(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035918
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】圧迫装具
(51)【国際特許分類】
A41D 13/06 20060101AFI20240308BHJP
A41D 13/05 20060101ALI20240308BHJP
A61F 13/00 20240101ALI20240308BHJP
A61F 13/06 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
A41D13/06
A41D13/05 143
A41D13/05 162
A61F13/00 355S
A61F13/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022140542
(22)【出願日】2022-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】722001491
【氏名又は名称】白石 恭史
(71)【出願人】
【識別番号】514013358
【氏名又は名称】株式会社インテグラル
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白石 恭史
【テーマコード(参考)】
3B011
3B211
【Fターム(参考)】
3B011AA12
3B011AA14
3B011AB09
3B011AC22
3B211AA12
3B211AA14
3B211AB09
3B211AC22
(57)【要約】
【課題】圧迫療法に対する低アドヒアランス症例に対しても簡単確実に下腿の圧迫が継続でき、かつ静脈還流機能を改善できる圧迫装具の提供。
【解決手段】圧迫装具1は、下腿に巻き付けて下腿を圧迫する圧迫装具1であって、下腿の少なくとも一部分を覆う本体生地部10と、本体生地部10の上縁10uを本体生地部10の両側縁10s、10tの一方の側縁10sから側方へ延長し、下腿の膝直下部分に巻回され、本体生地部10に重ねて圧迫装具の上縁10uを位置決め固定する上段帯部11と、本体生地部10の他方の側縁10tの中央部から側方へ延長し、下腿に巻回され、本体生地部10に重ねて圧迫装具1の中央部を固定する中段帯部12と、本体生地部10の一方の側縁10sの下部から側方へ延長し、下腿に巻回され、本体生地部10に重ねて圧迫装具1の下部を固定する下段帯部13とを備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下腿に巻き付けて前記下腿を圧迫する圧迫装具であって、
前記下腿の少なくとも一部分を覆う本体生地部と、
前記本体生地部の両側縁の一方の側縁から側方へ延長し、前記下腿の腓腹部の最大径部分(C)より上側部分に巻回され、前記本体生地部に重ねて前記圧迫装具を位置決め固定する位置決め用帯部と、
前記本体生地部の他方の側縁から側方へ延長し、前記下腿に巻回され、前記本体生地部に重ねて前記圧迫装具を固定する第1の固定用帯部と、
前記本体生地部の前記一方の側縁から側方へ延長し、前記下腿に巻回され、前記本体生地部に重ねて前記圧迫装具を固定する第2の固定用帯部と、
を備えることを特徴とする、圧迫装具。
【請求項2】
前記位置決め用帯部は、前記本体生地部の上縁を前記本体生地部の両側縁の一方の側縁から側方へ延長し、前記下腿の膝直下部分に巻回され、前記本体生地部に重ねて前記圧迫装具の前記上縁を位置決め固定する
ことを特徴とする、請求項1記載の圧迫装具。
【請求項3】
前記第1の固定用帯部は、前記下腿の腓腹部の最大径部分(C)に巻回され、前記本体生地部に重ねて前記圧迫装具の中央部を固定し、
前記第2の固定用帯部は、前記下腿のアキレス筋腱移行部(B1)に巻回され、前記本体生地部に重ねて前記圧迫装具の下部を固定する
ことを特徴とする、請求項2記載の圧迫装具。
【請求項4】
前記圧迫装具は、第1面と、前記第1面の反対側のパイル地の第2面と、を有し、
前記位置決め用帯部、前記第1の固定用帯部及び前記第2の固定用帯部それぞれの前記第1面に、前記第2面と着脱可能に係止する面ファスナを設けた
ことを特徴とする、請求項1記載の圧迫装具。
【請求項5】
前記圧迫装具は、第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
前記第1面と前記第2面は、互いに対向させて重ね合わせることによって、互いに着脱可能に係止される
ことを特徴とする、請求項1記載の圧迫装具。
【請求項6】
前記圧迫装具を構成する生地は、0%以上10%の未満の伸長率を有する非伸縮性素材で構成されている
ことを特徴とする、請求項1~5の一項に記載の圧迫装具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧迫装具に係り、より詳細には、下腿に巻き付けて下腿を圧迫する圧迫装具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、難治性潰瘍にまで至る慢性静脈不全症の治療においては圧迫療法の重要性が広く認識されている(非特許文献1)。圧迫療法には弾性ハイソックスや弾性包帯などの低伸縮性素材(伸長率10~100%)が第一選択として用いられているが、弾性ハイソックスの一番の欠点は圧迫圧の調節ができない点にある。また、弾性包帯は巻き方に熟練が必要であり、弾性ハイソックスとともに食い込みやかぶれなどの皮膚障害を起こしたり、認知症や一人暮らし、足先まで手が届かないなど患者自身の問題もあって継続を断念する症例も多い(低アドヒアランス症例)。これを改善するために、圧迫圧の弱い製品を用いることもあるが、今度は静脈還流機能を改善する効果が不十分となってしまう。しっかりした圧迫圧が得られ、しかも静脈還流機能改善効果が高いのは、非伸縮性素材(伸長率10%未満)であり、装着しやすく圧迫圧も調節しやすい形状として巻き付けタイプのベルクロ(登録商標)式圧迫装具が市販されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】静脈学,「静脈性潰瘍(Venous Ulcer)-本邦における静脈疾患に関するSurvey XIX-」,2018年,第29巻,第1号,p.1-12
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、現状の圧迫装具は、帯が4つ以上あって着け外しが難しい上に、それぞれの帯が圧迫する下腿の部位が決まっておらず、また、ずり落ち防止の工夫もされていない。
圧迫療法は、圧迫装具が皮膚に密着して圧迫を継続することが何より重要であり、ずれや緩みがあっては効果がでない。また、専門家だけでなく、患者自身が自宅で実行できる素材とやり方でなければならない。特に、認知症や足先に手が届かない患者、周囲のサポートがない患者であっても容易に実施継続できる圧迫装具を提供する必要がある。
【0005】
本発明の課題は、圧迫療法に対する低アドヒアランス症例に対しても簡単確実に下腿の圧迫が継続でき、かつ静脈還流機能を改善できる圧迫装具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の圧迫装具は、下腿に巻き付けて下腿を圧迫する圧迫装具であって、前記下腿の少なくとも一部分を覆う本体生地部と、前記本体生地部の両側縁の一方の側縁から側方へ延長し、下腿の腓腹部の最大径部分(C)より上側部分に巻回され、前記本体生地部に重ねて前記圧迫装具を位置決め固定する位置決め用帯部と、前記本体生地部の他方の側縁から側方へ延長し、前記下腿に巻回され、前記本体生地部に重ねて前記圧迫装具を固定する第1の固定用帯部と、前記本体生地部の前記一方の側縁から側方へ延長し、前記下腿に巻回され、前記本体生地部に重ねて前記圧迫装具を固定する第2の固定用帯部とを備えることを特徴としている。
【0007】
本発明の圧迫装具によれば、位置決め用帯部を下腿の腓腹部の最大径部分(C)より上側部分でかつ膝下に巻き付けることにより、まず、圧迫装具の本体生地部を、例えばその上縁を膝直下に、容易に位置決めすることができる。
そのうえ、位置決め用帯部を腓腹部の最大径部分(C)より上部に巻き付けることにより、圧迫装具のずり落ちを防ぐことができる。これにより、圧迫装具の位置ずれを気にせずに第1、第2の固定用帯部を左右に引っ張ることができるので、締め付け強度を調節しながら圧迫装具を下腿に簡単に装着することができる。
【0008】
また、本発明によれば、第1及び第2の固定用帯部を同じ力で引っ張りながら下腿に巻き付けることで、ラプラスの法則に従って、曲率半径の小さな遠位部の方ほど圧迫圧が強くなる状態を提供することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、圧迫療法に対する低アドヒアランス症例に対しても簡単確実に下腿の圧迫が継続でき、かつ静脈還流機能を改善できる圧迫装具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る圧迫装具の説明図であり、(a)は、圧迫装具の外面図であり、(b)は、(a)に示す圧迫装具の内面図である。
【
図2】(a)及び(b)は、圧迫装具の装着方法の説明図である。
【
図3】(a)及び(b)は、
図2(b)に続く、圧迫装具の装着方法の説明図である。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る圧迫装具の説明図であり、(a)は、圧迫装具の外面図であり、(b)は、(a)に示す圧迫装具の内面図である。
【
図5】(a)は、本発明の第2実施形態に係る圧迫装具の生地の断面模式図であり、(b)は、(a)に示した生地を重ね合わせた状態の断面模式図である。
【
図6】(a)~(c)は、本発明の第2実施形態に係る圧迫装具の中段帯部を下腿に巻き付けていくときの係止の様子を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態による圧迫装具1は、下腿に巻き付けて下腿を圧迫する圧迫装具1であって、下腿の少なくとも一部分を覆う本体生地部10と、本体生地部10の上縁10uを本体生地部10の両側縁10s、10tの一方の側縁10sから側方へ延長し、下腿の腓腹部の最大径部分(C)より上側部分でかつ膝直下部分に巻回され、本体生地部10に重ねて前記圧迫装具の前記上縁を位置決め固定する位置決め用帯部としての上段帯部11と、本体生地部10の他方の側縁10tの中央部から側方へ延長し、下腿の腓腹部の最大径部分(C)に巻回され、本体生地部10に重ねて圧迫装具1の中央部を固定する第1の帯部としての中段帯部12と、本体生地部10の一方の側縁10sの下部から側方へ延長し、下腿のアキレス筋腱移行部(B1)に巻回され、本体生地部10に重ねて圧迫装具1の下部を固定する第2の帯部としての下段帯部13とを備えている。
【0012】
なお、上段帯部11は、下腿Lの腓腹部の最大径部分(C)より上側部分でかつ膝下の部分に巻回し易いように、中段帯部12及び下段帯部13よりも帯の幅が狭い細長い形状を有している。上段帯部11の帯幅は、例えば、3~7cm、好ましくは、4~6cmであり、本実施形態の上段帯部11の幅は、約5cmである。
これにより、上段帯部11の腓腹部の最大径部分(C)より上側部分に巻き付けて、圧迫装具1の本体生地部10の上縁10uを膝下に容易に位置決めすることができる。
【0013】
また、本実施形態では、
図1に示すように、下段帯部13は、本体生地部10の上縁10uと平行な方向ではなく、斜め下方向に延びている。これにより、膨ら脛から足首にかけて細くなっている下腿に下段帯部13を巻き付けたときに、
図3(a)に示すように、下段帯部13の先端が横方向へ配向し、圧迫装具1の装着が容易となる。
【0014】
また、本実施形態の圧迫装具1の本体生地部10、上段帯部11、中段帯部12及び下段帯部13は、一枚の生地で構成されている。この生地は、第1面10aと、第1面10aの反対側のパイル地の第2面10bとを有し、上段帯部11、中段帯部12及び下段帯部13それぞれの第1面10aには、それぞれの先端近くに、第2面10bと着脱可能に係止する面ファスナ、例えば雄型面ファスナ、が設けられている。
【0015】
また、この生地は、0%以上10%の未満(好ましくは、1%以上10%の未満)の伸長率を有する非伸縮性素材で構成されている。ここで、伸長率は、生地の長さlの部分を引っ張ったときに長さmだけ延びた場合、m/l×100(%)として表される。生地がこの範囲の上限値よりも小さな伸長率を有することにより、圧迫装具1の中段帯部12を下腿Lの最大径部分(C)に巻き付け、下段帯部13を下腿Lのアキレス筋腱移行部(B1)に巻き付ける際に、十分なのび硬度を与えることができる。
これにより、圧迫装具1によれば、下腿Lの最大径部分(C)とその遠位のアキレス筋腱移行部(B1)を簡単確実にしかも段階圧で圧迫できる。
ここで、のび硬度とは、周囲径が1cm増大したときに増加する圧迫圧(mmHg)のことをいい、のび硬度が大きいほど下腿Lの筋ポンプ作用が大きいとされている。生体では、アキレス筋腱移行部(B1)で臥位から立位になったときの圧迫圧の増加が、のび硬度と定義されている。圧迫装具1から得られる圧迫圧をマネキンを用いて測定したところ、下腿Lの腓腹部の最大径部分(C)(周囲径33.3cm)では、37.8±3.5mmHg、アキレス筋腱移行部(B1)(周囲径26.0cm)では、47.5±3.6mmHgであった。また、健康人ボランティア8名で測定したのび硬度は、初期圧24.2±3.6mmHgで巻いた場合が、33.6±15.0mmHg、初期圧46.5±7.8mmHgで巻いた場合が、32.9±3.7mmHgであった。一方、低伸縮性素材である弾性ハイソックスでは、初期圧18.3±1.9mmHgのときののび硬度は2.5±0.8mmHg、初期圧30.3±3.8mmHgのときののび硬度は3.9±1.7mmHgであるので、初期圧にかかわらず非伸縮性素材ののび硬度が低伸縮性素材のそれより有意に高く、筋ポンプ作用が有意に強いことがわかる。
【0016】
ここで、
図2及び
図3を参照して、圧迫装具1の装着方法を説明する。
まず、
図2(a)に示すように、圧迫装具1の上縁10uが膝Nの直下に位置するように、圧迫装具1の本体生地部10を下腿Lの前側、即ち、向こう臑に配置する。
【0017】
続いて、
図2(b)に示すように、上段帯部11を膝Nの裏側から回して下腿Lの最上部付近に巻回し、本体生地部10の上縁10uに沿った位置に重ねる。
図1(a)に示したように、上段帯部11の先端近くには、面ファスナ11aが設けられているため、この面ファスナ11aによって上段帯部11を本体生地部10の上縁10uに沿った所望の位置に着脱可能に固着できる。
このように、上段帯部11を膝下に巻き付けることにより、まず、圧迫装具1の本体生地部10の上縁10uを膝下に容易に位置決めすることができる。
ここでは、圧迫装具1がずり落ちないように位置決めできればよいので、上段帯部11を下腿Lに巻き付ける際には、上段帯部11を強い力で引っ張る必要はない。
【0018】
次に、
図3(a)に示すように、圧迫装具1の中段帯部12及び下段帯部13それぞれを、図中に矢印で示すように先端方向へ引っ張りながら、下腿のLの後ろ側へ巻き付ける。このとき、上段帯部11によって圧迫装具1が位置決めされているため、圧迫装具1の位置ずれを気にせずに、中段帯部12と下段帯部13とを引っ張る力を加減することができる。これにより、締付け強度を調節しながら、圧迫装具を下肢に簡単に装着することができる。
【0019】
続いて、
図3(b)に示すように、中段帯部12及び下段帯部13を本体生地部10に重ねる。中段帯部12及び下段帯部13の先端近くには、それぞれ面ファスナ12a及び13aが設けられているので、面ファスナ12a及び13aにより、中段帯部12及び下段帯部13を本体生地部10の所望の位置に着脱可能に固着できる。また、固定用の中段帯部12と下段帯部13を同じ力で引っ張ることで、ラプラスの法則に従って曲率半径の小さな遠位部の方ほど圧迫圧が強くなり、段階圧の状態を簡単に提供することができる。
【0020】
[第2実施形態]
次に、
図4を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
本実施形態では、第1実施形態と機能の共通する部分には、末尾に共通した符号を付して、適宜説明を省略する。
【0021】
本実施形態の圧迫装具2も、第1実施形態と同様に、一枚の生地で構成された本体生地部20、上段帯部21、中断帯部22及び下段帯部23を備えている。
また、圧迫装具2を構成する生地も、第1実施形態のものと同様に、0%以上10%未満の伸長率を有する非伸縮性素材で構成されている。
【0022】
ところで、上述した第1実施形態では、
図3(a)に示したように、中段帯部12及び下段帯部13の先端近くに面ファスナ12a及び13aが設けられていたため、面ファスナ12a及び13aが本体生地部10に固着するまで、即ち、圧迫装具1を巻き付け終わるまで、中段帯部12及び下段帯部13を引っ張り続けなければならなかった。
このため、特に、力の弱くなったお年寄りにとっては、第1実施形態の圧迫装具1を装着するために、下腿へ手を伸ばして屈んだ体勢のまま、継続的に力を入れて圧迫強度を調節することは、容易ではないことがあった。
【0023】
これに対し、本実施形態では、
図5(a)に示すように、圧迫装具2の第1面20aの全面に、紐状体24が密植され、この第1面20aと反対側の第2面20bの全面には、この紐状体24と着脱可能に係止されるループ状のパイル地25が形成されている。このため、
図5(b)に示すように、圧迫装具2の第1面20aと第2面20bは、圧迫装具2の任意の場所で、互いに対向させて重ね合わせることによって、互いに着脱可能に係止される。
その結果、本実施形態の圧迫装具2を下腿Lに巻き付ける際には、中段帯部22及び下段帯部23を本体生地部20に近い側から順次に固着できるので、中段帯部22及び下段帯部23を最後まで引っ張り続ける必要がない。これにより、お年寄りなど腕力の弱い患者であっても、自分で圧迫装具2を簡単に装着することができる。
【0024】
ここで、
図6を参照して、圧迫装具2の中段帯部22を下腿Lに巻き付けるときの係止状態を説明する。
まず、
図6(a)に示すように、圧迫装具2の中段帯部22を、図中に矢印で示すように先端方向へ引っ張りながら、下腿Lの後ろ側へ巻き付けていくと、中段帯部22の付け根付近が本体生地部20と少し重なった段階で、この重なった部分が係止される。図中、この係止部分30をギザギザ線で模式的に示す。
ここで、中段帯部22の付け根付近が係止された時点で圧迫圧が規定されるため、この段階で、中段帯部22を引っ張る力を弱めても、既に、中段帯部22の付け根付近が本体生地部20に係止しているため、圧迫装具2による圧迫強度が低下しない。その結果、
図6(b)及び
図6(c)に示すように、中段帯部22を更に先端まで順次に巻き付けていく間、中段帯部22を強い力で引っ張り続けなくても、圧迫強度が維持される。このため、中段帯部22を最後まで引っ張り続ける必要がない。
【0025】
また、下段帯部23も、その付け根付近を本体生地部20に係止させた時点で圧迫圧が規定されるため、下段帯部23を更に巻き付ける際に、下段帯部23を引っ張る力が不要となる。
【0026】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、第1の固定用帯部として中段帯部を設け、第2の固定用帯部として下段帯部を設けた例を説明したが、本発明では、第1及び第2の固定帯部は、これに限定されない。例えば、下腿の長さによっては、第1及び第2の帯部に加えて、第2の固定用帯部の下側に、最下部の帯部を更に設けてもよい。
【符号の説明】
【0027】
1,2 圧迫装具
10,20 本体生地部
10a,20a 第1面
10b,20b 第2面
10s,10t 側縁
10u 上縁
11、21 上段帯部(位置決め用帯部)
11a 面ファスナ
12,22 中段帯部(第1の固定用帯部)
12a 面ファスナ
13,23 下段帯部(第2の固定用帯部)
13a 面ファスナ
24 紐状体
25 パイル地
30 係止部分
B1 アキレス筋腱移行部
C 腓腹部の最大径部分
L 下腿
N 膝