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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035920
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】給紙カセット、記録装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 1/26 20060101AFI20240308BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
B65H1/26 310L
G03G15/00 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022140545
(22)【出願日】2022-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】鰐部 晃久
【テーマコード(参考)】
2H072
3F343
【Fターム(参考)】
2H072BB01
3F343FA02
3F343FA06
3F343FA15
3F343FA17
3F343FB01
3F343FC27
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA06
3F343HA16
3F343HA32
3F343HB03
3F343HC22
3F343KB03
3F343KB14
3F343KB17
3F343KB18
(57)【要約】
【課題】挿し込み及び引き抜きを円滑に行うことができる給紙カセット、記録装置を提供する。
【解決手段】装置に挿し込み及び装置から引き抜き可能な給紙カセット13であって、用紙を載置するための載置部27と、少なくとも1つの収容部28と、を備え、収容部28は、天板36と、天板36に交差する側壁37と、を有し、側壁37は、給紙カセット13の内側に向かって開口する窓58を有し、載置部27と収容部28は、異なる位置に設けられる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置に挿し込み及び前記装置から引き抜き可能な給紙カセットであって、
用紙を載置するための載置部と、
少なくとも1つの収容部と、
を備え、
前記収容部は、天板と、前記天板に交差する側壁と、を有し、
前記側壁は、前記給紙カセットの内側に向かって開口する窓を有し、
前記載置部と前記収容部は、異なる位置に設けられることを特徴とする給紙カセット。
【請求項2】
第1底板と、前記第1底板に交差する外壁と、を備え、
前記収容部は、前記側壁に交差する第2底板を有し、
前記第1底板と前記第2底板は、一体であることを特徴とする請求項1に記載の給紙カセット。
【請求項3】
第1底板と、前記第1底板に交差する外壁と、を備え、
前記外壁の一部は、前記収容部を構成することを特徴とする請求項1に記載の給紙カセット。
【請求項4】
前記外壁は、手掛け部が設けられる前壁を有し、
前記収容部の少なくとも一部は、前記給紙カセットが前記装置に挿し込まれる挿込方向において前記手掛け部とオーバーラップすることを特徴とする請求項3に記載の給紙カセット。
【請求項5】
前記載置部に載置される前記用紙の端をガイドするエッジガイドを備え、
前記エッジガイドは、前記給紙カセットが前記装置から引き抜かれる引抜方向及び前記挿込方向に移動可能であり、
前記収容部の少なくとも一部は、前記引抜方向にみて前記エッジガイドと重なることを特徴とする請求項4に記載の給紙カセット。
【請求項6】
前記天板に対して凹む凹部を有し、
前記凹部の少なくとも一部は、前記挿込方向において前記収容部とオーバーラップし、
前記エッジガイドは、前記引抜方向及び前記挿込方向に移動するときに操作される操作部を有し、
前記凹部と前記操作部は、前記挿込方向に並ぶことを特徴とする請求項5に記載の給紙カセット。
【請求項7】
前記収容部は、乾燥剤を収容することを特徴とする請求項1に記載の給紙カセット。
【請求項8】
前記天板に設けられる案内部を備え、
前記案内部は、ユーザーへ操作方法を案内することを特徴とする請求項1に記載の給紙カセット。
【請求項9】
請求項1~請求項8のうち何れか一項に記載の給紙カセットと、
前記給紙カセットに載置される前記用紙を給紙する給送部と、
前記用紙に記録を行う記録部と、
を備えることを特徴とする記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給紙カセット、記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のように、記録装置の一例である複写機がある。複写機は、用紙に複写を行う。複写機は、用紙を収容する給紙カセットを備える。給紙カセットは、本体に対して引き出し可能に装着される。給紙カセットは、小物を収容するための収容部の一例である小物収容部を有する。小物収容部には、上側の開口から小物が入れられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5-124736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の小物収容部のように、上側が開放される凹部の場合、収容されるものが飛び出して、給紙カセットの挿し込み及び引き抜きを阻害してしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する給紙カセットは、装置に挿し込み及び前記装置から引き抜き可能な給紙カセットであって、用紙を載置するための載置部と、少なくとも1つの収容部と、を備え、前記収容部は、天板と、前記天板に交差する側壁と、を有し、前記側壁は、前記給紙カセットの内側に向かって開口する窓を有し、前記載置部と前記収容部は、異なる位置に設けられる。
【0006】
上記課題を解決する記録装置は、上記構成の給紙カセットと、前記給紙カセットに載置される前記用紙を給紙する給送部と、前記用紙に記録を行う記録部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】記録装置の一実施形態の斜視図である。
図2】記録装置の模式図である。
図3】給紙カセットの斜視図である。
図4図3における4-4線矢視断面図である。
図5図4における5-5線矢視断面図である。
図6】乾燥剤を収容する給紙カセットの斜視図である。
図7図6における7-7線矢視断面図である。
図8】変更例の給紙カセットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態]
以下、給紙カセット、記録装置の一実施形態を、図面を参照して説明する。記録装置は、例えば、定型紙、不定型紙、葉書、名刺、カード、封筒、長尺紙などの用紙に液体の一例であるインクを吐出して印刷するインクジェット式のプリンターである。図面では、記録装置11が水平面上に置かれているものとして重力の方向をZ軸で示し、水平面に沿う方向をX軸とY軸で示す。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。以下の説明では、X軸に平行な方向を幅方向X、Z軸に平行な方向を鉛直方向Zともいう。以下の説明では、記録装置11に正面から向き合った状態で、手前側を前方、奥側を後方ともいう。
【0009】
<記録装置>
図1に示すように、記録装置11は、装置の一例である本体12と、1以上の給紙カセット13と、を備えてもよい。記録装置11は、スタッカー14と、表示部15と、画像読取部16と、自動給送部17と、を備えてもよい。
【0010】
給紙カセット13は、本体12に挿し込み及び本体12から引き抜き可能である。給紙カセット13は、記録装置11の正面からユーザーによって挿し抜きされてもよい。本実施形態では、給紙カセット13が本体12に挿し込まれる方向を挿込方向Yiともいい、給紙カセット13が本体12から引き抜かれる方向を引抜方向Yoともいう。引抜方向Yoは、挿込方向Yiとは反対の方向である。本実施形態の挿込方向Yiと引抜方向Yoは、Y軸に平行な方向である。幅方向Xは、記録装置11に給紙カセット13が装着される姿勢で、給紙カセット13を正面から見たときの横方向である。また、幅方向Xは挿込方向Yiおよび引抜方向Yoに交差する方向である。
【0011】
表示部15は、記録装置11に関する情報を表示してもよい。表示部15は、記録装置11を操作するためのタッチパネルであってもよい。表示部15は、正面を向いて設けられてもよい。画像読取部16は、原稿の画像を読み取る。自動給送部17は、画像読取部16に原稿を送る。
【0012】
図2に示すように、記録装置11は、給送部19と、搬送部20と、記録部21と、を備えてもよい。記録装置11は、給紙カセット13と同数の給送部19を備えてもよい。図2では、用紙22が搬送される搬送経路23を一点鎖線で示す。搬送経路23は、給紙カセット13と、スタッカー14と、を結ぶ。
【0013】
給送部19は、給紙カセット13に載置される用紙22を給紙する。給送部19は、対応する給紙カセット13から、この給紙カセット13に収容された用紙22を1枚ずつ搬送経路23に送り出す。
【0014】
搬送部20は、搬送経路23に沿って用紙22を搬送する。搬送部20は、1以上の搬送ローラー対25を備えてもよい。搬送ローラー対25は、用紙22を挟んだ状態で回転することで、用紙22を搬送する。搬送部20は、搬送した用紙22をスタッカー14に排出する。スタッカー14は、排出された用紙22を受ける。
【0015】
記録部21は、用紙22に記録を行う。本実施形態の記録部21は、図示しないノズルから液体を吐出することで記録を行う。記録部21は、搬送される用紙22に対して、停止した状態で記録を行うラインタイプであってもよい。記録部21は、停止した用紙22に対して移動しながら記録を行うシリアルタイプであってもよい。
【0016】
<給紙カセット>
図面では、給紙カセット13が記録装置11に装着される姿勢でのX軸、Y軸、Z軸を示す。
【0017】
図3に示すように、給紙カセット13は、用紙22を載置するための載置部27と、少なくとも1つの収容部28と、を備える。本実施形態の給紙カセット13は、2つの収容部28を備える。給紙カセット13は、ホッパー29と、エッジガイド30と、を備えてもよい。給紙カセット13は、凹部31を有してもよい。給紙カセット13は、案内部32と、第1底板33と、外壁34と、レール35と、を備えてもよい。収容部28は、天板36と、側壁37と、を有する。収容部28は、第2底板38を有してもよい。
【0018】
載置部27は、用紙22を載置可能である。載置とは、ものを載せる形で置くことである。本実施形態の載置部27は、複数の用紙22が積み重なった束を支持する。載置部27と収容部28は、異なる位置に設けられる。本実施形態の載置部27と収容部28は、挿込方向Yiに位置をずらして設けられる。
【0019】
ホッパー29は、載置部27に載置された用紙22の少なくとも一部を持ち上げることで、用紙22を給送部19に近づける。
エッジガイド30は、固定ガイド40と、前ガイド41と、後ガイド42と、幅ガイド43と、を有してもよい。エッジガイド30は、操作部の一例である第1操作部44と、第2操作部45と、を有してもよい。エッジガイド30は、載置部27に載置される用紙22の端をガイドする。
【0020】
固定ガイド40は、移動不能である。固定ガイド40は、載置部27に載置可能な最大サイズに合わせて設けられてもよい。固定ガイド40は、挿込方向Yiの両側に設けられてもよい。固定ガイド40は、最大サイズの用紙22の前端と後端をガイドしてもよい。
【0021】
前ガイド41、後ガイド42、及び幅ガイド43は、第1底板33に沿ってスライド移動可能な可動ガイドである。前ガイド41、後ガイド42、及び幅ガイド43は、載置部27に載置される用紙22のサイズに合わせて移動させられる。前ガイド41と後ガイド42は、挿込方向Yi及び引抜方向Yoに移動可能である。幅ガイド43は、幅方向Xに往復移動可能である。
【0022】
前ガイド41は、載置部27に載置された用紙22の前端をガイドする。前ガイド41は、引抜方向Yoに移動して可動領域の端に位置したとき、引抜方向Yoにおいて固定ガイド40と同じ位置に位置してもよい。後ガイド42は、載置部27に載置された用紙22の後端をガイドする。後ガイド42は、挿込方向Yiに移動して可動領域の端に位置したとき、挿込方向Yiにおいて固定ガイド40と同じ位置に位置してもよい。幅ガイド43は、用紙22の端のうち、幅方向Xにおいてホッパー29に持ち上げられる側とは反対側の端をガイドする。
【0023】
前ガイド41と後ガイド42の移動は、連動してもよい。連動する前ガイド41と後ガイド42は、互いに反対の方向に移動する。具体的には、前ガイド41が挿込方向Yiに移動すると、後ガイド42は、引抜方向Yoに移動する。前ガイド41が引抜方向Yoに移動すると、後ガイド42は挿込方向Yiに移動する。
【0024】
第1操作部44は、前ガイド41に設けられてもよい。第1操作部44は、前ガイド41及び後ガイド42を引抜方向Yo及び挿込方向Yiに移動するときに操作される。
第2操作部45は、幅ガイド43に設けられてもよい。第2操作部45は、幅ガイド43を幅方向Xに移動するときに操作される。
【0025】
凹部31は、天板36に対して凹む。凹部31は、挿込方向Yiにおいて収容部28の少なくとも一部とオーバーラップする位置に設けられてもよい。凹部31の少なくとも一部は、挿込方向Yiにおいて収容部28とオーバーラップしてもよい。凹部31は、挿込方向Yiにおいて収容部28の少なくとも一部と同じ位置に設けられてもよい。凹部31の前端は、収容部28の後端より前方に位置してもよい。凹部31と収容部28は、幅方向Xに並んでもよい。幅方向Xからみて、凹部31の少なくとも一部は、収容部28と重なる。
【0026】
凹部31と第1操作部44は、挿込方向Yiに並んでもよい。凹部31と第1操作部44は、幅方向Xにおいて同じ位置に設けられてもよい。凹部31の少なくとも一部は、挿込方向Yiからみて、第1操作部44と重なる位置に設けられても良い。凹部31の少なくとも一部は、幅方向Xにおいて第1操作部44とオーバーラップする位置に設けられていてもよい。凹部31は、第1操作部44に対して載置部27とは反対側に位置する。凹部31は、第1操作部44の前方に位置する。幅方向Xからみるとは、透視した場合も含む。
【0027】
案内部32は、天板36に設けられてもよい。案内部32は、ユーザーへ操作方法を案内する。例えば、案内部32は、給紙カセット13に用紙22をセットする方法、給紙カセット13を記録装置11に装着する方法、搬送経路23に残った用紙22の取り除き方、注意事項などを案内してもよい。
【0028】
外壁34は、第1底板33に交差する。外壁34は、右壁47、左壁48、後壁49、前壁50、を有してもよい。外壁34及び第1底板33は、一体で構成されてもよい。外壁34は、複数の部材を組み合わせて構成されてもよい。
【0029】
給紙カセット13を正面から挿込方向Yiにみて、右壁47は、載置部27及び収容部28より右側に位置し、左壁48は、載置部27及び収容部28より左側に位置する。右壁47と左壁48は、幅方向Xに載置部27を挟むように互いに離れて設けられる。後壁49は、載置部27及び収容部28より後方に位置する。前壁50は、載置部27及び収容部28より前方に位置する。
【0030】
給紙カセット13は、複数のレール35を備えてもよい。レール35は、右壁47と左壁48の外側にそれぞれ設けられてもよい。レール35は、給紙カセット13が本体12に対して移動する際に、給紙カセット13を案内する。挿込方向Yi及び引抜方向Yoは、レール35が延びる方向でもある。
【0031】
図4に示すように、前壁50は、前面52と、手掛け部53と、を有してもよい。給紙カセット13は、記録装置11に装着された状態で前面52が外部に露出する。手掛け部53は、前面52に設けられてもよい。手掛け部53は、前面52に開口する孔54と、孔54の奥に設けられる後室55と、を含んで構成されてもよい。幅方向X及び鉛直方向Zにおいて後室55を孔54より大きくすると、ユーザーは、孔54の縁に容易に手を掛けて給紙カセット13を引き抜くことができる。
【0032】
図5に示すように、手掛け部53は、幅方向Xにおいて、2つの収容部28の間に設けられてもよい。手掛け部53は、挿込方向Yiにおいて収容部28の少なくとも一部とオーバーラップする位置に設けられてもよい。手掛け部53は、挿込方向Yiにおいて収容部28の少なくとも一部と同じ位置に設けられてもよい。本実施形態では、後室55の後端が収容部28の前端より後方に位置する。手掛け部53と収容部28は、幅方向Xに並ぶ。手掛け部53は、幅方向Xにみて後室55が収容部28と重なる。
【0033】
外壁34の一部は、収容部28を構成してもよい。具体的には、前壁50及び右壁47は、挿込方向Yiにみて右側に位置する収容部28を構成する。前壁50及び左壁48は、挿込方向Yiにみて左側に位置する収容部28を構成する。
【0034】
収容部28は、収容室57を有する。収容室57は、外壁34、天板36、側壁37、及び第2底板38により構成されてもよい。側壁37は、挿込方向Yiにおいて収容室57と載置部27との間に位置する。側壁37は、収容室57の後方の壁である。側壁37は、収容室57と載置部27とを隔てる。側壁37は、給紙カセット13の内側に向かって開口する窓58を有する。窓58は、収容室57と載置部27とを繋ぐ。窓58は、第2底板38より高い位置に設けてもよい。
【0035】
図6図7に示すように、側壁37は、天板36に交差する。側壁37は、第2底板38に交差してもよい。第2底板38は、第1底板33と一体で構成されてもよい。
収容部28は、乾燥剤60を収容してもよい。乾燥剤60は、窓58から収容室57に出し入れ可能である。収容部28の少なくとも一部は、引抜方向Yoにみて前ガイド41と重なってもよい。
【0036】
<実施形態の作用>
本実施形態の作用について説明する。
収容部28に収容される乾燥剤60は、給紙カセット13内の湿気を吸収する。前ガイド41は、挿込方向Yiに移動することで収容部28から離れる。挿込方向Yiにおいて、収容部28から前ガイド41までの最大距離を、収容室57の寸法より大きくすると、乾燥剤60を容易に交換することができる。
【0037】
<実施形態の効果>
本実施形態の効果について説明する。
(1)収容部28は、天板36と、側壁37と、を有する。側壁37は、給紙カセット13の内側に向かって開口する窓58を有する。すなわち、収容部28は、側方が開口するのに対し、上方が閉じられている。そのため、収容部28に収容されるものは、上方に飛び出す虞が低減される。したがって、挿し込み及び引き抜きを円滑に行うことができる。
【0038】
(2)第1底板33と第2底板38が一体構造であるため、シンプルな構成にできる。
(3)外壁34の一部が収容部28を構成するため、シンプルな構成にできる。
(4)収容部28は、挿込方向Yiにおいて少なくとも一部が手掛け部53とオーバーラップする。したがって、収容部28と手掛け部53を挿込方向Yiにおいてオーバーラップしない場合に比べ、小型化できる。
【0039】
(5)収容部28の少なくとも一部は、引抜方向Yoにみて前ガイド41と重なる。そのため、収容部28に収容されたものが飛び出したとしても、前ガイド41によって押さえることができる。
【0040】
(6)凹部31は、挿込方向Yiにおいて、収容部28の少なくとも一部とオーバーラップする位置であって、第1操作部44と並ぶ位置に設けられる。そのため、前ガイド41が収容部28に近い位置に位置する場合でも、第1操作部44を操作するスペースを確保することができる。
【0041】
(7)乾燥剤60は、側壁37に窓58を有する収容部28に収容される。窓58は、給紙カセット13の内側に向かって開口するため、用紙22の乾燥を効率的に行うことができる。さらに、乾燥剤60は湿気を吸収すると膨張するが、収容部28の上方は閉じられているため、乾燥剤60が上方に飛び出すことがない。
【0042】
(8)天板36に案内部32を設けるため、収容部28を有効活用することができる。
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0043】
図8に示すように、手掛け部53は、把手62と後室55と、を含んで構成されてもよい。把手62は、前面52から突出する。後室55は、前面52に対して凹む。後室55を設けることにより把手62に手を掛けやすくなる。
【0044】
・窓58には、着脱もしくは開閉可能な柵、格子などを設けてもよい。
・給紙カセット13は、1つもしくは複数の収容部28を備えてもよい。複数の収容部28のうち少なくとも2つの収容部28は、収容室57が繋がった構成にしてもよい。
【0045】
・収容部28は、複数の窓58を有してもよい。
・側壁37は、湾曲していてもよい。
・収容部28は、幅方向Xにおいて載置部27と異なる位置に設けられてもよい。
【0046】
・収容部28は、載置部27より後方に設けられてもよい。
・案内部32は、天板36とは異なる位置に設けられてもよい。案内部32は、例えば第1底板33、エッジガイド30、前壁50などに設けられてもよい。
【0047】
・収容部28は、メンテナンスのための道具、交換部品、説明書など、給紙カセット13もしくは記録装置11に関するものを収容してもよい。
・給紙カセット13は、凹部31を設けなくてもよい。第1操作部44及び第2操作部45は、エッジガイド30とは別に設けてもよい。
【0048】
・凹部31は、第2操作部45と幅方向Xに並ぶ位置に設けられてもよい。
・エッジガイド30は、着脱可能であってもよい。取り外されたエッジガイド30は、用紙22のサイズに合わせて取り付けられてもよい。
【0049】
・エッジガイド30と収容部28は、幅方向Xに位置をずらして設けられてもよい。
・収容部28と外壁34は、異なる部材で構成されてもよい。第1底板33と第2底板38は、異なる部材で構成されてもよい。第1底板33と外壁34は、異なる部材で構成されてもよい。第2底板38と外壁34は、異なる部材で構成されてもよい。
【0050】
・給紙カセット13が装着される装置は、記録装置11に用紙22を送る給紙装置、ファクシミリ、乾式製紙機などであってもよい。
・記録装置11は、レーザープリンター、サーマルプリンター、ドットインパクトプリンター、デジタル印刷機などでもよい。
【0051】
・記録装置11は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりして記録を行う液体噴射装置であってもよい。液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。ここでいう液体は、液体噴射装置から噴射させることができるような材料であればよい。例えば、液体は、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属、金属融液、のような流状体を含むものとする。液体は、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する装置がある。液体噴射装置は、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。液体噴射装置は、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ、光学レンズ、などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する装置であってもよい。液体噴射装置は、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する装置であってもよい。
【0052】
[定義]
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【0053】
[付記]
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0054】
(A)給紙カセットは、装置に挿し込み及び前記装置から引き抜き可能な給紙カセットであって、用紙を載置するための載置部と、少なくとも1つの収容部と、を備え、前記収容部は、天板と、前記天板に交差する側壁と、を有し、前記側壁は、前記給紙カセットの内側に向かって開口する窓を有し、前記載置部と前記収容部は、異なる位置に設けられる。
【0055】
この構成によれば、収容部は、天板と、側壁と、を有する。側壁は、給紙カセットの内側に向かって開口する窓を有する。すなわち、収容部は、側方が開口するのに対し、上方が閉じられている。そのため、収容部に収容されるものは、上方に飛び出す虞が低減される。したがって、挿し込み及び引き抜きを円滑に行うことができる。
【0056】
(B)給紙カセットは、第1底板と、前記第1底板に交差する外壁と、を備え、前記収容部は、前記側壁に交差する第2底板を有し、前記第1底板と前記第2底板は、一体であってもよい。
【0057】
この構成によれば、第1底板と第2底板が一体構造であるため、シンプルな構成にできる。
(C)給紙カセットは、第1底板と、前記第1底板に交差する外壁と、を備え、前記外壁の一部は、前記収容部を構成してもよい。
【0058】
この構成によれば、外壁の一部が収容部を構成するため、シンプルな構成にできる。
(D)給紙カセットにおいて、前記外壁は、手掛け部が設けられる前壁を有し、前記収容部の少なくとも一部は、前記給紙カセットが前記装置に挿し込まれる挿込方向において前記手掛け部とオーバーラップするように設けられてもよい。
【0059】
この構成によれば、収容部は、挿込方向において少なくとも一部が手掛け部とオーバーラップするように設けられる。したがって、収容部と手掛け部を挿込方向においてオーバーラップしない位置に設ける場合に比べ、小型化できる。
【0060】
(E)給紙カセットは、前記載置部に載置される前記用紙の端をガイドするエッジガイドを備え、前記エッジガイドは、前記給紙カセットが前記装置から引き抜かれる引抜方向及び前記挿込方向に移動可能であり、前記収容部の少なくとも一部は、前記引抜方向にみて前記エッジガイドと重なってもよい。
【0061】
この構成によれば、収容部の少なくとも一部は、引抜方向にみてエッジガイドと重なる。そのため、収容部に収容されたものが飛び出したとしても、エッジガイドによって押さえることができる。
【0062】
(F)給紙カセットは、前記天板に対して凹む凹部を有し、前記凹部は、前記挿込方向において前記収容部の少なくとも一部とオーバーラップし、前記エッジガイドは、前記引抜方向及び前記挿込方向に移動するときに操作される操作部を有し、前記凹部と前記操作部は、前記挿込方向に並んでもよい。
【0063】
この構成によれば、凹部は、挿込方向において、収容部の少なくとも一部と同じ位置であって、操作部と並ぶ位置に設けられる。そのため、エッジガイドが収容部に近い位置に位置する場合でも、操作部を操作するためのスペースを確保することができる。
【0064】
(G)給紙カセットにおいて、前記収容部は、乾燥剤を収容してもよい。
この構成によれば、乾燥剤は、側壁に窓を有する収容部に収容される。窓は、給紙カセットの内側に向かって開口するため、用紙の乾燥を効率的に行うことができる。
【0065】
(H)給紙カセットは、前記天板に設けられる案内部を備え、前記案内部は、ユーザーへ操作方法を案内してもよい。
この構成によれば、天板に案内部を設けるため、収容部を有効活用することができる。
【0066】
(I)記録装置は、上記構成の給紙カセットと、前記給紙カセットに載置される前記用紙を給紙する給送部と、前記用紙に記録を行う記録部と、を備えてもよい。
この構成によれば、上記給紙カセットと同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0067】
11…記録装置、12…装置の一例である本体、13…給紙カセット、14…スタッカー、15…表示部、16…画像読取部、17…自動給送部、19…給送部、20…搬送部、21…記録部、22…用紙、23…搬送経路、25…搬送ローラー対、27…載置部、28…収容部、29…ホッパー、30…エッジガイド、31…凹部、32…案内部、33…第1底板、34…外壁、35…レール、36…天板、37…側壁、38…第2底板、40…固定ガイド、41…前ガイド、42…後ガイド、43…幅ガイド、44…第1操作部、45…第2操作部、47…右壁、48…左壁、49…後壁、50…前壁、52…前面、53…手掛け部、54…孔、55…後室、57…収容室、58…窓、60…乾燥剤、62…把手、X…幅方向、Yi…挿込方向、Yo…引抜方向、Z…鉛直方向。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8