、キーカードKCとしてもよい。例えば、抽選対象のカードCのうち、所定の希少度のキーカードKCの当選確率、当選個数が、前述の製作者、管理者等の所望の程度になるように設定されてもよい。
【0077】
本実施形態では、対戦モードにおいて同種のカードを複数利用可能であってよく、複数利用可能とした場合は、キーカードKCは、対戦モードにおいて、同じキーカードKCを複数用いることで、より有利な効果が得られるカードであってもよい。より有利な効果とは、例えば、前述の各種のパラメータ(例えば、攻撃力、防御力)を、対戦に有利になるように変更させる効果等が挙げられる。
【0078】
関連カードRCは、キーカードKCに関連するカードである。キーカードKCと関連カードRCとの関係性については、例えば、キーカードKCを関連カードRC共に対戦モード等で利用することによって有利な効果が得られるものであってもよく、有利な効果が得られるか否かに関わらず、共通の特徴、テーマ等を有する関係であってもよく、キーカードKCを対戦モードで使用するために必要なカードであってもよい。
【0079】
有利な効果が得られる関連カードRCとしては、例えば、関連カードRCは、キーカードKCが示すモンスタカードに有利な効果を与える別のモンスタカードであってもよい。また、関連カードRCは、キーカードKCに関連付けた上で、キーカードKCと共に使用することで前述した有利な効果が得られるものであってもよい。例えば、キーカードKCがキャラクタを示すカードであり、関連カードRCは当該キャラクタに装備させる武器、防具、アクセサリ、スキル(技、魔法)等を示す情報でもよい。なお、関連カードRCによって前述の有利な効果を得る場合、キーカードKCと共に利用されることを必須とするものではなく、同種または異なる種類の関連カードRCを複数利用することによって、前述の有利な効果が得られてもよい。
【0080】
共通の特徴、テーマ等を有する関係としては、例えば、キーカードKCおよび関連カードRCに共通する情報が関連付けられていてもよい。「共通する情報」は、カードCに予め関連付けられている情報の内、複数のカード間で共通している情報であってもよく、新たにカードCに関連付けられる情報であってもよい。つまり、カードCに予め関連付けられている一部の情報を、共通する情報として使用してもよく、カードCに新たに情報を付加し、この付加された情報を共通する情報として使用してもよい。共通する情報としては、例えば、モンスタ等のカードCの属性、特徴等を示す情報が挙げられる。属性は、例えば、カードCの分類を示す情報であってもよく、一部のカードCのみに付与される特定の情報であってもよい。分類の具体例としては、例えば、「火」、「水」のような分類が設定され、「水」の属性のカードCが、「火」の属性のカードCと対戦するとき、各カードCのパラメータが「水」の属性のカードCに有利なように変更されるような分類が挙げられる。また、一部のカードCのみに付与される特定の情報としては、例えば、本対戦ゲームとは別のコンテンツ(例えば、アニメ、別のゲーム、漫画、小説等の著作物等)を基にしたことを示す情報等が挙げられる。また、共通する情報は、キーカードKCおよび関連カードRCに関連付けられていなくてもよい。例えば、カードの絵に関係性があってもよい。つまり、前述の別のコンテンツを基にする場合は、カードに描かれる絵によって、関係性が示されてもよい。
【0081】
共通する情報はプレイヤに示してもよく、示さなくてもよい。共通する情報をプレイヤに示す場合は、カードCの名前、絵柄の一部、カードCの説明を示す画面等で示されてもよい。また、一つのカードCには、分類に応じて、共通する情報が複数関連付けられていてもよい。また、共通する情報は、カードCの分類毎にソートして表示する場合に用いられてもよい。分類毎にソートして表示する機能は、プレイヤによって実行可能とされてもよく、ゲームシステム1の管理者によって実行可能とされてもよい。
【0082】
関連カードRCが、キーカードKCを対戦モードで使用するために必要なカードである場合の例として、例えば、或るキーカードKCをデッキに含めるために、特定の関連カードRCが共にデッキに含まれる必要がある関係であってもよい。また、例えば、当該特定の関連カードRCと共に用いる場合のみ、当該或るキーカードKCをゲームフィールドGFに配置することができる関係であってもよい。このような関係としては、例えば、特定の関連カードRCが手札となっている場合にのみ、当該或るキーカードKCを手札にすることができる関係が挙げられる。この場合、当該或るキーカードKCを手札にするとき、既に当該特定の関連カードRCが手札であることを要件としてもよい。また、当該或るキーカードKCを手札にするとき、既に手札となっている当該特定の関連カードRCを消費してもよく、当該特定の関連カードRCを消費することなく共に手札にできてもよい。
【0083】
また、キーカードKCは常に同じカードCであってもよく、同様に、関連カードRCは、常に同じカードCであってもよいが、キーカードKCおよび関連カードRCとなるカードCは変更されてもよい。例えば、或るカードCは、或るタイミングではキーカードKCであり、別のタイミングでは関連カードRCであり、さらに別のタイミングではキーカードKCおよび関連カードRCのいずれでもないカードCであってもよい。また、第1抽選および第2抽選に、従う規則がそれぞれ異なる、複数の種類の第1抽選および第2抽選がある場合、或るカードCは、一部の種類の第1抽選および/または第2抽選においてはキーカードKCであり、別の種類の第1抽選および/または第2抽選においては関連カードRCであり、さらに別の種類の第1抽選および/または第2抽選においては、キーカードKCおよび関連カードRCのいずれでもないカードCであってもよい。
【0084】
第2抽選の抽選対象2は、キーカードKCおよび関連カードRCを含む。第2抽選においても抽選対象2にキーカードKCを含むことによって、プレイヤがキーカードKCを取得する機会を増やすことができる。よって、プレイヤがカードCを取得する選択肢を増やすことができる。第2抽選の抽選対象2は、キーカードKCおよび関連カードRCのみであってもよく、キーカードKCおよび関連カードRC以外のカードCを含んでもよい。例えば、キーカードKCが複数種類有る場合は、第2抽選の抽選対象2は、全て、当該複数種類のキーカードKCのうちの少なくともいずれかであってもよく、関連カードRCが複数種類有る場合は、第2抽選の抽選対象2は、全て、当該複数種類の関連カードRCのうちの少なくともいずれかであってもよい。また、キーカードKCおよび関連カードRCのそれぞれが複数種類あるか否かに関わらず、第2抽選の抽選対象2は全て、キーカードKCおよび関連カードRCのいずれかであってもよい。なお、本発明の一態様における第2抽選は、抽選対象にキーカードKCおよび関連カードRCを含む形態に限定されない。第2抽選は、抽選対象である複数のカードCからプレイヤに付与するカードCを特定する抽選処理であって、第1抽選においてキーカードKCが当選したことによって、実行するための第2指示が受け付け可能となるものであればよい。
【0085】
抽選対象2に含める、関連カードRC等のカードCは、制御ユニット110および/または制御ユニット310が決定してもよく、センターサーバ10が外部から取得してもよい。制御ユニット110および/または制御ユニット310が決定する場合は、前述した共通する情報に基づいて、カードCの中から関連カードRCを特定してもよい。また、外部から取得する場合は、例えば、ゲームの製作者、ゲームシステム1の管理者等によって特定された抽選対象をセンターサーバ10が取得してもよい。また、抽選対象の一部をセンターサーバ10が取得し、残りを制御ユニット110および/または制御ユニット310が決定してもよい。
【0086】
また、一回の第2指示に応じた第2抽選の実行によってユーザに付与するカードCの数は特に限定されず、1個でも、複数個でもよい。また、第2抽選の従う規則(例えば、抽選対象2の内容、各カードCの当選確率等)は、常に同じでもよく、変更されてもよい。変更するタイミングは特に限定されず、時期によって変更されてもよく、第1抽選においてキーカードKCが当選する度に変更されてもよい。
【0087】
また、本実施形態のゲームシステム1には、新たなカードCが追加されてもよい。また、新たに追加されるカードCは、キーカードKCとされてもよく、既存のキーカードKCおよび/または新たなキーカードKCの関連カードRCとされてもよい。新たなカードCをキーカードKCとするに伴い、既存の第2抽選とは異なる規則に従って実行される新たな第2抽選がゲームシステム1に追加されてもよい。追加される第2抽選の抽選対象2には、新たなキーカードKCおよび/または新たな関連カードRCを含めてもよい。例えば、或る属性のカードCが、他の属性のカードCの当選確率より高くなるように設定された第2抽選が有る場合であって、かつ、当該或る属性のカードCを新たに追加し、当該カードCをキーカードKCまたは関連カードRCとした場合、当該第2抽選の抽選対象に新たに当該或る属性のカードCを追加して、新たな第2抽選を実行できるようにしてもよい。このような形態によれば、新たなキーカードKCを抽選対象1に含む第1抽選によって当該新たなキーカードKCを取得したプレイヤにとって、新たなキーカードKCおよび/または新たな関連カードRCを抽選対象2に含む第2抽選の魅力を向上させることができる。
【0088】
また、抽選処理によってキーカードKCおよび関連カードRCのうち少なくとも一つが当選する当選確率は、第1抽選より、第2抽選の方が高く設定されてもよい。これにより、プレイヤがキーカードKCおよび関連カードRCのうち少なくとも一つを取得する確率が高まる。なお本発明は、このような形態に限定されず、第1抽選と第2抽選とは、各カードCの当選確率が異なるだけでもよい。
【0089】
第1抽選より第2抽選の方が、キーカードKCおよび関連カードRCのうち少なくとも一つが当選する当選確率が高いことは、プレイヤに告知されてもよい。このような告知を行なう形態によって、キーカードKCおよび関連カードRCを所望するプレイヤにとって、第2処理の抽選を実行することの魅力が高まる。また、第1抽選によってキーカードKCを取得することのプレイヤへの動機づけ、および、第1処理を実行することの魅力も高まる。プレイヤに告知する方法としては、ゲームシステム1によってゲーム画面に表示する方法、ゲーム画面を介さない他の方法によって告知する方法が挙げられる。ゲーム画面に表示する態様としては、例えば、当選確率の表示、ボックスガチャにおける残数表示等が挙げられる。ゲーム画面を介さずに告知する方法としては、ゲームに関連するウェブサイトでの表示、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)への投稿等が挙げられる。
【0090】
(抽選モードにおけるゲーム機およびセンターサーバの動作)
次に、抽選モードにおけるゲーム機30およびセンターサーバ10の動作について説明する。図8は、ゲーム機30およびセンターサーバ10の動作の流れを示すシーケンス図である。
【0091】
図8に示したように、抽選モードにおいて、ゲーム機30がプレイヤから第1指示を受け付けると、ゲーム機30は、第1指示を受け付けた旨の情報をセンターサーバ10へ送信する(ステップS300)。
【0092】
第1指示を受け付けた旨の情報を受信したセンターサーバ10は、第1抽選を実行する(ステップS500)。ステップS500において、抽選部112は、第1抽選用の抽選テーブルTを参照してカードCを特定する。抽選テーブルTは、抽選対象のカードCと各カードCの当選確率とを関連付けたデータを含んでもよい。抽選部112は、各遊技媒体の当選確率に基づいて遊技媒体を特定する。なお、第1抽選が複数種類ある場合、抽選部112は、第1抽選の種類に応じて参照する抽選テーブルTを変更してもよい。次に、当選結果(当選した遊技媒体を示す情報)をゲーム機30へ送信する(ステップS502)。
【0093】
当選結果を受信したゲーム機30は、当選した遊技媒体をプレイヤに付与する(ステップS302)。次に、第1抽選によって当選した遊技媒体がキーカードKCであるか否かを判断する(ステップS304)。ここで、第1抽選によって当選した遊技媒体がキーカードKCではないと判断した場合(ステップS304:NO)、ゲーム機30は、次の第1指示(ステップS300)があるまで待機する。一方、第1抽選によって当選した遊技媒体がキーカードKCであると判断した場合(ステップS304:YES)、ゲーム機30は、第2指示を受付可能と判定する。そして、第2指示の受付可能期間を開始し、期間終了時間のカウントダウンを開始する(ステップS306)。なお、ステップS302を行う主体はゲーム機30に限定されない。つまり、ステップS302はセンターサーバ10側で行ってもよい。また、ステップS302をゲーム機30とセンターサーバ10のどちらが行う場合であっても、ステップS302およびステップS304の順番は特に限定されない。つまり、ステップS304はステップS302より先に行ってもよく、ステップS302と同時に行ってもよい。
【0094】
ここで、図9を用いて、第1抽選の結果を表示する画面例を説明する。図9はステップS304においてYESであった場合の画面S1の例である。図9に示すように、第1抽選の結果を表示する画面S1には、当選したカードCが表示される。そして取得したカードCの中にキーカードKCが含まれている場合は、第2抽選(図中は「特別ガチャ」)を実行可能になったことが示される。第2指示が可能になったことは、例えば、第1抽選の結果を表示する画面S1の一部(図9においては右端部)に設けられた表示領域Rに示される。
【0095】
次に、図10を用いて、ステップS304においてYESとなった後の抽選処理の指示を受け付ける画面S2の例について説明する。図10で示されるアイコンOJ1は、抽選の種類を示すアイコンである。「ガチャ1」~「ガチャ3」は第1抽選の種類である。また、「特別ガチャ」は第2抽選を示す。また、アイコンOJ1内には、ユーザーインターフェース(UI)オブジェクトOJ2およびUIオブジェクトUI3が設けられている。UIオブジェクトOJ2は各抽選の詳細を示す画面に遷移するための指示を受け付けるUIオブジェクトであり、UIオブジェクトOJ3は各抽選を実行するための指示(第1指示または第2指示)を受け付けるUIオブジェクトである。本実施形態に係るゲーム機30およびセンターサーバ10は、プレイヤがタッチパネル350に行ったタッチ操作に従って、抽選モードにおけるゲームを進行させるよう構成されている。このため、プレイヤは、この画面S2において、所望の抽選のUIオブジェクトOJ3をタッチ操作することによって、いずれの抽選処理を実行するかを指示することができる。このように、第2抽選が実行可能である間も、第1抽選も実行可能とすることによって、ゲームシステム1は、プレイヤに対してカードの取得の選択肢を増やすことができる。
【0096】
アイコンOJ1には、各抽選処理の抽選対象の内容の概要が示されている。各アイコンOJ1に示されている「攻撃力重視」、「バランス重視」、「防御力重視」が、抽選対象の内容を示す表示の一例である。例えば「攻撃力重視」および「防御力重視」であれば、それぞれ攻撃力および防御力が優れたカードCが抽選対象に多く含まれており、「バランス重視」であれば、攻撃力および防御力のバランスに優れたカードCが抽選対象に多く含まれていることを示す。プレイヤは、抽選対象の内容を示す表示を参考にすることができるので、抽選処理を選択しやすくなる。本実施形態では第2抽選が1種類の場合について説明しているが、後述する変形例のように第2抽選は複数種類あってもよく、各第2抽選に、抽選対象の内容を示す表示がされていてもよい。
【0097】
また、特別ガチャのアイコンOJ1には受付可能期間が終了するまでの期間終了時間Pも表示されている。これにより、プレイヤは特別ガチャを実行可能な期間を視認することができる。
【0098】
また、本実施形態では、各抽選処理を実行する前に各抽選処理の内容を視認できる画面S3を表示することができる。これについて図10および図11を用いて説明する。図10で詳細表示のUIオブジェクトOJ2をタッチ操作すると、各抽選処理の抽選対象1、2の一覧画面に遷移する。図11は抽選対象2を一覧表示した場合の画面S3の例である。図11に示すように、特別ガチャの抽選対象2となる複数のカードCが一覧表示される。また、抽選対象1、2の一覧表示の画面には、各カードCについて、既にプレイヤが所持している所有数Nも重ねて表示される。
【0099】
受付可能期間に、ゲーム機30がプレイヤから第2指示を受け付けると、ゲーム機30は、第2指示を受け付けた旨の情報をセンターサーバ10へ送信する(ステップS308)。例えば、図10において、プレイヤは第2抽選のUIオブジェクトOJ3をタップすることで、ゲーム機30は第2指示を受け付ける。
【0100】
ゲーム機30は、受付可能期間に第1指示を受け付けることも可能である。このため、受付可能期間に、ゲーム機30がプレイヤから第1指示を受け付けると、ゲーム機30は、第1指示を受け付けた旨の情報をセンターサーバ10へ送信する(ステップS308)。
【0101】
センターサーバ10は、第1指示を受け付けた旨の情報を受信した場合には、第1抽選を実行する(ステップS504)。一方、センターサーバ10は、第2指示を受け付けた旨の情報を受信した場合、センターサーバ10は、第2抽選を実行する(ステップS504)。この場合、ステップS504において、抽選部112は、第2抽選用の抽選テーブルTを参照してカードCを特定する。そして、当選結果をゲーム機30へ送信する(ステップS506)。
【0102】
当選結果を受信したゲーム機30は、当選した遊技媒体をプレイヤに付与する(ステップS310)。次に、ステップS305で実行した第1抽選または第2抽選によって当選した遊技媒体がキーカードKCであるか否かを判断する(ステップS312)。ここで、当選した遊技媒体がキーカードKCであると判断した場合(ステップS312:YES)、ゲーム機30は、期間終了時間を延長して(ステップS314)、ステップS316へ進む。一方、第2抽選によって当選した遊技媒体がキーカードKCではないと判断した場合(ステップS312:NO)、ゲーム機30は、ステップS314をスキップしてステップS316へ進む。なお、ステップS310を行う主体はゲーム機30に限定されない。つまり、ステップS310はセンターサーバ10側で行ってもよい。また、ステップS310をゲーム機30とセンターサーバ10のどちらが行う場合であっても、ステップS310およびステップS312の順番は特に限定されない。つまり、ステップS312はステップS310より先に行ってもよく、ステップS310と同時に行ってもよい。
【0103】
ステップS316では、期間終了時間が0になったか否かを判断する。ここで、期間終了時間が0になっていないと判断した場合(ステップS316:NO)、ゲーム機30は、次の第1指示または第2指示(ステップS308)があるまで待機する。一方、期間終了時間が0になったと判断した場合(ステップS316:YES)、ゲーム機30は、受付可能期間を終了し、次の第1指示(ステップS300)があるまで待機する。
【0104】
(第1処理の変形例)
上記実施形態においては、第1処理が抽選処理である形態について説明したが、第1処理は抽選処理に限定されない。第1処理は、プレイヤの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をプレイヤに関連付ける処理であれば、抽選処理以外の処理であってもよい。例えば、プレイヤが指定した遊技媒体をプレイヤに関連付ける処理であってもよい。また、キーカードKC以外のカードCのうち、一部の特定のカードCを消費してキーカードKCをユーザに付与する処理であってもよい。また、キーカードKCを複数種類設ける場合、特定のカードCの消費を条件にユーザに付与されるキーカードKCは、全てのキーカードKCであってもよく、一部のキーカードKCであってもよい。つまり、一部のキーカードKCは、他のカードCとの消費によってもユーザが取得できないものであってもよい。また、第2指示の受付可能期間中に、本変形例に係る第1処理によって特定された遊技媒体がキーカードKCであった場合にも、第2指示の受付可能期間を延長してもよい。
【0105】
(第1指示の変形例)
上記実施形態においては、第1指示が、第1抽選を実行するための指示である形態について説明したが、このような形態に限定されない。第1指示は、第1処理の形態に応じて様々な形態を取り得る。例えば、第1処理が、プレイヤが選択した任意の遊技媒体をプレイヤに付与する処理である場合は、遊技媒体を選択する指示が第1指示である。
【0106】
第1処理が、予めゲーム機30によって特定された遊技媒体をプレイヤに付与する処理である場合は、第1指示は、当該処理を実行するための指示であればよい。例えば、第1処理が、ゲームを起動させた後にゲームの進行状況に応じて行なわれる場合には、第1指示は、第1処理が実行可能なように進行させる指示であればよい。例えば、第1処理を実行する要件が、ゲーム内で設定された課題のクリアである場合、クリア条件を満了する操作が第1指示であってもよい。また、例えば、第1処理がゲームの開始を条件に、遊技媒体を付与する処理である場合には、第1指示はゲームの開始指示であってもよい。ゲームの開始指示は、ゲームプログラムの起動指示であってもよく、ゲームプログラムの起動後にゲームのタイトル等を表示する画面を表示し、さらに、当該画面を表示しているときにゲームの開始指示を受け付け可能とする場合は、当該画面を表示しているときに受け付けるゲームの開始指示を第1指示としてもよい。例えば、同じ遊技媒体を複数用いる形態によれば、プレイヤが、ゲームを起動したときに、ゲームの起動の報酬などとしてキーカードKCを取得すれば、さらに、第2抽選の実行によって、遊技媒体を更に取得できる機会が提供されるので、遊技媒体を取得する選択肢を増やすことができる。
【0107】
(第1処理および第2処理の変形例)
上記実施形態においては、一回の第1指示によって一回の第1抽選が実行される形態について説明したが、一回の第1指示および第2指示によって実行される抽選処理の回数は限定されない。例えば、一回の第1指示を受け付けたことに応じて複数回の第1抽選が行われてもよく、一回の第2指示を受け付けたことに応じて複数回の第2抽選が行われてもよい。また、第1指示および第2指示を受け付けたことに応じて、第1抽選および第2抽選がそれぞれ行われる限り、あわせて他の処理が行われてもよい。当該他の処理としては、例えば、第1抽選および第2抽選のいずれとも従う規則が異なる抽選処理が挙げられる。例えば、一回の第1指示によって第1抽選を複数回行ない、一回の第2指示によって、第1抽選と第2抽選とを合わせて複数回行なってもよい。また、一回の第2指示で第2抽選を複数回行う場合、少なくとも一部の回の第2抽選では、所定の遊技媒体の当選確率を100%としてもよい。例えば、当該一部の回の第2抽選では、キーカードKCおよび関連カードRCのうちの少なくともいずれかが当選する確率を100%としたり、キーカードKCの当選確率を100%としたり、関連カードRCの当選確率を100%としてもよい。例えば、一回の第1指示を受け付けたことに応じて10回の第1抽選を行ない、いずれかの第1抽選においてキーカードKCが当選すれば第2指示を受け付け可能とし、1回の第2指示を受け付けたことに応じて、当該第1抽選と同じ規則の第1抽選を5回行ない、さらに、第2抽選を5回行なってもよい。
【0108】
(第2指示を受付可能とする処理S306の変形例)
上記実施形態においては、第1処理において当選した遊技媒体がキーカードKCであった場合に、第2処理制御部313dが直ちに第2指示の受け付けを可能にする形態について説明した。しかし、本発明の一態様に係る第2指示の受け付けを可能にするのはこのような形態に限定されず、例えば、以下のような形態もあり得る。例えば、第2処理制御部313dは、第1抽選において当選した遊技媒体がキーカードKCであった場合に、抽選によって、第2指示の受け付けを可能にするか否かを特定してもよい。すなわち、第2処理制御部313dは、ステップS304においてYESの場合、抽選によって第2指示の受け付けを可能とすると特定された場合に、第2指示の受け付けを可能にしてもよい。また、例えば、第2処理制御部313dは、第1抽選において当選した遊技媒体がキーカードKCであり、かつ、プレイヤが特定の遊技媒体を所持している場合に、第2指示の受け付けを可能にしてもよい。以上の変形例によれば、第2抽選を実行できることの希少価値が高まる。
【0109】
(第2抽選の変形例1)
上記実施形態においては、第1抽選によってキーカードKCが当選した場合、1種類の第2抽選を実行可能とする形態について説明した。しかし、本発明の一態様において、キーカードKCおよび第2抽選の種類は1種類に限定されない。例えば、第1抽選の抽選対象1Aは複数の種類のキーカードKCを含んでいてもよい。そして、複数の種類のキーカードKCのそれぞれに、第2処理における抽選処理であって、従う規則がそれぞれ異なる抽選処理が関連付けられていてもよい。例えば、図12に示すように、第1抽選によってキーカードKCAが当選すれば、キーカードKCAおよび関連カードRCAを抽選対象2Aに含む第2抽選を実行可能とし、第1抽選によってキーカードKCBが当選すれば、キーカードKCBおよび関連カードRCBを抽選対象2Bに含む第2抽選を実行可能としてもよい。このようにすれば、取得するキーカードKCの種類に応じて、異なる種類の第2抽選を実行できるため、プレイヤにとってキーカードKCを複数取得することの魅力が高まる。
【0110】
(第2抽選の変形例2)
1種類のキーカードKCに関連付けられる第2抽選の種類は、第2抽選の変形例1で示したような1種類には限定されない。例えば、一つのキーカードKCに、従う規則がそれぞれ異なる複数種類の抽選処理が関連付けられていてもよい。例えば、図13に示すように、第1抽選によってキーカードKCが当選すれば、キーカードKCおよび関連カードRCCを抽選対象2Cに含む第2抽選、およびキーカードKCおよび関連カードRCDを抽選対象2Dに含む第2抽選のように、複数種類の第2抽選を実行可能としてもよい。このようにすれば、プレイヤにとってキーカードKCの魅力が高まる。また、当該複数種類の第2抽選の抽選対象2C、2Dには共通の遊技媒体が含まれてもよく、当該共通の遊技媒体は、キーカードKCであってもよい。このような形態であれば、プレイヤに、当該共通の遊技媒体を取得する機会をより多く提供できる。
【0111】
(第1抽選および第2抽選の関係の変形例)
上記実施形態においては、第2抽選の抽選対象2である遊技媒体は、第1抽選の抽選対象1の遊技媒体の一部である場合について説明した。しかし、本発明はこのような形態に限定されない。例えば、第1抽選の抽選対象1の遊技媒体と第2抽選の抽選対象2の遊技媒体とは、全く異なっていてもよく、一部が重複してもよく、全て同じであってもよい。第1抽選の抽選対象1の遊技媒体と第2抽選の抽選対象2の遊技媒体とが同じである場合、抽選対象1と抽選対象2とでは、少なくとも一部の遊技媒体の当選確率が異なる。このような形態によっても、プレイヤが遊技媒体を取得する選択肢を増やすことができる。また、キーカードKCおよび関連カードRCのうち少なくとも一部の遊技媒体が当選する当選確率は、第1抽選より、第2抽選の方が高く設定されていてもよい。このような形態であれば、キーカードKCおよび/または関連カードRCを所望するプレイヤにとって、第2抽選を実行することの魅力が高まる。また、第1抽選によってキーカードKCを取得することのプレイヤへの動機づけ、および、第1抽選を実行することの魅力も高まる。
【0112】
(第2指示を受付可能な状態の終了条件の変形例)
上記実施形態においては、受付可能期間を開始した後、期間終了時間が0になったことに応じて受付可能期間を終了する場合について説明した。しかし、第2指示を受付可能な状態の終了条件は時間経過に限定されない。例えば、プレイヤによる所定の操作を受け付けたことに応じて受付可能な状態を終了してもよい。当該所定の操作としては、例えば、第2指示の受け付け可能な状態を直接終了させる指示をする操作が挙げられる。このような形態によれば、プレイヤに抽選処理の選択肢を減らす機会を提供することができ、ゲームの自由度が向上する。また、例えば、第2抽選の実行回数に制限を設けておき、当該所定の操作は、所定回数の第2指示を行なう操作であってもよい。このような形態によれば、プレイヤは第2抽選を所定回数しか行えないため、第2抽選を実行できることの希少価値が高まる。また、期間終了時間が0、所定回数の第2抽選実行、所定回数の第2抽選実行以外の所定操作の受け付け等の複数の条件を設定しておき、いずれかが満たされた場合に、第2指示を受付可能な状態を終了としてもよく、設定した複数の条件のうち少なくとも2つの終了条件が満たされた場合に第2指示を受付可能な状態を終了としてもよい。
【0113】
(抽選対象の変形例)
抽選対象1および抽選対象2はカードC以外の遊技媒体を含んでもよい。カードC以外の遊技媒体としては、カードC以外のアイテム、ゲーム内価値、第1抽選および/または第2抽選を実行可能とする権利等が挙げられる。第1抽選および/または第2抽選を実行可能とする権利とは、行使することで、第1処理部および/または第2処理部に対して、第1抽選および/または第2抽選を実行するための処理を行なわせることができる権利である。
【0114】
抽選対象1が第1抽選を実行可能とする権利を含む形態、および/または、抽選対象2が第2抽選を実行可能とする権利を含む形態によれば、プレイヤの所望の遊技媒体が当選しなくても、再度抽選を実行できる可能性が生じるので、プレイヤにとって第1抽選および第2抽選の魅力が高まる。また、第2抽選の抽選対象2が、キーカードKC、関連カードRC、および、第2抽選を実行可能とする権利を抽選対象2として含む形態では、第2抽選によって、キーカードKCおよび/または関連カードRCが当選しなくても、再度第2抽選を実行できる可能性が生じるので、プレイヤにとって第2抽選の魅力が高まる。なお、抽選対象1に第2抽選を実行可能とする権利を含んでもよく、抽選対象2が第1抽選を実行可能とする権利を含んでもよい。
【0115】
第1抽選および/または第2抽選を実行可能とする権利は、例えば、第1抽選および/または第2抽選を実行可能とする遊技媒体をプレイヤに関連付けることによって、プレイヤに与えられてもよい。当該遊技媒体としては、例えば、チケット、特定の種類のポイント等のように、消費することを条件に当該抽選処理を実行可能とする遊技媒体が挙げられる。また、当該権利は、プレイヤに対して、再度の第1抽選および/または第2抽選の実行をするか否かを選択する指示を可能とすることによって与えられてもよい。例えば、第2抽選によって、当該権利が当選した場合、再度の第2抽選を実行するか否かを選択可能な画面を表示させてもよい。より具体的には、「リトライのチャンス。もう一度ガチャしますか?」といった画面を表示して、再度のガチャの実行の指示を受け付けてもよい。また、当該権利は、第1抽選および/または第2抽選を再度実行できることをプレイヤに対して表示するだけでもよい。この場合、プレイヤの指示を介さずに再度の第1抽選および/または第2抽選を行なうための処理を行なってもよい。より具体的には、再度の第1抽選および/または第2抽選を実行することを表示する演出のみを行って、プレイヤによる操作を経ずに再度の第1抽選および/または第2抽選を実行してもよい。より具体的には、「リトライのチャンス」とのみ画面に表示して、プレイヤの指示を待たずに、表示後自動的に再度のガチャを実行してもよい。
【0116】
また、第1抽選および/または第2抽選によって、キーカードKCおよび関連カードRCとは異なる遊技媒体である、他の遊技媒体が当選した場合、当選した当該他の遊技媒体を、抽選処理を実行可能とする権利に変換して、プレイヤに関連付ける変換処理を行なってもよい。このような形態によれば、プレイヤの所望の遊技媒体が当選しなくても、再度抽選を実行できる可能性が生じるので、プレイヤにとって第1抽選および第2抽選の魅力が高まる。また、第2抽選においてこのような変換処理を行なう形態では、第2抽選によって、キーカードKCおよび/または関連カードRCが当選しなくても、再度第2抽選を実行できる可能性が生じるので、プレイヤにとって第2抽選の魅力が高まる。
【0117】
[付記]
以上の記載から本発明の一態様は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明の態様が図示された態様に限定されるものではない。
【0118】
本発明の態様1に係るゲームシステム(1)は、ユーザ(プレイヤ)の第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体(C)の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なう第1処理部(313a)と、ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なう第2処理部(313b)と、前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体(KC)であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にする、第2処理制御部(313d)と、前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にする、第1処理制御部(313c)と、を含む、構成である。係る構成によれば、第2指示の受け付けを可能にしている間も、ユーザは、第2抽選だけでなく、第1処理における遊技媒体の特定を選択することもできる。このため、遊技媒体を取得する選択肢を増やすことができる。
【0119】
本発明の態様2に係るゲームシステム(1)は、ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体(C)の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なう第1処理部(313a)と、ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なう第2処理部(313b)と、前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体(KC)であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にする、第2処理制御部(313d)と、遊技媒体を用いてゲームを進行する処理をする進行制御部(311)と、を含み、前記進行制御部によるゲームを進行する処理は、同じ遊技媒体を複数用いてゲームを進行する処理を含み、前記抽選処理における前記複数の遊技媒体の中に、前記所定の遊技媒体を含む、構成である。係る構成によれば、第2指示の受け付けを可能にしている間、第2処理における抽選の実行により、ユーザに、所定の遊技媒体を更に取得できる機会を提供できる。遊技媒体を取得する選択肢を増やすことができる。
【0120】
本発明の態様3に係るゲームシステムは、上記の態様1または2において、前記第1処理は、抽選によって前記複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であり、前記第1処理と前記第2処理とは、抽選をするときに従う規則が異なる構成としてもよい。係る構成によれば、所定の遊技媒体の希少価値が高まる。
【0121】
本発明の態様4に係るゲームシステムは、上記の態様1~3のいずれかの態様において、前記第1処理における抽選対象の前記複数の遊技媒体には、前記所定の遊技媒体とは別の遊技媒体(RC)を含み、前記所定の遊技媒体および前記別の遊技媒体のうち少なくとも一つの遊技媒体が特定される確率は、前記第1処理における抽選より、前記第2処理における抽選の方が高い構成としてもよい。係る構成によれば、所定の遊技媒体および/または別の遊技媒体をユーザが取得する確率が高まる。
【0122】
本発明の態様5に係るゲームシステムは、上記の態様1~4のいずれかの態様において、前記第2処理制御部は、前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、抽選によって、前記第2指示の受け付けを可能にするか否かを特定して、前記第2指示の受け付けを可能とすると特定された場合に、前記第2指示の受け付けを可能にする構成としてもよい。係る構成によれば、第2抽選を実行できることの希少価値が高まる。
【0123】
本発明の態様6に係るゲームシステムは、上記の態様4において、前記第1処理における抽選の抽選対象に含まれる遊技媒体は、前記第2処理における抽選の抽選対象に含まれる遊技媒体と同じである構成としてもよい。係る構成によれば、所定の遊技媒体および/または別の遊技媒体を所望し、かつ、第1抽選の抽選対象の遊技媒体のうち、所定の遊技媒体および別の遊技媒体以外の遊技媒体も所望するユーザにとって、当該遊技媒体を取得する方法の選択肢が増える。
【0124】
本発明の態様7に係るゲームシステムは、上記の態様1~6のいずれかの態様において、前記第1処理における前記複数の遊技媒体は、複数の種類の前記所定の遊技媒体を含み、前記複数の種類の前記所定の遊技媒体のそれぞれに、前記第2処理における抽選処理であって、従う規則がそれぞれ異なる抽選処理が関連付けられている構成としてもよい。係る構成によれば、取得する所定の遊技媒体の種類に応じて、異なる第2抽選を実行できるため、ユーザにとって所定の遊技媒体を複数取得することの魅力が高まる。
【0125】
本発明の態様8に係るゲームシステムは、上記の態様1~7のいずれかの態様において、一つの前記所定の遊技媒体に、前記第2処理における抽選処理であって、従う規則がそれぞれ異なる複数種類の抽選処理が関連付けられている構成としてもよい。係る構成によれば、所定の遊技媒体を取得すると、複数種類の第2抽選を実行できるため、ユーザにとって所定の遊技媒体の魅力が高まる。
【0126】
本発明の態様9に係るゲームシステムは、上記の態様1~8のいずれかの態様において、前記第2処理における抽選処理の抽選対象は、前記第2処理における抽選処理を実行可能とする権利をさらに含み、前記第2処理は、前記第2処理における抽選処理によって前記権利が特定された場合、当該権利をユーザに関連付ける処理を含む構成としてもよい。係る構成によれば、第2抽選によって、所定の遊技媒体および/または別の遊技媒体が当選しなくても、再度第2抽選を実行できる可能性が生じるので、ユーザにとって第2抽選の魅力が高まる。
【0127】
本発明の態様10に係るゲームシステムは、上記の態様4において、前記第2処理部は、前記第2処理における抽選処理によって、前記所定の遊技媒体および前記別の遊技媒体とは異なる遊技媒体である、他の遊技媒体が特定された場合、特定された当該他の遊技媒体を、前記第2処理における抽選処理を実行可能とする権利に変換して、前記ユーザに関連付ける変換処理を行なう構成としてもよい。係る構成によれば、第2抽選によって、所定の遊技媒体および/または別の遊技媒体が当選しなくても、再度第2抽選を実行できる可能性が生じるので、ユーザにとって第2抽選の魅力が高まる。
【0128】
本発明の態様11に係る、ゲームプログラムは、コンピュータに、ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なうステップ(S302)と、ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なうステップ(S310)と、前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にするステップ(S306)と、前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にするステップと、を実行させる構成である。係る構成によれば、態様1と同様の効果を奏する。
【0129】
本発明の態様12に係る、ゲーム装置(30)は、ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体(C)の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なう第1処理部(313a)と、ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なう第2処理部(313b)と、前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体(KC)であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にする、第2処理制御部(313d)と、前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にする、第1処理制御部(313c)と、を含む構成である。係る構成によれば、態様1と同様の効果を奏する。
【0130】
本発明の態様13に係る、情報処理方法は、ユーザの第1指示を受け付けたことに応じて、所定の規則に基づいて複数の遊技媒体の中から特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第1処理を行なうステップ(S302)と、ユーザの第2指示を受け付けたことに応じて、抽選によって複数の遊技媒体の中から遊技媒体を特定する抽選処理であって、かつ、抽選をするときに従う規則が前記所定の規則と異なる抽選処理によって特定された遊技媒体をユーザに関連付ける第2処理を行なうステップ(S310)と、前記第1処理において特定された遊技媒体が所定の遊技媒体であった場合に、前記第2指示の受け付けを可能にするステップ(S306)と、前記第2指示の受け付けが可能な間、および前記第2指示の受け付けが可能でない間のいずれも、前記第1指示の受け付けを可能にするステップと、を有する方法である。係る構成によれば、態様1と同様の効果を奏する。
【0131】
〔ソフトウエアまたはハードウエアによる実現例〕
上述した実施形態および各変形例では、センターサーバ10の制御ユニット110およびゲーム機30の制御ユニット310が、ソフトウエアにより実現される例について説明した。すなわち、本発明の一態様に係る目的を達成するためにコンピュータによって実行されるプログラムが、図2に示したコンピュータの記憶ユニット120、320に記憶され、制御ユニット110、310が当該プログラムを読み取って実行することにより、センターサーバ10の制御ユニット110およびゲーム機30の制御ユニット310が実現される。
【0132】
なお、この場合、上記プログラムを記憶する記憶ユニット120、320としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。
【0133】
また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。また、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0134】
なお、センターサーバ10の制御ユニット110および/またはゲーム機30の制御ユニット310は、ソフトウエアによる実現に限らず、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウエア)によって実現されてもよい。
【0135】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0136】
1 ゲームシステム
10 センターサーバ
110 制御ユニット
111 サービス管理部
112 抽選部
120 記憶ユニット
50 ゲーム画面
30 ゲーム機
310 制御ユニット
311 進行制御部
312 データ管理部
313 抽選制御部
313a 第1処理部
313b 第2処理部
313c 第1処理制御部
313d 第2処理制御部
320 記憶ユニット
330 モニタ
340 スピーカ
350 タッチパネル
S1、S2、S3 画面
OJ1 アイコン
OJ2~OJ3 UIオブジェクト
PG1 サーバプログラム
PG2 ゲームプログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13