(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035919
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】液体収容体、および、アダプターの再利用方法
(51)【国際特許分類】
B41J 2/175 20060101AFI20240308BHJP
【FI】
B41J2/175 153
B41J2/175 119
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022140544
(22)【出願日】2022-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】唐澤 政弘
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056FA10
2C056KC02
2C056KC05
2C056KC14
(57)【要約】
【課題】意図せずに液体供給部材からアダプターが取り外される可能性を低減する。
【解決手段】液体収容体は、液体を収容するための液体収容部と、液体収容部に接続された液体供給部材であって、液体収容部が収容する液体を印刷装置側に供給する供給路を有する液体供給部材と、液体供給部材と係合する複数の係合部を有するアダプターと、備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置に着脱可能な液体収容体であって、
液体を収容するための液体収容部と、
前記液体収容部に接続された液体供給部材であって、前記液体収容部が収容する前記液体を前記印刷装置側に供給する供給路を有する液体供給部材と、
前記液体供給部材と係合する複数の係合部を有するアダプターと、備える、液体収容体。
【請求項2】
請求項1に記載の液体収容体であって、
前記複数の係合部はそれぞれ、前記液体供給部材の動きを規制する係合面を有し、
前記複数の係合部のそれぞれは、前記係合面が前記液体供給部材と向かい合った状態で係合し、
前記複数の係合部のそれぞれにおける前記液体供給部材に対する係合方向であって、前記複数の係合部のそれぞれの前記係合面から前記液体供給部材に向かう係合方向は、前記それぞれの係合面の法線方向であり、
前記複数の係合部のそれぞれの前記係合方向は、互いに同じである、液体収容体。
【請求項3】
請求項2に記載の液体収容体であって、
前記複数の係合部のそれぞれは、スナップフィット部であり、
前記係合方向に沿った方向について、複数の前記スナップフィット部のそれぞれの係合位置は、互いに異なる、液体収容体。
【請求項4】
請求項3に記載の液体収容体であって、
前記複数のスナップフィット部における前記液体供給部材に対するそれぞれの引っ掛かり方向は、前記係合方向と交差する方向であり、かつ、互いに異なる方向である、液体収容体。
【請求項5】
液体収容体の液体供給部材と係合するアダプターの再利用方法であって、
請求項3に記載の液体収容体における前記複数のスナップフィット部に対して、対応する突起部を有する治具を用いて外力を加えることで、前記スナップフィット部を弾性変形させて前記スナップフィット部の係合を解除するように変位させる、再利用方法。
【請求項6】
請求項5に記載の再利用方法であって、
前記複数のスナップフィット部の前記係合を解除する解除タイミングは同時であり、
前記複数のスナップフィット部が前記液体供給部材から離間するタイミングは、互いに異なる、再利用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液体収容体、および、アダプターの再利用方法の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、袋状部材と、袋状部材に接続された液体供給口と、液体供給口を内部で固定するアダプターとを備える液体収容体が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、アダプターは第1部材と第2部材との2部品によって構成されており、第1部品と第2部品とで液体供給口を挟んだ状態で、第1部品と第2部品とが結合部品で結合されている。従来の技術では、液体供給口を第1部材と第2部材とで挟み込んで、液体供給口を固定しているため、アダプターに直接に液体供給口が係合していない。このため、液体供給口からアダプターが外れる可能性が生じ得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1形態によれば、印刷装置に着脱可能な液体収容体が提供される。この液体収容体は、前記液体収容部に接続された液体供給部材であって、前記液体収容部が収容する前記液体を前記印刷装置側に供給する供給路を有する液体供給部材と、前記液体供給部材と係合する複数の係合部を有するアダプターと、備える。
【0006】
本開示の第2形態によれば、液体収容体の液体供給部材と係合するアダプターの再利用方法が提供される。この再利用方法は、上記形態の液体収容体における前記複数の係合部に対して、前記複数の係合部に対応する突起部を有する治具を使うことにより、外力を加えることで、前記スナップフィット部を弾性変形させて前記係合部の係合を解除するように変位させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図5】第1ケースから第1液体収容体を取り出した状態における概略分解斜視図。
【
図6】アダプターを液体供給部材から取り外した状態における概略分解斜視図。
【
図7】互いに係合したアダプターと液体供給部材との斜視図。
【
図8】
図7に示す図から液体供給部材の接続部を取り除いた図。
【
図9】係合部と被係合部との詳細を説明するための図。
【
図10】アダプターの再利用方法を示すフローチャート。
【
図11】係合部が液体供給部材から離間して取り外される過程を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.実施形態:
A1.液体噴射装置の構成:
図1は、本実施形態の印刷装置10の斜視図である。
図1には、互いに直交する3つの方向を示す矢印X,Y,Zが図示されている。なお、矢印X,Y,Zは、他の各図においても、
図1に対応するように、適宜、図示されている。
【0009】
矢印X,Y,Zが示す方向は、通常の使用状態にあるときの印刷装置10の配置姿勢に対応している。印刷装置10の通常の使用状態は、印刷装置10が水平面に配置されて使用されるときの状態である。以下では、矢印X,Y,Zが示す方向をそれぞれ「X方向」、「Y方向」、「Z方向」と呼ぶ。Z方向は、鉛直方向である。各X方向のうち、ひとつの方向を「+X方向」と呼び、他の方向を「-X方向」と呼ぶ。Y,Z方向についても、同様に、ひとつの方向を「+Y方向」および「+Z方向」と呼び、他の方向を「-Y方向」および「-Z方向」と呼ぶ。以下の説明において、-Y方向を「前方向」とも呼び、+Y方向を「後方向」とも呼ぶ。-X方向を「右方向」とも呼び、+X方向を「左方向」とも呼ぶ。-Z方向を「上方向」とも呼び、+Z方向を「下方向」とも呼ぶ。
【0010】
印刷装置10は、インクジェットプリンターである。印刷装置10において噴射によって消費される液体はインクである。印刷装置10は、インク滴を吐出して、後述の
図2に示す媒体MPに印刷画像を形成する。媒体MPは、例えば、布帛や印刷用紙である。本実施形態の印刷装置10は、印刷装置10の外装を構成する樹脂製の中空箱体であるハウジング10cを備えている。ハウジング10cは、略直方体形状を有する。ハウジング10cの前面部12には、操作部13と、媒体排出口14と、媒体受部15と、カバー部材18とが設けられている。
【0011】
操作部13は、ユーザーに対する情報を表示する表示部と、ユーザーの操作を受け付ける複数の操作ボタンとを有する。媒体排出口14は、印刷装置10の内部から繰り出される媒体MPの出口である。媒体排出口14は、X方向に幅の広いスリット状の開口である。媒体受部15は、媒体排出口14の下側において-Y方向に庇状に張り出しており、媒体排出口14から排出された媒体MPを受け止める。
【0012】
カバー部材18は、印刷装置10の外装の一部を構成する樹脂製の板状部材である。カバー部材18は、ハウジング10cに対して着脱可能に取り付けられている。カバー部材18は、印刷装置10の内部に収納されている
図2に示す装着体105を被覆して保護する。
【0013】
図2は、印刷装置10を前方から見た概略構成図である。
図2に示すように、印刷装置10は、制御部20と、吐出実行部30と、搬送ローラー36と、液体供給部40と、ケース収納部60とを備えている。
【0014】
ケース収納部60は、
図1に示すカバー部材18の内側に配置されており、印刷装置10の最下段に配置されている。ケース収納部60には、4つの装着体105が収納される。4つの装着体105は、具体的には、3つの第1装着体105aと、1つの第2装着体105bとを含む。第1装着体105aと第2装着体105bとは、大きさが互いに異なる。第2装着体105bは、第1装着体105aよりも大きい。装着体105は、ケース61と、ケース61に収納された液体収容体100とにより構成されている。装着体105と同様に、4つのケース61は、3つの第1ケース61aと、1つの第2ケース61bとを含む。4つの液体収容体100は、3つの第1液体収容体100aと、1つの第2液体収容体100bとを含む。第1装着体105aは、第1ケース61aに第1液体収容体100aが収納されて構成されている。第2装着体105bは、第2ケース61bに第2液体収容体100bが収納されて構成されている。第2液体収容体100bは、第1液体収容体100aよりも、後述する液体収容部の幅が大きく、液体の収容量が多い点で液体収容体100aとは異なる。例えば、3つの第1液体収容体100aのそれぞれには、シアン、マゼンタ、イエローのインクが収容され、第2液体収容体100bには、ブラックのインクが収容されてもよい。
【0015】
吐出実行部30は、液体吐出部31と、複数のチューブ32と、キャリッジ34とを備える。液体吐出部31の底面には、下方に向かって開口するノズル33が設けられている。液体吐出部31は、例えば、ピエゾ素子によるインクへの圧力の印加などにより、液体をノズル33から吐出する。キャリッジ34に液体吐出部31が搭載されている。キャリッジ34は、X方向に直線的に往復移動する。搬送ローラー36は、液体吐出部31の下方においてX方向に架設されている。搬送ローラー36は、媒体MPを搬送する。複数のチューブ32は、Y方向に配列されており、液体吐出部31と接続されている。
【0016】
液体供給部40は、4つの供給配管42と、継手部43と、吸引部45とを有する。4つの供給配管42のそれぞれは、4つの液体収容体100のそれぞれに接続されている。継手部43は、4つの供給配管42のそれぞれと、複数のチューブ32のそれぞれとを接続する。液体吐出部31には、4つの供給配管42、継手部43、および複数のチューブ32を介して、液体収容体100に収容されたインクが供給される。吸引部45は、液体収容体100から供給配管42にインクを送出するための圧力を発生する。
【0017】
制御部20は、印刷装置10における各部の駆動を制御する。制御部20は、少なくとも、中央処理装置と、主記憶装置と、を備えるマイクロコンピューターによって構成され、中央処理装置が主記憶装置に種々のプログラムを読み込んで実行することによって種々の機能を発揮する。
【0018】
図3は、液体供給部40を上から見た概略平面図である。
図4は、液体供給部40の概略斜視図である。
図3に示すように、ケース収納部60には、装着体105が外方から+Y方向に向かって差し込まれる。ケース収納部60には、4つの装着体105がX方向に配列されて収納される。
図3には、ケース収納部60における装着体105の配置位置である配置領域LAが一点鎖線で示されている。
【0019】
液体供給部40は、上述した構成の他に、4つの切替機構50と、圧力伝達配管46とを有する。4つの切替機構50は、配置領域LAの+Y方向側に配置されている。4つの切替機構50のそれぞれは、4つの配置領域LAのそれぞれに対応して配置されている。4つの切替機構50は、具体的には、3つの第1切替機構50aと、1つの第2切替機構50bとを含む。3つの第1切替機構50aのそれぞれは、3つの第1液体収容体100aのそれぞれに対応する。第2切替機構50bは、第2液体収容体100bに対応する。
【0020】
図4に示すように、各切替機構50は、液体導入部51と装置側端子58とを有する。液体導入部51は、液体収容体100に着脱可能に接続される。液体導入部51は、-Y方向に直線的に延びる管状の形状を有する。液体導入部51は、その先端部51tが、液体収容体100の後述する液体供給部内に挿入されることによって、液体収容体100に接続される。そして、液体導入部51の内部を液体収容体100に収容された液体が流通する。圧力伝達配管46は、吸引部45が発生した圧力を伝達する。
【0021】
装置側端子58は、弾性を有する板状部材によって形成されている。装置側端子58は、配線などを介して
図2に示す制御部20に電気的に接続される。
【0022】
A2.液体収容体の構成:
図5は、第1ケース61aから第1液体収容体100aを取り出した状態における概略分解斜視図である。
図6は、アダプター130を液体供給部材120から取り外した状態における概略分解斜視図である。第2装着体105bは、第1装着体105aと同様の構成を有する。よって、以下では、代表して第1装着体105aについて説明し、第2装着体105bの説明は省略する。
【0023】
ケース61は、上方が開放されたトレー状の容器である。ケース61は、例えば、ポリプロピレンなどの樹脂部材によって作製される。ケース61には、上方から液体収容体100が着脱可能に収納される。ケース61の+Y方向の端部には、ケース61の下面から上に向かって立ち上がる円柱形状の2つの案内部62が設けられている。2つの案内部62は、ケース61に液体収容体100が収容される場合に、後述するアダプター130を案内する。
【0024】
液体収容体100は、
図5に示す液体収容部110およびアダプター130と、
図6に示す液体収容部110に接続された液体供給部材120とを備える。
図5に示す液体収容部110は、液体を収容するための袋体である。液体収容部110は、可撓性を有する。液体収容部110は、複数のフィルムが貼り付けることで形成されている。液体収容部110を構成する複数のフィルムを重ね合わせて、周縁部の一部同士、および、周縁部の他の一部と液体供給部材120とを熱溶着などの方法により接合することで液体収容部110と液体供給部材120とが接合されている。本実施形態では、液体収容部110は、後述する第1面111のフィルムと、後述する第2面112のフィルムと、X方向の両端部の各々に配置されたマチとなる2枚のフィルムとで形成されたいわゆるガゼットタイプの袋である。なお、液体収容部110はガゼットタイプに限られず、2枚のフィルムにより形成された、いわゆるピロータイプの袋でもよい。液体収容部110を構成するフィルムは、可撓性とガスバリア性を有する素材で形成されている。例えば、フィルムの素材としてはポリエチレンテレフタレート(PET),ナイロン,ポリエチレンなどが挙げられる。また、これらの素材で構成されたフィルムを複数積層した積層構造を用いてフィルムが形成されてもよい。このような積層構造では、例えば、外層を耐衝撃性に優れたPET又はナイロンによって形成し、内層を耐インク性に優れたポリエチレンによって形成してもよい。さらに、アルミニウムなどを蒸着した層を有するフィルムを積層構造の1つの構成部材としてもよい。
【0025】
液体収容部110は、上面を形成する第1面111と、底面を形成する第2面112とを有する。第1面111と第2面112とはZ方向に対向する。第1面111と第2面112とは、液体収容部110を構成する面のうちで最も大きい主面を形成する。液体収容部110は、一端部621と、一端部621と対向する他端部622とを有する。一端部621は、+Y方向側の端部である。他端部622は、-Y方向側の端部である。液体収容部110内の液体が消費されるに伴って、第1面111と第2面112とが互いに近づくように変形することで液体収容部110の容積は小さくなる。
【0026】
ここで、液体収容体100において、第1面111と第2面112とが対向するZ方向が厚み方向であり、一端部621と他端部622とが対向するY方向が長さ方向であり、厚み方向と長さ方向とに直交するX方向が幅方向である。本実施形態では、通常の使用状態における印刷装置10に液体収容体100が装着された状態では、厚み方向が上下方向である。
【0027】
図6に示すように、液体供給部材120は、液体収容部110の一端部621に取り付けられている。液体供給部材120は、液体収容部110内と連通する供給路123と、接続部128と、被係合部材129と、を備える。
【0028】
供給路123は、液体収容部110が収容する液体を印刷装置10に供給する流路である。液体収容部110から印刷装置10に向かう液体の供給方向において、供給路123の上流端は液体収容部110内に位置し、供給路123の下流端は液体収容部110の外側に位置する。
【0029】
接続部128は、液体収容部110の一端部621に熱溶着によって取り付けられることで接続される部分である。接続部128内には供給路123の上流側が形成されている。
【0030】
被係合部材129は、接続部128の+Y方向側の端部に接続されている。被係合部材129は、筒状の液体供給部121と、液体収容体100の幅方向において液体供給部121の両側に位置する係合形成部239とを備える。液体供給部121は、供給路123の下流側を形成し、
図4に示す液体導入部51に接続される。液体供給部121の先端開口は、印刷装置10に装着される前の初期状態では、フィルムFMによって封止されている。
【0031】
係合形成部239は、概ね板状の部材である。係合形成部239は、厚み方向であるZ方向に貫通する2つの位置決め孔122を有する。2つの位置決め孔122は、アダプター130を液体供給部材120に係合させて取り付ける際の、液体供給部材120に対するアダプター130の位置決めを行う。2つの位置決め孔122は、液体供給部121
を挟んで液体収容部110の幅方向両側に配置されている。また、係合形成部239は、アダプター130と係合する部分である。このアダプター130との係合の詳細は後述する。
【0032】
図6に示すアダプター130は、液体供給部材120の液体供給部121を受け入れる凹部131が形成されたアダプター第1面側130faと、アダプター第1面側130faとは反対側に位置するアダプター第2面側130fbとを備える。凹部131は、+Y方向および+Z方向に向かって開口する。
【0033】
アダプター130は、アダプター第1面側130faを液体供給部材120と対向させた状態で、液体供給部材120に近づくように液体供給部材120に対して相対的に移動させることで、液体供給部材120と係合する。アダプター130には、回路基板132が取り付けられている。回路基板132は、アダプター130のアダプター第2面側130fbと前面とが交わるコーナー部に形成された凹部89に配置されている。回路基板132の表面上には、液体収容体100が印刷装置10に装着された装着状態において、
図4に示す装置側端子58と接触する収容体端子が配置されている。また、回路基板132の裏面には、液体収容体100に関する各種情報を記憶する記憶装置が配置されている。この記憶装置は、収容体端子と配線によって電気的に接続されている。記憶装置が記憶する各種情報は、例えば、液体収容体100の種類や液体の収容量や識別番号を表す情報である。装着状態では、記憶装置と印刷装置10の制御部20とが各種情報のやり取りを行うことができる。
【0034】
A3.アダプターおよび液体供給部材の詳細構成:
図7は、互いに係合したアダプター130と液体供給部材120との斜視図である。
図8は、
図7に示す図から液体供給部材120の接続部128を取り除いた図である。なお、
図8には、治具である係合解除治具の第1突起部324A~第3突起部324Cも示している。第1突起部324Aは後述する第1係合部134Aの係合を解除するために用いられ、第2突起部324Bは後述する第2係合部134Bの係合を解除するために用いられ、第3突起部324Cは後述する第3係合部134Cの係合を解除するために用いられる。第1突起部324A~第3突起部324Cを区別することなく用いる場合には、突起部324を用いる。
【0035】
図7に示すように、接続部128は、2つの導入部223を有する。導入部223は、液体収容部110内に位置する。導入部223は、供給路123の上流側端部を形成する。導入部223に流入した液体収容部110の液体は、液体供給部121から印刷装置10側に供給される。
【0036】
図7に示すように、アダプター130のアダプター第1面側130faには、アダプター130の液体供給部材120への取り付け方向に沿った方向であるZ方向に延びる2つの位置決め突起133が形成されている。2つの位置決め突起133は、対応する2つの位置決め孔122に挿通される。これにより、取り付け方向と交差する方向へのアダプター130の液体供給部材120に対する動きが規制されることで、取り付け方向と交差する方向におけるアダプター130の位置決めが行われる。
【0037】
図8に示すように、アダプター130は、さらに、液体供給部材120の係合形成部239にZ方向に向かい合って係合する複数の係合部134A,134B,134Cを有する。複数の係合部134A,134B,134Cは、第1係合部134Aと、第2係合部134Bと、第3係合部134Cである。複数の係合部134A~134Cを区別することなく用いる場合には、単に係合部134と呼ぶ。係合部134は、弾性変形によって係合と係合の解除が行われるスナップフィット部である。第1係合部134Aは、被係合部材129の+Y方向側端部において被係合部材129とZ方向に向かい合って被係合部材129と係合する。第2係合部134Bと第3係合部134Cとは、被係合部材129を挟んで幅方向であるX方向の両側端部で被係合部材129とZ方向に向かい合って被係合部材129と係合する。係合部134の詳細構成は後述する。
【0038】
図8に示すように、液体供給部材120の係合形成部239は、複数の被係合部124A,124B,124Cを有する。複数の被係合部124A,124B,124Cは、第1被係合部124Aと、第2被係合部124Bと、第3被係合部124Cである。複数の被係合部124A~124Cを区別ことなく用いる場合には、単に被係合部124と呼ぶ。
【0039】
第1被係合部124Aは、第1係合部134Aと係合する。第2被係合部124Bは、第2係合部134Bと係合する。第3被係合部124Cは、第3係合部134Cと係合する。第1被係合部124Aは、係合部本体127の+Y方向側端部から-Z方向側に延びる延伸部材である。第1係合部134Aは、延伸部材である第1被係合部124Aの-Z方向側の先端面において引っ掛かることで係合する。第2被係合部124Bは、係合部本体127の-Z方向側の面127faから突出する突起と、突起が接続された係合部本体127とによって構成される。第2被係合部124Bを構成する突起は、面127faのうちで、-X方向側の周縁部から突出する。第2係合部134Bは、第2被係合部124Bの突起の-Z方向側の先端面において引っ掛かることで係合する。第3被係合部124Cは、係合形成部239の板状の係合部本体127の一部である。具体的には第3被係合部124Cは、係合部本体127の+X方向側の周縁部である。第3係合部134Cは、係合部本体127の-Z方向側の面127faにおいて引っ掛かることで係合する。
【0040】
係合部134と被係合部材129とが係合する方向であるZ方向において、第1被係合部124Aの長さが最も大きく、第3被係合部124Cの長さが最も小さい。
【0041】
図9は、係合部134と被係合部124との詳細を説明するための図である。係合部134は、液体収容体100の厚み方向であるZ方向に沿って延びる本体部137と、本体部137の+Z方向側の端部に接続された引っ掛かり部135とを有する。本体部137は、-Z方向側の端部であり、アダプター130のアダプター本体に接続された基端部を基点に矢印RrA~RrC方向に弾性変形することで、引っ掛かり部135を変位させる。引っ掛かり部135は、本体部137から厚み方向と交差する方向に突出する爪形状部材である。
【0042】
各引っ掛かり部135は、係合形成部239の各被係合部124A~124CとZ方向に向かい合って係合する係合面138を有する。つまり、複数の係合部134A~134Bは、係合面138が液体供給部材120の係合形成部239が有する各被係合部124A~124Cと向かい合った状態で係合する。係合面138は、液体供給部材120の被係合部124に当接することで、液体供給部材120の+Z方向への動きを規制する。係合面138の法線方向は、-Z方向であり、この係合面138の法線方向が、第1被係合部124A~第3被係合部124Cに対する第1係合部134A~第3係合部134Cのそれぞれの係合方向である。つまり、複数の係合部134A~134Cのそれぞれから液体供給部材120の第1被係合部124A~第3被係合部124Cに向かう方向が、係合方向である。本実施形態では、係合方向は、印刷装置10に液体収容体100が装着された状態において、上下方向のうちで下方向である。第1係合部134A~第3係合部134Cのそれぞれにおける液体供給部材120の被係合部材129に対する係合方向は、同じ方向であり、本実施形態では-Z方向である。複数の係合部134A~134Cのそれぞれの係合方向が同じであるので、係合部134と液体供給部材120との係合と係合の解除を容易に行うことができる。なお、係合面138は、本実施形態のように平面でなくてもよく、例えば曲面であってもよい。この場合、係合面138の法線方向は、係合面138のうちで、液体供給部材120の被係合部124と当接する接点を通る係合面138に対する接平面の法線方向である。
【0043】
引っ掛かり部135は、さらに、係合方向である-Z方向に対して傾斜する傾斜面136を有する。傾斜面136は、係合方向である-Z方向に向かうに従い、引っ掛かり部135の突出方向側に位置するように、係合方向に対して傾斜する。
【0044】
係合部134の被係合部124への引っ掛かり方向は、-Z方向である係合方向と交差する方向であり、かつ、本体部137から係合面138が突出する突出方向である。具体的には、第1係合部134Aの引っ掛かり方向は、-Y方向である。第2係合部134Bの引っ掛かり方向は、+X方向である。第3係合部134Cの引っ掛かり方向は、-X方向である。このように、スナップフィット部である第1係合部134A~第3係合部134Cにおける、液体供給部材120が有する被係合部124A~124Cへの引っ掛かり方向は、互いに異なる方向である。引っ掛かり方向が互いに異なるので、落下などの衝撃などによって係合部134に外力が加わったとしても、意図せずに全ての係合部134A~134Cと液体供給部材120との係合が解除される可能性を低減できる。
【0045】
第1係合部134Aが第1被係合部124Aと係合する位置を第1係合位置EP1とも呼ぶ。第2係合部134Bが第2被係合部124Bと係合する位置を第2係合位置EP2とも呼ぶ。第3係合部134Cが第3被係合部124Cと係合する位置を第3係合位置EP3とも呼ぶ。第1係合位置EP1~第3係合位置EP3を区別することなく用いる場合には、係合位置EPが用いられる。係合方向である-Z方向に沿ったZ方向について、スナップフィット部である第1係合部134A~第3係合部134Cの第1係合位置EP1~第3係合位置EP3は、それぞれ異なる。具体的には、第1係合位置EP1が最も+Z方向側に位置し、第3係合位置EP3が最も-Z方向側に位置する。係合方向である-Z方向に沿ったZ方向について、第1係合位置EP1~第3係合位置EP3がそれぞれ異なるので、意図せずに一つの係合部134に力が加わった場合でも、他の係合部134に力が加わることを抑制できる。これにより、意図せずに複数の係合部134A~134Cと、液体供給部材120との係合が解除される可能性を低減できる。
【0046】
A4.アダプターの再利用方法:
図6に示すアダプター130は、液体供給部材120との係合を解除して液体供給部材120から取り外すことで再利用できる。以下にアダプター130の再利用方法について説明する。
【0047】
スナップフィット部である第1係合部134A~第3係合部134Cと、対応する第1被係合部124A~第3被係合部124Cとの係合を解除する解除タイミングが同時となるように、係合解除治具の第1突起部324A~第3突起部324Cのそれぞれの突出高さは異なる。具体的には、第1突起部324Aの突出高さが最も低く、第3突起部の突出高さが最も高い。
図9に示す第1係合部134A~第3係合部134Cの引っ掛かり部135の所定の基準面に対する+Z方向における高さ位置は、第1係合部134Aにおいて最も高く、第3係合部134Cにおいて最も低いため、この高さ位置の関係とは逆の関係を有するように第1突起部324A~第3突起部324Cの高さが設定される。これにより、係合解除過程において、第1係合部134A~第3係合部134Cの引っ掛かり部135のそれぞれに、第1突起部324A~第3突起部324Cが当接して係合を解除するタイミングを同じにできる。
【0048】
図10は、アダプター130の再利用方法を示すフローチャートである。
図11は、アダプター130の係合部134が液体供給部材120から離間して取り外される過程を説明する図である。
【0049】
図10に示すように、アダプター130の再利用方法では、まずステップS10において、液体収容体100と図示しない係合解除治具が準備される。次にステップS20において、係合解除治具の突起部324をアダプター130の対応する係合部134に向けて相対的に移動させる。例えば、係合解除治具の突起部324を
図6に示すアダプター第1面側130faから係合方向である-Z方向に移動させる。
【0050】
図10に示すように、ステップS30において、係合解除治具の突起部324を用いて引っ掛かり部135に外力を加えて引っ掛かり部135を解除方向に変位させる。
図11の左図に示すように、ステップS30では、突起部324は、引っ掛かり部135の傾斜面136に向けて係合方向である-Z方向に押し進められて、傾斜面136に当接する。この状態から、さらに突起部324を係合方向である-Z方向に押し進めることで、引っ掛かり部135を解除方向Ddに変位させる。解除方向Ddは、引っ掛かり部135、詳細には係合面138の突出方向Pdと逆の方向である。引っ掛かり部135の解除方向Ddへの変位は、
図11の中央の図に示すように、本体部137の基端部を基点に本体部137が矢印Rr方向に弾性変形することで行われる。なお、矢印Rr方向は、
図9に示す矢印RrA~RrCを総称して示している。
図11の中央の図に示す時点は、被係合部124から引っ掛かり部135が外れて係合が解除された時点である。第1係合部134A~第3係合部134Cのそれぞれの引っ掛かり部135と、第1被係合部124A~第3被係合部124Cとの係合の解除は同時に行われる。
【0051】
図10に示すように、係合部134の引っ掛かり部135と被係合部124との係合の解除が行われた後に、ステップS40において、アダプター130を液体供給部材120に対して相対的に移動させることで、アダプター130が液体供給部材120から取り外される。具体的には、
図11の右図に示すように、引っ掛かり部135と被係合部124との係合の解除が行われた状態で、アダプター130を係合方向である-Z方向に液体供給部材120に対して相対的に移動させる。-Z方向は、アダプター130の取り外し方向とも言える。これにより、複数のスナップフィット部である複数の係合部134A~134Cが、対応する被係合部124の側部に沿って移動して、液体供給部材120の被係合部124A~124Cから離間する。ここで、複数の係合部134A~134Cが液体供給部材の被係合部124A~124Cから離間するタイミングは互いに異なる。具体的には、被係合部124A~124Cの取り外し方向である-Z方向に沿った長さが大きいほど、係合部134が液体供給部材120の被係合部124から離間するタイミングが遅くなる。本実施形態では、第3係合部134Cが第3被係合部124Cから離間するタイミングが最も早く、第1係合部134Aが第1被係合部124Aから離間するタイミングが最も遅い。
【0052】
液体供給部材120から取り外されたアダプター130は、再利用される。例えば、アダプター130は、新たに製造された液体供給部材120や、液体が再充填された液体収容部110に取り付けられた液体供給部材120に係合によって取り付けられて再利用される。
【0053】
上記実施形態によれば、
図8に示すように、液体収容体100は、複数の係合部134A~134Cによって液体供給部材120と係合しているので、アダプター130と液体供給部材120とが外れる可能性を低減できる。また上記実施形態によれば、
図14に示すように、係合解除治具を用いて引っ掛かり部135に外力を加えることで、引っ掛かり部135を解除方向Ddに容易に変位させて、液体供給部材120からアダプター130を容易に取り外すことができる。一方で、係合解除治具を用いずに複数の係合部134の引っ掛かり部135に外力を加えて解除方向Ddに変位させることは容易ではないことから、意図せずに液体供給部材120からアダプター130が取り外される可能性を低減できる。また、上記実施形態によれば、複数の引っ掛かり部135が液体供給部材120の被係合部124から離間するタイミングが異なることで、一つの引っ掛かり部135が被係合部124から離間したとしても、残りの引っ掛かり部135は被係合部124から離間していない。これにより、係合解除治具によってアダプター130と液体供給部材120の被係合部124との係合の解除を容易にしつつ、係合解除治具を用いることなく意図せずに液体供給部材120からアダプター130が取り外される可能性をさらに低減できる。
【0054】
B.他の実施形態:
B1.他の実施形態1:
上記実施形態では、第1係合部134A~第3係合部134Cのそれぞれの係合方向は-Z方向で同じであったが、少なくとも2つの係合方向が異なる方向であってもよい。また、上記実施形態では、係合方向に沿ったZ方向について、複数の係合部134A~134Cの第1係合位置EP1~第3係合位置EP3は、それぞれ異なっていたが、少なくとも2つの係合位置EPが同じであってもよい。更に、第1係合部134A~第3係合部134Cのそれぞれの係合方向が-Z方向以外の方向であっても、本開示の趣旨を逸脱することにはならない。また、上記実施形態では、
図9に示すように、複数の係合部134A~134Cにおける液体供給部材120の係合形成部239に対する引っ掛かり方向はそれぞれ異なっていたが、少なくとも2つの引っ掛かり方向が同じであってもよい。また上記実施形態では、第1係合部134A~第3係合部134Cが液体供給部材120の第1被係合部124A~第3被係合部124Cから離間するタイミングは互いに異なっていたが、第1係合部134A~第3係合部134Cのうちで少なくとも2つの離間するタイミングが同じであってもよい。
【0055】
C.他の形態:
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態(aspect)によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0056】
(1)本開示の第1形態によれば、印刷装置に着脱可能な液体収容体が提供される。この液体収容体は、前記液体収容部に接続された液体供給部材であって、前記液体収容部が収容する前記液体を前記印刷装置側に供給する供給路を有する液体供給部材と、前記液体供給部材と係合する複数の係合部を有するアダプターと、備える。この形態によれば、複数の係合部によってアダプターが液体供給部材に係合するので、アダプターと液体供給部材との係合が外れる可能性を低減できる。
【0057】
(2)上記形態において、前記複数の係合部はそれぞれ、前記液体供給部材の動きを規制する係合面を有し、前記複数の係合部のそれぞれは、前記係合面が前記液体供給部材と向かい合った状態で係合し、前記複数の係合部のそれぞれにおける前記液体供給部材に対する係合方向であって、前記複数の係合部のそれぞれの前記係合面から前記液体供給部材に向かう係合方向は、前記それぞれの係合面の法線方向であり、前記複数の係合部のそれぞれの前記係合方向は、同じ方向であってもよい。この形態によれば、複数の係合部のそれぞれの係合方向が同じであるため、液体供給部材との係合と係合の解除が容易である。
【0058】
(3)上記形態において、前記複数の係合部のそれぞれは、スナップフィット部であり、前記係合方向に沿った方向について、複数の前記スナップフィット部のそれぞれの係合位置は、互いに異なっていてもよい。この形態によれば、引っ掛かり部の係合方向に沿った方向における位置がそれぞれ互いに異なるので、意図せずに複数の係合部と液体供給部材との係合が解除される可能性を低減できる。
【0059】
(4)上記形態において、前記複数のスナップフィット部における前記液体供給部材に対するそれぞれの引っ掛かり方向は、前記係合方向と交差する方向であり、かつ、互いに異なる方向であってもよい。この形態によれば、引っ掛かり方向が係合方向と交差する方向であり、かつ、互いに異なる方向であるので、意図せずに複数の係合部と液体供給部材との係合が解除される可能性を低減できる。
【0060】
(5)本開示の第2形態によれば、液体収容体の液体供給部材と係合するアダプターの再利用方法が提供される。この再利用方法は、上記形態の液体収容体における前記複数の係合部に対して、前記複数のスナップフィット部に対応する突起部を有する治具を用いて外力を加えることで、前記スナップフィット部を弾性変形させて前記スナップフィット部の係合を解除するように変位させてもよい。この形態によれば、治具を用いて引っ掛かり部に外力を加えることで、スナップフィット部を係合の解除方向に容易に変位させて、液体供給部材からアダプターを取り外すことができる一方で、治具を用いることなく意図せずに液体供給部材からアダプターが取り外される可能性を低減できる。
【0061】
(6)上記形態において、前記複数のスナップフィット部の前記係合を解除する解除タイミングは同時であり、前記複数のスナップフィット部が前記液体供給部材から離間するタイミングは、互いに異なっていてもよい。この形態によれば、複数のスナップフィット部が液体供給部材から離間するタイミングが異なることで、治具によってアダプターと液体供給部材との係合の解除を容易にしつつ、治具を用いずに意図せずに液体供給部材からアダプターが取り外される可能性をさらに低減できる。
【0062】
本開示は、上記以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、液体収容体の製造方法、アダプターの液体供給部材からの取り外し方法などの形態で実現することができる。
【符号の説明】
【0063】
1…アダプター、10…印刷装置、10c…ハウジング、12…前面部、13…操作部、14…媒体排出口、15…媒体受部、18…カバー部材、20…制御部、30…吐出実行部、31…液体吐出部、32…チューブ、33…ノズル、34…キャリッジ、36…搬送ローラー、40…液体供給部、42…供給配管、43…継手部、45…吸引部、46…圧力伝達配管、50…切替機構、50a…第1切替機構、50b…第2切替機構、51…液体導入部、51t…先端部、58…装置側端子、60…ケース収納部、61…ケース、61a…第1ケース、61b…第2ケース、62…案内部、89…凹部、100…液体収容体、100a…第1液体収容体、100b…第2液体収容体、105…装着体、105a…第1装着体、105b…第2装着体、110…液体収容部、111…第1面、112…第2面、120…液体供給部材、121…液体供給部、122…位置決め孔、123…供給路、124…被係合部、124A…第1被係合部、124B…第2被係合部、124C…第3被係合部、127…係合部本体、127fa…面、128…接続部、129…被係合部材、130…アダプター、130fa…アダプター第1面側、130fb…アダプター第2面側、131…凹部、132…回路基板、133…突起、134…係合部、134A…第1係合部、134B…第2係合部、134C…第3係合部、135…引っ掛かり部、136…傾斜面、137…本体部、138…係合面、223…導入部、239…係合形成部、324…突起部、324A…第1突起部、324B…第2突起部、324C…第3突起部、621…一端部、622…他端部、Dd…解除方向、EP…係合位置、EP1…第1係合位置、EP2…第2係合位置、EP3…第3係合位置、FM…フィルム、LA…配置領域、MP…媒体、Pd…突出方向