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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035941
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】音声ミキシング装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H04R 3/00 20060101AFI20240308BHJP
【ＦＩ】
H04R3/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2022140585
(22)【出願日】2022-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100148323
【弁理士】
【氏名又は名称】川▲崎▼ 通
(74)【代理人】
【識別番号】100168860
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 充史
(72)【発明者】
【氏名】片山 貴夫
(72)【発明者】
【氏名】倍賞 文仁
(72)【発明者】
【氏名】野中 勉
【テーマコード（参考）】
5D220
【Ｆターム（参考）】
5D220EE22
5D220EE50
(57)【要約】
【課題】複数の音声データをいずれも遅延させずに出力可能な音声ミキシング装置を提供すること。
【解決手段】ｎを２以上の整数とし、外部から入力されるコマンドに基づいて、第１～第ｎのゲインを設定するゲイン設定回路と、第１～第ｎの音声データの各々と前記第１～第ｎのゲインの各々とを乗算して得られる第１～第ｎの乗算データのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号を出力するミキシング回路と、を備え、前記ゲイン設定回路は、前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｊのゲインが第１の値に設定されているときに前記第ｊのゲインを前記第１の値とは異なる第２の値に設定する場合、第１～第ｎのゲイン変更区間のうちの第ｊのゲイン変更区間において、前記第ｊのゲインを前記第１の値から前記第２の値まで段階的に遷移させる、音声ミキシング装置。
【選択図】図１
【解決手段】ｎを２以上の整数とし、外部から入力されるコマンドに基づいて、第１～第ｎのゲインを設定するゲイン設定回路と、第１～第ｎの音声データの各々と前記第１～第ｎのゲインの各々とを乗算して得られる第１～第ｎの乗算データのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号を出力するミキシング回路と、を備え、前記ゲイン設定回路は、前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｊのゲインが第１の値に設定されているときに前記第ｊのゲインを前記第１の値とは異なる第２の値に設定する場合、第１～第ｎのゲイン変更区間のうちの第ｊのゲイン変更区間において、前記第ｊのゲインを前記第１の値から前記第２の値まで段階的に遷移させる、音声ミキシング装置。
【選択図】図１
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ｎを２以上の整数とし、外部から入力されるコマンドに基づいて、第１～第ｎのゲインを設定するゲイン設定回路と、
第１～第ｎの音声データの各々と前記第１～第ｎのゲインの各々とを乗算して得られる第１～第ｎの乗算データのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号を出力するミキシング回路と、を備え、
前記ゲイン設定回路は、
前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｊのゲインが第１の値に設定されているときに前記第ｊのゲインを前記第１の値とは異なる第２の値に設定する場合、第１～第ｎのゲイン変更区間のうちの第ｊのゲイン変更区間において、前記第ｊのゲインを前記第１の値から前記第２の値まで段階的に遷移させる、音声ミキシング装置。
第１～第ｎの音声データの各々と前記第１～第ｎのゲインの各々とを乗算して得られる第１～第ｎの乗算データのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号を出力するミキシング回路と、を備え、
前記ゲイン設定回路は、
前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｊのゲインが第１の値に設定されているときに前記第ｊのゲインを前記第１の値とは異なる第２の値に設定する場合、第１～第ｎのゲイン変更区間のうちの第ｊのゲイン変更区間において、前記第ｊのゲインを前記第１の値から前記第２の値まで段階的に遷移させる、音声ミキシング装置。
【請求項2】
請求項１において、
前記ミキシング回路は、第１～第ｎの入力チャネルを有し、
前記第１～第ｎの入力チャネルのうちの第ｉの入力チャネルに、前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｉのゲインが設定され、
前記第ｉの入力チャネルに、前記第１～第ｎの音声データのうちの第ｉの音声データが入力される、音声ミキシング装置。
前記ミキシング回路は、第１～第ｎの入力チャネルを有し、
前記第１～第ｎの入力チャネルのうちの第ｉの入力チャネルに、前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｉのゲインが設定され、
前記第ｉの入力チャネルに、前記第１～第ｎの音声データのうちの第ｉの音声データが入力される、音声ミキシング装置。
【請求項3】
請求項１において、
前記ゲイン設定回路は、
前記第ｊのゲインに前記第１の値を設定して前記第１～第ｎの音声データのうちの第ｊの音声データを再生中に、前記第１～第ｎの音声データのうちの、前記第ｊの音声データよりも優先順位の高い第ｋの音声データの再生を開始又は停止する前記コマンドが入力された場合、前記第ｊのゲインを前記第２の値に設定する、音声ミキシング装置。
前記ゲイン設定回路は、
前記第ｊのゲインに前記第１の値を設定して前記第１～第ｎの音声データのうちの第ｊの音声データを再生中に、前記第１～第ｎの音声データのうちの、前記第ｊの音声データよりも優先順位の高い第ｋの音声データの再生を開始又は停止する前記コマンドが入力された場合、前記第ｊのゲインを前記第２の値に設定する、音声ミキシング装置。
【請求項4】
請求項１において、
前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを保管するメモリーを備える、音声ミキシング装置。
前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを保管するメモリーを備える、音声ミキシング装置。
【請求項5】
請求項１において、
前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを保管する外部のメモリーから前記第１～第ｎの音源データを受信するメモリーインターフェース回路を備える、音声ミキシング装置。
前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを保管する外部のメモリーから前記第１～第ｎの音源データを受信するメモリーインターフェース回路を備える、音声ミキシング装置。
【請求項6】
請求項１において、
外部のマイクロコントロールユニットから前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを受信する通信インターフェース回路を備える、音声ミキシング装置。
外部のマイクロコントロールユニットから前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを受信する通信インターフェース回路を備える、音声ミキシング装置。
【請求項7】
請求項１において、
前記ミキシング信号を音声信号に変換して第１の音声再生装置に出力する音声アンプを備える、音声ミキシング装置。
前記ミキシング信号を音声信号に変換して第１の音声再生装置に出力する音声アンプを備える、音声ミキシング装置。
【請求項8】
請求項７において、
前記音声アンプは、前記音声信号が正常であるか異常であるかを判定し、前記音声信号が異常であると判定した場合、前記ミキシング回路に異常検知信号を出力し、
ｍを２以上の整数とし、前記ミキシング回路は、前記異常検知信号が入力された場合、前記ミキシング信号を第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つに出力する、音声ミキシ
ング装置。
前記音声アンプは、前記音声信号が正常であるか異常であるかを判定し、前記音声信号が異常であると判定した場合、前記ミキシング回路に異常検知信号を出力し、
ｍを２以上の整数とし、前記ミキシング回路は、前記異常検知信号が入力された場合、前記ミキシング信号を第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つに出力する、音声ミキシ
ング装置。
【請求項9】
請求項８において、
前記整数ｍは３以上の整数であり、
前記ミキシング回路は、前記異常検知信号が入力された場合、前記第２～第ｍの音声再生装置の各々を選択する優先順位が指定された優先選択テーブルに基づいて、前記第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つを選択し、選択した前記第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つに前記ミキシング信号を出力する、音声ミキシング装置。
前記整数ｍは３以上の整数であり、
前記ミキシング回路は、前記異常検知信号が入力された場合、前記第２～第ｍの音声再生装置の各々を選択する優先順位が指定された優先選択テーブルに基づいて、前記第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つを選択し、選択した前記第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つに前記ミキシング信号を出力する、音声ミキシング装置。
【請求項10】
請求項１乃至９のいずれか一項に記載の音声ミキシング装置を備える、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声ミキシング装置及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献１には、先発の音声情報の有意の内容を伝え終わる予定時刻に関する終了時刻情報を取得し、後発の音声情報の出力要求の発生時点から出力が開始されるまでの遅延の許容時間に関する遅延許容情報を取得し、終了時刻情報と遅延許容情報とに基づく時間的関係に応じて後発の音声情報の出力の待機の可否を判断し、待機可能と判断されたことを条件に後発の音声情報の出力を待機させ、先発の音声情報の出力を優先的に行った後で後発の音声情報の出力を行う、音声出力制御装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開２０１４－１３７７９０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献１に記載の装置では、先発の音声情報と後発の音声情報がいずれも緊急性を要する重要な情報である場合でもいずれかの出力を遅延させるため、遅延して出力される音声情報に対してユーザーによる必要な処置が遅れるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る音声ミキシング装置の一態様は、
ｎを２以上の整数とし、外部から入力されるコマンドに基づいて、第１～第ｎのゲインを設定するゲイン設定回路と、
第１～第ｎの音声データの各々と前記第１～第ｎのゲインの各々とを乗算して得られる第１～第ｎの乗算データのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号を出力するミキシング回路と、を備え、
前記ゲイン設定回路は、
前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｊのゲインが第１の値に設定されているときに前記第ｊのゲインを前記第１の値とは異なる第２の値に設定する場合、第１～第ｎのゲイン変更区間のうちの第ｊのゲイン変更区間において、前記第ｊのゲインを前記第１の値から前記第２の値まで段階的に遷移させる。
ｎを２以上の整数とし、外部から入力されるコマンドに基づいて、第１～第ｎのゲインを設定するゲイン設定回路と、
第１～第ｎの音声データの各々と前記第１～第ｎのゲインの各々とを乗算して得られる第１～第ｎの乗算データのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号を出力するミキシング回路と、を備え、
前記ゲイン設定回路は、
前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｊのゲインが第１の値に設定されているときに前記第ｊのゲインを前記第１の値とは異なる第２の値に設定する場合、第１～第ｎのゲイン変更区間のうちの第ｊのゲイン変更区間において、前記第ｊのゲインを前記第１の値から前記第２の値まで段階的に遷移させる。
【0006】
本発明に係る電子機器の一態様は、
前記音声ミキシング装置の一態様を備える。
前記音声ミキシング装置の一態様を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第１実施形態の音声ミキシング装置の構成例を示す図。
【図2】ミキシング回路の具体的な構成例を示す図。
【図3】チャネル－優先順位設定テーブル、優先順位－ゲイン設定テーブル及びゲイン参照テーブルの一例を示す図。
【図4】複数の音声データが第１の音声再生装置によって同時に再生される具体例を示す図。
【図5】ゲインが増加する場合の音声信号の波形の一例を示す図。
【図6】ゲインが減少する場合の音声信号の波形の一例を示す図。
【図7】第２実施形態の音声ミキシング装置の構成例を示す図。
【図8】第２実施形態におけるミキシング回路、音声アンプ及び保護回路の具体的な構成例を示す図。
【図9】優先選択テーブルの一例を示す図。
【図10】第３実施形態の音声ミキシング装置の構成例を示す図。
【図11】第４実施形態の音声ミキシング装置の構成例を示す図。
【図12】本実施形態の電子機器の機能ブロック図。
【図13】電子機器の一例である警告装置の構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0009】
１．音声ミキシング装置
１－１．第１実施形態
図１は、第１実施形態の音声ミキシング装置の構成例を示す図である。図１に示すように、第１実施形態の音声ミキシング装置１は、通信インターフェース回路１０、メモリー２０、デコーダー３０、ミキシング回路４０、ゲイン設定回路５０、チャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２、ゲイン変更区間設定テーブル６３、ゲイン参照テーブル６４及び音声アンプ７０を備える。音声ミキシング装置１は、１チップの半導体集積回路装置であってもよいし、複数チップの半導体集積回路装置で構成されてもよいし、少なくとも一部が半導体集積回路装置以外の電子部品で構成されてもよい。
１－１．第１実施形態
図１は、第１実施形態の音声ミキシング装置の構成例を示す図である。図１に示すように、第１実施形態の音声ミキシング装置１は、通信インターフェース回路１０、メモリー２０、デコーダー３０、ミキシング回路４０、ゲイン設定回路５０、チャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２、ゲイン変更区間設定テーブル６３、ゲイン参照テーブル６４及び音声アンプ７０を備える。音声ミキシング装置１は、１チップの半導体集積回路装置であってもよいし、複数チップの半導体集積回路装置で構成されてもよいし、少なくとも一部が半導体集積回路装置以外の電子部品で構成されてもよい。
【0010】
メモリー２０は、ｎ個の音源データである第１～第ｎの音源データ２１－１～２１－ｎを保管する。すなわち、メモリー２０には、第１～第ｎの音源データ２１－１～２１－ｎが記憶されている。ｎは２以上の整数である。メモリー２０は、例えば、フラッシュメモリーであってもよい。第１～第ｎの音源データ２１－１～２１－ｎは、それぞれ、例えば、パルス符号変調（ＰＣＭ）された音声データであってもよいし、適応的差分パルス符号変調（ＡＤＰＣＭ）された音声データであってもよい。ＰＣＭはPulse Code Modulationの略であり、ＡＤＰＣＭはAdaptive differential Pulse Code Modulationの略である。第１～第ｎの音源データ２１－１～２１－ｎは、例えば、人が発話する際の声を模した音声、機械的な警告音や効果音等の各種の音の基となるデータであってもよい。
【0011】
通信インターフェース回路１０は、マイクロコントロールユニット２とデータ通信を行う回路である。通信インターフェース回路１０は、例えば、ＳＰＩインターフェース回路であってもよいし、Ｉ２Ｃインターフェース回路であってもよい。ＳＰＩはSerial Peripheral Interfaceの略であり、Ｉ２ＣはInter-Integrated Circuitの略である。
【0012】
通信インターフェース回路１０は、マイクロコントロールユニット２から送信された各種のコマンドを受信し、受信したコマンドに応じた各種の制御信号を生成する。例えば、通信インターフェース回路１０は、メモリー２０が保管する第１～第ｎの音源データ２１－１～２１－ｎのうちの第ｉの音源データ２１－ｉに対する音声再生コマンド又は音声停止コマンドを受信した場合、第ｉの音源データ２１－ｉに対する音声再生又は音声停止を指示する制御信号を生成し、デコーダー３０及びゲイン設定回路５０に出力する。また、例えば、通信インターフェース回路１０は、チャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２又はゲイン変更区間設定テーブル６３に対するデータ書き込みコマンドを受信した場合、コマンドで指定されたアドレスに指定されたデータを書き込むための制御信号を生成する。
【0013】
デコーダー３０は、第１～第ｎの入力チャネル及び第１～第ｎの出力チャネルを有する。デコーダー３０は、通信インターフェース回路１０から出力される第ｉの音源データ２１－ｉに対する音声再生を指示する制御信号に応じて、メモリー２０から第ｉの入力チャネルに第ｉの音源データ２１－ｉを読み出し、第ｉの音源データ２１－ｉをデコードして第ｉの音声データＤＩｉを復調する。このように、メモリー２０が保管する第１～第ｎの音源データ２１－１～２１－ｎは、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎの基となるデータである。デコーダー３０は、復調した第ｉの音声データＤＩｉを第ｉの出力チャネルに出力する。また、デコーダー３０は、通信インターフェース回路１０から出力される第ｉの音源データ２１－ｉに対する音声停止を指示する制御信号に応じて、第ｉの出力チャネルへの第ｉの音声データＤＩｉの出力を停止する。また、デコーダー３０は、第ｉの音源データ２１－ｉの末尾まで復調を終了した場合に、第ｉの出力チャネルへの第ｉの音声データＤＩｉの出力を停止してもよい。
【0014】
ミキシング回路４０は、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎの各々と第１～第ｎのゲインＧ１～Ｇｎの各々とを乗算して得られる第１～第ｎの乗算データのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号ＤＯ１を出力する。ミキシング回路４０は、第１～第ｎの入力チャネルを有し、第１～第ｎの入力チャネルは、それぞれデコーダー３０の第１～第ｎの出力チャネルと接続されている。そして、ミキシング回路４０の第１～第ｎの入力チャネルのうちの第ｉの入力チャネルに、第１～第ｎのゲインＧ１～Ｇｎのうちの第ｉのゲインＧｉが設定され、第ｉの入力チャネルに、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎのうちの第ｉの音声データＤＩｉが入力される。また、ミキシング回路４０は、第１～第ｍの出力チャネルを有し、第１の出力チャネルから音声アンプ７０にミキシング信号ＤＯ１を出力する。ｍは２以上の整数である。
【0015】
音声アンプ７０は、ミキシング回路４０から出力されるミキシング信号ＤＯ１を音声信号ＤＯＸ１に変換して第１の音声再生装置３－１に出力する。これにより、第１の音声再生装置３－１から、音声信号ＤＯＸ１に応じた音声が出力される。例えば、第１の音声再生装置３－１は、スピーカーであってもよい。
【0016】
また、ミキシング回路４０は、第２～第ｍの出力チャネルから、第１～第ｎの乗算データから選択されたｍ－１個の乗算データを音声信号ＤＯ２～ＤＯｍとして第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍに出力してもよい。これにより、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍから、音声信号ＤＯ２～ＤＯｍに応じた音声が出力される。例えば、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍは、それぞれブザーであってもよい。
【0017】
なお、第１～第ｍの音声再生装置３－１～３－ｍの各々から出力される音声は、例えば、人が発話する際の声を模した音声であってもよいし、機械的な警告音や効果音等の各種の音であってもよい。
【0018】
ゲイン設定回路５０は、音声ミキシング装置１の外部から入力されるコマンドに基づいて、ミキシング回路４０の第１～第ｎの入力チャネルに、それぞれ第１～第ｎのゲインＧ１～Ｇｎを設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、通信インターフェース回路１０から出力される、第ｋの音源データ２１－ｋに対する音声再生又は音声停止を指示する制御信号を受け取ると、チャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２及びゲイン参照テーブル６４を参照し、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎのうちの再生中のすべての音声データ及び第ｋの音声データＤＩｋの間の優先順位を決定し、当該各チャネルに当該優先順位に応じた値の各ゲインを設定する。
【0019】
チャネル－優先順位設定テーブル６１は、ミキシング回路４０の第１～第ｎの入力チャネルと優先順位との対応関係を規定するテーブルである。優先順位－ゲイン設定テーブル
６２は、チャネル－優先順位設定テーブル６１において指定可能な優先順位と、ゲイン設定値との対応関係を規定するテーブルである。ゲイン参照テーブル６４は、優先順位－ゲイン設定テーブル６２において指定可能なゲイン設定値と、ゲインの値との対応関係を規定するテーブルである。チャネル－優先順位設定テーブル６１及び優先順位－ゲイン設定テーブル６２は、不図示のＲＡＭやレジスターに記憶されており、音声ミキシング装置１の外部から入力されるコマンドによって書き換えられる。ＲＡＭは、Random Access Memoryの略である。ゲイン参照テーブル６４は、不図示のＲＯＭに記憶されており、書き換えられない。ＲＯＭは、Read Only Memoryの略である。
６２は、チャネル－優先順位設定テーブル６１において指定可能な優先順位と、ゲイン設定値との対応関係を規定するテーブルである。ゲイン参照テーブル６４は、優先順位－ゲイン設定テーブル６２において指定可能なゲイン設定値と、ゲインの値との対応関係を規定するテーブルである。チャネル－優先順位設定テーブル６１及び優先順位－ゲイン設定テーブル６２は、不図示のＲＡＭやレジスターに記憶されており、音声ミキシング装置１の外部から入力されるコマンドによって書き換えられる。ＲＡＭは、Random Access Memoryの略である。ゲイン参照テーブル６４は、不図示のＲＯＭに記憶されており、書き換えられない。ＲＯＭは、Read Only Memoryの略である。
【0020】
なお、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎのうちの第ｋの音声データが再生対象ではない場合、ゲイン設定回路５０が第ｋのゲインＧｋを０に設定してもよいし、デコーダー３０が第ｋの出力チャネルに０を出力してもよい。
【0021】
本実施形態では、ゲイン設定回路５０は、第１～第ｎのゲインＧ１～Ｇｎのうちの第ｊのゲインＧｊが第１の値に設定されているときに第ｊのゲインＧｊを第１の値とは異なる第２の値に設定する場合、第１～第ｎのゲイン変更区間Ｔ１～Ｔｎのうちの第ｊのゲイン変更区間Ｔｊにおいて、第ｊのゲインＧｊを第１の値から第２の値まで段階的に遷移させる。例えば、ゲイン設定回路５０は、第ｊのゲインＧｊに第１の値を設定して第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎのうちの第ｊの音声データＤＩｊを再生中に、音声ミキシング装置１の外部から第ｊの音声データＤＩｊよりも優先順位の高い第ｋの音声データＤＩｋの再生を開始又は停止するコマンドが入力された場合、第ｊのゲインＧｊを第２の値に設定する。ここで、第ｋの音声データＤＩｋの再生を開始するコマンドが入力された場合は第２の値は第１の値よりも小さく、第ｋの音声データＤＩｋの再生を停止するコマンドが入力された場合は第２の値は第１の値よりも大きくなる。
【0022】
本実施形態では、ゲイン設定回路５０は、第１～第ｎの入力チャネルのうちの第ｊの入力チャネルの設定値が第１の値から第２の値に変更する場合、ゲイン変更区間設定テーブル６３を参照し、第ｊの入力チャネルに第ｊのゲイン変更区間Ｔｊを設定する。ゲイン変更区間設定テーブル６３は、第１～第ｎのゲイン変更区間を規定するテーブルであり、具体的には、第１～第ｎの入力チャネルとサンプルステップ及びゲインステップとの対応関係を規定するテーブルである。ゲイン変更区間設定テーブル６３は、不図示のＲＡＭやレジスターに記憶されており、音声ミキシング装置１の外部から入力されるコマンドによって書き換えられる。
【0023】
例えば、ゲイン変更区間設定テーブル６３において、第ｊの入力チャネルに対して、サンプルステップが１に設定され、ゲインステップが０．５ｄＢに設定されていれば、ゲイン設定回路５０は、第ｊのゲインＧｊが第２の値に達するまで、第ｊの音声データＤｊの１サンプル毎に第ｊのゲインＧｊを第１の値から０．５ｄＢずつ段階的に遷移させる。この場合、例えば、第ｊの音声データＤｊのサンプリング周波数が３２ｋＨｚであり、第２の値と第１の値との差が６４ｄＢであれば、第ｊのゲイン変更区間Ｔｊの長さは６４ｄＢ／０．５ｄＢ／３２ｋＨｚ＝４ｍｓになる。
【0024】
また、例えば、ゲイン変更区間設定テーブル６３において、第ｊの入力チャネルに対して、サンプルステップが２５５に設定され、ゲインステップが０．２５ｄＢに設定されていれば、ゲイン設定回路５０は、第ｊのゲインＧｊが第２の値に達するまで、第ｊの音声データＤｊの２５５サンプル毎に第ｊのゲインＧｊを第１の値から０．２５ｄＢずつ段階的に遷移させる。この場合、例えば、第ｊの音声データＤｊのサンプリング周波数が３２ｋＨｚであり、第２の値と第１の値との差が６４ｄＢであれば、第ｊのゲイン変更区間Ｔｊの長さは６４ｄＢ／０．２５ｄＢ／３２ｋＨｚ×２５５＝２０４０ｍｓになる。
【0025】
また、例えば、ゲイン変更区間設定テーブル６３において、第ｊの入力チャネルに対してサンプルステップが０に設定されていれば、第ｊのゲイン変更区間Ｔｊの長さが０であるので、ゲイン設定回路５０は、第ｊのゲインＧｊを第１の値から第２の値に直ちに遷移させる。
【0026】
図２は、ミキシング回路４０の具体的な構成例を示す図である。図２の例では、ミキシング回路４０は、１６個の入力チャネルと５個の出力チャネルを有する。すなわち、図２は、図１において、整数ｎが１６であり、整数ｍが５の場合の例を示している。
【0027】
図２の例において、ミキシング回路４０は、１６個の乗算器４１－１～４１－１６と、１６個のスイッチ回路４２－１～４２－１６と、加算器４３と、選択回路４４と、を含む。
【0028】
第１～第１６の入力チャネルのうちの第ｉの入力チャネルには、第１～第１６の音声データＤＩ１～ＤＩ１６のうちの第ｉの音声データＤＩｉが入力されるとともに、ゲイン設定回路５０によって第１～第１６のゲインＧ１～Ｇ１６のうちの第ｉのゲインＧｉが設定される。第ｉの入力チャネルには、乗算器４１－１～４１－１６のうちの乗算器４１－ｉが設けられており、乗算器４１－ｉは、第ｉの音声データＤＩｉに第ｉのゲインＧｉを乗算した第ｉの乗算データＤＸｉを出力する。
【0029】
スイッチ回路４２－１～４２－１６のうちのスイッチ回路４２－ｉは、第ｉの乗算データＤＸｉを加算器４３に出力するか否かを切り替える。スイッチ回路４２－１～４２－１６は、通信インターフェース回路１０から出力される制御信号に応じて切り替えられる。すなわち、マイクロコントロールユニット２は、音声ミキシング装置１に所定のコマンドを出力することによって、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６を加算器４３に出力するか否かをそれぞれ設定可能である。
【0030】
加算器４３には、スイッチ回路４２－１～４２－１６を介して、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６が入力される。すなわち、１以上１６以下の各整数ｉに対して、スイッチ回路４２－ｉが導通状態であれば、第ｉの乗算データＤＸｉが加算器４３に入力され、スイッチ回路４２－ｉが非導通状態であれば、第ｉの乗算データＤＸｉは加算器４３に入力されない。そして、加算器４３は、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のうちの入力されるすべての乗算データを加算したミキシング信号ＤＯ１を出力する。
【0031】
加算器４３から出力されるミキシング信号ＤＯ１は、第１の出力チャネルから音声アンプ７０に出力され、音声アンプ７０は、ミキシング信号ＤＯ１を音声信号ＤＯＸ１に変換して第１の音声再生装置３－１に出力する。これにより、第１の音声再生装置３－１から、音声信号ＤＯＸ１に応じた音声が出力される。
【0032】
選択回路４４は、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６からいずれか１つを選択して音声信号ＤＯ２として第２の出力チャネルから第２の音声再生装置３－２に出力し、あるいは、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のいずれも選択せずに無音の音声信号ＤＯ２を第２の音声再生装置３－２に出力する。前者の場合、第２の音声再生装置３－２から音声信号ＤＯ２に応じた音声が出力される。
【0033】
また、選択回路４４は、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６からいずれか１つを選択して音声信号ＤＯ３として第３の出力チャネルから第３の音声再生装置３－３に出力し、あるいは、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のいずれも選択せずに無音の音声信号ＤＯ３を第３の音声再生装置３－３に出力する。前者の場合、第３の音声再生装置３－３から音声信号ＤＯ３に応じた音声が出力される。
【0034】
また、選択回路４４は、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６からいずれか１つを選択して音声信号ＤＯ４として第４の出力チャネルから第４の音声再生装置３－４に出力し、あるいは、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のいずれも選択せずに無音の音声信号ＤＯ４を第４の音声再生装置３－４に出力する。前者の場合、第４の音声再生装置３－４から音声信号ＤＯ４に応じた音声が出力される。
【0035】
また、選択回路４４は、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６からいずれか１つを選択して音声信号ＤＯ５として第５の出力チャネルから第５の音声再生装置３－５に出力し、あるいは、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のいずれも選択せずに無音の音声信号ＤＯ５を第５の音声再生装置３－５に出力する。前者の場合、第５の音声再生装置３－５から音声信号ＤＯ５に応じた音声が出力される。
【0036】
選択回路４４は、通信インターフェース回路１０から出力される制御信号に応じて、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６を、それぞれ音声信号ＤＯ２～ＤＯ５のいずれかとして出力するか否かを選択する。すなわち、マイクロコントロールユニット２は、音声ミキシング装置１に所定のコマンドを出力することによって、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６を、それぞれ音声信号ＤＯ２～ＤＯ５のいずれかとして出力するか否かを設定可能である。
【0037】
図３は、ミキシング回路４０が図２のように構成されている場合のチャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２及びゲイン参照テーブル６４の一例を示す図である。図３において、Ｃｈ１～Ｃｈ１６は、それぞれミキシング回路４０の第１～第１６の入力チャネルである。
【0038】
図３の例では、チャネル－優先順位設定テーブル６１において、第１の入力チャネルには優先順位Ｐｒ７が対応づけられ、第２の入力チャネルには優先順位Ｐｒ５が対応づけられ、第３の入力チャネルには優先順位Ｐｒ９が対応づけられ、第４の入力チャネルには優先順位Ｐｒ１２が対応づけられ、第５の入力チャネルには優先順位Ｐｒ６が対応づけられ、第６の入力チャネルには優先順位Ｐｒ２が対応づけられている。また、第７の入力チャネルには優先順位Ｐｒ１０が対応づけられ、第８の入力チャネルには優先順位Ｐｒ１１が対応づけられ、第９の入力チャネルには優先順位Ｐｒ１が対応づけられ、第１０の入力チャネルには優先順位Ｐｒ３が対応づけられ、第１１の入力チャネルには優先順位Ｐｒ８が対応づけられ、第１２の入力チャネルには優先順位Ｐｒ４が対応づけられている。また、第１３の入力チャネルには優先順位Ｐｒ１６が対応づけられ、第１４の入力チャネルには優先順位Ｐｒ１５が対応づけられ、第１５の入力チャネルには優先順位Ｐｒ１４が対応づけられ、第１６の入力チャネルには優先順位Ｐｒ１３が対応づけられている。優先順位Ｐｒ１～Ｐｒ１６のうち、Ｐｒｉはｉ番目に高い優先順位を表している。すなわち、優先順位Ｐｒ１が最も高く、優先順位Ｐｒ１６が最も低いので、優先順位が高い順に、第９の入力チャネル、第６の入力チャネル、第１０の入力チャネル、第１２の入力チャネル、第２の入力チャネル、第５の入力チャネル、第１の入力チャネル、第１１の入力チャネル、第３の入力チャネル、第７の入力チャネル、第８の入力チャネル、第４の入力チャネル、第１６の入力チャネル、第１５の入力チャネル、第１４の入力チャネル、第３の入力チャネルとなっている。
【0039】
また、図３の例では、優先順位－ゲイン設定テーブル６２において、優先順位Ｐｒ１にはゲイン設定値０ｘ００が対応づけられ、優先順位Ｐｒ２にはゲイン設定値０ｘ０Ｃが対応づけられ、優先順位Ｐｒ３にはゲイン設定値０ｘ１８が対応づけられ、優先順位Ｐｒ４にはゲイン設定値０ｘ２４が対応づけられ、優先順位Ｐｒ５にはゲイン設定値０ｘ３０が対応づけられ、優先順位Ｐｒ６にはゲイン設定値０ｘ３Ｃが対応づけられている。また、
優先順位Ｐｒ７にはゲイン設定値０ｘ４８が対応づけられ、優先順位Ｐｒ８にはゲイン設定値０ｘ５４が対応づけられ、優先順位Ｐｒ９にはゲイン設定値０ｘ６０が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１０にはゲイン設定値０ｘ６Ｃが対応づけられ、優先順位Ｐｒ１１にはゲイン設定値０ｘ７８が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１２にはゲイン設定値０ｘ８４が対応づけられている。また、優先順位Ｐｒ１３にはゲイン設定値０ｘ９０が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１４にはゲイン設定値０ｘ９Ｃが対応づけられ、優先順位Ｐｒ１５にはゲイン設定値０ｘＡ８が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１６にはゲイン設定値０ｘＢ４が対応づけられている。
優先順位Ｐｒ７にはゲイン設定値０ｘ４８が対応づけられ、優先順位Ｐｒ８にはゲイン設定値０ｘ５４が対応づけられ、優先順位Ｐｒ９にはゲイン設定値０ｘ６０が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１０にはゲイン設定値０ｘ６Ｃが対応づけられ、優先順位Ｐｒ１１にはゲイン設定値０ｘ７８が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１２にはゲイン設定値０ｘ８４が対応づけられている。また、優先順位Ｐｒ１３にはゲイン設定値０ｘ９０が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１４にはゲイン設定値０ｘ９Ｃが対応づけられ、優先順位Ｐｒ１５にはゲイン設定値０ｘＡ８が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１６にはゲイン設定値０ｘＢ４が対応づけられている。
【0040】
また、図３の例では、ゲイン参照テーブル６４において、ゲイン設定値０ｘ００には０ｄＢのゲイン値が対応づけられ、ゲイン設定値０ｘ０１～０ｘＦＥには、それぞれ－０．２５ｄＢ刻みに－０．２５ｄＢ～－６３．５ｄＢのゲイン値が対応づけられ、ゲイン設定値０ｘＦＦには「ｎｏｓｏｕｎｄ」が対応づけられている。「ｎｏｓｏｕｎｄ」は－∞ｄＢのゲイン値に相当する。
【0041】
チャネル－優先順位設定テーブル６１の優先順位Ｐｒ１～Ｐｒ１６の各々は、優先順位－ゲイン設定テーブル６２の優先順位Ｐｒ１～Ｐｒ１６の各々にリンクしており、優先順位－ゲイン設定テーブル６２の各ゲイン設定値は、ゲイン参照テーブル６４の各ゲイン設定値にリンクしている。したがって、優先順位Ｐｒ７の第１の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ４８に対応する－１８ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ５の第２の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ３０に対応する－１２ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ９の第３の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ６０に対応する－２４ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１２の第４の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ８４に対応する－３３ｄＢのゲイン値が対応づけられる。また、優先順位Ｐｒ６の第５の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ３Ｃに対応する－１５ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ２の第６の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ０Ｃに対応する－３ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１０の第７の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ６Ｃに対応する－２７ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１１の第８の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ７８に対応する－３０ｄＢのゲイン値が対応づけられる。また、優先順位Ｐｒ１の第９の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ００に対応する０ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ３の第１０の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ１８に対応する－６ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ８の第１１の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ５４に対応する－２１ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ４の第１２の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ２４に対応する－９ｄＢのゲイン値が対応づけられる。また、優先順位Ｐｒ１６の第１３の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘＢ４に対応する－４５ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１５の第１４の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘＡ８に対応する－４２ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１４の第１５の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ９Ｃに対応する－３９ｄＢのゲイン値が対応づけられ、優先順位Ｐｒ１３の第１６の入力チャネルにはゲイン設定値０ｘ９０に対応する－３６ｄＢのゲイン値が対応づけられる。すなわち、チャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２及びゲイン参照テーブル６４により、第１～第１６の入力チャネルには、順に、－１８ｄＢ，－１２ｄＢ，－２４ｄＢ，－３３ｄＢ，－１５ｄＢ，－３ｄＢ，－２７ｄＢ，－３０ｄＢ，０ｄＢ，－６ｄＢ，－２１ｄＢ，－９ｄＢ，－４５ｄＢ，－４２ｄＢ，－３９ｄＢ，－３６ｄＢのゲイン値が対応づけられる。
【0042】
そして、ゲイン設定回路５０は、第１～第１６の音声データＤＩ１～ＤＩ１６が第１の音声再生装置３－１によって同時に再生される期間において、第１～第１６のゲインＧ１～Ｇ１６に、上記のようにチャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２及びゲイン参照テーブル６４により対応付けられる、－１８ｄＢ，－１２ｄ
Ｂ，－２４ｄＢ，－３３ｄＢ，－１５ｄＢ，－３ｄＢ，－２７ｄＢ，－３０ｄＢ，０ｄＢ，－６ｄＢ，－２１ｄＢ，－９ｄＢ，－４５ｄＢ，－４２ｄＢ，－３９ｄＢ，－３６ｄＢの各ゲイン値を設定する。その結果、第１～第１６の音声データＤＩ１～ＤＩ１６が、優先順位が高い入力チャネルに入力される音声データほど大きい音量で合成された音声が、第１の音声再生装置３－１によって再生される。
Ｂ，－２４ｄＢ，－３３ｄＢ，－１５ｄＢ，－３ｄＢ，－２７ｄＢ，－３０ｄＢ，０ｄＢ，－６ｄＢ，－２１ｄＢ，－９ｄＢ，－４５ｄＢ，－４２ｄＢ，－３９ｄＢ，－３６ｄＢの各ゲイン値を設定する。その結果、第１～第１６の音声データＤＩ１～ＤＩ１６が、優先順位が高い入力チャネルに入力される音声データほど大きい音量で合成された音声が、第１の音声再生装置３－１によって再生される。
【0043】
また、ゲイン設定回路５０は、第１～第１６の音声データＤＩ１～ＤＩ１６の一部のみが第１の音声再生装置３－１によって同時に再生される期間においては、第１の音声再生装置３－１によって同時に再生される各音声データに対応する各入力チャネルにあらためて優先順位を設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、チャネル－優先順位設定テーブル６１を参照し、第１の音声再生装置３－１によって同時に再生される各音声データが入力される各入力チャネルに優先順位が高い順に優先順位Ｐｒ１、Ｐｒ２、・・・を再設定する。そして、ゲイン設定回路５０は、チャネル－優先順位設定テーブル６１に代えて、各入力チャネルに再設定した優先順位Ｐｒ１、Ｐｒ２、・・・を、優先順位－ゲイン設定テーブル６２の優先順位Ｐｒ１、Ｐｒ２、・・・の各々にリンクさせて、各入力チャネルに対応する各ゲインに、優先順位－ゲイン設定テーブル６２及びゲイン参照テーブル６４により対応付けられる各ゲイン値を設定する。
【0044】
なお、ゲイン設定回路５０は、第１～第１６の音声データＤＩ１～ＤＩ１６のうちの第ｉの音声データＤＩｉが、第１の音声再生装置３－１によって再生されず、かつ、第２～第５の音声再生装置３－２～３－５のいずれかによって再生される期間においては、第ｉのゲインＧｉに、最も高い優先順位Ｐｒ１に対応づけられるゲイン設定値０ｘ００に対応する０ｄＢのゲイン値を設定してもよい。
【0045】
図４に、チャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２及びゲイン参照テーブル６４が図３のように構成されている場合に、複数の音声データが第１の音声再生装置３－１によって同時に再生される具体例を示す。図４において、Ｃｈ６，Ｃｈ９，Ｃｈ１０，Ｃｈ１２は、それぞれミキシング回路４０の第６の入力チャネル、第９の入力チャネル、第１０の入力チャネル、第１２の入力チャネルである。
【0046】
図４の例では、時刻ｔ１において、第６の入力チャネルに入力される第６の音声データＤＩ６の再生が開始する。時刻ｔ１から時刻ｔ２までの期間において、第１の音声再生装置３－１によって再生される音声データは第６の音声データＤＩ６のみであるので、ゲイン設定回路５０は、第６の入力チャネルに最も高い優先順位Ｐｒ１を再設定する。そして、ゲイン設定回路５０は、第６のゲインＧ６に、優先順位Ｐｒ１に対応づけられるゲイン設定値０ｘ００に対応する０ｄＢのゲイン値を設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、時刻ｔ１に開始する第６のゲイン変更区間Ｔ６において、第６のゲインＧ６を、無音のゲイン値である０に相当する第１の値から０ｄＢのゲイン値に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第６のゲイン変更区間Ｔ６では、第６の音声データＤＩ６のボリュームが段階的に大きくなって一定値に達する。ボリュームが段階的に大きくなって一定値に達する現象は「フェードイン」と呼ばれる。
【0047】
次に、時刻ｔ２において、第１０の入力チャネルに入力される第１０の音声データＤＩ１０の再生が開始する。その結果、時刻ｔ２から時刻ｔ３までの期間において、第６の音声データＤＩ６と第１０の音声データＤＩ１０とが第１の音声再生装置３－１によって同時に再生されることになる。第６の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ２は、第１０の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ３よりも高いので、ゲイン設定回路５０は、第６の入力チャネルに最も高い優先順位Ｐｒ１を再設定し、第７の入力チャネルに２番目に高い優先順位Ｐｒ２を再設定する。そして、ゲイン設定回路５０は、第６のゲインＧ６に、優先順位Ｐｒ１に対応づけられるゲイン設定値０ｘ００に対応する０ｄＢのゲ
イン値を設定し、第１０のゲインＧ１０に、優先順位Ｐｒ２に対応づけられるゲイン設定値０ｘ０Ｃに対応する－３ｄＢのゲイン値を設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、第６のゲインＧ６を０ｄＢのゲイン値に相当する値に維持するとともに、時刻ｔ２に開始する第１０のゲイン変更区間Ｔ１０において、第１０のゲインＧ１０を、無音のゲイン値である０に相当する第１の値から－３ｄＢのゲイン値に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第１０のゲイン変更区間Ｔ１０では、第１０の音声データＤＩ１０のボリュームが段階的に大きくなって一定値に達する。
イン値を設定し、第１０のゲインＧ１０に、優先順位Ｐｒ２に対応づけられるゲイン設定値０ｘ０Ｃに対応する－３ｄＢのゲイン値を設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、第６のゲインＧ６を０ｄＢのゲイン値に相当する値に維持するとともに、時刻ｔ２に開始する第１０のゲイン変更区間Ｔ１０において、第１０のゲインＧ１０を、無音のゲイン値である０に相当する第１の値から－３ｄＢのゲイン値に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第１０のゲイン変更区間Ｔ１０では、第１０の音声データＤＩ１０のボリュームが段階的に大きくなって一定値に達する。
【0048】
次に、時刻ｔ３において、第１２の入力チャネルに入力される第１２の音声データＤＩ１２の再生が開始する。その結果、時刻ｔ３から時刻ｔ４までの期間において、第６の音声データＤＩ６と第１０の音声データＤＩ１０と第１２の音声データＤＩ１２とが第１の音声再生装置３－１によって同時に再生されることになる。第６の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ２は、第１０の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ３及び第１２の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ４よりも高く、第１０の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ３は第１２の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ４よりも高いので、ゲイン設定回路５０は、第６の入力チャネルに最も高い優先順位Ｐｒ１を再設定し、第１０の入力チャネルに２番目に高い優先順位Ｐｒ２を再設定し、第１２の入力チャネルに３番目に高い優先順位Ｐｒ３を再設定する。そして、ゲイン設定回路５０は、第６のゲインＧ６に、優先順位Ｐｒ１に対応づけられるゲイン設定値０ｘ００に対応する０ｄＢのゲイン値を設定し、第１０のゲインＧ１０に、優先順位Ｐｒ２に対応づけられるゲイン設定値０ｘ０Ｃに対応する－３ｄＢのゲイン値を設定し、第１２のゲインＧ１２に、優先順位Ｐｒ３に対応づけられるゲイン設定値０ｘ１８に対応する－６ｄＢのゲイン値を設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、第６のゲインＧ６及び第１０のゲインＧ１０をそれぞれ０ｄＢのゲイン値に相当する値及び－３ｄＢのゲイン値に相当する値に維持するとともに、時刻ｔ３に開始する第１２のゲイン変更区間Ｔ１２において、第１２のゲインＧ１２を、無音のゲイン値である０に相当する第１の値から－６ｄＢのゲイン値に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第１２のゲイン変更区間Ｔ１２では、第１２の音声データＤＩ１２のボリュームが段階的に大きくなって一定値に達する。
【0049】
次に、ゲイン設定回路５０は、時刻ｔ４に終了する第６のゲイン変更区間Ｔ６において、第６のゲインＧ６を、０ｄＢのゲイン値に相当する第１の値から無音のゲイン値である０に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第６のゲイン変更区間Ｔ６では、第６の音声データＤＩ６のボリュームが段階的に小さくなって一定値である０に達する。ボリュームが段階的に小さくなって一定値に達する現象は「フェードアウト」と呼ばれる。
【0050】
すなわち、時刻ｔ４において、第６の音声データＤＩ６の再生が停止する。その結果、時刻ｔ４から時刻ｔ５までの期間において、第１０の音声データＤＩ１０と第１２の音声データＤＩ１２とが第１の音声再生装置３－１によって同時に再生されることになる。第１０の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ３は、第１２の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ４よりも高いので、ゲイン設定回路５０は、第１０の入力チャネルに最も高い優先順位Ｐｒ１を再設定し、第１２の入力チャネルに２番目に高い優先順位Ｐｒ２を再設定する。そして、ゲイン設定回路５０は、第１０のゲインＧ１０に、優先順位Ｐｒ１に対応づけられるゲイン設定値０ｘ００に対応する０ｄＢのゲイン値を設定し、第１２のゲインＧ１２に、優先順位Ｐｒ２に対応づけられるゲイン設定値０ｘ０Ｃに対応する－３ｄＢのゲイン値を設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、時刻ｔ４に開始する第１０のゲイン変更区間Ｔ１０において、第１０のゲインＧ１０を、－３ｄＢのゲイン値に相当する第１の値から０ｄＢのゲイン値に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第１０のゲイン変更区間Ｔ１０では、第１０の音声データＤＩ１０のボリュームが段階的に大きくなって一定値に達する。また、ゲイン設定回路５０は、時刻ｔ４に開始
する第１２のゲイン変更区間Ｔ１２において、第１２のゲインＧ１２を、－６ｄＢのゲイン値に相当する第１の値から－３ｄＢのゲイン値に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第１２のゲイン変更区間Ｔ１２では、第１２の音声データＤＩ１２のボリュームが段階的に大きくなって一定値に達する。
する第１２のゲイン変更区間Ｔ１２において、第１２のゲインＧ１２を、－６ｄＢのゲイン値に相当する第１の値から－３ｄＢのゲイン値に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第１２のゲイン変更区間Ｔ１２では、第１２の音声データＤＩ１２のボリュームが段階的に大きくなって一定値に達する。
【0051】
次に、ゲイン設定回路５０は、時刻ｔ５に終了する第１０のゲイン変更区間Ｔ１０において、第１０のゲインＧ１０を、０ｄＢのゲイン値に相当する第１の値から無音のゲイン値である０に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第１０のゲイン変更区間Ｔ１０では、第１０の音声データＤＩ１０のボリュームが段階的に小さくなって０に達する。
【0052】
すなわち、時刻ｔ５において、第１０の音声データＤＩ１０の再生が停止する。その結果、時刻ｔ５から時刻ｔ６までの期間において、第１の音声再生装置３－１によって再生される音声データは第１２の音声データＤＩ１２のみとなるので、ゲイン設定回路５０は、第１２の入力チャネルに最も高い優先順位Ｐｒ１を再設定する。そして、ゲイン設定回路５０は、第１２のゲインＧ１２に、優先順位Ｐｒ１に対応づけられるゲイン設定値０ｘ００に対応する０ｄＢのゲイン値を設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、時刻ｔ５に開始する第１２のゲイン変更区間Ｔ１２において、第１２のゲインＧ１２を、－３ｄＢのゲイン値に相当する第１の値から０ｄＢのゲイン値に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第１２のゲイン変更区間Ｔ１２では、第１２の音声データＤＩ１２のボリュームが段階的に大きくなって一定値に達する。
【0053】
次に、時刻ｔ６において、第９の入力チャネルに入力される第９の音声データＤＩ９の再生が開始する。その結果、時刻ｔ６から時刻ｔ７までの期間において、第１２の音声データＤＩ１２と第９の音声データＤＩ９とが第１の音声再生装置３－１によって同時に再生されることになる。第９の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ１は、第１２の入力チャネルに対応づけられる優先順位Ｐｒ４よりも高いので、ゲイン設定回路５０は、第９の入力チャネルに最も高い優先順位Ｐｒ１を再設定し、第１２の入力チャネルに２番目に高い優先順位Ｐｒ２を再設定する。そして、ゲイン設定回路５０は、第９のゲインＧ９に、優先順位Ｐｒ１に対応づけられるゲイン設定値０ｘ００に対応する０ｄＢのゲイン値を設定し、第１２のゲインＧ１２に、優先順位Ｐｒ２に対応づけられるゲイン設定値０ｘ０Ｃに対応する－３ｄＢのゲイン値を設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、時刻ｔ６に開始する第９のゲイン変更区間Ｔ９において、第９のゲインＧ９を、無音のゲイン値である０に相当する第１の値から０ｄＢのゲイン値に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第９のゲイン変更区間Ｔ９では、第９の音声データＤＩ９のボリュームが段階的に大きくなって一定値に達する。また、ゲイン設定回路５０は、時刻ｔ６に開始する第１２のゲイン変更区間Ｔ１２において、第１２のゲインＧ１２を、０ｄＢのゲイン値に相当する第１の値から－３ｄＢのゲイン値に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第１２のゲイン変更区間Ｔ１２では、第１２の音声データＤＩ１２のボリュームが段階的に小さくなって一定値に達する。
【0054】
次に、ゲイン設定回路５０は、時刻ｔ７に終了する第１２のゲイン変更区間Ｔ１２において、第１２のゲインＧ１２を、－３ｄＢのゲイン値に相当する第１の値から無音のゲイン値である０に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第１２のゲイン変更区間Ｔ１２では、第１２の音声データＤＩ１２のボリュームが段階的に小さくなって０に達する。
【0055】
すなわち、時刻ｔ７において、第１２の音声データＤＩ１２の再生が停止する。その結果、時刻ｔ７から時刻ｔ８までの期間において、第１の音声再生装置３－１によって再生される音声データは第９の音声データＤＩ９のみとなるので、ゲイン設定回路５０は、第
９の入力チャネルに最も高い優先順位Ｐｒ１を再設定する。そして、ゲイン設定回路５０は、第９のゲインＧ９に、優先順位Ｐｒ１に対応づけられるゲイン設定値０ｘ００に対応する０ｄＢのゲイン値を設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、第９のゲインＧ９を０ｄＢのゲイン値に相当する値に維持する。
９の入力チャネルに最も高い優先順位Ｐｒ１を再設定する。そして、ゲイン設定回路５０は、第９のゲインＧ９に、優先順位Ｐｒ１に対応づけられるゲイン設定値０ｘ００に対応する０ｄＢのゲイン値を設定する。具体的には、ゲイン設定回路５０は、第９のゲインＧ９を０ｄＢのゲイン値に相当する値に維持する。
【0056】
次に、ゲイン設定回路５０は、時刻ｔ８に終了する第９のゲイン変更区間Ｔ９において、第９のゲインＧ９を、０ｄＢのゲイン値に相当する第１の値から無音のゲイン値である０に相当する第２の値まで段階的に遷移させる。この第９のゲイン変更区間Ｔ９では、第９の音声データＤＩ９のボリュームが段階的に小さくなって０に達する。すなわち、時刻ｔ８において、第９の音声データＤＩ９の再生が停止する。
【0057】
フェードインの一例として、図５に、図４の時刻ｔ５に始まる第１２のゲイン変更区間Ｔ１２の前後における第１２の乗算データＤＸ１２の波形を示す。また、フェードアウトの一例として、図６に、図４の時刻ｔ６に始まる第１２のゲイン変更区間Ｔ１２の前後における第１２の乗算データＤＸ１２の波形を示す。なお、前述のとおり、第１２の乗算データＤＸ１２は、第１２の音声データＤＩ１２と第１２のゲインＧ１２とを乗算して得られるデータである。図５及び図６の例では、第１２の音声データＤＩ１２は一定振幅の正弦波のデータである。図５の例では、第１２のゲイン変更区間Ｔ１２において、第１２のゲインＧ１２が段階的に増加するため、第１２の乗算データＤＸ１２の振幅も段階的に増加している。一方、図６の例では、第１２のゲイン変更区間Ｔ１２において、第１２のゲインＧ１２が段階的に減少するため、第１２の乗算データＤＸ１２の振幅も段階的に減少している。
【0058】
以上に説明した第１実施形態の音声ミキシング装置１では、ゲイン設定回路５０が、外部のマイクロコントロールユニット２から入力されるコマンドに基づいて、第１～第ｎのゲインＧ１～Ｇｎを設定し、ミキシング回路４０が、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎの各々と第１～第ｎのゲインＧ１～Ｇｎの各々とを乗算して得られる第１～第ｎの乗算データＤＸ１～ＤＸｎのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号ＤＯ１を出力し、音声アンプ７０が、ミキシング信号ＤＯ１を音声信号ＤＯ１Ｘに変換して第１の音声再生装置３－１に出力する。したがって、第１実施形態の音声ミキシング装置１によれば、第１の音声再生装置３－１が、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎのうちの再生要求を受けた複数の音声データを、いずれも遅延させずに再生させることができる。
【0059】
また、第１実施形態の音声ミキシング装置１によれば、ゲイン設定回路５０が、第１～第ｎのゲインＧ１～Ｇｎのうちの再生する複数の音声データに対して、同一のゲインではなく第１～第ｎのゲインの各々を設定するので、ユーザーは同時に再生される複数の音声データの各々を判別しやすくなる。特に、ゲイン設定回路５０が、同時に再生する複数の音声データに対して優先順位の高い音声データほど高いゲインを設定することにより、ユーザーは優先順位の高い音声データを聞き取りやすくなる。
【0060】
また、第１実施形態の音声ミキシング装置１では、ゲイン設定回路５０は、第ｊのゲインＧｊに第１の値を設定して第ｊの音声データＤＩｊを再生中に、第ｊの音声データＤＩｊよりも優先順位の高い第ｋの音声データＤＩｋの再生が開始又は停止する場合、第ｊのゲインＧｊを第１の値とは異なる第２の値に設定する。したがって、第１実施形態の音声ミキシング装置１によれば、再生中の第ｊの音声データＤＩｊの優先順位が上昇又は低下した場合に、第ｊの音声データの再生音量を適切に変更することができる。
【0061】
また、第１実施形態の音声ミキシング装置１では、ゲイン設定回路５０は、第１～第ｎのゲインＧ１～Ｇｎの設定値をそれぞれ段階的に遷移させるので、第１～第ｎの乗算データＤＸ１～ＤＸｎもそれぞれ段階的に遷移する。したがって、第１実施形態の音声ミキシ
ング装置１によれば、第１の音声再生装置３－１が、第１～第ｎの乗算データＤＸ１～ＤＸｎのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号ＤＯ１に基づく音声を再生する際に、急激な音量の変化が生じにくく、異音が発生するおそれが低減される。
ング装置１によれば、第１の音声再生装置３－１が、第１～第ｎの乗算データＤＸ１～ＤＸｎのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号ＤＯ１に基づく音声を再生する際に、急激な音量の変化が生じにくく、異音が発生するおそれが低減される。
【0062】
また、第１実施形態の音声ミキシング装置１は、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎの基となる第１～第ｎの音源データ２１－１～２１－ｎを保管するメモリー２０を備える。したがって、第１実施形態の音声ミキシング装置１によれば、外部から１～第ｎの音源データ２１－１～２１－ｎを取得する必要がないので、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎの再生を開始するタイミングを早めることができる。
【0063】
１－２．第２実施形態
以下、第２実施形態の音声ミキシング装置１について、第１実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、第１実施形態と同様の説明は省略又は簡略し、主として第１実施形態と異なる内容について説明する。
以下、第２実施形態の音声ミキシング装置１について、第１実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、第１実施形態と同様の説明は省略又は簡略し、主として第１実施形態と異なる内容について説明する。
【0064】
図７は、第２実施形態の音声ミキシング装置１の構成例を示す図である。図７に示すように、第２実施形態の音声ミキシング装置１は、第１実施形態と同様、通信インターフェース回路１０、メモリー２０、デコーダー３０、ミキシング回路４０、ゲイン設定回路５０、チャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２、ゲイン変更区間設定テーブル６３、ゲイン参照テーブル６４及び音声アンプ７０を備え、優先選択テーブル６５及び保護回路８０をさらに備える。第２実施形態の音声ミキシング装置１は、１チップの半導体集積回路装置であってもよいし、複数チップの半導体集積回路装置で構成されてもよいし、少なくとも一部が半導体集積回路装置以外の電子部品で構成されてもよい。
【0065】
メモリー２０、デコーダー３０、ゲイン設定回路５０、チャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２、ゲイン変更区間設定テーブル６３及びゲイン参照テーブル６４の機能及び構成は、第１実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0066】
通信インターフェース回路１０は、第１実施形態と同様、マイクロコントロールユニット２から、第ｉの音源データ２１－ｉに対する音声再生コマンド又は音声停止コマンド、チャネル－優先順位設定テーブル６１、優先順位－ゲイン設定テーブル６２又はゲイン変更区間設定テーブル６３に対するデータ書き込みコマンドを受信し、受信した各コマンドに応じた制御信号を生成する。さらに、第２実施形態では、通信インターフェース回路１０は、優先選択テーブル６５に対するデータ書き込みコマンドを受信した場合、コマンドで指定されたアドレスに指定されたデータを書き込むための制御信号を生成する。
【0067】
音声アンプ７０は、第１実施形態と同様、ミキシング回路４０から出力されるミキシング信号ＤＯ１を音声信号ＤＯＸ１に変換して第１の音声再生装置３－１に出力する。さらに、第２実施形態では、音声アンプ７０は、音声信号ＤＯＸ１が正常であるか異常であるかを判定し、音声信号ＤＯＸ１が異常であると判定した場合、ミキシング回路４０に異常検知信号ＥＲＲ１を出力する。
【0068】
ミキシング回路４０は、第１実施形態と同様、ミキシング信号ＤＯ１を出力し、さらに、音声信号ＤＯ２～ＤＯｍを第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍに出力してもよい。さらに、第２実施形態では、ミキシング回路４０は、音声アンプ７０から出力される異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、ミキシング信号ＤＯ１を第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのいずれか１つに出力する。特に、整数ｍを３以上の整数とし、ミキシング回路４０は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、優先選択テーブル６５に基づ
いて、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのいずれか１つを選択し、選択した前記第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのいずれか１つにミキシング信号ＤＯ１を出力する。
いて、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのいずれか１つを選択し、選択した前記第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのいずれか１つにミキシング信号ＤＯ１を出力する。
【0069】
優先選択テーブル６５は、ミキシング回路４０に異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合に、ミキシング信号ＤＯ１の出力先として第２～第ｍの出力チャネルの各々を選択する優先順位が設定されたテーブルである。優先選択テーブル６５は、不図示のＲＡＭやレジスターに記憶されており、音声ミキシング装置１の外部から入力されるコマンドによって書き換えられる。
【0070】
例えば、ミキシング回路４０は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのうち、優先選択テーブル６５において最も高い優先順位が指定された第ｉの音声再生装置３－ｉを選択し、選択した第ｉの音声再生装置３－ｉにミキシング信号ＤＯ１を出力してもよい。
【0071】
保護回路８０は、音声信号ＤＯ２～ＤＯｍをそれぞれ音声信号ＤＯＸ２～ＤＯＸｍとして第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍに出力するとともに、音声信号ＤＯＸ２～ＤＯＸｍの各々が正常であるか異常であるかを判定する。そして、保護回路８０は、音声信号ＤＯＸ２～ＤＯＸｍがそれぞれ異常であると判定した場合、ミキシング回路４０に異常検知信号ＥＲＲ２～ＥＲＲｍを出力する。
【0072】
例えば、ミキシング回路４０は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、異常検知信号ＥＲＲ２～ＥＲＲｍのうちの異常検知信号ＥＲＲｊが入力されていれば、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのうち、優先選択テーブル６５において第ｊの音声再生装置３－ｊを除いて最も高い優先順位が指定された第ｋの音声再生装置３－ｋにミキシング信号ＤＯ１を出力してもよい。
【0073】
なお、音声ミキシング装置１は、保護回路８０を備えていなくてもよい。
【0074】
図８は、第２実施形態におけるミキシング回路４０、音声アンプ７０及び保護回路８０の具体的な構成例を示す図である。図８の例では、ミキシング回路４０は、１６個の入力チャネルと５個の出力チャネルを有する。すなわち、図８は、図７において、整数ｎが１６であり、整数ｍが５の場合の例を示している。
【0075】
図８の例において、音声アンプ７０は、駆動回路７１と、保護回路７２と、を含む。駆動回路７１は、ミキシング信号ＤＯ１を音声信号ＤＯＸ１に変換して第１の音声再生装置３－１に出力する。図８の例では、音声信号ＤＯＸ１は、差動の音声信号ＤＯＸ１＿Ｐ，ＤＯＸ１＿Ｎである。これにより、第１の音声再生装置３－１から、音声信号ＤＯＸ１＿Ｐ，ＤＯＸ１＿Ｎに応じた音声が出力される。
【0076】
保護回路７２は、音声信号ＤＯＸ１＿Ｐ，ＤＯＸ１＿Ｎが正常であるか異常であるかを判定し、音声信号ＤＯＸ１＿Ｐ，ＤＯＸ１＿Ｎが異常であると判定した場合、ミキシング回路４０のスイッチ制御回路４７に異常検知信号ＥＲＲ１を出力する。例えば、保護回路７２は、音声信号ＤＯＸ１＿Ｐ，ＤＯＸ１＿Ｎが出力される信号線や駆動回路７１の内部の信号線を流れる電流を計測し、計測値が所定の値よりも高い場合に過電流を検知して異常検知信号ＥＲＲ１を出力してもよい。また、保護回路７２は、音声信号ＤＯＸ１＿Ｐ，ＤＯＸ１＿Ｎの論理レベルが所定時間以上ハイレベルである場合に異常検知信号ＥＲＲ１を出力してもよい。
【0077】
保護回路８０は、４個の波形比較回路８１－１～８１－４を含む。
【0078】
波形比較回路８１－１は、音声信号ＤＯ２を音声信号ＤＯＸ２として第２の音声再生装置３－２に出力する。また、波形比較回路８１－１は、音声信号ＤＯＸ２の波形を音声信号ＤＯ２の波形と比較し、これらの波形の差に基づいて音声信号ＤＯＸ２が正常であるか異常であるかを判定し、音声信号ＤＯＸ２が異常であると判定した場合、ミキシング回路４０のスイッチ制御回路４７に異常検知信号ＥＲＲ２を出力する。
【0079】
波形比較回路８１－２は、音声信号ＤＯ３を音声信号ＤＯＸ３として第３の音声再生装置３－３に出力する。また、波形比較回路８１－２は、音声信号ＤＯＸ３の波形を音声信号ＤＯ３の波形と比較し、これらの波形の差に基づいて音声信号ＤＯＸ３が正常であるか異常であるかを判定し、音声信号ＤＯＸ３が異常であると判定した場合、ミキシング回路４０のスイッチ制御回路４７に異常検知信号ＥＲＲ３を出力する。
【0080】
波形比較回路８１－３は、音声信号ＤＯ４を音声信号ＤＯＸ４として第４の音声再生装置３－４に出力する。また、波形比較回路８１－３は、音声信号ＤＯＸ４の波形を音声信号ＤＯ４の波形と比較し、これらの波形の差に基づいて音声信号ＤＯＸ４が正常であるか異常であるかを判定し、音声信号ＤＯＸ４が異常であると判定した場合、ミキシング回路４０のスイッチ制御回路４７に異常検知信号ＥＲＲ４を出力する。
【0081】
波形比較回路８１－４は、音声信号ＤＯ５を音声信号ＤＯＸ５として第５の音声再生装置３－５に出力する。また、波形比較回路８１－４は、音声信号ＤＯＸ５の波形を音声信号ＤＯ５の波形と比較し、これらの波形の差に基づいて音声信号ＤＯＸ５が正常であるか異常であるかを判定し、音声信号ＤＯＸ５が異常であると判定した場合、ミキシング回路４０のスイッチ制御回路４７に異常検知信号ＥＲＲ５を出力する。
【0082】
ミキシング回路４０は、図２と同様、１６個の乗算器４１－１～４１－１６と、１６個のスイッチ回路４２－１～４２－１６と、加算器４３と、選択回路４４と、を含む。さらに、図８の例では、ミキシング回路４０は、スイッチ回路４５と、４個のスイッチ回路４６－１～４６－４と、スイッチ制御回路４７と、を含む。
【0083】
乗算器４１－１～４１－１２及びスイッチ回路４２－１～４２－１６の機能及び構成は、図２と同様であるため、その説明を省略する。
【0084】
加算器４３には、スイッチ回路４２－１～４２－１６を介して、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６が入力される。そして、加算器４３は、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のうちの入力されるすべての乗算データを加算したミキシング信号ＤＯ１’を出力する。
【0085】
選択回路４４は、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６からいずれか１つを選択して音声信号ＤＯ２’として第２の出力チャネルからスイッチ回路４６－１に出力し、あるいは、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のいずれも選択せずに無音の音声信号ＤＯ２’をスイッチ回路４６－１に出力する。
【0086】
また、選択回路４４は、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６からいずれか１つを選択して音声信号ＤＯ３’として第３の出力チャネルからスイッチ回路４６－２に出力し、あるいは、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のいずれも選択せずに無音の音声信号ＤＯ３’をスイッチ回路４６－２に出力する。
【0087】
また、選択回路４４は、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６からいずれか１つを選択して音声信号ＤＯ４’として第４の出力チャネルからスイッチ回路４６－３に出力
し、あるいは、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のいずれも選択せずに無音の音声信号ＤＯ４’をスイッチ回路４６－３に出力する。
し、あるいは、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のいずれも選択せずに無音の音声信号ＤＯ４’をスイッチ回路４６－３に出力する。
【0088】
また、選択回路４４は、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６からいずれか１つを選択して音声信号ＤＯ５’として第５の出力チャネルからスイッチ回路４６－４に出力し、あるいは、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６のいずれも選択せずに無音の音声信号ＤＯ５’をスイッチ回路４６－４に出力する。
【0089】
選択回路４４は、通信インターフェース回路１０から出力される制御信号に応じて、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６を、それぞれ音声信号ＤＯ２’～ＤＯ５’のいずれかとして出力するか否かを選択する。すなわち、マイクロコントロールユニット２は、音声ミキシング装置１に所定のコマンドを出力することによって、第１～第１６の乗算データＤＸ１～ＤＸ１６を、それぞれ音声信号ＤＯ２’～ＤＯ５’のいずれかとして出力するか否かを設定可能である。
【0090】
スイッチ回路４５は、加算器４３から出力されるミキシング信号ＤＯ１’を、ミキシング信号ＤＯ１として第１の出力チャネルから音声アンプ７０の駆動回路７１に出力するか、スイッチ回路４６－１～４６－４に出力するかを切り替える。
【0091】
スイッチ回路４６－１は、音声信号ＤＯ２’とミキシング信号ＤＯ１’のいずれかを選択し、音声信号ＤＯ２として第２の出力チャネルから第２の音声再生装置３－２に出力する。
【0092】
スイッチ回路４６－２は、音声信号ＤＯ３’とミキシング信号ＤＯ１’のいずれかを選択し、音声信号ＤＯ３として第３の出力チャネルから第３の音声再生装置３－３に出力する。
【0093】
スイッチ回路４６－３は、音声信号ＤＯ４’とミキシング信号ＤＯ１’のいずれかを選択し、音声信号ＤＯ４として第４の出力チャネルから第４の音声再生装置３－４に出力する。
【0094】
スイッチ回路４６－４は、音声信号ＤＯ５’とミキシング信号ＤＯ１’のいずれかを選択し、音声信号ＤＯ５として第５の出力チャネルから第５の音声再生装置３－５に出力する。
【0095】
スイッチ制御回路４７は、異常検知信号ＥＲＲ１～ＥＲＲ５に基づいて、スイッチ回路４５及びスイッチ回路４６－１～４６－４を制御する。具体的には、スイッチ制御回路４７は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力されない場合、すなわち、第１の音声再生装置３－１に出力される音声信号ＤＯＸ１が正常である場合は、ミキシング信号ＤＯ１’がミキシング信号ＤＯ１として第１の出力チャネルから出力されるようにスイッチ回路４５を制御するとともに、音声信号ＤＯ２’～ＤＯ５’がそれぞれ音声信号ＤＯ２～ＤＯ５として第２～第５の出力チャネルから出力されるようにスイッチ回路４６－１～４６－４を制御する。
【0096】
また、スイッチ制御回路４７は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、すなわち、第１の音声再生装置３－１に出力される音声信号ＤＯＸ１が異常である場合は、ミキシング信号ＤＯ１’がスイッチ回路４６－１～４６－４に出力されるようにスイッチ回路４５を制御するとともに、異常検知信号ＥＲＲ２～ＥＲＲ５及び優先選択テーブル６５に基づいて、ミキシング信号ＤＯ１’が第２～第５の出力チャネルのいずれか１つから出力されるようにスイッチ回路４６－１～４６－４を制御する。具体的には、スイッチ制御回路４
７は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、優先選択テーブル６５を参照し、対応する異常検知信号が入力されていない１又は複数の出力チャネルのうち、最も優先順位の高い第ｉの出力チャネルを特定し、ミキシング信号ＤＯ１’が第ｉの出力チャネルから出力されるようにスイッチ回路４５，４６－１～４６－４を制御する。
７は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、優先選択テーブル６５を参照し、対応する異常検知信号が入力されていない１又は複数の出力チャネルのうち、最も優先順位の高い第ｉの出力チャネルを特定し、ミキシング信号ＤＯ１’が第ｉの出力チャネルから出力されるようにスイッチ回路４５，４６－１～４６－４を制御する。
【0097】
図９は、ミキシング回路４０が図８のように構成されている場合の優先選択テーブル６５の一例を示す図である。図９において、Ｃｈ２～Ｃｈ５は、それぞれミキシング回路４０の第２～第５の出力チャネルである。図９の例では、優先選択テーブル６５において、第２の出力チャネルには最も高い優先順位Ｐｒ１が対応づけられ、第３の出力チャネルには２番目に高い優先順位Ｐｒ２が対応づけられ、第４の出力チャネルには３番目に高い優先順位Ｐｒ３が対応づけられ、第５の入力チャネルには最も低い優先順位Ｐｒ４が対応づけられている。
【0098】
図９の例では、スイッチ制御回路４７は、第１の音声再生装置３－１によってミキシング信号ＤＯ１’に対応する音声が再生されている時に異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、異常検知信号ＥＲＲ２が入力されていなければ、すなわち、音声信号ＤＯＸ１が異常であり、かつ、音声信号ＤＯＸ２が正常であれば、ミキシング信号ＤＯ１’が第２の出力チャネルから出力されるようにスイッチ回路４５，４６－１を切り替える。これにより、第１の音声再生装置３－１による音声再生が停止し、第２の音声再生装置３－２によってミキシング信号ＤＯ１’に対応する音声が再生される。
【0099】
また、スイッチ制御回路４７は、第１の音声再生装置３－１によってミキシング信号ＤＯ１’に対応する音声が再生されている時に異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、異常検知信号ＥＲＲ２が入力されており、かつ、異常検知信号ＥＲＲ３が入力されていなければ、すなわち、音声信号ＤＯＸ１，ＤＯＸ２が異常であり、かつ、音声信号ＤＯＸ３が正常であれば、ミキシング信号ＤＯ１’が第３の出力チャネルから出力されるようにスイッチ回路４５，４６－２を切り替える。これにより、第１の音声再生装置３－１による音声再生が停止し、第３の音声再生装置３－３によってミキシング信号ＤＯ１’に対応する音声が再生される。
【0100】
また、スイッチ制御回路４７は、第１の音声再生装置３－１によってミキシング信号ＤＯ１’に対応する音声が再生されている時に異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、異常検知信号ＥＲＲ２，ＥＲＲ３が入力されており、かつ、異常検知信号ＥＲＲ４が入力されていなければ、すなわち、音声信号ＤＯＸ１，ＤＯＸ２，ＤＯＸ３が異常であり、かつ、音声信号ＤＯＸ４が正常であれば、ミキシング信号ＤＯ１’が第４の出力チャネルから出力されるようにスイッチ回路４５，４６－３を切り替える。これにより、第１の音声再生装置３－１による音声再生が停止し、第４の音声再生装置３－４によってミキシング信号ＤＯ１’に対応する音声が再生される。
【0101】
また、スイッチ制御回路４７は、第１の音声再生装置３－１によってミキシング信号ＤＯ１’に対応する音声が再生されている時に異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、異常検知信号ＥＲＲ２，ＥＲＲ３，ＥＲＲ４が入力されており、かつ、異常検知信号ＥＲＲ５が入力されていなければ、すなわち、音声信号ＤＯＸ１，ＤＯＸ２，ＤＯＸ３，ＤＯＸ４が異常であり、かつ、音声信号ＤＯＸ５が正常であれば、ミキシング信号ＤＯ１’が第５の出力チャネルから出力されるようにスイッチ回路４５，４６－４を切り替える。これにより、第１の音声再生装置３－１による音声再生が停止し、第５の音声再生装置３－５によってミキシング信号ＤＯ１’に対応する音声が再生される。
【0102】
以上に説明した第２実施形態の音声ミキシング装置１によれば、第１実施形態の音声ミキシング装置１と同様の効果を奏する。さらに、第２実施形態の音声ミキシング装置１で
は、音声アンプ７０は、音声信号ＤＯＸ１が異常であると判定した場合、ミキシング回路４０に異常検知信号ＥＲＲ１を出力し、ミキシング回路４０は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、ミキシング信号ＤＯ１’を第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのいずれか１つに出力する。具体的には、ミキシング回路４０は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、優先選択テーブル６５と異常検知信号ＥＲＲ２～ＥＲＲｍに基づいて、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのうち、再生可能な最も優先順位の高い１つを選択してミキシング信号ＤＯ１’を出力する。したがって、第２実施形態の音声ミキシング装置１によれば、第１の音声再生装置３－１又は音声アンプ７０に異常が生じた場合でも、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのいずれか１つが複数の音声データをいずれも遅延させずに再生することができる。
は、音声アンプ７０は、音声信号ＤＯＸ１が異常であると判定した場合、ミキシング回路４０に異常検知信号ＥＲＲ１を出力し、ミキシング回路４０は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、ミキシング信号ＤＯ１’を第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのいずれか１つに出力する。具体的には、ミキシング回路４０は、異常検知信号ＥＲＲ１が入力された場合、優先選択テーブル６５と異常検知信号ＥＲＲ２～ＥＲＲｍに基づいて、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのうち、再生可能な最も優先順位の高い１つを選択してミキシング信号ＤＯ１’を出力する。したがって、第２実施形態の音声ミキシング装置１によれば、第１の音声再生装置３－１又は音声アンプ７０に異常が生じた場合でも、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍのいずれか１つが複数の音声データをいずれも遅延させずに再生することができる。
【0103】
１－３．第３実施形態
以下、第３実施形態の音声ミキシング装置１について、第１実施形態又は第２実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、第１実施形態又は第２実施形態と同様の説明は省略又は簡略し、主として第１実施形態及び第２実施形態と異なる内容について説明する。
以下、第３実施形態の音声ミキシング装置１について、第１実施形態又は第２実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、第１実施形態又は第２実施形態と同様の説明は省略又は簡略し、主として第１実施形態及び第２実施形態と異なる内容について説明する。
【0104】
図１０は、第３実施形態の音声ミキシング装置１の構成例を示す図である。図１０に示すように、第３実施形態の音声ミキシング装置１は、図７に示した第２実施形態の音声ミキシング装置１に対して、メモリー２０に代えてメモリーインターフェース回路９０を備える。
【0105】
メモリーインターフェース回路９０は、音声ミキシング装置１の外部のメモリー１００から第１～第ｎの音源データ１０１－１～１０１－ｎを受信する。メモリーインターフェース回路９０は、例えば、ＱＳＰＩインターフェース回路であってもよい。ＱＳＰＩはQuad Serial Peripheral Interfaceの略である。
【0106】
メモリーインターフェース回路９０は、通信インターフェース回路１０から出力される第ｉの音源データ１０１－ｉに対する音声再生を指示する制御信号に応じて、メモリー１００から第ｉの音源データ１０１－ｉを読み出し、読み出した第ｉの音源データ１０１－ｉをデコーダー３０の第ｉの入力チャネルに出力する。
【0107】
メモリー１００は、ｎ個の音源データである第１～第ｎの音源データ１０１－１～１０１－ｎを保管する。すなわち、メモリー１００には、第１～第ｎの音源データ１０１－１～１０１－ｎが記憶されている。メモリー１００は、例えば、フラッシュメモリーであってもよい。第１～第ｎの音源データ１０１－１～１０１－ｎは、それぞれ、例えば、パルス符号変調（ＰＣＭ）された音声データであってもよいし、適応的差分パルス符号変調（ＡＤＰＣＭ）された音声データであってもよい。音声データは、例えば、人が発話する際の声を模した音声、機械的な警告音や効果音等の各種の音のデータであってもよい。
【0108】
デコーダー３０は、通信インターフェース回路１０から出力される第ｉの音源データ１０１－ｉに対する音声再生を指示する制御信号に応じて、第ｉの入力チャネルの第ｉの音源データ１０１－ｉをデコードして第ｉの音声データＤＩｉを復調する。このように、メモリー１００が保管する第１～第ｎの音源データ１０１－１～１０１－ｎは、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎの基となるデータである。
【0109】
第３実施形態の音声ミキシング装置１のその他の構成及び機能は、第２実施形態の音声ミキシング装置１と同様であるため、その説明を省略する。
【0110】
なお、第３実施形態の音声ミキシング装置１は、図１に示した第１実施形態の音声ミキ
シング装置１に対して、メモリー２０に代えてメモリーインターフェース回路９０を備えた構成であってもよい。
シング装置１に対して、メモリー２０に代えてメモリーインターフェース回路９０を備えた構成であってもよい。
【0111】
以上に説明した第３実施形態の音声ミキシング装置１によれば、第１実施形態又は第２実施形態の音声ミキシング装置１と同様の効果を奏する。さらに、第３実施形態の音声ミキシング装置１は、外部のメモリー１００から第１～第ｎの音源データ１０１－１～１０１－ｎを受信するメモリーインターフェース回路９０を備える。したがって、第３実施形態の音声ミキシング装置１によれば、メモリーインターフェース回路９０を介して、外部のメモリー１００から第１～第ｎの音源データ１０１－１～１０１－ｎを受信することができるので、第１～第ｎの音源データ１０１－１～１０１－ｎを保管するメモリーを内蔵する必要がなく、回路サイズを低減させることができる。
【0112】
１－４．第４実施形態
以下、第４実施形態の音声ミキシング装置１について、第１実施形態又は第２実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、第１実施形態又は第２実施形態と同様の説明は省略又は簡略し、主として第１実施形態及び第２実施形態と異なる内容について説明する。
以下、第４実施形態の音声ミキシング装置１について、第１実施形態又は第２実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、第１実施形態又は第２実施形態と同様の説明は省略又は簡略し、主として第１実施形態及び第２実施形態と異なる内容について説明する。
【0113】
図１１は、第４実施形態の音声ミキシング装置１の構成例を示す図である。図１１に示すように、第４実施形態の音声ミキシング装置１は、図７に示した第２実施形態の音声ミキシング装置１に対して、メモリー２０に代えて通信インターフェース回路１２を備える。
【0114】
通信インターフェース回路１２は、音声ミキシング装置１の外部のマイクロコントロールユニット２から第１～第ｎの音源データ１１１－１～１１１－ｎを受信する。通信インターフェース回路１２は、例えば、ＴＤＭインターフェース回路であってもよいし、Ｉ２Ｓインターフェース回路であってもよい。ＴＤＭはtime division multiplexingの略であり、Ｉ２ＳはInter-IC Soundの略である。
【0115】
マイクロコントロールユニット２は、通信インターフェース回路１０に、第ｉの音源データ１１１－ｉに対する音声再生コマンドを送信するとともに、通信インターフェース回路１２に、第ｉの音源データ１１１－ｉを送信する。通信インターフェース回路１２は、マイクロコントロールユニット２から第ｉの音源データ１１１－ｉを受信し、受信した第ｉの音源データ１１１－ｉをデコーダー３０の第ｉの入力チャネルに出力する。
【0116】
マイクロコントロールユニット２は、第１～第ｎの音源データ１１１－１～１１１－ｎの少なくとも一部を不図示の内蔵メモリーに保管していてもよい。また、マイクロコントロールユニット２の外部の不図示のメモリーが第１～第ｎの音源データ１１１－１～１１１－ｎの少なくとも一部を保管し、マイクロコントロールユニット２が当該メモリーから第ｉの音源データ１１１－ｉを読み出して通信インターフェース回路１２に送信してもよい。
【0117】
デコーダー３０は、通信インターフェース回路１０から出力される第ｉの音源データ１０１－ｉに対する音声再生を指示する制御信号に応じて、第ｉの入力チャネルの第ｉの音源データ１０１－ｉをデコードして第ｉの音声データＤＩｉを復調する。このように、第１～第ｎの音源データ１０１－１～１０１－ｎは、第１～第ｎの音声データＤＩ１～ＤＩｎの基となるデータである。
【0118】
第４実施形態の音声ミキシング装置１のその他の構成及び機能は、第２実施形態の音声ミキシング装置１と同様であるため、その説明を省略する。
【0119】
なお、第４実施形態の音声ミキシング装置１は、図１に示した第１実施形態の音声ミキシング装置１に対して、メモリー２０に代えて通信インターフェース回路１２を備えた構成であってもよい。また、第４実施形態の音声ミキシング装置１は、通信インターフェース回路１０が複数のマイクロコントロールユニット２から各種のコマンドを受信し、通信インターフェース回路１２が複数のマイクロコントロールユニット２から複数の音源データを受信してもよい。
【0120】
以上に説明した第４実施形態の音声ミキシング装置１によれば、第１実施形態又は第２実施形態の音声ミキシング装置１と同様の効果を奏する。さらに、第４実施形態の音声ミキシング装置１は、外部のマイクロコントロールユニット２から第１～第ｎの音源データ１１１－１～１１１－ｎを受信する通信インターフェース回路１２を備える。したがって、第４実施形態の音声ミキシング装置１によれば、通信インターフェース回路１２を介して、外部のマイクロコントロールユニット２から第１～第ｎの音源データ１１１－１～１１１－ｎを受信することができるので、第１～第ｎの音源データ１１１－１～１１１－ｎを保管するメモリーを内蔵する必要がなく、回路サイズを低減させることができる。
【0121】
２．電子機器
図１２は、本実施形態の音声ミキシング装置１を用いた本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。
図１２は、本実施形態の音声ミキシング装置１を用いた本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0122】
図１２に示すように、本実施形態の電子機器３００は、音声ミキシング装置１、第１～第ｍの音声再生装置３－１～３－ｍ、処理部３１０、操作部３２０、記憶部３３０及び表示部３４０を含んで構成されている。なお、本実施形態の電子機器３００は、図１２の構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
【0123】
処理部３１０は、電子機器３００の各部の制御処理や種々のデータ処理を行う。例えば、処理部３１０は、音声ミキシング装置１に各種のコマンドを送信し、音声ミキシング装置１の動作を制御する。また、処理部３１０は、操作部３２０からの操作信号に応じた各種の処理、表示部３４０に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理等を行う。例えば、処理部３１０は、前述のマイクロコントロールユニット２であってもよい。
【0124】
操作部３２０は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号を処理部３１０に出力する。
【0125】
記憶部３３０は、処理部３１０が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。例えば、記憶部３３０には第１～第ｎの音源データが記憶されており、処理部３１０は、記憶部３３０に記憶されている第１～第ｎの音源データのうちの第ｉの音源データを読み出して、音声ミキシング装置１に送信してもよい。記憶部３３０は、例えば、ハードディスク、フレキシブルディスク、ＭＯ、ＭＴ、各種のメモリー、ＣＤ－ＲＯＭ、又は、ＤＶＤ－ＲＯＭ等によって実現される。
【0126】
表示部３４０は、ＬＣＤ等により構成される表示装置であり、入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。ＬＣＤは、Liquid Crystal Displayの略である。表示部３４０には操作部３２０として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。
【0127】
音声ミキシング装置１は、処理部３１０から送信される各種のコマンドに基づいて、前述のミキシング信号ＤＯ１を生成し、ミキシング信号ＤＯ１に対応する音声信号ＤＯＸ１を第１の音声再生装置３－１に出力する。また、音声ミキシング装置１は、処理部３１０から送信される各種のコマンドに基づいて、前述の音声信号ＤＯ２～ＤＯｍ又は音声信号
ＤＯＸ２～ＤＯＸｍを生成し、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍに出力する。これにより、第１～第ｍの音声再生装置３－１～３－ｍにより音声が再生される。
ＤＯＸ２～ＤＯＸｍを生成し、第２～第ｍの音声再生装置３－２～３－ｍに出力する。これにより、第１～第ｍの音声再生装置３－１～３－ｍにより音声が再生される。
【0128】
このような電子機器３００としては種々の電子機器が考えられ、例えば、警告装置、炊飯器、ＩＨクッキングヒーター、掃除機、洗濯機等の各種の家庭用電気製品、電子時計、モバイル型、ラップトップ型、タブレット型などのパーソナルコンピューター、スマートフォンや携帯電話機などの移動体端末、ディジタルカメラ、インクジェットプリンターなどのインクジェット式吐出装置、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、リアルタイムクロック装置、ページャー、電子手帳、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、ＰＯＳ端末、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡等の医療機器、魚群探知機、各種測定機器、車両、航空機、船舶等の計器類、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、歩行者自律航法装置等が挙げられる。
【0129】
図１３は、電子機器３００の一例である警告装置３００Ａの構成例を示す図である。図１３において、図１２と同じ構成要素には同じ符号が付されている。図１３に示す警告装置３００Ａは、車両４００に搭載されている。第１の音声再生装置３－１はスピーカーであり、第２～第５の音声再生装置３－２～３－５はそれぞれブザーである。
【0130】
処理部３１０は、不図示の各種センサーからの信号に基づいて、各種の音声の再生コマンド等を音声ミキシング装置１に送信する。各種の音声には、例えば、ブレーキ、エンジンオイル、パワーステアリング、ブレーキオーバーライドシステム等の異常、半ドアでの走行、ふらつき走行、パーキングブレーキの未解除での走行、シートベルトの未着用、先行車への接近等を通知するための人の声を模した音声や警告音、ウィンカー、ハザード、バック等を通知するための効果音等が含まれる。
【0131】
音声ミキシング装置１は、処理部３１０からのコマンドに基づいて、各種の音声に対応する第１～第ｎの音源データの一部に基づいてミキシング信号ＤＯ１を生成し、ミキシング信号ＤＯ１に対応する音声信号ＤＯＸ１を第１の音声再生装置３－１に出力する。
【0132】
また、音声ミキシング装置１は、第１～第ｎの音源データの他の一部に基づいて、音声信号ＤＯ２～ＤＯ５又は音声信号ＤＯＸ２～ＤＯＸ５を生成し、第２～第５の音声再生装置３－２～３－５に出力する。これにより、第１～第５の音声再生装置３－１～３－５により各種の音声が再生される。
【0133】
警告装置３００Ａは、再生要求を受けた複数の音声データをいずれも遅延させずに出力可能な音声ミキシング装置１を備えていることにより、緊急性が高いため再生の遅延が許されない複数の音声を、第１の音声再生装置３－１によって遅延なく同時に再生することができる。
【0134】
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0135】
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【0136】
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成、例えば、機能、方法及び
結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0137】
上述した実施形態及び変形例から以下の内容が導き出される。
【0138】
音声ミキシング装置の一態様は、
ｎを２以上の整数とし、外部から入力されるコマンドに基づいて、第１～第ｎのゲインを設定するゲイン設定回路と、
第１～第ｎの音声データの各々と前記第１～第ｎのゲインの各々とを乗算して得られる第１～第ｎの乗算データのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号を出力するミキシング回路と、を備え、
前記ゲイン設定回路は、
前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｊのゲインが第１の値に設定されているときに前記第ｊのゲインを前記第１の値とは異なる第２の値に設定する場合、第１～第ｎのゲイン変更区間のうちの第ｊのゲイン変更区間において、前記第ｊのゲインを前記第１の値から前記第２の値まで段階的に遷移させる。
ｎを２以上の整数とし、外部から入力されるコマンドに基づいて、第１～第ｎのゲインを設定するゲイン設定回路と、
第１～第ｎの音声データの各々と前記第１～第ｎのゲインの各々とを乗算して得られる第１～第ｎの乗算データのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号を出力するミキシング回路と、を備え、
前記ゲイン設定回路は、
前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｊのゲインが第１の値に設定されているときに前記第ｊのゲインを前記第１の値とは異なる第２の値に設定する場合、第１～第ｎのゲイン変更区間のうちの第ｊのゲイン変更区間において、前記第ｊのゲインを前記第１の値から前記第２の値まで段階的に遷移させる。
【0139】
この音声ミキシング装置によれば、複数のゲインの各々が乗算された複数の音声データをミキシングするので、複数の音声データをいずれも遅延させずに出力することができる。
【0140】
また、この音声ミキシング装置によれば、第１～第ｎの音声データの各々に対して、同一のゲインではなく第１～第ｎのゲインの各々が設定されるので、ユーザーは同時に再生される複数の音声データの各々を判別しやすくなる。
【0141】
また、この音声ミキシング装置では、ゲイン設定回路は、第１～第ｎのゲインの設定値をそれぞれ段階的に遷移させるので、第１～第ｎの乗算データもそれぞれ段階的に遷移する。したがって、この音声ミキシング装置によれば、第１～第ｎの乗算データのうちの２つ以上をミキシングしたミキシング信号に基づく音声が再生される際に、急激な音量の変化が生じにくく、異音が発生するおそれが低減される。
【0142】
前記音声ミキシング装置の一態様において、
前記ミキシング回路は、第１～第ｎの入力チャネルを有し、
前記第１～第ｎの入力チャネルのうちの第ｉの入力チャネルに、前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｉのゲインが設定され、
前記第ｉの入力チャネルに、前記第１～第ｎの音声データのうちの第ｉの音声データが入力されてもよい。
前記ミキシング回路は、第１～第ｎの入力チャネルを有し、
前記第１～第ｎの入力チャネルのうちの第ｉの入力チャネルに、前記第１～第ｎのゲインのうちの第ｉのゲインが設定され、
前記第ｉの入力チャネルに、前記第１～第ｎの音声データのうちの第ｉの音声データが入力されてもよい。
【0143】
前記音声ミキシング装置の一態様において、
前記ゲイン設定回路は、
前記第ｊのゲインに前記第１の値を設定して前記第１～第ｎの音声データのうちの第ｊの音声データを再生中に、前記第１～第ｎの音声データのうちの、前記第ｊの音声データよりも優先順位の高い第ｋの音声データの再生を開始又は停止する前記コマンドが入力された場合、前記第ｊのゲインを前記第２の値に設定してもよい。
前記ゲイン設定回路は、
前記第ｊのゲインに前記第１の値を設定して前記第１～第ｎの音声データのうちの第ｊの音声データを再生中に、前記第１～第ｎの音声データのうちの、前記第ｊの音声データよりも優先順位の高い第ｋの音声データの再生を開始又は停止する前記コマンドが入力された場合、前記第ｊのゲインを前記第２の値に設定してもよい。
【0144】
この音声ミキシング装置によれば、再生中の第ｊの音声データの優先順位が上昇又は低下した場合に、第ｊの音声データの再生音量を適切に変更することができる。
【0145】
前記音声ミキシング装置の一態様は、
前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを保管するメモリーを備えてもよい。
前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを保管するメモリーを備えてもよい。
【0146】
この音声ミキシング装置によれば、外部から第１～第ｎの音源データを取得する必要がないので、第１～第ｎの音声データの再生を開始するタイミングを早めることができる。
【0147】
前記音声ミキシング装置の一態様は、
前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを保管する外部のメモリーから前記第１～第ｎの音源データを受信するメモリーインターフェース回路を備えてもよい。
前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを保管する外部のメモリーから前記第１～第ｎの音源データを受信するメモリーインターフェース回路を備えてもよい。
【0148】
この音声ミキシング装置によれば、メモリーインターフェース回路を介して、外部のメモリーから第１～第ｎの音源データを受信することができるので、第１～第ｎの音源データを保管するメモリーを内蔵する必要がなく、回路サイズを低減させることができる。
【0149】
前記音声ミキシング装置の一態様は、
外部のマイクロコントロールユニットから前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを受信する通信インターフェース回路を備えてもよい。
外部のマイクロコントロールユニットから前記第１～第ｎの音声データの基となる第１～第ｎの音源データを受信する通信インターフェース回路を備えてもよい。
【0150】
この音声ミキシング装置によれば、通信インターフェース回路を介して、外部のマイクロコントロールユニットから第１～第ｎの音源データを受信することができるので、第１～第ｎの音源データを保管するメモリーを内蔵する必要がなく、回路サイズを低減させることができる。
【0151】
前記音声ミキシング装置の一態様は、
前記ミキシング信号を音声信号に変換して第１の音声再生装置に出力する音声アンプを備えてもよい。
前記ミキシング信号を音声信号に変換して第１の音声再生装置に出力する音声アンプを備えてもよい。
【0152】
この音声ミキシング装置によれば、第１の音声再生装置が複数の音声データをいずれも遅延させずに再生することができる。
【0153】
前記音声ミキシング装置の一態様において、
前記音声アンプは、前記音声信号が正常であるか異常であるかを判定し、前記音声信号が異常であると判定した場合、前記ミキシング回路に異常検知信号を出力し、
ｍを２以上の整数とし、前記ミキシング回路は、前記異常検知信号が入力された場合、前記ミキシング信号を第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つに出力してもよい。
前記音声アンプは、前記音声信号が正常であるか異常であるかを判定し、前記音声信号が異常であると判定した場合、前記ミキシング回路に異常検知信号を出力し、
ｍを２以上の整数とし、前記ミキシング回路は、前記異常検知信号が入力された場合、前記ミキシング信号を第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つに出力してもよい。
【0154】
この音声ミキシング装置によれば、第１の音声再生装置又は音声アンプに異常が生じた場合でも、第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つが複数の音声データをいずれも遅延させずに再生することができる。
【0155】
前記音声ミキシング装置の一態様において、
前記整数ｍは３以上の整数であり、
前記ミキシング回路は、前記異常検知信号が入力された場合、前記第２～第ｍの音声再生装置の各々を選択する優先順位が指定された優先選択テーブルに基づいて、前記第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つを選択し、選択した前記第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つに前記ミキシング信号を出力してもよい。
前記整数ｍは３以上の整数であり、
前記ミキシング回路は、前記異常検知信号が入力された場合、前記第２～第ｍの音声再生装置の各々を選択する優先順位が指定された優先選択テーブルに基づいて、前記第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つを選択し、選択した前記第２～第ｍの音声再生装置のいずれか１つに前記ミキシング信号を出力してもよい。
【0156】
この音声ミキシング装置によれば、第１の音声再生装置又は音声アンプに異常が生じた場合でも、第２～第ｍの音声再生装置のうちのより優先順位の高いいずれか１つが複数の音声データをいずれも遅延させずに再生することができる。
【0157】
電子機器の一態様は、
前記音声ミキシング装置の一態様を備える。
前記音声ミキシング装置の一態様を備える。
【符号の説明】
【0158】
１…音声ミキシング装置、２…マイクロコントロールユニット、３－１～３－ｍ…第１～第ｍの音声再生装置、１０…通信インターフェース回路、１２…通信インターフェース回路、２０…メモリー、２１－１～２１－ｎ…第１～第ｎの音源データ、３０…デコーダー、４０…ミキシング回路、４１－１～４１－１６…乗算器、４２－１～４２－１６…スイッチ回路、４３…加算器、４４…選択回路、４５…スイッチ回路、４６－１～４６－４…スイッチ回路、４７…スイッチ制御回路、５０…ゲイン設定回路、６１…チャネル－優先順位設定テーブル、６２…優先順位－ゲイン設定テーブル、６３…ゲイン変更区間設定テーブル、６４…ゲイン参照テーブル、６５…優先選択テーブル、７０…音声アンプ、７１…駆動回路、７２…保護回路、８０…保護回路、８１－１～８１－４…波形比較回路、９０…メモリーインターフェース回路、１００…メモリー、１０１－１～１０１－ｎ…第１～第ｎの音源データ、１１１－１～１１１－ｎ…第１～第ｎの音源データ、３００…電子機器、３００Ａ…警告装置、３１０…処理部、３２０…操作部、３３０…記憶部、３４０…表示部、４００…車両
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】