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特開2024-360情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000360
(43)【公開日】2024-01-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0242 20230101AFI20231225BHJP
【FI】
G06Q30/02 382
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099103
(22)【出願日】2022-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 祥太
(72)【発明者】
【氏名】武井 聡水
(72)【発明者】
【氏名】弓林 司
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】広告に関するスコアを適切に算出すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、算出部とを有する。取得部は、コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとのコンバージョンに関する情報である提供広告情報を取得する。算出部は、取得部により取得された提供広告情報に基づいて、コンバージョンに対する各広告の貢献度を示すスコアを算出する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとの前記コンバージョンに関する情報である提供広告情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記提供広告情報に基づいて、前記コンバージョンに対する前記各広告の貢献度を示すスコアを算出する算出部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
前記ユーザが前記コンバージョンに至る前に、ユーザに提供された前記各広告の組合せごとの前記提供広告情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、
前記ユーザが前記コンバージョンに至る前の所定の期間に、ユーザに提供された前記各広告の組合せごとの前記提供広告情報を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、
所定の取引対象の購買行動を行ったユーザに提供された前記各広告の組合せごとの前記提供広告情報を取得し、
前記算出部は、
前記所定の取引対象の購買行動に対する前記各広告の貢献度を示すスコアを算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、
前記組合せごとのコンバージョン数を示す前記提供広告情報を取得し、
前記算出部は、
前記組合せごとのコンバージョン数に基づいて、前記各広告の前記スコアを算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記算出部は、
コンバージョン数を基に算出される前記各広告の組合せごとの関連値に基づいて、前記各広告の前記スコアを算出する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記算出部は、
優加法的である前記関連値に基づいて、前記各広告の前記スコアを算出する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記算出部は、
コンバージョン数を入力として前記関連値を出力する特性関数を用いて、前記各広告の組合せごとの前記関連値を算出する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記算出部は、
優加法的関数である前記特性関数を用いて、前記各広告の組合せごとの前記関連値を算出する
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記算出部は、
一の組合せに含まれる広告の全組合せのコンバージョン数の各々を加算した値を出力する前記特性関数を用いて、前記各広告の組合せごとの前記関連値を算出する
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記算出部は、
一の広告が含まれない第2組合せに前記一の広告を追加した第1組合せに対応する前記関連値である第1関連値と、前記第2組合せに対応する前記関連値である第2関連値とに基づいて、前記一の広告の貢献度に関連する部分スコアを算出する部分スコア算出処理を実行し、前記部分スコア算出処理により算出した前記部分スコアを用いて、前記一の広告の前記スコアを算出する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記算出部は、
前記各広告について前記部分スコア算出処理を実行し、前記部分スコア算出処理により算出した前記各広告の前記部分スコアを用いて、前記各広告の前記スコアを算出する
ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記算出部は、
前記第1組合せの前記第1関連値から、前記第2組合せの前記第2関連値を減算することにより、前記一の広告の前記部分スコアを算出する
ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記算出部は、
前記一の広告が含まれない複数の組合せの各々について前記部分スコア算出処理を実行し、前記部分スコア算出処理により算出した前記一の広告が含まれない複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアを用いて、前記一の広告の前記スコアを算出する
ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記算出部は、
前記一の広告が含まれない複数の組合せの各々に対応する前記複数の部分スコアの平均を、前記一の広告の前記スコアとして算出する
ことを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記算出部は、
ユーザに提供された順序の情報を除外した前記各広告の組合せごとの前記コンバージョンに関する前記提供広告情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記算出部により算出された前記スコアに関する情報を提供する提供部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記提供部は、
広告主の広告について算出された前記スコアに関する情報を、前記広告主が利用する広告主端末に提供する
ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
【請求項19】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとの前記コンバージョンに関する情報である提供広告情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された前記提供広告情報に基づいて、前記コンバージョンに対する前記各広告の貢献度を示すスコアを算出する算出工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項20】
コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとの前記コンバージョンに関する情報である提供広告情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された前記提供広告情報に基づいて、前記コンバージョンに対する前記各広告の貢献度を示すスコアを算出する算出手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットを介した広告配信が盛んに行われている。例えば、ユーザに対して配信(提供)した広告コンテンツ(単に「広告」ともいう)について、ユーザによるコンバージョンへの貢献度を算出する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2017-529587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、広告に関するスコアを適切に算出することができるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、広告に対して関連付けられているコンバージョンに対するインタラクションに対して貢献量を割り当てている。そのため、提供した広告の組合せが複数ある場合、各広告のコンバージョンに対する貢献量を適切に見積もることが難しい。そのため、提供された広告の組合せがある場合であっても適切に各広告の貢献に関する情報を算出することが望まれている。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、広告に関するスコアを適切に算出することができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願にかかる情報処理装置は、コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとの前記コンバージョンに関する情報である提供広告情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記提供広告情報に基づいて、前記コンバージョンに対する前記各広告の貢献度を示すスコアを算出する算出部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、広告に関するスコアを適切に算出することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る調整係数の算出処理手順を示すフローチャートである。
図5図5は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.情報処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。情報処理装置100が図1に示す情報処理により、コンバージョン(「CV」と記載する場合がある)に至ったユーザに提供された各広告の貢献度を示すスコアを算出する。
【0011】
なお、ここでいうコンバージョンは、ユーザのどのような行動であってもよい。例えば、コンバージョンは、広告の対象(「広告対象」ともいう)についての商品購入(サービス利用)、会員登録等、広告主の利益につながるユーザの各種の行動であってもよい。例えば、コンバージョンは、広告の広告対象が商品である場合、ユーザがその商品を購入する行動であってもよい。
【0012】
なお、広告対象に関する購入(利用)、会員登録等は一例に過ぎず、コンバージョンは、資料請求や広告に対応するサイトの閲覧(表示)、実店舗への訪問等であってもよい。このように、ユーザのどのような行動をコンバージョンとするかは任意の設定が可能である。例えば、各広告について、ユーザのどのような行動をコンバージョンとみなすかは、情報処理装置100の管理者や広告主等によって個別に設定されてもよい。
【0013】
情報処理装置100は、コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとのコンバージョンに関する情報(提供広告情報)に基づいて、コンバージョンに対する各広告の貢献度を示すスコアを算出するコンピュータである。
【0014】
以下、図1を用いて、情報処理の一例を説明する。以下では、ユーザが取引対象を購入することをコンバージョンの一例として、情報処理装置100がそのコンバージョン数を基に、各広告の貢献度を示すスコアを算出する場合を一例として説明する。図1では、ユーザが商品Xを購入することをコンバージョンの一例として、情報処理装置100は、商品Xの購入回数をコンバージョン数として、各広告の貢献度を示すスコアを算出する。
【0015】
なお、以下ではコンバージョンに至ったユーザを「該当ユーザ」と記載する場合がある。図1では説明を簡単にするために、広告A、広告B、広告Cの3つの広告の組合せのみが該当ユーザに提供された広告の組合せである場合を一例として説明する。例えば、広告A、広告B、及び広告Cは、商品Xを広告対象とする広告である。図1では、多くとも広告A、広告B、広告Cの3つの広告のみが該当ユーザに提供された場合のスコアの算出を説明するが、該当ユーザに提供される広告は4つ以上であってもよい。
【0016】
まず、情報処理装置100は、コンバージョンに至ったユーザ(該当ユーザ)に提供された各広告の組合せごとのコンバージョンに関する提供広告情報を取得する(ステップS1)。図1では、情報処理装置100は、広告A、広告B、広告Cの3つの広告の組合せごとのコンバージョンに関する提供広告情報DT1を取得する。
【0017】
例えば、情報処理装置100は、該当ユーザに所定の期間に提供された広告(「提供広告」ともいう)を示す情報を含む提供広告情報DT1を取得する。情報処理装置100は、該当ユーザが商品Xを購入した時点以前の所定の期間(例えば24時間以内等)に提供された提供広告を示す情報を含む提供広告情報DT1を取得する。例えば、情報処理装置100は、商品Xを購入したユーザU1へ所定の期間に提供された提供広告が広告A及び広告Bである場合、ユーザU1を示す情報に広告A及び広告Bが対応付けられた情報を含む提供広告情報DT1を取得する。なお、上述した期間等は、スコア算出の処理を説明するための一例であり、どのような期間の広告を対象とするかはコンバージョンの内容等に応じて、適宜設定可能である。
【0018】
そして、情報処理装置100は、提供広告情報DT1を用いて、広告A、広告B、広告Cの3つの広告の組合せに関する各種情報を生成する(ステップS2)。まず、情報処理装置100は、提供広告情報DT1を用いて、広告A、広告B、広告Cの3つの広告の組合せごとにコンバージョン数を集計する。図1では、情報処理装置100は、処理結果情報RC1に示すように、広告Aのみ、広告Bのみ、広告Cのみ、広告A及び広告B、広告A及び広告C、広告B及び広告C、広告A、広告B及び広告Cの7つの組合せごとにコンバージョン数を集計する。
【0019】
例えば、情報処理装置100は、該当ユーザのうち、広告Aのみが提供広告であるユーザ数を計数することにより、広告Aのみの組合せ(「組合せ#1」ともいう)に対応するコンバージョン数を示す情報を生成する。図1では、情報処理装置100は、組合せ#1に対応するコンバージョン数がコンバージョン数VL1であることを示す情報を生成する。
【0020】
また、情報処理装置100は、該当ユーザのうち、広告Bのみが提供広告であるユーザ数を計数することにより、広告Bのみの組合せ(「組合せ#2」ともいう)に対応するコンバージョン数を示す情報を生成する。図1では、情報処理装置100は、組合せ#2に対応するコンバージョン数がコンバージョン数VL2であることを示す情報を生成する。
【0021】
また、情報処理装置100は、該当ユーザのうち、広告Cのみが提供広告であるユーザ数を計数することにより、広告Cのみの組合せ(「組合せ#3」ともいう)に対応するコンバージョン数を示す情報を生成する。図1では、情報処理装置100は、組合せ#3に対応するコンバージョン数がコンバージョン数VL3であることを示す情報を生成する。
【0022】
情報処理装置100は、該当ユーザのうち、広告A及び広告Bの2つの広告が提供広告であるユーザ数を計数することにより、広告A及び広告Bの組合せ(「組合せ#4」ともいう)に対応するコンバージョン数を示す情報を生成する。図1では、情報処理装置100は、組合せ#4に対応するコンバージョン数がコンバージョン数VL4であることを示す情報を生成する。
【0023】
ここで、情報処理装置100は、ユーザに提供された順序の情報を除外した各広告の組合せごとにコンバージョン数を算出する。例えば、情報処理装置100は、以下の式(1)に示すように、組合せ#4のコンバージョン数を算出する。なお、式(1)は、図1中の関数F1に対応する。
【0024】
【数1】
【0025】
式(1)の右辺中のCV(A→B)は、広告Aが提供された後に広告Bが提供され、コンバージョンに至ったユーザの数(コンバージョン数)を示す。また、式(1)の右辺中のCV(B→A)は、広告Bが提供された後に広告Aが提供され、コンバージョンに至ったユーザの数(コンバージョン数)を示す。すなわち、CV(A→B)とCV(B→A)とは、提供広告は同じであるが、提供順序が異なる場合のそれぞれに対応するコンバージョン数を示す。
【0026】
式(1)の左辺中のCV(A,B)は、CV(A→B)とCV(B→A)とを加算することにより算出される。このように、CV(A,B)は、ユーザに提供された順序を無視した広告A及び広告Bの2つの広告が提供された該当ユーザ数を示す。すなわち、CV(A,B)は、提供順序を無視して、広告A及び広告Bが提供され、コンバージョンに至ったユーザの数(コンバージョン数)を示す。例えば、式(1)中のCV(A,B)は、図1の処理結果情報RC1中に示すコンバージョン数VL4に対応する。なお、以下に示す組合せ#5~#7についても、組合せ#4と同様に、ユーザに提供された順序の情報を除外(無視)してコンバージョン数を集計するが、詳細な説明は省略する。
【0027】
また、情報処理装置100は、該当ユーザのうち、広告A及び広告Cの2つの広告が提供広告であるユーザ数を計数することにより、広告A及び広告Cの組合せ(「組合せ#5」ともいう)に対応するコンバージョン数を示す情報を生成する。図1では、情報処理装置100は、組合せ#5に対応するコンバージョン数がコンバージョン数VL5であることを示す情報を生成する。
【0028】
また、情報処理装置100は、該当ユーザのうち、広告B及び広告Cの2つの広告が提供広告であるユーザ数を計数することにより、広告B及び広告Cの組合せ(「組合せ#6」ともいう)に対応するコンバージョン数を示す情報を生成する。図1では、情報処理装置100は、組合せ#6に対応するコンバージョン数がコンバージョン数VL6であることを示す情報を生成する。
【0029】
また、情報処理装置100は、該当ユーザのうち、広告A、広告B及び広告Cの3つの広告が提供広告であるユーザ数を計数することにより、広告A、広告B及び広告Cの組合せ(「組合せ#7」ともいう)に対応するコンバージョン数を示す情報を生成する。図1では、情報処理装置100は、組合せ#7に対応するコンバージョン数がコンバージョン数VL7であることを示す情報を生成する。
【0030】
そして、情報処理装置100は、組合せ#1~#7ごとにスコアの算出に用いる値(「関連値」ともいう)を算出する。情報処理装置100は、コンバージョン数を基に組合せ#1~#7ごとの関連値を算出する。図1では、情報処理装置100は、特性関数vを用いて、組合せ#1~#7ごとの関連値を算出する。例えば、特性関数vは、コンバージョン数を入力として関連値を出力する。図1では、特性関数vは、対象とする組合せ及び、その組合せの部分集合となる組合せの全組合せのコンバージョン数を合計した値を関連値として出力する。
【0031】
情報処理装置100は、組合せ#1については、組合せ#1、及び組合せ#1の部分集合となる組合せの全組合せのコンバージョン数を特性関数vに入力することにより、特性関数vが出力した値を組合せ#1の関連値として用いる。例えば、情報処理装置100は、組合せ#1については、組合せ#1が広告Aのみであり、組合せ#1に含まれる部分集合ないため、組合せ#1のコンバージョン数VL1を、関連値FV1として算出する。
【0032】
また、情報処理装置100は、組合せ#2については、組合せ#2、及び組合せ#2の部分集合となる組合せの全組合せのコンバージョン数を特性関数vに入力することにより、特性関数vが出力した値を組合せ#2の関連値として用いる。例えば、情報処理装置100は、組合せ#2については、組合せ#2が広告Bのみであり、組合せ#2に含まれる部分集合ないため、組合せ#2のコンバージョン数VL2を、関連値FV2として算出する。
【0033】
また、情報処理装置100は、組合せ#3については、組合せ#3、及び組合せ#3の部分集合となる組合せの全組合せのコンバージョン数を特性関数vに入力することにより、特性関数vが出力した値を組合せ#3の関連値として用いる。例えば、情報処理装置100は、組合せ#3については、組合せ#3が広告Bのみであり、組合せ#3に含まれる部分集合ないため、組合せ#3のコンバージョン数VL3を、関連値FV3として算出する。
【0034】
情報処理装置100は、組合せ#4については、組合せ#4、及び組合せ#4の部分集合となる組合せの全組合せのコンバージョン数を特性関数vに入力することにより、特性関数vが出力した値を組合せ#4の関連値として用いる。例えば、組合せ#4については、組合せ#4が広告A及び広告Bであり、組合せ#4に含まれる部分集合が組合せ#1及び組合せ#2である。そのため、情報処理装置100は、以下の式(2)に示すように、特性関数vを用いて、組合せ#4の関連値を算出する。なお、式(2)は、図1中の関数F2に対応する。
【0035】
【数2】
【0036】
式(2)の右辺中のCV(A,B)は、組合せ#4に対応するコンバージョン数を示す。また、式(2)の右辺中のCV(A)は、組合せ#1に対応するコンバージョン数を示す。CV(B)は、組合せ#2に対応するコンバージョン数を示す。
【0037】
式(2)の左辺中のv(A,B)は、CV(A,B)、CV(A)及びCV(B)を加算することにより算出される。このように、v(A,B)は、組合せ#4、及び組合せ#4の部分集合となる組合せの全組合せのコンバージョン数を合算した値を示す。すなわち、CV(A,B)は、提供順序を無視して、広告A及び広告Bが提供され、コンバージョンに至ったユーザの数(コンバージョン数)を示す。例えば、式(2)中のv(A,B)は、図1の処理結果情報RC1中に示す関連値FV4に対応する。図1では、情報処理装置100は、組合せ#1のコンバージョン数VL1、組合せ#2のコンバージョン数VL2、及び組合せ#4のコンバージョン数VL4を合算した値を、関連値FV4として算出する。なお、以下に示す組合せ#5~#7についても、組合せ#4と同様に、その組合せ、及びその組合せの部分集合となる組合せの全組合せのコンバージョン数を合算することにより関連値が算出されるが、詳細な説明は省略し、以下簡単に記載する。
【0038】
情報処理装置100は、組合せ#5については、組合せ#5、及び組合せ#5の部分集合となる組合せの全組合せのコンバージョン数を特性関数vに入力することにより、特性関数vが出力した値を組合せ#5の関連値として用いる。例えば、組合せ#5については、組合せ#5が広告A及び広告Cであり、組合せ#5に含まれる部分集合が組合せ#1及び組合せ#3である。図1では、情報処理装置100は、組合せ#1のコンバージョン数VL1、組合せ#3のコンバージョン数VL3、及び組合せ#5のコンバージョン数VL5を合算した値を、関連値FV5として算出する。
【0039】
また、情報処理装置100は、組合せ#6については、組合せ#6、及び組合せ#6の部分集合となる組合せの全組合せのコンバージョン数を特性関数vに入力することにより、特性関数vが出力した値を組合せ#6の関連値として用いる。例えば、組合せ#6については、組合せ#6が広告B及び広告Cであり、組合せ#6に含まれる部分集合が組合せ#2及び組合せ#3である。図1では、情報処理装置100は、組合せ#2のコンバージョン数VL2、組合せ#3のコンバージョン数VL3、及び組合せ#6のコンバージョン数VL6を合算した値を、関連値FV6として算出する。
【0040】
また、情報処理装置100は、組合せ#7については、組合せ#7、及び組合せ#7の部分集合となる組合せの全組合せのコンバージョン数を特性関数vに入力することにより、特性関数vが出力した値を組合せ#7の関連値として用いる。例えば、組合せ#7については、組合せ#7が広告A、広告B及び広告Cであり、組合せ#7に含まれる部分集合が組合せ#1~#6である。図1では、情報処理装置100は、組合せ#1~#6の各々のコンバージョン数VL1~VL6、及び組合せ#7のコンバージョン数VL7を合算した値を、関連値FV7として算出する。
【0041】
上記のように、情報処理装置100は、一の組合せに含まれる広告の全組合せのコンバージョン数の各々を加算した値を出力する特性関数vを用いて、各広告の組合せごとの関連値を算出する。すなわち、情報処理装置100は、優加法的関数である特性関数vを用いて、組合せ#1~#7ごとの関連値FV1~FV7を算出する。これにより、情報処理装置100は、優加法的である関連値FV1~FV7を算出する。
【0042】
そして、情報処理装置100は、広告A、広告B、広告Cの各広告について、スコアの算出に用いる部分スコアを算出する部分スコア算出処理を実行する(ステップS3)。例えば、部分スコアは、例えば広告をゲーム理論におけるプレイヤと見做した場合の限界貢献度に対応する。情報処理装置100は、一の広告が含まれない組合せ(「第2組合せ」ともいう)に一の広告を追加した組合せ(「第1組合せ」ともいう)の関連値(「第1関連値」ともいう)と、第2組合せの関連値(「第2関連値」ともいう)とを用いて部分スコアを算出する。情報処理装置100は、第1組合せの第1関連値から、第2組合せの第2関連値を減算することにより、一の広告の部分スコアを算出する。情報処理装置100は、以下の式(3)に示すように、部分スコアを算出する。なお、式(3)は、図1中の関数F3に対応する。例えば、式(3)は、広告iが含まれない組合せに広告iを追加した際に予測されるコンバージョン数の増加分を示す。
【0043】
【数3】
【0044】
式(3)中のiは、部分スコアを算出する対象となる広告(以下「広告i」と記載する場合がある)に対応する。式(3)中のSは、広告の組合せ(以下「組合せS」と記載する場合がある)に対応する。式(3)の左辺中のΦ(S,i)は、広告iに対応する部分スコアを示す。式(3)の右辺中のv(S,{i})は、組合せSに広告iが追加された組合せ(第1組合せ)の関連値(第1関連値)を示す。式(3)の右辺中のv(S)は、組合せS(第2組合せ)の関連値(第2関連値)を示す。このように、式(3)は、広告iについて、広告iが含まれない第2組合せに広告iを追加した第1組合せの第1関連値から、第2組合せの第2関連値を減算することにより、広告iの部分スコアを算出する関数である。
【0045】
図1では、情報処理装置100は、広告A、広告B、広告Cの各広告について、部分スコア算出処理を実行する。情報処理装置100は、その広告が含まれない第2組合せにその広告を追加した第1組合せの第1関連値と、その第2組合せの第2関連値とに基づいて、その広告の貢献度に関連する部分スコアを算出する。
【0046】
例えば、情報処理装置100は、広告Aについて、広告Aが含まれない第2組合せに広告Aを追加した第1組合せの第1関連値と、その第2組合せの第2関連値とに基づいて、広告Aの貢献度に関連する部分スコアを算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Aが含まれない第2組合せに広告Aを追加した第1組合せの第1関連値から、その第2組合せの第2関連値を減算することにより、広告Aの貢献度に関連する部分スコアを算出する。情報処理装置100は、広告Aについて、式(3)を用いて広告Aの部分スコアを算出する。図1では、情報処理装置100は、処理結果RC21に示すように、広告Aを含まない組合せ#2、#3、#6の各々を第2組合せとして、各組合せについて、広告Aの貢献度に関連する部分スコアを算出する。
【0047】
例えば、情報処理装置100は、広告Aが含まれない第2組合せである組合せ#2に広告Aを追加した第1組合せである組合せ#4の関連値FV4から、組合せ#2の関連値FV2を減算することにより、広告Aの部分スコアSV1を算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Aが含まれない第2組合せである組合せ#3に広告Aを追加した組合せ#5の関連値FV5から、組合せ#3の関連値FV3を減算することにより、広告Aの部分スコアSV2を算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Aが含まれない第2組合せである組合せ#6に広告Aを追加した第1組合せである組合せ#7の関連値FV7から、組合せ#6の関連値FV6を減算することにより、広告Aの部分スコアSV3を算出する。
【0048】
図1では、情報処理装置100は、処理結果RC22に示すように、広告Bを含まない組合せ#1、#3、#5の各々を第2組合せとして、各組合せについて、広告Bの貢献度に関連する部分スコアを算出する。図1では、情報処理装置100は、処理結果RC23に示すように、広告Cを含まない組合せ#1、#2、#4の各々を第2組合せとして、各組合せについて、広告Cの貢献度に関連する部分スコアを算出する。なお、広告B及び広告Cの部分スコア算出処理は、広告Aの部分スコア算出処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0049】
そして、情報処理装置100は、広告A、広告B、広告Cの各広告について、スコアを算出する(ステップS4)。情報処理装置100は、部分スコア算出処理により算出した一の広告を含む複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアを用いて、一の広告の前記スコアを算出する。例えば、情報処理装置100は、一の広告を含む複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアの平均を、一の広告のスコアとして算出する。例えば、情報処理装置100は、各広告について全部分スコアを算出し、算出した部分スコアの平均を算出する。
【0050】
図1では、情報処理装置100は、処理結果RC31に示すように、広告AのスコアをスコアSC1と算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Aについて部分スコアSV1、SV2、SV3を合計し、部分スコアの数「3」で除算することにより、広告AのスコアSC1を算出する。情報処理装置100は、処理結果RC32に示すように、広告BのスコアをスコアSC2と算出する。情報処理装置100は、処理結果RC33に示すように、広告CのスコアをスコアSC3と算出する。
【0051】
例えば、情報処理装置100は、以下の式(4)に示すように、各広告のスコアを算出する。なお、式(4)は、図1中の関数F4に対応する。例えば、式(4)により算出されるスコアは、例えば広告をゲーム理論におけるプレイヤと見做した場合のシャープレイ値に対応する。
【0052】
【数4】
【0053】
式(4)中のnは、広告の総数である。図1では、広告A、広告B、広告Cの3つの広告が態様であり、nは「3」である。例えば、足し合わせの範囲は、組合せSのうち、広告iを含まない全組合せである。
【0054】
図1では、情報処理装置100は、処理結果RC31に示すように、広告Aについて、式(4)を用いて、スコアをスコアSC1と算出する。図1では、情報処理装置100は、処理結果RC32に示すように、広告Bについて、式(4)を用いて、スコアをスコアSC2と算出する。情報処理装置100は、処理結果RC33に示すように、広告Cについて、式(4)を用いて、スコアをスコアSC3と算出する。
【0055】
〔1-1.前提及び効果等〕
上述したように、情報処理装置100は、各広告の関連値を基に部分スコアを算出し、算出した部分スコアを基に各広告のスコアを算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0056】
従来、広告のアトリビューション分析等の広告の貢献度の解釈性が低いという課題があった。広告主の立場に立った場合、利用しやすい分析結果を提供することも望まれ、恣意的なアトリビューションスコアモデル等ではなく、広告主にとって解釈性が高い分析結果を提供することも望まれている。
【0057】
そこで、情報処理装置100は、上述した処理のように、広告の組合せごとの情報を利用して各広告の貢献度を示すスコアを算出することにより、各広告の貢献度を示す情報を広告主に提供することができる。また、情報処理装置100は、出力ベースでスコアを算出しているため、機械学習モデルを用いることなく、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0058】
また、特性関数は、優加法性を有することが望ましいが一般には優加法性を有しない。一方で、情報処理装置100は、優加法性を有する特性関数vを用いることで、優加法的な関連値を算出することができ、その関連値を用いてスコアを算出することで、広告に関するスコアを適切に算出することができる。また、情報処理装置100は、コンバージョン率(CVR)ではなく、コンバージョン数を用いることにより、優加法的な関連値を適切に算出することができる。
【0059】
〔1-2.その他の処理例〕
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を適宜用いて、様々な処理を行ってもよい。また、情報処理装置100は、算出した各広告のスコアを用いて、様々な処理を行ってもよい。この点について以下例示を記載する。
【0060】
例えば、情報処理装置100は、算出したスコアに関する情報を提供する。情報処理装置100は、広告主の広告について算出されたスコアに関する情報を、広告主が利用する広告主端末30に提供する。例えば、情報処理装置100は、広告主の各広告のスコアを示す情報を、広告主が利用する広告主端末30に送信する。例えば、情報処理装置100は、広告A、B、Cの広告主が利用する広告主端末30に、広告A、B、Cのスコアを示すコンテンツを送信する。
【0061】
例えば、情報処理装置100は、算出したスコアに基づいて、様々な決定を行ってもよい。従来、アトリビューション分析の解釈ができても、その利用方法が分かりにくいという課題があった。アトリビューション分析の利用方法として、広告予算の配分(アロケーション)等がある。
【0062】
そこで、情報処理装置100は、算出したスコアに基づいて、広告の予算の配分を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、算出したスコアが大きい程、予算の配分を多くしてもよい。例えば、情報処理装置100は、予算配分の対象となる全広告のスコアの合計値に対する各広告のスコアの割合を、各広告に配分する予算の割合に決定してもよい。図1では、情報処理装置100は、広告Aのスコアの割合が50%、広告Bのスコアの割合が20%、広告Cのスコアの割合が30%である場合、予算のうち、半分(50%)を広告Aに割り当て、20%を広告Bに割り当て、30%を広告Cに割り当てると決定してもよい。
【0063】
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、算出したスコアに基づいて、様々な手法により広告の予算の配分を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、算出したスコアが小さい程、予算の配分を多くしてもよい。
【0064】
例えば、情報処理装置100は、決定した予算の配分に関する情報を提供する。情報処理装置100は、決定した予算の配分を広告主にて提案(推奨)してもよい。情報処理装置100は、広告主の広告について決定された予算の配分に関する情報を、広告主が利用する広告主端末30に提供する。例えば、情報処理装置100は、広告主の各広告の予算の配分を示す情報を、広告主が利用する広告主端末30に送信する。例えば、情報処理装置100は、広告A、B、Cの広告主が利用する広告主端末30に、広告A、B、Cの予算の配分を示すコンテンツを送信する。例えば、情報処理装置100は、予算のうち、半分(50%)を広告Aに割り当て、20%を広告Bに割り当て、30%を広告Cに割り当てることを提案するコンテンツを広告主端末30に送信してもよい。
【0065】
また、情報処理装置100は、予算の配分に限らず、算出したスコアに基づいて様々な対象を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、算出したスコアに基づいて、広告の順位(ランキング)を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、算出したスコアが大きい程、高い順位を決定してもよい。図1では、情報処理装置100は、広告Aのスコアが最も小さく、広告Bのスコアが広告Aの次に小さく、広告Cのスコアが最も大きい場合、広告Aの順位を3位、広告Bの順位を2位、広告Cの順位を1位に決定してもよい。
【0066】
例えば、情報処理装置100は、決定したランキングに関する情報を提供する。情報処理装置100は、広告主の広告について決定されたランキングに関する情報を、広告主が利用する広告主端末30に提供する。例えば、情報処理装置100は、広告主の各広告のランキングを示す情報を、広告主が利用する広告主端末30に送信する。例えば、情報処理装置100は、広告A、B、Cの広告主が利用する広告主端末30に、広告A、B、Cのランキングを示すコンテンツを送信する。例えば、情報処理装置100は、商品Xのコンバージョンに対する貢献度について、広告Aの順位を3位、広告Bの順位を2位、広告Cの順位を1位であることを示すンテンツを広告主端末30に送信してもよい。
【0067】
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な処理によりスコアを算出してもよい。例えば、情報処理装置100は、商品を購入した複数の利用者が過去に選択した広告の履歴を取得し、各利用者が広告を選択した履歴に基づいて、各広告の効果を示すスコアを算出してもよい。この場合、情報処理装置100は、ある商品を購入した複数の利用者が過去に選択した広告の履歴を取得する。
【0068】
情報処理装置100は、例えば、所定期間内等に各段階で広告が選択された場合、されなかった場合の差分から、商品購入に対する広告の効果をそれぞれ推定する。情報処理装置100は、各広告のスコア(シャープレイ値)を算出してもよい。情報処理装置100は、その広告がある場合とない場合での比較結果を用いたり、パスの重複度合いを用いたりしてもよい。そして、情報処理装置100は、算出結果を提供してもよい。
【0069】
また、情報処理装置100は、提供先となるユーザ属性毎にスコアを算出してもよい。例えば、情報処理装置100は、30代男性のユーザ属性に該当するユーザに提供された各広告の組合せごとのコンバージョンに関する提供広告情報に基づいて、30代男性のユーザ属性に対応するユーザへの広告配信(広告提供)における各広告の貢献度を示すスコアを算出してもよい。例えば、情報処理装置100は、20代女性のユーザ属性に該当するユーザに提供された各広告の組合せごとのコンバージョンに関する提供広告情報に基づいて、20代女性のユーザ属性に対応するユーザへの広告配信(広告提供)における各広告の貢献度を示すスコアを算出してもよい。
【0070】
〔2.情報処理システムの構成〕
次に、図2を用いて、実施形態にかかる情報処理装置100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。図2は、実施形態にかかる情報処理システム1の構成例を示す図である。図2に例示するように、実施形態にかかる情報処理システム1には、ユーザ端末10と、アクセスログサーバ20と、広告主端末30と、情報処理装置100とが含まれる。これらの各種装置は、ネットワークN(例えば、インターネット)を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図2に示した情報処理システム1には、複数台のユーザ端末10や、複数台のアクセスログサーバ20や、複数台の広告主端末30が含まれてもよい。
【0071】
ユーザ端末10は、ユーザによって利用されるコンピュータである。ユーザ端末10は、ユーザが携帯可能なデバイス(端末装置)である。ユーザ端末10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。図1は、ユーザ端末10がスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、ユーザ端末10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザをユーザ端末10と読み替えることもできる。
【0072】
ユーザ端末10は、ユーザの操作に応じて各種の処理を行うコンピュータである。ユーザは、ユーザ端末10を操作することにより、広告等の各種コンテンツを閲覧したり、所望の商品等の任意の取引対象を購入したりするための各種の行動を行う。ユーザ端末10は、表示アプリ等により広告等の各種の情報を表示する。例えば、ユーザ端末10は、情報処理装置100が提供する広告を表示する。ユーザ端末10は、ショッピングアプリ等により所望の商品等の取引対象をユーザが購入するための処理を実行する。
【0073】
アクセスログサーバ20は、広告などのコンテンツの配信ログやユーザの行動履歴等の様々な履歴情報を保持するサーバ装置である。アクセスログサーバ20は、ユーザへの提供された広告やユーザの訪問ページといったアクセスログを保持している。また、アクセスログサーバ20は、ショッピングサービスを提供する所定のサーバ装置から、ショッピングサービスを利用しているユーザの購入履歴に関する情報を取得する。具体的には、アクセスログサーバ20は、ショッピングサービスを提供する所定のサーバ装置から、ショッピングサービスを利用しているユーザが広告主にとって利益につながる行動(例えば、広告の広告対象商品の購入等)を起こしたか否かに関する情報を取得する。
【0074】
広告主端末30は、広告主によって利用されるコンピュータである。例えば、広告主端末30は、タブレット型端末、PC、携帯電話機、PDAコンピュータである。また、広告主端末30は、広告主の操作に従って、情報処理装置100等の広告を配信する装置(広告配信装置)に広告を入稿する。
【0075】
例えば、広告主端末30は、静止画像、動画像、テキストデータ等に該当する広告を広告配信装置に入稿する。また、例えば、広告主端末30は、広告が選択操作(例えば、クリックやタップ)された場合に、遷移させる遷移先コンテンツのURL(Uniform Resource Locator)に該当する広告を広告配信装置に入稿してもよい。
【0076】
情報処理装置100は、図1で説明した情報処理を行うサーバ装置(コンピュータ)である。情報処理装置100は、情報処理システム1の各装置から取得した各種の情報を保有する。例えば、情報処理装置100は、広告が配信されたユーザに関する情報を保有する。情報処理装置100は、ユーザへ広告を配信した日時に関する情報や、その広告に対応する対象についてユーザがコンバージョンに至ったか否かに関する情報を保有する。
【0077】
なお、図2では、情報処理システム1の構成例として、アクセスログを集約して保持するアクセスログサーバ20から情報処理装置100がユーザのアクセスログを取得する例を示したが、検索サーバ装置やショッピングサーバ装置といったそれぞれのサーバ装置から情報処理装置100がユーザのアクセスログを取得してもよい。
【0078】
また、情報処理装置100は、広告を配信する広告配信装置として機能してもよい。この場合、情報処理装置100は、広告主端末30から入稿された広告を配信する。なお、情報処理システム1では、情報処理装置100以外の装置が広告を配信してもよい。この場合、情報処理システム1は、広告を配信する広告配信サーバを有してもよい。
【0079】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、図3を用いて、情報処理装置の一例である情報処理装置100について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0080】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、ユーザ端末10、アクセスログサーバ20、広告主端末30等との間で情報の送受信を行う。
【0081】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、図3に示すように、広告情報記憶部121と、広告配信履歴記憶部122と、算出用情報記憶部123と、ユーザ情報記憶部124とを有する。なお、記憶部120は、上記に限らず様々な情報を記憶してもよい。
【0082】
(広告情報記憶部121)
広告情報記憶部121は、広告主端末30から受け付けた広告に関する各種情報を記憶する。例えば、広告情報記憶部121は、広告を識別する情報(例えば広告ID等)、その広告の対象(広告対象)となる取引対象等を示す情報(広告対象情報)、その広告の広告主を識別する情報(例えば広告主ID等)等が記憶される。例えば、広告情報記憶部121は、広告を識別する情報に対応付けて、その広告に関連する各種の情報が記憶される。
【0083】
なお、広告情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0084】
(広告配信履歴記憶部122)
広告配信履歴記憶部122は、広告の配信履歴に関する各種情報を記憶する。広告配信履歴記憶部122は、配信先となるユーザを識別する情報(例えばユーザID等)、そのユーザに提供(配信)された広告を識別する情報(例えば広告ID等)、そのユーザに広告が配信された日時を示す情報(広告配信日時)、そのユーザが行ったコンバージョンに関する情報(コンバージョン履歴情報)等が記憶される。
【0085】
コンバージョン履歴情報には、そのユーザが行ったコンバージョンに関する行動情報等が含まれる。例えば、コンバージョン履歴情報には、そのユーザが購入する等のコンバージョンに至った取引対象等を示す情報(コンバージョン対象情報)、そのコンバージョンに至った日時(コンバージョン日時)等が含まれる。例えば、広告配信履歴記憶部122は、ユーザを識別する情報に対応付けて、そのユーザへの広告配信及びそのユーザによるコンバージョンに関連する各種の情報が記憶される。
【0086】
例えば、広告配信履歴記憶部122は、一の取引対象についてコンバージョンに至ったユーザに対応付けて、そのユーザに所定の期間に提供された広告を対応付けて記憶する。例えば、広告配信履歴記憶部122は、一の取引対象についてコンバージョンに至ったユーザに対応付けて、そのユーザに所定の期間に提供された広告のうち、一の取引対象を広告対象とする広告を対応付けて記憶する。例えば、広告配信履歴記憶部122は、商品Xについて、その商品Xを購入したユーザに対応付けて、そのユーザが商品Xを購入した日時以前の所定の期間(直近1週間等)に提供された広告のうち、商品Xを広告対象とする広告を対応付けて記憶する。
【0087】
なお、広告配信履歴記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0088】
(算出用情報記憶部123)
算出用情報記憶部123は、スコア等の広告の貢献度を示す情報の算出のために用いる各種の情報を記憶する。算出用情報記憶部123は、スコアを導出するために用いる様々な情報を記憶する。例えば、算出用情報記憶部123は、式(1)~(4)のような各種の関数の情報を記憶する。
【0089】
なお、算出用情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0090】
(ユーザ情報記憶部124)
ユーザ情報記憶部124は、ユーザに関する各種情報を記憶する。ユーザ情報記憶部124は、各ユーザの属性情報等の種々の情報を記憶する。ユーザ情報記憶部124は、年齢、性別、居住地等のユーザの属性情報等、ユーザに関する各種の情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部124は、ユーザを識別する情報(例えばユーザID等)に、そのユーザの各種の属性情報を対応付けて記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部124は、ユーザを識別する情報(例えばユーザID等)に、そのユーザが利用するユーザ端末10を識別する情報(端末ID等)等の各種情報を対応付けて記憶する。なお、ユーザ情報記憶部124に記憶される情報は推定したものでもよい。また、個人情報は利用が許諾された場合に利用してもよく、他にも任意の情報が採用可能である。
【0091】
なお、ユーザ情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部124は、年齢、性別、居住地以外のデモグラフィック属性情報や、興味・関心等のサイコグラフィック属性情報を記憶してもよい。
【0092】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(算出プログラム、予測プログラム等の各種の情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0093】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、算出部132と、決定部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0094】
(取得部131)
取得部131は、種々の情報を取得する。取得部131は、ユーザ端末10、アクセスログサーバ20、広告主端末30等の外部装置から各種情報を取得する。また、取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。また、取得部131は、広告情報記憶部121や、広告配信履歴記憶部122や、算出用情報記憶部123や、ユーザ情報記憶部124等から各種情報を取得する。
【0095】
取得部131は、通信部110を介して、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。取得部131は、受信した情報を記憶部120に格納する。取得部131は、ユーザ端末10、アクセスログサーバ20、または広告主端末30から各種情報を受信する。取得部131は、ユーザが使用するユーザ端末10からユーザ情報を受信する。取得部131は、アクセスログサーバ20から履歴情報(配信実績)を受信する。取得部131は、広告の配信実績を取得する。
【0096】
取得部131は、コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとのコンバージョンに関する情報である提供広告情報を取得する。取得部131は、ユーザがコンバージョンに至る前に、ユーザに提供された各広告の組合せごとの提供広告情報を取得する。取得部131は、ユーザがコンバージョンに至る前の所定の期間に、ユーザに提供された各広告の組合せごとの提供広告情報を取得する。取得部131は、所定の取引対象の購買行動を行ったユーザに提供された各広告の組合せごとの提供広告情報を取得する。取得部131は、組合せごとのコンバージョン数を示す提供広告情報を取得する。
【0097】
また、取得部131は、ユーザ端末10から広告の配信要求を受け付ける。
【0098】
(算出部132)
算出部132は、広告に関する各種情報を算出する。算出部132は、取得部131により取得された情報を用いて、各種情報を算出する。算出部132は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて、種々の情報を算出する。算出部132は、スコアを算出する。
【0099】
算出部132は、取得部131により取得された提供広告情報に基づいて、コンバージョンに対する各広告の貢献度を示すスコアを算出する。算出部132は、所定の取引対象の購買行動に対する各広告の貢献度を示すスコアを算出する。算出部132は、組合せごとのコンバージョン数に基づいて、各広告のスコアを算出する。算出部132は、コンバージョン数を基に算出される各広告の組合せごとの関連値に基づいて、各広告のスコアを算出する。
【0100】
算出部132は、優加法的である関連値に基づいて、各広告のスコアを算出する。算出部132は、コンバージョン数を入力として関連値を出力する特性関数を用いて、各広告の組合せごとの関連値を算出する。算出部132は、優加法的関数である特性関数を用いて、各広告の組合せごとの関連値を算出する。
【0101】
算出部132は、一の組合せに含まれる広告の全組合せのコンバージョン数の各々を加算した値を出力する特性関数を用いて、各広告の組合せごとの関連値を算出する。算出部132は、一の広告が含まれない第2組合せに一の広告を追加した第1組合せに対応する関連値である第1関連値と、第2組合せに対応する関連値である第2関連値とに基づいて、一の広告の貢献度に関連する部分スコアを算出する部分スコア算出処理を実行し、部分スコア算出処理により算出した部分スコアを用いて、一の広告のスコアを算出する。算出部132は、各広告について部分スコア算出処理を実行し、部分スコア算出処理により算出した各広告の部分スコアを用いて、各広告のスコアを算出する。
【0102】
算出部132は、第1組合せの第1関連値から、第2組合せの第2関連値を減算することにより、一の広告の部分スコアを算出する。算出部132は、一の広告が含まれない複数の組合せの各々について部分スコア算出処理を実行し、部分スコア算出処理により算出した一の広告が含まれない複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアを用いて、一の広告のスコアを算出する。算出部132は、一の広告が含まれない複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアの平均を、一の広告のスコアとして算出する。算出部132は、ユーザに提供された順序の情報を除外した各広告の組合せごとのコンバージョンに関する提供広告情報を取得する。算出部132は、式(1)~(4)に示すような関数を用いて、スコアを算出する。算出部132は、図1に示すような算出の処理により、スコアを算出する。
【0103】
なお、算出部132は、図1に示すような算出の処理に限らず、様々な処理により、スコアを算出してもよい。例えば、算出部132は、一の広告を含む第1組合せに対応する関連値である第1関連値と、第1組合せから一の広告を除いた第2組合せに対応する関連値である第2関連値とに基づいて、一の広告の貢献度に関連する部分スコアを算出する部分スコア算出処理を実行し、部分スコア算出処理により算出した部分スコアを用いて、一の広告のスコアを算出する。算出部132は、一の広告を含む複数の組合せの各々について部分スコア算出処理を実行し、部分スコア算出処理により算出した一の広告を含む複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアを用いて、一の広告のスコアを算出する。算出部132は、一の広告を含む複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアの平均を、一の広告のスコアとして算出する。
【0104】
例えば、情報処理装置100は、その広告を含む第1組合せの第1関連値と、その第1組合せからその広告を除いた第2組合せの第2関連値とに基づいて、その広告の貢献度に関連する部分スコアを算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Aについて、広告Aを含む第1組合せの第1関連値と、その第1組合せから広告Aを除いた第2組合せの第2関連値とに基づいて、広告Aの貢献度に関連する部分スコアを算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Aを含む第1組合せの第1関連値から、その第1組合せから広告Aを除いた第2組合せの第2関連値を減算することにより、広告Aの貢献度に関連する部分スコアを算出する。情報処理装置100は、広告Aについて、式(3)を用いて広告Aの部分スコアを算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Aを含む複数の広告を含む組合せ#4、#5、#7の各々を第1組合せとして、各組合せについて、広告Aの貢献度に関連する部分スコアを算出する。
【0105】
例えば、情報処理装置100は、広告Aを含む第1組合せである組合せ#4の関連値FV4から、組合せ#4から広告Aを除外した第2組合せである組合せ#2の関連値FV2を減算することにより、広告Aの部分スコアSV1を算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Aを含む第1組合せである組合せ#5の関連値FV5から、組合せ#5から広告Aを除外した第2組合せである組合せ#3の関連値FV3を減算することにより、広告Aの部分スコアSV2を算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Aを含む第1組合せである組合せ#7の関連値FV7から、組合せ#7から広告Aを除外した第2組合せである組合せ#6の関連値FV6を減算することにより、広告Aの部分スコアSV3を算出する。
【0106】
例えば、情報処理装置100は、広告Bを含む複数の広告を含む組合せ#4、#6、#7の各々を第1組合せとして、各組合せについて、広告Bの貢献度に関連する部分スコアを算出する。例えば、情報処理装置100は、処理結果RC23に示すように、広告Cを含む複数の広告を含む組合せ#5、#6、#7の各々を第1組合せとして、各組合せについて、広告Cの貢献度に関連する部分スコアを算出する。
【0107】
情報処理装置100は、部分スコア算出処理により算出した一の広告を含む複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアを用いて、一の広告の前記スコアを算出する。例えば、情報処理装置100は、一の広告を含む複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアの平均を、一の広告のスコアとして算出する。例えば、情報処理装置100は、各広告について全部分スコアを算出し、算出した部分スコアの平均を算出する。
【0108】
例えば、情報処理装置100は、広告Aについて部分スコアSV1、SV2、SV3を合計し、部分スコアの数「3」で除算することにより、広告AのスコアSC1を算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Bについて、広告Bの部分スコアを合計し、部分スコアの数「3」で除算することにより、広告BのスコアSC2を算出する。例えば、情報処理装置100は、広告Bについて、広告Cの部分スコアを合計し、部分スコアの数「3」で除算することにより、広告CのスコアSC3を算出する。
【0109】
(決定部133)
決定部133は、種々の情報を決定する決定処理を実行する。決定部133は、決定処理により決定した情報を記憶部120に格納する。例えば、決定部133は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、決定処理を実行する。例えば、決定部133は、算出部132により算出された各種情報に基づいて、決定処理を実行する。決定部133は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて、決定処理を実行する。例えば、決定部133は、外部の情報処理装置から受信された各種情報に基づいて、決定処理を実行する。
【0110】
決定部133は、算出したスコアに基づいて、広告の予算の配分を決定する。決定部133は、算出したスコアが大きい程、予算の配分を多くしてもよい。決定部133は、予算配分の対象となる全広告のスコアの合計値に対する各広告のスコアの割合を、各広告に配分する予算の割合に決定する。
【0111】
決定部133は、広告Aのスコアの割合が50%、広告Bのスコアの割合が20%、広告Cのスコアの割合が30%である場合、予算のうち、半分(50%)を広告Aに割り当て、20%を広告Bに割り当て、30%を広告Cに割り当てると決定する。決定部133は、算出したスコアに基づいて、様々な手法により広告の予算の配分を決定する。例えば、決定部133は、算出したスコアが小さい程、予算の配分を多くしてもよい。
【0112】
決定部133は、予算の配分に限らず、算出したスコアに基づいて様々な対象を決定する。決定部133は、算出したスコアに基づいて、広告の順位(ランキング)を決定する。決定部133は、算出したスコアが大きい程、高い順位を決定する。決定部133は、広告Aのスコアが最も小さく、広告Bのスコアが広告Aの次に小さく、広告Cのスコアが最も大きい場合、広告Aの順位を3位、広告Bの順位を2位、広告Cの順位を1位に決定する。
【0113】
決定部133は、各種情報を生成する生成処理を実行する。例えば、決定部133は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、生成処理を実行する。例えば、決定部133は、記憶部120に記憶された情報に基づいて、生成処理を実行する。決定部133は、決定した情報に基づいて、生成処理を実行する。
【0114】
決定部133は、コンテンツを生成する。決定部133は、例えば、決定部133は、Java(登録商標)等の種々の技術を適宜用いて、ユーザ端末10へ提供する画面(コンテンツ)を生成する。なお、決定部133は、CSSやJavaScript(登録商標)やHTMLの形式に基づいて、ユーザ端末10へ提供する画面(コンテンツ)を生成してもよい。また、例えば、決定部133は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)やGIF(Graphics Interchange Format)やPNG(Portable Network Graphics)など様々な形式で画面(コンテンツ)を生成してもよい。
【0115】
(提供部134)
提供部134は、各種情報を提供する。提供部134は、通信部110を介して、外部の情報処理装へ各種情報を送信する。提供部134は、ユーザ端末10、アクセスログサーバ20、または広告主端末30へ各種情報を送信する。提供部134は、算出処理の結果を広告主端末30へ送信する。
【0116】
提供部134は、算出部132により算出された情報を提供する。提供部134は、算出部132により算出されたスコアを広告主端末30へ送信する。提供部134は、決定部133により決定された情報を提供する。提供部134は、決定部133により生成された情報を提供する。提供部134は、決定した広告をユーザ端末10へ送信する。
【0117】
提供部135は、算出部132により算出されたスコアに関する情報を提供する。提供部135は、広告主の広告について算出されたスコアに関する情報を、広告主が利用する広告主端末30に提供する。
【0118】
提供部134は、決定した予算の配分に関する情報を提供する。提供部134は、決定した予算の配分を広告主にて提案(推奨)してもよい。提供部134は、広告主の広告について決定された予算の配分に関する情報を、広告主が利用する広告主端末30に提供する。提供部134は、広告主の各広告の予算の配分を示す情報を、広告主が利用する広告主端末30に送信する。提供部134は、広告A、B、Cの広告主が利用する広告主端末30に、広告A、B、Cの予算の配分を示すコンテンツを送信する。提供部134は、予算のうち、半分(50%)を広告Aに割り当て、20%を広告Bに割り当て、30%を広告Cに割り当てることを提案するコンテンツを広告主端末30に送信してもよい。
【0119】
提供部134は、決定したランキングに関する情報を提供する。提供部134は、広告主の広告について決定されたランキングに関する情報を、広告主が利用する広告主端末30に提供する。提供部134は、広告主の各広告のランキングを示す情報を、広告主が利用する広告主端末30に送信する。提供部134は、広告A、B、Cの広告主が利用する広告主端末30に、広告A、B、Cのランキングを示すコンテンツを送信する。提供部134は、商品Xのコンバージョンに対する貢献度について、広告Aの順位を3位、広告Bの順位を2位、広告Cの順位を1位であることを示すンテンツを広告主端末30に送信してもよい。
【0120】
〔4.処理フロー〕
ここから、各種の情報処理のフローについて説明する。まず、図4を用いて、実施形態に係る調整係数の算出処理の手順について説明する。図4は、実施形態に係る調整係数の算出処理手順を示すフローチャートである。
【0121】
図4に示すように、情報処理装置100は、コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとのコンバージョンに関する情報である提供広告情報を取得する(ステップS101)。例えば、情報処理装置100は、コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとのコンバージョン数を示す提供広告情報を取得する。
【0122】
情報処理装置100は、提供広告情報に基づいて、コンバージョンに対する各広告の貢献度を示すスコアを算出する(ステップS102)。例えば、情報処理装置100は、コンバージョン数を基に算出される各広告の組合せごとの関連値に基づいて、各広告のスコアを算出する。
【0123】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と、算出部132とを有する。取得部131は、コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとのコンバージョンに関する情報である提供広告情報を取得する。算出部132は、取得部131により取得された提供広告情報に基づいて、コンバージョンに対する各広告の貢献度を示すスコアを算出する。
【0124】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、コンバージョンに至ったユーザに提供された各広告の組合せごとのコンバージョンに関する提供広告情報に基づいて、コンバージョンに対する各広告の貢献度を示すスコアを算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0125】
また、実施形態に係る情報処理装置において、取得部131は、ユーザがコンバージョンに至る前に、ユーザに提供された各広告の組合せごとの提供広告情報を取得する。
【0126】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、ユーザがコンバージョンに至る前に、ユーザに提供された各広告の組合せごとの提供広告情報を用いることにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0127】
また、実施形態に係る情報処理装置において、取得部131は、ユーザがコンバージョンに至る前の所定の期間に、ユーザに提供された各広告の組合せごとの提供広告情報を取得する。
【0128】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、ユーザがコンバージョンに至る前の所定の期間に、ユーザに提供された各広告の組合せごとの提供広告情報を用いることにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0129】
また、実施形態に係る情報処理装置において、取得部131は、所定の取引対象の購買行動を行ったユーザに提供された各広告の組合せごとの提供広告情報を取得する。算出部132は、所定の取引対象の購買行動に対する各広告の貢献度を示すスコアを算出する。
【0130】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、所定の取引対象の購買行動を行ったユーザに提供された各広告の組合せごとの提供広告情報に基づいて、所定の取引対象の購買行動に対する各広告の貢献度を示すスコアを算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0131】
また、実施形態に係る情報処理装置において、取得部131は、組合せごとのコンバージョン数を示す提供広告情報を取得する。算出部132は、組合せごとのコンバージョン数に基づいて、各広告のスコアを算出する。
【0132】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、組合せごとのコンバージョン数に基づいて、各広告のスコアを算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0133】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、コンバージョン数を基に算出される各広告の組合せごとの関連値に基づいて、各広告のスコアを算出する。
【0134】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、コンバージョン数を基に算出される各広告の組合せごとの関連値に基づいて、各広告のスコアを算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0135】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、優加法的である関連値に基づいて、各広告のスコアを算出する。
【0136】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、優加法的である関連値に基づいて、各広告のスコアを算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0137】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、コンバージョン数を入力として関連値を出力する特性関数を用いて、各広告の組合せごとの関連値を算出する。
【0138】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、コンバージョン数を入力として関連値を出力する特性関数を用いて、各広告の組合せごとの関連値を算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0139】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、優加法的関数である特性関数を用いて、各広告の組合せごとの関連値を算出する。
【0140】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、優加法的関数である特性関数を用いて、各広告の組合せごとの関連値を算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0141】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、一の組合せに含まれる広告の全組合せのコンバージョン数の各々を加算した値を出力する特性関数を用いて、各広告の組合せごとの関連値を算出する。
【0142】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、一の組合せに含まれる広告の全組合せのコンバージョン数の各々を加算した値を出力する特性関数を用いて、各広告の組合せごとの関連値を算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0143】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、一の広告が含まれない第2組合せに一の広告を追加した第1組合せに対応する関連値である第1関連値と、第2組合せに対応する関連値である第2関連値とに基づいて、一の広告の貢献度に関連する部分スコアを算出する部分スコア算出処理を実行し、部分スコア算出処理により算出した部分スコアを用いて、一の広告のスコアを算出する。
【0144】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、部分スコア算出処理を実行し、部分スコア算出処理により算出した部分スコアを用いて、一の広告のスコアを算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0145】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、各広告について部分スコア算出処理を実行し、部分スコア算出処理により算出した各広告の部分スコアを用いて、各広告のスコアを算出する。
【0146】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、各広告について部分スコア算出処理を実行し、部分スコア算出処理により算出した各広告の部分スコアを用いて、各広告のスコアを算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0147】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、第1組合せの第1関連値から、第2組合せの第2関連値を減算することにより、一の広告の部分スコアを算出する。
【0148】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、第1組合せの第1関連値から、第2組合せの第2関連値を減算することにより、一の広告の部分スコアを算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0149】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、一の広告が含まれない複数の組合せの各々について部分スコア算出処理を実行し、部分スコア算出処理により算出した一の広告が含まれない複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアを用いて、一の広告のスコアを算出する。
【0150】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、一の広告が含まれない複数の組合せの各々について算出した複数の部分スコアを用いて、一の広告のスコアを算出することにより、一の広告の部分スコアを算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0151】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、一の広告が含まれない複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアの平均を、一の広告のスコアとして算出する。
【0152】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、一の広告が含まれない複数の組合せの各々に対応する複数の部分スコアの平均を、一の広告のスコアとして算出することにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0153】
また、実施形態に係る情報処理装置において、算出部132は、ユーザに提供された順序の情報を除外した各広告の組合せごとのコンバージョンに関する提供広告情報を取得する。
【0154】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、ユーザに提供された順序の情報を除外した各広告の組合せごとのコンバージョンに関する提供広告情報を用いることにより、広告に関するスコアを適切に算出することができる。
【0155】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、提供部135を有する。提供部135は、算出部132により算出されたスコアに関する情報を提供する。
【0156】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、算出したスコアに関する情報を提供することにより、適切に算出されたスコアに関する情報を提供することができ、適切な情報提供を行うことができる。
【0157】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部135は、広告主の広告について算出されたスコアに関する情報を、広告主が利用する広告主端末30に提供する。
【0158】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、広告主の広告について算出されたスコアに関する情報を、その広告主が利用する広告主端末30に提供することにより、適切に算出されたスコアに関する情報を提供することができ、適切な情報提供を行うことができる。
【0159】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置100等の情報処理装置は、例えば図5に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図5は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0160】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0161】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0162】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0163】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0164】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムまたはデータ(例えば、第1モデル、第2モデル)を実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムまたはデータ(例えば、第1モデル、第2モデル)を記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムまたはデータ(例えば、第1モデル、第2モデル)を取得してもよい。
【0165】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0166】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0167】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0168】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0169】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0170】
1 情報処理システム
10 ユーザ端末
20 アクセスログサーバ
30 広告主端末
100 情報処理装置
121 広告情報記憶部
122 広告配信履歴記憶部
123 算出用情報記憶部
124 ユーザ情報記憶部
131 取得部
132 算出部
133 決定部
134 提供部
図1
図2
図3
図4
図5